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技術 セルロースナノファイバー分散体の製造方法。

出願人 第一工業製薬株式会社
発明者 橋本賀之花木祐輔後藤太一
出願日 2014年9月22日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2014-192112
公開日 2016年4月25日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2016-060889
状態 特許登録済
技術分野 多糖類及びその誘導体
主要キーワード 総合エネルギー 管摩擦係数 被加熱液体 円周率π カルボキシメチル置換度 練り食品 作業従事者 クリンルーム
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

本発明の課題は、経時的な粘度低下や異臭発生外観劣化を抑制し、かつ生産性向上を達成しうるセルロースナノファイバー分散体の製造方法を提供することである。

解決手段

アニオン変性セルロース分散媒の存在下で処理する解繊分散処理工程と、解繊分散処理されたアニオン変性セルロースを昇温速度1.0×105℃/秒以上で処理する殺菌工程を有する、セルロースナノファイバー分散体の製造方法。

概要

背景

従来、有限資源である石油由来高分子材料が多用されていたが、近年、環境に対する負荷の少ない技術が脚光を浴びるようになり、斯かる技術背景の下、天然に多量に存在するバイオマスであるセルロース繊維を使った材料が注目されている。例えば、セルロース繊維を使った材料として、ナノサイズの繊維径をもったセルロース繊維(セルロースナノファイバー)に関する技術が注目されている。

特許文献1には、アニオン変性されたセルロース高圧ホモジナイザーで処理されることを特徴とするセルロースナノファイバーの製造方法が開示されている。一方、特許文献2には、250MPa以上の高圧処理等による液状物殺菌方法が開示されている。

概要

本発明の課題は、経時的な粘度低下や異臭発生外観劣化を抑制し、かつ生産性向上を達成しうるセルロースナノファイバー分散体の製造方法を提供することである。アニオン変性セルロースを分散媒の存在下で処理する解繊分散処理工程と、解繊分散処理されたアニオン変性セルロースを昇温速度1.0×105℃/秒以上で処理する殺菌工程を有する、セルロースナノファイバー分散体の製造方法。なし

目的

本発明は、上記問題点に鑑みて為されたものであり、経時的な粘度低下や異臭発生、外観劣化を抑制し、かつ生産性向上を達成しうるセルロースナノファイバー分散体の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

アニオン変性セルロース分散媒の存在下で処理する解繊分散処理工程と、解繊分散処理されたアニオン変性セルロースを昇温速度1.0×105℃/秒以上で処理する殺菌工程を有する、セルロースナノファイバー分散体の製造方法。

請求項2

前記解繊分散処理工程および殺菌工程を、高圧ホモジナイザーを用いて行なう請求項1記載のセルロースナノファイバー分散体の製造方法。

請求項3

前記殺菌工程を、40℃以上で開始することを特徴とする請求項1または2記載のセルロースナノファイバー分散体の製造方法。

請求項4

前記アニオン変性セルロースのグルコース単位当たりカルボキシメチル置換度が0.01〜0.50であることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項記載のセルロースナノファイバー分散体の製造方法。

請求項5

前記アニオン変性セルロースが、N−オキシル化合物の存在下で共酸化剤を用いて酸化させることによって得られたものである請求項1〜3いずれか一項記載のセルロースナノファイバー分散体の製造方法。

請求項6

請求項1〜5いずれか一項記載のセルロースナノファイバー分散体の製造方法により得られるセルロースナノファイバー分散体。

請求項7

解繊分散処理されたアニオン変性セルロース水分散体を昇温速度1.0×105℃/秒以上で処理するセルロースナノファイバー分散体の殺菌方法

技術分野

0001

本発明は、セルロースナノファイバー、その製造方法、およびその殺菌方法に関する。

背景技術

0002

従来、有限資源である石油由来高分子材料が多用されていたが、近年、環境に対する負荷の少ない技術が脚光を浴びるようになり、斯かる技術背景の下、天然に多量に存在するバイオマスであるセルロース繊維を使った材料が注目されている。例えば、セルロース繊維を使った材料として、ナノサイズの繊維径をもったセルロース繊維(セルロースナノファイバー)に関する技術が注目されている。

0003

特許文献1には、アニオン変性されたセルロース高圧ホモジナイザーで処理されることを特徴とするセルロースナノファイバーの製造方法が開示されている。一方、特許文献2には、250MPa以上の高圧処理等による液状物の殺菌方法が開示されている。

先行技術

0004

特開2013−185122号公報
特開平5−76329号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、セルロースナノファイバー水分散体は、一般に常温保管において経時的に腐敗が進み、例えば、セルロースナノファイバー水分散体を増粘剤とする各種応用用途において、経時的に系の粘度低下を生じたり、異臭を放つ場合や、外観上で有色、或いは異物様物質の発生によって商品均一性美観を損ねることで商品価値を著しく低下させる問題があった。また、乳化安定化や分散安定化に係る応用用途においては、その性能が腐敗の進行伴って大きく損なわれる問題があった。さらに、食品化粧品医薬医療分野では菌の検出や増殖が観察されること自体が使用不可要因となる場合がある。また、セルロースナノファイバー水分散体の製造工程において、菌の混入菌数の増加は品質上最も懸念される項目のひとつであり、製造ライン事前洗浄や使用水の限定や清浄度維持、製造環境整備(例えば、クリンルーム対応)、作業従事者からの菌混入防止の為の配慮などがなされているが、製造のコスト高生産性低下を招く為に、コストを抑制しつつ生産性向上を達成できる殺菌方法を包含した製造プロセスの提案が懇願されていた。特許文献1には、殺菌についての開示がなく、特許文献1および特許文献2のいずれも昇温速度についての開示はない。

0006

本発明は、上記問題点に鑑みて為されたものであり、経時的な粘度低下や異臭発生、外観劣化を抑制し、かつ生産性向上を達成しうるセルロースナノファイバー分散体の製造方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明の発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、解繊分散処理されたアニオン変性セルロースを特定の昇温速度で処理することにより、アニオン変性セルロースを殺菌し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0008

すなわち、本発明は下記に掲げるに発明に関する。
(1)アニオン変性セルロースを分散媒の存在下で処理する解繊分散処理工程と、
解繊分散処理されたアニオン変性セルロースを昇温速度1.0×105℃/秒以上で処理する殺菌工程を有する、セルロースナノファイバー分散体の製造方法。
(2)好ましい実施形態においては、前記解繊分散処理工程および殺菌工程を、高圧ホモジナイザーを用いて行なう。
(3)好ましい実施形態においては、前記殺菌工程を、40℃以上で開始する。
(4)好ましい実施形態においては、前記アニオン変性セルロースのグルコース単位当たりカルボキシメチル置換度が0.01〜0.50である。
(5)好ましい実施形態においては、前記アニオン変性セルロースが、N−オキシル化合物の存在下で共酸化剤を用いて酸化させることによって得られたものである。
(6)(1)〜(5)いずれか記載のセルロースナノファイバー分散体の製造方法により得られるセルロースナノファイバー分散体。
(7)解繊分散処理されたアニオン変性セルロース水分散体を昇温速度1.0×105℃/秒以上で処理するセルロースナノファイバー分散体の殺菌方法。

発明の効果

0009

本発明によれば、経時的な粘度低下や異臭発生、外観劣化を抑制し、かつ生産性向上を達成しうるセルロースナノファイバー分散体の製造方法を提供することができる。

0010

本発明のセルロースナノファイバー分散体の製造方法は、アニオン変性セルロースを分散媒の存在下で処理する解繊分散処理工程を有する。

0011

本発明におけるセルロースナノファイバーは、数平均繊維径が2nm以上200nm以下の状態まで解繊されていることが好ましい。

0012

本発明におけるセルロースとしては、特に限定されないが、例えば、天然セルロースが用いることができる。前記天然セルロースとしては、例えば、植物,動物バクテリア産生ゲル等のセルロースの生合成系から単離した精製セルロースである。例えば、針葉樹系パルプ広葉樹系パルプ、コットンリンターコットンリント等の綿系パルプ、麦わらパルプ、バガスパルプ等の非木材系パルプ、バクテリアセルロース(BC)、ホヤから単離されるセルロース、海草から単離されるセルロース等が挙げられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いることができる。これらのなかでも、針葉樹系パルプ、広葉樹系パルプ、コットンリンター、コットンリント等の綿系パルプ、麦わらパルプ,バガスパルプ等の非木材系パルプが好ましい。上記天然セルロースは、叩解等の表面積を高める処理を施すと、反応効率を高めることができ、生産性を高めることができるため好ましい。また、上記天然セルロースとして、単離、精製の後、乾燥させない(ネバドライ)で保存していたものを使用すると、ミクロフィブリル集束体膨潤しやすい状態であるため、反応効率を高め、微細化処理後の数平均繊維径を小さくすることができるため好ましい。

0013

本発明におけるアニオン変性されたセルロースは、前記セルロースを公知の方法を用いてアニオン変性させることで得ることができる。その一例として次のような製造方法を挙げることができる。セルロースを発底原料にし、溶媒に3〜20重量倍低級アルコール、具体的にはメタノールエタノール、N−プロピルアルコールイソプロピルアルコール、N−ブタノールイソブタノール、第3級ブタノール等の単独、又は2種以上の混合物と水の混合媒体を使用する。なお、低級アルコールの混合割合は、60〜95重量%である。マーセル化剤としては、発底原料のグルコース残基当たり0.5〜20倍モル水酸化アルカリ金属、具体的には水酸化ナトリウム水酸化カリウムを使用する。発底原料と溶媒、マーセル化剤を混合し、反応温度0〜70℃、好ましくは10〜60℃、かつ反応時間15分〜8時間、好ましくは30分〜7時間、マーセル化処理を行う。その後、カルボキシメチル化剤をグルコース残基当たり0.05〜10.0倍モル添加し、反応温度30〜90℃、好ましくは40〜80℃、かつ反応時間30分〜10時間、好ましくは1時間〜4時間、エーテル化反応を行う。

0014

本発明におけるアニオン変性セルロースの好ましい態様の一つは、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は、0.01〜0.50であり、より好ましくは、0.02〜0.25である。セルロースにカルボキシメチル置換基を導入することで、セルロース同士が電気的に反発する。このため、カルボキシメチル置換基を導入したセルロースは容易にナノ解繊することができる。グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換基が0.01以上であれば、十分にナノ解繊することができ、0.50未満であれば、膨潤あるいは溶解を抑制できナノファイバーとして得ることができる。

0015

本発明におけるアニオン変性セルロースの好ましい態様の一つは、N−オキシル化合物の存在下で共酸化剤を用いて酸化させることによって得られたものである。増粘性,分散安定性等により優れた増粘用セルロース繊維を得ることができることから、好ましい。

0016

前記酸化工程は、公知の方法を用いて行なうことができる。その一例として次のような製造方法を挙げることができる。セルロースと、N−オキシル化合物とを水(分散媒体)に分散させた後、共酸化剤を添加して、反応を開始する。反応中は0.5Mの水酸化ナトリウム水溶液滴下してpHを10〜11に保ち、pHに変化が見られなくなった時点で反応終了と見なす。ここで、共酸化剤とは、直接的にセルロース水酸基を酸化する物質ではなく、酸化触媒として用いられるN−オキシル化合物を酸化する物質のことである。

0017

上記酸化反応におけるセルロースの分散媒体は水であり、反応水溶液中のセルロース濃度は、試薬(セルロース)の充分な拡散が可能な濃度であれば任意である。通常は、反応水溶液の重量に対して約5%以下であるが、機械的撹拌力の強い装置を使用することにより反応濃度を上げることができる。

0018

また、上記N−オキシル化合物としては、例えば、一般に酸化触媒として用いられるニトロキシラジカルを有する化合物があげられる。上記N−オキシル化合物は、水溶性の化合物が好ましく、なかでもピペリジンニトロキシオキシラジカルが好ましく、特に2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシラジカルTEMPO)または4−アセトアミド−TEMPOが好ましい。上記N−オキシル化合物の添加は、触媒量で充分であり、好ましくは0.1〜4mmol/l、さらに好ましくは0.2〜2mmol/lの範囲で反応水溶液に添加する。

0019

上記共酸化剤としては、例えば、次亜ハロゲン酸またはその塩、亜ハロゲン酸またはその塩、過ハロゲン酸またはその塩、過酸化水素、過有機酸等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なかでも、次亜塩素酸ナトリウム次亜臭素酸ナトリウム等のアルカリ金属次亜ハロゲン酸塩が好ましい。そして、上記次亜塩素酸ナトリウムを使用する場合は、臭化ナトリウム等の臭化アルカリ金属の存在下で反応を進めることが、反応速度の点において好ましい。上記臭化アルカリ金属の添加量は、上記N−オキシル化合物に対して約1〜40倍モル量、好ましくは約10〜20倍モル量である。

0020

前記反応水溶液のpHは特に限定されないが、約8〜11の範囲で維持されることが好ましい。水溶液の温度は約4〜40℃において任意であるが、反応は室温(25℃)で行うことも可能であり、温度制御を行なわないことも可能である。

0021

上記酸化反応後、必要に応じ、更に還元反応が行われる。具体的には、酸化反応後のセルロースを精製水に分散し、水分散体のpHを約10に調整し、各種還元剤により還元反応を行う。本発明に使用する還元剤としては、一般的なものを使用することが可能である。酸化セルロースを基準として、還元剤の量は、0.1〜20重量%の範囲が好ましく、特に好ましくは3〜10重量%の範囲内である。反応条件は室温または室温より若干高い温度で、10分〜10時間、好ましくは30分〜2時間行なわれる。さらに水以外の極性溶媒を50〜75%(好ましくは60〜75%)含有する水性洗浄液を用い、かつpH5.5以上(好ましくはpH7.0〜11.0、より好ましくはpH7.0〜10.0)の条件下で、セルロースの精製を行う。なお、上記水性洗浄液中の極性溶媒の割合(%)は、容積割合を示す。すなわち、極性溶媒の割合が上記範囲未満の水性洗浄液で洗浄すると、乾燥の際に凝集し、物性が悪化するからであり、逆に、極性溶媒の割合が上記範囲を超える水性洗浄液で洗浄すると、塩類が充分に除去されずに物性が悪化するからである。また、pH5.5未満で精製すると、繊維の凝集が生じて再分散時の物性(透明度、粘度)が悪化するようになる。上記水性洗浄液に含まれる極性溶媒としては、例えば、溶剤ハンドブック(昭和51年、講談社サイエンティフィク)に記載されている、誘電率2以上(好ましくは誘電率3以上)の溶媒であって、沸点が100℃以下のものがあげられる。具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール2−プロパノールアセトン等が、好適な極性溶媒として用いられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なかでも、工業的見地から、2−プロパノールが特に好ましい。また、上記精製時のpHは、従来公知のpH調整剤硫酸クエン酸グルコン酸コハク酸炭酸カリウム炭酸水素ナトリウム乳酸等)によって前記特定の範囲に設定される。そして、上記水性洗浄液による洗浄とろ過を繰り返すことにより、未反応の共酸化剤(次亜塩素酸等)や、各種副生成物等が除去されるとともに、後の乾燥処理を行った後であっても、水への再分散が容易な増粘用セルロース繊維を得ることができる。

0022

本発明における分散媒とは、特に限定されないが、水や、水と有機溶媒混合溶液が好ましい。有機溶媒としては、水と混和するものであれば特に限定されないが、アルコール類が好ましく、エタノールが特に好ましい。

0023

本発明における解繊分散処理工程には、特に限定されないが、例えば、高速回転下でのホモミキサー、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー超音波分散処理ビーターディスク型レファイナーコニカル型レファイナー、ダブルディスク型レファイナー、グラインダー等の強力で叩解能力のある装置が好適に使用される。これらを使用することによりナノ粒子状に微細化することが可能となり、より効率的かつ高度なダウンサイジングが可能となる。これらのうち、高圧ホモジナイザーは、コンタミネーションが少ない、処理時間が短い、連続処理が可能、粒度分布シャープで目的物歩留まりが向上する、装置内の原料残留量が少なく回収率が向上するといった理由から、高圧ホモジナイザーが好適に使用される。本発明において、高圧ホモジナイザーとは、ポンプにより流体加圧高圧)し、流路に設けた非常に繊細な間隙より噴出させることにより、粒子間の衝突圧力差による剪断力等の総合エネルギーによって乳化・分散・解細・粉砕超微細化を行う装置をいう。なお、上記分散機としては、例えば、スクリュー型ミキサーパドルミキサーディスパー型ミキサータービン型ミキサー等を用いても差し支えない。

0024

本発明におけるホモジナイザーによる処理条件としては、特に限定されるものではないが、圧力条件としては、例えば30MPa以上、好ましくは100MPa以上、さらに好ましくは140MPa以上である。また、高圧ホモジナイザーでの解繊・分散処理に先立って、必要に応じて、高速せん断ミキサーなどの公知の混合、攪拌、乳化、分散装置を用いて、アニオン変性セルロースに予備処理を施すことも可能である。

0025

本発明のセルロースナノファイバー分散体の製造方法は、解繊分散処理されたアニオン変性セルロースを昇温速度1.0×105℃/秒以上で処理する殺菌工程を有する。

0026

本発明における、昇温速度1.0×105℃/秒以上で処理する殺菌工程としては特に限定されるものではない。例えば、一般には液状食品などの殺菌方法として知られる方式、高圧ホモジナイザーを用いることができる。これらのうち、高圧ホモジナイザーを用いることが好ましい。高圧ホモジナイザーが好適に利用できるメカニズムは明らかではないが、流体を超高速微小径のバルブ間隙を通す、或いは、高圧下で液体を微小径のノズルから噴出させ、それらを超高速で斜向衝突させる均質化工程において、動力による圧力エネルギー運動エネルギーを通じて熱エネルギーに変化され、均質圧力が開放される瞬間に液体温度が瞬時に上昇するものと考えられる。

0027

なお、一般には液状食品などの殺菌方法として知られる方式には、伝熱面を介して加熱する間接加熱蒸気などの加熱媒体を直接吹き込む直接加熱があり、前者の間接加熱に用いられる連続方式の代表的なものとしてはチューブヒータープレートヒーターがある。また、連続式の直接加熱方式の代表的なものとしては、流体に蒸気を吹き込むインジェクション式と蒸気中に液体を注入するインフュージョン式がある。直接加熱方式には、被加熱液体品質劣化や物性低下を招くばかりか、食品用途では固有風味新鮮フレーバーが気散したり、有用成分の気散や消失といった問題が懸念され、間接加熱方式には加熱昇温が緩やかである点は好ましいが、所定温度に到達するのに要する時間が長くなり、結果的に過度熱履歴が生じ、前記と同様に被加熱液体の品質劣化や物性低下を招く場合がある。

0028

本発明の殺菌工程における、昇温速度の下限は1.0×105℃/秒以上であり、2.0×105℃/秒以上が好ましく4.0×105℃/秒以上がより好ましい。上限は、1.0×109℃/秒以下が好ましい。これらの範囲であれば、十分な殺菌効果が得られ、経時的な粘度低下や異臭発生、外観劣化を抑制される。

0029

本発明の殺菌工程を、高圧ホモジナイザーを用いて実施する場合の昇温速度を導く手順について以下に説明する。
高圧ホモジナイザーは、処理液微細流路高速で通過し、その際、動力から変換された圧力エネルギーが運動エネルギーを通じて熱エネルギーに変化され、微細流路の出口にて均質圧力が開放される瞬間に液体温度が瞬時に上昇する。本発明ではこの瞬時の液体温度上昇を殺菌に利用するものである。
高圧ホモジナイザーの能力に係る本質的な因子としては、モーター容量(kW)、処理量(L/hr)、均質圧力(MPa)、ノズル内直径(mm)、ノズル流路長(m)、その他、ノズル形状ノズル構成チェンバー形状、等がある。高速で管長L(m)の管路内を流れる流体の管路壁面での摩擦による管路1m当り圧力損失△p/L(MPa/m)は、Fanningの式から数1で表される。なお、以下、fは管摩擦係数であり、Blasiusの式にて管摩擦係数fは、乱流域(Re≦105)においてレイノルズ数Reとの間でf=0.0791Re−0.25の実験式が提案されている。高圧ホモジナイザーにおいて、処理液が高速で微細流路を通過する際の流動状態は十分に乱流域にあり、数1では管摩擦係数fの算出において便宜上Re=1×105とし、管摩擦係数f=0.004を得た。また、以下、流体の密度をρ(kg/m3)、流体の平均速度をua(m/sec.)、均質バルブの間隙、或いは、ノズルの内直径をd(mm)と表記する。

0030

また、高圧ホモジナイザーの能力に係る重要な因子として、前記ノズル形状やその流路長、及び、ノズル構成、チェンバー形状などがあり、前記管路の摩擦抵抗に加えて、これら因子は管路諸抵抗損失として見積もる必要があるが、これらは高圧ホモジナイザー設計上のノウハウとして秘匿される場合やその定量化が困難である場合が多く、以下の通り、これらを包括的ノズル流路長LX(m)と定義する。
このとき、包括的ノズル流路長LX(m)は、前記1m当りの圧力損失△p/L、均質圧力(処理圧)Phから、数2にて導くことができる。

0031

次いで、ノズル流路内での滞留時間t(sec.)は、本発明で定義した包括的ノズル流路長LX(m)とノズル流路内での流速ua(m/sec.)から、数3にて導くことができる。なお、前記流速uaは、処理量をQ(L/hr)、ノズル内直径 d(mm)、円周率πを用いて、数4から計算できる。






即ち、数2〜数4から、以下の如く導くことができる。

0032

また、本発明の殺菌工程における昇温速度(℃/sec.)を定義するに当って、任意の流体の上昇温度ΔT(℃)は、高圧ホモジナイザーの均質圧力P(MPa)、比熱C(J/g・K)、密度ρ(kg/m3)から、数6にて導くことができる。

0033

数5から得られたノズル流路内での滞留時間t(sec.)、並びに、数6から得られた任意の流体の上昇温度ΔT(℃)から、数7にて、任意の高圧ホモジナイザーにて、任意の液温の液体を通液して均質処理を行う際の昇温温度(℃/sec.)を導くことができる。

0034

但し、動粘度、比熱、比重は水の物性値(文献値)を利用する。また、前記物性値において、本発明において、実際の処理温度に対応する物性値(文献値)が見出せない場合には、既存データからの推定値、或いは、四捨五入による近似値を採用することは許容される。例えば、高圧ホモジナイザーの入口温度は58℃である場合に、近似値として60℃の物性値を使用する。また、処理液に25重量%未満溶剤が含まれる場合、例えば、全量水の系にて処理されたものとする。

0035

本発明の殺菌工程における圧力としては、下限は90MPa以上が好ましく、100MPa以上がより好ましく140MPa以上がさらに好ましい。上限は、450MPa以下が好ましい。これらの範囲であれば、十分な殺菌効果が得られ、経時的な粘度低下や異臭発生、外観劣化を抑制される。これらの圧力を加える装置としては、特に限定されないが、例えば、高圧ホモジナイザーを用いることができる。

0036

殺菌工程に高圧ホモジナイザーを用いた場合の温度条件としては、開始の際、液温40℃以上であることが好ましく、43℃以上であることがより好ましい。また80℃以下であることが好ましい。40℃以上であれば、殺菌処理が十分にでき好ましい。80℃以上であれば分散媒が沸騰する可能性があり好ましくない。

0037

殺菌工程に高圧ホモジナイザーを用いた場合の処理としては、特に限定されず、1回、或いは複数回実施してもよい。高圧ホモジナイザー処理後の処理液の液温が分散媒の沸点を上回る場合には適宜冷却を行うことが好ましい。

0038

なお、本発明において殺菌を目的として使用する高圧ホモジナイザーは、解繊分散処理工程で用いられる高圧ホモジナイザーと同一であっても異なっていてもよく、また、前工程の解繊・分散処理と殺菌処理とを非連続的に実施しても、連続的に実施してもよい。連続的に実施する場合は、殺菌工程に供されるセルロースナノファイバー水分散体の液温を40℃以上の温度とすることが好ましい。

0039

以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明について詳細に説明するが、本発明はもちろんこれらに限定されるものではない。

0040

(実施例1)
針葉樹パルプ乾燥重量200gに、水15L、臭化ナトリウム25g、TEMPOを2.5gを加え、充分撹拌して分散させた後、13質量%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(共酸化剤)を、次亜塩素酸ナトリウムとして6.5mmol/gとなるように加え、反応を開始した。反応の進行に伴いpHが低下するため、pHを10〜11に保持するように0.5N水酸化ナトリウム水溶液を滴下しながら、pHの変化が見られなくなるまで反応させた。反応終了後、0.1N塩酸を添加してpHを7.0に調整し、ろ過と水洗を繰り返して精製し、カルボキシル基量1.83mmol/gである繊維表面が酸化されたセルロース繊維を得た。

0041

次いで、上記セルロースナノファイバーを、固形分濃度が1重量%となるように純水で希釈し、超高圧ホモジナイザーにより、液温20℃から140MPaの圧力で2回処理し、処理液の透明性を目視確認した後、セルロース繊維の解繊工程を終了とした。なお、本解繊工程中は冷却水により除熱しながら処理を行い、最終処理後の回収液の液温は55℃であった。

0042

次いで、殺菌工程として、更に超高圧ホモジナイザーを用いて140MP、時間当たりの処理量を250L/hrとして1回処理した後、直ちに液温を40℃以下まで冷却して、最大繊維径10nm、数平均繊維径6nm、固形分1重量%のセルロースナノファイバー水分散液を得た。なお、殺菌処理前後の超高圧ホモジナイザー入口及び出口における液温はそれぞれ51℃、73℃、前記計算式によって算出される昇温速度は5.910×106℃/秒であった。

0043

なお、前記カルボキシル基量は以下の操作にて測定を行った。セルロースナノファイバー重量として0.25g相当のセルロースナノファイバー水分散体を取し、0.1Mの塩酸水溶液によってpHを約2.5とした後、0.05Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、電気伝導度測定を行った。測定はpHが約11になるまで続けた。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(V)から、下式にてカルボキシル基量を求めた。
カルボキシル基量 [mmol/g]=V[ml]×〔0.05/セルロース重量
また、セルロースナノファイバーの最大繊維径、数平均繊維径は、下記の方法で算出した。

0044

(実施例2)
解繊工程において、分散媒の20質量%がエタノールとなるよう調整した以外は、上記実施例1と同様の操作にてセルロースナノファイバー水分散液を得た。また、この時、殺菌工程における超高圧ホモジナイザー入口及び出口における液温はそれぞれ50℃、71℃、前記計算式によって算出される昇温速度は5.910×106℃/秒であった。カルボキシル基量1.88mmol/g、最大繊維径10nm、数平均繊維径5nmである繊維表面が酸化されたセルロースナノファイバーを得た。

0045

(比較例1)
上記実施例1において、殺菌工程を省略して所定の工程を終了し、その後、直ちに液温を40℃以下まで冷却した以外は、上記実施例1と同様の操作にて固形分1質量%のセルロースナノファイバー水分散液を得た。なお、解繊工程の最終処理終了時の超高圧ホモジナイザー出口における液温は55℃であった。

0046

(実施例3)
撹拌機広葉樹パルプを乾燥重量で200g、水酸化ナトリウムを88g加え、パルプ固形濃度が15%になるようにイオン交換水を加えた。その後、30℃で30分攪拌した後に70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウムを117g(有効成分換算)添加した。1時間反応した後に、反応物を取り出して中和、洗浄して、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度0.05のアニオン変性されたセルロースを得た。その後、アニオン変性したパルプを固形濃度1%とし、超高圧ホモジナイザーにより、液温20℃から冷却操作を伴いながら190MPaの圧力で5回処理し、処理液の均一性(微白濁)を目視確認した後、セルロースナノファイバーの解繊工程を終了とした。この時、本解繊工程中は冷却水により除熱しながら処理を行い、最終処理後の回収液の液温は45℃であった。次いで、殺菌工程として、更に超高圧ホモジナイザーを用いて190MP、時間当たりの処理量を250L/hrとして1回処理した後、直ちに液温を40℃以下まで冷却して固形分1重量%のセルロースナノファイバー水分散液を得た。なお、殺菌処理前後の超高圧ホモジナイザー入口及び出口における液温はそれぞれ45℃、78℃、前記計算式によって算出される昇温速度は5.910×106℃/秒であった。
なお、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は、実施例1に記載の方法でカルボキシル基量を測定し、更に下式を用いて算出した。ここで言う置換度とは、無水グルコース単位モル当たりの置換基のモル数平均値を示す。
カルボキシメチル置換度=(162×C)/(1−58×C)
C:カルボキシル基量 [mol/g]

0047

(実施例4)
水酸化ナトリウムを264g、モノクロロ酢酸ナトリウムを351g(有効成分換算)に変更した以外、実施例3と同様にしてセルロースナノファイバー水分散液を得た。なお、得られたセルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は0.15であった。また、この時、殺菌工程における超高圧ホモジナイザー入口及び出口における液温はそれぞれ58℃、78℃、前記計算式によって算出される昇温速度は5.910×106℃/秒であった。

0048

(実施例5)
水酸化ナトリウムを440g、モノクロロ酢酸ナトリウムを585g(有効成分換算)に変更し、超高圧ホモジナイザーの処理圧を140MPaに変更して解繊工程を行い、ガラスフィルターを用いてろ過して得たセルロースナノファイバーを容積比2−プロパノール(IPA):イオン交換水=50:50の含水溶媒で洗浄、ろ過を3回繰り返し、次いで減圧乾燥することによって精製されたセルロースナノファイバー(カルボキシメチル置換度0.25)を得た。次に、固形分1重量%となるようイオン交換水に上記セルロースナノファイバー乾燥物を加え、ホモミキサーを用いて8000rpmで10分間撹拌して、セルロースナノファイバー水分散体を得て、次いで、セルロースナノファイバー水分散体を45℃とした後、殺菌工程として、超高圧ホモジナイザーを用いて190MP、時間当たりの処理量を250L/hrとして1回処理し、直ちに液温を40℃以下まで冷却して固形分1重量%のセルロースナノファイバー水分散液を得た。なお、殺菌処理前後の超高圧ホモジナイザー入口及び出口における液温はそれぞれ45℃、73℃、前記計算式によって算出される昇温速度は5.910×106℃/秒であった。

0049

(比較例2)
上記実施例3において、殺菌工程を省略して所定の工程を終了し、その後、直ちに液温を40℃以下まで冷却した以外は、上記実施例3と同様の操作にて固形分1重量%のセルロースナノファイバー水分散液を得た。

0050

(比較例3)
上記実施例3において、殺菌工程の超高圧ホモジナイザーの処理圧を70MPaとし、時間当たりの処理量を50L/hrとした以外は、上記実施例3と同様の操作にて固形分1重量%のセルロースナノファイバー水分散液を得た。この時、殺菌工程における超高圧ホモジナイザー出口における液温は41℃、前記計算式によって算出される昇温速度は4.728×104℃/秒であった。

0051

≪最大繊維径、数平均繊維径測定≫
固形分率で0.05〜0.1重量%のセルロースナノファイバー分散体を調製し、その分散体を、親水化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストして、透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子社製、JEM−1400)の観察用試料とした。そして、構成する繊維の大きさに応じて5000倍、10000倍あるいは50000倍のいずれかの倍率電子顕微鏡画像による観察を行った。その際に、得られた画像内に縦横任意の画像幅の軸を想定し、その軸に対し、20本以上の繊維が交差するよう、試料および観察条件(倍率等)を調節した。そして、この条件を満たす観察画像を得た後、この画像に対し、1枚の画像当たり縦横2本ずつの無作為な軸を引き、軸に交錯する繊維の繊維径を目視で読み取った。このようにして、最低3枚の重複しない表面部分の画像を、電子顕微鏡撮影し、各々2つの軸に交錯する繊維の繊維径の値を読み取った(したがって、最低20本×2×3=120本の繊維径の情報が得た)。このようにして得られた繊維径のデータにより、最大繊維径および数平均繊維径を算出した。

0052

粘度測定
実施例、並びに比較例で得られた調製直後のセルロースナノファイバー水分散体(固形分1重量%)を200mのマヨネーズ瓶に移し、脱気後、25℃で24時間静置したサンプルについて、BH型粘度計(80000mPa・s未満:ローターNo.4、回転数2.5rpm、3分、25℃、80000mPa・s以上:ローターNo.5、回転数2.5rpm、3分、25℃)を用いて粘度を測定した。

0053

≪昇温速度≫
前記記載の方法により算出した。条件を表1、算出結果を表2に示す。また、以下、表1および2の例5〜例10については、本発明で選択され得る操作条件における計算例を例示したものである。

0054

0055

一般細菌数試験法
一般細菌数については以下の方法に従って測定した。
1.一般細菌寒天培地標準寒天培地)を下記手順により調製した。
(1)1000mLビーカーに標準寒天培地23.5gを取り純水1000mLを加え撹拌溶解し、更に、ビーカーを熱湯漬け加熱撹拌溶解した。
(2)500mL三角フラスコ2個に分取した後、フラスコシリコン栓で栓をし、更にアルミホイル包み込み、滅菌カゴに入れオートクレーブで121℃×20分間滅菌した。
(3)オートクレーブ釜内圧が低下後、脱気バルプを開け作業当日まで放置した。
(4)作業当日に脱気バルプを閉め、121℃×5分間滅菌した。
(5)釜内圧が低下後、脱気バルプを開け、フラスコを取り出し、予め用意した50℃湯バスに浸して保温した。
2.生理食塩水を下記手順により調製した。
(1)食塩を8.5g取り、1000gになるように純水を加え撹拌、溶解して0.85重量%の生理食塩水を調整した。
(2)50mLメスシリンダーを用いて、50mLを100mL三角フラスコに取り、シリコン栓で栓をし、アルミホイルで包み込み、オートクレーブで121℃×20分間滅菌した。
(3)オートクレーブ釜内圧が低下後、脱気バルプを開けた。
3.サンプル検体調製は下記手順により行った。
(1)予め無菌ブース内紫外線殺菌した上皿天秤分銅を用意した。
(2)滅菌した100mLサンプル瓶滅菌済みスパチュラで約20gのサンプリング分注した。
(3)殺菌した100mL三角フラスコと栓、スパチュラ、殺菌済み0.85%生理食塩水(100mLフラスコ)、供試サンプルを無菌ブース内に準備した。
(4)上皿天秤で殺菌済み100mL三角フラスコにサンプル0.5gを滅菌済みスパチュラで秤取した。なお、菌数が多いサンプルの場合には適宜希釈して供試する。
(5)サンプルを含む100mL三角フラスコに滅菌済み0.85%生理食塩水を加え、手で振り振とう機に1時間かけて供試検体を調製した。
(6)滅菌済みシャーレ3枚に滅菌済み10mLメスピペットで供試検体から各1mLずつ検体を採取した。
4.培養、及び、菌数測定
(1)3枚のシャーレに予め溶解殺菌、保温した標準寒天培地を約20mLずつ素早く流し込み、サンプルと培地とを混合した。
(2)寒天培地が固まるまで静置した。
(3)シャーレを倒置して、37℃のふ卵器で48時間±3時間培養後、コロニーカウントした。
(4)菌数/gは、(3枚のシャーレに発生した菌数/3)×100にて算出した。

0056

臭気測定≫
臭気(異臭の有無)については、以下の方法に従って判定を行った。
社内パネラー5人(パネラーA〜E: 30代男性、30代男性、20代男性、40代女性、20代女性)によって、各サンプルについて異臭の有無についてサンプル名を隠したブラインド評価を実施して臭気の判定を行った。
[判定]
3 …をつく刺激臭あり
2 …不快臭あり
1 … わずかな異臭或いは不快臭あり
0 … 不快臭を感じない

0057

更に、実施例、並びに比較例で得られた調製直後のセルロースナノファイバー水分散体(固形分1重量%)を200mのマヨネーズ瓶に取り分けフタをしてそれぞれ25℃、40℃にて30日間放置した後、各サンプルについて、上記操作に従って同様にセルロースナノファイバー水分散体の粘度測定、一般細菌数測定、臭気判定を行った。

0058

≪評価結果 1≫

0059

≪評価結果 2≫
実施例1、実施例3、実施例5で得られたセルロースナノファイバー水分散体について、外部分析試験機関にて日本薬局方に基づく大腸菌群真菌黄色ブドウ球菌緑膿菌の分析試験を行い、以下の結果を得た。

実施例

0060

本発明のセルロースナノファイバー分散体の製造方法により得られたセルロースナノファイバーは、経時的な粘度低下や異臭発生、外観劣化を抑制されていることが分かる。一方殺菌工程を行なわなかった比較例1は、粘度低下が見られ、細菌数、臭気が高いことが分かる。殺菌工程を行なわなかった比較例2は、細菌数、臭気が高いことが分かる。殺菌工程の開始温度が低い比較例3は、細菌数、臭気が高いことが分かる。

0061

本発明のセルロースナノファイバー水分散体は、主に、増粘剤、ゲル化剤保形剤として用いられるものであり、例えば、クリーム状、ゲル状、乳液状あるいは液体状の剤型を有する各種製品(食品、化粧料、医薬品、農薬トイレタリー用品、スプレー剤塗料等)の増粘剤等として好適に用いることができる。具体的には、食品ではアイスクリームアイスミルクラクトアイスアイスバーシャーベットフローズンヨーグルトソフトクリーム等の氷菓ゼリープリン、等のゲル状食品ハンバーグ蒲鉾、ちくわ、つみれ、ベーコンソーセージサラミソーセージハム類、等の練り食品菓子パンサンドイッチなどの具材フィリング)、ホイップドクリーム、化粧料では、化粧水、乳液、コールドクリームバニシングクリームマッサージクリームエモリエントクリームクレンジングクリーム美容液パックファンデーションサンスクリーン化粧料サンタン化粧料、モイスチャークリームハンドクリーム美白乳液、各種ローション等の皮膚用化粧料シャンプーリンスヘアコンディショナーリンスインシャンプーヘアスタイリング剤ヘアフォームジェル状整髪料等)、ヘアトリートメント剤ヘアクリームトリートメントローション等)、染毛剤ローションタイプ育毛剤あるいは養毛剤等の毛髪用化粧料、さらにはハンドクリーナーのような洗浄剤プレシェーブローションアフターシェーブローション、その他、自動車用室内用芳香剤脱臭剤歯磨剤軟膏、貼布剤、農薬、スプレー剤、塗料等の用途に用いることができる。また、発明のセルロースナノファイバー水分散体は各種用途分野の乳化安定性や分散安定性を所望する各種製品の乳化安定化剤や分散安定化剤として好適に用いることができる。また防腐剤抗菌剤静菌剤など使用することなく殺菌することができるので、食品や化粧品、医薬、医療分野での使用において防腐剤の使用が制限される場合や、使用可能な防腐剤の種類が限定される製品についても、好適に用いることができる。

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