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技術 電動式の摩擦具

出願人 株式会社パイロットコーポレーション
発明者 乾太郎大池英郎
出願日 2014年10月31日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2014-223535
公開日 2016年5月23日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2016-087897
状態 特許登録済
技術分野 製図用具、黒板
主要キーワード 最大隙間 摩擦具 サブスイッチ 水玉模様 摩擦体 押しつけ力 使い心地 SBS
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年5月23日)のものです。
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図面 (10)

課題

異物等の巻き込みによる破損を回避すると共に、使い心地の良い電動式摩擦具を提供する。

解決手段

電動式の摩擦具は、モータと、摩擦体と、ケースと、摩擦体の周囲を取り囲み、ケースに弾性体を介して一端側が支持された筒形状のカバーと、を備え、ケースには筒形状のスリーブ部が設けられ、スリーブ部の内周面に当接部が形成され、カバーには、一端側からスリーブ部の当接部に対して当接された被当接部が設けられ、当接部と被当接部との間には、弾性体による付勢力が作用し、モータの回転トルクは、0.10N・cm乃至0.90N・cmの範囲から選択され、摩擦体のショアA硬度は、55度以上であり、弾性体による付勢力に対抗してケースに対してカバーを押し込むために必要な荷重は、0.1N乃至5.0Nの範囲から選択され、カバーの他端は、摩擦体の先端と揃えられているか、または、5.0mm以下の範囲から選択された一定の設定距離だけ当該先端から延出している。

概要

背景

従来より、熱変色性インキとして、一定以上(例えば65℃以上)の温度に加熱されると無色透明になるものが知られている。そのような熱変色性のインキにより描かれた筆跡は、例えば、引用文献1(特開2013−116588号公報)に記載された摩擦具によって摩擦すると、その際に生じる摩擦熱によって一定以上の温度に加熱されるため、無色透明となる。

しかしながら、引用文献1に記載された摩擦具を使用して熱変色性のインキにより描かれた筆跡を無色透明にする場合、当該摩擦具を把持して小刻みな摩擦動作を手動で繰り返す必要があるため、使用者にとって負担である。

このような問題を解決するために、モータ回転軸の先端に摩擦体を取り付け、当該モータを回転させることで当該摩擦体を回転させ、回転中の摩擦体によって熱変色性のインキにより描かれた筆跡を摩擦して当該熱変色性のインキを一定以上の温度とすることで無色透明にする電動式の摩擦具が知られている。このような電動式の摩擦具の例が、引用文献2(特開2011−42151号公報)に記載されている。

電動式の摩擦具は、小刻みな摩擦動作を手動で繰り返す必要がないため便利であるものの、回転中の摩擦体が誤って皮膚に接触し得るので、痛みを感じさせたり、火傷を生じさせる虞もある。また、摩擦体の回転に毛髪が巻き込まれてしまう危険もある。更に、毛髪ではない紐状異物が巻き込まれてしまうと、使用者に危険は生じないが、摩擦具自体が破損する虞がある。

概要

異物等の巻き込みによる破損を回避すると共に、使い心地の良い電動式の摩擦具を提供する。電動式の摩擦具は、モータと、摩擦体と、ケースと、摩擦体の周囲を取り囲み、ケースに弾性体を介して一端側が支持された筒形状のカバーと、を備え、ケースには筒形状のスリーブ部が設けられ、スリーブ部の内周面に当接部が形成され、カバーには、一端側からスリーブ部の当接部に対して当接された被当接部が設けられ、当接部と被当接部との間には、弾性体による付勢力が作用し、モータの回転トルクは、0.10N・cm乃至0.90N・cmの範囲から選択され、摩擦体のショアA硬度は、55度以上であり、弾性体による付勢力に対抗してケースに対してカバーを押し込むために必要な荷重は、0.1N乃至5.0Nの範囲から選択され、カバーの他端は、摩擦体の先端と揃えられているか、または、5.0mm以下の範囲から選択された一定の設定距離だけ当該先端から延出している。

目的

本発明は、このような事情に基づいて行われたものであり、電動式の摩擦具の摩擦体の周囲を取り囲むカバーをバネを介して電動式の摩擦具のケースに支持させると共に、摩擦体のショアA硬度、カバーを押し込むために必要な荷重、及び、前記摩擦体の先端より前記カバーの他端を延出させておく距離、の三者のバランスに着目することによって、前述の問題を回避すると共に使い心地の良い電動式の摩擦具を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

熱変色性インキにより描かれた像または筆跡摩擦熱を与えて変色させるための電動式摩擦具であって、回転軸を回転させるモータと、前記回転軸の先端に取り付けられた摩擦体と、前記モータを支持するケースと、前記摩擦体の周囲を取り囲み、前記ケースに弾性体を介して一端側が支持された筒形状のカバーと、を備え、前記ケースには、前記カバーの一端側の領域の少なくとも一部を取り囲む筒形状のスリーブ部が設けられており、前記スリーブ部の軸方向の少なくとも一部において、当該スリーブ部の内周面周方向の少なくとも一部に当接部が形成されており、前記カバーには、一端側から前記スリーブ部の前記当接部に対して当接された被当接部が設けられており、前記当接部と前記被当接部との間には、前記弾性体による付勢力が作用しており、前記モータの回転トルクは、0.10N・cm乃至0.90N・cmの範囲から選択されており、前記摩擦体のJISK6253におけるショアA硬度は、55度以上であり、前記弾性体による付勢力に対抗して前記ケースに対して前記カバーを押し込むために必要な荷重は、0.1N乃至5.0Nの範囲から選択されており、前記カバーの他端は、前記摩擦体の先端と揃えられているか、または、5.0mm以下の範囲から選択された一定の設定距離だけ当該先端から延出していることを特徴とする電動式の摩擦具。

請求項2

前記カバーの前記被当接部は、前記スリーブ部の内周面に摺動可能に嵌め入れられたフランジ部として形成されており、当該カバーの軸方向に1.0mm以上の長さを有していることを特徴とする請求項1に記載の電動式の摩擦具。

請求項3

前記ケース内には、押圧時にのみ前記モータへ電力を供給するスイッチが設けられており、前記カバーには、当該カバーが前記ケースに対して押し込まれることに伴って前記スイッチを押圧する押圧部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電動式の摩擦具。

請求項4

熱変色性のインキにより描かれた像または筆跡を摩擦熱を与えて変色させるための電動式の摩擦具であって、回転軸を回転させるモータと、前記回転軸の先端に取り付けられた摩擦体と、前記モータを支持するケースと、前記摩擦体の周囲を取り囲み、前記ケースに一端側が支持された筒形状のカバーと、を備え、前記モータの回転トルクは、0.10N・cm乃至0.90N・cmの範囲から選択されており、前記摩擦体の先端は、前記カバーの他端より一定の設定距離だけ延出しており、前記一定の設定距離は、0.5mm乃至10.0mmの範囲から選択されており、前記カバーの他端における当該カバーの内周面と前記摩擦体の外周面との間の最大隙間は、0.03mm乃至1.0mmの範囲から選択されていることを特徴とする電動式の摩擦具。

請求項5

前記カバーの他端の縁部は、切頭円錐の側面形状の斜面として形成されており、前記摩擦体の先端領域の少なくとも一部は、切頭円錐の側面形状の斜面として形成されており、前記摩擦体の回転軸を通る断面において前記摩擦体の前記斜面が成す角度αと、当該断面において前記カバーの前記斜面が成す角度βとが、α≧β>30°という関係を満たしていることを特徴とする請求項4に記載の電動式の摩擦具。

技術分野

0001

本発明は、熱変色性インキにより描かれた像または筆跡摩擦熱を与えて変色させるための電動式摩擦具に関する。

背景技術

0002

従来より、熱変色性のインキとして、一定以上(例えば65℃以上)の温度に加熱されると無色透明になるものが知られている。そのような熱変色性のインキにより描かれた筆跡は、例えば、引用文献1(特開2013−116588号公報)に記載された摩擦具によって摩擦すると、その際に生じる摩擦熱によって一定以上の温度に加熱されるため、無色透明となる。

0003

しかしながら、引用文献1に記載された摩擦具を使用して熱変色性のインキにより描かれた筆跡を無色透明にする場合、当該摩擦具を把持して小刻みな摩擦動作を手動で繰り返す必要があるため、使用者にとって負担である。

0004

このような問題を解決するために、モータ回転軸の先端に摩擦体を取り付け、当該モータを回転させることで当該摩擦体を回転させ、回転中の摩擦体によって熱変色性のインキにより描かれた筆跡を摩擦して当該熱変色性のインキを一定以上の温度とすることで無色透明にする電動式の摩擦具が知られている。このような電動式の摩擦具の例が、引用文献2(特開2011−42151号公報)に記載されている。

0005

電動式の摩擦具は、小刻みな摩擦動作を手動で繰り返す必要がないため便利であるものの、回転中の摩擦体が誤って皮膚に接触し得るので、痛みを感じさせたり、火傷を生じさせる虞もある。また、摩擦体の回転に毛髪が巻き込まれてしまう危険もある。更に、毛髪ではない紐状異物が巻き込まれてしまうと、使用者に危険は生じないが、摩擦具自体が破損する虞がある。

先行技術

0006

特開2013−116588号公報
特開2011−42151号公報

発明が解決しようとする課題

0007

摩擦体の周囲を筒形カバーで取り囲み、且つ、モータの回転トルクを調整することにより、以上のような問題を回避することができる。そして、電動式の摩擦具の摩擦体は摩耗しないため、カバーの一端をバネを介して電動式の摩擦具のケースに支持させた場合、摩擦体のJIS K6253におけるショアA硬度及びバネによる付勢力対抗してケースに対してカバーを押し込むために必要な荷重により決定される使い心地(特には、必要とされる押しつけ力)は、使用期間が長くなっても変わらない。

0008

本発明は、このような事情に基づいて行われたものであり、電動式の摩擦具の摩擦体の周囲を取り囲むカバーをバネを介して電動式の摩擦具のケースに支持させると共に、摩擦体のショアA硬度、カバーを押し込むために必要な荷重、及び、前記摩擦体の先端より前記カバーの他端を延出させておく距離、の三者のバランスに着目することによって、前述の問題を回避すると共に使い心地の良い電動式の摩擦具を提供することを課題とする。

0009

また、本発明は、摩擦体の先端をカバーの他端より延出させておく距離と、カバーの他端における当該カバーの内周面と摩擦体の外周面との間の隙間の最大距離と、の二者のバランスに着目することによって、前述の問題を回避する電動式の摩擦具を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、熱変色性のインキにより描かれた像または筆跡を摩擦熱を与えて変色させるための電動式の摩擦具であって、回転軸を回転させるモータと、前記回転軸の先端に取り付けられた摩擦体と、前記モータを支持するケースと、前記摩擦体の周囲を取り囲み、前記ケースに弾性体を介して一端側が支持された筒形状のカバーと、を備え、前記ケースには、前記カバーの一端側の領域の少なくとも一部を取り囲む筒形状のスリーブ部が設けられており、前記スリーブ部の軸方向の少なくとも一部において、当該スリーブ部の内周面の周方向の少なくとも一部に当接部が形成されており、前記カバーには、一端側から前記スリーブ部の前記当接部に対して当接された被当接部が設けられており、前記当接部と前記被当接部との間には、前記弾性体による付勢力が作用しており、前記モータの回転トルクは、0.10N・cm乃至0.90N・cmの範囲から選択されており、前記摩擦体のJIS K6253におけるショアA硬度は、55度以上であり、前記弾性体による付勢力に対抗して前記ケースに対して前記カバーを押し込むために必要な荷重は、0.1N乃至5.0Nの範囲から選択されており、前記カバーの他端は、前記摩擦体の先端と揃えられているか、または、5.0mm以下の範囲から選択された一定の設定距離だけ当該先端から延出していることを特徴とする電動式の摩擦具である。

0011

本発明によれば、摩擦体の周囲をカバーで取り囲み、且つ、モータの回転トルクを調整することにより、毛髪や紐状の異物等の巻き込みを回避できると共に、前記摩擦体のショアA硬度、前記カバーを押し込むために必要な荷重、及び、前記摩擦体の先端より前記カバーの他端を延出させておく距離、の三者のバランスを前記の各範囲内に調整することにより、使用期間が長くなっても使い心地の良さを維持できる電動式の摩擦具を提供することができる。

0012

また、好ましくは、前記カバーの前記被当接部は、前記スリーブ部の内周面に摺動可能に嵌め入れられたフランジ部として形成されており、当該カバーの軸方向に1.0mm以上の長さを有している。この場合、スリーブ部の内周面とフランジ部の外周面とが摺動しつつ当該スリーブ部内をカバーが移動するため、当該カバーは、軸方向に傾斜することなく安定的に移動することができる。

0013

また、好ましくは、前記ケース内には、押圧時にのみ前記モータへ電力を供給するスイッチが設けられており、前記カバーには、当該カバーが前記ケースに対して押し込まれることに伴って前記スイッチを押圧する押圧部が設けられている。この場合、カバーがケースに対して押し込まれない限りモータが駆動されないため、無駄なモータの駆動を防止でき、電池の消耗を最小限に抑えることができる。

0014

あるいは、本発明は、熱変色性のインキにより描かれた像または筆跡を摩擦熱を与えて変色させるための電動式の摩擦具であって、回転軸を回転させるモータと、前記回転軸の先端に取り付けられた摩擦体と、前記モータを支持するケースと、前記摩擦体の周囲を取り囲み、前記ケースに一端側が支持された筒形状のカバーと、を備え、前記モータの回転トルクは、0.10N・cm乃至0.90N・cmの範囲から選択されており、前記摩擦体の先端は、前記カバーの他端より一定の設定距離だけ延出しており、前記一定の設定距離は、0.5mm乃至10.0mmの範囲から選択されており、前記カバーの他端における当該カバーの内周面と前記摩擦体の外周面との間の最大隙間は、0.03mm乃至1.0mmの範囲から選択されていることを特徴とする電動式の摩擦具である。

0015

本発明によれば、モータの回転トルクを前記の範囲内に調整することにより、回転中の摩擦体が誤って皮膚に接触した際に火傷等を生じさせる虞を回避できると共に、摩擦体の先端をカバーの他端より延出させておく距離と、カバーの他端における当該カバーの内周面と摩擦体の外周面との間の隙間の最大距離と、の二者のバランスを前記の各範囲内に調整することにより、毛髪や紐状の異物等の巻き込みを回避できる電動式の摩擦具を提供することができる。

0016

この場合、前記カバーの他端の縁部は、切頭円錐の側面形状の斜面として形成されており、前記摩擦体の先端領域の少なくとも一部は、切頭円錐の側面形状の斜面として形成されており、前記摩擦体の回転軸を通る断面において前記摩擦体の前記斜面が成す角度αと、当該断面において前記カバーの前記斜面が成す角度βとが、α≧β>30°という関係を満たしていることが好ましい。この場合、毛髪や紐状の異物等が摩擦体の先端領域に接しても、当該斜面の存在により、当該毛髪や紐状の異物等がスムーズにカバーの外側へと移動される。

発明の効果

0017

本発明によれば、電動式の摩擦具の摩擦体の周囲をカバーで取り囲み、且つ、モータの回転トルクを前記の範囲内に調整することにより、回転中の摩擦体が誤って皮膚に接触した際に火傷等を生じさせる虞や、毛髪や紐状の異物等の巻き込みを回避できると共に、摩擦体のショアA硬度、カバーのを押し込むために必要な荷重、及び、前記摩擦体の先端より前記カバーの他端を延出させておく距離、の三者のバランスを前記の各範囲内に調整することにより、使用期間が長くなっても使い心地の良さを維持できる摩擦具を提供することができる。

0018

あるいは、本発明によれば、モータの回転トルクを前記の範囲内に調整することにより、回転中の摩擦体が誤って皮膚に接触した際に火傷等を生じさせる虞を回避できると共に、摩擦体の先端をカバーの他端より延出させておく距離と、カバーの他端における当該カバーの内周面と摩擦体の外周面との間の隙間の最大距離と、の二者のバランスを前記の各範囲内に調整することにより、毛髪や紐状の異物等の巻き込みを回避できる電動式の摩擦具を提供することができる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の第1の実施の形態の電動式の摩擦具の概略図である。図1(A)は、電動式の摩擦具の概略縦断面図であり、図1(B)は、図1(A)の左方から見た電動式の摩擦具の概略正面図である。
図1の電動式の摩擦具の摩擦体の概略図である。図2(A)は、摩擦体の概略正面図であり、図2(B)は、図2(A)の右方から見た摩擦体の概略側面図であり、図2(C)は、図2(B)の右方から見た摩擦体の概略背面図であり、図2(D)は、図2(B)のD−D線断面図である。
図1の電動式の摩擦具のカバーの概略図である。図3(A)は、カバーの概略正面図であり、図3(B)は、図3(A)の右方から見たカバーの概略側面図であり、図3(C)は、図3(B)の右方から見たカバーの概略背面図である。
本発明の第2の実施の形態の電動式の摩擦具の概略縦断面図である。
図4の電動式の摩擦具のカバーの概略図である。図5(A)は、カバーの概略正面図であり、図5(B)は、図5(A)の右方から見たカバーの概略側面図であり、図5(C)は、図5(B)の右方から見たカバーの概略背面図である。
本発明の第3の実施の形態の電動式の摩擦具の概略縦断面図である。
図6の電動式の摩擦具の摩擦体及びカバーの近傍の概略拡大図である。
図6の電動式の摩擦具の摩擦体の概略図である。図8(A)は、摩擦体の概略正面図であり、図8(B)は、図8(A)の右方から見た摩擦体の概略側面図であり、図8(C)は、図8(B)の右方から見た摩擦体の概略背面図である。
図6の電動式の摩擦具のカバーの概略図である。図9(A)は、カバーの概略正面図であり、図9(B)は、図9(A)の右方から見たカバーの概略側面図であり、図9(C)は、図9(B)の右方から見たカバーの概略背面図である。

実施例

0020

以下に、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。

0021

図1は、本発明の第1の実施の形態の電動式の摩擦具100の概略図である。図1(A)は、電動式の摩擦具100の概略縦断面図であり、図1(B)は、図1(A)の左方から見た電動式の摩擦具100の概略正面図である。

0022

図1(A)に示すように、電動式の摩擦具100は、回転軸11を回転させるモータ10と、回転軸11の先端に取り付けられた摩擦体20と、モータ10を支持するケース30と、摩擦体20の周囲を取り囲み、ケース30に弾性体としてのバネ50を介して一端側(図1(A)における右側)が支持された筒形状のカバー40と、を備えている。

0023

本実施の形態では、図1(A)に示すように、ケース30内の他端側(図1(A)における左側)にモータ10が収容されて支持されている。また、ケース30内の一端側には、電池70が収容されている。電池70は、スイッチ60を介して配置された導体61によってモータ10に接続されており、当該スイッチ60の操作に応じて、モータ10に電力を供給するようになっている。本実施の形態では、スイッチ60は、ケース30に対して押圧することによりモータ10への電力供給許容導通)し、再度押圧することによりモータ10への電力供給を遮断するようになっている。

0024

本実施の形態のモータ10は、回転トルクが0.35N・cmである。モータ10の回転トルクは、好ましくは0.10N・cm乃至0.90N・cmである。回転トルクを0.10N・cm以上とすることで、摩擦体20の先端領域が紙面上の熱変色性のインキにより描かれた筆跡に押し当てられた際、モータ10は、摩擦体20の先端領域と紙面との間に生じる摩擦力打ち克って当該摩擦体20の回転を継続させることができる。一方、回転トルクを0.90N・cm以下とすることで、回転中の摩擦体20が誤って皮膚に接触しても、火傷等を生じさせる危険が回避される。

0025

より好ましくは、モータ10の回転トルクは、0.15N・cm乃至0.70N・cmである。回転トルクを0.15N・cm以上とすることで、摩擦体20の先端領域がより強く紙面に押し当てられても、モータ10は、摩擦体20の先端領域と紙面との間に生じる摩擦力に打ち克って当該摩擦体20の回転を継続させることができる。この場合、摩擦体20の先端領域が紙面に押し当てられてから摩擦熱が発生するまでに必要な時間が十分短く、熱変色性インキにより描かれた筆跡を快適に無色透明とすることができる。一方、回転トルクを0.70N・cm以下とすることで、回転中の摩擦体20の先端領域を紙面に押し当てて摩擦した際に、紙面が損傷したりしわが発生したりすることが防止され得る。

0026

また、ケース30の他端側には、カバー40の一端側の領域の一部を取り囲む、長さが17mm、内径が14mm、外径が17mmの筒形状のスリーブ部31が設けられている。スリーブ部31を除くケース30の長さは、90mmである。また、図1(B)に示すように、本実施の形態のケース30は、直径30mmの円形断面を有している。

0027

図2は、図1の電動式の摩擦具100の摩擦体20の概略図である。図2(A)は、摩擦体20の概略正面図であり、図2(B)は、図2(A)の右方から見た摩擦体20の概略側面図であり、図2(C)は、図2(B)の右方から見た摩擦体20の概略背面図であり、図2(D)は、図2(B)のD−D線断面図である。

0028

モータ10の回転軸11の先端に取り付けられた摩擦体20は、図2に示すように、長さが18mm、直径が6mm、ショアA硬度が88度の円柱状の弾性材料から構成され、他端側が半球状に面取りされている。摩擦体20のショアA硬度は、55度以上が好ましい。この場合、回転中の摩擦体20の先端領域を紙面に押し当てて摩擦した際の当該先端領域の摩耗が防止されると共に、摩擦時の摩擦体20の変形によって当該摩擦体20とカバー40の内周面とが接触することが、防止される。

0029

また、摩擦体20の外周面には、図2(B)及び図2(D)に示すように、回転軸の方向に沿って状の模様が設けられている。すなわち、本実施の形態の摩擦体20は、図2(B)及び図2(D)に示すように、先端領域を構成する材料とは異なる色彩の材料によって、摩擦体20の側面に縞状の模様が形成されている。例えば、摩擦体20の先端領域を構成する材料は黄色であり、縞状の模様を提供する材料は赤色である。このような配色により、摩擦体20の側面は、回転時においては、当該2色の中間色であるオレンジ色に見える。更に、本実施の形態において縞状の模様を提供している材料は、摩擦体20の先端領域を構成している材料よりも高い硬度を有し、摩擦体20の断面において図2(D)に示すような領域に広がっている。

0030

また、図2(C)に示すように、摩擦体20の一端側の面(背面)の中央に直径が2 mm、深さが10mmの穴21が設けられており、当該穴21にモータ10の回転軸11が圧入されるようになっている。穴21の他端側は、図2(D)に示すように、摩擦体20の先端領域を構成する材料よりも高い硬度を有する縞状の模様を提供する材料の領域に形成されている。

0031

摩擦体20を構成する弾性材料としては、弾性を有する樹脂ゴムエラストマ)が挙げられる。その一例としては、シリコーン樹脂SBS樹脂(スチレンブタジエンスチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、フッ素系樹脂クロロプレン樹脂ニトリル樹脂ポリエステル系樹脂エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が挙げられる。

0032

本実施の形態では、摩擦体20は、カバー40によって周囲を取り囲まれている。そのようなカバー40の一例が、図3に示されている。図3は、図1の電動式の摩擦具100のカバー40の概略図である。図3(A)は、カバー40の概略正面図であり、図3(B)は、図3(A)の右方から見たカバー40の概略側面図であり、図3(C)は、図3(B)の右方から見たカバー40の概略背面図である。

0033

図3に示すように、カバー40は、長さが18mm、内径が7mm、外径が8.5mmの円筒形状であり、他端側に外径が13.5mm、長さが5mmのフランジ部41が被当接部として設けられている。本実施の形態のカバー40は、透明樹脂製であり、外部からカバー40内の摩擦体20の少なくとも先端領域が視認可能となっている。

0034

図1(A)に戻って、カバー40のフランジ部41は、ケース30のスリーブ部31の内周面に摺動可能に嵌め入れられており、ケース30にバネ50を介して支持されている。本実施の形態では、バネ50はコイルバネであり、当該バネ50が支持しているカバー40を押し込むために必要な荷重が1.0Nであるように調整されている。

0035

カバー40を押し込むために必要な荷重は、0.1N乃至5.0Nであることが好ましい。カバー40を押し込むために必要な荷重が0.1N以上であることにより、カバー40の不所望の移動が防止され、また、カバー40をケース30に対して押し込む際のバネ50による抵抗力の特性が安定する。一方、カバー40を押し込むために必要な荷重が5.0N以下であることにより、カバー40がケース30に対してスムーズに押し込まれ得るため、使用者の疲労が抑制されて快適に使用され得ると共に、カバー40の先端による紙面への負荷が小さく、当該先端によって紙面を傷つけ難い。

0036

また、スリーブ部31の他端側には、当接部としての絞り部32が設けられており、カバー40のフランジ部41の他端側が、一端側から絞り部32に対して当接されている。この時、バネ50は自然長から圧縮されている。すなわち、フランジ部41の他端側と絞り部32との間には、バネ50による付勢力が作用している。この状態において、カバー40の他端は、図1(A)に示すように、摩擦体20の先端より一定の設定距離dだけ延出しており、本実施の形態では、当該一定の設定距離dは、0.5mmである。

0037

次に、本実施の形態の電動式の摩擦具100の作用について説明する。

0038

まず、必要に応じ、ケース30に設けられている電池蓋が取り外され、ケース30内に所定の向きで電池70が装填されて、再び電池蓋が取り付けられる。次に、スイッチ60が押圧されることによりモータ10が駆動し、回転軸11に取り付けられた摩擦体20が高速回転される。この状態で、ケース30が把持されて、紙面上の熱変色性のインキにより描かれた筆跡に摩擦体20の先端領域が押し当てられる。本実施の形態では、摩擦体20の先端領域よりも先にカバー40の他端が紙面に当接するが、ケース30が紙面に対して更に押し当てるられることにより、バネ50が更に圧縮されてカバー40がケース30の側に対して押し込まれて、摩擦体20の先端領域が紙面に当接する。なお、この時、フランジ部41の外周面がスリーブ部31の内周面を摺動するため、カバー40は軸方向に傾斜することなく安定的に移動する。そして、摩擦体20の先端領域が紙面に当接した状態が維持されることで、摩擦体20のモータ10による回転のために、摩擦体20の先端領域と紙面との間で摩擦熱が発生する。この摩擦熱によって、熱変色性のインキにより描かれた像または筆跡は、無色透明になる。本実施の形態では、摩擦体20はカバー40によって取り囲まれているため、外部への熱放射が抑制されて、効率良く熱変色性のインキを加熱することができる。

0039

所望の摩擦動作が完了した後、ケース30が紙面から遠ざけられて、摩擦体20の先端領域が紙面に当接した状態が解除される。これにより、カバー40は、バネ50の付勢力によって、フランジ部41の他端側がケース30の絞り部32に当接するまで他端側に移動する。その後、再度スイッチ60が押圧されることによりモータ10が停止する。

0040

以上のような本実施の形態によれば、摩擦体20の周囲をカバー40で取り囲み、且つ、モータ10の回転トルクを前記の範囲内に調整することにより、回転中の摩擦体20が誤って皮膚に接触した際に火傷等を生じさせる虞や、毛髪や紐状の異物等の巻き込みを回避できると共に、摩擦体20のショアA硬度、カバー40を押し込むために必要な荷重、及び、摩擦体20の先端よりカバー40の他端を延出させておく距離、の三者のバランスを前記の各範囲内に調整することにより、使用期間が長くなっても使い心地の良さを維持できる電動式の摩擦具100を提供することができる。

0041

また、本実施の形態によれば、カバー40のフランジ部41の他端側が、一端側からスリーブ部31の絞り部32に対して当接されると共に、フランジ部41の他端側と絞り部32との間にバネ50による付勢力が作用しているため、バネ50に予め付勢力が与えられていない場合と比較して、カバー40をケース30に対して押し込む際のバネ50の抵抗力の特性が安定している。このため、より一層使い心地の良い電動式の摩擦具100を提供することができる。

0042

更に、本実施の形態では、カバー40のフランジ部41が5.0mmの長さを有しているため、フランジ部41の外周面がスリーブ部31の内周面を摺動しつつ移動する。このため、カバー40は、軸方向に傾斜することなく安定的に移動することができる。

0043

次に、図4は、本発明の第2の実施の形態の電動式の摩擦具200の概略縦断面図である。また、図5は、図4の電動式の摩擦具200のカバー240の概略図である。図5(A)は、カバー240の概略正面図であり、図5(B)は、図5(A)の右方から見たカバー240の概略側面図であり、図5(C)は、図5(B)の右方から見たカバー240の概略背面図である。

0044

図4に示すように、本実施の形態の電動式の摩擦具200は、第1の実施の形態の電動式の摩擦具100と同様に、回転軸211を回転させるモータ210と、回転軸211の先端に取り付けられた摩擦体220と、モータ210を支持するケース230と、摩擦体220の周囲を取り囲み、ケース230に弾性体としてのバネ250を介して一端側(図4における右側)が支持された筒形状のカバー240と、を備えている。

0045

本実施の形態の電動式の摩擦具200のカバー240には、図5(B)及び図5(C)に示すように、円環状の背面の径方向内側の縁部に、長さ10mm、幅4mm、厚さ1.5mmの角柱状の押圧部242が、一体に形成されている。

0046

図4に戻って、押圧部242の一端側には、電池270の一方の電極に接続された導体281が固定されており、カバー240がケース230に対して押し込まれることに伴って、押圧部242が導体281と共に一端側へ移動するようになっている。また、モータ210の一方の端子に接続された導体282が、回転軸211に対して平行に他端側(図4における左側)に向かって延びた後、先端が回転軸211の側に折り曲げられている。そして、カバー240がケース230に対して押し込まれていない状態においては、導体281と導体282とは接触していないが、カバー240がケース230に対して0.5mm以上押し込まれた状態においては、導体281が導体282の先端に押圧状態で(撓ませた状態で)接触するようになっている。すなわち、導体281及び導体282は、電動式の摩擦具200のサブスイッチ280を構成している。

0047

更に、本実施の形態では、第1の実施の形態の電動式の摩擦具100と同様に、ケース230の側面にもスイッチ260が設けられている(図4参照)。その他の構成は、第1の実施の形態と略同様である。

0048

次に、本実施の形態の電動式の摩擦具200の作用について説明する。

0049

第1の実施の形態の電動式の摩擦具100と同様に、必要に応じ、ケース230に設けられている電池蓋が取り外され、ケース230内に所定の向きで電池270が装填されて、再び電池蓋が取り付けられる。次に、スイッチ260が押圧される。この時、第1の実施の形態の電動式の摩擦具100とは異なり、サブスイッチ280を構成する導体281と導体282の先端とが接触していないため、電力はモータ210へ供給されず、モータ210は停止したままである。

0050

次に、ケース230が把持されて、紙面上の熱変色性のインキにより描かれた筆跡に摩擦体220の先端領域が押し当てられる。本実施の形態でも、第1の実施の形態の電動式の摩擦具100と同様に、摩擦体220の先端領域よりも先にカバー240の他端が紙面に当接するが、ケース230が紙面に対して更に押し当てられることにより、バネ250が更に圧縮されてカバー240がケース230の側に対して押し込まれる。なお、この時、フランジ部241の外周面がスリーブ部231の内周面を摺動するため、カバー240は軸方向に傾斜することなく安定的に移動する。そして、摩擦体220の先端領域が紙面に当接すると共に、導体281がカバー240の押圧部242と共に移動することにより、導体282の先端に接触する。これにより、電力がモータ210に供給されて当該モータ210が駆動され、回転軸211に取り付けられた摩擦体220が回転する。そして、摩擦体220の先端領域が紙面に当接した状態が維持されることで、摩擦体220のモータ210による回転のために、摩擦体220の先端領域と紙面との間で摩擦熱が発生する。この摩擦熱によって、熱変色性のインキにより描かれた筆跡は、無色透明になる。

0051

所望の摩擦動作が完了した後、ケース230が紙面から遠ざけられて、摩擦体220の先端領域が紙面に当接した状態が解除される。これにより、カバー240は、バネ250の付勢力によって、フランジ部241の他端側がケース230の絞り部232に当接するまで他端側に移動する。この時、導体281と導体282の先端との接触が解除されてモータ210の駆動が停止し、すなわち、摩擦体220の回転が停止する。

0052

以上のような本実施の形態によっても、摩擦体220の周囲をカバー240で取り囲み、且つ、モータの回転トルクを前記の範囲内に調整することにより、回転中の摩擦体が誤って皮膚に接触した際に火傷等を生じさせる虞や、毛髪や紐状の異物等の巻き込みを回避できると共に、摩擦体220のショアA硬度、カバー240を押し込むために必要な荷重、及び、摩擦体220の先端よりカバー240の他端を延出させておく距離、の三者のバランスを調整することにより、使用期間が長くなっても使い心地の良さを維持できる電動式の摩擦具200を提供することができる。

0053

また、本実施の形態によれば、カバー240のフランジ部241の他端側が、一端側からスリーブ部231の絞り部232に対して当接されると共に、フランジ部241の他端側と絞り部232との間にバネ250による付勢力が作用しているため、バネ50に予め付勢力が与えられていない場合と比較して、カバー240をケース230に対して押し込む際のバネ250の抵抗力の特性が安定している。このため、より一層使い心地の良い電動式の摩擦具200を提供することができる。

0054

更に、本実施の形態では、カバー240のフランジ部241が5.0mmの長さを有しているため、フランジ部241の外周面がスリーブ部231の内周面を摺動しつつ移動する。このため、カバー240は、軸方向に傾斜することなく安定的に移動することができる。

0055

また、本実施の形態の電動式の摩擦具200は、サブスイッチ280の存在により、カバー240が押し込まれない限りモータ210が駆動されないため、無駄なモータ210の駆動を防止でき、電池270の消耗を最小限に抑えることができる。

0056

次に、図6は、本発明の第3の実施の形態の電動式の摩擦具300の概略縦断面図である。また、図7は、図6の電動式の摩擦具300の摩擦体320及びカバー340の近傍の概略拡大図であり、図8は、図6の電動式の摩擦具300の摩擦体320の概略図であり、図8(A)は、摩擦体320の概略正面図であり、図8(B)は、図8(A)の右方から見た摩擦体320の概略側面図であり、図8(C)は、図8(B)の右方から見た摩擦体320の概略背面図であり、図9は、図6の電動式の摩擦具300のカバー340の概略図であり、図9(A)は、カバー340の概略正面図であり、図9(B)は、図9(A)の右方から見たカバー340の概略側面図であり、図9(C)は、図9(B)の右方から見たカバー340の概略背面図である。

0057

図6に示すように、本実施の形態の電動式の摩擦具300は、第1及び第2の実施の形態の電動式の摩擦具100、200と同様に、回転軸311を回転させるモータ310と、回転軸311の先端に取り付けられた摩擦体320と、モータ310を支持するケース330と、摩擦体320の周囲を取り囲み、ケース330に弾性体としてのバネ350を介して一端側(図6における右側)が支持された筒形状のカバー340と、を備えている。

0058

本実施の形態の電動式の摩擦具300は、図7に示すように、摩擦体320の先端が、カバー340の他端より一定の設定距離hだけ延出している。本実施の形態では、当該一定の設定距離hは、2.5mmである。

0059

また、カバー340の他端における当該カバー340の内周面と摩擦体320の外周面との間の最大隙間tは、0.03mm乃至1.0mmの範囲から選択されている。本実施の形態では、最大隙間tは、0.3mmである。最大隙間tが0.03mmよりも狭い場合、部品の加工時や組み立て時のバラつきによっては、電動式の摩擦具300の使用時に摩擦体320がカバー340の内周面に接触してしまう虞がある。一方、最大隙間tが1.0mmよりも広い場合、毛髪や紐状の異物等を巻き込みやすくなってしまう。

0060

使用時に摩擦体320を紙面に押し当てた際のモータ310の回転軸311の撓み及び摩擦体320の熱膨張を考慮すると、最大隙間tは、0.05mm以上であることが好ましく、また、摩擦体320が皮膚等に接触した際に体毛(一般的には、0.05mm乃至0.15mm程度の太さを有している)と絡み難くさせるため、最大隙間tは、0.5mm以下であることが好ましい。

0061

また、図8に示すように、本実施の形態の摩擦体320は、長さが20mm、直径が6mm、ショアA硬度が88度の円柱状の弾性材料から構成されており、先端領域の一部が、切頭円錐の側面形状の斜面を形成するように面取りされている。

0062

更に、図9に示すように、本実施の形態のカバー340の他端の縁部も、切頭円錐の側面形状の斜面として形成されている。本実施の形態では、摩擦体320の回転軸を通る断面において当該摩擦体320の斜面が成す角度α(図7において2つの直線l1、l2が成す角度)と、当該断面においてカバー340の斜面が成す角度β(図7において2つの直線m1、m2が成す角度)とが、α≧β>30°という関係を満たしている。

0063

その他の構成は、第1の実施の形態の電動式の摩擦具100と略同様である。

0064

次に、本実施の形態の電動式の摩擦具300の作用について説明する。

0065

第1及び第2の実施の形態の電動式の摩擦具100、200と同様に、必要に応じ、ケース330に設けられている電池蓋が取り外され、ケース330内に所定の向きで電池370が装填されて、再び電池蓋が取り付けられる。次に、スイッチ360が押圧されることによりモータ310が駆動し、回転軸311に取り付けられた摩擦体320が高速回転される。この状態で、ケース330が把持されて、紙面上の熱変色性のインキにより描かれた筆跡に摩擦体320の先端領域が押し当てられる。そして、摩擦体320の先端領域が紙面に当接した状態が維持されることで、摩擦体320のモータ310による回転のために、摩擦体320の先端領域と紙面との間で摩擦熱が発生する。この摩擦熱によって、熱変色性のインキにより描かれた筆跡は、無色透明になる。

0066

本実施の形態の電動式の摩擦具300は、摩擦体320の先端がカバー340の他端より2.5mm延出していることにより、摩擦体320の回転軸が紙面に対して垂直に押し当てられる場合のみならず、紙面に対してわずかな鋭角に押し当てられる場合でも、摩擦体320によって熱変色性のインキにより描かれた像または筆跡を摩擦することができる。また、カバー340の他端が紙面に押し当てられる場合には、バネ350が更に圧縮されて、カバー340がケース330の側に対して押し込まれる。

0067

所望の摩擦動作が完了した後には、ケース330が紙面から遠ざけられて、摩擦体320の先端領域が紙面に当接した状態が解除される。その後、再度スイッチ360が押圧されることによりモータ310が停止する。

0068

以上のような本実施の形態によれば、モータの回転トルクを前記の範囲内に調整することにより、回転中の摩擦体が誤って皮膚に接触した際に火傷等を生じさせる虞を回避できると共に、摩擦体320の先端をカバー340の他端より延出させておく距離と、カバー340の他端における当該カバー340の内周面と摩擦体320の外周面との間の隙間の最大距離tと、の二者のバランスを前記の各範囲内に調整することにより、毛髪や紐状の異物等の巻き込みを回避できる電動式の摩擦具300を提供することができる。

0069

また、摩擦体320の回転軸を通る断面において当該摩擦体320の斜面が成す角度αと、当該断面においてカバー340の斜面が成す角度βとが、α≧β>30°という関係を満たしている。このため、毛髪や紐状の異物等が摩擦体320の先端領域に接しても、当該斜面の存在により、毛髪や紐状の異物等がスムーズにカバー340の外側へと移動される。

0070

なお、前述のいずれの実施の形態においても、摩擦体20、220、320は、モータ10、210、310の回転軸11、211、311に対してアタッチメント中間部材)を介して取り付けられていてもよい。

0071

また、本実施の形態では、摩擦体20、220、320の外周面に赤色と黄色の縞状の模様を設けて、当該摩擦体20、220、320が回転していることを容易に把握できるようにしているが、例えば、赤色と白色(回転時にピンク色を呈する)、赤色と青色(回転時に紫色を呈する)等、他の色の組合せでもよい。更に、摩擦体の先端領域に水玉模様を設けたり、「停止中」等の文字印刷しておくことによって、摩擦体20、220、320が回転しているか否かを把握できるようにしておいてもよい。これにより、電動式の摩擦具100、200、300の不使用時に、摩擦体20、220、320が回転していないことを容易に確認することができ、より安全性を高めることができる。

0072

10モータ
11回転軸
20摩擦体
21 穴
30ケース
31スリーブ部
32絞り部
40カバー
41フランジ部
50バネ
60 スイッチ
61導体
70電池
100 第1の実施の形態の電動式の摩擦具
200 第2の実施の形態の電動式の摩擦具
210 モータ
211 回転軸
220 摩擦体
230 ケース
231 スリーブ部
232 絞り部
240 カバー
241 フランジ部
242押圧部
250 バネ
260 スイッチ
270 電池
280サブスイッチ
281 導体
282 導体
300 第3の実施の形態の電動式の摩擦具
310 モータ
311 回転軸
320 摩擦体
321 穴
330 ケース
331 スリーブ部
332 絞り部
340 カバー
341 フランジ部
350 バネ
360 スイッチ
370 電池
d 一定の設定距離(摩擦体の先端よりカバーの他端を延出させておく距離)
h 一定の設定距離(摩擦体の先端をカバーの他端より延出させておく距離)
t最大隙間
α 摩擦体の回転軸を通る断面において当該摩擦体の斜面が成す角度
β 摩擦体の回転軸を通る断面においてカバーの斜面が成す角度

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