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技術 膨張弁

出願人 株式会社不二工機
発明者 横田浩早川潤哉柳澤秀松田亮
出願日 2015年5月19日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2015-102086
公開日 2016年4月21日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2016-057055
状態 特許登録済
技術分野 圧縮機、蒸発器、凝縮器、流体循環装置
主要キーワード 後退面 感温式 上蓋部材 屈曲位置 温機構 圧力作動室 小径穴 充填部材
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年4月21日)のものです。
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図面 (9)

課題

弁本体頂部にカシメ部で固定したパワーエレメントに、結露した水滴が付着することを防止する膨張弁を提供する。

解決手段

高圧冷媒が導入される入口ポートと、該入口ポートに連通する弁室と、該弁室に開口する弁孔と、該弁孔の入口に形成される弁座と、前記弁孔を通過した冷媒が送り出される出口ポートとを有する弁本体と、前記弁座に対向して配設される弁部材と、該弁部材を操作する弁棒を駆動する作動ガス封入した圧力作動室を有するパワーエレメント100とを備える膨張弁であって、前記パワーエレメントは、前記弁本体に前記パワーエレメントを囲繞するカシメ部を介して取り付けられ、前記カシメ部の内側に位置するパワーエレメントの上面に充填部材200を設けた。

概要

背景

従来、自動車に搭載される空調装置等に用いる冷凍サイクルについては、設置スペース配管作業を省略するために、冷媒の通過量を温度に応じて調整する感温機構内蔵型の温度膨張弁が使用されている。このような膨張弁の弁本体は、高圧の冷媒が導入される入口ポートと、入口ポートに連通する弁室を有する。
弁室内に配設される球状の弁部材は、弁室に開口する弁孔弁座に対向し、パワーエレメントにより駆動される弁棒により操作されて、弁座との間の絞り通路開度を制御する。
また、弁孔を通った冷媒は、出口ポートから蒸発器側へ送られる。蒸発器から圧縮機側へ戻る冷媒は、弁本体に設けられた戻り通路を通過する。

弁本体の頂部には、パワーエレメントと称する弁部材の駆動機構装備される。パワーエレメントは、圧力作動室を形成する上蓋部材と圧力を受けて弾性変形する薄板ダイアフラム円盤状の受け部材で構成され、3つの部材を重ね合わせて円周部をTIG溶接手段などにより接合して形成される。
上蓋部材とダイアフラムで形成される圧力作動室には作動ガス封入される。このとき、圧力作動室に作動ガスを封入するために、上蓋部材の頂部に穴を設け、この穴から作動ガスを封入した後に鋼球等で穴を塞ぎプロジェクション溶接手段などによって圧力作動室を封止する。

上記のような従来の感温機構内蔵型の温度膨張弁は、その周囲に多数の部品密接状態で配置されるため、さらなる小型化が求められている。また、小型化することで製造コストを低減することができるという利点もある。
このような課題を解決したものとして、パワーエレメントの小型化を図った膨張弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された膨張弁のパワーエレメントは、上蓋部材と受け部材の間に挟まれて固定されるダイアフラムを有しており、上蓋部材、ダイアフラム、受け部材の外周部はレーザー溶接により接合される。
組み立てられたパワーエレメントは、弁本体の頂部に設けられた円筒部内に挿入され、カシメ加工により形成されるカシメ部により固定される。

概要

弁本体頂部にカシメ部で固定したパワーエレメントに、結露した水滴が付着することを防止する膨張弁を提供する。高圧の冷媒が導入される入口ポートと、該入口ポートに連通する弁室と、該弁室に開口する弁孔と、該弁孔の入口に形成される弁座と、前記弁孔を通過した冷媒が送り出される出口ポートとを有する弁本体と、前記弁座に対向して配設される弁部材と、該弁部材を操作する弁棒を駆動する作動ガスを封入した圧力作動室を有するパワーエレメント100とを備える膨張弁であって、前記パワーエレメントは、前記弁本体に前記パワーエレメントを囲繞するカシメ部を介して取り付けられ、前記カシメ部の内側に位置するパワーエレメントの上面に充填部材200を設けた。

目的

本発明の目的は、結露してもパワーエレメントの動作特性が変化しない膨張弁を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

高圧冷媒が導入される入口ポートと、該入口ポートに連通する弁室と、該弁室に開口する弁孔と、該弁孔の入口に形成される弁座と、前記弁孔を通過した冷媒が送り出される出口ポートとを有する弁本体と、前記弁座に対向して配設される弁部材と、該弁部材を操作する弁棒を駆動する作動ガス封入した圧力作動室を有するパワーエレメントとを備える膨張弁であって、前記パワーエレメントは、前記弁本体に前記パワーエレメントを囲繞するカシメ部を介して取り付けられ、前記カシメ部の内側に位置するパワーエレメントの上面に充填部材を設けたことを特徴とする膨張弁。

請求項2

前記充填部材は、前記カシメ部の少なくとも上端位置よりも高い位置まで充填されていることを特徴とする請求項1に記載の膨張弁。

請求項3

前記充填部材は、前記パワーエレメントの上面の中心部から前記カシメ部に向けて徐々に低くなるように傾斜して充填されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の膨張弁。

請求項4

前記充填部材は、前記パワーエレメントの上面をすべて覆うように形成されていることを特徴とする請求項3に記載の膨張弁。

請求項5

前記充填部材は、前記カシメ部の内側に位置する滞留部と、前記滞留部より高い領域の前記パワーエレメントの上面を覆う被膜部と、からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の膨張弁。

請求項6

前記パワーエレメントは、前記カシメ部の内側面と前記パワーエレメントの外側面との間に隙間を形成しないように、カシメ加工によって前記弁本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の膨張弁。

請求項7

前記パワーエレメントは、前記カシメ部の内側面と前記パワーエレメントの外側面との間に所定の隙間を形成して、カシメ加工によって前記弁本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の膨張弁。

請求項8

前記隙間は、前記カシメ部の内側面の前記パワーエレメントの外側面と対向する領域において、前記カシメ部の肉厚を減少させることによって形成されていることを特徴とする請求項7に記載の膨張弁。

請求項9

前記充填部材は、樹脂材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の膨張弁。

技術分野

0001

本発明は、冷凍サイクルに用いられる感温機構内蔵型の膨張弁に係わり、特には、簡素な構造であるにも関わらず動作特性の安定性を維持できる膨張弁に関する。

背景技術

0002

従来、自動車に搭載される空調装置等に用いる冷凍サイクルについては、設置スペース配管作業を省略するために、冷媒の通過量を温度に応じて調整する感温機構内蔵型の温度膨張弁が使用されている。このような膨張弁の弁本体は、高圧の冷媒が導入される入口ポートと、入口ポートに連通する弁室を有する。
弁室内に配設される球状の弁部材は、弁室に開口する弁孔弁座に対向し、パワーエレメントにより駆動される弁棒により操作されて、弁座との間の絞り通路開度を制御する。
また、弁孔を通った冷媒は、出口ポートから蒸発器側へ送られる。蒸発器から圧縮機側へ戻る冷媒は、弁本体に設けられた戻り通路を通過する。

0003

弁本体の頂部には、パワーエレメントと称する弁部材の駆動機構装備される。パワーエレメントは、圧力作動室を形成する上蓋部材と圧力を受けて弾性変形する薄板ダイアフラム円盤状の受け部材で構成され、3つの部材を重ね合わせて円周部をTIG溶接手段などにより接合して形成される。
上蓋部材とダイアフラムで形成される圧力作動室には作動ガス封入される。このとき、圧力作動室に作動ガスを封入するために、上蓋部材の頂部に穴を設け、この穴から作動ガスを封入した後に鋼球等で穴を塞ぎプロジェクション溶接手段などによって圧力作動室を封止する。

0004

上記のような従来の感温機構内蔵型の温度膨張弁は、その周囲に多数の部品密接状態で配置されるため、さらなる小型化が求められている。また、小型化することで製造コストを低減することができるという利点もある。
このような課題を解決したものとして、パワーエレメントの小型化を図った膨張弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された膨張弁のパワーエレメントは、上蓋部材と受け部材の間に挟まれて固定されるダイアフラムを有しており、上蓋部材、ダイアフラム、受け部材の外周部はレーザー溶接により接合される。
組み立てられたパワーエレメントは、弁本体の頂部に設けられた円筒部内に挿入され、カシメ加工により形成されるカシメ部により固定される。

先行技術

0005

特開2012−197990号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1に記載されている膨張弁は、流路に冷凍サイクル等で用いられる低温の冷媒が流れるため、当該低温の冷媒によって弁本体の温度も低くなる。
このとき、膨張弁の周囲の外気が低温の弁本体のカシメ部やパワーエレメントの表面に接触すると、外気中の水分が結露して水滴となる場合がある。

0007

しかしながら、特許文献1に記載されている従来の膨張弁は、弁本体にパワーエレメントをカシメ部を介して固定することで全体の小型化は実現できるものの、上記カシメ部とパワーエレメントとの間には段差が生じてしまう。
このような段差が存在することにより、膨張弁を長時間使用した場合、外気に含まれていた水分が結露して上記段差の内側のパワーエレメント上面に付着することがある。
このとき結露した水分が滞留して水膜を形成すると、パワーエレメントの上面に外気(空気)ではなく熱伝達性能の異なる水膜が介在するため、パワーエレメント内部の作動ガスの温度特性に変化が生じてしまい、結果としてパワーエレメントの動作特性が変化してしまうという問題点があった。

0008

そこで本発明の目的は、結露してもパワーエレメントの動作特性が変化しない膨張弁を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するために、本発明の膨張弁は、高圧の冷媒が導入される入口ポートと、該入口ポートに連通する弁室と、該弁室に開口する弁孔と、該弁孔の入口に形成される弁座と、前記弁孔を通過した冷媒が送り出される出口ポートとを有する弁本体と、前記弁座に対向して配設される弁部材と、該弁部材を操作する弁棒を駆動する作動ガスを封入した圧力作動室を有するパワーエレメントとを備え、前記パワーエレメントは、前記弁本体に前記パワーエレメントを囲繞するカシメ部を介して取り付けられ、前記カシメ部の内側に位置するパワーエレメントの上面に充填部材を設けている。

0010

本発明の膨張弁において、前記充填部材は、前記カシメ部の少なくとも上端位置よりも高い位置まで充填されていることが好ましい。このとき、前記充填部材は、前記パワーエレメントの上面の中心部から前記カシメ部に向けて徐々に低くなるように傾斜して充填されていてもよい。
また、前記充填部材は、前記パワーエレメントの上面をすべて覆うように形成されていてもよい。このとき、前記充填部材は、前記カシメ部の内側に位置する滞留部と、前記滞留部より高い領域の前記パワーエレメントの上面を覆う被膜部と、からなるように構成することもできる。

0011

本発明の膨張弁の一態様において、前記パワーエレメントは、前記カシメ部の内側面と前記パワーエレメントの外側面との間に隙間を形成しないように、カシメ加工によって前記弁本体に取り付けられている。
また、本発明の膨張弁の別の態様において、前記パワーエレメントは、前記カシメ部の内側面と前記パワーエレメントの外側面との間に所定の隙間を形成して、カシメ加工によって前記弁本体に取り付けられている。このとき、前記隙間は、前記カシメ部の内側面の前記パワーエレメントの外側面と対向する領域において、前記カシメ部の肉厚を減少させることによって形成されていてもよい。

0012

さらに、本発明の膨張弁において、前記充填部材は、樹脂材料で形成されるのが好ましい。

発明の効果

0013

本発明の膨張弁は以上の手段を備えることにより、パワーエレメントの表面に結露した水滴が付着することを防止できるため、パワーエレメントの動作特性を安定させることができる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の最適な実施例の膨張弁の断面図(a)と上面図(b)と右側面図(C)。
本発明の膨張弁に適用される充填部材200の第1の変形例を示す要部の断面図。
本発明の膨張弁に適用される充填部材200の第2の変形例を示す要部の断面図。
本発明の膨張弁に適用される充填部材200の第3の変形例を示す要部の断面図である。
本発明の膨張弁に適用される充填部材200の第4の変形例を示す要部の断面図である。
本発明の膨張弁に適用されるカシメ部12aの構造を示す要部の断面図。
本発明の膨張弁に適用されるカシメ部12aの第1の変形例を示す要部の断面図。
本発明の膨張弁に適用されるカシメ部12aの第2の変形例を示す要部の断面図。

実施例

0015

図1は、本発明の膨張弁の断面図(a)と上面図(b)と右側面図(c)を示す。
図1に示すように、本発明の膨張弁の弁本体10は、例えばアルミ合金押出形材機械加工を施して生産されるもので、高圧の冷媒が導入される入口ポート20を有する。
入口ポート20は、小径穴22を介して弁本体10の弁室24に連通している。また弁室24は、弁棒60と同軸状に形成される弁孔26を介して冷媒の出口ポート28に連通している。

0016

弁室24と弁孔26との間には弁座25が形成され、弁室24内に配設される球状の弁部材40が弁座25に対向している。また弁部材40は、支持部材42により支持されており、支持部材42は、コイルスプリング44を介して弁室24の開口部を封鎖するプラグ50で支持される。
プラグ50は、ねじ部52により弁本体10の弁室24の開口部に螺合される。プラグ50は有底の六角穴53にレンチを差し込んで回動させることができる。よって、プラグ50のねじ込み量を調整することにより、弁部材40を支持するコイルスプリング44のばね力を調整することができる。
プラグ50の外周部にはシール部材54が設けられ、これによって弁室24がシールされている。

0017

出口ポート28から送り出された冷媒は蒸発器へ送られ、蒸発器から圧縮機側へ戻る冷媒は、弁本体10に設けられた戻り通路30に図中の左側から入り、これを通過する。
弁本体10の頂部には、パワーエレメント100が弁本体10の頂部に形成された円筒部12にカシメ部12aを介して取り付けられる。また、パワーエレメント100と弁本体10の間にはOリング等のシール部材64が配設される。
パワーエレメント100は、上蓋部材110と、リング状の受け部材120と、上蓋部材110と受け部材120の間に挟み込まれるダイアフラム130とにより構成される。
また、上蓋部材110とダイアフラム130で構成される圧力作動室112内には作動ガスが封入され、栓114で封止されている。

0018

ダイアフラム130の下面にはストッパ部材62が当接するように配置されており、ストッパ部材62の移動が弁棒60を介して弁部材40に伝達される。また、弁棒60の中間領域の外周部には、ばね部材66が配設されている。このばね部材66は、弁棒60に接触して摺動抵抗を付加することで、弁部材40の振動を防止する。
弁本体10には、弁本体10を貫通する2本の貫通穴70が設けられ(図1(c))、弁本体10を他の部材に取り付けるボルト挿入穴として利用される。また、弁本体10の中心部には1本の有底のねじ穴80も形成される(図1(c))。この有底ねじ穴80は、配管継手を固定するねじ穴として利用される。

0019

図1に示すように、パワーエレメント100をカシメ部12aを介して弁本体10に取り付ける際に、パワーエレメント100の上面を取り囲む態様でカシメ部12aが配置される。弁本体10は内部を流れる冷媒の影響により低温となるため、当該カシメ部12aの内側に位置するパワーエレメント100の上面では、外気中の水分が結露して付着することがある。
そこで、本発明の膨張弁においては、上記のような結露による水分がパワーエレメント100の上面に付着又は滞留してしまうことにより、パワーエレメント100の動作特性が変化してしまうことを防止するために、上記カシメ部12aの内側で、かつカシメ部12aの上端の高さよりも低くパワーエレメント100の上面(すなわち上蓋部材110の上面)の部分を覆うように充填部材200を設ける。
このような構成により、本発明の膨張弁は、周囲の外気に含まれる水分が結露したとしても、パワーエレメント100の上面に直接付着又は滞留することがないため、パワーエレメント100の内部に充填される作動ガスが外部の雰囲気に左右されずに安定した特性を発揮することとなり、結果として、パワーエレメント100を用いた感温式の膨張弁の動作特性も安定させることができる。
また、充填部材200によりパワーエレメント100の上面とカシメ部12aの内面とが直接接触しない構造となるため、例えばパワーエレメント100とカシメ部12aとを異なる材質の部材で形成した場合であっても、電食が生じるのを防ぐことができる。

0020

ここで、図1に示す充填部材200は、外気とパワーエレメント100の上面との間で断熱性能を発揮できる程度の厚みで形成されることが好ましい。このような厚さで設けられることにより、外気の温度環境に左右されず安定した膨張弁の動作特性を得ることができる。
また、充填部材200は、例えばゴムプラスチック等の樹脂によって形成される。また充填部材200は、断熱材料で形成されても良い。
このとき、充填部材200は流動状態で上蓋部材110上に流し込まれてその後硬化されるが、予めこの硬化された形状にて成形し、成形された充填部材200をパワーエレメント100と共にカシメ部12aにてカシメ加工して取り付けてもよい。

0021

図2は、本発明の膨張弁に適用される充填部材200の第1の変形例を示す要部の断面図である。
図2に示すように、第1の変形例による膨張弁に設けられる充填部材200は、パワーエレメント100の上面から弁本体10に形成されたカシメ部12aの上端の高さに至る厚みとなるように形成される。
このような構成により、仮に膨張弁の周囲の外気が結露して水滴が充填部材200の上面に付着又は凝集したとしても、充填部材200の厚みがカシメ部12aの高さと略同一であるため、水が滞留しようとしてもカシメ部12aの外側にこぼれる構造となっており、結果として水滴によるパワーエレメント100への影響を抑制できるとともに、水によってカシメ部12aが腐食又は汚れるのを防止できる。

0022

図3は、本発明の膨張弁に適用される充填部材200の第2の変形例を示す要部の断面図である。
図3に示すように、第2の変形例による膨張弁に設けられる充填部材200は、パワーエレメント100の上面に設けられた栓114の近傍から弁本体10に形成されたカシメ部12aの上端の高さに至る、略山型に傾斜した厚みとなるように形成される。
このような構成により、第1の変形例の場合と同様に、仮に膨張弁の周囲の外気が結露して水滴が充填部材200の上面に付着又は凝集したとしても、充填部材200がカシメ部12aの上端に向けて傾斜しているため、水が滞留しようとしてもカシメ部12aの外側にこぼれる構造となっており、結果として水滴によるパワーエレメント100への影響を抑制できるとともに、水によってカシメ部12aが腐食又は汚れるのを防止できる。

0023

図4は、本発明の膨張弁に適用される充填部材200の第3の変形例を示す要部の断面図である。
図4に示すように、第3の変形例による膨張弁に設けられる充填部材200は、パワーエレメント100の上面に設けられた栓114の上面がすべて充填部材200の内部に含まれるように形成される点で、図3に示す第2の変形例の場合と異なるように形成される。

0024

このような構成により、結露により生じた水滴はすべてカシメ部12aの外側にこぼれることとなり、またパワーエレメント100が充填部材200に完全に囲繞されて外気から遮断されるため、パワーエレメント100が外部環境から受ける影響を小さくすることができる。

0025

図5は、本発明の膨張弁に適用される充填部材200の第4の変形例を示す要部の断面図である。
図5に示すように、第4の変形例による膨張弁に設けられる充填部材200は、図2に示す第1の変形例の充填部材200と同様の滞留部200aと、パワーエレメント100の上面110a及び栓114の上面114aの両者を覆う被膜部200bと、を備えるように形成される。

0026

第4の変形例による充填部材200を形成する際には、例えば流動状態の樹脂等の材料を、栓114の上面114aに対して矢印Aの方向から流し込むことにより、上記材料が栓114の上面114aからパワーエレメント100の上面110aを伝って流れて、カシメ部12aの内側領域に滞留部200aとなる。このとき、上記材料は、上面114a及び110aを流れる間に一部が硬化して被膜部200bを形成する。
そして、充填部材200の高さがカシメ部材12aの上端に達したら、上記材料がすべて硬化して、図5に示すような充填部材200が形成される。

0027

このような構成により、結露により生じた水滴によってカシメ部12aが腐食されるのを防止できるとともに、パワーエレメント100が充填部材200に完全に囲繞されて外気から遮断されるため、パワーエレメント100が外部環境から受ける影響を小さくすることができる。
また、充填部材200の滞留部200aより高い位置を被膜部200bとして形成することにより、パワーエレメント100を外気から遮断するとともに、充填部材200による重量増を最小限とすることができる。

0028

図6は、本発明の膨張弁に適用されるカシメ部12aの構造を示す要部の断面図である。
図6に示すように、円筒部12のカシメ部12aは、パワーエレメント100の外周面と接する根元部12eと所定のカシメ角度αだけ屈曲した肩部12gとからなる。このとき、カシメ角度αは、パワーエレメントの固定保持強度とカシメ部におけるクラック発生の有無の観点に基づいて決定され、10度から30度が好ましい。
このような構成により、パワーエレメント100は位置ズレすることなく円筒部12の中心位置に配置される。

0029

図7は、本発明の膨張弁に適用されるカシメ部12aの第1の変形例を示す要部の断面図である。
図7に示すように、円筒部12のカシメ部12aにおいて、根元部12eはパワーエレメント100の外周面と所定の隙間を形成するように内側に屈曲しており、さらに根元部12eから屈曲した肩部12gを備える。
このような構成により、根元部12eでの変形を生じさせることで肩部12gでの変形によるクラックを防ぐことができる。

0030

図8は、本発明の膨張弁に適用されるカシメ部12aの第2の変形例を示す要部の断面図である。
図8に示すように、円筒部12のカシメ部12aにおいて、根元部12eはパワーエレメント100の外周面と所定の隙間を形成するように後退(つまり、ガイド面の内径後退面の内径)した後退部12cが形成されており、当該後退部12cに屈曲位置が設けられているとともに肩部12gが連続する構成を備える。
このとき、後退部12cと肩部12gとを接続する接続面12dは、所定の傾斜角の傾斜面または所定の曲率湾曲面でも良い。また、接続面12dとして所定の段差を形成するようにしても良い。
このような構成により、根元部12eの後退部12cに屈曲位置が設けられることにより、カシメ部12aの位置を後退部12cの深さの分だけ内側に配置することができるため、円筒部12の径を小さくすることができる。

0031

なお、上記した実施例において、充填部材200の変形例とカシメ部12aの変形例とをそれぞれ一態様を示す図面で説明したが、これらの変形例を互いに組み合わせて使用することも可能である。
例えば、カシメ部12aの根元部12eに後退部12cを形成したものに傾斜する形状の充填部材200を適用してもよい。
また、その他にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施例に種々の改変を施すことも可能である。

0032

10 弁本体
12円筒部
12aカシメ部
12c後退面
12d 接続面
12e根元部
12g肩部
20入口ポート
22小径穴
24弁室
25弁座
26弁孔
28出口ポート
30戻り通路
40弁部材
42支持部材
44コイルスプリング
50プラグ
52ねじ部
53六角穴
54シール部材
60弁棒
62ストッパ部材
64 シール部材
66ばね部材
70貫通穴
80ねじ穴
100パワーエレメント
110上蓋部材
112圧力作動室
114 栓
120受け部材
130ダイアフラム
200 充填部材

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