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図面 (8)

課題

自動運転中に、たとえ環境認識機能失陥したとしても、確実にガードレール等の障害物に接触すること無く路肩に安全に自動退避する。

解決手段

走行制御部10は、自動運転制御を実行するが、走行環境情報取得の異常を検出した場合、ドライバ運転操作がない際には、走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報と走行情報とに基づいて自車両を路側に退避させる進行路目標進行路として設定して自車両を路側に自動運転で退避させる退避制御を実行すると共に、物体センサ12を起動して、該物体センサ12で自車両周辺物体を検出した場合には、物体センサ12からの情報と走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報と走行情報に基づいて退避制御を実行する。

概要

背景

近年、車両においては、ドライバ運転を、より快適に安全に行えるように自動運転の技術を利用した様々なものが開発され提案されている。例えば、特開2003−63373号公報(以下、特許文献1)では、ステアリングシステム故障が発生した場合、左右の車輪に付与するブレーキ力を制御して車両の進路を変更して所定の退避領域内に車両を停止させる車両の自動退避装置の技術が開示されている。

概要

自動運転中に、たとえ環境認識機能失陥したとしても、確実にガードレール等の障害物に接触すること無く路肩に安全に自動退避する。走行制御部10は、自動運転制御を実行するが、走行環境情報取得の異常を検出した場合、ドライバの運転操作がない際には、走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報と走行情報とに基づいて自車両を路側に退避させる進行路目標進行路として設定して自車両を路側に自動運転で退避させる退避制御を実行すると共に、物体センサ12を起動して、該物体センサ12で自車両周辺物体を検出した場合には、物体センサ12からの情報と走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報と走行情報に基づいて退避制御を実行する。

目的

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、自動運転中に、たとえ環境認識機能が失陥したとしても、確実にガードレール等の障害物に接触すること無く路肩に安全に自動退避することができる車両の走行制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

自車両が走行する走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段と、自車両の走行情報を検出する走行情報検出手段とを備え、上記走行環境情報と上記自車両の走行情報に基づいて自動運転制御を実行する車両の走行制御装置において、上記走行環境情報取得手段とは異なる、自車両周辺物体を検出する自車両周辺物体検出手段と、上記走行環境情報取得手段の異常を検出する環境情報取得異常検出手段と、上記走行環境情報取得の異常を検出した際には、上記走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報と上記走行情報とに基づいて自車両を路側に退避させる進行路目標進行路として設定して自車両を路側に自動運転で退避させる退避制御を実行すると共に、上記自車両周辺物体検出手段を起動し、上記自車両周辺物体検出手段で自車両周辺の物体を検出した場合には、該自車両周辺の物体情報と上記走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報と上記走行情報に基づいて上記退避制御を実行する退避制御手段と、を備えたことを特徴とする車両の走行制御装置。

請求項2

上記退避制御手段は、ドライバ運転操作がある場合には、上記退避制御をキャンセルすることを特徴とする請求項1記載の車両の走行制御装置。

請求項3

上記退避制御手段が実行する退避制御は、上記走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報での視程と自車両の走行距離に応じて目標減速度を設定して減速制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両の走行制御装置。

請求項4

上記退避制御手段が実行する退避制御での減速制御で、自車両が停車した場合、上記自動運転制御を再起動することを特徴とする請求項3記載の車両の走行制御装置。

請求項5

上記退避制御手段が実行する退避制御は、上記自車両周辺物体検出手段で自車両周辺の物体情報が検出された場合には、該検出された自車両周辺の物体と自車両との距離を所定に保つように操舵制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の車両の走行制御装置。

技術分野

0001

本発明は、走行環境を認識し、自車両の走行情報を検出して自動運転制御を行う車両の走行制御装置に関する。

背景技術

0002

近年、車両においては、ドライバ運転を、より快適に安全に行えるように自動運転の技術を利用した様々なものが開発され提案されている。例えば、特開2003−63373号公報(以下、特許文献1)では、ステアリングシステム故障が発生した場合、左右の車輪に付与するブレーキ力を制御して車両の進路を変更して所定の退避領域内に車両を停止させる車両の自動退避装置の技術が開示されている。

先行技術

0003

特開2003−63373号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、上述の特許文献1に開示されるような自動退避が必要なシチュエーションの一つとして自動運転中に環境認識機能失陥あるいは停止し、ドライバも即座にバックアップ操作をしなかった場合が想定される。このような条件下では、最後に認識した環境情報信頼度時々刻々低下していくため、たとえ上述の特許文献1に開示される自動退避装置をもってしても、信頼度が低下した環境情報では、自動退避動作路肩停車まで完了させることは困難であり、安全な退避を十分に行えないという問題がある。

0005

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、自動運転中に、たとえ環境認識機能が失陥したとしても、確実にガードレール等の障害物に接触すること無く路肩に安全に自動退避することができる車両の走行制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の車両の走行制御装置の一態様は、自車両が走行する走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段と、自車両の走行情報を検出する走行情報検出手段とを備え、上記走行環境情報と上記自車両の走行情報に基づいて自動運転制御を実行する車両の走行制御装置において、上記走行環境情報取得手段とは異なる、自車両周辺物体を検出する自車両周辺物体検出手段と、上記走行環境情報取得手段の異常を検出する環境情報取得異常検出手段と、上記走行環境情報取得の異常を検出した際には、上記走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報と上記走行情報とに基づいて自車両を路側に退避させる進行路目標進行路として設定して自車両を路側に自動運転で退避させる退避制御を実行すると共に、上記自車両周辺物体検出手段を起動し、上記自車両周辺物体検出手段で自車両周辺の物体を検出した場合には、該自車両周辺の物体情報と上記走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報と上記走行情報に基づいて上記退避制御を実行する退避制御手段とを備えた。

発明の効果

0007

本発明による車両の走行制御装置によれば、自動運転中に、たとえ環境認識機能が失陥したとしても、確実にガードレール等の障害物に接触すること無く路肩に安全に自動退避することが可能となる。

図面の簡単な説明

0008

本発明の実施の一形態による、車両の走行制御装置の全体構成図である。
本発明の実施の一形態による、自動退避制御プログラムフローチャートである。
本発明の実施の一形態による、物体センサの説明図である。
本発明の実施の一形態による、車線変更幅Wを補正する補正値Wcの説明図である。
本発明の実施の一形態による、設定される目標減速度の特性の一例を示す説明図である。
本発明の実施の一形態による、物体までの距離に応じて設定される目標ハンドル角の補正量の一例を示す説明図である。
本発明の実施の一形態による、各道路形態に応じて実行される自動退避の説明図で、図7(a)は分岐路で自動退避する場合の説明図で、図7(b)は合流路で自動退避する場合の説明図で、図7(c)は直進路の路肩に自動退避する場合の説明図である。

実施例

0009

以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。

0010

図1において、符号1は、車両の走行制御装置を示し、この走行制御装置1には、走行制御部10に、周辺環境認識装置11、物体センサ12、走行パラメータ検出装置13、自車位置情報検出装置14、車車間通信装置15、道路交通情報通信装置16、スイッチ群17の各入力装置と、エンジン制御装置21、ブレーキ制御装置22、ステアリング制御装置23、表示装置24、スピーカブザー25の各出力装置が接続されている。

0011

周辺環境認識装置11は、車両の外部環境撮影して画像情報を取得する車室内に設けた固体撮像素子等を備えたカメラ装置ステレオカメラ単眼カメラカラーカメラ等:図示せず)と、車両の周辺に存在する立体物からの反射波を受信するレーダ装置レーザレーダミリ波レーダ等:図示せず)で構成されている。

0012

周辺環境認識装置11は、カメラ装置で撮像した画像情報を基に、例えば、距離情報に対して周知のグルーピング処理を行い、グルーピング処理した距離情報を予め設定しておいた三次元的な道路形状データ立体物データ等と比較することにより、車線区画線データ、道路に沿って存在するガードレール、縁石等の側壁データ、車両等の立体物データ等を自車両からの相対的な位置(距離、角度)を、速度と共に抽出する。

0013

また、周辺環境認識装置11は、レーダ装置で取得した反射波情報を基に、反射した立体物の存在する位置(距離、角度)を、速度と共に検出する。このように、周辺環境認識装置11は走行環境情報取得手段として設けられている。

0014

更に、周辺環境認識装置11では、例えば、カメラ装置、レーダ装置等の異常や、悪天候等により周辺環境認識の精度が低下した場合には、周辺環境認識装置11の異常を走行制御部10に出力する。このように、周辺環境認識装置11は、環境情報取得異常検出手段としての機能を有して設けられている。

0015

物体センサ12は、図3に示すように、側方センサ12aと近接センサ12bから構成され、この物体センサ12としては、例えば、超音波センサ赤外線センサが用いられる。側方センサ12aは、車両側方の物体を検出するセンサであり、近接センサ12bは、車両に近接する物体を検出するセンサである。この物体センサ12は、上述の周辺環境認識装置11とは異なり、所謂、駐車支援制御等において物体の有無、物体までの距離、物体の方向を検出するものである。このように、本実施の形態において、物体センサ12は、自車両周辺物体検出手段として設けられている。

0016

走行パラメータ検出装置13は、自車両の走行情報、具体的には、車速、ハンドル角、ヨーレートアクセル開度スロットル開度、及び走行する路面の路面勾配路面摩擦係数推定値等を検出する。このように、走行パラメータ検出装置13は、走行情報検出手段として設けられている。

0017

自車位置情報検出装置14は、例えば、公知のナビゲーションシステムであり、例えば、GPS[Global Positioning System:全地球測位システム]衛星から発信された電波を受信し、その電波情報に基づいて現在位置を検出して、フラッシュメモリや、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイ(Blu−ray;登録商標ディスク、HDD( Hard disk drive)等に予め記憶しておいた地図データ上に自車位置を特定する。

0018

この予め記憶される地図データとしては、道路データおよび施設データを有している。道路データは、リンク位置情報種別情報ノードの位置情報、種別情報、および、ノードとリンクとの接続関係の情報、すなわち、道路の分岐図7(a)参照)、合流図7(b)参照)地点情報と分岐路における最大車速情報等を含んでいる。尚、本実施の形態では、自車両が分岐路のどの車線を走行するかは、ナビゲーションシステムにより設定される誘導経路で判断する。施設データは、施設毎のレコードを複数有しており、各レコードは、対象とする施設の名称情報所在位置情報施設種別デパート商店レストラン駐車場公園、車両の故障時の修理拠点の別)情報を示すデータを有している。そして、地図位置上の自車位置を表示して、操作者により目的地が入力されると、出発地から目的地までの経路が所定に演算され、ディスプレイモニタ等の表示装置24に表示され、また、スピーカ・ブザー25により音声案内して誘導自在になっている。このように、自車位置情報検出装置14は、走行環境情報取得手段として設けられている。

0019

車車間通信装置15は、例えば、無線LANなど100[m]程度の通信エリアを有する狭域無線通信装置で構成され、サーバなどを介さずに他の車両と直接通信を行い、情報の送受信を行うことが可能となっている。そして、他の車両との相互通信により、車両情報、走行情報、交通環境情報等を交換する。車両情報としては車種(本形態では、乗用車トラック二輪車等の種別)を示す固有情報がある。また、走行情報としては車速、位置情報、ブレーキランプ点灯情報右左折時に発信される方向指示器点滅情報、緊急停止時に点滅されるハザードランプの点滅情報がある。更に、交通環境情報としては、道路の渋滞情報工事情報等の状況によって変化する情報が含まれている。このように、車車間通信装置15は、走行環境情報取得手段として設けられている。

0020

道路交通情報通信装置16は、所謂、道路交通情報通信システム(VICS:Vehicle Information and Communication System:登録商標)で、FM多重放送や道路上の発信機から、渋滞事故工事所要時間、駐車場の道路交通情報をリアルタイムに受信し、この受信した交通情報を、上述の予め記憶しておいた地図データ上に表示する装置となっている。このように、道路交通情報通信装置16は、走行環境情報取得手段として設けられている。

0021

スイッチ群17は、ドライバの運転支援制御に係るスイッチ群で、例えば、速度を予め設定しておいた一定速で走行制御させるスイッチ、或いは、先行車との車間距離、車間時間を予め設定しておいた一定値に維持して追従制御させるためのスイッチ、走行車線を設定車線に維持して走行制御するレーンキープ制御のスイッチ、走行車線からの逸脱防止制御を行う車線逸脱防止制御のスイッチ、先行車(追い越し対象車両)の追い越し制御を実行させる追い越し制御実行許可スイッチ、これら全ての制御を協調して行わせる自動運転制御を実行させるためのスイッチ、これら各制御に必要な車速、車間距離、車間時間、制限速度等を設定するスイッチ、或いは、これら各制御を解除するスイッチ等から構成されている。

0022

エンジン制御装置21は、例えば、吸入空気量、スロットル開度、エンジン水温吸気温度酸素濃度クランク角、アクセル開度、その他の車両情報に基づき、車両のエンジン(図示せず)についての燃料噴射制御点火時期制御電子制御スロットル弁の制御等の主要な制御を行う公知の制御ユニットである。

0023

ブレーキ制御装置22は、例えば、ブレーキスイッチ、4輪の車輪速、ハンドル角、ヨーレート、その他の車両情報に基づき、4輪のブレーキ装置(図示せず)をドライバのブレーキ操作とは独立して制御可能で、公知のアンチロックブレーキ・システム(Antilock Brake System)や、横すべり防止制御等の車両に付加するヨーモーメントを制御するヨーブレーキ制御を行う公知の制御ユニットである。そして、ブレーキ制御装置22は、走行制御部10から、目標減速度(d2X/dt2)tや各輪のブレーキ力が入力された場合には、該目標減速度(d2X/dt2)tや各輪のブレーキ力に基づいて各輪のブレーキ液圧を算出し、ブレーキ駆動部(図示せず)を作動させる。

0024

ステアリング制御装置23は、例えば、車速、操舵トルク、ハンドル角、ヨーレート、その他の車両情報に基づき、車両の操舵系に設けた電動パワーステアリングモータ(図示せず)によるアシストトルクを制御する、公知の制御装置である。また、ステアリング制御装置23は、上述の走行車線を設定車線に維持して走行制御するレーンキープ制御、走行車線からの逸脱防止制御を行う車線逸脱防止制御、これらを協調して実行する自動運転操舵制御が可能となっており、これらレーンキープ制御、車線逸脱防止制御、自動運転操舵制御に必要な操舵角、目標ハンドル角θHt、或いは、操舵トルクが、走行制御部10により算出されてステアリング制御装置23に入力され、入力された制御量に応じて電動パワーステアリングモータが駆動制御される。

0025

表示装置24は、例えば、モニタ、ディスプレイ、アラームランプ等のドライバに対して視覚的な警告、報知を行う装置である。また、スピーカ・ブザー25は、ドライバに対して聴覚的な警告、報知を行う装置である。

0026

そして、走行制御部10は、上述の各装置11〜17からの各入力信号に基づいて、障害物等との衝突防止制御定速走行制御追従走行制御、レーンキープ制御、車線逸脱防止制御、その他追い越し制御等を協調させて行って自動運転制御等を実行する。ここで、走行環境情報取得の異常を検出した場合、ドライバの運転操作がない際には、走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報と走行情報とに基づいて自車両を路側に退避させる進行路を目標進行路として設定して自車両を路側に自動運転で退避させる退避制御を実行すると共に、物体センサ12を起動して、該物体センサ12で自車両周辺の物体を検出した場合には、物体センサ12からの情報と走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報と走行情報に基づいて退避制御を実行する。このように、走行制御部10は退避制御手段としての機能を有して設けられている。

0027

次に、走行制御部10で実行される、自動退避制御を、図2のフローチャートで説明する。

0028

まず、ステップ(以下、「S」と略称)101では、自動運転制御が実行されている自動運転状態か否か判定され、自動運転状態ではない場合は、プログラムを抜け、自動運転状態の場合には、S102に進む。

0029

S102に進むと、自動運転を行うのに必要な走行環境情報取得が正常か判定され、正常と判定された場合は、プログラムを抜け、走行環境情報取得に異常(例えば、画像認識の停止や信頼性の低下、レーダ波送受信機能の低下等)が発生していると判定された場合は、S103に進む。

0030

S103では、ドライバによる運転操作、例えば、所定値以上の操舵トルクの入力、所定値以上の転舵速度の入力、ブレーキペダル踏み込み操作アクセルペダルの踏み込み操作等が有ったか否か判定される。この判定の結果、ドライバによる運転操作が有ると判定された場合には、走行環境情報取得が異常時のドライバによるバックアップ操作があると判定してプログラムを抜け、ドライバによる運転操作が無い場合には、自動退避制御を実行すべくS104に進む。

0031

S104では、走行環境情報取得が異常になる前の最後に検出した前方の道路情報に応じて車線変更幅Wを設定する。具体的には、図4に示すように、車両の左側面が道路脇に略一致するときの車両の位置を、車線変更幅Wの補正量Wcとして、以下の(1)式により算出する。

0032

Wc=(Wr−Wb)/2 ・・・(1)
ここで、Wrは道路幅、Wbは車体幅である。

0033

そして、前方道路が、図7(a)に示すような、分岐路の場合、自車両が分岐路の路肩に寄せて退避できるように、車線変更幅Wを、例えば、以下の(2)式により算出する。

0034

W=W+Wc ・・・(2)
また、前方道路が、図7(b)に示すような、合流路の場合、自車両が合流路の路肩に寄せて退避できるように、車線変更幅Wを、例えば、以下の(3)式により算出する。

0035

W=W−Wc ・・・(3)
更に、前方道路が、図7(c)に示すような、その他直線路等の場合、自車両がその他直線路等の路肩に寄せて退避できるように、車線変更幅Wを、例えば、以下の(4)式により算出する。

0036

W=Wc ・・・(4)
尚、上述の車線変更幅Wの設定は、左通行車線を例に説明したものであるが、右通行車線においても左右を逆に読み替えることで、同様に設定できる。

0037

S104で、車線変更幅Wを設定した後は、S105に進み、自動退避の目標進行路を設定(目標ハンドル角θHtを設定)する。

0038

以下、車両の車線変更と、それに伴う舵角制御(目標ハンドル角θHtの設定)について説明する。

0039

自車両が車線変更する際の車両軌跡を、その一例として、走行距離をx方向とし、横移動量(車線変更幅)をy方向とする2次元座標上において、ジャーク(∫d3y/dx3)最小軌跡正規化多項式で求めるものとする。

0040

この場合、y(0)=0、y(1)=1、dy(0)/dx=d2y(0)/dx2=0、dy(1)/dx=d2y (1)/dx2=0を満足するものとして、以下の(5)式が得られる。

0041

y=6・x5−15・x4+10・x3 ・・・(5)
この(5)式を微分処理し、以下の(6)、(7)、(8)式を得る。

0042

dy/dx=30・(x4−2・x3+x2)・・・(6)
d2y/dx2=60・(2・x3−3・x2+x)・・・(7)
d3y/dx3=60・(6・x2−6・x+1)・・・(8)
そして、上述の(8)式により、d3y/dx3=0となるときのxを逆算すると、以下の(9)式が得られる。

0043

x(d3y/dx3=0)=(3±31/2)/6・・・(9)
このxの値から、(7)式により、d2y/dx2を算出して、この正規化曲率値横加速度の最大値の絶対値|(d2y/dx2)max|とすると、以下の(10)の値を得る。

0044

|(d2y/dx2)max|=10・31/2/3≒5.77・・・(10)
また、上述の横加速度の最大値(d2y/dx2)maxを用いて、車線変更時最大横加速度(d2Y/dt2)max_c(予め設定する値)を表現すると、車線変更に要する走行距離をLyとし、車線変更幅をWとして以下の(11)式となる。

0045

(d2y/dx2)max・W/(Ly/V)2=(d2Y/dt2)max_c
・・・(11)
この(11)式を走行距離Lyについて解くと、以下の(12)式が得られる。

0046

Ly=(5.77・W・V2/(d2Y/dt2)max_c)1/2
・・・(12)
また、推定される自車両のx方向の正規化した走行距離をxeとすると、
xe=(∫V・dt)/Ly ・・・(13)
となる。目標ヨーレートγtと車速Vと横加速度(d2y/dx2)の関係は、以下の(14)式で表されるため、目標ヨーレートγtは、前述の(7)式を用いて、以下の(15)式となる。

0047

γt・V=(d2y/dx2)・W/(Ly/V)2・・・(14)
γt=60・(2・xe3−3・xe2+xe)・W・V/Ly2
・・・(15)
この目標ヨーレートγtを、以下の目標ハンドル角θHtの関係式((16)式)に代入することにより、制御に必要な(ステアリング制御装置23に出力される)目標ハンドル角θHtが求められる。

0048

θHt=γt・n/Gγ ・・・(16)
ここで、nはステアリングギヤ比であり、Gγはヨーレートゲインであり、ヨーレートゲインGγは、例えば、以下の(17)式により算出できる。

0049

Gγ=(1/(1+A・V2))・(V/l)・・・(17)
ここで、lはホイールベース、Aは車両固有スタビリティファクタで、例えば、以下の(18)式により算出される。

0050

A=−(m/(2・l2))・(lf・Kf−lr・Kr)/(Kf・Kr)
・・・(18)
ここで、Kfは前輪コーナリングパワ、Krは後輪のコーナリングパワ、lfは前軸重心間距離、lrは後軸−重心間距離である。

0051

すなわち、このS105では、ナビゲーションシステムが地図情報に設定した誘導経路に基づく、分岐、合流、直進等の車線変更位置における、前述の(12)式で算出される車線変更に要する走行距離Lyで規定される車線変更制御開始の地点に自車両が到達した場合に、上述の(16)式で算出される目標ハンドル角θHtをステアリング制御装置23に出力することにより舵角制御を行うものである。

0052

S105で、目標ハンドル角θHtを算出、設定した後は、S106に進み、走行環境情報取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報における視程を基に、例えば、図5に示すような、目標減速度(d2X/dt2)tの、予め実験、計算等により設定しておいたマップを参照して目標減速度(d2X/dt2)tを設定する。この図5の目標減速度(d2X/dt2)tのマップでは、最後に得られた視程の情報を基に、自車両が走行すればする程、高い目標減速度(d2X/dt2)tが設定される。すなわち、走行環境情報取得に異常が生じた場合、走行を継続した距離に応じて高い減速が行われ、退避位置(路肩)での車両の停止が図られて、車両の安全確保が確実に行われるようになっている。尚、視程からの距離が長い状況下では、目標減速度(d2X/dt2)tは0であるため、減速により、車線変更が阻害されることはない。

0053

そして、S107に進み、上述のS105で設定した目標ハンドル角θHtをステアリング制御装置23に出力して自動操舵制御を実行させ、上述のS106で設定した目標減速度(d2X/dt2)tをブレーキ制御装置22に出力して自動減速制御を実行させる。

0054

次いで、S108に進むと、物体センサ12が起動され、S109に進んで、物体センサ12が路側物体を検出したか否か判定される。

0055

このS109の判定の結果、物体センサ12が路側物体を検出していない場合は、そのままプログラムを抜け、上述の目標ハンドル角θHt、目標減速度(d2X/dt2)tに基づく退避制御を継続する。

0056

一方、上述のS109の判定の結果、物体センサ12が路側物体を検出した場合は、S110に進む。

0057

S110に進むと、図7(a)、図7(b)、図7(c)の路肩寄せに示す制御に移行し、例えば、予め実験、計算等により設定しておいた、図6に示すような、車両の側面を路側物体から目標距離から離間させた位置に停止させるマップを参照して、目標ハンドル角θHtの補正量ΔθHを設定し、ステアリング制御装置23に出力して自動操舵制御を実行させる。

0058

ステアリング制御装置23では、この目標ハンドル角θHtの補正量ΔθHを目標ハンドル角Htに加算して制御することにより切り増し補正されて、車両が路側物体に近づけられる。或いは、この目標ハンドル角θHtの補正量ΔθHを目標ハンドル角Htから減算して制御することにより切り戻し補正されて、車両が路側物体から離間される。これを繰り返すことにより、最終的に、車両が路側物体から目標距離に精度良く停車される。尚、何等かの原因で、物体までの距離が異常に大きく検出されることを考慮し、このような場合には、目標ハンドル角θHtの補正量ΔθHを0に設定するようにしても良い。

0059

S110の後は、S111に進み、車両が退避制御により停車された否か判定し、停車されていない場合は、プログラムを抜け、停車された場合は、S112に進み、自動運転制御を再起動処理してプログラムを抜ける。すなわち、再起動することにより、走行環境情報取得の異常が解消される可能性もあり、このような異常が解消された場合には、再度、自動運転を継続することが可能となる。また、異常状態が解消されない場合であっても、自動退避走行を行うことにより、更に安全な場所への退避走行が可能となる。この再起動は、設定時間後に行うようにしても良く、或いは、設定回数行うようにしても良い。

0060

このように、本発明の実施の形態によれば、走行制御部10は、自動運転制御を実行するが、走行環境情報取得の異常を検出した場合、ドライバの運転操作がない際には、走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報と走行情報とに基づいて自車両を路側に退避させる進行路を目標進行路として設定して自車両を路側に自動運転で退避させる退避制御を実行すると共に、物体センサ12を起動して、該物体センサ12で自車両周辺の物体を検出した場合には、物体センサ12からの情報と走行環境情報の取得が異常になる前の最後に検出した走行環境情報と走行情報に基づいて退避制御を実行する。このため、自動運転中に、たとえ環境認識機能が失陥したとしても、確実にガードレール等の障害物に接触すること無く路肩に安全に自動退避することが可能となる。

0061

1走行制御装置
10走行制御部(退避制御手段)
11周辺環境認識装置(走行環境情報取得手段、環境情報取得異常検出手段)
12物体センサ(自車両周辺物体検出手段)
13走行パラメータ検出装置(走行情報検出手段)
14自車位置情報検出装置(走行環境情報取得手段)
15車車間通信装置(走行環境情報取得手段)
16道路交通情報通信装置(走行環境情報取得手段)
17スイッチ群
21エンジン制御装置
22ブレーキ制御装置
23ステアリング制御装置
24表示装置
25スピーカ・ブザー

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