図面 (/)

技術 水回収装置及び電気透析装置

出願人 栗田工業株式会社
発明者 松本千誉小林秀樹織田信博
出願日 2014年11月7日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2014-227198
公開日 2016年5月23日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2016-087573
状態 特許登録済
技術分野 半透膜を用いた分離 イオン交換による水処理 物理的水処理 水・廃水の多段階処理 電気・磁気による水処理 りん、その化合物 アルカリ金属化合物 アルカリ土類,Al,希土類金属化合物 水素、水、水素化物 非金属・化合物の電解製造;そのための装置
主要キーワード 閉鎖系空間 有人宇宙船 生命維持装置 長期滞在 高圧仕様 背圧バルブ 処理排出物 塩素酸化物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年5月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

スケール成分有機物無機イオン等を含む排水、特に、核シェルター災害避難所宇宙ステーション又は月・火星ミッション有人宇宙船月面基地などの閉鎖系空間で生じた人体排出水生活排水などの排水を、簡易な構成の装置により効率的に処理して水回収する。

解決手段

人体排出水などの被処理水から軟化装置1で硬度成分を除去し、軟化処理水電解処理水とを熱交換器2で熱交換した後、高温高圧電解装置3で、高温高圧下での電気分解により有機物、尿素アンモニアなどを分解除去する。電解処理水を脱気膜装置4で脱気処理した後、2段に直列に設けた酸・アルカリ製造用電気透析装置10,20で脱塩処理する。

概要

背景

シェルター災害避難所宇宙ステーション又は月・火星ミッション有人宇宙船月面基地などの閉鎖系空間で発生した尿などの人体排出水生活排水をこの閉鎖系空間内で処理して水回収を図る場合、
(1)宇宙空間などでは重力微少であるため、重力による気液分離固液分離は困難である。
(2) 閉鎖系空間であるため、放出ガス種や放出量に制限がある。
(3) 高い水回収率が要求され、また消費電力設置スペースを小さくする必要がある。
といった制約がある。

このような制約に対して、膜蒸留法(特許文献1)が提案されているが、膜蒸留法では以下のような問題がある。即ち、被処理排出物には揮発性のものもあり、このような排出物蒸留や膜蒸留では除去し得ない;硬度成分を含む排水を蒸発させるとスケール障害が起こる;排出物には通常たんぱく質などの有機物が含まれているので、ファウリングが起こり膜蒸留性能を低下させる;基本的な操作は蒸発なのでエネルギー消費量が大きい。

また、膜蒸留の前処理として膜式活性汚泥処理を行う方法(特許文献2)も提案されているが、この方法では運転条件が適正値を外れると微生物失活し易く、一旦微生物が失活してしまうと元に戻らない;活性汚泥は有機物の1/3〜1/2を汚泥としてしまうため、貴重な水を含んだ汚泥が廃棄物となる;などの問題があった。

これらの問題を解決するものとして、硬度成分粗取り装置軟化装置電解装置触媒分解装置、及び電気透析装置から構成される水回収装置(特許文献3)が提案されている。
しかし、この水回収装置でも、電解装置の電流効率が低く、消費電力が大きい点に関して更なる改善が必要である;電解装置で酸素水素混合ガスが生成し、また、後段の電気透析装置への負荷となる次亜塩素酸塩素酸過塩素酸等の塩素酸化物が生成するため、その対処のための手段を設置する必要がある;電解装置における電気分解で除去しきれなかった有機物や生成した過塩素酸等の酸化物質を処理するために、電解装置の後段に触媒分解装置を設ける必要があり、設置スペースやメンテナンス等を考慮するとより簡易な構成とすることが望まれる;電気透析装置においては、直接酸やアルカリを製造するため、システム全体の水回収率も低い水準となる;といった課題が残されている。

一方、高温高圧下の電気分解によって、有機物や還元性物質を含有する水を処理すること(特許文献4)は公知であるが、閉鎖空間での水回収に適用することや尿素の分解についての示唆はなく、更には、閉鎖系空間内での水回収に際しての前段での処理や後段での処理に対する影響など、システムとして構築した際に生じる課題については何ら言及されていない。

本発明者らは、スケール成分、有機物、無機イオン等を含む排水、特に、核シェルター、災害避難所、宇宙ステーション又は月・火星ミッションの有人宇宙船、月面基地などの閉鎖系空間で生じた人体排出水、生活排水などの排水を、スケール発生による目詰まり、有機物によるファウリング等を懸念することなく、また、蒸発のような多量のエネルギー消費することなく、簡易な構成の装置により効率的に処理する水回収装置を提供するべく、鋭意検討を重ねた結果、これらの排水を、軟化装置で処理して硬度成分を十分除去した後、高温高圧下での電気分解で有機物やアンモニアなどの被酸化性物質を分解し、その後電気透析装置でイオン類を除去して生産水と塩分濃縮液を得ること、すなわち、排水中の有機物や尿素、アンモニアなどの被酸化性物質を分解するに当たり、高温高圧下での電気分解を行うことで、以下の作用機構で上記課題を解決することができることを見出し、先に特許出願した(特願2013−221425。以下「先願」という。)。

高温高圧下での電気分解であれば、排水中の被酸化性物質を、後段の電気透析装置で直接除去することができる炭酸有機酸硝酸等のイオンに変換することができる。
この高温高圧下での電気分解で、排水中の有機物の一部は炭酸ガスに、アンモニアや硝酸の一部は分解されて窒素ガスとなる。そのため、特許文献3における電解装置の後段の触媒分解装置を不要とすることが可能となる。また、高圧下では、その圧力によって、電気分解で発生するガスが水に溶解し、気泡による電極面への被分解物接触妨害を抑制することができる。また、高温で処理することによって熱分解の効果を利用するとともに物質移動速度を高めることで、電気分解効率を高めることもできる。更には、水の電気分解で生じた水素と酸素のガスを、再度水に戻す反応を引き起こすことができるため、爆発性の高い水素/酸素の混合ガスから、酸素濃度を低減させることができ、副生ガスを、爆発限界値を下回る安全性の高いものとすることができる上に、水回収率を高いものとすることができる。また、電気分解での酸化物の生成が抑制されることから、電解装置の後段にある電気透析装置への負荷を低減することもできる。

なお、先願の水回収装置では、電気透析装置として、好ましくは、脱塩用電気透析装置と酸・アルカリ製造用電気透析装置とが直列に設けられる。
ここで、脱塩用電気透析装置は、図4に示すように、陽極陰極の間に、それぞれ電極室及びバイポーラ膜BPMを介して濃縮室アニオン交換膜AM、脱塩室、カチオン交換膜CM、濃縮室………………の繰り返し単位が、両極側が濃縮室となるように設けられた2室型の電気透析装置である。脱塩用電気透析装置では、脱塩室内を通過する被処理水中塩類(XY)を構成する陰イオンX−及び陽イオンY+がそれぞれアニオン交換膜AM、カチオン交換膜CMを透過して濃縮室内濃縮されることにより、脱塩室からは塩分が除去された脱塩水が得られ、一方、濃縮室からは、塩分濃縮液が得られる。
一方、酸・アルカリ製造用電気透析装置は、一般的に、3室式の電気透析装置であり、図5に示すように、陽極と陰極の間に、それぞれ電極室及びバイポーラ膜BPMを介して、酸室、アニオン交換膜AM、脱塩室、カチオン交換膜CM、アルカリ室、………………………の繰り返し単位が、陽極側が酸室、陰極側がアルカリ室となるように設けられたものであり、図5の通り、被処理水中の陰イオンX−及び陽イオンY+がそれぞれアニオン膜AM又はカチオン膜CMを透過して酸室又はアルカリ室に移動し、脱塩室から脱塩水が得られると共に、酸室から酸溶液が、アルカリ室からアルカリ溶液が得られる。即ち、酸・アルカリ製造用電気透析装置は、脱塩室に隣接する室が、陰イオンX−及び陽イオンY+が濃縮される濃縮室ではなく、陰イオンのみが濃縮され水中からH+が生成する酸室と、陽イオンのみが濃縮され、水中からOH−が生成するアルカリ室である点において、脱塩用電気透析装置とは異なる構造とされている。

概要

スケール成分、有機物、無機イオン等を含む排水、特に、核シェルター、災害避難所、宇宙ステーション又は月・火星ミッションの有人宇宙船、月面基地などの閉鎖系空間で生じた人体排出水、生活排水などの排水を、簡易な構成の装置により効率的に処理して水回収する。人体排出水などの被処理水から軟化装置1で硬度成分を除去し、軟化処理水電解処理水とを熱交換器2で熱交換した後、高温高圧電解装置3で、高温高圧下での電気分解により有機物、尿素、アンモニアなどを分解除去する。電解処理水を脱気膜装置4で脱気処理した後、2段に直列に設けた酸・アルカリ製造用電気透析装置10,20で脱塩処理する。

目的

本発明者らは、スケール成分、有機物、無機イオン等を含む排水、特に、核シェルター、災害避難所、宇宙ステーション又は月・火星ミッションの有人宇宙船、月面基地などの閉鎖系空間で生じた人体排出水、生活排水などの排水を、スケール発生による目詰まり、有機物によるファウリング等を懸念することなく、また、蒸発のような多量のエネルギーを消費することなく、簡易な構成の装置により効率的に処理する水回収装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

排水を処理して処理水生産水として回収する装置において、該排水中の硬度成分を除去する軟化装置と、該軟化装置の軟化処理水を、100℃以上であって、該軟化処理水の臨界温度以下の温度において、該軟化処理水が液相を維持する圧力下、直流電流を供給して電気分解することにより、該軟化処理水中の被酸化性物質を分解する高温高圧電解装置と、該高温高圧電解装置で得られた電解処理水脱塩処理して脱塩水を得る電気透析装置とを備える水回収装置であって、該高温高圧電解装置に流入する該軟化処理水と該電解処理水とを熱交換することによって、該軟化処理水を加熱する熱交換器を有することを特徴とする水回収装置。

請求項2

排水を処理して処理水を生産水として回収する装置において、該排水中の硬度成分を除去する軟化装置と、該軟化装置の軟化処理水を、100℃以上であって、該軟化処理水の臨界温度以下の温度において、該軟化処理水が液相を維持する圧力下、直流電流を供給して電気分解することにより、該軟化処理水中の被酸化性物質を分解する高温高圧電解装置と、該高温高圧電解装置で得られた電解処理水を脱塩処理して脱塩水を得る電気透析装置とを備える水回収装置であって、該電解処理水を脱気処理する脱気手段を有し、該脱気手段の脱気処理水が前記電気透析装置で処理されることを特徴とする水回収装置。

請求項3

排水を処理して処理水を生産水として回収する装置において、該排水中の硬度成分を除去する軟化装置と、該軟化装置の軟化処理水を、100℃以上であって、該軟化処理水の臨界温度以下の温度において、該軟化処理水が液相を維持する圧力下、直流電流を供給して電気分解することにより、該軟化処理水中の被酸化性物質を分解する高温高圧電解装置と、該高温高圧電解装置で得られた電解処理水を脱塩処理して脱塩水を得る電気透析装置とを備える水回収装置であって、該電気透析装置の電極室から排出される電極水を脱気処理する脱気手段を有し、該脱気手段の脱気処理水が該電気透析装置の電極室に循環されることを特徴とする水回収装置。

請求項4

排水を処理して処理水を生産水として回収する装置において、該排水中の硬度成分を除去する軟化装置と、該軟化装置の軟化処理水を、100℃以上であって、該軟化処理水の臨界温度以下の温度において、該軟化処理水が液相を維持する圧力下、直流電流を供給して電気分解することにより、該軟化処理水中の被酸化性物質を分解する高温高圧電解装置と、該高温高圧電解装置で得られた電解処理水を脱塩処理して脱塩水を得る電気透析装置とを備える水回収装置であって、該電気透析装置は、該電解処理水を処理して該脱塩水と酸溶液アルカリ溶液とを得る酸・アルカリ製造用電気透析装置を含み、該酸・アルカリ製造用電気透析装置は、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩水が下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で脱塩処理されるように、2段以上直列に連結されていることを特徴とする水回収装置。

請求項5

被処理水を処理して脱塩水と酸溶液とアルカリ溶液とを得る酸・アルカリ製造用電気透析装置が、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩水が下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で脱塩処理されるように、2段以上直列に連結されてなる電気透析装置であって、該下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の酸室アルカリ室に、それぞれ該上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の酸室とアルカリ室に通水される水よりもイオン濃度の低い水が通水され、該上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の酸室とアルカリ室に、それぞれ該下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で得られた酸溶液とアルカリ溶液が通水されることを特徴とする電気透析装置。

請求項6

請求項5において、前記上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置及び下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で得られた酸溶液を貯留する酸貯槽と、前記上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置及び下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で得られたアルカリ溶液を貯留するアルカリ貯槽とを有し、該下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で得られた酸溶液とアルカリ溶液は、それぞれ該酸貯槽とアルカリ貯槽を経て前記上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の酸室とアルカリ室に通水されることを特徴とする電気透析装置。

請求項7

被処理水を処理して脱塩水と酸溶液とアルカリ溶液とを得る酸・アルカリ製造用電気透析装置が、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩水が下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で脱塩処理されるように、2段以上直列に連結されてなる電気透析装置であって、該酸・アルカリ製造用電気透析装置は、双方の隣接する室とバイポーラ膜仕切られた緩衝室を、陽極陰極との間に有し、前記被処理水は、下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の緩衝室に通水された後、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の緩衝室に通水され、次いで該上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩室に通水された後、該下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩室に通水されて脱塩処理されることを特徴とする電気透析装置。

請求項8

請求項5又は6において、該酸・アルカリ製造用電気透析装置は、双方の隣接する室とバイポーラ膜で仕切られた緩衝室を、陽極と陰極との間に有し、前記被処理水は、下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の緩衝室に通水された後、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の緩衝室に通水され、次いで該上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩室に通水された後、該下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩室に通水されて脱塩処理されることを特徴とする電気透析装置。

請求項9

請求項5ないし8のいずれか1項において、前記酸・アルカリ製造用電気透析装置は、該酸・アルカリ製造用電気透析装置の陽極室から排出される陽極水を脱気処理して脱気処理水を該陽極室に循環させる陽極水脱気循環手段と、陰極室から排出される陰極水を脱気処理して脱気処理水を該陰極室に循環させる陰極水脱気循環手段とを備えることを特徴とする電気透析装置。

請求項10

請求項5ないし9のいずれか1項に記載の電気透析装置に被処理水を通水して脱塩処理する脱塩処理方法

請求項11

請求項1ないし4のいずれか1項において、前記電気透析装置が、請求項5ないし9のいずれか1項に記載された電気透析装置であることを特徴とする水回収装置。

請求項12

請求項1ないし4及び請求項11のいずれか1項に記載の水回収装置で排水を処理して処理水を生産水として回収する水回収方法

技術分野

0001

本発明は、スケール成分有機物無機イオン等を含む排水、特に、閉鎖系空間で生じた人体排出水生活排水などの排水を処理して水を回収する水回収装置及び水回収方法に関するものである。詳しくは、本発明は、核シェルター災害避難所宇宙ステーション又は月・火星ミッション有人宇宙船月面基地などの閉鎖系空間で生じる排水を、この閉鎖系空間内において、簡易な構成の装置で効率的に処理する水回収装置及び水回収方法に関する。
本発明はまた、この水回収装置における脱塩装置として好適な電気透析装置と、この電気透析装置を用いた脱塩処理方法に関する。

背景技術

0002

核シェルター、災害避難所、宇宙ステーション又は月・火星ミッションの有人宇宙船、月面基地などの閉鎖系空間で発生した尿などの人体排出水や生活排水をこの閉鎖系空間内で処理して水回収を図る場合、
(1)宇宙空間などでは重力微少であるため、重力による気液分離固液分離は困難である。
(2) 閉鎖系空間であるため、放出ガス種や放出量に制限がある。
(3) 高い水回収率が要求され、また消費電力設置スペースを小さくする必要がある。
といった制約がある。

0003

このような制約に対して、膜蒸留法(特許文献1)が提案されているが、膜蒸留法では以下のような問題がある。即ち、被処理排出物には揮発性のものもあり、このような排出物蒸留や膜蒸留では除去し得ない;硬度成分を含む排水を蒸発させるとスケール障害が起こる;排出物には通常たんぱく質などの有機物が含まれているので、ファウリングが起こり膜蒸留性能を低下させる;基本的な操作は蒸発なのでエネルギー消費量が大きい。

0004

また、膜蒸留の前処理として膜式活性汚泥処理を行う方法(特許文献2)も提案されているが、この方法では運転条件が適正値を外れると微生物失活し易く、一旦微生物が失活してしまうと元に戻らない;活性汚泥は有機物の1/3〜1/2を汚泥としてしまうため、貴重な水を含んだ汚泥が廃棄物となる;などの問題があった。

0005

これらの問題を解決するものとして、硬度成分粗取り装置軟化装置電解装置触媒分解装置、及び電気透析装置から構成される水回収装置(特許文献3)が提案されている。
しかし、この水回収装置でも、電解装置の電流効率が低く、消費電力が大きい点に関して更なる改善が必要である;電解装置で酸素水素混合ガスが生成し、また、後段の電気透析装置への負荷となる次亜塩素酸塩素酸過塩素酸等の塩素酸化物が生成するため、その対処のための手段を設置する必要がある;電解装置における電気分解で除去しきれなかった有機物や生成した過塩素酸等の酸化物質を処理するために、電解装置の後段に触媒分解装置を設ける必要があり、設置スペースやメンテナンス等を考慮するとより簡易な構成とすることが望まれる;電気透析装置においては、直接酸やアルカリを製造するため、システム全体の水回収率も低い水準となる;といった課題が残されている。

0006

一方、高温高圧下の電気分解によって、有機物や還元性物質を含有する水を処理すること(特許文献4)は公知であるが、閉鎖空間での水回収に適用することや尿素の分解についての示唆はなく、更には、閉鎖系空間内での水回収に際しての前段での処理や後段での処理に対する影響など、システムとして構築した際に生じる課題については何ら言及されていない。

0007

本発明者らは、スケール成分、有機物、無機イオン等を含む排水、特に、核シェルター、災害避難所、宇宙ステーション又は月・火星ミッションの有人宇宙船、月面基地などの閉鎖系空間で生じた人体排出水、生活排水などの排水を、スケール発生による目詰まり、有機物によるファウリング等を懸念することなく、また、蒸発のような多量のエネルギー消費することなく、簡易な構成の装置により効率的に処理する水回収装置を提供するべく、鋭意検討を重ねた結果、これらの排水を、軟化装置で処理して硬度成分を十分除去した後、高温高圧下での電気分解で有機物やアンモニアなどの被酸化性物質を分解し、その後電気透析装置でイオン類を除去して生産水と塩分濃縮液を得ること、すなわち、排水中の有機物や尿素、アンモニアなどの被酸化性物質を分解するに当たり、高温高圧下での電気分解を行うことで、以下の作用機構で上記課題を解決することができることを見出し、先に特許出願した(特願2013−221425。以下「先願」という。)。

0008

高温高圧下での電気分解であれば、排水中の被酸化性物質を、後段の電気透析装置で直接除去することができる炭酸有機酸硝酸等のイオンに変換することができる。
この高温高圧下での電気分解で、排水中の有機物の一部は炭酸ガスに、アンモニアや硝酸の一部は分解されて窒素ガスとなる。そのため、特許文献3における電解装置の後段の触媒分解装置を不要とすることが可能となる。また、高圧下では、その圧力によって、電気分解で発生するガスが水に溶解し、気泡による電極面への被分解物接触妨害を抑制することができる。また、高温で処理することによって熱分解の効果を利用するとともに物質移動速度を高めることで、電気分解効率を高めることもできる。更には、水の電気分解で生じた水素と酸素のガスを、再度水に戻す反応を引き起こすことができるため、爆発性の高い水素/酸素の混合ガスから、酸素濃度を低減させることができ、副生ガスを、爆発限界値を下回る安全性の高いものとすることができる上に、水回収率を高いものとすることができる。また、電気分解での酸化物の生成が抑制されることから、電解装置の後段にある電気透析装置への負荷を低減することもできる。

0009

なお、先願の水回収装置では、電気透析装置として、好ましくは、脱塩用電気透析装置と酸・アルカリ製造用電気透析装置とが直列に設けられる。
ここで、脱塩用電気透析装置は、図4に示すように、陽極陰極の間に、それぞれ電極室及びバイポーラ膜BPMを介して濃縮室アニオン交換膜AM、脱塩室、カチオン交換膜CM、濃縮室………………の繰り返し単位が、両極側が濃縮室となるように設けられた2室型の電気透析装置である。脱塩用電気透析装置では、脱塩室内を通過する被処理水中塩類(XY)を構成する陰イオンX−及び陽イオンY+がそれぞれアニオン交換膜AM、カチオン交換膜CMを透過して濃縮室内濃縮されることにより、脱塩室からは塩分が除去された脱塩水が得られ、一方、濃縮室からは、塩分濃縮液が得られる。
一方、酸・アルカリ製造用電気透析装置は、一般的に、3室式の電気透析装置であり、図5に示すように、陽極と陰極の間に、それぞれ電極室及びバイポーラ膜BPMを介して、酸室、アニオン交換膜AM、脱塩室、カチオン交換膜CM、アルカリ室、………………………の繰り返し単位が、陽極側が酸室、陰極側がアルカリ室となるように設けられたものであり、図5の通り、被処理水中の陰イオンX−及び陽イオンY+がそれぞれアニオン膜AM又はカチオン膜CMを透過して酸室又はアルカリ室に移動し、脱塩室から脱塩水が得られると共に、酸室から酸溶液が、アルカリ室からアルカリ溶液が得られる。即ち、酸・アルカリ製造用電気透析装置は、脱塩室に隣接する室が、陰イオンX−及び陽イオンY+が濃縮される濃縮室ではなく、陰イオンのみが濃縮され水中からH+が生成する酸室と、陽イオンのみが濃縮され、水中からOH−が生成するアルカリ室である点において、脱塩用電気透析装置とは異なる構造とされている。

先行技術

0010

特開2006−095526号公報
特開2010−119963号公報
特開2013−075259号公報
特許第3746300号公報
特願2013−221425

発明が解決しようとする課題

0011

先願の水回収装置であれば、スケール成分、有機物、無機イオン等を含む排水を、スケール発生による目詰まり、有機物によるファウリング等を懸念することなく、また、蒸発のような多量のエネルギーを消費することなく、簡易な構成の装置により効率的に処理することができるが、以下のような不具合があった。

0012

高温高圧電解装置に起因する課題>
(1)電気分解により、水の電気分解由来水素ガス、有機物の電気分解由来の二酸化炭素等のガスが発生する。一方で、原水中には酸素等微量の溶存ガスが存在している。水素ガスは酸素との混合により爆発の危険性があるため、安全上の対策をとる必要がある。高温高圧電解装置では、酸素ガス発生量は低減されるものの、水素ガス及び二酸化炭素ガスの発生を完全になくすことはできない。
高温高圧電解装置で発生したガスが気泡として後段の電気透析装置に混入すると、電気透析抵抗となり、電圧が上昇してしまう。さらに、気泡の発生量も多くなり、密閉系では気泡発生分の容量を確保するために装置サイズが大きくなる。
(2)消費電力が大きい。

0013

<電気透析装置に起因する課題>
(1) 1段の電気透析装置では、十分な水質処理水を得ることができない。
(2) (1)より、電気透析装置の後段に電気脱イオン装置を設けた場合、高水質の処理水を得ることができるが、消費電力が過大となる。
(3) 先願では、脱塩用電気透析装置と酸・アルカリ製造用電気透析装置とを設けているが、この場合、脱塩用電気透析装置と酸・アルカリ製造用電気透析装置との間にタンクが必要となる。
また、処理水の水質を高めるためには、脱塩用電気透析装置を2段に設ける必要があり、この場合、2機の脱塩用電気透析装置と酸・アルカリ製造用電気透析装置とで3機の電気透析装置が必要となる。
(4) 電気透析装置でも、電解装置と同様、水の電気分解により、陰極室で水素ガスが、陽極室で主として酸素ガスがそれぞれ発生し、電解装置と同様の問題が生じる。

0014

本発明は、上記の課題を解決し、先願の水回収装置よりも更に処理効率に優れた水回収装置及び水回収方法と、この水回収装置に有効な電気透析装置と、この電気透析装置を用いた脱塩処理方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0015

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ね、以下の[1]〜[4],[11],[12]の水回収装置及び水回収方法と、[5]〜[10]の電気透析装置及び脱塩処理方法を発明した。

0016

[1] 排水を処理して処理水を生産水として回収する装置において、該排水中の硬度成分を除去する軟化装置と、該軟化装置の軟化処理水を、100℃以上であって、該軟化処理水の臨界温度以下の温度において、該軟化処理水が液相を維持する圧力下、直流電流を供給して電気分解することにより、該軟化処理水中の被酸化性物質を分解する高温高圧電解装置と、該高温高圧電解装置で得られた電解処理水脱塩処理して脱塩水を得る電気透析装置とを備える水回収装置であって、該高温高圧電解装置に流入する該軟化処理水と該電解処理水とを熱交換することによって、該軟化処理水を加熱する熱交換器を有することを特徴とする水回収装置。

0017

[2] 排水を処理して処理水を生産水として回収する装置において、該排水中の硬度成分を除去する軟化装置と、該軟化装置の軟化処理水を、100℃以上であって、該軟化処理水の臨界温度以下の温度において、該軟化処理水が液相を維持する圧力下、直流電流を供給して電気分解することにより、該軟化処理水中の被酸化性物質を分解する高温高圧電解装置と、該高温高圧電解装置で得られた電解処理水を脱塩処理して脱塩水を得る電気透析装置とを備える水回収装置であって、該電解処理水を脱気処理する脱気手段を有し、該脱気手段の脱気処理水が前記電気透析装置で処理されることを特徴とする水回収装置。

0018

[3] 排水を処理して処理水を生産水として回収する装置において、該排水中の硬度成分を除去する軟化装置と、該軟化装置の軟化処理水を、100℃以上であって、該軟化処理水の臨界温度以下の温度において、該軟化処理水が液相を維持する圧力下、直流電流を供給して電気分解することにより、該軟化処理水中の被酸化性物質を分解する高温高圧電解装置と、該高温高圧電解装置で得られた電解処理水を脱塩処理して脱塩水を得る電気透析装置とを備える水回収装置であって、該電気透析装置の電極室から排出される電極水を脱気処理する脱気手段を有し、該脱気手段の脱気処理水が該電気透析装置の電極室に循環されることを特徴とする水回収装置。

0019

[4] 排水を処理して処理水を生産水として回収する装置において、該排水中の硬度成分を除去する軟化装置と、該軟化装置の軟化処理水を、100℃以上であって、該軟化処理水の臨界温度以下の温度において、該軟化処理水が液相を維持する圧力下、直流電流を供給して電気分解することにより、該軟化処理水中の被酸化性物質を分解する高温高圧電解装置と、該高温高圧電解装置で得られた電解処理水を脱塩処理して脱塩水を得る電気透析装置とを備える水回収装置であって、該電気透析装置は、該電解処理水を処理して該脱塩水と酸溶液とアルカリ溶液とを得る酸・アルカリ製造用電気透析装置を含み、該酸・アルカリ製造用電気透析装置は、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩水が下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で脱塩処理されるように、2段以上直列に連結されていることを特徴とする水回収装置。

0020

[5]被処理水を処理して脱塩水と酸溶液とアルカリ溶液とを得る酸・アルカリ製造用電気透析装置が、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩水が下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で脱塩処理されるように、2段以上直列に連結されてなる電気透析装置であって、該下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の酸室とアルカリ室に、それぞれ該上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の酸室とアルカリ室に通水される水よりもイオン濃度の低い水が通水され、該上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の酸室とアルカリ室に、それぞれ該下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で得られた酸溶液とアルカリ溶液が通水されることを特徴とする電気透析装置。

0021

[6] [5]において、前記上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置及び下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で得られた酸溶液を貯留する酸貯槽と、前記上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置及び下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で得られたアルカリ溶液を貯留するアルカリ貯槽とを有し、該下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で得られた酸溶液とアルカリ溶液は、それぞれ該酸貯槽とアルカリ貯槽を経て前記上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の酸室とアルカリ室に通水されることを特徴とする電気透析装置。

0022

[7]被処理水を処理して脱塩水と酸溶液とアルカリ溶液とを得る酸・アルカリ製造用電気透析装置が、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩水が下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で脱塩処理されるように、2段以上直列に連結されてなる電気透析装置であって、該酸・アルカリ製造用電気透析装置は、双方の隣接する室とバイポーラ膜で仕切られた緩衝室を、陽極と陰極との間に有し、前記被処理水は、下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の緩衝室に通水された後、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の緩衝室に通水され、次いで該上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩室に通水された後、該下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩室に通水されて脱塩処理されることを特徴とする電気透析装置。

0023

[8] [5]又は[6]において、該酸・アルカリ製造用電気透析装置は、双方の隣接する室とバイポーラ膜で仕切られた緩衝室を、陽極と陰極との間に有し、
前記被処理水は、下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の緩衝室に通水された後、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の緩衝室に通水され、次いで該上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩室に通水された後、該下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩室に通水されて脱塩処理されることを特徴とする電気透析装置。

0024

[9] [5]ないし[8]のいずれかにおいて、前記酸・アルカリ製造用電気透析装置は、該酸・アルカリ製造用電気透析装置の陽極室から排出される陽極水を脱気処理して脱気処理水を該陽極室に循環させる陽極水脱気循環手段と、陰極室から排出される陰極水を脱気処理して脱気処理水を該陰極室に循環させる陰極水脱気循環手段とを備えることを特徴とする電気透析装置。

0025

[10] [5]ないし[9]のいずれかに記載の電気透析装置に被処理水を通水して脱塩処理する脱塩処理方法。

0026

[11] [1]ないし[4]のいずれかにおいて、前記電気透析装置が、[5]ないし[9]のいずれかに記載された電気透析装置であることを特徴とする水回収装置。

0027

[12] [1]ないし[4]及び[11]のいずれかに記載の水回収装置で排水を処理して処理水を生産水として回収する水回収方法。

発明の効果

0028

本発明によれば、スケール成分、有機物、無機イオン等を含む排水を、スケール発生による目詰まり、有機物によるファウリング等を懸念することなく、また、蒸発のような多量のエネルギーを消費することなく、簡易な構成の装置により、効率的に処理して処理水を回収、再利用することが可能となる。このため、例えば宇宙ステーションや宇宙船等の宇宙空間において、人間の生命維持に不可欠な水を再利用することができ、宇宙での人間の長期滞在が可能となる。

0029

請求項1の水回収装置であれば、軟化処理水と電解処理水とを熱交換器で熱交換して軟化処理水を予備加熱することにより、高温の電解処理水の熱を回収して有効利用することで、消費電力を低減することができる。

0030

請求項2の水回収装置であれば、電解処理水を脱気手段で脱気処理することにより、水蒸気拡散させることなく、電気分解で発生したガスを除去して安全性を高めることができる。このため、水回収率を高く維持すると共に、消費電力を高めることができ、更には後段の電気透析装置における気泡混入による抵抗増大、電圧上昇を防止することができる。

0031

請求項3の水回収装置であれば、電気透析装置の電極室で発生したガスを脱気して発生ガスに起因する抵抗増大、電圧上昇を防止することができる。
特に、陰極室で発生した水素ガスの脱気により爆発の危険性を回避することができる。陽極室で発生した酸素ガスを脱気して回収することにより、閉鎖系空間におけるキャビンエアとして利用することもできる。

0032

請求項4の水回収装置であれば、2段以上直列に設けた酸・アルカリ製造用電気透析装置により、酸・アルカリ製造用電気透析装置間にタンクを必要とすることなく、高水質の処理水を得ることができる。酸・アルカリ製造用電気透析装置であれば、2段の直列に設けた2機の酸・アルカリ製造用電気透析装置で、飲料水としての基準値を十分に満たす、高水質の処理水を得ることができる。また、後段に電気脱イオン装置を設ける場合に比べて、同等の水回収率において消費電力を低減することができる。

0033

請求項5〜9の電気透析装置であれば、2段以上直列に連結した酸・アルカリ製造用電気透析装置により、高度に脱塩処理することができ、高水質の処理水を効率的に得ることができる。

図面の簡単な説明

0034

本発明の水回収装置の実施の形態の一例を示す系統図である。
本発明の電気透析装置の実施の形態の一例を示す系統図である。
本発明の電気透析装置の実施の形態の他の例を示す系統図である。
一般的な脱塩用電気透析装置の構成とイオン移動を説明する模式的な断面図である。
一般的な酸・アルカリ製造用電気透析装置の構成とイオン移動を説明する模式的な断面図である。

0035

以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施形態に限定されるものではない。
なお、以下においては、本発明を、主として、閉鎖系空間で発生した排水を処理して再利用するための水回収装置に適用した場合を例示して説明するが、本発明は、閉鎖系空間内で生じた排水の処理、回収に限らず、スケール成分、有機物、無機イオン等を含む様々な排水の処理、回収に適用することができる。

0036

図1は本発明の水回収装置の実施の形態の一例を示す系統図である。
この水回収装置では、図1に示されるように、被処理水であるスケール成分、有機物、無機イオン等を含む排水、例えば閉鎖系空間内で生じた排水を、まず軟化装置1に導入して該排水中の硬度成分を除去し、軟化処理水を、熱交換器2で電解処理水と熱交換して予備加熱した後、高温高圧電解装置3にて高温高圧下に電気分解することにより、該軟化処理水中の被酸化性物質を分解除去する。電解処理水は、脱気膜装置4で脱気処理した後、脱気処理水を中間タンク5を経て2段に直列に設けた酸・アルカリ製造用電気透析装置10,20で構成される電気透析装置6で脱塩処理し、脱塩水を処理水タンク7に回収する。

0037

<被処理水>
本発明において処理対象となる被処理水は、スケール成分、有機物、無機イオン等を含む排水であって、例えば、核シェルター、災害避難所、宇宙ステーション又は月・火星ミッションの有人宇宙船、月面基地などの閉鎖系空間で発生した人体排出水(尿、など)や生活排水(空調関係の凝縮水厨房排水洗濯排水風呂シャワー排水清掃排水、動植物などの飼育栽培により発生する排水など)などの排水が挙げられる。ここで、閉鎖系空間とは、内外での物質やエネルギーのやりとりが制限された空間をさし、特に、本発明が好適に適用される閉鎖系空間としては、シェルター、宇宙ステーションや宇宙船等の宇宙空間が挙げられ、特に宇宙空間の有人環境において本発明を有効に適用することができる。

0038

これらの閉鎖系空間から排出される排水は、主として空調関係の凝縮水や人体から排出される汗や尿などであり、Mg、Ca等のスケール成分、たんぱく質や尿素等の有機物、Na、K、Cl、SO4、PO、NH3、NO等の無機イオンが含まれている。
本発明において処理対象となる被処理水の水質としては、例えば次のようなものが挙げられるが、以下の排水の混合排水であってもよい。
<人体から排出される汗や尿を主体とする排水>
pH:6〜8
TOC:2000〜15000mg/L
無機イオン:5000〜20000mg/L
Na:1000〜5000mg/L
NH4:100〜1500mg/L
K:500〜2500mg/L
Cl:2000〜10000mg/L
PO4:500〜2500mg/L
<生活排水>
pH:5〜13
TOC:1〜200mg/L
無機イオン:0.01〜200mg/L
Na:0.01〜10mg/L
NH4:0.01〜100mg/L
K:0.01〜10mg/L
Cl:0.01〜10mg/L
PO4:0.01〜10mg/L

0039

なお、閉鎖系空間において発生する尿や各種の生活排水はそれぞれ水質が異なるため、本発明により水回収するに当たり、必要に応じてそれぞれの水種を単独で処理しても良いし、それらを予め混合して処理しても良い。また、処理工程の途中から特定の水種の被処理水を合流させることも可能である。これらの処理方法は処理効率を考慮して決めることが望ましい。

0040

一般的に前記被処理水のうち、スケール成分は尿に最も多く含まれるため、軟化装置1による硬度成分の除去は尿のみを処理対象とし、次工程の高温高圧電解装置3において、他の被処理水を合流させて処理してもよく、このようにすることにより、各工程における被処理水量を無駄に増やすことなく、効率的に処理することができる。

0041

<軟化装置>
本発明においては、上記のような排水をまず軟化装置1で処理して、排水から硬度成分を除去する。この軟化処理には、Na型の強酸性カチオン交換樹脂もしくは弱酸性カチオン交換樹脂を用いることができ、以下のイオン交換反応で硬度成分が除去される。
CaX、MgX + R−Na → R=Ca、R=Mg + NaX
ここで、Xは陰イオンを、Rはイオン交換樹脂交換基を示す。

0042

通常、軟化装置1としては、Na型強酸性カチオン交換樹脂もしくは弱酸性カチオン交換樹脂を充填したイオン交換樹脂塔が用いられる。その処理条件には特に制限はないが、通常、処理温度は20〜40℃、通液SV(空間速度)は0.1〜100hr−1、好ましくは5〜20hr−1である。

0043

この軟化装置1により、被処理水中の2価のMg、Ca等のスケール成分が除去されるため、後段の高温高圧電解装置3において、スケールの発生が抑制され、電流が効率良く流れるようになる。

0044

軟化装置1は、後段の電気透析装置6の酸・アルカリ製造用電気透析装置10,20で得られた酸溶液、アルカリ溶液により再生することができる。即ち、酸・アルカリ製造用電気透析装置10,20からの酸溶液は、軟化装置1のNa型強酸性カチオン交換樹脂もしくは弱酸性カチオン交換樹脂の再生剤として利用することができ、アルカリ溶液は強酸性カチオン交換樹脂もしくは弱酸性カチオン交換樹脂のNa形化剤として利用することができる。再生時の通水SVは特に制限はないが通常0.1〜50hr−1、例えば4.5hr−1である。

0045

<熱交換器>
軟化装置1からの軟化処理水は、高温高圧電解装置3の電解処理水と熱交換することにより予備加熱した後、高温高圧電解装置3に導入される。
電解処理水は、通常100〜374℃、好ましくは200〜250℃程度の高温であるため、このような高温の電解処理水をその高圧条件を維持して軟化処理水と熱交換して予備加熱することにより、電解処理水の熱エネルギーを回収し、加熱エネルギーを削減することができるため、高温高圧電解装置3を用いることによる消費電力の増大の問題を軽減することができる。

0046

熱交換器2における熱交換で、通常20〜30℃程度の軟化処理水を180〜220℃程度に加熱することができる。

0047

なお、熱交換器2と高温高圧電解装置3との間には背圧弁を設け、高温高圧電解装置3からの電解処理水の圧力を調整する。

0048

<高温高圧電解装置>
熱交換器2で予備加熱された軟化処理水は、次いで高温高圧電解装置3で電気分解することにより、排水中に含まれている有機物、尿素、アンモニアなどの被酸化性物質が分解除去される。排水中に含まれるこれらの被酸化性物質のうち具体的なTOC濃度は100〜20000mg/L程度であり、尿を対象とする場合は1000〜10000mg/L、通常5000〜7000mg/L程度である。

0049

高温高圧電解装置3に適用される反応容器としては、次のようなものが好ましい。
一端側に被処理水の入口、他端側に電解処理水の出口を設けた配管などの円筒形容器円筒状配管型容器)の内部に、陽極を、被処理水(軟化処理水)の流れと平行方向に、かつ容器と絶縁するように離隔して設置し、配管自体を陰極として、陽極、陰極間に直流電源を接続する。円筒形の容器は、角筒形等の他の形状の容器に比べて内圧に対して強度を保持しやすく、反応容器の肉厚を薄くすることができ、装置の小型化が可能となる。また、電極を被処理水の流れに対して平行に設置することで、発生した気泡を処理水とともに容器外押し出すことが可能となり、電極への気泡付着を抑制し、反応効率を高めることができる。

0050

高温高圧電解装置の陰極(即ち、反応容器の内壁)の構成材料としては、例えばハステロイインコロイ等のニッケル基合金チタン基合金炭素鋼ステンレス鋼等の鋼材等を用いることができる。また、白金等の金属で被覆されたものであってもよい。
また、陰極は導電性ダイヤモンド電極からなるものであってもよく、導電性ダイヤモンド電極であれば、化学的定性に優れ、電流効率が高く、電解効率の面で好ましい。この場合、ニオブタングステンステンレスモリブデン、白金、イリジウム等の金属からなる基材導電性ダイヤモンド被覆層を形成したものとすることができる。

0051

陽極は、陽極と陰極となる反応容器内壁との距離が均等となるように設けられることが好ましい。この距離にばらつきがある場合には、距離が短い部分に局部的に過大な電流が流れ、その部分の陽極の劣化が促進されることとなり好ましくない。本発明では、円筒状配管型容器内に、平板状、円柱形状又は円筒形状の陽極を、その中心軸が反応容器の内壁の中心軸と実質的に一致するように設けることが好ましい。

0052

陽極は、1枚又は複数枚の平板状のものをそのまま設置してもよいし、メッシュ又は網を円筒形状に形成したものでもよいし、板を円筒形状に形成したものでもよいし、棒状体であってもよい。
陽極としては、少なくともその表面が、ルテニウム、イリジウム、白金、パラジウムロジウム、錫若しくはこれらの酸化物又はフェライトであるものが好ましい。陽極そのものがこれらの物質で構成されていてもよいし、陽極の基材の表面がこれらの物質で被覆されていてもよい。
陽極を構成するルテニウム、イリジウム、白金、パラジウム、ロジウム、錫は、金属元素そのものであってもよいし、酸化物であってもよい。また、これらの金属の合金も好適に用いられる。合金としては、例えば、白金−イリジウム、ルテニウム−錫、ルテニウム−チタンなどが挙げられる。上記した金属等は、耐食性に優れており、陽極として用いる場合に優れた不溶性を示す。

0053

陽極もまた陰極と同様の理由から導電性ダイヤモンド電極からなるものであってもよく、この場合、陽極全体が導電性ダイヤモンドから構成されるものであってもよく、シリコン、ニオブ、タングステン、ステンレス、モリブデン、白金、イリジウム等の金属、或いは、炭化ケイ素窒化ケイ素炭化モリブデン炭化タングステン等の非金属等からなる基材に導電性ダイヤモンドの被覆層を形成したものであってもよい。TOCの分解は特に陽極で起こるため、陽極に導電性ダイヤモンド電極を用いることにより、TOCを効率的に分解することができる。

0054

本発明において、高温高圧下とは、100℃以上であって、被処理水の臨界温度以下の温度において、該被処理水が液相を維持する圧力であり、通常100〜374℃、好ましくは200〜250℃で、通常2〜20MPa、好ましくは5〜10MPaである。特に、電気分解時の温度が200℃以上であると、たんぱく質や尿素の分解効率が向上する。

0055

また、高温高圧下での電解条件は、被処理水の水質や用いる電極の種類、反応容器の構成等によっても異なるが、通常供給する直流電流は2〜30A、好ましくは5〜20A程度であり、電流密度は0.1〜500A/dm2、好ましくは1〜50A/dm2であり、電解時間は通常0.5〜30hr、好ましくは5〜20hrである。従って、被処理水を円筒状配管型容器の一端側から他端側へ通液して電気分解を行う一過式通液型の反応容器にあっては、被処理水の反応容器内の滞在時間が上記の好適な電解時間となるように流速を調節することが好ましい。
なお、高温高圧電解装置における具体的な線速は0.1〜50m/hr、好ましくは1〜20m/hrである。低温低圧での電気分解の場合には、電極に気泡が溜まるため、この気泡を取り除くために線速を大きくする必要があったが、高温高圧下での電気分解では、このような気泡の発生が抑制されるため、線速を大きくする必要はなく、装置の小型化を図ることができる。

0056

このような高温高圧条件下での電気分解により、以下の反応で有機物や尿素、アンモニア等を分解するが、その際、本発明では上記の高温高圧条件で電気分解を行うために、電気分解時における酸素ガスや水素ガスの発生を抑制するとともに、過塩素酸等の酸化物質の生成を抑制することができる。また、酸素と水素から水を生成する条件に設定することで、水回収率を向上させることができる。
有機物→(酸化)→有機酸、CO2
尿素→NH4++CO32−
2NH3+3HClO→N2+3H2O+3HCl
上記の反応で生じた次亜塩素酸を利用して、たんぱく質等の有機物や尿素を分解し、後段の電気透析装置6で除去可能な有機酸、アンモニア等のイオンに変換することができる。このように、本発明によれば、高温高圧電解装置3において、後段の電気透析装置6では除去し得ない尿素を、高温高圧下の電気分解でアンモニアと炭酸に分解除去することができる。なお、上記反応式中、HClOは被処理水(排水)に含まれる塩素イオン電解反応(2Cl−+H2O→HClO+HCl+2e−)により発生したものである。

0057

通常の電気分解では、無機イオンが酸化され、ClO3やClO4等の過塩素酸が生成するが、本発明では、高温高圧条件で処理することにより、これらの酸化物質の生成が抑えられ、更に後段の電気透析装置6の負荷となるClO3やClO4等の過塩素酸の生成を抑制することができるため、前述の特許文献3のように、高温高圧電解装置3の後段に当該過塩素酸等を分解するための触媒分解装置を設置する必要がなくなり、電解処理水を、他の水処理手段を経ることなく、電気透析装置6に直接供給することが可能となる。

0058

高温高圧電解装置3の被処理水の昇圧においては、ガスを用いた昇圧などが考えられるが、閉鎖系空間内では設備スペースなどが限られているため、ポンプを用いて昇圧することで目的の圧力を設定することによって装置の小型化、省スペース化が達成される。この場合、電気分解時の圧力は、被処理水を昇圧して高温高圧電解装置3に送液する高圧ポンプと高温高圧電解装置3の処理水出口に設けた背圧バルブの調整により制御することができる。

0059

本発明において、高温高圧電解装置3は、被処理水を一過式で通液して処理するものであることが、循環式の場合に比べて設備コストや消費電力を抑えることができ、好ましい。即ち、循環式では、高圧を維持して循環する場合には、タンクを高圧仕様にする必要があり、また、圧を開放して循環する場合には、昇圧を繰り返す必要があり、通液ポンプの消費電力が過大となるが、一過式であればこのような問題が解消される。また、一過式であれば、循環式に比べ、液流速を遅くすることができる。そのため、脱気膜装置4内の滞留時間を確保しやすいため、後段の脱気膜装置4を小型化することができる。

0060

なお、循環式の装置とは、当該装置の流出水を当該装置の入口側へ返送して再度当該装置で処理する方式の装置をさし、一過式の装置とは、当該装置の流出水を当該装置及びその上流側へ返送することなく、後段の装置へ送給する装置をさす。いずれの方式の装置にあっても、装置間にタンクを設けてもよく、配管により送液するようにしてもよい。

0061

高温高圧電解装置3は、前述の円筒状配管型の反応容器を複数個直列に連結して設置したものであってもよく、また、反応容器を複数個直列に連結した反応容器群複数列並列に設置したものであってもよく、このようにして反応容器を複数個設けることにより、高温高圧電解装置3の処理水量、有機物等の分解量を高めることができる。また、各反応容器入り口の有機物濃度に合わせ、各反応容器の電流条件を最適化することで、電流効率の向上、印加電圧の低減を図ることができ、消費電力を抑えることができる。

0062

<脱気膜装置>
前述の通り、高温高圧電解装置3では、水の電気分解に由来して水素ガスが、また、有機物の電気分解に由来して二酸化炭素等のガスが発生する。

0063

図1の水回収装置では、高温高圧電解装置3からの電解処理水を脱気膜装置4で脱気処理することにより、電解処理水中のガスを除去できる。
電解処理水の脱気手段としては、脱気膜装置の他、遠心分離装置などを用いることもできるが、コンパクト脱気効率に優れることから、脱気膜装置4を用いることが好ましい。

0064

なお、高温高圧電解装置3と脱気膜装置4との間には、背圧弁を設け、電解処理水の圧力を調整する。
脱気膜装置4の脱気処理水は、中間タンク5に貯留される。中間タンク5を設けることにより、高温高圧電解装置3と後段の電気透析装置6を同時に運転する必要がなくなり、最大消費電力を抑えたり、異なる処理流速に対応したりすることができるようになる。

0065

<電気透析装置>
電解処理水の脱気処理水は、次いで電気透析装置6で脱塩処理する。
図1の水回収装置では、電気透析装置6として、酸・アルカリ製造用電気透析装置10,20を用い、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置10で得られた脱塩水を下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置20で更に脱塩処理して処理水(生産水)を得る。
本発明で用いる電気透析装置は、酸・アルカリ製造用電気透析装置を3段以上直列に連結したものであってもよい。
以下、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置10を「第1電気透析装置」と称し、下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置20を「第2電気透析装置」と称す。

0066

第1電気透析装置10及び第2電気透析装置20は、図5に示すように、陽極と陰極の間に、それぞれ電極室及びバイポーラ膜BPMを介して、酸室、アニオン交換膜AM、脱塩室、カチオン交換膜CM、アルカリ室、………………………の繰り返し単位が、陽極側が酸室、陰極側がアルカリ室となるように設けられたものであり、図5の通り、被処理水中の陰イオンX−及び陽イオンY+がそれぞれアニオン膜AM又はカチオン膜CMを透過して酸室又はアルカリ室に移動し、脱塩室から脱塩水が得られると共に、酸室から酸溶液が、アルカリ室からアルカリ溶液が得られる。

0067

以下、図2を参照して、第1電気透析装置10及び第2電気透析装置20における水の流れについて説明する。

0068

中間タンク5からの電解処理水の脱気処理水は、配管41,42を経て第1電気透析装置10の脱塩室に導入されて脱塩処理され、脱塩処理水は、配管43を経て第2電気透析装置20の脱塩室に導入されて更に脱塩処理され、脱塩処理水は配管44より処理水タンク7に送給される。
配管41からの脱気処理水の一部は、配管45,46より第2電気透析装置20の酸室及びアルカリ室にそれぞれ通水された後、配管47,48よりそれぞれ酸タンク31,アルカリタンク32に送給される。酸タンク31からの酸溶液及びアルカリタンク32からのアルカリ溶液は、それぞれ配管49,50を経て第1電気透析装置10の酸室及びアルカリ室に通水された後、配管51,52を経て酸タンク31,アルカリタンク32にそれぞれ循環される。

0069

第1電気透析装置10及び第2電気透析装置20の電極水(陽極側の電極室(陽極室)の陽極水と陰極側の電極室(陰極室)の陰極水)は、第1電気透析装置10の陽極側の電極室及び陰極側の電極室から、それぞれ配管53,54、脱気膜装置71,72、配管55,56、電極水タンク73,74、配管57,58、第2電気透析装置20の陽極側の電極室、陰極側の電極室、配管59,60を循環するように構成されている。

0070

処理水となる第2電気透析装置20からの脱塩水の取り出し配管44には、配管61が分岐しており、運転開始初期低水質の脱塩水は、配管41に戻され、再度脱塩処理されるように構成されている。

0071

酸タンク31内の酸溶液及びアルカリタンク32内のアルカリ溶液は、それぞれ、配管62,63及び配管64を経て、軟化装置1に送給され、軟化装置1のイオン交換樹脂の再生剤として利用される。また、処理水タンク6内の処理水が配管65,64を経て、再生剤のリンス水として軟化装置1に送給される。酸タンク31の酸溶液及びアルカリタンク32のアルカリ溶液は、処理水との混合水として軟化装置1に送給してもよい。

0072

また、処理水タンクからの処理水は、配管65から、配管66及び配管67,68を経て電極室の補給水として電極水タンク73,74に送給される。

0073

第1電気透析装置10,第2電気透析装置20における電気透析処理の処理条件は特に制限はないが、電流密度は0.1〜10A/dm2、処理温度は20〜40℃、圧力は0〜0.1MPa、流速は50〜100m/hr程度、流量は装置のサイズにより異なるが1〜100mL/min程度とすることが好ましい。

0074

このように、酸・アルカリ製造用電気透析装置を2段以上直列に連結し、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩水を更に下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置で脱塩処理するように、それぞれ一過式で通水処理することにより、下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置から、高水質の処理水を得ることができるようになる。
なお、電気透析装置を一過式ではなく循環式の処理で行うと、処理の後半で、脱塩水と酸、アルカリ溶液との濃度差が大きくなり、脱塩効率が著しく低下するため、後掲の参考例2のように、処理水水質、消費電力量、水回収率のすべてが悪化する。

0075

その際、図2に示すように、下流側の第2電気透析装置20の酸室及びアルカリ室に被処理水である電解処理水の脱気処理水を通水し、第2電気透析装置20の酸室及びアルカリ室からの酸溶液及びアルカリ溶液を、それぞれ酸タンク31及びアルカリタンク32を経て上流側の第1電気透析装置10の酸室及びアルカリ室に通水するようにすることにより、下流側の第2電気透析装置20の脱塩室に隣接する酸室及びアルカリ室に、上流側の第1電気透析装置10の酸室及びアルカリ室よりもイオン濃度の低い清澄な水が流れるようになり、下流側の第2電気透析装置20の脱塩室において、より高度に脱塩処理することができるようになる。また、上流側の第1電気透析装置10の酸室及びアルカリ室と酸タンク31及びアルカリタンク32とで、酸溶液及びアルカリ溶液がそれぞれ循環するように構成することにより、より高濃縮された酸溶液とアルカリ溶液を上流側の第1電気透析装置10より得ることができるようになり、この高濃度の酸溶液及びアルカリ溶液を用いて、軟化装置1を効率的に再生処理することが可能となる。また、各透析セルで、脱塩水と酸、アルカリ溶液との濃度差が小さくなるため、イオンの濃度拡散の影響が小さく、脱塩効率が向上するため、電気消費量が低減され、また、浸透圧も小さくなるため、脱塩室から酸、アルカリ室への水の移動も少なくなり、水回収率も向上する。

0076

なお、図1の電気透析装置では、第2電気透析装置20からの酸溶液及びアルカリ溶液は、酸タンク31及びアルカリタンク32に送給され、酸タンク31及びアルカリタンク32内の酸溶液及びアルカリ溶液が、それぞれ第1電気透析装置10の酸室及びアルカリ室に送給されるように構成されているが、第2電気透析装置20からの酸溶液及びアルカリ溶液は、酸タンク31及びアルカリタンク32を経由することなく、直接第1電気透析装置10の酸室及びアルカリ室に通水されてもよい。
また、下流側の第2電気透析装置20の酸室及びアルカリ室には、上流側の第1電気透析装置10の酸室及びアルカリ室よりもイオン濃度の低い水が通水されればよく、被処理水(電解処理水の脱気処理水)の他、別途系外から純水を導入して通水してもよく、また、処理水又は純水で希釈した酸溶液やアルカリ溶液を通水してもよい。

0077

また、図2の電気透析装置では、第1電気透析装置10及び第2電気透析装置20の電極室からの電極水(陽極側の電極室(陽極室)からの陽極水と、陰極側の電極室(陰極室)からの陰極水)が、それぞれ、脱気膜装置71,72で脱気処理された後、第1電気透析装置10及び第2電気透析装置20に循環される。このように、電極水をそれぞれ脱気処理することにより、第1電気透析装置10及び第2電気透析装置20における気体の発生に起因する電気抵抗の上昇及び電圧上昇を防止して電流効率を高めることができる。即ち、酸・アルカリ製造用電気透析装置では、水の電気分解により、陰極で水素が、陽極で酸素と水素とが発生する。発生した気体は、電気透析の抵抗となるが、図2の電気透析装置では、この気体を脱気膜装置71,72で除去することができる。また、陽極水と陰極水とを別々に脱気処理することにより、陽極側の電極室で発生した酸素を脱気膜装置で回収し、閉鎖系空間におけるキャビンエアとして利用することも可能となる。

0078

なお、電極水の脱気手段としては脱気膜装置に限らず、遠心分離装置や触媒装置を用いることもできるが、コンパクトで脱気効率に優れ、また、脱気した酸素の回収利用も容易であることから、脱気膜装置を用いることが好ましい。

0079

酸・アルカリ製造用電気透析装置の電極室においては、運転の継続によって陽極側の電極室(陽極室)のpHが低下し、陰極側の電極室(陰極室)のpHが上昇する。陽極室のpHが低下すると塩素ガスが発生しやすくなるため、pHの調整を行う必要がある。通常、陽極水としては硫酸ナトリウム水溶液等が用いられているが、陽極水としてpH緩衝作用のあるリン酸ナトリウム水溶液や、グリシン水酸化ナトリウムを含む水溶液を用いることによって、pHの低下を抑制することが可能となる。その他のpH調整手段としては、硫酸ナトリウムを用いた場合においては、陰極室と陽極室の流路切り替えて通水する方法等が考えられる。

0080

また、酸・アルカリ製造用電気透析装置の陽極室にバイポーラ膜を透過した塩素ガスが混入する場合、2枚のバイポーラ膜で区画形成された室(本発明において、この室を「緩衝室」と称す。)を陽極室に隣接して設け、被処理水を、まず、下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の緩衝室に通水した後、上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の緩衝室に通水し、その後上流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩室、下流側の酸・アルカリ製造用電気透析装置の脱塩室に順次通水して脱塩処理するようにすることで、塩素イオンを除去して陽極室での塩素ガスの発生を防止することができる。

0081

以下に緩衝室を有する酸・アルカリ製造用電気透析装置による脱塩処理について、図3を参照して説明する。

0082

図3は、1段目の酸・アルカリ製造用電気透析装置100として、陽極111と陰極112との間に、陽極室101、バイポーラ膜BPM、緩衝室102、バイポーラ膜BPM、酸室103、アニオン交換膜AM、脱塩室104、カチオン交換膜CM、アルカリ室105、バイポーラ膜BPM、酸室106、アニオン交換膜AM、脱塩室107、カチオン交換膜CM、アルカリ室108、バイポーラ膜BPM、陰極室109の順で配置したものを用い、第2の酸・アルカリ製造用電気透析装置200として、陽極211と陰極212との間に、陽極室201、バイポーラ膜BPM、緩衝室202、バイポーラ膜BPM、酸室203、アニオン交換膜AM、脱塩室204、カチオン交換膜CM、アルカリ室205、バイポーラ膜BPM、陰極室206の順で配置したものを用い、これらを直列に連結したものである。
なお、緩衝室を有する酸・アルカリ製造用電気透析装置は、陽極室、バイポーラ膜BPM及び緩衝室と、陰極室及びバイポーラ膜BPMとの間に、バイポーラ膜BPM、酸室、アニオン交換膜AM、脱塩室、カチオン交換膜CM、及びアルカリ室の繰り返し単位が、緩衝室側が酸室、陰極側がアルカリ室となるように設けられたものであり、その繰り返し単位数には特に制限はない。

0083

図3の電気透析装置では、被処理水(例えば、図1の電解処理水の脱気処理水)は、まず、下流側の第2の酸・アルカリ製造用電気透析装置200の緩衝室202に通水された後、上流側の第1の酸・アルカリ製造用電気透析装置100の緩衝室102に通水され、それぞれ隣接する酸室203,103より塩素イオン(Cl−)を回収した後、上流側の緩衝室102に近い側の脱塩室104に通水され、更に、脱塩室107に、脱塩室104とは逆方向に通水される。脱塩室104と107で脱塩処理された脱塩水は、第2の酸・アルカリ製造用電気透析装置200の脱塩室204に通水され、この脱塩室204からの脱塩水が処理水として取り出される。

0084

このように、陽極室と酸室との間にバイポーラ膜BPMで区画形成された緩衝室を設け、この緩衝室で酸室からの塩素イオンを回収し、これを脱塩室で脱塩処理することにより、処理水水質を向上させると共に、酸室及び陽極室における塩素ガスの発生を防止することができ、塩素による陽極の劣化も防止される。
この場合、被処理水は、下流側の緩衝室から上流側の緩衝室に通水することが、下流側の酸室の塩素イオンをより高度に除去して、下流側の脱塩室の脱塩水の水質を高める上で好ましい。

0085

この図3の電気透析装置においても、図2に示すように、電極水を脱気処理して循環させることが好ましい。また、酸溶液及びアルカリ溶液についても、図2に示す電気透析装置と同様に循環させることが好ましい。

0086

なお、図3の電気透析装置において、第1の酸・アルカリ製造用電気透析装置100の脱塩室104からの脱塩水は、図3破線で示すように、脱塩室107に通水することなく、第2の酸・アルカリ製造用電気透析装置200の脱塩室204に通水してもよい。

0087

このように、緩衝室を設けた酸・アルカリ製造用電気透析装置を用いることにより、運転を継続した場合の酸室及び陽極室における塩素濃度の上昇を抑制して処理水質の低下を防止し、高水質の処理水を安定に得ることが可能となる。

0088

図2,3に示す電気透析装置は、本発明の水回収装置の電気透析装置として好適であるが、このような本発明の電気透析装置は何ら本発明の水回収装置の電気透析装置に限らず、単独で電気透析装置として用いることもでき、また、前段及び/又は後段に必要な装置を設けて各種の排水又は用水処理装置として用いることもできる。

0089

以上の説明では、本発明の水回収装置の電気透析装置6として、酸・アルカリ製造用電気透析装置10,20を2段に直列に連結したものを例示したが、本発明の水回収装置で用いる電気透析装置は、酸・アルカリ製造用電気透析装置を3段以上直列に連結したものであってもよい。
また、電気透析装置は、酸・アルカリ製造用電気透析装置を多段に設けたものに限らず、先願に記載されるように、脱塩用電気透析装置と酸・アルカリ製造用電気透析装置とを直列に設け、電解処理水の脱気処理水を脱塩用電気透析装置で処理してイオン類を除去した脱塩水よりなる生産水と、塩分濃縮液とを得、脱塩用電気透析装置で得られた塩分濃縮液を酸・アルカリ製造用電気透析装置で処理して脱塩水と酸溶液とアルカリ溶液とを得、酸・アルカリ製造用電気透析装置で得られた酸溶液とアルカリ溶液を、軟化装置の再生に利用し、酸・アルカリ製造用電気透析装置で得られた脱塩水の一部又は全部は、脱塩用電気透析装置の入口側に返送して電解処理水の脱気処理水と共にこの脱塩用電気透析装置で処理するようにしてもよい。
また、電気透析装置を脱塩用電気透析装置のみで構成することもできる。この場合、軟化装置は非再生型イオン交換装置とし、酸、アルカリによる再生を不要とすればよい。非再生型イオン交換装置の態様としては、イオン交換樹脂自体を容器から抜き出しで交換するタイプと、カラム自体を交換するタイプに大別される。脱塩用電気透析装置を設けた場合、図2に示す酸タンクやアルカリタンクは不要となり、濃縮室からの濃縮水循環タンクが設けられる。
ただし、酸・アルカリ製造用電気透析装置であれば、酸・アルカリ製造用電気透析装置間にタンクが不要であるなどの利点を有することから、本発明の水回収装置においては、酸・アルカリ製造用電気透析装置を2段に設けた電気透析装置を用いることが好ましい。

0090

以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。

0091

[実施例1]
表1に示す水質の原水1Lを、図1,2に示す水回収装置で処理した。

0092

装置仕様
各装置の仕様は以下の通りである。

0093

<軟化装置>
弱酸性カチオン交換樹脂塔
樹脂量:20ml
通水SV:10hr−1
温度:25℃

0094

<熱交換器>
温度25℃の軟化処理水を温度250℃の電解処理水と熱交換して200℃に予備加熱した。(200℃から250℃への加熱は、ヒータを利用した。)

0095

<高温高圧電解装置>
セル:一端側に被処理水の流入口、他端側に処理水の流出口を有する円筒状配管型反応容器(外径12.7mm、肉厚1mm、長さ350mm)×3機
陽極:反応容器の中心に、同軸状に設けられた酸化イリジウム電極
陰極:反応器内壁を兼ねる導電性チタン配管
バイポーラ電極:陽極に平行に配置された板状導電性ダイヤモンド電極
有効電極面積:0.65dm2/セル
流速:1.7mL/min(線速として2.7m/hr)
投入電流:1.3A
温度 :250℃
圧力 :7MPa
処理時間 :10hr

0096

<脱気膜装置>
ポリポア社製「G420」

0097

<電気透析装置>
酸・アルカリ製造用電気透析装置:(株)アストム社製アシライザーS3(部分改良)
2機
有効膜面積:0.52dm2/室
電流:第1電気透析装置=1.6A
第2電気透析装置=0.4A
電流密度:第1電気透析装置=3.1A/dm2
第2電気透析装置=0.8A/dm2
流通方法:2台直列、一過式
圧力 :0.1MPa
流量 :3.4mL/min
電極液:0.25mol/LNa2SO4水溶液

0098

[処理結果]
各装置の処理結果は以下の通りであった。

0099

<軟化装置>
スケール成分:
Mg<1mg/L
Ca<1mg/L

0100

<高温高圧電解装置>
処理水TOC:<3mg/L
処理水気体量:2.7L/h
消費電力量:254Wh/L
水損失量 :1.5%

0101

<脱気膜装置>
脱気処理水気体量:0L/h(脱気率:99.99%以上)

0102

<電気透析装置>
処理水電気伝導度:0.8mS/m
消費電力量 :210Wh/L
水損失量 :10%

0103

得られた処理水の水質を表1に示す。

0104

0105

[比較例1]
実施例1において、電解装置の処理条件を以下の通りとすること以外は同様に処理を行うと、実施例1の高温電圧電解処理水の酸素濃度は約1%であるのに対して、常温常圧電解処理水の酸素濃度は26.7%となる。水素存在下での酸素爆発濃度範囲は5〜96%であることから、以下の常温常圧の電解条件は爆発の危険があるため、爆発防止のため、電気分解で発生したガスを窒素ガスで希釈した。このときの窒素ガス流量は3L/minとした。
<電解装置>
セル:一端側に被処理水の流入口、他端側に処理水の流出口を有する円筒状配管型反応容器(外径12.7mm、肉厚1mm、長さ350mm)×3機
陽極:反応容器の中心に、同軸状に設けられた酸化イリジウム電極
陰極:反応器内壁を兼ねる導電性チタン配管
バイポーラ電極:陽極に平行に配置された板状導電性ダイヤモンド電極
有効電極面積:0.65dm2/セル
流速:10mL/min
投入電流:1.3A
温度 :50℃
圧力 :大気圧
処理時間 :17hr
窒素ガス流量:3L/min

0106

その結果、電解装置の処理結果は以下の通りであり、消費電力量が増大すると共に、水損失量が増大し、水回収率が悪かった。
処理水TOC:<3mg/L
消費電力量:724Wh/L
水損失量 :21.1%

0107

[参考例1]
実施例1において、電解装置を一過式ではなく、循環処理とし、電解処理水の一部を電解装置の入口側に循環して処理するようにしたこと以外は同様に処理を行った。このときの電解装置の流速は10mL/min、処理時間は14hrとなる。その他の条件は実施例1と同じである。
その結果、電解装置の処理結果は以下の通りであり、消費電力量が若干増大した。
処理水TOC:<3mg/L
消費電力量:350Wh/L
水損失量 :1.5%

実施例

0108

[参考例2]
実施例1において、電気透析装置の第1電気透析装置及び第2電気透析装置を一過式ではなく、循環処理とし、第2電気透析装置の脱塩水の一部を第1電気透析装置で循環処理するようにしたこと以外は同様に処理を行った。このときの電気透析装置の流量は20mL/minとなる。その他の条件は実施例1と同じである。
その結果、電気透析装置の処理結果は以下の通りであり、処理水の水質も、消費電力も水損失量もすべて悪化した。
処理水電気伝導度:2.0mS/m
消費電力量 :350Whr/L
水損失量:17.3%

0109

以上のように、本発明の水回収装置及び電気透析装置によれば、小型で簡易な構成の装置により生活排水や人体排出水から不純物を取り除いて再利用することができるため、本発明は特に、宇宙ステーションの生命維持装置に好適に適用することができる。

0110

1軟化装置
2熱交換器
3高温高圧電解装置
4,71,72脱気膜装置
5中間タンク
6電気透析装置
7処理水タンク
10,20 酸・アルカリ製造用電気透析装置
31 酸タンク
32アルカリタンク
73,74電極水タンク
100 第1の酸・アルカリ製造用電気透析装置
200 第2の酸・アルカリ製造用電気透析装置
AMアニオン交換膜
CMカチオン交換膜
BPMバイポーラ膜

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 栗田工業株式会社の「 水処理装置」が 公開されました。( 2019/09/19)

    【課題】有用成分が回収され、系外へ排出する水の処理が容易であり、装置の運転トラブルも防止される水処理装置を提供する。【解決手段】水系1からの水を受け入れて透過処理する、有用成分非透過性の選択性透過膜(... 詳細

  • 栗田工業株式会社の「 逆浸透膜のスケール抑制方法」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】河川水や地下水などのスケール成分を含む水を供給水として逆浸透膜で処理して純水を製造する際に、スケールを抑制して膜性能の安定化を図る。【解決手段】3日に1回以上の頻度で、該逆浸透膜の背圧弁の開度... 詳細

  • 堺化学工業株式会社の「 硫酸バリウム粉体及びそれを含む樹脂組成物」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題・解決手段】本発明は、樹脂や溶剤に容易かつ簡便に分散することのできる微細な硫酸バリウム粉体を提供する。また、この硫酸バリウム粉体を用いた樹脂組成物、塗料組成物、インキ組成物及び樹脂成形体、並びに... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ