図面 (/)

技術 折りパイ食感改良用油中水型乳化組成物

出願人 不二製油株式会社
発明者 中野幹生山脇祥夫佐藤未来
出願日 2014年10月30日 (6年1ヶ月経過) 出願番号 2014-221898
公開日 2016年5月23日 (4年7ヶ月経過) 公開番号 2016-086677
状態 特許登録済
技術分野 食用油脂 ベイカリー製品及びその製造方法
主要キーワード 破損耐性 パンパス 折り数 混捏物 破損率 販売過程 流通拠点 パイ菓子
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年5月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

食感の良好な折りパイ、特に、小型で流通耐性を兼ね備えた製品を提供すること。

解決手段

酸化澱粉を0.1〜10重量%含有する油中水型乳化組成物を用いることで、噛み出しのほぐれや口溶け喉越しの良好な折りパイ、パイ菓子が得られる。さらにこの油中水型乳化組成物によって流通耐性も付与されるため、食べやすい小型で、賞味期限の長い折りパイにおいても、流通時の振動による破損の発生を抑制することが可能となる。

概要

背景

焼菓子類の中でもパイ類は、層のおりなすサクサクした食感と香ばしい風味幅広く好まれている。パイの製造方法としては、小麦粉生地可塑性油脂包み込み、折り重ね展延する作業を繰り返して積層させる折りパイ製法、すべての原材料を一度にミキシング、あるいは小麦粉と可塑性油脂を合わせた後に水分を加え、可塑性油脂を点在させた状態の生地を展延、成形する練りパイ製法、練りパイをさらに多層に折り重ねて展延、成形する練り折りパイ製法などが例示できる。これらの中で「折りパイ」製法により得られるパイは、層の目と垂直方向咀嚼され、口中で大きな薄片状となる。これが特徴的な食感に寄与している半面、口もとでポロポロとこぼれやすくなる場合もある。

特許文献1によれば、アルファ化澱粉を配合したロールイン用油脂組成物を用いることで、食した際にボロボロ落ちにくいパイなどのペーストリー食品が得られるが、小型の、水分の少ない折りパイ用途では効果が十分ではない場合がある。特許文献2、3によれば、可塑性油中水型乳化物酸化澱粉を配合することで、口溶け良好でザクザクした食感の「練りパイ」、ないしは「練り折りパイ」が得られるとある。しかし、油脂が連続して均一な層状に存在する「折りパイ」における具体的な効果は開示も示唆もされていない。特許文献4、5は、損壊しにくいパイを課題とする出願であるが、いずれも解決手段は練りパイ、および練り折りパイの製造方法によるものである。

概要

食感の良好な折りパイ、特に、小型で流通耐性を兼ね備えた製品を提供すること。酸化澱粉を0.1〜10重量%含有する油中水型乳化組成物を用いることで、噛み出しのほぐれや口溶け、喉越しの良好な折りパイ、パイ菓子が得られる。さらにこの油中水型乳化組成物によって流通耐性も付与されるため、食べやすい小型で、賞味期限の長い折りパイにおいても、流通時の振動による破損の発生を抑制することが可能となる。なし

目的

本発明の目的は、食感、具体的には噛み出しのほぐれや口溶け、喉越しの良好な折りパイであって、特に小型で流通耐性を兼ね備えた製品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

酸化澱粉を含有することを特徴とする、折りパイ食感改良用の油中水型乳化組成物

請求項2

酸化澱粉の含有量が0.1〜10重量%である、請求項1に記載の油中水型乳化組成物。

請求項3

請求項1ないし2いずれか1項に記載の油中水型乳化組成物を小麦粉生地包み展延し、積層させることを特徴とする、折りパイ生地の製造方法。

請求項4

請求項3に記載の折りパイ生地を焼成して得られる、折りパイ。

請求項5

水分が5重量%以下である、請求項4に記載の折りパイ。

請求項6

層と並行な面の短径が10〜50mmであって、流通耐性を有することを特徴とする、請求項4ないし5いずれか1項に記載の折りパイ。

請求項7

請求項1ないし2いずれか1項に記載の油中水型乳化組成物を用いることを特徴とする、流通耐性を有する折りパイの食感改良方法

技術分野

0001

本発明は、折りパイ食感改良に関する。

背景技術

0002

焼菓子類の中でもパイ類は、層のおりなすサクサクした食感と香ばしい風味幅広く好まれている。パイの製造方法としては、小麦粉生地可塑性油脂包み込み、折り重ね展延する作業を繰り返して積層させる折りパイ製法、すべての原材料を一度にミキシング、あるいは小麦粉と可塑性油脂を合わせた後に水分を加え、可塑性油脂を点在させた状態の生地を展延、成形する練りパイ製法、練りパイをさらに多層に折り重ねて展延、成形する練り折りパイ製法などが例示できる。これらの中で「折りパイ」製法により得られるパイは、層の目と垂直方向咀嚼され、口中で大きな薄片状となる。これが特徴的な食感に寄与している半面、口もとでポロポロとこぼれやすくなる場合もある。

0003

特許文献1によれば、アルファ化澱粉を配合したロールイン用油脂組成物を用いることで、食した際にボロボロ落ちにくいパイなどのペーストリー食品が得られるが、小型の、水分の少ない折りパイ用途では効果が十分ではない場合がある。特許文献2、3によれば、可塑性油中水型乳化物酸化澱粉を配合することで、口溶け良好でザクザクした食感の「練りパイ」、ないしは「練り折りパイ」が得られるとある。しかし、油脂が連続して均一な層状に存在する「折りパイ」における具体的な効果は開示も示唆もされていない。特許文献4、5は、損壊しにくいパイを課題とする出願であるが、いずれも解決手段は練りパイ、および練り折りパイの製造方法によるものである。

先行技術

0004

特開2002−101810号公報
特開2009−207444号公報
国際公開WO2008/029672号パンフレット
特開2007−252202号公報
特開2009−240259号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の目的は、食感、具体的には噛み出しのほぐれや口溶け、喉越しの良好な折りパイであって、特に小型で流通耐性を兼ね備えた製品を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

折りパイの中でも小型(一口サイズ)の製品は、手軽につまんで、こぼれずに食べられるため消費者に好まれる形態であるが、表面積が大きくなるため、輸送時などに振動が加わると破損しやすくなる場合がある。破損により発生する細片は、より高品質を求める近年の消費者志向とは相容れない。さらに近年では製造や流通拠点集約化による輸送距離の増大、賞味期限延長要望など、流通面での条件はますます厳しいものとなってきている。

0007

破損耐性を付与するためには一般に油分(折り込み油脂)量の低減が有効であるが、単に減らすだけでは食感(口溶け)や浮きが悪くなってしまう場合がある。 また、強力粉の割合すなわちグルテン量を増やして強度を増す方法もあるが、硬く、口溶けの悪いパイとなってしまう場合がある。さらに、賞味期限の長いタイプ(数か月〜1年程度)の折りパイは水分が少ないため、咀嚼時の薄片があたかも紙を食べているように知覚され、モソモソした食感が強くなる場合がある。

0008

本発明者らは、上記の課題に対して鋭意検討したが、特定形状(小型)の折りパイにおいて、流通耐性と食感改良を同時に実現することは困難であった。しかしさらに検討を行う中で、酸化澱粉を含有する油中水型乳化組成物を折りパイに使用すると食感改良効果を有し、さらにこれを用いることで特定形状の折りパイにおいても振動に対して破損しにくくなることを見出し、本発明を完成させた。

0009

即ち、本発明は
(1)酸化澱粉を含有することを特徴とする、折りパイの食感改良用の油中水型乳化組成物、
(2)酸化澱粉の含有量が0.1〜10重量%である、(1)に記載の油中水型乳化組成物、
(3)(1)ないし(2)いずれかに記載の油中水型乳化組成物を小麦粉生地で包み、展延し、積層させることを特徴とする、折りパイ生地の製造方法、
(4)(3)に記載の折りパイ生地を焼成して得られる折りパイ、
(5)水分が5重量%以下である(4)に記載の折りパイ、
(6)層と並行な面の短径が10〜50mmであって流通耐性を有することを特徴とする、(4)ないし(5)いずれかに記載の折りパイ、
(7)(1)ないし(2)いずれかに記載の油中水型乳化組成物を用いることを特徴とする、流通耐性を有する折りパイの食感改良方法、に関するものである。

発明の効果

0010

本発明によれば、小型でかつ流通耐性を有しながら、ほぐれのよい食感で、食べやすく賞味期限の長い折りパイ、パイ菓子が提供できる。

0011

以下、本発明を具体的に説明する。

0012

(酸化澱粉)
本発明の油中水型乳化組成物には食品用途の酸化澱粉を配合する。酸化澱粉は、トウモロコシジャガイモなどの澱粉次亜塩素酸塩などの酸化剤で酸化して製造される。酸化澱粉はあらかじめ融解した油相または水相添加分散させ、撹拌乳化して油中水型乳化組成物を製造する。酸化澱粉の配合量は油中水型乳化組成物中0.1〜10重量%、より好ましくは0.1〜7重量%程度が望ましく、少なすぎると改良効果が小さく、また多すぎると層の浮きが悪くなったり、食感が損なわれたりする場合がある。

0013

(油脂)
油中水型乳化組成物における油脂としては、作業温度における適度な可塑性展延性を有するものであれば、従来公知の折り込み用油脂配合をいずれも用いることができる。また乳化組成物における油分は50〜99重量%が例示され、これより少ないと油中水型の乳化組成物を得ることが困難となる場合がある。原料油脂としては、大豆油綿実油コーン油サフラワー油オリーブ油パーム油菜種油米ぬか油ゴマ油カポック油ヤシ油パーム核油乳脂ラード魚油鯨油等の各種の動植物油脂及びそれらの硬化油分別油、エステル交換油等の加工油脂が例示できる。

0014

乳化剤
油中水型乳化組成物には従来公知の乳化剤をいずれも適宜使用することができ、具体的には蔗糖脂肪酸エステルグリセリン脂肪酸エステルポリグリセリン脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステルプロピレングリコール脂肪酸エステルおよび酢酸モノグリセリド酒石酸モノグリセリド酢酸酒石酸混合モノグリセリド、クエン酸モノグリセリドジアセチル酒石酸モノグリセリド乳酸モノグリセリドコハク酸モノグリセリドリンゴ酸モノグリセリド等各種有機酸モノグリセリドが例示される。以上の他にも、食塩粉乳、糖類、呈味剤香料色素など通常用いられる原材料を、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜配合することができる。

0015

(水分)
本発明においては、油中水型乳化組成物中の水分は1〜30重量%、より好ましくは1〜25重量%が適切である。水分が多すぎると焼成時の火抜けが悪く、層の浮きが悪くなったり、食感が損なわれたりする場合がある。

0016

(油中水型乳化組成物の製造方法)
本発明の油中水型乳化組成物は公知の製法により製造することができる。例えば、40〜70℃に加温調整した油相と水相とをプロペラ或いはホモミキサー等にて攪拌乳化の後、ボテーター或いはコンビネーター等の従来公知の混捏機を使用して冷却可塑化し得ることができる。これらをシート状に成形して用いることもできる。

0017

(折りパイ)
折りパイの製造方法としては以下の方法が例示できる。まず、小麦粉および水を必須成分とする混捏物ドウ)の小麦粉生地で油中水型乳化組成物を包み込み、折り重ねて展延する作業を繰り返して積層させ、折りパイ生地を得る。この生地を必要に応じて適宜展延、成形し、オーブン等で焼成することで折りパイ、パイ菓子が得られる。各種フィリングセンター類を包んで焼成することもでき、各種チョコレート類、クリーム類ジャム類ドライフルーツナッツナッツペースト類の使用が例示される。焼成後にチョコレート類被覆ないしは接触させた複合菓子とすることもできる。層数折り数)には特に制限はないが、好ましくは8層〜1024層、より好ましくは8層〜256層とすることで、適度な浮きと食感を有する折りパイが得られる。また、本発明によれば水分が5重量%以下、特に1〜3重量%、例えば数カ月〜12か月程度の賞味期限を有する折りパイであっても、紙のような好ましくない食感を抑制することができる。また、一口〜数口で食べることが可能な大きさで、層の目と垂直方向に咀嚼される折りパイ、具体的には層と並行な面の短径が10〜50mm、より望ましくは厚み(層と垂直方向の浮き)が10〜30mm程度の形状を有する小型の折りパイであっても、パイ同士や包装材との衝突に起因する破損量が抑制された製品が得られる。

0018

(流通耐性)
本発明において「流通耐性を有する」とは、流通や販売過程における振動でも破損しにくいことを意味するが、具体的には、例えば実施例中に記載する加速試験である「破損テスト」に合格したものを指す。

0019

以下に実施例および比較例を記載し、本発明をより詳細に説明する。なお文中%及び部は断りのない限り重量基準を意味する。

0020

(油中水型乳化組成物の調製)
パーム油のエステル交換油(融点45℃)45部、パーム油とパーム核油のエステル交換油(融点32℃)30部、菜種油25部にて油脂混合物を調製した。これを用いて表1の配合に従い全原料添加混合し、コンビネーターで急冷混捏して油中水型乳化組成物を得た。酸化澱粉は「せいうん」(商品名、王子コーンスターチ(株)製)を用いた。

0021

(小麦粉生地の調製)
強力粉70部、薄力粉30部、食塩1部、市販ショートニング(商品名:パンパスコットン、不二製油株式会社製)7部、水53部を混合し、分割、リタードを取った(5℃、15〜20時間)。

0022

(折りパイの調製)
小麦粉生地100部をシーターで展延し、実施例および比較例の乳化組成物各30部を包み、生地厚5mmで3つ折り1回、続いて4つ折り1回し、生地厚7〜8mmでリターダー(−7〜−8℃)にて30分休ませた後、3つ折りを2回行った(計108層)。リターダーで30分休ませた後、ゲージ圧2.2mm(生地厚約2.5mm)に延ばし、33mm×33mmの正方形カットした。これを天板に乗せ、包丁ピケを2か所入れ、霧を吹いてオーブン焼成した(上火180℃/下火170℃、20分→乾燥焼き100℃、10分)。なお焼成後の折りパイは、大きさ(層と並行な面)約28mm×28mm、厚さ(層の垂直方向)約16mmであった。

0023

得られた折りパイは食感について官能評価を行った。比較例1を基準(対照区)として以下の基準に従い、パネラー7名の合議により判定した。いずれも◎、○を合格とした。
(噛み出しの食感)
◎:特に、容易に細かくほぐれる
○:比較例1と較べ、咀嚼により容易に細かくほぐれる
△:比較例1と同等の薄片状
×:特に大きな薄片状
(口溶け、喉越し)
◎:特に良好
○:比較例1と較べ、口溶け、喉越し共に良好と判断されるもの
△:比較例1と同等の食感と判断されるもの
×:紙のような食感が顕著であり、好ましくないと判断されるもの

0024

(破損テスト)
上記記載の折りパイを12gずつ、蓋付きの円形プラスチック容器(直径9.2cm、高さ5.7cm)に入れ、振盪培養器(型名:SHAKING BATH SB-20、井内製)にセットし、振動を与えた(速度:163rpm、5分)。容器の底に溜まった細片の重量を計測し、振動前の重量に対する割合を破損率(重量%)として算出した。破損率15%以下を合格とした。

0025

(結果)
酸化澱粉を含有する油中水型乳化組成物を用いて製造した折りパイは、噛み出しのほぐれと、口溶けや喉越しの良好さを備え、さらに振動に対しても破損しにくいことが確認された。

実施例

0026

(表1)油中水型乳化組成物の配合(単位:部)及び、折りパイ評価結果

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い法人

関連性が強い法人一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ