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技術 リチウム二次電池用負極材料及びその製造方法、並びに該負極材料を用いたリチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池

出願人 大阪ガスケミカル株式会社
発明者 上田宜保藤本宏之
出願日 2014年10月20日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2014-213946
公開日 2016年5月16日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2016-081816
状態 特許登録済
技術分野 電池の電極及び活物質
主要キーワード Vカット 揮発ガス成分 充填厚み 中心粒 ラマン分光測定法 タッピング回数 電位基準 リチウム電池用負極材料
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (1)

課題

コストが有利な天然黒鉛の表面を修飾した黒鉛材料を用いつつ、容量及びサイクル特性に優れた負極材料を提供することを目的とする。

解決手段

天然黒鉛の表面の少なくとも一部に、等方性ピッチ熱処理物が付着しているリチウム二次電池用負極材料であって、ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピーク位置のマッピングにおいて、ピーク位置が1572cm−1以下である割合が40%以下であり、且つ、ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピークのピーク幅のマッピングにおいて、ピーク幅が35cm−1以上である割合が10%以下である、リチウム二次電池用負極材料。

概要

背景

リチウム二次電池高エネルギー密度型二次電池一種として注目され、盛んに研究が行われている。このリチウム二次電池の構成成分としては、負極材料には炭素材料等、正極材料には金属カルコゲン化物金属酸化物等、電解液には非プロトン性有機溶媒に種々の塩を溶解させた電解液等が用いられている。

現在使用されているリチウム二次電池用負極材料には、大きく分けて黒鉛材料と、難黒鉛化性炭素前駆体を1000℃前後で焼成した難黒鉛化性炭素とが挙げられる。前者は、高容量、リチウムイオンの放出に伴う電位の変化が小さい等の利点を有する。一方、後者は、入出力特性は黒鉛材料と比較して優れているが、高容量が得られない、不可逆容量が大きいという欠点を有する。

民生用小型リチウムイオン電池(例えば、携帯電話ノート型パーソナルコンピュータ等のモバイル機器用のリチウム二次電池等)では、高容量を得られる黒鉛材料が負極材料として一般に用いられている。この黒鉛材料の中でも、従来は、易黒鉛化性炭素前駆体を2800℃以上で焼成した人造黒鉛が主流であったが、近年、コストの観点から、特許文献1〜2等のように、天然黒鉛の表面を修飾した黒鉛材料が主流となりつつある。また、特許文献3〜7には、種々の粒子表面を修飾した黒鉛材料が提案されている。

また、近年において、リチウムイオン二次電池は、自動車等の電源としての応用検討もなされるようになってきている。前記の携帯電話やノート型パソコン等のような小型機器の場合よりもさらに長期の充放電サイクル特性寿命)が要求される。そのため、自動車用の電源としての要求特性を満たすため、負極材料として、天然黒鉛の表面を修飾した黒鉛材料よりコスト面では不利であるものの長期の充放電サイクル特性に優れた人造黒鉛材料が使用されることが多い。

しかしながら、負極材料として人造黒鉛材料を使用した場合、大量生産には不向きであるため、コストが有利な天然黒鉛の表面を修飾した黒鉛材料を用いて、容量及びサイクル特性に優れた負極材料が求められている。

概要

コストが有利な天然黒鉛の表面を修飾した黒鉛材料を用いつつ、容量及びサイクル特性に優れた負極材料を提供することを目的とする。天然黒鉛の表面の少なくとも一部に、等方性ピッチ熱処理物が付着しているリチウム二次電池用負極材料であって、ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピーク位置のマッピングにおいて、ピーク位置が1572cm−1以下である割合が40%以下であり、且つ、ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピークのピーク幅のマッピングにおいて、ピーク幅が35cm−1以上である割合が10%以下である、リチウム二次電池用負極材料。なし

目的

特開平04−368778号公報
特開平04−370662号公報
特開平05−121066号公報
特開平05−310487号公報
特開平07−138070号公報
特開平11−096995号公報
特開平05−307959号公報






以上から、コストが有利な天然黒鉛の表面を修飾した黒鉛材料を用いつつ、容量及びサイクル特性に優れた負極材料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

天然黒鉛の表面の少なくとも一部に、等方性ピッチ熱処理物が付着しているリチウム二次電池用負極材料であって、ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピーク位置のマッピングにおいて、ピーク位置が1572cm−1以下である割合が40%以下であり、且つ、ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピークのピーク幅のマッピングにおいて、ピーク幅が35cm−1以上である割合が10%以下である、リチウム二次電池用負極材料。

請求項2

ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピーク強度IGと、ラマンスペクトル測定において1325〜1375cm−1に見られるピーク強度IDの強度比ID/IGが0.20〜0.25である、請求項1に記載のリチウム二次電池用負極材料。

請求項3

X線光電子分光によって測定される酸素元素濃度が0.7atom%以下である、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用負極材料。

請求項4

前記等方性ピッチの軟化点が240〜290℃である、請求項1〜3のいずれかに記載のリチウム二次電池用負極材料。

請求項5

前記等方性ピッチが、石炭系等方性ピッチである、請求項1〜4のいずれかに記載のリチウム二次電池用負極材料。

請求項6

前記天然黒鉛表面の活性点が、前記等方性ピッチの熱処理物により不活性化されている、請求項1〜5のいずれかに記載のリチウム二次電池用負極材料。

請求項7

前記天然黒鉛の含有量が90〜99重量%であり、前記等方性ピッチの熱処理物の含有量が1〜10重量%である、請求項1〜6のいずれかに記載のリチウム二次電池用負極材料。

請求項8

(1)天然黒鉛と、等方性ピッチとを混合する工程、及び(2)前記混合物を前記等方性ピッチの軟化点以上の温度で熱処理する工程を備える、リチウム二次電池用負極材料の製造方法。

請求項9

前記工程(2)において、充填厚みが1〜30cmである、請求項8に記載の製造方法。

請求項10

前記工程(1)において、前記天然黒鉛と前記等方性ピッチとの混合比率が90〜99:1〜10(重量比)である、請求項8又は9に記載の製造方法。

請求項11

前記工程(2)において、前記熱処理の雰囲気非酸化性雰囲気である、請求項8〜10のいずれかに記載の製造方法。

請求項12

前記工程(2)における加熱温度が800〜1300℃である、請求項8〜11のいずれかに記載の製造方法。

請求項13

請求項1〜7のいずれかに記載のリチウム二次電池用負極材料を用いたリチウム二次電池用負極

請求項14

請求項13に記載のリチウム二次電池用負極を備えたリチウム二次電池

技術分野

0001

本発明は、リチウム二次電池用負極材料及びその製造方法、並びに該負極材料を用いたリチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池に関する。

背景技術

0002

リチウム二次電池は高エネルギー密度型二次電池一種として注目され、盛んに研究が行われている。このリチウム二次電池の構成成分としては、負極材料には炭素材料等、正極材料には金属カルコゲン化物金属酸化物等、電解液には非プロトン性有機溶媒に種々の塩を溶解させた電解液等が用いられている。

0003

現在使用されているリチウム二次電池用負極材料には、大きく分けて黒鉛材料と、難黒鉛化性炭素前駆体を1000℃前後で焼成した難黒鉛化性炭素とが挙げられる。前者は、高容量、リチウムイオンの放出に伴う電位の変化が小さい等の利点を有する。一方、後者は、入出力特性は黒鉛材料と比較して優れているが、高容量が得られない、不可逆容量が大きいという欠点を有する。

0004

民生用小型リチウムイオン電池(例えば、携帯電話ノート型パーソナルコンピュータ等のモバイル機器用のリチウム二次電池等)では、高容量を得られる黒鉛材料が負極材料として一般に用いられている。この黒鉛材料の中でも、従来は、易黒鉛化性炭素前駆体を2800℃以上で焼成した人造黒鉛が主流であったが、近年、コストの観点から、特許文献1〜2等のように、天然黒鉛の表面を修飾した黒鉛材料が主流となりつつある。また、特許文献3〜7には、種々の粒子表面を修飾した黒鉛材料が提案されている。

0005

また、近年において、リチウムイオン二次電池は、自動車等の電源としての応用検討もなされるようになってきている。前記の携帯電話やノート型パソコン等のような小型機器の場合よりもさらに長期の充放電サイクル特性寿命)が要求される。そのため、自動車用の電源としての要求特性を満たすため、負極材料として、天然黒鉛の表面を修飾した黒鉛材料よりコスト面では不利であるものの長期の充放電サイクル特性に優れた人造黒鉛材料が使用されることが多い。

0006

しかしながら、負極材料として人造黒鉛材料を使用した場合、大量生産には不向きであるため、コストが有利な天然黒鉛の表面を修飾した黒鉛材料を用いて、容量及びサイクル特性に優れた負極材料が求められている。

先行技術

0007

特開平04−368778号公報
特開平04−370662号公報
特開平05−121066号公報
特開平05−310487号公報
特開平07−138070号公報
特開平11−096995号公報
特開平05−307959号公報

発明が解決しようとする課題

0008

以上から、コストが有利な天然黒鉛の表面を修飾した黒鉛材料を用いつつ、容量及びサイクル特性に優れた負極材料を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、上記の課題に鑑み、鋭意研究を重ねてきた。その結果、天然黒鉛の表面を修飾した黒鉛材料において、特定範囲ラマンスペクトル物性値を有することにより、容量を維持しつつサイクル特性を改善することができることを見出した。また、本発明者らは、このようなリチウム二次電池用負極材料は、天然黒鉛を、特定の等方性ピッチ熱処理物を含む雰囲気下において熱処理することにより得られることも見出した。本発明は、このような知見に基づき、さらに研究を重ね、完成したものである。すなわち、本発明は、以下の構成を包含する。
項1.天然黒鉛の表面の少なくとも一部に、等方性ピッチの熱処理物が付着しているリチウム二次電池用負極材料であって、
ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピーク位置のマッピングにおいて、ピーク位置が1572cm−1以下である割合が40%以下であり、且つ、
ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピークのピーク幅のマッピングにおいて、ピーク幅が35cm−1以上である割合が10%以下である、
リチウム二次電池用負極材料。
項2.ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピーク強度IGと、ラマンスペクトル測定において1325〜1375cm−1に見られるピーク強度IDの強度比ID/IGが0.20〜0.25である、項1に記載のリチウム二次電池用負極材料。
項3.X線光電子分光によって測定される酸素元素濃度が0.7atom%以下である、項1又は2に記載のリチウム二次電池用負極材料。
項4.前記等方性ピッチの軟化点が240〜290℃である、項1〜3のいずれかに記載のリチウム二次電池用負極材料。
項5.前記等方性ピッチが、石炭系等方性ピッチである、項1〜4のいずれかに記載のリチウム二次電池用負極材料。
項6.前記天然黒鉛表面の活性点が、前記等方性ピッチの熱処理物により不活性化されている、項1〜5のいずれかに記載のリチウム二次電池用負極材料。
項7.前記天然黒鉛の含有量が90〜99重量%であり、前記等方性ピッチの熱処理物の含有量が1〜10重量%である、項1〜6のいずれかに記載のリチウム二次電池用負極材料。
項8.(1)天然黒鉛と、等方性ピッチとを混合する工程、及び
(2)前記混合物を前記等方性ピッチの軟化点以上の温度で熱処理する工程
を備える、リチウム二次電池用負極材料の製造方法。
項9.前記工程(2)において、充填厚みが1〜30cmである、項8に記載の製造方法。
項10.前記工程(1)において、前記天然黒鉛と前記等方性ピッチとの混合比率が90〜99:1〜10(重量比)である、項8又は9に記載の製造方法。
項11.前記工程(2)において、前記熱処理の雰囲気が非酸化性雰囲気である、項8〜10のいずれかに記載の製造方法。
項12.前記工程(2)における加熱温度が800〜1300℃である、項8〜11のいずれかに記載の製造方法。
項13.項1〜7のいずれかに記載のリチウム二次電池用負極材料を用いたリチウム二次電池用負極。
項14.項13に記載のリチウム二次電池用負極を備えたリチウム二次電池。

発明の効果

0010

本発明のリチウム二次電池用負極材料は、コスト的に優位で且つ高容量な表面修飾天然黒鉛のサイクル特性を改良するために、特定範囲のラマンスペクトル物性値が現れるように、天然黒鉛の表面の少なくとも一部に等方性ピッチの熱処理物が付着した炭素材である。このリチウム二次電池用負極材料は、低コストで且つ容量、充放電サイクル特性に優れるため、特に、自動車等の電源としてのリチウム二次電池の負極炭素材料として有用である。

0011

また、このようなリチウム二次電池用負極材料は、天然黒鉛を特定の等方性ピッチの熱処理物を含む雰囲気下において熱処理するという非常に簡便な方法により得ることができる。

図面の簡単な説明

0013

1.リチウム二次電池用負極材料
本発明のリチウム二次電池用負極材料は、天然黒鉛の表面の少なくとも一部に、等方性ピッチの熱処理物が付着している。

0014

天然黒鉛の形状・形態は、特に制限されることはなく、燐片状、塊状、繊維状、ウィスカー状、球状、破砕状等種々多様なものを採用することができるが、粒子の配向をより抑制し、電解液をより浸み込みやすくし、レート特性等の電池特性をより向上させる観点から、常法で球状化処理が施された球状天然黒鉛が好ましい。なお、球状天然黒鉛は、図1で示されるように、透過型電子顕微鏡(TEM)観察において、扁平状の天然黒鉛がキャベツ状になった構造が見られ、表層には劈開部が存在している。なお、天然黒鉛は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。

0015

天然黒鉛は、通常、扁平状であり、タップ密度は0.6g/cc以下であるが、球状化処理を施すことにより、タップ密度を0.62〜1.3g/cc、好ましくは0.65〜1.2g/cc、より好ましくは0.7〜1.1g/ccとすることができる。これにより、粒子が配向して入出力特性が低下するのをより抑制することができる。なお、天然黒鉛のタップ密度は、(株)セイシン企業製の「TAPDENSERKYT−4000」により測定するものとする。

0016

また、天然黒鉛の粒径は、特に制限されないが、電極均一性活物質かさ密度、電極を作製する工程上でのハンドリング性の観点から、中心粒径(D50)が5〜40μmが好ましく、7〜30μmがより好ましい。なお、天然黒鉛の中心粒径(D50)は、日機装(株)製の「MT3000EXII」により測定するものとする。

0017

また、天然黒鉛は、X線広角回折法による(002)面の平均面間隔d(002)は、結晶化度の一般的な指標であり、結晶性をより十分に高くするとともに、リチウム溶解析出に近い低い電位部分(リチウムの電位基準で0〜0.3V)の容量を十分に大きくする観点から、0.335〜0.337nmが好ましく、0.3354〜0.3360nmがより好ましい。

0018

また、天然黒鉛は、X線広角回折法によるc軸方向の結晶子厚みLc(004)は、結晶性をより十分に高くするとともに、リチウムの溶解析出に近い低い電位部分(リチウムの電位基準で0〜0.3V)の容量を十分に大きくする観点から、10〜100nmが好ましく、20〜90nmがより好ましい。

0019

上記のような天然黒鉛は、通常、リチウム二次電池において用いられる電解質、例えば、非プロトン性有機溶媒と塩とを含む電解液やリチウムイオンに対する活性点、つまり、電解液と反応して電解液を分解したり、充放電時に移動するリチウムイオンと反応したりする活性点を部分的に有している。この活性点は、詳細は明らかではないが、一般には、天然黒鉛の外側に配向している、結晶子の端面であると理解されている。

0020

本発明において、等方性ピッチの熱処理物は、天然黒鉛よりも結晶化度が低い材料であり、X線広角回折法による(002)面の平均面間隔d(002)が0.337nmより大きく0.338nmより小さいことが好ましく、0.3371〜0.3379nmがより好ましい。このため、電解液の有機溶媒やリチウムイオンとの反応性が低く、電解液の分解や粒子の破壊等が起こりにくい。本発明においては、天然黒鉛の少なくとも一部(特に天然黒鉛表面の活性点、さらには全部)に等方性ピッチの熱処理物が付着し、等方性ピッチの熱処理物が活性点を塞ぐことにより、電池充放電効率が向上し、またその安全性が改善されるという利点を有している。

0021

本発明で用いられる等方性ピッチは、公知の各種の等方性ピッチであり、その軟化点は、天然黒鉛の活性点をより十分に塞ぎ、容量を維持しつつサイクル特性をより良好にする観点から、240〜290℃が好ましく、260〜290℃がより好ましい。なお、等方性ピッチの軟化点は、ASTMD3461の規格に従って測定するものとする。

0022

上述のような条件を有する等方性ピッチとしては、例えば、石炭系等方性ピッチ、石油系等方性ピッチ等を挙げることができるが、容量を維持しつつサイクル特性をより良好にする観点から、本発明では石炭系等方性ピッチを用いるのが好ましい。これらの等方性ピッチは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。

0023

本発明のリチウム二次電池用負極材料は、上述のように、天然黒鉛の主として活性点が選択的に等方性ピッチの熱処理物と反応し、電解液やリチウムイオンに対して不活性化されている。つまり、この負極材料は、天然黒鉛表面が、上記等方性ピッチの熱処理物を含むコーティング層で完全に被覆されているわけではなく、天然黒鉛表面の活性点が、上記等方性ピッチの熱処理物で被覆されることにより、不活性化されているものと考えられる。

0024

本発明のリチウム二次電池用負極材料は、このように天然黒鉛の主として活性点が選択的に被覆されている材料、つまり、天然黒鉛の表面が少なくとも部分的に被覆されている材料である。天然黒鉛の含有量は、負極材料が割れたり、電極から剥がれたり、活性面露出による電解液等との副反応が起こったりして容量低下及びサイクル特性低下を引き起こすことをより抑制するために、90〜99重量%が好ましく、92〜98重量%がより好ましく、94〜97重量%がさらに好ましい。また、等方性ピッチの熱処理物の含有量は、同様の理由により、1〜10重量%が好ましく、2〜8重量%がより好ましく、3〜6重量%がさらに好ましい。

0025

本発明のリチウム二次電池用負極材料は、上記のような構成を有しているが、さらに、以下の種々の物性を有することが好ましい。

0026

本発明のリチウム二次電池用負極材料は、ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピーク位置のマッピングにおいて、ピーク位置が1572cm−1以下である割合が40%以下、好ましくは30%以下である。ピーク位置が1572cm−1以下である割合が40%をこえると、サイクル特性が低下してしまう。

0027

また、本発明のリチウム二次電池用負極材料は、ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピークのピーク幅のマッピングにおいて、ピーク幅が35cm−1以上である割合が10%以下、好ましくは8%以下である。ピーク幅が35cm−1以上である割合が10%をこえると、サイクル特性が低下してしまう。

0028

また、本発明のリチウム二次電池用負極材料は、ラマンスペクトル測定において1540〜1590cm−1に見られるピーク強度IGと、ラマンスペクトル測定において1325〜1375cm−1に見られるピーク強度IDの強度比ID/IGは、天然黒鉛表面の活性点をより十分に等方性ピッチの熱処理物で塞ぐとともに、粒子内部までガス成分が侵入することをより抑制し、充放電時に応力が発生して表面被覆天然黒鉛の剥離をより抑制する観点から、0.20〜0.25が好ましく、0.21〜0.23がより好ましい。

0029

また、本発明のリチウム二次電池用負極材料は、X線光電子分光によって測定される酸素の元素濃度は、天然黒鉛表面の劈開部が壊れることによって劈開面(内部)から酸素が出てくることによって酸素濃度が高くなることをより抑制するために、0.7atom%以下が好ましく、0.6atom%以下がより好ましい。

0030

本発明のリチウム二次電池用負極材料は、天然黒鉛の活性点が、結晶性の低い等方性ピッチの熱処理物で被覆されているために、天然黒鉛よりもタップ密度が大きいが、粒子が配向して入出力特性が低下するのをより抑制する観点から、0.8〜1.4g/ccが好ましく、0.85〜1.3g/ccがより好ましく、0.9〜1.2g/ccがさらに好ましい。なお、本発明のリチウム二次電池用負極材料のタップ密度は、(株)セイシン企業製の「TAPDENSERKYT−4000」により測定するものとする。

0031

本発明のリチウム二次電池用負極材料は、天然黒鉛の活性点が、結晶性の低い等方性ピッチの熱処理物で被覆されているために、天然黒鉛よりも中心粒型(D50)が大きいが、電極の均一性、活物質のかさ密度、電極を作製する工程上でのハンドリング性の観点から、5〜40μmが好ましく、7〜30μmがより好ましい。なお、本発明のリチウム二次電池用負極材料の中心粒径(D50)は、日機装(株)製の「MT3000EXII」により測定されるものとする。

0032

本発明のリチウム二次電池用負極材料は、d(002)が0.335〜0.337nmが好ましく、0.3354〜0.3360nmがより好ましい。

0033

本発明のリチウム二次電池用負極材料は、Lc(004)が10〜100nmが好ましく、20〜90nmがより好ましい。

0034

上記のような本発明のリチウム電池用負極材料は、結晶性が高く、高容量を実現することが可能となる。また、安価な天然黒鉛を原材料としているので、コスト的にも優位である。しかも、課題であった長期の充放電サイクル特性も優れており、自動車等の電源としての要求性能をも満足することができる。これは、熱処理時に天然黒鉛粒子表面に存在する劈開部への被覆材料から発生する揮発ガスの侵入を抑制することにより、表面被覆天然黒鉛の剥離を抑制することによる効果である。

0035

2.リチウム二次電池用負極材料の製造方法
上記した本発明のリチウム二次電池用負極材料は、特に制限されるわけではないが、上記した天然黒鉛を、上記した等方性ピッチの熱処理物を含む雰囲気下において熱処理することにより得ることができる。

0036

より具体的には、本発明のリチウム二次電池用負極材料は、
(1)天然黒鉛と、等方性ピッチとを混合する工程、及び
(2)前記混合物を前記等方性ピッチの軟化点以上の温度で熱処理する工程
を備える方法により得ることができる。

0037

このように、工程(1)において、天然黒鉛と等方性ピッチとを混合し、後の工程(2)において、加熱処理を施すことで、天然黒鉛を、等方性ピッチの熱処理物を含む雰囲気下において熱処理することができる。

0038

工程(1)において、天然黒鉛及び等方性ピッチは上記したものである。

0039

工程(1)において、天然黒鉛と等方性ピッチとの混合比率は特に制限されるものではないが、上記したリチウム二次電池用負極材料を得る観点から、90〜99:1〜10(重量比)が好ましく、92〜98:2〜8(重量比)がより好ましく、93〜97:3〜6(重量比)がさらに好ましい。

0040

天然黒鉛と等方性ピッチとを混合する方法としては特に制限されず、常法で行うことができる。例えば、混合は、ナウミキサーリボンミキサーV型ミキサー、ロッキングミキサー等を使用することにより行うことができる。

0041

工程(2)において、加熱処理をする際の雰囲気は、炭素燃焼をより避ける観点から、窒素雰囲気アルゴン雰囲気等の不活性ガス雰囲気や、上記した不活性ガス水素との混合気体等の還元性雰囲気等の非酸化性雰囲気において行うことが好ましいが、揮発ガス成分粒子間空隙での滞留時間をより短縮する効果があるので、不活性ガス雰囲気が好ましい。

0042

また、加熱処理は、減圧又は常圧(0.1Pa〜0.15MPa程度)で実施するのが好ましく、またその際の設定温度は、等方性ピッチの熱分解温度以上であれば特に制限はないが、通常、800〜1300℃に設定するのが好ましく、1000〜1300℃に設定するのがより好ましい。加熱温度をこの範囲内とすることで、容量を維持しつつ、天然黒鉛と等方性ピッチの熱処理物とをより十分に反応させてリチウムイオンや電解液とより反応しにくく、サイクル特性をより改善した負極材料が得られる。

0043

昇温速度は、特に制限されないが、揮発ガス成分の粒子間空隙での滞留時間をより小さくし、天然黒鉛粒子表面の劈開部から粒子内部へのガス成分侵入をより抑制し、剥離をより抑制するとともに、コストの観点から、10〜200℃/時間が好ましく、20〜180℃/時間がより好ましく、30〜150℃/時間がさらに好ましい。

0044

加熱時間(最高到達温度における保持時間)は、上記した等方性ピッチの熱処理物の濃度や加熱温度、得ようとする負極材料中の等方性ピッチの熱処理物の含有量等に応じて適宜設定すればよいが、10分〜5時間が好ましく、30分〜2時間がより好ましい。

0045

また、本発明のリチウム二次電池用負極材料において、特定範囲のラマンスペクトル物性値や特定範囲のX線光電子分光によって測定される酸素濃度を有する炭素材料をより確実に得るためには、熱処理時の混合物の充填厚みを1〜30cmとすることが好ましく、5〜25cmとすることがより好ましく、10〜20cmとすることがさらに好ましい。充填厚みを上記範囲内とすることにより、被覆材料から発生する揮発ガスの抜けが良く、劈開部からの粒子内部へのガス成分の侵入が起こりにくいため、負極材料の剥離を抑制することができる。このため、サイクル特性をより改善することができる。

0046

3.リチウム二次電池用負極
本発明のリチウム二次電池用負極材料は、リチウム二次電池用負極(さらにはリチウム二次電池)の構成材料として好適に使用できる。例えば、本発明のリチウム二次電池用負極材料、バインダー等を含む混合物を成形する方法;本発明のリチウム二次電池用負極材料、有機溶媒、バインダー等を含む負極活物質層形成用ペースト組成物負極集電体に塗布手段(ドクターブレード等)を用いて塗布する方法等により、負極集電体上に負極活物質層を形成し、任意の形状のリチウム二次電池用負極とすることができる。負極の形成においては、必要に応じて端子と組み合わせてもよい。特に、負極集電体に負極活物質層形成用ペースト組成物を用いて塗布する方法が好ましい。

0047

負極集電体は、銅、銀、金等の金属からなる、例えば箔状、メッシュ状等の部材であり、公知の負極集電体を使用することができる。

0048

有機溶媒としては、通常、バインダーを溶解又は分散可能な溶媒が使用され、例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等の有機溶媒を例示することができる。有機溶媒は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。有機溶媒の使用量は、ペースト状となる限り特に制限されず、例えば、本発明のリチウム二次電池用負極材料100重量部に対して、通常、60〜150重量部程度、好ましくは60〜100重量部程度である。

0049

バインダーとしては、リチウム二次電池に使用されるバインダーであれば特に制限はないが、具体的には、フッ素系ポリマーポリフッ化ビニリデンポリテトラフルオロエチレン等)、ポリオレフィン系ポリマーポリエチレンポリプロピレン等)、合成ゴム等の公知のバインダーを使用することができる。この場合のバインダーの量としては、特に限定されず、例えば、本発明のリチウム二次電池用負極材料100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。

0050

さらに、負極活物質層(負極活物質層形成用ペースト組成物)には、さらに、導電材導電性炭素材料等)を含ませてもよい。導電材としては、例えば、アセチレンブラックサーマルブラックファーネスブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。これらの導電材は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。導電材の使用割合は特に制限されないが、本発明のリチウム二次電池用負極材料と導電材の総量に対して、通常、1〜10重量%程度、好ましくは1〜5重量%程度である。これにより、電極としての導電性をさらに向上させることも可能である。

0051

このようなリチウム二次電池用負極を形成する場合は、本発明のリチウム二次電池用負極材料を、必要に応じてバインダー及び導電材と混合してペースト状(負極活物質層形成用ペースト組成物)にし、そのペースト組成物を負極集電体上に塗布して負極活物質層を形成することが好ましい。

0052

前記ペースト組成物の負極集電体への塗布量は特に制限されず、通常、5〜15mg/cm2程度、好ましくは7〜13mg/cm2程度である。また、負極集電体に塗布した膜の厚さ(前記ペースト組成物の膜厚)は、例えば、30〜300μm、好ましくは50〜200μmである。なお、塗布後、負極集電体には、乾燥処理(例えば、真空乾燥など)を施してもよい。

0053

4.リチウム二次電池
本発明のリチウム二次電池用負極材料は、上記したように負極構成材料としてリチウム二次電池を構成できる。特に、本発明のリチウム二次電池用負極材料は、前記のように、大電流での繰り返し充放電を可能とするためのリチウム二次電池を構成できる。

0054

本発明のリチウム二次電池は、上記した本発明のリチウム二次電池用負極を備えている。また、本発明のリチウム二次電池は、本発明のリチウム二次電池用負極以外に、公知のリチウム二次電池に適用される正極、電解液及びこれらを収納するための容器を備えることができる。

0055

正極は、特に制限されず、公知の正極が使用でき、正極は、例えば、正極集電体正極活物質導電剤などで構成できる。正極集電体として、例えば、アルミニウム等を例示することができる。正極活物質としては、例えば、TiS2、MoS3、NbSe3、FeS、VS2、VSe2等の層状構造を有する金属カルコゲン化物;CoO2、Cr3O5、TiO2、CuO、V3O6、Mo3O、V2O5(・P2O5)、Mn2O(・Li2O)、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、リチウムニッケルマンガンコバルト系複合酸化物等の金属酸化物;ポリアセチレンポリアニリンポリパラフェニレンポリチオフェンポリピロール等の導電性を有する共役系高分子物質等を用いることができる。好ましくは、金属酸化物(特に、V2O5、Mn2O、LiCoO2、リチウムニッケルマンガンコバルト系複合酸化物)を用いることができる。

0056

また、電解液は、上述のような非プロトン性有機溶媒に塩を溶解した電解液であって、正極と負極との間に配置されており、例えば、正極と負極との短絡を防止するための不織布等からなるセパレータ含浸されて保持されている。

0058

一方、このような非プロトン性有機溶媒に溶解される塩は、例えば、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiAlO4、LiAlCl4、LiCl、LiI等の溶媒和しにくいアニオンを生成する塩が挙げられる。これらの塩は、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。好ましい電解液には、強い還元雰囲気でも安定な溶媒テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラン、4−メチルジオキソランのような強い還元雰囲気でも安定なエーテル系溶媒や、前記非プロトン性溶媒(好ましくは2種以上の混合溶媒)に、前記例示の塩を溶解させた溶液などが含まれる。

0059

なお、リチウム二次電池は、円筒型、角型、ボタン型等任意の形状又は形態とすることができる。

0060

このような本発明のリチウム二次電池は、負極に本発明の負極材料を用いているため、充放電容量が大きく、また、負極が電解液と反応しにくいため安全性が高い。

0061

なお、本発明のリチウム二次電池は、上述の電解液に代えて、公知の無機固体電解質高分子固体電解質等の他の電解質を用いた場合も同様に実施することができる。

0062

以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって制限されるものではない。

0063

ラマン分光測定法
RENISHAW製 inVia Raman Microscopeを用い、波長532nmのアルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトル分析において、1540〜1590cm−1のピークPGの強度IG、1325〜1375cm−1のピークPDの強度IDを測定し、その強度の比ID/IGを求めた。試料の調製にあたっては、粉末状態のものを自然落下によりセル充填し、セル内のサンプル表面レーザー光照射しながら、セルをレーザー光と垂直な面内で回転させて測定を行った。

0064

[X線光電子分光測定法
PHI社製PHI 5700ESCA Systemを用い、X線光電子分光法(ESCA)により酸素の元素濃度を測定した。

0065

X線回折測定法及び解析法
実施例及び比較例において、d(002)及びLc(004)は、理学電機(株)製のX線広角回折装置型式:MiniFlexII)により測定した。また、結晶子サイズの測定は、学振法に従って行った。その際解析ソフトとしてCarbon Analyzer G series((株)菱化システム)を用いた。標準シリコンとしては、NIST650b Silicon Powder XRD Spacing(U.S. Department of commerce National Institute of standardsand Technology)を用いた。

0066

[粒径の測定]
日機装(株)製「MT3000EXII」を用いて、粒子の粒度分布及びD50を測定した。

0067

比表面積の測定法]
カンタークローム社製「NOVA2000/窒素吸着BET比表面積測定装置」を用いて比表面積を測定した。

0068

[タップ密度の測定法]
(株)セイシン企業製TAPDENSER「KYT−4000」を用いてタップ密度を測定した。シリンダー容積は200cc、タッピング距離は50mm、タッピング回数は1200回とした。

0069

初回充放電評価]
電池の作製
実施例1〜10及び比較例1〜6で得た炭素材料100重量部に、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース1重量部、及び結着材としてスチレンブタジエン共重合体1重量部と、適量の水を加えて混練し、スラリーとした。銅箔上にこのスラリーをドクターブレード法目付け9.0mg/cm2に塗布した。60℃で乾燥した後、ロールプレスにより密度が1.6g/ccとなるように圧密化し、150℃で減圧乾燥して負極とした。

0070

得られた負極の他、対極としてLi金属箔を、電解液としてエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合溶媒(体積比1:2)にLiPF6を1mol/Lの割合で溶解した溶解液を用い、セパレータとしてポリプロピレン不織布を用いて、ガラスセルを作製した。

0071

評価方法
上記電池で、25℃温度下のもと、0.3C(定電流電圧)で10mVまで8時間充電し、0.3Cで2Vまで放電し、初回放電容量(1.2Vカットオフ電圧)を求め表1に記した。

0072

[サイクル特性評価]
電池の作製
炭素材料100重量部に、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース1重量部、及び結着材としてスチレンブタジエン共重合体1重量部と、適量の水を加えて混練し、スラリーとした。銅箔上にこのスラリーをドクターブレード法で目付け6.5mg/cm2に塗布した。60℃で乾燥した後、ロールプレスにより密度が1.6g/ccとなるように圧密化し42mm×82mm角切り出し、150℃で減圧乾燥して負極とした。

0073

リチウムニッケルマンガンコバルト系複合酸化物粉体92重量部に、カーボンブラック4重量部、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)4重量部とN−メチルピロリドンを加え混練し、スラリーとした。アルミニウム箔にこのスラリーをドクターブレード法で目付け14.0mg/cm2に塗布した。130℃で減圧乾燥し、更に正極層の密度が3.0g/cm3となるようにロールプレスで圧密化した。これを40mm×80mm角に切り出し、150℃で乾燥して正極とした。

0074

上記の正電解液としてはエチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(質量比)にLiPF6を溶解したものを用いた。

0075

この電池に、0.3Cで4.2Vまで充電し、0.3Cで2.7Vまで放電を2回繰り返し、次いで、0.3Cで4.2Vまで充電し、0.3Cで2.7Vまで放電を3回繰り返し、初期調整とした。

0076

評価方法
上記電池で、40℃の環境下のもと、1Cで4.2Vまで充電、1Cで2.7Vまでの放電を繰り返し、1サイクル目の放電容量に対する100サイクル目、200サイクル目の放電容量をそれぞれ100サイクル維持率、200サイクル維持率として%で表し、表1に記した。

0077

[実施例1]
中国製球状天然黒鉛[D50=11.5μm、比表面積=8.8m2/g、タップ密度=0.70g/cc、d(002)=0.335nm、Lc(004)=58nm]95重量部と石炭系等方性ピッチ(軟化点=280℃)5重量部をナウタミキサーで混合した。球状天然黒鉛と等方性ピッチの混合物を窒素雰囲気中、1200℃で1時間(昇温速度50℃/hr、充填厚み15cm)熱処理した。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0078

[実施例2]
石炭系等方性ピッチ(軟化点=241℃)を使用すること以外は実施例1と同様の操作を行い、負極材料を得た。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0079

[実施例3]
充填厚みを10cmにすること以外は実施例1と同様の操作を行い、負極材料を得た。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0080

[実施例4]
充填厚みを20cmにすること以外は実施例1と同様の操作を行い、負極材料を得た。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0081

[実施例5]
充填厚みを5cmにすること以外は実施例1と同様の操作を行い、負極材料を得た。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0082

[実施例6]
充填厚みを25cmにすること以外は実施例1と同様の操作を行い、負極材料を得た。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0083

[実施例7]
充填厚みを1cmにすること以外は実施例1と同様の操作を行い、負極材料を得た。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0084

[実施例8]
充填厚みを30cmにすること以外は実施例1と同様の操作を行い、負極材料を得た。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0085

[実施例9]
中国製球状天然黒鉛[D50=11.5μm、比表面積=8.8m2/g、タップ密度=0.70g/cc、d(002)=0.335nm、Lc(004)=58nm]98重量部と石油系等方性ピッチ(軟化点=280℃)2重量部をナウタミキサーで混合した。球状天然黒鉛と等方性ピッチの混合物を窒素雰囲気中、1200℃で1時間(昇温速度50℃/hr、充填厚み30cm)熱処理した。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0086

[実施例10]
中国製球状天然黒鉛[D50=11.5μm、比表面積=8.8m2/g、タップ密度=0.70g/cc、d(002)=0.335nm、Lc(004)=58nm]92重量部と石油系等方性ピッチ(軟化点=280℃)8重量部をナウタミキサーで混合した。球状天然黒鉛と等方性ピッチの混合物を窒素雰囲気中、1200℃で1時間(昇温速度50℃/hr、充填厚み30cm)熱処理した。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0087

[比較例1]
中国製球状天然黒鉛[D50=11.5μm、比表面積=8.8m2/g、タップ密度=0.70g/cc、d(002)=0.335nm、Lc(004)=58nm]95重量部と石油系異方性ピッチ(軟化点=280℃)5重量部をナウタミキサーで混合した。球状天然黒鉛と等方性ピッチの混合物を窒素雰囲気中、1200℃で1時間(昇温速度50℃/hr、充填厚み15cm)熱処理した。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0088

[比較例2]
石炭系等方性ピッチ(軟化点=235℃)を使用すること以外は実施例1と同様の操作を行い、負極炭素材料を得た。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0089

[比較例3]
充填厚みを0.5cmにすること以外は実施例1と同様の操作を行い、負極炭素材料を得た。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0090

[比較例4]
充填厚みを50cmにすること以外は実施例1と同様の操作を行い、負極炭素材料を得た。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0091

[比較例5]
中国製球状天然黒鉛[D50=11.5μm、比表面積=8.8m2/g、タップ密度=0.70g/cc、d(002)=0.335nm、Lc(004)=58nm]88重量部と石油系等方性ピッチ(軟化点=280℃)12重量部をナウタミキサーで混合した。球状天然黒鉛と等方性ピッチの混合物を窒素雰囲気中、1200℃で1時間(昇温速度50℃/hr、充填厚み50cm)熱処理した。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0092

[比較例6]
中国製球状天然黒鉛[D50=11.5μm、比表面積=8.8m2/g、タップ密度=0.70g/cc、d(002)=0.335nm、Lc(004)=58nm]99.5重量部と石油系等方性ピッチ(軟化点=280℃)0.5重量部をナウタミキサーで混合した。球状天然黒鉛と等方性ピッチの混合物を窒素雰囲気中、1200℃で1時間(昇温速度50℃/hr、充填厚み50cm)熱処理した。得られた表面被覆黒鉛の物性値を表1に示す。

0093

0094

また、実施例1〜10、比較例1〜6で得られたリチウム二次電池の電池特性を表2に示す。

実施例

0095

0096

本発明のリチウム二次電池用負極材料によれば、容量と充放電サイクル特性の双方の特性を満足し、且つ、安価なリチウム二次電池負極炭素材料を提供することができる。特に、長期の充放電サイクル特性が要求される自動車等の電源として有用である。

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