図面 (/)

技術 縦葺き屋根工法及び縦葺き屋根構造

出願人 日鉄住金鋼板株式会社
発明者 分部孝彦
出願日 2014年9月5日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2014-181678
公開日 2016年4月21日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2016-056528
状態 特許登録済
技術分野 屋根ふき・それに関連する装置または器具
主要キーワード 係止用突片 各操作片 引掛け片 各金属薄板 配置枚数 差し込み溝 機能パネル 片流れ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年4月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

吊り子により屋根下地に固定される金属薄板の端部の切断や折り曲げを簡単に行うことができる縦葺き屋根工法を提案する。

解決手段

本発明は、吊り子1を用いて金属薄板2を屋根下地3に固定する縦葺き屋根工法である。吊り子1は、引掛け片10、固定片11、及びこれらの間に位置する角部17を備える。固定片11は、引掛け片10の一端部に傾斜した姿勢で連続する。本発明の縦葺き屋根工法は、屋根下地3に金属薄板2を載せた後に、金属薄板2の側端部20の縁に引掛け片10を引掛けた状態で、側端部20に吊り子1を載せる。次いで、角部17を支点にして、固定片11が金属薄板2に重なる位置まで吊り子1を回転させることによって、引掛け片10と一体に側端部20を上方に折り曲げる。次いで、固定片11に固定具5を打ち込んで、固定片11と共に金属薄板2を屋根下地3に固定する。

概要

背景

特許文献1には、ロール成形によって左右の端部を長手方向に亘って立ち上げ外装材を、保持部材(つまり吊り子)を用いて、屋根下地上に固定する縦葺き外装構造が開示されている。

概要

吊り子により屋根下地に固定される金属薄板の端部の切断や折り曲げを簡単に行うことができる縦葺き屋根工法を提案する。本発明は、吊り子1を用いて金属薄板2を屋根下地3に固定する縦葺き屋根工法である。吊り子1は、引掛け片10、固定片11、及びこれらの間に位置する角部17を備える。固定片11は、引掛け片10の一端部に傾斜した姿勢で連続する。本発明の縦葺き屋根工法は、屋根下地3に金属薄板2を載せた後に、金属薄板2の側端部20の縁に引掛け片10を引掛けた状態で、側端部20に吊り子1を載せる。次いで、角部17を支点にして、固定片11が金属薄板2に重なる位置まで吊り子1を回転させることによって、引掛け片10と一体に側端部20を上方に折り曲げる。次いで、固定片11に固定具5を打ち込んで、固定片11と共に金属薄板2を屋根下地3に固定する。

目的

本発明は、吊り子により屋根下地に固定される金属薄板の端部の切断や折り曲げを簡単に行うことができる縦葺き屋根工法及びこの工法によって施工される縦葺き屋根構造を提案することを課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

吊り子を用いて金属薄板屋根下地に固定する縦葺き屋根工法であって、前記吊り子は、引掛け片と、前記引掛け片に対して傾斜した姿勢で前記引掛け片の一端部に連続する固定片と、前記引掛け片と前記固定片の間に位置する角部とを備え、前記屋根下地に前記金属薄板を載せた後に、前記金属薄板の側端部の縁に前記引掛け片を引掛けた状態で、前記側端部に前記吊り子を載せ、前記角部を支点にして、前記固定片が前記金属薄板に重なる位置まで前記吊り子を回転させることによって、前記引掛け片と一体に前記側端部を上方に折り曲げ、前記固定片に固定具打ち込んで、前記固定片と共に前記金属薄板を前記屋根下地に固定することを特徴とする縦葺き屋根工法。

請求項2

前記吊り子は、前記固定片に対して前記引掛け片とは反対側に連続する係止片を更に備え、前記屋根下地の上で並んで位置する2枚の前記金属薄板の互いに隣接する側端部を、前記吊り子を用いてそれぞれ上方に折り曲げ、折り曲げた両側端部の間に、通気用スペースを設け、各吊り子の前記係止片に、キャップ部材係止させて、前記スペースを前記キャップ部材によって覆うことを特徴とする請求項1に記載の縦葺き屋根工法。

請求項3

吊り子を用いて金属薄板を屋根下地に固定した縦葺き屋根構造であって、前記吊り子は、前記金属薄板の側端部の縁に引掛ける引掛け片と、前記引掛け片に対して傾斜した姿勢で前記引掛け片の一端部に連続する固定片と、前記引掛け片と前記固定片の間に位置する角部と、を有し、前記金属薄板は、前記側端部が前記引掛け片によって上方に折り曲げられた状態で、固定具によって前記固定片と共に前記屋根下地に固定されていることを特徴とする縦葺き屋根構造。

請求項4

前記吊り子に係止されるキャップ部材を更に備え、前記吊り子は、前記固定片に対して前記引掛け片とは反対側に連続する係止片を更に有し、前記金属薄板は、前記屋根下地の上で複数枚が並んで位置し、並んで位置する2枚の前記金属薄板の互いに隣接する側端部は、前記吊り子の前記引掛け片によってそれぞれ上方に折り曲げられ、折り曲げられた両側端部間には、通気用のスペースが設けられ、前記キャップ部材は、各吊り子の前記係止片に係止されて、前記スペースを覆うことを特徴とする請求項3に記載の縦葺き屋根構造。

技術分野

0001

本発明は、縦葺き屋根工法及び縦葺き屋根構造に関し、特に、吊り子を用いて金属薄板屋根下地に固定する工法及び構造に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、ロール成形によって左右の端部を長手方向に亘って立ち上げ外装材を、保持部材(つまり吊り子)を用いて、屋根の下地上に固定する縦葺き外装構造が開示されている。

先行技術

0003

特開2012−57467号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、現場での施工の際には、外装材の軒側棟側妻側の端部を、屋根に合わせて、切断したり折り曲げたりする場合がある。

0005

特許文献1の外装材は、左右の端部が長手方向に亘って立ち上がった形状であるため、端部の切断や折り曲げが難しく、そのため、工事工程に遅れが出たり、施工品質の確保に支障をきたすおそれがあった。

0006

記事情を鑑みて、本発明は、吊り子により屋根下地に固定される金属薄板の端部の切断や折り曲げを簡単に行うことができる縦葺き屋根工法及びこの工法によって施工される縦葺き屋根構造を提案することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するために本発明の縦葺き屋根工法は、吊り子を用いて金属薄板を屋根下地に固定する縦葺き屋根工法であって、前記吊り子は、引掛け片と、前記引掛け片に対して傾斜した姿勢で前記引掛け片の一端部に連続する固定片と、前記引掛け片と前記固定片の間に位置する角部とを備え、前記屋根下地に前記金属薄板を載せた後に、前記金属薄板の側端部の縁に前記引掛け片を引掛けた状態で、前記側端部に前記吊り子を載せ、前記角部を支点にして、前記固定片が前記金属薄板に重なる位置まで前記吊り子を回転させることによって、前記引掛け片と一体に前記側端部を上方に折り曲げ、前記固定片に固定具打ち込んで、前記固定片と共に前記金属薄板を前記屋根下地に固定することを特徴とする。

0008

また、本発明の縦葺き屋根工法では、前記吊り子は、前記固定片に対して前記引掛け片とは反対側に連続する係止片を更に備え、前記屋根下地の上で並んで位置する2枚の前記金属薄板の互いに隣接する側端部を、前記吊り子を用いてそれぞれ上方に折り曲げ、折り曲げた両側端部の間に、通気用スペースを設け、各吊り子の前記係止片に、キャップ部材係止させて、前記スペースを前記キャップ部材によって覆うことが好ましい。

0009

また、上記課題を解決するために本発明の縦葺き屋根構造は、吊り子を用いて金属薄板を屋根下地に固定した縦葺き屋根構造であって、前記吊り子は、前記金属薄板の側端部の縁に引掛ける引掛け片と、前記引掛け片に対して傾斜した姿勢で前記引掛け片の一端部に連続する固定片と、前記引掛け片と前記固定片の間に位置する角部と、を有し、前記金属薄板は、前記側端部が前記引掛け片によって上方に折り曲げられた状態で、固定具によって前記固定片と共に前記屋根下地に固定されていることを特徴とする。

0010

また、本発明の縦葺き屋根構造は、前記吊り子に係止されるキャップ部材を更に備え、前記吊り子は、前記固定片に対して前記引掛け片とは反対側に連続する係止片を更に有し、前記金属薄板は、前記屋根下地の上で複数枚が並んで位置し、並んで位置する2枚の前記金属薄板の互いに隣接する側端部は、前記吊り子の前記引掛け片によってそれぞれ上方に折り曲げられ、折り曲げられた両側端部間には、通気用のスペースが設けられ、前記キャップ部材は、各吊り子の前記係止片に係止されて、前記スペースを覆うことが好ましい。

発明の効果

0011

本発明では、吊り子により屋根下地に固定される金属薄板の端部の切断や折り曲げを簡単に行うことができる。

図面の簡単な説明

0012

図1A〜Cは本発明の一実施形態の縦葺き屋根工法の手順を示す断面図である。
図2A、Bは、図1Cの後の手順を示す断面図である。
図3Aは同上の縦葺き屋根工法によって施工された縦葺き屋根構造を示す平面図であり、図3Bは図3AのA´−A´線における断面図である。
同上の縦葺き屋根工法で用いられる吊り子を示し、図4Aは正面図であり、図4Bは平面図である。
図1Aの手順を示す斜視図である。
同上の縦葺き屋根工法で用いられるキャップ部材の他の取付構造を示す断面図である。
図7Aは同上の縦葺き屋根構造の軒先納めの一例を示す断面図であり、図7Bは軒先納めの他例を示す断面図である。
図8Aは同上の縦葺き屋根構造のけらば納めの一例を示す断面図であり、図8はけらば納めの他例を示す断面図である。
図9Aは同上の縦葺き屋根構造の納めの一例を示す断面図であり、図9Bは棟納めの他例を示す断面図である。

実施例

0013

以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。

0014

図1A〜C及び図2A,Bには、本発明の一実施形態の縦葺き屋根工法(以下「工法」と記載する)の手順が示されている。

0015

本実施形態の工法は、例えば、片流れ屋根屋根葺きに用いられる。以下では、図2B及び図3Aに示す状態を基準として、片流れ屋根の水上側を棟側とし、水下側を軒側とし、軒棟方向に対して直交し且つ片流れ屋根の屋根面に沿う方向を左右方向として、各構成について説明する。つまり、図2Bにおいては、矢印X1で示す方向が右方向であり、その反対方向が左方向であり、矢印Z1で示す方向が上方向であり、その反対方向が下方向である。また、図3Aにおいては、矢印X1で示す方向が右方向であり、その反対方向が左方向であり、矢印Y1で示す方向が棟側であり、その反対方向が軒側である。

0016

本実施形態の工法によれば、図2B及び図3Aに示す縦葺き屋根構造が形成される。本実施形態の縦葺き屋根構造では、吊り子1によって金属薄板2が屋根下地3に固定され、吊り子1にはキャップ部材4が取り付けられる。

0017

金属薄板2は、軒棟方向を長手方向とし、左右方向を短手方向とし、上下方向を厚み方向とする平面視矩形状のシート状の金属板である。金属薄板2は、折り曲げ可能である。金属薄板2は、ロール状に巻いた状態で、保管及び搬送可能である。金属薄板2は、例えば、シート状の鋼板である。鋼板は、厚みが例えば0.35mmである。鋼板としては、溶融亜鉛アルミ合金めっき鋼板カラー鋼板等が挙げられる。

0018

屋根下地3は、野地板30と、その上面を覆う防水材としてのルーフィング31で構成される。ルーフィング31は、フェルトアスファルトをしみこませた防水材等である。

0019

吊り子1は、図4A及び図4Bに示すように、引掛け片10、固定片11、係止片12、及び操作片13を備える。吊り子1は、金属薄板2よりも強度の強いものであり、例えば、金属薄板2よりも肉厚の鋼板で形成される。引掛け片10は、略矩形板状の第一片部14と、第一片部14の一端(右端)に連続する円弧部15と、円弧部15を介して第一片部14に連続する略矩形板状の第二片部16で構成される。第一片部14と円弧部15と第二片部16とは、略U字状をなしている。

0020

固定片11は、引掛け片10の第一片部14に対して傾斜した姿勢で、引掛け片10の第一片部14の一端部(左端部)に連続している。固定片11は、略矩形板状である。引掛け片10の第一片部14と固定片11との間には、角部17が位置する。本実施形態では、角部17の内側(上側)には、一対の補強用リブ18が設けられている。一対のリブ18は、互いに軒棟方向に距離をおいて位置する。このように角部17に補強用のリブ18を設けることにより、固定片11及び引掛け片10(第一片部14)を薄厚に形成したうえで、固定片11を前記姿勢で保持することができる。なお、リブ18は省略してもよく、その場合には、固定片11と引掛け片10(第一片部14)の厚みを大きくする等すればよい。

0021

固定片11には、厚み方向(上下方向)に貫通する貫通孔19が設けられている。貫通孔19は、固定片11のうち軒棟方向及び左右方向の中央部に位置する。貫通孔19には、ねじ等の固定具5が挿通される。また、固定片11の下面には、粘着部材6が貼り付けられている。粘着部材6は、例えば、粘着性を有するパッキンである。粘着部材6は、ブチルテープ等で、固定片11の下面に貼り付けられる。

0022

係止片12は、固定片11に対して引掛け片10とは反対側に連続している。詳しくは、係止片12は、固定片11に対して傾斜した姿勢で、固定片11の他端部(左端部)に連続している。係止片12は、略矩形板状である。係止片12と引掛け片10の第一片部14は、先端側(上端側)ほど間の間隔が広がるように、固定片11に対して傾斜している。係止片12には、キャップ部材4が係止される。

0023

操作片13は、係止片12に対して傾斜した姿勢で、係止片12の一端部(左端部)に連続している。操作片13は、略矩形板状である。操作片13は、係止片12に対して略垂直に連続している。操作片13は、引掛け片10の第一片部14に対して略平行である。

0024

上述した吊り子1は、金属薄板2の右側の側端部20に引掛けて用いるものであるが、左右反対にして用いることによって、金属薄板2の左側の側端部20にも引掛けることができる。

0025

キャップ部材4は、図2A及び図3Aに示すように、略矩形板状の天板部40と、天板部40の左右の端部からそれぞれ下方に向けて突出する略矩形板状の側板部41と、各側板部41の下端部から左右方向の内側に向けて突出する係止用突片42とを備える。係止用突片42は、基部側に位置する下方に凸の第一円弧部43と、先端側に位置する上方に凸の第二円弧部44とが連続した形状である。キャップ部材4は、軒棟方向を長手方向とするものであり、軒棟方向の長さが、金属薄板2の軒棟方向の長さよりも若干短い。

0026

続いて、本実施形態の工法の一例について説明する。

0027

まず、図1A及び図5に示すように、屋根下地3の上に、シート状の金属薄板2を複数枚、左右方向に並べて配置する。屋根下地3の上には、全体的に金属薄板2が配置される。金属薄板2の配置枚数は、金属薄板2の左右幅と屋根下地3の左右幅に応じて、適宜決める。なお、複数枚の金属薄板2は、左右幅が同じものであってもよいし。左右幅が互いに異なるものであってもよい。金属薄板2は、例えば、ロール状に巻いた状態で屋根下地3の軒側の端部に載せ、棟側へと拡げていくことによって、屋根下地3上に軒棟方向の全長に亘って配置する。なお、金属薄板2としては、ロール状に巻いたものに限らず、フラット状のものを用いてもよい。ここで、左右に並ぶ金属薄板2間に隙間が形成されないように、隣接する側端部20同士を突き合わせて各金属薄板2を配置する。

0028

次いで、図1Bに示すように、屋根下地3の上で並んで位置する2枚の金属薄板2の互いに隣接する側端部20の縁に引掛け片10を引掛けた状態で、側端部20に吊り子1を載せる。ここで、金属薄板2の側端部20の縁が、引掛け片10の円弧部15に当たるもしくは近接するように、側端部20に吊り子1を取り付ける。このとき、吊り子1は、金属薄板2の上面に角部17の外面が当たり、固定片11が金属薄板2から上方に離れた姿勢となる。図1Bでは、右側に位置する金属薄板2の左側の側端部20に、吊り子1の引掛け片10を引掛けている。

0029

次いで、操作片13を掴み、角部17を支点にして、固定片11が金属薄板2に粘着部材6を介して重なる位置まで吊り子1を右側に回転させることによって、引掛け片10と一体に側端部20を上方に折り曲げる。このとき、固定片11の下面の粘着部材6が金属薄板2に粘着し、これにより、固定片11は金属薄板2に仮止めされる。

0030

次いで、図1Cに示すように、固定片11の貫通孔19に上方から固定具5を打ち込んで、固定片11と共に金属薄板2を屋根下地3に固定(本固定)する。

0031

次いで、図2Aに示すように、左側に位置する金属薄板2の右側の側端部20においても同様に、吊り子1を用いて側端部20を上方に折り曲げ、固定具5を用いて固定片11と共に金属薄板2を屋根下地3に固定する。

0032

上述の吊り子1を用いた金属薄板2の左右の側端部20の折り曲げは、金属薄板2の軒棟方向の略全長に亘って行う。つまり、金属薄板2の左右の側端部20にはそれぞれ、軒棟方向の略全長に亘って、複数の吊り子1が配置され、各吊り子1によって、側端部20の上方への折り曲げが行われる。複数の吊り子1は、軒棟方向に互いに距離をあけて配置される。2枚の金属薄板2の互いに隣接する側端部20には、左右方向に並ぶように、複数の吊り子1がそれぞれ配置される(図3A参照)。

0033

次いで、図2Bに示すように、左右に並ぶ一対の吊り子1に、上方からキャップ部材4を落とし込んで、各吊り子1の係止片12に、キャップ部材4の一対の係止用突片42を係止させる。この落とし込みの際、各操作片13がガイドとなって、一対の係止用突片42は、操作片13と係止片12の角部を越えて、係止片12と金属薄板2との間の空間へと導入される。一対の係止用突片42は、各係止片12に係止された状態で、基部側の第一円弧部43が、金属薄板2に密着する。キャップ部材4は、軒棟方向に並ぶ複数の左右一対の吊り子1にそれぞれ係止される。

0034

なお、左右幅の大きい金属薄板2を屋根下地3上に配置する場合には、図6に示すように、金属薄板2の左右方向の中央部に、係止具7を固定具5で固定して、この係止具7にキャップ部材4を係止させて取り付けるようにしてもよい。係止具7は、略矩形板状の底板部70と、底板部70の左右の端部にそれぞれ連続する左右一対の係止部71と、各係止部71の一端(上端)に連続する左右一対のガイド部72と、を備える。係止部71は、吊り子1の係止片12と同様の形状であり、ガイド部72は、吊り子1の操作片13と同様の形状である。

0035

以上のようにして、左右方向に並ぶ複数の金属薄板2の隣接する側端部20に対してそれぞれ、吊り子1による折り曲げと、固定具5による固定と、キャップ部材4の取り付けを行うことによって、図3Aに示す縦葺き屋根構造が施工される。

0036

上述の工法で施工される縦葺き屋根構造では、図2Bに示すように、各金属薄板2の隣接する左右の端部にそれぞれ、折り曲げられた側端部20で構成される水返し片が形成される。そして、水返し片を構成する側端部20は、吊り子1によって傾斜した姿勢が保持された状態で、屋根下地3に対して固定される。そして、左右一対の吊り子1には、キャップ部材4が水密に取り付けられ、これにより、キャップ部材4の内側に雨水が浸入することが抑制される。更に、本実施形態の縦葺き屋根構造では、折り曲げられた両側端部20の間に、通気用のスペースS1が形成される。そのため、本実施形態の縦葺き屋根構造では、屋根下地3の湿気が、スペースS1を介して抜けやすくなっている。

0037

また、上述した本実施形態の工法では、金属薄板2の左右の側端部20のうち、所望の箇所だけを、吊り子1を用いて上方に折り曲げることができる。そのため、図3Aに示す本実施形態の縦葺き屋根構造では、左右に並ぶ複数枚の金属薄板2のうち、最も左に位置する金属薄板2の左側の側端部21と、最も右に位置する金属薄板2の右側の側端部22を、上方に折り曲げることなく、シート状のままとしている。また、各金属薄板2の左右の側端部20のうち、軒側の端部24と棟側の端部25を、上方に折り曲げることなく、シート状のままとしている。

0038

したがって、本実施形態の縦葺き屋根構造では、図7A及び図7Bに示す軒先納めや、図8A及び図8Bに示すけらば納めや、図9A及び図9Bに示す棟納めを好適に行うことができる。

0039

図7Aに示す軒先納めでは、屋根下地3の軒側の端部に取り付けたストッパー101の差し込み溝102に、金属薄板2のシート状の軒側の端部24を差し込んで配置する。キャップ部材4の軒側の開口45は、キャップ部材4の軒側の端部を折り曲げ加工して閉塞する。折り曲げたキャップ部材4の軒側の縁部分46は、ストッパー101の差し込み溝102に差し込む。なお、ストッパー101の下方には、水切り103が取り付けられている。

0040

また、図7Bに示す軒先納めでは、金属薄板2のシート状の軒側の端部24を下方に折り返して、屋根下地3の軒側の端部に取り付けた軒先唐草104を掴み込むように取り付ける。キャップ部材4の軒側の開口45は、面戸部材105によって閉塞する。

0041

図8Aに示すけらば納めでは、左右方向の最も端に位置する金属薄板2の左右方向の外側の側端部(図では左側の側端部21)を下方に折り返して、屋根下地3の妻側に端部に取り付けた唐草106を掴み込むように取り付ける。

0042

また、図8Bに示すけらば納めでは、左右方向の最も端に位置する金属薄板2の左右方向の外側の側端部(図では左側の側端部21)を上方に折り曲げて立ち上げ、この立ち上げ部26を、屋根下地3の妻側の端部に設置したけらば包み107の内側に、包み納める。立ち上げ部26とけらば包み107とは、屋根下地3の妻側の端部上に取り付けた桟木108に、ねじ等の固定具を用いて固定する。

0043

図9Aに示す棟納めでは、金属薄板2のシート状の棟側の端部25を下方に折り返して、屋根下地3の棟側の端部に取り付けた唐草109を掴み込むように取り付ける。キャップ部材4の棟側の開口47は、面戸部材110によって閉塞する。

0044

また、図9Bに示す棟納めでは、金属薄板2のシート状の棟側の端部25を上方に折り曲げて立ち上げ、この立ち上げ部27を、屋根下地3の棟側の端部に設置した片流れ包み111の内側に、包み納める。立ち上げ部27と片流れ包み111は、屋根下地3の棟側の端部上に取り付けた桟木112に、ねじ等の固定具を用いて固定する。また、片流れ包み111はキャップ部材4の棟側の端部にねじ等の固定具を用いて固定する。片流れ包み111の軒側の開口113は、面戸部材114によって閉塞する。なお、面戸部材114は、キャップ部材4の左右に位置する。

0045

また、以上説明した本実施形態の工法で施工された縦葺き屋根構造上には、図3Aに示すように、太陽光発電パネル等の機能パネル8が好適に配置される。

0046

この場合、図3Bに示すように、キャップ部材4の下方の、左右に並ぶ金属薄板2の折り曲げられた側端部20間には、支持具9が設置される。支持具9は、断面ハット状であり、略矩形板状の上板部90と、上板部90の左右の端部から下方に向けて突出した略矩形板状の側板部91と、各側板部91から左右方向の外側に突出した略矩形板状のフランジ部92とを有する。支持具9は、左右一対のフランジ部92がそれぞれ、ねじ等の固定具115で屋根下地3に固定される。支持具9は、キャップ部材4で覆われた状態で、上板部90の上面にキャップ部材4が当たる。なお、屋根下地3への支持具9の設置は、屋根下地3に金属薄板2を載せる前であってもよいし、吊り子1によって金属薄板2の側端部20を上方に折り曲げた後であってもよい。

0047

支持具9には、軒棟方向に隣接する2枚の機能パネル8を連結する連結具900が、キャップ部材4を介して載置される。連結具900は、上方からボルト等の固定具116を打ち込むことで、キャップ部材4を介して支持具9に固定される。各機能パネル8は、キャップ部材4上に載せて配され、連結具900により軒棟方向の位置が固定される。なお、支持具9は、上方から視て、軒棟方向に隣接する2枚の機能パネル8間に位置するように設置されるだけでなく、各機能パネル8の下方にも設置されてもよい。

0048

以上まとめると、本実施形態の縦葺き屋根工法は、下記の構成を備えることを特徴とする。

0049

すなわち、本実施形態の縦葺き屋根工法は、吊り子1を用いて金属薄板2を屋根下地3に固定する縦葺き屋根工法である。吊り子1は、引掛け片10と、固定片11と、角部17とを備える。固定片11は、引掛け片10に対して傾斜した姿勢で引掛け片10の一端部に連続する。角部17は、引掛け片10と固定片11との間に位置する。本実施形態の縦葺き屋根工法は、屋根下地3に金属薄板2を載せた後に、金属薄板2の側端部20の縁に引掛け片10を引掛けた状態で、側端部20に吊り子1を載せる。次いで、角部17を支点にして、固定片11が金属薄板2に重なる位置まで吊り子1を回転させることによって、引掛け片10と一体に側端部20を上方に折り曲げる。次いで、固定片11に固定具5を打ち込んで、固定片11と共に金属薄板2を屋根下地3に固定する。

0050

以上のような構成とすることで、本実施形態の縦葺き屋根工法では、金属薄板2の左右の側端部20のうち、所望の箇所だけを、吊り子1を用いて上方に折り曲げることができる。そのため、本実施形態の縦葺き屋根工法では、金属薄板2のうち、軒側の端部や棟側の端部や妻側の端部をシート状のままにして、屋根に合わせた切断や折り曲げを行い易くすることができる。これにより、本実施形態の縦葺き屋根工法では、屋根葺きを簡単化することができる。

0051

また、本実施形態の縦葺き屋根工法は、上記の構成に加えて、更に下記の構成を備えることを特徴とする。なお、下記の構成は、付加的な構成である。

0052

本実施形態の縦葺き屋根工法では、吊り子1は、固定片11に対して引掛け片10とは反対側に連続する係止片12を更に備える。本実施形態の縦葺き屋根工法は、屋根下地3の上で並んで位置する2枚の金属薄板2の互いに隣接する側端部20を、吊り子1を用いてそれぞれ上方に折り曲げ、折り曲げた両側端部20間に、通気用のスペースS1を設ける。次いで、各吊り子1の係止片12に、キャップ部材4を係止させて、スペースS1をキャップ部材4によって覆う。

0053

以上のような構成とすることで、本実施形態の縦葺き屋根工法では、通気用のスペースS1を介して、屋根下地3の湿気を抜けやすくすることができる。また、本実施形態の縦葺き屋根工法では、通気用のスペースS1をキャップ部材4によって覆うことにより、通気用のスペースS1を介して屋根下地3に直接雨が降り注ぐことが、抑制される。

0054

また、本実施形態の縦葺き屋根構造は、下記の構成を備えることを特徴とする。

0055

すなわち、本実施形態の縦葺き屋根構造は、吊り子1を用いて金属薄板2を屋根下地3に固定した縦葺き屋根構造である。吊り子1は、金属薄板2の側端部20の縁に引掛ける引掛け片10と、固定片11と、角部17とを有する。固定片11は、引掛け片10に対して傾斜した姿勢で引掛け片10の一端部に連続する。角部17は、引掛け片10と固定片11との間に位置する。金属薄板2は、側端部20が引掛け片10によって上方に折り曲げられた状態で、固定具5によって固定片11と共に屋根下地3に固定されている。

0056

このような構成とすることで、本実施形態の縦葺き屋根構造は、上述した本実施形態の縦葺き屋根工法によって施工することができ、屋根葺きを簡単化できるものとなっている。

0057

また、本実施形態の縦葺き屋根構造は、上記の構成に加えて、更に下記の構成を備えることを特徴とする。なお、下記の構成は、付加的な構成である。

0058

本実施形態の縦葺き屋根構造は、吊り子1に係止されるキャップ部材4を更に備え、吊り子1は、固定片11に対して引掛け片10とは反対側に連続する係止片12を更に有する。金属薄板2は、屋根下地3の上で複数枚が並んで位置する。並んで位置する2枚の金属薄板2の互いに隣接する側端部20は、吊り子1の引掛け片10によってそれぞれ上方に折り曲げられ、折り曲げられた両側端部20間には、通気用のスペースS1が設けられる。キャップ部材4は、各吊り子1の係止片12に係止されて、スペースS1を覆う。

0059

このような構成とすることで、本実施形態の縦葺き屋根構造では、スペースS1を介して、屋根下地3の湿気を抜けやすくすることができ、また、スペースS1を介して屋根下地3に直接雨が降り注ぐことが、キャップ部材4によって抑制される。

0060

また、本実施形態の縦葺き屋根工法では、金属薄板2として、左右の端部が折り曲げ加工されていないシート状のものを用いるため、ロール状に巻いた状態で搬送することができ、これにより、搬送時に、金属薄板2が嵩張るといった問題を解決することができる。

0061

なお、上述した実施形態では、金属薄板2の側端部20に複数の吊り子1を軒棟方向に並べて取り付ける例について説明したが、吊り子1は、金属薄板2の軒棟方向と長さと略同じ長さのものであってもよい。また、金属薄板2の側端部20への吊り子1の設置数や、軒棟方向に並ぶ吊り子1間の距離や、吊り子1の軒棟方向の長さは、金属薄板2の側端部20を軒棟方向の略全長に亘って折り曲げることができるように、適宜設定可能である。

0062

また、上述した実施形態では、屋根下地3上にシート状の金属薄板2のみを配置した例について説明したが、屋根下地3上には、ロール成形等により左右の端部を斜めに立ち上げた形状の金属薄板と、シート状の金属薄板2の両方を配置するようにしてもよい。例えば、屋根下地3上のうち、妻側の端部には、シート状の金属薄板2を配置し、それ以外の部分には、左右の端部を斜めに立ち上げた形状の金属薄板を配置するようにしてもよい。そして、両タイプの金属薄板を、上述した吊り子1を用いて屋根下地3に固定するようにしてもよい。

0063

また、上述した実施形態では、屋根下地3上の、複数のシート状の金属薄板2を隣接する側端部20同士を突き合わせて配置し、各側端部20を吊り子1を用いて立ち上げた例について説明したが、これに限定されない。例えば、左右に並ぶ金属薄板2のうちの一部については、隣接する側端部20同士を上下に重ねて、間にパッキンを挟むようにしてもよい。

0064

以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。

0065

1 吊り子
2金属薄板
3屋根下地
4キャップ部材
5固定具
10引掛け片
11固定片
12係止片
17 角部
20側端部
S1 スペース

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 早川ゴム株式会社の「 防水構造及び防水施工方法」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】固定用ビスの拘束力の低下を長期間に亘って抑制して防水シートによる防水性能を維持する。【解決手段】防水構造1は、屋根材10の上に接着固定される断熱材11と、断熱材11の上面を覆うように配置され、... 詳細

  • 元旦ビューティ工業株式会社の「 外設部材の取付構造、及びその施工方法」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】屋根に容易に且つ確実に取り付けることができ、積雪によるズレ動きや雨水等による浸水を防ぐことができる外設部材の取付構造、及びその施工方法を提供する。【解決手段】本発明の外設部材7の取付構造は、横... 詳細

  • 日鉄日新製鋼株式会社の「 塗装金属板、屋根材および塗装金属板の製造方法」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】例えば屋根材として用いた際に、降雨や結露などで表面が濡れた状態であっても作業者が滑りにくく、かつ夏場などにおける施工後の外観不良を抑制しうる塗装金属板を提供すること。【解決手段】塗装金属板は、... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ