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図面 (7)

課題

ACC3を標的として、TACC3活性阻害する化合物スクリーニングする方法を提供する。

解決手段

TACC3のアミノ酸配列番号593〜838のアミノ酸断片とTOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032との結合を指標として化合物等をスクリーニングする方法であって、TACC3のアミノ酸配列番号593〜838を含むアミノ酸断片がTACC3のアミノ酸配列番号593〜838からなるアミノ酸断片を含む組換えタンパク質であり、TOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032を含むアミノ酸断片が、TOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032からなるアミノ酸断片を含む組換えタンパク質であり、少なくともいずれか一方の前記組換えタンパク質が検出に必要な配列を含む化合物のスクリーニング方法

概要

背景

ACC3(Transforming acidic coiled-coil 3)は、多発性骨髄腫染色体切断点から単離された遺伝子であるが、その後、多くの癌で発現異常が示されている癌関連遺伝子である(例えば、非特許文献1〜5、特許文献1)。

TACC3は細胞分裂期にのみ発現し、中心体及び紡錘体局在することが知られている。また、XenopusやDrosophilaで得られた知見をもとに、TACC3がTOGpと結合し、有糸分裂の際に中心体で微小管重合を安定化し、細胞分裂を制御するというモデル提示されている(非特許文献6)。

腫瘍細胞は細胞分裂が盛んであることから、一般的に、細胞分裂を阻害する薬剤抗癌剤として有効であると考えられている。実際に従来から分裂装置主要構造である微小管や、構成タンパク質であるチューブリンを標的とするチューブリン作用薬は抗癌剤として用いられている。

しかしながら、ビンクリスチンパクリタキセルのような従来から用いられているチューブリン作用薬は分裂装置の微小管だけではなく、正常細胞の微小管を同時に標的と
することから、末梢性ニューロパシーのような重篤副作用を生じることが知られている(例えば、特許文献2)。

そこで、腫瘍細胞の分裂装置に特異的に作用する治療薬の開発が望まれている。TACC3は、上述のように多くの癌で発現に異常が見られることから、発癌との関連が指摘されてきた。実際に、本発明者はTACC3のコンディショナルノックアウトマウスを用い、TACC3発現の枯渇胸腺リンパ腫アポトーシスにより退縮させるものの、正常細胞においてはTACC3が高発現であっても、何ら異常を示さないことを明らかにした(非特許文献7)。

以上のようなTACC3の発癌との関連性や、細胞分裂を制御するという知見から、TACC3を標的とする化合物は、腫瘍細胞に選択的に作用する優れた抗癌剤となることが期待できる。

すでに、本発明者は、TACC3を標的とするTACC3活性阻害剤スクリーニング方法を開発し、該スクリーニング方法により、TACC3を標的とし、その活性を抑制する化合物について開示している(非特許文献8、特許文献3、特許文献4)。

概要

TACC3を標的として、TACC3活性を阻害する化合物をスクリーニングする方法を提供する。TACC3のアミノ酸配列番号593〜838のアミノ酸断片とTOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032との結合を指標として化合物等をスクリーニングする方法であって、TACC3のアミノ酸配列番号593〜838を含むアミノ酸断片がTACC3のアミノ酸配列番号593〜838からなるアミノ酸断片を含む組換えタンパク質であり、TOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032を含むアミノ酸断片が、TOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032からなるアミノ酸断片を含む組換えタンパク質であり、少なくともいずれか一方の前記組換えタンパク質が検出に必要な配列を含む化合物のスクリーニング方法。

目的

そこで、腫瘍細胞の分裂装置に特異的に作用する治療薬の開発が望まれている

効果

実績

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請求項1

ACC活性阻害する化合物スクリーニング方法であって、TACC3のアミノ酸配列番号593〜838を含むアミノ酸断片とTOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032を含むアミノ酸断片との結合を指標とすることを特徴とする化合物のスクリーニング方法。

請求項2

前記TACC3のアミノ酸配列番号593〜838を含むアミノ酸断片がTACC3のアミノ酸配列番号593〜838からなるアミノ酸断片を含む組換えタンパク質であり、前記TOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032を含むアミノ酸断片が、TOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032からなるアミノ酸断片を含む組換えタンパク質であり、少なくともいずれか一方の前記組換えタンパク質が検出に必要な配列を含むことを特徴とする請求項1記載の化合物のスクリーニング方法。

技術分野

0001

本発明は、TACC3に結合し、その活性阻害する化合物スクリーニング方法に関する。特に、TACC3活性を阻害する小化合物をスクリーニングする方法に関する。

背景技術

0002

TACC3(Transforming acidic coiled-coil 3)は、多発性骨髄腫染色体切断点から単離された遺伝子であるが、その後、多くの癌で発現異常が示されている癌関連遺伝子である(例えば、非特許文献1〜5、特許文献1)。

0003

TACC3は細胞分裂期にのみ発現し、中心体及び紡錘体局在することが知られている。また、XenopusやDrosophilaで得られた知見をもとに、TACC3がTOGpと結合し、有糸分裂の際に中心体で微小管重合を安定化し、細胞分裂を制御するというモデル提示されている(非特許文献6)。

0004

腫瘍細胞は細胞分裂が盛んであることから、一般的に、細胞分裂を阻害する薬剤抗癌剤として有効であると考えられている。実際に従来から分裂装置主要構造である微小管や、構成タンパク質であるチューブリンを標的とするチューブリン作用薬は抗癌剤として用いられている。

0005

しかしながら、ビンクリスチンパクリタキセルのような従来から用いられているチューブリン作用薬は分裂装置の微小管だけではなく、正常細胞の微小管を同時に標的と
することから、末梢性ニューロパシーのような重篤副作用を生じることが知られている(例えば、特許文献2)。

0006

そこで、腫瘍細胞の分裂装置に特異的に作用する治療薬の開発が望まれている。TACC3は、上述のように多くの癌で発現に異常が見られることから、発癌との関連が指摘されてきた。実際に、本発明者はTACC3のコンディショナルノックアウトマウスを用い、TACC3発現の枯渇胸腺リンパ腫アポトーシスにより退縮させるものの、正常細胞においてはTACC3が高発現であっても、何ら異常を示さないことを明らかにした(非特許文献7)。

0007

以上のようなTACC3の発癌との関連性や、細胞分裂を制御するという知見から、TACC3を標的とする化合物は、腫瘍細胞に選択的に作用する優れた抗癌剤となることが期待できる。

0008

すでに、本発明者は、TACC3を標的とするTACC3活性阻害剤のスクリーニング方法を開発し、該スクリーニング方法により、TACC3を標的とし、その活性を抑制する化合物について開示している(非特許文献8、特許文献3、特許文献4)。

0009

国際公開2005/071419号
特開2009−167163号公報
特開2012−5479号公報
国際公開2013/165008号

先行技術

0010

Kiemency, L.A. et al., Nat.Genet. (2010), 42(5), 415-419
Peters, D.G. et al., Cancer Epidemiol.Biomarkers Prev. (2005), 14(7), 1717-1723
Ma, X.J. et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA (2003), 100(10), 5974-5979
Ulisse, S. et al., Endocr.Relat.Cancer (2007), 14(3), 827-837
Still, I.H. et al., Genomics (1999), 58(2), 165-170
Peset, I., and Vernons, I. TrendsCell Biol. (2008), 18(8), 379-388
Yao, R. et al., Oncogene (2012), 31, 135-148
Yao, R. et al., Oncogene (2014), 33, 4242-4252
Charrasse, S.et al., Eur.J.Biochem. (1995), 234(2), 406-413

発明が解決しようとする課題

0011

本発明の課題は、TACC3やTACC3-TOGp複合体と相互作用し、TACC3活性を阻害する物質の新たなスクリーニング方法を提供することにある。従来のスクリーニング方法とは異なるスクリーニング方法を用いることによって、今までに得られている化合物とは作用機序の異なる化合物をスクリーニングできる可能性がある。

0012

TACC3と相互作用することが知られているTOGp(Tumor over-expressed gene)も、種々の癌で過剰発現しており、いわゆる癌遺伝子であると考えられている(非特許文献9)。また、タンパク質構造解析からα/βチューブリン二量体に結合することが示されている。また、TACC3はTOGpの微小管ポリメラーゼ活性を制御することにより癌細胞の紡錘体形成に関わると考えられている。

0013

本発明は、TACC3とTOGpとの複合体形成を阻害する化合物を得ることのできるスクリーニング方法を提供することを課題とする。本発明のスクリーニング方法により、腫瘍細胞に対して、より選択性が高く、優れた効果を備えた化合物を得ることができる。

課題を解決するための手段

0014

本発明のスクリーニング方法は、TACC3のアミノ酸配列番号593〜838を含むアミノ酸断片とTOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032を含むアミノ酸断片との結合を指標とすることを特徴とする。

0015

本発明者は、TACC3のアミノ酸配列番号593〜838の領域とTOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032の領域が相互作用することを見出した。したがって、上記アミノ酸領域を用いて化合物をスクリーニングすることによって、TACC3とTOGpとの結合を阻害する化合物を得ることができる。

0016

TOGpはTACC3とともにいわゆる癌関連遺伝子であると考えられており、両者の結合を阻害する化合物は腫瘍細胞に特異的に作用することが期待される。

0017

本発明のスクリーニング方法を用いることによって、TACC3-TOGp複合体の形成を阻害する新たな化合物を同定することができた。また、これら化合物のTACC3活性阻害や細胞分裂阻害を確認することができた。

0018

本発明のスクリーニング方法は、前記TACC3のアミノ酸配列番号593〜838を含むアミノ酸断片が、TACC3のアミノ酸配列番号593〜838からなるアミノ酸断片を含む組換えタンパク質であり、TOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032を含むアミノ酸断片が、TOGpのアミノ酸配列番号1890〜2032からなるアミノ酸断片を含む組換えタンパク質であり、少なくともいずれか一方の前記組換えタンパク質が検出に必要な配列を含むことを特徴とする。

0019

TACC3、TOGpの結合に必要な領域を含む組換えタンパク質を用いることにより、精製したアミノ酸断片を容易に準備することが可能である。また、これら組換えタンパク質のどちらか一方に検出に必要なエピトープが含まれるようにデザインした組換えタンパク質を用いることによって、ELISA法等、免疫アッセイによって、簡便に精度良くスクリーニングを行うことができる。

図面の簡単な説明

0020

TACC3とTOGpとの結合を指標とするスクリーニング方法の概要を示す図。
TOGpに対するTACC3の結合領域の解析結果を示す図。図2Aに、用いた組換えタンパク質の構造を模式的に示す。図2BにTOGpに結合するTACC3フラグメントの解析結果を示す。
TACC3に対するTOGpの結合領域の解析結果を示す図。図3Aに、用いた組換えタンパク質の構造を模式的に示す。図3B、3Cに、TACC3に結合するTOGpフラグメントの解析結果を示す。
TACC3、TOGp各フラグメントのin vivoでの相互作用を示す図。
TACC3、TOGp各フラグメントのin vitroでの相互作用を示す図。図5Aに、用いたTOGpの組換えタンパク質の構造を模式的に示す。図5Bに、TACC3に結合するTOGpフラグメントの解析結果を示す。
本発明のスクリーニング方法による結果を示す図。

実施例

0021

本発明は、TACC3を標的とする化合物をスクリーニングする方法を提供することを課題とする。TACC3を標的とする化合物とは、化合物がTACC3タンパク質、又はTACC3-TOGp複合体と結合することによって、その作用を阻害する化合物を意味する。

0022

TACC3は、TACCファミリーに属するタンパク質の1種である。TACC3をコードする遺伝子のヌクレオチド配列及びアミノ酸配列は、例えば、GenBankアクセッション番号NM_006342.1、UniProtアクセッション番号Q9Y6A5等、データベース上に開示されている。

0023

TOGpは、微小管結合タンパク質として知られている。TOGpをコードする遺伝子のヌクレオチド配列及びアミノ酸配列は、例えば、GenBankアクセッション番号NM_001008938.3、 NM_014756.3、UniProtアクセッション番号Q14008等、データベース上に開示されている。

0024

本発明のスクリーニング方法では、化合物として、化学合成により得られる化合物だけではなく、抗体、抗体断片ペプチド等、生物由来の物質天然物等、どのような物質を用いてスクリーニングしてもよい。

0025

本発明のスクリーニング方法で得られた化合物は、医薬組成物薬学的に許容されうるその塩、溶媒和物、又はエステル誘導体を有効成分とし、薬学的に許容し得る賦形剤を含有する医薬組成物とすることができる。

0027

また、薬学的に許容されうるエステル誘導体には、炭素数1〜10個のアルコールまたはカルボン酸など、好ましくは、メチルアルコールエチルアルコール、酢酸、又はプロピオン酸などとのエステル化合物が挙げられる。

0028

薬学的に許容されうる溶媒和物には、好ましくは、水との溶媒和物が挙げられる。このような塩、エステル誘導体、溶媒和物は、標準的な技術を使用して当業者により形成することができる。

0029

本発明のスクリーニング方法により得られた化合物を有効成分とする医薬組成物は、TACC3及びTOGpを発現し、細胞分裂を盛んに行っている細胞、腫瘍処置するための組成物として用いることができる。処置とは、TACC3及びTOGp発現細胞において異常な細胞増殖を抑制する、または、TACC3高発現細胞、又はTOGp高発現細胞、特に腫瘍細胞にアポトーシスを誘導することにより、対象における疾患もしくは障害、特に腫瘍を退縮させる、または、腫瘍の増殖を遅延もしくは抑制することを意味する。

0030

本発明のスクリーニング方法によって得られた化合物を有効成分とする医薬組成物は、例えば錠剤コーティング錠糖衣錠、硬若しくは軟ゼラチンカプセル剤液剤乳剤又は懸濁剤剤形経口投与してよい。また、例えば坐剤を使用して直腸内に投与してよい。また、例えば軟膏剤クリーム剤ゲル剤又は液剤を使用して局所的又は経皮的に投与してよい。また、例えば、注射剤を使用して非経口的、例えば静脈内、筋肉内、皮下、脊髄内又は皮内的に投与してよい。好ましくは、静脈内、筋肉内又は経口投与であり、最も好ましくは経口投与である。限定されないが、1日に1回または数回投与できる。

0031

本発明のスクリーニング方法によって得られた化合物を有効成分とする医薬組成物は、薬学的に不活性な無機又は有機の賦形剤と混合してもよい。錠剤、糖衣錠又は硬ゼラチンカプセル剤の適切な賦形剤の例としては、乳糖トウモロコシデンプン若しくはその誘導体タルク又はステアリン酸若しくはその塩などが挙げられる。軟ゼラチンカプセル剤に使用される適切な賦形剤の例には、植物油ロウ脂肪半固体又は液体ポリオール等が挙げられる。液剤及びシロップ剤の調製のための賦形剤の例には、水、ポリオールサッカロース転化糖及びグルコースなどが挙げられる。注射剤のための賦形剤の例には、水、アルコール、ポリオール、グリセリン及び植物油などが挙げられる。坐剤及び局所又は経皮適用のための賦形剤の例には、天然又は硬化油、ロウ、脂肪及び半固体又は液体ポリオールなどが挙げられる。また、防腐剤可溶化剤、安定剤、湿潤剤乳化剤甘味料着色剤着香剤浸透圧を変える塩、緩衝剤被膜剤又は酸化防止剤などを含んでよい。さらに、他の治療上有用な薬剤を含んでよい。

0032

本発明のスクリーニング方法によって得られた化合物の有効量または投与量は、特に制限されないが、投与形態年齢、体重、症状に応じて適宜選択すればよい。

0033

TACC3やTOGpの遺伝子またはタンパク質の働きを阻害することによって利益が得られる疾患は、限定されないが、好ましくは腫瘍である。本発明において、癌と腫瘍は交換可能に用いられる。

0034

腫瘍は、限定されないが、肉腫白血病胆道癌乳癌子宮癌結腸直腸癌喉頭癌、食道癌胃癌大腸癌扁桃癌、舌癌、首の癌、リンパ腫、肺癌甲状腺癌卵巣癌腎臓癌すい臓癌、脳腫瘍骨髄腫神経膠腫メラノーマ肝癌前立腺癌及び膀胱癌、好ましくは、大腸癌、卵巣癌、子宮癌、乳癌、食道癌、リンパ腫、神経膠腫、前立腺癌、腎臓癌、メラノーマからなる群から選択される。

0035

以下、本発明のスクリーニング方法について、詳細に説明する。本発明のスクリーニング方法は、検出方法としてELISAを用いているが、TACC3とTOGpの複合体形成が検出できれば、以下に示す方法に限らずどのような方法を用いてもよい。

0036

[TACC3とTOGpとの結合を指標とするスクリーニング方法]
1.スクリーニング方法の概略
図1にTACC3とTOGpとの結合を指標とするスクリーニング方法の概略を示す。

0037

TOGpをELISAプレート(Nunc Maxisorp)に吸着させ、洗浄した後、5% skim milkを含むPBSブロッキングする。TACC3と化合物は混合し、室温で一定時間放置した後、TOGpが固定化されたプレートに添加する。その後所定の時間静置し、洗浄後、結合したTACC3をHRP標識抗GST抗体を用いて検出する。

0038

ここでは、タンパク質の精製、検出のために、夫々HISタグ、GSTを融合させたTOGp、TACC3を用いているが、精製、検出が可能であれば、どのように構築した融合タンパク質を用いてもよい。

0039

また、ここでは、GST-TACC3融合タンパク質を用いていることから、TOGpとTACC3の結合を検出するために、HRP標識をした抗GST抗体を用いているが、標識、抗体等、TACC3-TOGp複合体を検出することができればどのようなものを用いてもよい。

0040

さらに、TOGpを固相に吸着させるのではなく、TACC3を固相に吸着させ、その後TOGpと化合物を添加して、結合したTOGpを検出する構成としてもよい。

0041

また、本発明のスクリーニング方法は、TACC3-TOGp複合体の形成を指標としていることから、TACC3-TOGp複合体形成を検出することができれば、ELISAを応用した系に限らず、公知のどのような系を用いてもよい。

0042

2.TACC3、TOGpの結合領域の特定
TACC3、TOGpともに、全長が含まれるタンパク質を用いてもよいが、タンパク質精製、検出感度の点から、結合領域が含まれるなるべく狭い領域をスクリーニングに用いた方がよい。そこで、両者の結合領域の特定を行った。

0043

以下、培養細胞での組換えタンパク質の発現、免疫沈降等は、特に断りのない限り周知の分子遺伝学的手法により行った。

0044

2.1.TOGpに対するTACC3の結合領域の検討
TACC3を3分割したフラグメントd1(アミノ酸配列番号1〜332)、d3(アミノ酸配列番号327〜600)、d4(アミノ酸配列番号593〜838)をpcDNA3にクローニングし、HA-タグを付与し(図2A)、293細胞で発現させ、内因性のTOGpとの相互作用を解析した。

0045

抗HA抗体(シグマ社製 E6779)で免疫沈降し、上記各TACC3フラグメントとTOGpが共沈するかをウェスタンブロットにより解析した(図2B右)。その結果、TACC3ドメインを含むd4フラグメントとTOGpが相互作用することが明らかとなった。

0046

なお、ウェスタンブロットは各パネルの下に記載した抗体を用いて検出を行っている(以下に示す免疫沈降の解析結果も同様に表示している。)。図2B左は293細胞内で発現している内因性のTOGp、図2中央は293細胞内で発現させたTACC3フラグメントの検出結果を示す。

0047

2.2. TACC3に対するTOGpの結合領域の検討
TOGpを4分割したフラグメントF1(アミノ酸配列番号1〜619)、F2(アミノ酸配列番号620〜1094)、F3(アミノ酸配列番号1095〜1509)、F4(アミノ酸配列番号1502〜2032)をpcDNAにクローニングし、FLAG-タグを付与し(図3A)、293細胞で発現させ、内因性のTACC3との相互作用を解析した。

0048

抗FLAG抗体(シグマ社製 F2426)で免疫沈降し、上記TOGpフラグメントとTACC3が共沈するかをウェスタンブロットにより解析した(図3B右)。その結果、F4フラグメントとTACC3が結合することが明らかとなった。

0049

さらに、F4フラグメントを、F4−6(アミノ酸配列番号1502〜1889)、F4−3(アミノ酸配列番号1890〜2032)に分割し、上記と同様に、293細胞で発現させ、免疫沈降実験を行った。その結果、C末のフラグメントF4−3とTACC3との結合が認められた(図3C右)。

0050

2.3.TACC3、TOGp各フラグメントのin vivoでの相互作用
内因性のTOGp、又はTACC3と、各フラグメントの結合が観察されたことから、in vivoでこれらフラグメント同士が結合するか解析した。

0051

まず、TACC3-d4フラグメントに、TOGpのF1からF4までのフラグメントが結合するか解析した。

0052

HAタグを付与されているTACC3-d4フラグメントと、FLAGタグが付与されているTOGpのF1〜F4までの各フラグメントを293細胞で発現させる。その後、抗HA抗体でTACC3-d4フラグメントを免疫沈降し、TACC3-d4と共沈するTOGpのフラグメントの解析を行った(図4A)。その結果、TACC3-d4(アミノ酸配列番号593〜838)フラグメントは、TOGpのF4(アミノ酸配列番号1502〜2032)フラグメントと結合することが示された(図4A右)。

0053

次に、TOGp-F4−3(アミノ酸配列番号1890〜2032)フラグメントに結合するTACC3フラグメントを解析した。FLAGタグが付与されているTOGp-F4−3と、HAタグが付与されているTACC3のd1、d3、d4の各フラグメントを293細胞で発現させ、抗FLAG抗体で免疫沈降し、TOGp-F4−3フラグメントと共沈するTACC3のフラグメントの解析を行った。その結果、TOGp-F4−3フラグメントは、TACC3のd4(アミノ酸配列番号593〜838)と結合することが示された(図4B右)。

0054

以上の結果は、前述の内因性のTACC3、TOGpと、各フラグメントとの結合実験の結果と一致している。

0055

2.4.TACC3、TOGp各フラグメントのin vitroでの相互作用
上述のin vivoアッセイで相互作用が確認されたTOGp-F4−3(アミノ酸配列番号1890〜2032)をさらに分割したF4−4(アミノ酸配列番号1890〜1963)、F4−5(アミノ酸配列番号1956〜2032)(図5A)とTACC3-d4フラグメントを用いて、in vitro pull-downアッセイにより結合解析を行った(図5B)。

0056

GST融合TACC3-d4フラグメント、HIS-V5タグ融合TOGpの各フラグメントを夫々大腸菌BL21DE3中で発現させ、GST融合タンパク質はGlutathione Sepharose 4B(GE healthcare社製)、Hisタグ融合タンパク質はTALONレジン(clontech社製)を用いて精製した。

0057

Glutathione Sepharos 4BにGST融合TACC3-d4フラグメントを結合させ、Glutathione Sepharose-GST-TACC3-d4カラムを作製し、精製した各TOGpフラグメントをアプライした。洗浄後、SDSbufferで溶出し、結合したTOGpフラグメントを抗V5抗体(invitrogen社製)を用い、ウエスタンブロットにより解析した(図5B上)。

0058

その結果、TACC3-d4と結合するのはTOGp−F4−3フラグメントであり、さらに短くしたF4−4、F4−5とは結合が確認できなかった。

0059

2.5.TACC3-TOGpの結合を用いた化合物のスクリーニング
上記アッセイより、in vivo、in vitroで結合が確認できたTACC3-d4、TOGp-F4-3を用いて理研NPDepo化合物ライブラリーを用いて化合物のスクリーニングを行った。ここでは、化合物のスクリーニングを例に挙げて説明するが、抗体、ペプチドなど医薬候補となるものであればどのようなものを用いてもよい。

0060

候補化合物は、100μMの濃度で、図1に示したようにTOGpフラグメントを吸着させた固相に、TACC3-d4フラグメントとともに添加して、結合をELISAにより測定した。図6にELISAの結果を示す。図中矢印で示したTOGpとTACC3との結合を阻害し、50%以下の結合しか示さない化合物をTACC3-TOGpスクリーニングにおいて、陽性を示す化合物とした。

0061

さらに、TACC3とTOGpとの結合を阻害する化合物について、培養細胞を用いて細胞アッセイを行った。細胞アッセイは、上記スクリーニングにより得られた化合物を培養細胞(卵巣癌細胞SKOV−3)の培地に40μg/mlの濃度で添加して、細胞数低下、mitotic index、紡錘体サイズなど、有糸分裂の停止を示す表現型を誘導するか解析を行った。

0062

TACC3-TOGpスクリーニングでは、69の候補化合物のうち、17の化合物がTACC3とTOGpの結合を阻害し、さらに、細胞分裂を停止する表現型を備えた8つの化合物得ることができた。

0063

本発明のスクリーニングによって得られた化合物の例を示す。下記構造式で示した化合物(NPD13486、2H-1-Benzopyran-2-one,7,8-dihydroxy-4-[[4-(4-methoxyphenyl)-1-piperazinyl]methyl]-)は、コントロール(候補化合物無添加)の22.5%しか結合せず、ELISAのスクリーニング系で最も強い結合阻害を示した化合物である(図6において、黒い矢印で示している。)。本化合物は、従来のスクリーニング方法では検出することのできなかった化合物であり、類似の化合物も抗癌剤として報告された例はない。

0064

0065

以上示してきたように、本発明のスクリーニング方法を用い、TACC3-TOGp複合体の形成を指標とすることによって、TACC3活性を特異的に阻害し、細胞分裂の進行を阻害する化合物を得ることができた。

0066

さらにこれら化合物をリード化合物としてより強くTACC3活性を阻害する化合物を得ることも可能である。本発明のスクリーニング方法によって、腫瘍細胞に選択性の高い化合物のスクリーニングし、新しい抗癌剤を開発することが期待できる。

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