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技術 時計調整システムおよび調整方法

出願人 ウブロソシエテアノニム,ジュネーブ
発明者 ブテ,マティアスブリュメンタル,ジャン-ミシェル
出願日 2015年10月26日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2015-209470
公開日 2016年5月19日 (4年7ヶ月経過) 公開番号 2016-085220
状態 特許登録済
技術分野 電気機械時計
主要キーワード 電磁要素 機械的振動子 往復回転振動 電子振動 中心車 駆動継続 角度運動 仕上げ歯
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

時計電池交換する必要のない、機械式時計外観を有する時計を提供する。

解決手段

時計のムーブメントのための時計調整システム100であって、枠2に対して移動可動可動要素1を含み、時計調整システム100は可動要素1を固定する固定装置4を有し、固定装置4は可動要素1を固定する状態と可動要素1を解放する状態とをとることができ、およびプロセッサ5、特にクォーツまたは共振電気回路または共振電子回路などの補助振動子51を含むプロセッサ5であって、プロセッサ5は固定状態解放状態とを連続的に指示する。

概要

背景

長年、時計機構の最大駆動時間に関する解決方法は複雑化してきている。

世紀以上もの間、懐中時計腕時計は72時間という平均最大駆動時間に満足してきた。この最大駆動時間は「作動余裕量」と呼ばれ、ほぼ3日間の作動余裕量が標準となっている。

機械式時計において、時計機構の最大駆動時間を増やすためにエネルギー貯蓄する方法は二つある。

一つ目の方法は、香箱、すなわち機械的エネルギー容器、の数を増やすことである。香箱は、スチール製板ばねらせん状に巻かれたドラムからなり、この板ばねがドラムの中心に巻かれた後、ほどけることによりエネルギーを解放し、この動力歯車列に伝えることにより、機械式時計を駆動継続時間、つまり最大駆動時間、稼働することを可能とする。

二つ目の方法は、香箱のドラムの大きさ、より詳細には、この容器の容積蓄積エネルギー正比例するならば、スチール製の板ばねが巻かれる部材の大きさを拡大することである。

本明細書において、「作動余裕量」とは「完全最大駆動時間」と同じ意味であり、言い換えれば、時計を完全に巻き上げてから時計が停止するまでに経過する時間のことである。

従来は、正確な時計性能を得るためには、てんぷの往復回転振動数を高くすること、例えば1時間つきに21600半回転または1時間につき28800半回転させることが不可欠であると考えられていた。時計の製造において最も広く使用される振動数は、1時間につき21600半回転、および1時間につき28800半回転である。スイス製の機械時計ムーブメントの90%以上は、これら二つの振動数を採用する。さらに、1時間につき36000振動する振動子を採用する時計もある。

しかしながら、上述の振動数では、可動部品の駆動速度が速く、このような構造を採用する時計機構は開発、組立、製造および使用の各視点から、著しく脆弱である。明らかなことであるが、搭載される可動部品が多ければ多いほど、それらの部品の消耗も早い。

近年の機械式時計製造にあたっては、時計の正確さと各部品の寿命と一般的な最大駆動時間とのバランスを取りつつも、時計の品質を確保し、該時計機構が少なくとも10年間は動作し続けるということを保証しなければならない。

しかしながら、上述したような、高いてんぷの往復回転振動数を採用することにより精度を高める傾向とは異なり、本発明は、時計の精度を高めつつ、最大駆動時間を増やしながらも、同時にてんぷの振動数を大幅に減らすことを可能とする。

概要

時計の電池交換する必要のない、機械式時計の外観を有する時計を提供する。時計のムーブメントのための時計調整システム100であって、枠2に対して移動可動可動要素1を含み、時計調整システム100は可動要素1を固定する固定装置4を有し、固定装置4は可動要素1を固定する状態と可動要素1を解放する状態とをとることができ、およびプロセッサ5、特にクォーツまたは共振電気回路または共振電子回路などの補助振動子51を含むプロセッサ5であって、プロセッサ5は固定状態解放状態とを連続的に指示する。

目的

二つ目の方法は、香箱のドラムの大きさ、より詳細には、この容器の容積が蓄積エネルギーに正比例するならば、スチール製の板ばねが巻かれる部材の大きさを拡大することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

時計ムーブメントのための時計調整システム(100)であって、枠(2)に対して移動可動な要素(1)を含み、前記システム可動要素を固定する装置(4)を有し、該固定装置は可動要素を固定する状態と可動要素を解放する状態とをとることができ、およびプロセッサ(5)、特にクォーツまたは共振電気回路または共振電子回路などの補助振動子(51)を含むプロセッサを有し、該プロセッサは固定状態解放状態とを連続的に指示することを特徴とする、時計調整システム。

請求項2

前記システムはアクチュエータ(6)、特に電磁または圧電または磁歪アクチュエータを含み、該アクチュエータは固定装置の状態を制御するものであり、該アクチュエータは前記プロセッサによって制御されることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。

請求項3

前記固定装置は前記可動要素に形成される第一接合部(7)および前記システムの枠に固定される第二接合部(8)を含み、前記第一および第二接合部は互いの動きを妨げるよう協働して作用するよう構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載のシステム。

請求項4

前記固定装置は、前記可動要素の変形可能な部分を含み、特に電場または磁場により変形可能な部分を含むことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。

請求項5

前記プロセッサは前記可動要素または前記枠に載置されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム。

請求項6

前記可動要素と前記枠は、前記可動要素の運動エネルギー電気エネルギーに変換するための電磁要素を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。

請求項7

前記可動要素はてんぷ(1)またはガンギ車固定具であり、特にパレットであり、またはガンギ車または仕上げ歯車列または香箱可動子であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。

請求項8

請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム(100)と、脱進機(20)とを含む、時計機構(200)。

請求項9

請求項8に係る機構を含む、時計ムーブメント(300)。

請求項10

前記ムーブメントは、秒カウンタ可動子を含むカウンタギヤ列を含み、該カウンタギヤ列は、ガンギ車が1ステップ移動するとき、秒カウンタ可動子が0.5秒間、または1秒間、または5秒間、または10秒間、または30秒間に対応するムーブメントを実行するよう形成されることを特徴とする、請求項9に記載のムーブメント。

請求項11

前記ムーブメントは、分カウンタ可動子を含むカウンタギヤ列を含み、該カウンタギヤ列は、ガンギ車が1ステップ移動するとき、分カウンタ可動子が10秒間、または20秒間、または30秒間、または1分間に対応するムーブメントを実行するよう形成されることを特徴とする、請求項9または10に記載のムーブメント。

請求項12

請求項9から11のいずれか一項に記載のムーブメントを含む、時計(400)。

請求項13

請求項1から7のいずれか一項に記載の調整システムを作動させる方法であって、前記可動要素を解放するステップと、前記可動要素を前記枠に対して固定し、特に前記可動要素を規定の位置に固定するステップと、前記可動要素を解放する動作を、第一継続時間タイム2)の一定の時間間隔で行うステップとを繰り返すことを特徴とする、作動方法

請求項14

前記可動要素を解放する際に、時間計初期化(520)されたのちに開始され(530)、前記第一継続時間(タイム2)の終了時に、前記可動要素が再度解放される(510)ことを特徴とする、請求項13に記載の作動方法。

請求項15

前記第一継続時間(タイム2)が、0.5秒以上、または1秒以上、または5秒以上、または10秒以上、または30秒以上、または1分以上、または1秒以上1分以下、または1分以上60分以下、または1時間以上24時間以下、または1日以上365日以下、または1年以上1世紀以下であることを特徴とする、請求項13または14に記載の作動方法。

請求項16

前記固定装置が可動要素を固定している状態の時間(タイム2とタイム1との差分)と前記可動要素を解放している状態の時間(タイム1)との比は、10以上、または180以上、または200以上、または500以上であることを特徴とする、前記請求項13から15のいずれか一項に記載の作動方法。

請求項17

前記可動要素を固定している状態の装置の構成は休止構成であり、前記可動要素を解放している状態の装置の構成は稼働構成またはエネルギー消費構成であることを特徴とする、請求項13から16のいずれか一項に記載の作動方法。

請求項18

前記可動要素は、該可動要素が振動する毎に、または該可動要素が一往復振動する毎に、可動要素を固定することを特徴とする、請求項13から17のいずれか一項に記載の作動方法。

技術分野

0001

本発明は、時計調整システムおよび時計の調整方法に関する。

背景技術

0002

長年、時計機構の最大駆動時間に関する解決方法は複雑化してきている。

0003

世紀以上もの間、懐中時計腕時計は72時間という平均最大駆動時間に満足してきた。この最大駆動時間は「作動余裕量」と呼ばれ、ほぼ3日間の作動余裕量が標準となっている。

0004

機械式時計において、時計機構の最大駆動時間を増やすためにエネルギー貯蓄する方法は二つある。

0005

一つ目の方法は、香箱、すなわち機械的エネルギー容器、の数を増やすことである。香箱は、スチール製板ばねらせん状に巻かれたドラムからなり、この板ばねがドラムの中心に巻かれた後、ほどけることによりエネルギーを解放し、この動力歯車列に伝えることにより、機械式時計を駆動継続時間、つまり最大駆動時間、稼働することを可能とする。

0006

二つ目の方法は、香箱のドラムの大きさ、より詳細には、この容器の容積蓄積エネルギー正比例するならば、スチール製の板ばねが巻かれる部材の大きさを拡大することである。

0007

本明細書において、「作動余裕量」とは「完全最大駆動時間」と同じ意味であり、言い換えれば、時計を完全に巻き上げてから時計が停止するまでに経過する時間のことである。

0008

従来は、正確な時計性能を得るためには、てんぷの往復回転振動数を高くすること、例えば1時間つきに21600半回転または1時間につき28800半回転させることが不可欠であると考えられていた。時計の製造において最も広く使用される振動数は、1時間につき21600半回転、および1時間につき28800半回転である。スイス製の機械時計ムーブメントの90%以上は、これら二つの振動数を採用する。さらに、1時間につき36000振動する振動子を採用する時計もある。

0009

しかしながら、上述の振動数では、可動部品の駆動速度が速く、このような構造を採用する時計機構は開発、組立、製造および使用の各視点から、著しく脆弱である。明らかなことであるが、搭載される可動部品が多ければ多いほど、それらの部品の消耗も早い。

0010

近年の機械式時計製造にあたっては、時計の正確さと各部品の寿命と一般的な最大駆動時間とのバランスを取りつつも、時計の品質を確保し、該時計機構が少なくとも10年間は動作し続けるということを保証しなければならない。

0011

しかしながら、上述したような、高いてんぷの往復回転振動数を採用することにより精度を高める傾向とは異なり、本発明は、時計の精度を高めつつ、最大駆動時間を増やしながらも、同時にてんぷの振動数を大幅に減らすことを可能とする。

発明が解決しようとする課題

0012

本発明は、一つの時計機構に二つの技術を組み合わせて採用することを特徴とし、より詳細には、精度を確保するためにクォーツ技術を使用しつつ、エネルギーを貯蓄するために機械式時計技術を採用することを特徴とし、それにより時計の電池交換する必要のない、機械式時計の外観を有する時計を提供する。

課題を解決するための手段

0013

本発明において、時計のムーブメントのための時計調整システムは、枠に対して移動可動な要素を含む。このシステムは、
可動要素を固定する装置を有し、該固定装置は可動要素を固定する状態と可動要素を解放する状態とをとることができ、
プロセッサ、特にクォーツまたは共振電気回路または共振電子回路などの補助振動子を含むプロセッサを有し、該プロセッサは固定状態解放状態とを連続的に指示する。

0014

上記発明において、固定装置は、固定する状態になったと同時に可動要素を固定するわけではない。好ましくは固定装置は、可動要素を固定する状態になり、可動要素がある特定の位置に達したときに、可動要素を固定する。

0015

前記システムはアクチュエータ、特に電磁または圧電または磁歪アクチュエータを含むことができ、該アクチュエータは固定装置の状態を制御するものであり、該アクチュエータは前記プロセッサによって制御される。

0016

前記固定装置は前記可動要素に形成される第一接合部および前記システムの枠に固定される第二接合部を含むことができ、前記第一および第二接合部は互いの動きを妨げるよう協働して作用するよう構成される。

0017

前記固定装置は、前記可動要素の変形可能な部分を含むことができ、特に電場または磁場により変形可能な部分を含むことができる。

0018

前記プロセッサは前記可動要素または前記枠に載置されることができる。

0019

前記可動要素と前記枠は、前記可動要素の運動エネルギー電気エネルギーに変換するための電磁要素を含むことができる。

0020

前記可動要素はてんぷまたはガンギ車固定具であってよく、特にパレット、またはガンギ車または仕上げ歯車列または香箱の可動子であってよい。

0021

本発明に係る時計機構は、上記のいずれかに記載したシステムと、脱進機とを含むことができる。

0022

本発明に係る時計ムーブメントは、上記のいずれかに記載した機構を含むことができる。

0023

前記ムーブメントは、秒カウンタ可動子を含むカウンタギヤ列を含むことができ、該カウンタギヤ列は、ガンギ車が1ステップ移動するとき、秒カウンタ可動子が0.5秒間、または1秒間、または5秒間、または10秒間、または30秒間に対応するムーブメントを実行するよう形成される。

0024

前記ムーブメントは、分カウンタ可動子を含むカウンタギヤ列を含むことができ、該カウンタギヤ列は、ガンギ車が1ステップ移動するとき、分カウンタ可動子が10秒間、または20秒間、または30秒間、または1分間に対応するムーブメントを実行するよう形成される。

0025

本発明に係る時計は、上記のいずれかに記載のムーブメントを含むことができる。

0026

上記のいずれかに記載の調整システムを作動させる方法は、以下のステップを繰り返すことができる:
前記可動要素を解放するステップと、
前記可動要素を前記枠に対して固定し、特に前記可動要素を規定の位置に固定するステップと、
前記可動要素を解放する動作を、第一継続時間の一定の時間間隔で行うステップ。

0027

前記可動要素を解放した際に、時間計初期化し、再度始動させることができる。第一継続時間の終了時に、前記可動要素を再度解放する。

0028

前記第一継続時間は0.5秒以上、または1秒以上、または5秒以上、または10秒以上、または30秒以上、または1分以上、または1秒以上1分以下、または1分以上60分以下、または1時間以上24時間以下、または1日以上365日以下、または1年以上1世紀以下であってよい。

0029

前記固定装置が可動要素を固定している状態の時間と前記可動要素を解放している状態の時間との比は10以上、または180以上、または200以上、または500以上であってよい。

0030

前記可動要素を固定している状態の装置の構成は休止構成であってよく、前記可動要素を解放している状態の装置の構成は稼働構成またはエネルギー消費構成であってよい。

0031

前記可動要素は、該可動要素が一振動する毎に、または該可動要素が一往復振動する毎に、可動要素を固定することができる。
添付の図面に、本発明の主たる実施の形態を示す。

図面の簡単な説明

0032

図1に、本発明に係る時計の第1実施態様を図示する。
図2に、本発明に係る時計調整システムを作動する方法の第1実施態様を図示する。

実施例

0033

本発明の一実施例に係る時計400を図1に示す。時計400は、特に機械的なムーブメントである、ムーブメント300を有する。機械的ムーブメントは、好ましくは香箱などの機械的エネルギー源と、ひげぜんまいとてんぷ振動子などの機械的振動子を含む。

0034

該ムーブメントは、秒カウンタ可動子を含むカウンタギヤ列を含み、該カウンタギヤ列は、ガンギ車が1ステップ移動する間に、秒カウンタ可動子が0.5秒、または1秒、または5秒、または10秒、または30秒間に対応するムーブメントを実行するよう形成される。

0035

該ムーブメントはさらに、分カウンタ可動子を含むカウンタギヤ列を含み、該カウンタギヤ列は、ガンギ車が1ステップ移動する間に、分カウンタ可動子が10秒、または20秒、または30秒、または1分間に対応するムーブメントを実行するよう形成される。

0036

該ムーブメントは、時計調整システム100および時計脱進機20を含む時計機構200を有する。

0037

時計ムーブメントのための時計調整システム100は、枠2に対して可動なてんぷ1を含み、該システムは以下の要素を含む:
−可動要素を固定する装置4であって、該固定装置は可動要素を固定する状態および可動要素を解放する状態とをとることができ、および
−プロセッサ5、特にクォーツまたは共振電気回路または共振電子回路などの補助振動子51を含むプロセッサであって、固定する状態と解放する状態とを連続的に指示することができるプロセッサ。

0038

該システムは、特に電磁または圧電または磁歪アクチュエータである、アクチュエータ6を含む。該アクチュエータは固定装置の状態を制御するためのものである。アクチュエータはプロセッサによって制御される。実際、たとえばアクチュエータは、固定装置をてんぷに対して径方向に移動させることができる。

0039

該固定装置は、可動要素上の第一接合部7、およびシステムの枠に固着される第二接合部8を有する。第一および第二接合部は、協働して互いの動きを妨げるよう構成される。

0040

該第二接合部8は、その第一端43に固定される板ばね42を有する板41を含むことができる。該板41は、板ばね42の第二端45の周辺に配置されたピン44を有し、板ばねに負荷がかかっていない時、板ばねは該ピンと接触する。板ばねの第二端45はてんぷ上の第一接合部7と協同し、後者を固定する。アクチュエータ6は第二接合部の板ばね42のみを動かすよう構成されることができる。それにより、板は枠2に対して相対的に固定維持される。

0041

プロセッサ5は、たとえば可動要素または枠に取り付けることができる。

0042

てんぷと枠は、可動要素の運動エネルギーを電気エネルギーに変換するための電磁要素を含むことができる。

0043

上述の実施例において、可動要素1はてんぷである。しかしながら、可動要素は他の種類の部品であってもかまわない。可動要素は、パレットなどのガンギ車固定具であってもよいし、またはガンギ車、仕上げ歯車列の車、または香箱であってもよい。

0044

上述の実施例にあって、第二接合部はアクチュエータ6によって動作される。固定装置は、別の例においては、可動要素の変形可能な部品、特に電場または磁場によって変形する部品を含んでもよい。

0045

本発明の主たる特徴は、てんぷの一振動から次の振動までたとえば1分の時間間隔があるように構成し、振動数を減らすことにある。もちろん、通常の寸法を有する時計内で、一振り、つまり半回転、に30秒かかり、復路に同じく半回転である30秒かかる、てんぷと脱進機を構成することは不可能である。そのようなてんぷの寸法は大きすぎてしまう。本発明の目的を達成するためには、てんぷのムーブメントを一定時間止めることを可能とする手段に頼らねばならない。

0046

そのために、秒停止装置を使用することができる。時計の製造技術において、てんぷを停止するという概念は既にあり、「秒停止」機能として知られている。この装置は、時間をセットする際に、針、特に秒針のムーブメントを停止する必要がある場合に使用される。この秒停止装置はてんぷに対して、てんぷを固定するよう作用する。これにより、秒停止機能を使用する際に、例えば秒針を文字板の特定の位置に移動し、時計のボタンを押すことによりてんぷを停止したり再開したりすることができる。

0047

本発明は、上述した秒停止装置のような装置を自動的に作動させたり自動的に停止させたりする手段を採用する。例えば、振動子の外部の、例えば板などに位置される機械的手段により、てんぷを機械的に停止させることができる。時計機構内のプロセッサ、特にクォーツ振動子を採用するプロセッサは、時間を正確に計時し、電子回路が二つの指示の間に時間を制御して振動子を停止させたり開始させたりする。

0048

この構成によると、1回目の「針の刻み」と次の「針の刻み」の間に、例えば正確に60秒の待ち時間があるかのようになる。60秒は、分を表示するために分針が1ステップ進むのに必要な時間に相当する。

0049

脱進機システムにおいて、パレットも同じく振子のような往復運動を行う。その期間は振動子の期間と同じである。この脱進機において、ガンギ車(パレット車とも呼ばれる)は一般的に15から21の歯数を有しており、断続的に引っ張られるような動きにより回転し、その引っ張りの数は振動子の半回転の数に対応しており、ガンギ車が歯車列によって時、分および秒表示に直接的に接続されているため、振動子の各半回転に対応して引っ張られる動きは秒針の先端にはっきりと見てとれる。

0050

そのため、秒針は「拍を刻んでいる」ということができる。一般的に、秒表示は、振動子の半回転の数と同じだけ拍を刻む。5Hzの振動子を採用する同じ例においては、一秒につき10の半回転が存在するため、秒針の先端は各秒の間に10拍を刻む速さで拍を刻む。

0051

ガンギ車におけるムーブメントは、ステップごと、つまり歯ごとに拍を刻み、一方向に増分する動きである。より簡単に表現すると、時計は秒を表示し、つまり一秒ごとに拍を刻む。時計において、秒針は、振動子の振動数によって、1分に何拍を刻むのかのリズムが決まる。

0052

上述の通りの構成では、以下の振動数が通常採用される:
−2.5Hz振動子は、秒針において1秒につき5拍を刻み、つまり1時間につき18000半回転する。
−3Hz振動子は、秒針において1秒につき6拍を刻み、つまり1時間につき21600半回転する。
−3.5Hz振動子は、秒針において1秒につき7拍を刻み、つまり1時間につき25200半回転する。
−4Hz振動子は、秒針において1秒につき8拍を刻み、つまり1時間につき28800半回転する。
−5Hz振動子は、秒針において1秒につき10拍を刻み、つまり1時間につき36000半回転する。

0053

さらに高い振動数である7〜10Hzを使用する試みも行われたが、それは製品に応用するためというよりは、研究の目的のためである。

0054

機構の作用
本調整システムを実行するために、「スイスパレット」型の脱進機を使用することができる。この型の脱進機においては、脱進機の可動子、例えばガンギ車、は1振動につき1歯分進み、言い換えれば、例えば一分間に一回の振動につき、脱進機の可動子は1ステップ、つまり1歯の角度分、進む。

0055

この脱進機可動子に装着され接合されたギヤは、ガンギ車の1歯が脱進機可動子によって制御される別の可動子の一分間の表示に相当するよう、この角度運動を該別の可動子に伝達する。

0056

時計の機械的エネルギー源である香箱または複数の香箱セットは、従来の方法により、手動でまたは自動的に巻かれる。

0057

従来の時計において、多くの場合、香箱は中心車に直接噛み合う。本発明においては、香箱は分針を動かす車と直接噛み合う。いわゆる分歯車列は、分車と同心的にまたは分車に対応して配置される、全体的に従来と同様な時歯車列を駆動することができる。本発明に関する調整システムを採用する時計は、全体的に従来と変わらない見た目を有することができる。その時刻は、機械式時計の時刻を合わせる従来のシステムを使用して合わせることが出来る。

0058

一方で、従来の時計ムーブメントに比べて、本発明にかかる時計ムーブメントにおいては、仕上げ歯車列またはカウンタギヤ列と呼ばれる部分の全てまたは一部は省かれる。これらは、香箱ドラムによって直接駆動され、それにより脱進機を駆動する中心車を減らしたり置き換えるために、省かれる。

0059

上述した脱進機可動子のガンギ車は脱進機のパレットを駆動し、該パレットはムーブメントを全体的に従来と同じ方法で、例えばインパルスピンを介して、てんぷの下に配置されその交互の動きを可能とするエネルギーを受け取ることを可能とするダブルプレートを通じて、てんぷに伝達する。

0060

振動子自身は、好ましくはインデックスアセンブリを有さない簡易なひげぜんまいを備え、言い換えると、有効長さを調整する必要のないひげぜんまいを備える。

0061

このシステムが、例えば1時間につき120半回転、つまり0.01666Hzなどの非常に低い振動数で機能するためには、調整システムは例えばてんぷを、てんぷの角速度が低いまたはゼロであるてんぷの半回転の終わりにむけて、またはてんぷが再度動き始める次の半回転の最初のに、停止させる装置を含む。この装置は、例えばてんぷを停止させるシステムを含む。この装置は、秒停止装置として動作することができる。プロセッサは、振動を実行するためにてんぷを再度解放する時を判定するために、クォーツ等の補助振動子を介して必要な時間を計時する。この振動の後、てんぷは再び停止される。

0062

このため、本発明の一実施例にかかる調整システムを作動させる方法において、
−半回転の終わりに向けて停止されていたてんぷは解放され(ステップ510)、ひげぜんまいに蓄えられた力によって次の半回転にむけて自ら動き出し
−該てんぷはその半回転の終わりに近づいたきに固定され;
−該プロセッサ5は時間を計時し、一定時間の終わりに、アクチュエータ6を介して接合部7、8を有する固定装置に対しててんぷを解放する指示を出し;
−これらのステップは繰り返される。

0063

該プロセッサにおいて、たとえばクォーツ5を有する電気または電子振動子は、分周回路および制御要素6を備えることができる。プロセッサはてんぷを固定する装置の作動を制御し、該装置はてんぷ1を固定したり解放したりすることができ、またてんぷと時計機構の駆動部品との間に配置される他の移動部材を固定したり開放したりすることができる。てんぷ1を固定したり解放したりする各半回転は、再開に最適な位置に制御される。固定したり開放したりする時間の合計は一定の時間間隔を有し、その正確さはプロセッサにより規定され、表示機構に適したものである。

0064

プロセッサの制御の元に作動したり停止したりするものであれば、どのような秒停止装置であっても、本発明を実施することができる。

0065

しかしながら、秒停止装置としては、てんぷを特定の位置、特にひげぜんまいが装着される位置に停止させることができる装置が好ましい。それにより、てんぷを再開するために、秒停止装置を解放状態にしておく時間を制限することができる。

0066

てんぷをどの位置に固定するにせよ、固定装置が再度固定される前の解放状態にある所定の時間に実行されるてんぷの動作量には疑いが残る。

0067

図2に、作動方法の一実施例を示す。
この例に関して、後述のステップが繰り返される。
可動要素は初期の状態では固定されていると仮定する。

0068

第1ステップ510において、固定装置は固定状態から解放状態に移行する。それにより、可動要素は動き始める。特に、てんぷはひげぜんまいにより動かされる。この変化は、たとえばアクチュエータ6が接合部8を動かし、特に可動要素から接合部8を離すことにより、もたらされる。図1において、接合部8はたとえば右方向に移動される。この動きは、板41に対する板ばねの動きを伴うことができる。板ばねはそれにより第一接合部と接触しなくなり、てんぷが動き始める。図1において、第一接合部は板ばねの下を通過する。

0069

第2ステップ520において、時間計が初期化される。
第3ステップ530において、時間計が開始される。
第4ステップ540において、時間計が所定時間タイム1に達したかどうかを判断する。時間に達していない場合、ステップ540を繰り返す。時間に達している場合、第5ステップに進む。

0070

第5ステップ550において、固定装置は解放状態から固定状態に移行する。それにより、可動要素は接合部7および8が協同する所定の位置に達したと同時に固定される。接合部8は板ばねを含むか、もしくは板ばねからなる。この変化は、たとえばアクチュエータ6が接合部8を動かし、特に接合部8を可動要素に向かって動かすことにより、もたらされる。その後、接合部8は左側に向かって移動し、たとえば図1に示す位置に戻る。この動きは、板41に対する板ばねの動きを伴うことができる。第一接合部7は板ばねと接触する位置まで、板ばねに向かって移動する。てんぷの慣性力により、第一接合部の動きによって、第一接合部が板ばねの上を通過するまで板ばねは第一端43から折れ曲がる。第一接合部が板ばねの上に位置し第一接合部が板ばねに接触する位置まで戻ると、板ばねはピン44に支えられることにより弾性力を発揮しなくなるため、第一接合部は固定される。

0071

てんぷは、第一接合部が板ばねと接触している位置から解放されるものの、戻るときは、2回の半回転が過ぎる間に脱進機20から受けるエネルギーにより、この位置を超えた位置に戻る。

0072

第6ステップ560において、時間計が所定時間タイム2に達したかどうかを判断する。時間に達していない場合、ステップ560を繰り返す。時間に達している場合、ステップ510にループする。

0073

固定状態から解放状態への変化は、一定時間間隔で行われる。

0074

機械振動子固有周波数、特にてんぷとひげぜんまいの固有振動数は、本発明の実施例においては比較的軽微な影響しかない。実際、この固有振動数は所定時間タイム2の逆数より大きければそれでよい。そのため、1秒および1分と同一の所定時間タイム2の数値に関して、振動子の固有振動数はそれぞれ1Hzおよび0.17Hzより大きくなければならない。

0075

本発明に関して上述した通り、可動要素は、可動要素が一振動する毎に固定されるか、可動要素が一往復振動する毎に固定されるのが好ましい。この意味において、タイム1は可動要素の固有振動より短くなければならない。

0076

1可動要素
2 枠
4 装置
5プロセッサ
6アクチュエータ
7 第一接合部
8 第二接合部
20時計脱進機
41 板
42板ばね
43 第一端
44ピン
45 第二端
100 時計調整システム
200時計機構
300ムーブメント
400 時計

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