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技術 (Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの製造方法、並びに(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの製造方法

出願人 信越化学工業株式会社
発明者 山下美与志金生剛
出願日 2015年9月14日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2015-180867
公開日 2016年4月28日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2016-065046
状態 特許登録済
技術分野 微生物による化合物の製造 有機低分子化合物及びその製造
主要キーワード 反応濃縮液 塩化水素水 単位ユニット 精留装置 フェロモン成分 オルトチタン酸テトライソプロピル ヘキサデセナール 蒸留設備
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課題

例えばピスチオツウィッグボーラーの性フェロモンである(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの工業的な製造方法等を提供する。

解決手段

ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを、リパーゼ存在下、ビニルベンゾエートと反応させて下記式(R,Z-2)の光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び下記式(S,Z-1)の光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの混合物を得る工程と、前記混合物を蒸留して光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)を留出させる工程と、光学活性2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)をアセチル化して下記式(S,Z-3)の光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンを得る工程とを少なくとも含む製造方法等を提供できる。

化1】

概要

背景

ピスチオツウィッグボーラー(Pistachio twig borer:学名 Karmania pistaciella)は、イラントルコ等のピスタチオの重要害虫であり、幼虫樹幹加害することから作物の収量の低下、品質の低下が大きな問題となっている。現在、ピスタチオ ツウィッグ ボーラーの防除殺虫剤を用いているが、その効果は充分なものでは無く、環境及び人的な健康面からも、昆虫の性フェロモンを用いた交信撹乱や大量誘殺等の新たな害虫防除方法の開発が求められている。

ピスタチオツウィッグボーラーの性フェロモンは、2006年、R.Griesらによって光学活性な(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンであることが報告されており(特許文献1、非特許文献1)、また、立体異性体である(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンは誘引阻害効果を示すことが解っている(特許文献1、非特許文献1)。

また、R.Griesらは、ピスタチオツウィッグボーラーの性フェロモンである(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの製造方法として、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ-12-ヘプタデセンを、エステル加水分解酵素であるリパーゼ存在下、ビニルアセテートと反応し、得られる(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンをアセチル化する光学分割を用いた製造方法及び光学活性な(S)−プロピレンオキシドを用いる方法を報告している(特許文献1、非特許文献1)。

概要

例えばピスタチオツウィッグボーラーの性フェロモンである(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの工業的な製造方法等を提供する。ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを、リパーゼ存在下、ビニルベンゾエートと反応させて下記式(R,Z-2)の光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び下記式(S,Z-1)の光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの混合物を得る工程と、前記混合物を蒸留して光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)を留出させる工程と、光学活性2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)をアセチル化して下記式(S,Z-3)の光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンを得る工程とを少なくとも含む製造方法等を提供できる。なし

目的

本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、従来の製造技術の問題点を解決し、ピスタチオツウィッグボーラーの性フェロモン等である(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの工業的な製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを、エステル加水分解酵素であるリパーゼ存在下、ビニルベンゾエートと反応させて、下記式(R,Z-2) で示される光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び下記式(S,Z-1) で示される光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの混合物を得る工程と、前記混合物を蒸留して、前記光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)を留出させ、残留物として前記光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)を得る工程とを少なくとも含む、光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセンの製造方法。

請求項2

ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを、エステル加水分解酵素であるリパーゼ存在下、ビニルベンゾエートと反応させて、下記式(R,Z-2)で示される光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び下記式(S,Z-1)で示される光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの混合物を得る工程と、前記混合物を蒸留して、前記光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)を留出させる工程とを少なくとも含む、光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの製造方法。

請求項3

請求項1に記載の光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセンの製造方法の各工程と、得られた光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオシ−12−ヘプタデセンを加水分解して(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを得る工程と、前記(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの水酸基メシル化メタンスルホニル化)又はトシル化パラトルエンスルホニル化)した後、アセトキシ化して下記式(S,Z-3)で示される光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンを得る工程とを少なくとも含む光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの製造方法。

請求項4

請求項2に記載の光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの製造方法の各工程と、得られた光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンをアセチル化して下記式(S,Z-3)で示される光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンを得る工程とを少なくとも含む光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの製造方法。

請求項5

下記式(RS,Z-2)で示される(Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン。

技術分野

0001

本発明は、(Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの製造方法、並びにピスチオの主要害虫であるピスタチオツウィッグボーラーのフェロモン成分等である光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの製造方法に関するものである。

背景技術

0002

ピスタチオツウィッグボーラー(Pistachio twig borer:学名 Karmania pistaciella)は、イラントルコ等のピスタチオの重要害虫であり、幼虫樹幹加害することから作物の収量の低下、品質の低下が大きな問題となっている。現在、ピスタチオ ツウィッグ ボーラーの防除殺虫剤を用いているが、その効果は充分なものでは無く、環境及び人的な健康面からも、昆虫の性フェロモンを用いた交信撹乱や大量誘殺等の新たな害虫防除方法の開発が求められている。

0003

ピスタチオツウィッグボーラーの性フェロモンは、2006年、R.Griesらによって光学活性な(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンであることが報告されており(特許文献1、非特許文献1)、また、立体異性体である(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンは誘引阻害効果を示すことが解っている(特許文献1、非特許文献1)。

0004

また、R.Griesらは、ピスタチオツウィッグボーラーの性フェロモンである(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの製造方法として、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ-12-ヘプタデセンを、エステル加水分解酵素であるリパーゼ存在下、ビニルアセテートと反応し、得られる(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンをアセチル化する光学分割を用いた製造方法及び光学活性な(S)−プロピレンオキシドを用いる方法を報告している(特許文献1、非特許文献1)。

0005

国際公開第2007/079563号(トルコ特許出願公表200805195号公報

先行技術

0006

R.Gries et.al.,J.Chem.Ecol(2006)32:2667

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、R.Griesらの報告したこれまでの製造方法は、酵素触媒を用いたアセチル化反応より生成する(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンと(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの分離にシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いなければならないこと、一方、光学活性な(S)−プロピレンオキシドを用いる方法は(S)−プロピレンオキシドが高価で工業的スケールでの入手が困難なこと等の理由により、いずれの方法も工業的な大量製造方法として多くの問題点が有った。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、従来の製造技術の問題点を解決し、ピスタチオツウィッグボーラーの性フェロモン等である(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの工業的な製造方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ-12-ヘプタデセンから、光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの混合物を得ることにより、簡便な蒸留設備で容易に両化合物を分離出来る事を見いだし、本発明をなすに至ったものである。
本発明の一つの態様では、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを、エステル加水分解酵素であるリパーゼ存在下、ビニルベンゾエートと反応させて、下記式(R,Z-2)で示される光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び下記式(S,Z-1)で示される光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの混合物を得る工程と、



前記混合物を蒸留して、前記光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)を留出させ、残留物として前記光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)を得る工程とを少なくとも含む、光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセンの製造方法を提供できる。
本発明の他の態様では、この光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾオキシ−12−ヘプタデセンの製造方法の各工程と、得られた光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾオシ−12−ヘプタデセンを加水分解して(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを得る工程と、前記(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの水酸基メシル化メタンスルホニル化)又はトシル化パラトルエンスルホニル化)した後、アセトキシ化して下記式(S,Z-3)



で示される光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンを得る工程とを少なくとも含む光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの製造方法を提供できる。
また、本発明の別の態様では、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを、エステル加水分解酵素であるリパーゼ存在下、ビニルベンゾエートと反応させて、上記式(R,Z-2)で示される光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び上記式(S,Z-1)で示される光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの混合物を得る工程と、前記混合物を蒸留して、前記光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)を留出させる工程とを少なくとも含む、光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの製造方法を提供できる。
更に、本発明の別の態様では、この光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの製造方法の各工程と、得られた光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンをアセチル化して上記式(S,Z-3)で示される光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンを得る工程とを少なくとも含む光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの製造方法を提供できる。
また、本発明の他の態様では、下記式(RS,Z-2)



で示される(Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセンを提供できる。

発明の効果

0009

本発明によれば、ピスタチオツウィッグボーラーの性フェロモン等である(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンを工業的なスケールで、効率よく、簡便な装置で製造することが可能となる。

0010

下記式(R,Z-2)で示される光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び下記式(S,Z-1)で示される光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの混合物は、下記式(RS,Z-1)で示されるラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを有機溶媒中、エステル加水分解酵素であるリパーゼ存在下、ビニルベンゾエートと反応し(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンをベンゾイル化することにより製造される。

0011

0012

ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(RS,Z-1)は、例えば、国際公開第2007/079563号(トルコ特許出願公表200805195号公報)及びR.Gries et.al.,J.Chem.Ecol(2006)32:2667に記載された公知の方法により製造することができる。具体的には、(Z)−11−ヘキサデセナールメチルマグネシウムハライドとを、テトラヒドロフランもしくはジエチルエーテル等のエーテル系溶媒中、反応させて、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを製造することができる。

0013

この反応において、上記エステル加水分解酵素であるリパーゼとしては、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(RS,Z-1)中の(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを特異的にベンゾイル化する触媒活性を示す物であれば特に限定されないが、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)属、カンジダ(Candida)属、シュウドモナス(Pseudomonas)属、ムコール(Mucor)属等より選ばれる少なくとも一つに属する微生物より生産されるリパーゼが挙げられる。例えば、アスペルギルス(Aspergillus)属としてはアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、カンジダ(Candida)属としてはカンジダ・アンクティカ(Candida antarctica),シュウドモナス(Pseudomonas)属としてはシュードモナスフルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)等が挙げられる。特に、反応性の点からカンジダ・アンタクティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼが好ましい。また、上記リパーゼは、微生物、菌体酵素又は酵素を合成樹脂鉱物等の不溶性担体固定化した固定化酵素を用いることができるが、安定性の点から、不溶性担体に固定化した固定化酵素が好ましい。好ましい市販品としては、カンジダ・アンタクティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼをアクリル樹脂担持したNovozym435(酵素ユニット:1000ユニット/g、Novozymes社製)が挙げられる。

0014

リパーゼの使用量は、酵素活性を表す単位ユニット(U)により表すと、5000ユニットから50000ユニットが好ましく、反応速度及び酵素触媒の失活を考慮すると10000ユニットから30000ユニットが特に好ましい。

0015

上記ベンゾイル化に用いられる有機溶媒としては、反応に悪影響を与えないものであれば特に限定されないが、例えば、ヘキサンベンゼントルエン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトンメチルエチルケトンシクロヘキサノン、4−メチル2−ペンタノン等のケトン系溶媒酢酸メチル酢酸エチル酢酸ブチル等のエステル系溶剤が挙げられる。酵素触媒活性及び安定性の点から、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒が好ましく、ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテルが特に好ましい。
また、ベンゾイル化に用いられる有機溶媒の使用量は、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン1molに対して500mlから1200mlが好ましく、酵素触媒の安定性及び反応速度の点から700mlから1000mlが特に好ましい。

0016

ビニルベンゾエートの使用量は、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン1molに対して、0.5当量から1.0当量が好ましく、反応性及び経済性の点から、0.6当量から0.8当量が特に好ましい。

0017

ベンゾイル化の反応温度は、酵素触媒活性及び安定性が保たれる範囲内であれば特に限定されないが、例えば、20℃から80℃が好ましく、酵素触媒の活性及び安定性の点から40℃から60℃が特に好ましい。
ベンゾイル化の反応液のpHは、酵素触媒活性及び安定性が保たれる範囲内であれば特に限定されないが、例えば、pH5からpH9が好ましく、酵素触媒の活性及び安定性の点からpH6からpH8が特に好ましい。また、反応液中のpHを制御するために、反応系内にリン酸緩衝液酢酸緩衝液ホウ酸緩衝液塩化アンモニウム緩衝液等を用いることができる。

0018

上記ベンゾイル化反応によって得られた反応液は、濾過遠心分離等により酵素触媒を分離後溶媒減圧もしくは常圧下除去することで、光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)及び光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)の混合物を製造できる。

0019

光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)及び光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)の混合物は、蒸留し、光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)のみを留出し、光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)と分離する。
蒸留装置としては、回分式蒸留装置及び連続式蒸留装置等が挙げられる。また、充填物を有さない単蒸留装置で分離可能であるが、ラヒシリング、レッシンリング、ポールリング、マクマホンパッキンスルーザーパッキン等の充填物を充填した精留装置を用いても良い。
蒸留を好ましくは加熱減圧下で行うが、圧力は、好ましくは0.013〜1.333KPaであり、光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S, Z-1)を好ましくは69〜190℃で留出できる圧力である。

0020

また、下記式(RS,Z-2)で示される(Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセンは、光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)と下記式(S,Z-2)で示される光学活性(2S,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセンとの等量混合物である。光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)は、上記製造方法により製造することができ、一方、光学活性(2S,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-2)は、(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンのベンゾイル化を特異的に触媒するリパーゼを用いることで同様に製造することができる。

0021

0022

上記蒸留により得られた光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)は、公知の方法によりアセチル化し、ピスタチオツウィッグボーラーの性フェロモンであり、下記式(S,Z-3)に示される(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンを製造することができる。

0023

0024

光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)のアセチル化により(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-3)を得る方法としては、特に限定されず、例えば、塩基又は酸の存在下、アルコール化合物アセチル化剤と反応させる方法が挙げられる。
アセチル化剤としては、CH3COX(式中、Xはハロゲン原子を表し、好ましくはCl、Br又はIを表す。)で表される酢酸ハライド無水酢酸、酢酸、酢酸エステル等が挙げられる。
塩基としては、トリメチルアミントリエチルアミンピリジンジメチルアニリン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等のアミン化合物カリウムt−ブトキシドナトリウムメトキシド等の金属アルコキシドが挙げられ、単独でも複数種を併用しても良い。
酸としては、塩酸硫酸等の鉱酸ベンゼンスルホン酸パラトルエンスルホン酸等の芳香族スルホン酸三フッ化ホウ素エーテラート、オルトチタン酸テトライソプロピル等のルイス酸、Dowex 50、Amberlyst−15等の陽イオン交換樹脂が挙げられ、単独でも複数種を併用しても良い。

0025

光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)のアセチル化は、好ましくは、ピリジン又はトリエチルアミン等の塩基存在下、塩化アセチルと反応する方法、ピリジン又はトリエチルアミン等の塩基存在下、無水酢酸と反応する方法、硫酸又はパラトルエンスルホン酸等の酸触媒下、酢酸と脱水反応を行う方法、硫酸もしくはパラトルエンスルホン酸等の酸触媒下、又は、カリウムt−ブトキシドもしくはナトリウムメトキシド等の塩基触媒下、酢酸メチル又は酢酸エチル等の酢酸エステルとエステル交換反応を行う方法が挙げられる。反応性及び異性化を防止する点で、ピリジン又はトリエチルアミン等の塩基存在下、無水酢酸と反応する方法が更に好ましい。

0026

上記塩基存在下、塩化アセチル又は無水酢酸と反応するアセチル化方法において、塩化アセチル又は無水酢酸の使用量は、光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン1molに対して、1.0当量から3.0当量が好ましく、反応性及び経済性の点から1.5当量から2.0当量が特に好ましい。また、塩基の使用量は、光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン1molに対して、1.0当量から5.0当量が好ましく、反応性及び経済性の点から1.5当量から2.0当量が特に好ましい。

0027

上記酸触媒下、酢酸と脱水反応を行うアセチル化方法において、酢酸の使用量は、光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン1molに対して、1.0当量から10.0当量が好ましく、反応性及び経済性の点から2.0当量から5.0当量が特に好ましい。また、酸触媒の使用量は、光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン1molに対して、0.01当量から1.0当量が好ましく、反応性及び経済性の点から0.01当量から0.5当量が特に好ましい。

0028

上記酸触媒下又は塩基触媒下、酢酸エステルとエステル交換反応を行うアセチル化方法において、酢酸エステルの使用量は、光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン1molに対して、1.0当量から10.0当量が好ましく、反応性及び経済性の点から2.0当量から5.0当量が特に好ましい。また、酸又は塩基触媒の使用量は、光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン1molに対して、0.01当量から1.0当量が好ましく、反応性及び経済性の点から0.01当量から0.5当量が特に好ましい。

0029

上記アセチル化に用いられる溶媒としては、ジクロロメタンクロロホルム等のハロゲン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトニトリルベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶剤,ヘキサン、トルエン等の炭化水素系溶媒が挙げられ、反応性の点からハロゲン系溶媒、エーテル系溶媒、ニトリル系溶媒が特に好ましい。
上記アセチル化に用いられる溶媒の使用量としては、光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン1molに対して、0gから3000gが好ましく、反応性及び経済性の点から、500gから1500gが特に好ましい。
上記アセチル化の反応温度は、0℃から100℃が好ましく、反応性及び収率の点から、25℃から80℃が特に好ましい。

0030

得られた光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)の光学純度は、Cyclosil-β(アジレントテクノロジー社)等のキラルカラムを用いたガスクロマトグラフィー分析により決定することができる。
上記蒸留により得られた光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)の光学純度は、(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)を水酸化ナトリウム水酸化カリウム炭酸カリウム等の塩基、及びメタノールエタノール等のアルコール存在下で加水分解し、(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-1)を製造し、続いて上記公知の方法によりアセチル化し、得られた光学活性(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンをCyclosil-β(アジレントテクノロジー社)等のキラルカラムを用いたガスクロマトグラフィー分析することで決定することができる。

0031

光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)及び光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)の混合物のうち、光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)をアセチル化して光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-3)を製造することができることは上述の通りである。一方、光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)からも、公知の方法により立体配置反転し光学活性(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-3)を製造することができる。
例えば、(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)を、好ましくは、塩酸、硫酸、トリフロロ酢酸、パラトルエンスルホン酸等の酸又は水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基の存在下で加水分解して(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを製造し、得られた(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの水酸基をメシル化(メタンスルホニル化)又はトシル化(パラトルエンスルホニル化)した後、アセトキシ化剤と反応させてアセトキシ化する。アセトキシ化剤としては、CH3CO2Y(式中、Yは金属原子を表し、好ましくはNa、K又はLiを表す。)で表される酢酸金属塩が挙げられる。
具体例としては、まず、(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)を水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基、及びメタノール、エタノール等のアルコール存在下反応し、(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを製造する。次に、この(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンを、例えばピリジン又はトリエチルアミン等の塩基存在下、塩化メタンスルホニル又は塩化パラトルエンスルホニル等と反応後、アセトキシ化剤(好ましくは酢酸ナトリウム及び酢酸カリウム等の酢酸金属塩)と反応させピスタチオツウィッグボーラーの性フェロモンである(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-3)を製造することができる。

0032

上記立体反転より得られた(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-3)の光学純度が、求める光学純度に比べ低い場合、アルカリ加水分解して(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)とし、再度、微生物より生産されるエステル加水分解酵素であるリパーゼを用いて、ビニルベンゾエートと反応させた後光学分割して光学純度を向上することができる。

0033

以下に、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
実施例1
[光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)及び光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)の製造]
撹拌機冷却コンデンサー及び温度計を取り付けた反応器に、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(254.5g:1.0モル)、ビニルベンゾエート(148.2g:1.0モル:1.0当量)、n−ヘキサン(850.0ml,561.0g)、Novozym435(30.0g:30000ユニット、Novozymes社製)を添加し、50℃にて撹拌した。反応はガスクロマトグラフィー(DB−5:アジレントテクノロジー社、長さ30m×内径0.25mm×膜厚0.25μm、150℃から10℃/分で300℃まで昇温)にて追跡し、反応の停止を確認した。反応停止後、反応液は濾過し酵素触媒を除去、3質量%炭酸水素ナトリウム水溶液(250.0g)で洗浄後、減圧下で溶媒を除去すると、(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの混合物である反応濃縮液(357.5g)が得られた。
得られた反応濃縮液中の(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの生成比を1H—NMRを用いて確認すると、生成比は50.1対49.9であった。
得られた反応濃縮液は、充填物を有しない単蒸留装置により(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンのみを留出して分離した。この結果、(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン[bp117-119℃(0.13KPa),117.8g,0.46モル,収率:46.3%]が得られた。また、蒸留残渣として、(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン[174.6g,0.49モル,収率:48.7%]が得られた。
得られた(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン及び(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセンは、1H−核磁気共鳴スペクトル、13C−核磁気共鳴スペクトル、マススペクトルIRスペクトルより構造を確認した。
得られた留分及び残渣のガスクロマトグラフィー組成を表1に示す。

0034

(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)のスペクトルデータ
(核磁気共鳴スペクトル)1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ0.89(3H,t),1.18(3H,d),1.22−1.50(20H,m),1.53(1H,d),1.98−2.06(4H,m),3.78(1H,tq),5.34(2H,dt),13C-NMR(126MHz,CDCl3):δ13.97,22.32,23.44,25.75,26.89,27.17,29.27,29.51,29.55,29.59,29.63,29.74
(マススペクトル)EI(70eV):m/z254(M+),236(M+−H2O),194,180,166,152,138,124,110,96,82,64,55,41
赤外吸収スペクトル)(液膜法):ν(cm−1)722,933,1067,1115,1375,1465,2853,2925,2958,3005,3328

0035

(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)のスペクトルデータ
(核磁気共鳴スペクトル)1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ0.90(3H,t),1.24−1.36(21H,m),1.56−1.65(1H,m),1.70−1.79(1H,m),1.99−2.05(4H,m),5.16(1H,tq),5.34(2H,dt),4.43(2H,dd),7.54(1H,dd),8.03(2H,d),13C-NMR(126MHz,CDCl3):δ13.99,20.06,22.32,25.42,26.90,27.17,29.26,29.47,29.50,29.52,29.74,31.95,36.04,71.72,128.24,129.49,129.82,129.86,130.93,132.64,166.19
(マススペクトル)EI(70eV):m/z236(M+−PhCO2H),194,173,152,123,105,82,55
(赤外吸収スペクトル)(液膜法):ν(cm−1)711,1026,1070,1110,1314,1355,1378,1451,1585,1603,1717,2854,2926

0036

0037

実施例2
[(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-3)の製造]
撹拌機、冷却コンデンサー及び温度計を取り付けた反応器に、実施例1で得られた(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(117.8g、0.46モル)、無水酢酸(70.4g,0.69モル,1.5当量)、ピリジン(72.8g、0.92モル,2.0当量)、塩化メチレン(500.0g)を添加し35℃で撹拌した。反応はガスクロマトグラフィー(DB−5:アジレントテクノロジー社、長さ30m×内径0.25mm×膜厚0.25μm、150℃から10℃/分で300℃まで昇温)にて追跡し反応完結後、反応液は水(500.0g)で反応を停止し、ジエチルエーテル(500.0g)で抽出した。
得られた有機層は、10質量%塩化水素水(500.0g)、3質量%炭酸水素ナトリウム水溶液(500.0g)で洗浄し、減圧下で溶媒を除去し、残渣を減圧下で蒸留し、(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン[bp122-124℃(0.13KPa),132.8g,0.45モル,収率:97.4%]が得られた。
得られた(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンは、1H−核磁気共鳴スペクトル、13C−核磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、IRスペクトルより構造を確認し、キラルカラムによるガスクロマトグラフィー(Cyclosil-β:アジレントテクノロジー社、長さ30m×内径0.25mm×膜厚0.25μm、100℃5分保持から5℃/分で200℃まで昇温)測定から、光学純度ee=100.0%であった。
なお、実施例1で得られた光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセンの光学活性を確認するために、加水分解後、アセチル化することで、(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンを製造した。キラルカラムによるガスクロマトグラフィー(Cyclosil-β:アジレントテクノロジー社、長さ30m×内径0.25mm×膜厚0.25μm,100℃5分保持から5℃/分で200℃まで昇温)測定から、光学純度ee=88.6%であった。

0038

(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-3)のスペクトルデータ
(核磁気共鳴スペクトル)1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ0.89(3H,t),1.19(3H,d),1.24−1.62(20H,m),1.99−2.04(7H,m),4.88(1H,tq),5.34(2H,dt),13C-NMR(126MHz,CDCl3):δ13.97,19.29,21.35,22.32,25.38,26.89,27.16,29.25,29.43,29.48,29.50,29.62,29.73,31.94,35.90,71.04,129.82,129.84,170.75
(マススペクトル)EI(70eV):m/z281(M+−CH3),236(M+−CH3CO2H),194,180,166,152,138,124,110,96,82,67,43
(赤外吸収スペクトル)(液膜法):ν(cm−1)722,951,1020,1371,1465,1739,2854,2926,3004

0039

実施例3
[光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)及び光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)の製造]
ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(254.5g:1.0モル)、ビニルベンゾエート(88.9g:0.6モル:0.6当量)、n−ヘキサン(850.0ml,561.0g)、Novozym435(30.0g:30000ユニット、Novozymes社製)を用い、実施例1と同様に製造を行った。
得られた反応濃縮液(336.7g)中の(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン、及び(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの生成比を1H—NMRを用いて確認すると、生成比は50.0対50.0であった。
得られた反応濃縮液は、充填物を有しない単蒸留装置により(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンのみを留出して分離した。この結果、(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン[122.1g,0.48モル,収率:48.0%]が得られた。また、蒸留残渣として、(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン[169.2g,0.47モル,収率:47.2%]が得られた。
得られた(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン及び(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセンは、1H−核磁気共鳴スペクトル、13C−核磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、IRスペクトルより構造を確認した。
得られた留分及び残渣のガスクロマトグラフィー組成を表2に示す。

0040

0041

実施例4
[(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-3)の製造]
実施例3で得られた(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(122.1g,0.48モル)を用いて、実施例2と同様に(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの製造を行った。この結果、(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン[136.6g,0.46モル,収率:96.0%]が得られた。
得られた(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンは、1H−核磁気共鳴スペクトル、13C−核磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、IRスペクトルより構造を確認し、キラルカラムによるガスクロマトグラフィー(Cyclosil-β:アジレントテクノロジー社、長さ30m×内径0.25mm×膜厚0.25μm,100℃5分保持から5℃/分で200℃まで昇温)測定から、光学純度ee=100.0%であった。
なお、実施例3で得られた光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセンの光学活性を確認するために、加水分解後、アセチル化することで、(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンを製造した。キラルカラムによるガスクロマトグラフィー(Cyclosil-β:アジレントテクノロジー社、長さ30m×内径0.25mm×膜厚0.25μm,100℃5分保持から5℃/分で200℃まで昇温)測定から、光学純度ee=90.8%であった。

0042

実施例5
[光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)及び光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)の製造]
ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(254.5g:1.0モル)、ビニルベンゾエート(88.9g:0.6モル:0.6当量)、n−ヘキサン(850.0ml,561.0g)、Novozym435(10.0g:10000ユニット、Novozymes社製)を用い、実施例1と同様に製造を行った。
得られた反応濃縮液(325.8g)中の(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン及び(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの生成比を1H—NMRを用いて確認すると、生成比は50.0対50.0であった。
得られた反応濃縮液は、充填物を有さない単蒸留装置により(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンのみを留出して分離した。この結果、(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン[120.4g,0.47モル,収率:47.3%]が得られた。また、蒸留残渣として、(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン[171.8g,0.48モル,収率:47.9%]が得られた。
得られた(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン及び(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセンは、1H−核磁気共鳴スペクトル、13C−核磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、IRスペクトルより構造を確認した。
得られた留分及び残渣のガスクロマトグラフィー組成を表3に示す。

0043

0044

実施例6
[(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-3)の製造]
実施例5で得られた(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(120.4g,0.47モル)を用いて、実施例2と同様に(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの製造を行った。この結果、(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン[132.3g,0.46モル,収率:95.0%]が得られた。
得られた(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンは、1H−核磁気共鳴スペクトル、13C−核磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、IRスペクトルより構造を確認し、キラルカラムによるガスクロマトグラフィー(Cyclosil-β,長さ30m×内径0.25mm×膜厚0.25μm,100℃5分保持から5℃/分で200℃まで昇温)測定から光学純度ee=100.0%であった。
なお、実施例5で得られた光学活性(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセンの光学活性を確認するために、加水分解後、アセチル化することで、(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンを製造した。キラルカラムによるガスクロマトグラフィー(Cyclosil-β:アジレントテクノロジー社、長さ30m×内径0.25mm×膜厚0.25μm,100℃5分保持から5℃/分で200℃まで昇温)測定から、光学純度ee=90.0%であった。

0045

実施例7
[(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(R,Z-2)から(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-3)の製造]
撹拌機、冷却コンデンサー及び温度計を取り付けた反応器に、(2R,12Z)−2−ベンゾイルオキシ−12−ヘプタデセン(148.25g:0.5モル)、メタノール(300.0g)を添加し、35℃にて撹拌した。これに、10質量%水酸化ナトリウム水溶液(500.0g)を35〜45℃にて滴下した。滴下後、40〜45℃にて3時間撹拌、反応液は、室温まで冷却しジエチルエーテル(300.0g)で抽出し、有機層は5質量%塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、減圧下で溶媒を除去した。残渣を減圧下で蒸留し、(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン[bp115−118℃(0.13KPa),124.9g,0.49モル,収率:98.0%]が得られた。

0046

(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンのスペクトルデータ
(核磁気共鳴スペクトル)1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ0.88(3H,t),1.18(3H,d),1.20−1.49(20H,m),1.50(1H,d),1.98−2.09(4H,m),3.72(1H,tq),5.34(2H,dt),13C-NMR(126MHz,CDCl3):δ13.98,22.34,23.46,25.73,26.89,27.17,29.29,29.51,29.54,29.59,29.64,29.74
(マススペクトル)EI(70eV):m/z254(M+),236(M+−H2O),194,180,166,152,138,124,110,96,82,64,55,41
(赤外吸収スペクトル)(液膜法):ν(cm−1)725,935,1064,1118,1374,1466,2852,2925,2958,3007,3328

0047

続いて、撹拌機、冷却コンデンサー及び温度計を取り付けた反応器に、(2R,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(124.9g,0.49モル)、トリエチルアミン(60.7g,0.60モル)、ジクロロメタン(600.0g)を添加し、これに塩化メタンスルホニル(63.0g,0.55モル)を0〜5℃にて滴下した。滴下後、0〜5℃にて2時間撹拌し、5質量%炭酸水素ナトリウム水溶液(250.0g)を添加し反応を停止、ジエチルエーテル(500.0g)で抽出した。得られた有機層は0.5質量%塩化水素水(300.0g)、5質量%炭酸水素ナトリウム水溶液(250.0g)、5質量%塩化ナトリウム水溶液(250.0g)で洗浄後、減圧下で溶媒を除去すると、反応濃縮液(163.5g)が得られた。得られた反応濃縮液は、1H−NMRにて(2R,12Z)−2−メタンスルホニルオキシ−12−ヘプタデセンの生成を確認し精製せずにそのまま次の反応へ用いた。

0048

(2R,12Z)−2−メタンスルホニルオキシ−12−ヘプタデセンのスペクトルデータ
(核磁気共鳴スペクトル)1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ0.90(3H,t),1.22−1.30(18H,m),1.40(3H,d),1.59(1H,dt),1.70(1H,dt)1.99−2.03(4H,m),2.99(3H,s),4.79(1H,tq),5.32(2H,dt)

0049

次に、撹拌機、冷却コンデンサー及び温度計を取り付けた反応器に、(2R,12Z)−2−メタンスルホニルオキシ−12−ヘプタデセン(163.5g)、酢酸カリウム(78.5g,0.8モル)、ジメチルアセトアミド(500.0g)を添加し、60℃にて20時間撹拌した。反応液は冷却後、水(300.0g)で反応を停止、ジエチルエーテル(350.0g)で抽出した。有機層は5質量%塩化ナトリウム水溶液(250.0g)で洗浄後、減圧下で溶媒を除去し、残渣を減圧下で蒸留し、(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン[bp119−122℃(0.13KPa),135.8g,0.46モル,収率:93.5%]が得られた。
得られた(2S,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンのキラルカラムによるガスクロマトグラフィー(Cyclosil-β:アジレントテクノロジー社、長さ30m×内径0.25mm×膜厚0.25μm,100℃5分保持から5℃/分で200℃まで昇温)測定から、光学純度ee=91.3%であった。

0050

比較例1
[光学活性(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン及び光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)の製造]
撹拌機、冷却コンデンサー及び温度計を取り付けた反応器に、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(25.4g:0.1モル)、ビニルアセテート(8.6g:0.1モル:1.0当量)、n−ヘキサン(85.0g)、Novozym435(3.0g:3000ユニット、Novozymes社製)を添加し、50℃にて撹拌した。反応はガスクロマトグラフィー(DB−5,長さ30m×内径0.25mm×膜厚0.25.μm,150℃から10℃/分で300℃まで昇温)にて追跡し、反応の停止を確認した。反応停止後、反応液は濾過し酵素触媒を除去、3質量%炭酸水素ナトリウム水溶液(25.0g)で洗浄後、減圧下で溶媒を除去すると、反応濃縮液(32.4g)が得られた。
得られた反応濃縮液中の(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン及び(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの生成比を1H—NMRを用いて確認すると、生成比は56.3対43.7であった。
得られた反応濃縮液は、充填物を有さない単蒸留装置により(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンと(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの分離を行った。得られた留分のガスクロマトグラフィー組成を表4に示す。

0051

0052

(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンのスペクトルデータ
(核磁気共鳴スペクトル)1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ0.89(3H,t),1.19(3H,d),1.24−1.62(20H,m),1.99−2.04(7H,m),4.88(1H,tq),5.34(2H,dt),13C-NMR(126MHz,CDCl3):δ13.97,19.29,21.35,22.32,25.38,26.89,27.16,29.25,29.43,29.48,29.50,29.62,29.73,31.94,35.90,71.04,129.82,129.84,170.75
(マススペクトル)EI(70eV):m/z281(M+−CH3),236(M+−CH3CO2H),194,180,166,152,138,124,110,96,82,67,43
(赤外吸収スペクトル)(液膜法):ν(cm−1)722,951,1020,1371,1465,1739,2854,2926,3004

0053

比較例2
[光学活性(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン及び光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)の製造]
撹拌機、冷却コンデンサー及び温度計を取り付けた反応器に、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(25.4g:0.1モル)、ビニルアセテート(5.2g:0.06モル:0.6当量)、n−ヘキサン(85.0g)、Novozym435(3.0g:3000ユニット、Novozymes社製)を用い、比較例1と同様に製造を行った。
得られた反応濃縮液(28.7g)中の(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセン及び(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの生成比を1H—NMRを用いて確認すると、生成比は47.2対52.8であった。
得られた反応濃縮液は、充填物を有さない単蒸留装置により(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンと(2R,12Z)−2−アセトキシ−12−ヘプタデセンの分離を行った。得られた留分のガスクロマトグラフィー組成を表5に示す。

0054

0055

比較例3
[光学活性(2R,12Z)−2−ブタノイルオキシ−12−ヘプタデセン及び光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)の製造]
撹拌機、冷却コンデンサー及び温度計を取り付けた反応器に、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(25.4g:0.1モル)、ビニルブチレート(6.8g:0.06モル:0.6当量)、n−ヘキサン(85.0g)、Novozym435(3.0g:3000ユニット、Novozymes社製)を用い、比較例1と同様に製造を行った。
得られた反応濃縮液(29.8g)中の(2R,12Z)−2−ブタノイルオキシ−12−ヘプタデセン及び(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの生成比を1H—NMRを用いて確認すると、生成比は45.3対54.7であった。
得られた(2R,12Z)−2−ブタノイルオキシ−12−ヘプタデセン及び(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンは、1H−核磁気共鳴スペクトル、13C−核磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、IRスペクトルより構造を確認した。
得られた反応濃縮液は、充填物を有さない単蒸留装置により(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンと(2R,12Z)−2−ブタノイルオキシ−12−ヘプタデセンの分離を行った。得られた留分のガスクロマトグラフィー組成を表6に示す。

0056

(2R,12Z)−2−ブタノイルオキシ−12−ヘプタデセンのスペクトルデータ
(核磁気共鳴スペクトル)1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ0.89(3H,t),0.94(3H,t),1.19(3H,d),1.24−1.59(20H,m),1.64(2H,tq),1.98−2.05(4H,m),2.25(2H,t),4.89(1H,tq),5.34(2H,dt),13C-NMR(126MHz,CDCl3):δ13.62,13.97,18.55,19.99,22.31,25.39,26.89,27.16,29.26,29.42,29.51,29.55,29.74,31.94,35.94,36.61,70.69,129.82,129.84,173.35
(マススペクトル)EI(70eV):m/z309(M+−CH3),236(M+−C3H7CO2H),194,179,152,124,96,71,55
(赤外吸収スペクトル)(液膜法):ν(cm−1)721,949,1043,1090,1127,1185,1256,1378,1464,1733,2855,2926,3003

0057

0058

比較例4
[光学活性(2R,12Z)−2−ヘキサノイルオキシ−12−ヘプタデセン及び光学活性(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(S,Z-1)の製造]
撹拌機、冷却コンデンサー及び温度計を取り付けた反応器に、ラセミ体(2RS,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセン(25.4g:0.1モル)、ビニルヘキサネート(8.5g:0.06モル:0.6当量)、n−ヘキサン(85.0g)、Novozym435(3.0g:3000ユニット、Novozymes社製)を用い、比較例1と同様に製造を行った。
得られた反応濃縮液(32.5g)中の(2R,12Z)−2−ヘキサノイルオキシ−12−ヘプタデセン及び(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンの生成比を1H—NMRを用いて確認すると、生成比は47.1対52.9であった。
得られた(2R,12Z)−2−ヘキサノイルオキシ−12−ヘプタデセン及び(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンは、1H−核磁気共鳴スペクトル、13C−核磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、IRスペクトルより構造を確認した。
得られた反応濃縮液は、充填物を有さない単蒸留装置により(2S,12Z)−2−ヒドロキシ−12−ヘプタデセンと(2R,12Z)−2−ヘキサノイルオキシ−12−ヘプタデセンの分離を行った。得られた留分のガスクロマトグラフィー組成を表7に示す。

0059

(2R,12Z)−2−ヘキサノイルオキシ−12−ヘプタデセンのスペクトルデータ
(核磁気共鳴スペクトル)1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ0.89(6H,t),1.19(3H,d),1.22−1.49(23H,m),1.52−1.65(3H,m),1.98−2.05(4H,m),2.25(2H,t),4.89(1H,tq),5.34(2H,dt),13C-NMR(126MHz,CDCl3):δ13.89,13.97,19.99,22.32,24.77,26.89,27.16,29.26,29.43,29.49,29.51,29.74,31.29,31.94,34.70,35.94,70.69,129.82,129.84,173.53
(マススペクトル)EI(70eV):m/z337(M+−CH3),236(M+−C5H11CO2H),194,180,166,138,117,99,81,55
(赤外吸収スペクトル)(液膜法):ν(cm−1)723,1098,1127,1177,1246,1377,1465,1733,2855,2926,2956

実施例

0060

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