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技術 波面補償付眼底撮影装置および眼科用撮影プログラム。

出願人 株式会社ニデック
発明者 柴田尚久羽根渕昌明山崎裕司吉原佑器
出願日 2014年9月30日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2014-202560
公開日 2016年5月9日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2016-067767
状態 特許登録済
技術分野 眼の診断装置
主要キーワード トラッキングユニット 駆動条件データ 除外判定 指示ユニット 各撮影ユニット 的信頼度 補償領域 画質比較
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

予め得られた撮影画像と同じ撮影条件撮影しやすい波面補償眼底撮影装置および眼科用撮影プログラムを提供すること。

解決手段

撮影装置1は、眼底反射光受光素子56で受光して眼底画像を取得するための眼底撮像光学系100と、被検眼Eの波面収差を眼底反射光に基づいて測定する波面センサ73と、眼底撮像光学系100の光路中に配置され、波面センサ73の検出信号に基づき被検眼Eの波面収差を補償する波面補償デバイス72と、を有する。また、撮影装置1の制御部800は、眼底撮像光学系100で取得される眼底画像の撮影画像に関する撮影条件データを、フォローアップ撮影用の基準データとして取得し、記憶部801へ記憶する。その結果として記憶部801に記憶される1以上の基準データから、制御部800は、フォローアップ撮影用の基準データを、検者からの操作入力に基づいて選定し、選定された基準データの撮影条件を再現する。

概要

背景

シャックハルトマンセンサーなどの波面センサを用いて眼の波面収差を検出し、その検出結果に基づいて波面補償デバイスを制御し、波面補償後の眼底画像細胞ベル撮影する装置が知られている。このような装置によって得られた眼底画像は、例えば、細胞密度解析等の眼底の細胞に関する画像処理使用可能である(例えば、特許文献1参照)。

概要

予め得られた撮影画像と同じ撮影条件で撮影しやすい波面補償付眼底撮影装置および眼科用撮影プログラムを提供すること。撮影装置1は、眼底反射光受光素子56で受光して眼底画像を取得するための眼底撮像光学系100と、被検眼Eの波面収差を眼底反射光に基づいて測定する波面センサ73と、眼底撮像光学系100の光路中に配置され、波面センサ73の検出信号に基づき被検眼Eの波面収差を補償する波面補償デバイス72と、を有する。また、撮影装置1の制御部800は、眼底撮像光学系100で取得される眼底画像の撮影画像に関する撮影条件データを、フォローアップ撮影用の基準データとして取得し、記憶部801へ記憶する。その結果として記憶部801に記憶される1以上の基準データから、制御部800は、フォローアップ撮影用の基準データを、検者からの操作入力に基づいて選定し、選定された基準データの撮影条件を再現する。

目的

本開示は、上記従来技術の問題点に鑑み、予め得られた撮影画像と同じ撮影条件で撮影しやすい波面補償付眼底撮影装置および眼科用撮影プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

検眼眼底からの反射光受光素子受光して眼底画像を取得するための眼底撮像光学系と、前記被検眼の波面収差を、前記眼底からの反射光に基づいて測定する波面収差測定手段と、前記眼底撮像光学系の光路中に配置され、前記波面収差測定手段から出力される検出信号に基づいて入射光の波面を制御して前記被検眼の波面収差を補償する波面補償デバイスと、を有し、前記受光素子からの信号に基づいて前記眼底画像を形成する波面補償付き眼底撮影装置であって、前記眼底撮像光学系によって取得される前記眼底画像の撮影画像に関する撮影条件データを、フォローアップ撮影用の基準データとして取得し、記憶部へ記憶する基準データ登録手段と、前記記憶部に予め記憶されている1以上の基準データから、フォローアップ撮影用の基準データを前記検者からの操作入力に基づいて選定し、選定された前記基準データの撮影条件再現する撮影条件再現手段と、を備えていることを特徴とする波面補償付き眼底撮影装置。

請求項2

前記基準データ登録手段は、前記撮影画像が撮影されたときの前記波面補償デバイスの駆動状態を再現するための駆動情報測定結果を含む前記撮影条件データを、前記基準データとして取得および記憶し、前記撮影条件再現手段は、前記測定結果に関する撮影条件を再現する請求項1記載の波面補償付き眼底撮影装置。

請求項3

前記撮影条件再現手段は、前記測定結果を再現するために前記波面補償デバイスにおける波面補償領域の形状を変化させる請求項2記載の波面補償付き眼底撮影装置。

請求項4

前記基準データ登録手段は、前記撮影画像における眼底上の撮影位置に関する情報を含む撮影条件データを、前記基準データとして取得および記憶し、前記撮影条件再現手段は、前記眼底撮像光学系を制御し、前記撮影位置に関する撮影条件を再現することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の波面補償付き眼底撮影装置。

請求項5

前記眼底上の撮影位置に関する情報には、前記第撮影画像の一部である注目領域に関する情報が含まれており、前記撮影条件再現手段は、前記受光素子からの信号に基づいて新たに形成される眼底画像であって、前記注目領域が含まれる眼底画像をフォローアップ撮影による第2の撮影画像として取得することを特徴とする請求項4記載の波面補償付き眼底撮影装置。

請求項6

前記撮影条件再現手段は、前記第1の撮影画像と前記第2の撮影画像とにおいて、注目領域が画像の同じ位置に配置されるように前記眼底撮像光学系を制御し、前記第2の撮影画像を取得することを特徴とする請求項5記載の波面補償付き眼底撮影装置。

請求項7

前記撮影条件再現手段は、前記新たに形成される眼底画像に前記注目領域が含まれているか否かを判定する判定手段を有することを特徴とする請求項5又は6記載の波面補償付き眼底撮影装置。

請求項8

前記判定手段は、前記第1の撮影画像の注目領域と、前記新たに形成される眼底画像とのパターンマッチングの結果に基づいて前記判定を行うことを特徴とする請求項5を記載の波面補償付き眼底撮影装置。

請求項9

被検眼の眼底画像を撮影する波面補償付き眼底撮影装置にてフォローアップ撮影を行うための眼科用撮影プログラムであって、前記波面補償付眼底撮影装置のプロセッサに実行されることによって、波面補償付き眼底撮影装置によって取得される眼底画像の撮影画像に関する撮影条件データを、フォローアップ撮影用の基準データとして取得し、記憶部へ記憶する基準データ登録ステップと、前記記憶部に予め記憶されている1以上の基準データから、フォローアップ撮影用の基準データを前記検者からの操作入力に基づいて選定し、選定された前記基準データの撮影条件を再現する撮影条件再現ステップと、を前記波面補償付眼底撮影装置に実行させることを特徴とする眼科用撮影プログラム。

技術分野

0001

本開示は、被検眼波面収差補正した状態で被検眼の眼底像撮影する波面補償付き眼底撮影装置および眼科用撮影プログラムに関する。

背景技術

0002

シャックハルトマンセンサーなどの波面センサを用いて眼の波面収差を検出し、その検出結果に基づいて波面補償デバイスを制御し、波面補償後の眼底画像細胞ベルで撮影する装置が知られている。このような装置によって得られた眼底画像は、例えば、細胞密度解析等の眼底の細胞に関する画像処理使用可能である(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開2014−110825号公報

発明が解決しようとする課題

0004

例えば、経過観察が行われる場合等では、予め得られた撮影画像と、その後とに得られた撮影画像とを比較するため、同じ条件で撮影を行いたい場合がある。しかし、上記の装置の光学系では、眼の動きによる撮影ごとの光学系と眼との位置関係の変化が、画像に大きく影響する。このため、予め得られた撮影画像と同一の条件を手動再現し、経過観察用の画像を撮影することは困難であった。

0005

本開示は、上記従来技術の問題点に鑑み、予め得られた撮影画像と同じ撮影条件で撮影しやすい波面補償付眼底撮影装置および眼科用撮影プログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために、本開示の第1態様に係る波面補償付眼底撮影装置は、被検眼の眼底からの反射光受光素子受光して眼底画像を取得するための眼底撮像光学系と、前記被検眼の波面収差を、前記眼底からの反射光に基づいて測定する波面収差測定手段と、前記眼底撮像光学系の光路中に配置され、前記波面収差測定手段から出力される検出信号に基づいて入射光の波面を制御して前記被検眼の波面収差を補償する波面補償デバイスと、を有し、前記受光素子からの信号に基づいて前記眼底画像を形成する波面補償付き眼底撮影装置であって、前記眼底撮像光学系によって取得される前記眼底画像の撮影画像に関する撮影条件データを、フォローアップ撮影用の基準データとして取得し、記憶部へ記憶する基準データ登録手段と、前記記憶部に予め記憶されている1以上の基準データから、フォローアップ撮影用の基準データを前記検者からの操作入力に基づいて選定し、選定された前記基準データの撮影条件を再現する撮影条件再現手段と、を備えている。

0007

また、本開示の第2態様に係る眼科用撮影プログラムは、被検眼の眼底画像を撮影する波面補償付き眼底撮影装置でフォローアップ撮影を行うための眼科用撮影プログラムであって、前記波面補償付眼底撮影装置のプロセッサに実行されることによって、波面補償付き眼底撮影装置によって取得される眼底画像の撮影画像に関する撮影条件データを、フォローアップ撮影用の基準データとして取得し、記憶部へ記憶する基準データ登録ステップと、前記記憶部に予め記憶されている1以上の基準データから、フォローアップ撮影用の基準データを前記検者からの操作入力に基づいて選定し、選定された前記基準データの撮影条件を再現する撮影条件再現ステップと、を前記波面補償付眼底撮影装置に実行させる。

発明の効果

0008

本開示の波面補償付き眼底撮影装置および眼科用撮影プログラムによれば、眼底の細胞に関する画像処理を良好に行うことができるという効果がある。

図面の簡単な説明

0009

本実施形態の撮影装置外観図を示した図である。
撮影装置の光学系を示した模式図である。
本実施形態の撮影装置の制御系を示したブロック図である。
メイン処理における撮影装置の動作を示したフローチャートである。
通常撮影における撮影装置の動作を示したフローチャートである。
標準画面を示した図である。
選択画面を示した図である。
フォローアップ撮影における撮影装置の動作を示したフローチャートである。
ベースライン選択画面を示した図である。
ベースラインを示した図である。
フォローアップ撮影が行われる場合に、標準画面において第1眼底画像が表示される部分を示す図である。
ベースラインに対する各フレーム撮影位置変位を示したグラフである。
各フレームの撮影タイミングにおける眼底と眼底撮像光学系との相対的な速度を示したグラフである。
比較画面を示した図である。

実施例

0010

以下、図面を参照して、典型的な実施形態を説明する。撮影装置1は、被検眼の波面収差を補正した状態で被検眼の眼底像を撮影する波面収差補償付眼底撮影装置(AOSLO)である。

0011

初めに、図1を参照して撮影装置1の概略構成を説明する。撮影装置1は、基台510と、顔支持ユニット600と、撮影部500と、を備える。顔支持ユニット600は、基台510に取り付けられている。撮影部500には、後述する光学系が収納されており、基台510の上に設けられている。顔支持ユニット600には、顎台610が設けられている。顎台610は、図示無き顎台駆動手段の操作により、顔指示ユニット600の基部に対して左右方向(X方向)、上下方向(Y方向)および前後方向(Z方向)に移動される。

0012

次に、図2を参照して、撮影装置1の光学系について説明する。本実施形態の撮影装置1は、眼底撮像光学系100と、波面収差検出光学系(以下、収差検出光学系と記載する。)110と、収差補償ユニット20,72と、第2撮影ユニット200と、トラッキング用ユニット位置検出部)300と、前眼部観察ユニット700と、を備える。

0013

眼底撮像光学系100は、被検眼Eにレーザー光照明光)を投光すると共に、レーザー光の眼底による反射光を受光して被検眼Eの眼底像を撮影する。被検眼Eの眼底は、眼底撮像光学系100によって、高解像度高分解能)・高倍率で撮影される。以下のように、眼底撮像光学系100は、例えば、共焦点光学系を用いた走査型レーザー検眼鏡の構成を有してもよい。眼底撮像光学系100は、第1照明光学系100aと、第1撮影光学系100bと、を備える。また、本実施形態において、収差補償ユニット20,72は、収差補償ユニット20,72は、被検眼の収差を補正するために眼底撮像光学系100に配置される。なお、収差補償ユニットとしては、被検眼の低次収差視度:例えば、球面度数)を補正するための視度補正部20と、被検眼の高次収差を補正するための高次収差補償部(波面補償デバイス)72と、に大別される。

0014

第1照明光学系100aは、被検眼Eにレーザー光を照射すると共にレーザー光を眼底上で走査することによって、眼底を2次元的に照明する。第1照明光学系100aは、光源11(第1光源)から眼底に到るまでの光路において、光源11、レンズ12、偏光ビームスプリッタPBS)14、ビームスプリッタBS)71、凹面ミラー16、凹面ミラー17、平面ミラー18、収差補償ユニット72(波面補償デバイス72)、ビームスプリッタ(BS)75、凹面ミラー21、凹面ミラー22、走査部25、凹面ミラー26、凹面ミラー27、平面ミラー31、レンズ32、平面ミラー33、収差補償ユニット20(視度補正部20)、平面ミラー35、凹面ミラー36、偏向部400、ダイクロイックミラー90、凹面ミラー41、平面ミラー42、平面ミラー43、および、凹面ミラー45、を有する。

0015

光源11は、レーザー光を出射する。本実施形態において、レーザー光は、被検眼に視認されにくい近赤外域波長を持つ。例えば、本実施形態において、光源11は、波長840nmのSLD(Super Luminescent Diode)が使用される。なお、光源11は、収束性の高い特性を持つスポット光を出射するものであればよく、例えば、半導体レーザー等であってもよい。

0016

光源11から出射されたレーザー光は、レンズ12により平行光とされた後、PBS14、BS71、凹面ミラー16,17、平面ミラー18を介して、波面補償デバイス72に入射する。本実施形態において、レーザー光は、PBS14を通過することによって、S偏光成分のみの光束とされる。波面補償デバイス72は、入射光の波面を制御することによって、被検眼の高次収差を補正する。波面補償デバイス72の詳細構成については後述する。本実施形態において、レーザー光は、波面補償デバイス72からBS75に導かれた後、凹面ミラー21、凹面ミラー22にて反射され、走査部25に向かう。

0017

本実施形態において、走査部25は、レーザー光を眼底上で2次元的に走査するために偏向部400と共に使用される。走査部25は、レーザー光の主走査に使用されるレゾナンミラーである。レーザー光は、走査部25によって、眼底上でX方向に走査される。

0018

走査部25を経た光は、凹面ミラー26,27、平面ミラー31、レンズ32、平面ミラー33を介して、視度補正部20へ入射される。

0019

視度補正部20は、視度補正を行うためのユニットである。視度補正部20は、駆動部20aのほかに、レンズおよび平面ミラーを1対ずつ有する。視度補正部20の平面ミラーおよびレンズが駆動部20aによって所定方向に移動されることで、光路長が調節される。その結果として、被検眼Eの視度の誤差矯正される。

0020

視度補正部20から平面ミラー35へ導かれた照明光は、凹面ミラー36に反射され、偏向部400に向かう。

0021

偏向部400は、光源11から出射されたレーザー光を眼底上で垂直方向(Y方向)に走査する。さらに、偏向部400は、眼底におけるレーザー光の走査範囲を移動させるためにも使用される。例えば、本実施形態において、偏向部400は、レーザー光を偏向する方向が異なる2つの光スキャナ(具体例としては、XガルバノミラーおよびYガルバノミラー)を有していてもよい。

0022

偏向部400を経た光は、ダイクロイックミラー90、凹面ミラー41、平面ミラー42,43、および凹面ミラー45を経て、被検眼Eの瞳孔内に導かれる。レーザー光は、被検眼Eの眼底面上で集光する。眼底上では、前述したように、走査部25および偏向部400の動作によって、レーザー光が2次元的に走査される。

0023

また、ダイクロイックミラー90は、後述する第2撮影ユニット200、およびトラッキング用ユニット300、からの光束を透過させ、光源11および後述する光源76からの光束を反射させる特性を持つ。なお、光源11および光源76の出射端と被検眼Eの眼底とは共役とされている。このようにして、第1照明光学系100aが形成される。

0024

次に、第1撮影光学系100bを説明する。第1撮影光学系100bは、眼底に照射されたレーザー光の反射光を受光素子56によって受光する。撮影装置1は、第1眼底画像(本実施形態では、AO−SLO画像)を、受光素子56からの信号に基づいて取得する。第1撮影光学系100bは、被検眼EからBS71までの光路を、第1照明光学系100aと共用する。また、第1撮影光学系100は、BS71の反射側光路に配置された要素、即ち、平面ミラー51、PBS52、レンズ53、ピンホール板54、レンズ55、および、受光素子56を有している。なお、本実施形態では、受光素子56はAPDアバランシェフォトダイオード)が用いられている。また、ピンホール板54は、眼底と共役な位置に置かれる。

0025

光源11からのレーザー光の眼底反射光は、前述した第1照明光学系100aを逆に辿り、BS71、平面ミラー51のそれぞれで反射され、PBS52にてS偏光の光だけ透過される。この透過光は、レンズ53を介してピンホール板54のピンホール焦点を結ぶ。ピンホールにて焦点を結んだ反射光は、レンズ55を経て受光素子56に受光される。なお、照明光の一部は角膜上で反射されるが、ピンホール板54により大部分が除去される。よって、受光素子56は、角膜反射の影響を抑えて、眼底からの反射光を受光できる。

0026

受光素子56の受光信号を画像処理部(例えば、制御部800)が処理することによって、第1眼底画像が取得される。本実施形態において、1フレームの眼底画像は、走査部25の主走査と、偏向部400に設けられたY走査用のガルバノミラーの副走査によって形成される。なお、第1撮影ユニット100で取得する眼底画像(眼底像)の画角が所定の角度となるように走査部25および偏向部400におけるミラーの振れ角(揺動角度)を定める。ここでは、眼底の所定の範囲を高倍率で観察、撮影する(ここでは、細胞レベルでの観察等をする)ために、画角を1度〜5度程度とする。本実施形態では、1.5度とする。被検眼の視度等にもよるが、第1眼底画像の撮影範囲は、500μm角程度とされる。

0027

さらに、偏向部400に設けられたX走査用のガルバノミラーとY走査用のガルバノミラーの反射角度が第1眼底画像の撮像画角より大きく移動されることによって、眼底における第1眼底画像の撮像位置(つまり、レーザー光の走査範囲)が変更される。

0028

第2撮影ユニット200は、第1撮影ユニット100の画角よりも広画角の眼底画像(第2眼底画像)を取得するためのユニットである。第2眼底画像は、例えば、第1眼底画像を得るための位置指定、および位置確認用の画像として用いられる。本実施形態の第2撮影ユニット200は、被検眼Eの眼底画像を広画角(例えば20度〜60度程度)でリアルタイムに取得および観察できる構成であることが好ましい。例えば、第2撮影ユニット200として、既存の眼底カメラの観察・撮影光学系、および走査型レーザー検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope:SLO)の光学系および制御系が利用されてもよい。

0029

トラッキング用ユニット300は、被検眼Eの固視微動等による位置ずれ経時変化を検出し、移動位置情報を得る。トラッキング用ユニット300では、トラッキング開始時に得られた受光結果基準情報として制御部800に送っておき、その後、1走査毎に得られる受光結果(受光情報)を逐次、制御部800に送信する。制御部800は基準情報に対してその後に得られた受光情報を比較し、基準情報と同じ受光情報が得られるように、移動位置情報を演算により求める。制御部800は求めた移動位置情報に基づいて偏向部400を駆動させる。このようなトラッキングを行うことにより、被検眼Eが微動してもその動きが相殺されるように偏向部400の駆動が行われるため、モニタ850に表示される眼底画像の動きは抑制されることとなる。また、ダイクロイックミラー91は、第2撮影ユニット200からの光束を透過させ、トラッキング用ユニット300からの光束を反射させる特性を持つ。

0030

前眼部観察ユニット700は、被検眼Eの前眼部を可視光にて照明し、前眼部正面像を撮像するユニットである。前眼部観察ユニット700にて撮像された画像は、モニタ850に出力される。前眼部観察ユニット700によって取得される前眼部画像は、撮影部500と被検眼Eとのアライメントに利用される。なお、ダイクロイックミラー95は、第2撮影ユニット200およびトラッキング用ユニット300からの光束を透過させ、前眼部観察ユニット700からの光束を反射させる特性を持つ。

0031

次に、収差検出光学系110について説明する。収差検出光学系110は、波面センサ73を有する。また、収差検出光学系110は、被検眼Eの眼底に測定光を投光し、測定光の眼底反射光を、指標パターン像として波面センサ73にて受光(検出)する。収差検出光学系110は、一部の光学素子を第1照明光学系100aおよび第1撮影光学系100bの光路上(本実施形態では、共通光路上)に持ち、光学系100a,100bと光路を一部共用している。つまり、本実施形態の収差検出光学系110は、光学系100a,100bの光路上に配置されたBS71から凹面ミラー45までを、光学系100a,100bと共用する。更に、収差検出光学系110は、光源76、レンズ77、PBS78、BS75、BS71、ダイクロイックミラー86、PBS85、レンズ84、平面ミラー83、レンズ82、を有する。

0032

光源76は、被検眼Eの収差検出に使用される。本実施形態において、光源76は、光源11と異なる波長の光を発する。一例として、本実施形態では、測定光として、波長780nmのレーザー光を出射するレーザーダイオードが光源76として使用される。光源76から出射した測定光は、レンズ77によって平行光束とされた後、PBS78に入射される。

0033

PBS78は、波面補償部に備えられた第1偏光手段の一例である。PBS78は、光源76から出射された光を所定の方向に偏光する。より詳細には、PBS78は、PBS14の偏向方向(つまり、S偏光)とは、直交する方向(即ち、P偏光)に偏光する。PBS78を経た光は、BS75によって反射されることによって、第1照明光学系100aの光路に導かれる。その結果、測定光は、第1照明光学系100aの光路を経て被検眼Eの眼底に集光される。

0034

測定光は、眼底の集光位置(例えば、網膜表面)にて反射される。測定光の眼底反射光は、第1照明光学系100aの光路(つまり、第1撮影光学系100bの光路)を、投光時とは逆に辿る。途中、測定光は、波面補償デバイス72によって反射される。その後、測定光は、BS71によって反射されることによって、第1照明光学系100aの光路を外れる。更にその後、測定光は、ダイクロイックミラー86によって反射され、PBS85、レンズ84、平面ミラー83、レンズ82を経て、波面センサ73へと導かれる。

0035

PBS85は、波面補償部に備えられた第2偏光手段である。PBS85は、光源76から被検眼Eに照射された光のうち、一方向に偏波した光(ここでは、S偏光光)を透過することによって、波面センサ73へと導光するために利用される。また、PBS85は、透過した成分とは直交する方向に偏波された成分(P偏光光)を遮断する。なお、ダイクロイックミラー86は、光源11の波長の光(840nm)を透過し、収差検出用の光源76の波長の光(780nm)を反射する特性とされる。従って、波面センサ73では、測定光の眼底反射光のうちS偏光成分を持つ光が検出される。このようにして、角膜や光学素子で反射される光が波面センサ73に検出されることを抑制している。

0036

波面センサ73は、被検眼Eの波面収差を検出するために、収差測定用の測定光の眼底反射光を受光する。波面センサ73としては、低次収差および高次収差を含む波面収差を検出できる素子(より詳細には、ハルマンシャック検出器、および、光強度の変化を検出する波面曲率センサ等)等が利用されてもよい。本実施形態において、波面センサ73は、例えば、多数のマイクロレンズからなるマイクロレンズアレイと、マイクロレンズアレイを透過した光束を受光させるための二次元撮像素子73a(又は、二次元受光素子)と、を有する。波面センサ73のマイクロレンズアレイは、被検眼Eの瞳と略共役な位置に配置される。また、二次元撮像素子73aの撮像面(受光面)は、被検眼Eの眼底と略共役な位置に配置される。

0037

二次元撮像素子73aの撮像面には、マイクロレンズアレイを透過した光束によって、指標パターン像61(本実施形態では、ハルトマン像)が形成される(図示を省略する)。よって、眼底反射光は、マイクロレンズアレイを通過して二次元撮像素子73aに受光されることによって、ハルトマン像(ドットパターン像)として撮像される。本実施形態では、ハルトマン像から被検眼の収差情報が取得され、収差情報に基づいて波面補償デバイス72が制御される。なお、ハルトマン像の詳細については、後述する。

0038

波面補償デバイス72は、眼底撮像光学系100の光路中に配置され、入射光の波面を制御することによって、被検眼Eの波面収差を補償する。本実施形態において、波面補償デバイス72には、液晶空間光変調器が使用されてもよい。一例として、以下では、反射型のLCOS(Liquid Crystal On Silicon)等が使用されるものとして説明する。この場合、波面補償デバイス72は、光源11からのレーザー光(S偏光光)、該レーザー光の眼底反射光(S偏光光)、波面収差検出用光の反射光(S偏光成分)等の所定の直線偏光(S偏光)に対して収差を補正することが可能な向きに配置される。その結果、波面補償デバイス72は、入射する光のS偏光成分を変調できる。また、本実施形態において、波面補償デバイス72の反射面は、被検眼の瞳と略共役となる位置に配置される。

0039

本実施形態の波面補償デバイス72において、液晶層内の液晶分子配列方向は、入射する反射光の偏光面と略平行である。また、液晶分子が液晶層への印加電圧の変化に応じて回転する所定の面は、波面補償デバイス72に対する眼底反射光の入射光軸および反射光軸と、波面補償デバイス72が持つミラー層法線と、を含む平面に対して略平行に配置されている。

0040

なお、本実施例において、波面補償デバイス72は液晶変調素子とし、特に、反射型のLCOS等を用いるものとしているが、これに限るものではない。他の反射型の波面補償デバイスであってもよい。例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の1形態であるデフォーマブルミラーが使用されてもよい。また、反射型の波面補償デバイスではなく、透過型の波面補償デバイスが使用されてもよい。透過型のデバイスでは、眼底からの反射光を透過させて波面収差が補償される。

0041

なお、以上の説明では、収差検出用光源として、第1光源とは異なる波長の照明光を出射する光源を用いたが、第1光源が収差検出用光源を兼用していてもよい。

0042

なお、以上説明した本実施形態では、波面センサおよび波面補償デバイスを被検眼の瞳共役としたが、被検眼の前眼部の所定部位と略共役な位置であればよく、例えば、角膜共役であってもよい。

0043

次に、図3を参照して、本実施形態における撮影装置1の制御系を説明する。撮影装置1は、制御部800を有している。制御部800は、撮影装置1の装置全体の制御を行うプロセッサ(例えば、CPU)である。本実施形態において、制御部800には、記憶部801、コントロール部(操作部)802、画像処理部803、モニタ850、が電気的に接続される。また、制御部800には、光源11、駆動部20a、走査部25、受光素子56、波面補償デバイス72、波面センサ73、光源76、第2撮影ユニット200、トラッキング用ユニット300、偏向部400、が電気的に接続される。

0044

記憶部801は、各種の制御プログラムおよび固定データを格納する。また、記憶部801には、撮影装置1によって撮影された画像、一時データ等が記憶されてもよい。

0045

制御部800は、操作部802から出力される操作信号に基づいて、第1撮影ユニット100等の上記の各部材を制御する。操作部802は、検者によって操作される操作部材として図示無きマウス等が接続される。

0046

画像処理部803は、受光素子56、第2撮影ユニット200にて受光した信号に基づきモニタ850に画角の異なる被検眼眼底の画像、つまり、第1眼底画像および第2眼底画像を形成する。

0047

モニタ850は、撮影装置1に搭載された表示モニタであってもよいし、撮影装置1とは別体の汎用の表示モニタであってもよい。また、これらが併用された構成であってもよい。モニタ850は、撮影装置1にて撮影される眼底画像(第1眼底画像、および第2眼底画像)を、動画像および静止画像のそれぞれで表示できる。

0048

なお、制御部800による波面補償デバイス72の制御は、波面センサ73によって検出される波面収差に基づいて実行される。本実施形態では、波面センサ73からの検出信号に基づく波面補償デバイス72のフィードバック制御が行われる。波面補償デバイス72が制御されることによって、光源76の反射光のS偏光成分と共に、光源11から出射されるレーザー光と該レーザー光の眼底反射光の高次収差が取り除かれる。このようにして、光源11から出射されたレーザー光、および該レーザー光の眼底反射光が持つ収差が取り除かれる。その結果、被検眼Eの高次収差が取り除かれた(波面補償された)高解像度の第1眼底画像が撮影装置1によって取得される。なお、このとき、低次の収差は、視度補正部20によって補正される。

0049

以上のような構成と持つ本装置の動作を説明する。本実施形態の撮影装置1では、フォローアップ撮影に際しては、まず、フォローアップ撮影を行うためにベースライン登録が行われる。なお、ベースライン登録は、フォローアップ撮影の前に行われればよく、例えば、過去の撮影画像が撮影されたタイミングで行われてもよいし、フォローアップ撮影の直前に行われてもよい。

0050

ベースライン登録では、撮影装置1によって予め取得された少なくとも1つの第1眼底画像の撮影画像から、ベースライン(例えば、経過観察の基準となる画像)が、検者によって選択される。検者によってベースラインが選択されると、制御部800は、そのベースラインの撮影条件を示すデータ(撮影条件データ)を、フォローアップ撮影用の基準データとして設定する。なお、基準データは、複数設定されてもよいし、一つ設定されてもよい。なお、基準データは、ベースラインに付帯するデータとして設定されてもよい。

0051

フォローアップ撮影では、初めに、例えば、検者は、コントロール部802を操作し、上記のようにして撮影画像より設定された少なくとも1つ以上の基準データから、フォローアップ撮影の基準として用いる基準データを選択する操作を、コントロール部802に対して入力する。制御部800は、コントロール部802の操作信号に基づいて、フォローアップ撮影の基準として用いる基準データを選定し、該基準データの撮影条件を再現する。その結果として、再現されたベースラインの撮影条件でフォローアップ撮影が可能となる。なお、本実施形態において、制御部800は、眼底撮像光学系100を制御することによって撮影条件を再現する。

0052

なお、ここでいうフォローアップ撮影は、同一の被検眼に対して前回の撮影から時間間隔を空けて行われる撮影であればよく、必ずしも経過観察を目的とした撮影に限定されない。例えば、長時間にわたって検査が行われる場合に、休憩を挟んで再開される撮影等についても、本実施形態でいうフォローアップ撮影に含まれる。

0053

本実施形態において、フォローアップ撮影にて使用される基準データは、制御部800によって、予め記憶部801に記憶されている。つまり、予め撮影された撮影画像に関する撮影条件データが、基準データとして、制御部800によって記憶部801へ記憶されている。

0054

ここで、基準データは、撮影位置に関する情報と、被検眼の収差に関する情報との少なくともいずれかを含む。撮影位置に関する情報として、撮影画像を得たときの偏向部400の走査範囲、および第2眼底画像上における第1眼底画像の座標、ベースラインそのもの(詳細については後述する)等が利用されてもよい。被検眼の収差に関する情報の具体例としては、撮影画像が撮影された際に波面センサ73によって検出される波面収差量、視度補正部20に含まれる光学部材(本実施形態では、ミラー及びレンズ)の位置情報、波面補償デバイス72の駆動情報測定結果等があり得る。なお、駆動情報は、撮影画像が撮影されたときの波面補償デバイス72の駆動条件データであってもよいし、当該駆動条件基礎となった被検眼の波面収差データであってもよい。

0055

以下、図4に示すフローチャートを参照して、装置の動作を説明する。撮影装置1は、電源オンされた後、記憶部801に記憶されたメイン処理のプログラムに従って動作する。本実施形態の撮影装置1は、検者が任意に撮影条件を設定して第1眼底画像の撮影を行う通常撮影と、過去の撮影における撮影条件が再現される前述のフォローアップ撮影とが可能である。また、撮影装置1では、予め取得された第1眼底画像の撮影画像を用いてベースラインが設定される。

0056

本実施形態では、通常撮影とフォローアップ撮影とのうち、検者からの指示に応じた撮影が行われる。制御部800は、コントロール部802を介して、検者による選択指示受け付ける(S1)。制御部800は、受け付けた指示に対応する撮影手法を判定し(S2)、判定結果に応じた撮影動作を行う(S3,S5)。

0057

<通常撮影>
まず、通常撮影(S2)が行われる場合について、図5のフローチャートを参照して説明する。本実施形態では、初めに、被検眼Eに対する撮影部500のアライメントが行われる(S11)。例えば、制御部800は、前眼部観察ユニット700を用いてリアルタイムな前眼部画像を取得すると共に、該正面画像をモニタ850に表示させる。検者は、モニタ850上の前眼部画像を観察しながら、顎台610の位置調整を手動又は自動で行い、粗くアライメントを行う。この場合において、検者は、図示無き固視標を被検者が固視するように指示する。

0058

本実施形態では、粗いアライメントが完了した後、測定スイッチが検者によって操作されると、第1撮影ユニット100および第2撮影ユニット200を用いた眼底画像の取得および表示が開始される(S12)。その結果、リアルタイムに取得される第1眼底画像のライブ画像911と第2眼底画像とのライブ画像912が、モニタ850の標準画面910に、それぞれ表示されるようになる(図6参照)。

0059

次に、被検眼Eの眼底における第1撮影ユニット100による眼底上の撮影位置(つまり、第1眼底画像(AOSLO画像)の取得範囲)の設定が行われる(S13)。この場合、撮影位置は、検者が選択した位置に設定されてもよい。例えば、標準画面910で表示される第2眼底画像912の中で、拡大画像(つまり、第1眼底画像)を取得する位置を、検者が選択するようにしてもよい。制御部800は、第2眼底画像において検者が選択した位置と対応するような偏向部400の駆動範囲(つまり、走査範囲)を、コントロール部802からの操作信号に基づいて決定する。その結果、第1眼底画像のおおよその撮影位置が定められる。

0060

また、制御部800によって、各撮影ユニット100,200の視度が調整される(S14)。本実施形態において、制御部800は、装置内部の検出器で検出される視度に関する情報(視度情報)に基づいて各撮影ユニット100,200の視度補正部(例えば、第1撮影ユニット100においては、視度補正部20)を駆動する。視度情報としては、例えば、波面センサ73で検出される被検眼Eの球面収差が使用される。制御部800は、球面収差の検出値目標値となるように(又は、目標範囲に収まるように)、各撮影ユニット100,200の視度補正部を波面センサ73の検出信号に基づいてフィードバック制御を行ってもよい。

0061

本実施形態において、補正後の視度の目標値(例えば、球面収差の目標値)は、手動で調節可能である。例えば、目標値は、コントロール部802を介した操作によって、上下に調節される。その結果として、眼底撮像光学系100のフォーカス位置が、検者の操作に応じて調節される。一般に、AOSLOは焦点深度が浅いため、フォーカス位置の違いが、撮影および観察される組織の違いとして表れてしまいやすい。本実施形態では、リアルタイムな第1眼底画像(AOSLO画像)をモニタ850にて確認しながら、手動でフォーカス位置を調節することによって、検者の所望する眼底の組織にフォーカス位置を適正に設定できる。

0062

その後、撮影の指示を受け付けた場合に、制御部800は、第1眼底画像の撮影を行う(S15)。例えば、撮影開始タン913が選択された場合に、撮影が開始される。結果として、撮影期間において画像処理部803が生成した1枚以上の第1眼底画像が、撮影画像として、記憶部801に保存される。なお、このとき、第2撮影ユニット200によって、第2眼底画像の撮影を行い、第2眼底画像の撮影画像を第1眼底画像と対応付けて記憶する構成であってもよい。

0063

ここで、撮影された第1眼底画像を用いて、被検眼の眼底組織に関する解析が行われてもよい(S16)。このとき、解析に使用される画像は、複数の第1眼底画像からなる加算平均画像であってもよい。例えば、本実施形態では、視細胞に関する解析が行われてもよい。視細胞に関する解析は、例えば、視細胞の密度に関する情報(例えば、視細胞密度、視細胞の面積等)、視細胞の形状に関する情報(例えば、視細胞の形状分布六角形細胞出現率等)が求められる。解析結果は、撮影画像と対応付けて記憶部802へ保存される。なお、視細胞を解析する際に設定された撮影画像上の解析領域は、解析結果と共に、記憶部802に保存されてもよい。

0064

また、本実施形態では、第1眼底画像の撮影画像とあわせて、撮影画像の撮影条件データが、記憶部801へ保存される(S17)。ここでは、撮影位置に関する情報と、被検眼の収差に関する情報とを含む撮影条件が、記憶部801に保存されるものとする。また、解析処理(S16)の結果についても、撮影条件の一種として利用されてもよい。
<ベースラインの登録>
図4に示すように、本実施形態では、第1眼底画像の撮影が完了した後、ベースラインを登録するための処理が制御部800によって行われる(S4)。ベースラインとして登録される第1眼底画像は、例えば、予め撮影された1枚以上の第1眼底画像の撮影画像の中から、検者によって選択される。この場合、例えば、制御部800は、ベースラインを選択させるための選択画面920(図7参照)をモニタ850に表示させてもよい。

0065

一例として図7に示すように、例えば、選択画面920には、第1眼底画像の撮影画像921(921a,921b,921c,…)、登録ボタン923、キャンセルボタン924、編集ボタン925、等が表示される。選択画面920に表示される第1眼底画像921は、ベースラインの候補となる撮影画像である。選択画面920では、撮影画像921と共に、それぞれの撮影画像の撮影条件を示す情報、撮影日患者等の識別情報が表示される。各種の情報は、テキスト形式で表示されてもよいし、イメージ形式で表示されてもよい。検者は、ポインティングデバイス等を操作して、1枚の第1眼底画像921を選択する。その結果、選択された第1眼底画像921が、枠926で囲まれる。また、本実施形態では、選択された第1眼底画像921に関する参考情報927,928が、選択画面920上に表示される。参考情報927,928は、撮影画像を識別するための情報であり、撮影条件を示す情報、撮影日、患者等の識別情報を含む。図7では、テキスト情報927として、患者ID、撮影日時、解析結果、コメント(例えば、タイトル)が表示される。検者が編集ボタン925を選択することによって、テキスト情報927の編集が可能となる。また、イメージ情報928として、例えば、検者によって選択された撮影画像921における撮影位置を示すグラフィック928が表示される。本実施形態では、撮影画像921の撮影位置が、第2眼底画像922上でマーク929によって示さる。

0066

検者によって、登録ボタン923が選択されることによって、制御部800は、枠926で囲まれている第1眼底画像921をベースラインとして記憶部801に記憶させる。また、その撮影画像の撮影条件データが、ベースラインと対応付けてメモリに記憶される。なお、ベースラインは、各患者毎に設定され、管理される。すなわち、ベースラインは、各患者ID毎に記憶部800に記憶される。検者は、キャンセルボタン924が選択されることによって、ベースラインの登録を終了することができる。

0067

以上のようにして、撮影画像より、フォローアップ撮影のためのベースラインが登録される。なお、本実施例においては、撮影を行ったときに、その撮影で得られた撮影画像をベースラインとして設定するか否かを選択する構成を例に挙げて説明したが、予め撮影された画像をベースラインとして登録可能であればよく、本実施形態に限定されるものではない。

0068

<フォローアップ撮影>
次に、フォローアップ撮影(S5)における詳細な動作を、図8のフローチャートを参照して説明する。初めに、被検眼Eに対する撮影部500のアライメントが行われる(S11)。また、第1撮影ユニット100および第2撮影ユニット200を用いた眼底画像の取得および表示が開始され、結果として、モニタ850上に、標準画面910が表示されるようになる(S12)。S11,S12の動作は、通常撮影と同様であるので、説明を省略する。また、S11,S12の動作が通常撮影等において予め完了している場合は、省略されてもよい。

0069

次に、眼科装置1では、フォローアップ撮影で使用される撮影条件の設定動作が行われる(S23〜S25)。本実施形態において、フォローアップ撮影で使用される撮影条件は、ベースラインとなる第1眼底画像と対応して設定される。例えば、制御部800は、検者にベースラインを選択させるため、ベースライン選択画面930(図9参照)をモニタ850に表示する(S23)。そのうえで、制御部800は、ベースラインの選択指示をコントロール部802を介して受け付ける(S24)。

0070

図9に一例として示すベースライン選択画面930では、複数のベースライン群931が表示される。ベースライン群931は、複数のベースライン931a,931b,931c・・・を並べて表示したものである。ベースライン選択画面930には、上記のベースライン群931のほか、決定ボタン932、キャンセルボタン933等が表示される。

0071

検者は、ベースライン群931から、フォローアップ撮影に使用するベースラインをポインティングデバイス等を用いて選択する。制御部800は、選択されたベースライン(ここでは、ベースライン931a)を囲む枠934を表示させる。また、ベースライン選択画面930では、それぞれのべースラインの撮影条件を示す情報、撮影日、患者等の識別情報等が、参考情報937,938として表示される。よって、検者は、それぞれのベースラインの参考情報937,938を確認することによって、ベースラインの撮影条件や撮影目的を把握することができる。その結果として、検者は、ベースラインごとの撮影条件を参考情報によって把握できる。なお、図9に示す参考情報937,938の内容は、ベースラインの登録画面920(図7参照)において示された参考情報927,928と同様であり、説明を省略する。ベースラインが最終的に選択された後、検者によって、決定ボタン932が選択されることによって、制御部800は、枠934で囲まれているベースラインの撮影条件データを、フォローアップ撮影の基準データとして設定する(S25)。

0072

そして、制御部800は、基準データに基づいて眼底撮像光学系100を制御することによって、ベースラインを撮影したときの撮影条件を再現し、第1眼底画像の撮影を行う(S26)。例えば、本実施形態において制御部800は、ベースラインにおいて撮影された眼底組織と同一の組織が撮影されるように、フォローアップ撮影における撮影条件を設定する。すなわち、制御部800は、基準データに基づいて眼底撮像光学系100を制御し、ベースラインにおける撮影位置を再現する。

0073

本実施形態では、基準データに、ベースラインにおいて撮影された眼底組織の位置を特定するための撮影位置情報と、ベースライン撮影時に検出された被検眼の収差情報とが含まれる。例えば、制御部800は、基準データの収差情報に基づいて収差補償ユニット20,72を駆動することによって、ベースラインにおける収差補正の状態を再現する。例えば、制御部800は、波面センサで検出される各収差(低次および高次の各収差成分等)、および波面収差に基づくデフォーカス量(光軸方向における位置ずれ量)等が、基準データと同じとなるように収差補償ユニット20,72をそれぞれを駆動させる。

0074

また、例えば、制御部800は、基準データの走査位置情報撮影光軸と直行する方向に関する位置データの一例)を用いて、撮影光軸と直行する方向(眼底の走査方向)におけるベースラインの撮影位置を再現する。例えば、走査位置情報が偏向部400の走査範囲(角度)を示す場合、制御部800は、偏向部400の各ミラーの角度が、基準データの示す走査範囲となるように制御する。

0075

ところで、眼は絶えず動いているので、偏向部400の走査範囲をベースラインの撮影時と同じ範囲に設定したところで、フォローアップ撮影における撮影位置がベースラインの撮影位置からズレてしまうことが考えられる。そこで、本実施形態では、撮影装置1にてリアルタイムに取得される第1眼底画像とベースラインとの間の位置ずれ(第1変位情報)が制御部800によって取得される。そして、その第1変位情報が、第1眼底画像の撮影に利用される。

0076

本実施形態において、制御部800は、撮影位置の基準として利用される領域(以下、ROIと称す)を、ベースラインの一部に設定する。ベースラインのROIは、眼底の基準位置(つまり、基準画像におけるROIの設定位置)を他の第1眼底画像から検出するためのテンプレートとして利用される。本実施形態では、図10に示すように、ベースライン940の中央部に、予め定められた大きさでROI941が設定される。なお、ROI941は、視細胞に関する解析に用いた解析領域の撮影画像上の位置情報に基づいて、設定されてもよい。これにより、解析領域に対応する画像領域のフォローアップ撮影を確実に行うことができる。

0077

ベースラインに対してROIが設定された場合、標準画面910に表示される第1眼底画像のライブ画像911において、ベースラインのROIと一致度の高い領域(より具体的には、しきい値に対し、一致度が高い領域)が、枠915で囲まれて表示される(図11参照)。更に、本実施形態では、枠915の中心を示す目印916が表示される。

0078

なお、ライブ画像において、枠915によって囲まれる領域は、ベースラインのROIと、ライブ画像(つまり、各フレームの第1眼底画像)とを用いた、種々の画像処理手法によって検出可能である。例えば、第1眼底画像に対してベースラインのROIを1画素ずつ平行移動させたり、わずかな角度ずつ回転させる等して、第1眼底画像とROIの画像のデータが最も一致する領域(相関が最も高くなる位置)が、枠915によって囲まれる領域として検出されてもよい。なお、相関を求める手法は、必ずしもこれに限られるものではなく、基準画像全体の画像情報を使用して他の画像との相関を求めてもよい。また、相関の検出は、種々の画像処理手法(各種相関関数を用いる方法、フーリエ変換を利用する方法、特徴点マッチングに基づく方法)を用いることが可能である。なお、相関の検出には、画像間での位置ずれ検出技術を用いることが可能である。

0079

ベースラインに対するROIの設定後、フォローアップ用の第1眼底画像の撮影が行われる。撮影装置1において、フォローアップ用の第1眼底画像の撮影は、制御部800によって自動的に決定されるモード(自動撮影モード)と、検者によって撮影のタイミングが決定されるモード(マニュアル撮影モード)と、が選択され得る。そのために、例えば、コントロール部802を介して検者によるモード選択操作を受け付け、操作に応じた撮影モードを制御部800が選択する構成を、眼科装置1は有していてもよい。

0080

<自動撮影モード>
本実施形態の自動撮影モードでは、新たに形成される第1眼底画像のライブ画像であってベースラインのROIが含まれる画像が、フォローアップ撮影で得られる撮影画像として、制御部800によって取得される。なお、ベースラインとフォローアップによる撮影画像とにおいて、ROIが画像の同じ位置に配置されるように撮影制御が行われてもよい。この場合、ベースラインのROIとフォローアップのROIとは、完全に同じ位置である必要はなく、多少の位置ずれがあってもよい。また、本実施形態では、ライブ画像として逐次形成される第1眼底画像に、ベースラインのROIが含まれているか否かを判定する。そして、含まれているとの判定結果に基づいて、画像の取得を行う。例えば、逐次形成される第1眼底画像からベースラインに対する位置ずれ量が許容範囲を満たす画像が、制御部800によって選択される。そして、選択された画像が記憶部802へ記憶されることによって、撮影が行われる。この場合、制御部800は、第1変位情報として、撮影装置1にて逐次取得されるそれぞれの第1眼底画像とベースラインとの位置ずれ量を取得する。また、制御部800は、位置ずれ量としきい値との比較を行う。位置ずれ量がしきい値を超えている第1眼底画像は、フォローアップ撮影による撮影画像の候補から除外する。

0081

図12は、連続して100フレームの第1眼底画像を取得したときの各第1眼底画像のベースラインに対する位置ずれ量を示したグラフである。図12において、横軸は、撮影順を示すフレーム番号と対応する。縦軸は、位置ずれ量と対応する。本実施形態において、しきい値αは、第1眼底画像の画角の半値(本実施形態では、0.75deg)よりも小さな値である。一例として、本実施形態では、しきい値αとして、0.1degが設定される。

0082

ベースラインに対する位置ずれ量が、しきい値αよりも大きなフレームは、制御部800によって、選択対象から除外すべきと判定される。よって、図12の例では、40フレームから59フレーム以外の第1眼底画像は除外すべきと判定される。

0083

また、撮影装置1に例示される走査型の装置では、取得される画像の画質に眼の動きが影響する。即ち、撮影中の眼の動きが大きいほど、画像の歪みが大きくなる。そこで、本実施形態では、各々のフレームが取得されたタイミングにおける、眼底と眼底撮像光学系との相対的な速度を示す値(速度情報)を用いて、制御部800が、第1眼底画像を更に評価する。すなわち、制御部800は、速度情報としきい値との比較を行う。速度情報がしきい値を超えている第1眼底画像は、フォローアップ撮影による撮影画像の候補から除外する。なお、速度情報は、眼底撮像光学系の撮影光軸に直交する方向に関する速度を示す値である。速度情報としては、撮影タイミングが隣接するフレーム間における撮影位置の変位量が使用される。変位量は、例えば、それぞれのフレームにおいて枠915によって囲まれる領域同士の変位量として求めることができる。

0084

図13は、図12と同じ100フレームの第1眼底画像についての、画像の取得タイミングにおける眼底の移動速度の遷移を示している。図13において、横軸は、撮影順を示すフレーム番号と対応する。縦軸は、速度と対応する。なお、図13において、n番目のフレームの移動速度は、n−1番目のフレームの変位量とn番目のフレームの変位量との差分を用いて求めた値である。本実施形態では、しきい値βは、眼の動きの影響によって歪んだ画像を、選択対象から除外するための閾値である。例えば、本実施形態において、βは、マイクロサッカードが発生した際に形成される画像を選択対象から除外するために設定されている。この場合、βは、マイクロサッカードの速度かそれ以下の値であることが好ましい。本実施形態では、βとして、1.5deg/secの値を使用する。マイクロサッカードの速度は、文献、論文によって諸説ある。本実施形態のβは、諸説ある中の比較的遅い動きであっても、その動きの際に形成される画像を、選択対象から除外できるように設定されている。なお、βは、マイクロサッカード以外の眼の動きの影響を抑制するための閾値であってもよい。例えば、マイクロサッカード以外の固視微動の速度に基づいて設定されてもよいし、固視微動以外の眼振の速度に基づいて設定されてもよい。なお、固視微動以外の眼振としては、例えば、撮影装置1から被検眼Eに投光される光に視線方向を追従させるような心理的な動き等も含まれ得る。

0085

移動速度が、しきい値βよりも大きなフレームは、制御部800によって、選択対象から除外すべきと判定される。図8では、例えば、39フレームと40フレームとの間、59フレームと60フレームとの間で眼が大きく動いたことが示されている。つまり、39フレームと40フレームとの間、59フレームと60フレームとの間のそれぞれで、マイクロサッカードによって眼が動いたと考えられる。その結果として、39フレームと40フレーム、および、59フレームと60フレームは、眼の動きによって大きな歪みが発生している可能性が高い。そこで、これらの第1眼底画像は、制御部800によって、選択対象から除外すべきと判定される。

0086

従って、図7および図8の例では、新たに取得される画像とベースラインとの位置ずれ量に基づく判定と、相対的な眼底の移動速度に基づく判定との結果として、41フレームから59フレームの画像が選択される。また、それ以外の画像は、選択対象から除外される。その結果として、連続して撮影された複数枚の第1眼底画像のうち、ベースラインに対する撮影位置の位置ずれ量が小さく、且つ、歪みの少ない第1眼底画像が、フォローアップ撮影の撮影画像として、取得される。この場合、制御部800は、取得されたフォローアップ撮影の撮影画像を、記憶部801へ記憶する。

0087

なお、自動撮影モードでは、例えば、撮影を終了する指示が検者から入力されるまで、又は、一定枚数の第1眼底画像が選択されるまで撮影が継続されてもよい。

0088

<マニュアル撮影モード>
マニュアル撮影モードにおいて、検者は、ライブ画像においてベースラインの組織が表示される場合に、撮影スイッチを操作し、フォローアップ用の第1眼底画像の撮影を撮影装置1に実行させる。この場合において、ライブ画像におけるベースラインとの位置ずれを検者に把握させるため、ライブ画像において、撮影位置ズレの許容範囲を示すグラフィック(例えば、円917)が表示されてもよい。図11の例において、円917の中心は、ベースラインにおけるROIの設定位置の中心座標に位置され、円917の径は、前述のしきい値αに対応する。図11の例では、枠915の中心916が円917の中に入っているタイミングで、検者が撮影操作を行う。制御部800は、撮影操作の入力タイミング、又は、その後に取得された1枚以上の第1眼底画像を、フォローアップ用の第1眼底画像として記憶部802へ記憶する。このようにして、マニュアル撮影が行われる。マニュアル撮影においても、制御部800は、前述の速度情報に基づく除外判定が行われてもよい。

0089

フォローアップ撮影の完了後、撮影された組織に関する解析処理が行われる(S27)。また、フォローアップ撮影における撮影条件が記憶されてもよい(S28)。

0090

以上の通り、本実施形態では、予め撮影されたベースラインに含まれる眼底組織の位置に関する撮影条件が、フォローアップ撮影において再現される。よって、フォローアップ撮影において、ベースラインと同一の眼底の組織に対する撮影が容易になる。従って、眼の動きによって撮影される画像が大きく変化する装置であっても、フォローアップ撮影における検者および被検者の負担が軽減される。
<ベースラインと、フォローアップ撮影画像との比較表示
また、フォローアップ画像の撮影後、ベースラインと、フォローアップ撮影によって撮影された撮影画像との比較画面(図14参照)が表示されてもよい。図14に示す比較画面950では、ベースライン951と、フォローアップ用の撮影画像952(952a,952b・・・)とが並べて表示される。比較画面950では、ベースライン951、フォローアップ用の撮影画像952のそれぞれについての撮影条件、解析結果等の撮影日時、コメント等の各種情報953,954(954a,954b・・・)が並べて表示されてもよい。また、比較結果950は、ベースライン、フォローアップ用の撮影画像の解析結果等の比較結果等が表示されてもよい。

0091

フォローアップ撮影の完了後は、フォローアップ用の撮影画像についてもベースラインとして新たに登録することができる(S4、図4参照)。新たに登録されたベースラインを、次回のフォローアップ撮影で用いることによって、疾病および疾病の治療等で眼底の組織の状態が変わってしまうような場合であっても、上記のフォローアップ撮影において比較的信頼度の高い(つまり、撮影位置のズレが少ない)画像が撮像され易くなる。

0092

以上、実施形態に基づいて説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々に変形可能である。

0093

例えば、撮影位置情報として、固視位置情報が利用されてもよい。例えば、固視灯の点灯位置を、複数の位置で切り替え点灯できる構成を備える場合、ベースラインの撮影時に点灯された固視灯の位置を示す情報が、固視位置情報として利用され得る。この場合、フォローアップ撮影時に、制御部800は、固視位置情報に基づいて、ベースラインの固視位置を再現することができる。

0094

また、上記実施形態では、フォローアップ撮影では、撮影装置1にて取得される眼底画像に対する画像処理の結果としてベースラインの走査方向における撮影位置が再現される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、物理的なトラッキングによって、ベースラインの走査方向における撮影位置が再現されてもよい。トラッキングには、例えば、トラッキングユニット300を使用できる。トラッキングユニット300は、第2撮影ユニット200にて撮影される広角の第2眼底画像を用いてトラッキングを行ってもよい。ここでいうトラッキングでは、被検眼Eが微動してもその動きが相殺されるように偏向部400が駆動されることとなる。この場合におけるトラッキングユニット300の詳細な構成および装置全体の動作は、例えば、特開2011−115301号公報を参照されたい。なお、トラッキングによって偏向部400が駆動されるタイミングにおいて、制御部800は、第1眼底画像の取得を行わないようにしてもよい。また、該タイミングにおいても第1眼底画像を取得する場合、その画像を選択対象から除外するようにしてもよい。

0095

また、フォローアップ撮影では、同一の撮影位置に対し、異なるデフォーカス量での複数回の撮影が行われてもよい。この場合、第1のデフォーカス量による撮影の後で、同一の撮影位置に対し、第1のデフォーカス量とは異なる第2のデフォーカス量による撮影が行われる。この場合、例えば、複数の基準データ(例えば、デフォーカスが互いに異なり、且つ、撮影位置は同一である複数の撮影画像の基準データ)を用いて撮影が行われてもよいし、1つの撮影画像の基準データに、2つ以上のデフォーカスに関する情報が含まる基準データを用いて撮影が行われてもよい。第1のデフォーカス量による撮影と第2のデフォーカス量による撮影とは、制御部800が自動的に続けて行ってもよいし、各撮影を検者が手動で行うってもよい。また、波面収差情報に基づいてデフォーカス量を再現した後、高次収差の成分については、波面センサからの情報に基づいて波面補償制御を行ってから撮影が行われてもよい。

0096

また、撮影装置1の制御部800は、例えば、基準データとして、ベースラインとなる撮影画像が撮影されたときの波面補償デバイスの駆動状態を再現するための駆動情報の測定結果を含む撮影条件データを、取得および記憶してもよい。そのうえで、制御部800は、フォローアップ撮影において、波面補償デバイス72を駆動することによって、駆動情報の測定結果に関する撮影条件を再現してもよい。この場合、波面補償デバイス72は、被検眼の収差を良好に補正する駆動状態に速やかに変化しやすい。よって、良好なフォローアップ撮影が実現され得る。

0097

上記実施形態において、ベースラインとして第1眼底画像が登録される場合、検者は、目視で撮影画像(第1眼底画像)を確認して、第1眼底画像の撮影画像の中から良好な画像を選択する必要があった。しかし、必ずしも、ベースラインとして登録される画像が、検者からの指示に基づいて選定されなくてもよい。例えば、撮影の結果として得られた複数の撮影画像の画質を制御部800がそれぞれ求め、画質の良好な画像をベースラインとして制御部800が自動的に設定することもできる。例えば、第1眼底画像として視細胞画像が得られる場合には、撮影の結果として得られた複数の撮影画像を周波数変換(例えば、フーリエ変換等)することによって得られる周波数画像輝度ヒストグラムを用いて視細胞の画質を評価する手法が提案されている。なお、ここでは、撮影画像の画質の評価結果は、ベースラインを制御部800が自動で登録するために使用される情報として説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、上記実施形態のように検者がマニュアルでベースライン登録を行うときの参考情報の一つとして、各撮影画像の画質の評価結果が制御部800によってモニタ850上に表示されてもよい。

0098

また、上記実施形態のフォローアップ撮影によって得られる撮影画像は、被検眼ごとの視細胞密度の再現性を評価(より詳細には、数値化)するために利用されてもよい。ここでいう再現性は、例えば、同一の被検者に対して短期間で(例えば、1日の間)で複数回の撮影を行うことによって、その期間の各タイミングで撮影された撮影画像を、撮影装置1は取得する。制御部800は、各撮影画像の画質を算出する。また、制御部800は、撮影画像の中からベースラインを選定する。このとき、ベースラインには、画質が最も高い画像が選ばれる。また、制御部800は、画質比較用のしきい値を、ベースラインの画質に基づいて設定する。次いで、制御部800は、ベースライン以外の撮影画像のうち、しきい値よりも画質の高い撮影画像を選択する。そして、制御部800は、選択された各撮影画像およびベースラインの視細胞密度の分散を導出する。分散の値が、再現性を示す値として利用できる。例えば、経過観察のために行われるフォローアップ撮影において撮影された撮影画像の視細胞密度が、ベースラインの視細胞密度の分散の範囲に含まれる場合は、例えば、視細胞密度に有意な変化は無く、誤差の範囲であると検者が考える目安となる。一方、フォローアップ撮影で得られた視細胞密度が、ベースラインの視細胞密度の分散の範囲を超えていれば、視細胞密度に有意な変化があると検者が考える目安となる。

0099

また、上記実施形態では、視細胞に関する解析が行われる場合について説明したが、それ以外の組織(例えば、血管)に関する解析が行われてもよい。

0100

なお、上記実施形態では、被検眼Eの波面収差を測定するために、眼科撮影装置1の光学系に波面センサ73が設けられた場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、被検眼の波面収差を眼底からの反射光に基づいて測定する構成を備えていればよい。例えば、PhaseDiversity法を用いて、波面収差を測定する場合が考えられる。この方法は、対象の光学系(ここでは、被検眼)に、PhaseDiversityと呼ばれる既知の波面収差を持つ測定光を、わざと与えたときに得られる画像を用いて画像処理を行うことによって、対象の光学系の波面収差における波面収差を推定するものである。PhaseDiversityを持つ測定光は、例えば、波面補償デバイス73を所定の状態に制御することによって、生成できる。勿論、他の手法で生成されてもよい。

0101

20視度補正部
56受光素子
72波面補償デバイス
73波面センサ
100眼底撮像光学系
800 制御部
801 記憶部
100 眼底撮像光学系
110 波面収差検出光学系

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