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技術 単球免疫応答を誘発するための、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の使用

出願人 イムテップ
発明者 フレデリックトリエベル
出願日 2016年2月2日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-017684
公開日 2016年5月12日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2016-074740
状態 特許登録済
技術分野 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬
主要キーワード 絶対計数 臨床試験プロトコル 細胞障害率 日サイクル 角括弧 セップ ラジ細胞 化学免疫療法
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

単球免疫応答を誘発するための、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の使用の提供。

解決手段

本発明は、単球媒介性免疫応答を増加させるための、特に、血中の単球数の増加を引き起こすための、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の使用に関する。これによって、感染症治療または癌治療のための新しい治療薬の開発に用いることができる。本発明者らは、ヒトLAG−3またはその誘導体を、転移性乳癌MBC)または転移性腎細胞癌MRCC)などの極めて悪性腫瘍を有する患者接種したところ、ヒトLAG−3またはその誘導体が単球依存性の強力な免疫力を生じさせるという結果を、全く予想外に、見出した。

概要

背景

背景技術
活性化ヒトCD4+およびCD8+T細胞および活性化NK細胞において発現しているリンパ球活性化遺伝子3(hlag−3)は、4つの細胞外免疫グロブリンスーパーファミリーIgSFドメインを有する、503アミノ酸I型膜タンパク質(LAG−3)をコードしている[1]。マウスリンパ球活性化遺伝子3(mlag−3)がクローン化され、hlag−3との間に約70%の類似性が確認され、細胞質内テールに、同じプロリンリッチモチーフが見られた。

LAG−3(CD223)は、MHCクラスIIに対する高親和性リガンドを元来有しており、インビトロにおける単球由来樹状細胞成熟誘導することで知られている。また、CD4 Tヘルパー1型応答およびCD8 T細胞応答をインビトロで誘導する、免疫療法アジュバントとして用いられている[2]。さらに、TRIEBELet. al.[1]
、TRIEBELet. al.[3]、およびHUARD et. al.[4]において、LAG−3のさらなる
情報および免疫賦活剤としての使用が開示されている。

溶性のLAG−3には、MHCクラスII分子と結合し、樹状細胞を成熟させて二次リンパ器官へ移動させる形態のものがある。二次リンパ器官において、樹状細胞は、腫瘍拒絶を引き起こすナイーブCD4ヘルパーT細胞およびCD8細胞障害性T細胞を誘発する[5]。

最近になって、組換え可溶性ヒトLAG−3Ig融合タンパク質IMP321)が、先天性免疫応答および獲得免疫応答の両方において、広い範囲のエフェクター細胞を活性化させることが分かった。例えば、単球マクロファージサイトカインケモカイン分泌させる[6]。

単球は、骨髄によって、単芽球と呼ばれる造血幹細胞前駆体から生成されており、血液中の3〜8%の白血球を構成している。単球は、血流を24時間循環半減期は8時間)して、通常は体中の細胞組織へと移行する。細胞組織で、単球は成熟してマクロファージ、類上皮細胞抗原提示細胞APCs、例えば樹状細胞)になる。また、単球は、体内における異物食作用消化)を担っている。このとき、単球は、病原体を覆う抗体および補体などの仲介オプソニン作用タンパク質を使う一方、病原体を識別するパターン認識受容体を介して病原体に直接結合することによって、食作用を行っている。単球は、また、抗体を介して、感染した宿主細胞を殺傷することもできる。これを、抗体依存性細胞障害作用ADCC)と呼ぶ。こうした分泌作用および食作用によって、非特異的および特異的免疫応答において単球マクロファージが生じる。

細胞膜マーカーの研究によって、成熟しているか否か、異栄養性か否か、単球集団を識別することができるようになった。また、成熟状態に関わらず、単球細胞膜に存在する分子は、たいていの場合は非特異的なものであり、以下の活性に該当する:
IgGFc断片の受容体(CD16、CD32、CD64)、
IgEのFc断片の受容体(CD23)、
補体断片の受容体(CD11b、CD21/CD35)、
・白血球付着タンパク質(CD11a、CD11c)、
グラム−菌のLPS結合促進タンパク質(CD14)、
チロシンフォスタファーゼ活性を有するタンパク質(CD45)。

概要

単球免疫応答を誘発するための、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の使用の提供。本発明は、単球媒介性免疫応答を増加させるための、特に、血中の単球数の増加を引き起こすための、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の使用に関する。これによって、感染症治療または癌治療のための新しい治療薬の開発に用いることができる。本発明者らは、ヒトLAG−3またはその誘導体を、転移性乳癌MBC)または転移性腎細胞癌MRCC)などの極めて悪性の腫瘍を有する患者接種したところ、ヒトLAG−3またはその誘導体が単球依存性の強力な免疫力を生じさせるという結果を、全く予想外に、見出した。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

図面に記載された発明。

技術分野

0001

〔技術分野〕
本発明は、単球媒介免疫応答を促進するための、組換えLAG−3またはその誘導体の使用に関する。

0002

本発明によって、血中の単球数を増加させることができる。

0003

また、本発明は、特に癌に対する免疫療法における新規治療薬の開発において広く利用することができる。

0004

なお、以下の記載において、角括弧[]中の参照番号は、先行技術文献リストに記載されている番号を示す。

背景技術

0005

背景技術
活性化ヒトCD4+およびCD8+T細胞および活性化NK細胞において発現しているリンパ球活性化遺伝子3(hlag−3)は、4つの細胞外免疫グロブリンスーパーファミリーIgSFドメインを有する、503アミノ酸I型膜タンパク質(LAG−3)をコードしている[1]。マウスリンパ球活性化遺伝子3(mlag−3)がクローン化され、hlag−3との間に約70%の類似性が確認され、細胞質内テールに、同じプロリンリッチモチーフが見られた。

0006

LAG−3(CD223)は、MHCクラスIIに対する高親和性リガンドを元来有しており、インビトロにおける単球由来樹状細胞成熟誘導することで知られている。また、CD4 Tヘルパー1型応答およびCD8 T細胞応答をインビトロで誘導する、免疫療法のアジュバントとして用いられている[2]。さらに、TRIEBELet. al.[1]
、TRIEBELet. al.[3]、およびHUARD et. al.[4]において、LAG−3のさらなる
情報および免疫賦活剤としての使用が開示されている。

0007

溶性のLAG−3には、MHCクラスII分子と結合し、樹状細胞を成熟させて二次リンパ器官へ移動させる形態のものがある。二次リンパ器官において、樹状細胞は、腫瘍拒絶を引き起こすナイーブCD4ヘルパーT細胞およびCD8細胞障害性T細胞を誘発する[5]。

0008

最近になって、組換え可溶性ヒトLAG−3Ig融合タンパク質IMP321)が、先天性免疫応答および獲得免疫応答の両方において、広い範囲のエフェクター細胞を活性化させることが分かった。例えば、単球マクロファージサイトカインケモカイン分泌させる[6]。

0009

単球は、骨髄によって、単芽球と呼ばれる造血幹細胞前駆体から生成されており、血液中の3〜8%の白血球を構成している。単球は、血流を24時間循環半減期は8時間)して、通常は体中の細胞組織へと移行する。細胞組織で、単球は成熟してマクロファージ、類上皮細胞抗原提示細胞APCs、例えば樹状細胞)になる。また、単球は、体内における異物食作用消化)を担っている。このとき、単球は、病原体を覆う抗体および補体などの仲介オプソニン作用タンパク質を使う一方、病原体を識別するパターン認識受容体を介して病原体に直接結合することによって、食作用を行っている。単球は、また、抗体を介して、感染した宿主細胞を殺傷することもできる。これを、抗体依存性細胞障害作用ADCC)と呼ぶ。こうした分泌作用および食作用によって、非特異的および特異的免疫応答において単球マクロファージが生じる。

0010

細胞膜マーカーの研究によって、成熟しているか否か、異栄養性か否か、単球集団を識別することができるようになった。また、成熟状態に関わらず、単球細胞膜に存在する分子は、たいていの場合は非特異的なものであり、以下の活性に該当する:
IgGFc断片の受容体(CD16、CD32、CD64)、
IgEのFc断片の受容体(CD23)、
補体断片の受容体(CD11b、CD21/CD35)、
・白血球付着タンパク質(CD11a、CD11c)、
グラム−菌のLPS結合促進タンパク質(CD14)、
チロシンフォスタファーゼ活性を有するタンパク質(CD45)。

課題を解決するための手段

0011

〔発明の開示〕
本発明者らは、ヒトLAG−3またはその誘導体を、転移性乳癌MBC)または転移性腎細胞癌MRCC)などの極めて悪性の腫瘍を有する患者接種したところ、ヒトLAG−3またはその誘導体が単球依存性の強力な免疫力を生じさせるという結果を、全く予想外に、見出した。

0012

上記のように生じた免疫は、血中の単球数の著しい増加によって確認できる。

0013

上記の結果は、免疫療法または化学免疫療法を受けている患者に対して、LAG−3またはその誘導体を複数回にわたって投与することによって得られた。

0014

単球への結合および単球の活性に続いて単球が増加することは予測し得ないため、上記の結果は驚くべきものである。単球は造血細胞分化した結果のものであり、増殖することはできない。そして、単球は、寿命がくるまで、単球として血中に存在するか、あるいは、他のサイトカインの影響を受けながらマクロファージまたは樹状細胞へ分化する。つまり、以下の推測に限定されるものではないが、作用機序として、骨髄中の造血前駆細胞前単球段階よりも前の状態)へと伝達される増殖シグナル、成熟し循環している単球の半減期もしくは滞在時間の増加が考えられる。

0015

すなわち、本発明は、単球数の増加を促す感染症治療用または癌治療用医薬を製造するための、単球媒介免疫応答を引き起こす組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の使用に関する。

0016

本発明においては、「LAG−3の誘導体」とは、MHCクラスII分子に結合するというLAG−3の特性を有していればよく、LAG−3の変異体変種および断片が含まれる。

0017

つまり、以下のようなLAG−3の形態が用いられ得る:
・全LAG−3タンパク質、
・LAG−3の可溶性ポリペプチド断片であり、4つの免疫グロブリン細胞外ドメインのうち少なくとも1つを有するLAG−3の可溶性ポリペプチド断片。すなわち、フランス特許出願番号FR9000126に開示されているLAG−3配列の23番目のアミノ酸から448番目のアミノ酸までの細胞外領域を含んでいるLAG−3の可溶性部分
・第1および第2のドメインの実質的に全てからなるLAG−3断片;
・第1および第2のドメインの実質的に全てもしくは4つのドメインの全てからなるLAG−3断片(例えば、国際公開WO95/30750)、
・D1およびD2細胞外ドメインを含み、以下の置換からなる可溶性LAG−3の変異体またはその断片:
*以下のいずれかの位置におけるアミノ酸の置換:
ARGがGLUに置換されている73位のアミノ酸、
ARGがALAまたはGLUに置換されている75位のアミノ酸、
ARGがGLUに置換されている76位のアミノ酸、
もしくはこれらのうち2つ以上の組合せによるアミノ酸の置換、
*以下のいずれかの位置におけるアミノ酸の置換:
ASPがALAに置換されている30位のアミノ酸、
HISがALAに置換されている56位のアミノ酸、
TYFがPHEに置換されている77位のアミノ酸、
ARGがALAに置換されている88位のアミノ酸、
ARGがALAに置換されている103位のアミノ酸、
ASPがGLUに置換されている109位のアミノ酸、
ARGがALAに置換されている115位のアミノ酸、
もしくは54位のアミノ酸と66位のアミノ酸の間の領域の欠失
もしくはこれらのうち2つ以上の組合せによるアミノ酸の置換。

0018

これらの突然変異体は、HUARD et. al. (Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 11: 5744-5749, 1997)に開示されている。
・D1、D2、D3を含有する可溶性52kDaタンパク質を含んでなるLAG−3の生理学的変種。
・ヒトIgG1 Fcに融合したhLAG−3の細胞外ドメインをコードするプラスミド形質移入したチャイニーズハムスター卵巣細胞において生成される200kDA二量体である、組換え可溶性ヒトLAG−3lg融合タンパク質(IMP321)。

0019

本発明において、「医薬」とは、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の効果的な複数回投与単位を意味する。

0020

本発明において、「組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の効果的な複数回投与単位」とは、少なくとも12週間、好ましくは少なくとも24週間にわたって1週間〜数週間ごとに1回、13日±2日の無投与期間をあけて、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の1回の投与単位を投与できるような調剤を意味している。効果的には、投与は、2週間おきのスケジュールである。

0021

本発明において、「組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の1回の投与単位」とは、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体を、0.25〜30mg、好ましくは1〜6.25mg、さらに好ましくは6〜30mgの範囲で、例えば1.25mgの組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体を、投与を必要としている肥満度指数(体重/身長2)が18〜30kg/m2の患者に対して、投与できるような調剤を意味している。

0022

上記組換えLAG−3またはその誘導体の投与形態は、特に限定されるものではなく、例えば、可溶形態で全身性に接種される。たとえば、皮下注射筋肉注射または静脈注射によって接種され、好ましくは皮下注射によって接種される。

0023

上記組換えLAG−3またはその誘導体はまた、抗癌もしくは抗感染症免疫治療特性または化学治療特性を有する化合物とともに調剤され得る。

0024

本発明において、「化合物とともに投与する」とは、上記化合物の投与の前に、上記化合物の投与と同時に、あるいは、上記化合物の投与の後に、上記組換えLAG−3またはその誘導体を投与することを指す。

0025

本発明において、「抗癌もしくは抗感染症の化学治療特性を有する化合物」とは、例えば、タキサンパクリタキセルドセタキセル)、ゲムシタビンおよびアントラサイクリンドキソルビシン)からなる群より選択される化学療法薬剤、またはリバビリンなどの抗ウイルス薬である。

0026

本発明に係る一実施形態において、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体は、抗癌もしくは抗感染症の化学治療特性を有する細胞障害性化合物の最初の投与の後に、患者へ投与される。

0027

効果的な方法としては、抗癌もしくは抗感染症の化学治療特性を有する細胞障害性化合物を投与してから12時間から96時間後に、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体を患者へ投与する。

0028

別の実施形態としては、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体を、抗癌もしくは抗感染症の化学治療特性を有する化合物の最初の投与から1日あるいは2日後に、患者へ投与する。

0029

また、本発明に係る別の実施形態としては、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体と、抗癌もしくは抗感染症の化学治療特性を有する細胞障害性化合物とを、同時に、別々に、あるいは連続して投与する。

0030

本実施形態において、効果的な方法としては、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体を、少なくとも6回(例えば、7回、10回、12回、もしくはそれ以上)投与する。

0031

また、本実施形態において、効果的な方法としては、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体を2週間おきに投与する。

0032

また、効果的な方法としては、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体を、0.25mgから30mgの投与単位で、ひいては6mgから30mg、さらには8mgから25mg、特に12mgから20mgの投与単位で投与を行なうことが好ましい。

0033

本発明において、「抗癌もしくは抗感染症の免疫治療特性を有する化合物」とは、例えば、ADCC(抗体依存性細胞障害作用)によって腫瘍細胞を殺傷する治療抗体と当該治療抗体の混合物とからなる群より選択される化合物であり、好ましくは、リツキシマブセツキシマブエドレコロマブおよびトラスツズマブからなる群より選択される化合物である。

0034

本発明に係る一実施形態において、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体および治療抗体は、同時に、別々に、あるいは続けて患者に投与される。

0035

本発明に係る一実施形態において、効果的な方法としては、治療抗体が投与されたのと同じ日に、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体を患者に投与する。

0036

また、本発明は、同時に、別々に、もしくは連続して使用するための、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体と治療抗体とを含んでなる部品キット、つまり組合せ調製物(combinedpreparation)に関するものである。

0037

効果的には、この部品のキットは、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体と、リツキシマブ、セツキシマブ、エドレコロマブおよびトラスツズマブからなる群より選択される治療抗体とを含んでいる。

0038

好ましくは、本発明に係る部品のキットは、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体とリツキシマブとを含む。

0039

本発明に係る部品のキットにおいて、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体と治療抗体とが、両成分の間で生じる相乗的な細胞障害効果によって、1つの機能単位を形成する。この効果は、両成分が個別に投与された際には得ることができない。そのため、この効果は新たな複合効果である。

0040

本発明は、また、同時に、別々に、もしくは連続して使用するための、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体と、抗癌もしくは抗感染症の化学治療特性を有する化合物とを含んでなる部品のキット、つまり、組合せ調製物に関するものである。

0041

効果的には、この部品のキットは、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体と、タキサン(パクリタキセル、ドセタキセル)、ゲムシタビンおよびアントラサイクリン(ドキソルビシン)からなる群より選択される抗癌もしくは抗感染症の化学治療特性を有する化合物とを含んでいる。

0042

さらに、本発明は、単球媒介免疫応答に関連する病態治療方法に関するものであり、上記のように規定される医薬を、その医薬を必要とする患者に投与する工程を含む。

0043

本発明において、「単球媒介免疫応答に関連する病態」とは、ウイルス感染症寄生虫感染症、細菌感染症、および癌を指すものである。

0044

本発明に係るその他の利点は、以下に記載の実施例および添付図面で明白になるであろう。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
単球数の増加を促す感染症治療用または癌治療用の医薬を製造するための、単球媒介免疫応答を引き起こす組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の使用。
(項目2)
上記医薬が、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の効果的な複数回投与単位からなることを特徴とする項目1に記載の使用。
(項目3)
組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の上記複数回投与単位が、少なくとも12週間、好ましくは少なくとも24週間にわたって1週間〜数週間ごとに1回、13日±2日の無投与期間をあけて1回の投与単位を投与できるように調剤されていることを特徴とする項目2に記載の使用。
(項目4)
組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の上記1回の投与単位が、投与を必要としている肥満度指数(体重/身長2)が18〜30kg/m2の患者に対して、0.25〜30mg、好ましくは6〜30mgの範囲で、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体を皮下投与または静脈投与できるように調剤されていることを特徴とする項目2
または3に記載の使用。
(項目5)
組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の上記投与単位が、抗癌もしくは抗感染症の免疫治療特性または化学治療特性を有する化合物とともに投与できるように調剤されていることを特徴とする項目2〜4のいずれか1項に記載の使用。
(項目6)
組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体の1回の投与単位が、0.25〜30mg、好ましくは6〜30mgの組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体を含んでなることを特徴とする項目5に記載の使用。
(項目7)
上記化合物が、化学療法薬剤からなる群より選択されることを特徴とする項目5また
は6に記載の使用。
(項目8)
上記化学療法薬剤が、パクリタキセルおよびドセタキセルなどのタキサン、ドキソルビシンなどのアントラサイクリン、ならびにゲムシタビンからなる群より選択されることを特徴とする項目7に記載の使用。
(項目9)
上記化合物が、ADCC(抗体依存性細胞障害作用)によって腫瘍細胞を殺傷する治療抗体と、該治療抗体の混合物とからなる群より選択されることを特徴とする項目5また
は6に記載の使用。
(項目10)
上記治療抗体が、リツキシマブ、セツキシマブ、エドレコロマブおよびトラスツズマブからなる群より選択されることを特徴とする項目9に記載の使用。
(項目11)
同時に、別々に、または連続して使用するための、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体と、項目9または10に記載の治療抗体とを含む、部品のキット。
(項目12)
同時に、別々に、または連続して使用するための、組換えLAG−3タンパク質またはその誘導体と、項目7または8に記載の抗癌性の化学治療特性を有する化合物とを含む
、部品のキット。

図面の簡単な説明

0045

〔図面の簡単な説明〕
図1は、転移性乳癌患者から採取したPBMCにおける単球(すなわち、CD14+CD45+細胞)の蛍光活性細胞分取(FACS)による分析結果を示す図である。

0046

図2は、転移性乳癌患者から採取したばかりの全血における単球(すなわち、CD14+CD45+細胞)の蛍光活性化細胞分取(FACS)による分析結果を示す図である。

0047

図3は、転移性腎細胞癌患者から採取したばかりの全血における単球(すなわち、CD14+CD45+細胞)の蛍光活性化細胞分取(FACS)による分析結果を示す図である。

0048

図4は、転移性乳癌患者から採取したばかりの全血における単球(すなわち、CD14+CD45+細胞)の蛍光活性化細胞分取(FACS)による分析結果を示す図である。

0049

図5は、ELISAによって計測した、転移性腎細胞癌患者の血漿におけるIMP321の薬物動態プロファイルを示す図である。

0050

図6は、リツキシマブおよび/またはIMP321とともに異なる条件下で培養されたPBMCに対してフローイメトリ分析を行った結果を示す図である。

実施例

0051

〔実施例〕
<実施例1:低用量IMP321を用いた場合の、転移性乳癌(MBC)患者における単球数増加>
腫瘍細胞のアポトーシスを誘導することで知られている化学療法を受けている5人のMBC患者に対して、それぞれ次のようにIMP321の皮下投与を行なった。すなわち、1回につき0.25mgのIMP321を、隔週で行なわれる化学療法を受けてから1〜2日後に皮下注射にて投与する。以上のような方法で、24週にわたって投与を行なった。各IMP321は14日間あけて投与される。

0052

上記の投与を開始してから3ヵ月後(85日目)および6ヵ月後(170日目)に、各患者から血液サンプルヘパリンリチウム採血管バキュティナ(Vacutainer);BDバイオサイエンス社製)に採取した。採血は、それぞれ、その採血前に行なわれた最後のIMP321投与から14日間あけて行われた(生産物持続的な免疫調節効果を確認するため)。また、リューコセップ(LeucoSep)チューブグライナーバイオワン社製)を用いて、フィコールパック(Ficoll−Paque)勾配ファルマシア社製)にてPBMCを分離し、直ちに使用した。

0053

単球は凝固に敏感であるため、上記のように採取したばかりのPBMCサンプルにおける単球数の増加を、蛍光活性化細胞分取(FACS)によって分析した。そして、その分析結果を、IMP321の投与前(投与1日目)に採取した新鮮なPBMCサンプルにおいて計測された単球数と比較した。

0054

比較結果を図1に示す。

0055

上記結果によると、この低用量IMP321による臨床試験プロトコルにおいて、平均で2.5倍(3ヵ月後、85日目)および3.5倍(6ヵ月後、170日目)の単球数の増加が見られた。

0056

この結果を確かめるため、より直接的であっておそらくより正確な方法で分析を行なった。つまり、事前にフィコール勾配によるPBMCの精製を行なわず、全血における単球数を直接、以下の方法によってエックスビボにて計測した。まず、希釈した蛍光ビーズを用いて、分析する血液の容量を正確に計り、続いて、この全血容量中に存在するゲートされた(gated)CD45+(白血球)細胞中のCD14+細胞(つまり、単球)の数を数
えた。

0057

この結果を図2に示す。

0058

上記結果によると、170日目には平均で4.4倍(85日目では2.8倍)の増加が見られた。このとき、IMP321は、低投与単位(0.25mg)で、6ヵ月の長期間にわたり12回の注射によって投与されている。その結果、標的となるMHCクラスII+単球様造血細胞が、強力に直接的に刺激されたことが分かる。

0059

<実施例2:高用量IMP321を用いた場合の、転移性腎細胞癌(MRCC)患者における単球数増加>
3人のMRCC患者に対して、6.25mgのIMP321を隔週で皮下注射にて投与した。投与期間は12週間で、各投与は14日の間隔をおいて行なわれた。

0060

そして、2ヵ月後(57日目)および3ヶ月後(85日目)に、上記と同じような方法で各患者から血液サンプルを採取した。採血は、それぞれ、その採血前に行なわれた最後のIMP321投与から14日間あけて行われた(生産物の持続的な免疫調節効果を確認するため)。血液サンプルは、採血後直ちに使用した。

0061

単球は凝固に敏感であるため、採取したばかりの新鮮な血液サンプルにおけるCD14+CD45+細胞の増加を、FACSによって分析した。そして、その分析結果を、IMP321の投与前(投与1日目)に採取した新鮮な血液サンプルにおいて計測された単球数と比較した。

0062

その結果を図3に示す。

0063

上記結果によると、この高用量IMP321による臨床試験プロトコルにおいて、平均で2倍(3ヶ月後、85日目)の単球数増加が見られた。なお、この臨床試験では、患者は6回の投与しか受けていない。

0064

<実施例3:パクリタキセルおよびIMP321の投与を受けている転移性乳癌患者における単球数増加>
乳癌に対する一次化学療法として、1回28日サイクルの1日目、8日目および15日目にパクリタキセル(80mg/m2を静注で投与)の投与を受けるサイクルを6サイクル受ける患者に対して、各28日サイクルの2日目および16日目に1〜30mgのIMP321の皮下投与を行なった。IMP321は、3日目または17日目に投与してもよい。

0065

すなわち、各患者は、パクリタキセルの毎週投与とともに12回のIMP321の皮下注射を、標準の6ヵ月にわたって受けた。IMP321の皮下注射は、2週間に1回、パクリタキセルを投与してから1〜2日後のスケジュールで行なった。

0066

上記の投与を開始してから3ヵ月後(85日目)および6ヵ月後(170日目)に、採取したばかりの血液1マイクロリットルあたりの単球の絶対計数の増加を、蛍光活性化細胞分取(FACS)によって分析した。採血は、それぞれ、その採血前に行なわれた最後のIMP321投与から14日間あけて行われ、投与1日目の血液サンプルと比較した。

0067

低用量IMP321(1.25mg)を注射された患者から得られた結果を図4に示す。

0068

このデータから分かるように、全ての患者とはいえないまでも(図4)、1.25mgの投与によって、血中の部分的な単球集合における単球数の増加が見られた。

0069

IMP321の最適な投与単位は、1投与につき6〜30mgといえる。

0070

転移性腎細胞癌患者より得られた薬物動態データの結果から、これらの投与単位は安全であり、全身的な投与を行なっても許容範囲であることがわかった(図5)。また、6mgよりも多いIMP321を投与された患者においては、皮下注射後少なくとも24時間は、IMP321の血中濃度が1ng/mlよりも高いという結果が得られた(図5)。

0071

<実施例4:ゲムシタビンおよびIMP321の投与を受ける進行性膵臓癌患者への治療
進行性膵臓癌(あるいは腫瘍の摘出手術を受けられない患者)の一次化学療法として、1回28日サイクルの1日目、8日目および15日目に標準的なゲムシタビン投与(1gm/m2を30分にわたり静注で投与)を受けるサイクルを6サイクル受ける患者に対して、各28日サイクルの2日目および16日目に6〜30mgのIMP321の皮下投与を行なった。IMP321は、3日目または17日目に投与してもよい。

0072

すなわち、各患者は、ゲムシタビンの投与とともに12回のIMP321の皮下注射を、標準の6ヵ月にわたって受けた。IMP321の皮下注射は、2週間に1回、ゲムシタビンを投与してから1〜2日後に行なった。

0073

実施例1と同じように、蛍光活性化細胞分取(FACS)によって単球数を分析した。

0074

<実施例5:低用量IMP321における、リツキシマブを媒介としたADCC増大の促進>
まず、PBMCを、IMP321とともにまたはIMP321を含めずに(IMP321の濃度を、0μg/m、0.03μg/mlまたは0.1μg/mlとして)、IL−2(100U/ml)とともに40時間培養する。その後、PBMCを、標的分子(すなわち、ヒトCD20+ラジB細胞)の存在下で、濃度が増加傾向にあるリツキシマブ(0μg/ml、0.5μg/mlおよび5μg/ml)とともにインキュベートする。

0075

ラジ細胞を、まずCFSE(カルボキシフルオレセインサクシニミジルエステル)で標識化した。続いて、リツキシマブの濃度ががそれぞれ0μg/ml、0.5μg/mlおよび5μg/mlの培地中でインキュベートした。最後に、25:1のエフェクター−標的比において、エフェクター細胞とともに37℃で6時間共培養した。

0076

その後、その細胞を、7−AAD(7−アミノアクチノマイシン−D)とともに上で15分間インキュベートした。そして、フローサイトメトリによって分析し、CFSE+7−ADD+ラジ標的細胞死細胞の割合(すなわち、細胞障害性の割合(%))を求めた。

0077

この結果を図6に示す。

0078

リツキシマブの濃度が高くなると細胞障害率が高くなり、用量依存性のADCC活性を明らかに示している。

0079

0.03μg/mlまたは0.1μg/mlのIMP321を加えると、細胞障害性の割合が著しく上昇した。例えば、0.1μg/mlのIMP321を加えた0.5μg/mlのリツキシマブでは、細胞障害性が30%観察され、IMP321を加えない5μg/mlのリツキシマブにおける25%の細胞障害性を上回っている。

0080

以上のように、抗体の量が10分の1であっても、低用量のIMP321(0.1μg/ml)を加えることでより高い細胞障害性が得られるため、0.1μg/mlのIMP321を加えることで、リツキシマブの活性を10〜15倍に増加させることができる。

0081

このデータから、リツキシマブおよびIMP321の相乗効果が分かる。

0082

<先行技術文献リスト>
[1]TRIEBELet. al.,J. Exp. Med.,171:1393-1405,1990
[2]BRIGNONEet. al., J. Immune Based Ther Immunotherapies, 5: 5, 2007
[3]TRIEBELet. al., TrendsImmunol., 24: 619-622, 2003
[4]HUARDet.al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 94: 5744-5749, 1997
[5]PRIGENTet. al., Eur. J. Immunol., 29: 3867-3876, 1999
[6]BRIGNONEet. al., J. Immunol., 179: 4202-4211, 2007。

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