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技術 調光装置、設置方法および区画部材

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 神原久美子
出願日 2014年9月22日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2014-193014
公開日 2016年4月28日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2016-065894
状態 特許登録済
技術分野 偏光要素 ブラインド 機械的光制御・光スイッチ
主要キーワード 扇形領域 平板構造 中心角θ 幾何学的条件 光制御パネル パーテーション 理解のしやすさ 最大差
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (17)

課題

調光装置採光を妨げることなく透視性を低くする。

解決手段

調光装置10は、第1調光制御パネル20と、第1調光制御パネル20に少なくとも部分的に対面する位置に配置され且つ第1調光制御パネル20に対して相対移動可能な第2調光制御パネル30と、を備え、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の両方を透過する可視光波長域の光の透過率は、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の相対位置に応じて変化し、ヘイズ値が40%以上80%以下の透視性調整層15が設けられている。

概要

背景

例えば特許文献1に示すように、2つの調光制御パネル相対移動させることによって調光を行う調光装置が知られている。調光装置は、例えば、外光を選択的に遮光及び透過するブラインドパーテーションとして利用される。調光装置は、2つの光制御シートの相対移動により、光透過率の調節を可能にし、遮光と透過の切り換えを実現する。

特許文献1に開示された調光装置では、各調光制御パネルが、特定の直線偏光成分のみを透過させる偏光板を含んでいる。この調光装置では、透過光偏光状態を制御することによって、2枚の調光制御パネルを介した透視が可能となる明状態と、2枚の調光制御パネルを介した透視が不可能となる暗状態と、を切り替え可能となっている。

概要

調光装置の採光を妨げることなく透視性を低くする。調光装置10は、第1調光制御パネル20と、第1調光制御パネル20に少なくとも部分的に対面する位置に配置され且つ第1調光制御パネル20に対して相対移動可能な第2調光制御パネル30と、を備え、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の両方を透過する可視光波長域の光の透過率は、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の相対位置に応じて変化し、ヘイズ値が40%以上80%以下の透視性調整層15が設けられている。

目的

本発明は、以上の点を考慮してなされたものであって、採光を妨げることなく透視性を低くすることができる調光装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

第1調光制御パネルと、前記第1調光制御パネルに少なくとも部分的に対面する位置に配置され且つ前記第1調光制御パネルに対して相対移動可能な第2調光制御パネルと、を備え、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの両方を透過する可視光波長域の光の透過率は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの相対位置に応じて変化し、ヘイズ値が40%以上80%以下の透視性調整層が設けられている、調光装置

請求項2

前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルは、それぞれ、可視光波長域の透過光偏光状態を制御する光制御シートを有し、前記第1調光制御パネルの前記光制御シートは、可視光波長域の透過光の偏光状態を互いに異なる状態に制御し且つ交互に繰り返し配列された第1領域及び第2領域を含み、前記第2調光制御パネルの前記光制御シートは、可視光波長域の透過光の偏光状態を互いに異なる状態に制御し且つ交互に繰り返し配列された第3領域及び第4領域を含む、請求項1に記載の調光装置。

請求項3

前記第1調光制御パネルは、前記光制御シート及び偏光板を、前記第2調光制御パネルに近接する側からこの順番で有し、前記第1調光制御パネルの前記光制御シートは、前記第1領域と前記第2領域との間で異なる位相変調を透過光に生じさせる位相差フィルムであり、前記第2調光制御パネルは、前記光制御シート及び偏光板を、前記第1調光制御パネルに近接する側からこの順番で有し、前記第2調光制御パネルの前記光制御シートは、前記第3領域と前記第4領域との間で異なる位相変調を透過光に生じさせる位相差フィルムである、請求項2に記載の調光装置。

請求項4

前記第1調光制御パネルの前記偏光板と、前記第2調光制御パネルの前記偏光板との間となる位置に、正のCプレートが設けられている、請求項3に記載の調光装置。

請求項5

前記第1調光制御パネルの前記光制御シートは、前記第1領域と前記第2領域との間で吸収軸の方向が非平行である偏光板であり、前記第2調光制御パネルの前記光制御シートは、前記第3領域と前記第4領域との間で吸収軸の方向が非平行である偏光板である、請求項2に記載の調光装置。

請求項6

前記第1調光制御パネルの前記偏光板と、前記第2調光制御パネルの前記偏光板との間となる位置に、正のAプレート及び正のCプレートが設けられている、請求項5に記載の調光装置。

請求項7

前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの少なくとも一方が、紫外線吸収剤を含有している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の調光装置。

請求項8

前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの間に、潤滑剤が設けられている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の調光装置。

請求項9

前記第1調光制御パネルの前記第2調光制御パネルに対面する表面、および、前記第2調光制御パネルの前記第1調光制御パネルに対面する表面の少なくとも一方が、ハードコート層によって形成されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の調光装置。

請求項10

前記第1調光制御パネルの前記第2調光制御パネルに対面する表面、および、前記第2調光制御パネルの前記第1調光制御パネルに対面する表面の少なくとも一方が、反射防止層または防眩層によって形成されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の調光装置。

請求項11

前記光制御シートと前記透視性調整層との間に配置され且つ前記光制御シートと前記透視性調整層とを接合する接合層をさらに有する、請求項2〜6のいずれか一項に記載の調光装置。

請求項12

請求項1〜11のいずれか一項に記載された調光装置を設置する方法であって、前記第1光制御パネル及び前記第2光制御パネルを設置する工程を備える、設置方法

請求項13

前記透視性調整層は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの一方に含まれている、請求項12に記載の設置方法。

請求項14

前記第1光制御パネル及び前記第2光制御パネルとは別体の前記透視性調整層を配置する工程を、さらに備える、請求項12に記載の設置方法。

請求項15

領域を区画する区画部材であって、請求項1〜11のいずれか一項に記載の調光装置を備える、区画部材。

技術分野

0001

本発明は、2つの調光制御パネル相対移動させることによって調光を行う調光装置に関する。また、本発明は、調光装置の設置方法および調光装置を有した区画部材に関する。

背景技術

0002

例えば特許文献1に示すように、2つの調光制御パネルを相対移動させることによって調光を行う調光装置が知られている。調光装置は、例えば、外光を選択的に遮光及び透過するブラインドパーテーションとして利用される。調光装置は、2つの光制御シートの相対移動により、光透過率の調節を可能にし、遮光と透過の切り換えを実現する。

0003

特許文献1に開示された調光装置では、各調光制御パネルが、特定の直線偏光成分のみを透過させる偏光板を含んでいる。この調光装置では、透過光偏光状態を制御することによって、2枚の調光制御パネルを介した透視が可能となる明状態と、2枚の調光制御パネルを介した透視が不可能となる暗状態と、を切り替え可能となっている。

先行技術

0004

特開平9−310567号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、本件発明者らが鋭意検討を重ねたところ、住宅の玄関ドアや窓等のプライバシー保護が要求される箇所の採光手段として特許文献1に開示された調光装置を用いると、明状態において2枚の調光制御パネルを介して一方側から他方側が透視されるため、プライバシーが十分に保護できないという問題があることが知見された。

0006

プライバシーを保護するためには、調光装置の明状態での光の透過率下げ透視性を低くすることも考えられるが、この場合、十分な採光が行えなくなる。

0007

本発明は、以上の点を考慮してなされたものであって、採光を妨げることなく透視性を低くすることができる調光装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明による調光装置は、
第1調光制御パネルと、
前記第1調光制御パネルに少なくとも部分的に対面する位置に配置され且つ前記第1調光制御パネルに対して相対移動可能な第2調光制御パネルと、を備え、
前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの両方を透過する可視光波長域の光の透過率は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの相対位置に応じて変化し、
ヘイズ値が40%以上80%以下の透視性調整層が設けられている。

0009

本発明による調光装置において、第1調光制御パネル及び第2調光制御パネルは、それぞれ、可視光波長域の透過光の偏光状態を制御する光制御シートを有し、前記第1調光制御パネルの前記光制御シートは、可視光波長域の透過光の偏光状態を互いに異なる状態に制御し且つ交互に繰り返し配列された第1領域及び第2領域を含み、前記第2調光制御パネルの前記光制御シートは、可視光波長域の透過光の偏光状態を互いに異なる状態に制御し且つ交互に繰り返し配列された第3領域及び第4領域を含んでもよい。

0010

本発明による調光装置において、第1調光制御パネルは、光制御シート及び偏光板を、第2調光制御パネルに近接する側からこの順番で有し、前記第1調光制御パネルの前記光制御シートは、第1領域と第2領域との間で異なる位相変調を透過光に生じさせる位相差フィルムであり、前記第2調光制御パネルは、前記光制御シート及び偏光板を、前記第1調光制御パネルに近接する側からこの順番で有し、前記第2調光制御パネルの光制御シートは、第3領域と第4領域との間で異なる位相変調を透過光に生じさせる位相差フィルムであってもよい。

0011

本発明による調光装置において、第1調光制御パネルの偏光板と、第2調光制御パネルの偏光板との間となる位置に、正のCプレートが設けられていてもよい。

0012

本発明による調光装置において、第1調光制御パネルの光制御シートは、第1領域と第2領域との間で吸収軸の方向が非平行である偏光板であり、第2調光制御パネルの光制御シートは、第3領域と第4領域との間で吸収軸の方向が非平行である偏光板であってもよい。

0013

本発明による調光装置において、第1調光制御パネルの偏光板と、第2調光制御パネルの偏光板との間となる位置に、正のAプレート及び正のCプレートが設けられていてもよい。

0014

本発明による調光装置において、第1調光制御パネル及び第2調光制御パネルの少なくとも一方が、紫外線吸収剤を含有していてもよい。

0015

本発明による調光装置において、第1調光制御パネル及び第2調光制御パネルの間に、潤滑剤が設けられていてもよい。

0016

本発明による調光装置において、第1調光制御パネルの第2調光制御パネルに対面する表面、および、前記第2調光制御パネルの前記第1調光制御パネルに対面する表面の少なくとも一方が、ハードコート層によって形成されていてもよい。

0017

本発明による調光装置において、第1調光制御パネルの第2調光制御パネルに対面する表面、および、前記第2調光制御パネルの前記第1調光制御パネルに対面する表面の少なくとも一方が、反射防止層または防眩層によって形成されていてもよい。

0018

本発明による調光装置において、光制御シートと透視性調整層との間に配置され且つ前記光制御シートと前記透視性調整層とを接合する接合層をさらに有してもよい。

0019

本発明による調光装置を設置する方法は、
第1光制御パネル及び第2光制御パネルを設置する工程を備える。

0020

本発明による調光装置を設置する方法において、透視性調整層は、第1調光制御パネル及び第2調光制御パネルの一方に含まれていてもよい。

0021

本発明による調光装置を設置する方法において、第1光制御パネル及び第2光制御パネルとは別体の透視性調整層を配置する工程を、さらに備えてもよい。

0022

本発明による区画部材は、上述の調光装置を備える。

発明の効果

0023

本発明によれば、採光を妨げることなく透視性を低くすることができる調光装置を提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

0024

図1は、調光装置を示す断面斜視図である。
図2は、図1に示す調光装置を玄関ドアに設置した状態を室内からみた図である。
図3は、調光装置を示す部分横断面図である。
図4は、調光装置に組み込まれた調光制御パネルを示す平面図である。
図5は、第1、第2光制御シートをなす位相差フィルムの層構成を説明するための断面図である。
図6は、第1調光制御パネルと第2調光制御パネルとの相対位置に応じて透過する光の光量が変化する機能を説明するための断面図である。
図7は、図6に対応する図であって、図6に示す状態から第1調光制御パネルと第2調光制御パネルとの相対位置を変化させた状態を示す断面図である。
図8は、図3に対応する図であって、透視性調整層の配置に関する一変形例を示す部分横断面図である。
図9は、図3に対応する図であって、透視性調整層の配置に関する他の変形例を示す部分横断面図である。
図10は、図3に対応する図であって、斜めから入射する光の透過抑制に関する一変形例を示す部分横断面図である。
図11は、図3に対応する図であって、斜めから入射する光の透過抑制に関する他の変形例を示す部分横断面図である。
図12は、図3に対応する図であって、斜めから入射する光の透過抑制に関するさらに他の変形例を示す部分横断面図である。
図13は、図3に対応する図であって、斜めから入射する光の透過抑制に関するさらに他の変形例を示す部分横断面図である。
図14は、図3に対応する図であって、機能層の配置に関する一変形例を示す部分横断面図である。
図15は、調光装置のさらに他の変形例を示す図である。
図16は、調光制御パネルの領域分割に関する一変形例を示す平面図である。

実施例

0025

以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1図16は本発明による一実施の形態およびその変形例を説明するための図である。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。

0026

なお、本明細書において、「パネル」、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「パネル」は、板、シート、フィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念であり、したがって、一例として、「調光制御パネル」は、「調光制御板」、「調光制御シート」、「調光制御フィルム」と呼ばれる部材と呼称の違いのみにおいて区別され得ない。

0027

また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。

0028

図1に示すように、調光装置10は、互いに対向して配置された第1調光制御パネル20及びカバーパネル40を含んでいる。第1調光制御パネル20とカバーパネル40との間には、第2調光制御パネル30が配置され、第2調光制御パネル30は、第1調光制御パネル20及びカバーパネル40に対して相対移動可能になっている。そして、第1調光制御パネル20、第2調光制御パネル30及びカバーパネル40の周りフレーム11が取り囲んで、これらを保持している。

0029

図1に示す調光装置10は、2つの空間S1、S2を区画する区画部材100に設置され得る。図2に、調光装置10を室内S1と室外S2とを区画する玄関ドア100に設置した例を示す。図2に示す例では、調光装置10は、玄関ドア100に設けられた開口101に嵌め込まれている。第1調光制御パネル20と第2調光制御パネル30は、相対位置に依存して、室内S1から室外S2、および、室外S2から室内S1に透過する可視光波長域(波長380nm〜780nm)の光の光量を調整する。

0030

図1に示すように、第1調光制御パネル20及びカバーパネル40は、互いに平行となるように、フレーム11に保持されている。そして、第1調光制御パネル20とカバーパネル40との間に、第2調光制御パネル30が保持されている。第2調光制御パネル30は、少なくとも部分的に第1調光制御パネル20と対面しており、第2調光制御パネル30のパネル面は、第1調光制御パネル20のパネル面と平行になっている。

0031

なお、本明細書において、「パネル面(板面、シート面、フィルム面)」とは、対象となるパネル状(板状、シート状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において、対象となるパネル状の部材の平面方向と一致する面のことを指す。また、パネル状の部材に対して用いる「法線方向」とは、対象となるパネル状の部材のパネル面への法線方向を意味している。図示された一実施の形態において、カバーパネル40の法線方向、第1調光制御パネル20の法線方向および第2調光制御パネル30の法線方向は、互いに平行となっている。

0032

本実施の形態では、第2調光制御パネル30は、第1調光制御パネル20のパネル面に沿った第1方向daに沿ってフレーム11内で第1調光制御パネル20に対して相対移動可能になっている。図1及び図2に示された例において、第1方向daは、水平方向に平行となっている。図2に示すように、フレーム11に第1方向daに沿って延びる長孔11aが形成されている。つまみ12が、長孔11aを貫通して第2調光制御パネル30に接続されている。つまみ12を第1方向daに沿って移動させることにより、つまみ12に接続された第2調光制御パネル30を第1方向daに沿って移動させることができる。

0033

図示された例において、各パネル20、30および40は、平面視において矩形形状となるように形成されている。そして、各パネル20、30および40の周縁をフレーム11が覆い、フレーム11は平面視において矩形の外輪郭をもつように形成されている。以下、調光装置10に含まれた第1調光制御パネル20、第2調光制御パネル30およびカバーパネル40について説明する。

0034

まず、カバーパネル40について、図1および図3を参照して説明する。カバーパネル40は、調光装置10内に塵埃等の異物入り込むことを防止するカバーとして機能する。とりわけ、第1方向daに沿って移動可能とされた第2調光制御パネル30とフレーム11との間や、第2調光制御パネル30と第1調光制御パネル20との間に、異物が入り込むことを防止する機能を有する。カバーパネル40として、調光装置10による採光を妨げないよう、例えば可視光に対して優れた透過性を有したガラスポリカーボネートアクリル等の透明な樹脂等を用いることができる。一例として、カバーパネル40の厚さを1mm〜4mm程度とすることができる。なお、図示された例では、第2調光制御パネル30の第1調光制御パネル20側と反対側のみに設けられているが、これに限らず、カバーパネル40を第1調光制御パネル20の第2調光制御パネル30側と反対側にも設けてもよい。

0035

次に、第1調光制御パネル20および第2調光制御パネル30について、図3図7を参照して説明する。図3は、第1調光制御パネル20および第2調光制御パネル30の一例を示す横断面図である。図3に示された例において、第1調光制御パネル20は、第1光制御シート25、接合層24、第1偏光板23、接合層22および第1透明支持板21を、第2調光制御パネル30に近接する側からこの順番にて含んでいる。一方、図3に示された例において、第2調光制御パネル30は、第2光制御シート35、接合層34、第2偏光板33、接合層32および第2透明支持板31を、第1調光制御パネル20に近接する側からこの順番にて含んでいる。以下、各層について説明していく。

0036

第1透明支持板21および第2透明支持板31は、光制御シート25,35および偏光板23,33を支持するための支持体として機能する。第1透明支持板21および第2透明支持板31として、例えば可視光に対して優れた透過性を有したガラス、ポリカーボネートやアクリル等の透明な樹脂等を用いることができる。一例として、第1透明支持板21および第2透明支持板31の厚さを1mm〜4mm程度とすることができる。

0037

第1偏光板23及び第2偏光板33は、一方の直線偏光成分の光を高い透過率で透過させるとともに、一方の直線偏光成分と直交する方向に振動する他方の直線偏光成分の光を吸収する機能を有している。本実施の形態において、第1偏光板23と第2偏光板33とは、その吸収軸の向きが互いに非平行となっている。とりわけ図示された例では、第1偏光板23及び第2偏光板33は、それぞれの吸収軸が互いに直交するようにして、すなわちクロスニコル状態で配置されている。なお、これに限られず、第1偏光板23及び第2偏光板33が、それぞれの吸収軸が互いに平行となるようにして、すなわちパラレルニコル状態で配置されていてもよい。第1偏光板23および第2偏光板33として、例えば、ポリビニルアルコールヨウ素や二色性色素吸着させてなる広く普及した偏光板を用いることができる。

0038

第1光制御シート25および第2光制御シート35は、透過光の偏光状態を制御可能となっている。図4図7に示すように、第1光制御シート25は、互いに異なる光学特性を有した第1領域Z1及び第2領域Z2を含んでいる。第1光制御シート25は、第1領域Z1及び第2領域Z2において、透過光の偏光状態を互いに異なる状態に制御する。とりわけ本実施の形態において、第1光制御シート25は、位相差フィルムとして形成され、第1領域Z1と第2領域Z2との間で、異なる位相変調を透過光に生じさせる。具体的には、第1領域Z1及び第2領域Z2は、共に、リタデーションがλ/4の位相差フィルムからなる。ただし、当該位相差フィルムは、遅相軸が互いに直交するようにして配置されている。したがって、第1光制御シート25は、第1領域Z1を透過する光に対して「λ/4」の位相変調を引き起こし、第2領域Z2を透過する光に対して「−λ/4」の位相変調を引き起こす。

0039

第2光制御シート35は、第1光制御シート25と同様に構成され得る。すなわち、第2光制御シート35は、互いに異なる光学特性を有した第3領域Z3及び第4領域Z4を含んでいる。第2光制御シート35は、第3領域Z3及び第4領域Z4において、透過光の偏光状態を互いに異なる状態に制御する。第2光制御シート35は、位相差フィルムとして形成され、第3領域Z3と第4領域Z4との間で、異なる位相変調を透過光に生じさせる。具体的には、第3領域Z3及び第4領域Z4は、共に、リタデーションがλ/4の位相差フィルムからなる。ただし、当該位相差フィルムは、遅相軸が互いに直交するようにして配置されている。そして、第2光制御シート35は、第3領域Z3を透過する光に対して「λ/4」の位相変調を引き起こし、第4領域Z4を透過する光に対して「−λ/4」の位相変調を引き起こす。

0040

なお、第1光制御シート25の第1領域Z1及び第2領域Z2は、第1方向daに交互に隙間なく配置され、第1方向daに沿って同一な幅Wを有している。したがって、第1領域Z1及び第2領域Z2は、各領域の幅の2倍「W×2」となる一定ピッチでそれぞれ第1方向daに配列されている。同様に、第2光制御シート35の第3領域Z3及び第4領域Z4は、第1方向daに交互に隙間なく配置され、第1方向daに沿って同一な幅Wを有している。第3領域Z3及び第4領域Z4は、各領域の幅の2倍「W×2」となる一定ピッチでそれぞれ第1方向daに配列されている。したがって、第1光制御シート25及び第2光制御シート35を第1方向daに相対移動させることにより、第1領域Z1と第3領域Z3とが対面し且つ第2領域Z2と第4領域Z4とが対面する図6の状態と、第1領域Z1と第4領域Z4とが対面し且つ第2領域Z2と第3領域Z3とが対面する図7の状態との間で状態を切り替えることができる。なお、図6および図7では、接合層22,24,32,34は図示を省略している。

0041

このような第1光制御シート25及び第2光制御シート35は、例えば国際公開第2013−054673号、特開2012−137725号公報または特開2012−198522号公報等に開示されたパターン位相差フィルム200として作製され得る。図5には、第1光制御シート25及び第2光制御シート35をなすパターン位相差フィルム200の一例が示されている。この例において、パターン位相差フィルム200は、トリアセチルセルロース等の低リタデーション透光性基材としての基材210と、基材210上に形成されたパターン配向膜220と、パターン配向膜220上に形成されたパターン位相差層230と、を有している。パターン配向膜220は、第1領域Z1及び第2領域Z2に対応した2つの領域、或いは、第3領域Z3及び第4領域Z4に対応した2つの領域221a,221bに区分けされる。パターン配向膜220は、2つの領域221a,221b間で、異なる方向に配向規制力を有する。パターン位相差層230は、パターン配向膜220の配向規制力によって2つの領域231a,231b間で異なる方向に向いた液晶分子を有し、2つの領域231a,231b間で、異なる位相変調を透過光に生じさせる。

0042

接合層22,24,32,34は、2つの部位を接合するための層であり、十分な接合強度が得られれば特に限定されない。例えば、粘着材を用いた粘着層や、接着材を用いた接着層を、接合層22,24,32,34として用いることができる。また、一以上の接合層22,24,32,34に、赤外線遮蔽機能帯電防止機能等の種々の機能を付与してもよい。

0043

次に、透視性調整層15について説明する。透視性調整層15は、透視性を低くする機能を有する層であり、具体的には、40%以上80%以下のヘイズ値を有する層である。このヘイズ値は、ヘイズメーター(色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いて、JIS K7136に準拠した方法により測定することができる。このようなヘイズ値を有する透視性調整層15によれば、図6に示す光透過状態(後述の明状態)において、例えば室外S2の観察者から、透視性調整層15を通して室内S1に存在する人の輪郭表情、物の形状等を視認されにくくなる。すなわち、透視性を効果的に低下させることができる。透視性調整層15のヘイズ値が40%未満であると、明状態において、室外S2の観察者から、透視性調整層15を通して室内S1に存在する人の輪郭や表情、物の形状等が視認されやすくなる。すなわち、透視性調整層15の透視性が高くなる。また、透視性調整層15のヘイズ値が80%を超えると、透視性調整層15を透過する光量が減少する。言い換えると、透視性調整層15の光透過率が低下する。そのため、明状態での採光が十分に行えなくなる。

0044

このような透視性調整層15としては、例えば、すりガラスフロストガラス、型板ガラス等の、表面に微細凹凸を有するガラスや樹脂の層、内部に拡散粒子を有するガラスや樹脂の層を用いることができる。また、透視性調整層15としては、図6に示す光透過状態(後述の明状態)において十分な採光を行う観点から、可視光透過率の高いものを用いることが好ましい。

0045

図3に示した例では、透視性調整層15が、第1調光制御パネル20または第2調光制御パネル30に含まれている。とりわけ、透視性調整層15が、第1調光制御パネル20の第1透明支持板21または第2調光制御パネル30の第2透明支持板31に含まれている。

0046

以上のような構成からなる調光装置10は、例えば、まずフレーム11を区画部材100の開口101に設置し、次に、第1調光制御パネル20、第2調光制御パネル30及びカバーパネル15を、フレーム11に取り付けることにより設置され得る。または、フレーム11に、第1調光制御パネル20、第2調光制御パネル30及びカバーパネル15を取り付けて調光装置10を組み立て、その後、この調光装置10を区画部材100の開口101に設置することもできる。

0047

次に、このような構成からなる調光装置10の作用について説明する。

0048

以上のような第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の組み合わせにおいては、図3及び図6に示すように、第1光制御シート25の第1領域Z1と第2光制御シート35の第3領域Z3とが対面し、第1光制御シート25の第2領域Z2と第2光制御シート35の第4領域Z4とが対面する場合、第1偏光板23を透過した一方の直線偏光成分の光は、第1光制御シート25及び第2光制御シート35の両方を透過した後に、振動方向を90°回転させる。したがって、第1光制御シート25及び第2光制御シート35の両方を透過した光は、一方の直線偏光成分とは振動方向が直交する他方の直線偏光成分の光となっており、図6に示すように、第2偏光板33を透過することができる。

0049

図3及び図6に示された相対位置に第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30が配置されている状態を明状態と呼ぶ。調光装置10が明状態となっている場合、2つの調光制御パネル20,30を介して光を取り込むことができる。したがって、調光装置10を明状態とすることにより、室外S2から室内S1に外光を採光して、室内を明るくすることができる。

0050

ここで、調光装置10は、ヘイズ値が40%以上80%以下の透視性調整層15を有している。とりわけ、第1調光制御パネル20の第1透明支持板21または第2調光制御パネル30の第2透明支持板31に透視性調整層15が含まれている。したがって、明状態において、室外S2の観察者から、透視性調整層15を通して室内S1に存在する人の輪郭や表情、物の形状等が視認されにくくなっている。これにより、調光装置10は、十分な採光を確保しながら透視性を低くし、プライバシーの保護を図ることができる。

0051

一方、図3及び図6の状態から、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30が、各領域Z1〜Z4の幅Wだけ、第1方向daに相対移動すると、図7に示すように、第1光制御シート25の第1領域Z1と第2光制御シート35の第4領域Z4とが対面し、第1光制御シート25の第2領域Z2と第2光制御シート35の第3領域Z3とが対面する。この状態において、第1偏光板23を透過した一方の直線偏光成分の光は、第1光制御シート25及び第2光制御シート35の両方を透過した後に、振動方向を維持する。したがって、第1光制御シート25及び第2光制御シート35の両方を透過した光は、一方の直線偏光成分の光のままであり、第2偏光板33で吸収され、図7に示すように、第2偏光板33を透過することはできない。

0052

図7に示された相対位置に第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30が配置されている状態を暗状態と呼ぶ。調光装置10が暗状態となっている場合、2つの調光制御パネル20,30によって、可視光を遮光することができる。したがって、調光装置10を暗状態とすることにより、調光装置10を介して室外S2から室内S1へ入射する外光を効果的に遮蔽することができる。

0053

以上のような本実施の形態による調光装置10は、第1調光制御パネル20と、第1調光制御パネル20に少なくとも部分的に対面する位置に配置され且つ第1調光制御パネル20に対して相対移動可能な第2調光制御30パネルと、を備え、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の両方を透過する可視光波長域の光の透過率は、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の相対位置に応じて変化し、ヘイズ値が40%以上80%以下の透視性調整層15が設けられている。このような調光装置10によれば、調光装置10の明状態において、室外S2の観察者から、透視性調整層15を通して室内S1に存在する人の輪郭や表情、物の形状等が視認されにくくなる。したがって、十分な採光を確保しながら透視性を低くすることができ、プライバシーの保護を図ることが可能となる。

0054

なお、上述した一実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を適宜参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した一実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。

0055

上述した一実施の形態において、透視性調整層15は、第1調光制御パネル20の第1透明支持板21または第2調光制御パネル30の第2透明支持板31に含まれていたが、これに限られず、透視性調整層15がカバーパネル40等の他の部材に含まれていてもよい。すなわち、調光装置10は、第1調光制御パネル20および第2調光制御パネル30とは別体の透視性調整層15を有していてもよい。

0056

また、透視性調整層15として、40%以上80%以下のヘイズ値を有するシートを、第1調光制御パネル20、第2調光制御パネル30またはカバーパネル40に積層してもよい。図8および図9に、透視性調整層15の配置に関する一変形例および他の変形例を示す。図8に示された例では、第2調光制御パネル30の第2透明支持板31の、第2光制御シート35側の面と反対側の面上に、シート状の透視性調整層15が設けられている。図9に示された例では、カバーパネル40の第2調光制御パネル30側の面上に、シート状の透視性調整層15が設けられている。このような透視性調整層15によっても、十分な採光を確保しながら透視性を低くすることができる。

0057

上述した実施の形態において、第1偏光板23及び第2偏光板33が、クロスニコルの状態で配置される例を示したが、これに限られず、第1偏光板23及び第2偏光板33が、パラレルニコルの状態で配置されていてもよい。この例では、第1光制御シート25の第1領域Z1と第2光制御シート35の第4領域Z4とが対面し、第1光制御シート25の第2領域Z2と第2光制御シート35の第3領域Z3とが対面した図7の状態にて、調光装置10が明状態となる。一方、第1光制御シート25の第1領域Z1と第2光制御シート35の第3領域Z3とが対面し、第1光制御シート25の第2領域Z2と第2光制御シート35の第4領域Z4とが対面した図6の状態で、調光装置10が暗状態となる。

0058

さらに、上述した実施の形態において、各光制御シート25,35が、互いに異なる位相変調量を有した2つの領域を、繰り返し配列された状態で、有する例を示したが、この例に限られない。各光制御シート25,35が、互いに異なる位相変調量を有した3以上の領域を、繰り返し配列された状態で、有するようにしてもよい。この例においては、3以上の領域の位相変調量を、最大差がλ/2となるようにして、漸次変化するように設定してもよい。この例によれば、2枚の光制御シート25,35を透過する光の透過率を3段階以上に調節することが可能となる。

0059

また、上述した実施の形態において、暗状態において、斜めから入射する光が2枚の調光制御パネル20,30を透過してしまうことを防止するため、第1調光制御パネル20の第1光制御シート25と、第2調光制御パネル30の第2光制御シート35との間となる位置に、正のCプレート52を設けるようにしてもよい。ここで、上述した実施の形態において光制御シート25,35として用いられるパターン位相差フィルム200は、正のAプレートとして機能する。このような変形例によれば、正のCプレート52から正のAプレートとして機能するパターン位相差フィルム200へと進む光に対する補償機能を、調光装置10に付与することができる。このような変形例の一例が、図10に示されている。図示された例では、第1調光制御パネル20の第1光制御シート25の第2調光制御パネル30側の面上に、正のCプレート52が設けられている。図示された例では、調光制御パネル20,30の法線方向に対して傾斜した方向に進む光が、暗状態に保持された2つの調光制御パネル20,30を透過することを効果的に防止することができる。

0060

ここで正のAプレートとは、面内の遅相軸方向における屈折率nx、面内の進相軸方向における屈折率ny、厚み方向における屈折率nzが、次の関係を満たす光学方性プレートのことである。
nx > ny = nz
また、正のCプレートとは、面内における複屈折性をもたず且つ面内の任意の方向における屈折率よりも厚み方向における屈折率が大きくなっている光学異方性プレートのことである。すなわち、正のCプレートとは、次の条件を満たす光学異方性プレートのことである。
nz > nx = ny

0061

さらに、上述した実施の形態において、各調光制御パネル20,30が、透過光の偏光状態を制御する光制御シート25,35としてパターン位相差フィルムを含み、さらに別途に偏光板23,33を含む例を示した。しかしながら、この例に限られず、第1光制御シート25の第1領域Z1及び第2領域Z2が、共に、偏光板からなり、ただし、当該偏光板は、第1領域Z1及び第2領域Z2において、吸収軸が互いに直交するようにして配置されているようにしてもよい。この例では、第2光制御シート35の第3領域Z3及び第4領域Z4が、共に、偏光板からなり、ただし、当該偏光板が、第3領域Z3及び第4領域Z4において、吸収軸が互いに直交するようにして配置する。そして、第1光制御シート25の第1領域Z1での吸収軸と、第2光制御シート35の第3領域Z3での吸収軸とを平行とする。また、第1光制御シート25の第2領域Z2での吸収軸と、第2光制御シート35の第4領域Z4での吸収軸とを平行とする。この変形例では、第1光制御シート25の第1領域Z1と第2光制御シート35の第3領域Z3とが対面し、第1光制御シート25の第2領域Z2と第2光制御シート35の第4領域Z4とが対面した状態で、調光装置10は明状態となる。一方、第1光制御シート25の第1領域Z1と第2光制御シート35の第3領域Z3とが対面し、第1光制御シート25の第2領域Z2と第2光制御シート35の第4領域Z4とが対面した状態で、調光装置10が暗状態となる。そしてこの例では、上述した第1偏光板23及び第2偏光板33は不要とすることができ、調光装置10の単純化を図ることができる。

0062

この場合、偏光板の偏光子としては、ポリビニルアルコールにヨウ素や二色性色素を吸着させてなる偏光子を用いてもよいし、塗布型の偏光子を用いてもよい。塗布型の偏光子は、例えば次のように作製され得る。まず、パターン配向膜上に、平板構造色素を含有する水溶液(オプティバ社製;N015)を塗布し、自然乾燥させる。次に、15wt%の塩化バリウム水溶液に約1秒間浸漬させる。その後洗浄することによって、偏光子が作製される。

0063

また、この場合、暗状態において、斜めから入射する光が2枚の調光制御パネル20,30を透過してしまうことを防止するため、第1調光制御パネル20の第1光制御シート25と、第2調光制御パネル30の第2光制御シート35との間となる位置に、正のAプレート51及び正のCプレート52を設けるようにしてもよい。このような変形例によれば、正のCプレート52の側から正のAプレート51の側へと進む光に対する補償機能を、調光装置10に付与することができる。このような変形例の一例が、図11図13に示されている。図11図13に示された例では、調光制御パネル20,30の法線方向に対して傾斜した方向に進む光が、暗状態に保持された2つの調光制御パネル20,30を透過することを効果的に防止することができる。

0064

図11に示された調光装置10では、第1調光制御パネル20の第1光制御シート25の第2調光制御パネル30側の面上に、正のCプレート52及び正のAプレート51がこの順で設けられている。また、図12に示された調光装置10では、第2調光制御パネル30の第2光制御シート35の第1調光制御パネル20側の面上に、正のAプレート51及び正のCプレート52がこの順で設けられている。さらに、図13に示された例では、第1調光制御パネル20の第1光制御シート25の第2調光制御パネル30側の面上に正のCプレート52が設けられ、第2調光制御パネル30の第2光制御シート35の第1調光制御パネル20側の面上に正のAプレート51が設けられている。

0065

上述した一実施の形態において、調光制御パネル20,30およびカバーパネル40の少なくとも1つに含まれるいずれかの構成要素に紫外線吸収剤が含有されていてもよい。一具体例として、透明支持板21,31、接合層22,24,32,34、偏光板23,33及びカバーパネル40のいずれか一以上に、紫外線吸収剤が含有されるようにしてもよい。このような態様によれば、自然光に含まれる紫外線によって、調光制御パネル20,30のいずれかの構成要素、例えば、パターン配向膜220が劣化してしまうことを効果的に防止することができる。このような変形例によれば、調光装置10に優れた耐光性を付与することが可能となる。また、室内への紫外線の照射を抑制することもできる。

0066

上述した一実施の形態では、第1調光制御パネル20の第1光制御シート25が第2調光制御パネル30側となる最表面を形成し、第2調光制御パネル30の第2光制御シート35が第1調光制御パネル20側となる最表面を形成している。しかしながら、これに限られず、第1調光制御パネル20の第1光制御シート25における第2調光制御パネル30に対面する表面及び第2調光制御パネル30の第2光制御シート35における第1調光制御パネル20側に対面する表面の少なくとも一方に、最表面をなす部位として適した性能を有する機能層55が、設けられるようにしてもよい。

0067

図14に示された例では、第1調光制御パネル20の第1光制御シート25における第2調光制御パネル30に対面する表面、および、第2調光制御パネル30の第2光制御シート35における第1調光制御パネル20に対面する表面の両方が、それぞれ、機能層55によって被覆されている。機能層55としては、ハードコート層を例示することができる。ハードコート層は、第1調光制御パネル20の第1光制御シート25における第2調光制御パネル30に対面する表面、または、第2調光制御パネル30の第2光制御シート35における第1調光制御パネル20に対面する表面よりも耐擦傷性に優れた層であり、例えばJIS K5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験で測定される硬度が、第1調光制御パネル20の第1光制御シート25における第2調光制御パネル30に対面する表面、または、第2調光制御パネル30の第2光制御シート35における第1調光制御パネル20に対面する表面よりも硬くなる層とすることができる。このハードコート層は、コーティング材の塗布により形成してもよいし、フィルム状、シート状または板状のコーティング材の積層により形成してもよい。

0068

また、第1調光制御パネル20と第2調光制御パネル30との間に空気層が存在する場合には、第1調光制御パネル20と空気層との界面または第2調光制御パネル30と空気層との界面での反射を防止すべく、反射防止層(AR層)または防眩層(AG層)として形成された機能層55を用いることもできる。この例によれば、反射による映り込みの発生を効果的に防止することができる。反射防止層としては、光制御シート25,35の基材210よりも低屈折率の層や、可視光の最短波長(例えば380nm)未満のピッチで配列された微小突起を有する層を用いることもできる。防眩層としては、バインダー樹脂と、バインダー樹脂中に分散した粒子と、を含み、粒子の存在に起因した表面凹凸を有する層を例示することができる。なお、機能層55として防眩層を採用した場合、図7に示された遮光状態における漏れ光拡散することもでき、当該遮光状態における遮光性をより確実に確保することができる。

0069

この他にも、機能層55として帯電防止機能を有した層を用いることもできる。

0070

また、図15に示すように、第1調光制御パネル20と第2調光制御パネル30との間に、潤滑剤57が設けられていてもよい。このような変形例によれば、第1調光制御パネル20と第2調光制御パネル30との相対移動を円滑化することが可能となる。図15に示された例では、第1調光制御パネル20の周縁と第2調光制御パネル30の周縁との間に、密封構造58が形成されており、第1調光制御パネル20と第2調光制御パネル30との間の空間が密封されている。潤滑剤57は、密封構造58によって密封された第1調光制御パネル20と第2調光制御パネル30との空間に収容されている。潤滑剤57としては、グリースオイルを用いることができる。なお、第2調光制御パネル30とカバーパネル40との間に潤滑剤57を設けるようにしてもよい。

0071

さらに、上述した実施の形態において、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の相対移動が、直線移動である例を示した。しかしながら、この例に限られず、図16に示すように、第1調光制御パネル20が第2調光制御パネル30に対して相対回転するようにしてもよい。図16に示された例における相対回転の回転軸線dbは、第1調光制御パネル20の法線方向と一致している。また、第1調光制御パネル20の第1領域Z1及び第2領域Z2は、相対回転の回転軸線dbを中心とする扇形の領域となっている。すなわち、第1領域Z1及び第2領域Z2は、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の相対移動方向drと平行な方向に、交互に配列されていることになる。各第1領域Z1及び第2領域Z2をなす扇形領域中心角θxは互いに同一とすることができる。第2調光制御パネル30は、第1調光制御パネル20と同様に構成することができる。このような調光装置10においても、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30を中心角θxと同一角度だけ相対回転させることにより、第1領域Z1と第3領域Z3とが対面し且つ第2領域Z2と第4領域Z4とが対面する明状態と、第1領域Z1と第4領域Z4とが対面し且つ第2領域Z2と第3領域Z3とが対面する暗状態との間で、状態を切り替えることができる。

0072

なお、以上において一実施の形態と当該実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。

0073

10調光装置
11フレーム
15透視性調整層
20 第1調光制御パネル
21 第1透明支持板
22接合層
23 第1偏光板
24 接合層
25 第1光制御シート
30 第2調光制御パネル
31 第2透明支持板
32 接合層
33 第2偏光板
34 接合層
35 第2光制御シート
40カバーパネル
51 正のAプレート
52 正のCプレート
55機能層
57潤滑剤
58密封構造
100区画部材
101 開口
200パターン位相差フィルム
210基材
220パターン配向膜
230パターン位相差層
S1 室内
S2室外
Z1 第1領域
Z2 第2領域
Z3 第3領域
Z4 第4領域

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