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技術 透明導電膜、これを用いた装置または太陽電池、及び透明導電膜の製造方法

出願人 長州産業株式会社
発明者 小林英治
出願日 2014年9月12日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2014-186841
公開日 2016年4月25日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2016-062647
状態 特許登録済
技術分野 液晶5(電極、アクティブマトリックス) エレクトロルミネッセンス光源 物理蒸着 光起電力装置 非絶縁導体 電線ケーブルの製造(1)
主要キーワード 残留ガス分圧 外壁材料 アークプラズマガン プロットデータ 最良値 セリウム濃度 アモルファス部分 イオン化不純物散乱
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図面 (20)

課題

セリウムの濃度及び成長雰囲気中の水素源分圧を適切に調整することにより、高いホール移動度となる透明導電膜、これを用いた装置または太陽電池、及び透明導電膜の製造方法を提供する。

解決手段

水素及びランタノイド系元素を含有する酸化インジウム多結晶構造からなる透明導電膜12であって、ホール移動度が120cm2/(V・s)以上であることを特徴とする。

概要

背景

透明導電膜は、液晶表示素子、EL(エレクトロルミネッセンス素子等の表示素子電極TFT、その他各種受光素子透明電極に使用されている。しかし、その一方、透明導電膜のホール移動度の向上はこれら透明導電膜を有するすべてのデバイスの共通の課題となっている。

従来透明導電膜としては、錫(Sn)を含有する酸化インジウム(ITO)からなる透明導電膜や酸化亜鉛(ZnO)からなる透明導電膜が知られている。特に最近は、ホール移動度の向上において大きな効果を有するセリウムを添加した酸化インジウムからなる透明導電膜が注目されている(特許文献1)。特許文献1では、膜中のセリウム濃度を変化させた場合のホール移動度、比抵抗キャリア密度調査し、セリウム濃度の最適化を検討している。

概要

セリウムの濃度及び成長雰囲気中の水素源分圧を適切に調整することにより、高いホール移動度となる透明導電膜、これを用いた装置または太陽電池、及び透明導電膜の製造方法を提供する。水素及びランタノイド系元素を含有する酸化インジウムの多結晶構造からなる透明導電膜12であって、ホール移動度が120cm2/(V・s)以上であることを特徴とする。

目的

本発明は、セリウムの濃度及び成長雰囲気中の水素源の分圧を適切に調整することにより、高いホール移動度となる透明導電膜を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

水素及びランタノイド系元素を含有する酸化インジウム多結晶構造からなる透明導電膜であって、ホール移動度が120cm2/(V・s)以上であることを特徴とする透明導電膜。

請求項2

酸化インジウムの多結晶構造からなる透明導電膜であって、前記多結晶構造を構成する多数の島状結晶と、互いに隣接する前記島状結晶の間を埋めるように配置されたバッファー結晶と、を有し、前記バッファー結晶は、前記バッファー結晶に接続する第1の島状結晶から前記バッファー結晶を経由して前記バッファー結晶に接続する第2の島状結晶に向かうにつれて、前記第1の島状結晶の結晶構造から前記第2の島状結晶の結晶構造へ連続的に変化する結晶構造を有していることを特徴とする透明導電膜。

請求項3

セリウムを含有し、その原子組成百分率が0.23%以上であることを特徴とする請求項2に記載の透明導電膜。

請求項4

請求項1乃至3のいずれか1項に記載の透明導電膜を有することを特徴とする装置。

請求項5

請求項1乃至3のいずれか1項に記載の透明導電膜を有することを特徴とする太陽電池

請求項6

水素及びランタノイド系元素を含有する酸化インジウムの多結晶構造からなる透明導電膜の製造方法であって、前記透明導電膜のキャリア密度とホール移動度との関係が、前記透明導電膜における結晶粒界散乱の影響を排除したキャリア密度とホール移動度との関係にほぼ一致するように、前記透明導電膜の成長雰囲気水素源分圧を調整することを特徴とする透明導電膜の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、透明導電膜、これを用いた装置または太陽電池、及び透明導電膜の製造方法に関する。

背景技術

0002

透明導電膜は、液晶表示素子、EL(エレクトロルミネッセンス素子等の表示素子電極TFT、その他各種受光素子透明電極に使用されている。しかし、その一方、透明導電膜のホール移動度の向上はこれら透明導電膜を有するすべてのデバイスの共通の課題となっている。

0003

従来透明導電膜としては、錫(Sn)を含有する酸化インジウム(ITO)からなる透明導電膜や酸化亜鉛(ZnO)からなる透明導電膜が知られている。特に最近は、ホール移動度の向上において大きな効果を有するセリウムを添加した酸化インジウムからなる透明導電膜が注目されている(特許文献1)。特許文献1では、膜中のセリウム濃度を変化させた場合のホール移動度、比抵抗キャリア密度調査し、セリウム濃度の最適化を検討している。

先行技術

0004

国際公開第2011/034143号

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、特許文献1では、工業的用途真空チャンバを用いた膜成長時において、不可避的に混入する水素の影響については検討されていない。
そこで、本発明は、セリウムの濃度及び成長雰囲気中の水素源分圧を適切に調整することにより、高いホール移動度となる透明導電膜を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するため、本発明に係る透明導電膜は、第1には、水素及びランタノイド系元素を含有する酸化インジウムの多結晶構造からなる透明導電膜であって、ホール移動度が120cm2/(V・s)以上であることを特徴とする。

0007

上記構成により、ホール移動度を120cm2/(V・s)以上とすることにより、結晶粒界散乱の影響を低減して、高いホール移動度を有する透明導電膜となる。

0008

第2には、酸化インジウムの多結晶構造からなる透明導電膜であって、前記多結晶構造を構成する多数の島状結晶と、互いに隣接する前記島状結晶の間を埋めるように配置されたバッファー結晶と、を有し、前記バッファー結晶は、前記バッファー結晶に接続する第1の島状結晶から前記バッファー結晶を経由して前記バッファー結晶に接続する第2の島状結晶に向かうにつれて、前記第1の島状結晶の結晶構造から前記第2の島状結晶の結晶構造へ連続的に変化する結晶構造を有していることを特徴とする。

0009

上記構成により、バッファー結晶内、及び島状結晶とバッファー結晶との境界において短距離秩序性が維持される。このため、キャリアが第1の島状結晶からバッファー結晶を経由して第2の島状結晶に移動する際に受ける結晶粒界散乱を低減することができる。これにより、キャリアは主にイオン化不純物散乱の影響に伴うキャリア密度とホール移動度の関係に従った電気的特性となり、高いホール移動度を有することができる。

0010

第3には、セリウムを含有し、その原子組成百分率が0.23%以上であることを特徴とする。
上記構成により、透明導電膜の結晶性を高めることができる。

0011

本発明に係る装置は、前述の透明導電膜を有することを特徴とする。
上記構成により、結晶粒界散乱の影響を低減して、高いホール移動度を有する透明導電膜を備えた装置となる。

0012

本発明に係る太陽電池は、前述の透明導電膜を有することを特徴とする。
上記構成により、結晶粒界散乱の影響を低減して、高いホール移動度を有する透明導電膜を備えた太陽電池となる。

0013

本発明に係る透明導電膜の製造方法は、水素及びランタノイド系元素を含有する酸化インジウムの多結晶構造からなる透明導電膜の製造方法であって、前記透明導電膜のキャリア密度とホール移動度との関係が、前記透明導電膜における結晶粒界散乱の影響を排除したキャリア密度とホール移動度との関係にほぼ一致するように、前記透明導電膜の成長雰囲気の水素源の分圧を調整することを特徴とする。

0014

上記方法により、ホール移動度を120cm2/(V・s)以上とすることが可能となり、結晶粒界散乱の影響を低減して、高いホール移動度を有する透明導電膜を製造することができる。

発明の効果

0015

本発明に係る透明導電膜によれば、ホール移動度を120cm2/(V・s)以上とすることにより、結晶粒界散乱の影響を低減して、高いホール移動度を有する透明導電膜となる。

図面の簡単な説明

0016

実施例1に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性アニール前アニール後)を表すグラフである。
実施例1に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すデータである。
実施例2に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフである。
実施例2に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すデータである。
実施例3に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフである。
実施例3に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すデータである。
比較例1に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフである。
比較例1に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すデータである。
比較例2に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフである。
比較例2に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すデータである。
比較例3に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフである。
比較例3に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すデータである。
比較例4に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフである。
比較例4に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すデータである。
比較例5に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフである。
比較例5に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すデータである。
比較例6に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフである。
比較例6に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すデータである。
実施例1、比較例1〜4に係る透明導電膜のホール移動度とキャリア密度との関係を表すグラフである。
実施例2,3、比較例5,6に係る透明導電膜のホール移動度とキャリア密度との関係を表すグラフである。
実施例1に係る透明導電膜のアニール前のSEM画像である。
実施例1に係る透明導電膜のアニール後のSEM画像である。
比較例1に係る透明導電膜のアニール後のSEM画像である。
比較例3に係る透明導電膜のアニール後のSEM画像である。
比較例5に係る透明導電膜のアニール後のSEM画像である。
比較例6に係る透明導電膜のアニール後のSEM画像である。
実施例1、比較例1、比較例3のアニール後のX線回折測定データである。
本実施形態に係る透明導電膜を成長するための成膜装置の模式図である。

実施例

0017

以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。

0018

図28に、本実施形態に係る透明導電膜を成長するための成膜装置の模式図を示す。本実施形態の成膜装置100(HDPE装置)は、ロードロックチャンバ102と、ヒーティングチャンバ104と、成膜チャンバ110を備えている。また、図示は省略しているが、各チャンバには真空ポンプが取り付けられている。

0019

本実施形態で用いる基板10は、ガラス基板多結晶シリコン基板単結晶シリコン基板、及び実質的に真性なi型アモルファスシリコン層及びp型アモルファスシリコン層をこの順序で備えてなる上表面が前記p型アモルファスシリコン層である単結晶シリコン基板等が適用される。

0020

本実施形態の透明導電膜12は、基板10上で成長するものであり、水素(H)を含有するとともに、セリウム(Ce)を含有し、主成分が酸化インジウムからなる膜である。そして、透明導電膜12は、実質的に多結晶構造からなり、後述の島状結晶及びバッファー結晶からなる結晶構造(または多数のコラム状の結晶構造)からなり、極めて少ないが、非晶質部分も有する。また、本実施形態の透明導電膜12は、ホール移動度が120cm2/(V・s)以上有することを特徴としている(後述の実施例1、実施例2、実施例3等)。

0021

ロードロックチャンバ102は、真空状態で基板10の出し入れを行う基板搬送機構(不図示)を備えている。ヒーティングチャンバ104は、基板10を加熱するヒータ106を備えている。

0022

成膜チャンバ110の上部には、基板10の透明導電膜12を成長させる面が下向きとなるように基板10を支持するホルダ(不図示)が配置されている。一方、成膜チャンバ110の下部には、蒸発源を収容するつぼ112、ガスを供給する導入管116,118,120,122、アークプラズマガン114、質量分析装置124が取り付けられている。

0023

るつぼ112に収容する蒸発源は、In2O3の粉末焼結体、または、In2O3の粉末に酸化セリウム(CeO2)を所定量混合させた焼結体である。アークプラズマガン114には、導入管116を介してアルゴンが供給される。導入管118,120,122からは、それぞれ酸素ガス水素ガスアルゴンガスが導入される。

0024

成膜装置100では、アークプラズマガン114に内蔵されたカソードから放出される電子を磁場によってガイドし、るつぼ112に仕込まれた蒸発源に集中照射する。この電子流に沿ってプラズマが形成されるため、比較的弱い磁場で電子流を制御し、プラズマビームの形状を制御することができる。電子ビーム加熱によって気化した蒸発源や酸素ガス及び水素ガスは、このプラズマ内活性化する。基板10の下面には、アルゴン、酸素及び水素の雰囲気中で、水素を含有する多結晶の透明導電膜12が堆積する。

0025

成膜チャンバ110の成長雰囲気中における水素源の分圧は質量分析計124を用いてマススペクトルを測定することでモニタリングし、導入管118,120,122からの酸素ガス、水素ガス及びアルゴンガスの導入量マスフローコントローラー開度)を制御する。なお、成膜チャンバ110内の透明導電膜12の成長時の圧力は100Pa程度に制御している。

0026

ここで、成長雰囲気中の水素源の分圧は、透明導電膜12である酸化インジウム(アニール前)中の水素の組成比に比例すると考えられる。一方、成膜装置10を含め一般の結晶成長用真空装置においては、Oリングやチャンバの外壁材料包含される、あるいは表面に吸着している水分や水素が成長雰囲気中に一定量漏れ出す。このため、導入管120から水素ガスを導入しなくても透明導電膜12中に水素は必念的に一定量ドープされることになる。本実施形態では、プロセスガス中(成長雰囲気中)の水素ガス濃度を0%〜2.0%とすることで、水素源の分圧を制御するが、0%でも水素源の分圧はゼロにはならず、残留ガス分圧(4.0×10−4Pa)として存在する。

0027

また、焼結体のみで透明導電膜12を成膜すると膜中の酸素が枯渇した状態となる。よって、成長雰囲気中の酸素の分圧を導入管120から導入する酸素源により高める。これにより、透明導電膜12である酸化インジウム中の酸素の組成比を高め、透明導電膜12の結晶性を高めることができる。

0028

本願発明者は、以下の実施例及び比較例に示す透明導電膜12を成膜し、透明導電膜12に対して、四端子法による抵抗率ホール効果測定によるキャリア密度、Van der Pauw法によるホール移動度をそれぞれ測定した。なお、前述のように、基板10は、ヒーティングチャンバ102のヒータ21により加熱可能であるが、以下の実施例及び比較例においては、ヒータ21を使用した成膜前の基板10の加熱は実施していない。

0029

[実施例1]
CeO2粉末を3wt%含むIn2O3粉末の焼結体を蒸発源とし、かつ水素源の分圧が8.2×10−4Paとなるように水素ガスを供給し、アルゴンに対する酸素の導入比を7.5%〜15%の範囲で変化させて一連の透明導電膜12を成膜した。その後、それぞれ大気中において200℃で30分アニールした。
[実施例2]
実施例1に類似するが、CeO2粉末を2wt%含むIn2O3粉末の焼結体を用いた点で実施例1と相違する。
[実施例3]
実施例1に類似するが、CeO2粉末を1wt%含むIn2O3粉末の焼結体を用いた点で実施例1と相違する。
[比較例1]
実施例1に類似するが、水素ガスを供給しない点で実施例1に相違する。ただし、分圧が4.0×10−4Paとなる水素源が成長雰囲気のバックグラウンドとして存在する。
[比較例2]
実施例1に類似するが、水素源の分圧が9.4×10−4Paとなるように水素ガスを供給した点で相違する。
[比較例3]
実施例1に類似するが、水素源の分圧が1.0×10−3Paとなるように水素ガスを供給した点で相違する。
[比較例4]
実施例1に類似するが、水素源の分圧が1.2×10−3Paとなるように水素ガスを供給した点で相違する。
[比較例5]
実施例1に類似するが、CeO2粉末を含有しない(CeO2粉末の含有量が0wt%)In2O3粉末の焼結体を用いた点で実施例1と相違する。
[比較例6]
実施例1に類似するが、CeO2粉末を含有しないIn2O3粉末の焼結体を用いた点、及び水素源の分圧が1.2×10−3Paとなるように水素ガスを供給した点で実施例1と相違する。

0030

図1図2に、実施例1に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を示すグラフ及びデータを示す。図1,2に示すように、実施例1のアニール前の状態では、ホール移動度の最良値が41.2cm2/(V・s)(酸素導入比15%時)となっており、前述の特許文献1に示された値と比較しても良好とはいえない。

0031

しかし、図1図2に示すように、アニール後(post−annealed)の透明導電膜12の抵抗率及びキャリア密度はアニール前(as−deposited)と比較して全体的に低下している。特に抵抗率(Rsistivity)は、その値が半分若しくは半分よりやや低い程度にまで低下している。一方、ホール移動度(Mobility)は、アニール前と比較して各段に増加している。このように、アニール後の透明導電膜12において、抵抗率及びキャリア密度(Carrier density)がアニール前よりも低下し、ホール移動度がアニール前よりも増加することは、程度の差こそあれ、他の実施例及び比較例においても同様に表れる。

0032

実施例1において、ホール移動度は、酸素導入比が9%のときに127cm2/(V・s)となり、11%のときに最大値である145cm2/(V・s)となり、酸素導入比が9%から15%の範囲で少なくとも120cm2/(V・s)以上の値を有している。この範囲において、抵抗率は、1.99〜2.64×10−4Ω・cmの値を維持しており、キャリア密度は、1.85〜2.34×1020cm−3の値を維持している。

0033

なお、酸素導入比が7.5%から8.5%の範囲でホール移動度が100cm2/(V・s)以下となっているが、これは酸素不足に起因する格子欠陥が高密度に存在し、これがキャリアの散乱中心になっていると考えられる。

0034

図3図4に、実施例2に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフ、及びデータを示す。また、図5図6に、実施例3に係る透明導電膜12の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフ、及びデータを示す。実施例2、実施例3においてもアニール前は実施例1同様に良好とはいえないが、アニールをすることにより全ての物理量が良好に値に変化する。

0035

実施例2では、酸素導入比が9.5%から14%の範囲で、ホール移動度が120cm2/(V・s)以上の値を有しており、最大値は酸素導入比が13%のときで146cm2/(V・s)となっている。この範囲において、抵抗率は、2.20〜2.31×10−4Ω・cmの値を維持しており、キャリア密度は、1.99〜2.20×1020cm−3の値を維持している。

0036

実施例3では、酸素導入比が8.5%から13%の範囲で、ホール移動度が100cm2/(V・s)以上の値を有しており、最大値は酸素導入比が10%のときで121cm2/(V・s)となっている。この範囲において、抵抗率は、3.20〜3.79×10−4Ω・cmの値を維持しており、キャリア密度は、1.56〜1.80×1020cm−3の値を維持している。

0037

本願発明者は、実施例1のようにCeO2粉末を3wt%含むIn2O3粉末の焼結体を蒸発源とする透明導電膜12では、セリウムの組成比が0.7at%になるとの知見を得ている。蒸発源の材料の蒸気圧は温度にのみ依存するので、蒸発源のセリウムの量を変化させればそれに比例して透明導電膜中12のCeの組成比も変化すると考えられる。

0038

よって、CeO2粉末を2wt%含むIn2O3粉末の焼結体を蒸発源とする実施例2の透明導電膜中12のCeの組成比(原子組成百分率)は0.47at%であり、CeO2粉末を1wt%含むIn2O3粉末の焼結体を蒸発源とする実施例3の透明導電膜12中のセリウムの組成比は0.23at%であると考えられる。

0039

図7乃至図14に、比較例1乃至比較例4に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフ及びデータを示す。図7乃至図14は、CeO2粉末を3wt%含むIn2O3粉末の焼結体を蒸発源として透明導電膜12を成膜する際に、水素源の分圧を変化させた場合の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表している。

0040

図7図8に示すように、比較例1(水素源分圧:4.0×10−4Pa)では、アニールを行ってもホール移動度が100cm2/(V・s)以下となっている。図9図10に示すように、比較例2(水素源分圧:9.4×10−4Pa)では、酸素導入比が9%から10%の範囲でホール移動度が120cm2/(V・s)以上を維持している。また、実施例1でホール移動度が最大となったときの酸素導入比11%においても、比較例2のホール移動度は100cm2/(V・s)となっている。

0041

図11図12に示すように、比較例3(水素源分圧:1.0×10−3Pa)では、酸素導入比が8.0%のときにホール移動度が最大で117cm2/(V・s)となる。しかし、実施例1でホール移動度が最大となったときの酸素導入比11%において、比較例3のホール移動度は58.7cm2/(V・s)にまで低下する。

0042

図13図14に示すように、比較例4(水素源分圧:1.2×10−3Pa)では、酸素導入比が8.5%のときにホール移動度が最大で107cm2/(V・s)となる。しかし、実施例1でホール移動度が最大となったときの酸素導入比11%において、比較例4のホール移動度は51.9cm2/(V・s)にまで低下する。

0043

図15図16に、比較例5に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフ及びデータを示す。また、図17図18に、比較例6に係る透明導電膜の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表すグラフ及びデータを示す。

0044

図15乃至図18は、CeO2粉末を含まないIn2O3粉末の焼結体を蒸発源として透明導電膜12を成膜する場合において、水素源の分圧を変化させた場合の比抵抗、キャリア密度、ホール移動度のアルゴンに対する酸素の導入比依存性(アニール前、アニール後)を表している。

0045

図15図16に示すように、比較例5(水素源分圧:8.2×10−4Pa)では、酸素導入比が8.5%のときにホール移動度が最大で107cm2/(V・s)となる。しかし、実施例1でホール移動度が最大となったときの酸素導入比11%において、比較例5のホール移動度は51.9cm2/(V・s)にまで低下する。

0046

図17図18に示すように、比較例6(水素源分圧:1.2×10−3Pa)では、酸素導入比が15%のときにホール移動度が最大で124cm2/(V・s)となっており、酸素導入比が9.5%以上の範囲でホール移動度が100cm2/(V・s)以上となる値を維持している。

0047

図19に、実施例1、比較例1〜4に係る透明導電膜のホール移動度とキャリア密度との関係を表すグラフを示す。また、図20に、実施例2,3、比較例5,6に係る透明導電膜のホール移動度とキャリア密度との関係を表すグラフを示す。

0048

図19図20は、縦軸がホール移動度、横軸がキャリア密度とし、各実施例及び各比較例のホール移動度とキャリア密度の関係を示すプロットデータ図2図4図6図8図10図12図14図16図18)を載せたものである。また、図19図20には、酸化インジウム中のイオン化不純物散乱に起因するホール移動度とキャリア密度との関係を示す曲線μIと、酸化インジウム中の粒界散乱に起因するホール移動度とキャリア密度との関係を示す曲線μGBと、両者に起因するホール移動度とキャリア密度との関係を示す曲線μIGが記載されている。

0049

ここで、μIは、BHD(Brooks−Herring−Dingle)理論により導くことができる。また、1/μIG=1/μI+1/μGBの関係を有する。なお、酸化インジウム中の中性不純物散乱のホール移動度に対する寄与は前述の両者よりも十分小さいので無視できる。

0050

図19図20に示すように、実施例1のプロットデータは、μIの線上に並んでおり、実施例2のプロットデータのほとんどはμIの線上に並んでいる。このことから、実施例1(セリウム組成比:0.7at%)及び実施例2(セリウム組成比:0.47at%)においてはホール移動度に対する粒界散乱の影響がきわめて小さく、主にイオン化不純物散乱の影響が支配的であることがわかる。実施例3(セリウム組成比:0.23at%)のプロットデータは、μIの線からやや離れているが、その一部が、μIの線とほぼ平行に並んでいるので、実施例1、実施例2程ではないにしろ、ホール移動度に対する粒界散乱の影響は小さいものと考えられる。

0051

一方、比較例1(セリウム組成比:0.7%、水素源分圧:4.0×10−4Pa)、比較例3(セリウム組成比:0.7%、水素源分圧:1.0×10−3Pa)、比較例4(セリウム組成比:0.7%、水素源分圧:1.2×10−3Pa)のプロットデータ、及び比較例2(セリウム組成比:0.7%、水素源分圧:9.4×10−4Pa)のプロットデータの大部分は、μIGの線に近接しているので、ホール移動度がイオン化不純物散乱の影響のみならず粒界散乱の影響を受けていることがわかる。ただし、比較例2(セリウム組成比:0.7%、水素源分圧:9.4×10−4Pa)のプロットデータの一部は、μIの線上に並ぶので、酸素導入比を調整することによりホール移動度に対する粒界散乱の影響を小さくできると考えられる。

0052

比較例6のプロットデータは、μIの線からやや離れているが、μIの線とほぼ平行に並んでいるので、ホール移動度に対する粒界散乱の影響は比較的小さいと考えられる。比較例5のプロットデータは、μIの線とほぼ平行に並んでいるが、比較例6と比較して、μIの線からかなり離れているので、ホール移動度に対する粒界散乱の影響が比較例6よりも大きくなっていると考えられる。

0053

図19図20においてμIの線上に並ぶプロットデータにおいては、ホール移動度が120cm2/(V・s)以上となっている。前述のように、アニール前の酸化インジウム中の水素の組成比は成長雰囲気中の水素源の分圧に比例すると考えられる。したがって、セリウム組成比を0.23at%以上とし、水素の組成比(成長雰囲気中の水素源の分圧)を以下に示す一定の範囲に制御することにより、粒界散乱の影響をほとんど受けることなく、イオン化不純物散乱の影響に起因したホール移動度を有し、その値が120cm2/(V・s)以上となる透明導電膜12を成膜することができる。

0054

実施例1及び比較例2から、透明導電膜12の成長雰囲気中の水素源の分圧は、少なくとも8.2×10−4Pa〜9.4×10−4Paの範囲に設定すればよい。なお、前述のように成長雰囲気中にはバックグラウンドとして4.0×10−4Paの分圧の水素源が存在する。よって、配管から供給する水素ガスの分圧が、前述の範囲からバックグラウンドの量を差し引いた4.2×10−4Pa〜5.4×10−4Paとなるように水素ガスの流量を調整すればよい。なお、120cm2/(V・s)以上となる透明導電膜12を成膜する際の水素源の分圧は、成長雰囲気の圧力、基板10の材料、基板10の温度、プラズマの密度等によって異なる。

0055

次に、ホール移動度と結晶構造との関係について検討する。図21に実施例1に係る透明導電膜12のアニール前のSEM画像を示す。また、図22乃至図26に、比較例1、比較例3、比較例5、比較例6に係る透明導電膜のアニール後のSEM画像を示す。なお、図21乃至図26のSEM画像に用いたサンプルは、実施例1においてホール移動度が最大値となったときの酸素導入比(11%)に統一して成膜したものである。

0056

図21に示すように、アニール前の実施例1(セリウム組成比:0.7at%、水素源分圧:8.2×10−4Pa)のSEM走査型電子顕微鏡)画像において結晶構造は認められず、アモルファス状になっており、図示は省略するがX線による回折ピークも認められない。これは、以後に説明する比較例についても同様である。しかし、図22に示すようにアニール後の実施例1のSEM画像においては、1μmを超える粒径の島状結晶が多数形成されており、さらに島状結晶同士の境界が不明瞭な状態となっている。

0057

図23に示すように、比較例1(セリウム組成比:0.7%、水素源分圧:4.0×10−4Pa)は、実施例1よりも水素源の分圧が低い点で相違するのみであるが、アニール後において、粒径が100nm程度の粒界が明瞭なコラム状の結晶が多数形成されている。

0058

図24に示すように、比較例3(セリウム組成比:0.7%、水素源分圧:1.0×10−3Pa)は、実施例1よりも水素源の分圧が高い点で相違するのみであるが、アニール後において、アモルファスとして残った領域と、粒径が6μm程度の大きさの結晶に成長した領域が混在している。結晶に成長した領域においては実施例1と同様に、島状結晶が形成され、島状結晶同士の境界が不明瞭な状態となっている。

0059

図25に示すように、比較例5(セリウム組成比:0%、水素源分圧:8.2×10−4Pa)は、セリウムがドープされていない点で実施例1と相違するのみであるが、アニール後において、粒径が1μm以上となる粒界が明瞭なコラム状の結晶が多数形成されている。

0060

比較例6(セリウム組成比:0%、水素源分圧:1.2×10−3Pa)は、セリウムがドープされていない点が実施例1と相違し、水素源分圧も実施例1よりも高くなっている。しかし、図26に示すように、実施例1と同様に1μm程度の粒径の島状結晶が多数形成されているが、島状結晶同士の境界が不明瞭な状態となっている。

0061

図21乃至図26から以下のような知見が得られる。まず、セリウムは酸化インジウムの結晶結合を促進する効果があり、アモルファスにおける酸化インジウムの結晶成長基点になると考えられる。よって、図23(比較例1)と図25(比較例5)を比較すれば、セリウムの濃度を高くするほど酸化インジウムにおける粒界の粒径は小さくなるものと考えられる。

0062

一方、水素は、成膜時に酸素やインジウムと結合し、酸化インジウムの結晶成長を阻害して酸化インジウムのアモルファスを形成する。しかし、アニールにより、水素は酸素及びインジウムとの結合を切って酸化インジウムから離脱する。これにより、結合の手が切れた酸素及びインジウムが結合して結晶化するが、アニール前の酸化インジウム中の水素の濃度が高いほど、酸化インジウムのアモルファス性が高くなる(結晶性が低下する)ため、アニールによってもアモルファスが解消できなくなると考えられる。

0063

よって、図23に示す比較例1では、アモルファス性をあまり有しない程度の水素の組成比であるので、アニールにより粒界が明瞭なコラム状の小さな結晶(セリウムを基点として)が生成されたと考えられる。また、図22に示す実施例1では、アモルファス性がアニールにより解消される程度の水素の組成比であるので多数の島状結晶が形成されたと考えられる。さらに、図24に示す比較例3では、アモルファス性をアニールにより解消するにはやや困難な程度の水素の組成比であるので、アモルファスが解消されて多数の島状結晶が形成された領域とアモルファスのままの領域が形成されたと考えられる。

0064

図25に示す比較例5では、セリウムが無添加の酸化インジウムにおいて、アモルファス性をあまり有しない程度の水素の組成比であるので、アニールにより粒界が明瞭なコラム状の結晶が生成されたと考えられる。また図26に示す実施例6では、セリウムが無添加の酸化インジウムにおいて、アモルファス性がアニールにより解消される程度の水素の組成比であるので多数の島状結晶が形成されたと考えられる。

0065

図27に、実施例1、比較例1、比較例3のアニール後のX線回折測定データを示す。図27に示すように、例えば(222)のピークを比較すると、実施例1が最も高い強度となっており、これらのうちで最も結晶性が高いものであるといえる。一方、比較例1は、粒界が高密度に発生しているので、結晶性が実施例1よりも低くなり、(222)のピークが実施例1よりも小さくなっていると考えられる。また、比較例3では、実施例1と同様の島状結晶が形成されているが、アモルファス領域が大きいため、(222)のピークが実施例1よりも小さくなっていると考えられる。

0066

次に、実施例1、比較例3、比較例6でみられる島状結晶について考える。
前述のように、実施例1において、ホール移動度は、図1,2に示すように、酸素導入比が9%以上で、120cm2/(V・s)以上の値を維持している。また図19に示すように、実施例1のプロットデータは、イオン化不純物散乱に起因する曲線μI上に並んでおり、ホール移動度が粒界散乱の影響をほとんど受けていいないと考えられる。

0067

また、比較例6において、ホール移動度は、図17,18に示すように、酸素導入比が9、5%以上で、100cm2/(V・s)以上の値を維持している。また図20に示すように、比較例6のプロットデータは、イオン化不純物散乱に起因する曲線μIに近接して並んでおり、ホール移動度が粒界散乱の影響をあまり受けていないと考えられる。

0068

そして、図22図26に示すように、実施例1、比較例6では、多数の島状結晶が認められるが、その境界が不明瞭な構造を有している。以上のことから、実施例1、比較例6に係る透明導電膜においては、多結晶構造を形成する島状結晶と、互いに隣接する島状結晶の間を埋めるように配置されたバッファー結晶と、を有していると考えられる。前述の島状結晶の不明瞭な境界を形成しているのがこのバッファー結晶である。

0069

バッファー結晶は、以下のように形成されると考えられる。まず、実施例1、比較例6において、成膜後のアニールにより、島状結晶の種となる微結晶が点状に(セリウムがある場合はセリウムを中心として)形成され、これが周囲のアモルファス部分を取り込んで成長する。その際、アモルファス部分からは水素が離脱し、離脱により結合の手が空いた酸素及びインジウムが結合し、セリウムがある場合はこの結合をサポートする。しかし、成長初期の島状結晶はアモルファス部分との境界があいまいで、島状結晶からアモルファス部分に離れるにつれて長距離秩序性が次第に失われ、短距離秩序のみが残存し、ついには短距離秩序性も次第に失われてくような配置となっている。このように、グラデーション的に結晶構造が変化する部分がバッファー結晶となる。

0070

そして、島状結晶の成長が進行すると、第1の島状結晶の周囲にあるバッファー結晶と、第1の島状結晶とは別の位置にある第2の島状結晶の周囲にあるバッファー結晶と、が接触することになるが、両者は短距離秩序性のみを有するので交じり合うことになる。しかし、第1の島状結晶と第2の島状結晶の結晶方位は互いに異なるので、バッファー結晶が残存した状態で第1の島状結晶と第2の島状結晶の成長が完了することになる。

0071

このように形成されたバッファー結晶は、バッファー結晶に接続する第1の島状結晶からバッファー結晶を経由してバッファー結晶に接続する第2の島状結晶に向かうにつれて、第1の島状結晶の結晶構造から第2の島状結晶の結晶構造へ連続的に変化する結晶構造を有することになる。

0072

バッファー結晶が上述の結晶構造を有することにより、バッファー結晶内、及び島状結晶とバッファー結晶との境界において短距離秩序性が維持される。このため、キャリアが第1の島状結晶からバッファー結晶を経由して第2の島状結晶に移動する際に受ける結晶粒界散乱を低減することができる。これにより、キャリアは主にイオン化不純物散乱の影響に伴うキャリア密度とホール移動度の関係に従った電気的特性となり、高いホール移動度を有することができる。図24に示す比較例3においても島状結晶がみられるが、この島状結晶部分のみであれば、実施例1、比較例6と同等のホール移動度が得られると考えられる。

0073

本実施形態では、酸化インジウムにセリウムをドープする場合について説明したが、他のランタノイド系元素も適用することも可能である。また、本実施形態の透明導電膜は、液晶ディスプレイ装置有機エレクトロルミネッセンス装置等の画像表示装置結晶太陽電池薄膜太陽電池色素増感太陽電池等の太陽電池、電子部品等に適宜適用できる。

0074

セリウム及び水素の濃度を適切に調整することにより、高いホール移動度となる透明導電膜、これを用いた装置または太陽電池、及び透明導電膜の製造方法として利用できる。

0075

10………基板、12………透明導電膜、100………成膜装置、102………ロードロックチャンバ、104………ヒーティングチャンバ、106………ヒータ、110………成膜チャンバ、112………るつぼ、114………アークプラズマガン、116………導入管、118………導入管、120………導入管、122………導入管、124………質量分析装置、

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