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技術 塗布装置および塗布方法

出願人 日本電気株式会社
発明者 岩崎伸也
出願日 2014年9月26日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2014-195978
公開日 2016年4月28日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2016-064379
状態 特許登録済
技術分野 塗布装置2(吐出、流下) 流動性材料の適用方法、塗布方法 塗布装置3(一般、その他)
主要キーワード 円環面 突出し量 整流室 減圧効果 開放度 フレキシブル配管 吐出口先端 塗布ダイ
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図面 (12)

課題

塗布膜を薄く塗布しても気泡混入をなくすことによって、被塗布体上に塗布した塗布膜の塗布品質を向上させ、歩留まりを向上することを可能とする塗布装置を提供する。

解決手段

ローラ上を搬送される被塗布体に塗料を塗布する塗布装置であって、スリットに供給された塗料を吐出口から被塗布体に対して吐出する塗布ダイと、被塗布体に塗布する塗料の量に応じて、吐出口と被塗布体との距離を制御する制御手段とを備える塗布装置とする。

概要

背景

連続体状の箔などの被塗布体上に塗料を塗布する一般的な塗布装置に関して、断面図(図8)と斜視図(図9)を示す。

一般的な塗布装置は、バックアップローラ701上を搬送される箔703に塗料を塗布する塗布ダイ100を備える。貯蔵タンク300に貯蔵された塗料301は、ポンプ303が発生させる圧力によって、貯蔵タンク300から塗布ダイ100へと送液配管305を通じて送液され、スリット101を介して吐出口103から吐出される。塗布ダイ100に送液される塗料301の流れは、送液配管305に配置された開閉弁500の開閉量によって制御される。

一般的な塗布装置は、塗布膜705の膜厚均一性を求める構造を有しており、開閉弁500の開閉量を調整して塗料301の流量を制御することによって、連続体状の箔703に吐出する塗料の量を可変とすることができる。これまでの一般的な塗布装置では、塗布膜705の膜厚を変える段付塗布を行う場合、開閉弁500の開閉量を瞬時に変えて塗料301の流量を調整して行っていた。

図10は、塗布ダイ100の吐出口103近傍の断面図である。塗料が吐出口103よりも箔703の搬送方向の上流側に押し出されていない場合(L<0)、塗布膜705に気泡が巻き込まれてしまう。気泡が混入しないように塗布膜705を形成するためには、吐出口103から吐出された塗料が吐出口103の下方に押し出されて十分なL寸法が確保されるとともに(L>0)、塗料自体に十分な圧力がかかっている必要がある。

図10においては、吐出口103近傍の断面図の右側に、スリット101の中心線を基準とした箔703上の位置に対応させて、塗料に印可されている圧力を示すグラフ圧力分布)を示している。図10の例では、十分なL寸法が確保されるとともに、塗料に十分な圧力が印可されている。

ここで、バックアップローラ701に搬送される箔703との距離は一定であるため、塗布膜705の膜厚を薄くするために塗料301の流量を減らすと、図11のようにL寸法部分の塗料の量が減少してしまう。その結果、塗料自体に印可される圧力も減少し、気泡を巻き込み易い状態になる。

特許文献1には、スリットダイによって塗液基板表面に均一に塗布し、薄膜を形成する塗布装置について開示されている。特許文献1の塗布装置は、塗液吐出用スリットを有するスリットダイにおいて、塗液吐出用スリットに対して、上流側に近接させて減圧室を設けてあるとともに、減圧室と連通する整流室を設けてある。

特許文献1の塗布装置によれば、箔の流れ方向の上流側に減圧室を設けることによって、連続体状の箔に均一に塗布膜を形成する際に、塗液吐出用スリットと平行な方向における全範囲にわたって均一な減圧効果を得ることができる。

概要

塗布膜を薄く塗布しても気泡の混入をなくすことによって、被塗布体上に塗布した塗布膜の塗布品質を向上させ、歩留まりを向上することを可能とする塗布装置を提供する。ローラ上を搬送される被塗布体に塗料を塗布する塗布装置であって、スリットに供給された塗料を吐出口から被塗布体に対して吐出する塗布ダイと、被塗布体に塗布する塗料の量に応じて、吐出口と被塗布体との距離を制御する制御手段とを備える塗布装置とする。

目的

本発明の目的は、上述の課題を解決するため、被塗布体上に塗布した塗布膜の塗布品質を向上させ、歩留まりを向上することを可能とする塗布装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

ローラ上を搬送される被塗布体塗料を塗布する塗布装置であって、スリットに供給された塗料を吐出口から前記被塗布体に対して吐出する塗布ダイと、前記被塗布体に塗布する塗料の量に応じて、前記吐出口と前記被塗布体との距離を制御する制御手段とを備える塗布装置。

請求項2

前記塗布ダイは、前記ローラ上を搬送される被塗布体の搬送方向の上流側に位置する上流側リップと、前記ローラ上を搬送される被塗布体の搬送方向の下流側に位置する下流側リップとによって挟まれた前記スリットの開放部によって前記吐出口を形成し、前記吐出口と前記被塗布体との間の隙間に突出される突出しプレートを有する隙間可変機構が前記上流側リップに配置される請求項1に記載の塗布装置。

請求項3

前記隙間可変機構は、前記制御手段の制御に応じて前記突出しプレートを可変とする第1の駆動手段を有し、前記制御手段は、前記被塗布体に塗布された塗布膜膜厚を薄くする場合、前記突出しプレートを突き出す方向に前記第1の駆動手段を制御し、前記被塗布体に塗布された塗布膜の膜厚を厚くする場合、前記突出しプレートを引っ込める方向に前記第1の駆動手段を制御する請求項2に記載の塗布装置。

請求項4

前記スリットに供給する塗料の流量を制御するために開閉量を可変とする第2の駆動手段を有する開閉弁を備え、前記制御手段は、前記被塗布体に塗布された塗布膜の膜厚を薄くする場合、前記開閉弁の開閉量を小さくするように前記第2の駆動手段を制御するとともに、前記突出しプレートを突き出す方向に前記第1の駆動手段を制御し、前記被塗布体に塗布された塗布膜の膜厚を厚くする場合、前記開閉弁の開閉量を大きくするように前記第2の駆動手段を制御するとともに、前記突出しプレートを引っ込める方向に前記第1の駆動手段を制御する請求項3に記載の塗布装置。

請求項5

前記制御手段は、前記被塗布体に塗布された塗布膜の膜厚を変更する際に、前記開閉弁の開閉速度と、前記突出しプレートの移動速度とを連動させて制御することによって前記被塗布体上に傾斜を有する塗布膜を形成する請求項4に記載の塗布装置。

請求項6

前記塗布ダイは、前記塗布ダイを移動可能に搭載するガイドと、前記制御手段の制御に応じて前記塗布ダイを搭載する前記ガイドを駆動させる第3の駆動手段を有する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の塗布装置。

請求項7

前記制御手段は、前記被塗布体に塗布された塗布膜の膜厚を薄くする場合、前記吐出口と前記被塗布体との距離を小さくするように前記第3の駆動手段を制御し、前記被塗布体に塗布された塗布膜の膜厚を厚くする場合、前記吐出口と前記被塗布体との距離を大きくするように前記第3の駆動手段を制御する請求項6に記載の塗布装置。

請求項8

前記スリットに供給する塗料の流量を制御するために開閉量を可変とする第2の駆動手段を有する開閉弁を備え、前記制御手段は、前記被塗布体に塗布された塗布膜の膜厚を薄くする場合、前記開閉弁の開閉量を小さくするように前記第2の駆動手段を制御するとともに、前記吐出口と前記被塗布体との距離を小さくするように前記第3の制御手段を制御し、前記被塗布体に塗布された塗布膜の膜厚を厚くする場合、前記開閉弁の開閉量を大きくするように前記第2の駆動手段を制御するとともに、前記吐出口と前記被塗布体との距離を大きくするように前記第3の制御手段を制御する請求項7に記載の塗布装置。

請求項9

塗料を貯蔵する貯蔵タンクと、前記貯蔵タンクに貯蔵された塗料を前記塗布ダイに送液するための送液配管と、前記送液配管上に配置され、前記貯蔵タンクから前記塗布ダイに向けて塗料に圧力を印可するポンプとを備える請求項1乃至8のいずれか一項に記載の塗布装置。

請求項10

ローラ上を搬送される被塗布体に塗料を塗布する塗布方法であって、前記被塗布体に対して塗料を吐出する塗布ダイの吐出口と前記被塗布体との距離を前記被塗布体に塗布する塗料の量に応じて制御する塗布方法。

技術分野

0001

本発明は、塗布装置および塗布方法に関する。特に、連続体状の被塗布体上に塗料を塗布する塗布装置および塗布方法に関する。

背景技術

0002

連続体状の箔などの被塗布体上に塗料を塗布する一般的な塗布装置に関して、断面図(図8)と斜視図(図9)を示す。

0003

一般的な塗布装置は、バックアップローラ701上を搬送される箔703に塗料を塗布する塗布ダイ100を備える。貯蔵タンク300に貯蔵された塗料301は、ポンプ303が発生させる圧力によって、貯蔵タンク300から塗布ダイ100へと送液配管305を通じて送液され、スリット101を介して吐出口103から吐出される。塗布ダイ100に送液される塗料301の流れは、送液配管305に配置された開閉弁500の開閉量によって制御される。

0004

一般的な塗布装置は、塗布膜705の膜厚均一性を求める構造を有しており、開閉弁500の開閉量を調整して塗料301の流量を制御することによって、連続体状の箔703に吐出する塗料の量を可変とすることができる。これまでの一般的な塗布装置では、塗布膜705の膜厚を変える段付塗布を行う場合、開閉弁500の開閉量を瞬時に変えて塗料301の流量を調整して行っていた。

0005

図10は、塗布ダイ100の吐出口103近傍の断面図である。塗料が吐出口103よりも箔703の搬送方向の上流側に押し出されていない場合(L<0)、塗布膜705に気泡が巻き込まれてしまう。気泡が混入しないように塗布膜705を形成するためには、吐出口103から吐出された塗料が吐出口103の下方に押し出されて十分なL寸法が確保されるとともに(L>0)、塗料自体に十分な圧力がかかっている必要がある。

0006

図10においては、吐出口103近傍の断面図の右側に、スリット101の中心線を基準とした箔703上の位置に対応させて、塗料に印可されている圧力を示すグラフ圧力分布)を示している。図10の例では、十分なL寸法が確保されるとともに、塗料に十分な圧力が印可されている。

0007

ここで、バックアップローラ701に搬送される箔703との距離は一定であるため、塗布膜705の膜厚を薄くするために塗料301の流量を減らすと、図11のようにL寸法部分の塗料の量が減少してしまう。その結果、塗料自体に印可される圧力も減少し、気泡を巻き込み易い状態になる。

0008

特許文献1には、スリットダイによって塗液基板表面に均一に塗布し、薄膜を形成する塗布装置について開示されている。特許文献1の塗布装置は、塗液吐出用スリットを有するスリットダイにおいて、塗液吐出用スリットに対して、上流側に近接させて減圧室を設けてあるとともに、減圧室と連通する整流室を設けてある。

0009

特許文献1の塗布装置によれば、箔の流れ方向の上流側に減圧室を設けることによって、連続体状の箔に均一に塗布膜を形成する際に、塗液吐出用スリットと平行な方向における全範囲にわたって均一な減圧効果を得ることができる。

先行技術

0010

特許第4673261号公報

発明が解決しようとする課題

0011

一般的な塗布装置においては、バックアップローラ上を搬送される箔と塗布ダイの吐出口との距離は、塗料の流量に関係なく一定である。そのため、塗布膜の膜厚を薄くするために塗料の流量を減少させると、塗布ダイの吐出口先端にある塗料自体の圧力が低下して空気を巻き込む恐れがあった。その結果、塗布された塗布膜の表面に気泡が現れ、塗布品質を低下させるという問題点があった。

0012

特許文献1の塗布装置によれば、減圧効果を得るために吸引を行なっているため、塗料を吐出した際に周囲の塵を引き寄せることによって塗料および箔を汚染する可能性があるという問題点があった。

0013

本発明の目的は、上述の課題を解決するため、被塗布体上に塗布した塗布膜の塗布品質を向上させ、歩留まりを向上することを可能とする塗布装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0014

本発明の塗布装置は、ローラ上を搬送される被塗布体に塗料を塗布する塗布装置であって、スリットに供給された塗料を吐出口から被塗布体に対して吐出する塗布ダイと、被塗布体に塗布する塗料の量に応じて、吐出口と被塗布体との距離を制御する制御手段とを備える。

0015

本発明の塗布方法は、ローラ上を搬送される被塗布体に塗料を塗布する塗布方法であって、被塗布体に対して塗料を吐出する塗布ダイの吐出口と被塗布体との距離を被塗布体に塗布する塗料の量に応じて制御する。

発明の効果

0016

本発明によれば、塗布膜を薄く塗布しても気泡の混入をなくすことによって、被塗布体上に塗布した塗布膜の塗布品質を向上させ、歩留まりを向上することを可能とする塗布装置を提供することが可能になる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の第1の実施形態に係る塗布装置の断面構造を含めた概念図である。
本発明の第1の実施形態に係る塗布装置の塗布ダイの側面図である。
本発明の第1の実施形態に係る塗布装置の塗布ダイの正面図である。
本発明の第1の実施形態に係る塗布装置の吐出口近傍の断面図である。
本発明の第1の実施形態に係る塗布装置の吐出口近傍の断面図である。
本発明の第1の実施形態に係る塗布装置において段付塗布を行った際における塗布膜の膜厚の変化を示す概念図である。
本発明の第2の実施形態に係る塗布装置の断面構造を含めた概念図である。
一般的な塗布装置の断面図である。
一般的な塗布装置の斜視図である。
一般的な塗布装置によって箔表面に塗料を塗布する際の吐出口近傍の断面図である。
一般的な塗布装置によって箔表面に塗料を塗布する際の吐出口近傍の断面図である。

実施例

0018

以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。

0019

(第1の実施形態)
(構成)
まず、本発明の第1の実施形態に係る塗布装置の構成について、図面を参照しながら説明する。

0020

図1は、本実施形態に係る塗布装置の断面図を含む概念図である。図2は、本実施形態に係る塗布装置の塗布ダイ10と、塗布ダイ10に配置された隙間可変機構20の構造を示す側面図である。図3は、図2の矢視Aから見た塗布ダイ10の正面図である。

0021

図1のように、本実施形態に係る塗布装置は、塗布ダイ10、隙間可変機構20、貯蔵タンク30、開閉弁50、制御手段60を備える。また、本実施形態に係る塗布装置は、貯蔵タンク30から塗布ダイ10への塗料31の送液手段としてポンプ33と送液配管35とを備える。

0022

<塗布ダイ>
まず、塗料を吐出するための塗布ダイ10について説明する。

0023

塗布ダイ10は、スリット11、吐出口13、下流側リップ17、上流側リップ15を有する。塗布ダイ10には、ポンプ33によって印可された圧力によって、貯蔵タンク30から送液配管35を経由して塗料31が供給される。塗布ダイ10は、被塗布体である箔73に吐出口13から塗料を吐出し、箔73の表面に塗布膜75を形成させる。

0024

スリット11は、貯蔵タンク30から送液された塗料31を吐出口13に供給するための経路である。

0025

吐出口13は、スリット11から供給された塗料31を箔73の表面に吐出するための開口部である。スリット11を経て吐出口13に供給された塗料31は、開閉弁50の開閉状態に応じた圧力が印可され、被塗布体である箔73に吐出される。

0026

下流側リップ17は、上流側リップ15とともに吐出口13を形成する部材であり、箔73の搬送方向に関して下流側に位置する。上流側リップ15は、下流側リップ17とともに吐出口13を形成する部材であり、箔73の搬送方向に関して上流側に位置する。下流側リップ17と上流側リップ15との間の開口部が吐出口13を形成する。なお、本実施形態においては、後述する突出しプレート21の先端面も吐出口13を形成する部位となる。

0027

上流側リップ15には、制御手段60によって制御される隙間可変機構20が配置される。

0028

<隙間可変機構>
次に、吐出口13と箔73との間の隙間を可変とする隙間可変機構20について説明する。

0029

隙間可変機構20は、上流側リップ15に配置され、バックアップローラ71上を搬送される箔73と塗布ダイ10との間の隙間を調整する可変機構である。なお、バックアップローラ71とは、箔73を搬送するローラ(roller)の一形態である。また、吐出口13と箔73との間の隙間とは、バックアップローラ71上を搬送される箔73と吐出口13とが最接近した箇所に形成される隙間のことをいう。

0030

隙間可変機構20は、塗布ダイ10の両側面に配置される。隙間可変機構20は、突出しプレート21、ガイドブロック23、プレートホルダ25、アクチュエータ27およびブラケット28を有する。

0031

突出しプレート21は、上流側リップ15の下面に沿って配置される。突出しプレート21は、上流側リップ15の下面とガイドブロック23とによって挟み込まれ、塗布ダイ10の両側面に設けられた2つのアクチュエータ27によって動作する。

0032

突出しプレート21は、上流側リップ15の下面に沿って動作する。なお、突出しプレート21の動作方向と箔73の被塗布面とがなす角は、任意に設定できる。例えば、突出しプレート21の動作方向と箔73の被塗布面とがなす角は、45度に設定することができる。

0033

突出しプレート21は、上流側リップ15の端部から、吐出口13よりも先に突き出す先端部を有する。突出しプレート21の先端部は、突出しプレート21が押し出された際に、上流側リップ15のスリット11の形成面からスリット11の開口側に進入しないように制御されることが好ましい。

0034

突出しプレート21の突出し量は、被塗布体である箔73と吐出口13との距離に基づいて制御することができる。例えば、突出しプレート21の突出し量は、上流側リップ15および下流側リップ17によって形成されるスリット11の開口部と箔73との間の距離の半分を上限として設定することができる。ただし、突出しプレート21の突出し量は、箔73を突き破らない程度に設定されればよい。

0035

突出しプレート21の先端部は、バックアップローラ71上を搬送される箔73の被塗布面に面する先端面を有する。突出しプレート21は、先端面が被塗布体である箔73に触れないように制御される。先端面の厚さは、突出しプレート21を突き出した際に、箔73上に吐出された塗料を突出しプレート21の下面に食み出ない程度であればよい。

0036

突出しプレート21の先端面は、バックアップローラ71上を搬送される箔73に対して完全に平行でなくてもよく、ある程度の傾きをもっていてもよい。なお、突出しプレート21の先端面は、平面であることが好ましいが、複数の平面が組み合わされた面であってもよいし、少なくとも一つの曲率を有する曲面であってもよい。

0037

突出しプレート21の先端部に対して反対側の端部は、プレートホルダ25によって固定される。突出しプレート21は、例えばネジなどの固着具によってプレートホルダ25に固定される。

0038

なお、本実施形態においては、突出しプレート21も吐出口13を構成する一要素とみなす。すなわち、突出しプレート21が突き出されることによって、被塗布体である箔73と吐出口13との距離が近くなり、箔73と吐出口13との間の隙間が小さくなる。

0039

ガイドブロック23は、突出しプレート21を上流側リップ15の下面と挟み込む。ガイドブロック23は、バックアップローラ71上を搬送される箔73に対して、突出しプレート21の先端面が平行になるように動作を規制している。突出しプレート21は、上流側リップ15とガイドブロック23との間を摺動する。

0040

プレートホルダ25は、突出しプレート21の先端部に対して反対側の端部を固定する。

0041

アクチュエータ27は、塗布ダイ10の両側面において、ブラケット28を介して塗布ダイ10に固定される第1の駆動装置である。アクチュエータ27は、制御手段60によって制御される可動部を有する。アクチュエータ27の可動部先端にはプレートホルダ25が固定されている。アクチュエータ27は数値制御可能であり、吐出する塗料の量に応じて、突出しプレート21を動作させる。

0042

上流側リップ15の下面と突出しプレート21との間には、シール構造が設けられている。具体的には、上流側リップ15の下面に溝加工が施されており、溝加工された箇所にシール材29が挿入されている。

0043

<送液機構
次に、塗料31を塗布ダイ10に送液する送液機構について説明する。送液機構は、貯蔵タンク30、ポンプ33、送液配管35を含む。

0044

貯蔵タンク30は、塗料31を貯蔵するための容器である。貯蔵タンク30には、貯蔵された塗料31を送液するための送液配管35が接続される。

0045

ポンプ33は、送液配管35に配置される。ポンプ33は、貯蔵タンク30から塗布ダイ10へと塗料31を供給する際に、送液配管35中の塗料31に圧力を印可する。ポンプ33は、貯蔵タンク30から塗布ダイ10へと向かう方向に塗料31が送液されるように圧力を印可する。

0046

送液配管35は、塗料31が貯蔵タンク30から塗布ダイ10に供給される際の経路である。送液配管35は、貯蔵タンク30と開閉弁50とを接続する。送液配管35には、ポンプ33が配置される。

0047

<開閉弁>
次に、スリット11内の塗料31に印可される圧力を制御するための開閉弁50について説明する。

0048

開閉弁50は、送液配管35に配置され、塗料31の流れを遮断開放することによって、スリット11内に供給される塗料31の流量を調節する弁である。開閉弁50は、弁箱51、弁体52、弁棒53、弁座54、軸シール56、アクチュエータ57を有する。

0049

弁箱51は、開閉弁50の筐体である。弁箱51の内部には、円柱状の内部空間を有する。弁箱51の上部は塗布ダイ10に接続され、側方部はポンプ33が配置される送液配管35に接続される。なお、弁箱51の形状は円柱状に限定されず、任意の形状であってよい。

0050

弁体52は、弁箱51の内部に配置される円盤状の部材である。弁体52は弁棒53の一端に固定され、アクチュエータ57の動作によって、弁箱51内で上下に動く。弁体52と弁座54とによって形成される間隙から塗料31が塗布ダイ10に向けて供給される。

0051

弁棒53は、細長い棒状であり、一端は弁体52に固定され、他端はアクチュエータ57に接続される。弁棒53は、アクチュエータ57の動作を弁体52に伝え、弁体52を上下に動かす。

0052

弁座54は、円環面状の部材である。弁座54の外周は弁箱51の内壁に固定され、内円には弁棒53が挿入される。弁座54と弁体52との間に形成される間隙から塗料31が塗布ダイ10に向けて供給される。

0053

弁体52と弁座54との間に形成される間隙が最小のとき、すなわち弁体52と弁座54とが最接近したときに開閉弁50は遮断される。弁体52と弁座54との間に形成される間隙が最小ではないとき、すなわち弁体52と弁座54との間に間隙があるときに、開閉弁50は弁体52と弁座54との隙間の大きさに応じた塗料31を塗布ダイ10に供給する。

0054

軸シール56は、例えばアクチュエータ57側の弁棒53の端部近傍においてシール構造を形成し、アクチュエータ57によって動かされる弁棒53と弁箱51との間から塗料31が漏れることを防ぐ。軸シール56としては、例えばOリングを用いることができる。

0055

アクチュエータ57は、制御手段60によって制御される可動部を有する第2の駆動装置である。アクチュエータ57は、制御手段60の制御に応じて動作し、弁体52を上下動させる。アクチュエータ57の可動部には弁棒53が固定されている。アクチュエータ57は数値制御可能であり、吐出する塗料31の量に応じて、弁体52を動作させる。

0056

<制御手段>
制御手段60は、隙間開閉機構20および開閉弁50を制御する。すなわち、制御手段60は、開閉弁50のアクチュエータ57を制御する際に、隙間開閉機構20のアクチュエータ27を連動させて制御する。なお、制御手段60は、隙間開閉機構20のみを制御するように構成してもよい。

0057

制御手段60は、開閉弁50の開閉速度と、隙間開閉機構20の突出しプレート21の移動速度とを連動させるようにアクチュエータ57およびアクチュエータ27を制御する。制御手段60は、例えばマイクロコンピュータによって実現される。

0058

塗布膜75の膜厚を厚くする場合、すなわち塗料の吐出量を増やす場合、制御手段60は、開閉弁50を開く制御をするともに、突出しプレート21を引っ込める方向に制御をする。塗布膜75の膜厚を薄くする場合、すなわち塗料の吐出量を減らす場合、制御手段60は、開閉弁50を閉じる制御をするともに、突出しプレート21を突き出す方向に制御をする。制御手段60は、開閉弁50の開閉量と、突出しプレート21の突出し量とを連動させて数値制御する。

0059

なお、吐出口13と箔73との距離が大きくなりすぎると、吐出口13から吐出された塗料が塗布装置の下方に漏れ出てしまう。そのため、制御手段60は、吐出口13から吐出された塗料が塗布装置の下方に漏れ出ないように制御する。

0060

以上が、本発明の第1の実施形態に係る塗布装置についての説明である。

0061

(動作)
次に、本発明の第1の実施形態に係る塗布装置の動作について説明する。

0062

塗料31は、ポンプ33の圧力によって送液配管35を経由して貯蔵タンク30から塗布ダイ10に送液され、塗布ダイ10の吐出口13からバックアップローラ71上を搬送される箔73に向かって吐出される。

0063

ポンプ33と塗布ダイ10の間に位置する開閉弁50は、弁体52の上下動によって開閉量を制御して塗料31の流量を決定する。

0064

開閉弁50は、未塗布時には遮蔽される。

0065

開閉弁50は、塗布時には吐出する塗料の量に応じて開放される。開閉弁50の遮蔽/開放の動作は、アクチュエータ57によって動作する弁体52と弁座54との位置関係によって決定される。

0066

開閉弁50の開放度と連動されるように、隙間可変機構20の突出しプレート21は、アクチュエータ27の動作によって適切な位置に移動する。

0067

図4は、塗布ダイ10の吐出口13近傍の拡大断面図である。図4は、塗布膜75の膜厚が最大となる状態を示す。図4においては、上流側リップ15のL寸法と、塗料31自体に印可される圧力が確保されている。

0068

図4においては、吐出口13近傍の拡大断面図の右側に、スリット11の中心線を基準とした箔73上の位置に対応させて、塗料に印可されている圧力を示すグラフ(圧力分布)を示している。図4の例では、十分なL寸法が確保されるとともに、塗料に十分な圧力が印可されている。そのため、箔73上に形成される塗布膜75に気泡が巻き込まれにくい安定した状態になる。

0069

塗布膜75の膜厚を薄くする場合、すなわち塗料の吐出量を減少させる場合、制御手段60は、開閉弁50の弁体52は閉じる方向に動作させるように制御する。

0070

このとき、制御手段60は、塗料31の流量を減少させるとともに、隙間可変機構20の突出しプレート21を箔73の方向に前進させ、吐出口13と箔73との隙間を狭くする制御をする。

0071

図5は、塗布膜75の膜厚を薄くする例である。

0072

塗布膜75を薄くする場合は、制御手段60の制御によって、開閉弁50からスリット11に供給される塗料31の流量が減少する。

0073

一般的な塗布装置のように、上流側リップ15とバックアップローラ71上を搬送される箔73と吐出口13との間に形成される流路断面が変化しない場合、吐出口13から吐出される塗料31自体に印可される圧力が低下してしまう。

0074

それに対し、本実施形態に係る塗布装置では、突出しプレート21を前進させて箔73と吐出口13との間の隙間を縮めることによって流路断面を減少させ、塗料31自体に印可される圧力を上昇させることによって吐出された塗料のL寸法を確保できる。その結果、気泡を巻き込みにくい安定した状態になる。

0075

図5においては、吐出口13近傍の拡大断面図の右側に、スリット11の中心線を基準とした箔73上の位置に対応させて、塗料に印可されている圧力を示すグラフ(圧力分布)を示している。図5の例では、突出しプレート21の先端が突出することによって、十分なL寸法が確保されるとともに、塗料に十分な圧力が印可されている。そのため、箔73上に形成される塗布膜75に気泡が巻き込まれにくい安定した状態になる。

0076

そして、塗布膜75の膜厚を厚くする場合、すなわち塗料の吐出量を増加させる場合、開閉弁50の弁体52は開く方向に動作させるように制御する。このとき、制御手段60は、塗料31の流量を増加させるとともに、隙間可変機構20の突出しプレート21を箔73の方向から後退させ、吐出口13と箔73との隙間を広くする制御をする。

0077

以上が、本実施形態に係る塗布装置の動作に関する説明である。

0078

以上の本発明の第1の実施形態に係る塗布装置によれば、膜厚を薄くしても気泡の混入がない塗布品質のよい塗布膜を得ることできる。その結果、不良品をなくし、歩留まりを向上することができる。

0079

(変形例)
本実施形態に係る塗布装置は、単に塗布膜75の膜厚を変えるだけではなく、塗布膜75の膜厚を切り替える際に、箔73の表面に対して斜めに塗布膜75が形成される部分の制御も可能とする。

0080

図6には、塗布膜75の膜厚を切り替える塗布(段付塗布)を行った際における塗布膜75の膜厚の変化を示す概念図を示す。aで示す箇所は塗布膜75の膜厚が薄い部位であり、bで示す箇所は塗布膜75の膜厚が厚い部位である。cで示す箇所が、塗布膜75の膜厚を切り替える際に、塗布膜75が斜めに形成される部位である。

0081

例えば、斜めの部分(図6のcの部位)を長くしたい場合、制御手段60は、開閉弁50の開閉がゆっくりと行われるように制御するとともに、突出しプレート21の移動を開閉弁50の開閉と連動させてゆっくりと行われるように制御する。それに対し、斜めの部分(図6のcの部位)を短くしたい場合、制御手段60は、開閉弁50の開閉が速く行われるように制御するとともに、突出しプレート21の移動を開閉弁50の開閉と連動させて速く行われるように制御する。

0082

すなわち、本実施形態に係る塗布装置の制御手段60は、塗布膜75の膜厚を変更する際に、開閉弁50の開閉速度と、突出しプレート21の移動速度とを連動させて制御することにより、箔73の表面に対して傾斜を有する塗布膜75を形成することができる。

0083

(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係る塗布装置に関して説明する。第1の実施形態に係る塗布装置との違いは、突出しプレートの突出し量を制御する替わりに、塗布ダイの移動量を制御することによって、吐出口と箔との間の隙間を変化させることである。

0084

図7は、本発明の第2の実施形態に係る塗布装置の断面構造を含めた概念図である。なお、送液機構や開閉弁50の構成は第1の実施形態に係る塗布装置とほぼ同様であるため、詳細な説明は省略する。また、第1の実施形態に係る塗布装置と同様の構成をもつその他の構成要素についても、詳細な説明を省略する場合がある。

0085

第2の実施形態に係る塗布装置は、塗布ダイ90、貯蔵タンク30、開閉弁50、制御手段61を備える。また、本実施形態に係る塗布装置は、貯蔵タンク30から塗布ダイ90への塗料の送液手段としてポンプ33と送液配管35とを備える。本実施形態に係る塗布装置においては、ポンプ33と開閉弁50とは、伸縮可能なフレキシブル配管37によって接続される。

0086

塗布ダイ90は、スリット91、吐出口93を備えるととともに、ガイド95およびアクチュエータ97を有する。スリット91および吐出口93は、それぞれ第1の実施形態におけるスリット11および吐出口13と同じであるため、詳細な説明は省略する。

0087

ガイド95は、塗布ダイ90を搭載し、吐出口93と箔73との距離の変更するために塗布ダイ90を図面の左右方向に移動させることを可能とする。

0088

ガイド95に搭載された塗布ダイ90は、数値制御可能なアクチュエータ97と連結され、塗布ダイ90の吐出口93と箔73との隙間をガイド95上で可変可能な構成をもつ。なお、塗布ダイ90が移動する際には、ポンプ33と開閉弁50との間のフレキシブル配管37が伸縮する。

0089

制御手段61は、開閉弁50のアクチュエータ57と、塗布ダイ90のアクチュエータ97との動作を連動させて制御する。なお、制御手段61は、塗布ダイ90のアクチュエータ97のみを制御するように構成してもよい。

0090

塗布膜75の膜厚を厚くする場合、すなわち塗料の吐出量を増やす場合、制御手段61は、開閉弁50を開く制御をするともに、塗布ダイ90を箔73から遠ざける制御をする。塗布膜75の膜厚を薄くする場合、すなわち塗料の吐出量を減らす場合、制御手段61は、開閉弁50を閉じる制御をするともに、塗布ダイ90を箔73に近づける制御をする。制御手段61は、開閉弁50の開閉量と、塗布ダイ90の移動量とを連動させて数値制御する。

0091

本実施形態に係る塗布装置の動作に関しては、第1の実施形態に係る塗布装置の突出しプレート20の突出し制御を、ガイド95上の塗布ダイ90の移動制御に置き換えればよいので、詳細な説明は省略する。

0092

以上のように、本発明の第2の実施形態に係る塗布装置においては、塗料の吐出量に応じて、開閉弁の開閉量と塗布ダイの移動量とを連動させて制御する。その結果、第1の実施形態に係る塗布装置と同様の効果を得ることができる。なお、第1の実施形態に係る塗布装置の構成と、第2の実施形態に係る塗布装置の構成とを組み合わせてもよい。

0093

以上、実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

0094

10塗布ダイ
11スリット
13吐出口
15上流側リップ
17下流側リップ
20隙間可変機構
21 突出しプレート
23ガイドブロック
25プレートホルダ
27アクチュエータ
28ブラケット
29シール材
30貯蔵タンク
31塗料
33ポンプ
35 送液配管
37フレキシブル配管
50開閉弁
51弁箱
52弁体
53弁棒
54弁座
56軸シール
57 アクチュエータ
60、61 制御手段
71バックアップローラ
73 箔
75塗布膜
90 塗布ダイ
91 スリット
93 吐出口

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