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図面 (8)

課題

腫瘍壊死因子-α(TNF-α)および一酸化窒素(NO)の産生を調節することによって炎症性病状および免疫性病状を治療するための方法の提供。

解決手段

TNF-α及び/又はNOの存在及び/又はレベルが判定された、対象における脳卒中を治療するための薬学的組成物であって、経口投与されるように用いられ、生体活性化合物の有効量を含み、該生体活性化合物が、以下の式で例示されるセンキュノリドAであり、Z−リグスチリドを含まない、薬学的組成物。前記対象がヒトであり、特に虚血性脳卒中を治療するための薬学的組成物。

概要

背景

発明の背景
ヒトおよび他の動物は、損傷、癌、微生物侵入などに応答して、病的状態を抑えるためおよび修復過程を開始するために、炎症性反応を生じさせる。炎症の間には、Tリンパ球好中球およびマクロファージを含むさまざまな免疫細胞がその部位に動員され、そこでそれらがサイトカインを産生して、免疫応答を促進する。これらのサイトカインのうち、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)は、免疫応答を媒介する主要な炎症誘発性タンパク質の1つである。炎症誘発性サイトカインの作用は防御的であるものの、それらの過剰産生宿主にとって有害作用を有する可能性がある。事実、炎症誘発性サイトカインの制御不能誘導は、低血圧臓器不全、さらには死亡などの合併症を招く恐れがある1,2。

敗血症の場合などにおける感染症急性期には、TNF-αの制御不能な産生が宿主に有害な影響を引き起こすことが周知である。敗血症は非循環器系集中治療室において2番目に多い死因であり、高所得国における全死因としても10番目に多い3。敗血症を招く感染症の臨床転帰は、主として、細菌エンドトキシン(例えば、リポ多糖LPS])による宿主免疫細胞、特に単球またはマクロファージの過剰刺激と関連性がある4,5,6。LPSによって過剰刺激されたマクロファージは、インターロイキン-1(IL-1)、IL-6およびTNF-αなどのメディエーター高レベルに産生する7。これらのメディエーターは敗血症の発生病理に関係すると見なされており、宿主の死亡の寄与因子であることが見いだされている。

TNF-αは、急性期応答に加えて、腫瘍発生および関節リウマチ(RA)を含むさまざまな慢性疾患の進行にも関与することが示されている。TNF-α産生の調節不全は、腫瘍成長の開始8、細胞増殖9および浸潤10を含む、腫瘍発生のさまざまなステージに関与することが実証されている。腫瘍細胞増殖に際して、TNF-αは特定の増殖因子アップレギュレートして悪性腫瘍成長を媒介する。このサイトカインは、腫瘍移行援助する血管新生を促進し、それ故に腫瘍転移において鍵となる役割を果たす。例えば、神経膠芽腫の移行およびメタロプロテイナーゼ(MMP)の誘導は、TNF-αの作用に応答して著しく強化される11。神経膠芽腫T98G細胞におけるこのMMP誘導は、細胞インターフェロン-gで処理することによって逆行させることができる12。

TNF-αの制御不能な産生は、脳卒中、脳外傷脊髄損傷筋萎縮性側索硬化症ALS)、ハンチントン舞踏病アルツハイマー病およびパーキンソン病を含む多くの急性および慢性神経変性病状と関連性がある。諸研究により、損傷後にTNF-αは脳内で急速にアップレギュレートし、それが炎症過程において極めて重要な役割を果たすことが示されている。例えば、諸研究により、虚血性脳卒中を含む脳血管疾患は、神経細胞における炎症を介した応答と関連性があることが示されている。また、パーキンソン病患者黒質内グリア細胞付随するTNF-αの発現増大も認められている。

TNF-αの毒性作用および局所虚血のメディエーターとしてのその役割は、炎症のほかに他の多くの機序にもかかわっている可能性がある。例えば、リポ多糖(LPS)に応答した脳内および血液中のTNF-αの増加は、脳幹血栓症および脳幹出血の増加、ならびに脳卒中の感受性リスクの増大の一因になるようである。加えて、TNF-αは血液脳関門透過性を高め、軟膜動脈狭窄を生じさせるが、これは局所虚血性脳損傷の一因になる恐れがある。さらに、毛細血管に対するTNF-αの直接的な毒性作用もあるようである。具体的には、TNF-αは毛細血管透過性を高め、血液脳関門を開通させるが、これはマトリックス損傷性のメタロプロテイナーゼ(ゼラチナーゼB)産生を増加させることによるようであり、これは局所的脳卒中後の早期にも発現されるものである。TNF-αはまた、ミエリンおよびオリゴデンドロサイトの損傷を引き起こし、アストロサイト増殖を増大させるため、脳損傷時に脱髄および反応性神経膠症の一因になる可能性がある。

TNF-αによって媒介される急性および慢性疾患病態のさらなる例には、関節リウマチおよび炎症性腸疾患が含まれる。関節リウマチの患者は、滑膜組織中に低グレードの潜行性炎症を有する。炎症関節でのTNF-αの過剰産生は、関節軟骨および周囲の骨の緩徐破壊を招くことが知られている。

加えて、TNF-α産生を含む炎症性反応は、虚血性脳卒中および心血管疾患CVD)を含む脳血管疾患の発生病理にも重要な役割を果たしている可能性がある。TNF-αがアテローム発生およびアテローム硬化プラーク不安定化してそれらの破裂を招き、その結果、CVD患者における心筋梗塞または脳卒中をもたらす可能性が示唆されている。

さらに、諸研究により、TNF-αによって媒介される疾患病態が、微生物性細菌性およびウイルス性感染症随伴しうることも示されている。TNF-αなどのサイトカインは、例えばマイコバクテリアインフルエンザウイルスSARS-コロナウイルス、およびHIVを含むレトロウイルスなどの侵入性病原体に対する防御に役割を果たす。しかし、多くの微生物およびウイルスは、シグナル伝達プロテインキナーゼおよび転写因子、ならびにTNF-αシグナル伝達経路に関与する他の構成要素の機能不全を引き起こす、さまざまな免疫抑制機構発達させている13,14,15,16,17,18。

病的状態にある免疫細胞は、TNF-αの制御不能な産生に加えて、サイトカイン、微生物化合物またはその両方によって活性化されて一酸化窒素(NO)も生成する。一酸化窒素の生成は、樹状細胞NK細胞マスト細胞、ならびに単球、マクロファージ、ミクログリアクッパー細胞好酸球および好中球を含む食細胞といった真性免疫系細胞、さらには免疫反応に関与する他の細胞の特徴の1つである。NOの標的の多くは、それ自体が、例えば転写因子およびさまざまなシグナル伝達カスケードの構成要素などの調節性分子である。

免疫応答に関与するそのほかの重要なメディエーターには、インターフェロン、例えばインターフェロン-γ(IFN-γ)など;インターロイキンファミリー、例えばインターロイキン-1(IL-1)、インターロイキン-2(IL-2)、インターロイキン-3(IL-3)、インターロイキン-4(IL-4)、インターロイキン-5(IL-5)、インターロイキン-6(IL-6)、インターロイキン-7(IL-7)、インターロイキン-8(IL-8)、インターロイキン-9(IL-9)、インターロイキン-10(IL-10)、インターロイキン-11(IL-11)、インターロイキン-12(IL-12)、インターロイキン-13(IL-13)、インターロイキン-14(IL-14)、インターロイキン-15(IL-15)、インターロイキン-16(IL-16)、インターロイキン-17(IL-17)、インターロイキン-18(IL-18)、インターロイキン19(IL-19)、インターロイキン-20(IL-20)、インターロイキン-21(IL-21)、インターロイキン-22(IL-22)、インターロイキン-23(IL-23)、インターロイキン-24(IL-24)、インターロイキン-25(IL-25)、インターロイキン-26(IL-26)、インターロイキン-27(IL-27)、インターロイキン-28(IL-28)、インターロイキン-29(IL-29)、インターロイキン-30(IL-30)、インターロイキン-31(IL-31)、インターロイキン-32(IL-32)、インターロイキン-33(IL-33)、インターロイキン-34(IL-34)、インターロイキン-35(IL-35)など;インターロイキン受容体ファミリー;マクロファージ炎症性タンパク質ファミリー、例えばマクロファージ炎症性タンパク質2(MIP-2)およびマクロファージ炎症性タンパク質1α(MIP-1α)など;マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF);ならびに単球走化性タンパク質-1(MCP-1)がさらに含まれる。

TNF-αおよび一酸化窒素などの炎症メディエーターの制御不能な産生を標的化することは、炎症性病状および免疫性病状の治療においてますます重要な役割を果たすようになっている。免疫過剰活性化の有害作用を抑えるためには、外因性抗炎症治療薬(anti-inflammatory therapeutics)の使用が特に望ましいと考えられる。近年、TNF-αの中和およびその望ましくない炎症誘発作用の抑制を目的とする免疫治療薬(immunotherapeutics)が開発されている。例えば、TNF-αは神経変性疾患における局所的虚血性傷害を悪化させることから、内因性TNF-αを遮断する薬剤神経保護的であることが示されている。これらの薬剤には、可溶性TNF-α受容体エンブレル(Enbrel))および抗TNF-α抗体(インフリキシマブ(Infliximab))が含まれる。それらの新規性および疾患の進行を停止させる有効性にもかかわらず、それらは非常に費用のかかる治療レジメンである。

加えて、アスピリンイブプロフェンおよびインドメタシンを含む非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)が、関節リウマチおよび炎症性腸疾患などの炎症性疾患に伴う急性および慢性疼痛を改善することもよく知られている。しかし、それらは進行期の関節リウマチおよび関連した自己免疫性疾患の治療には有効でない。それらの病状に対しては、ステロイド、ならびにメトトレキサートおよびシクロフォスファミドなどの細胞毒性薬が用いられる。これらの薬物には、胃腸刺激大量出血および骨髄抑制を含む重大な有害作用が伴う。

TNF-αおよびNOの病的産生の阻害に向けた新規治療法の開発が、これらの急性および慢性疾患の治療に役立てるために必要とされている。

概要

腫瘍壊死因子-α(TNF-α)および一酸化窒素(NO)の産生を調節することによって炎症性病状および免疫性病状を治療するための方法の提供。TNF-α及び/又はNOの存在及び/又はレベルが判定された、対象における脳卒中を治療するための薬学的組成物であって、経口投与されるように用いられ、生体活性化合物の有効量を含み、該生体活性化合物が、以下の式で例示されるセンキュノリドAであり、Z−リグスチリドを含まない、薬学的組成物。前記対象がヒトであり、特に虚血性脳卒中を治療するための薬学的組成物。なし

目的

近年、TNF-αの中和およびその望ましくない炎症誘発作用の抑制を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

対象における脳卒中を治療するための薬学的組成物であって、以下の式:を有するセンキュノリドAである、単離された化合物の有効量を含む、薬学的組成物。

請求項2

前記対象がヒトである、請求項1記載の薬学的組成物。

請求項3

虚血性脳卒中を治療するために用いられる、請求項1記載の薬学的組成物。

請求項4

前記対象が、1つまたは複数の免疫系マーカーの存在が判定された対象である、請求項1〜3のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項5

マーカーの存在が対象の体液試料において判定される、請求項4記載の薬学的組成物。

請求項6

体液試料が血液、組織血清血漿、尿、唾液および涙液からなる群より選択される、請求項5記載の薬学的組成物。

請求項7

免疫系マーカーが、TNF−αまたはNOである、請求項4〜6のいずれか一項記載の薬学的組成物。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、2009年11月23日に提出された米国仮出願第61/263,517号の恩典を主張し、これはその全体が参照により本明細書に組み入れられる。

背景技術

0002

発明の背景
ヒトおよび他の動物は、損傷、癌、微生物侵入などに応答して、病的状態を抑えるためおよび修復過程を開始するために、炎症性反応を生じさせる。炎症の間には、Tリンパ球好中球およびマクロファージを含むさまざまな免疫細胞がその部位に動員され、そこでそれらがサイトカインを産生して、免疫応答を促進する。これらのサイトカインのうち、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)は、免疫応答を媒介する主要な炎症誘発性タンパク質の1つである。炎症誘発性サイトカインの作用は防御的であるものの、それらの過剰産生宿主にとって有害作用を有する可能性がある。事実、炎症誘発性サイトカインの制御不能誘導は、低血圧臓器不全、さらには死亡などの合併症を招く恐れがある1,2。

0003

敗血症の場合などにおける感染症急性期には、TNF-αの制御不能な産生が宿主に有害な影響を引き起こすことが周知である。敗血症は非循環器系集中治療室において2番目に多い死因であり、高所得国における全死因としても10番目に多い3。敗血症を招く感染症の臨床転帰は、主として、細菌エンドトキシン(例えば、リポ多糖LPS])による宿主免疫細胞、特に単球またはマクロファージの過剰刺激と関連性がある4,5,6。LPSによって過剰刺激されたマクロファージは、インターロイキン-1(IL-1)、IL-6およびTNF-αなどのメディエーター高レベルに産生する7。これらのメディエーターは敗血症の発生病理に関係すると見なされており、宿主の死亡の寄与因子であることが見いだされている。

0004

TNF-αは、急性期応答に加えて、腫瘍発生および関節リウマチ(RA)を含むさまざまな慢性疾患の進行にも関与することが示されている。TNF-α産生の調節不全は、腫瘍成長の開始8、細胞増殖9および浸潤10を含む、腫瘍発生のさまざまなステージに関与することが実証されている。腫瘍細胞増殖に際して、TNF-αは特定の増殖因子アップレギュレートして悪性腫瘍成長を媒介する。このサイトカインは、腫瘍移行援助する血管新生を促進し、それ故に腫瘍転移において鍵となる役割を果たす。例えば、神経膠芽腫の移行およびメタロプロテイナーゼ(MMP)の誘導は、TNF-αの作用に応答して著しく強化される11。神経膠芽腫T98G細胞におけるこのMMP誘導は、細胞インターフェロン-gで処理することによって逆行させることができる12。

0005

TNF-αの制御不能な産生は、脳卒中、脳外傷脊髄損傷筋萎縮性側索硬化症ALS)、ハンチントン舞踏病アルツハイマー病およびパーキンソン病を含む多くの急性および慢性神経変性病状と関連性がある。諸研究により、損傷後にTNF-αは脳内で急速にアップレギュレートし、それが炎症過程において極めて重要な役割を果たすことが示されている。例えば、諸研究により、虚血性脳卒中を含む脳血管疾患は、神経細胞における炎症を介した応答と関連性があることが示されている。また、パーキンソン病患者黒質内グリア細胞付随するTNF-αの発現増大も認められている。

0006

TNF-αの毒性作用および局所虚血のメディエーターとしてのその役割は、炎症のほかに他の多くの機序にもかかわっている可能性がある。例えば、リポ多糖(LPS)に応答した脳内および血液中のTNF-αの増加は、脳幹血栓症および脳幹出血の増加、ならびに脳卒中の感受性リスクの増大の一因になるようである。加えて、TNF-αは血液脳関門透過性を高め、軟膜動脈狭窄を生じさせるが、これは局所虚血性脳損傷の一因になる恐れがある。さらに、毛細血管に対するTNF-αの直接的な毒性作用もあるようである。具体的には、TNF-αは毛細血管透過性を高め、血液脳関門を開通させるが、これはマトリックス損傷性のメタロプロテイナーゼ(ゼラチナーゼB)産生を増加させることによるようであり、これは局所的脳卒中後の早期にも発現されるものである。TNF-αはまた、ミエリンおよびオリゴデンドロサイトの損傷を引き起こし、アストロサイト増殖を増大させるため、脳損傷時に脱髄および反応性神経膠症の一因になる可能性がある。

0007

TNF-αによって媒介される急性および慢性疾患病態のさらなる例には、関節リウマチおよび炎症性腸疾患が含まれる。関節リウマチの患者は、滑膜組織中に低グレードの潜行性炎症を有する。炎症関節でのTNF-αの過剰産生は、関節軟骨および周囲の骨の緩徐破壊を招くことが知られている。

0008

加えて、TNF-α産生を含む炎症性反応は、虚血性脳卒中および心血管疾患CVD)を含む脳血管疾患の発生病理にも重要な役割を果たしている可能性がある。TNF-αがアテローム発生およびアテローム硬化プラーク不安定化してそれらの破裂を招き、その結果、CVD患者における心筋梗塞または脳卒中をもたらす可能性が示唆されている。

0009

さらに、諸研究により、TNF-αによって媒介される疾患病態が、微生物性細菌性およびウイルス性感染症随伴しうることも示されている。TNF-αなどのサイトカインは、例えばマイコバクテリアインフルエンザウイルスSARS-コロナウイルス、およびHIVを含むレトロウイルスなどの侵入性病原体に対する防御に役割を果たす。しかし、多くの微生物およびウイルスは、シグナル伝達プロテインキナーゼおよび転写因子、ならびにTNF-αシグナル伝達経路に関与する他の構成要素の機能不全を引き起こす、さまざまな免疫抑制機構発達させている13,14,15,16,17,18。

0010

病的状態にある免疫細胞は、TNF-αの制御不能な産生に加えて、サイトカイン、微生物化合物またはその両方によって活性化されて一酸化窒素(NO)も生成する。一酸化窒素の生成は、樹状細胞NK細胞マスト細胞、ならびに単球、マクロファージ、ミクログリアクッパー細胞好酸球および好中球を含む食細胞といった真性免疫系細胞、さらには免疫反応に関与する他の細胞の特徴の1つである。NOの標的の多くは、それ自体が、例えば転写因子およびさまざまなシグナル伝達カスケードの構成要素などの調節性分子である。

0011

免疫応答に関与するそのほかの重要なメディエーターには、インターフェロン、例えばインターフェロン-γ(IFN-γ)など;インターロイキンファミリー、例えばインターロイキン-1(IL-1)、インターロイキン-2(IL-2)、インターロイキン-3(IL-3)、インターロイキン-4(IL-4)、インターロイキン-5(IL-5)、インターロイキン-6(IL-6)、インターロイキン-7(IL-7)、インターロイキン-8(IL-8)、インターロイキン-9(IL-9)、インターロイキン-10(IL-10)、インターロイキン-11(IL-11)、インターロイキン-12(IL-12)、インターロイキン-13(IL-13)、インターロイキン-14(IL-14)、インターロイキン-15(IL-15)、インターロイキン-16(IL-16)、インターロイキン-17(IL-17)、インターロイキン-18(IL-18)、インターロイキン19(IL-19)、インターロイキン-20(IL-20)、インターロイキン-21(IL-21)、インターロイキン-22(IL-22)、インターロイキン-23(IL-23)、インターロイキン-24(IL-24)、インターロイキン-25(IL-25)、インターロイキン-26(IL-26)、インターロイキン-27(IL-27)、インターロイキン-28(IL-28)、インターロイキン-29(IL-29)、インターロイキン-30(IL-30)、インターロイキン-31(IL-31)、インターロイキン-32(IL-32)、インターロイキン-33(IL-33)、インターロイキン-34(IL-34)、インターロイキン-35(IL-35)など;インターロイキン受容体ファミリー;マクロファージ炎症性タンパク質ファミリー、例えばマクロファージ炎症性タンパク質2(MIP-2)およびマクロファージ炎症性タンパク質1α(MIP-1α)など;マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF);ならびに単球走化性タンパク質-1(MCP-1)がさらに含まれる。

0012

TNF-αおよび一酸化窒素などの炎症メディエーターの制御不能な産生を標的化することは、炎症性病状および免疫性病状の治療においてますます重要な役割を果たすようになっている。免疫過剰活性化の有害作用を抑えるためには、外因性抗炎症治療薬(anti-inflammatory therapeutics)の使用が特に望ましいと考えられる。近年、TNF-αの中和およびその望ましくない炎症誘発作用の抑制を目的とする免疫治療薬(immunotherapeutics)が開発されている。例えば、TNF-αは神経変性疾患における局所的虚血性傷害を悪化させることから、内因性TNF-αを遮断する薬剤神経保護的であることが示されている。これらの薬剤には、可溶性TNF-α受容体エンブレル(Enbrel))および抗TNF-α抗体(インフリキシマブ(Infliximab))が含まれる。それらの新規性および疾患の進行を停止させる有効性にもかかわらず、それらは非常に費用のかかる治療レジメンである。

0013

加えて、アスピリンイブプロフェンおよびインドメタシンを含む非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)が、関節リウマチおよび炎症性腸疾患などの炎症性疾患に伴う急性および慢性疼痛を改善することもよく知られている。しかし、それらは進行期の関節リウマチおよび関連した自己免疫性疾患の治療には有効でない。それらの病状に対しては、ステロイド、ならびにメトトレキサートおよびシクロフォスファミドなどの細胞毒性薬が用いられる。これらの薬物には、胃腸刺激大量出血および骨髄抑制を含む重大な有害作用が伴う。

0014

TNF-αおよびNOの病的産生の阻害に向けた新規治療法の開発が、これらの急性および慢性疾患の治療に役立てるために必要とされている。

0015

本発明は、炎症を治療するためおよび/または免疫応答を調節するための新規かつ有益な治療方法を提供する。本明細書において具体的に例示するのは、伝統的な漢方薬材料センキュウ(Ligusticum chuanxiong)(LCX)から単離される化合物であるセンキュノリドA(Sen A)およびZ-リグスチリド(Z-Lig)の治療的使用である。本発明の治療方法は、そのような治療を必要とする対象に対して、以下の式を有する単離された化合物の有効量を投与することによってTNF-α産生を調節するために用いることができる:

式中、

炭素-炭素単結合または炭素-炭素二重結合を表し;
R1はアルキルまたはCR6であって、式中、R6はアルキル、アシル、ハロアルキルアルキルアミノまたはヒドロキシルアルキルであり;
R2、R3およびR4は独立に-H、アシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシル、アルキル、ヒドロキシルアルキルまたは-COOHであり;かつ
R5は-H、アシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、アルキル、ヒドロキシルアルキルまたは-COOHである。

0016

本発明はさらに、これらの化合物を含む薬学的組成物も提供する。

0017

有益なこととして、本発明の方法は、炎症性病状および免疫性病状に伴う細胞におけるTNF-αおよび一酸化窒素の産生を抑えることができる。加えて、本発明の方法を、炎症性病状および免疫性病状に伴う細胞損傷によって誘導される細胞死を阻害するために用いることもできる。

0018

本発明の方法は、例えば、虚血性脳卒中、自己免疫性病状、関節リウマチ、乾癬、心血管疾患、脳血管疾患、神経変性疾患、帯状疱疹(shingles)および慢性疲労症候群を含む感染後随伴性神経痛性または神経衰弱性の神経学的病状、炎症性腸疾患、敗血症性ショック、感染症、環境毒素腸炎アレルギー移植片拒絶反応、免疫細胞の病的な増殖または活性、ならびに呼吸器炎症から選択される病状を治療するために有用である。
[本発明1001]
炎症を軽減するためおよび/または免疫応答を調節するために対象を治療するための方法であって、そのような治療を必要とする対象に対して、以下の式を有する単離された化合物の有効量を投与する段階を含む、方法:

式中、

は炭素-炭素単結合または炭素-炭素二重結合を表し;
R1はアルキルまたはCR6であり、式中、R6はアルキル、アシル、ハロアルキル、アルキルアミノまたはヒドロキシルアルキルであり;
R2、R3およびR4は独立に-H、アシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシル、アルキル、ヒドロキシルアルキルまたは-COOHであり;かつ
R5は-H、アシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシルアルキルまたは-COOHである。
[本発明1002]
前記対象がヒトである、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記化合物が、

から選択される、本発明1001の方法。
[本発明1004]
炎症を軽減するために用いられる、本発明1001の方法。
[本発明1005]
TNF-α産生を減少させるために用いられる、本発明1001の方法。
[本発明1006]
一酸化窒素産生を減少させるために用いられる、本発明1001の方法。
[本発明1007]
TNF-αmRNAの安定性を低下させるために用いられる、本発明1001の方法。
[本発明1008]
感染症、環境毒素によって引き起こされる炎症、自己免疫性病状、神経変性疾患、心血管疾患、脳血管疾患、腸炎、感染後随伴性の神経学神経痛、帯状疱疹(shingles)、慢性疲労症候群、同時感染もしくは病原体侵入に対する免疫学的過剰反応によって引き起こされる炎症、アレルギー、移植片拒絶反応、免疫細胞の病的な増殖または活性、および呼吸器炎症からなる群より選択される病状を治療するために用いられる、本発明1001の方法。
[本発明1009]
虚血性脳卒中、関節リウマチ、乾癬、心血管疾患、脳血管疾患、炎症性腸疾患、敗血症性ショック、移植片対宿主拒絶反応水痘帯状ヘルペス感染症、単純ヘルペス感染症、サイトメガロウイルス感染症、単純ヘルペスウイルス-8感染症、帯状ヘルペス再燃に伴う神経痛および神経衰弱からなる群より選択される病状を治療するために用いられる、本発明1001の方法。
[本発明1010]
TNF-α過剰産生と関連性のある病状を有する対象を治療するための方法であって、そのような治療を必要とする対象に対して、以下の式を有する単離された化合物の有効量を投与する段階を含む、方法:

式中、

は炭素-炭素単結合または炭素-炭素二重結合を表し;
R1はアルキルまたはCR6であり、式中、R6はアルキル、アシル、ハロアルキル、アルキルアミノまたはヒドロキシルアルキルであり;
R2、R3およびR4は独立に-H、アシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシル、アルキル、ヒドロキシルアルキルまたは-COOHであり;かつ
R5は-H、アシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシルアルキルまたは-COOHである。
[本発明1011]
前記対象がヒトである、本発明1010の方法。
[本発明1012]
前記化合物が、

から選択される、本発明1010の方法。
[本発明1013]
(a)対象における1つまたは複数の免疫系マーカーの存在および/またはレベルを判定する段階;ならびに
(b)そのような治療を必要とする対象に対して、以下の式:

を有する単離された化合物の有効量を投与する段階であって、
式中、

が炭素-炭素単結合または炭素-炭素二重結合を表し;R1がアルキルまたはCR6であり、式中、R6がアルキル、アシル、ハロアルキル、アルキルアミノまたはヒドロキシルアルキルであり;R2、R3およびR4が独立に、-H、アシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシル、アルキル、ヒドロキシルアルキルまたは-COOHであり;かつR5が、-H、アシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシルアルキルまたは-COOHである、段階
を含む、炎症を軽減するためおよび/または免疫応答を調節するために対象を治療するための方法であって、
免疫系マーカーが、TNF-α、NO、IFN-γ、IL-1、IL-2、IL-3、IL-5、IL-4、IL-6、IL-8、IL-10、IL-12、IL-13、IL-14、IL-17、IL-18、IL-23、IL-24、IL-25、IL-27、IL-32、G-CSF、M-CSF、MCP-1、MIP-2、MIP-1α、IgAIgGIgMIgDおよびIgEからなる群より選択される、前記方法。
[本発明1014]
マーカーの存在および/またはレベルが対象の体液試料において判定される、本発明1013の方法。
[本発明1015]
段階(c):対象における1つまたは複数の免疫系マーカーの存在および/またはレベルを段階(b)の後に判定する段階
をさらに含む、本発明1014の方法。
[本発明1016]
段階(c)が経時的に繰り返し行われる、本発明1015の方法。
[本発明1017]
前記対象がヒトである、本発明1014の方法。
[本発明1018]
前記化合物が、

から選択される、本発明1014の方法。
[本発明1019]
感染症、環境毒素によって引き起こされる炎症、自己免疫性病状、神経変性疾患、心血管疾患、脳血管疾患、腸炎、感染後随伴性の神経学的神経痛、帯状疱疹、慢性疲労症候群、同時感染もしくは病原体侵入に対する免疫学的過剰反応によって引き起こされる炎症、アレルギー、移植片拒絶反応、免疫細胞の病的な増殖または活性、および呼吸器炎症からなる群より選択される病状を治療するために用いられる、本発明1013の方法。
[本発明1020]
虚血性脳卒中、関節リウマチ、乾癬、心血管疾患、脳血管疾患、炎症性腸疾患、敗血症性ショック、移植片対宿主拒絶反応、水痘帯状ヘルペス感染症、単純ヘルペス感染症、サイトメガロウイルス感染症、単純ヘルペスウイルス-8感染症、帯状ヘルペス(herpes zoster)再燃に伴う神経痛および神経衰弱からなる群より選択される病状を治療するために用いられる、本発明1013の方法。

図面の簡単な説明

0019

センキュノリドAおよびZ-リグスチリドを含む生体活性化合物の、センキュウからの抽出スキームを示している。
抽出物LCX-1-Et-EA-S1から分離された細画分高速液体クロマトグラフィーHPLCクロマトグラムを示している。
BV細胞における亜硝酸塩産生に対する、LCX-1-Et-EA-S1から単離された細画分の効果を示している(p<0.05、DMSO+LPSのみと比較)。
BV細胞における亜硝酸塩産生に対するセンキュノリドAの用量依存的効果を示している(p<0.05、DMSO+LPSのみと比較)。
BV細胞における亜硝酸塩産生に対するZ-リグスチリドの用量依存的効果を示している(p<0.05、DMSO+LPSのみと比較)。
ヒト血中マクロファージにおけるTNF-α産生に対するセンキュノリドAの効果を示している(p<0.001、DMSO+LPSのみと比較)。
BV細胞におけるTNF-αタンパク質産生に対するセンキュノリドAの用量依存的効果を示している(p<0.05、DMSO+LPSのみと比較)。
BV細胞におけるTNF-αタンパク質産生に対するZ-リグスチリドの用量依存的効果を示している(p<0.05、DMSO+LPSのみと比較)。
BV細胞におけるTNF-αmRNAの発現およびiNOS発現に対するセンキュノリドAの効果を示している。
BV細胞におけるTNF-α mRNAの安定性に対するセンキュノリドAの効果を示している(p<0.05、DMSO+LPSのみと比較)。
過酸化水素により誘導されるPC-12細胞の死滅に対するZ-リグスチリドの効果を示している。PC-12細胞をDMSO(0.05%)またはZ-リグスチリドのいずれかで24時間にわたり前処理し、その後に0.8mM H2O2でさらに6時間処理した。細胞生存度MTTアッセイを用いて測定した。一組の代表的な結果を示している。

0020

配列の簡単な説明
SEQID NO:1は、本発明による有用なプライマーの1つである。
SEQ ID NO:2は、本発明による有用なプライマーの1つである。
SEQ ID NO:3は、本発明による有用なプライマーの1つである。
SEQ ID NO:4は、本発明による有用なプライマーの1つである。

0021

発明の詳細な説明
本発明は、対象における炎症性病状および免疫性病状を治療するための新規かつ有益な治療方法を提供する。TNF-α産生を調節することのできる本治療方法は、そのような治療を必要とする対象に対して、以下の式を有する単離された化合物の有効量を投与する段階を含む:

式中、

は炭素-炭素単結合または炭素-炭素二重結合を表し;
R1はアルキルまたはCR6であって、式中、R6はアルキル、アシル、ハロアルキル、アルキルアミノまたはヒドロキシルアルキルであり;
R2、R3およびR4は独立に-H、アシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシル、アルキル、ヒドロキシルアルキルまたは-COOHであり;かつ
R5は-H、アシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、アルキル、ヒドロキシルアルキルまたは-COOHである。

0022

「アルキル」は、炭素原子が1〜8個の線状飽和一価基(monovalent radical)、または炭素原子が3〜8個の分枝飽和一価基を意味する。これには炭素原子が1〜4個または1〜3個の炭化水素基を含めることができ、それは線状であってもよい。その例には、メチルエチルプロピル、2-プロピル、n-ブチルイソ-ブチル、tert-ブチル、ペンチルなどが含まれる。

0023

「アシル」は、基(radical)-C(O)Rを意味し、式中、Rは水素、アルキルまたはシクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルである。その例には、ホルミルアセチル、エチルカルボニルなどが含まれる。

0024

「ハロ」は、フルオロクロロ、ブロモまたはヨード、例えばブロモおよびクロロなどを意味する。

0025

「ハロアルキル」は、1つまたは複数の同じまたは異なるハロ原子によって置換されたアルキル、例えば、-CH2Cl、-CH2Br、-CF3、-CH2CH2Cl、-CH2CCl3などを意味する。

0026

「アミノ」は、基-NH2を意味する。

0027

「アルキルアミノ」は、基-NHRまたは-NR2を意味し、式中、各Rは独立にアルキル基である。その例には、メチルアミノ、(1-メチルエチル)アミノ、ジメチルアミノメチルエチルアミノ、ジ(1-メチルエチル)アミノなどが含まれる。

0028

ヒドロキシ」は、基-OHを意味する。

0029

ヒドロキシアルキル」は、1個または複数個の、好ましくは1個、2個または3個のヒドロキシ基が置換された、本明細書に定義されたアルキル基を意味する。その代表例には、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピル、1-(ヒドロキシメチル-2-メチルプロピル、2-ヒドロキシブチル、3-ヒドロキシブチル、4-ヒドロキシブチル、2,3-ジヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル、2,3-ジヒドロキシブチル、3,4-ジヒドロキシブチルおよび2-(ヒドロキシメチル)-3-ヒドロキシ-プロピル、好ましくは2-ヒドロキシエチル、2,3-ジヒドロキシプロピルおよび1-(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチルが非限定的に含まれる。

0030

アルコキシ」は、基-ORaを意味するものとし、式中、Raはアルキル基である。例示的なアルコキシ基には、メトキシエトキシプロポキシなどが含まれる。

0031

本発明はさらに、単離されたエナンチオマー化合物を投与することによって炎症性病状および免疫性病状を治療するための方法を提供する。本発明の化合物の単離されたエナンチオマー形態は、他方のものを実質的に含まない(すなわち、エナンチオマー過剰の状態にある)。言い換えると、「R」型の化合物は「S」型の化合物を実質的に含まず、それ故に「S」型に対してエナンチオマー過剰の状態にある。その反対に、「S」型の化合物は「R」型の化合物を実質的に含まず、それ故に「R」型に対してエナンチオマー過剰の状態にある。本発明の1つの態様において、単離されたエナンチオマー化合物は、エナンチオマー過剰率が少なくとも約80%である。1つの好ましい態様において、本化合物はエナンチオマー過剰率が少なくとも約90%である。1つのより好ましい態様において、本化合物はエナンチオマー過剰率が少なくとも約95%である。1つのさらにより好ましい態様において、本化合物はエナンチオマー過剰率が少なくとも約97.5%である。1つの最も好ましい態様において、本化合物はエナンチオマー過剰率が少なくとも約99%である。

0032

「対象」という用語は、本明細書で用いる場合、本発明による組成物を用いた治療を施すことのできる、霊長類などの哺乳動物を含む生物記述している。開示される治療方法の恩恵を受けることのできる哺乳動物種には、類人猿チンパンジーオランウータン、ヒト、小型サル類;ならびにイヌネコウマウシブタヒツジヤギニワトリマウスラットモルモットおよびハムスターなどの飼い慣らされた動物が非限定的に含まれる。

0033

「有効量」という用語は、本明細書で用いる場合、炎症または免疫性の疾患もしくは病状を予防すること、改善すること、または治療することのできる量のことを指す。例えば、有効量は、そのような治療を必要とする対象における被験試料中のTNF-αおよび/またはNOの少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%または100%の減少を可能にする。

0034

1つの具体的な態様において、本方法は、対象に対して、単離されたセンキュノリドA(Sen A)の有効量を投与する段階を含む。センキュノリドAの化学構造は以下の通りである。

0035

別の具体的な態様において、本方法は、対象に対して、単離されたZ-リグスチリド(Z-Lig)の有効量を投与する段階を含む。Z-リグスチリドの化学構造は以下の通りである。

0036

センキュノリドAおよびZ-リグスチリドは、センキュウ(Chuanxiong)およびその同等な漢方薬草から、本明細書に記載した単離手順およびバイオアッセイガイド下での手順を用いて単離することができる。

0037

1つの態様において、本発明は、TNF-αおよび一酸化窒素の過剰産生を抑えるためのセンキュノリドAおよび/またはZ-リグスチリドの有効量を投与することによって、炎症性病状および免疫性病状を治療するための治療方法を提供する。有益なことに、BV-2細胞と、それぞれ5μg/mlおよび10μg/mlを上回る濃度のSen AおよびZ-Ligとのインキュベーションは、LPS誘導下でのTNF-αの産生を有意に阻害する。加えて、本治療方法は、NOの産生およびTNF-αmRNAの安定性を低下させることもできる。さらに、本発明の化合物には細胞保護効果もある。実施例7に示されているように、Z-リグスチリドの適用により、細胞は、過酸化水素により誘導される細胞損傷時のアポトーシス性死滅から保護される。

0038

また、本発明の方法を、ウイルス、細菌、真菌酵母および他の微生物による感染症を非限定的に含む、感染症に伴う炎症を治療するために用いることもできる。さらに、本発明の化合物を、インターフェロン、インターロイキンおよび環境毒素を非限定的に含む種々の因子によって媒介される炎症を治療するために用いることもできる。

0039

1つの態様において、本発明の化合物は、水痘帯状ヘルペスウイルス(水痘または帯状ヘルペスウイルスとしても知られる)、単純ヘルペスウイルス、サイトメガロウイルスおよび単純ヘルペスウイルス-8(AIDS関連カポジ肉腫ウイルスとしても知られる)を含むウイルスによって引き起こされる炎症を非限定的に含む、同時感染によって、または病原体侵入に対する免疫学的過剰反応によって引き起こされる炎症を治療するために用いることができる。

0040

1つの具体的な態様において、本発明は、帯状疱疹として一般的に知られる帯状ヘルペス(herpes zoster)再燃に伴う神経痛または神経衰弱を治療するために用いられる。別の具体的な態様において、本発明は、ウイルス感染症によって引き起こされる慢性疲労症候群を治療するために用いられる。

0041

別の態様において、本発明は、虚血性脳卒中、関節リウマチ、乾癬、心血管疾患、脳血管疾患、炎症性腸疾患、敗血症性ショックおよび/または移植片対宿主拒絶反応を治療するために用いられる。

0042

本発明の1つの態様においては、病的状態を有すると診断された患者に、本発明の化合物または組成物を投与する。診断は、例えば発熱の検出を含む、適切なアッセイを通じて行うことができる。病原体を同定するために組織または他の生物試料を培養するといった他のアッセイを用いることもできる。

0043

1つの具体的な態様において、本方法は、炎症性病状および免疫性病状に伴う、細胞における、TNF-αおよび/もしくは一酸化窒素の産生レベルを低下させる、かつ/またはTNF-αmRNAを不安定化する。

0044

1つの態様において、炎症性病状および免疫性病状を治療するための本方法は、以下の段階を含む:
(a)対象における1つまたは複数の免疫系マーカーの存在および/またはレベルを判定する段階;
(b)そのような治療を必要とする対象に対して、以下の式を有する単離された化合物の有効量を投与する段階:

式中、

は炭素-炭素単結合または炭素-炭素二重結合を表し;
R1はアルキルまたはCR6であって、式中、R6はアルキル、アシル、ハロアルキル、アルキルアミノまたはヒドロキシルアルキルであり;
R2、R3およびR4は独立に-H、アシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシル、アルキル、ヒドロキシルアルキルまたは-COOHであり;かつ
R5は-H、アシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、アルキル、ヒドロキシルアルキルまたは-COOHである、ならびに
(c)対象における1つまたは複数の免疫系マーカーの存在および/またはレベルを判定する段階であって、経時的な変化をモニターするために判定が任意で複数の時点で行われる、段階。

0045

1つの具体的な態様において、免疫系マーカーは、TNF-α;NO;インターフェロン、例えばインターフェロン-γ(IFN-γ)など;インターロイキンファミリー、例えばインターロイキン-l(IL-1)、インターロイキン-2(IL-2)、インターロイキン-3(IL-3)、インターロイキン-4(IL-4)、インターロイキン-5(IL-5)、インターロイキン-6(IL-6)、インターロイキン-7(IL-7)、インターロイキン-8(IL-8)、インターロイキン-9(IL-9)、インターロイキン-10(IL-10)、インターロイキン11(IL-11)、インターロイキン-12(IL-12)、インターロイキン-13(IL-13)、インターロイキン-14(IL-14)、インターロイキン-15(IL-15)、インターロイキン-16(IL-16)、インターロイキン-17(IL-17)、インターロイキン-18(IL-18)、インターロイキン-19(IL-19)、インターロイキン-20(IL-20)、インターロイキン-21(IL-21)、インターロイキン-22(IL-22)、インターロイキン-23(IL-23)、インターロイキン-24(IL-24)、インターロイキン-25(IL-25)、インターロイキン-26(IL-26)、インターロイキン-27(IL-27)、インターロイキン-28(IL-28)、インターロイキン-29(IL-29)、インターロイキン-30(IL-30)、インターロイキン-31(IL-31)、インターロイキン32(IL-32)、インターロイキン-33(IL-33)、インターロイキン-34(IL-34)、インターロイキン-35(IL-35)など;インターロイキン受容体ファミリー;マクロファージ炎症性タンパク質ファミリー、例えばマクロファージ炎症性タンパク質2(MIP-2)およびマクロファージ炎症性タンパク質1α(MIP-1α)など;マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF);単球走化性タンパク質1(MCP-1)を含むサイトカイン;ならびに免疫グロブリン、例えばIgA、IgG、IgM、IgDおよびIgEなど、から選択される。

0046

免疫グロブリンには、IgG、IgM、IgD、IgE、IgA、ならびに例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2などのサブタイプが含まれる。それらにはさらに、全抗体(whole antibody)から消化されるかまたは他の手段によって生産されるかを問わず、単量体または多量体の形態にある分子も含まれる。

0047

1つのさらに具体的な態様において、免疫系マーカーは、TNF-α、NO、IFN-γ、IL-1、IL-2、IL-3、IL-5、IL-4、IL-6、IL-8、IL-10、IL-12、IL-13、IL-14、IL-17、IL-18、IL-23、IL-24、IL-25、IL-27、IL-32、G-CSF、M-CSF、MCP-1、MIP-2、MIP-1α、IgA、IgGIgM、IgDおよびIgEからなる群より選択される。

0048

関心対象の対象、例えば患者などの診断、予後予測または評価を目的として、免疫系マーカーの存在および/またはレベルを生体液試料から判定することができる。ある態様においては、現行の病状の転帰、または病状に対する治療レジメンの効果を判定する目的で、免疫系マーカーを測定する。免疫系マーカーは、血液、組織、血清血漿、尿、唾液および涙液などの試料において測定することができる。1つの態様において、試料は組織試料である。1つの態様において、試料は血液試料である。加えて、当業者は、ある種の試料は、分画または精製手順の後、例えば、全血血清成分または血漿成分に分離した後に、より容易に分析しうることを認識しているであろう。

0049

1つのさらなる態様において、免疫系マーカーは、定量的な免疫学的検出方法、例えば固相酵素免疫アッセイELISA)、ウエスタンブロット法、免疫学的アッセイ、マイクロアレイおよびラジオイムノアッセイなどによって判定することができる。

0050

さらに、多数のマーカーを測定することもできる。加えて、多数のマーカーの分析は別々に行ってもよく、または同時に行ってもよい。対象由来の複数の試料の効率的な処理のために、いくつかのマーカーを1つの検査において組み合わせてもよい。

0051

加えて、対象の病状の変化をモニターするために、1つまたは複数のマーカーの存在および/またはレベルを複数の時点で経時的に判定することもできる。複数の試料のそのような検査により、マーカーの変化を経時的に同定することが可能になる。マーカーの増加または減少、さらにはレベルの変化がないことにより、事象の開始からのおよその時間、対象となる治療法の適切さ、対象となる治療法の有効性を同定すること、事象の重症度の同定、疾患重症度の同定、および今後の転帰の同定を非限定的に含む、疾患状態に関する有用な情報が得られると考えられる。

0052

加えて、本発明の方法を、免疫抑制および/または炎症抑制が有益である任意の疾患、病状または障害における炎症症状の治療または改善に用いることもできる。本発明の化合物および組成物を用いて抑制することのできる炎症性の疾患、病状または障害には、関節炎(例えば、関節リウマチ)、虚血性脳卒中、ならびに免疫抑制および/または炎症抑制が有益である関節または筋骨格系の他の疾患、病状または障害を非限定的に含む、望まれない免疫反応および炎症が非限定的に含まれる。

0053

その上、本方法は、アテローム硬化動脈硬化アテローム硬化型心疾患再灌流傷害心停止;心筋梗塞;脳血管疾患(脳卒中)を含む血管炎症性障害;呼吸器窮迫症候群、ならびに免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる他の心肺疾患、病状または障害に伴う炎症を治療または改善するためにも有用である。

0054

加えて、本方法は、消化性潰瘍潰瘍性大腸炎クローン病過敏性腸症候群、腸の他の炎症性病状、および免疫炎症抑制が有益と考えられる胃腸管の他の疾患、病状または障害;肝線維症肝硬変、ならびに免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる肝臓の他の疾患、病状または障害;甲状腺炎、ならびに免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる他の腺疾患、病状または障害;糸球体腎炎、ならびに免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる腎臓および泌尿器の他の疾患、病状または障害に伴う炎症を治療または改善するためにも有用である。

0055

加えて、本方法は、外傷後炎症;敗血症性ショック;免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる伝染病;免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる外科手術の炎症性合併症および副作用;免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる骨髄移植および他の移植の合併症および/または副作用;ウイルスキャリアの感染などに起因する、遺伝子療法の炎症性および/または免疫性の合併症および副作用に伴う炎症;ならびに後天性免疫不全症候群(AIDS)に伴う炎症を治療または改善するためにも有用である。

0056

さらに、本方法は、炎症を伴わない、マクロファージまたはT細胞と関連性のある免疫応答の諸局面を阻害するためにも有用である。本化合物および組成物は、マクロファージ抗原提示活性、マクロファージサイトカイン産生、T細胞サイトカイン産生、T細胞接着活性、T細胞増殖などを非限定的に含む、マクロファージまたはT細胞の活性を阻害することができる。したがって、本化合物および組成物は、体液性および/または細胞性免疫応答を抑制または阻害するために有用である。

0057

本方法はまた、単球およびリンパ球の量を減少させることによって、単球および白血球増殖性疾患、例えば白血病などを治療または改善するためにも有用である。

0058

本方法はさらに、角膜骨髄臓器水晶体ペースメーカー天然および人工皮膚組織などのような、天然または人工の細胞、組織および臓器の移植症例における移植片拒絶反応の予防および/または治療のためにも有用である。

0059

本方法はまた、過敏症アレルギー反応喘息全身性エリテマトーデス膠原病、ならびに他の自己免疫性疾患、例えば多発性硬化症、免疫抑制および/または炎症抑制が有益である病状または障害に伴う炎症を治療または改善するためにも有用である。

0060

本方法はまた、耳炎、ならびに免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる他の耳鼻咽喉科疾患、病状または障害;皮膚炎、ならびに免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる他の皮膚疾患、病状または障害;歯周病、ならびに免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる他の歯科疾患、病状または障害に伴う炎症を治療または改善するためにも有用である。

0061

加えて、本方法は、帯状ヘルペス(帯状疱疹);後部ぶどう膜炎;中間部ぶどう膜炎;前部ぶどう膜炎;結膜炎脈絡網膜炎網膜ぶどう膜炎視神経炎網膜炎および嚢胞黄斑浮腫などの眼内炎症;交感性眼炎強膜炎色素性網膜炎変性眼底疾患(degenerative fondus disease)の免疫性および炎症性要素;眼外傷の炎症性要素;感染症によって引き起こされる眼の炎症;増殖性硝子体網膜症;急性虚血性視神経症過度瘢痕化、例えば緑内障濾過手術後のもの;眼インプラントに対する免疫性および/または炎症性反応、ならびに免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる免疫および炎症に関連した他の眼科的疾患、病状または障害に伴う炎症を治療または改善するためにも有用である。

0062

その上、本方法は、免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる、中枢神経系(CNS)および任意の他の臓器の両方における自己免疫性疾患および病状または障害;パーキンソン病;パーキンソン病の合併症および/または副作用;AIDS関連認知症症候群(HIV関連脳症);デビック病;シデナム舞踏病;アルツハイマー病、ならびに免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる中枢神経系の他の変性疾患、病状または障害;脳卒中の炎症性要素;ポリオ後症候群;精神障害の免疫性および炎症性要素;脊髄炎脳炎亜急性硬化性全脳炎脳脊髄炎;急性ニューロパチー亜急性ニューロパチー;慢性ニューロパチー;ギランバレー症候群;シデナム舞踏病;重症筋無力症偽性脳腫瘍ダウン症候群ハンチントン病;筋萎縮性側索硬化症;中枢神経系(CNS)の圧迫またはCNS外傷または脳血管発作(脳卒中)もしくは感染症またはCNSの低酸素性虚血の炎症性要素;筋萎縮および筋ジストロフィーの炎症性要素;ならびに、免疫抑制および/または炎症抑制が有益と考えられる、免疫および炎症に関連した中枢神経系および末梢神経系の疾患、病状または障害に伴う炎症を治療または改善するためにも有用である。

0063

さらに別の態様において、本方法は、免疫特権を失った脳、眼および精巣などの免疫特権部位で免疫特権を回復させるためにも有用である。

0064

1つの態様において、本発明は、単離された化合物を投与することによる治療方法を提供する。本明細書で用いる場合、「単離された」とは、それらが天然に存在しうる何らかの環境から取り出された化合物のことを指す。例えば、単離されたSen Aまたは単離されたZ-Ligとは、センキュウの中に存在するようなSen A化合物またはZ-Lig化合物のことは指さない。好ましい態様において、本発明の化合物は、純度が少なくとも75%であり、好ましくは純度が少なくとも90%であり、より好ましくは純度が95%を上回り、最も好ましくは純度が99%を上回る(実質的に純粋である)。

0065

本発明はまた、薬学的に許容される担体と組み合わせることのできる形態にある治療的または薬学的な組成物を投与することによる治療方法も提供する。この文脈において、化合物は例えば、単離されているか、または実質的に純粋であってよい。「担体」という用語は、化合物とともに投与される希釈剤補助剤添加剤または媒体のことを指す。そのような薬学的担体は、鉱油などの石油ラッカセイ油ダイズ油およびゴマ油などの植物油動物油、または合成由来の油のものを含む、水および油などの無菌液体でありうる。また、特に注射用溶液のためには、食塩液ならびに水性デキストロース溶液およびグリセロール溶液を液体担体として用いることもできる。中枢神経系における炎症の治療または改善のために特に好ましい薬学的担体は、血液/脳関門を透過することのできる担体である。本明細書で用いる場合、担体には、天然に存在するような天然植物は含まれない。

0066

適した薬学的添加剤には、デンプングルコースラクトーススクロースゼラチン麦芽、コメ、小麦粉白亜シリカゲルステアリン酸ナトリウムモノステアリン酸グリセリンタルク塩化ナトリウム、乾燥脱脂乳、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノールなどが含まれる。治療的組成物は、必要に応じて、少量の湿潤剤または乳化剤またはpH緩衝剤を含むこともできる。これらの組成物は、液体、溶液、懸濁液、乳濁液錠剤カプセル剤粉末持続放出製剤などの形態をとることができる。本組成物は、トリグリセリドなどの従来の結合剤および担体を用いて製剤化することができる。適した薬学的担体の例は、E. W. Martinによる「Remington's Pharmaceutical Sciences」に記載されている。そのような組成物は、治療的組成物の治療的有効量を、患者に対する適正な投与のための形態が得られるような適した量の担体とともに含む。製剤は投与様式に適合しているべきである。

0067

1つの態様において、本組成物は、ヒトへの局所注射投与のために適合化された薬学的組成物として、定型的な手順に従って製剤化される。典型的には、局所注射投与のための組成物は、無菌等張水性緩衝液中の溶液である。必要であれば、組成物が、可溶化剤、および、注射部位疼痛和らげるためのリドカインなどの局所麻酔薬を含んでもよい。一般に、これらの成分は、例えば、有効物質の量を表示したアンプルなどの密封容器または薬袋(sachette)などの中にある乾燥凍結粉末または無水濃縮物として、別々に、または単位剤形として1つに混ぜ合わされるかのいずれかで供給される。組成物が注射によって投与される場合には、これらの成分を投与の前に混合しうるように、注射用滅菌水または食塩水のアンプルを用意することができる。

0068

本発明の治療的または薬学的組成物は、中性または塩の形態として製剤化することができる。薬学的に許容される塩には、塩酸リン酸酢酸シュウ酸酒石酸ナトリウムカリウムアンモニウムカルシウム水酸化第二鉄イソプロピルアミントリエチルアミン、2-エチルアミノエタノール、ヒスチジンプロカインなどから導き出されるものが含まれる。

0069

本発明はまた、化合物の修飾も提供し、これにより対象にいったん投与された場合に化合物がより安定になる、すなわち、いったん投与された場合にそれが修飾されていない化合物と比較してより長期間にわたる有効性を有する。そのような修飾は当業者に周知であり、例えば、マイクロカプセル化などがある。

0070

特定の疾患、病状または障害の治療に有効な、本発明の治療的または薬学的組成物の量は、その疾患、病状または障害の性質に依存すると考えられ、標準的な臨床的手法によって決定することができる。一般に、投与量は約0.001mg/kg〜約2mg/kgの範囲にわたる。

0071

例えば、適した単位投与量は、約0.01〜約5mg、約0.01〜約4mg、約0.01〜約3mg、約0.01〜約2mg、約0.01〜約1mg、約0.01〜約500μg、約0.01〜約400μg、約0.01〜約300μg、約0.01〜約200μg、約0.01〜約100μgまたは約0.01〜約50μgの範囲であってよい。そのような単位用量を1日に複数回、例えば、1日に2回または3回投与してもよい。

0072

加えて、最適な投与量の範囲を同定する一助とするために、インビトロアッセイを任意で用いてもよい。製剤中に用いるべき正確な用量は、投与の経路、および疾患、病状または障害の重篤度にも依存すると考えられ、それは臨床医の判断および各患者の状況に従って決定されるべきである。有効量を、インビトロまたは動物モデル試験系から導き出された用量反応曲線から外挿することもできる。例えば、ヒトに対して有効なmg/kg用量を、ラット試験から生成されたデータに基づいて得る目的には、ラットにおいて有効なmg/kg投与量を6で除算する。

0073

本発明はまた、成分の1つまたは複数、例えば、投与のために適した化合物、担体などが充填された1つまたは複数の容器を含む、薬学的パックまたはキットも提供する。

0074

また、投与の方法を、伝統的な漢方医学診療行為と整合するように実施することもできる。特定の疾患、病状または障害の治療に有効な製剤の組成および投与量は、標準的な臨床的手法による、疾患、病状または障害の性質に依存すると考えられる。

0075

処方量にある伝統的な漢方薬は、ヒトまたは動物に投与するために適した任意の薬物形態として容易に製造することができる。適した形態には、例えば、チンキ剤煎剤および乾燥エキスが含まれる。これらは経口服用すること、静脈注射を通じて、または粘膜を通じて適用することができる。また、有効成分を、カプセル剤、粉剤パレット(pallet)、トローチ剤坐薬経口液剤、殺菌した胃腸用懸濁注入剤、少量または大量の注入剤、凍結粉末注入剤、殺菌した粉末注入剤などとして製剤化することもできる。上述した方法はすべて、当業者に公知であり、書籍に記載されており、かつ、生薬学の臨床医によって一般的に用いられている。

0076

チンキ剤は、薬草を、例えばワインまたはリキュールなどのアルコール溶液中に懸濁させることによって調製される。懸濁化期間の後に、その液体(アルコール溶液)を、1回にさじ1杯分ずつ、例えば1日2回または3回投与することができる。

0077

煎剤は、薬草調合物の一般的な形態である。これは伝統的には素焼鉢の中で調製されるが、ガラス製、エナメル製またはステンレス鋼製の容器の中で調製することもできる。製剤を水中にある期間にわたって浸漬させ、続いて煮沸して、水の量が例えば半分になるまで煮詰める。

0078

エキスは、薬用植物の必須成分の濃縮調合物である。典型的には、薬草を、適切に選択された溶媒、典型的には水、エタノール/水混合物メタノールブタノール、イソ-ブタノール、アセトンヘキサン石油エーテルまたは他の有機溶媒中に懸濁させることにより、薬草から必須成分を抽出する。抽出工程を、浸軟パーコレーション、連続パーコレーション、向流抽出ターボ抽出(turbo-extraction)によって、または二酸化炭素超臨界(温度/圧力)抽出によってさらに助長することもできる。薬草残渣を取り除くための濾過の後に、抽出用溶液をさらに蒸発させ、それによって濃縮して軟エキススピサム抽出物(extractum spissum))を得てもよく、および/または、噴霧乾燥真空オーブン乾燥、流動層乾燥もしくは凍結乾燥によって最終的に乾燥エキス、シッカム抽出物(extracum siccum)を得てもよい。軟エキスまたは乾燥エキスをさらに、投与用の所望の濃度となるように適した液体中に溶解させてもよく、または丸剤、カプセル剤、注入剤などの形態に加工処理してもよい。

0079

材料および方法
化学物質
大腸菌(E. Coli)由来のエンドトキシン(リポ多糖、LPS)をSigmaから購入し、TNF-α発現の誘導物質として用いた。

0080

細胞培養および初代血液マクロファージの単離
マウスミクログリア細胞株BV-2は、10% FBSならびに1%のペニシリンおよびストレプトマイシン(Invitrogen Life Technologies)を加えた37℃のダルベッコ変法イーグル最小必須培地(DMEM)中で、温気中に5% CO2を含む加湿雰囲気下で維持する。

0081

移植可能ラット褐色細胞種に由来するPC-12細胞は、American Type Culture Collectionから入手した(ATCCアクセッション番号CRL-1721.1)。この細胞は、15%ウマ血清、2.5% FBS、1%のペニシリンおよびストレプトマイシン(Invitrogen Life Technologies, Carlsbad, CA)を加えた37℃のF-12K培地中で、5% CO2の加湿雰囲気下で維持した。

0082

ヒト末梢血単核球細胞(PBMC)は、香赤十字社(Hong Kong Red Cross)によって供給された健常ドナー血液のバフィーコートから、本発明者らの以前の報告14,15,34に記載された通りに、Ficoll-Paque(GE Healthcare)密度勾配遠心によって単離した。手短に述べると、バフィーコートを毎分3000回転(rpm)で15分間遠心して、血液細胞を血漿から分離した。将来の使用に備えて、熱非働化血清を濾過した。

0083

細胞層リン酸緩衝食塩水PBS)で1:1の比に希釈した。希釈した細胞をFicoll-Paqueの上にゆっくりと重ね、2300rpmで20分間遠心して、単核細胞赤血球から分離させた。単核細胞層を取り出し、上清清澄になるまでRPMI1640培地で洗浄した。

0084

最後に細胞を、5%自己血清を加えたRPMI1640培地中に再懸濁させて、1時間培養した。非付着性細胞をその後に除去し、残りの付着細胞はそれから、5%二酸化炭素(CO2)中にて37℃でさらに24時間インキュベートした。

0085

付着した単核球細胞剥離させて、組織培養プレート上に播き、初代血液単核球細胞を初代血液マクロファージ(PBMac)に分化させるためにさらに7〜14日間インキュベートした。

0086

ポリメラーゼ連鎖反応PCR)およびリアルタイムRT-PCR
標的とした遺伝子の半定量的PCRアッセイを、1.5mM MgCl2、0.2mMの各デオキシヌクレオシド三リン酸、0.25μMの各プライマー、2単位のTaqポリメラーゼ(GE Healthcare)および1μlのcDNAを含む25μlの反応混合物中で行った。TNF-αおよびグリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)に対するPCRプライマーのセットは以下の通りであった。

PCRのための熱サイクル条件は、94℃ 30秒間、60℃ 30秒間および72℃ 1分間とした。このサイクリング反応をさらに24サイクル繰り返した。

0087

TNF-αmRNAのレベルは、リアルタイムRT-PCR(Roche 480II)によって判定した。18SリボソームRNA(18S)を内部対照として用いた。リアルタイムRT-PCR用プローブはすべて、Universal Probe Library(Roche)から入手した。試料はすべて2回ずつ用いた。標的とした遺伝子のCTの数値を、各試料中の18Sのものに対して正規化した(ΔCT)。試料のmRNA発現レベルはモック処理した試料に対して相対的なものとした(ΔΔCT)。標的とした遺伝子の相対的mRNA発現を、2-ΔΔCTによって算出し、誘導倍数として表した。

0088

亜硝酸塩の測定
培地中の亜硝酸塩レベルは、グリース試薬製造元の指示(Sigma Aldrich)に従って用いて判定した。新鮮な培地をブランクとして用い、亜硝酸ナトリウム標準曲線を用いることによって亜硝酸塩レベルを判定した。

0089

固相酵素免疫アッセイ(ELISA)
細胞培養上清中のTNF-αレベルを測定するためには、細胞を、容積0.5ml中に1×106個/mlで、24ウェルプレート中に播種した。インキュベーション後に上清を収集し、TNF-αレベルを、ELISAにより、製造元の指示(R&D Systems)に従って判定した。

0090

細胞生存度に関するMTTアッセイ
細胞生存度はMTTアッセイを用いて評価した。PC-12細胞(2.5×104個)を24ウェル培養プレートに播種した。指定された期間にわたり、細胞をZ-リグスチリドで処理し、続いて過酸化水素で処理した。処理した細胞を、0.5mg/mlのMTT溶液(Sigma Aldrich, St. Louis, MO)とともに37℃で1時間インキュベートした。培地を廃棄して、200μlイソプロピルアルコール(IPP)をその後に添加した。15分間のインキュベーション後に、吸光度を570nmで測定した。

0091

以下は、本発明を実施するための手順を例示している実施例である。これらの例は限定的とみなされるべきではない。

0092

実施例1‐センキュウからの生体活性化合物の抽出および単離
Purapharm International(H.K.)Ltd.から入手したセンキュウ(LCX)を粉砕して粉末にする。生体活性化合物を抽出するための方法は図1に示されており、以下のように例示される。

0093

第1の方法では、LCX粉末を室温の無水エタノール中に浸漬させ、連続的な超音波処理を30分間行う。Rotavapor(Buchi)を用いて抽出物を濃縮した後に、それを水中に懸濁させ、続いてヘキサン、酢酸エチルおよびその後にブタノールにより逐次的に分配させる。3つの画分、すなわちLCX-1-Et-H、LCX-1-Et-EAおよびLCX-1-EtBuが得られる。

0094

第2の方法では、LCX粉末を70%エタノール中で連続還流下にて30分間加熱する。Rotavapor(Buchi)を用いて抽出物を濃縮した後に、それを水中に懸濁させ、ジクロロメタン(DCM)により分配させる。2つの画分、すなわちLCX-2-Et-D(DCM画分)およびLCX-2-Et-W(水性画分)が得られる。

0095

第3の方法では、LCX粉末を水中で30分間煮沸する。Rotavapor(Buchi)を用いて抽出物を濃縮した後に、それをヘキサン、酢酸エチルおよびその後にブタノールにより逐次的に分配させる。3つの画分、すなわちLCX-3-W-H、LCX-3-W-EAおよびLCX-3-W-Buが得られる。

0096

第4の方法では、LCX粉末を室温の水中に浸漬させ、連続的な超音波処理を30分間行う。Rotavapor(Buchi)を用いて抽出物を濃縮した後に、それをヘキサン、酢酸エチルおよびその後にブタノールにより逐次的に分配させる。3つの画分、すなわちLCX-4-W-H、LCX-4-W-EAおよびLCX-4-W-Buが得られる。

0097

実施例2‐一酸化窒素産生に対する生体活性抽出物の効果
一酸化窒素産生に対する各抽出物の効果を、以下のように例示される手順に従って評価する。手短に述べると、マウスミクログリア細胞株BV-2を、10% FBSならびに1%のペニシリンおよびストレプトマイシン(Invitrogen Life Technologies)を加えた37℃のダルベッコ変法イーグル最小必須培地(DMEM)中で、温気中に5% CO2を含む加湿雰囲気下で維持する。

0098

0.1M個/mlのBV-2細胞を24ウェルプレートに播種する(各ウェルに0.5ml)。細胞を、0.05%DMSO;0.05% DMSOおよび100ng/mlのLPS;または100ng/mlのLPSおよび50μg/mlのLCX抽出物によってそれぞれ18時間処理する。培養上清を収集する。一酸化窒素レベルを、グリース試薬を製造元の標準的な指示(Sigma Aldrich)に従って用いて測定し、亜硝酸ナトリウム標準曲線を用いて評価する。

0099

その結果から、LCX-1-Et-EA抽出物がBV-2細胞における亜硝酸塩産生を阻害することが判明する。LCX-1-Et-EA抽出物をさらなるカラムクロマトグラフィーに供する。この抽出物を、検出波長210nmとし、溶媒(A)水および(B)以下の濃度のアセトニトリル:0〜15分、50%〜90% B;16〜20分、90% B;および21〜35分、50% Bからなる6ml min-1での勾配溶出により、逆相カラムEconosphere C18 10u(250mm×内径22mm)を用いる逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によってさらに精製する。

0100

図2a)および2b)に示されているように、上記のクロマトグラフィー条件を用いて、LCX-1-Et-EA-S1を9つの画分に分離する。LCX-1-Et-EA-S1-1(S1-1)、LCX-1-Et-EA-S1-2(S1-2)、LCX-1-Et-EA-S1-3(S1-3)、LCX-1-Et-EA-S1-4(S1-4)、LCX-1-Et-EA-S1-5(S1-5)、LCX-1-Et-EA-S1-6(S1-6)、LCX-1-Et-EA-S1-7(S1-7)、LCX-1-Et-EA-S1-8(S1-8)およびLCX-1-Et-EAS1-9(S1-9)を含む9つの画分が得られる。

0101

BV-2細胞における亜硝酸塩産生に対するS1-1〜S1-9の効果を、上記に例示したものと同じ手順を用いてさらに評価する。その結果から、図3に示されているように、S1-5、S1-7およびS1-8が亜硝酸塩産生を有意に阻害することが判明する。特に、S1-7およびS1-8は亜硝酸塩産生をそれぞれ6倍および4倍に首尾良く阻害する。

0102

S1-7およびS1-8の生体活性化合物を、HP-5MSカラム(25m×350μm)を用いるガスクロマトグラフィー質量分析法GC:Agilent, 7890A、MS:Agilent, 5975C)によって同定する。オーブン温度を70℃、1分間で開始し、続いて10℃/分の速度で180℃に上昇させる。2分間保った後に、温度を10℃/分の速度で180℃から280℃に上昇させ、それを280℃に3分間保つ。射出温度は275℃とする。ヘリウムキャリアーガスとして1ml/分の流速で用いる。純粋な化合物S1-7およびS1-8の構造を、それらの質量分析断片化パターンに基づいて解明する。それにより、S1-7の生体活性化合物がセンキュノリドA(Sen A)であり、S1-8の生体活性化合物がZ-リグスチリド(Z-Lig)であることが判明する。

0103

実施例3‐一酸化窒素産生に対するセンキュノリドAおよびZ-リグスチリドの効果
本実施例では、亜硝酸塩産生に対するセンキュノリドA(Sen A)およびZ-リグスチリド(Z-Lig)のさまざまな濃度での効果をさらに評価する。手短に述べると、0.1M個/mlのBV-2細胞を24ウェルプレートに播種する(各ウェルに0.5ml)。細胞を、0.05%DMSO;0.05% DMSOおよび100ng/mlのLPS;50μg/mlのSen A/Z-Lig;または100ng/mlのLPSならびに濃度1μg/ml、5μg/ml、10μg/ml、25μg/mlおよび50μg/mlのSen A/Z-Ligによってそれぞれ18時間処理する。培養上清を収集する。一酸化窒素レベルを、グリース試薬を製造元の標準的な指示(Sigma Aldrich)に従って用いて測定し、亜硝酸ナトリウム標準曲線を用いて評価する。

0104

その結果から、図4および5に示されているように、5μg/mlを上回る濃度のSen AまたはZ-Ligのいずれかの適用により、亜硝酸塩産生が有意に阻害されることが判明する。具体的には、Sen Aは濃度10μg/mlおよび25μg/mlで、亜硝酸塩産生をそれぞれおよそ4分の1および20分の1に減少させる。より重要なこととして、Sen Aは濃度50μg/mlで亜硝酸塩産生をほぼ完全に阻害する。Z-リグスチリドも亜硝酸塩産生を用量依存的な様式で阻害する(図5)。

0105

実施例4‐TNF-α産生に対するセンキュノリドAの効果
TNF-α産生に対するSen Aのさまざまな濃度での効果を検討するために、1×106個/mlのPBMac細胞を24ウェルプレートに播種する(各ウェルに0.5ml)。細胞を25μg/mlまたは50μg/mlのSen Aで24時間処理し、その後に1ng/mlのLPSを添加して、再び24時間さらにインキュベートする。培養上清を収集し、分泌されたTNF-αのレベルを、ELISAにより、製造元の指示(R&D Systems)に従って測定する。その結果から、図6に示されているように、Sen Aの濃度50μg/mlでの適用により、TNF-α産生が有意に阻害されることが判明する。

0106

実施例5‐TNF-α産生に対するセンキュノリドAおよびZ-リグスチリドの効果
本実施例では、TNF-α産生を抑制するというセンキュノリドA(Sen A)およびZ-リグスチリド(Z-Lig)の役割についてさらに評価する。手短に述べると、5×104個/mlのBV-2細胞を24ウェルプレートに播種する(各ウェルに0.5ml)。細胞を、0.05%DMSO;0.05% DMSOおよび100ng/mlのLPS;50μg/mlのSen A/Z-Lig;または100ng/mlのLPS、ならびに濃度1μg/ml、5μg/ml、10μg/ml、25μg/mlおよび50μg/mlのSen A/Z-Ligによって、それぞれ18時間処理する。培養上清を収集し、分泌されたTNF-αのレベルをELISAによって測定する。

0107

その結果から、図7および8に示されているように、Sen AおよびZ-Ligをそれぞれ5μg/mlおよび10μg/mlの濃度で適用することにより、TNF-α産生が有意に阻害されることが判明する。具体的には、センキュノリドAは、濃度10μg/ml、25μg/ml、および50μg/mlで、それぞれTNF-α産生のおよそ2分の1、4分の1および10分の1の減少を生じさせる。Z-リグスチリドもTNF-α産生を用量依存的な様式で阻害する(図8)。

0108

実施例6‐TNF-α産生のダウンレギュレーションの分子的機序
センキュノリドAによるTNF-α産生の阻害に関与する分子経路は解明されている。LPSで処理した細胞におけるサイトカイン産生の活性化がLPSのその受容体との結合によって惹起されることは、文献的に十分に立証されている19。受容体への結合後に、シグナル伝達キナーゼカスケードが活性化される。活性化されるキナーゼのうち、MAPキナーゼはLPS誘導性サイトカイン産生において極めて重要な役割を果たす。以前の諸研究において、LPSおよび他の病原体によるTNF-αの誘導は、ERK1/2およびp38MAPKのリン酸化および活性化を必要とすることが具体的に示されている20。

0109

TNF-α産生を抑制するセンキュノリドAの役割についてさらに検討するために、105個/mlのBV-2細胞をさまざまな濃度のセンキュノリドAで1時間処理し、その後にLPSを添加してさらに6時間おく。処理した試料の全RNAを単離して、特異的なヒトTNF-αプライマーを用いる半定量的RT-PCRアッセイに供する。その結果から、図9に示されているように、センキュノリドAがTNF-αmRNAおよびiNOSの発現を阻害することが判明する。

0110

加えて、TNF-αmRNAの安定性に対するセンキュノリドAの効果も評価する。具体的には、105個/mlのBV-2細胞をさまざまな濃度のSen Aで1時間処理して、その後にLPSを添加してさらに2時間おき、さらに1μg/mlのアクチノマイシンとともにさまざまな期間にわたってインキュベートする。処理した試料の全RNAを単離して、リアルタイムRT-PCRに供する。その結果から、図10に示されているように、センキュノリドAがTNF-α mRNAを不安定化することが判明する。

0111

実施例7‐Z-リグスチリドの細胞保護効果
本実施例は、Z-リグスチリド(Z-Lig)が、過酸化水素により誘導される細胞損傷によって引き起こされる細胞死を抑制することを示す。手短に述べると、PC-12細胞(2.5×104個)を24ウェル培養プレートに播種する。細胞をZ-リグスチリドで処理した上で、その後に細胞損傷を誘導するために過酸化水素で処理する。処理した細胞を0.5mg/mlのMTT溶液(Sigma Aldrich, St. Louis, MO)とともに37℃で1時間インキュベートする。培地を廃棄して、200μlのイソプロピルアルコール(IPP)を続いて添加する。15分間のインキュベーション後に、吸光度を570nmで測定する。

0112

その結果から、図11に示されているように、過酸化水素が細胞生存度の著しい低下を引き起こすことが判明する。25μg/mlのZ-Ligによる処理により、細胞生存度は17%から57%に増大する。50μg/mlのZ-Lig処理により、細胞生存度はさらに70%に増大する。その結果から、Z-Ligが、過酸化水素により誘導される細胞死から細胞を保護することが判明する。

0113

明細書中引用された刊行物、特許出願および特許を含むすべての参考文献は、それぞれの参考文献が参照により組み入れられることが個別的および特定的に示され、かつその全体が本明細書中に記述されている場合と同程度に、参照により本明細書に組み入れられる。

0114

「1つの(a)」および「1つの(an)」および「その(the)」、ならびに本発明を説明する文脈における類似の指示物は、本明細書において別の指定がない限り、または文脈によって明らかに否定されない限り、単数形および複数形の両方を範囲に含むものとみなされるべきである。

0115

本明細書における値の範囲に関する記述は、本明細書において別の指定がない限り、それぞれの別個の値がその範囲に収まることを個別的に指すための簡潔な方法としての役割を果たすことを単に意図しており、それぞれの別個の値は、それらが本明細書において個別的に記述されるのと同程度に本明細書に組み入れられる。別の指定がない限り、本明細書中に提示されたすべての厳密な値は、対応する大まかな値の代表物であり(例えば、特定の因子または測定値に関して提示されるすべての例示的な厳密な値は、「約」によって適宜修飾される、対応する大まかな測定値を与えるものともみなすことができる)。

0116

本明細書中に提示される、いずれかおよびすべての例または例示的な言葉(例えば、「など(such as)」)は、本発明をより良く例示することのみを意図しており、別の指定がない限り、本発明の範囲に限定を課すものではない。本明細書中のいかなる言葉も、明示的に記述されていない限りは、いずれかの要素が本発明の実施のために必須であることを示すものとみなされるべきではない。

0117

1つまたは複数の要素に言及して「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」または「含む(containing)」などの用語を用いている、本発明の態様の任意の局面に関する本明細書中の記述は、本明細書において別の指定がない限り、または文脈によって他の様式で明らかに否定されない限り、その特定の1つまたは複数の要素「からなる(consists of)」、「から本質的になる(consists essentially of)」または「を実質的に含む(substantially comprises)」本発明の態様の類似の局面に対する裏づけも与えることを意図している(例えば、特定の要素を含むとして本明細書中に記載された組成物は、別の指定がない限り、または文脈によって明らかに否定されない限り、その要素からなる組成物も記載するものと理解されるべきである)。

0118

本明細書に記載された実施例および態様が例示のみを目的とすること、ならびに当業者にはそれらに鑑みて種々の修正または変更が連想されると考えられ、それらも本出願の趣旨および範囲に含まれることは了解されるであろう。

実施例

0119

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