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技術 エアジェット織機における緯糸処理方法

出願人 株式会社豊田自動織機
発明者 高木信次
出願日 2014年9月9日 (6年2ヶ月経過) 出願番号 2014-183031
公開日 2016年4月21日 (4年7ヶ月経過) 公開番号 2016-056471
状態 特許登録済
技術分野 織機
主要キーワード 最大開口位置 反射式光電センサ 圧縮エア供給源 作動停止信号 揺動領域 被動ローラ 把持作用 把持領域
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

特別なミス緯糸除去装置を設けること無く、ミス緯糸を迅速に除去する。

解決手段

エアジェット織機の停止時に、ミス緯糸Y1を切断し、メイン開閉バルブ及びサブ開閉バルブを停止してミス緯糸Y1の後続緯糸Yの緯入れを停止する。エアジェット織機の停止後、上側経糸T1及び下側経糸T2を逆転方向に開口してミス緯糸Y1を開放する。上側経糸T1、下側経糸T2、織布Wを後方へ移動させるとともに上側経糸T1、下側経糸T2を下方へ移動させて織前WFの織布Wを補助ノズル6の上端面6Aの上方に位置させる。補助ノズル6を後方へ移動させて上端面6Aによりミス緯糸Y1を織前WFから分離する。下側経糸T2を補助ノズル6の噴射口6Bの位置まで上方へ移動させ、上側経糸T1を下側経糸T2より上方に移動させて経糸を開口する。サブ開閉バルブを開いて補助ノズル6から圧縮エアを噴射し、ミス緯糸Y1を経糸開口外に排出し、除去する。

概要

背景

例えば、特許文献1に示されるように、エアジェット織機ミス緯糸除去装置には、既に多くの技術が開発されている。特許文献1のミス緯糸除去装置では、緯入れ用メインノズルの直下のスレイに、緯入れ止ノズルが設置され、直上には緯糸導入ダクト対向設置されている。緯糸導入ダクトの出口側には、エアガイドを兼ねた緯糸検出器及び吸引パイプが設置され、吸引パイプの出口ダストボックスに向けられている。スレイの揺動領域後方には、緯糸引き取りモータが設置され、その上方にはエアシリンダが設置されている。

緯糸引き取りモータには、駆動ローラが連結され、エアシリンダの駆動ロッドには、被動ローラが連結されている。被動ローラはエアシリンダの突出動作によって駆動ローラに圧接される。緯入れ異常が発生すると、緯入れ用メインノズル側でのミス糸の切断が回避されるが、ミス糸に後続する後続緯糸は通常の緯入れタイミングで緯入れ用メインノズルから射出される。緯入れされる後続緯糸は、緯入れ阻止ノズルの噴射によって緯糸導入ダクト内へ吹き入れられ、吸引パイプに到達する。吸引パイプに到達した後続緯糸は、吸引気流により把持状態となる。

後続緯糸が緯入れ用メインノズルの位置で切断された後、スレイが逆転して最後退位置に停止すると、経糸最大開口となり、ミス糸は経糸の把持作用から開放される。また、緯糸導入ダクトと吸引パイプとの間の領域は、駆動ローラと被動ローラの把持領域に重なる。被動ローラが駆動ローラに圧接されて駆動されると、後続緯糸は吸引パイプ側へ引き取られる。後続緯糸の引き取り作用は、後続緯糸に繋がるミス糸を経糸開口内から引き取る。緯糸検出器がミス糸の引き取り完了を検出すると、被動ローラは駆動ローラから離間し、エアジェット織機の製織運転再開される。

概要

特別なミス緯糸除去装置を設けること無く、ミス緯糸を迅速に除去する。エアジェット織機の停止時に、ミス緯糸Y1を切断し、メイン開閉バルブ及びサブ開閉バルブを停止してミス緯糸Y1の後続緯糸Yの緯入れを停止する。エアジェット織機の停止後、上側経糸T1及び下側経糸T2を逆転方向に開口してミス緯糸Y1を開放する。上側経糸T1、下側経糸T2、織布Wを後方へ移動させるとともに上側経糸T1、下側経糸T2を下方へ移動させて織前WFの織布Wを補助ノズル6の上端面6Aの上方に位置させる。補助ノズル6を後方へ移動させて上端面6Aによりミス緯糸Y1を織前WFから分離する。下側経糸T2を補助ノズル6の噴射口6Bの位置まで上方へ移動させ、上側経糸T1を下側経糸T2より上方に移動させて経糸を開口する。サブ開閉バルブを開いて補助ノズル6から圧縮エアを噴射し、ミス緯糸Y1を経糸開口外に排出し、除去する。

目的

本願発明は、エアジェット織機において特別なミス緯糸除去装置を設けること無く、ミス緯糸を迅速に除去する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

メイン開閉バルブを有する緯入れノズル、サブ開閉バルブを有する補助ノズル及び緯入れ毎に緯入れされた緯糸を切断するカッターを備え、緯入れ不良となったミス緯糸を前記カッターにより切断した後、経糸開口内から除去するエアジェット織機における緯糸処理方法において、緯入れ不良の検出に基づくエアジェット織機の停止動作時に、前記カッターによりミス緯糸を切断するとともに前記メイン開閉バルブ及び前記サブ開閉バルブの作動を停止してミス緯糸に後続する緯糸の緯入れを停止し、エアジェット織機の停止後、上側経糸及び下側経糸をエアジェット織機の逆転方向に開口して前記ミス緯糸を経糸との絡みから開放し、前記上側経糸、前記下側経糸及び織布をエアジェット織機の後方へ移動させるとともに前記上側経糸及び前記下側経糸を下方へ移動させて織前を前記補助ノズルの上端面の上方に位置させ、前記補助ノズルを後方へ移動させて前記上端面により前記ミス緯糸を前記織前から分離し、前記下側経糸を前記補助ノズルの噴射口の位置まで上方へ移動させるとともに前記上側経糸を前記下側経糸よりも上方に移動させて経糸を開口し、前記サブ開閉バルブを開いて前記補助ノズルから圧縮エアを噴射することにより前記ミス緯糸を経糸開口内から除去することを特徴とするエアジェット織機における緯糸処理方法。

請求項2

前記上側経糸及び前記下側経糸は、綜絖枠毎に開口モータを備える電子開口装置により開口運動を付与されることを特徴とする請求項1に記載のエアジェット織機における緯糸処理方法。

請求項3

前記織前から分離された前記ミス緯糸を、前記経糸開口内から除去されるまでの間に、ミス緯糸フィーラにより検出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエアジェット織機における緯糸処理方法。

技術分野

0001

本願発明は、緯入れ不良となったミス緯糸を除去するエアジェット織機における緯糸処理方法に関する。

背景技術

0002

例えば、特許文献1に示されるように、エアジェット織機のミス緯糸の除去装置には、既に多くの技術が開発されている。特許文献1のミス緯糸除去装置では、緯入れ用メインノズルの直下のスレイに、緯入れ阻止ノズルが設置され、直上には緯糸導入ダクト対向設置されている。緯糸導入ダクトの出口側には、エアガイドを兼ねた緯糸検出器及び吸引パイプが設置され、吸引パイプの出口ダストボックスに向けられている。スレイの揺動領域後方には、緯糸引き取りモータが設置され、その上方にはエアシリンダが設置されている。

0003

緯糸引き取りモータには、駆動ローラが連結され、エアシリンダの駆動ロッドには、被動ローラが連結されている。被動ローラはエアシリンダの突出動作によって駆動ローラに圧接される。緯入れ異常が発生すると、緯入れ用メインノズル側でのミス糸の切断が回避されるが、ミス糸に後続する後続緯糸は通常の緯入れタイミングで緯入れ用メインノズルから射出される。緯入れされる後続緯糸は、緯入れ阻止ノズルの噴射によって緯糸導入ダクト内へ吹き入れられ、吸引パイプに到達する。吸引パイプに到達した後続緯糸は、吸引気流により把持状態となる。

0004

後続緯糸が緯入れ用メインノズルの位置で切断された後、スレイが逆転して最後退位置に停止すると、経糸最大開口となり、ミス糸は経糸の把持作用から開放される。また、緯糸導入ダクトと吸引パイプとの間の領域は、駆動ローラと被動ローラの把持領域に重なる。被動ローラが駆動ローラに圧接されて駆動されると、後続緯糸は吸引パイプ側へ引き取られる。後続緯糸の引き取り作用は、後続緯糸に繋がるミス糸を経糸開口内から引き取る。緯糸検出器がミス糸の引き取り完了を検出すると、被動ローラは駆動ローラから離間し、エアジェット織機の製織運転再開される。

先行技術

0005

特開平10−266046号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1では、エアジェット織機の製織運転に必要な各装置とは別に、ミス糸を除去するために特別なミス糸除去装置を設ける必要がある。ミス糸除去装置を構成する緯入れ阻止ノズル、緯糸導入ダクト、吸引パイプ、駆動ローラと緯糸引き取りモータ、被動ローラとエアシリンダ等、複数の機能部品は、緯入れ装置中核を成す緯入れ用メインノズルの周りに設置しなければならない。このため、緯入れ装置全体の構成が複雑になり、緯入れ用メインノズルの調整等のメンテナンスが煩雑になる恐れがある。

0007

また、ミス糸の除去作業は、駆動ローラ及び被動ローラの回転により行うため、ミス糸を中途で切断すること無く経糸内から引き取れるように、低速で行う必要があり、ミス糸の処理に多くの時間が掛かる。ミス糸の処理中は、エアジェット織機が製織運転を停止しているため、ミス糸処理時間の長短は、製織効率に影響する恐れがある。特に、広幅の織布を製織する場合、駆動ローラ及び被動ローラの回転が遅いため、ミス糸処理時間がより長くなる。

0008

本願発明は、エアジェット織機において特別なミス緯糸除去装置を設けること無く、ミス緯糸を迅速に除去する方法を提供する。

課題を解決するための手段

0009

請求項1は、メイン開閉バルブを有する緯入れノズル、サブ開閉バルブを有する補助ノズル及び緯入れ毎に緯入れされた緯糸を切断するカッターを備え、緯入れ不良となったミス緯糸を前記カッターにより切断した後、経糸開口内から除去するエアジェット織機における緯糸処理方法において、緯入れ不良の検出に基づくエアジェット織機の停止動作時に、前記カッターによりミス緯糸を切断するとともに前記メイン開閉バルブ及び前記サブ開閉バルブの作動を停止してミス緯糸に後続する緯糸の緯入れを停止し、エアジェット織機の停止後、上側経糸及び下側経糸をエアジェット織機の逆転方向に開口して前記ミス緯糸を経糸との絡みから開放し、前記上側経糸、前記下側経糸及び織布をエアジェット織機の後方へ移動させるとともに前記上側経糸及び前記下側経糸を下方へ移動させて織前を前記補助ノズルの上端面の上方に位置させ、前記補助ノズルを後方へ移動させて前記端面により前記ミス緯糸を前記織前から分離し、前記下側経糸を前記補助ノズルの噴射口の位置まで上方へ移動させるとともに前記上側経糸を前記下側経糸よりも上方に移動させて経糸を開口し、前記サブ開閉バルブを開いて前記補助ノズルから圧縮エアを噴射することにより前記ミス緯糸を経糸開口内から除去することを特徴とする。

0010

請求項1によれば、エアジェット織機に標準装備される補助ノズルを用いて緯入れ不良を生じたミス緯糸を織前から分離し、経糸開口内から除去することができ、ミス緯糸除去装置を特別に設ける必要が無く、しかもミス緯糸を迅速に除去することができる。

0011

請求項2は、前記上側経糸及び前記下側経糸は、綜絖枠毎に開口モータを備える電子開口装置により開口運動を付与されることを特徴とする。請求項2によれば、上側経糸及び下側経糸における上下の移動方向及び移動量を容易に調整することができる。

0012

請求項3は、前記織前から分離された前記ミス緯糸を、前記経糸開口内から除去されるまでの間に、ミス緯糸フィーラにより検出することを特徴とする。請求項3によれば、ミス緯糸の除去動作の失敗を早期に検出し、ミス緯糸の残存による織布の品質不良の発生を防止することができる。

発明の効果

0013

本願発明は、エアジェット織機において特別なミス緯糸除去装置を設けること無く、ミス緯糸を迅速に除去することができる。

図面の簡単な説明

0014

エアジェット織機を示す概略平面図である。
経糸及び織布を後方へ移動した緯入れ装置の断面側面図である。
経糸を下方へ移動した緯入れ装置の断面側面図である。
図3の一点鎖線Aの領域の拡大図である。
補助ノズルを後方へ移動した緯入れ装置の断面側面図である。
下側経糸を補助ノズルの噴射口位置まで移動した緯入れ装置の断面側面図である。
図6の一部を示した緯入れ装置の平面図である
ミス緯糸の排出を示す緯入れ装置の断面側面図である。
経糸及び織布を前方へ移動した緯入れ装置の断面側面図である。
他の実施形態を示すミス緯糸フィーラの断面図である。

実施例

0015

発明の実施形態を図1図9に基づいて説明する。なお、本願明細書では、エアジェット織機1の織布巻取側(図1の下方)が前方、経糸送出し側(図1の上方)が後方である。図1は、エアジェット織機1を示し、スレイ3は織機駆動モータ2によりエアジェット織機1の前後方向に揺動される。スレイ3には、緯入れ装置4を構成する緯入れノズル5、補助ノズル6及び緯糸Yの案内通路7を形成する変形筬8が設置されている。

0016

緯入れノズル5は、配管9により、メイン開閉バルブ10及びメインエアタンク11を介して圧縮エア供給源12に接続されている。補助ノズル6は、配管13によりサブ開閉バルブ14に接続し、配管15によりサブエアタンク16を介して圧縮エア供給源12に接続されている。緯入れノズル5の上流側(図1の左方)には、緯糸測長貯留装置17が設置され、緯入れに必要な長さの緯糸Yを測長し、緯入れノズル5に供給する。上側経糸T1及び下側経糸T2は、送出しモータ18を備えた経糸送出し装置19により送出され、綜絖枠20毎に開口モータ21を備えた電子開口装置22により開口運動を付与される。

0017

上側経糸T1及び下側経糸T2の開口内には、緯糸Yが緯入れノズル5及び補助ノズル6によって緯入れされる。緯入れが完了した緯糸Yは、スレイ3の揺動運動により筬打ちされ、織布Wが織成されるとともに緯入れノズル5側のカッター23により切断される。織成された織布Wは、巻取モータ24を備えた織布巻取装置25により巻き取られる。なお、緯入れノズル5の下流側の織布Wの外方には、緯入れされた緯糸Yの先端を把持する捨て(図示せず)が設けられている。捨て耳と織布Wの端部との間には、エンドフィーラ26が設置されている。緯入れ時に捨て耳により把持された緯糸Yは、その後、織布Wと捨て耳との間に設けられたエンドカッター27により切断され、織布Wのみが織布巻取装置25に巻き取られる。

0018

また、変形筬8で形成される案内通路7の延長上には、排出ダクト28が案内通路7の出口側全域カバーするように設置されている。後述するように、エンドフィーラ26が緯入れ不良を検出した時、ミス緯糸Y1(図2参照)の除去が行われるが、案内通路7から排出されるミス緯糸Y1は、排出ダクト28によりエアジェット織機1に設置されたダストボックス(図示せず)に案内され、除去される。

0019

制御装置29は、信号線30〜36により、それぞれ織機駆動モータ2、メイン開閉バルブ10、サブ開閉バルブ14、緯糸測長貯留装置17、送出しモータ18、開口モータ21、巻取モータ24と接続する。また、制御装置29は、信号線37により織機駆動モータ2に連結するエンコーダ38と接続する。制御装置29は、エンコーダ38からエアジェット織機1の回転角度を検出し、製織運転中、検出した回転角度を用いて、織機駆動モータ2、メイン開閉バルブ10、サブ開閉バルブ14、緯糸測長貯留装置17、送出しモータ18、開口モータ21、巻取モータ24等の制御を行っている。また、制御装置29はエンドフィーラ26と信号線39により接続され、正常な緯入れ及び緯入れ不良を検出している。従って、制御装置29は、制御装置29に記憶された製織運転に関するプログラムに基づき、各部に制御信号を送信し、エアジェット織機1の製織運転制御を行うことができる。

0020

また、制御装置29は、織機駆動モータ2の停止中に、送出しモータ18、開口モータ21、巻取モータ24をそれぞれ単独で駆動することができる。特に、電子開口装置22は、上側経糸T1又は下側経糸T2を開口する1つの綜絖枠20に対して1つの開口モータ21が連結しているため、各開口モータ21を個別に駆動し、1つの綜絖枠20を単独で自在に操作することができる。

0021

次に、図1に示したエアジェット織機1において、緯入れ不良を生じたミス緯糸Y1の処理方法を図2図9に基づき説明する。製織運転中、緯糸Yが正常な位置に到達しない場合、エンドフィーラ26が緯糸Yの非検出信号を制御装置29に送信し、制御装置29は緯入れ不良の発生を検出する。

0022

制御装置29は予め設定されている緯入れ不良発生時の処理プログラムに基づき、織機駆動モータ2、送出しモータ18、開口モータ21及び巻取モータ24に停止信号を送信する。また、緯糸測長貯留装置17、メイン開閉バルブ10及びサブ開閉バルブ14に作動停止信号を送信する。織機駆動モータ2、送出しモータ18、開口モータ21及び巻取モータ24は、停止信号を受信してから実際に停止するまでの間にタイムラグがある。このため、エアジェット織機1が停止するまでの間に、経糸Tが開口し、緯入れ不良となったミス緯糸Y1に後続する緯糸Yの緯入れタイミングが生じる。しかし、制御装置29の制御信号を受けて、エアジェット織機1の停止動作時に、緯入れノズル5及び補助ノズル6は圧縮エアの噴射を行わないため、ミス緯糸Y1に後続する緯糸Yの緯入れが回避される。また、ミス緯糸Y1は、エアジェット織機1の停止動作時に、緯入れノズル5側のカッター23により切断される。

0023

エアジェット織機1が停止すると、制御装置29は、電子開口装置22の各開口モータ21に逆転指令発信する。開口モータ21は、綜絖枠20に対してエアジェット織機1の約1回転に相当する逆転方向の開口を行い、ミス緯糸Y1を上側経糸T1及び下側経糸T2の絡みから開放する。次に、制御装置29は送出しモータ18及び巻取モータ24に逆転を指令し、図2に示すように、上側経糸T1、下側経糸T2及び織布Wを後方(矢印方向参照)へ移動させる。織布Wは、フェルプレート40上を後方へスライドし、織前WFが補助ノズル6の上端面6Aの上方に位置するまで後退される。

0024

織前WFが補助ノズル6の上端面6Aの上方まで後退され、停止すると、制御装置29は電子開口装置22に駆動指令を発信する。図3に示すように、下側経糸T2を開口させる綜絖枠20を駆動する開口モータ21により下側経糸T2を下方へ移動(矢印方向参照)させ、上側経糸T1を開口させる綜絖枠20を駆動する開口モータ21により上側経糸T1を下方へ移動(矢印方向参照)させる。このため、織布Wが補助ノズル6の上端面6Aに押し付けられる。本実施形態では、補助ノズル6の上端面6Aはミス緯糸Y1の直前に緯入れされた緯糸Yに押し付けられているが、ミス緯糸Y1やミス緯糸Y1の直前に緯入れされた緯糸Yよりも前に緯入れされた緯糸Yに補助ノズル6の上端面6Aが押し付けられるように、織布Wの後退量を適宜調整しても良い。

0025

続いて、制御装置29は織機駆動モータ2へ逆転指令を発信し、織機駆動モータ2の逆転によりスレイ3が後方へ揺動される。補助ノズル6は、図4に示すように、スレイ3の揺動に伴い、後方側上方へ向けた円弧運動の形態で移動する。補助ノズル6の上端面6Aには、織布Wが押し付けられているため、上端面6Aは織布Wの下面を擦りながら斜め上方へ移動する(図4仮想線で示した補助ノズル6参照)。補助ノズル6の上端面6Aによる擦動は、緯糸Yに対して、緯糸Yを後方へ押し出す力が働くが、緯糸Yは上側経糸T1及び下側経糸T2により絡められているため、織布Wから分離されない。

0026

しかし、ミス緯糸Y1は、上側経糸T1及び下側経糸T2の絡みから開放されており、しかも、ミス緯糸Y1の開放により、他の緯糸Yから若干上方へ位置ずれしている。このため、ミス緯糸Y1は、補助ノズル6の上端面6Aによる擦動により織前WFから容易に分離され、緯糸Yとの間に隙間が形成される。上端面6Aは、補助ノズル6の移動に伴い、ミス緯糸Y1を緯糸Yからさらに引き離すとともに緯糸Yとミス緯糸Y1との隙間に進入する。補助ノズル6が最後退位置まで移動すると、図5に示すように、ミス緯糸Y1は補助ノズル6の後面に押されて後方へ引き出され、各補助ノズル6の間で弛むようなジグザグ状の形態(図7参照)で織前WFから完全に分離される。

0027

ミス緯糸Y1の分離が完了すると、制御装置29は電子開口装置22に駆動指令を発信する。図6に示されるように、下側経糸T2を開口する綜絖枠20を駆動する開口モータ21により下側経糸T2は補助ノズル6の噴射口6Bの位置まで上昇される。下側経糸T2には、織前WFから分離したミス緯糸Y1が載置されているため、下側経糸T2の上昇により、ミス緯糸Y1を補助ノズル6の噴射口6Bの位置に案内することができる。また、上側経糸T1を開口する綜絖枠20を駆動する開口モータ21により上側経糸T1は、下側経糸T2の位置よりも上方に移動され、下側経糸T2との間に開口状態を形成する。図6及び図7に示されるように、ミス緯糸Y1は、下側経糸T2の上に載置された状態にあるため、ミス緯糸Y1のジグザグ状に折れ曲がった部分が補助ノズル6の噴射口6Bと対向するように配置されるとともに、変形筬8の案内通路7の前に配置される。

0028

ミス緯糸Y1が噴射口6Bに対向し、案内通路7の前方に配置されると、制御装置29は補助ノズル6の全てのサブ開閉バルブ14に開指令を発信する。補助ノズル6は、全てのサブ開閉バルブ14が開くことにより、全ての噴射口6Bから圧縮エアを一斉に噴射する。図8に示すように、全ての噴射口6Bから噴射された圧縮エアは、対向する位置に配置されたミス緯糸Y1の全体を変形筬8の案内通路7内に吹き入れることができる。ミス緯糸Y1は、補助ノズル6から噴射される圧縮エアによって案内通路7内を吹き飛ばされ、緯入れノズル5と反対側の開口外へ排出される。上側経糸T1及び下側経糸T2の開口内から除去されたミス緯糸Y1は、排出ダクト28を通してダストボックス内に除去され、処理される。

0029

ミス緯糸Y1の除去、処理が完了すると、制御装置29は、経糸送出し装置19及び織布巻取装置25に正転方向の駆動指令を発信し、図9に示すように、織布W及び上側経糸T1、下側経糸T2をエアジェット織機1の前方に移動させ、織前WFを正規の位置に復帰させる。同時に、制御装置29は、電子開口装置22に駆動指令を発信する。電子開口装置22は、上側経糸T1を開口する綜絖枠20を駆動する開口モータ21により上側経糸T1を最大開口位置まで上昇させるとともに、下側経糸T2を開口する綜絖枠20を駆動する開口モータ21により下側経糸T2を最大開口位置まで下降させる。

0030

織前WFを正規の位置に復帰させ、上側経糸T1及び下側経糸T2を最大開口位置に移動させることにより、起動準備が完了し、制御装置29はエアジェット織機1に再起動を指令し、エアジェット織機1の製織運転が再開される。なお、緯入れ不良の検出後の図2図9に示した各動作及びエアジェット織機1の再起動は、制御装置29に設定された処理プログラムに基づき、自動的に行われる。しかし、エアジェット織機1の再起動の指令は、ミス緯糸Y1の処理後、作業者による起動ボタン(図示せず)の手動操作により行っても構わない。

0031

前記した発明の実施形態では、エアジェット織機1に装備された緯入れ装置4を構成する補助ノズル6を利用してミス緯糸Y1を織前WFから確実に分離することができる。分離したミス緯糸Y1は、同じ補助ノズル6により上側経糸T1及び下側経糸T2の開口内から確実に、かつ迅速に排出され、除去される。また、上側経糸T1及び下側経糸T2は、綜絖枠20毎に連結した個別の開口モータ21により各綜絖枠20を駆動する電子開口装置22によって開口される構成である。このため、上側経糸T1及び下側経糸T2は、上下の移動方向及び移動量を容易に調整することができる。また、ミス緯糸Y1の除去後は、織前WF及び上側経糸T1及び下側経糸T2の開口位置を正規の元位置に自動的に復帰し、エアジェット織機1の運転再開まで連続して操作することができる。

0032

本願発明は、前記した実施形態の構成に限定されるものではなく、本願発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、次のように実施することができる。

0033

(1)図2に示した上側経糸T1、下側経糸T2及び織布Wのみを後方へ移動させる操作と、図3に示した上側経糸T1及び下側経糸T2を下方へ移動させる操作は、逆の順序で操作しても同時に操作しても構わない。図2及び図3の操作を同時に行うように構成した場合は、ミス緯糸Y1を除去する作業時間を短縮することができる。
(2)上側経糸T1及び下側経糸T2を開口する装置は、電子開口装置22に限らず、織機駆動モータ2から独立した専用モータにより上側経糸T1及び下側経糸T2を開口する機構を備えたドビー、又はジャカードに置き換えても構わない。

0034

(3)ミス緯糸Y1を排出するための圧縮エアの噴射は、全ての補助ノズル6から同時に一斉に噴射する構成に限らず、全ての補助ノズル6からリレー的に噴射する構成、あるいは選択した複数の補助ノズルのみを使用して噴射する構成に置き換えることができる。
(4)補助ノズル6は、上端面6Aを針状にらせ、ミス緯糸Y1と緯糸Yとの隙間に入り易い構成に変更しても構わない。

0035

(5)本願発明は、図10に示す実施形態のように、ミス緯糸フィーラ41を補助ノズル6の間に配置、あるいは一部の補助ノズル6に置き換えて配置することにより、補助ノズル6と並べて設け、織前WFから分離されたミス緯糸Y1の存在を検出するように構成しても良い。

0036

ミス緯糸フィーラ41は、補助ノズル6と同一形状の筒42の上端部に開口43を設け、開口43の内側となる筒42内部に反射式光電センサーの投受光器44を設置している。なお、開口43は、補助ノズル6の噴射口6Bと同じ高さの位置に設けられている。織前WFから分離されたミス緯糸Y1が下側経糸T2により補助ノズル6の噴射口6Bの位置に配置されると、投受光器44から発光された光線BLは、ミス緯糸Y1に投射され、ミス緯糸Y1で反射した反射光線RLは、投受光器44に受光される。

0037

投受光器44が受光信号を制御装置29に送信することにより、制御装置29はミス緯糸Y1を検出し、織前WFからのミス緯糸Y1の分離成功と判断し、次の処理工程へ進むことができる。ミス緯糸Y1が存在しない場合、投受光器44から受光信号が発信されないため、制御装置29は、ミス緯糸Y1の分離失敗と判断し、ミス緯糸Y1の除去処理を停止するとともに、例えば、警告信号等を発信することができる。

0038

図10の実施形態では、ミス緯糸Y1の存在を確認する工程を介在させることにより、ミス緯糸Y1の除去処理を失敗し、ミス緯糸Y1を残存したままエアジェット織機1の製織運転を再開する等の不具合を解消することができる。なお、ミス緯糸Y1の検出タイミングは、織前WFからミス緯糸Y1を分離する操作後、ミス緯糸Y1が経糸の開口内から排出されるまでの間で設定することができる。

0039

(6)図3において、補助ノズル6の上端面6Aを織布Wに押し付けるのでなく、後退する補助ノズル6の上端面6Aがミス緯糸Y1に当接する範囲であれば、補助ノズル6の上端面6Aと織布Wとの間に隙間を有するようにしても良い。

0040

1エアジェット織機
2織機駆動モータ
4緯入れ装置
5緯入れノズル
6補助ノズル
6A上端面
6B噴射口
7案内通路
8変形筬
10メイン開閉バルブ
14 サブ開閉バルブ
18送出しモータ
19経糸送出し装置
20綜絖枠
21開口モータ
22電子開口装置
23カッター
24巻取モータ
25 織布巻取装置
26エンドフィーラ
28排出ダクト
29制御装置
38ミス緯糸フィーラ
40フェルプレート
41投受光器
BL光線
RL反射光線
T1 上側経糸
T2 下側経糸
Y緯糸
Y1 ミス緯糸
W 織布
WF 織前

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