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技術 車両横転検出装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 高橋央樋口浩司
出願日 2014年10月20日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2014-213461
公開日 2016年5月16日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2016-078716
状態 特許登録済
技術分野 乗員・歩行者の保護
主要キーワード クライム メインセンサ 左ドア 横滑り状態 車両両側 車両横転 右ドア 上下速度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

車両の横転発生を正確に検出可能な車両横転検出装置を提供する。

解決手段

車両横転検出装置1は、右加速度センサ2と、左加速度センサ3と、横転検出ECU4とを備えている。横転検出ECU4は、上下速度算出部41と、横転角速度算出部42と、横転判定部43とを有して構成される。右加速度センサ2は、車両右側における車両上下方向加速度を検出する。左加速度センサ3は、車両左側における車両上下方向の加速度を検出する。上下速度算出部41は、車両右側及び左側における車両上下方向の速度の値を算出する。横転角速度算出部42は、車両右側における車両上下方向の速度と車両左側における車両上下方向の速度との差に基づいて、車両の横転角速度の値を算出する。横転判定部43は、算出された横転角速度の値が所定の横転判定閾値以上になった場合に車両に横転が発生したものと判定する。

概要

背景

従来、車両にロールレイトセンサを設け、車両の横転発生を検出する車両横転検出装置を備えた車両がある。この車両では、車両横転検出装置により車両の横転発生が検出されると、例えばカーテンエアバッグ等の乗員保護装置を作動させる。カーテンエアバッグは、車室内ドア上方に設けられ、車両側面部に沿ってカーテン状エアバッグ空気袋)が展開するものである。この車両横転検出装置を備えた車両では、車両の横転発生時に、カーテンエアバッグを展開させることで、乗員が車外へ放出されることや、乗員がドア等の車両内部材へ衝突することを防止している。

また、車両の横転の形態には、横滑りによる横転(トリップオーバーターンオーバー等)や、斜面への落下・乗り上げによる横転(フォールオーバークライムオーバー等)がある。上記した車両横転検出装置では、このような種々の横転形態判別するために、ロールレイトセンサに加えて、側面衝突検出のため車両両側に設けられた車両左右方向加速度を検出するサテライトセンサも用いて横転判定を行うものがある。この場合、車両に搭載されるセンサの数が増加する。

そこで、ロールレイトセンサを用いることなく、車両上下方向の加速度を検出する加速度センサを用いて、車両の横転形態を判別可能な車両横転検出装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。

概要

車両の横転発生を正確に検出可能な車両横転検出装置を提供する。車両横転検出装置1は、右加速度センサ2と、左加速度センサ3と、横転検出ECU4とを備えている。横転検出ECU4は、上下速度算出部41と、横転角速度算出部42と、横転判定部43とを有して構成される。右加速度センサ2は、車両右側における車両上下方向の加速度を検出する。左加速度センサ3は、車両左側における車両上下方向の加速度を検出する。上下速度算出部41は、車両右側及び左側における車両上下方向の速度の値を算出する。横転角速度算出部42は、車両右側における車両上下方向の速度と車両左側における車両上下方向の速度との差に基づいて、車両の横転角速度の値を算出する。横転判定部43は、算出された横転角速度の値が所定の横転判定閾値以上になった場合に車両に横転が発生したものと判定する。

目的

本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、ロールレイトセンサを用いることなく、車両の横転発生を正確に検出可能な車両横転検出装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

車両右側における車両上下方向加速度を検出する右加速度センサ(2)と、車両左側における車両上下方向の加速度を検出する左加速度センサ(3)と、前記右加速度センサ及び前記左加速度センサにより検出された加速度の値(Gzr,Gzl)を積分することにより、車両右側及び車両左側における車両上下方向の速度の値(Vzr,Vzl)を算出する上下速度算出手段(41)と、前記上下速度算出手段により算出された車両右側における車両上下方向の速度と車両左側における車両上下方向の速度との差に基づいて、車両の横転角速度の値(ωx)を算出する横転角速度算出手段(42)と、前記横転角速度算出手段により算出された前記横転角速度の値が所定の横転判定閾値(ωth)以上になった場合に前記車両に横転が発生したものと判定する横転判定手段(43,S4,S15)と、を備えたことを特徴とする車両横転検出装置(1)。

請求項2

前記横転判定手段(43,S5,S16)は、前記横転角速度算出手段により算出された前記横転角速度の値が前記横転判定閾値以上であり、且つ、前記上下速度算出手段により算出された前記車両右側における車両上下方向の速度及び前記車両左側における車両上下方向の速度のうち少なくとも一方の値が所定の速度以上になった場合に、前記車両に横転が発生したものと判定することを特徴とする請求項1に記載の車両横転検出装置。

請求項3

前記上下速度算出手段により算出された車両右側及び車両左側における車両上下方向の速度の値のうち一方の値と、前記横転角速度算出手段により算出された前記横転角速度の値との比に基づいて前記車両の横転形態を判定する横転形態判定手段(44,S14,S21)を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両横転検出装置。

請求項4

前記横転形態判定手段により判定された前記横転形態に応じて、前記横転判定閾値を設定する閾値設定手段(45)を備えたことを特徴とする請求項3に記載の車両横転検出装置。

請求項5

前記横転形態判定手段(44,S21,S22,S27)は、横滑りに伴う横転と、前記横滑りに伴う横転以外の横転とを判定することを特徴とする請求項3または4に記載の車両横転検出装置。

請求項6

前記閾値設定手段(45,S26,S28)は、前記横転形態判定手段により前記横滑りに伴う横転以外の横転と判定された場合、前記横転判定閾値を第1閾値(ωth1)に設定し、前記横転形態判定手段により前記横滑りに伴う横転と判定された場合、前記第1閾値よりも小さい値である第2閾値(ωth2)に設定することを特徴とする請求項5に記載の車両横転検出装置。

技術分野

0001

本発明は、車両の横転発生を正確に検出可能な車両横転検出装置に関する。

背景技術

0002

従来、車両にロールレイトセンサを設け、車両の横転発生を検出する車両横転検出装置を備えた車両がある。この車両では、車両横転検出装置により車両の横転発生が検出されると、例えばカーテンエアバッグ等の乗員保護装置を作動させる。カーテンエアバッグは、車室内ドア上方に設けられ、車両側面部に沿ってカーテン状エアバッグ空気袋)が展開するものである。この車両横転検出装置を備えた車両では、車両の横転発生時に、カーテンエアバッグを展開させることで、乗員が車外へ放出されることや、乗員がドア等の車両内部材へ衝突することを防止している。

0003

また、車両の横転の形態には、横滑りによる横転(トリップオーバーターンオーバー等)や、斜面への落下・乗り上げによる横転(フォールオーバークライムオーバー等)がある。上記した車両横転検出装置では、このような種々の横転形態判別するために、ロールレイトセンサに加えて、側面衝突検出のため車両両側に設けられた車両左右方向加速度を検出するサテライトセンサも用いて横転判定を行うものがある。この場合、車両に搭載されるセンサの数が増加する。

0004

そこで、ロールレイトセンサを用いることなく、車両上下方向の加速度を検出する加速度センサを用いて、車両の横転形態を判別可能な車両横転検出装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。

先行技術

0005

特開2013−193591号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上述した先行技術文献は、ロールレイトセンサを用いることなく車両の横転形態を判別する技術を開示するものであり、車両の横転発生を検出するための具体的な判定方法については開示されていない。

0007

本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、ロールレイトセンサを用いることなく、車両の横転発生を正確に検出可能な車両横転検出装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の車両横転検出装置(1)は、車両右側における車両上下方向の加速度を検出する右加速度センサ(2)と、車両左側における車両上下方向の加速度を検出する左加速度センサ(3)と、右加速度センサ及び左加速度センサにより検出された加速度の値(Gzr,Gzl)を積分することにより、車両右側及び車両左側における車両上下方向の速度の値(Vzr,Vzl)を算出する上下速度算出手段(41)と、上下速度算出手段により算出された車両右側における車両上下方向の速度と車両左側における車両上下方向の速度との差に基づいて、車両の横転角速度の値(ωx)を算出する横転角速度算出手段(42)と、横転角速度算出手段により算出された横転角速度の値が所定の横転判定閾値(ωth)以上になった場合に車両に横転が発生したものと判定する横転判定手段(43,S4,S15)と、を備えたことを特徴とする。

0009

この構成によれば、右加速度センサ及び左加速度センサを用いて検出される車両右側及び車両左側における車両上下方向の加速度の値に基づいて、上下速度算出手段及び横転角速度算出手段により車両の横転角速度の値を算出し、横転判定手段によって、横転角速度の値が所定の横転判定閾値以上になった場合に車両に横転が発生したものと判定することができる。これにより、ロールレイトセンサを用いることなく簡単な構成で、車両の横転発生を正確に検出することができる。なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。

図面の簡単な説明

0010

本発明の第1の実施形態における車両横転検出装置の概略を示す図である。
車両横転検出装置の電気的構成を示すブロック図である。
横転判定処理の流れを示すフローチャートである。
第2の実施形態における車両横転検出装置の電気的構成を示すブロック図である。
車両が縁石に衝突して横転する状況を示す模式図である。
車両が斜面への駆け下りにより横転する状況を示す模式図である。
車両が斜面への乗り上げにより横転する状況を示す模式図である。
横転判定処理の流れを示すフローチャートである。
横転形態判定処理の流れを示すフローチャートである。
横転発生時の横転角速度の出力を示す図である。

実施例

0011

[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態の車両横転検出装置について、図1図3を参照して説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態の車両横転検出装置1は、車両上下方向の加速度を検出する右加速度センサ2、左加速度センサ3、横転検出ECU4、乗員保護装置5などを備えて構成されている。

0012

右加速度センサ2は、車両右側における車両上下方向の加速度を検出するセンサ装置である。この右加速度センサ2は、車両の右側、例えば車両の右ドア(図示しない)に設けられる。

0013

左加速度センサ3は、車両左側における車両上下方向の加速度を検出するセンサ装置である。この左加速度センサ3は、車両の左側、例えば車両の左ドア(図示しない)に設けられる。これら右加速度センサ2及び左加速度センサ3は、車両の中央部から左右対称の位置に配置されているものとする。

0014

横転検出ECU(Electronic Control Unit)4は、CPUを主体として構成され、車両横転検出装置1の動作全般を制御するものである。この横転検出ECU4は、右加速度センサ2、左加速度センサ3、及び乗員保護装置5のそれぞれに電気的に接続されている(図2参照)。

0015

また、横転検出ECU4は、上下速度算出部41(上下速度算出手段に相当)と、横転角速度算出部42(横転角速度算出手段に相当)と、横転判定部43(横転判定手段に相当)とを有して構成される。この横転検出ECU4には、右加速度センサ2及び左加速度センサ3からの加速度信号(加速度の値)などが入力される。上下速度算出部41は、右加速度センサ2及び左加速度センサ3から出力される加速度の値Gzr,Gzlを積分する演算処理を実行することにより、車両右側及び車両左側における車両上下方向の速度Vzr,Vzlの値を算出する。

0016

横転角速度算出部42は、上下速度算出部41により算出された車両右側における車両上下方向の速度Vzrと、車両左側における車両上下方向の速度Vzlとの差分値Vzr−Vzlを算出する。更に、横転角速度算出部42は、算出した差分値Vzr−Vzlを、左右対称に設けられた右加速度センサ2及び左加速度センサ3から車両中央図1点線参照)までの距離L1(横転する場合の回転半径に相当)により割ることにより、車両の横転角速度の値ωxを算出する。なお、図1では、車両が右向きに横転する場合が示されている。

0017

横転判定部43は、横転角速度算出部42により算出された横転角速度の値ωxが所定の横転判定閾値ωth以上であるか否かの判定を行う。更に、横転判定部43は、上下速度算出部41により算出された車両右側における車両上下方向の速度Vzr、及び車両左側における車両上下方向の速度Vzlのうち少なくとも一方の値が所定の速度以上であるか否かの判定を行う。

0018

横転判定部43は、横転角速度の値ωxが所定の横転判定閾値ωth以上であり、且つ、車両右側における車両上下方向の速度Vzr及び車両左側における車両上下方向の速度Vzlのうち少なくとも一方の値が所定の速度以上になった場合、車両に横転が発生したものと判定し、乗員保護装置5を作動させる。

0019

乗員保護装置5は、車室内のドア上方に設けられ、車両側面部に沿ってカーテン状に展開するカーテンエアバッグである。このカーテンエアバッグは、車両の横転発生時に、乗員が車外へ放出されることや、乗員がドア等の車両内部材へ衝突することを防止するためのものである。

0020

次に、上記構成を有する車両横転検出装置1による横転判定処理の流れについて、図3のフローチャートも参照して説明する。ただし、このフローチャートは一例であり、これに限定されるものではない。本実施形態の横転判定処理においては、右加速度センサ2及び左加速度センサ3の検出結果に基づいて、乗員保護装置5の作動を要する車両の横転が発生したか否かの判定を行う。

0021

まず、図3のフローチャートにおいて、車両横転検出装置1の横転検出ECU4は、右加速度センサ2及び左加速度センサ3からの出力により、車両右側における車両上下方向の加速度の値Gzrと、車両左側における車両上下方向の加速度の値Gzlとを取得する(ステップS1、以下ステップを省略)。

0022

次に、横転検出ECU4の上下速度算出部41は、車両右側及び左側の加速度の値Gzr,Gzlのそれぞれを積分することにより、車両右側及び左側の速度の値Vzr,Vzlを算出する(S2)。

0023

続いて、横転検出ECU4の横転角速度算出部42は、上下速度算出部41により算出された車両右側及び左側の速度の値Vzr,Vzlの差分値Vzr−Vzlを算出する。そして、横転角速度算出部42は、算出した差分値Vzr−Vzlを、車両横転する場合の回転半径、すなわち、車両中央部から右加速度センサ2及び左加速度センサ3までの距離L1により割ることにより、車両の横転角速度の値ωxを算出する(S3)。

0024

続いて、横転検出ECU4の横転判定部43は、横転角速度算出部42により算出された横転角速度の値ωxが所定の横転判定閾値ωth以上であるか否かの判定を行う(S4)。横転角速度の値ωxが所定の横転判定閾値ωth以上である場合(S4:Yes)、横転判定部43は、車両右側の速度の値Vzr又は車両左側の速度の値Vzlが所定速度(例えば時速2km)以上であるか否かの判定を行う(S5)。

0025

車両右側の速度の値Vzr又は車両左側の速度の値Vzlが所定速度以上である場合(S5:Yes)、横転判定部43は、車両に横転が発生したと判定し(S6)、乗員保護装置5を作動させる(S7)。この場合、カーテンエアバッグを展開させることによって、乗員が車外へ放出されることや、乗員がドア等の車両内部材へ衝突することを防ぎ、乗員を車両横転に伴う衝撃から保護する。

0026

なお、横転角速度の値ωxが横転判定閾値ωth未満である場合(S4:No)、及び、車両右側の速度の値Vzr及び車両左側の速度の値Vzlが所定速度未満である場合(S5:No)、横転判定部43は、車両に横転が発生していないと判定し(S8)、S1に戻りS1以降を繰り返す。

0027

以上説明したように、第1の実施形態の車両横転検出装置1は、車両右側における車両上下方向の加速度を検出する右加速度センサ2と、車両左側における車両上下方向の加速度を検出する左加速度センサ3と、右加速度センサ2及び左加速度センサ3により検出された加速度の値Gzr,Gzlを積分することにより、車両右側及び車両左側における車両上下方向の速度の値Vzr,Vzlを算出する上下速度算出部41と、上下速度算出部41により算出された車両右側における車両上下方向の速度Vzrと車両左側における車両上下方向の速度Vzlとの差に基づいて、車両の横転角速度の値ωxを算出する横転角速度算出部42と、横転角速度算出部42により算出された横転角速度の値ωxが所定の横転判定閾値ωth以上になった場合に車両に横転が発生したものと判定する横転判定部43とを備えたことを特徴とする。

0028

この構成によれば、右加速度センサ2及び左加速度センサ3を用いて検出される車両右側及び車両左側における車両上下方向の加速度の値に基づいて、横転検出ECU4の横転角速度算出部42により車両の横転角速度の値ωxを算出し、横転検出ECU4の横転判定部(43,S4)によって、横転角速度の値ωxが所定の横転判定閾値ωth以上になった場合に車両に横転が発生したものと判定することができる。これにより、ロールレイトセンサを用いることなく簡単な構成で、車両の横転発生を正確に検出することができる。

0029

また、横転判定部(43,S5)は、横転角速度算出部42により算出された横転角速度の値ωxが横転判定閾値ωth以上であり、且つ、上下速度算出部41により算出された車両右側における車両上下方向の速度Vzr及び車両左側における車両上下方向の速度Vzlのうち少なくとも一方の値が所定の速度以上になった場合に、車両に横転が発生したものと判定することを特徴とする。

0030

この構成によれば、横転角速度算出部42により算出される横転角速度の値ωxに加えて、上下速度算出部41により算出される車両右側における車両上下方向の速度Vzr及び車両左側における車両上下方向の速度Vzlのうち少なくとも一方の値を、車両の横転発生の判定に用いるので、より正確に車両の横転発生を検出することができる。

0031

また、ロールレイトセンサが設けられた車両に本実施形態の車両横転検出装置1を適用すれば、検出原理物理量が互いに異なる加速度センサ2,3とロールレイトセンサとを組み合わせて用いることにより、横転発生の検出精度を向上できると共に、横転検出の信頼性を向上できる。この場合、例えば、加速度センサ2,3をメインセンサとして用い、ロールレイトセンサを冗長用のセーフィングセンサとして用いればよい。

0032

[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態について、図4図10を参照して説明する。なお、図4図10には上記第1の実施形態と同一部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてだけ説明する。第2の実施形態においては、図4に示すように、横転検出ECU4aに、横転形態判定部44(横転形態判定手段に相当)と、閾値設定部45(閾値設定手段に相当)とが追加された構成となっている点が第1の実施形態と異なる。

0033

横転形態判定部44は、上下速度算出部41により算出された車両右側及び車両左側における車両上下方向の速度の値のうち一方の値と、横転角速度算出部42により算出された横転角速度の値ωxとの比に基づいて、車両の横転形態を判定する。具体的には、横転形態判定部44は、「横滑りに伴う横転」と、「横滑りに伴う横転以外の横転」とを判定する。

0034

ここで、「横滑りに伴う横転」には、図5に示す車両が横滑りにより縁石M等に衝突して横転するトリップオーバー(Trip Over)、ステアリングホイール左右交互に急激に操作したような場合に発生する横転であるターンオーバー(Turn Over)等が含まれる。

0035

一方、「横滑りに伴う横転以外の横転」には、図6に示す車両が斜面等への駆け下り(落下)により横転するフォールオーバー(Fall Over)や、図7に示す車両が斜面等への乗り上げにより横転するクライムオーバー(Climb Over)等が含まれる。

0036

閾値設定部45は、横転形態判定部44により判定された横転形態に応じて、横転判定閾値ωthを設定する。具体的には、閾値設定部45は、横転形態判定部44により横滑りに伴う横転以外の横転と判定された場合、横転判定閾値ωthを第1閾値ωth1に設定する。また、閾値設定部45は、横転形態判定部44により横滑りに伴う横転と判定された場合、第1閾値ωth1よりも小さい値である第2閾値ωth2に設定する(図10参照)。

0037

すなわち、閾値設定部45は、図10に示すように、「横滑りに伴う横転以外の横転」では、横転角速度ωxが第1閾値ωth1を上回ったタイミングt1で横転発生と判定する(図10実線グラフを参照)。一方、「横滑りに伴う横転」では、横転角速度ωxが、第1閾値ωth1より低い第2閾値ωth2を上回ったタイミングt2で横転発生と判定する(図10の点線グラフを参照)。従って、「横滑りに伴う横転以外の横転」よりも「横滑りに伴う横転」の発生を早期に検出することができる。

0038

これは、「横滑りに伴う横転」の方が「横滑りに伴う横転以外の横転」よりも、急激に横転現象が発生するので、横転角速度ωxの出力の立ち上がりが早く、乗員の急激な挙動の変化に対応して乗員保護装置5を作動させる必要があることによる。また、「横滑りに伴う横転以外の横転」では、乗員保護装置5が展開するタイミングが早すぎても、時間経過に伴いエアバッグの内圧が低下し、要求される乗員保護性能が得られない場合があるためである。

0039

次に、上記構成を有する車両横転検出装置1による横転判定処理及び横転形態判定処理の流れについて、図8及び図9のフローチャートも参照して説明する。ただし、これらのフローチャートは一例であり、これに限定されるものではない。第2の実施形態の横転判定処理においては、横転形態判定処理を実行することにより車両の横転の形態を判定した後、横転形態に応じた横転判定閾値を設定して車両の横転が発生したか否かの判定を行う。

0040

まず、図8のフローチャートにおいて、車両横転検出装置1の横転検出ECU4aは、右加速度センサ2及び左加速度センサ3からの出力により、車両右側における車両上下方向の加速度の値Gzrと、車両左側における車両上下方向の加速度の値Gzlとを取得する(S11)。

0041

次に、横転検出ECU4aの上下速度算出部41は、車両右側及び左側の加速度の値Gzr,Gzlのそれぞれを積分することにより、車両右側及び左側の速度の値Vzr,Vzlを算出する(S12)。

0042

続いて、横転検出ECU4aの横転角速度算出部42は、上下速度算出部41により算出された車両右側及び左側の速度の値Vzr,Vzlの差分値Vzr−Vzlを算出する。そして、横転角速度算出部42は、算出した差分値Vzr−Vzlを、車両横転する場合の回転半径、すなわち、車両中央部から右加速度センサ2及び左加速度センサ3までの距離L1により割ることにより、車両の横転角速度の値ωxを算出する(S13)。

0043

次に、横転検出ECU4aにより横転形態判定処理が行われる。横転形態判定処理においては、図9に示すように、まず、横転検出ECU4aの横転形態判定部44は、S12にて上下速度算出部41により算出された車両右側の速度の値Vzr及び車両左側の速度の値Vzlのいずれか一方の値と、S13にて横転角速度算出部42により算出された横転角速度の値ωxとの比Vzr/ωx又はVzl/ωxを算出する。

0044

そして、横転検出ECU4aの横転形態判定部44は、この比が所定値αより小さいか否かの判定を行う(S21)。この所定値αは、車両の種類に応じて適宜設定されているものとする。なお、車両が車両後方から見て右回りに回転する横転(図5図7参照)では、S21にて車両右側の速度の値Vzrを用い、車両後方から見て左回りに回転する横転では、車両左側の速度の値Vzlを用いるものとする。また、速度値Vzr,Vzl及び横転角速度値ωxは、絶対値を用いるものとする。

0045

横転形態判定部44は、比Vzr/ωx及びVzl/ωxが所定値α以上の場合(S21:No)、「横滑りに伴う横転以外の横転」であると判定する(S22)。ここで、横滑りに伴う横転とそれ以外の横転との判別方法について説明する。

0046

「横滑りに伴う横転」、例えば、図5に示す縁石M等へ車両右側のタイヤが衝突したことによる横転の場合、横転発生直前の縁石M等への衝突時点において、車両は横滑り状態であるため、車両右側において車両左右方向の速度成分が主であり、車両上下方向の速度Vzrはほとんど発生しない。一方、「横滑りに伴う横転以外の横転」、例えば、図6に示す斜面への駆け下りによる横転の場合、横転発生直前において、車両には車速と斜面の傾斜に応じた車両上下方向の速度Vzrが発生する。このように、横転形態によって横転発生時点の車両上下方向の速度(右回転の横転ではVzr、左回転の横転ではVzl)に相違があるため、車両の横転形態を判別することが可能となっている。

0047

次に、横転形態判定部44は、車両右側の速度の値Vzrと車両左側の速度の値Vzlとの平均値(Vzr+Vzl)/2が0よりも大きいか否かの判定を行う(S23)。平均値(Vzr+Vzl)/2が0よりも大きい場合、横転形態判定部44は、図7に示す「斜面(法面)等への乗り上げによる横転」と判定する(S24)。すなわち、平均値(Vzr+Vzl)/2が正である場合には、車両が上方へ移動しているものとみなす

0048

また、平均値(Vzr+Vzl)/2が0以下の場合、横転形態判定部44は、図6に示す「斜面への駆け下り(落下)による横転」と判定する(S25)。すなわち、平均値(Vzr+Vzl)/2が負である場合には、車両が下方へ移動しているものとみなす。

0049

そして、本実施形態では、横転検出ECU4aの閾値設定部45は、「横滑りに伴う横転以外の横転」である「斜面への乗り上げによる横転」及び「横滑りに伴う横転以外の横転」の横転判定閾値を第1閾値ωth1に設定する。また、S24,S25の判定結果を、図示しないが、例えばEDR(Event Data Recorder)や不揮発性メモリに、車両事故に関する事故情報として記録する。この事故情報は、事故の検証などに利用される。なお、斜面への乗り上げによる横転と斜面への駆け下りによる横転とで異なる閾値を設定してもよい。

0050

一方、横転形態判定部44は、比Vzr/ωx又はVzl/ωxが所定値αよりも小さい場合(S21:Yes)、「横滑りに伴う横転」であると判定する(S27)。そして、横転検出ECU4aの閾値設定部45は、横転判定閾値を第2閾値ωth2に設定する(S28)。

0051

続いて、横転検出ECU4aの横転判定部43は、横転角速度算出部42により算出された横転角速度の値ωxが、上記横転形態判定処理により設定された所定の横転判定閾値(ωth1又はωth2)以上であるか否かの判定を行う(S15)。横転角速度の値ωxが所定の横転判定閾値(ωth1又はωth2)以上である場合(S15:Yes)、横転判定部43は、車両右側の速度の値Vzr又は車両左側の速度の値Vzlが所定速度以上であるか否かの判定を行う(S16)。

0052

車両右側の速度の値Vzr、又は、車両左側の速度の値Vzlが所定速度(例えば時速2km)以上である場合(S16:Yes)、横転判定部43は、車両に横転が発生したと判定し(S17)、乗員保護装置5を作動させる(S18)。

0053

なお、横転角速度の値ωxが横転判定閾値(ωth1又はωth2)未満である場合(S15:No)、及び、車両右側の速度の値Vzr及び車両左側の速度の値Vzlが所定速度未満である場合(S16:No)、横転判定部43は、車両に横転が発生していないと判定し(S19)、S11に戻りS11以降を繰り返す。

0054

以上説明したように、第2の実施形態の車両横転検出装置1は、上下速度算出部41により算出された車両右側及び車両左側における車両上下方向の速度の値Vzr、Vzlのうち一方の値と、横転角速度算出部42により算出された横転角速度の値ωxとの比に基づいて車両の横転形態を判定する横転形態判定部(44,S21)を備えている。そして、横転形態判定部44は、横滑りに伴う横転と、横滑りに伴う横転以外の横転とを判定することを特徴とする。

0055

この構成によれば、横転形態判定部(44,S21)によって、車両右側及び車両左側における車両上下方向の速度の値Vzr、Vzlのうち一方の値と横転角速度の値ωxとの比に基づいて、車両の横転形態(横滑りに伴う横転かそれ以外の横転か)を判別することができる。これにより、横転形態に応じて乗員保護装置5を適切に作動させることが可能となる。

0056

また、横転形態判定部44により判定された横転形態に応じて、横転判定閾値を設定する閾値設定部45を備え、閾値設定部(45,S26,S28)は、横転形態判定部44により横滑りに伴う横転以外の横転と判定された場合、横転判定閾値を第1閾値ωth1に設定し、横転形態判定部44により横滑りに伴う横転と判定された場合、第1閾値よりも小さい値である第2閾値ωth2に設定することを特徴とする。

0057

この構成によれば、閾値設定部45により横転形態判定部44により判定された横転形態に応じた適切な横転判定閾値を設定することができる。具体的には、横滑りに伴う横転の横転判定閾値ωth2を、横滑りに伴う横転以外の横転の横転判定閾値ωth1よりも小さい値とすることで、横転角速度ωxが急激に上昇する横滑りに伴う横転時に早いタイミングで乗員保護装置5(カーテンエアバッグ)を作動させることができる。

0058

これにより、横転発生から乗員保護装置5の展開が要求されるまでの時間(要求ON時間)が早い横滑りに伴う横転と、要求ON時間が遅い横滑りに伴う横転以外の横転とで、乗員保護装置5が作動するタイミングを調節して、適切なタイミングで乗員保護装置5を展開させることができる。

0059

本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形または拡張を施すことができる。例えば、横転角速度ωx、上下速度Vzr,Vzlに加え、車両の横転角度の値θを算出するようにしてもよい。具体的には、横転検出ECU4の横転角速度算出部42により算出した横転角速度の値ωxを積分することにより車両の横転角度の値θを求める。この横転角度の値θを横転判定処理に、更に用いるようにしてもよい。

0060

また、横転角速度の値ωxを用いることにより、車両が車両右向き及び左向きのどちら向きに横転するかによって、車両右側及び左側のいずれかの乗員保護装置5を早く展開するようにしてもよい。例えば、車両右向きに横転する場合、車両左側よりも車両右側の乗員保護装置5を早く展開するようにしてもよい。

0061

また、加速度センサ2,3としては、車両の上下方向の加速度を検出すると共に車両左右方向の加速度を検出する二軸センサを用いてもよい。

0062

1車両横転検出装置
2 右加速度センサ
3 左加速度センサ
4,4a横転検出ECU
41上下速度算出部(上下速度算出手段)
42横転角速度算出部(横転角速度算出手段)
43横転判定部(横転判定手段)
44横転形態判定部(横転形態判定手段)
45閾値設定部(閾値設定手段)
5乗員保護装置
M 縁石

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