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技術 マッハツェンダ変調器

出願人 住友電気工業株式会社
発明者 河野直哉
出願日 2014年8月21日 (6年2ヶ月経過) 出願番号 2014-168584
公開日 2016年4月4日 (4年6ヶ月経過) 公開番号 2016-045315
状態 特許登録済
技術分野 光の変調
主要キーワード 差動駆動方式 高周波差動信号 Eモード 金属ブリッジ 抵抗終端 コモンモード成分 差動信号用 差動駆動
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

同相成分の反射の影響を低減できるマッハツェンダ変調器を提供する。

解決手段

マッハツェンダ変調器10は、基板27の主面上において第1軸Ax1の方向に延在する第1導電型半導体領域13と、第1導電型半導体領域13上に設けられた第1半導体アーム15と、第1導電型半導体領域13上に設けられた第2半導体アーム17と、第1半導体アーム15に印加される一方の差動駆動信号を受ける第1電極19と、第2半導体アーム17に印加される他方の差動駆動信号を受ける第2電極20と、第1導電型半導体領域13に接続された第1GND電極23と、第1導電型半導体領域13に接続されており第1GND電極23から分離された第2GND電極25を備える。

概要

背景

特許文献1は、マッハツェンダ変調器を開示する。

概要

同相成分の反射の影響を低減できるマッハツェンダ変調器を提供する。マッハツェンダ変調器10は、基板27の主面上において第1軸Ax1の方向に延在する第1導電型半導体領域13と、第1導電型半導体領域13上に設けられた第1半導体アーム15と、第1導電型半導体領域13上に設けられた第2半導体アーム17と、第1半導体アーム15に印加される一方の差動駆動信号を受ける第1電極19と、第2半導体アーム17に印加される他方の差動駆動信号を受ける第2電極20と、第1導電型半導体領域13に接続された第1GND電極23と、第1導電型半導体領域13に接続されており第1GND電極23から分離された第2GND電極25を備える。

目的

本発明の一側面は、このような事情を鑑みて為されたものであり、同相成分の反射の影響を低減できるマッハツェンダ変調器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

マッハツェンダ変調器であって、基板の主面上において第1軸の方向に延在する第1導電型半導体領域と、前記第1導電型半導体領域上に設けられた第1半導体アームと、前記第1導電型半導体領域上に設けられた第2半導体アームと、前記第1半導体アームに印加される一方の差動駆動信号を受ける第1電極と、前記第2半導体アームに印加される他方の差動駆動信号を受ける第2電極と、前記第1導電型半導体領域に接続された第1GND電極と、前記第1導電型半導体領域に接続されており前記第1GND電極から分離された第2GND電極と、を備える、マッハツェンダ変調器。

請求項2

前記第1電極に第1電極パッドを接続する第1配線導体と、前記第2電極に第2電極パッドを接続する第2配線導体と、前記第1GND電極に第3電極パッドを接続する第3配線導体と、を備え、前記第1配線導体は、前記第3配線導体から離れて前記第3配線導体に沿って延在し、前記第2配線導体は、前記第3配線導体から離れて前記第3配線導体に沿って延在し、前記第3配線導体は前記第1配線導体と前記第2配線導体との間に設けられる、請求項1に記載されたマッハツェンダ変調器。

請求項3

前記第1電極は、前記第1半導体アームに接続されており前記第1軸の方向に配列された複数の第1電極体を含み、前記第2電極は、前記第2半導体アームに接続されており前記第1軸の方向に配列された複数の第2電極体を含み、当該マッハツェンダ変調器は、前記第1半導体アームから離れて前記第1電極体の配列方向に延在する第1金属配線と、前記第1金属配線を前記複数の第1電極体にそれぞれ接続する複数の第1ブリッジ金属体と、前記第2半導体アームから離れて前記第2電極体の配列方向に延在する第2金属配線と、前記第2金属配線を前記複数の第2電極体にそれぞれ接続する複数の第2ブリッジ金属体と、を備え、前記第1金属配線、前記第1半導体アーム、前記第2半導体アーム、及び前記第2金属配線は、前記第1軸に交差する第2軸の方向に配列される、請求項1又は請求項2に記載されたマッハツェンダ変調器。

請求項4

前記基板の前記主面は、第1エリア、第2エリア及び第3エリアを有し、前記第3エリアは、前記第1エリアと前記第2エリアとの間に位置し、前記第3エリアは前記第1軸の方向に延在し、前記第1導電型半導体領域は前記第3エリア内において前記第1軸の方向に延在するストライプ形状を有し、前記第1金属配線は前記第1エリア上に延在し、前記第2金属配線は前記第2エリア上に延在する、請求項3に記載されたマッハツェンダ変調器。

請求項5

前記第1電極は、前記第1半導体アームに前記一方の差動駆動信号を印加する第1金属配線として前記第1半導体アーム上に延在し、前記第2電極は、前記第2半導体アームに前記一方の差動駆動信号を印加する第2金属配線として前記第2半導体アーム上に延在する、請求項1又は請求項2に記載されたマッハツェンダ変調器。

技術分野

0001

本発明は、マッハツェンダ変調器に関する。

背景技術

0002

特許文献1は、マッハツェンダ変調器を開示する。

先行技術

0003

米国公開2013/0209023号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1におけるマッハツェンダ変調器は、差動信号により駆動される。このマッハツェンダ変調器では、一対の差動信号のための一対の信号配線が、それぞれ、一方のアーム導波路及び他方のアーム導波路に沿って延在する。一対の信号配線は、それぞれ、一方のアーム導波路の上部クラッド層及び他方のアーム導波路の上部クラッド層に接続される。一方のアーム導波路の下部クラッド層及び他方のアーム導波路の下部クラッド層は、共通の半導体層から構成される。この共通の半導体層は、GND電極に接続されることなく、フローティングである。差動信号の伝送のために、一対のGND配線が、一対の信号配線の外側に並列して延在して、GSSG構造の伝送路を構成する。

0005

発明者の知見によれば、特許文献1のGSSG構造の伝送路では、外側のGND線路のAC電位が不安定となることにより、マッハツェンダ変調器の周波数応答劣化させる。劣化した周波数応答には、周期な落ち込みが生じる。この周波数特性伝送品質上の問題となる。GND電位の不安定は、GND線路上におけるゼロではないインダクタンスにより引き起こされる。

0006

また、変調器に係る高周波の差動信号は、差動成分だけでなく同相成分(コモンモード)も含む。この同相成分は、実装上の理由(例えば、終端抵抗抵抗値のずれやボンディングワイヤの影響)に起因して変調器内で反射される。反射された同相成分は、マッハツェンダ変調器のGND配線を介して最終的に駆動回路に戻る。発明者の知見によれば、同相成分の反射波は、駆動回路を不安定にする。

0007

本発明の一側面は、このような事情を鑑みて為されたものであり、同相成分の反射の影響を低減できるマッハツェンダ変調器を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明の一側面に係るマッハツェンダ変調器は、基板の主面上において第1軸の方向に延在する第1導電型半導体領域と、前記第1導電型半導体領域上に設けられた第1半導体アームと、前記第1導電型半導体領域上に設けられた第2半導体アームと、前記第1半導体アームに印加される一方の差動駆動信号を受ける第1電極と、前記第2半導体アームに印加される他方の差動駆動信号を受ける第2電極と、前記第1導電型半導体領域に接続された第1GND電極と、前記第1導電型半導体領域に接続されており前記第1GND電極から分離された第2GND電極とを備える。

0009

本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。

発明の効果

0010

以上説明したように、本発明の一側面によれば、同相成分の反射の影響を低減できるマッハツェンダ変調器が提供される。

図面の簡単な説明

0011

図1は、本実施形態に係るマッハツェンダ変調器を模式的に示す平面図である。
図2は、図1に示されたマッハツェンダ変調器のための一実施例に係る構造を示す図面である。
図3は、本実施形態に係るマッハツェンダ変調器を含む光集積素子を模式的に示す図面である。
図4は、本実施形態に係るマッハツェンダ変調器を含む光通信装置を模式的に示す図面である。
図5は、本実施例に係るマッハツェンダ変調器のアーム導波路及び金属配線の配置を示す図面である。
図6は、特許文献1に記載された変調器の構造、等価回路及び特性を示す図面である。
図7は、実施例に係る終端構造、コモンモードの伝搬損失特性、及び反射特性を示す図面である。
図8は、マッハツェンダ変調器を含む光通信装置の一実施例のための等価回路を示す図面である。
図9は、図8に示された実施例に係る透過特性を示す図面である。
図10は、本実施形態に係るマッハツェンダ変調器のための終端構造を示す図面である。

実施例

0012

以下、いくつかの具体例を説明する。

0013

一形態に係るマッハツェンダ変調器は、(a)基板の主面上において第1軸の方向に延在する第1導電型半導体領域と、(b)前記第1導電型半導体領域上に設けられた第1半導体アームと、(c)前記第1導電型半導体領域上に設けられた第2半導体アームと、(d)前記第1半導体アームに印加される一方の差動駆動信号を受ける第1電極と、(e)前記第2半導体アームに印加される他方の差動駆動信号を受ける第2電極と、(f)前記第1導電型半導体領域に接続された第1GND電極と、(g)前記第1導電型半導体領域に接続されており前記第1GND電極から分離された第2GND電極と、を備える。

0014

このマッハツェンダ変調器によれば、第1半導体アーム上の第1電極及び第2半導体アームの第2電極が、差動駆動のための駆動信号を受ける。駆動回路からの駆動信号は、第1電極及び第2電極に印加される際には、差動成分だけでなく同相成分も含む。マッハツェンダ変調器では、マッハツェンダ変調器の配線終端処理に応じて駆動信号の反射が生じる。反射した同相成分は、マッハツェンダ変調器を介して駆動回路に戻る。終端で反射した同相成分は、入力端に戻る際に、第1GND電極と第2GND電極との間において第1導電型半導体領域を伝搬する。第1導電型半導体領域の抵抗は、終端で反射し入力端に戻る同相成分の振幅を低減する。第1導電型半導体領域の抵抗によって、駆動回路に到達する反射の同相成分によって駆動回路の動作が不安定になることを低減できる。

0015

一形態に係るマッハツェンダ変調器では、前記第1電極に第1電極パッドを接続する第1配線導体と、前記第2電極に第2電極パッドを接続する第2配線導体と、前記第1GND電極に第3電極パッドを接続する第3配線導体と、を備え、前記第1配線導体は、前記第3配線導体から離れて前記第3配線導体に沿って延在し、前記第2配線導体は、前記第3配線導体から離れて前記第3配線導体に沿って延在し、前記第3配線導体は前記第1配線導体と前記第2配線導体との間に設けられる。

0016

このマッハツェンダ変調器によれば、第1配線導体は、第1電極パッドからの一方の差動駆動信号を第1電極に伝える。第2配線導体は、第2電極パッドからの他方の差動駆動信号を第2電極に伝える。第1、第2及び第3配線導体は、SGS構造の伝送路を構成して、この伝送路は高周波差動信号低損失で伝送することを可能にする。マッハツェンダ変調器では、終端で反射した同相成分は、入力端に戻る際に、第1GND電極と第2GND電極との間において第1導電型半導体領域を伝搬する。第1導電型半導体領域の抵抗は、終端で反射し入力端に戻る同相成分の振幅を低減する。減衰した同相成分が、第3配線導体を介して第3電極パッドに到達する。

0017

一形態に係るマッハツェンダ変調器では、前記第1電極は、前記第1半導体アームに接続されており前記第1軸の方向に配列された複数の第1電極体を含み、前記第2電極は、前記第2半導体アームに接続されており前記第1軸の方向に配列された複数の第2電極体を含む。当該マッハツェンダ変調器は、前記第1半導体アームから離れて前記第1電極体の配列方向に延在する第1金属配線と、前記第1金属配線を前記複数の第1電極体にそれぞれ接続する複数の第1ブリッジ金属体と、前記第2半導体アームから離れて前記第2電極体の配列方向に延在する第2金属配線と、前記第2金属配線を前記複数の第2電極体にそれぞれ接続する複数の第2ブリッジ金属体と、を備え、前記第1金属配線、前記第1半導体アーム、前記第2半導体アーム、及び前記第2金属配線は、前記第1軸に交差する第2軸の方向に配列される。

0018

このマッハツェンダ変調器によれば、第1電極の第1電極体が第1金属配線と別個に設けられると共に第2電極の第2電極体が第2金属配線と別個に設けられる。第1金属配線を第1半導体アームから離すことができると共に第2金属配線を第2半導体アームから離すことができる。

0019

一形態に係るマッハツェンダ変調器では、前記基板の前記主面は、第1エリア、第2エリア及び第3エリアを有し、前記第3エリアは、前記第1エリアと前記第2エリアとの間に位置し、前記第3エリアは前記第1軸の方向に延在し、前記第1導電型半導体領域は前記第3エリア内において前記第1軸の方向に延在するストライプ形状を有し、前記第1金属配線は前記第1エリア上に延在し、前記第2金属配線は前記第2エリア上に延在する。

0020

このマッハツェンダ変調器によれば、第1金属配線は第1エリア上に延在すると共に第2金属配線は第2エリア上に延在し、また第1導電型半導体領域は、第1エリア及び第2エリア上に設けられてない。第1導電型半導体領域は、第3エリアにおいて第1軸の方向に延在するストライプ形状を有する。これ故に、第1金属配線及び第2金属配線と第1導電型半導体領域との結合が低減される。したがって、マッハツェンダ変調器の差動モード伝送特性の低下を避けることができる。

0021

一形態に係るマッハツェンダ変調器では、前記第1電極は、前記第1半導体アームに前記一方の差動駆動信号を印加する第1金属配線として前記第1半導体アーム上に延在し、前記第2電極は、前記第2半導体アームに前記一方の差動駆動信号を印加する第2金属配線として前記第2半導体アーム上に延在する。

0022

本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、マッハツェンダ変調器、マッハツェンダ変調器を含む光変調器に係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。

0023

図1は、本実施形態に係るマッハツェンダ変調器を模式的に示す平面図である。マッハツェンダ変調器10は、第1導電型半導体領域13、第1半導体アーム15、第2半導体アーム17、第1電極19、第2電極20、第1GND電極23、及び第2GND電極25を含む。第1半導体アーム15及び第2半導体アーム17は、第1導電型半導体領域13上に設けられる。第1電極19は、第1半導体アーム15に印加される一方の差動駆動信号を受けると共に、第2電極20は、第2半導体アーム17に印加される他方の差動駆動信号を受ける。第1GND電極23及び第2GND電極25は、第1導電型半導体領域13に接続されると共に、第2GND電極25は第1GND電極23から分離されている。

0024

このマッハツェンダ変調器10によれば、第1半導体アーム15上の第1電極19及び第2半導体アーム17の第2電極20が、差動駆動のための駆動信号を受ける。駆動素子(例えば駆動回路DRV)からの駆動信号は、第1電極19及び第2電極20に印加される際には、差動成分だけでなく同相成分も含む。マッハツェンダ変調器10では、マッハツェンダ変調器10の配線や終端処理に応じて駆動信号の反射が生じる。反射された同相成分は、マッハツェンダ変調器10を介して駆動回路DRVに戻る。終端で反射した同相成分は、入力端に戻る際に、第1GND電極23と第2GND電極25との間において第1導電型半導体領域13(第1GND電極23と第2GND電極25とを接続する第1導電型半導体領域13の部分)を伝搬する。第1導電型半導体領域13の部分における抵抗は、終端で反射し入力端に戻る同相成分の振幅を低減する。第1導電型半導体領域13の抵抗によれば、駆動回路DRVの動作が駆動回路DRVへの同相成分の反射波によって不安定になることを低減できる。

0025

第1半導体アーム15及び第2半導体アーム17は半導体メサ29を含む。第1半導体アーム15及び第2半導体アーム17の各々は、活性層29a及び第2導電型半導体層29bを含み、活性層29aは第2導電型半導体層29bと第1導電型半導体領域13との間に設けられる。必要な場合には、第1半導体アーム15及び第2半導体アーム17は、第1導電型半導体領域13の一部を含むことができる。

0026

マッハツェンダ変調器10では、図1に示されるように、第1電極19は、第1軸Ax1の方向に配列された複数の第1電極体19a、19b、19c、19dを含み、第1電極体19a〜19dは第1半導体アーム15の上面に接続されている。第2電極20は、第1軸Ax1の方向に配列された複数の第2電極体20a、20b、20c、20dを含み、第2電極体20a〜20dは第2半導体アーム17の上面に接続されている。

0027

マッハツェンダ変調器10は、第1金属配線31及び複数の金属ブリッジ(例えば、第1ブリッジ金属体33a、33b、33c、33d)を含み、第1金属配線31は、第1ブリッジ金属体33a〜33dを介してそれぞれ第1電極体19a〜19dに接続される。また、マッハツェンダ変調器10は、第2金属配線35及び複数の金属ブリッジ(例えば、第2ブリッジ金属体37a、37b、37c、37d)を含み、第2金属配線35は、第2ブリッジ金属体37a〜37dを介してそれぞれ第2電極体20a〜20dに接続される。第1金属配線31、第1半導体アーム15、第2半導体アーム17、及び第2金属配線35は、第1軸Ax1に交差する第2軸Ax2の方向に配列される。

0028

このマッハツェンダ変調器10によれば、第1電極19の第1電極体19a〜19dが第1金属配線31と別個に設けられると共に第2電極20の第2電極体20a〜20dが第2金属配線35と別個に設けられる。第1金属配線31を第1半導体アーム15から離すことができると共に第2金属配線35を第2半導体アーム17から離すことができる。

0029

マッハツェンダ変調器10は、分岐導波路として第1合分波器39a及び第2合分波器39bを備える。第1半導体アーム15の一端及び第2半導体アーム17の一端は第1合分波器39aに接続されており、第1半導体アーム15の他端及び第2半導体アーム17の他端は第2合分波器39bに接続されている。第1合分波器39a及び第2合分波器39bは、例えば多モード干渉器(例えばMMI)であることができる。マッハツェンダ変調器10は、光入出力に係る第1導波路41a及び第2導波路41bを備える。第1導波路41aは、第1合分波器39aを介して第1半導体アーム15及び第2半導体アーム17に光学的に結合されている。第2導波路41bは、第2合分波器39bを介して第1半導体アーム15及び第2半導体アーム17に光学的に結合されている。図1には、GND電極のための接続構造45aが示されている。接続構造45aのための一実施例では、第1GND電極23は、第1合分波器39a又は第1導波路41aの隣に設けられることができ、また第2GND電極25は、第2合分波器39b又は第2導波路41bの隣に設けられることができる。

0030

マッハツェンダ変調器10は、第1配線導体47a、第2配線導体47b、及び第3配線導体47c、並びに第1電極パッド49a、第2電極パッド49b及び第3電極パッド49cを備える。第1電極パッド49aは、第1配線導体47aを介して第1金属配線31(第1電極19)の一端に接続されている。第2電極パッド49bは、第2配線導体47bを介して第2金属配線35(第2電極20)の一端に接続されている。第3電極パッド49cは、第3配線導体47cを介して第1GND電極23に接続されている。第1配線導体47aは、第3配線導体47cから離れて第3配線導体47cに並んで延在し、第2配線導体47bは、第3配線導体47cから離れて第3配線導体47cに並んで延在し、第3配線導体47cは第1配線導体47aと第2配線導体47bとの間に設けられる。

0031

このマッハツェンダ変調器10によれば、第1配線導体47aは、第1電極パッド49aからの一方の差動駆動信号を第1電極19に伝える。第2配線導体47bは、第2電極パッド49bからの他方の差動駆動信号を第2電極20に伝える。第1配線導体47a、第2配線導体47b及び第3配線導体47cは、S−G−S構造の伝送路を構成して、この伝送路は高周波差動信号を低損失で伝送することを可能にする。マッハツェンダ変調器10では、終端で反射した同相成分は、入力端に戻る際に、第1GND電極23と第2GND電極25との間において、金属ではない第1導電型半導体領域13を伝搬する。第1導電型半導体領域13の抵抗は、終端で反射した後に入力端に戻る同相成分の振幅を低減する。減衰した同相成分が、もし存在する場合には、第3配線導体47cを介して第3電極パッド49cに到達する。

0032

マッハツェンダ変調器10では、第1導電型半導体領域13は、2つの第1半導体アーム15及び第2半導体アーム17によって3つの部分、例えば第1部分13a、第2部分13b及び第3部分13cに分けられる。第2部分13bは第1部分13aと第3部分13cとの間に位置する。第1部分13aは、第1半導体アーム15における底部のエッジと第1導電型半導体領域13の一縁13dとの間に位置する。第3部分13cは、第2半導体アーム17における底部のエッジと第1導電型半導体領域13の他縁13eとの間に位置する。第2部分13bは、第1半導体アーム15における底部のエッジと第2半導体アーム17における底部のエッジとの間に位置する。第2部分13bは、第1半導体アーム15及び第2半導体アーム17が合流することによって終端する。第1部分13a、第2部分13b及び第3部分13cは、第1軸Ax1の方向に延在する。第1GND電極23は、例えば第1導電型半導体領域13の第1部分13aに接続される。第2GND電極25は、例えば第1導電型半導体領域13の第1部分13a又は第3部分13cに接続される。

0033

マッハツェンダ変調器10は、第4配線導体47d、第5配線導体47e、及び第6配線導体47f、並びに第4電極パッド49d、第5電極パッド49e及び第6電極パッド49fを備える。第4電極パッド49dは、第4配線導体47dを介して第1金属配線31(第1電極19)の他端に接続されている。第5電極パッド49eは、第5配線導体47eを介して第2金属配線35(第2電極20)の他端に接続されている。第6電極パッド49fは、第6配線導体47fを介して第2GND電極25に接続されている。第4配線導体47dは、第6配線導体47fから離れて第6配線導体47fに並んで延在し、第5配線導体47eは、第6配線導体47fから離れて第6配線導体47fに並んで延在し、第6配線導体47fは第4配線導体47dと第5配線導体47eとの間に設けられる。

0034

一実施例では、第1電極パッド49a、第2電極パッド49b及び第3電極パッド49cは、駆動回路DRVからの差動信号を受ける。また、第4電極パッド49d、第5電極パッド49e及び第6電極パッド49fは、終端抵抗デバイスに接続されることができる。

0035

必要な場合には、マッハツェンダ変調器10は、第4電極パッド49d及び第5電極パッド49eを備えることなく、基板27上に設けられた終端抵抗を更に備えることができる。この終端抵抗は、第4配線導体47d及び第5配線導体47eの間に接続される。

0036

図2は、図1に示されたマッハツェンダ変調器のための一実施例に係る構造を示す。図2の(a)部は、図1に示されたマッハツェンダ変調器のための一実施例に係る構造を示す平面図である。図2の(b)部は、図2の(a)部に示されたIIb−IIb線にそって取られた断面を示す。基板27の主面27aは、第1エリア27b、第2エリア27c及び第3エリア27dを有しており、第3エリア27dは第1エリア27bと第2エリア27cとの間に位置する。第3エリア27dは第1軸Ax1の方向に延在する。第1導電型半導体領域13は、基板27の主面27a上において第1軸Ax1の方向に延在する。第1導電型半導体領域13はストライプ形状を有し、また第1エリア27b及び第2エリア27cには無く第3エリア27d内において第1軸Ax1の方向に延在する。第1金属配線31は第1エリア27b上に延在すると共に、第2金属配線35は第2エリア27c上に延在する。マッハツェンダ変調器10では、第1半導体アーム15、第2半導体アーム17、第1合分波器39a、第2合分波器39b、第1導波路41a、及び第2導波路41bは、埋込領域43によって埋め込まれている。

0037

このマッハツェンダ変調器10によれば、第1金属配線31が第1エリア27b上に延在すると共に第2金属配線35が第2エリア27c上に延在する。また、第3エリア27d上の第1導電型半導体領域13は、第1軸Ax1の方向に延在するストライプ形状を有する。これ故に、第1金属配線31及び第2金属配線35と第1導電型半導体領域13との結合が低減される。したがって、マッハツェンダ変調器10の差動モードの伝送特性の低下を避けることができる。第1金属配線31と第2金属配線35との間隔DIは、第1導電型半導体領域13のストライプ幅WDより大きい。

0038

半導体素子の一例。
基板27:半絶縁性InP基板
第1導電型半導体領域13:Siドープのn型InP、厚さ1.0マイクロメートルメサ部におけるSiドープのn型InP領域の厚さ0.5マイクロメートル。
活性層29a:AlGaInAs系半導体量子井戸構造、厚さ0.5マイクロメートル。
第2導電型半導体層29b:Znドープのp型InP、厚さ1.0マイクロメートル。
埋込領域43:BCB樹脂
電極(19、20、31、35):Au、厚さ5マイクロメートル。
幅W1:250マイクロメートル。
幅W2:125マイクロメートル。
幅W3:50マイクロメートル。
幅W4:100マイクロメートル。
幅W5:5マイクロメートル。

0039

再び図1を参照すると、GND電極のための接続構造は、接続構造45aに限定されることなく、他の構造を有することができる。

0040

GND電極のための接続構造45bを説明する。接続構造45bにおいては、第1GND電極23は、例えば第1導電型半導体領域13の第1部分13aに接続される。この構造では、GND電極を設けるために、第1導電型半導体領域13の全体にわたって、2つの半導体アーム、第1半導体アーム15と第2半導体アーム17との間隔を広げることを求められない。第2GND電極25は、例えば第1導電型半導体領域13の第1部分13aに接続されることができる。

0041

GND電極のための接続構造45cを説明する。接続構造45cにおいては、第1GND電極23及び第2GND電極25は、第1導電型半導体領域13の第2部分13bに接続される。この構造では、GND電極を設けるために、第1半導体アーム15と第1導電型半導体領域13の一縁との間の第1部分13aの幅、及び第2半導体アーム17と第1導電型半導体領域13の他縁との間の第3部分13cの幅を第1導電型半導体領域13の全体にわたって広げることを求められない。

0042

GND電極のための接続構造45dを説明する。接続構造45dにおいては、第1導電型半導体領域13の第1部分13aに延出部分13fが設けられる。この延出部分13fは、第1軸Ax1の方向に延在する一縁13d又は他縁13eから外側に突出する。第1GND電極23は、延出部分13fにおいて第1導電型半導体領域13に接続される。延出部分13fの外縁13gは、一縁13dに対して鈍角を成すことができる。第1GND電極23からの金属配線は、第1軸Ax1に対して鈍角を成す軸の方向に延出する。この金属配線は、第1金属配線31と第2金属配線35との間に位置する。延出部分13fをストライプ形状の第1導電型半導体領域13に追加することは、追加の電気抵抗を生じさせる。しかしながら、本実施例に係るマッハツェンダ変調器10では、2つのGND電極間に第1導電型半導体領域13の抵抗を付与するので、追加の電気抵抗を生じさせる延出部分13fは受入可能である。この構造では、GND電極を設けるために、第1導電型半導体領域13の全体にわたって、2つの第1半導体アーム15及び第2半導体アーム17の間隔を広げることを求められない。また、この構造では、GND電極を設けるために、2つの第1部分13a及び第3部分13cの幅を第1導電型半導体領域13の全体にわたって広げることを求められない。

0043

図3は、本実施形態に係るマッハツェンダ変調器を含む光集積素子を模式的に示す図面である。この実施例の光集積素子51は、4つのマッハツェンダ変調器11a〜11dを含む。マッハツェンダ変調器11a〜11dの各々は、マッハツェンダ変調器10と実質的に同じ構造を有することができる。

0044

光集積素子51は、第1軸Ax1の方向に延在する第1エッジ51a及び第2エッジ51bと、第2軸Ax2の方向に延在する第3エッジ51c及び第4エッジ51dとを備える。本実施例では、第1エッジ51aには、変調されるべき光を受ける入力ポート51eが設けられ、第4エッジ51dには、変調された光を送出する出力ポート51fが設けられる。入力ポート51eからの入力光LINは、分岐器を介してマッハツェンダ変調器11a〜11dの各々に到達する。第3エッジ51cには、光変調のための電気信号MS1〜MS4を受けるパッド53a〜53dが位置する。電気信号MS1〜MS4は、それぞれ、パッド53a〜53dからS−G−S構造の金属配線群SGSを介してマッハツェンダ変調器11a〜11dの電極の一端に伝えられる。本実施例では、金属配線群SGSは、一又は複数の直線部分LNと、該直線部分LNを接続する屈曲部BTとを含む。多くの光集積素子では、マッハツェンダ変調器に変調信号を伝える金属配線は、不可避的に屈曲する。屈曲部BTは、該部分における電気信号の反射により、変調信号に同相成分を増加させることがある。マッハツェンダ変調器11a〜11dは、入力ポート51eからの光を電気信号MS1〜MS4に応じて変調して、それぞれ、光信号ML1〜ML4を生成する。これらの光信号ML1〜ML4は、合波器を介して合波されて出力ポート51fに到達する。出力ポート51fからは、出力光LOUTが提供される。第1エッジ51a及び第2エッジ51bには、終端抵抗に接続されるパッド55a〜55dが位置する。パッド55a〜55dには、それぞれ、終端抵抗57a〜57dに接続される。この接続のためには、本実施例では、接続のためにボンディングワイヤが用いられる。

0045

図4は、本実施形態に係るマッハツェンダ変調器を含む光通信装置を模式的に示す図面である。光通信装置61は、一又は複数のマッハツェンダ変調器を含む光集積素子51と、光集積素子51を収容するハウジング63と、駆動回路65とを備える。ハウジング63には、入力光ファイバFIN及び出力光ファイバFOUTが接続される。入力光ファイバFIN(入力光LIN)は、コリメートレンズ67a、ミラー67b及びコリメートレンズ67cを介して入力ポート51eに結合される。出力ポート51f(出力光LOUT)は、コリメートレンズ67d、及びコリメートレンズ67eを介して出力光ファイバFOUTに結合される。ハウジング63は、RF入力信号を受ける。RF入力信号RFは、中継基板69上の駆動回路65を介して光集積素子51に印加される。

0046

図5は、本実施例に係るマッハツェンダ変調器のアーム導波路及び金属配線の配置を示す。図5の(c)部及び(d)部は、図5の(a)部及び(b)部に対比すると理解できるように、第1電極19は、第1半導体アーム15に一方の差動駆動信号を印加する第1金属配線として第1半導体アーム15を延在することができ、第2電極20は、第2半導体アーム17に他方の差動駆動信号を印加する第2金属配線として第2半導体アーム17を延在する。図5の(c)部及び(d)部に示されるマッハツェンダ変調器では、図5の(a)部及び(b)部と同様に、マッハツェンダ変調器の一端部において、第1導電型半導体領域13には第1GND電極23が接続されており、マッハツェンダ変調器の他端部において、第1導電型半導体領域13には第2GND電極25が接続されている。

0047

次いで、差動駆動の技術的意義を説明する。マッハツェンダ型の光変調器(MZI)は、2本の光導波路が対を成す構成を有する。これらの光導波路を駆動する方式には、単相駆動方式及び差動駆動方式がある。単相駆動方式は、光導波路対片方の光導波路のみに変調電気信号を印加する。特許文献1の図2に示される変調器は、この単相駆動方式により駆動される。差動駆動方式は、光導波路対の両方の光導波路に互いに逆相の電気信号を印加する。特許文献1の図6、7及び8に示される変調器は、差動駆動方式により駆動される。差動駆動方式では、駆動信号のコモンモードが、変調器からの光信号に劣化を引き起こす。コモンモードは、駆動回路自身において発生することに加えて、駆動回路と変調器との間の中継基板、さらには、光集積素子上の差動信号用伝送路における幾何学的な対称性崩れる配線曲がり部においても発生する。

0048

図6は、特許文献1の図7に記載された変調器の構造、等価回路及び特性を示す。図6の(a)部は、特許文献1に記載された変調器を模式的に示す平面図である。この図面に示されるように、一対のアーム導波路は一対の信号線(+S、−S)によって駆動される。これらの信号線(+S、−S)の外側に信号線(+S、−S)に並んで一対のGND配線(G、G)が延在している。2本のアーム導波路に共通にありこれらのアーム導波路を接続する導電性半導体層COMには金属配線が接続されていない。図6の(b)部は、図6の(a)部のVIb−VIb線に沿ってとられた断面を示す。変調器の断面において、信号線及びGND線の配列は、G−S−S−G構造を有する。図6の(c)部は、特許文献1に記載された変調器の等価回路を示す図面である。この等価回路は、発明者によって作成されたものである。発明者は、この等価回路を用いてEE透過特性をシミュレーションにより求めた。図6の(d)部は、このEE透過特性を示す。EE透過特性の周波数応答において、周期的な落ち込みが見られる。このような傾向は、E/O変調波の周波数応答にも見られる。

0049

実際に測定する際には、実装された変調器チップにおいて、GSSG差動伝送路の左端と右端にそれぞれ高周波プローブ(GSSG配置のプローブ針を備える)を当てて、ベクトルネットワークアナライザを用いてこの二つの高周波プローブ間の小信号の透過特性(一方の高周波プローブからチップに入力した高周波信号電圧振幅と、他方の高周波プローブから出てくる高周波信号の電圧振幅との差分)として、特性Sdd21を測る。図6の(d)部は、シミュレーションにより求めた特性Sdd21を表し、横軸が高周波信号の周波数縦軸が透過特性である。図6の(d)部には、特許文献1の図10にも対応する落ち込みが現れている。このような周波数特性は、伝送品質上の問題となるので、好ましくない。この悪い特性は、発明者の解析によれば、100マイクロメートル程度の外側のGND線路のAC電位が不安定となることに起因する。

0050

差動駆動による変調器において、アーム導波路に加わる電気信号に差動成分だけでなくコモンモード成分も含まれる。このコモンモード成分は、上記の変調器の終端において反射して、電気信号の入力側に戻ってくる。反射されたコモンモード成分(反射波)は、GNDのための金属配線上をほとんど減衰せず伝搬して、駆動回路に到達する。反射波は、駆動回路の動作を不安定にして、駆動回路からの信号の波形を劣化させる可能性がある。

0051

この信号劣化を避けるには、変調器の終端抵抗からのコモンモード成分の反射波を十分に抑える必要がある。このためには、発明者の検討によれば、差動線路間の結合により25オームより高くなるコモンモードの特性インピーダンスが抵抗値と一致する終端構造の追加が有効であって、GNDが、電位を安定できる程度の大面積であることが好ましい。図6の(c)部の等価回路では、特性インピーダンスが互いに異なる差動モードとコモンモードとを終端する。しかし、この構造の作製は、高い難易度部品数の増加、更には実装面負荷(接続のためのワイヤの増加)といった不具合を伴う。

0052

図7は、簡易的な終端構造、コモンモードの伝搬損失特性、及び反射特性を示す。図7の(a)部を参照すると、簡易的な終端構造が示されている、この構造では、信号線路(S−S)を変調器チップ上の薄膜抵抗により接続する。この終端では、差動モードのみが適切に終端されて、コモンモードは終端側でオープンとなる。この構成では、終端抵抗チップの必要がなく、個々のGND線は1本のワイヤを介して接続される。この実装は比較的容易である一方で、特性面ででは限定的である。図7の(b)部及び(c)部を参照すると、コモンモードの伝搬損失特性、及び反射特性が示されている。これらの特性は、発明者によるモデルの作成と、そのモデルを用いたシミュレーションとによって得られたものである。伝搬損失特性を実際に測定する際には、変調器チップにおいて、G−S−S−G差動伝送路の左端と右端に高周波プローブを当てて、このプローブ間の小信号透過Scc21特性を測る。反射特性の測定では、変調器チップにおいて、G−S−S−G差動伝送路の左端に高周波プローブを当てて、このプローブ間の小信号反射特性、Scc11を測る。コモンモードでは、図7の(c)部に示される反射特性に示される差動モードと異なり、周期的な落ち込みは無い。コモンモードの伝搬損失が低いので、終端からの反射波は変調器中をほとんど減衰せずに入力側に戻る。これ故に、図7の(c)部に示される反射率は高くなる。

0053

発明者は、図6及び図7に示されるような等価回路における不具合を解消することを検討した。この検討において、信号を伝搬する差動モードの伝搬損失は増やさずにコモンモードのみの伝搬損失を増すという知見に到達した。コモンモードの伝搬損失を増すことによって、終端からの反射波の大小に関係なく、駆動回路へ達する戻り反射波が低減される。主にコモンモードのみの伝搬損失を高められる構造のために、コモンモードのリターンパスを特定した。

0054

このような知見に基づき、本実施形態に係るマッハツェンダ変調器の構造に到達した。この構造では、金属に比べて抵抗率の高い導体n型半導体またはp型半導体)をコモンモードのリターンパス上に適用し、また電位が不安定となる外側のGND線路を用いない。図8は、マッハツェンダ変調器を含む光通信装置のいくつかの実施例に係る等価回路を示す図面である。図8を参照すると、光通信装置の実施例に係る等価回路が示されている。等価回路においては、必要な場合には、理解を容易にするために図1の参照符合が用いられると共に、煩雑さを避けるためにマッハツェンダ変調器内の詳細な図示を控えている。

0055

図9の(a)部及び(b)部は、それぞれ、図8に示される等価回路を基本モデルとして用いて発明者によって行われたシミュレーションにおける伝搬特性及び反射特性を示す。図8に示されるモデルは、変調器チップ上には終端抵抗を設けず、終端抵抗キャリアを変調器チップと同じキャリア上に実装する形態に対応している。変調器チップを終端抵抗チップに接続するワイヤWIRESが必要であり、これは追加の寄生インダクタンスを生じさせる。マッハツェンダ変調器はS−G−S構造を有する。図9の(a)部の伝搬特性においては、信号源(駆動回路DRV)からの印加信号が高い周波数になるにつれて、損失が徐々に増加する。図9の(b)部の反射特性においては、信号源(駆動回路DRV)からの印加信号が高い周波数になるにつれて、全体として反射が低くなる傾向にある。

0056

コモンモードのリターンパス上に金属に比べて抵抗率の高い半導体を適用すると共に、不安定な電位の原因となる外側のGND線路を用いない。これ故に、図9の(c)部に示される差動EEモードの反射特性では、図6の(d)部に示されるような、透過特性における周期的な落ち込みが回避される。

0057

図8において、終端構造の一例を示したが、SGS構造に適用できる終端構造はこれに限定されることなく、本実施形態に係るマッハツェンダ変調器に図10に示される終端構造を適用してもよい。これは、本実施形態に係るマッハツェンダ変調器に有効で簡便な終端構造である。図10に示される終端構造では、SGS構造の終端のために薄膜抵抗を変調器チップ上に設けて、差動モードに対して抵抗終端を行う。これ故に、コモンモードに対しては抵抗を設けず終端されている。信号源からS−G−S構造の伝送路が、マッハツェンダ変調器の一端において一対のアーム導波路及び一方のGND電極に接続される。マッハツェンダ変調器の他端では、一対のアーム導波路は、変調器チップ上の終端抵抗Rを介して接続され、他方のGND電極はパッドに引き出されてワイヤWIREを介して接地される。終端抵抗Rは、半導体素子として提供されるマッハツェンダ変調器のための基板上に薄膜抵抗として形成される。この薄膜抵抗は、例えばNiCrとして作製されることができ、例えば75Ω〜100Ω程度の値を有することができる。一方のGND電極は他方のGND電極から別個に設けられるので、コモンモードの伝搬損失が大きくできる。終端部において生成される反射波があるとき、この反射波は、マッハツェンダ変調器の他端から一端まで伝搬する際に減衰しながら逆方向に進行する。この故に、反射率の振幅は、マッハツェンダ変調器の一端において小さくなっている。この結果、駆動回路は、戻り同相反射波に攪乱されることなく安定に動作し、駆動回路からの信号の波形劣化が抑えられることができる。

0058

好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。

0059

以上説明したように、本実施の形態によれば、同相成分の反射の影響を低減できるマッハツェンダ変調器が提供される。

0060

10…マッハツェンダ変調器、13…第1導電型半導体領域、15…第1半導体アーム、17…第2半導体アーム、19…第1電極、20…第2電極、23…第1GND電極、25…第2GND電極、27…基板、Ax1…第1軸。

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