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技術 神経疾患モデル動物の製造方法及び神経疾患モデル動物

出願人 公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団
発明者 高橋幸利
出願日 2015年8月28日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2015-168646
公開日 2016年4月11日 (4年8ヶ月経過) 公開番号 2016-049108
状態 特許登録済
技術分野 ペプチド又は蛋白質 動物の育種及び生殖細胞操作による繁殖
主要キーワード アーム幅 エンクローズ 行動解析装置 立ち上がり回数 侵入回数 解析評価 ガラス玉 ターゲット溶液
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年4月11日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

不安障害又は記憶障害状態を適切に表現する神経疾患モデル動物を提供する。

解決手段

NMDA型グルタミン酸受容体抗体を非ヒト動物投入する工程を含むことを特徴とする。NMDA型グルタミン酸受容体抗体は、GluN2B-NT2(NR2B-NT2)抗体、GluRε2抗体、又はDalmau抗体の何れかであり、好ましくはGluN2B-NT2(NR2B-NT2)抗体である。不安障害は、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、又はPTSDの何れかである。本発明神経疾患モデル動物は、短期間で作成可能であり、不安症状又は記憶障害の発現率高確率である。

概要

背景

不安障害とは、不安が強く長く、あるいは頻繁に起こるようになり、不安による発汗動悸胸痛頭痛めまい不眠下痢などのさまざまな身体症状が通常の限度を超えて現れ、行動特性にも変化が起こり、日常生活に支障を来す状態になることである。

不安障害の発症原因には不明な部分があり、そのため有効な予防法治療法確立されていない。不安障害の原因の解明とその予防法、そして治療法及び治療薬の確立開発のためには、不安障害の動物モデルとその行動解析が不可欠である。

また、学習や記憶のメカニズム解明及び記憶障害をもたらす病気の原因解明とその予防法、治療法及び治療薬の確立開発のためには、記憶障害の動物モデルとその行動解析が不可欠である。

不安障害モデル動物の行動解析として、例えばガラス玉隠し行動解析がある(非特許文献1)。床に敷き詰めたおがくずの上のガラス玉を、マウスはおがくずの中に埋めて隠す。このガラス玉覆い隠し行動は、不合理なことを繰り返す点で強迫性障害と似たところがあるとされる。

また、不安障害モデル動物や記憶障害モデル動物の行動解析として、例えば高架式十字迷路試験がある(非特許文献2)。高架式十字迷路試験装置は、オープンアームクローズドアームから構成され、互いに直交する方向に真ん中で交差している。オープンアームへの滞在時間により不安様行動や記憶障害の程度が判断される。

不安障害モデルには、ST3GalIVの遺伝子機能染色体上で欠損したモデルマウスが開発されている(特許文献1)。

概要

不安障害又は記憶障害状態を適切に表現する神経疾患モデル動物を提供する。NMDA型グルタミン酸受容体抗体を非ヒト動物投入する工程を含むことを特徴とする。NMDA型グルタミン酸受容体抗体は、GluN2B-NT2(NR2B-NT2)抗体、GluRε2抗体、又はDalmau抗体の何れかであり、好ましくはGluN2B-NT2(NR2B-NT2)抗体である。不安障害は、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、又はPTSDの何れかである。本発明神経疾患モデル動物は、短期間で作成可能であり、不安症状又は記憶障害の発現率高確率である。

目的

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、神経に特化した症状を適切に表現する神経疾患モデル動物の製造方法及びその方法により得られる神経疾患モデル動物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

NMDA型グルタミン酸受容体抗体を非ヒト動物投入する工程を含むことを特徴とする神経疾患モデル動物の製造方法。

請求項2

前記NMDA型グルタミン酸受容体抗体は、GluN2B-NT2(NR2B-NT2)抗体、GluRε2抗体、又はDalmau抗体の何れかであることを特徴とする請求項1に記載の神経疾患モデル動物の製造方法。

請求項3

前記NMDA型グルタミン酸受容体抗体を前記非ヒト動物の海馬に投入することを特徴とする請求項1又は2に記載の神経疾患モデル動物の製造方法。

請求項4

8mg/mL〜12mg/mLのGluN2B-NT2(NR2B-NT2)抗体を非ヒト動物の海馬に0.8μL〜1.2μL投入することにより不安障害の症状を発現させたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の神経疾患モデル動物の製造方法。

請求項5

不安障害は、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、又はPTSDの何れかであることを特徴とする請求項4項に記載の神経疾患モデル動物の製造方法。

請求項6

8mg/mL〜12mg/mLのGluN2B-NT2(NR2B-NT2)抗体を非ヒト動物の海馬に2.4μL〜3.6μL投入することにより記憶障害の症状を発現させたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の神経疾患モデル動物の製造方法。

請求項7

前記非ヒト動物がマウスであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の神経疾患モデル動物の製造方法。

請求項8

請求項1乃至7の何れかに記載の製造方法により得られる神経疾患モデル動物。

技術分野

0001

本発明は、神経疾患モデル動物の製造方法及びその方法により得られる神経疾患モデル動物に関する。

背景技術

0002

不安障害とは、不安が強く長く、あるいは頻繁に起こるようになり、不安による発汗動悸胸痛頭痛めまい不眠下痢などのさまざまな身体症状が通常の限度を超えて現れ、行動特性にも変化が起こり、日常生活に支障を来す状態になることである。

0003

不安障害の発症原因には不明な部分があり、そのため有効な予防法治療法確立されていない。不安障害の原因の解明とその予防法、そして治療法及び治療薬の確立開発のためには、不安障害の動物モデルとその行動解析が不可欠である。

0004

また、学習や記憶のメカニズム解明及び記憶障害をもたらす病気の原因解明とその予防法、治療法及び治療薬の確立開発のためには、記憶障害の動物モデルとその行動解析が不可欠である。

0005

不安障害モデル動物の行動解析として、例えばガラス玉隠し行動解析がある(非特許文献1)。床に敷き詰めたおがくずの上のガラス玉を、マウスはおがくずの中に埋めて隠す。このガラス玉覆い隠し行動は、不合理なことを繰り返す点で強迫性障害と似たところがあるとされる。

0006

また、不安障害モデル動物や記憶障害モデル動物の行動解析として、例えば高架式十字迷路試験がある(非特許文献2)。高架式十字迷路試験装置は、オープンアームクローズドアームから構成され、互いに直交する方向に真ん中で交差している。オープンアームへの滞在時間により不安様行動や記憶障害の程度が判断される。

0007

不安障害モデルには、ST3GalIVの遺伝子機能染色体上で欠損したモデルマウスが開発されている(特許文献1)。

0008

特開2009−201501号公報

先行技術

0009

Broekkamp, CL., Rijk, HW., Joly-Gelouin, D. & Lloyd, KL. : Major tranquillizers can be distinguished from minor tranquillizers on the basis of effects on marble burying and swim-induced grooming in mice. Eur. J. Pharmacol., 126:223-229, 1986.
Lister, RG. : The use of a plus-maze to measure anxiety in the mouse. Psychopharmacology (Berl)., 92:180-185, 1987.

発明が解決しようとする課題

0010

しかし、上述のST3GalIVノックアウトマウスは、シアル酸転移酵素の障害によるモデル動物で、広汎な細胞に影響が出る。そのため、不安、睡眠、記憶、成長生殖など不安障害行動以外にも多くの症状を呈し、不安障害単独モデル動物としての有用性欠ける。

0011

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、神経に特化した症状を適切に表現する神経疾患モデル動物の製造方法及びその方法により得られる神経疾患モデル動物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明にかかる神経疾患モデル動物の製造方法は、NMDA型グルタミン酸受容体抗体を非ヒト動物投入する工程を含むことを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明によれば、神経疾患状態を適切に表現する神経疾患モデル動物が得られる。

図面の簡単な説明

0014

NMDA型GluR(NR)に対する抗体とその抗原認識部位を示す図である。
マウス脳室内にGluN2B-NT2抗体を投与して不安障害を発現させる工程図である。
Irwin法による挙尾反応観察結果を示す図である。
マウス脳室内にGluN2B-NT2抗体を投与して記憶障害を発現させる工程図である。
明暗試験明箱滞在時間の結果を示す図である。
高架式十字迷路試験のオープンアーム侵入回数の結果を示す図である。

0015

以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明するが、当該実施形態は本発明の原理の理解を容易にするためのものであり、本発明の範囲は、下記の実施形態に限られるものではなく、当業者が以下の実施形態の構成を適宜置換した他の実施形態も、本発明の範囲に含まれる。

0016

本実施形態にかかる神経疾患モデル動物は、NMDA型グルタミン酸受容体抗体を非ヒト動物に投入する工程を含む
神経疾患モデル動物とは、ヒトの神経疾患の病態を反映した動物であり、該動物を用いて、神経疾患のメカニズムの解明、神経疾患の処置法、予防法の探索が可能である。

0017

非ヒト動物は、好ましくは齧歯目動物であり、より好ましくはマウスである。神経疾患としては、不安障害の疾患又は記憶障害の疾患が挙げられる。

0018

不安障害は、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、又はPTSDの何れかである。全般性不安障害とは、特殊な状況に限定されない、理由の定まらない不安が長期間続き、日常生活にも支障をきたす疾患である。社交不安障害とは、社交場面で否定的な評価を受けたり、他人に辱められることに強い不安を感じることを主な症状とする疾患である。パニック障害とは、突然、動悸などの自律神経症状と強い不安感に襲われる「パニック発作」を特徴とする疾患である。PTSDとは、過去に経験した心的外傷が原因で強い不安感に襲われることを特徴とする疾患である。

0019

記憶障害には、記憶を思い出すことができない障害と、新たなことを覚えることができない障害とが含まれる。また、記憶障害には、一時的に思い出すことができない短期記憶障害と、長期間思い出すことができない長期記憶障害とが含まれる。

0020

NMDA型グルタミン酸受容体抗体は、GluN2B-NT2抗体(NR2B-NT2抗体)、GluRε2抗体、又はDalmau抗体の何れかであり、好ましくはGluN2B-NT2抗体である。図1に、NMDA型GluR(NR)に対する抗体とその抗原認識部位を示す。

0021

ELISA法による抗体は、サブユニットの一部のドメイン合成ペプチド抗原として用い、ELISAで検出する抗体であり、6の抗GluN2B-NT2抗体は、GluN2B(NR2B)分子細胞外N末ペプチドを抗原とする抗体である。

0022

Cell-based assayによる抗体は、二種類のサブユニットを培養細胞表面に発現させて、実際の神経細胞表面と同じ複合体構造を作らせて抗原とする抗NMDA型GluR複合体抗体(狭義の抗NMDAR抗体)であり、2の[GluN1(NR1)+GluN2B(NR2B)]を発現させたHEK細胞を抗原とする抗体は、GluN1(NR1) and or GluN2B(NR2B)の細胞外ドメインを抗原とする抗体である。

0023

イムノブロット法による抗体は、サブユニット分子全長を抗原としてイムノブロットで判定する抗体であり、3の抗GluRε2(GluN2B, NR2B)抗体は、GluN2B(GluRε2)全長分子内のどこかを抗原とする抗体である。

0024

NMDA型グルタミン酸受容体抗体は、非ヒト動物の側脳室に投入され、好ましくは海馬に投入される。

0025

8mg/mL〜12mg/mLのGluN2B-NT2(NR2B-NT2)抗体を非ヒト動物の海馬に0.8μL〜1.2μL投入することにより不安障害の症状を発現させることが可能である。投与量については、例えば0.8μL〜1.2μLのGluN2B-NT2(NR2B-NT2)抗体を7日おきに計4回投与することが可能である。

0026

また、8mg/mL〜12mg/mLのGluN2B-NT2(NR2B-NT2)抗体を非ヒト動物の海馬に2.4μL〜3.6μL投入することにより記憶障害の症状を発現させたことが可能である。投与量については、例えば2.4μL〜3.6μLのGluN2B-NT2(NR2B-NT2)抗体を7日おきに計2回投与することが可能である。

0027

本実施形態にかかる神経疾患モデル動物は、短期間で作成可能であり、神経疾患発現率高確率である。本実施形態にかかる神経疾患モデル動物は、不安病態解析抗不安薬開発、また認知症治療薬開発に寄与可能であり、創薬において、行動解析のみならず、遺伝子発現変化による定量的な解析評価が可能である。

0028

(1)実施例1〜不安障害症状発現マウス
ヒトNMDA型グルタミン酸受容体のサブユニットの一つであるGluN2BのN末ペプチド(GluN2B-NT2ペプチド:KERKWERVGKWKDK(配列番号1))で家兎を免疫し、ポリクローナルIgG抗体ウサギGluN2B-NT2抗体)を得た。ウサギGluN2B-NT2抗体がGluN2BとGluN1を発現するHEK細胞と反応することを確認した後、予め脳内にカニューラ留置したマウス脳室内に1週おきにウサギGluN2B-NT2抗体を4回投与した(図2)。マウスの行動観察(Irwin法)を盲検下にて実施し、中枢神経系への影響を検討した。対照として、生理食塩液投与群、正常ウサギ血清protein A吸着fraction(正常ウサギ血清)投与群を用いた。マウスには、Day0(初回投与日)、7、14及び21に計4回、1回あたり10mg/mLの濃度のものを1μL投与した。行動観察は、pre(Day-1)、Day1、4、7、14及び21の投与前に盲検下にて実施した。Day1、4及び7の行動観察は、投与検体急性作用評価のため、Day14、21は慢性作用のために設定した。

0029

採血後、速やかに脳を(嗅球を除く)摘出し、ブレインマトリックスにセットして、投与部位を約3mmの厚さにスライスした(凍結切片用)。投与部位確認のためにHERV-Lである染色を、Anti-GluN2B-NT2抗体の海馬への集積の有無を顕微鏡下で確認するために免疫染色を実施した。凍結切片用以外の脳は、前方を凍結保存後方を10%中性緩衝ホルマリン液で固定し保存した。

0030

図3は、Irwin法による挙尾反応の観察結果を示す図である。行動観察では、ウサギGluN2B-NT2抗体投与群でDay1、7、14及び21に挙尾反応の有意なスコア増加が観察され、投与回数を重ねるごとに挙尾反応を示す個体が増加した。開始後22日に脳を摘出し、病理組織学的検査を実施した。病理組織学的検査ではHE染色の結果、投与部位、海馬領域及び脳室への炎症細胞浸潤が生理食塩液投与群とウサギGluN2B-NT2抗体投与群でほぼ同程度に認められた。

0031

次に、ウサギGluN2B-NT2抗体による不安モデルマウスの脳マイクロアレイ解析を試みた。cDNAの合成、cRNAのラベル増幅は、Low Input Quick Amp Labeling Kit(Agilent Technologies)にて行った。次にラベル化cRNAの精製及びcRNAターゲット溶液の精製は、RNeasy mini spin columns(キアゲン)にて行った。アレイ洗浄及び乾燥後、スキャンを行った。Agilent Technologies Microarray Scanner,3μmの解像度に行い、Agilent Feature Extraction 10.7.3.1を用いて各スポット数値化した。有意差検定では、GluN2B-NT2抗体群では正常ウサギ抗体群に比べて、Napa,Sv2c,Pam,Fam53bの発現低下、Trappc2, Pde5a,Cwc22, Nphs2, Morn2, Naaladl2, Foxj1, Gin1, Ogn, Gm6280などの発現増加が認められた。

0032

ウサギGluN2B-NT2抗体による不安モデルマウスの脳mRNA発現定量解析を試みた。脳組織マイクロアレイで変化があった遺伝子のうちNapa、Sv2c、Pam、Fam53bと、対照遺伝子としてGapdh,HprtのmRNA発現量の定量解析をQuantiGene Plex 2.0 Assay Kitにより行った。GluN2B-NT2抗体群では明らかな遺伝子発現変化があり(Two-wayANOVA, antibodies’ factor p=0.0089)、Pamは有意に発現低下した(Mann Whitney test, p=0.0079)。

0033

以上の結果から、ウサギGluN2B-NT2抗体をマウス海馬に投与することで、マウスにシナプスイオンチャネル関連遺伝子発現変化が起こり、不安障害をもたらすことが判明した。
(2)実施例2〜記憶障害症状発現マウス
実施例1と同様にGluN2B-NT2ペプチドで家兎を免疫し、ポリクローナルIgG抗体(ウサギGluN2B-NT2抗体)を得た。ウサギGluN2B-NT2抗体がGluN2BとGluN1を発現するHEK細胞と反応することを確認した後、予め脳内にカニューラを留置したマウス脳室内に1週おきにウサギGluN2B-NT2抗体を2回投与した。マウスの行動観察を実施し、中枢神経系への影響を検討した(図4)。対照として、生理食塩液投与群、正常ウサギ血清protein A吸着fraction(正常ウサギ血清)投与群を用いた。マウスには、Day0(初回投与日)及び7に計2回、1回あたり10mg/mLの濃度のものを3μL投与した。行動観察は、Day0、7の投与前及びDay14に盲検下にて実施した。
(2−1)Irwin法による観察
ウサギGluN2B-NT2抗体群おいて、Day7及び14に、それぞれ10例中8例で挙尾反応が観察された(平均スコア1.6)。そのスコアはDay7において生理食塩液投与群及び正常ウサギ血清Protein A fraction投与群と比較して有意に高値であった。
(2−2)明暗箱試験
明暗箱試験は、行動解析装置SCANET-40シリーズのMV-40と、マウス用グリッド付きの明暗ケージとを使用した。10分間の明暗それぞれのボックス内の活動量立ち上がり回数、滞在時間、及び、移動回数を測定した。

0034

明暗箱試験の明箱滞在時間の結果を図5に示す。図5に示すように、明箱滞在時間は生食群、正常血清群では0Day〜14Dayの経過において有意に低下したが、GluN2B抗体群では有意な低下はなく、14Dayの生食群-GluN2B抗体群間に有意差を認めた。

0035

明暗移動回数は、生食群、正常血清群では0Day〜14Dayにおいて有意に低下したが、GluN2B抗体群では有意な低下はなかった。明箱立ち上がり回数は、生食群、正常血清群では0Day〜14Dayにおいて有意に低下したが、GluN2B抗体群では有意な低下はなく、14Dayの生食群-GluN2B抗体群間に有意差を認めた。GluN2B-NT2抗体投与群は生食群、対照ウサギ抗体群に比べて興奮性の増大あるいは空間記憶の低下により、明箱での滞在時間・活動の増加を示したと推測した。
(2−3)高架式十字迷路試験(Elevated plus-maze test)
高架式十字迷路試験に使用した高架式十字迷路は、高所で壁の無い通路(オープンアーム)と、壁で囲まれた通路(エンクローズドアーム)とが十字型に交差した迷路であった。迷路の高さは床から60cmの高さに設置し、各アーム長は30cm、アーム幅は6cmであった。10分間の行動を目視及びビデオ記録で観察し、オープンアームとエンクローズドアームとでの滞在時間及び侵入回数を測定した。

0036

高架式十字迷路試験のオープンアーム侵入回数の結果を図6に示す。図6に示すように、高架式十字迷路試験のオープンアーム侵入回数は、生食群では0Day〜14Dayの経過において有意に低下したが、GluN2B-NT2抗体群では有意な低下がなく、空間記憶の低下による侵入回数維持を示唆した。オープンアーム滞在時間及び侵入回数は、14Dayで生食群-GluN2B-NT2抗体群では有意差がなく、不安に差がなかった。

実施例

0037

以上の結果から、ウサギGluN2B-NT2抗体をマウス海馬に投与することで、マウスに記憶の障害をもたらすことが判明した。

0038

不安病態解析、抗不安薬開発、認知症解析、認知症治療薬開発に有益である。

0039

配列番号1:抗原

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