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技術 観客席構造

出願人 大成建設株式会社
発明者 成田和弘西村正宏大原信成石原佳剛
出願日 2014年10月8日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2014-207615
公開日 2016年5月12日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2016-075118
状態 特許登録済
技術分野 公共建築物 リクライニング等の特殊目的の椅子
主要キーワード 外周構造 二段形状 前部空間 競技フィールド 二段構造 ロッカールーム 構造フレーム フィールド側
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年5月12日)のものです。
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図面 (12)

課題

サイドスタンドの前方部分に、フィールド使用状況に応じて、重機を使用することなく、フィールドに近い観客席を短時間で増減させることができる観客席構造を提供する。

解決手段

スタンド観客席部10と、スタンド観客席部10の前方に位置する可動観客席ユニット20とを備えた観客席構造であって、可動観客席ユニット20は、中段観客席部21と前段観客席部31とを備えており、中段観客席部21は、スタンド観客席部10の前端側に配置された軸受部支点として回動することで中段観客席部21の前端側を昇降させる構造であり、前段観客席部31は、複数の観客席33の前後の間隔が伸縮可能に構成されている。

概要

背景

近年、スタジアム競技場において、種々のスポーツイベントに対応できるよう、観客席可動化する場合がある。特許文献1には、陸上競技場において、サッカーラグビー、アメリカフットボールなどの球技を行う際に、周回走路であるトラックの一部を覆う位置まで可動観客席を移動させて、フィールドに近い観覧環境を実現した事例が開示されている。この事例では、陸上競技場の外周構造物(スタンド)からフィールド方向へスライド移動可能な可動席ユニットを備えており、可動席ユニットには、起倒する椅子が設置され、可動席ユニットを観客席として使用するときは、これをフィールド側スライドさせると椅子が連動して新たに座席が設けられる(特許文献1)。可動席ユニットを外周構造物の収容部内に格納するときは、可動席ユニットを収容部内へスライドさせると椅子が連動して倒れる。
また、スタンド観客席の前方部分に観客席を設ける方法として、重機を用いて周回走路やフィールド上に鉄板を敷設し、その上に仮設用の観客席を構築する方法がある。

概要

サイドスタンドの前方部分に、フィールドの使用状況に応じて、重機を使用することなく、フィールドに近い観客席を短時間で増減させることができる観客席構造を提供する。スタンド観客席部10と、スタンド観客席部10の前方に位置する可動観客席ユニット20とを備えた観客席構造であって、可動観客席ユニット20は、中段観客席部21と前段観客席部31とを備えており、中段観客席部21は、スタンド観客席部10の前端側に配置された軸受部支点として回動することで中段観客席部21の前端側を昇降させる構造であり、前段観客席部31は、複数の観客席33の前後の間隔が伸縮可能に構成されている。

目的

本発明は、サイドスタンドの前方部分に、フィールドの使用状況に応じて、重機を使用することなく、フィールドに近い観客席を短時間で増減させることができる観客席構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

スタンド観客席部と、前記スタンド観客席部の前方に位置する可動観客席ユニットとを備えた観客席構造であって、前記可動観客席ユニットは、中段観客席部と前段観客席部とを備えており、前記中段観客席部は、前記スタンド観客席部の前端側に配置された軸受部支点として回動することで前記中段観客席部の前端側を昇降させる構造であり、前記前段観客席部は、複数の観客席の前後の間隔が伸縮可能に構成されていることを特徴とする観客席構造。

請求項2

前記前段観客席部は、床部と、床部に設置される折畳み式の椅子と、前記床部を支持する支持架構体とを有する複数の客席集合体と、当該客席集合体を前後に移動させる滑動手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の観客席構造。

請求項3

前記床部は、左右の伸縮方向長さが異なり、前側の前記客席集合体が後側の前記客席集合体に入れ子状態収納される構造であって、前記前段観客席部は、前記中段観客席部の下方に収容可能に設けられることを特徴とする請求項2に記載の観客席構造。

請求項4

前記スタンド観客席部と前記可動観客席ユニットは、競技場周回走路に沿って湾曲部分に設置されることを特徴とする請求項1及至請求項3のいずれか1項に記載の観客席構造。

技術分野

0001

本発明は、スタジアム競技場観客席構造に関する。

背景技術

0002

近年、スタジアムや競技場において、種々のスポーツイベントに対応できるよう、観客席を可動化する場合がある。特許文献1には、陸上競技場において、サッカーラグビー、アメリカフットボールなどの球技を行う際に、周回走路であるトラックの一部を覆う位置まで可動観客席を移動させて、フィールドに近い観覧環境を実現した事例が開示されている。この事例では、陸上競技場の外周構造物(スタンド)からフィールド方向へスライド移動可能な可動席ユニットを備えており、可動席ユニットには、起倒する椅子が設置され、可動席ユニットを観客席として使用するときは、これをフィールド側スライドさせると椅子が連動して新たに座席が設けられる(特許文献1)。可動席ユニットを外周構造物の収容部内に格納するときは、可動席ユニットを収容部内へスライドさせると椅子が連動して倒れる。
また、スタンド観客席の前方部分に観客席を設ける方法として、重機を用いて周回走路やフィールド上に鉄板を敷設し、その上に仮設用の観客席を構築する方法がある。

先行技術

0003

特開平11−13298号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、サイドスタンドは、上トラックのコーナー部分に対向するため、トラック内側のフィールドからの距離が遠い。したがって、サイドスタンドに特許文献1に記載の観客席を設置しても、メインスタンドバックスタンドと比較して、フィールドとの距離が長くなるため、迫力のある観戦ができない。また、サッカーゴールなどの裏に大きな隙間があると、テレビによる観戦者臨場感が伝わらないことが多い。
また、周回走路やフィールド上に、鉄板を敷設して観客席を増設する場合、重機等が走行する際に過大な鉛直荷重が加わり、フィールドがダメージを受けるとともに、観客席を増設するたびに、観客席の構築に時間と費用が必要である。
このような観点から、本発明は、サイドスタンドの前方部分に、フィールドの使用状況に応じて、重機を使用することなく、フィールドに近い観客席を短時間で増減させることができる観客席構造を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0005

前記課題を解決するために、本発明は、スタンド観客席部と、前記スタンド観客席部の前方に位置する可動観客席ユニットとを備えた観客席構造であって、前記可動観客席ユニットは、中段観客席部と前段観客席部とを備えており、前記中段観客席部は、前記スタンド観客席部の前端側に配置された軸受部支点として回動することで前記中段観客席部の前端側を昇降させる構造であり、前記前段観客席部は、複数の観客席の前後の間隔が伸縮可能に構成されていることを特徴とする観客席構造である。
このような構成によれば、可動観客席ユニットが、中段観客席部と前段観客席部とを備えた二段構造であるので、サイドスタンドの前方においても競技フィールドの近くまで観客席を配置することができる。
また、中段観客席は、回動支点がスタンド観客席部の前方に位置するので、スタンド観客席部から連続して形成することが出来る。
さらに、中段観客席は、前端をフィールド面近くまで下げると、フィールドの見切りが生じない位置とすることができる。また、中段観客席は、フィールドの利用形態に合わせて前端側の高さを調整することができるともに、前段観客席部を前方に設置することができる。

0006

前記前段観客席部は、複数の客席集合体によって構成するとよい。この場合、前記客席集合体は、床部と、床部に設置された折畳み式の椅子と、前記床部を支持する支持架構体と、当該客席集合体を前後に移動させる滑動手段とを備えていることが好ましい。
また、前記滑動手段は、前記支持架構体の下端部に設けられる車輪と、前記床部の下面に設けられるレール、または前記支持架構体の側面に設けられる伸縮補助部材とを備えていることが好ましい。このような構成によれば、前記前段観客席部の伸縮を円滑に行うことができる。

0007

さらに、前記床部は、左右の伸縮方向の長さが異なり、前側の客席集合体が後側の客席集合体に入れ子状態収納される構造であって、前記前段観客席部は、前記中段観客席部の下方に収容可能に設けられることが好ましい。
また、スタンド観客席部と可動観客席ユニットは、競技場の周回走路に沿って湾曲部分に設置されることが好ましい。

発明の効果

0008

本発明に係る観客席構造によれば、スタンド観客席の前方部分に、上下可能な中段可動観客席部と、伸縮可能な前段観客席部を備えた可動観客席ユニットを設けることで、周回走路やフィールド上に重機を走行させることなく、短時間でフィールド側に観客席を増設することができる。

図面の簡単な説明

0009

第一実施形態に係る観客席構造の陸上競技観覧モードを示した全体平面図である。
第一実施形態に係る観客席構造の球技観覧モードを示した全体平面図である。
第一実施形態に係る観客席構造の陸上競技観覧モードを示した断面図である。
第一実施形態に係る観客席構造の球技観覧モードを示した断面図である。
第一実施形態に係る観客席構造の客席集合体を示した斜視図である。
第一実施形態に係る観客席構造の前段観客席部の床部を示した図であって、(a)は延伸した状態を示した平面図、(b)は縮退した状態を示した平面図である。
第二実施形態に係る観客席構造の陸上競技観覧モードを示した全体平面図である。
第二実施形態に係る観客席構造の球技観覧モードを示した全体平面図である。
第二実施形態に係る観客席構造の陸上競技観覧モードを示した断面図である。
第二実施形態に係る観客席構造の球技観覧モードを示した断面図である。
第二実施形態に係る観客席構造の可動観客席ユニットの床部を示した図であって、(a)は延伸した状態を示した平面図、(b)は縮退した状態を示した平面図である。

実施例

0010

[第一実施形態]
本発明に係る第一実施形態の観客席構造は、内側のフィールドの近くまで観客席を配置できるよう、スタンド観客席部の前方に設けた可動観客席ユニットを、中段観客席部と前段観客席部の二段構造としたものである。

0011

図1図6を参照しながら、第一実施形態に係る観客席構造1の構成を説明する。観客席構造1は、競技場などの大空間施設に適用される。本実施形態では、陸上競技場のサイドスタンドに適用した場合を例に挙げて説明する。観客席構造1は、陸上競技観覧モード(図1および図3参照)と球技観覧モード(図2および図4参照)とを切替え可能に構成されている。
図1に示す陸上競技観覧モードは、トラック2bを用いた競技を観覧するモードである。図2に示す球技観覧モードは、サッカーやラグビーなど、トラックの内側のフィールド2aで行われる球技を観覧するモードである。球技観覧モードでは、後記する可動観客席ユニット20が、フィールド2aの近傍まで前方に張り出している。

0012

図1乃至図4に示すように、観客席構造1は、スタンド観客席部10と、可動観客席ユニット20とを備えている。
スタンド観客席部10は、競技フィールド2の周囲に構築された固定観客席である。可動観客席ユニット20は、座席の左右方向に所定の長さで形成されており、スタンド観客席部10の前端に沿って、複数配列されている。
図3および図4に示すように、床部11と観客席12とを備えている。
床部11は、たとえば鉄筋コンクリート造にて構成されており、競技フィールド2に向かうに連れて低くなるように階段状を呈している。なお、床部11は、階段状に限定されるものではなく、スロープ状であってもよい。
観客席12は、床部11の表面に固定されている。スタンド部10の下方には、運営室やロッカールームなどの居室(図示せず)の他、通路、階段、トイレ売店機械室など、種々のスペース(図示せず)が設けられている。

0013

可動観客席ユニット20は、図3図4に示すように、スタンド観客席部10の前方に配置される中段観客席部21と、中段観客席部21の前方に配置可能な前段観客席部31とを備えている。
中段観客席部21は、スタンド観客席部10の前端側に配置された軸受部22を介して、当該中段観客席部21の前端側が昇降可能に構成されている。図3に示すように、中段観客席部21は、複数の観客席24が支持部材23で支持されている。
支持部材23は、スタンド観客席部10の前端部から前方に向かって延出する支持アーム25と、支持アーム25を回動させる伸縮ジャッキ26と、階段状に配置された複数の床部27とを備えている。
支持アーム25は、前後方向に延在しており、床部27および観客席24を支持した状態で回動する。図示は省略するが、支持アーム25は、左右方向に所定間隔をあけて複数設けられている。支持アーム25のスタンド側の端部(後端部)は、軸受部22にて回動可能に連結されている。支持アーム25が軸受部22を支点として回動することで、支持アーム25のフィールド側の端部(前端部)が上下移動する。
伸縮ジャッキ26は、支持アーム25を回動させる部材であり、支持アーム25の下側に設けられている。伸縮ジャッキ26の後端部は、スタンド観客席部10の前端部にピン結合され、伸縮ジャッキ26の前端部は、支持アーム25の長手方向中間部近傍にピン結合されている。伸縮ジャッキ26が伸長すると、支持アーム25の前端部が上昇し、伸縮ジャッキ26が縮退すると、支持アーム25の前端部が下降する。
以下において、支持アーム25の前端部が上昇したときの位置を「高座席位置」(図4参照)といい、支持アーム25の前端部が下降したときの位置を「低座席位置」(図3参照)という。

0014

床部27は、観客席24の列ごとに形成されている。各床部27は、左右(図3,4において紙面垂直方向)に隣り合う支持アーム25に架け渡されている。床部27の上面は、水勾配で傾斜しているものの、略水平である。最上段の床部27とスタンド観客席部10の最下段(最前列)の床面との段差は、歩行可能な高さに設定されている。
床部27は、支持アーム25に対して回動可能であり、支持アーム25が回動したときでも略水平状態が維持される。
中段観客席部21の傾斜角度は、高座席位置にあるときの方が低座席位置にあるときより緩やかになっている。
支持アーム25の前端部の下方には、競技フィールド2の表面よりも掘り込まれた溝部28が形成されている。中段観客席部21が低座席位置にあるときは、支持アーム25の前端部が溝部28に入り込み、最前列の床部27の床面が競技フィールド2の表面高さに近い位置となる(図3参照)。
観客席24は、床部27の表面に固定され、着脱したり折り畳む必要がない。

0015

前段観客席部31は、中段観客席部21の下部に収容可能であるとともに、中段観客席部21の前方位置と中段観客席部21の下方位置との間で前後移動可能である。本実施形態の前段観客席部31は、ロールバック式の座席構造を備えていて、前後方向に伸縮可能である。
図4に示すように、前段観客席部31は、階段状に配置される複数列の客席集合体32,32・・を備えている。なお、前段観客席部31の前端には、着脱式手摺5が設けられている。
前側の客席集合体32は、その後側の客席集合体32の内側(下側)に入れ子状に収容可能である。各客席集合体32を順次後側の客席集合体32の内側(下側)に収容すると、図3に示すように、前段観客席部31が縮んだ状態となる。縮んだ状態の前段観客席部31は、中段観客席部21の下方に収容される。

0016

図5に示すように、客席集合体32は、折畳み式の椅子(観客席33)と、観客席33が設置される床部34と、床部34の支持架構体35と、客席集合体32を前後に移動させる滑動手段36とを備えている。
観客席33は、使用状態図4参照)から水平状態図3参照)へと折畳み可能となっており、前側の客席集合体32が後側の客席集合体32の内側に収容される際に折り畳まれる。

0017

床部34は、支持架構体35の上面に設置される板状部材からなる。図6(b)に示すように、床部34は、左右方向に長い四角形形状を呈している。本実施形態では、左右の短辺のうち、サイドスタンド中央寄りの短辺(図6においては左側の短辺)の辺長さL1が、他方の短辺の辺長さL2より長くなっている。
また、図6(a)に示すように、床部34の前辺34aと後辺34bとが非平行になっているので、床部34の一端側の幅寸法(伸縮方向長さ)S1は、他端側の幅寸法S2よりも大きくなっている。
本実施形態では、このような床部34を前後に複数連ねているので、前段観客席部31の図中左側(サイドスタンド中央寄り)の全体長さA1は、図中右側(外側寄り)の全体長さA2よりも長くなる。つまり、前段観客席部31を前方に延伸させると、前段観客席部31の図中左側(サイドスタンド中央側)の前端F1は、図中右側の前端F2を通り且つ伸縮方向に直交する仮想線Lよりも前方に位置することになる。

0018

本実施形態では、各床部34の前辺34aと後辺34bとを比較すると、前辺34aの辺長さL3は、後辺34bの辺長さL4よりも短くなっている。
また、前後に隣り合う客席集合体32,32についてみると、前側の客席集合体32の床部34の後辺34bと、後側の客席集合体32の床部34の前辺34aとが、同等の長さになっている。また、前側の客席集合体32の床部34の左辺(左側の短辺)34cと、後側の客席集合体32の床部34の左辺34cとは、平行である。さらに、前側の客席集合体32の床部34の右側の短辺34dと、後側の客席集合体32の床部34の右側の短辺34dとは、平行である。これによって、前方に延伸したときの前段観客席部31は、平面視で、前方に向かうに連れて左右方向長さが短くなる形状となる。これによって、図2に示すような、全体としてカーブした配置が実現できる。

0019

支持架構体35は、図5に示すように、左右一対支柱37,37と、支柱37,37に架け渡された梁38とを備えてなる。支柱37は、たとえば角パイプなどの鋼材からなる。左右の支柱37,37は、同じ高さである。前側の客席集合体32の支柱37の高さは、後側の客席集合体32の支柱37の高さよりも前段観客席部31の一段分低くなっている。

0020

支柱37の下部には、伸縮方向に延在する脚部40が設けられている。脚部40は、左右の支柱37にそれぞれ設けられている。左右の脚部40,40の一方(本実施形態ではサイドスタンド中央寄り)の長さは、他方の脚部40よりも長い。前側の客席集合体32の脚部40,40は、後側の客席集合体32の脚部40,40の内側に配置されている。

0021

梁38は、たとえば角パイプなどの鋼材からなる。梁38は、一対の支柱37,37に架設されており、梁38の左右両端部は、支柱37よりも外側に突出している。支柱37と梁38間には、斜材37bが設けられている。梁38の長さは、床部34の後辺34bの辺長さL3と同等である。梁38は、床部34の後辺34bと平行(言い換えれば、後側の客席集合体32の床部34の前辺34aと平行)に配置されている。したがって、最後部の客席集合体32の梁38は、伸縮方向と交差する方向に架設されている。

0022

滑動手段36は、客席集合体32を前後に円滑に移動させるものであって、床部34の下面に設けられたレール39と、支持架構体35の側面に設けられる伸縮補助部材(凹溝材41aおよび凸型材41b)と、車輪42とを備えている。客席集合体の各床部の床面積が狭い場合は、滑動手段として、車輪とレールの組み合わせ、または車輪と伸縮補助部材を組み合わせたものであっても良い。
レール39は、支持ローラ部材43の移動をガイドするものであり、前段観客席部31の伸縮方向に延在している。後側の客席集合体32のレール39は、前側の客席集合体32の支持ローラ部材43に載置されている。レール39は、梁38の長手方向に間隔をあけて複数設けられている。レール39の長さは、床部34の幅寸法(伸縮方向長さ)に対応している。
なお、レール39の一端は、梁38に接合してもよい。

0023

支持ローラ部材43は、梁38の後側面に固定されており、後側の客席集合体32のレール39(床部34)を下側から支持している。
支持ローラ部材43は、伸縮方向に回転するローラ43aと、ローラ43aを回転可能に支持するケーシング43bとを備えている。
ローラ43aは、後側の客席集合体32の縦梁(レール)39の下面に接している。縦梁39は、支持ローラ部材43が伸縮方向に移動する際のレール材の役目を果たす。

0024

伸縮補助部材は、脚部40の側面に形成された凸型材41aと凹溝材41bにて構成されている。
凹溝材41aは、脚部40の内側面に形成されている。凸型材41bは、脚部40の外側面に形成されている。前側の客席集合体32の凸型材41bは、後側の客席集合体32の凹溝材41aに入り込み、前後の客席集合体32,32が接近あるいは離間する際に凹溝材41a内を滑動する。なお、図示は省略するが、脚部40の外側面に凹溝材を設け、脚部40の内側面に凸型材を設けてもよい。
車輪42は、脚部40の下面に設けられている。車輪42は、平面視で伸縮方向に交差する軸部を有しており、客席集合体32が伸縮方向に走行可能となっている。

0025

次に、各種観覧モードにおける各部の構成を説明する。
(陸上競技観覧モード)
図1および図3に示すように、陸上競技観覧モードでは、伸縮ジャッキ26が縮退した状態となっており、中段観客席部21は低座席位置にある。中段観客席部21の前端部は、 溝部28に入り込んでいて、最前列の観客席24が競技フィールド2の表面高さに近い高さに配置される(図3参照)。中段観客席部21の前段部を溝部28に挿入すると、中段観客席部21の傾斜角度を急にできるので、中段観客席部21の観客は、前列の観客の頭が邪魔にならず、観客席24から近距離で行われる競技も観覧することができる。
陸上競技観覧モードでは、前段観客席部31は縮退した状態(複数の客席集合体32,32・・同士が重なった状態)で中段観客席部21の下方に収容される。前段観客席部31は、中段観客席部21の下方のスペースの内、後方の収容スペース30に収容されている。
前段観客席部31が縮退した状態では、前側の客席集合体32の支柱37,37は、後側の客席集合体32の支柱37,37の内側に配置され、前側の客席集合体32の脚部40,40は、後側の客席集合体32の脚部40,40の内側に入り込む。また、前側の客席集合体32の床部34は、後側の客席集合体32の床部34の下側に入り込む。このように前段観客席部31を前後に縮めた状態とすれば、中段観客席部21の下方に前段観客席部31を収容できるので、中段観客席部21の下方のデッドスペースを有効に利用することができる。

0026

(球技観覧モード)
図2および図4に示すように、球技観覧モードでは、伸縮ジャッキ26が伸長した状態となっており、中段観客席部21は高座席位置にある。中段観客席部21の前端部は、上昇していて、前段観客席部31の最後列と階段状に繋がる高さになっている。中段観客席部21の傾斜角度は緩やかになり、観客席24の前後幅は若干広くなっている。
球技観覧モードでは、前段観客席部31を前方に延伸させた状態にする。すなわち、前側の客席集合体32を、後側の客席集合体32から前方に延伸させた状態である。各客席集合体32は、滑動手段36の作用によりスムーズかつ正確に移動できる。

0027

以上のような観客席構造1によれば、図2に示すように、可動観客席ユニット20が、中段観客席部21と前段観客席部31とを備えた二段構造であるので、サイドスタンドの前方においても内側のフィールド2aの近くまで延伸することができる。
特に、図6に示すように、床部34は、サイドスタンドの中央寄りの幅寸法S1が、外側寄りの幅寸法S2より大きいので、サイドスタンドの中央側における前段観客席部31の延伸長さを、外側の延伸長さより長くできる。つまり、フィールド2aからの距離が大きいサイドスタンドの中央寄り部分において、前段観客席部31の延伸長さを大きくしているので、前段観客席部31の全体をフィールド2aに近付けることができ、サイドスタンドにおいても、メインスタンドやバックスタンドと比較して遜色のない迫力ある観客席になる。また、サッカーゴールなどの裏に前段観客席部31を近付けることができるので、観戦者に臨場感を伝えることができる。

0028

また、床部34の前後幅はスタンド観客席部10の床部11や中段観客席部21の床部27の前後幅よりも長くなっているので、前方に向かって長い距離を延伸できるとともに、前部空間が広い、ゆったりとした観客席33を提供できる。
さらに、床部34の前辺34aの辺長さL3を、後辺34bの辺長さL4よりも短くしたことで、前方に延伸された前段観客席部31は、平面視で前方に向かうに連れて左右方向長さが短くなる。これによって、隣り合う可動観客席ユニット20の前段観客席部31同士が干渉することなく、前方に延伸できる。

0029

[第二実施形態]
第二実施形態の観客席構造は、左右方向に設けられた複数の可動観客席ユニットを一体化するとともに、これらをサイドスタンドの外側部分に設置された軸受部を中心に回動させることで、フィールドからの距離が長いサイドスタンドの中央側における可動観客席ユニットの前端をフィールドに近付けるようにしたものである。

0030

図7図11を参照しながら、第二実施形態に係る観客席構造101の構成を説明する。観客席構造101は、陸上競技観覧モード(図7および図9参照)と球技観覧モード(図8および図10参照)とを切替え可能に構成されている。
図7乃至図10に示すように、観客席構造101は、スタンド観客席部10と、スタンド観客席部10の前端に沿って配列された複数の可動観客席ユニット120とを備えている。各可動観客席ユニット120は、座席の左右方向に所定の長さで形成されている複数(本実施形態では4つ)の可動観客席ユニット120は、連結されており、連結ユニット体121が形成されている。連結ユニット体121は、二組形成されており、サイドスタンドの中央部の左右それぞれに配置されている。

0031

隣接する可動観客席ユニット120は、其々の可動観客席ユニット120の背面に設けられた連結部材122で連結されており、複数の可動観客席ユニットを一体として連結ユニット体121が設けられている(図7参照)。
また、可動観客席ユニット120は、サイドスタンドの外側部分に設置された軸受部123を中心に回動可能となっている。
図8に示すように、連結ユニット体121をフィールド2b側に回動させた際には、連結ユニット体121とスタンド観客席部10との間に隙間が発生するので、構造フレーム上に床板110を架設している。

0032

図9および図10に示すように、可動観客席ユニット120は、ロールバック式の座席構造を備えている。 可動観客席ユニット120は、スタンド観客席部10の前方に配置される。可動観客席ユニット120は、階段状に配置される複数列の客席集合体32b,32b・・を備えている。客席集合体32bは、二列の観客席33a,33bごとに形成されている。すなわち、一つの客席集合体32bに、前後二列の観客席33a,33bが配置されている。各客席集合体32bは、段差を備えた二段形状を呈している。
なお、可動観客席ユニット120の最後部の客席集合体32aは、一列の観客席33aを備えた一段形状となっている。

0033

客席集合体32bは、観客席33a,33bと、床部134と、床部134の支持架構体35とを備えている。
一つの客席集合体32bに配置される前後二列の観客席33a,33bのうち、後部に位置する観客席33bは、折畳み可能となっている。観客席33bは、前側の客席集合体32bの後部が、後側の客席集合体32bの内側に収容される際に折り畳まれる。一方、前部に位置する観客席33aは、水平状態にはならない通常の椅子が採用されている。なお、観客席33aは、観客席33bと同じ折り畳み式の椅子としてもよい。

0034

床部134は、第一実施形態の床部と同様に、支持架構体35の上面に設けられる板状部材からなる。図11に示すように、床部134は、段差を備えているが、平面視長方形形状を呈している。床部134の下面には、図示はしていないがレールが設けられている。前側の客席集合体32bの床部134の左右方向長さは、後側の客席集合体32bの床部134の左右方向長さよりも短い。

0035

支持架構体35は、支柱37と、支柱37に支持された梁(図示せず)と、支柱37の下部に設けられた脚部40とを備えている。
客席集合体32bのその他の構成については、第一実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。

0036

(陸上競技観覧モード)
図7および図9に示すように、陸上競技観覧モードでは、連結ユニット体121は、スタンド観客席部10の前端面に接した状態となっている。可動観客席ユニット120の客席集合体32bが後方に下がって、前側の客席集合体32bの後部が、後側の客席集合体32bの前部の下方に入り込んでいる。このとき、客席集合体32bの後部の観覧席33bは水平状態に折り畳まれて、後側の客席集合体32bの前部の下方に収容されている。この状態の可動観客席ユニット120は、トラック2aを囲むように配置されている。
このような可動観客席ユニット120では、前後の観客席33a,33a間の高低差が通常の二段分の高さとなるので、可動観客席ユニット120の傾斜角度を急角度にできる。これによって、可動観客席ユニット120の観客は、前列の観客の頭が邪魔にならず、観客席33aから近距離で行われる競技であっても観覧することができる。

0037

(球技観覧モード)
図8および図10に示すように、球技観覧モードでは、軸受部123を中心に連結ユニット体121を回動させて。連結ユニット体121のサイドスタンドの中央寄りの部分をフィールド2bに近付ける。このとき、連結ユニット体121は、可動観客席ユニット120が一体化されているので、各可動観客席ユニット120ごとに位置決めをする必要がなく、容易に回動作業を行うことができる。
連結ユニット体121とスタンド観客席部10との間に発生した隙間に、床面110を形成する。
可動観客席ユニット120は、各客席集合体32bを前方に移動させて、前側の客席集合体32bの後部を、後側の客席集合体32bの前方に配置させる。客席集合体32bの後部の観覧席33bは使用状態に起立させる。これによって、可動観客席ユニット120が前方に延伸して、可動観客席ユニット120の前端部がフィールド2aに近くなる。

0038

以上のような観客席構造101によれば、複数の可動観客席ユニット120を連結した連結ユニット体121を、サイドスタンドの外側部分に設置された軸受部123を中心に回動させたことで、フィールド2bからの距離が長いサイドスタンドの中央側において、フィールド2bの近くに可動観客席ユニットの前端を設けることができる。
また、可動観客席ユニット120は、平面視で前方に向かうに連れて左右方向長さが短くなるので、隣り合う可動観客席ユニット120の前端部同士が干渉することなく、前方に延伸できる。
さらに、客席集合体32bは、二列ごとに形成されているので、支持架構体の部品点数を減らすことができ、構成の簡略化および軽量化を達成できる。

0039

以上、本発明を実施するための形態について説明したが、前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。たとえば、前記第一実施形態では、可動観客席ユニット20が中段観客席部21と前段観客席部31とを備え、前段観客席部31を中段観客席部21の下方に収容可能としているが、これに限定されない。中段観客席部21を形成せずに、前段観客席部31のみで可動観客席ユニット20を構成してもよい。この場合、スタンド観客席部10の前端部の下方に前段観客席部31の収容空間を形成すれば、前段観客席部31の不使用時に収容することができる。また、前段観客席部は、一部を延伸して使用することができ、観客席の増減調整ができる。

0040

1観客席構造
10スタンド観客席部
20可動観客席ユニット
21中段観客席部
22軸受部
24 観客席
25支持部材
31前段観客席部
32客席集合体
33 観客席
34 床部
35支持架構体
36滑動手段
39レール
40 脚部(伸縮補助部材)
42 車輪

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