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技術 加飾照光部材

出願人 積水ポリマテック株式会社
発明者 大野研吾
出願日 2014年10月28日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2014-219655
公開日 2016年5月19日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2016-085926
状態 特許登録済
技術分野 押釦スイッチ スイッチのケース,表示,鎖錠
主要キーワード 間隙層 照光面積 車載電装機器 透光性接着層 照光輝度 説明対象 照光表示 入力操作部材
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年5月19日)のものです。
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図面 (11)

課題

照光表示部を有する例えばキーパッドのような加飾照光部材について、その内部形状に由来して照光表示部に生じる照光むらを抑制する。

解決手段

キーパッド1は、キーシート2と押し子シート3を有しており、押し子シート3の下面にはキーシート2の照光表示部7cにリング状に光る照光むらを生じさせる押し子10が形成されている。この押し子10の表面に微細凹凸面10aを形成する。また、押し子シート3の上面には光拡散性充填材を含む樹脂層9を形成する。これらの微細凹凸面10と樹脂層9による光の拡散効果によって照光むらをぼかすことができる。

概要

背景

前述の電子機器に搭載される入力操作部材は、電子機器とともにより一層の小型化、薄型化が求められている。そのため例えばLEDを内部光源としてその光で照光する電子機器にあっては、内部光源と入力操作部材とがますます近接して配置される傾向にある。そして、このことが加飾照光部材としての入力操作部材に、照光品質として好ましくない“照光むら”を発生させる一つの原因となっている。このことを加飾照光部材としてのキーパッドによって具体的に説明する。

キーパッドは、シリコーンゴムでなるベースシート硬質樹脂製キートップを貼り付けた構造のものが従来より知られている。しかしながら電子機器の薄型化の影響を受けて、薄型化に限界のあるシリコーンゴム製のベースシートの使用を廃止し、樹脂フィルム製のベースシートを使用する構成が増えている。その表面にはキートップが設けられ、そしてベースシートの裏面には基板に設けたメタルドーム押圧するための透明な硬質樹脂製で円錐台形状の押し子を有している。この押し子は押し子シートに設けられる。押し子シートは透明な樹脂フィルムにその押し子を形成したものである。

したがって、このキーパッドは、キートップを設けるベースシートと押し子シートとで薄型に構成されている。そしてキーパッドのベースシートには加飾層印刷形成されている。加飾層には、文字数字記号又は図形を表す表示要素とその背景部を有する「照光表示部」が形成されており、その直下や近傍において基板に実装されたLEDの光によって照光するようになっている。こうしたキーパッドは構造が単純であり安価である利点がある。

概要

照光表示部を有する例えばキーパッドのような加飾照光部材について、その内部形状に由来して照光表示部に生じる照光むらを抑制する。キーパッド1は、キーシート2と押し子シート3を有しており、押し子シート3の下面にはキーシート2の照光表示部7cにリング状に光る照光むらを生じさせる押し子10が形成されている。この押し子10の表面に微細凹凸面10aを形成する。また、押し子シート3の上面には光拡散性充填材を含む樹脂層9を形成する。これらの微細凹凸面10と樹脂層9による光の拡散効果によって照光むらをぼかすことができる。

目的

その目的は照光表示部を有する例えばキーパッドのような加飾照光部材について、その内部形状に由来して照光表示部に生じる照光むらを抑制することにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

内部光源の光によって照光する照光表示部を有する加飾照光部材において、前記照光表示部を有する加飾層を設けた透光性外装部材と、上面が外装部材側に配置され、下面が内部光源側に配置され、当該下面における前記照光表示部の下方位置に凹凸面部を有する透光性の内装部材とを備えており、前記凹凸面部の表面が微細凹凸面であることを特徴とする加飾照光部材。

請求項2

前記照光表示部の下方位置に光拡散性充填材を含む樹脂層を有する請求項1記載の加飾照光部材。

請求項3

前記凹凸面部の透過率が前記樹脂層の透過率よりも高い請求項2記載の加飾照光部材。

請求項4

前記樹脂層を内装部材における外装部材と対向する表面に有する請求項2又は請求項3記載の加飾照光部材。

請求項5

前記樹脂層を外装部材における内装部材と対向する表面に有する請求項2〜4何れか1項記載の加飾照光部材。

請求項6

外装部材と内装部材との間に空気層でなる間隙を有する請求項1〜5何れか1項記載の加飾照光部材。

請求項7

外装部材と内装部材とを貼り付ける透光性接着層を有する請求項1〜5何れか1項記載の加飾照光部材。

請求項8

外装部材が、前記照光表示部として文字数字記号又は図形の表示要素とその背景部を形成した加飾層を有する樹脂フィルムでなる入力操作シートであり、内装部材が、前記凹凸面部として押し子を有する樹脂フィルムでなる押し子シートである請求項1〜7何れか1項記載の加飾照光部材。

請求項9

外装部材が、前記照光表示部として文字、数字、記号又は図形の表示要素とその背景部を形成した加飾層を有する樹脂成形体でなる外側成形体であり、内装部材が、前記凹凸面部として凹凸部を有する樹脂成形体でなる内側成形体である請求項1〜7何れか1項記載の加飾照光部材。

技術分野

0001

本発明は、内部光源の光によって照光する照光表示部を有する加飾照光部材に関する。この加飾照光部材は、例えば携帯情報端末機器撮像機器車載電装機器等の各種電子機器に搭載される入力操作部材キーパッドタッチパネル等)として用いることができる。

背景技術

0002

前述の電子機器に搭載される入力操作部材は、電子機器とともにより一層の小型化、薄型化が求められている。そのため例えばLEDを内部光源としてその光で照光する電子機器にあっては、内部光源と入力操作部材とがますます近接して配置される傾向にある。そして、このことが加飾照光部材としての入力操作部材に、照光品質として好ましくない“照光むら”を発生させる一つの原因となっている。このことを加飾照光部材としてのキーパッドによって具体的に説明する。

0003

キーパッドは、シリコーンゴムでなるベースシート硬質樹脂製キートップを貼り付けた構造のものが従来より知られている。しかしながら電子機器の薄型化の影響を受けて、薄型化に限界のあるシリコーンゴム製のベースシートの使用を廃止し、樹脂フィルム製のベースシートを使用する構成が増えている。その表面にはキートップが設けられ、そしてベースシートの裏面には基板に設けたメタルドーム押圧するための透明な硬質樹脂製で円錐台形状の押し子を有している。この押し子は押し子シートに設けられる。押し子シートは透明な樹脂フィルムにその押し子を形成したものである。

0004

したがって、このキーパッドは、キートップを設けるベースシートと押し子シートとで薄型に構成されている。そしてキーパッドのベースシートには加飾層印刷形成されている。加飾層には、文字数字記号又は図形を表す表示要素とその背景部を有する「照光表示部」が形成されており、その直下や近傍において基板に実装されたLEDの光によって照光するようになっている。こうしたキーパッドは構造が単純であり安価である利点がある。

先行技術

0005

特開2012−164450号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら前述のキーパッドについては、照光すると、透明な硬質樹脂製の円錐台形状の押し子の側面に入り込んだ光がリング状の光として、キーパッドの外観上として明るく見えてしまうという問題がある。そのリング状の光は、照光表示部における望ましい均一な照光を阻害する“照光むら”の原因となるものであり、したがってできるだけ目立たなくする必要がある。

0007

リング状の光を隠蔽する手段としては、例えば印刷層である加飾層の層厚を厚くすることが考えられる。加飾層を多層印刷すればリング状の光を隠蔽することは可能である。しかしながら、多層に印刷すればするほど内部光源の光が通りにくくなって、加飾層の照光が全体として薄暗くなってしまう。そうすると照光表示部のコントラストが出しにくくなって視認性が却って悪くなってしまうという問題がある。この問題は、次のように照光表示の方式の選択にも制約をもたらしている。

0008

即ち、照光表示部の照光表示には「面照光」と「文字照光」という2つのタイプがある。「面照光」は文字、数字、記号又は図形の表示要素とその背景部を不透明な印刷層にて形成して、その表示要素の周囲の背景部を照光させる方式である。「文字照光」は、それらの表示要素を抜き形状として有する不透明な印刷層として形成し、その印刷層のない表示要素を照光させる方式である。これらのうち「面照光」は、照光表示部の全体を明るく照光して視認性を高めることができる好ましい照光方式であり、その表示要素については照光する背景部とのコントラストから視認しやすいという特徴がある。しかしながらこの「面照光」では、表示要素やその周囲の背景部に前述したリング状の光が見えてしまう問題があり、その隠蔽方法として照光表示部が薄暗くなる印刷層の多層化以外に有効な改善策が無かったことから、結局はリング状の光を容易に隠蔽できる「文字照光」が多く利用されてきたのである。なぜなら「文字照光」は表示要素を光らせて、その周囲を遮光するため、照光面積が狭いので、リング状の光が目立ち難いことや、文字の位置を調整して、リング状の光の上には不透明の背景を配置することができたからである。このように押し子によるリング状の光はキーパッドの照光方式の選択にとっても大きな制約となっているのである。

0009

以上では、キーパッドの押し子によるリング状の光の不具合について説明してきたが、押し子と同様に凹凸部であっても照光表示部における“照光むら”を生じさせる原因となり得ることが分かっている。

0010

以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。その目的は照光表示部を有する例えばキーパッドのような加飾照光部材について、その内部形状に由来して照光表示部に生じる照光むらを抑制することにある。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を達成すべく本発明は以下の加飾照光部材を提供する。

0012

本発明は、内部光源の光によって照光する照光表示部を有する加飾照光部材について、前記照光表示部を有する加飾層を設けた透光性外装部材と、上面が外装部材側に配置され、下面が内部光源側に配置され、当該下面における前記照光表示部の下方位置に凹凸面部を有する透光性の内装部材とを備えており、前記凹凸面部の表面が微細凹凸面であることを特徴とする。

0013

内装部材の凹凸面部は前述したリング状の光を生じる押し子に相当し、その凹凸面部の側面に入り込んだ光によって外装部材の外観にその側面形状の光が明るく見えてしまう原因となりうるものである。しかしながら本発明では、その側面を含む凹凸面部の表面に微細凹凸面を有しており、これが外装部材の外観に明るく見えてしまう側面形状の光をぼかす。したがって本発明の加飾照光部材によれば、照光表示部での照光むらの発生を抑えて均一に照光できる。これにより加飾照光部材を全体として薄型化することができ、内装部材の凹凸面部を内部光源と近接して配置することができて、加飾照光部材を備える電子機器の薄型化にも貢献できる。また、照光方式として面照光を採用しても、印刷層の多層化のように薄暗くなってしまいコントラストが低下する従来の問題が起きることはなく、照光部分と非照光部分(表示要素)とのハイコントラストによる視認性の向上を実現することができる。

0014

前記照光表示部の下方位置には光拡散性充填材を含む樹脂層を有する。

0015

この光拡散性充填材を含む樹脂層によれば、前述の微細凹凸面で拡散した凹凸面部の側面形状の光を、樹脂層の内部で反射屈折を繰り返させて広く拡散することでさらにぼかすことができる。したがって照光表示部での照光むらの発生を抑えてさらに均一な照光を実現することができる。

0016

前記本発明については前記凹凸面部の透過率が前記樹脂層の透過率よりも高い。

0017

前記凹凸面部の透過率を前記樹脂層の透過率よりも高くすることで、微細凹凸面で拡散した光を凹凸面部に入り込ませる段階では明るさを保つことができ、その凹凸面部から出た光を透過率の低い前記樹脂層で広く拡散することで、照光表示部での照光輝度を大きく低下させることなく拡散により照光むらの発生を効果的に抑えることができる。

0018

前記樹脂層については、内装部材における外装部材と対向する表面に設けるか、外装部材における内装部材と対向する表面に設けることができる。

0019

前記樹脂層はいずれに設けても光の拡散効果を発揮するが、照光表示部の照光むらをより抑えることができるのは内装部材における外装部材と対向する表面に設けることである。外装部材との間に隙間ができることに加え、照光表示部との距離も離れて、これらがぼかし効果に有効に働くためである。

0020

前記外装部材と内装部材との間には空気層でなる間隙を設けることができる。

0021

これによれば内装部材と外装部材との対向するそれぞれの表面で光を拡散して照光むらを軽減することができる。

0022

前記外装部材と内装部材との間にはそれらを貼り付ける透光性接着剤を有することができる。

0023

これによれば透光性接着層によっても光を拡散して照光むらを軽減でき、また外装部材と内装部材が一体化しているので電子機器への組み付け時の取扱性もよい。

0024

以上のような本発明の加飾照光部材は、より具体的には入力操作部材として実現することができる。より具体的には、外装部材が、前記照光表示部として文字、数字、記号又は図形の表示要素とその背景部を形成した加飾層を有する樹脂フィルムでなる入力操作シートであり、内装部材が、前記凹凸面部として押し子を有する樹脂フィルムでなる押し子シートであるものとして構成できる。即ちキーパッドとして構成することができる。

0025

また、本発明の加飾照光部材は、より具体的には、外装部材が、前記照光表示部として文字、数字、記号又は図形の表示要素とその背景部を形成した加飾層を有する樹脂成形体でなる外側成形体であり、内装部材が、前記凹凸面部として凹凸部を有する樹脂成形体でなる内側成形体として構成できる。即ち加飾成形体として構成することができる。

発明の効果

0026

本発明の加飾照光部材によれば、照光表示部での照光むらの発生を抑えて均一に照光できる。このため内装部材の凹凸面部を内部光源と近接して配置することができ、加飾照光部材を全体として薄型化することができ、加飾照光部材を備える電子機器の薄型化にも貢献できる。

0027

本発明の加飾照光部材によれば、照光方式として面照光を採用しても、印刷層の多層化のように薄暗くなってしまいコントラストが低下する従来の問題は生じない。即ち、照光表示部における照光する背景部と非照光の表示要素とのハイコントラストによる視認性の向上を実現することができる。したがって本発明の加飾照光部材ならば、薄型でありながらも、照光方式として照光表示部の全体を明るく照光できる視認性の良い面照光を実現することができる。

図面の簡単な説明

0028

第1実施形態のキーパッドの正面図。
図1のSA−SA線断面図。
図2のSB部拡大断面図。
図3の押し子周辺の拡大断面図。
第2実施形態の加飾成形体の斜視図。
図5の加飾成形体の正面図。
図6のSC−SC線断面図。
図7のSD部拡大図。
実験例1のキーパッドの構成を示す図3相当の断面図であり(a)〜(g)はそれぞれ試料1〜7の断面図。
実験例1の試験方法を示す説明図。

0029

以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各実施形態で共通する材質、構成、機能、製造方法等については重複説明を省略する。

0030

第1実施形態〔図1図4〕:キーパッドの実施形態

0031

第1実施形態では加飾照光部材の一例としてキーパッド1としての実施形態を説明する。なお、以下のキーパッド1の説明における「上面」「下面」「表面」「裏面」は、それぞれ説明対象の部材のプリント基板Pの側の面を「下面」または「裏面」と表現し、操作面側を「上面」と表現する。また「表面」と記載した場合には、上面、下面を含む所定の外形面を示すものとする。なお、これらの表現はキーパッド1の使用方法設置方法等を限定するものではない。

0032

キーパッド1は、「外装部材」としてのキーシート2と、「内装部材」としての押し子シート3とを備えるシート状の入力操作部材である。キーシート2と押し子シート3とはキーパッド1の端部に設けられた両面テープ4で固定されている。

0033

キーシート2は、ベースシート5を備える。その上面5aには複数のキートップ6が配置されており、下面5bには加飾層7が形成されている。押し子シート3もまたベースシート8を備えており、その上面8aには光拡散性充填材を含む樹脂層9が形成されており、下面8bにはキートップ6ごとに対応する押し子10が形成されている。押し子10は本発明の「凹凸面部」に対応する。そしてこの押し子10の表面は微細凹凸面10aとして形成されている。

0034

キーシート2のベースシート5と、押し子シート3のベースシート8については、次に示す材質を用いることができる。

0035

ベースシート5は、キーシート2の基材であり、平面視で矩形状に形成されている。また、ベースシート8は押し子シート3の基材であり、ベースシート5と同様に平面視で矩形状に形成されている。これらのベースシート5,8は、キーパッド1を押圧操作した際に撓み変形して、キーパッド1の裏面側に備えられるプリント基板Pのメタルドーム等の接点スイッチP1を押圧できる可撓性を有している。このようなベースシート5,8は平坦な一枚片でなる。その厚さはキーパッド1の薄型化の要求からそれぞれ50μm〜300μmが好ましい。ベースシート5,8の材質は、廉価で汎用性のある合成樹脂製のフィルムが好適である。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、ポリメチルメタクリレートPMMA)フィルム、ポリアミド(PA)フィルム、ポリウレタン(PU)フィルム、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムなどや、それらをアロイ化又はブレンド化したフィルムを用いることができる。また、合成樹脂製のフィルム以外には、織布、不織布などが挙げられる。

0036

ベースシート5の上面5a又は下面5bには、文字、数字、記号又は図形を表す表示要素7aとその背景部7bとを表す加飾層7が形成される。本実施形態では図2,3で示すように、ベースシート5の下面5bに加飾層7を設けている。加飾層7は印刷や塗装転写などにより設けることができ、本実施形態ではスクリーン印刷による印刷層として設けている。具体的には、加飾層7は、表示要素7aとなる例えば黒色の印刷層と、背景部7bとなる例えば白色の印刷層とで構成されている。この加飾層7によって本実施形態では「面照光」による照光方式を採用している。即ち「面照光」は照光表示部7cの全体を明るく照光して視認性を高めることができる好ましい照光方式であり、照光する背景部7b(白色)とのコントラストによって照光しない表示要素7a(黒色)を視認しやすいという特徴がある。

0037

なお、その照光表示部7cは、キーパッド1のデザインや照光方式に応じて様々に設定することができる。本実施形態では、キーパッド1の全面が照光するデザインとしていることから、照光表示部7cはキーパッド1の全面としている。その他にも例えばキートップ6に対応するベースシート5の下面5bの部分だけを照光表示部として設定して加飾層7を形成してもよい。この場合、照光表示部として設定しない部分には、加飾層7の一部として遮光層を設けるようにしてもよい。

0038

キートップ6は、キーパッド1の押圧操作部となる部材であり、ベースシート5の操作面側に固着している。キートップ6の材質は、加飾層7の視認性を高めるために透明なものが好ましく、熱可塑性樹脂反応硬化性樹脂を使用する。例えば、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、それらのアロイ樹脂などを挙げることができる。また、熱硬化性樹脂の例としては、ポリマーオリゴマーモノマー重合開始剤添加剤などが含まれる常温で液状の反応硬化型樹脂組成物(以下、「液状硬化型樹脂」という。)を使用することができる。液状硬化型樹脂の反応形態には、活性エネルギー線硬化型熱硬化型を使用することができる。なかでも、生産性コストの観点から、活性エネルギー線硬化型が好ましい。活性エネルギー線としては、可視光線紫外線X線電子線などが挙げられるが、安価な装置で硬化工程も簡単な紫外線を用いることが好ましく、液状硬化型樹脂には紫外線硬化型樹脂が好適である。紫外線硬化型樹脂としては、例えば、ポリエステルメタアクリレートウレタン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどのアクリレート系樹脂が挙げられる。なお、必ずしも押圧操作部にはキートップ6を固着する必要はなく、凹凸のない表面が平坦な一枚のシート状のキーシートとすることもできる。また、キートップは1つ1つが分離しているものでもよい。

0039

押し子シート3のベースシート8の下面8bには押し子10が設けられている。この押し子10の表面全体には微細凹凸面10aが形成されている。この微細凹凸面10aは、内部光源としてプリント基板Pに設けられたLEDP2が照射する光を屈折、乱反射する機能を有する光拡散層でもある。

0040

微細凹凸面10aの透過率は0.5%以上であることが好ましい。透過率が0.5%未満である場合には、照光の輝度が低くなりすぎるおそれがある。前記透過率が1.0%以上であることがより好ましい。透過率が1.0%以上であれば、充分に明るく照光することができる。一方、透過率の上限は特にないが、20%を超えると光拡散性が不十分となり、均一に照光できないおそれがある。また、微細凹凸面10aを含む押し子10は無色であることが特に好ましいが、無色以外とすることもできる。なお、本発明における透過率は分光光度計で測定した波長550nmの光の平行線透過率であり、微細凹凸面10aの透過率は、透明なベースシート8の表面に押し子10のみを形成した試料について測定したものである。

0041

微細凹凸面10aの表面の凹凸については、JIS B0601で定められた算術平均表面粗さRaの値が1.4μm以上であることが好ましい。Raが1.4μm未満の場合には、光拡散性が低く照光が均一でなくなるおそれがあるためである。Ra値の上限は特に限定しないが、個々の凹凸の反射面が視認できない程度には小さいことが好ましく、この点からRaの値は50μm以下であることが好ましい。

0042

微細凹凸面10aの形成方法としては、ブラスト加工等で凹凸面を形成した金型で押し子10を成形する方法の他に、予め成形した押し子10の表面に塗布や印刷で凹凸層を形成する方法がある。押し子10の表面に凹凸層を形成する場合には、透明で粒径が1〜100μm程度の充填材を含むインクを塗布することで、所定の凹凸を備えた微細凹凸面10aを形成することができる。

0043

押し子10の材質については、キートップ3と同じ材質の他に、熱可塑性エラストマー反応硬化性ゴム、反応硬化性樹脂を用いることができる。液状硬化型樹脂としては、活性エネルギー線硬化型や熱硬化型のものを使用することができる。なかでも、生産性やコストの観点から、活性エネルギー線硬化型が好ましい。活性エネルギー線としては、可視光線、紫外線、X線、電子線などが挙げられるが、安価な装置で硬化工程も簡単な紫外線を用いることが好ましく、液状硬化型樹脂には紫外線硬化型樹脂が好適である。紫外線硬化型樹脂としては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどのアクリレート系樹脂が挙げられる。

0044

押し子10の形状は任意とすることができるが、例えばφ5mmのメタルドームP1を押圧する場合には、1〜2mm程度の直径を有し、高さが0.1mm以上の略円柱状とする。また、メタルドームP1と接触する押し子10の天面10bは、平坦でも良いし、半球状にしても良い。

0045

照光むらを低減するという観点では、押し子10の形状は次のようにするとよい。押し子10の高さは、0.3mm以下とすることが好ましい。その方が押し子10の側面10cの面積が小さくなることから、照光むらの原因となる側面10cの形状に対応するリング状の光が目立ち難くなるためである。また、通常は略円柱状とする外形は、断面台形状突起とすることもできる。その台形の形状については、高さに加えて図4のθで示す側面10cの角度で規定することができる。円柱ではθが90°となるが、照光むらを低減するためにこの角度を30〜85°の範囲とすることが好ましい。85°を超える場合には照光むらを低減する効果が少なく、30°未満では、押し子10の外形がなだらかになりすぎるため、押圧の際にクリック率が悪くなるおそれがある。この角度θはなだらかなほど照光むらを低減する効果が高くなる。これは、押し子10の側面10cに入射した光の進行方向と、押し子10の天面10bやベースシート8に入射した光の進行方向が徐々に近づくためであると思われる。一方で、押し子10の基本的な機能としてクリック率(押圧の質感)について注目すると、前記角度が45°以上であれば、概ね一定のクリック率となる。したがって、角度θは45°〜70°の範囲が特に好ましく、その中でも45°に近い値がより好ましい。

0046

押し子10の外形を規定するパラメータとして、押し子10の付け根および押し子10の側面10cと天面10bとの交差する角部をR面形状(曲面形状)とすることができる。より具体的には、図4に示すようにそれぞれR1、R2としてR面取り加工することができる。R面取り加工することで、照光むらにおける明るく見える箇所の境界ぼやけ、照光むらがさらに目立ち難くなる。このR面の大きさ(半径)は、0.05〜0.3mmとすることが好ましい。R面の半径が0.05mm未満のときは、境界のぼやけ具合が目視でわかり難く、照光むらを目立ち難くする効果がほとんど得られないためである。R面の半径が0.3mmを超える場合には、押し子10の外形がなだらかになりすぎるため、クリック率が低下するおそれがあるためである。なお、R面取り加工ではなく、天面10bと側面10cとの交差する角部については、C面取り加工を施してもよい。C面取り加工によって、照光むらにおける明るく見える箇所の境界は、明るさが段階的に変化するようになり、照光むらを目立ち難くする効果が得られるためである。

0047

ベースシート8の上面8aには、光拡散性充填材を含む樹脂層9が設けられている。これは樹脂層9に含まれる充填材の表面で光が反射、屈折して光を拡散する機能を有する層である。こうした充填材としては、酸化チタン酸化亜鉛炭酸カルシウムなどの白色顔料ガラスビーズ高屈折率樹脂ビーズなどを用いることができ、光透過性を調整した白色インクが特に好適である。光拡散性充填材を含む樹脂層9は、光透過率が0.1%以上0.5%未満であることが好ましい。光透過率が0.5%以上であると、光拡散性が不十分となるおそれがある。また0.1%未満のときには、透過する光が少なくなりすぎ、照光の輝度が過度に暗くなってしまうおそれがある。

0048

この実施形態では、前述のように押し子10に形成した微細凹凸面10aと光拡散性充填材を含む樹脂層9によってLEDP2の光を拡散することで、押し子10の側面10cに入り込んだ光がキーパッド1の外観にリング状の光として明るく見えてしまう照光むらの発生を抑えて均一に照光する。それらの拡散機能の違いについて説明すると次の通りである。

0049

第1の拡散層である「微細凹凸面10a」は、表面の微細な凹凸で屈折および反射により光を拡散するものである。この屈折、反射の方向はランダムであるか、あるいは制御されており、光は進行方向を変えて、全体としては光拡散効果が得られる。このため、光線は基本的には微細凹凸面10aの表面で1回の屈折または反射によりで進行方向を変化させて、押し子10やベースシート8の内部を透過して光拡散性充填材を含む樹脂層9に入射する。したがって、微細凹凸面10aの内部で反射を繰り返さないため、後述の「光拡散性充填材を含む樹脂層9」と比べて光が照射された部分は明るく見え難い。こうした「微細凹凸面10a」は、透過率が高く、また隠ぺい性も低い性質となる。

0050

他方、「光拡散性充填材を含む樹脂層9」は、樹脂層9に含まれる充填材の表面で光が反射、屈折して光を拡散する機能を有する層である。この反射、屈折の方向はランダムであるが、光は樹脂層9の中で何度も反射、屈折を繰り返して樹脂層9から外部に照射される。こうした乱反射のため、樹脂層9における光が照射された部分は、あたかも発光しているかのように明るく見える。この「光拡散性充填材を含む樹脂層9」は、前記微細凹凸面10aと比較して透過率が低く、また隠ぺい性が高い層となる。

0051

こうした性質の異なる光拡散層を、内部光源のLEDP2の側から見て「微細凹凸面10a」、「光拡散性充填材を含む樹脂層9」の順で配置することで、最初に微細凹凸面10aに入射した光が、拡散して放射され、その光が光拡散性充填材を含む樹脂層9の中で乱反射することで、樹脂層9の表面において広い範囲が明るく見えて、それが押し子10の側面10cによるリング状の光をぼかして照光表示部7cの照光むらを低減しているのである。ところで、その2層の配置が逆の場合は、光拡散効果が充分でないことがわかっている。このことは、おそらく次の原理であると思われる。すなわち、内部光源のLEDP2が照射した光は最初に「光拡散性充填材を含む樹脂層9」に入射する。そうすると、樹脂層9は光が照射された箇所が白く光って見える。あらゆる方向から白く見えるという意味では光を効果的に拡散しているともいえなくもないが、この上に微細凹凸面10aを配置しても、微細凹凸面10aは透過率が高いため、樹脂層9の明るく光っている部分が透けて見えてしまう。このため充分な光拡散効果が得られないのである。

0052

以上のように本実施形態のキーパッド1によれば、押し子10の微細凹凸面10aと光拡散性充填材を含む樹脂層9による拡散効果によって、照光表示部7cでの照光むらの発生を抑えて均一に照光できる。このため、キーシート2や押し子シート3を内部光源のLEDP2と近接して配置することができる。この結果、キーパッド1を全体として薄型化することができ、さらにこのキーパッド1を備える電子機器の薄型化にも貢献できる。

0053

また、キーパッド1では、従来のように加飾層7の層厚を増すことで照光むらを隠蔽する方法を採用しない。したがって本実施形態のキーパッド1は照光方式として面照光を採用するが、加飾層7の層厚になることで薄暗くなってしまいコントラストが低下する従来の問題は生じない。即ち、照光表示部7cにおける照光する背景部7bと非照光の表示要素7aとのハイコントラストによる優れた視認性を実現できる。よってキーパッド1ならば、薄型でありながらも、照光方式として照光表示部7cの全体を照光むらなく明るく均一に照光できる視認性の良い面照光を実現することができる。

0054

前記実施形態では、光拡散性充填材を含む樹脂層9を備える実施形態を例示したが、樹脂層9を設けない構成とすることもできる。しかしながら、この場合には微細凹凸面10aによる拡散作用だけとなるため、照光むらの低減に一定の効果を奏するもののその効果は限定的であり、樹脂層9と微細凹凸面10aの組み合わせによる方が確実に照光むらを抑制できる。

0055

前記実施形態では、光拡散性充填材を含む樹脂層9を押し子シート3のベースシート8の上面8aに形成する例を示したが、キーシート2の加飾層7の下面に形成してもよい。

0056

前記実施形態では、キーシート2と押し子シート3とをキーパッド1の端部に設けられた両面テープ4で固定し、キーシート2と押し子シート3との間には空気層でなる間隙11が形成されている例を示した。この空気層でなる間隙11を設けることでも、押し子シート3の樹脂層9とベースシート8の表面とキーシート2の加飾層7の表面で、それぞれ光を拡散して照光むらを軽減することができる。こうした構成に替えて間隙11を設けることなくキーシート2と押し子シート3の対向面を両面テープ4による透光性接着層によって固着してもよい。これによっても光を拡散して照光むらを軽減でき、またキーシート2と押し子シート3とが一体化しているので電子機器への組み付け時の取扱性がよい。

0057

第2実施形態〔図5図8〕:加飾成形体の実施形態

0058

第2実施形態では加飾照光部材の一例として加飾成形体12としての実施形態を説明する。加飾成形12は、例えば図5で示すように、電子機器の筐体Aに組み込まれて使用される。加飾成形体12の裏面には、リブボスゲート跡、その他成形上の理由で設けられる凹凸部を有することがあり、これが押し子10と同様に照光むらを発生させる原因となることがある。そこで本発明を適用することで、こうした凹凸部に起因する照光むらについても低減することができる。こうした加飾成形体12の実施形態を図5図8に基づいて説明する。

0059

加飾成形体12は、「外装部材」としての外側成形体13と、「内装部材」としての内側成形体14とを備える。外側成形体13は、材質としては第1実施形態のキートップ6と同じ材質のものを用いることができる。その中でも特にポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、それらのアロイ樹脂が好適である。

0060

外側成形体13の上面13aまたは下面13bには、加飾層7が設けられる。本実施形態では、上面13aに加飾層7を設ける例を示している。加飾層7は、第1実施形態の加飾層7と同様とすることができる。即ち、照光表示部7cには表示要素7aと背景部7bが設けられており、その照光方式は照光表示部7cが全面的に光る「面照光」となっている。その加飾層7の表面には、その保護のために樹脂フィルムやハードコート層などの保護層15が設けられる。

0061

外側成形体13の下面13bには、「透光性接着層」としての接着層16によって内側成形体14が固着されている。内側成形体14は、キーシート1における押し子シート3に対応するが、押し子シート3とは異なり、ベースシート8や押し子10は備えていない。しかしながら、光学的に見たときには、内側成形体14の下面14bに形成されている凹凸部14cが前記押し子10に相当し、この凹凸部14cが照光むらを生じさせる要因となっている。凹凸部14cは、その外形は押し子10と異なるが、側面の角度や、面取り仕様は、押し子10と同様とすることが好ましい。こうした内側成形体14を構成する材質は、外側成形体13と同様とすることができる。

0062

内側成形体14の下面14bの少なくとも一部には、一以上の凹凸部14cが形成されており、複数の凹凸部14cを有する場合には、凹凸部14cが設けられた領域全体を凹凸面部17と定義する。この凹凸面部17の表面には、第1実施形態の微細凹凸面10aと同様の構成と作用・効果を奏する微細凹凸面17aが形成されている。

0063

内側成形体14の上面14aには、光拡散性充填材を含む樹脂層9が設けられている。この光拡散性充填材を含む樹脂層9は、第1実施形態の光拡散性充填材を含む樹脂層9と同様の構成と作用・効果を奏するものである。

0064

以上のような本実施形態の加飾成形体12によれば、リブやボス、ゲート跡、その他成形上の理由で設けられる凹凸部14cを原因とする照光むらを低減して、照光表示部7cでの均一な照光を実現できる。したがって加飾成形体12を内部光源のLEDP2と近接して配置することができ、加飾成形体12を全体として薄型化することができ、さらに電子機器の薄型化にも貢献できる。

0065

また、加飾成形体12によれば、キーパッド1と同様に、照光方式として面照光を採用しながらも、照光表示部7cにおける照光する背景部7bと非照光の表示要素7aとのハイコントラストによる優れた視認性を実現できる。

0066

上記実施形態では、外側成形体13の上面13aに加飾層7を設ける例を示したが、下面13bに加飾層7を設けてもよい。その際に、加飾層7と、光拡散性充填材を含む樹脂層9とは直接積層しないようにする。第1実施形態の空気層の隙間11や本実施形態の透明な接着層16などの「間隙層」を介して光拡散性充填材を含む樹脂層9が積層することで、樹脂層9による拡散効果が高まるためである。こうした観点からは、外側成形体13の上面13aに加飾層7を設ける本実施形態の構成が好ましいといえる。外側成形体13の肉厚が前記「間隙層」に相当するためである。

0067

実験例1:
本発明の第1実施形態のキーパッドに基づく試料および比較用の試料を作製し、押し子による照光むらの見えやすさを評価した。

0068

試料1〔図9(a)〕
キーシート(2): 厚さ50μmのPETフィルム(5)の下面(5b)に、充填材としてマイカを含むパール調インキを用いて、スクリーン印刷で加飾層(7)を形成した。次いで、PETフィルム(5)の上面(5a)に、透明なUV硬化型樹脂を用いてキートップ(6)を成形した。

0069

押し子シート(3): 厚さ50μmのウレタンフィルム(8)の上面(8a)に、光拡散性の充填材として白色顔料(酸化チタン)が含まれた白色インキを用いて、スクリーン印刷で光拡散性充填材を含む樹脂層として白色層(9)を形成した。次いでウレタンフィルム(8)の下面(8b)に、透明なUV硬化型樹脂を用いて押し子(10)を成形した。押し子(10)の表面は算術平均表面粗さRa=1.96μmの微細凹凸面(10a)である。

0070

上記キーシート(2)と押し子シート(3)について、キートップ(6)の外側部分を両面テープ(4)で固着して試料1のキーパッド(1)を得た。上記試料において、白色層(9)のみを測定した透過率は0.24%であった。また、白色層(9)を印刷していない押し子シート(3)の透過率は3.4%であった。

0071

試料2〔図9(b)〕
試料1のキーシート(2)と押し子シート(3)について、全面を両面テープで固着した以外は、試料1と同じ方法で作製した。

0072

試料3〔図9(c)〕
白色層(9)を設けなかったこと、押し子シート(3)の表面に微細凹凸面(10a)を設けずに平滑な光沢面としたこと以外は、試料1と同じ方法で作製した。

0073

試料4〔図9(d)〕
白色層(9)を設けなかったこと以外は、試料1と同じ方法で作製した。

0074

試料5〔図9(e)〕
押し子シート(3)の表面に微細凹凸面(10a)を設けずに平滑な光沢面としたこと以外は、試料1と同じ方法で作製した。

0075

試料6〔図9(f)〕
キーシート(2): 厚さ50μmのPETフィルム(5)の下面(5b)に、パール調のインキを用いて、スクリーン印刷で加飾層(7)を形成した。次いで、加飾層(7)の下面に光拡散性の充填材として白色顔料(酸化チタン)が含まれた白色インキを用いて、スクリーン印刷で光拡散性充填材を含む樹脂層として白色層(9)を形成した。さらに、PETフィルム(5)の上面(5a)に、透明なUV硬化型樹脂を用いてキートップ(6)を成形した。

0076

押し子シート(3): 厚さ50μmのウレタンフィルム(8)の下面(8b)に、透明なUV硬化型樹脂を用いて押し子(10)を成形した。押し子(10)の表面は光沢面とした。

0077

上記キーシート(2)と押し子シート(3)について、キートップ(6)の外側部分を両面テープ(4)で固着して試料6のキーパッド(1)を得た。

0078

試料7〔図9(g)〕
押し子シート(3)の表面に試料1と同じ微細凹凸面(10a)を設けたこと以外は、試料6と同じ方法で作製した。

0079

なお、各試料について、透過率は、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製「UV−1600」)を使用して測定した。透過率は波長550nmの測定値を採用した。また、算術平均表面粗さRaは、レーザーマイクロスコープ(株式会社キーエンス製「UK−8510」)を使用して測定した。

0080

照光むらの評価:
各試料について、次に示す方法で照光むらの程度を評価した。即ち、図10に示すように、光源P2(トップビューLED)の上に各試料1〜7を配置して、押し子の見え方を目視で評価した。評価結果は次に示す5段階で示した。

5 押し子の側面が僅かに明るいように見えた。
4 押し子の側面がやや明るいように見えた。
3 押し子の側面がぼやけた状態で明るく見えた。
2 押し子の側面がややぼやけた状態で明るく光っていた。
1 押し子の側面がはっきりと明るく光っていた。

0081

従来技術に対応する試料3は、押し子の側面で光が反射する様子がはっきりと明るく見え、照光むらが目立っていた。それに対して、押し子の表面に微細凹凸面を形成した試料4は、押し子の側面での光の反射が拡散されているようで、ややぼやけたように見えた。一方、押し子シートの上面に白色層を設けた試料5についても、押し子の側面の光の反射が白色層で拡散されているようで、ややぼやけたように見えた。

0082

以上に対して加飾層の下面に直接白色層を設けた試料6については、光の反射が試料3よりは見え難かったものの、試料5と比較すると目立っていた。

0083

試料4と試料6の特徴を併せ持つ試料7については、試料4や試料6と比べると、押し子の側面の光の反射がより拡散されているようで、ぼやけたように見えた。

0084

試料4と試料6の特徴を併せ持つ試料1については、試料7と比べても、押し子の側面の光の反射が拡散されていて、明るく光る部分がかなり見え難くなっていた。また、キーシートと押し子シートの全面を両面テープで固着した試料2についても、同様に明るく光る部分がかなり見え難くなっていた。

0085

以上をまとめると、照光むらの程度は、試料3<試料6<試料4<試料5<試料7<試料1≒試料2という結果である。

0086

試料3と試料4との比較から、押し子表面に微細凹凸層を設けることで、照光むらを軽減できることがわかった。このことは、押し子の側面で反射した光が、微細凹凸層で光の進行方向がランダムに屈折、反射することで、加飾層の特定の部位に光が集中しなくなるためであると思われる。

0087

試料3と試料5と試料6の比較では、第1に白色層を設けることで、照光むらを軽減できることがわかった。また、第2に白色層は加飾層の表面に設けるよりも、押し子シートに設けた方が、照光むらを大きく軽減できることがわかった。第1の効果については、押し子の側面で反射した光が、白色層内で乱反射を繰り返すことで、加飾層の特定の部位に光が集中し難くなるためであると思われる。また、第2の効果については、以下のように考えられる。試料5は試料6と異なり、白色層と加飾層の間に間隙を有している。すなわち、白色層から照射された光が、より広範囲に拡散されるための距離を設けた方が、より効果的に照光むらが軽減できるものと思われる。

0088

試料7と試料1との比較については、試料6と試料5の関係と同様の関係で、試料1の方がより効果的に照光むらが軽減できたものと思われる。

0089

試料1と試料2との比較では、照光むらの軽減の程度は同程度であったが、試料1の方が、僅かに照光むらが少なく見えた。このことは、両面テープを有さない試料1では、加飾層の表面と、白色層の表面においても、若干の乱反射が起こり、僅かに照光むらが軽減されたためであると思われる。

0090

実験例2:
実験例1の試料1と同じ構成で、押し子の表面の算術平均表面粗さRaのみが異なる試料を作製し、押し子による照光むらの見えやすさを評価した。なお、前記算術平均表面粗さRaの値は、金型のブラスト加工の粗さを変えることで調整した。なお、本試料における押し子の高さは0.26mm、押し子の直径は1.5mm、押し子側面の傾斜角度は85°である。

0091

試料1および試料8〜試料11の照光むらの評価の結果より、算術平均表面粗さの値がRa=1.40μm以上の試料では、照光むらが低減されることがわかった。また、Ra=1.55以上であれば、特に照光むらが見え難くなることがわかった。

実施例

0092

上記各実施形態、各変形例、実施例で示した構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、組合せることができる。

0093

1キーパッド(加飾照光部材の第1実施形態)
2キーシート(外装部材)
3押し子シート(内装部材)
4両面テープ
5ベースシート
5a 上面
5b 下面
6キートップ
7加飾層
7a表示要素
7b背景部
7c照光表示部
8 ベースシート
8a 上面
8b 下面
9光拡散性充填材を含む樹脂層
10押し子(凹凸面部)
10a微細凹凸面
10b 天面
10c 側面
11間隙
12加飾成形体(加飾照光部材の第2実施形態)
13外側成形体(外装部材)
13a 上面
13b 下面
14内側成形体(内装部材)
14a 上面
14b 下面
14c 凹凸部
15 保護層
16接着層
17 凹凸面部
17a 微細凹凸面
Pプリント基板
P1接点スイッチ、メタルドーム
P2LED(内部光源)

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