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技術 分液装置

出願人 富士フイルム株式会社富士フイルムファインケミカルズ株式会社
発明者 友田裕康山形勲
出願日 2014年9月10日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2014-184137
公開日 2016年4月21日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2016-055256
状態 特許登録済
技術分野 液体相互の分離
主要キーワード ボールコック フランジ式 ヘルール タンク弁 ストレート形 フランジ型 分液装置 ダイヤフラムバルブ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

コンタミネーション主生成物の無駄を生じることなく、非相溶性液体を分液できる分液装置を提供する。

解決手段

液体の流路と、流路の下流に設けられる、流入口から流出口に向かって漸次縮小する入液部、ならびに、流出口を閉塞および開放する、平面状もしくは凸状の閉塞面を有する弁体を備えるバルブと、流路に設けられる、外部から入液部の流出口を目視するための目視部とを有することにより、この課題を解決する。

概要

背景

化成品医薬品などの製造における反応工程や晶析工程で、非相溶液体の液体を分離する分液(液−液分離操作)が行われている。
特許文献1等にも示されるように、分液は、一般的に、分液する液体の流路となる配管に、ボールコックボールバルブ)やダイヤフラムバルブなどのストレート形バルブランタングラスなどのサイトグラスとを配置して行う。すなわち、静置によって分離した非相溶の液体を流しつつ、サイトグラスによって2液の境界面を目視し、目視した境界面に応じてバルブを操作することで、主生成物(必要な成分)と副生成物との分液を行う。

ところが、ストレート形のバルブは、その構造上、分液を行うための流路の閉塞位置(以下、単に『閉塞位置』とも言う)が内部の中央に位置しており、外観から閉塞位置を確認することはできない。しかも、ストレート形のバルブとして代表的なボールコックでは、分液のためにバルブを閉塞した状態では、閉塞位置となるボール内に、液体が残る。
そのため、分液では、コンタミネーションを避けるためには、主生成物の無駄を避けることができない。

すなわち、主生成物の比重が副生成物より軽い場合には、図4(A)および図4(B)に概念的に示すように、ランタングラス100を目視しつつ流出を行い、主生成物Mと副生成物Sとの境界面bがバルブ102による閉塞位置を確実に超えたと考えられる時点で、バルブ102を閉塞する。従って、この場合には、主生成物がバルブ102よりも下流に至ることを防止できず、ある程度の量の主生成物Mが、副生成物Sと共に排出される。
逆に、主生成物の比重が副生成物より重い場合には、図4(C)および図4(D)に概念的に示すように、ランタングラス100を目視しつつ流出を行い、主生成物Mと副生成物Sとの境界面bがバルブ102による閉塞位置を超えない時点、すなわち境界面bがランタングラス100で目視できる時点で、バルブ102を閉塞する。従って、この場合には、主生成物Mがバルブ102の閉塞位置よりも上流に残ってしまう。

他方、各種のセンサを利用して、非相溶の液体の境界面を検出して、分液を行うことも、各種、提案されている。
例えば、前述の特許文献1には、分液する液体を境界検出容器通液させつつ、境界検出容器の重量を検出し、境界検出容器の重量変化に基づいて、境界検出容器から流出する液体の流出先切り換えることにより、分液を行うことが記載されている。
また、特許文献2には、分液する液体に近赤外線照射して、近赤外線の吸収率が変化した時点で、液体の流路を切り換えることにより、分液を行うことが記載されている。さらに、特許文献3には、質量流量計を用いて、分液する液体の質量流量を測定し、質量流量が変化した時点で、液体の流路を切り換えることにより、分液を行うことが記載されている。

これらの方法によれば、自動的に分液を行うことができる。
しかしながら、これらの方法や装置でも、閉塞位置や分液のための流路の切換位置において、主生成物と副生成物との境界面を確認することは困難である。そのため、センサで主生成物と副生成物との境界面を検出した時点と、境界面が装置における閉塞位置や分液のための流路の切換位置に至った時点とが一致しない場合も多い。その結果、サイトグラスを用いる方法と同様に、主生成物が無駄になり、あるいは、主生成物に副生成物が混入してしまう。

概要

コンタミネーションや主生成物の無駄を生じることなく、非相溶性の液体を分液できる分液装置を提供する。液体の流路と、流路の下流に設けられる、流入口から流出口に向かって漸次縮小する入液部、ならびに、流出口を閉塞および開放する、平面状もしくは凸状の閉塞面を有する弁体を備えるバルブと、流路に設けられる、外部から入液部の流出口を目視するための目視部とを有することにより、この課題を解決する。

目的

本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決することにあり、非相溶性の液体の分液を行う分液装置であって、主生成物に副生成物が混入することを防止して、かつ、主生成物を無駄にすることなく、主生成物と副生成物との分液を行うことを可能にする分液装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

分液する液体流路と、前記液体の流入口および流出口を有する、前記流入口から流出口に向かって漸次縮小する入液部、ならびに、前記流出口を閉塞および開放する、平面状もしくは凸状の前記流出口の閉塞面を有する弁体を備える、前記流路の下流に配置される分液バルブと、前記流路に設けられる、外部から前記流出口を目視するための目視部とを有することを特徴とする分液装置

請求項2

前記流路および入液部が、同じ部材に取り付けられる請求項1に記載の分液装置。

請求項3

前記弁体が、前記流出口における液体の流れの方向に移動することにより、前記流出口を閉塞および開放する請求項1または2に記載の分液装置。

請求項4

前記弁体が、前記流出口における液体の流れの上流方向に移動することにより、前記流出口を閉塞する請求項3に記載の分液装置。

請求項5

前記流路および目視部が、前記流路および目視部を兼ねるランタングラスで構成される請求項1〜4のいずれか1項に記載の分液装置。

請求項6

記入液部と、前記流路を取り付ける部材とが、一体で構成される請求項1〜5のいずれか1項に記載の分液装置。

請求項7

前記バルブの下流に、前記液体の流量を調節するための流量調節バルブを有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の分液装置。

技術分野

0001

本発明は、化成品医薬品等の製造における分液に用いる分液装置に関する。詳しくは、非相溶性液体境界面での分液が可能な分液装置に関する。

背景技術

0002

化成品や医薬品などの製造における反応工程や晶析工程で、非相溶液体の液体を分離する分液(液−液分離操作)が行われている。
特許文献1等にも示されるように、分液は、一般的に、分液する液体の流路となる配管に、ボールコックボールバルブ)やダイヤフラムバルブなどのストレート形バルブランタングラスなどのサイトグラスとを配置して行う。すなわち、静置によって分離した非相溶の液体を流しつつ、サイトグラスによって2液の境界面を目視し、目視した境界面に応じてバルブを操作することで、主生成物(必要な成分)と副生成物との分液を行う。

0003

ところが、ストレート形のバルブは、その構造上、分液を行うための流路の閉塞位置(以下、単に『閉塞位置』とも言う)が内部の中央に位置しており、外観から閉塞位置を確認することはできない。しかも、ストレート形のバルブとして代表的なボールコックでは、分液のためにバルブを閉塞した状態では、閉塞位置となるボール内に、液体が残る。
そのため、分液では、コンタミネーションを避けるためには、主生成物の無駄を避けることができない。

0004

すなわち、主生成物の比重が副生成物より軽い場合には、図4(A)および図4(B)に概念的に示すように、ランタングラス100を目視しつつ流出を行い、主生成物Mと副生成物Sとの境界面bがバルブ102による閉塞位置を確実に超えたと考えられる時点で、バルブ102を閉塞する。従って、この場合には、主生成物がバルブ102よりも下流に至ることを防止できず、ある程度の量の主生成物Mが、副生成物Sと共に排出される。
逆に、主生成物の比重が副生成物より重い場合には、図4(C)および図4(D)に概念的に示すように、ランタングラス100を目視しつつ流出を行い、主生成物Mと副生成物Sとの境界面bがバルブ102による閉塞位置を超えない時点、すなわち境界面bがランタングラス100で目視できる時点で、バルブ102を閉塞する。従って、この場合には、主生成物Mがバルブ102の閉塞位置よりも上流に残ってしまう。

0005

他方、各種のセンサを利用して、非相溶の液体の境界面を検出して、分液を行うことも、各種、提案されている。
例えば、前述の特許文献1には、分液する液体を境界検出容器通液させつつ、境界検出容器の重量を検出し、境界検出容器の重量変化に基づいて、境界検出容器から流出する液体の流出先切り換えることにより、分液を行うことが記載されている。
また、特許文献2には、分液する液体に近赤外線照射して、近赤外線の吸収率が変化した時点で、液体の流路を切り換えることにより、分液を行うことが記載されている。さらに、特許文献3には、質量流量計を用いて、分液する液体の質量流量を測定し、質量流量が変化した時点で、液体の流路を切り換えることにより、分液を行うことが記載されている。

0006

これらの方法によれば、自動的に分液を行うことができる。
しかしながら、これらの方法や装置でも、閉塞位置や分液のための流路の切換位置において、主生成物と副生成物との境界面を確認することは困難である。そのため、センサで主生成物と副生成物との境界面を検出した時点と、境界面が装置における閉塞位置や分液のための流路の切換位置に至った時点とが一致しない場合も多い。その結果、サイトグラスを用いる方法と同様に、主生成物が無駄になり、あるいは、主生成物に副生成物が混入してしまう。

先行技術

0007

特開平5−154305号公報
特開平11−314009号公報
特開平11−314010号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決することにあり、非相溶性の液体の分液を行う分液装置であって、主生成物に副生成物が混入することを防止して、かつ、主生成物を無駄にすることなく、主生成物と副生成物との分液を行うことを可能にする分液装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

このような目的を達成するために、本発明の分液装置は、分液する液体の流路と、
液体の流入口および流出口を有する、流入口から流出口に向かって漸次縮小する入液部、ならびに、流出口を閉塞および開放する、平面状もしくは凸状の流出口の閉塞面を有する弁体を備える、流路の下流に配置される分液バルブと、
流路に設けられる、外部から流出口を目視するための目視部とを有することを特徴とする分液装置を提供する。

0010

このような本発明の分液装置において、流路および入液部が、同じ部材に取り付けられるのが好ましい。
また、弁体が、流出口における液体の流れの方向に移動することにより、流出口を閉塞および開放するのが好ましい。
また、弁体が、流出口における液体の流れの上流方向に移動することにより、流出口を閉塞するのが好ましい。
また、流路および目視部が、流路および目視部を兼ねるランタングラスで構成されるのが好ましい。
また、入液部と、流路を取り付ける部材とが、一体で構成されるのが好ましい。
さらに、バルブの下流に、液体の流量を調節するための流量調節バルブを有するのが好ましい。

発明の効果

0011

本発明の分液装置よれば、分液を行うための流路の閉塞位置および分液を行う非相溶性の液体の境界面を目視しつつ、この閉塞位置と境界面とを一致させて、分液を行うことができる。
そのため、本発明の分液装置によれば、主生成物への副生成物の混入を防止して、かつ、主生成物の無駄を無くして分液を行うことができる。

図面の簡単な説明

0012

本発明の分液装置の一例を概念的に示す部分断面図である。
図1のII−II線断面図である。
本発明の分液装置の別の例を概念的に示す部分断面図である。
(A)〜(D)は、従来の分液装置による分液操作を説明するための概念図である。

実施例

0013

以下、本発明の分液装置について、添付の図面に示される好適な態様を基に、詳細に説明する。

0014

図1に、本発明の分液装置の一例を部分断面図で概念的に示す。
図1に示す分液装置10は、化成品や医薬品などの製造での反応工程や晶析工程において、非相溶の複数の液体を境界面(液−液界面)で分液(液−液分離操作)する装置である。このような分液装置は、例えば、反応タンクや晶析タンクの排出部や、液体の輸送経路に設けられる。

0015

図示例の分液装置10は、基本的に、分液バルブ12と、ランタングラス14と、ランタングラス取付け部材16と、流量調節バルブ18とを有して構成される。分液装置10は、分液バルブ12およびランタングラス取付け部材16にランタングラス14を取り付け、さらに、分液バルブ12の排出口となる流出管38に流量調節バルブ18を取り付けて構成される。
なお、以下の説明において、上流および下流とは、分液する液体の流れ方向の上流および下流である。

0016

図1に示す分液装置10において、ランタングラス14は、化成品等製造設備において、非相溶性液体の分液や、流路における液体の目視確認等に用いられる、公知のランタングラスである。
本発明において、ランタングラス14の径および長さは、分液装置10が利用される製造設備に応じて、適宜、選択すればよい。本発明者の検討によれば、ランタングラス14は、25A(口径でφ34.0mm)以上であるのが好ましい。25A以上のランタングラス14を用いることにより、後述する分液バルブ12の入液部32の視認性を良好にして、分液を、より正確に行うことが可能になる。

0017

ランタングラス取付け部材16も、通常のランタングラス14の取付けに用いられる、一方のフランジ16aに、ランタングラスを取り付けるための肩部16bが形成された、公知のフランジ付き短管である。
分液装置10は、ランタングラス取付け部材16を上流側、流量調節バルブ18を下流側として、分液する液体の流路に装着される。従って、ランタングラス取付け部材16は、肩部16bを有さない側のフランジ16cが、例えば、ボルトナットとによって、分液する液体の流路となる配管に連結される。
なお、本発明において、ランタングラス取付け部材16と、液体の流路となる配管との接続方式は、図示例のようなフランジ式フランジ型)に限定はされず、ヘルール式やウエハー式等、公知の各種の形式利用可能である。

0018

ここで、一般的なランタングラスは、ランタングラスを取り付けるための肩部を有するフランジ付きの短管に、両端を挟持されてた状態で固定され、製造設備の液体流路に装着される。
これに対して、図示例の分液装置10においては、好ましい態様として、ランタングラス14は、このランタングラス取付け部材16と、分液バルブ12のフランジ30とに、ボルト24およびナット26を用いて固定される。この点に関しては、後に詳述する。

0019

ボルト24およびナット26を用いた、フランジ16aおよびフランジ30へのランタングラス14の取付けは、公知のランタングラスと同様に行えばよい。
また、図示は省略するが、公知のランタングラスと同様、ランタングラス取付け部材16の肩部16bとランタングラス14との間、ならびに、分液バルブ12のフランジ30の肩部30aとの間には、Oリングガスケット等のシール材が挿入される。

0020

分液バルブ12は、分液する液体および入液部32の流出口32bをランタングラス14から目視しながら、非相溶性の液体の分液を行うもので、フランジ30と、入液部32と、弁34と、駆動源36と、流出管38とを有して構成される。
図示例の分液装置10の分液バルブ12において、フランジ30、入液部32および流出管38は、一体で構成される。すなわち、分液バルブ12において、フランジ30、入液部32および流出管38は、1個の部材で、図示例においては、一体成形されている。

0021

フランジ30は、前述のランタングラス取付け部材16と共にランタングラス14を挟持して固定するもので、入液部32と逆側の内周部には、ランタングラス14を取り付けるための肩部30aが形成されている。

0022

フランジ30の肩部30aと逆側の端面には、フランジ30の中心の開口に連通して入液部32が形成される。また、入液部32は、流出管38に連通する。さらに、流出管38の排出口38aには、流量調節バルブ18が取り付けられる。前述のように、分液装置10は、ランタングラス取付け部材16を上流側、流量調節バルブ18が下流側として、分液する液体の流路となる配管に装着される。
従って、分液対象となる液体は、液体流路配管→ランタングラス取付け部材16→ランタングラス14→分液バルブ12(フランジ30→入液部32→流出管38)→流量調節バルブ18→液体流路配管となる流路を流れる。

0023

図2に、図1のII-II線断面図を示す。この断面図は、入液部32を上流側から見た図となる。
図1および図2に示されるように、入液部32は、フランジ30の中心の開口すなわちランタングラス14の貫通孔に一致して連通する円形の流入口32aと、流出管38に連通する円形の流出口32bとを有する。また、入液部32は、流入口32aから流出口32bに向かって、漸次、縮径するすり状(乳鉢状)の流路を形成する。
前述のように、フランジ30と入液部32とは一体形成され、ランタングラス14は、フランジ30に固定される。加えて、入液部32は、流入口32aから流出口32bに向けて、漸次、縮径する。従って、操作者は、ランタングラス14から入液部32を目視しつつ、分液を行うことができる。

0024

本発明の分液装置は、ランタングラス14すなわち目視部を有する分液する液体の流路と入液部32とを、例えば1枚のフランジなど、同じ部材に取り付けるのが好ましい。
図示例の分液装置10では、フランジ30と入液部32とを一体で構成して、フランジ30にランタングラス14を固定することで、分液する液体の流路であるランタングラス14と入液部32とを、同じ部材に取り付けている。
なお、本発明では、フランジ30と入液部32とは、別の部材であってもよい。すなわち、前述のようにフランジ30にランタングラス14を固定し、フランジ30とは別部材の入液部32を、フランジ30の下流側端面に固定してもよい。この際において、フランジ30と入液部32との固定は、入液部32に設けたフランジとボルト・ナットやネジとを用いる方法、固定用のリングを用いる方法等、公知の固定方法を用いればよい。

0025

また、図示例の分液装置10は、入液部32と流出管38も、一体で構成される。
しかしながら、本発明の分液装置は、入液部32と流出管38も、別の部材で構成してもよい。この際にも、両者の固定は、フランジ30と入液部32と同様、公知の固定方法を用いればよい。

0026

さらに、本発明の分液装置では、ランタングラス14と入液部32とを、別の部材に固定してもよい。例えば、通常のランタングラスと同様に、フランジ付きの短管を用いて、この短管の一方のフランジにランタングラス14を固定し、他方のフランジに入液部32を固定してもよい。
ここで、本発明の分液装置10は、分液を行うための流路の閉塞位置となる入液部32の流出口32bを目視しながら、分液を行うことを目的とする。分液操作を高精度に行うためには、目視部となるランタングラス14と、入液部32とは、近い方が好ましい。この点を考慮すると、ランタングラス14と入液部32とは、1枚のフランジの上下流面など、同じ部材に固定するのが好ましい。

0027

入液部32の形状は、図示例のすり鉢状以外にも、流入口から流出口に向かって、漸次、流路が縮小する形状であれば、各種の形状が利用可能である。例えば、底面を上流側に向ける円錐台状や角錐台状が例示される。
また、入液部32の液体の流れ方向の長さ(以下、単に『長さ』とも言う)や、流入口32aおよび流出口32bの液体の流れ方向と直交する方向のサイズ(以下、単に『サイズ』とも言う)は、ランタングラス14(流路)の径、分液装置10が利用される製造設備に応じて、適宜、設定すればよい。
本発明者の検討によれば、流出口32bのサイズは、8A(口径でφ13.8mm)以上であるのが好ましく、流入口32aのサイズは、25A(口径でφ34.0mm)以上であるのが好ましい。
このような構成とすることにより、流出口32bの視認性を良好にして、分液を、より正確に行うことが可能になる。
流入口32aおよび流出口32bは、サイズの差が20mm以上であるのが好ましい。さらに、入液部32の長さは、40mm以下であるのが好ましい。これにより、分液する非相溶性の液体の境界面を好適に確認しつつ、より正確な分液を行うことが可能になる。

0028

入液部32(あるいはさらに、流出管38の内面など)には、必要に応じて、ポリテトラフルオロエチレンコーティングなどの保護コーティング等を施してもよい。また、主に分液する液体の色等によっては、入液部32に白色や黒色等の着色を施して、非相溶性の液体の界面の視認性を向上してもよい。

0029

弁34は、弁体34aと、一端に弁体34aが固定される棒状の弁棒34bとから構成される。また、弁棒34bの弁体34aと逆側の端部は、駆動源36に係合する。

0030

弁体34aは、流出口32bに当接することで、流出口32bを閉塞するものである。図示例において、弁体34aは、流出口32bを閉塞可能な上流に向かって凸状の形状を有する。
弁体34aの流出口32bとの当接面は、平板状でもよいが、上流に向かって凸状の方が、より確実な閉塞および正確な分液が可能である。

0031

駆動源36は、弁体34aによって流出口32bを開放・閉塞するために、弁棒34bを長手方向に移動するものである。駆動源36は、ガス圧油圧機械的な機構等によって、棒状物を長手方向に移動する、いわゆるタンク底弁(タンク弁)に用いられる公知の駆動源である。
なお、本発明の分液装置においては、駆動源36に変えて、棒状のネジと、このネジに螺合する回転ハンドルとを用いる移動手段、レバーとリンク機構とを用いる移動手段など、公知の各種の手動の移動手段によって弁34を移動して、流出口32bを開放・閉塞してもよい。

0032

図示例の分液装置10において、弁34は、弁体34aの当接によって流出口32bを閉塞できる位置で、かつ、流出口32bにおける上下流方向に移動できるように、分液バルブ12に取り付けられる。
なお、弁34は、弁棒34bが流出管38の壁を貫通して、分液バルブ12に取り付けられる。駆動源36は、流出管38の外部で弁棒34bに係合する。図示は省略するが、流出管38の弁棒34bとの摺接部には、パッキン(ガスケット)が設けられ、液体が外部に漏れないようになっている。

0033

分液装置10においては、弁体34aが流出口32bの下流に位置する。
従って、分液バルブ12は、弁34を上流側に移動すなわち上昇することにより、弁体34aによって流出口32bを閉塞し、弁34を下流側に移動すなわち下降することにより、流出口32bを開放する、いわゆる内弁式のバルブである。

0034

入液部32の流出口32bには、流出管38が連通する。流出管38は、入液部32を通過した液体を、下流に流すための配管である。

0035

分液装置10においては、好ましい態様として、流出管38の最下流の排出口38aには、流量調節バルブ18が取り付けられる。また、流量調節バルブ18は、分液する液体の流路において、分液する液体の流路となる配管に連結される。
流量調節バルブ18は、ボールコック(ボールバルブ)等の、公知の流量調節が可能なバルブである。分液バルブ12の下流に流量調節バルブ18を有することにより、分液装置10を流れる液体の流速を調節して、より、正確な分液を行うことが可能になる。
なお、流出管38への流量調節バルブ18の取付け、および、流量調節バルブ18の分液する液体の流路となる配管への連結は、公知のバルブの取付け方法で行えばよい。

0036

以下、分液装置10の作用を説明することにより、本発明の分液装置について、より詳細に説明する。

0037

非相溶性の液体が混合された分液される液体は、タンク内(釜内)で静置することで分離される。
一例として、分液の開始前は、分液装置10の弁体34aは、流出口32bを閉塞している。分液装置10の上流側のバルブを全て開放した後、弁体34aが、流出口32bを開放することで、分液される液体が、分液装置10に流される。
なお、分液する液体は、自由落下によって分液装置10に流すのが通常である。しかしながら、製造設備によっては、ポンプを用いて分液装置10に分液する液体を流してもよい。

0038

分液を行う操作者は、必要に応じて流量調節バルブ18によって液体の流量(流速)を調節しつつ、ランタングラス14を目視して、分離した非相溶性の液体の境界面がランタングラス14に至るまで、液体を流す。
分離した非相溶性の液体の境界面がランタングラス14に至った時点で、必要に応じて、流量調節バルブ18を絞って液体の流量を低減する。

0039

非相溶性の液体の境界面は、液体の流速に応じて、ランタングラス14内を下流側に移動する。境界面は、さらに下降して入液部32に至る。この時点で、さらに、流量調節バルブ18を絞って液体の流量を低減してもよい。
ここで、分液装置10においては、入液部32と一体のフランジ30にランタングラス14が固定されている。そのため、操作者は、ランタングラス14から、入液部32を目視できる。
操作者は、ランタングラス14から、入液部32および入液部32を下降する非相溶性の液体の境界面を目視しつつ、この境界面が入液部32の下端の流出口32bに至った時点で駆動源36を駆動して、弁体34aによって流出口32bを閉塞して、非相溶性の液体の分液を行う。

0040

以上の説明より明らかなように、本発明の分液装置10は、ランタングラス14と、ランタングラス14の下流の、漸次、縮径する入液部32とを有し、かつ、入液部32の流出口32bにおいて、弁体34aで分液する液体の流路を閉塞して、非相溶性の液体の分液を行う。

0041

前述のように、従来のストレート形のバルブを用いる分液操作では、分液を行うための流路の閉塞位置が内部中央に位置しており、外観から、この閉塞位置を確認することはできない。そのため、前述のように、主生成物に副生成物が混入する可能性が有り、これを確実に防止するためには、主生成物を無駄にする必要がある。

0042

これに対し、本発明の分液装置10によれば、操作者は、入液部32および分液を行うための流路の閉塞位置となる流出口32bを目視して、入液部32を移動する非相溶性の液体の境界面を確認しつつ、この境界面が流出口32bに至った時点で、弁体34aで流出口32bを閉塞して、非相溶性の液体の分液を行うことができる。言い換えれば、本発明の分液装置10によれば、液体を上流側と下流側とに分離する液体の遮断位置すなわち分液を行う位置を目視して、入液部32を移動する非相溶性の液体の境界面を確認しつつ、分液を行うことができる。
このように、本発明の分液装置は、分液を行うための流路の閉塞位置(以下、単に『閉塞位置』とも言う)と、分液する液体の境界面との、両者を目視しつつ、非相溶性の液体の分液を行うことができる。
そのため、本発明の分液装置によれば、主生成物への副生成物の混入を防止して、かつ、主生成物を無駄にすることなく、非相溶性の液体の分液を行うことができる。しかも、弁体34aが上流側に向かって凸状もしくは平面状であるため、閉塞位置である流出口32bと液体の境界面とを限りなく一致した状態での分液を可能として、主生成物への副生成物の混入や、主生成物の無駄を不要な排出を、より好適に防止できる。

0043

図示例の分液装置10の分液バルブ12は、弁34を下流側に移動することにより、流出口32bを開放する内弁式のバルブである。
本発明の分液装置10は、これ以外にも、弁体34aが入液部32内に位置し、弁34を上流側に移動することにより流出口32bを開放し、弁34を下流側に移動することにより流出口32bを閉塞する、いわゆる外弁式のバルブも利用可能である。
しかしながら、外弁式のバルブは、弁体34aが入液部32内に位置する。そのため、外弁式のバルブでは、ランタングラス14からの流出口32bの視認性が悪くなる可能性が有る。
この点を考慮すると、本発明においては、図示例の分液装置10のように、弁34を下流側に移動することにより、流出口32bを開放する内弁式のバルブが、より好適に利用される。

0044

また、本発明の分液装置において、分液バルブは、弁34を流出口32bにおける上下流方向に移動して、流出口32bを開放・閉塞するもの以外にも、各種の弁体が利用可能である。例えば、流出口32bにおける液体の流れ方向と直交する方向に移動する遮蔽板を用いる、いわゆるスライド弁であってもよい。
しかしながら、流出口32bの閉鎖の迅速性や、入液部32からの液漏れの防止等を考慮すると、分液バルブは、図示例のような、弁34を上下流方向に移動して、流出口32bを開放・閉塞する構成が好ましい。

0045

図示例の分液装置10は、流出口32bの視認性が良好な好ましい態様として、分液する液体の流路と、外部から流出口32bを目視するための目視部とを兼ねる部材として、ランタングラス14を利用している。
しかしながら、本発明の分液装置は、ランタングラス14を利用する構成以外にも、覗き窓的なサイトグラスを用いる構成等、各種の構成が利用可能である。

0046

一例として、図3に示される分液装置10が例示される。
図3に示す分液装置50は、ランタングラス14およびランタングラス取付け部材16に変えて、液体の流路となる、金属製の流路部材52を用いる例である。
なお、分液装置50は、金属製の流路部材52を用いる以外は、多くの部材が前述の分液装置10と同じであるので、以下の説明は、異なる部材を主に行う。

0047

流路部材52は、液体の流路となる直管部54と、直管部54から分岐する分岐管56とを有する。流路部材52は、直管部54の下流側端部に設けられたフランジ54aによって、分液バルブ12のフランジ30に固定される。従って、この分液装置50においても、入液部32と、分液する液体の流路となる流路部材52の直管部54とは、同じ部材に取り付けられている。
なお、流路部材52は、上流側にフランジ54bを有し、このフランジ54bが、分液する液体の流路に接続される。

0048

直管部54の側面から分岐する分岐管56は、直管部54の外壁から、入液部32の流出口32bに向かうように、延在する。この分岐管56の直管部54と逆側の端部には、フランジ56aが設けられる。
さらに、このフランジ56aには、フランジ56aとフランジ58とに挟持されて、サイトグラス60が固定される。サイトグラス60は、反応タンクの内部を外部から目視するため等に設けられる、公知のサイトグラスである。

0049

従って、この分液装置50でも、操作者は、サイトグラス60から、入液部32および閉塞位置となる流出口32bを目視して、入液部32を移動する非相溶性の液体の境界面を確認しつつ、この境界面が流出口32bに至った時点で、弁34で流出口32bを閉塞して、非相溶性の液体の分液を行うことができる。

0050

なお、この分液装置50では、サイトグラス60による入液部32の視認性を向上するために、直管部54に別の分岐管を設け、この分岐管の端部に同様のサイトグラスを設けて、流路部材52の内部に外部からの光を導入するようにしてもよい。

0051

以上、本発明の分液装置について詳細に説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。

0052

分液操作を伴う化成品や医薬品等の製造に、好適に利用可能である。

0053

10,50分液装置
12 分液バルブ
14ランタングラス
16 ランタングラス取付け部材
16a,30,54a,54b,56a,58フランジ
18流量調節バルブ
24ボルト
26ナット
32 入液部
32a 流入口
32b 流出口
34 弁
34a弁体
34b弁棒
36駆動源
38流出管
52流路部材
54直管部
56分岐管
60 サイトグラス

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