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技術 3次元プリンタを操作して半径方向の速度のばらつきを補償するシステムおよび方法

出願人 ゼロックスコーポレイション
発明者 パトリシア・ジェイ・ドナルドソンジェフリー・ジェイ・フォルキンス
出願日 2015年9月17日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2015-183812
公開日 2016年5月12日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2016-074205
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等のその他の成形、複合成形(変更なし)
主要キーワード 曲率効果 材料リング 物体材料 ラジアルアーム UV硬化性ポリマー 固体物体 同心円筒 直近位置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

インクジェットプリンタを使用する3次元物体プリンタ半径方向の位置による物体材料密度のばらつきを抑える手段の提供。

解決手段

少なくとも1つのプリントヘッド112から回転するテーブル102の周縁部に近い部分に吐出される材料の密度を回転するテーブル112の中心に近い部分に吐出される材料の密度とほぼ同じにするよう構成されるインクジェットプリンタ。密度を同じ様にするには、プリンターヘッド112の半径方向の距離とテーブル102の角速度との積を一定にするとか、プリンターヘッド112のインクジェットの間隔を中心部と周縁部とでは変化させるとか、ラジアルアーム108上のプリンターヘッド112を複数設け、各プリンターヘッド112がラジアルアーム108上で回転が可能とし、ラジアルアーム108と各プリンターヘッド112との間に角度を設ける等の方法で、中心部と周縁部の物体材料密度のばらつきを抑える方法。

概要

背景

デジタル次元製造(デジタル積層造形としても知られている)とは、ほとんど全ての形状のデジタルモデルから3次元の固体物体を作成する処理である。3次元プリンティングとは、1つ以上のプリントヘッドが連続する材料の層を異なる形状で基材の上に吐出する積層処理のことである。3次元プリンティングは、切削または穴あけなどの切削処理により加工品から材料を削除することにそのほとんどを頼っている、従来の物体形成技術とは全く別ものである。

次元物体プリンティングの一形態では、1つまたは複数のプリントヘッドが取り付けられたラジアルアームから回転するテーブルまたは円錐体造形材料または支持材料が吐出されて物体が形成される。これらのプリントヘッドは、下方に向けて、一定の角速度ωで回転するテーブルまたは円錐体に材料を吐出する。回転する構造体の外周部はその構造体の内周部よりも長い距離を回転移動するため、外周部は内周部よりも速い速度で移動している。プリントヘッド(複数可)内のインクジェットは、ラジアルアームに沿って距離Δrの等間隔で配置されており、このラジアルアームに沿って配置されている各インクジェットが質量mのインク滴時間間隔Δtで発射させるため、各インクジェットにより形成される固体リング密度は、ラジアルアームに沿って配置されるインクジェットの位置と相関する。したがって、ΔtとΔrは両方ともrに比べると相対的に小さいと想定できるため、リングの密度は、約m/(rωΔtΔr)となる。これらのパラメータからの曲率効果が2次のばらつきとなる。結果として、形成される固体物体の密度は、主にラジアルアームに沿って配置されるインクジェットの位置によりばらつく

ラジアルアームに沿った全てのインクジェットの密度を一定にする一つの方法として、半径方向の間隔Δrを均一に保ち、外側のインクジェットを内側のインクジェットよりも速く作動させる方法がある。しかし、インクジェット・プリントヘッドでは、プリントヘッド内の全てのインクジェットの発射サイクルが一定でなくてはならないため、ほとんどのインクジェットプリンタでは、このソリューションは実施されていない。あるいは、画像データにハーフトーン処理を行って、インクジェットにより形成される材料リングの密度を等しくすることにより、異なる半径方向の位置、およびテーブルまたは円錐体の速度差補償するよう画像処理を設計することが可能である。しかし、この処理では、プリントヘッドの処理能力を著しく消耗し、様々な画像形成アーチファクトが発生してしまう。

概要

インクジェットプリンタを使用する3次元物体プリンタの半径方向の位置による物体材料の密度のばらつきを抑える手段の提供。少なくとも1つのプリントヘッド112から回転するテーブル102の周縁部に近い部分に吐出される材料の密度を回転するテーブル112の中心に近い部分に吐出される材料の密度とほぼ同じにするよう構成されるインクジェットプリンタ。密度を同じ様にするには、プリンターヘッド112の半径方向の距離とテーブル102の角速度との積を一定にするとか、プリンターヘッド112のインクジェットの間隔を中心部と周縁部とでは変化させるとか、ラジアルアーム108上のプリンターヘッド112を複数設け、各プリンターヘッド112がラジアルアーム108上で回転が可能とし、ラジアルアーム108と各プリンターヘッド112との間に角度を設ける等の方法で、中心部と周縁部の物体材料密度のばらつきを抑える方法。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

中心の周りを回転するよう構成されるテーブルと、前記テーブルの前記中心の直近位置から前記テーブルの周縁部の直近位置に延在するラジアルアームと、前記ラジアルアームに取り付けられ、前記テーブルが少なくとも1つのプリントヘッドを通過して回転するとき、前記テーブルに材料を吐出するよう構成される少なくとも1つのプリントヘッドと、前記少なくとも1つのプリントヘッドおよび前記テーブルに動作可能に接続し、前記テーブルを回転させ、前記テーブルが前記少なくとも1つのプリントヘッドを通過して回転するとき、前記少なくとも1つのプリントヘッドを操作して前記テーブルに材料を吐出し、前記テーブルの角速度、前記ラジアルアームに沿って移動する前記少なくとも1つのプリントヘッドの速度、および前記少なくとも1つのプリントヘッドと前記ラジアルアームとの間の角度のうちの少なくとも1つを調整して、前記テーブルの前記中心に近い前記回転するテーブルの部分に吐出される前記材料の密度を前記テーブルの周縁部に近い前記回転するテーブルの部分に吐出される前記材料の密度と一定に維持するよう構成される制御装置と、を含む3次元物体プリンタ

請求項2

前記制御装置が、前記回転するテーブルの前記中心に近い位置と前記回転するテーブルの前記周縁部に近い位置との間で前記少なくとも1つのプリントヘッドが移動するとき、前記テーブルの前記中心からの前記少なくとも1つのプリントヘッドの半径方向の距離と前記テーブルの角速度との積を一定に維持可能な速度で、前記テーブルの前記中心に近い位置と前記テーブルの前記周縁部に近い位置との間で前記ラジアルアームに沿って前記少なくとも1つのプリントヘッドを移動させるようさらに構成される、請求項1に記載の3次元物体プリンタ。

請求項3

前記制御装置が、所定の角速度で前記テーブルを回転させ、前記少なくとも1つのプリントヘッドが前記テーブルの前記周縁部に近い前記位置に向かって移動するとき、前記少なくとも1つのプリントヘッドの速度を落として、前記少なくとも1つのプリントヘッドが前記回転するテーブルの前記周縁部に近い前記位置に向かって移動するときの前記テーブルの前記中心からの前記少なくとも1つのプリントヘッドの前記半径方向の距離と前記テーブルの前記角速度との前記積を一定に維持するようさらに構成される、請求項2に記載の3次元物体プリンタ。

請求項4

前記制御装置が、所定の角速度で前記テーブルを回転させ、前記少なくとも1つのプリントヘッドが前記テーブルの前記中心に近い前記位置に向かって移動するとき、前記少なくとも1つのプリントヘッドの速度を上げて、前記少なくとも1つのプリントヘッドが前記回転するテーブルの前記中心に近い前記位置に向かって移動するときの前記テーブルの前記中心からの前記少なくとも1つのプリントヘッドの前記半径方向の距離と前記テーブルの前記角速度との前記積を一定に維持するようさらに構成される、請求項2に記載の3次元物体プリンタ。

請求項5

前記制御装置が、前記少なくとも1つのプリントヘッドが前記テーブルの前記中心に近い位置と前記テーブルの前記周縁部に近い位置との間を移動するとき、前記回転するテーブルの前記角速度を調整して、前記少なくとも1つのプリントヘッドが前記テーブルの前記中心に近い前記位置と前記回転するテーブルの前記周縁部に近い前記位置との間を移動するときの前記テーブルの前記中心からの前記少なくとも1つのプリントヘッドの半径方向の距離と前記テーブルの前記角速度との積を一定に維持するようさらに構成される、請求項1に記載の3次元物体プリンタ。

請求項6

中心の周りを回転するよう構成されるテーブルと、前記テーブルの前記中心の上方の位置から前記テーブルの周縁部の上方の位置に延在するラジアルアームと、前記ラジアルアームに取り付けられ、前記テーブルが少なくとも1つのプリントヘッドを通過して回転するとき、前記テーブルに材料を吐出するよう構成される少なくとも1つのプリントヘッドであって、インクジェット線形アレイでさらに構成され、インクジェットの前記線形アレイが前記テーブルの前記周縁部に向かって延在するにつれ短くなる距離で、前記線形アレイ内の少なくともいくつかのインクジェットが互いに間隔を開けて配置される、少なくとも1つのプリントヘッドと、前記少なくとも1つのプリントヘッドおよび前記テーブルに動作可能に接続し、前記テーブルを回転させ、前記テーブルが前記少なくとも1つのプリントヘッドを通過して回転するとき、前記少なくとも1つのプリントヘッドを操作して前記テーブルに材料を吐出するよう構成される制御装置と、を含む3次元物体プリンタ。

請求項7

前記少なくとも1つのプリントヘッドが、前記テーブルの前記中心に近い位置から前記テーブルの前記周縁部に近い位置に前記ラジアルアームに沿って延在する単一のプリントヘッドとしてさらに構成され、インクジェットの前記線形アレイが前記テーブルの前記中心に近い前記位置から前記テーブルの前記周縁部に近い前記位置に向かって延在するにつれ短くなる距離で、前記線形アレイ内の全ての前記インクジェットが互いに間隔を開けて配置される、請求項6に記載の3次元物体プリンタ。

請求項8

前記少なくとも1つのプリントヘッドが、前記ラジアルアームに沿って移動するようさらに構成され、前記制御装置が、前記ラジアルアームに沿って移動する前記少なくとも1つのプリントヘッドの速度を変更するようさらに構成される、請求項6に記載の3次元物体プリンタ。

請求項9

前記少なくとも1つのプリントヘッドが、前記ラジアルアームに対して回転するようさらに構成され、前記制御装置が、前記少なくとも1つのプリントヘッドを回転させて、前記少なくとも1つのプリントヘッドと前記ラジアルアームとの間の角度を変更するようさらに構成される、請求項6に記載の3次元物体プリンタ。

請求項10

3次元物体プリンタを操作する方法であって制御装置により、テーブルの中心の周りで前記テーブルを回転させるステップと、前記制御装置により、前記テーブルが少なくとも1つのプリントヘッドを通過して回転するとき、前記少なくとも1つのプリントヘッドを操作して、前記テーブルに材料を吐出するステップと、前記制御装置により、前記テーブルの角速度、前記ラジアルアームに沿って移動する前記少なくとも1つのプリントヘッドの速度、および前記少なくとも1つのプリントヘッドと前記ラジアルアームとの間の角度のうちの少なくとも1つを調整して、前記テーブルの前記中心に近い前記回転するテーブルの部分に吐出される前記材料の密度をテーブルの周縁部に近い前記回転するテーブルの部分に吐出される前記材料の密度と一定に維持するステップと、を含む方法。

技術分野

0001

本開示は、3次元物体プリントシステムに関し、より具体的には、回転するテーブルまたは円錐体の上で3次元物体を形成するシステムおよび方法に関する。

背景技術

0002

デジタル3次元製造(デジタル積層造形としても知られている)とは、ほとんど全ての形状のデジタルモデルから3次元の固体物体を作成する処理である。3次元プリンティングとは、1つ以上のプリントヘッドが連続する材料の層を異なる形状で基材の上に吐出する積層処理のことである。3次元プリンティングは、切削または穴あけなどの切削処理により加工品から材料を削除することにそのほとんどを頼っている、従来の物体形成技術とは全く別ものである。

0003

3次元物体プリンティングの一形態では、1つまたは複数のプリントヘッドが取り付けられたラジアルアームから回転するテーブルまたは円錐体に造形材料または支持材料が吐出されて物体が形成される。これらのプリントヘッドは、下方に向けて、一定の角速度ωで回転するテーブルまたは円錐体に材料を吐出する。回転する構造体の外周部はその構造体の内周部よりも長い距離を回転移動するため、外周部は内周部よりも速い速度で移動している。プリントヘッド(複数可)内のインクジェットは、ラジアルアームに沿って距離Δrの等間隔で配置されており、このラジアルアームに沿って配置されている各インクジェットが質量mのインク滴時間間隔Δtで発射させるため、各インクジェットにより形成される固体リング密度は、ラジアルアームに沿って配置されるインクジェットの位置と相関する。したがって、ΔtとΔrは両方ともrに比べると相対的に小さいと想定できるため、リングの密度は、約m/(rωΔtΔr)となる。これらのパラメータからの曲率効果が2次のばらつきとなる。結果として、形成される固体物体の密度は、主にラジアルアームに沿って配置されるインクジェットの位置によりばらつく

0004

ラジアルアームに沿った全てのインクジェットの密度を一定にする一つの方法として、半径方向の間隔Δrを均一に保ち、外側のインクジェットを内側のインクジェットよりも速く作動させる方法がある。しかし、インクジェット・プリントヘッドでは、プリントヘッド内の全てのインクジェットの発射サイクルが一定でなくてはならないため、ほとんどのインクジェットプリンタでは、このソリューションは実施されていない。あるいは、画像データにハーフトーン処理を行って、インクジェットにより形成される材料リングの密度を等しくすることにより、異なる半径方向の位置、およびテーブルまたは円錐体の速度差補償するよう画像処理を設計することが可能である。しかし、この処理では、プリントヘッドの処理能力を著しく消耗し、様々な画像形成アーチファクトが発生してしまう。

発明が解決しようとする課題

0005

インクジェットプリンタを操作して、インクジェットの半径方向の位置のばらつきにより生じる物体材料の密度のばらつきを抑えることが有益である。

課題を解決するための手段

0006

3次元物体プリンタは、プリンタ内のラジアルアームに沿って配置されるインクジェットから吐出される材料の密度を均一に保つよう構成される。この3次元物体プリンタは、中心の周りを回転するよう構成されるテーブルと、テーブルの中心の直近位置からテーブルの周縁部の直近位置に延在するラジアルアームと、ラジアルアームに取り付けられ、テーブルが少なくとも1つのプリントヘッドを通過して回転するとき、テーブルに材料を吐出するよう構成される少なくとも1つのプリントヘッドと、少なくとも1つのプリントヘッドおよびテーブルに動作可能に接続し、このテーブルを回転させ、テーブルが少なくとも1つのプリントヘッドを通過して回転するとき、少なくとも1つのプリントヘッドを操作してこのテーブルに材料を吐出し、テーブルの中心の直近位置と回転するテーブルの周縁の直近位置との間を少なくとも1つのプリントヘッドが移動するとき、テーブルの中心から少なくとも1つのプリントヘッドまでの距離とテーブルの角速度との積を一定に維持可能な線速度で、テーブルの中心の直近位置とテーブルの周縁部の直近位置との間でラジアルアームに沿って配置された少なくとも1つのプリントヘッドを移動させるよう構成される制御装置と、を含む。

0007

この3次元物体プリンタの別の実施形態では、プリンタ内のプリントヘッドのインクジェット間の距離を短くすることにより、テーブルの外側部分での密度を維持する。このプリンタは、中心の周りを回転するよう構成されるテーブルと、テーブルの中心の上方位置からテーブルの周縁部の上方位置に延在するラジアルアームと、ラジアルアームに取り付けられ、テーブルが少なくとも1つのプリントヘッドを通過して回転するとき、テーブルに材料を吐出するよう構成され、かつインクジェットの線形アレイを有してさらに構成される少なくとも1つのプリントヘッドであって、このインクジェットの線形アレイがテーブルの周縁部に向かって延在するにつれ短くなる距離で、線形アレイ内の少なくともいくつかのインクジェットが互いに間隔を開けて配置される、少なくとも1つのプリントヘッドと、少なくとも1つのプリントヘッドおよびテーブルに動作可能に接続し、テーブルを回転させ、テーブルが少なくとも1つのプリントヘッドを通過して回転するとき、少なくとも1つのプリントヘッドを操作してテーブルに材料を吐出するよう構成される制御装置と、を含む。

0008

プリンタ内のラジアルアームに沿って配置されるインクジェットから吐出される材料の均一な密度を保つ、3次元物体プリンタを操作する方法が開発されている。この方法には、制御装置により、テーブルの中心の周りでテーブルを回転させるステップと、制御装置により、テーブルが少なくとも1つのプリントヘッドを通過して回転するとき、少なくとも1つのプリントヘッドを操作してテーブルに材料を吐出するステップと、制御装置により、テーブルの中心の上方位置からテーブルの周縁部の上方位置に延在するラジアルアームに沿って配置される少なくとも1つのプリントヘッドを移動させるステップと、が含まれ、少なくとも1つのプリントヘッドが回転するテーブルの周縁部に移動するとき、この制御装置が、テーブルの中心から少なくとも1つのプリントヘッドまでの距離とテーブルの角速度との積を一定に維持可能な線速度で、ラジアルアームに沿って配置される少なくとも1つのプリントヘッドを移動させる。

0009

添付図面を参照して、ラジアルアームに沿って配置される、プリンタ内のインクジェットから吐出される材料の密度を均一に保つ装置またはプリンタの上述した様態およびその他の特徴を以下に説明する。

図面の簡単な説明

0010

図1は、回転するテーブルに吐出される材料の、テーブルの中心からテーブルの周縁部までの均一な密度を生成するよう構成されるプリントヘッドを有する3次元物体プリンタの図である。
図2は、回転するテーブルに吐出される材料の、テーブルの中心からテーブルの周縁部までのほぼ均一な密度を生成するよう構成されるプリントヘッドを有する3次元物体プリンタの別の実施形態の図である。
図3は、テーブルの中心とテーブルの周縁部との間でプリントヘッドを移動させるよう構成される3次元物体プリンタの別の実施形態の図である。
図4は、プリントヘッド内のインクジェットが、半径方向の経路に沿って発射・吐出し得る小滴の位置のグラフである。
図5は、プリントヘッド内のインクジェットが、小滴を発射して半径方向に配列させ、各連続曲線部に沿って、より多くの小滴が供給される位置のグラフである。
図6は、プリントヘッドから、回転するテーブルに吐出される材料の密度をばらつかせる要因を示す、従来技術の3次元物体プリンタの図である。

実施例

0011

本明細書に開示される装置に関する環境、および装置の詳細の一般的な理解を得るために図面を参照する。これらの図面では、同様の参照符号は、同様の要素を示す。

0012

本明細書で使用される「造形材料」という用語は、1つ以上のプリントヘッドの内の複数のイジェクタから液体の小滴の形態で吐出されて、3次元の物体プリンタ内で形成される物体内の材料の層を形成する材料のことを指す。造形材料の例として、1つ以上のプリントヘッド内のイジェクタから液体の小滴として吐出され、その後、積層の3次元物体プリント処理を通して硬化されて、物体を形成する固体材料になるために液化可能な、熱可塑性ポリマーUV硬化性ポリマー、および成形剤が挙げられるがこれらには限定されない。いくつかの3次元物体プリンタの実施形態では、複数の形態の造形材料を用いて、物体を形成する。いくつかの実施形態では、様々な物理的特性または化学的特性を有する異なる造形材料を用いて、単一の物体を形成する。別の実施形態では、このプリンタは、造形材料内に含まれる染料またはその他の着色剤を通して様々な色を組み込んだ単一の種類の造形材料の小滴を吐出するよう構成される。3次元物体プリンタは、様々な色の造形材料の小滴の吐出を制御して、様々な色の物体、および、随意的には、印刷されたテキストグラフィック、またはその他の単色パターンおよび多色パターンをその表面に有する物体を形成する。

0013

本明細書で使用される「支持材料」という用語とは、3次元物体のプリント処理中にプリントヘッドから吐出されて、造形材料から形成される物体を安定させることができる別の材料のことを指す。例えば、3次元物体プリンタが、造形材料の層を塗布して物体を形成するとき、プリンタ内の少なくとも1つのプリントヘッドにより支持材料の層も吐出され、この支持材料の層が物体の一部と係合する。この支持材料は、所定の位置でそれ以前に形成されている造形材料の層を支え、十分な造形材料が射出されて一緒に物体を支える前に、新しく形成された特徴が崩れてしまうことを防止し、固化処理が終了する前に完全に固化していない造形材料の部分が所定の位置から流れ出てしまうことを防止する。支持材料の例として、プリント処理中に物体を支持し、プリント処理が終了した後に簡単に物体から取り除くことが可能な、蝋状材料が挙げられるがこれらには限定されない。

0014

本明細書で使用される「処理方向」という用語とは、3次元物体の形成処理中に1つ以上のプリントヘッドを通過するテーブルの移動方向のことを指す。プリント処理中、3次元物体とそれに付随する支持材料はテーブルにより支えられる。いくつかの実施形態では、このテーブルは、3次元の物体のプリント処理中、物体の形成を支持するための、ラジアルアーム上の1つ以上のプリントヘッドに隣接して回転する、あるいは真下で回転する、平面の部材または円錐形の部材である。

0015

本明細書で使用される「クロス処理方向」という用語は、処理方向と直交し、造形材料および支持材料の小滴を吐出して物体を形成するプリントヘッドのうちの少なくともいくつかの配列とほぼ平行な方向のことを指す。2つ以上のプリントヘッド内のイジェクタに対しクロス処理方向で位置合わせを行い、これにより、プリントヘッドのアレイが2次元の平面の領域上で造形材料および支持材料のプリントパターンを形成可能となる。3次元物体のプリント処理中、位置合わせが行われたプリントヘッドから形成される造形材料および支持材料の連続層により3次元物体が形成される。

0016

本明細書で使用される「Z方向」という用語は、3次元物体プリンタ内のプリントヘッドと支持部材の上に形成される物体と支持材料との間を分割する方向のことを指す。3次元物体のプリント処理の開始時では、このZ方向は、造形材料および支持材料の層を形成するプリントヘッドと支持部材との間を分離する距離のことを指す。プリントヘッド内のイジェクタにより、造形材料および支持材料の各層が形成されるにつれ、プリントヘッドと最上部の層との間のZ方向の分離は小さくなる。多くの3次元物体プリンタの実施形態では、プリントヘッドとプリントされた材料の最上部の層との間のZ方向の分離を比較的狭い公差内で維持して、吐出される造形材料および支持材料の小滴の均一な配置と制御を可能にしている。いくつかの実施形態では、プリント動作中に支持部材がプリントヘッドから離れてZ方向の分離を維持し、他の実施形態では、プリントヘッドが部分的にプリントされた物体および支持部材から離れてZ方向の分離を維持する。

0017

図6には、プリントヘッドのラジアルアームの構成により密度が不均一になることを実証する、従来技術の3次元物体プリンタ100が示されている。このプリンタ100は、回転するテーブル102と、インクジェット104の線形アレイを形成するラジアルアーム108に取り付けられる1つ以上のプリントヘッド112と、を含む。プリントヘッド112内のインクジェットは、互いに同じ距離の間隔を開けて配置される。制御装置130は、アクチュエータ134に動作可能に接続して、所定の角速度ωでテーブル102を回転させる。図1に示す通り、アーム108の外端に近いインクジェット104により吐出される材料116の小滴は、テーブル102の中心のラジアルアームの起点に近いインクジェットにより吐出される材料116の小滴よりも長い距離で間隔を開けて配置される。ラジアルアームが長ければ長いほど、ラジアルアーム108の全長に沿って配置されるインクジェットにより形成される線の密度の差が大きくなる。したがって、プリンタ100により形成され得る物体のサイズは、その外周の中心からの物体の材料の密度の差の公差により制限される。

0018

図1に示されるインクジェットプリンタの実施形態は、図6に示される密度のばらつきの問題に対処している。再度説明すると、制御装置130がアクチュエータ134を操作して、所定の角速度ωでテーブル102を回転させる。この実施形態では、ラジアルアーム108に取り付けられる1つ以上のプリントヘッド112により形成される、インクジェットの線形アレイ内のインクジェット104の間の間隔が同じ距離ではない。その代り、ラジアルアームの外端近くのインクジェットは、テーブルの中心近くのインクジェットより近い間隔で配置されている。このインクジェット間の距離のばらつきにより、図4に示す通り、インクジェットからの小滴が半径方向に並んだままになることができる。ある実施形態では、ラジアルアームの内側半分に沿って配置されるインクジェットは300dpiに対応する距離で間隔を開けて配置され、ラジアルアームの外側半分に沿って配置されるインクジェットは600dpiに対応する距離で間隔を開けて配置される。別の実施形態では、各インクジェットがラジアルアームの内端側に隣接するインクジェットよりも、ラジアルアームの外端側に隣接するインクジェットに近くなるように、各インクジェット間の距離を変化させる。

0019

図2に示される実施形態では、制御装置130はアクチュエータ134を操作して、所定の角速度ωでテーブル102を回転させる。内側のプリントヘッド120は、アーム108に沿って半径方向に延在するよう配置され、外側のプリントヘッド124はアーム108に対して特定の角度で傾いて配置される。両方のプリントヘッド内に配置されている、複数のインクジェット104は、プリントヘッドの幅を横切るクロス処理方向に同じ距離で間隔を開けて配置される。しかし、プリントヘッド124をラジアルアーム108に対して傾けることにより、プリントヘッド124内に配置されているインクジェットは、プリントヘッド124がアーム108と揃えて半径方向に並べられる場合よりも、材料の小滴の間隔を互いに狭めて吐出することができる。

0020

図3のプリンタの構成では、プリントヘッド120は、ラジアルアーム108に取り付けられ、アクチュエータ138に動作可能に接続し、このアクチュエータ138が、制御装置130に動作可能に接続する。これにより、制御装置130は、プリントヘッド120をテーブル102の中心とその周縁部との間でアーム108に沿って半径方向に移動させることができる。再度説明すると、制御装置130がアクチュエータ134を操作して、制御装置130により生成される電気信号に対する角速度ωでテーブル102を回転させる。下記に説明するが、この制御装置は、(1)プリントヘッド120がテーブルの中心とテーブルの外周部との間を移動するとき、テーブルの角速度を変更し、(2)ラジアルアームに沿って移動するプリントヘッドの線速度を変更し、または(3)プリントヘッドがラジアルアームに沿って移動するときにプリントヘッドの傾きを変更するよう構成されている。あるいは、これらの動作のいくつかを組み合わせて実行して、物体の形成が終了するまでに形成される材料のリングの密度を維持し易くするよう制御装置130が構成され得る。

0021

第1の種類の操作では、制御装置130は、アクチュエータ138を操作することによりプリントヘッドを移動させ、プリントヘッドの位置が変更されると、この制御装置はプリントヘッドの位置を参照して、アクチュエータ134を操作して、回転するテーブル102の角速度を変更する。このようにテーブル102の角速度を変更することにより、プリントヘッド120により吐出される材料の密度をほぼ一定に保つことができる。密度を均一に保つ1つの方法は、アーム108に沿って配置されるプリントヘッドの半径方向の位置rとテーブルの角速度ωとの積を一定に保つことである。したがって、ラジアルアーム108に沿って配置されるプリントヘッド120の外側への移動に伴って、半径方向の位置の値rが増加すると、新しい半径方向の位置の値と、新しい角速度との積をその前の位置での半径方向の位置の値と、その前の角速度との積とほぼ同じにするよう、制御装置はテーブルの角速度を下げる。

0022

本明細書で使用される「一定」という用語を上記に記載した積を参照して説明すると、この積が、周縁部に近い半径の値とテーブルの中心に近い半径の値の比率より大きく、あるプリントヘッドの位置から別の位置の間で変化しないことを意味する。この密度の公差範囲は、半径方向に全長を有するプリントヘッドにより生じる。インクジェットの間隔が同じであり、プリントヘッドが特定の位置で保持されている場合、テーブルの中心に最も近いプリントヘッドの端を通過するテーブルの部分よりも速い速度で、周縁に最も近いプリントヘッドの端を通過するテーブルの部分が移動する。したがって、積が「一定に」保たれるとは、半径方向の距離と角速度との積が、テーブルの周縁部のプリントヘッドの端で吐出される材料の密度が、テーブルの中心に近いプリントヘッドの端で吐出される材料の密度とほぼ一致するようになることを指す。このほぼ一致した密度は、テーブルの中心に近いプリントヘッドの内側部分の半径と、周縁部に近いプリントヘッドの外側部分の半径との比率を超えず、[(外側の半径/内側の半径)+1]/2で表すことができる。この定義で用いられるように、内側部分とは外側部分より中心に近い部分のことを指す。つまり、「内側」部分は必ずしも中心に近い必要はなく、「外側」部分が周縁部に近い必要もない。その代り、ある部分が他の部分より相対的に中心に近い。したがって、外側の半径と内側の半径との比率を1に近づけることが可能となる。

0023

第2の種類の操作では、制御装置130は、プリントヘッド120がラジアルアーム108に沿って連続して移動するとき、プリントヘッド120の速度を変更するよう構成される。この実施形態では、プリントヘッドが、テーブルの中心に近い位置と周縁部に近い位置との間でラジアルアームに沿って移動するとき、制御装置130は、アクチュエータ138を操作して、ラジアルアーム108に沿って移動するプリントヘッド120の線速度を変更する。さらに、制御装置130は、アクチュエータ134も操作して、回転するテーブル102の角速度を同じ速度に維持する。このアプローチを実施するために、3次元物体プリンタによりプリントされる物体の画像データを既知の方法で処理して、複数の同心円筒を生成する。各円筒の幅と、円筒の外周部でプリントされるインチ毎のドット数は、テーブルの中心を参照したプリントヘッドの半径方向の位置およびプリンタのアーキテクチャ相関関係にある。この実施形態の変更例では、各円筒の外周部の半径方向の位置の値と、その前の円筒と現在の円筒との間で外周が変化した値との積を一定に維持するよう、少なくとも1つのプリントヘッドを操作するためのデータが生成される。単一のプリントヘッドがテーブルの中心から外縁部までのプリントゾーンにまたがる場合は、プリントヘッドの半径方向の位置の関数として円筒形のリングの幅が線形的に狭まる。テーブル102に渡るプリントゾーンをまたがず、外側に移動して材料の小滴を挿入可能な所定の位置に材料を吐出する単一のプリントヘッドを有するプリンタでは、全ての同心リングの平均の幅を用いることにより、プリントヘッドの半径方向の速度に加えて、テーブルの角速度を変更する。図5には、3次元物体プリンタのこの実施形態におけるこの関係を示すグラフが示されている。この図に示される通り、半径方向に並べられたインク滴だけでなく(図4に示される場合)、より多くの小滴が連続する各曲線部に沿って供給される。

0024

第3の種類の操作では、制御装置は、この制御装置がラジアルアーム108に沿ってプリントヘッドを移動させるとき、アクチュエータ138を操作してプリントヘッド120を傾けて、プリントヘッドから吐出される小滴の効果的な間隔を変更するよう構成される。既に図1の実施形態を参照して説明した通り、プリントヘッドをこのように傾けることにより、プリントヘッドがラジアルアームと一直線に並べられるときよりも高い解像度で材料をプリントヘッドから吐出することが可能となる。

0025

ラジアルアームに沿ってプリントヘッドを移動させる3つの種類の操作では、制御装置は、不連続的に、連続的に、あるいは、これら2つの動きを組み合わせて、プリントヘッドを移動させることができる。また、上記に説明した通り、ラジアルアームに沿ってプリントヘッドを移動させる、これら3つの種類の操作を組み合わせて実行するよう、制御装置130を構成することもできる。さらに、制御装置を3つの種類の操作中、あるいは、それらの全てを組み合わせて操作中に、テーブルの角速度を変更して、テーブル上の材料の位置に関わらず、吐出される材料の密度を均一に維持し易くするようさらに構成することも可能である。

0026

いくつかの実施形態では、制御装置130は、インターリーブモードで、テーブルおよびプリントヘッドを操作するよう構成され、別の実施形態では、制御装置130は、単一パスモードで、テーブルを操作するよう構成される。インターリーブモードでは、制御装置130が、アクチュエータ138を操作して、テーブルが1回転するとプリントヘッド120を少しずつ移動させ、これにより、プリントヘッドはテーブル上の全ての特定の位置を1回超通過することができるようになる。このインターリーブモードにより、プリントヘッド内のインクジェットの間隔を開けるだけで実現可能な解像度よりも高い、テーブル上の材料の小滴の解像度を可能にすることができる。単一パスモードでは、制御装置130は、アクチュエータ138を操作してプリントヘッド120を移動させ、これにより、プリントヘッドはテーブル上に各位置を1度だけしか通過しない。

0027

以上、テーブルの中心の直近位置とテーブルの周縁部の直近位置との間を移動するプリントヘッドを参照して、プリンタの操作を説明してきた。尚、制御装置130は、プリントヘッドを両方向に移動するよう構成することができる。通常、制御装置は、プリントヘッドが中心から外側に移動するとき、プリントヘッドの速度および/またはテーブルの角速度を落とし、プリントヘッドがテーブルの中心に向かって内側に移動するとき、プリントヘッドの速度および/またはテーブルの角速度を上げる。したがって、制御装置130は、プリントヘッドがテーブルの中心の直近位置と、テーブルの周縁部の直近位置との間を移動するとき、プリントヘッドが移動する方向には関係なく、プリントヘッドを移動させ、かつテーブルの角速度とプリントヘッドの線速度とを制御するよう構成されている。さらに、制御装置は、プリントヘッドの傾きを変えて、プリントヘッドが外側に移動するときに吐出される小滴の解像度を上げ、プリントヘッドが内側に移動するときの解像度を下げることができる。

0028

上記のプリンタ構成により、ラジアルアームの内側端の近くで吐出されるインク滴と周縁部の近くで吐出されるインク滴との間の密度の差が緩和されるが、画像データを処理するその他の技術により、この効果をさらに向上させることも可能である。例えば、ラジアルアーム上のプリントヘッド(複数可)を操作するために用いられる、描画される画像データ(ハーフトーンデータなど)を操作して、ラジアルアームの下の内側部分と外側部分の間のテーブル上の材料の密度の差を緩和することができる。その他の描画される画像データ処理を用いて、上記に記載する構造的な構成の利点を引き出すこともできる。

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