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技術 脂質の解析方法

出願人 花王株式会社
発明者 辻村久古川大輔
出願日 2014年9月11日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2014-185038
公開日 2016年4月21日 (4年8ヶ月経過) 公開番号 2016-057220
状態 特許登録済
技術分野 その他の電気的手段による材料の調査、分析
主要キーワード イオン化抑制 イオン化促進剤 シースガス流量 内部要因 乾燥ガス流量 インフュージョン法 最終溶解 シガレットペーパー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年4月21日)のものです。
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図面 (6)

課題

試料溶液に含まれる共存成分によるマトリクス効果を抑制するとともに過酸化脂質などの不安定成分の変性や分解を抑制し、脂質の検出感度を向上させ、脂質を分子種ごとに網羅的かつ迅速に検出する、脂質の解析方法を提供する。

解決手段

質量分析装置を用いたショットガン分析法に付して試料溶液に含まれる脂質を網羅的に解析する脂質の解析方法であって、試料溶液と、酢酸アンモニウム及びギ酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のイオン化促進剤フローインジェクション法により質量分析装置に導入し、前記イオン化促進剤の存在下で脂質の質量分析を行う、脂質の解析方法

概要

背景

脂質の1種である皮脂は、皮膚最表面の保護膜として機能する。その一方で皮脂は、肌のべたつきや炎症の原因ともなる。そのため皮脂は、皮脂量が多すぎても少なすぎても、皮膚に影響を及ぼす成分である。また脂質は、生体膜の主要な構成成分の1種である。さらに脂質は、生体エネルギー源となるだけでなく、生体防御や神経シグナルとしても重要な役割を担っている。
なお、内部要因年齢性別人種ホルモン食物など)や外部要因(温度・紫外線など)によって脂質の組成や脂質の分泌量が変化する。そのため脂質と肌質などとの関連性を見出すためには、圧倒的多数の検体分析し統計的に皮脂を解析することが必要である。

脂質はグリセリドワックスリン脂質糖脂質などに大別される。そして脂質を構成する脂肪酸は、その炭素鎖長不飽和度の組み合わせが多様である。そのため、同じグループ内の分子群であっても、物理化学的性質が大きく異なる。したがって、脂質を一斉に分析する網羅的解析リピドミクス)は、大きな困難を伴う。

皮脂などの脂質を網羅的に解析する方法には、圧倒的多数の検体を短期間で分析できる迅速性、脂質のクラスや構成する脂肪酸を特定する詳細解析、高感度性などの要素が求められる。
従来の脂質の解析方法としては、Sebutape(登録商標)を用いて皮脂の総量を解析する方法や、液体クロマトグラフィーにより試料溶液に含まれる脂質を分離し、分離した脂質に対して質量分析などを行う方法(以下、「LC/MS法」ともいう)が知られている。しかし、Sebutape(登録商標)を用いて皮脂の総量を解析する方法では脂質の含有量の情報しか得られず、脂質の詳細な情報を得ることができない。また、LC/MS法では脂質の詳細な情報が得られるものの、液体クロマトグラフィーを用いた測定対象物質の分離を行うため、分析に長時間要する。

一方で、上記問題点を解決した脂質の網羅的な解析方法として、液体クロマトグラフィーによらず、試料溶液を直接質量分析装置に導入して質量分析を行う、Direct-MS/MSの技術による脂質の解析方法(以下、「ショットガンリピドミクス」ともいう)が知られている。このショットガンリピドミクスは、近年の質量分析装置発達により普及した技術である。
ショットガンリピドミクスは液体クロマトグラフィーによらない解析方法であるので、迅速性に優れる。また、質量を分析することで脂質種を同定することができるので、一度の分析で多数の脂質を網羅的に解析することができ、スループット性に優れた技術である。例えば、非特許文献1には、血液試料に含まれる脂質をショットガンリピドミクスにより解析する方法が記載されている。

概要

試料溶液に含まれる共存成分によるマトリクス効果を抑制するとともに過酸化脂質などの不安定成分の変性や分解を抑制し、脂質の検出感度を向上させ、脂質を分子種ごとに網羅的かつ迅速に検出する、脂質の解析方法を提供する。質量分析装置を用いたショットガン分析法に付して試料溶液に含まれる脂質を網羅的に解析する脂質の解析方法であって、試料溶液と、酢酸アンモニウム及びギ酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のイオン化促進剤フローインジェクション法により質量分析装置に導入し、前記イオン化促進剤の存在下で脂質の質量分析を行う、脂質の解析方法なし

目的

本発明は、試料溶液に含まれる共存成分によるマトリクス効果を抑制するとともに過酸化脂質などの不安定成分の変性や分解を抑制し、脂質の検出感度を向上させ、脂質を分子種ごとに網羅的かつ迅速に検出する、脂質の解析方法の提供を課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

質量分析装置を用いたショットガン分析法に付して試料溶液に含まれる脂質を網羅的に解析する脂質の解析方法であって、試料溶液と、酢酸アンモニウム及びギ酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のイオン化促進剤フローインジェクション法により質量分析装置に導入し、前記イオン化促進剤の存在下で脂質の質量分析を行う、脂質の解析方法。

請求項2

前記イオン化促進剤が酢酸アンモニウムである、請求項1に記載の脂質の解析方法。

請求項3

質量分析を行う際の、試料溶液に共存させる酢酸アンモニウムの濃度が、1mM以上、100mM以下、である、請求項2に記載の脂質の解析方法。

請求項4

前記質量分析装置が、多次元検出モードを備えた四重極型質量分析装置である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の脂質の解析方法。

請求項5

前記質量分析装置における脂質のイオン化方法が、エレクトロスプレーイオン化法である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の脂質の解析方法。

技術分野

0001

本発明は、脂質の解析方法に関する。

背景技術

0002

脂質の1種である皮脂は、皮膚最表面の保護膜として機能する。その一方で皮脂は、肌のべたつきや炎症の原因ともなる。そのため皮脂は、皮脂量が多すぎても少なすぎても、皮膚に影響を及ぼす成分である。また脂質は、生体膜の主要な構成成分の1種である。さらに脂質は、生体エネルギー源となるだけでなく、生体防御や神経シグナルとしても重要な役割を担っている。
なお、内部要因年齢性別人種ホルモン食物など)や外部要因(温度・紫外線など)によって脂質の組成や脂質の分泌量が変化する。そのため脂質と肌質などとの関連性を見出すためには、圧倒的多数の検体分析し統計的に皮脂を解析することが必要である。

0003

脂質はグリセリドワックスリン脂質糖脂質などに大別される。そして脂質を構成する脂肪酸は、その炭素鎖長不飽和度の組み合わせが多様である。そのため、同じグループ内の分子群であっても、物理化学的性質が大きく異なる。したがって、脂質を一斉に分析する網羅的解析リピドミクス)は、大きな困難を伴う。

0004

皮脂などの脂質を網羅的に解析する方法には、圧倒的多数の検体を短期間で分析できる迅速性、脂質のクラスや構成する脂肪酸を特定する詳細解析、高感度性などの要素が求められる。
従来の脂質の解析方法としては、Sebutape(登録商標)を用いて皮脂の総量を解析する方法や、液体クロマトグラフィーにより試料溶液に含まれる脂質を分離し、分離した脂質に対して質量分析などを行う方法(以下、「LC/MS法」ともいう)が知られている。しかし、Sebutape(登録商標)を用いて皮脂の総量を解析する方法では脂質の含有量の情報しか得られず、脂質の詳細な情報を得ることができない。また、LC/MS法では脂質の詳細な情報が得られるものの、液体クロマトグラフィーを用いた測定対象物質の分離を行うため、分析に長時間要する。

0005

一方で、上記問題点を解決した脂質の網羅的な解析方法として、液体クロマトグラフィーによらず、試料溶液を直接質量分析装置に導入して質量分析を行う、Direct-MS/MSの技術による脂質の解析方法(以下、「ショットガンリピドミクス」ともいう)が知られている。このショットガンリピドミクスは、近年の質量分析装置発達により普及した技術である。
ショットガンリピドミクスは液体クロマトグラフィーによらない解析方法であるので、迅速性に優れる。また、質量を分析することで脂質種を同定することができるので、一度の分析で多数の脂質を網羅的に解析することができ、スループット性に優れた技術である。例えば、非特許文献1には、血液試料に含まれる脂質をショットガンリピドミクスにより解析する方法が記載されている。

先行技術

0006

K.Yang et al.,Anal.Chem.,2009,vol.81,p.4356-4368

発明が解決しようとする課題

0007

前記Direct-MS/MSでは、試料溶液に含まれる全成分が共溶出する。そのため、共存成分によるマトリクス効果イオン化抑制)が懸念される。すなわち、測定感度標準溶液と比較して増大したり減少したりする場合がある。このようなマトリクス効果を抑制するためには、試料溶液の濃度を可能な限り低くする必要がある。したがってマトリクス効果を抑制して脂質を解析するには、脂質の測定感度を向上させることが不可欠である。
また、肌質に大きな影響を及ぼす脂質成分の1種として、過酸化脂質が挙げられる。皮脂を構成する脂質のうち過酸化脂質が占める割合はごくわずかである。しかし、過酸化脂質は、肌の老化シワシミ、たるみといった症状、ニキビ体臭の原因ともなる成分である。さらに過酸化脂質からは、変異原性発癌性を有する短鎖アルデヒドが生成される。
したがってショットガンリピドミクスにおいては、マトリクス効果を抑制し、過酸化脂質も含めた各種脂質の検出感度を向上させることが必要となる。

0008

非特許文献1に記載の発明では、生体由来ナトリウムイオンの影響を最小限に抑えて脂質の検出感度を向上させるため、水酸化リチウムを添加した測定試料インフュージョン法により質量分析装置に導入することが記載されている。
しかし、水酸化リチウムを試料溶液に添加すると、過酸化脂質などの酸化物(不安定成分)の変性や分解が誘発されやすい。そのため、過酸化脂質の検出感度が低下してしまい、肌質に大きな影響を及ぼす過酸化脂質について正確に解析することが困難となる。

0009

そこで本発明は、試料溶液に含まれる共存成分によるマトリクス効果を抑制するとともに過酸化脂質などの不安定成分の変性や分解を抑制し、脂質の検出感度を向上させ、脂質を分子種ごとに網羅的かつ迅速に検出する、脂質の解析方法の提供を課題とする。

課題を解決するための手段

0010

上記課題に鑑み、本発明者らは鋭意検討を行った。
その結果、ショットガンリピドミクスにおいて、試料溶液と、酢酸アンモニウムギ酸アンモニウムなどのイオン化促進剤フローインジェクション法により質量分析装置に導入し、各種脂質を含む試料溶液の質量分析を行うと、マトリクス効果を抑制するとともに過酸化脂質の変性や分解を抑制し、脂質解析の高感度化と正確性の向上を実現できることを見出した。
本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至ったものである。

0011

本発明は、質量分析装置を用いたショットガン分析法に付して試料溶液に含まれる脂質を網羅的に解析する脂質の解析方法であって、試料溶液と、酢酸アンモニウム及びギ酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のイオン化促進剤をフローインジェクション法により質量分析装置に導入し、前記イオン化促進剤の存在下で脂質の質量分析を行う、脂質の解析方法に関する。

発明の効果

0012

本発明の脂質の解析方法は、マトリクス効果を抑制するとともに過酸化脂質などの不安定成分の変性や分解を抑制し、脂質の検出感度を向上させ、脂質を物質種ごとに網羅的かつ迅速に検出することができる。

図面の簡単な説明

0013

UV照射後SQ酸化物含有標準品の分析結果を示すグラフであり、図1(a)はLC/ESI-MS(MRM)により得られたトータルイオンクロマトグラムを示し、図1(b)はLC/RIDにより得られたクロマトグラムを示す。
下記に示す実施例3のScan測定から得られた各試料マススペクトル上段:Positiveモード、下段:Negativeモード)であり、図2(a)は皮脂採取シガレットペーパー溶媒抽出液内部標準物質を含む)のマススペクトルを示し、図2(b)は抽出溶媒(内部標準物質を含む)のマススペクトルを示し、図2(c)は皮脂未採取のシガレットペーパーの溶媒抽出液(内部標準物質を含む)のマススペクトルを示す。
シガレットペーパー面積と、シガレットペーパーに含まれるFFA由来信号強度との関係性を示すグラフである。
事前洗浄裁断を行ったシガレットペーパーの溶媒抽出液(内部標準物質を含む)のマススペクトル(上段:Positiveモード、下段:Negativeモード)を示す。
皮脂と各種イオン化促進剤(図5(a):イオン化促進剤なし、図5(b):酢酸図5(c):ギ酸図5(d):酢酸アンモニウム、図5(e):ギ酸アンモニウム)との混合状態における皮脂の含有量の経時変化を示すグラフである。
皮脂と、異なる濃度の酢酸アンモニウムとの混合状態におけるDGの含有量の経時変化を示すグラフである。

0014

本発明における「質量分析」とは、測定対象物質である脂質の定量値を絶対値又は相対値で算出し分析することを含む概念である。
また本発明における「試料溶液」とは、複数種の脂質を含む試料溶液であり、リピドミクスの対象となる生体由来の試料が好ましい。試料溶液の例としては、血液(血清血漿)、尿、体液培養液細胞組織抽出物、ヒトなどの皮膚から採取した皮脂を有機溶媒で抽出した皮脂抽出物などが挙げられる。

0015

本発明における「ショットガン分析法」とは、液体クロマトグラフによる測定対象成分の分離を介さず、試料溶液を直接質量分析装置に導入して脂質の質量分析を行い、試料溶液に含まれる複数種の脂質を網羅的に同定して分析する方法を指す。ショットガン分析法によれば、用いる質量分析装置の性能により、数十〜数千種の脂質を一度の分析で迅速に同定することができる。

0016

ショットガン分析法に付す試料溶液の調製方法に特に制限はなく、常法に従い適宜調製することができる。例えば皮膚表面に存在する皮脂の解析を行う場合、皮膚から採取した皮脂をクロロホルムメタノールヘキサンなどの有機溶媒で抽出し、試料溶液を調製することができる。

0017

本発明の脂質の解析方法では、酢酸アンモニウム及びギ酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のイオン化促進剤の存在下で脂質の質量分析を行う。
前述したように、Direct-MS/MSにおいて、共存成分によるマトリクス効果が懸念される。このマトリクス効果を抑制するためには、試料濃度を可能な限り低くする必要があり、そのためには脂質を高感度で検出することが不可欠である。そこで本発明では、試料溶液に前記イオン化促進剤を共存させて脂質のイオン化を促進することで、脂質の検出感度を向上させる。これにより、脂質濃度の低い試料溶液に対して脂質の解析を可能とする。

0018

前記イオン化促進剤として、酢酸アンモニウム及びギ酸アンモニウムのいずれか1種を用いてもよいし、酢酸アンモニウム及びギ酸アンモニウムを組合せて用いてもよい。本発明では、前記イオン化促進剤は酢酸アンモニウムであることが好ましい。

0019

ショットガン分析法において、質量分析装置に試料溶液とイオン化促進剤を導入する方法としては、インフュージョン法や、フローインジェクション法が挙げられる。
ここで「インフュージョン法」とは、液体クロマトグラフを通さずに、イオン化促進剤を添加した試料溶液を連続的に質量分析装置に導入する方法である。これに対し「フローインジェクション法」とは、質量分析装置に連結された細いチューブ内を連続的に流れるイオン化促進剤を含むキャリアー溶液移動相)中に試料溶液を導入し、混合溶液として質量分析装置に導入する方法である。
これら方法のうち、本発明において質量分析装置に試料溶液とイオン化促進剤を導入する方法として、フローインジェクション法を採用する。フローインジェクション法により、質量分析を行う前に試料溶液に含まれる脂質とイオン化促進剤とが共存する時間を短縮し、イオン化促進剤の作用による脂質の変性や劣化等を抑制することができる。特に、このような構成とすることで、過酸化脂質などの不安定成分の変性や分解を抑制し、脂質解析の正確性を向上させることができる。

0020

ここで「過酸化脂質」とは、脂質が活性酸素によって酸化されたものの総称であり、脂質の不飽和結合に対してハイドロペルオキシラジカル等の活性酸素が反応して生成される。ヒトの皮膚に存在する脂質(皮脂)に占める過酸化脂質の割合はごくわずかである。しかし過酸化脂質は、シワ、くすみ、乾燥、バリア機能の低下、炎症(にきびフケ)、体臭など様々な肌トラブルを引き起こす原因物質の1種である。このように、皮脂と肌質の関連性を詳細に解析する上で過酸化脂質は非常に重要な成分である。したがって、ヒトの皮膚から採取した皮脂に対してリミドミクスを行い、肌質を評価する場合、過酸化脂質も測定対象とする必要がある。
なお本明細書おける過酸化脂質の具体例としては、スクアレン(以下、単に「SQ」ともいう)の酸化物が代表的である。ただし、全ての脂質由来からの過酸化脂質が本明細書おける過酸化脂質の対象となる。

0021

本発明において試料溶液に共存させるイオン化促進剤の濃度について特に制限はなく、適宜設定することができる。例えば、前記イオン化促進剤が酢酸アンモニウムの場合、試料溶液中に共存させる酢酸アンモニウムの濃度が0.1mM以上、好ましくは1mM以上、200mM以下、好ましくは100mM以下、となるよう、過酸化脂質の変性や分解の防止の観点から適宜設定することができる。

0022

本発明で用いる質量分析装置は、ショットガン分析法によるリピドミクスで通常用いられる質量分析装置を用いることができる。
質量分析装置の具体例としては、フーリエ変換型質量分析装置、飛行時間型質量分析装置イオントラップ型質量分析装置磁場偏向型質量分析装置、四重極型質量分析装置、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴型質量分析装置、加速器質量分析装置、タンデム型質量分析装置が挙げられる。
これらのうち、測定する脂質のクラスごとに検出モードを変更でき、複雑なスペクトル情報から対象成分のみを選択的に抽出することができる点で、多次元検出モードを備えた四重極型質量分析装置が好ましい。

0023

また本発明で用いる質量分析装置において、脂質をイオン化する方法としては通常のイオン化方法より適宜選択することができる。具体例としては、エレクトロスプレーイオン化法大気圧化学イオン化法、大気圧光イオン化法電子イオン化法化学イオン化法、高速原子衝撃法、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法などが挙げられる。これらのうち本発明では、検出感度の観点からエレクトロスプレーイオン化法が好ましい。

0024

本発明の脂質の解析方法により皮膚表面に存在する皮脂の解析を行う場合、適当な器具を用いて皮膚から皮脂を採取する。皮膚から皮脂を採取する器具としては特に制限はなく、具体例としてパルプなどを原料とする薄葉紙(シガレットペーパー、あぶらとり紙など)や綿棒などが挙げられる。

0025

薄葉紙や綿棒を用いて採取した皮脂の試料溶液を調製する場合、試料溶液に薄葉紙や綿棒由来の脂質が混入する場合がある。このような脂質が試料溶液に混入するのを防止するため、用いる薄葉紙や綿棒に予め脱脂処理を施すことが好ましい。
薄葉紙や綿棒の脱脂処理方法に特に制限はなく、クロロホルム、メタノールなどの有機溶媒による洗浄処理などが挙げられる。

0026

薄葉紙を用いて皮脂を採取する場合、必要最小面積にした薄葉紙を用いることが好ましい。必要最小面積にした薄葉紙を用いると、薄葉紙由来の脂質の混入を抑制できるだけではなく、採取した皮脂の試料溶液を調製する際に用いる溶媒が少量で済み、試料溶液の調製操作を簡略化できる。

0027

本発明により、1試料あたり約15分という短時間で解析が可能な、スループット性に優れた皮脂の解析方法を行うことができる。本発明の脂質の解析方法を用いれば、例えば1000点の試料を分析しても2週間弱で分析することが可能となる。

0028

本発明の脂質の解析方法によれば、肌質に大きな影響を与える過酸化脂質も含め、皮膚の保護膜を構成する脂質を網羅的に解析することができる。したがって、本発明の脂質の解析方法により得られた結果に基づいて、肌質を評価することができる。

0029

上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の脂質の解析方法、及び肌質の評価方法を開示する。

0030

<1>質量分析装置を用いたショットガン分析法に付して試料溶液に含まれる脂質を網羅的に解析する脂質の解析方法であって、試料溶液と、酢酸アンモニウム及びギ酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のイオン化促進剤をフローインジェクション法により質量分析装置に導入し、前記イオン化促進剤の存在下で脂質の質量分析を行う、脂質の解析方法。

0031

<2>前記イオン化促進剤が酢酸アンモニウムである、前記<1>項に記載の脂質の解析方法。
<3>質量分析を行う際の、試料溶液に共存させる酢酸アンモニウムの濃度が、0.1mM以上、好ましくは1mM以上、200mM以下、好ましくは100mM以下、である、前記<2>項に記載の脂質の解析方法。
<4>前記質量分析装置が、多次元検出モードを備えた四重極型質量分析装置である、前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の脂質の解析方法。
<5>前記質量分析装置における脂質のイオン化方法が、エレクトロスプレーイオン化法である、前記<1>〜<4>のいずれか1項に記載の脂質の解析方法。
<6>前記試料溶液が、ヒトの皮膚から採取した皮脂を有機溶媒で抽出した皮脂抽出物である、前記<1>〜<5>のいずれか1項に記載の脂質の解析方法。
<7>前記脂質が、ヒトの皮膚から採取した皮脂である、前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載の脂質の解析方法。
<8>前記皮脂が、麻やパルプなどを原料とする薄葉紙、好ましくはシガレットペーパー若しくはあぶらとり紙、又は綿棒を用いて、皮膚から採取した皮脂である、前記<7>項に記載の脂質の解析方法。
<9>用いる薄葉紙及び綿棒に予め脱脂処理を施す、前記<8>項に記載の脂質の解析方法。
<10>必要最小面積にした薄葉紙を用いて皮脂を採取する、前記<8>又は<9>項に記載の脂質の解析方法。
<11>ヒトの皮膚から採取した皮脂に対して前記<1>〜<10>のいずれか1項に記載の脂質の解析方法を行い、解析した結果に基づいて皮膚の肌質を評価する、肌質の評価方法。

0032

以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。

0033

試験例)
下記に示す方法により、酸化脂質の標準品としてSQ酸化物を調製した。
SQ標準試薬商品名:スクアレン、Extrasynthese.S.A社製)を透明スクリュー管に移し、UV光照射照射条件:254nm、24時間)することで、SQ酸化物含有標準品を調製した。そして、UV照射後のSQ酸化物含有標準品をメタノールに溶解後、LC/MS/MS(MRM)で分析した。その結果を図1(a)に示す。
その結果、SQの他に、SQのモノ酸化体(SQ-OOH)及びSQのエポキシ体(SQ-epoxide)が観測された(図1(a)参照)。

0034

そこで、ほぼ等重量感度を示す示差屈折率検出器(RID)で同試薬溶液濃度はLC/MS/MS(MRM)で分析した場合とは異なり、RIDでの分析した場合の方が1万倍程度溶液濃度が濃い)を測定し、UV未照射のSQ試薬を用いて、3成分(SQ、SQ-epoxide、SQ-OOH)ともにSQとして定量した。その結果を図1(b)に示す。
このようにして、SQ酸化物の存在量を確認したSQ酸化物含有標準品を、下記に示すDirect-MS/MSでの酸化SQ定量用の標準試料として用いた。

0035

(実施例1)
シガレットペーパー(商品名:Rizla/Blue、7cm×3.6cm)を8等分に裁断(1.75cm×1.8cm)した。そして、裁断したシガレットペーパーをガラス瓶に入れ、クロロホルム/メタノール=1/1(体積比溶液を適当量加えて超音波処理(約10分)後、溶媒を除去した。この操作を2〜3回繰り返し、最終的に窒素気流下でシガレットペーパーを乾燥させた。

0036

健常男性の額及びに、前述の処理を施したシガレットペーパーを5mLスクリュー管(商品名:マルエム/No.2)の底面で10秒間押し付け、皮脂を採取した(採取面積=1.77cm2)。皮脂の抽出及び殺菌を目的として、皮脂採取直後のシガレットペーパーを5mLスクリュー管内のクロロホルム/メタノール=1/1(体積比)溶液1mLに浸漬させ、室温で10分間超音波処理した。

0037

栓付試験管内部標準混合液(TAG(トリアシルグリセロール)群の内部標準物質としてのTAG-C39:0、DAG(ジアシルグリセロール)群の内部標準物質としてのDAG-C26:0、FFA(遊離脂肪酸)群の内部標準物質としてのFFA-C12:0-d3、WE(ワックスエステル)群の内部標準物質としてのWE-C28:1、ChE(コレステロールエステル)群の内部標準物質としてのChE-C10:0、及びSQの内部標準物質としてのChE-C2:0の混合溶液)200μLを加え、窒素気流下にて溶媒留去した。ここに、前記皮脂の抽出液(全量1mL)を栓付試験管に移し、皮脂試料溶液を調製した。

0038

調製した皮脂試料溶液をフローインジェクション法により下記質量分析装置に導入し、下記の条件下でDirect-MS/MSを行い、各種脂質(TAG、TAG-OOH(トリアシルグリセロールのモノ過酸化体)、FFA、WE、ChE、SQ、SQ-OOH、SQ-epoxide、DAG)の検出及び定量を行った。その結果を表1〜18に示す。

(Direct-MS/MS条件)
装置:LC/1200シリーズ質量分析計/6460トリプル四重極(全てAgilent製)
移動相:15mmol/L酢酸アンモニウム含有クロロホルム/メタノール=1/1(体積比)
移動相流速:0.2mL/min
注入量:1μL
検出:イオン化法=ESI、乾燥ガス温度=300℃、乾燥ガス流量=5L/min、ネブライザー圧力=45psi、シースガス温度=250℃、シースガス流量=11L/min、ネブライザー電圧=0V、キャピラリー電圧=3500V

(質量分析装置の検出モード)
トリグリセリド(TAG):中性分子として脱離した脂肪酸から分子を検出するNeutral Loss Scan
WE:構成脂肪酸由来のプロダクトイオンから分子を検出するPrecursor Ion Scan
ChE:コレステロール骨格由来のプロダクトイオンから分子を検出するPrecursor Ion Scan
ジグリセリド(DG):脱離した水酸基から分子を検出するNeutral Loss Scan
SQ:MRM
FFA:Scan(Negative ion mode)

0039

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0057

表1〜18に示すように、過酸化脂質の1種であるSQも含め、皮脂を分子種ごとに網羅的に検出し、定量することができた。なお、表1〜18に示す各種脂質の解析は15分で完了した。
すなわち、本発明によれば、過酸化脂質の変性や分解を抑制して脂質の検出感度を向上させ、脂質を分子種ごとに網羅的かつ迅速に同定し、定量することができる。

0058

(実施例2)
実施例1で用いた移動相に含まれる酢酸アンモニウムの濃度を、1mmol/L、10mmol/L、又は100mmol/Lに代えた以外は実施例1と同様の試験を行った。そして、酢酸アンモニウムの濃度が1mmol/Lの場合の各種脂質の検出強度を「1」とした際の各濃度の相対検出強度を算出した。その結果を表19に示す。

0059

0060

表19に示すように、酢酸アンモニウム添加量が10mmol/Lの場合に最も高い検出感度を示した。すなわち、移動相への酢酸アンモニウム添加量が約10mmol/Lの場合に最大の検出感度になることが確認された。

0061

(実施例3)
5mLスクリュー管(商品名:マルエム/No.2)を用いて、額にシガレットペーパー(商品名:Rizla/Blue、7cm×3.6cm)を10秒間押し付け、皮脂を採取した(採取面積=1.77cm2)。皮脂を採取したシガレットペーパーをクロロホルム/メタノール=1/1(体積比)溶液5mLに浸漬し、超音波で10分処理し、抽出液を試験管に移した。この操作を2回繰り返し、抽出液を合わせて窒素気流下で乾固させた。
皮脂未採取のシガレットペーパーにおいても同様の抽出操作を実施した。また、シガレットペーパーなしの状態で抽出操作のみを実施した溶液も準備した。
これら3試料において、内部標準を加えてクロロホルム/メタノール=1/1(体積比)溶液に溶解し、実施例1と同様の条件下でDirect-MS/MSにてScan測定を実施した。その結果を図2(a)〜(c)に示す。

0062

図2(c)に示すように、皮脂未採取のシガレットペーパーの抽出物からもTAGや脂肪酸(特にC16:0、C18:0)が確認された。さらに図2(b)に示すように、シガレットペーパーを含めない抽出操作のみでは脂質由来の信号が確認されなかった。これらの結果から、シガレットペーパー自体から皮脂成分が混入することを示している。

0063

また、シガレットペーパーの面積を1/2(12.6cm2)にしたもの、1/4(6.3cm2)にしたもので同様の抽出操作を実施した(皮脂未採取、内部標準添加量や最終溶解量は等倍時と同様)。その結果を図3に示す。
図3に示すように、皮脂採取面積は同じであるにもかかわらず、使用したシガレットペーパーの面積に応じて脂肪酸の強度比増減することが確認された。

0064

以上の結果から、シガレットペーパーに由来する脂質が測定試料に混入する場合があることが確認された。

0065

シガレットペーパー(商品名:Rizla/Blue、7cm×3.6cm)のサイズを8等分(1.75cm×1.8cm=3.15cm2)に裁断した。裁断したシガレットペーパーに対して実施例1と同様に事前洗浄を行い、クロロホルム/メタノール=1/1(体積比)溶液を1mL加えて超音波で10分処理した。その後、実施例1と同様の条件下でDirect-MS/MSにてScan測定を実施した。その結果を図4に示す。
図4から明らかなように、シガレットペーパーの事前洗浄と裁断によって、図2(c)のスペクトルと比較して、TAGや脂肪酸由来のスペクトルがほぼ消失した。すなわちシガレットペーパーの事前洗浄と裁断によって、シガレットペーパー由来の脂肪酸は検出下限以下となり、Scan/Positive ion modeにおいてもノイズが大幅に低減した。したがって、シガレットペーパーを脂質の採取が可能な程度まで小さく裁断し、事前にクロロホルム/メタノール洗浄することで、シガレットペーパー由来の脂質の混入を大幅に減少させることができた。

0066

シガレットペーパー(商品名:Rizla/Blue、7cm×3.6cm)のサイズを8等分(1.75cm×1.8cm=3.15cm2)に裁断した。その後、裁断したシガレットペーパーに対して実施例1と同様に事前洗浄を行った。
5mLスクリュー管(商品名:マルエム/No.2)を用いて、額に前記シガレットペーパーを10秒間押し付け、皮脂を採取した(採取面積=1.77cm2)。採取した皮脂をクロロホルム/メタノール=1/1(体積比)溶液1mLで3回抽出(超音波10分)した。そして、各々1回目、2回目、3回目の抽出液を実施例1と同様の条件下でDirect-MS/MSに付して各脂質分子を分析した(各n=6)。3回抽出の合計を総皮脂量とし、総皮脂量に対する1回目の皮脂抽出率を算出した。その結果を表20に示す。

0067

0068

表20に示すように、全脂質分子において94%以上の抽出率を示した。即ち、1/8面積のシガレットペーパーをクロロホルム/メタノール=1/1(体積比)溶液1mLで抽出することで、1回の抽出操作で9割以上の皮脂を回収できることが明らかとなり、試料調製に要する労力と時間を大幅に削減することが可能となった。

0069

(比較例)
本発明でフローインジェクション方式を採用した利点として、脂質とイオン化促進剤とが共存する時間を短縮し、イオン化促進剤の作用による脂質の変性や劣化等を抑制することができる点にある。
そこで、実際にイオン化促進剤と脂質の混在状態で、どの脂質がどの程度変性するのかを確認した。

0070

実施例1と同様に事前洗浄と裁断を施したシガレットペーパー5枚を用いて、額5ヶ所から皮脂採取した。これらをまとめて抽出した後、抽出液を5等分していた。
このように採取した皮脂と、一般的にLC/MSやLC/MS/MSで用いられる各種イオン化促進剤(酢酸、ギ酸、酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム)をイオン化促進剤の終濃度が100mmol/Lになるように試験管内で混合した。そして、混合直後(0時間)、24時間後、48時間後・・・と同じ溶液を実施例1で用いた質量分析装置に導入した。この操作により、インフュージョン方式で起こるであろう状況を作り出した。
混合直後に分析した各試料溶液のSQ酸化物及びDGの定量値を「1」としたときの、各時間での相対定量値を算出した(n=6)。その結果を図5に示す。

0071

図5に示すように、皮脂成分とイオン化促進剤が長期間共存した状態では、SQ酸化物やDGの組成が徐々に変化し、本来の皮脂組成を反映しない可能性が示唆された。
具体的には、図5(b)及び(c)に示すように、イオン化促進剤として酸を用いた場合、SQ-epoxide量が時間の経過とともに減少した。一方、図5(d)及び(e)に示すように、イオン化促進剤として塩を用いた場合、トリグリセリド量が時間の経過とともに分解が進み、結果としてDAG量が増加した。
すなわち、予めイオン化促進剤と脂質を混合させるインフュージョン方式では、混合後すぐに測定する必要がある。一方、本発明のようなフローインジェクション方式では試料溶液にイオン化促進剤を混ぜる必要がない。そのため、試料溶液状態で即座に変性が生じることもなく、長期間安定的に試料溶液を分析することが可能である。

実施例

0072

また、酢酸アンモニウム濃度を1mmol/L、10mmol/L、又は100mmol/Lに変えて同様の試験を行い、DGの組成変化を確認した。その結果を図6に示す。
図6に示すように、酢酸アンモニウム濃度に応じてDG組成が増加する傾向が確認された。さらに、酢酸アンモニウムの濃度が1mmol/Lであっても長期共存状態下ではDG組成が変化することが明らかとなった。

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