図面 (/)

技術 インキ吸入器

出願人 株式会社パイロットコーポレーション
発明者 芳野清隆
出願日 2014年10月15日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2014-210947
公開日 2016年5月16日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2016-078298
状態 特許登録済
技術分野 ペン・筆 製図用具、黒板
主要キーワード 中空筒 有色樹脂 二重筒状 略正八角形 ピストンガイド インキ容器内 軸方向長 被ガイド
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年5月16日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

インキタンク把持して軸方向後方に引き抜くことを使用者に促すことができるイン吸入器を提供すること。

解決手段

インキを収容するインキ収容部を軸方向前方に規定する筒形のインキタンクと、フランジ部とロッドとを有するピストンと、インキタンクの軸方向後方にインキタンクに対して回転可能にインキタンクの内側に接続されたノブと、を備え、インキタンクの軸方向後方には、周方向の少なくとも一部に係合部が形成されており、ノブの軸方向の一部には、周方向の少なくとも一部に係合部に回転可能に係合される被係合部が形成されており、インキタンクの端部には、切込みが設けられていて、拡径可能となっており、係合部と被係合部とは、インキタンクの端部を一時的に拡径させることで係合されるようになっており、インキタンクの軸方向後方には、筒状のカバーが嵌められている。

概要

背景

図11は、万年筆等に使用されている従来のイン吸入器400の概略縦断面図である。図11に示されるように、従来のインキ吸入器400は、インキを収容するインキ収容部411cを軸方向前方に規定する筒形インキタンク410と、インキ収容部411cの内周面に当該インキ収容部411cの軸方向に摺動可能且つ液密に嵌め込まれたフランジ部422と、当該フランジ部422からインキタンク410の軸方向後方に向かって伸長するロッド421と、を有するピストン420と、インキタンク410の軸方向後方に当該インキタンク410に対して回転可能に接続されたノブ430と、を備えている。ピストン420のロッド421の少なくとも一部の側面には、雄ネジ部423sが形成されており、ノブ430の少なくとも前方領域は、雌ネジ部430sを有する中空筒状であり、ロッド421の雄ネジ部423sとノブ430の雌ネジ部430sとが互いに螺合している。

インキタンク410の軸方向後方には、当該インキタンク410の外周よりも大径の筒形のカバー450の一側が接着固定されている。当該カバー450の他側は、ノブ430の軸方向前方の外周よりも大径となっており、当該カバー450の他側端には絞り部が設けられていて、ノブ430の外周に設けられたフランジの軸方向後方への移動を規制しつつ、当該カバー450に対して回転可能であるようにノブ430を支持している。

一般に、インキタンク410の軸方向後方への筒形のカバー450の一側の接着固定には、雄ネジ部と雌ネジ部とによる螺合(螺着)が併用され得る。通常、インキタンク410は透明樹脂製であり、ノブ430及びピストン420は有色樹脂製であり、カバー450は金属製である。

以上のようなインキ吸入器400は、特許第4596675号公報(特許文献1)、特許第5388360号公報(特許文献2)及び特開2013−43285号公報(特許文献3)などに開示されている。

以上のようなインキ吸入器400にインキを吸入させるには、まず万年筆等のケーシングを取り外してインキ吸入器400のノブ430を露出させる。そして、必要に応じて当該ノブ430を一方向(図11のAの方向)に回転操作して、ピストン420をインキタンク410の軸方向の最も前方に位置させる。次いで、万年筆等のペン先インキ容器内のインキに浸し、その状態でノブ430を反対方向(図11のBの方向)に回転操作する。これに伴って、インキタンク410内のピストン420は当該インキタンク410の軸方向後方へ移動する。これにより、インキタンク410内に負圧が生じて、インキがインキ容器内からペン先を介してインキタンク410内に吸入される。

概要

インキタンクを把持して軸方向後方に引き抜くことを使用者に促すことができるインキ吸入器を提供すること。インキを収容するインキ収容部を軸方向前方に規定する筒形のインキタンクと、フランジ部とロッドとを有するピストンと、インキタンクの軸方向後方にインキタンクに対して回転可能にインキタンクの内側に接続されたノブと、を備え、インキタンクの軸方向後方には、周方向の少なくとも一部に係合部が形成されており、ノブの軸方向の一部には、周方向の少なくとも一部に係合部に回転可能に係合される被係合部が形成されており、インキタンクの端部には、切込みが設けられていて、拡径可能となっており、係合部と被係合部とは、インキタンクの端部を一時的に拡径させることで係合されるようになっており、インキタンクの軸方向後方には、筒状のカバーが嵌められている。

目的

本発明は、以上のような問題に鑑みて、インキタンクを把持して軸方向後方に引き抜くことを使用者に促すことができるインキ吸入器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

インキを収容するインキ収容部を軸方向前方に規定する筒形インキタンクと、前記インキ収容部の内周面に当該インキ収容部の軸方向に摺動可能且つ液密に嵌め込まれたフランジ部と、当該フランジ部から前記インキタンクの軸方向後方に向かって伸長するロッドと、を有するピストンと、前記インキタンクの軸方向後方に当該インキタンクに対して回転可能に当該インキタンクの内側に接続されたノブと、を備え、前記ロッドの少なくとも一部の側面には、雄ネジ部が形成されており、前記ノブの少なくとも前方領域は、雌ネジ部を有する中空筒状であり、前記ロッドの雄ネジ部と前記ノブの雌ネジ部とが互いに螺合しており、前記インキタンクの軸方向後方には、周方向の少なくとも一部に係合部が形成されており、前記ノブの軸方向の一部には、周方向の少なくとも一部に前記係合部に回転可能に係合される被係合部が形成されており、前記インキタンクの端部には、切込みが設けられていて、拡径可能となっており、前記係合部と前記被係合部とは、前記インキタンクの端部を一時的に拡径させることで係合されるようになっており、前記インキタンクの軸方向後方には、筒状のカバーが嵌められていることを特徴とする筆記具のインキ吸入器

請求項2

前記カバーの軸方向の長さは、10mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のインキ吸入器。

請求項3

前記カバーに対して前記インキタンクの軸方向前方の少なくとも一部の側面に、高摩擦部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のインキ吸入器。

請求項4

前記高摩擦部は、前記インキタンクの周方向の少なくとも一部に亘って延在する突条として構成されていることを特徴とする請求項3に記載のインキ吸入器。

請求項5

前記インキタンクは、透明な樹脂製であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインキ吸入器。

請求項6

前記カバーの軸方向の少なくとも一部には、周方向の少なくとも一部に第2係合部が設けられており、前記インキタンクの軸方向の少なくとも一部には、周方向の少なくとも一部に第2被係合部が設けられており、前記カバーは、前記第2係合部と前記第2被係合部とが係合して前記インキタンクの端部に嵌められていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインキ吸入器。

請求項7

インキを収容するインキ収容部を軸方向前方に規定する筒形のインキタンクと、前記インキ収容部の内周面に当該インキ収容部の軸方向に摺動可能且つ液密に嵌め込まれたフランジ部と、当該フランジ部から前記インキタンクの軸方向後方に向かって伸長するロッドと、を有するピストンと、前記インキタンクの軸方向後方に当該インキタンクに対して回転可能に当該インキタンクに接続されたノブと、を備え、前記ピストンの前記ロッドの少なくとも一部の側面には、雄ネジ部が形成されており、前記ノブの少なくとも前方領域は、雌ネジ部を有する内筒外筒とを有する二重筒状であり、前記ロッドの雄ネジ部と前記ノブの雌ネジ部とが互いに螺合しており、前記インキタンクの軸方向後方には、周方向の少なくとも一部に係合部が形成されており、前記ノブの軸方向の一部には、周方向の少なくとも一部に前記係合部に回転可能に係合される被係合部が形成されており、前記ノブの外筒の端部には、切込みが設けられていて、拡径可能となっており、前記係合部と前記被係合部とは、前記ノブの外筒の端部を一時的に拡径させることで係合されるようになっており、前記ノブの外筒の軸方向前方には、筒状のカバーが嵌められていることを特徴とする筆記具のインキ吸入器。

請求項8

前記カバーの軸方向の少なくとも一部には、周方向の少なくとも一部に第2係合部が設けられており、前記ノブの外筒の軸方向の少なくとも一部には、周方向の少なくとも一部に第2被係合部が設けられており、前記カバーは、前記第2係合部と前記第2被係合部とが係合して前記ノブの外筒の軸方向前方に嵌められていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインキ吸入器。

技術分野

0001

本発明は、万年筆等のイン吸入器に関する。より詳しくは、万年筆等のペン先インキ容器内のインキに浸した状態で、ノブ回転操作することに伴うピストン前後移動によってインキを吸入するタイプのインキ吸入器に関する。

背景技術

0002

図11は、万年筆等に使用されている従来のインキ吸入器400の概略縦断面図である。図11に示されるように、従来のインキ吸入器400は、インキを収容するインキ収容部411cを軸方向前方に規定する筒形インキタンク410と、インキ収容部411cの内周面に当該インキ収容部411cの軸方向に摺動可能且つ液密に嵌め込まれたフランジ部422と、当該フランジ部422からインキタンク410の軸方向後方に向かって伸長するロッド421と、を有するピストン420と、インキタンク410の軸方向後方に当該インキタンク410に対して回転可能に接続されたノブ430と、を備えている。ピストン420のロッド421の少なくとも一部の側面には、雄ネジ部423sが形成されており、ノブ430の少なくとも前方領域は、雌ネジ部430sを有する中空筒状であり、ロッド421の雄ネジ部423sとノブ430の雌ネジ部430sとが互いに螺合している。

0003

インキタンク410の軸方向後方には、当該インキタンク410の外周よりも大径の筒形のカバー450の一側が接着固定されている。当該カバー450の他側は、ノブ430の軸方向前方の外周よりも大径となっており、当該カバー450の他側端には絞り部が設けられていて、ノブ430の外周に設けられたフランジの軸方向後方への移動を規制しつつ、当該カバー450に対して回転可能であるようにノブ430を支持している。

0004

一般に、インキタンク410の軸方向後方への筒形のカバー450の一側の接着固定には、雄ネジ部と雌ネジ部とによる螺合(螺着)が併用され得る。通常、インキタンク410は透明樹脂製であり、ノブ430及びピストン420は有色樹脂製であり、カバー450は金属製である。

0005

以上のようなインキ吸入器400は、特許第4596675号公報(特許文献1)、特許第5388360号公報(特許文献2)及び特開2013−43285号公報(特許文献3)などに開示されている。

0006

以上のようなインキ吸入器400にインキを吸入させるには、まず万年筆等のケーシングを取り外してインキ吸入器400のノブ430を露出させる。そして、必要に応じて当該ノブ430を一方向(図11のAの方向)に回転操作して、ピストン420をインキタンク410の軸方向の最も前方に位置させる。次いで、万年筆等のペン先をインキ容器内のインキに浸し、その状態でノブ430を反対方向(図11のBの方向)に回転操作する。これに伴って、インキタンク410内のピストン420は当該インキタンク410の軸方向後方へ移動する。これにより、インキタンク410内に負圧が生じて、インキがインキ容器内からペン先を介してインキタンク410内に吸入される。

先行技術

0007

特許第4596675号公報
特許第5388360号公報
特開2013−43285号公報

発明が解決しようとする課題

0008

万年筆等は、ペン先のメンテナンス清掃)や、インキ色交換等のために、インキ吸入器を本体から取り外す必要がある。インキ吸入器を万年筆等から取り外す時に、使用者が、インキ吸入器のノブを把持して軸方向後方に引き抜こうとすると、ノブとカバーとの間の遊びのためにノブが径方向に動いてしまって、ノブのフランジがカバーの絞り等を通過してしまう懸念がある。従って、ノブでは無く、インキタンクまたはカバーを把持して軸方向後方に引き抜くことを、使用者に促したい。

0009

ところが、従来のカバーは、絞り部の変形を避けるために前述の通り金属製であることが一般的であるため、外周面滑り易く、使用者の把持に適さないという問題があった。また、当該カバーは、一側においてインキタンクと接着固定され他側においてノブを回転可能に支持する必要があるため、軸方向に所定の長さを有している。このため、インキタンクの軸方向後方の露出領域は狭く、このことによりインキタンクも使用者の把持に適さないという問題があった。

0010

本発明は、以上のような問題に鑑みて、インキタンクを把持して軸方向後方に引き抜くことを使用者に促すことができるインキ吸入器を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、インキを収容するインキ収容部を軸方向前方に規定する筒形のインキタンクと、前記インキ収容部の内周面に当該インキ収容部の軸方向に摺動可能且つ液密に嵌め込まれたフランジ部と、当該フランジ部から前記インキタンクの軸方向後方に向かって伸長するロッドと、を有するピストンと、前記インキタンクの軸方向後方に当該インキタンクに対して回転可能に当該インキタンクの内側に接続されたノブと、を備え、前記ピストンの前記ロッドの少なくとも一部の側面には、雄ネジ部が形成されており、前記ノブの少なくとも前方領域は、雌ネジ部を有する中空筒状であり、前記ロッドの雄ネジ部と前記ノブの雌ネジ部とが互いに螺合しており、前記インキタンクの軸方向後方には、周方向の少なくとも一部に係合部が形成されており、前記ノブの軸方向の一部には、周方向の少なくとも一部に前記係合部に回転可能に係合される被係合部が形成されており、前記インキタンクの端部には、切込みが設けられていて、拡径可能となっており、前記係合部と前記被係合部とは、前記インキタンクの端部を一時的に拡径させることで係合されるようになっており、前記インキタンクの軸方向後方には、筒状のカバーが嵌められていることを特徴とする筆記具のインキ吸入器である。

0012

本発明によれば、インキタンクの軸方向後方に形成された係合部とノブの軸方向の一部に形成された被係合部とがインキタンクの端部を一時的に拡径させることで係合されている一方、インキタンクの軸方向後方には筒状のカバーが嵌められていて、当該カバーがインキタンクの端部の拡径を効果的に防止している。このような構成を採用したことにより、カバーの軸方向の長さを従来よりも大幅に縮小することができる。この結果、インキタンクの軸方向後方の露出領域を大幅に拡大することができるため、ノブ及びカバーで無くインキタンクを把持して軸方向後方に引き抜くことを使用者に促すことができる。

0013

好ましくは、前記カバーの軸方向の長さは、10mm以下である。この場合、インキタンクの露出領域をより一層大幅に拡大することができるため、ノブ及びカバーで無くインキタンクを把持して軸方向後方に引き抜くことを使用者により一層促すことができる。

0014

また、好ましくは、前記カバーに対して前記インキタンクの軸方向前方の少なくとも一部の側面に、高摩擦部が設けられている。この場合、インキタンクの高摩擦部を把持して軸方向後方に引き抜くことを使用者に促すことができる。

0015

前記高摩擦部は、前記インキタンクの周方向の少なくとも一部に亘って延在する突条として構成されていることが好ましい。この場合、インキタンクの高摩擦部を低コストで容易に形成することができる。

0016

また、前記インキタンクは、透明な樹脂製であることが好ましい。この場合、インキタンクの軸方向後方の露出領域が大幅に拡大されることと相俟って、外部からのインキタンクの視認性が顕著に向上する。これは、デザイン性に優れ、使用者のニーズ応えるものである。

0017

また、好ましくは、前記カバーの軸方向の少なくとも一部には、周方向の少なくとも一部に第2係合部が設けられており、前記インキタンクの軸方向の少なくとも一部には、周方向の少なくとも一部に第2被係合部が設けられており、前記カバーは、前記第2係合部と前記第2被係合部とが係合して前記インキタンクの端部に嵌められている。この場合、カバーの位置をインキタンクの軸方向後方の所定の位置に容易に保持することができる。

0018

また、本発明は、当該インキ吸入器は、インキを収容するインキ収容部を軸方向前方に規定する筒形のインキタンクと、前記インキ収容部の内周面に当該インキ収容部の軸方向に摺動可能且つ液密に嵌め込まれたフランジ部と、当該フランジ部から前記インキタンクの軸方向後方に向かって伸長するロッドと、を有するピストンと、前記インキタンクの軸方向後方に当該インキタンクに対して回転可能に当該インキタンクの内側に接続されたノブと、を備え、前記ピストンの前記ロッドの少なくとも一部の側面には、雄ネジ部が形成されており、前記ノブの少なくとも前方領域は、雌ネジ部を有する内筒外筒とを有する二重筒状であり、前記ロッドの雄ネジ部と前記ノブの雌ネジ部とが互いに螺合しており、前記インキタンクの軸方向後方には、周方向の少なくとも一部に係合部が形成されており、前記ノブの軸方向の一部には、周方向の少なくとも一部に前記係合部に回転可能に係合される被係合部が形成されており、前記ノブの外筒の端部には、切込みが設けられていて、拡径可能となっており、前記係合部と前記被係合部とは、前記ノブの外筒の端部を一時的に拡径させることで係合されるようになっており、前記ノブの外筒の軸方向前方には、筒状のカバーが嵌め込まれていることを特徴とする。

0019

本発明によれば、インキタンクの軸方向後方に形成された係合部とノブの軸方向の一部に形成された被係合部とがインキタンクの端部を一時的に拡径させることで係合されている一方、インキタンクの軸方向後方には筒状のカバーが嵌められていて、当該カバーがインキタンクの端部の拡径を効果的に防止している。このような構成を採用したことにより、カバーの軸方向の長さを従来よりも大幅に縮小することができる。この結果、インキタンクの軸方向の露出領域を大幅に拡大することができるため、ノブ及びカバーで無くインキタンクを把持して軸方向後方に引き抜くことを使用者に促すことができる。

0020

この場合、好ましくは、前記カバーの軸方向の少なくとも一部には、周方向の少なくとも一部に第2係合部が設けられており、前記ノブの外筒の軸方向の少なくとも一部には、周方向の少なくとも一部に第2被係合部が設けられており、前記カバーは、前記第2係合部と前記第2被係合部とが係合して前記ノブの外筒の軸方向前方に嵌め込まれている。このような構成を採用したことにより、カバーの位置をインキタンクの軸方向後方の所定位置に容易に保持することができる。

発明の効果

0021

本発明によれば、インキタンクの軸方向後方に筒状のカバーが嵌められることで、カバーの軸方向の長さを従来よりも大幅に縮小することができる。この結果、インキタンクの軸方向の露出領域を大幅に拡大することができるため、ノブ及びカバーで無くインキタンクを把持して軸方向後方に引き抜くことを使用者に促すことができる。

0022

あるいは、本発明によれば、ノブの外筒の軸方向前方に筒状のカバーが嵌められることで、カバーの軸方向の長さを従来よりも大幅に縮小することができる。この結果、インキタンクの軸方向の長さを従来よりも大幅に拡大することができるため、ノブ及びカバーで無くインキタンクを把持して軸方向後方に引き抜くことを使用者に促すことができる。

図面の簡単な説明

0023

本発明の第1の実施の形態のインキ吸入器の概略縦断面図である。図1(A)は、ピストンが軸方向の最も後方にある状態を示す図であり、図1(B)は、ピストンが軸方向の最も前方にある状態を示す図である。
図1のインキ吸入器のインキタンクの概略図である。図2(A)は、インキタンクの概略縦断面図であり、図2(B)は、図2(A)の右方向から見たインキタンクの概略正面図であり、図2(C)は、図2(A)のC−C線断面図である。
図1のインキ吸入器のピストンの概略図である。図3(A)は、ピストンの概略側面図であり、図3(B)は、図3(A)のB−B線断面図であり、図3(C)は、図3(A)のC−C線断面図である。
図1のインキ吸入器のノブの概略縦断面図である。
図1のインキ吸入器のピストンガイドの概略正面図である。
図1のインキ吸入器のカバーの概略縦断面図である。
図1のインキ吸入器の組み立て方法の一例を説明するための図である。図7(A)は、インキタンクにグリスを塗布する工程を示す図であり、図7(B)は、インキタンクにピストンを挿入する工程を示す図であり、図7(C)は、ピストンにピストンガイドを組み付ける工程を示す図であり、図7(D)は、ピストンのロッドにノブを螺合させる工程を示す図であり、図7(E)は、インキタンクにノブを係合する工程を示す図であり、図7(F)は、インキタンクの軸方向後方にカバーを嵌める工程を示す図である。
本発明の第2の実施の形態のインキ吸入器の概略縦断面図である。
図8のインキ吸入器のインキタンクの概略縦断面図である。
図8のインキ吸入器のノブの概略縦断面図である。図10(A)は、ノブの概略縦断面図であり、図10(B)は、ノブの概略側面図である。
従来のインキ吸入器の概略縦断面図である。

実施例

0024

以下に、添付の図面を参照して本発明の第1の実施の形態を詳細に説明する。

0025

図1は、本発明の第1の実施の形態のインキ吸入器100の概略縦断面図である。図1(A)は、ピストン20が軸方向の最も後方にある状態を示す図であり、図1(B)は、ピストン20が軸方向の最も前方にある状態を示す図である。

0026

図1に示すように、本発明の第1の実施の形態のインキ吸入器100は、インキを収容するインキ収容部11cを軸方向前方に規定する筒形のインキタンク10と、インキ収容部11cの内周面に当該インキ収容部11cの軸方向に摺動可能かつ液密に嵌め込まれたフランジ部22と、当該フランジ部22からインキタンク10の軸方向後方に向かって伸長するロッド21と、を有するピストン20と、インキタンク10の軸方向後方に当該インキタンク10に対して回転可能に当該インキタンク10の内側に接続されたノブ30と、を備えている。

0027

図2は、図1のインキ吸入器100のインキタンク10の概略図である。図2(A)は、インキタンク10の概略縦断面図であり、図2(B)は、図2(A)の右方向から見たインキタンク10の概略正面図であり、図2(C)は、図2(A)のC−C線断面図である。

0028

図2(A)に示すように、インキタンク10には、その軸方向後方にスリーブ部12が形成されている。インキタンク10の全長は49.6mmであり、その軸方向前方の34.5mmの領域に内径5.67mm、外径7.2mmの円筒状部11によってインキ収容部11cが規定されている。円筒状部11の軸方向後方には15.1mmの長さを有するスリーブ部12が連続している。スリーブ部12の内径は4.9mmであるが、スリーブ部12の外側表面上に高摩擦部13が設けられている。具体的には、本実施の形態の高摩擦部13は、インキタンク10の軸方向に略等間隔で5カ所に設けられた、インキタンク10の周方向に延在する突条14として設けられている。円筒状部11の内周面とスリーブ部12の内周面とは、テーパ推移部11tを介して連続している。

0029

また、インキタンク10の軸方向後方に位置するスリーブ部12の内周面上には、図2(B)に示すように、その上方側及び下方側のそれぞれに、軸方向に沿って所定高さだけ隆起した隆起部19a、19bが設けられている。但し、当該隆起部19a、19bは、図2(A)に示す上方切り欠き16a及び下方切り欠き16bによって、軸方向の一部において中断されている。上方切り欠き16a及び下方切り欠き16bは、それぞれ軸方向長さが1.15mmであり、図2(C)に示すように、高さh=1.225mm分だけ切り欠かれるように形成されている。

0030

また、図2(A)及び図2(B)に示すように、インキタンク10の軸方後方に位置するスリーブ部12の内周面の左右2カ所には、溝部17が設けられている。本実施の形態の溝部17は、それぞれ、幅1.1mm、幅方向中央の深さ0.875mmのコ字状の断面を有しており、スリーブ部12の軸方向後方の端部に14.2mmの長さで形成されている。

0031

また、スリーブ部12の軸方向の一部には、第2被係合部が形成されている。本実施の形態では、図2(A)に示すように、スリーブ部12の外側表面の上下2カ所において軸方向後方の端部から3.4mmの位置を中心として軸方向に0.5mmの幅を有する突部15が、第2被係合部として、周方向に120°に亘るように形成されている。

0032

更に、図2(B)に示すように、スリーブ部12の軸方向後方の端部には、左右2カ所においてそれぞれ長さ3.35mmで幅0.7mmの切り込み18が設けられていて、拡径可能となっている。

0033

図3は、図1のインキ吸入器100のピストン20の概略図であり、図3(A)は、ピストン20の概略側面図であり、図3(B)は、図3(A)のピストン20のB−B線断面図であり、図3(C)は、図3(A)のピストン20のC−C線断面図である。

0034

図3(A)に示されるように、ピストン20のロッド21には、少なくとも一部の側面に、雄ネジ部23sが形成されている。本実施の形態では、図3(B)に示すように、ロッド21の全体が、円柱形状をその軸線方向に平行で且つ互いに平行に対向する2つの平面で同一の深さに面取りした形状の断面、すなわち、長方形の対向する2つの短辺を円弧状に張り出させた形状の断面、を有する被ガイド部23として形成されている。そして、被ガイド部23の円弧状に張り出した領域の、軸方向について大部分に、雄ネジ部23sが形成されている。

0035

本実施の形態では、ピストンの全長は26.7mmであり、フランジ部22の長さが2.4mmであり、ロッド21の長さが24.3mmである。また、フランジ部22の直径は5.59mmである。また、ロッド21(被ガイド部23)の雄ネジ部23sは、外径が3.1mm、谷径が2.5mm、有効径が2.75mmであり、被ガイド部23の厚さ(被ガイド部23の対向する2つの平面間の距離)は、1.7mmである。

0036

更に、本実施の形態では、図3(C)に示すように、被ガイド部23の軸方向後方に、それぞれ円弧状に張り出した張出部24が形成されており、当該張出部24は、雄ネジ部23sの谷径と略同一の直径を有している。

0037

図4は、図1のインキ吸入器100のノブ30の概略縦断面図である。ノブ30の少なくとも前方領域は、雌ネジ部30sを有する中空筒状である。本実施の形態では、図4に示すように、ノブ30の軸方向前方の端部は開放しているが、軸方向後方の端部は閉じており、内周面全体に雌ネジ部30sが形成されている。そして、ノブ30の雌ネジ部30sは、ロッド21の雄ネジ部23sと互いに螺合するようになっている。本実施の形態では、ノブ30の全長は22.8mmであり、雌ネジ部30sの長さは21.3mmである。また、ノブ30の軸方向後方に、使用者が当該ノブ30を回転操作する際に把持するための、断面が略正八角形で軸方向後方に向かってやや先細りとされた、長さ9.1mmの把持部が、設けられている。

0038

更に、ノブ30の軸方向の一部には、周方向の少なくとも一部にスリーブ部12の上方切り欠き16a及び下方切り欠き16bに回転可能に係合される被係合部が形成されている。本実施の形態では、図4に示すように、ノブ30の軸方向前方から10.2mmの位置を中心として軸方向に1mmの幅を有する膨出部31が、被係合部として、周方向に、高さ0.325mmだけ膨出するように形成されている。膨出部31の軸方向前方側は、テーパ状に面取りされている。

0039

そして、上方切り欠き16a及び下方切り欠き16bとノブ30の膨出部31とは、切り込み18の存在によってスリーブ部12の軸方向後方の端部を一時的に拡径させることで、係合されるようになっている。

0040

図5は、図1のインキ吸入器100のピストンガイド40の概略正面図である。本実施の形態のピストンガイド40は、図5に示すように、U字状の断面を有していると共に、当該U字状断面における一対の脚部42に、対向する互いに平行な2つの平面がガイド部41として形成されている。本実施の形態では、ピストンガイド40の厚み(軸方向の長さ)は、1.5mmであり、U字状の断面における一対の脚部42の外周は、直径4.75mmの円弧の一部を形成している。更に、ピストンガイド40のU字状の断面における一対の脚部42の端部42e間の離間距離は、1.6mmであり、ガイド部41の2つの平面の離間距離の1.95mmよりも小さくなっている。

0041

また、図5に示すように、ピストンガイド40の軸方向の左右2カ所の外周面には、断面が非円形とされた突起43が軸方向全体に亘って設けられている。本実施の形態の突起43は、それぞれ、幅1mm、幅方向中央の高さ0.275mmに形成されており、インキタンク10のスリーブ部12の内周面の左右2カ所に設けられた溝部17と係合するようになっている。

0042

本実施の形態のピストンガイド40は、図1に示すように、スリーブ部12に内嵌されており、ロッド21の被ガイド部23を軸方向に摺動させるようになっている。そして、ロッド21の被ガイド部23の軸方向後方に形成された張出部24(図3(C)参照)は、当該軸方向に見てガイド部41(脚部42の対向する互いに平行な2つの平面)の少なくとも一部と重なるようになっている。

0043

図6は、図1のインキ吸入器100のカバー50の概略縦断面図である。図6に示すように、カバー50は、軸方向の長さが4.2mmであり、内径が6.25mmであり、外径が6.73mmである円筒形状を有している。カバー50の軸方向の少なくとも一部には、周方向の少なくとも一部に第2係合部が設けられている。本実施の形態では、図6に示すように、カバー50の内周面に、当該カバー50の軸方向の両端部からそれぞれ0.6mmの位置を中心として軸方向に0.6mmの幅を有する凹条51が第2係合部として形成されている。

0044

次に、図7を参照して、本発明の第1の実施の形態のインキ吸入器の組み立て方法の一例について説明する。図7(A)は、インキタンク10にグリスを塗布する工程を示す図であり、図7(B)は、インキタンク10にピストン20を挿入する工程を示す図であり、図7(C)は、ピストン20にピストンガイド40を組み付ける工程を示す図であり、図7(D)は、ピストン20のロッド21にノブ30を螺合させる工程を示す図であり、図7(E)は、インキタンク10にノブ30を係合する工程を示す図であり、図7(F)は、インキタンク10の軸方向後方にカバー40を嵌める工程を示す図である。

0045

まず、図7(A)に示すように、インキタンク10のインキ収容部11cの内周面全体に、フランジ部22の摺動を円滑にするためのグリスが、適宜の塗布具Tを用いて、塗布される。更に、図示されていないが、ピストン20の雄ネジ部23sを含む被ガイド部23には、雄ネジ部23sを含む被ガイド部23の摺動等を円滑にするためのグリスが塗布される。

0046

次に、図7(B)に示すように、ピストン20のフランジ部22が軸方向前方(図7(B)の左側)に位置する向きで、当該ピストン20がインキタンク10の軸方向前方(図7(B)の左側)からインキタンク10内に挿入される。

0047

次に、図7(C)に示すように、フランジ部22の前面の形状に対応する先端形状を有する工具(図7(C)に破線で示されている)によって、インキタンク10内に挿入されたピストン20が、軸方向後方へ更に押し込まれる。これにより、ピストン20の被ガイド部23の軸方向後方側の一部が、インキタンク10のスリーブ部12の軸方向後方の端部から突出される。

0048

次に、図7(D)に示すように、スリーブ部12の軸方向後方の端部から突出した被ガイド部23の軸方向後方側の当該一部に、ピストンガイド40が、当該ピストンガイド40のU字状の断面における一対の脚部42の端部の側(開放側)から嵌め入れられる。そして、ピストンガイド40の突起43とスリーブ部12の溝部17とが、両者が係合するように、位置合わせされる。その後、軸方向後方側(図7(D)の右側)から、ノブ30の雌ネジ部30sが被ガイド部23の雄ネジ部23sにねじ込まれていき、これに伴って、ノブ30の軸方向前方の端部が、ピストンガイド40を軸方向前方の所定位置にまでスライド移動させていく。この間、スリーブ部12の溝部17が、ピストンガイド40の突起43を、軸方向に摺動させていく。

0049

ピストンガイド40を軸方向前方の所定位置にまでスライド移動させる過程において、図7(E)に示すように、ノブ30の膨出部31が、スリーブ部12の隆起部19a、19bに当接する。そして、ノブ30の雌ネジ部30sを更にねじ込むと、スリーブ部12の切り込み18(図7(B)参照)の存在により、スリーブ部12の軸方向後方の端部が拡径して、ノブ30の膨出部31のテーパ状の面取り部にスリーブ部12の隆起部19a、19bが乗り上げる。その後、ノブ30の雌ネジ部30sを更にねじ込むと、膨出部31は、スリーブ部12の上方切り欠き16a及び下方切り欠き16b(隆起部19a、19bが存在しない領域)と係合する。これにより、スリーブ部12の軸方向後方の端部は、拡径前の状態に戻る。この時のピストンガイド40の位置が、前記所定位置となる。

0050

なお、ノブ30の雌ネジ部30sをねじ込むことでノブ30をスリーブ部12に対して相対移動させてノブ30の膨出部31とスリーブ部12の上方切り欠き16a及び下方切り欠き16bとを係合させる代わりに、ノブ30を単純にスリーブ部12に対して軸方向に押し込むことでノブ30をスリーブ部12に対して相対移動させてノブ30の膨出部31とスリーブ部12の上方切り欠き16a及び下方切り欠き16bとを係合させてもよい。

0051

次に、図7(F)に示すように、スリーブ部12の軸方向後方に、筒状のカバー50が嵌められる。この時、スリーブ部12の突部15とカバー50の凹条51とが係合する。前述の通り、カバー50には、内周面に当該カバー50の軸方向の両端部から等距離の位置に2つの凹条51が形成されている。このため、カバー50を一側からでも他側からでもスリーブ部12に嵌めることができる。

0052

次に、本実施の形態のインキ吸入器100の作用について説明する。

0053

まず、万年筆等のケーシングを取り外して、インキ吸入器100のノブ30を露出させる。製品によっては、購入時に、図1(B)に示すように、ピストン20がインキタンク10のインキ収容部11cの軸方向の最も前方に位置した状態にある。そうで無い場合には、ノブ30を一方向に回転操作して、ノブ30の雌ネジ部30sを介してピストン20の雄ネジ部23sを送り出していくことにより、やはり図1(B)に示すように、ピストン20をインキタンク10のインキ収容部11cの軸方向の最も前方に位置させる。

0054

この回転操作によるピストン20の雄ネジ部23sの送り出しの際、インキタンク10のスリーブ部12の所定位置に内嵌されたピストンガイド40のガイド部41が、ピストン20の被ガイド部23を軸方向に摺動させる。これにより、当該ピストン20は、軸線回りに回転することがない。

0055

また、ノブ30の回転操作によるピストン20の雄ネジ部23sの送り出しが続いていくと、ピストン20の張出部24がピストンガイド40に当接する。これにより、それ以後の雄ネジ部23sの送り出しが制限される(ストッパ機能)。これにより、ピストン20の雄ネジ部23sがノブ30の雌ネジ部30sから抜けてしまうことが防止される。この時のピストン20の位置が、当該ピストン20の軸方向の最も前方の位置である。

0056

次に、万年筆等のペン先をインキ容器内のインキに浸し、その状態でノブ30を反対方向に回転操作する。これに伴って、インキ収容部11c内のピストン20が、当該インキ収容部11cの軸方向後方(図1(B)の右側)へ移動される。これにより、インキ収容部11c内に負圧が生じて、インキがインキ容器内からペン先を介してインキ収容部11c内に吸入される。ノブ30を反対方向に更に回転操作していくと、図1(A)に示すように、ピストン20がインキ収容部11cの軸方向の最も後方まで移動される。これにより、インキ収容部11c内の略全体へのインキ吸入が完了する。

0057

以上のような本実施の形態のインキ吸入器100では、インキタンク10のスリーブ部12に形成された上方切り欠き16a及び下方切り欠き16bとノブ30の一部に形成された膨出部31とが、切り込み18の存在によってスリーブ部12の端部を一時的に拡径させることで係合されている一方、スリーブ部12の軸方向後方には筒状のカバー50が嵌められていて、当該カバー50がスリーブ部12の端部の拡径を効果的に防止している。このような構成を採用したことにより、カバー50の軸方向の長さが、従来よりも大幅に縮小されている。この結果、スリーブ部12の露出領域が大幅に拡大されており、万年筆等のメンテナンス(清掃)やインキ色を交換するために本実施の形態のインキ吸入器100を万年筆等の本体から取り外す際に、ノブ30及びカバー50で無くスリーブ部12を把持して軸方向後方に引き抜くことが使用者に促される。

0058

本実施の形態では、カバー50の軸方向の長さは、ほんの4.2mmである。これにより、スリーブ部12の露出領域が、より一層大幅に拡大されており、ノブ30及びカバー50で無くスリーブ部12を把持して軸方向後方に引き抜くことが、使用者により一層促される。

0059

更に、本実施の形態では、カバー50に対してスリーブ部12の軸方向前方の外側表面に、高摩擦部13(図2(A)参照)が設けられている。このため、使用者によってスリーブ部12の高摩擦部13が容易に把持されることにより、本体からインキ吸入器100を容易に引き抜くことができる。本実施の形態の高摩擦部13は、スリーブ部12の周方向の少なくとも一部に亘って延在する突条14として構成されている。このため、高摩擦部13を低コストで容易に形成することができる。

0060

また、本実施の形態のインキタンク10は、透明な樹脂製である。このため、スリーブ部12の露出領域が大幅に拡大されることと相俟って、外部からのインキタンク10の視認性が顕著に向上する。これは、デザイン性に優れ、使用者のニーズに応えるものである。

0061

更に、本実施の形態では、カバー50の内周面に設けられた凹条51が、スリーブ部12の突部15に係合して当該スリーブ部12の端部に嵌められている。このため、カバー50の位置をスリーブ部12の軸方向後方の所定の位置に容易に保持することができる。

0062

次に、図8は、本発明の第2の実施の形態のインキ吸入器200の概略縦断面図である。また、図9は、図8のインキ吸入器200インキタンク210の概略縦断面図であり、図10は、図8のインキ吸入器200のノブ230の概略図であり、図10(A)は、ノブ230の概略縦断面図であり、図10(B)は、ノブ230の概略側面図である。

0063

図8に示すように、本実施の形態のインキ吸入器200は、第1の実施の形態のインキ吸入器100と同様に、インキを収容するインキ収容部211cを軸方向前方に規定する筒形のインキタンク210と、インキ収容部211cの内周面に当該インキ収容部211cの軸方向に摺動可能且つ液密に嵌め込まれたフランジ部222と、当該フランジ部222からインキタンク210の軸方向後方に向かって伸長するロッド221と、を有するピストン220と、インキタンク210の軸方向後方に当該インキタンク210に対して回転可能に当該インキタンク210に接続されたノブ230と、を備えている。

0064

本実施の形態のインキタンク210は、図9に示すように、スリーブ部212の外側表面の周方向全体に、係合部としての切り欠き216が設けられている。切り欠き216は、軸方向後方の端部から2.475mmの位置を中心として軸方向に1.15mmの幅で0.5mmの深さを有している。また、第1の実施の形態とは異なり、スリーブ部212の軸方向後方には、切り込みが設けられていない。その他の構成は、第1の実施の形態のインキタンク10と略同様である。図8及び図9において、第1の実施の形態と同様の構成部分には略同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。

0065

また、図10に示すように、ノブ230は、少なくとも前方領域が雌ネジ部230sを有する内筒232と外筒233とを有する二重筒状である。本実施の形態では、図10(A)に示すように、内筒232の軸方向前方の端部は開放しているが、軸方向後方の端部は閉じており、内周面全体に雌ネジ部30sが形成されている。
外筒233は、内筒232の軸方向後方から9.1mmの位置で当該内筒232の外側表面上に形成された鍔部と、当該鍔部の外周から軸方向前方に向かって5.9mmの長さで延在する内径6.3mm、外径7.3mmの円筒状部材と、から構成されている。また、図10(A)に示すように、外筒233の内周面には、当該外筒233の軸方向前方の端部から1.2mmの位置を中心として軸方向に1mmの幅を有する膨出部235が、被係合部として、周方向に高さ0.325mmだけ膨出するように形成されている。膨出部235の軸方向前方側は、テーパ状に面取りされている。

0066

更に、図10(B)に示すように、外筒233の軸方向前方の端部には、左右2カ所においてそれぞれ長さ3.35mmで幅0.7mmの切り込み234が設けられていて、拡径可能となっている。インキタンク210の切り欠き216とノブ230の膨出部235とは、切り込み234の存在によって外筒233の軸方向前方の端部を一時的に拡径させることで係合されるようになっている。

0067

また、外筒233の軸方向の一部には、第2被係合部が形成されている。本実施の形態では、図10(B)に示すように、外筒233の外側表面の上下2カ所において、軸方向後方前方の端部から0.6mmの位置を中心として軸方向に0.5mmの幅を有する突部15が、第2被係合部として、周方向に120°に亘るように形成されている。

0068

次に、本実施の形態のインキ吸入器200の組み立て方法の一例を説明する。組み立てに先立ち図9及び図10にそれぞれ示すインキタンク210及びノブ230に加え、第1の実施の形態のインキ吸入器100と同様のピストン220、ピストンガイド240及びカバー250が用意される。但し、カバー250は、内径が7.4mmであり、外径が7.88mmであり、第1の実施の形態のカバー50よりも大径とされている。

0069

まず、第1の実施の形態のインキ吸入器100と同様にして、インキタンク210のインキ収容部211cの内周面全体に、ピストン220のフランジ部222の摺動を円滑にするためのグリスが塗布される。更に、ピストン220の雄ネジ部223sを含む被ガイド部223(図8参照)には、雄ネジ部223sを含む被ガイド部223の摺動等を円滑にするためのグリスが塗布される。

0070

次に、第1の実施の形態と同様に、ピストン220がインキタンク210内に押し込まれて、ピストン220の被ガイド部223の軸方向後方側の一部が、インキタンク210のスリーブ部212の軸方向後方の端部から突出される。

0071

次に、スリーブ部212の軸方向後方の端部から突出した被ガイド部223の軸方向後方側の当該一部に、ピストンガイド240が、当該ピストンガイド240のU字状の断面における一対の脚部の端部の側(開放側)から嵌め入れられる。そして、ピストンガイド240の突起とスリーブ部212の溝部212とが、両者が係合するように、位置合わせされる。その後、軸方向後方側から、ノブ230の雌ネジ部230sが被ガイド部223の雄ネジ部223sにねじ込まれていき、これに伴って、ノブ230の軸方向前方の端部が、ピストンガイド240を軸方向前方の所定位置にまでスライド移動させていく。

0072

ピストンガイド240を軸方向前方の所定位置にまでスライド移動させる過程において、ノブ230の膨出部235が、スリーブ部212の軸方向後方の端部に当接する。そして、ノブ230の雌ネジ部230sを更にねじ込むと、外筒233の切り込み234の存在により、外筒233の軸方向前方の端部が拡径して、ノブ230の膨出部235のテーパ状の面取り部がスリーブ部212の軸方向後方の端部に乗り上げる。その後、ノブ230の雌ネジ部230sを更にねじ込むと、膨出部235は、スリーブ部212の切り欠き216と係合する。これにより、外筒233の軸方向前方の端部は、拡径前の状態に戻る。この時のピストンガイド240の位置が、前記所定位置となる。

0073

なお、ノブ230の雌ネジ部230sをねじ込むことでノブ230をスリーブ部212に対して相対移動させて外筒233の膨出部235とスリーブ部212の切り欠き216とを係合させる代わりに、ノブ230を単純にスリーブ部212に対して軸方向に押し込むことでノブ230をスリーブ部212に対して相対移動させて外筒233の膨出部235とスリーブ部212の切り欠き216とを係合させてもよい。

0074

次に、外筒233の端部に、筒状のカバー250が嵌められる。この時、外筒233の突部236とカバー250の凹条とが係合する。

0075

以上のような本実施の形態のインキ吸入器200では、インキタンク210のスリーブ部212に形成された切り欠き216と外筒233の一部に形成された膨出部235とが、切り込み234の存在によって外筒233の端部を一時的に拡径させることで係合されている一方、外筒233の端部には筒状のカバー250が嵌められていて、当該カバー250が外筒233の端部の拡径を効果的に防止している。このような構成を採用したことにより、カバー250の軸方向の長さが、従来よりも大幅に縮小されている。この結果、スリーブ部212の露出領域が大幅に拡大されており、万年筆等のメンテナンス(清掃)やインキ色を交換するために本実施の形態のインキ吸入器200を万年筆等の本体から取り外す際に、ノブ230及びカバー250で無くスリーブ部212を把持して軸方向後方に引き抜くことが使用者に促される。

0076

また、本実施の形態によれば、カバー250の内周面に設けられた凹条が外筒233の突部236に係合して当該外筒233の軸方向の前方に嵌められている。このため、カバー250の位置を外筒233の端部の所定の位置に容易に保持することができる。

0077

更に、本実施の形態では、第1の実施の形態のインキ吸入器100と同様に、カバー250に対してスリーブ部212の軸方向前方の外側表面に、高摩擦部213(図9参照)が設けられている。このため、使用者によってスリーブ部212の高摩擦部213が容易に把持されることにより、本体からインキ吸入器200を容易に引き抜くことができる。本実施の形態の高摩擦部213は、スリーブ部212の周方向の少なくとも一部に亘って延在する突条214として構成されている。このため、高摩擦部213を低コストで容易に形成することができる。

0078

また、本実施の形態のインキタンク210は、第1の実施の形態のインキ吸入器100と同様に、透明な樹脂製である。このため、スリーブ部212の露出領域が大幅に拡大されることと相俟って、外部からのインキタンク210の視認性が顕著に向上する。これは、デザイン性に優れ、使用者のニーズに応えるものである。

0079

10インキタンク
11円筒状部
11cインキ収容部
11tテーパ推移部
12スリーブ部
13 高摩擦部
14突条
15 突部
16a 上方切り欠き
16b 下方切り欠き
17 溝部
18切り込み
19a、19b隆起部
20ピストン
21ロッド
22フランジ部
23被ガイド部
23s雄ネジ部
24張出部
30ノブ
30s雌ネジ部
31膨出部
40ピストンガイド
41ガイド部
42 脚部
42e 脚部の端部
43突起
50カバー
51凹条
100 第1の実施の形態のインキ吸入器
200 第2の実施の形態のインキ吸入器
210 インキタンク
211 円筒状部
211c インキ収容部
212 スリーブ部
213 高摩擦部
214 突条
216 切り欠き
220 ピストン
221 ロッド
222 フランジ部
223 被ガイド部
223s 雄ネジ部
230 ノブ
232内筒
233外筒
234 切り込み
235 膨出部
236 突部
240 ピストンガイド
250 カバー

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

新着 最近 公開された関連が強い 技術

  • 株式会社ワコムの「 電子ペン」が 公開されました。( 2018/11/29)

    【課題・解決手段】紙媒体等への記録機能と電子ペンの機能とを合わせ持ち、かつ、細型化を実現した電子ペンを提供する。送信部とインク筆記部と接続部材と回路基板と筆圧検知部とが、筐体内に収納されて電子ペンが構... 詳細

  • 株式会社パイロットコーポレーションの「 ノック式筆記具」が 公開されました。( 2018/11/29)

    【課題】口金及び筆記体を軸筒内から出没可能な筆記具において、片手でのノック操作により容易に口金及び筆記体を時間差をつけつつ繰り出し可能なノック式筆記具を提供すること。【解決手段】軸筒2と、軸筒2の前端... 詳細

  • ナカバヤシ株式会社の「 鉛筆削り」が 公開されました。( 2018/11/29)

    【課題】削りカスを捨て易く、簡易で軽量な構造で製造できる、鉛筆削りを提供する。【解決手段】刃を回転することにより鉛筆を削る削り部30と、削り部を内包して支持するケーシング10と、ケーシングの内部に削り... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する挑戦したい社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ