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技術 過渡電流測定方法、過渡電流測定可能な商用配電系判定方法、並びに過渡電流測定不可能な商用配電系への対策方法及びそのための装置

出願人 日本電信電話株式会社
発明者 後藤信司マハムドファーハン高谷和宏
出願日 2014年9月2日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2014-178073
公開日 2016年4月11日 (4年8ヶ月経過) 公開番号 2016-050913
状態 特許登録済
技術分野 電流・電圧の測定
主要キーワード 最大値測定 観測電圧 電圧ディップ 過渡電流波形 短時間停電 疑似負荷 擬似負荷 機種特性
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課題

本発明は、過渡電流測定方法、過渡電流測定可能配電系判定方法、および使用できないと判定された電力系統使用可能にするための対策方法を提供する。

解決手段

本発明は、複数の異なる配電系によって共有された商用交流電源電気機器が接続されていない状態で電気機器の接続位置に擬似負荷を接続するステップと、位相が90°又は270°の時に電子スイッチオン又はオフ切り替えた場合に擬似負荷に流れる電流値をそれぞれ測定するステップと、各電流値が所定の第1の電流閾値以上である場合に配電系が過渡電流測定に適すると判定し、各電流値のいずれかが第1の電流閾値以上ではない場合に配電系が過渡電流測定に適さないと判定するステップと、を含むことを特徴とする。

概要

背景

一般に電気機器に使用できる電源電圧商用交流電源として提供されている公称値100Vまたは200Vである。商用電力で動作する電気機器は、電気機器を使用する際に人手によって電源スイッチを操作して電源が投入され、使用後に電源を切断する使用法が一般的である。

商用交流電源の電圧値は特定の周期で変化しているが、電気機器の電源スイッチ操作のタイミングと商用交流電源の位相関係によって、接続される際に電気機器に印加される電圧値が変わり、これに依存して瞬間的に流れる過渡電流値も変化する。特に、過渡電流の大きさは、線間電圧が最大の時刻に電源スイッチをオンまたはオフにする時に最大の過渡電流値が計測されることが分かっている。

商用交流電源の電流供給能力にも依存するが、電源スイッチをオンにする際に、瞬間的な電圧の低下や電力系統ケーブルに流れる過渡電流がケーブル周囲に電磁波を発生させ、他の配電系周辺の電気機器の動作に影響を与える場合が想定される。従って、電気機器が発生する最大過渡電流値を再現性良く測定してその電気機器の導入可否を評価することは、その過渡電流に起因して他の配電系や周辺の電気機器の動作に影響する現象を低減するために必要不可欠である。

図1は、被測定電気機器に対する過渡電流を測定するための従来の回路構成を示す。図1には、商用交流電源1と、電源スイッチ4と、電源電圧波形測定用電圧プローブ5と、過渡電流波形測定用の電流プローブ6と、電気機器7とを含む回路が示されている。商用交流電源1、電源スイッチ4、電流プローブ6及び電気機器7は直列接続されており、電圧プローブ5は、電気機器7に並列接続されている。

電圧プローブ5は、スイッチ操作した瞬間に電気機器7に加わる電圧を記録することができる。電流プローブ6は、スイッチ操作による過渡電流を記録することができる。また、電圧プローブ5及び電流プローブ6をオシロスコープに接続すれば、変化の時間波形が記録することができる。これによって、過渡電流の最大値読み取りが容易になる。

従来では、手動により任意のタイミングで電源スイッチ4を複数回オンにして、複数の過渡電流値のうちの最大値を最大過渡電流値とし、この測定値が所定の電流閾値を超えるか超えないかで測定対象の電気機器7の導入可否を評価していた。

概要

本発明は、過渡電流測定方法、過渡電流測定可能な配電系判定方法、および使用できないと判定された電力系統を使用可能にするための対策方法を提供する。本発明は、複数の異なる配電系によって共有された商用交流電源に電気機器が接続されていない状態で電気機器の接続位置に擬似負荷を接続するステップと、位相が90°又は270°の時に電子スイッチをオン又はオフに切り替えた場合に擬似負荷に流れる電流値をそれぞれ測定するステップと、各電流値が所定の第1の電流閾値以上である場合に配電系が過渡電流測定に適すると判定し、各電流値のいずれかが第1の電流閾値以上ではない場合に配電系が過渡電流測定に適さないと判定するステップと、を含むことを特徴とする。

目的

本発明は、過渡電流測定方法、過渡電流測定可能な配電系判定方法、および使用できないと判定された電力系統を使用可能にするための対策方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

商用交流電源から電圧を供給される電気機器を有する配電系における方法であって、前記商用交流電源は複数の異なる配電系によって共有されており、前記方法は、前記商用交流電源に前記電気機器が接続されていない状態で、前記配電系における前記電気機器の接続位置に所定の抵抗値を有する擬似負荷を接続するステップと、前記商用交流電源から供給される電圧の位相が90°又は270°の時にオンからオフ又はオフからオンに切り替わるように設定可能な電子スイッチを用いて、前記位相が90°の時に前記電子スイッチをオンからオフに切り替えた場合に前記擬似負荷に流れる第1の電流値、前記位相が90°の時に前記電子スイッチをオフからオンに切り替えた場合に前記擬似負荷に流れる第2の電流値、前記位相が270°の時に前記電子スイッチをオンからオフに切り替えた場合に前記擬似負荷に流れる第3の電流値及び前記位相が270°の時に前記電子スイッチをオフからオンに切り替えた場合に前記擬似負荷に流れる第4の電流値をそれぞれ測定するステップと、前記第1乃至第4の電流値が所定の第1の電流閾値以上である場合に前記配電系が過渡電流測定に適すると判定し、前記第1乃至第4の電流値のいずれかが前記第1の電流閾値以上ではない場合に前記配電系が過渡電流測定に適さないと判定するステップと、を含むことを特徴とする方法。

請求項2

前記配電系が過渡電流測定に適すると判定された場合、前記擬似負荷を取り外して、前記接続位置に前記電気機器を接続し、前記電子スイッチを用いて、前記位相が90°の時に前記電子スイッチをオンからオフに切り替えた場合に前記電気機器に流れる第1の過渡電流値、前記位相が90°の時に前記電子スイッチをオフからオンに切り替えた場合に前記電気機器に流れる第2の過渡電流値、前記位相が270°の時に前記電子スイッチをオンからオフに切り替えた場合に前記電気機器に流れる第3の過渡電流値及び前記位相が270°の時に前記電子スイッチをオフからオンに切り替えた場合に前記電気機器に流れる第4の過渡電流値をそれぞれ測定するステップと、前記第1乃至第4の過渡電流値のうちpeak-to-peak値が最も大きい値が所定の第2の電流閾値以下であるか否かを判定するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

前記配電系が過渡電流測定に適さないと判定された場合、電荷蓄積されたコンデンサを前記擬似負荷と並列接続し、前記電子スイッチを用いて前記コンデンサが接続された状態での前記第1乃至第4の電流値をそれぞれ測定するステップと、前記コンデンサが接続された状態での前記第1乃至第4の電流値が前記第1の電流閾値以上である場合、前記擬似負荷を取り外して、前記接続位置に前記電気機器を接続し、前記電子スイッチを用いて、前記コンデンサが接続された状態での前記第1乃至第4の過渡電流値をそれぞれ測定するステップと、前記コンデンサが接続された状態での前記第1乃至第4の過渡電流値のうちpeak-to-peak値が最も大きい値が前記第2の電流閾値以下であるか否かを判定するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項4

前記配電系が過渡電流測定に適さないと判定された場合、前記商用交流電源のピーク電圧と一致する電圧を供給可能な電池と前記電気機器とを接続し、前記電池が接続された状態で前記電気機器に流れる過渡電流値を測定するステップと、前記電池が接続された状態で前記電気機器に流れる前記過渡電流値のpeak-to-peak値が所定の第2の電流閾値以下であるか否かを判定するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項5

商用交流電源から電圧を供給される電気機器を有する配電系が過渡電流測定に適するか否かを判定するための装置であって、前記商用交流電源は複数の異なる配電系によって共有されており、前記装置は、前記配電系における前記電気機器の接続位置に設けられた所定の抵抗値を有する擬似負荷と、前記商用交流電源と前記擬似負荷との間に設けられ、前記商用交流電源から供給される電圧の位相が90°又は270°の時にオンからオフ又はオフからオンに切り替わるように設定可能な電子スイッチと、前記擬似負荷に流れる電流を測定する電流プローブと、を備えたことを特徴とする装置。

請求項6

前記擬似負荷と並列接続され、電荷が蓄積されたコンデンサをさらに備えたことを特徴とする請求項5に記載の装置。

請求項7

商用交流電源から電圧を供給される電気機器を有する配電系において過渡電流を測定するための装置であって、前記商用交流電源は複数の異なる配電系によって共有されており、前記装置は、前記商用交流電源と前記電気機器の接続位置との間に設けられ、前記商用交流電源から供給される電圧の位相が90°又は270°の時にオンからオフ又はオフからオンに切り替わるように設定可能な電子スイッチと、前記電気機器に流れる電流を測定する電流プローブと、を備えたことを特徴とする装置。

請求項8

商用交流電源から電圧を供給される電気機器を有する配電系において過渡電流を測定するための装置であって、前記商用交流電源は複数の異なる配電系によって共有されており、前記装置は、前記商用交流電源のピーク電圧と一致する電圧を供給可能な電池と、前記電池と前記電気機器の接続位置との間に設けられたスイッチと、前記電気機器に流れる電流を測定する電流プローブと、を備えたことを特徴とする装置。

技術分野

0001

本発明は、過渡電流測定方法、過渡電流測定可能な商用配電系判定法、および過渡電流測定不可能な商用配電系への対策法及びそのための装置に関する。

背景技術

0002

一般に電気機器に使用できる電源電圧商用交流電源として提供されている公称値100Vまたは200Vである。商用電力で動作する電気機器は、電気機器を使用する際に人手によって電源スイッチを操作して電源が投入され、使用後に電源を切断する使用法が一般的である。

0003

商用交流電源の電圧値は特定の周期で変化しているが、電気機器の電源スイッチ操作のタイミングと商用交流電源の位相関係によって、接続される際に電気機器に印加される電圧値が変わり、これに依存して瞬間的に流れる過渡電流値も変化する。特に、過渡電流の大きさは、線間電圧が最大の時刻に電源スイッチをオンまたはオフにする時に最大の過渡電流値が計測されることが分かっている。

0004

商用交流電源の電流供給能力にも依存するが、電源スイッチをオンにする際に、瞬間的な電圧の低下や電力系統ケーブルに流れる過渡電流がケーブル周囲に電磁波を発生させ、他の配電系や周辺の電気機器の動作に影響を与える場合が想定される。従って、電気機器が発生する最大過渡電流値を再現性良く測定してその電気機器の導入可否を評価することは、その過渡電流に起因して他の配電系や周辺の電気機器の動作に影響する現象を低減するために必要不可欠である。

0005

図1は、被測定電気機器に対する過渡電流を測定するための従来の回路構成を示す。図1には、商用交流電源1と、電源スイッチ4と、電源電圧波形測定用電圧プローブ5と、過渡電流波形測定用の電流プローブ6と、電気機器7とを含む回路が示されている。商用交流電源1、電源スイッチ4、電流プローブ6及び電気機器7は直列接続されており、電圧プローブ5は、電気機器7に並列接続されている。

0006

電圧プローブ5は、スイッチ操作した瞬間に電気機器7に加わる電圧を記録することができる。電流プローブ6は、スイッチ操作による過渡電流を記録することができる。また、電圧プローブ5及び電流プローブ6をオシロスコープに接続すれば、変化の時間波形が記録することができる。これによって、過渡電流の最大値読み取りが容易になる。

0007

従来では、手動により任意のタイミングで電源スイッチ4を複数回オンにして、複数の過渡電流値のうちの最大値を最大過渡電流値とし、この測定値が所定の電流閾値を超えるか超えないかで測定対象の電気機器7の導入可否を評価していた。

先行技術

0008

試験及び測定技術−電圧ディップ短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験」、日本工業規格、JIS C61000-4-11、第4−11部、2008年

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、各配電系が一概に同じインピーダンスを持たず、配電系の中には過渡電流評価に適さない配電系も存在する。そのため、測定対象の電気機器の過渡電流の最悪値を評価する場合に、評価時に接続する配電系にドライブ能力がないことから、測定対象の電気機器の過渡電流を過小評価する場合があった。図2を用いて、配電系が一概に同じ内部インピーダンスを持たないことを説明する。図2は、商用配電系の回路構成を示す。

0010

図2に示す商用配電系の回路構成は、第1の内部インピーダンス2と第2の内部インピーダンス3とを含む。第1の内部インピーダンス2は、商用交流電源1の内部インピーダンスと、利用者が介在できない領域A1と利用者が変更可能な領域A2との間のサービスポイントSまでの配電系ケーブルの内部インピーダンスとからなる。第2の内部インピーダンス3は、商用交流電源1を共有する他の配電系における電気機器による内部インピーダンスからなる。一般の商用交流電源1には、実際には複数の配電系が並列接続されており、各配電系には複数の他の配電系によってそれぞれ異なる第2の内部インピーダンス3が存在する。そのため、サービスポイントSでは、第1及び第2の内部インピーダンス2及び3で分圧された電圧が電圧プローブ5で観測されるため、その観測電圧は商用交流電源1の起電圧より低い。

0011

また、一般的な商用配電系では、商用交流電源1の供給可能容量等の種々の主変成器容量、使用される配線ケーブルの太さや長さ等により第1の内部インピーダンス2が異なり、また商用交流電源1を共有する他の配電系における電気機器の稼動状況等によって第2の内部インピーダンス3も異なることから、配電系ごとに商用交流電源1からの供給電圧および供給可能電流容量が異なる。従って、配電系の中には、第2の内部インピーダンス3が比較的大きく、過渡電流が第2の内部インピーダンス3に大きく影響され、過渡電流の測定に適さないものも存在する。よって、過渡電流測定にしようとする配電系が過渡電流測定に適するかを判定する必要性が生じている。

0012

さらに、測定しようとする商用配電系において商用交流電源1に接続された電気機器7の稼動状況等によっても領域A2におけるインピーダンスが異なり、すなわち測定しようとする電気機器毎に過渡電流が異なるため、測定しようとする電気機器の特性が過渡電流測定に適するかの判定に影響することから、その配電系が過渡電流測定に適するかについて正確な判定を行うことができない場合がある。そのため、電気機器の特性によらずに過渡電流測定にしようとする配電系が過渡電流測定に適するかを判定することが求められる。

0013

ここで、従来では、過渡電流測定に適さない配電系は使用せずに、過渡電流測定に適する他の配電系を使用して測定対象の電気機器の過渡電流を測定していたが、過渡電流測定能力を持たない配電系をやむを得ず使用しなければならない場合も想定される。そのため、過渡電流測定に適さない配電系を使用する際の対策法も必要である。

0014

また、従来では、人手によって電源スイッチ4を操作しており、電源スイッチ4の操作を商用交流電源1の電源位相にあわせて行うことは困難であったため、過渡電流測定適否判定や最大過渡電流値を再現性良く得ることは事実上困難であった。

0015

上記諸般の状況に鑑み、本発明は、過渡電流測定方法、過渡電流測定可能な配電系判定方法、および使用できないと判定された電力系統を使用可能にするための対策方法を提供する。

課題を解決するための手段

0016

上記課題を解決するため、請求項1に記載の方法は、商用交流電源から電圧を供給される電気機器を有する配電系における方法であって、前記商用交流電源は複数の異なる配電系によって共有されており、前記方法は、前記商用交流電源に前記電気機器が接続されていない状態で、前記配電系における前記電気機器の接続位置に所定の抵抗値を有する擬似負荷を接続するステップと、前記商用交流電源から供給される電圧の位相が90°又は270°の時にオンからオフ又はオフからオンに切り替わるように設定可能な電子スイッチを用いて、前記位相が90°の時に前記電子スイッチをオンからオフに切り替えた場合に前記擬似負荷に流れる第1の電流値、前記位相が90°の時に前記電子スイッチをオフからオンに切り替えた場合に前記擬似負荷に流れる第2の電流値、前記位相が270°の時に前記電子スイッチをオンからオフに切り替えた場合に前記擬似負荷に流れる第3の電流値及び前記位相が270°の時に前記電子スイッチをオフからオンに切り替えた場合に前記擬似負荷に流れる第4の電流値をそれぞれ測定するステップと、前記第1乃至第4の電流値が所定の第1の電流閾値以上である場合に前記配電系が過渡電流測定に適すると判定し、前記第1乃至第4の電流値のいずれかが前記第1の電流閾値以上ではない場合に前記配電系が過渡電流測定に適さないと判定するステップと、を含むことを特徴とする。

0017

請求項2に記載の方法は、請求項1に記載の方法であって、前記配電系が過渡電流測定に適すると判定された場合、前記擬似負荷を取り外して、前記接続位置に前記電気機器を接続し、前記位相が90°の時に前記電子スイッチをオンからオフに切り替えた場合に前記電気機器に流れる第1の過渡電流値、前記位相が90°の時に前記電子スイッチをオフからオンに切り替えた場合に前記電気機器に流れる第2の過渡電流値、前記位相が270°の時に前記電子スイッチをオンからオフに切り替えた場合に前記電気機器に流れる第3の過渡電流値及び前記位相が270°の時に前記電子スイッチをオフからオンに切り替えた場合に前記電気機器に流れる第4の過渡電流値をそれぞれ測定するステップと、前記第1乃至第4の過渡電流値のうちpeak-to-peak値が最も大きい値が所定の第2の電流閾値以下であるか否かを判定するステップと、をさらに含むことを特徴とする。

0018

請求項3に記載の方法は、請求項2に記載の方法であって、前記配電系が過渡電流測定に適さないと判定された場合、電荷蓄積されたコンデンサを前記擬似負荷と並列接続し、前記電子スイッチを用いて前記コンデンサが接続された状態での前記第1乃至第4の電流値をそれぞれ測定するステップと、前記コンデンサが接続された状態での前記第1乃至第4の電流値が前記第1の電流閾値以上である場合、前記擬似負荷を取り外して、前記接続位置に前記電気機器を接続し、前記電子スイッチを用いて、前記コンデンサが接続された状態での前記第1乃至第4の過渡電流値をそれぞれ測定するステップと、前記コンデンサが接続された状態での前記第1乃至第4の過渡電流値のうちpeak-to-peak値が最も大きい値が前記第2の電流閾値以下であるか否かを判定するステップと、をさらに含むことを特徴とする。

0019

請求項4に記載の方法は、請求項1に記載の方法であって、前記配電系が過渡電流測定に適さないと判定された場合、前記商用交流電源のピーク電圧と一致する電圧を供給可能な電池と前記電気機器とを接続し、前記電池が接続された状態で前記電気機器に流れる過渡電流値を測定するステップと、前記電池が接続された状態で前記電気機器に流れる前記過渡電流値のpeak-to-peak値が所定の第2の電流閾値以下であるか否かを判定するステップと、をさらに含むことを特徴とする。

0020

請求項5に記載の装置は、商用交流電源から電圧を供給される電気機器を有する配電系が過渡電流測定に適するか否かを判定するための装置であって、前記商用交流電源は複数の異なる配電系によって共有されており、前記装置は、前記配電系における前記電気機器の接続位置に設けられた所定の抵抗値を有する擬似負荷と、前記商用交流電源と前記擬似負荷との間に設けられ、前記商用交流電源から供給される電圧の位相が90°又は270°の時にオンからオフ又はオフからオンに切り替わるように設定可能な電子スイッチと、前記擬似負荷に流れる電流を測定する電流プローブと、を備えたことを特徴とする。

0021

請求項6に記載の装置は、請求項5に記載の装置であって、前記擬似負荷と並列接続され、電荷が蓄積されたコンデンサをさらに備えたことを特徴とする。

0022

請求項7に記載の装置は、商用交流電源から電圧を供給される電気機器を有する配電系において過渡電流を測定するための装置であって、前記商用交流電源は複数の異なる配電系によって共有されており、前記装置は、前記商用交流電源と前記電気機器の接続位置との間に設けられ、前記商用交流電源から供給される電圧の位相が90°又は270°の時にオンからオフ又はオフからオンに切り替わるように設定可能な電子スイッチと、前記電気機器に流れる電流を測定する電流プローブと、を備えたことを特徴とする。

0023

請求項8に記載の装置は、商用交流電源から電圧を供給される電気機器を有する配電系における装置であって、前記商用交流電源は複数の異なる配電系によって共有されており、前記装置は、前記商用交流電源のピーク電圧と一致する電圧を供給可能な電池と、前記電池と前記電気機器の接続位置との間に設けられたスイッチと、前記電気機器に流れる電流を測定する電流プローブと、を備えたことを特徴とする。

発明の効果

0024

本発明によれば、測定対象の電気機器の過渡電流の最悪値を評価する場合に、測定対象の電気機器の過渡電流を過小評価することを防止することができる。

0025

また、本発明によれば、スイッチ操作のタイミングを交流電源の位相に合わせて行うことが可能な電子スイッチを用いることにより、過渡電流最大値を用いた過渡電流測定適否判定や過渡電流の最大値測定を再現性良く行うことが可能となる。

0026

また、本発明によれば、過渡電流測定に適さないと判定された配電系をやむを得ず使用しなければならない場合であっても、その配電系を過渡電流測定に適する状態にして過渡電流測定値を得ることができる。

0027

また、本発明によれば、コンデンサを使用することにより、測定しようとする配電系において商用交流電源に接続された電気機器の稼働状況等に影響されずに測定を行うことが可能となる。

0028

また、本発明によれば、電池を用いた過渡電流測定に適する回路を別途用意しておくことで、配電系が過渡電流測定に適さないと判定された場合であっても、測定対象の電気機器についての最大過渡電流値を容易に得ることが可能となる。

図面の簡単な説明

0029

被測定電気機器に対する過渡電流を測定するための従来の回路構成を示す図である。
配電系が一概に同じインピーダンスを持たないことを説明するための図である。
本発明に係る、商用配電系に過渡電流供給能力があるか否かを判定する方法を説明するための図である。
本発明に係る被測定電気機器に対する最大過渡電流を測定する方法を説明するための図である。
過渡電流測定に適さないと判定された場合における本発明に係る対策法を説明するための図である。
本発明の実施例1に係る方法の適用フローを示す図である。
本発明の実施例2に係る方法を使用するための回路構成を示す図である。
本発明の実施例2に係る方法の適用フローを示す図である。

実施例

0030

(実施例1)
図3を用いて、本発明の実施例1に係る、配電系が過渡電流測定に適するか否かを判定する方法を説明する。図3(a)には、商用交流電源1と、電源電圧測定用の電圧プローブ5と、過渡電流測定用の電流プローブ6と、電子スイッチ8と、擬似負荷9とを含む回路が示されている。商用交流電源1、電流プローブ6、電子スイッチ8及び擬似負荷9は直列接続されており、電圧プローブ5は、擬似負荷9に並列接続されている。図3に示す商用配電系の回路構成は、第1の内部インピーダンス2及び第2の内部インピーダンス3を含む。

0031

電子スイッチ8は、商用交流電源1からの供給電圧の位相を測定するための測定部を有する。図3(b)は、電子スイッチ8の制御タイミングを示す。電子スイッチ8は、測定部により商用交流電源1からの供給電圧の位相を測定し、図3(b)に示されるように、電圧値の絶対値が最大となる位相90°又は270°となったときに自動的にオンからオフ又はオフからオンに切り替わるように設定可能である。図3(b)に示されるように、例えば、電子スイッチ8を、(1)位相φが0°≦φ<90°の期間はオフにし、90°≦φ<360°の期間はオンにし、(2)0°≦φ<270°の期間はオフにし、270°≦φ<360°の期間はオンにし、(3)0°≦φ<90°の期間はオンにし、90°≦φ<360°の期間はオフにし、又は(4)0°≦φ<270°の期間はオンにし、270°≦φ<360°の期間はオフにするように設定することができる。電圧値の絶対値が最大となるときに過渡電流も最大となるため、電子スイッチ8のオン及びオフ時の電流値をそれぞれ測定することにより過渡電流の最大値を使用することができる。

0032

ここで、実際には、測定対象の電気機器7の機種特性等により、位相90°の場合と位相270°の場合とで電流値が異なるため、位相90°及び270°の場合をそれぞれ測定する。また、位相90°及び270°のときにオンした場合とオフした場合とでも電流値が異なるため、オン及びオフの場合をそれぞれ測定する。その際、電圧プローブ5を用いて位相90°及び270°となった時の電圧値を確認することにより、電子スイッチ8によるスイッチングが適切なタイミングで実行されているかを確認してもよい。

0033

疑似負荷9は、抵抗値が固定(例えば5Ω)の抵抗とすることができる。本発明に係る適否判定方法では、測定しようとする配電系が有する電気機器を取り外して、代わりに擬似負荷9を接続する。

0034

本発明の実施例1に係る方法の適用フローである。以下、図6に示す適用フローを用いて実施例1に係る方法を説明する。

0035

本発明に係る判定方法では、利用者が変更可能な領域A2において電気機器を取り外して商用交流電源1に接続されていない状態にした後に、取り外した電気機器の接続位置に抵抗値が固定の擬似負荷9を商用交流電源1に接続する。図6のステップS101で、図3(b)で説明したように、商用交流電源1からの供給電圧の位相が90°又は270°となって電子スイッチ8がオンからオフ又はオフからオンに切り替わった時の電流値を電流プローブ6を用いてそれぞれ測定する。測定した結果、電子スイッチ8のオン後から所定の期間経過前(例えば0.01sなど、ほぼ一瞬)に各電流値が所定の第1の電流閾値(例えば25A)を超えた場合に商用配電系が過渡電流測定に適すると判定し、各電流値のいずれかが第1の電流閾値を超えない場合には商用配電系が過渡電流測定に適さないと判定する。電子スイッチ8のオン後から所定の期間経過後に第1の電流閾値を超えた場合は、電子スイッチ8のオン後に電流値が緩やかに立ち上っており、緩やかに立ち上る段階での過渡電流はエネルギーが少なく過小状態となるため、この場合も配電系が過渡電流測定に適さないと判定される。

0036

図4を用いて、本発明に係る被測定電気機器に対する最大過渡電流を測定する方法を説明する。図3を用いて示した本発明に係る判定方法により配電系が過渡電流測定に適すると判定された場合、図6のステップS102で、擬似負荷9を取り外して、図4に示すように元々その配電系に接続されていた測定対象の電気機器7を再度接続し、図3(b)で説明したタイミングで電子スイッチ8をオンまたはオフにしてそのときの各過渡電流値をそれぞれ測定する。

0037

図5を用いて、配電系が過渡電流測定に適さないと判定された場合における本発明に係る対策法を説明する。図5に示される回路では、領域A2において電子スイッチ8の電源側の線間に電荷が充電された静電容量素子(コンデンサ)10が接続されている。コンデンサ10としては、例えば30μF〜100μFの容量のものを使用することができる。

0038

配電系が過渡電流測定に適さないと判定された場合、図6のステップ103で、図5(a)に示すように電荷が蓄積されたコンデンサ10を擬似負荷9と並列接続する。このように電荷が蓄積されたコンデンサ10を接続することにより、過渡電流測定に適さないと判定された配電系の過渡電流供給能力を改善して配電系を過渡電流測定に適する状態にすることができる。その後、図6のステップS101に移行して、図3(b)で説明したタイミングで電子スイッチ8をオンにして、コンデンサ10が接続された状態で再度、過渡電流測定の適否判定を行う。適否判定の結果、過渡電流測定に適すると判定された場合、図6のステップS102に移行し、図5(b)に示すように擬似負荷9を取り外して電気機器7を接続して、コンデンサ10が接続された状態で過渡電流値を測定する。過渡電流測定に適さないと判定された場合、図6のステップS103で使用したコンデンサ10を取り外すとともに容量が異なるコンデンサ10を接続して、図6のステップS101で適否判定を行うことができる。

0039

図6のステップS102で4つの過渡電流値(位相90°及び270°にオンおよびオフしたとき)が得られると、図6のステップS104で、4つの過渡電流値のうちpeak-to-peak値が最も大きい値が所定の第2の電流閾値(例えば5A p-p)以下であるかどうかを判定する。第2の電流閾値以下である場合、測定対象の電気機器7を導入可能と判定し、第2の電流閾値以上の場合には測定対象の電気機器7を導入不可能と判定する。

0040

以上にように、従来のように人手によりスイッチ操作を行った場合には再現性良く過渡電流測定における適否判定結果及び最大過渡電流値を得ることができないが、本発明の測定方法によると、電子スイッチ8を商用交流電源1の位相に合わせて自動的にオン/オフ制御することで、スイッチ操作毎回に対して過渡電流測定における適否判定結果及び最大過渡電流値を安定して得ることができる。

0041

また、本発明に係る対策法により、過渡電流測定に適さないと判定された配電系をやむを得ず使用しなければならない場合であっても、その配電系を過渡電流測定に適する状態にして過渡電流測定値を得ることが可能となる。

0042

(実施例2)
図7及び図8を用いて、本発明の実施例2について説明する。図7は、商用交流電源1を使用せず、蓄電池などの電池11を用いた場合の回路を示す。また、図8は、本発明の実施例2に係る方法の適用フローを示す。

0043

図8のステップS201で、図3に示す回路を用いて配電系の過渡電流測定適否判定を行う。適否判定の結果、配電系が過渡電流測定に適すると判定された場合、ステップS202で、図4を用いて上述した過渡電流測定により過渡電流値を測定する。その後、ステップS204で、図6のステップ104と同様にして測定対象の電気機器の導入可否を判定する。

0044

ステップS201での適否判定の結果、配電系が過渡電流測定に適さないと判定された場合、ステップS203で、図7に示す電池11を用いた回路によって測定対象の電気機器7の過渡電流測定を行う。

0045

ここで、過渡電流測定では過渡電流の測定時間は非常に短かく、測定対象の電気機器7に瞬間的なピーク電圧を印加できれば最大過渡電流測定が可能であるため、商用交流電源1を商用交流電源1のピーク電圧に合わせた電圧を供給可能な電池11で代用可能である。また、スイッチのオンオフ操作を商用交流電源1の電源位相にあわせて行う必要がないため、図7に示すように、位相に応じてオンオフ制御を行う電子スイッチ8ではなく、電源スイッチ4を用いて手動によりオンオフを行うことができる。

0046

また、商用交流電源1を使用していた場合には、その商用交流電源1を複数の異なる配電系が共有していたため、その第2の内部インピーダンス3が過渡電流測定適否判定に大きな影響を与える場合にはその配電系は過渡電流測定に適さないと判定されていた。しかし、このように電池11を使用する場合、電池11には複数の異なる配電系が接続されておらず、図7に示す回路には図3に示すような第2の内部インピーダンス3が存在しないため、図7に示す電池11を使用した回路は過渡電流測定に適している。

0047

ステップS203で過渡電流測定を行った後、ステップS205で、測定対象の電気機器7の導入可否判定を行う。ステップS205では、ステップS203で得られた過渡電流値が所定の第2の電流閾値(例えば5A p-p)以下であるかどうかを判定する。第2の電流閾値以下である場合、測定対象の電気機器7を導入可能と判定し、第2の電流閾値以上の場合には測定対象の電気機器7を導入不可能と判定する。

0048

このように、商用交流電源1のピーク電圧と一致する電圧を供給可能な電池11を用いた過渡電流測定に適する回路を別途用意しておくことで、ステップS201における過渡電流測定適否判定で配電系が過渡電流測定に適さないと判定された場合であっても、測定対象の電気機器についての最大過渡電流値を容易に得ることが可能となる。

0049

商用交流電源1
第1の内部インピーダンス2
第2の内部インピーダンス 3
電源スイッチ 4
電圧プローブ5
電流プローブ6
電気機器7
電子スイッチ8
擬似負荷9
コンデンサ10
電池11

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