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技術 難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体の製造方法

出願人 花王株式会社
発明者 梅原正裕宇田晶宏阿部哲也山田泰司
出願日 2015年8月19日 (5年10ヶ月経過) 出願番号 2015-162146
公開日 2016年4月11日 (5年3ヶ月経過) 公開番号 2016-049105
状態 特許登録済
技術分野 医薬品製剤 ゼリ-、ジャム、シロップ 食品の着色及び栄養改善 食品の調整及び処理一般
主要キーワード 非干渉性散乱 マテリア X線回折法 ナスニン 回折強度値 キタンサンガム メイクアップ用化粧料 サビン
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重要な関連分野

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図面 (3)

課題

難溶解性ポリフェノール類の水への溶解性を向上させることができる固体分散体を製造する方法の提供。

解決手段

非晶質の難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体の製造方法であって、(A)難溶解性ポリフェノール類と(B)植物由来多糖類海藻由来の多糖類及び微生物由来の多糖類、並びに植物由来のポリペプチド及び微生物由来のポリペプチドから選ばれる少なくとも1種と(C)単糖類及び二糖類から選ばれる少なくとも1種を混合した後、加熱して溶融させる工程と、溶融した溶融物を冷却し、固化させる工程を含む、製造方法。

概要

背景

ポリフェノールは、抗酸化力を有することが知られており、抗動脈硬化抗アレルギー血流増強等の効果が期待されるため、健康食品等の重要な成分として認識されている。
しかしながら、ポリフェノールには水に難溶解性のものが多く、それらを飲食品へ使用することは難しい。例えば、エラグ酸は、水(25℃)に対する溶解度が僅か0.005mg/mLと低いことから、水溶性の向上が望まれる。

一方、難水溶性機能性物質を特に非晶質状態水溶性担体キャリア)中に分散させて水溶性や体内吸収性を高め、体内での有効性を向上させる固体分散体化技術が知られている。
固体分散体の調製方法としては、難水溶性機能性物質とキャリアを有機溶媒に溶解した後、噴霧乾燥する噴霧乾燥法、難水溶性機能性物質をキャリアとともに乾式粉砕する混合粉砕法、難水溶性機能性物質とキャリアを加熱溶融した後、冷却固化させる加熱溶融法等がある(例えば、特許文献1及び2)。
前記特許文献1では、医薬成分ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートスクシナート湿潤剤有機溶剤に溶解した後、噴霧乾燥して固体分散体を調製している。また、特許文献2では、医薬成分と、ポリマー担体であるコポビドン界面活性剤等を高温で処理した後にスクリュー型押出機を用いて固体分散体を調製している。

概要

難溶解性ポリフェノール類の水への溶解性を向上させることができる固体分散体を製造する方法の提供。非晶質の難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体の製造方法であって、(A)難溶解性ポリフェノール類と(B)植物由来多糖類海藻由来の多糖類及び微生物由来の多糖類、並びに植物由来のポリペプチド及び微生物由来のポリペプチドから選ばれる少なくとも1種と(C)単糖類及び二糖類から選ばれる少なくとも1種を混合した後、加熱して溶融させる工程と、溶融した溶融物を冷却し、固化させる工程を含む、製造方法。なし

目的

本発明は、難溶解性ポリフェノール類の水への溶解性が向上した固体分散体を製造する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

非晶質の難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体の製造方法であって、(A)難溶解性ポリフェノール類と(B)植物由来多糖類海藻由来の多糖類及び微生物由来の多糖類、並びに植物由来のポリペプチド及び微生物由来のポリペプチドから選ばれる少なくとも1種と(C)単糖類及び二糖類から選ばれる少なくとも1種を混合した後、加熱して溶融させる工程と、溶融した溶融物を冷却し、固化させる工程を含む、製造方法。

請求項2

加熱温度が75〜250℃である請求項1記載の固体分散体の製造方法。

請求項3

前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を混合する際の(A)成分に対する(C)成分の質量比[(C)/(A)]が0.2〜19である請求項1又は2記載の固体分散体の製造方法。

請求項4

前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を混合する際の(B)成分に対する(C)成分の質量比[(C)/(B)]が0.05〜100である請求項1〜3のいずれか1項記載の固体分散体の製造方法。

請求項5

前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を混合する際の(B)成分及び(C)成分の合計量に対する(A)成分の質量比[(A)/{(B)+(C)}]が0.05〜3.3である請求項1〜4のいずれか1項記載の固体分散体の製造方法。

請求項6

スクリューを備えた押出機を用いて、前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を混合した後、加熱して溶融させる工程が行われる請求項1〜5のいずれか1項記載の固体分散体の製造方法。

請求項7

前記(A)成分が25℃における水への溶解度が5g/L以下のポリフェノール類である請求項1〜6のいずれか1項記載の固体分散体の製造方法。

請求項8

前記(A)成分がフラボノール類フラバノン類フラボン類イソフラボン類アントシアニジン類ヒドロキシケイ皮酸誘導体エラグ酸リグナン及びクルクミン類から選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜7のいずれか1項記載の固体分散体の製造方法。

請求項9

前記(A)成分がエラグ酸、ケルセチンフェルラ酸クルクミンセサミン大豆イソフラボンレスベラトロールノビレチン、及びナリンゲニンから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜8のいずれか1項記載の固体分散体の製造方法。

請求項10

前記(B)成分が酸性多糖類、植物由来のポリペプチド及び微生物由来のポリペプチドから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜9のいずれか1項記載の固体分散体の製造方法。

請求項11

前記(B)成分がペクチンポリグルタミン酸アルギン酸カリウムアルギン酸ナトリウムイヌリン、λ−カラギーナン大豆タンパク質及びポリガラクツロン酸から選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜10のいずれか1項記載の固体分散体の製造方法。

請求項12

前記(A)成分がエラグ酸であり、前記(B)成分がペクチンであり、前記(C)成分が単糖類及び二糖類から選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜11のいずれか1項記載の固体分散体の製造方法。

請求項13

ペクチンのエステル化率が50%以上である請求項12記載の固体分散体の製造方法。

請求項14

前記(C)成分が、マルトースフルクトース及びグルコースから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜13のいずれか1項記載の固体分散体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、水に難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体の製造方法に関する。

背景技術

0002

ポリフェノールは、抗酸化力を有することが知られており、抗動脈硬化抗アレルギー血流増強等の効果が期待されるため、健康食品等の重要な成分として認識されている。
しかしながら、ポリフェノールには水に難溶解性のものが多く、それらを飲食品へ使用することは難しい。例えば、エラグ酸は、水(25℃)に対する溶解度が僅か0.005mg/mLと低いことから、水溶性の向上が望まれる。

0003

一方、難水溶性機能性物質を特に非晶質状態水溶性担体キャリア)中に分散させて水溶性や体内吸収性を高め、体内での有効性を向上させる固体分散体化技術が知られている。
固体分散体の調製方法としては、難水溶性機能性物質とキャリアを有機溶媒に溶解した後、噴霧乾燥する噴霧乾燥法、難水溶性機能性物質をキャリアとともに乾式粉砕する混合粉砕法、難水溶性機能性物質とキャリアを加熱溶融した後、冷却固化させる加熱溶融法等がある(例えば、特許文献1及び2)。
前記特許文献1では、医薬成分ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートスクシナート湿潤剤有機溶剤に溶解した後、噴霧乾燥して固体分散体を調製している。また、特許文献2では、医薬成分と、ポリマー担体であるコポビドン界面活性剤等を高温で処理した後にスクリュー型押出機を用いて固体分散体を調製している。

先行技術

0004

特表2013−536251号公報
特表2013−544804号公報

発明が解決しようとする課題

0005

固体分散体化技術は、エラグ酸等の難溶解性ポリフェノール類の水溶性向上に有用と考えられる。
しかしながら、前述の固体分散体の調製方法のうち、有機溶媒を使用する噴霧乾燥法は残留溶媒について留意しなければならないため、難溶解性ポリフェノール類を食品用途に使用することを考えると回避が望ましい。また、混合粉砕法では異物混入が懸念される。これに対して、加熱溶融法は有機溶媒の使用を回避できる手法であり、噴霧乾燥法と比べて設備負荷の点でも有利であるが、食品用途ではキャリアの使用に際して制限が多いため、例えば特許文献2等における知見をそのまま適用することはできない。
したがって、本発明は、難溶解性ポリフェノール類の水への溶解性が向上した固体分散体を製造する方法を提供することに関する。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、エラグ酸等の難溶解性ポリフェノール類の固体分散体化技術について種々検討したところ、難溶解性ポリフェノール類に、所定の多糖類及びポリペプチドから選ばれる少なくとも1種と単糖類及び二糖類から選ばれる少なくとも1種とを組み合わせ、これらを混合、加熱溶融させた後、冷却、固化させると、前記多糖類やポリペプチドに難溶解性ポリフェノール類が非晶質の状態で分散した固体分散体が得られること、また、斯かる固体分散体では、難溶解性ポリフェノール類の水への溶解性が高く、且つ水中での高い溶解性が安定的に維持されることを見出した。

0007

すなわち、本発明は、非晶質の難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体の製造方法であって、(A)難溶解性ポリフェノール類と(B)植物由来の多糖類、海藻由来の多糖類及び微生物由来の多糖類、並びに植物由来のポリペプチド及び微生物由来のポリペプチドから選ばれる少なくとも1種と(C)単糖類及び二糖類から選ばれる少なくとも1種を混合した後、加熱して溶融させる工程と、溶融した溶融物を冷却し、固化させる工程を含む、製造方法を提供するものである。
また、本発明は、上記製造方法により得られる非晶質の難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体を提供するものである。
また、本発明は、上記非晶質の難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体を含む飲食品を提供するものである。

発明の効果

0008

本発明によれば、難溶解性ポリフェノール類の水への溶解性が飛躍的に向上した難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体を提供することができる。本発明の固体分散体は、製造工程中に有機溶媒を用いないため飲食品にも好適である。

図面の簡単な説明

0009

比較例1のエラグ酸の粉末X線回折の結果を示す図である。
比較例2のエラグ酸混合物の粉末X線回折の結果を示す図である。
実施例1の固体分散体の粉末X線回折の結果を示す図である。

0010

本発明は、非晶質の難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体の製造方法であって、(A)難溶解性ポリフェノール類と(B)植物由来の多糖類、海藻由来の多糖類及び微生物由来の多糖類、並びに植物由来のポリペプチド及び微生物由来のポリペプチドから選ばれる少なくとも1種と(C)単糖類及び二糖類から選ばれる少なくとも1種を混合した後、加熱して溶融させる工程と、溶融した溶融物を冷却し、固化させる工程を含む、製造方法である。
本明細書において、(A)難溶解性ポリフェノール類は(A)成分、(B)植物由来の多糖類、海藻由来の多糖類及び微生物由来の多糖類、並びに植物由来のポリペプチド及び微生物由来のポリペプチドから選ばれる少なくとも1種は(B)成分、(C)単糖類及び二糖類から選ばれる少なくとも1種は(C)成分とも云う。

0011

本明細書において「難溶解性ポリフェノール類」とは、25℃における水への溶解度が5g/L以下のポリフェノール類を意味する。
本発明では、25℃における水への溶解度が2g/L以下、更に1g/L以下、更に0.5g/L以下、更に0.1g/L以下のポリフェノール類に好ましく適用できる。ここで溶解度は、溶液1L中に溶解している溶質グラム数を表し、単位は[g/L]である。

0012

(A)難溶解性ポリフェノール類としては、ベンゼン環ヒドロキシル基が1個以上、更に2個以上結合したフェノール性物質が好ましく適用できる。例えば、植物由来のフラボノイドタンニンフェノール酸等が挙げられる。より好ましく適用できる難水溶性ポリフェノールとしては、フラボノール類フラバノン類フラボン類イソフラボン類アントシアニジン類ヒドロキシケイ皮酸誘導体、エラグ酸、リグナンクルクミン類等が挙げられる。
具体的には、ケルセチンフィセチンルチンケルシトリンイソケルシトリンミリシトリンミリセチン等のフラボノール類;ヘスペリジンネオヘスペレチン、ヘスペレチン、ナリンギンナリンゲニン等のフラバノン類;スダチチンリンゲニンプルニンアストラガリンケンフェロール、アピインアピゲニンノビレチン等のフラボン類;大豆イソフラボンダイゼインダイジングリシテイングリシチン、ゲニステインゲニスチン等のイソフラボン類;デルフィニジン、デルフィンナスニンペオニジン、ペオニン、ペツニン、ペオニジン、マルビジンマルビン、エニン、シアニジンロイコシアニジンシアニンクリサンテミン、ケラシアニン、イデイン、メコシアニン、ペラルゴニジンカリステフィン等のアントシアニジン類;フェノールカルボン酸類、レスベラトロール等のヒドロキシケイ皮酸誘導体;エラグ酸;セサミン等のリグナン;クルクミン等のクルクミン類が挙げられる。フェノールカルボン酸類としては、フェルラ酸カフェ酸、p−クマル酸等が挙げられる。なかでも、エラグ酸、ケルセチン、フェルラ酸、クルクミン、セサミン、大豆イソフラボン、レスベラトロール、ノビレチン、ナリンゲニンが好ましく、エラグ酸がより好ましい。
難溶解性ポリフェノール類は、1種であっても、2種以上の混合物であってもよい。また、難溶解性ポリフェノール類に塩や水和物が存在する場合は、それらも含む。

0013

エラグ酸は、分子式C14H6O8で表されるポリフェノール構造を有する化合物である。植物中に含まれるエラグ酸は、その多くがエラジタンニンと呼ばれる糖が結合した状態で存在していることが知られている。本発明では、このような糖が結合した状態のものではなく、遊離の状態で存在しているエラグ酸を用いるのが好ましい。
市販のエラグ酸としては、例えばザクロエラグ酸(サビンサジパンコーポレーション)、エラグ酸二水和物和光純薬工業(株))、エラグ酸(関東化学(株))等が挙げられる。

0014

本発明で用いられる(B)植物由来、海藻由来又は微生物由来の多糖類は、水系に溶解したときに、その構造に起因する性質を持つ、酸性多糖類中性多糖類塩基性多糖類が好ましく適用できる。好ましく適用できる多糖類としては、酸性多糖類、中性多糖類であり、より好ましく適用できる多糖類は、酸性多糖類である。
酸性多糖類としては、例えば、ペクチンアルギン酸カリウムアルギン酸ナトリウムアラビアガムキタンサンガムジェランガムトラガントガムイヌリン、λ−カラギーナン、ι−カラギーナン、κ−カラギーナン、ポリガラクツロン酸寒天ポリフィラン、フノラン、フルセラン等が挙げられる。
中性多糖類としては、例えば、タマリンドシードガムグァーガムローカストビーンガムデンプンプルランラミナランコンニャクマンナン等が挙げられる。
塩基性多糖類としては、例えば、キトサンが挙げられる。
なかでも、ペクチン、アルギン酸カリウム、アルギン酸ナトリウム、イヌリン、λ−カラギーナン、ポリガラクツロン酸が好ましく、ペクチンがより好ましい。

0015

ペクチンは、ガラクツロン酸を主成分とする多糖類であり、その重量平均分子量は、(A)成分の溶解性の点から、260,000以下が好ましく、更に230,000以下が好ましく、更に210,000以下が好ましい。また、(A)成分の結晶化を抑制する点から、30,000以上が好ましく、更に100,000以上が好ましく、更に150,000以上が好ましい。(B)ペクチンの重量平均分子量は、30,000〜260,000が好ましく、更に30,000〜230,000が好ましく、更に100,000〜210,000が好ましく、更に150,000〜210,000が好ましい。
本明細書において「重量平均分子量」は、特にことわりのない限りゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定におけるものとする。このGPC法によるペクチンの重量平均分子量の測定は、後掲の実施例に記載の方法にしたがうものとする。

0016

ペクチンは、一般的に、エステル化率50%未満のLMペクチンと、エステル化率50%以上のHMペクチンに分類される。ペクチンのエステル化率は、次に示す式(1)で定義される。
エステル化率(%)=(ガラクツロン酸メチル(mol))/(全ガラクツロン酸(mol))×100 式(1)
エステル化率は、例えば稲荷内の方法(日本食品科学工学会誌、44、319−324(1997))により測定することができる。
本発明では、LMペクチンとHMペクチンのどちらも好ましいが、非晶質の難溶解性ポリフェノール類の固体分散体の得やすさの点から、エステル化率50%以上、更に60%以上のHMペクチンがより好ましい。なお、ペクチンのエステル化率は、使用するペクチン全体のエステル化率を指し、複数のペクチンを用いた場合は、各ペクチンの質量と前記式(1)により求めたエステル化率との積の和を、ペクチンの総質量で除して算出される。

0017

本発明で用いられる(B)植物由来のポリペプチド及び微生物由来のポリペプチドとしては、例えば、大豆タンパク質小麦タンパク質米タンパク質ポリグルタミン酸等が挙げられる。また、これらの部分分解物を用いてもよい。
なかでも、必須アミノ酸含有量が高い点から、大豆タンパク質が好ましい。
(B)成分は、1種であっても、2種以上の混合物であってもよい。

0018

本発明で用いられる(C)単糖類及び二糖類としては、(B)成分の融点より低い融点を有し、当該(B)成分の軟化温度を低減させる効果を有するものが好ましく適用できる。
例えば、スクロースマルトーストレハロースラクトース等の二糖類、グルコースフルクトースガラクトース等の単糖類が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なかでも、軟化点低温度であるため加工しやすい点から、マルトース、フルクトース、グルコースが好ましい。糖類は、無水物又は水和物であってもよい。

0019

本発明において、非晶質のエラグ酸を含有する固体分散体を製造するにあたっては、(B)成分がペクチンであり、(C)成分が単糖類及び二糖類から選ばれる1種又は2種以上、より好ましくは(C)成分がマルトース又はフルクトースであるのが、エラグ酸の水への溶解性の点から好ましい。

0020

本発明では、(A)成分と(B)成分と(C)成分を混合した後、加熱して溶融させる。
(A)成分と(B)成分と(C)成分を混合する際、(A)成分の含有量は、固体分散体中の難溶解性ポリフェノール類の含有量を高める点から、混合物中に5質量%以上、更に15質量%以上、更に20質量%以上、更に25質量%以上、更に30質量%以上、更に35質量%以上、更に40質量%以上が好ましく、また、加工しやすい点から、75質量%以下、更に50質量%以下、更に45質量%以下が好ましい。また、前記混合物中の(A)難溶解性ポリフェノール類の含有量は、5〜75質量%、更に15〜50質量%、更に20〜50質量%、更に25〜50質量%、更に30〜50質量%、更に35〜50質量%、更に40〜50質量%、更に40〜45質量%が好ましい。

0021

(B)成分の含有量は、その種類によって異なるが、難溶解性ポリフェノール類の水への溶解性の点から、混合物中に5質量%以上、更に10質量%以上、更に15質量%以上が好ましく、更に25質量%以上が好ましく、また、固体分散体の調製がしやすい点から、90質量%以下、更に85質量%以下、更に80質量%以下、更に70質量%以下、更に65質量%以下、更に50質量%以下が好ましい。また、前記混合物中の(B)成分の含有量は、5〜90質量%、更に10〜90質量%、更に15〜85質量%、更に15〜80質量%、更に25〜70質量%が好ましく、更に25〜65質量%、更に25〜50質量%が好ましい。

0022

(C)成分の含有量は、その種類によって異なるが、難溶解性ポリフェノール類の水への溶解性の点、固体分散体を調製しやすい点から、前記混合物中に5質量%以上、更に10質量%以上が好ましく、また、固体分散体の水への溶解性と難溶解性ポリフェノール類の含有量を高める点から、85質量%以下、更に50質量%以下が好ましく、更に30質量%以下が好ましい。また、前記混合物中の(C)成分の含有量は、5〜85質量%、更に10〜50質量%が好ましく、更に10〜30質量%が好ましい。

0023

(A)成分と(B)成分と(C)成分を混合する際の(A)成分と(C)成分の質量比[(C)/(A)]は、固体分散体を調製しやすい点から、0.2以上が好ましく、0.3以上がより好ましい。また、難溶解性ポリフェノール類の水への溶解度を高める点から、19以下が好ましく、17以下がより好ましく、9以下がより好ましく、6以下がより好ましく、2以下がより好ましい。また、斯かる質量比は、0.2〜19、更に0.2〜17、更に0.2〜9、更に0.3〜6、更に0.3〜2が好ましい。

0024

(A)成分と(B)成分と(C)成分を混合する際の(B)成分と(C)成分の質量比[(C)/(B)]は、固体分散体を調製しやすい点から、0.05以上、0.06以上、より好ましくは0.08以上、更に好ましくは0.11以上である。また、難溶解性ポリフェノール類の水への溶解度を高めるための点から、100以下が好ましく、17以下が好ましく、4以下がより好ましく、2以下がよりいっそう好ましい。また、斯かる質量比は、0.05〜100、0.05〜17、更に0.08〜4、更に0.11〜2が好ましい。

0025

(A)成分と(B)成分と(C)成分を混合する際の(B)成分と(C)成分の合計量に対する(A)成分の質量比[(A)/{(B)+(C)}]は、固体分散体中の(A)成分の含有量を高める点から、0.05以上が好ましく、更に0.06以上、更に0.1以上、更に0.17以上が好ましい。また、(A)成分の水への溶解性の点から、3.3以下が好ましく、更に3以下、更に1.1以下、更に0.47以下が好ましい。また、斯かる質量比は、0.05〜3.3が好ましく、更に0.06〜3が好ましく、更に0.1〜1.1が好ましく、更に0.17〜0.47が好ましい。

0026

(A)成分と(B)成分と(C)成分の混合物を加熱して溶融させる方法は、特に制限されず、公知の方法を適用できるが、混合物を攪拌しながら加熱溶融させることが好ましい。例えば、エクストルーダーニーダー等の混練機押出機を用いることができる。また、リボンミキサー等の攪拌機を用いることができる。例えば、HAKE製のエクストルーダー、Thermo scientific製のエクストルーダー、テクノベル(株)製のKZW134T、(株)鉄工所のKRCニーダー、浅田鉄工製のミラクルK.C.K、スエヒロEPM製のEA−20、エヌピー食品(株)製のMC−1102等が挙げられる。加熱の手段は、例えば、水蒸気電気が挙げられる。

0027

なかでも、均一な組成の固体分散体を得る観点から、混練と加熱溶融を同時に行うことのできるスクリューを備えた押出機を用いるのが好ましい。スクリューを備えた押出機としては、単軸二軸のどちらの形式でもよいが、搬送能力を高める等の観点から、二軸押出機が好ましい。二軸押出機としては、シリンダの内部に2本のスクリューが回転自在に挿入された押出機が好ましく、従来から公知のものを使用できる。2本のスクリューの回転方向は、同一でも逆方向でもよいが、搬送能力を高める観点から、同一方向の回転が好ましい。また、スクリューの噛み合い条件としては、完全噛み合い、部分噛み合い、非噛み合いの各形式の押出機のいずれでもよいが、処理能力を向上させる観点から、完全噛み合い型、部分噛み合い型が好ましい。

0028

また、スクリューを備えた押出機としては、強い圧縮せん断力を加える観点から、スクリューのいずれかの部分に、いわゆるニーディングディスク部を備えることが好ましい。ニーディングディスク部とは、複数のニーディングディスクで構成され、これらを連続して、一定の位相で、例えば90°ずつ、ずらしながら組み合わせたものであり、スクリューの回転にともなって、狭い隙間に、(A)成分と(B)成分と(C)成分の混合物を強制的に通過させることで極めて強いせん断力を付与することができる。スクリューの構成としては、ニーディングディスク部と複数のスクリューセグメントとが交互に配置されることが好ましい。二軸押出機の場合、2本のスクリューが、同一の構成を有することが好ましい。

0029

スクリューを備えた押出機を用いる際は、(A)成分と(B)成分と(C)成分の混合物、好ましくは当該混合物を粗粉砕したものを押出機に投入し、スクリューを回転させることにより、連続的に処理する方法が好ましい。
スクリュー回転数は、30〜500r/minが好ましく、50〜300r/minがより好ましく、50〜250r/minが更に好ましく、80〜200r/minが殊更好ましい。
また、せん断速度としては、10sec−1以上が好ましく、20〜30000sec−1がより好ましく、50〜3000sec−1が更に好ましい。せん断速度が10sec−1以上であれば、有効に粉砕が進行するため好ましい。
スクリューを備えた押出機中で溶融した溶融物は、押出し、成形される。

0030

押出機によるパス回数は、1パスでも十分効果を得ることができるが、(A)成分の分散性を向上させる点から、2パス以上行うことが好ましい。また、生産性の点からは、1〜10パスが好ましい。パスを繰返すことにより、粗大粒子が粉砕され、粒径のばらつきが少ない(A)成分を含有する固体分散体を得ることができる。2パス以上行う場合、生産能力を考慮し、複数の押出機を直列に並べて処理を行ってもよい。

0031

加熱温度は、(B)成分の軟化点以上であり、好ましくは(B)成分の融点以上である。本発明において、軟化点とは固体物質を加熱していく際に物質軟化し、変形し始める温度である。加熱により(B)成分が軟化或いは溶融すると、そこに(A)成分が溶融する。
例えば、ペクチンの場合、通常のペクチンの融点は151℃であるが、ペクチンの融点より低い融点を有する(C)成分が溶融すると相溶性があるため151℃よりも低い温度でペクチンは溶融する。
本発明において、加熱温度は、(B)成分または(C)成分が軟化する温度以上で処理を行うことが好ましい点から、75℃以上が好ましく、更に100℃以上が好ましく、更に115℃以上が好ましく、更に120℃以上が好ましく、また、難溶解性ポリフェノール類の熱安定性の点から、250℃以下が好ましく、更に200℃以下、更に180℃以下、更に175℃以下、更に165℃以下が好ましい。また、加熱温度は、75〜250℃、更に100〜200℃、更に115〜180℃、更に115〜175℃、更に115〜165℃、更に120〜165℃が好ましい。
また、(C)成分としてマルトースを用いる場合は、75℃以上が好ましく、更に100℃以上が好ましく、更に115℃以上が好ましい。
また、(C)成分としてフルクトースを用いる場合は、75℃以上が好ましく、更に85℃以上が好ましく、更に100℃以上が好ましい。
また、(C)成分としてグルコースを用いる場合は、75℃以上が好ましく、更に100℃以上が好ましく、更に120℃以上が好ましく、更に140℃以上が好ましく、更に150℃以上が好ましい。
加熱温度の上限は前記と同様、250℃以下が好ましく、更に200℃以下、更に175℃以下、更に165℃以下が好ましい。

0032

加熱の時間は、難溶解性ポリフェノール類の水溶性向上と熱安定性と生産性の点から、(B)成分が溶融する温度に達してから30分以下が好ましく、更に15分以下が好ましく、更に10分以下が好ましい。また、難溶解性ポリフェノール類の水への溶解性の点から、1分以上が好ましく、更に3分以上が好ましく、更に5分以上が好ましい。また、加熱の時間は、(B)成分が溶融する温度に達してから1〜30分が好ましく、更に3〜15分、更に5〜10分が好ましい。

0033

次いで、溶融した溶融物を冷却し、固化させる。かかる処理によって、難溶解性ポリフェノール類が非晶質化し、難溶解性ポリフェノール類を非晶質の状態で含む固体分散体となる。
非晶質とは、分子配列に一定の規則性を欠いている状態である。非晶質(アモルファス)であることは、粉末X線回折によって確認できる。
本発明において非晶質の難溶解性ポリフェノール類は、その種類によって異なるが、結晶化度が50%以下であり、更には結晶化度が40%以下であり、更には結晶化度が20%以下のものが好ましく、更には結晶化度が10%以下のものが好ましく、更には結晶化度が0%の完全な非晶質であることが好ましい。
非晶質のエラグ酸は、結晶化度が35%以下であり、結晶化度が20%以下のものが好ましい。
本発明の固体分散体は、粉末X線回折測定において、難溶解性ポリフェノール類の結晶性回折ピークが検出されないのが好ましい。

0034

難溶解性ポリフェノール類の結晶化度は、以下の方法で算出できる。まず、X線回折法による回折強度値から、非干渉性散乱格子乱れ等の影響を考慮しないで、プロファイルフィッティングの手法を用いて結晶性回折線と非晶ハローピーク分離する。次に、そこで得られた各ピーク積分強度より難溶解性ポリフェノール類の結晶化度を下記計算式(1)により算出する。
難溶解性ポリフェノール類の結晶化度(%)=[ΣIα/(ΣIα+ΣIam)]×100 (2)
[ΣIαは、結晶性回折線の各ピークの積分強度の和、ΣIamは、アモルファス部の回折線の各ピークの積分強度の和]
溶融物の冷却温度は、(B)成分が溶融する温度よりも低い温度であり、50℃以下が好ましく、更に30℃以下が好ましい。冷却方法は、例えば、固体分散体を50℃以下、更に、30℃以下、更に室温(25℃)の雰囲気下におくことが好ましい。また、加熱処理後の固体分散体に冷風を吹き付けて急冷することが好ましい。加熱処理温度から25℃まで低下するのに要した時間から算出される固体分散体の冷却速度は0.1℃/s以上、更に0.2℃/s以上、更に0.3℃/s以上が好ましく、製造設備制約等の観点から、例えば100℃/s以下、更には50℃/s以下が好ましい。冷却時間は30分以下が好ましく、更に20分以下が好ましく、更に10分以下が好ましく、更に5分以下が好ましい。
冷却により固化した難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体は、任意の形、大きさに成形可能であり、例えばペレット状、顆粒状等が挙げられる。更に、必要に応じて粉砕してもよい。

0035

本発明の製造方法で得られる非晶質の難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体は水への溶解性に極めて優れる。
固体分散体における難溶解性ポリフェノール類の水に対する溶解度(25℃)は、好ましくは未処理の難溶性ポリフェノール類に対して1.5倍以上、好ましくは5倍以上、更に好ましくは10倍以上、更に好ましくは50倍以上である。
また、固体分散体におけるエラグ酸の水に対する溶解度(25℃)は、好ましくは0.04g/L以上(未処理のエラグ酸に対して7.5倍以上)である。更に好ましくは0.12g/L以上(未処理のエラグ酸に対して22倍以上)、更に好ましくは0.2g/L以上(未処理のエラグ酸に対して37倍以上)である。

0036

また、固体分散体中の水分含量は、微細化し易く、ハンドリング性が良好な点から、20質量%以下、更に10質量%以下、更に7質量%以下、更に5質量%以下が好ましい。

0037

本発明の製造方法で得られる非晶質の難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体は、様々な飲食品や医薬品、化粧品等に使用することができる。とりわけ、水系の製品に利用するのが有用である。
例えば、飲食品としては、飲料、パン類麺類クッキー等の菓子類スナック類ゼリー類、乳製品冷凍食品粉末コーヒー等のインスタント食品でんぷん加工製品加工肉製品、その他加工食品調味料栄養補助食品等の液状、固形状又は半固形状の飲食品が挙げられる。また、医薬品としては、錠剤チュアブル錠等)、カプセル剤粉末剤等の剤型が挙げられる。また、化粧品としては、洗浄料化粧水メイクアップ用化粧料日焼け止め用化粧料ニキビ用化粧料デオドラント用化粧料美白用化粧料洗髪剤育毛剤等が挙げられる。

0038

本発明の態様及び好ましい実施態様を以下に示す。

0039

<1>非晶質の難溶解性ポリフェノール類を含有する固体分散体の製造方法であって、(A)難溶解性ポリフェノール類と(B)植物由来の多糖類、海藻由来の多糖類及び微生物由来の多糖類、並びに植物由来のポリペプチド及び微生物由来のポリペプチドから選ばれる少なくとも1種と(C)単糖類及び二糖類から選ばれる少なくとも1種を混合した後、加熱して溶融させる工程と、溶融した溶融物を冷却し、固化させる工程を含む、製造方法。

0040

<2>前記(A)成分が25℃における水への溶解度が好ましくは5g/L以下、より好ましくは2g/L以下、更に好ましくは1g/L以下、更に好ましくは0.5g/L以下、更に好ましくは0.1g/L以下のポリフェノール類である<1>に記載の固体分散体の製造方法。
<3>前記(A)成分が好ましくはフラボノール類、フラバノン類、フラボン類、イソフラボン類、アントシアニジン類、ヒドロキシケイ皮酸誘導体、エラグ酸、リグナン及びクルクミン類から選ばれる1種又は2種以上である<1>又は<2>に記載の固体分散体の製造方法。
<4>前記(A)成分が好ましくはエラグ酸、ケルセチン、フェルラ酸、クルクミン、セサミン、大豆イソフラボン、レスベラトロール、ノビレチン及びナリンゲニンから選ばれる1種又は2種以上である<1>〜<3>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<5>前記(B)成分が好ましくは酸性多糖類、植物由来のポリペプチド及び微生物由来のポリペプチドから選ばれる1種又は2種以上である<1>〜<4>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<6>前記(B)成分が好ましくはペクチン、ポリグルタミン酸、アルギン酸カリウム、アルギン酸ナトリウム、イヌリン、λ−カラギーナン、大豆タンパク質及びポリガラクツロン酸から選ばれる1種又は2種以上である<1>〜<5>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<7>前記(B)成分が好ましくはペクチンである<1>〜<5>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<8>(B)ペクチンの重量平均分子量が、好ましくは260,000以下、より好ましくは230,000以下、更に好ましくは210,000以下であり、また、好ましくは30,000以上、より好ましくは100,000以上、更に好ましくは150,000以上であり、また、好ましくは30,000〜260,000、より好ましくは30,000〜230,000、更に好ましくは100,000〜210,000、更に好ましくは150,000〜210,000である<7>に記載の固体分散体の製造方法。
<9>(B)ペクチンのエステル化率が、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上である<7>又は<8>に記載の固体分散体の製造方法。
<10>(C)単糖類及び二糖類が、好ましくはスクロース、マルトース、トレハロース、ラクトース、グルコース、フルクトース及びガラクトースから選ばれる1種又は2種以上であり、更に好ましくはスクロース、マルトース、トレハロース、ラクトース、グルコース、フルクトース及びガラクトースから選ばれる1種又は2種以上であり、更に好ましくはマルトース、グルコース及びフルクトースから選ばれる1種又は2種以上である<1>〜<9>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<11>前記(A)成分がエラグ酸であり、前記(B)成分がペクチンであり、前記(C)成分が単糖類及び二糖類から選ばれる1種又は2種以上である<1>〜<10>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<12>(A)成分と(B)成分と(C)成分の混合物中の、(A)成分の含有量が、好ましくは5質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上、更に好ましくは30質量%以上、更に好ましくは35質量%以上、更に好ましくは40質量%以上であり、また、好ましくは75質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは45質量%以下であり、また、好ましくは5〜75質量%、より好ましくは15〜50質量%、更に好ましくは20〜50質量%、更に好ましくは25〜50質量%、更に好ましくは30〜50質量%、更に好ましくは35〜50質量%、更に好ましくは40〜50質量%、更に好ましくは40〜45質量%である<1>〜<11>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<13>(A)成分と(B)成分と(C)成分の混合物中の、(B)成分の含有量が、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、更に好ましくは25質量%以上であり、また、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下、更に好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下、更に好ましくは65質量%以下、更に好ましくは50質量%以下であり、また、好ましくは5〜90質量%、より好ましくは10〜90質量%、更に好ましくは15〜85質量%、更に好ましくは15〜80質量%、更に好ましくは25〜70質量%、更に好ましくは25〜65質量%、更に好ましくは25〜50質量%である<1>〜<12>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<14>(A)成分と(B)成分と(C)成分の混合物中の、(C)成分の含有量が、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは85質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは30質量%以下であり、また、好ましくは5〜85質量%、より好ましくは10〜50質量%、更に好ましくは10〜30質量%である<1>〜<13>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<15>(A)成分と(B)成分と(C)成分を混合する際の(A)成分と(C)成分の質量比[(C)/(A)]が、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは19以下、より好ましくは17以下、更に好ましくは9以下、更に好ましくは6以下、更に好ましくは2以下であり、また、好ましくは0.2〜19、より好ましくは0.2〜17、更に好ましくは0.2〜9、更に好ましくは0.3〜6、更に好ましくは0.3〜2である<1>〜<14>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<16>(A)成分と(B)成分と(C)成分を混合する際の(B)成分と(C)成分の質量比[(C)/(B)]が、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.06以上、更に好ましくは0.08以上、更に好ましくは0.11以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは17以下、更に好ましくは4以下、更に好ましくは2以下であり、また、好ましくは0.05〜100、より好ましくは0.05〜17、更に好ましくは0.08〜4、更に好ましくは0.11〜2である<1>〜<15>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<17>(A)成分と(B)成分と(C)成分を混合する際の(B)成分と(C)成分の合計量に対する(A)成分の質量比[(A)/{(B)+(C)}]が、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.06以上、更に好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.17以上であり、また、好ましくは3.3以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは1.1以下、更に好ましくは0.47以下であり、また、好ましくは0.05〜3.3、より好ましくは0.06〜3、更に好ましくは0.1〜1.1、更に好ましくは0.17〜0.47である<1>〜<16>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<18>スクリューを備えた押出機を用いて、(A)成分と(B)成分と(C)成分を混合した後、加熱して溶融させる工程が行われる<1>〜<17>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<19>スクリューを備えた押出機が、好ましくは単軸押出機又は二軸押出機であり、より好ましくは二軸押出機であり、更に好ましくはシリンダの内部に2本のスクリューが回転自在に挿入された二軸押出機である<18>に記載の固体分散体の製造方法。
<20>スクリュー回転数が、好ましくは30〜500r/min、より好ましくは50〜300r/min、更に好ましくは50〜250r/min、更に好ましくは80〜200r/minである<18>又は<19>に記載の固体分散体の製造方法。
<21>せん断速度が、好ましくは10sec-1以上、より好ましくは20〜30000sec-1、更に好ましくは50〜3000sec-1である<18>〜<20>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<22>加熱温度が、好ましくは(B)成分の軟化点以上であり、より好ましくは(B)成分の融点以上である<1>〜<21>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<23>加熱温度が、好ましくは75℃以上、より好ましくは100℃以上、更に好ましくは115℃以上、更に好ましくは120℃以上であり、また、好ましくは250℃以下、より好ましくは200℃以下、更に好ましくは180℃以下、更に好ましくは175℃以下、更に好ましくは165℃以下であり、また、好ましくは75〜250℃、より好ましくは100〜200℃、更に好ましくは115〜180℃、更に好ましくは115〜175℃、更に好ましくは115〜165℃、更に好ましくは120〜165℃である<1>〜<22>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<24>加熱の時間が、(B)成分が溶融する温度に達してから好ましくは30分以下、より好ましくは15分以下、更に好ましくは10分以下であり、また、好ましくは1分以上、より好ましくは3分以上、更に好ましくは5分以上であり、また、好ましくは1〜30分、より好ましくは3〜15分、更に好ましくは5〜10分である<1>〜<23>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<25>非晶質の(A)成分の結晶化度が、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下、更に好ましくは20%以下、更に好ましくは10%以下、更に好ましくは0%である<1>〜<24>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<26>冷却温度が、好ましくは(B)成分が溶融する温度よりも低い温度であり、より好ましくは50℃以下、更に好ましくは30℃以下である<1>〜<25>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<27>加熱処理温度から25℃まで低下するのに要した時間から算出される固体分散体の冷却速度が、好ましくは0.1℃/s以上、より好ましくは0.2℃/s以上、更に好ましくは0.3℃/s以上であり、また、好ましくは100℃/s以下、より好ましくは50℃/s以下である<1>〜<26>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<28>冷却時間が、好ましくは30分以下、より好ましくは20分以下、更に好ましくは10分以下、更に好ましくは5分以下である<1>〜<27>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<29>固体分散体における(A)成分の水に対する溶解度(25℃)が、未処理の(A)成分に対して好ましくは1.5倍以上、より好ましくは5倍以上、更に好ましくは10倍以上、更に好ましくは50倍以上である<1>〜<28>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<30>固体分散体中の水分含量が、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは7質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である<1>〜<29>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<31>前記(A)成分がエラグ酸である<1>〜<30>のいずれか1に記載の固体分散体の製造方法。
<32>非晶質のエラグ酸の結晶化度が好ましくは35%以下、より好ましくは20%以下である<31>に記載の固体分散体の製造方法。
<33>固体分散体におけるエラグ酸の水に対する溶解度(25℃)が、好ましくは0.04g/L以上(未処理のエラグ酸に対して7.5倍以上)、より好ましくは0.12g/L以上(未処理のエラグ酸に対して22倍以上)、更に好ましくは0.2g/L以上(未処理のエラグ酸に対して37倍以上)である<31>又は<32>に記載の固体分散体の製造方法。
<34><1>〜<33>のいずれか1に記載の製造方法により得られる非晶質の(A)成分を含有する固体分散体。
<35>非晶質の(A)成分の結晶化度が、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下、更に好ましくは20%以下、更に好ましくは10%以下、更に好ましくは0%である<34>に記載の固体分散体。
<36>前記(A)成分がエラグ酸である、<34>又は<35>に記載の固体分散体。
<37>非晶質のエラグ酸の結晶化度が好ましくは35%以下、より好ましくは20%以下である<36>に記載の固体分散体。
<38><34>〜<37>のいずれか1に記載の非晶質の(A)成分を含有する固体分散体を含む飲食品。

0041

[難溶解性ポリフェノール類の定量]
難溶解性ポリフェノール類の定量は、日立製作所製高速液体クロマトグラフを用い、インタクト社製カラムCadenza CD−C18 (4.6mmφ×150mm、3μm)を装着し、カラム温度40℃でグラジエント法により行った。
移動相A液は0.05mol/L酢酸水溶液、B液はアセトニトリルとし、1.0mL/分で送液した。グラジエント条件は以下のとおりである。
時間(分) A液(%) B液(%)
0 85 15
20 80 20
35 10 90
50 10 90
50.1 85 15
60 85 15
試料注入量は10μL、検出はフェルラ酸は波長320nm、クルクミンは波長425nm、ケルセチンは波長360nm、レスベラトロールは波長306nm、ナリンゲニンは波長290nm、は、その他の難溶解性ポリフェノール類は波長283nmの吸光度により定量した。
また、エラグ酸の定量は、同じ装置を用いてグラジエント条件のみを以下のように設定して行った。
時間(分) A液(%) B液(%)
0 99 1
10 90 10
20 85 15
40 10 90
50 10 90
50.1 85 15
60 85 15
試料注入量は10μL、波長254nmの吸光度により定量した。

0042

[ペクチンの重量平均分子量の測定]
ペクチンの重量平均分子量の測定方法は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)により測定した。
イオン交換水にペクチンを添加し、65℃に加熱してペクチンを溶解させた。その後、ペクチンの溶解液をGPCによって測定した。
測定時の条件は、0.2Mリン酸リン酸水素カリウム及びリン酸水素二ナトリウムバッファー、pH=7/アセトニトリル=9/1を用いて、流量:1.0mL/min、カラムの温度40℃、サンプル量:2mg/mLディテクターの波長を210nmにより平均重量分子量を定量した。

0043

[溶解性の評価]
試料が1g/Lになるようにイオン交換水に加え、25℃で5分間振盪した。その後、孔径0.8μmのセルロースアセテートフィルターでろ過し、前述の定量方法によって難溶解性ポリフェノール類の溶解濃度を測定した。

0044

X線回折分析
X線回折強度は、株式会社リガク製の「MiniFlexII」を用いて、X線源:Cu/Kα−radiation、管電圧:30kV、管電流:15mA、測定範囲回折角:5〜40°、X線スキャンスピード:10°/minの条件で測定した。測定用試料は、面積400mm2×厚さ0.5mmのペレットを圧縮して作製した。

0045

実施例1
エラグ酸(関東化学(株)製、エラグ酸含有率98質量%、以下同じ)、ペクチン(三栄源SM−666、エステル化率65%、重量平均分子量21万)、D(+)−マルトース一水和物(和光純薬工業(株)製、以下同じ)をそれぞれ25質量%、62質量%、13質量%の割合で混合し、その混合物を2軸のエクストルーダー(HAAKE社製)を用いて、加熱温度:180℃、加熱時間:10分、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて5分で25℃まで冷却を行って(冷却速度:0.52℃/s)、固体分散体を調製した。このとき、押出機の内部での閉塞はみられず、固体分散体の成形体の排出は良好であった。
前記[溶解性の評価]より固体分散体のエラグ酸の溶解濃度を測定した結果0.92g/Lであった。更に、これを25℃で3時間振盪攪拌後、前記と同様にエラグ酸の溶解濃度を測定した結果0.87g/Lであり、高い水溶性を維持していることが確認された。

0046

実施例2〜3
加熱温度を160℃又は140℃とし、冷却時間を変更した以外は実施例1と同様にして固体分散体を調製した。

0047

実施例4〜6
ペクチンの種類をペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)に代え、加熱温度を180℃、160℃又は120℃とし、冷却時間を変更した以外は実施例1と同様にして固体分散体を調製した。

0048

実施例7
ペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)とD(+)−マルトース一水和物をそれぞれ47質量%、28質量%の割合で混合し、加熱温度を120℃とし、冷却時間を変更した以外は実施例1と同様にして固体分散体を調製した。

0049

実施例8
ペクチンの種類を、ペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)に代え、D(+)−マルトース一水和物に代えて、D(−)−フルクトース(和光純薬工業(株)製、以下同じ)を用い、加熱温度を120℃とし、冷却時間を変更した以外は実施例1と同様にして固体分散体を調製した。

0050

実施例9
ペクチンとD(−)−フルクトースをそれぞれ47質量%、28質量%の割合で混合した以外は実施例8と同様にして固体分散体を調製した。

0051

実施例10
ペクチンの種類を、ペクチン(CargillSS150、エステル化率50%、重量平均分子量16万)に代え、加熱温度を160℃とし、冷却時間を変更した以外は実施例1と同様にして固体分散体を調製した。

0052

実施例11〜12
ペクチンの種類を、ペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)に代え、エラグ酸、ペクチン及びD(+)−マルトース一水和物の割合を代えて、加熱温度を120℃とし、冷却時間を変更した以外は実施例1と同様にして固体分散体を調製した。

0053

実施例13
ペクチンの種類を、ペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)に代え、D(+)−マルトース一水和物に代えて、D(+)−グルコース(和光純薬工業(株)製)を用い、加熱温度を150℃とし、冷却時間を変更した以外は実施例1と同様にして固体分散体を調製した。

0054

比較例1
実施例1で用いたエラグ酸(25℃)をそのまま溶解性の評価に用いた。

0055

比較例2
エラグ酸、ペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)、D(+)−マルトース一水和物をそれぞれ25質量%、62質量%、13質量%の割合で25℃にてスパチュラで混合してエラグ酸混合物を得た。

0056

比較例3
D(+)−マルトース一水和物に代えて、D(−)−フルクトースを用いた以外は比較例2と同様にしてエラグ酸混合物を得た。

0057

比較例4
エラグ酸、ペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)、D(−)−フルクトースをそれぞれ25質量%、35質量%、40質量%の割合で混合した混合物を、実施例1と同様にして、加熱温度:40℃、加熱時間:5分、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて1分で25℃まで冷却を行って、固体分散体を調製した。

0058

実施例及び比較例の処理条件と、エラグ酸の溶解性の評価の結果を表1に示す。また、比較例1のエラグ酸、比較例2のエラグ酸混合物、及び実施例1の固体分散体のX線回折結果を図1図3に示す。

0059

0060

表1より明らかなように、実施例1〜13において、エラグ酸の水に対する溶解性が向上した固体分散体を得ることができた。また、図3より、実施例1の固体分散体のエラグ酸の結晶化度は17%であり、エラグ酸の非晶質化が確認された。一方、比較例1のエラグ酸、比較例2のエラグ酸混合物は、図1図2に示すとおりそれぞれエラグ酸の結晶化度が87%、52%で高結晶性であった。

0061

実施例14
ペクチンの種類をペクチン(Cargill 805C、エステル化率35%、重量平均分子量22万)に代え、エラグ酸、ペクチン及びD(+)−マルトース一水和物の混合物を、実施例1と同様にして、加熱温度:110℃、加熱時間:10分、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて3分で25℃まで冷却を行って、固体分散体を調製した。

0062

実施例15
ペクチンの種類を、ペクチン(Cargill AYS407C、エステル化率29%、重量平均分子量22万)に代えた以外は実施例14と同様にして固体分散体を調製した。

0063

実施例16
ペクチンの種類を、ペクチン(Cargill LMSN325、エステル化率30%、重量平均分子量22万)に代えた以外は実施例14と同様にして固体分散体を調製した。

0064

実施例17及び18
ペクチン(Cargill LMQS400C、エステル化率30%、重量平均分子量26万)とD(+)−マルトース一水和物をそれぞれ54質量%、21質量%の割合で混合し、加熱温度を110℃又は140℃とした以外は実施例14と同様にして固体分散体を調製した。

0065

実施例19
ペクチンの種類を、ペクチン(Cargill OF445C、エステル化率28%、重量平均分子量25万)に代えた以外は実施例14と同様にして固体分散体を調製した。
実施例及び比較例の処理条件と、エラグ酸の溶解性の評価の結果を表2に示す。

0066

0067

実施例20
ペクチンに代えて、ポリグルタミン酸((株)明治フードマテリア製、ポリグルタミン酸含有率70質量%)を用い、エラグ酸、ポリグルタミン酸、D(+)−マルトース一水和物をそれぞれ25質量%、28質量%、47質量%の割合で混合した混合物を、実施例1と同様にして、加熱温度:120℃、加熱時間:10分、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて3分で25℃まで冷却を行って、固体分散体を調製した。

0068

実施例21
ポリグルタミン酸に代えて、アルギン酸カリウム((株)キミカ製、K−1 アルギン酸カリウム含有率100質量%)を用いた以外は実施例20と同様にして固体分散体を調製した。

0069

実施例22
ポリグルタミン酸に代えて、イヌリン(和光純薬工業(株)製、イヌリン含有率99質量%)を用いた以外は実施例20と同様にして固体分散体を調製した。

0070

実施例23
ポリグルタミン酸に代えて、λ−カラギーナン(和光純薬工業(株)製、λ−カラギーナン含有率60質量%以上)を用いた以外は実施例20と同様にして固体分散体を調製した。

0071

実施例24
ポリグルタミン酸に代えて、大豆タンパク質(純正化学(株)製、大豆タンパク含有率78質量%以上)を用いた以外は実施例20と同様にして固体分散体を調製した。

0072

実施例25
ポリグルタミン酸に代えて、ポリガラクツロン酸(AlfaAesar社製、ポリガラクツロン酸含有率65質量%以上)を用いた以外は実施例20と同様にして固体分散体を調製した。
各実施例の処理条件と、エラグ酸の溶解性の評価の結果を表3に示す。

0073

0074

表2及び表3より明らかなように、実施例14〜25においても、エラグ酸の水に対する溶解性が向上した固体分散体を得ることができた。尚、いずれの実施例でも押出機の内部での閉塞はみられず、固体分散体の成形体の排出は良好であった。

0075

実施例26
ケルセチン二水和物(AlfaAesar社製、ケルセチン二水和物含有率97質量%)、ペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)及びD(+)−マルトース一水和物をそれぞれ25質量%、62質量%、13質量%の割合で混合した混合物を、実施例1と同様にして、加熱温度:120℃、加熱時間:10分min、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて3分で25℃まで冷却を行って、固体分散体を調製した。

0076

実施例27
ペクチンの種類を、ペクチン(Cargill AYS407C、エステル化率29%、重量平均分子量22万)に代え、加熱温度を110℃にした以外は実施例26と同様にして固体分散体を調製した。

0077

実施例28
ペクチンの種類を、ペクチン(Cargill OF327C、エステル化率36%、重量平均分子量22万)に代え、加熱温度を110℃にした以外は実施例26と同様にして固体分散体を調製した。

0078

比較例5
実施例26で用いたケルセチン二水和物(25℃)をそのまま溶解性の評価に用いた。
実施例及び比較例の処理条件と、ケルセチン二水和物の溶解性の評価の結果を表4に示す。

0079

0080

実施例29〜31
フェルラ酸(築野ライスファインケミカルズ(株)製、フェルラ酸含有率98質量%)、ペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)及びD(+)−マルトース一水和物をそれぞれ25質量%、62質量%、13質量%の割合で混合した混合物を、実施例1と同様にして、加熱温度:140℃、130℃又は120℃、加熱時間:10分、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて3分で25℃まで冷却を行って、固体分散体を調製した。

0081

比較例6
実施例29で用いたフェルラ酸(25℃)をそのまま溶解性の評価に用いた。
実施例及び比較例の処理条件と、フェルラ酸の溶解性の評価の結果を表5に示す。

0082

0083

実施例32
クルクミン(東京化成工業(株)製、クルクミン含有率97質量%)、ペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)及びD(+)−マルトース一水和物をそれぞれ25質量%、62質量%、13質量%の割合で混合した混合物を、実施例1と同様にして、加熱温度:120℃、加熱時間:10分、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて3分で25℃まで冷却を行って、固体分散体を調製した。

0084

比較例7
実施例32で用いたクルクミン(25℃)をそのまま溶解性の評価に用いた。
実施例及び比較例の処理条件と、クルクミンの溶解性の評価の結果を表6に示す。

0085

0086

実施例33
ノビレチン(INDOFINE chemical社製、ノビレチン含有率96質量%)、ペクチン(Cargill AYS407C、エステル化率29%、重量平均分子量22万)及びD(+)−マルトース一水和物をそれぞれ20質量%、67質量%、13質量%の割合で混合した混合物を、実施例1と同様にして、加熱温度:120℃、加熱時間:10分、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて3分で25℃まで冷却を行って、固体分散体を調製した。

0087

比較例8
実施例33で用いたノビレチン(25℃)をそのまま溶解性の評価に用いた。
実施例及び比較例の処理条件と、ノビレチンの溶解性の評価の結果を表7に示す。

0088

0089

実施例34
セサミン(かどや製油(株)、セサミン含有率99質量%)、ペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)及びD(+)−マルトース一水和物をそれぞれ20質量%、67質量%、13質量%の割合で混合した混合物を、実施例1と同様にして、加熱温度:160℃、加熱時間:10分、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて3分で25℃まで冷却を行って、固体分散体を調製した。

0090

比較例9
実施例34で用いたセサミン(25℃)をそのまま溶解性の評価に用いた。
実施例及び比較例の処理条件と、セサミンの溶解性の評価の結果を表8に示す。

0091

0092

実施例35
大豆イソフラボン(不二精油(株)製、ソヤフラボンHG 大豆イソフラボン含有率50質量%)、ペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)及びD(+)−マルトース一水和物をそれぞれ25質量%、62質量%、13質量%の割合で混合した混合物を、実施例1と同様にして、加熱温度:120℃、加熱時間:10分、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて3分で25℃まで冷却を行って、固体分散体を調製した。

0093

比較例10
実施例35で用いた大豆イソフラボン(25℃)をそのまま溶解性の評価に用いた。
実施例及び比較例の処理条件と、大豆イソフラボンの溶解性の評価の結果を表9に示す。

0094

0095

実施例36
レスベラトロール(東京化成工業(株)製、レスベラトロール含有率99質量%)、ペクチン(Cargill AYD30T、エステル化率71%、重量平均分子量18万)及びD(+)−マルトース一水和物をそれぞれ25質量%、62質量%、13質量%の割合で混合した混合物を、実施例1と同様にして、加熱温度:150℃、加熱時間:10分、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて3分で25℃まで冷却を行って、固体分散体を調製した。

0096

実施例37
ペクチンの種類を、ペクチン(Cargill AYS407C、エステル化率29%、重量平均分子量22万)に代え、加熱温度を110℃にした以外は実施例36と同様にして固体分散体を調製した。

0097

実施例38
ペクチンの種類を、ペクチン(Cargill OF327C、エステル化率36%、重量平均分子量22万)に代え、加熱温度を110℃にした以外は実施例36と同様にして固体分散体を調製した。

0098

比較例11
実施例36で用いたレスベラトロール(25℃)をそのまま溶解性の評価に用いた。
実施例及び比較例の処理条件と、レスベラトロールの溶解性の評価の結果を表10に示す。

0099

0100

表4〜表10より明らかなように、エラグ酸以外の難溶解性ポリフェノール類について、水に対する溶解性が向上した固体分散体を得ることができた。尚、いずれの実施例でも押出機の内部での閉塞はみられず、固体分散体の成形体の排出は良好であった。

0101

実施例39〜48
エラグ酸、ペクチン(Cargill AYS407C、エステル化率29%、重量平均分子量22万)及びD(+)−マルトース一水和物をそれぞれ表11に示す割合で混合した混合物を、実施例1と同様にして、加熱温度:110℃、加熱時間:10分、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて3分で25℃まで冷却を行って、固体分散体を調製した。
実施例の処理条件と、エラグ酸の溶解性の評価の結果を表11に示す。

0102

0103

表11より明らかなように、エラグ酸の水に対する溶解性が向上した固体分散体を得ることができた。

0104

実施例49〜54
ナリンゲニン(東京化成工業(株)製、ナリンゲニン含有率98質量%)、ペクチン(Cargill AYS407C、エステル化率29%、重量平均分子量22万)及びD(+)−マルトース一水和物をそれぞれ表12に示す割合で混合した混合物を、実施例1と同様にして、加熱温度:110℃、加熱時間:3分または10分、スクリューの回転数:80r/minの条件で処理し、冷風を吹き付けて3分で25℃まで冷却を行って、固体分散体を調製した。

0105

実施例55
スクリュー回転数を160r/minに変更した以外は実施例49と同様にして固体分散体を調製した。
比較例12
実施例49で用いたナリンゲニン(25℃)をそのまま溶解性の評価に用いた。
実施例及び比較例の処理条件と、ナリンゲニンの溶解性の評価の結果を表12に示す。

0106

実施例

0107

表12より明らかなように、ナリンゲニンの水に対する溶解性が向上した固体分散体を得ることができた。

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