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図面 (6)

課題

不均一なブレード長さ対処し、下に横たわる基板にとって十分な断熱を与え、動作条件下でアブレイダブル皮膜摩耗を可能にし、基板に付着したままで長期間の信頼性及び改善された動作効率を与えるアブレイダブル皮膜を提供すること。

解決手段

アブレイダブルシールは、金属基板と、金属基板上の多層セラミック皮膜とを有する。多層セラミック皮膜は、金属基板上に堆積されたベース層と、第1の層に重なるアブレイダブル層と、第2の層に重なるアブレイディング層とを含む。アブレイディング層は、アブレイディング材料から形成される。タービンシステム、及びアブレイダブルシールを形成する方法も開示されている。

概要

背景

ガスタービンのシステムなどの多くのシステムは、熱的、機械的、及び化学的に厳しい環境にさらされる。例えば、ガスタービンの圧縮機部分において、大気は、このプロセス中で大気圧の10〜25倍に圧縮され、約800°F乃至約1250°Fに断熱的に加熱される。この加熱され圧縮された空気は、燃焼器の中に向けられ、そこでこの空気は燃料と混合される。この燃料は点火され、燃焼プロセスが約3000°Fを超えてとても高い温度までガスを加熱する。これらの高温ガスは、タービンを通過し、そこで回転タービンディスクに固定されたエーロフォイルは、エネルギーを抽出してタービンのファン及び圧縮器並びに排気システムを駆動して、そこでこのガスは、発電機ロータを回転させるのに十分なエネルギーを供給して電気を発生させる。密封、及び正確に向けられた高温ガスの流れは、動作効率をもたらす。タービンシールにおけるそのような密封、及び正確に向けられた流れを実現することは、製造が困難で、費用がかかり得る。

動作中、タービンのケーシングシュラウド)は、回転ブレードに対して固定されたままである。典型的には、最高の効率は、シュラウドとブレード先端との間で最小の閾値の隙間を維持することによって実現することができ、それによってバケットの先端を越えての高温ガスの不要な「漏れ」を防ぐ。隙間の増大は、漏れの問題へ導き、ガスタービンエンジンの全体効率のかなりの減少を引き起こす。

タービンブレード先端における過度の磨滅を防ぎつつ効率を改善するために隙間のギャップを最小にする試みがなされている。例えば、いくつかの従来のタービンエンジンは、リングシールセグメント上の遮熱皮膜TBC)を含む。典型的には、セラミック材料が、それらの高温性能及び低い熱伝導性のために、TBC材料として利用される。知られているアブレイダブル皮膜システムは、タービンブレードへの損傷を防ぐために、タービンブレードによって接触されたときに皮膜の一部が摩耗するように設計されているTBCを利用する。また、TBCによって、下に横たわるタービン構成要素は、華氏2000度よりも高くなり得る動作中に存在する高温ガスから隔離される。TBCは、それよりもかなり低い温度で下に横たわるタービン構成要素の温度を維持する。

効率をかなり大きく損失することなく十分な隙間を維持するという要望は、ブレード先端とシュラウドとの間の隙間がシュラウドの全周にわたって不均一であり得るということによってより困難となされている。不均一さは、機械加工中の機械加工公差スタックアップ公差、及び様々な熱質量及び熱応答による不均一な拡張を含むいくつかの要因によって引き起こされる。そのような不均一さは、タービンブレードの長さの変化となると共に、アブレイダブル皮膜へのそれの作用となり、その結果、アブレイダブル皮膜の不均一な摩耗となる。知られているシステムは、タービンブレード先端への損傷を防ぎつつ、ブレード先端の不均一さについてのギャップ及び設計を最小にする。

アブレイダブル皮膜に関して別の共通な問題は、タービンエンジン動作温度に長期間暴露された後の焼結によって皮膜が劣化することである。アブレイダブル皮膜の焼結は、タービンブレードの先端によって接触されるときにせん断するアブレイダブル皮膜の能力をかなり減少させる。高温動作の場合、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)は、不安定になり、且つ皮膜の腐食特性及びアブレイダブル特性は減少させられる。

従って、不均一なブレード長さ対処し、下に横たわる基板にとって十分な断熱を与え、動作条件下でアブレイダブル皮膜の摩耗を可能にし、基板に付着したままで長期間の信頼性及び改善された動作効率を与えるアブレイダブル皮膜の必要性が存在する。アブレイダブルシール、及び上記の欠点の1つ以上に苦しまされないアブレイダブルシールを形成する方法は、技術的に望ましいものである。

概要

不均一なブレード長さに対処し、下に横たわる基板にとって十分な断熱を与え、動作条件下でアブレイダブル皮膜の摩耗を可能にし、基板に付着したままで長期間の信頼性及び改善された動作効率を与えるアブレイダブル皮膜を提供すること。アブレイダブルシールは、金属基板と、金属基板上の多層セラミック皮膜とを有する。多層セラミック皮膜は、金属基板上に堆積されたベース層と、第1の層に重なるアブレイダブル層と、第2の層に重なるアブレイディング層とを含む。アブレイディング層は、アブレイディング材料から形成される。タービンシステム、及びアブレイダブルシールを形成する方法も開示されている。

目的

アブレイダブル皮膜に関して別の共通な問題は、タービンエンジン動作温度に長期間暴露された後の焼結によって皮膜が劣化することである

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

金属基板と、金属基板上の多層セラミック皮膜とを備えるアブレイダブルシールであって、多層セラミック皮膜が、金属基板上に堆積されたベース層と、第1の層に重なるアブレイダブル層と、第2の層に重なるアブレイディング層とを備えており、アブレイディング層が、アブレイディング材料から形成されている、アブレイダブルシール。

請求項2

基板と多層セラミック皮膜との間のボンドコートをさらに備える、請求項1記載のアブレイダブルシール。

請求項3

ボンドコートが、MCrAlXオーバーレイ皮膜である、請求項2記載のアブレイダブルシール。

請求項4

ベース層は、セリア安定化ジルコニアマグネシア安定化ジルコニア、カルシア安定化ジルコニア、イットリア安定化ジルコニア、及びそれらの混合物からなる群から選択される材料のセラミック層を備える、請求項1記載のアブレイダブルシール。

請求項5

ベース層が、約7〜約8重量%のイットリアを含むイットリア安定化ジルコニア(YSZ)を備える、請求項1記載のアブレイダブルシール。

請求項6

ベース層が、稠密縦割れを有するミクロ組織を備える、請求項5記載のアブレイダブルシール。

請求項7

アブレイダブル層が、約18〜約20重量%のイットリアを含むイットリア安定化ジルコニア(YSZ)を備える、請求項1記載のアブレイダブルシール。

請求項8

アブレイダブル層が、稠密縦割れを有するミクロ組織を備える、請求項7記載のアブレイダブルシール。

請求項9

アブレイダブル層が、Yb4Zr3O12を含む、請求項1記載のアブレイダブルシール。

請求項10

アブレイダブル層が、稠密縦割れを有するミクロ組織を備える、請求項9記載のアブレイダブルシール。

請求項11

アブレイダブル層が、幾何学パターンに配置される、請求項1記載のアブレイダブルシール。

請求項12

幾何学パターンが、ダイヤモンドパターンである、請求項9記載のアブレイダブルシール。

請求項13

幾何学パターンがパターンである、請求項9記載のアブレイダブルシール。

請求項14

アブレイディング材料が、約7〜約8重量%のイットリアを含むイットリア安定化ジルコニア(YSZ)である、請求項1記載のアブレイダブルシール。

請求項15

ベース層及びアブレイディング層が、同じ材料から形成される、請求項1記載のアブレイダブルシール。

請求項16

複数の回転構成要素と、アブレイダブルシールであって、金属基板、及び金属基板上の多層セラミック皮膜を含むアブレイダブルシールとを備えるタービンシステムであって、多層セラミック皮膜が、ボンドコート上に堆積されたベース層と、第1の層に重なるアブレイダブル層と、第2の層に重なるアブレイディング層とを備え、アブレイディング層が、アブレイディング材料から形成され、回転構成要素及びアブレイダブルシールが、アブレイダブルシールを回転構成要素に接触させるように配置及び配設されている、タービンシステム。

請求項17

アブレイダブルシールを形成する方法であって、金属基板上に多層セラミック皮膜を堆積することを含み、多層セラミック皮膜が、ボンドコート上に堆積されたベース層と、第1の層に重なるアブレイダブル層と、第2の層に重なるアブレイディング層とを備え、アブレイディング層が、アブレイディング材料から形成されている、方法。

請求項18

多層セラミック皮膜を回転構成要素に接触させることをさらに含む、請求項17記載の方法。

請求項19

構成要素がタービンブレードである、請求項17記載の方法。

請求項20

堆積することが、アブレイダブル層を幾何学パターンにパターン付けすることを含む、請求項17記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、アブレイダブルシールを製造する方法に関する。より具体的には、本発明は、アブレイダブル特性及びアブレイディング特性を有するアブレイダブルシールを形成する方法に関する。

背景技術

0002

ガスタービンのシステムなどの多くのシステムは、熱的、機械的、及び化学的に厳しい環境にさらされる。例えば、ガスタービンの圧縮機部分において、大気は、このプロセス中で大気圧の10〜25倍に圧縮され、約800°F乃至約1250°Fに断熱的に加熱される。この加熱され圧縮された空気は、燃焼器の中に向けられ、そこでこの空気は燃料と混合される。この燃料は点火され、燃焼プロセスが約3000°Fを超えてとても高い温度までガスを加熱する。これらの高温ガスは、タービンを通過し、そこで回転タービンディスクに固定されたエーロフォイルは、エネルギーを抽出してタービンのファン及び圧縮器並びに排気システムを駆動して、そこでこのガスは、発電機ロータを回転させるのに十分なエネルギーを供給して電気を発生させる。密封、及び正確に向けられた高温ガスの流れは、動作効率をもたらす。タービンシールにおけるそのような密封、及び正確に向けられた流れを実現することは、製造が困難で、費用がかかり得る。

0003

動作中、タービンのケーシングシュラウド)は、回転ブレードに対して固定されたままである。典型的には、最高の効率は、シュラウドとブレード先端との間で最小の閾値の隙間を維持することによって実現することができ、それによってバケットの先端を越えての高温ガスの不要な「漏れ」を防ぐ。隙間の増大は、漏れの問題へ導き、ガスタービンエンジンの全体効率のかなりの減少を引き起こす。

0004

タービンブレード先端における過度の磨滅を防ぎつつ効率を改善するために隙間のギャップを最小にする試みがなされている。例えば、いくつかの従来のタービンエンジンは、リングシールセグメント上の遮熱皮膜TBC)を含む。典型的には、セラミック材料が、それらの高温性能及び低い熱伝導性のために、TBC材料として利用される。知られているアブレイダブル皮膜システムは、タービンブレードへの損傷を防ぐために、タービンブレードによって接触されたときに皮膜の一部が摩耗するように設計されているTBCを利用する。また、TBCによって、下に横たわるタービン構成要素は、華氏2000度よりも高くなり得る動作中に存在する高温ガスから隔離される。TBCは、それよりもかなり低い温度で下に横たわるタービン構成要素の温度を維持する。

0005

効率をかなり大きく損失することなく十分な隙間を維持するという要望は、ブレード先端とシュラウドとの間の隙間がシュラウドの全周にわたって不均一であり得るということによってより困難となされている。不均一さは、機械加工中の機械加工公差スタックアップ公差、及び様々な熱質量及び熱応答による不均一な拡張を含むいくつかの要因によって引き起こされる。そのような不均一さは、タービンブレードの長さの変化となると共に、アブレイダブル皮膜へのそれの作用となり、その結果、アブレイダブル皮膜の不均一な摩耗となる。知られているシステムは、タービンブレード先端への損傷を防ぎつつ、ブレード先端の不均一さについてのギャップ及び設計を最小にする。

0006

アブレイダブル皮膜に関して別の共通な問題は、タービンエンジン動作温度に長期間暴露された後の焼結によって皮膜が劣化することである。アブレイダブル皮膜の焼結は、タービンブレードの先端によって接触されるときにせん断するアブレイダブル皮膜の能力をかなり減少させる。高温動作の場合、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)は、不安定になり、且つ皮膜の腐食特性及びアブレイダブル特性は減少させられる。

0007

従って、不均一なブレード長さ対処し、下に横たわる基板にとって十分な断熱を与え、動作条件下でアブレイダブル皮膜の摩耗を可能にし、基板に付着したままで長期間の信頼性及び改善された動作効率を与えるアブレイダブル皮膜の必要性が存在する。アブレイダブルシール、及び上記の欠点の1つ以上に苦しまされないアブレイダブルシールを形成する方法は、技術的に望ましいものである。

先行技術

0008

米国特許第8061978号公報

0009

一実施形態では、アブレイダブルシールは、金属基板と、金属基板上の多層セラミック皮膜とを有する。多層セラミック皮膜は、金属基板上に堆積されたベース層と、第1の層に重なるアブレイダブル層と、第2の層に重なるアブレイディング層とを含む。アブレイディング層は、アブレイディング材料から形成されている。

0010

別の実施形態では、タービンシステムは、複数の回転構成要素と、アブレイダブルシールとを有する。アブレイダブルシールは、金属基板と、金属基板上の多層セラミック皮膜とを含む。多層セラミック皮膜は、ボンドコート上に堆積されたベース層と、第1の層に重なるアブレイダブル層と、第2の層に重なるアブレイディング層とを含む。アブレイディング層は、アブレイディング材料から形成されている。回転構成要素及びアブレイダブルシールが、アブレイダブルシールを回転構成要素に接触させるように配置及び配設されている。

0011

別の実施形態は、アブレイダブルシールを形成する方法である。方法は、金属基板上の多層セラミック皮膜を堆積することを含む。多層セラミック皮膜は、ボンドコート上に堆積されたベース層と、第1の層に重なるアブレイダブル層と、第2の層に重なるアブレイディング層とを備える。アブレイディング層は、アブレイディング材料から形成されている。

0012

本発明の他の特徴及び利点は、本発明の原理を例によって示す添付図面を併せて参照することによって好ましい実施形態の以下のより詳細な説明から明らかになろう。

図面の簡単な説明

0013

本開示の一実施形態によるアブレイダブルシールを有する例示的なタービン構成を示す図である。
本開示の一実施形態による多層を基板上に配置させた例示的なシール構成を示す図である。
本開示の一実施形態によるアブレイダブルシールによってもたらされる回転構成要素の摩耗を示す図である。
様々なYSZ安定化層についての比較上の腐食速度を示す腐食データを示す図である。
様々なYSZ安定化層についての比較上の腐食速度を示す腐食データを示す図である。

実施例

0014

可能な限り、同じ部分を表すために同じ参照番号が図面全体を通じて使用される。

0015

アブレイダブルシール、及びアブレイダブル特性及びアブレイディング特性を有するアブレイダブルシールを製造するプロセスが提供される。本明細書に開示された特徴の1つ以上を含むことができない同様の概念に比べて、本開示の各実施形態は、不均一なブレード長さを有するシステムを含むタービンシステムに密封をもたらす。加えて、本開示によるアブレイダブルシールは、断熱特性を維持し、アブレイダブル皮膜の摩耗を可能にし、タービンシステムの動作状態中に基板に付着したままであり、ガスタービンの長期間の信頼性及び改善された動作効率をたらす。

0016

図1は、回転の中心軸の方向に見られるガスタービンシステム100のタービンセクションの概略断面図を示す。ガスタービンシステム100は、ロータ103を囲むタービンシュラウドなどの固定構成要素101を含む。固定構成要素101は、回転構成要素に対して固定された位置のままである任意の適切な構成要素である。

0017

アブレイダブルシール105は、固定構成要素101上に配設される。回転構成要素107は、ロータ103に取り付けられる。回転構成要素107は、適切なタービンバケット又はタービンブレードである。用語「ブレード」及び「バケット」は、本明細書中相互交換可能に使用される。回転構成要素107は、ロータ103の回転中にアブレイダブルシール105に接触している又はほぼ接触している。

0018

図2は、一実施形態によるアブレイダブルシール105の断面概略図を示す。アブレイダブルシール105は、金属基板203上の多層セラミック皮膜201で構成されている。本明細書に用いられるとき、用語「金属の」は、金属、合金複合金属金属間材料、又はそれらの任意の組み合わせを包含することが意図されている。一実施形態では、基板203は、ステンレス鋼を含む又はステンレス鋼である。別の実施形態では、基板203は、ニッケル基合金を含む又はニッケル基合金である。他の適切な合金は、コバルト基合金クロム基合金炭素鋼、及びそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。適切な金属としては、チタンアルミニウム、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。一実施形態では、金属基板203は、固定構成要素101の内面に配設され、この内面は、ロータ103に向いている面である。しかし、金属基板203は、それに限定されず、他の適切な表面を含む。図2に示された実施形態では、アブレイダブルシール105は、多層セラミック皮膜201と金属基板との間のボンド皮膜205を含む。ボンド皮膜205は、例えば、MCrAlYを含み、ただしMは、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、若しくはそれらのいくつかの組み合わせ、又はベータNiAlの金属間である。ボンド皮膜205は、CoCrAlY、NiCrAlY、CoNiCrAlY、及びレニウム含有バージョン、及び他の適切な材料などの粉末などの材料から形成することができるが、それらに限定されない。

0019

ボンドコート205に重なる場合、多層セラミック皮膜201は、ベース層207を含む。ベース層207は、遮熱皮膜材料を含む。遮熱皮膜材料は、例えば、イットリアで一部安定化されたアルミノケイ酸バリウムストロンチウム又はジルコニアを含む。一実施形態では、ベース層207は、約10重量%未満のイットリア、又は約6重量%〜約8重量%のイットリア、又は約7重量%〜約8重量%のイットリアを含有する。イットリアは適切な安定剤として開示されているが、エルビアガドリニアネオジミアイッテルビアランタナ、及び/又はジスプロシアなどの他の安定剤が同様に利用されてもよい。6から8重量%のイットリア(例えば、約10重量%未満のYSZ)を有するYSZの部分的な安定化は、より大量のイットリアを含有するYSZTBCよりも高温熱サイクルを受けるときに、より付着する且つ耐破砕性の層という結果になる。さらに、一部安定化されたYSZ(例えば、約10重量%未満のYSZ)は、完全に安定化されたYSZ(例えば、約20重量%のYSZ)よりも耐腐食性がある。ベース層207は、焼結及び破砕耐性がある付着性の皮膜を供給している。一実施形態では、ベース層207は、本明細書中では稠密縦割れ(DVC)と呼ばれているミクロ組織を含む。熱溶射DVC TBCが開示されている。例えば、米国特許第5073433号、同第5520516号、同第5830586号、同第5897921号、同第5989343号及び同第6047539号にあり、これらの開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。ベース層のための適切な厚さは、約75mil未満、約1mil〜約75mil、又は約5mil〜約50milを含む。

0020

やはり図2に示すように、多層セラミック皮膜201は、ベース層207に重なるアブレイダブル層209を含む。アブレイダブル層209は、セラミック遮熱皮膜材料を含み、回転構成要素107に接触したときに、アブレイダブル層209の腐食及び/又は摩耗を可能にするために十分に低い硬さを有する。ベース層207と同様に、アブレイダブル層209の遮熱皮膜材料は、部分的又は完全にイットリア、マグネシアカルシア、又は他の安定剤で安定化された、例えば、アルミノケイ酸バリウムストロンチウム又はジルコニアを含む。一実施形態では、アブレイダブル層209は、安定剤としてイットリアを含むと共に、15重量%以上のイットリア且つ約22重量%のイットリアまで、又は約18%〜約20%のイットリアを含む。一実施形態では、アブレイダブル層209はYb4Zr3O12を含む。同様に、エルビア、ガドリニア、ネオジミア、イッテルビア、ランタナ、及び/又はジスプロシアなどの他の安定剤が使用されてもよい。一実施形態では、アブレイダブル層209は、稠密縦割れを有するイットリア安定化ジルコニア(YSZ)又はYb4Zr3O12を備える。アブレイディング層211にとって適切な厚さは、約25mil〜約75mil、約40mil〜約60mil、又は約50milを含む。加えて、アブレイダブル層209は、耐熱性であり、ガスタービン動作状態摩耗性及び熱伝導性の特性を保持する。完全に安定化されたYSZ(例えば、約20重量%のイットリアを含むジルコニア)は、低い熱伝導性材料を提供し、例えば、部分的に安定化されたYSZ(例えば、約8重量%のイットリアを有するYSZ)に対して20〜30%、又は25〜30%、又は約30%低い熱伝導性を提供すると共に、回転構成要素107と接触したときにより大きい摩耗性を有する。一実施形態では、アブレイダブル層209は、DVCミクロ組織を含む。本明細書に用いられる「アブレイダブル」及び「摩耗性」によって、回転構成要素にほとんど又は全く損傷を与えずに回転構成要素107と接触したときに摩擦経路を形成する摩耗又は腐食の特性を有する材料が意味される。

0021

一実施形態では、アブレイダブル層209は、幾何学パターンに堆積される。幾何学パターンは、シール特性及び摩耗特性を与えるように配置される。「幾何学パターン」によって、アブレイダブル層209が堆積され、下に横たわる層から隆起又は突出した部分が、上から見るときに繰り返され且つ目に見えパターンを形成していることが意味される。幾何学パターンは、ダイヤモンド六角形楕円円形三角形四角形、又は他の適切な幾何学パターンなどのパターンを含むことができるが、これに限定されない。一実施形態では、幾何学パターンの隆起又は突出した部分が、約0.065インチ以下、又は約0.035インチ以下、又は約0.015インチ以下の距離にわたって下に横たわる層の上に延びる。

0022

多層セラミック皮膜は、アブレイダブル層209に重なるアブレイディング層211を含む。アブレイディング層211は、遮熱皮膜材料を含む。一実施形態では、アブレイディング層211は、アブレイディング層211に接触することになる回転構成要素を摩耗するのに十分な硬さを有する。「摩耗すること」によって、本明細書中に利用されるとき、回転構成要素107と接触されるときに回転構成要素107を摩耗又は磨滅する特性を材料が有することを意味する。ベース層207と同様に、アブレイディング層211の遮熱皮膜材料は、例えば、イットリアで一部安定化されたアルミノケイ酸バリウムストロンチウム又はジルコニアを含む。一実施形態では、アブレイディング層211は、約10重量%未満のイットリア、又は約7重量%〜約8重量%のイットリアを含む。イットリアが適切な安定剤として開示されているが、同様に、エルビア、ガドリニア、ネオジミア、イッテルビア、ランタナ、及び/又はジスプロシアなどの他の安定剤が、利用されてもよい。アブレイディング層211は、回転構成要素107と固定構成要素101との間のギャップを最小にするように構成され、タービン構成要素が異なる拡張状態に特にある間、例えばウォームリスタート中に、長さの不均一さにより層に作用する回転構成要素を選択的に摩耗させる。磨滅の量及び速度は、回転構成要素107の不均一さの量に依存する。アブレイディング皮膜の厚さは、アブレイディング特性を与えるのに十分な厚さであり、アブレイダブル層209を露出するまで腐食を可能にする。アブレイディング層211の適切な厚さは、10mil未満、約1mil〜約10mil、又は約1mil〜約5milを含む。一実施形態では、アブレイディング層211は、DVCミクロ組織を含む。一実施形態では、アブレイディング層211は、多孔質構造を含む。一実施形態では、アブレイディング層211は、ベース層207と同じ材料を含む。別の実施形態では、アブレイディング層211は、ベース層207とは異なる材料を含む。

0023

図3は、ガスタービンの起動などでアブレイダブルシール105を利用する方法を示す。図3に見られるように、回転構成要素107は、アブレイディング層211でアブレイダブルシール105に接触する先端領域301を含む。回転構成要素107がアブレイディング層211に接触するとき、回転構成要素107の先端領域301は摩耗される。加えて、アブレイディング層211は、アブレイダブルシール105から腐食される。さらに回転すると、回転構成要素107は、アブレイダブル層209にさらに接触し、アブレイダブル層209内のシール経路を摩耗する。先端領域301の摩耗は、ブレード長さがより均一になるようにブレードの長さを変える。ブレード長さの均一性がより良くなると、回転構成要素107とアブレイダブルシール105との間のギャップは小さくなるか、又はギャップが全くなくなる結果となる。

0024

ベース層207、アブレイダブル層209、及びアブレイディング層211の堆積は、TBC材料を堆積させるための知られた任意の適切な堆積プロセスによって行うことができる。適切なプロセスは、熱溶射(例えば、大気プラズマ溶射APS)、及び高速酸素フレームHVOF)溶射)、及び電子ビーム物理蒸着(EBPVD)などの物理蒸着(PVD)法による堆積を含む。ベース層207、アブレイダブル層209、及びアブレイディング層211を堆積するのに特に適したプロセスの1つは、米国特許第5073433号に開示されている。このプロセスの結果として、ベース層207、アブレイダブル層209、及びアブレイディング層211の各々は、縦割れを含み、好ましくは表面のリニアインチあたり25個以上の割れを含み、割れの少なくとも一部が外側層を完全に通じて下に横たわる層との境界まで延びる。

0025

図4及び図5は、様々なYSZ安定化層についての比較上の腐食速度を示す腐食データを示す。図4に示すように、稠密縦割れ(DVC)を有する8重量%のYSZ(8YSZ)の腐食は、20重量%のイットリア安定化ジルコニア及びYb4Zr3O12(YbZirc)より実質的に低い。図5は、同等の温度での腐食速度を示しており、8YSZは、20YSZ及びYb4Zr3O12に比べてより高い温度にさらされたときに実質的に腐食し始める。図示のように、本開示による構成における8YSZと20YSZ(又はYb4Zr3O12)の組み合わせは、アブレイダブル層209における摩耗性(すなわち、腐食)、並びに高い温度安定性を有するアブレイディング層211の望ましいアブレイディング特性を与える。

0026

1つ以上の実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内で本発明に様々な変更がなされてもよく、本発明の要素が均等物で置き換えられてもよいことが当業者には理解されよう。加えて、本発明の本質的な範囲から逸脱しない範囲内で、特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させるため数多くの修正がなされてもよい。従って、この本発明は、本発明を実施するための最良の形態として開示した特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、添付の特許請求の範囲に属するあらゆる実施形態を包含する。加えて、詳細の説明の中で認識された全ての数値は、正確な値と概略値が共にあたかも明示的に特定されるかのように解釈されるものとする。

0027

100ガスタービンシステム
101固定構成要素
103ロータ
105アブレイダブルシール
107回転構成要素、
201多層セラミック皮膜
203金属基板、基板
205ボンド皮膜、ボンドコート
207ベース層
209アブレイダブル層
211アブレイディング層
301 先端領域

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