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技術 複合積層状生地

出願人 株式会社ADEKA
発明者 猿田純一石川朋宏
出願日 2014年8月19日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2014-166473
公開日 2016年3月31日 (4年10ヶ月経過) 公開番号 2016-041055
状態 未査定
技術分野 ベイカリー製品及びその製造方法
主要キーワード ザラメ状 外生地 複合生地 生地部分 パイ菓子 上掛け 層状生地 耳部分
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年3月31日)のものです。
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課題

表面が均質且つ平滑な優れた外観であり、流通保管時二次加工の際の損壊が防止された層状ベーカリー製品を、簡単な方法で安定して得ることができる積層状生地、及び、該特徴を有する層状ベーカリー製品を提供すること。

解決手段

下記の生地(A)を上掛け生地、生地(B)を内生地とした複合積層状生地、及び該複合積層状生地を成形後加熱処理した層状ベーカリー製品。(A)イーストを含有する非積層状生地(B)積層状生地

概要

背景

パイデニッシュクロワッサン等の層状ベーカリー製品を製造する際に、その表面は薄皮が部分的に浮いた形になるため流通保管時損壊が発生しやすく、また、フィリング材を挟んだり注入したりする際にナイフ切れ目を入れる場合等、2次加工の際には層構造の損壊によるが多く発生する問題が発生する。
このような問題に対し、一般的にはマルトース粉末ブドウ糖粉末などの粉末状の糖類を生地表面に付着させてから焼成したり、あるいは焼成前生地表面に塗り艶出し剤などを塗布してから焼成することが行われる。また焼成後にその表面にアイシングチョコレートコーティングすることも行われる。さらにはロールイン油脂融点の高い油脂を使用することも行われる。
粉末状の糖類を生地表面に付着させてから焼成する方法は、粉末状の糖類が焼成時に溶融し、カラメル化することで、ごく薄いカラメル化層を生成させるものである。

しかし、この方法では、ある程度の損壊防止効果は見られるが、フィリング材を挟んだり注入したりする際にナイフで切れ目を入れる場合等、2次加工の際の損壊防止にはほとんど効果はない。また、成型後の生地に粉末状の糖類を振りかけるために展板を汚してしまう問題や、焼成温度が低い場合や付着量が少ない場合には、連続したカラメル化層が生成せず、白色のまま残存してしまったり、ザラメ状斑点を形成してしまうなどの問題があった。また、粉末状の糖類は生地への付着性が低いため、焼成時の生地の膨張によって剥がれ落ちたりする問題もあった。そのため、表面に水を塗ってから粉末の糖をふりかけたり、粉末を振りかけたのちに水をスプレーしたりするが、粉末状の糖類はダマになりやすく、その場合カラメル化層は不均一になり、表面が粗面でのないものになってしまう。また、そのような場合、層状ベーカリー製品の浮き自体も不均一になってしまうことさえあった。

これらの問題に対処するために、例えば、油脂層被覆された比較的低温度の焼成温度で溶融する糖類を使用する方法(例えば特許文献1参照)が提案されているが、損壊防止効果の向上にはほとんど効果はなく、また、食感がやや粘ついた食感となるという問題に加え、着色がやや淡く艶のない表面になりやすいという問題もあった。
焼成前生地表面に塗り卵や艶出し剤などを塗布してから焼成する方法は、ごく薄いタンパク質層を生成させるものである。

しかし、この方法では、均質に塗布することが難しいことに加え、成型後の生地から垂下した水溶液が展板を汚してしまう問題や、生成層カラメル層に比べて柔軟性を有するため2次加工時の損壊防止には一定の効果は見られるが、若干の苦味感じたり、粘りのある食感を感じてしまうなどの問題もあった。

そのため、プルランキサンタンガム等の増粘多糖類を含有する水溶液を塗布してから焼成する方法(例えば特許文献2参照)、あるいは表面にアルカリ液を塗布してから焼成する方法(例えば特許文献3参照)等により、カラメル層以外の層を形成させる方法が提案されている。

しかし、特許文献2に記載の方法は、垂下防止には一定の効果があるが、損壊防止効果が出るまでの濃厚溶液を使用すると食感がねちゃついたりひきのある食感になってしまう問題があった。また、特許文献3に記載の方法は、表面を強制的にアルカリ糊化することで、プレツエル状の強固な表面とするものであるが、流通保管時の損壊防止には効果があるが、2次加工時には逆に脆いために屑がより多く発生してしまうという問題があった。またアルカリ処理によりその食味や着色が特徴的にすぎ、また食感も硬くなりすぎるという問題もあった。

焼成後にその表面にアイシングやグレーズあるいはチョコレートをコーティングする方法は、たしかに層状構造の損壊防止には多大な効果はあるが、層状ベーカリー製品の口当たりや食味自体を変えてしまうものである。また、アイシングやチョコレートは高価であること、溶解保持や均質なコーティングが必要など作業性の面で問題が多く、また、2次加工時にこれらのアイシングやチョコレートは脆い性質がある上にそれ自体が層状ベーカリー製品から剥離し屑になってしまう問題もある。さらにチョコレートは融けやすく、アイシングやグレーズは吸湿しやすいなど、保存性の面でおおきな問題を生じてしまう。

ロールイン油脂に融点の高い油脂を使用する方法は、層構造に高融点の油脂を浸透させることで層構造を強化するものである。
しかし、この方法であると脂っこい口溶けの悪い食感となってしまう問題がある。
そのため、ロールイン油脂として、逆に融点の低い油脂を使用する方法、糊化澱粉を含有するロールイン油脂を使用する方法(例えば特許文献4参照)、高水分のロールイン油脂を使用する方法(例えば特許文献5参照)、粉粒状ゼラチンを含有するロールイン油脂を使用する方法(例えば特許文献6参照)などが提案されている。

しかしロールイン油脂として融点の低い油脂を使用する方法は層状ベーカリー製品の内相パン目になったり食感がソフトなものになってしまうという問題があり、糊化澱粉を含有するロールイン油脂を使用する方法は生地伸展性が悪化し、また、火どおりが悪くねちゃついた食感になりやすいという問題があり、高水分のロールイン油脂を使用する方法は焼成時間が長くなり、また、火どおりが悪化する問題や、層状ベーカリー製品の内相がパン目になったり食感がソフトなものになってしまうという問題があり、粉粒状ゼラチンを含有するロールイン油脂を使用する方法は十分な損壊防止効果を得るためには多量のゼラチンの配合を必要としてしまう問題があった。

一方、層状ベーカリー製品の製造の際にその表面に他のベーカリー生地を付着させた複合生地を使用することが行われている。例えばパイ生地ケーキ生地を貼り付けて焼成した複合パイ菓子(例えば特許文献7参照)、積層状生地の上面に薄板状の餅生地積載して焼成した層状ベーカリー製品(例えば特許文献8参照)などが提案されている。

しかし、特許文献7に記載の複合パイ菓子は、ケーキ生地やパイ生地自体の損壊は防止されるが、パイ生地とケーキ生地は結着性が極めて悪いためケーキ生地部分がそのまま剥離してしまうという問題に加え、パイ部分とケーキ部分の食感の差が大きすぎ、パイ菓子としての食感が楽しめないという問題があり、特許文献8に記載の層状ベーカリー製品は表面にやや厚い層が形成され食感が硬くなってしまうことに加え、餅様生地として無糖生地を使用した場合は焼色が極めてつきにくく、糖類を含む生地を使用した場合は焼色が濃色となってしまうなど焼色が制御しにくいという問題があった。

このように、表面が均質且つ平滑な優れた外観であり、流通保管時や二次加工の際の損壊が防止された層状ベーカリー製品を、簡単な方法で安定して製造することのできる製造方法は得られていなかった。

概要

表面が均質且つ平滑な優れた外観であり、流通保管時や二次加工の際の損壊が防止された層状ベーカリー製品を、簡単な方法で安定して得ることができる積層状生地、及び、該特徴を有する層状ベーカリー製品を提供すること。下記の生地(A)を上掛け生地、生地(B)を内生地とした複合積層状生地、及び該複合積層状生地を成形後加熱処理した層状ベーカリー製品。(A)イーストを含有する非積層状生地(B)積層状生地なし

目的

本発明の目的は、表面が均質且つ平滑な優れた外観であり、流通保管時や二次加工の際の損壊が防止された層状ベーカリー製品を、簡単な方法で安定して製造することのできる積層状生地、該特徴を有する層状ベーカリー製品、及び該特徴を有する層状ベーカリー製品の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記の生地(A)を上掛け生地、生地(B)を内生地とした複合積層状生地。(A)イーストを含有する非積層状生地(B)積層状生地

請求項2

(B)積層状生地が、(A)イーストを含有する非積層状生地にロールイン油脂ロールインすることで得られた生地であることを特徴とする、請求項1に記載の複合積層状生地。

請求項3

請求項1又は2に記載の複合積層状生地を成形後加熱処理した層状ベーカリー製品

請求項4

上記成形がクロワッサン成形であることを特徴とする請求項3に記載の層状ベーカリー製品。

請求項5

下記の生地(A)を上掛け生地、生地(B)を内生地とした複合積層状生地を成形後加熱処理することを特徴とする層状ベーカリー製品の製造方法。(A)イーストを含有する非積層状生地(B)積層状生地

技術分野

0001

本発明は、(A)イーストを含有する非積層状生地上掛け生地、(B)積層状生地を内生地としたことを特徴とする複合積層状生地、及び該複合積層状生地を成形後加熱処理した層状ベーカリー製品に関する。

背景技術

0002

パイデニッシュクロワッサン等の層状ベーカリー製品を製造する際に、その表面は薄皮が部分的に浮いた形になるため流通保管時損壊が発生しやすく、また、フィリング材を挟んだり注入したりする際にナイフ切れ目を入れる場合等、2次加工の際には層構造の損壊によるが多く発生する問題が発生する。
このような問題に対し、一般的にはマルトース粉末ブドウ糖粉末などの粉末状の糖類を生地表面に付着させてから焼成したり、あるいは焼成前生地表面に塗り艶出し剤などを塗布してから焼成することが行われる。また焼成後にその表面にアイシングチョコレートコーティングすることも行われる。さらにはロールイン油脂融点の高い油脂を使用することも行われる。
粉末状の糖類を生地表面に付着させてから焼成する方法は、粉末状の糖類が焼成時に溶融し、カラメル化することで、ごく薄いカラメル化層を生成させるものである。

0003

しかし、この方法では、ある程度の損壊防止効果は見られるが、フィリング材を挟んだり注入したりする際にナイフで切れ目を入れる場合等、2次加工の際の損壊防止にはほとんど効果はない。また、成型後の生地に粉末状の糖類を振りかけるために展板を汚してしまう問題や、焼成温度が低い場合や付着量が少ない場合には、連続したカラメル化層が生成せず、白色のまま残存してしまったり、ザラメ状斑点を形成してしまうなどの問題があった。また、粉末状の糖類は生地への付着性が低いため、焼成時の生地の膨張によって剥がれ落ちたりする問題もあった。そのため、表面に水を塗ってから粉末の糖をふりかけたり、粉末を振りかけたのちに水をスプレーしたりするが、粉末状の糖類はダマになりやすく、その場合カラメル化層は不均一になり、表面が粗面でのないものになってしまう。また、そのような場合、層状ベーカリー製品の浮き自体も不均一になってしまうことさえあった。

0004

これらの問題に対処するために、例えば、油脂層被覆された比較的低温度の焼成温度で溶融する糖類を使用する方法(例えば特許文献1参照)が提案されているが、損壊防止効果の向上にはほとんど効果はなく、また、食感がやや粘ついた食感となるという問題に加え、着色がやや淡く艶のない表面になりやすいという問題もあった。
焼成前生地表面に塗り卵や艶出し剤などを塗布してから焼成する方法は、ごく薄いタンパク質層を生成させるものである。

0005

しかし、この方法では、均質に塗布することが難しいことに加え、成型後の生地から垂下した水溶液が展板を汚してしまう問題や、生成層カラメル層に比べて柔軟性を有するため2次加工時の損壊防止には一定の効果は見られるが、若干の苦味感じたり、粘りのある食感を感じてしまうなどの問題もあった。

0006

そのため、プルランキサンタンガム等の増粘多糖類を含有する水溶液を塗布してから焼成する方法(例えば特許文献2参照)、あるいは表面にアルカリ液を塗布してから焼成する方法(例えば特許文献3参照)等により、カラメル層以外の層を形成させる方法が提案されている。

0007

しかし、特許文献2に記載の方法は、垂下防止には一定の効果があるが、損壊防止効果が出るまでの濃厚溶液を使用すると食感がねちゃついたりひきのある食感になってしまう問題があった。また、特許文献3に記載の方法は、表面を強制的にアルカリ糊化することで、プレツエル状の強固な表面とするものであるが、流通保管時の損壊防止には効果があるが、2次加工時には逆に脆いために屑がより多く発生してしまうという問題があった。またアルカリ処理によりその食味や着色が特徴的にすぎ、また食感も硬くなりすぎるという問題もあった。

0008

焼成後にその表面にアイシングやグレーズあるいはチョコレートをコーティングする方法は、たしかに層状構造の損壊防止には多大な効果はあるが、層状ベーカリー製品の口当たりや食味自体を変えてしまうものである。また、アイシングやチョコレートは高価であること、溶解保持や均質なコーティングが必要など作業性の面で問題が多く、また、2次加工時にこれらのアイシングやチョコレートは脆い性質がある上にそれ自体が層状ベーカリー製品から剥離し屑になってしまう問題もある。さらにチョコレートは融けやすく、アイシングやグレーズは吸湿しやすいなど、保存性の面でおおきな問題を生じてしまう。

0009

ロールイン油脂に融点の高い油脂を使用する方法は、層構造に高融点の油脂を浸透させることで層構造を強化するものである。
しかし、この方法であると脂っこい口溶けの悪い食感となってしまう問題がある。
そのため、ロールイン油脂として、逆に融点の低い油脂を使用する方法、糊化澱粉を含有するロールイン油脂を使用する方法(例えば特許文献4参照)、高水分のロールイン油脂を使用する方法(例えば特許文献5参照)、粉粒状ゼラチンを含有するロールイン油脂を使用する方法(例えば特許文献6参照)などが提案されている。

0010

しかしロールイン油脂として融点の低い油脂を使用する方法は層状ベーカリー製品の内相パン目になったり食感がソフトなものになってしまうという問題があり、糊化澱粉を含有するロールイン油脂を使用する方法は生地伸展性が悪化し、また、火どおりが悪くねちゃついた食感になりやすいという問題があり、高水分のロールイン油脂を使用する方法は焼成時間が長くなり、また、火どおりが悪化する問題や、層状ベーカリー製品の内相がパン目になったり食感がソフトなものになってしまうという問題があり、粉粒状ゼラチンを含有するロールイン油脂を使用する方法は十分な損壊防止効果を得るためには多量のゼラチンの配合を必要としてしまう問題があった。

0011

一方、層状ベーカリー製品の製造の際にその表面に他のベーカリー生地を付着させた複合生地を使用することが行われている。例えばパイ生地ケーキ生地を貼り付けて焼成した複合パイ菓子(例えば特許文献7参照)、積層状生地の上面に薄板状の餅生地積載して焼成した層状ベーカリー製品(例えば特許文献8参照)などが提案されている。

0012

しかし、特許文献7に記載の複合パイ菓子は、ケーキ生地やパイ生地自体の損壊は防止されるが、パイ生地とケーキ生地は結着性が極めて悪いためケーキ生地部分がそのまま剥離してしまうという問題に加え、パイ部分とケーキ部分の食感の差が大きすぎ、パイ菓子としての食感が楽しめないという問題があり、特許文献8に記載の層状ベーカリー製品は表面にやや厚い層が形成され食感が硬くなってしまうことに加え、餅様生地として無糖生地を使用した場合は焼色が極めてつきにくく、糖類を含む生地を使用した場合は焼色が濃色となってしまうなど焼色が制御しにくいという問題があった。

0013

このように、表面が均質且つ平滑な優れた外観であり、流通保管時や二次加工の際の損壊が防止された層状ベーカリー製品を、簡単な方法で安定して製造することのできる製造方法は得られていなかった。

先行技術

0014

特公平03−042867号公報
特開平04−287635号公報
特公昭58−032947号公報
特開2002−101810号公報
特開2002−272361号公報
特開2007−124910号公報
特開昭55−015724号公報
特開2012−100586号公報

発明が解決しようとする課題

0015

従って、本発明の目的は、表面が均質且つ平滑な優れた外観であり、流通保管時や二次加工の際の損壊が防止された層状ベーカリー製品を、簡単な方法で安定して製造することのできる積層状生地、該特徴を有する層状ベーカリー製品、及び該特徴を有する層状ベーカリー製品の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0016

本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、積層状生地表面に、該積層状生地のロールイン前の生地を上掛けして焼成することにより上記問題を解決可能であることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、下記の生地(A)を上掛け生地、生地(B)を内生地とした複合積層状生地を提供するものである。
(A)イーストを含有する非積層状生地
(B)積層状生地
また、本発明は、上記複合積層状生地を加熱処理してなる層状ベーカリー製品を提供するものである。
また、本発明は、上記層状ベーカリー製品の好ましい製造方法として、下記の生地(A)を上掛け生地、生地(B)を内生地とした複合積層状生地を成形後加熱処理することを特徴とする層状ベーカリー製品の製造方法を提供するものである。
(A)イーストを含有する非積層状生地
(B)積層状生地

発明の効果

0017

本発明の複合積層状生地を使用すれば、表面が均質且つ平滑な優れた外観であり、流通保管時や二次加工の際の損壊が防止された層状ベーカリー製品を、簡単な方法で安定して得ることができる。

0018

以下、本発明の複合積層状生地について好ましい実施形態に基づき詳述する。
本発明の複合積層状生地は、下記の生地(A)を上掛け生地、生地(B)を内生地とした複合積層状生地である。
(A)イーストを含有する非積層状生地
(B)積層状生地
なお、本発明において、上掛け生地とは、焼成時に、外観上直接見える側に配置される生地のことを指し、一方、内生地とは、焼成時に、上掛け生地の内側となって外観上直接見えない側に配置される生地のことを指す。

0019

先ず、本発明で使用する(A)イーストを含有する非積層状生地について述べる。
(A)イーストを含有する非積層状生地とは、小麦粉、水、及び、イーストを必須成分とし、必要に応じて小麦粉以外の穀粉、油脂、卵、粉乳食塩、糖類、呈味剤膨張剤等を加えて練り上げたドウであって、ロールイン油脂を含有しない生地であり、例えば、食パン生地菓子パン生地フランスパン生地、バラエティブレッド生地テーブルロール生地ハードロール生地、スイートロール生地、ブリオッシュ生地イングリッシュマフィン生地、グリッシーニ生地、シュトーレン生地、パネトーネ生地、ピタ生地、ナン生地、パニーニ生地、フォカッチャ生地などが挙げられる。また油脂をロールインする前のイーストパイ生地、デニッシュ生地クロワッサン生地イーストドーナツ生地タルト生地等についても使用することができる。

0020

本発明では上記(A)イーストを含有する非積層状生地として、伸展性が良好である点、外観、食感、及び内相が一体感がある層状ベーカリー製品が得られる点で、ロールイン油脂をロールインする前のパイ生地、デニッシュ生地、クロワッサン生地、ドーナツ生地、イーストドーナツ生地、タルト生地等のいずれかを使用することが好ましく、より好ましくはロールイン油脂をロールインする前のデニッシュ生地、又はクロワッサン生地を使用する。

0021

なお、上記(A)イーストを含有する非積層状生地の水分含量は、小麦粉100質量部に対し、好ましくは、水分が40〜70質量部、より好ましくは50〜65質量部とする。これは、この水分含量とすることで、良好な伸展性とすることができる。なお、上記水分には、小麦粉以外のその他の原材料に含まれる水分含量も併せて算出するものとする。

0022

なお、上記(A)イーストを含有する非積層状生地の油分含量は、小麦粉100質量部に対し、好ましくは、純油分として5〜40質量部、より好ましくは5〜10質量部とする。これは、この油分含量とすることで、良好な伸展性とすることができる。なお、上記油分には、小麦粉以外のその他の原材料に含まれる油分含量も併せて算出するものとする。

0023

なお、上記(A)イーストを含有する非積層状生地の糖分含量は、小麦粉100質量部に対し、好ましくは、糖分が固形分として5〜50質量部、より好ましくは8〜25質量部とする。これは、この糖分含量とすることで、焼色が良好で、均質且つ平滑な優れた表面であり、且つ、食感、風味に優れた層状ベーカリー製品を得ることができる。なお、上記糖分には、小麦粉以外のその他の原材料に含まれる糖分含量も併せて算出するものとする。

0024

なお、上記(A)イーストを含有する非積層状生地のイーストの含量は、小麦粉100質量部に対し、生イーストの場合は2〜10質量部、より好ましくは2〜6質量部、ドライトイーストの場合は0.2〜1質量部、より好ましくは0.2〜0.5質量部である。
なお、イーストとして発酵種を使用することももちろん可能である。

0025

次に本発明で使用する(B)積層状生地について述べる。
本発明で使用する(B)積層状生地とは、小麦粉主体のドウに対し、ロールイン油脂をロールインすることによって得られるものである。
(B)積層状生地で使用する上記小麦粉主体のドウとは、小麦粉に、水と、必要に応じて小麦粉以外の穀粉、油脂、卵、粉乳、食塩、糖類、呈味剤、イースト、膨張剤等を加えて練り上げたものであり、例えば、パイ生地、デニッシュ生地、クロワッサン生地、ドーナツ生地、イーストドーナツ生地、タルト生地等が挙げられる。本発明では、良好な層状構造を得ることができる点でイーストを含む、デニッシュ生地、クロワッサン生地、イーストドーナツ生地のいずれかであることが好ましい。なお上記生地名称はここではロールイン油脂をロールインする前の生地をさす。

0026

なお、上記小麦粉主体のドウの水分含量は、小麦粉100質量部に対し、好ましくは、水分が40〜80質量部、より好ましくは50〜65質量部とする。これは、この水分含量とすることで、ロールイン時の生地伸展性が良好であることに加え、内相が良好である層状ベーカリー製品とすることができる。なお、上記水分には、小麦粉以外のその他の原材料に含まれる水分含量も併せて算出するものとする。

0027

なお、上記小麦粉主体のドウの油分含量は、小麦粉100質量部に対し、好ましくは、純油分として5〜40質量部、より好ましくは5〜10質量部とする。これは、この油分含量とすることで、良好な伸展性とすることができる。なお、上記油分には、小麦粉以外のその他の原材料に含まれる油分含量も併せて算出するものとする。

0028

なお、上記小麦粉主体のドウの糖分含量は、小麦粉100質量部に対し、好ましくは、糖分が固形分として5〜50質量部、より好ましくは8〜25質量部とする。これは、この糖分含量とすることで、食感、風味に優れた層状ベーカリー製品とすることができる。なお、上記糖分には、小麦粉以外のその他の原材料に含まれる糖分含量も併せて算出するものとする。

0029

本発明で使用するロールイン油脂は、一般のパイやデニッシュ・ペストリー等の積層状生地の製造で使用するバター水中油型マーガリン油中水型マーガリン、ショートニング等の可塑性油脂組成物や、液状油流動状油脂、ペースト状油脂などを特に制限なく使用することができるが、ロールイン作業に適したシート状、ブロック状、あるいは小片状の一般的なロールイン用の可塑性油脂組成物を使用することが好ましい。

0030

上記可塑性油脂組成物に使用する原料の油脂としては、特に限定されないが、例えばパーム油パーム核油ヤシ油コーン油綿実油大豆油ナタネ油米油ヒマワリ油サフラワー油牛脂乳脂豚脂カカオ脂魚油鯨油等の各種植物油脂動物油脂並びにこれらを水素添加分別及びエステル交換から選択される1又は2以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。

0031

本発明においてはこれらの油脂を単独で用いることもでき、また2種以上を組み合わせて用いることもできる。さらに、本発明で使用する可塑性油脂組成物は、上記の原料油脂の他に、必要により、副原料として、水、糖類、糖アルコール類乳化剤、食塩、香料着色料酸化防止剤、各種呈味材料等を使用することができる。そして、原料油脂やその他の副原料を用いて常法に従い、シート状、ブロック状、あるいは小片状の可塑性油脂組成物とする。

0032

本発明で使用する(B)積層状生地とは、上記小麦粉主体のドウに対し、上記ロールイン油脂をロールインすることによって得られるものであるが、ここでロールイン油脂のロールイン量は、上記の小麦粉主体のドウ100質量部に対して、好ましくは5〜100質量部、より好ましくは15〜70質量部、さらに好ましくは30〜60質量部である。ロールイン油脂のロールイン量が5質量部よりも少ないと、得られる層状ベーカリー製品が層状構造を有さないものになるおそれがあるため好ましくなく、またロールイン油脂のロールイン量が100質量部よりも多いと、得られる層状ベーカリー製品の層状構造部分が脆く、損壊しやすくなってしまうおそれがあり、また、油っぽい食感となってしまう上に焼成時に油脂漏れが発生するおそれもある。

0033

また、(B)積層状生地の好ましい層数は3〜512層、より好ましくは16〜256層、さらに好ましくは16〜64層である。層数が3層よりも少ないと、得られる層状ベーカリー製品の層状構造部分が脆すぎて、損壊しやすくなってしまうおそれがあり、また、油っぽい食感となってしまう上に焼成時に油脂漏れが発生するおそれもある。また層数が512層よりも多いと、得られる層状ベーカリー製品が層状構造を有さないものになるおそれがある。

0034

上記ロールインの方法としては、折パイ方式であっても、練りパイ方式であってもよいが、より良好な食感と均質な層状構造を有する層状ベーカリー製品が得られる点で、シート状の可塑性油脂組成物を使用した折パイ方式で得られたものであることが好ましい。ここで使用するシート状の可塑性油脂組成物とは厚さ2〜30mmのもので、成形済みのものでもよいし、ブロック状の可塑性油脂組成物をバターポンプ等で送りだし、連続的に生地上にシート状に合わせていく方法によるものでもよい。

0035

本発明の複合積層状生地は、上記(A)イーストを含有する非積層状生地を上掛け生地、上記(B)積層状生地を内生地としたものである。なお、外生地として積層状生地、例えばパイ生地、デニッシュ生地、クロワッサン生地、デニッシュドーナツ生地等を使用すると、表面が均質且つ平滑な優れた外観の層状ベーカリー製品が得られず、また損壊防止効果も全く得られない。また、非積層状生地ではあるがイーストを含有しない生地、例えばケーキ生地、クッキー生地、マフィン生地、シュー生地等を使用すると、積層状生地との結着性が悪いためそれらの生地部分が剥離してしまいやすいことに加え、積層状生地部分との焼色や食感が解離してしまい一体感のない食感となってしまう。

0036

ここで上掛け生地と内生地との生地質量比は、前者:後者が好ましくは10:90〜70:30、より好ましくは15:85〜49:51、さらに好ましくは20:80〜40:60である。上掛け生地が10質量%未満であると、内生地を被う際に上掛け生地部分が薄くなりすぎ、加熱時に層状ベーカリー製品の表面を覆う層が薄くなりすぎるため、本発明の効果が得られにくい。また、70質量部を超えると、上掛け生地部分が厚くなりすぎ、その重量によって層状ベーカリー製品の体積が抑えられてしまうおそれがある。

0037

また、本発明では、上記(B)積層状生地が、上記(A)イーストを含有する非積層状生地にロールイン油脂をロールインすることで得られた生地であることが、一体感のある食感の層状ベーカリー製品を得ることができる点で好ましい。
とくに、上記(B)積層状生地の製造に使用する上記小麦粉を主体とするドウと、上記(A)イーストを含有する非積層状生地とが同一の生地であることが好ましい。
具体的には、イーストを含有する小麦粉主体のドウであって、ロールイン油脂を含有しない生地を製造し、この一部をそのまま(A)イーストを含有する非積層状生地とし、残余の生地にロールイン油脂をロールインすることで(B)積層状生地とする。

0038

ここで、上記(A)イーストを含有する非積層状生地を上掛け生地、上記(B)積層状生地を内生地とした複合積層状生地とする方法は、特に限定されるものではなく、例えば、最終圧延前の上記(B)積層状生地の上面に板状に成形した(A)イーストを含有する非積層状生地を積置する方法、また、手成形又は自動包餡機により、(A)イーストを含有する非積層状生地を外包材、(B)積層状生地を内包材として包餡する方法、さらには、ロールイン油脂が入らない耳部分が多くできるように部分的にロールイン油脂を折り込んだ部分積層状生地を、耳部分が上掛け生地、積層状生地部分が内生地となるように折り曲げる方法等が挙げられるが、端生地が出にくく、また、均質な内相の層状ベーカリー製品が得られる点で最終圧延前の上記(B)積層状生地の上面に板状に成形した(A)イーストを含有する非積層状生地を積置する方法が好ましい。

0039

また、(A)イーストを含有する非積層状生地は、複合させる前に2〜6回の空折りをしておくと、複合積層状生地とした際に、上掛け生地部分と内生地部分の伸展性が近似し、生地の縮み押さえられるため好ましい。

0040

また、積置する場合は、複合させる際に、(A)イーストを含有する非積層状生地及び/又は(B)積層状生地は冷凍されたものであってもよい。

0041

本発明の複合積層状生地の成形方法は、通常の層状ベーカリー製品の成型法と同一の方法を採ることができる。例えば上記複合積層状生地を最終圧延し、適当な大きさ且つ形状に切り出しあるいは打ち抜きを行ない、公知の各種の成形を行う。ただし、(A)イーストを含有する非積層状生地が表面に出ているような成型を行うことが必要である。また、十分な浮きを得ることが可能である点で積層状生地の断面が露出している成形であることが好ましい。

0042

このような本発明の好ましい成型方法としては、たとえばクロワッサン成形、ホーン成形、編み成形、ターンオーバー成形、ツイスト成形、ベアクロー成形、などが挙げられるが、手でもって直接食することが多いこと、曲面部分面積が多く損壊しやすいこと、さらには2次加工の用途に多く使用されることから、クロワッサン成形であることが好ましい。

0043

なお最終圧延後の上掛け生地の厚さは好ましくは1mm〜7mm、より好ましくは1〜5mm、さらに好ましくは1〜3mmである。1mm未満であると、表面が均質且つ平滑になりにくく、7mmを超えると膨張が阻害されて体積の小さな層状ベーカリー製品となってしまったり、つぶれた形状の層状ベーカリー製品になってしまう等、保型性が悪化するおそれがある。

0044

本発明の複合積層状生地は、上記成形後必要に応じ、解凍ホイロ、レスト等をとった後、加熱処理する。加熱方法としては焼成するのが一般的であるが、フライでもよく、また、フライと焼成を組み合わせてもよい。

0045

焼成する際は、通常、展板上あるいはコンベア上に積置するが、焼型に入れて焼成してもよい。焼成する際の温度は、通常の層状ベーカリー製品同様、好ましくは160℃〜250℃、より好ましくは170℃〜220℃である。160℃未満であると火どおりが悪く、焼成時間が延びてしまうことに加え、落ちが発生するおそれがある。また250℃を超えると、焦げを生じ、食味が悪く、また体積も劣ったものとなってしまうおそれがある。

0046

以上のようにして得られた本発明の層状ベーカリー製品は、表面が均質且つ平滑な優れた外観であり、流通保管時や二次加工の際の損壊が防止されている。
そのため、焼成後にナイフ等で切れ目を入れ、カスタードクリームホイップクリームジャム、チョコレートなどをフィリングしても層構造の損壊がないため商品価値が高い。

0047

以下に本発明の実施例等を挙げるが、本発明は以下の実施例等によって限定されるものではない。
〔実施例1〕
強力粉100質量部、イースト(水分:70質量%、油分:0質量%、糖分:14質量%)5質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖(水分:99質量%、油分:0質量%、糖分:1質量%)10質量部、食塩1.5質量部、脱脂粉乳(水分:4質量%、油分:1質量%、糖分:53質量%)2質量部、全卵(正味)(水分:76質量%、油分:10質量%、糖分:1質量%)5質量部、及び水57質量部をミキサーボウル投入し、たて型ミキサーにて低速3分、中速3分ミキシングし、ここに練込用ショートニング7質量部を投入し、更に低速3分中速5分ミキシングし、小麦粉100質量部に対する水分含量が64.5質量部、油分含量が純油分として7.5質量部、糖分含量が固形分として11.7質量部である、小麦粉主体のドウ(1)を得た。捏上げ温度は18℃であった。この小麦粉主体のドウ(1)を2つにわけ、フロアタイムを30分とった後、それぞれ5℃の冷蔵庫内リタードした。1時間後、一方のドウを取り出し、ロールイン油脂として、シート状の可塑性油脂組成物(マーガリン:油分含量80質量%)をドウに含まれる小麦粉100質量部に対し50質量部となる量を積置し、リバースシーターを用いて常法によりロールイン(3つ折り2回+4つ折り1回)し、縦300mm、横300mm、厚さ35mmに成形し、小麦粉主体のドウ100質量部に対しロールイン油脂を26.7質量部含み、層数が36層である積層状生地(1)を得た。

0048

上記小麦粉主体のドウ(1)を上掛け生地、上記積層状生地(1)を内生地とし、下記の方法で本発明の複合積層状生地及び層状ベーカリー製品を得た。
まず上記積層状生地(1)をリバースシーターを用いて20mmまで圧延した。この上面に小麦粉主体のドウ(1)を、リバースシーターを用いて4つ折り1回の空折りを行った後に積置し、上掛け生地:内生地=30:70の複合積層状生地(1)とした。この複合積層状生地(1)を更にリバースシーターを用いて厚さ3.5mmまで最終圧延を行ない、底辺130mm、高さ200mm(生地重量:60g)の2等辺三角形の生地を切り出し、積層状生地(1)部分が内側となるようにクロワッサン成形を行った。これを展板上に並べ、温度34℃相対湿度85%のホイロで60分発酵させた後、200℃に設定した固定オーブンで20分焼成し、クロワッサンである層状ベーカリー製品(1)を得た。
得られた層状ベーカリー製品(1)は、表面が均質且つ平滑な優れた外観であり、一体感のあるクロワッサンの良好な食感を呈するものであった。
また、ホイップクリームをフィリングするために上面にナイフで切れ目を入れたが層状構造の破壊による屑の発生はみられなかった。

0049

〔実施例2〕
上掛け生地:内生地=45:55に変更した以外は実施例1と同様にして複合積層状生地(2)、及び、層状ベーカリー製品(2)を得た。
得られた層状ベーカリー製品(2)は、表面が均質且つ平滑な優れた外観であり、やや上掛け生地部分が厚いものの一体感のあるクロワッサンの良好な食感を呈するものであった。
また、ホイップクリームをフィリングするために上面にナイフで切れ目を入れたが層状構造の破壊による屑の発生はみられなかった。

0050

〔実施例3〕
上掛け生地を下記の配合・製法で得られたスイートロール生地(小麦粉主体のドウ(2))に変更した以外は、実施例1と同様にして複合積層状生地(3)、及び、層状ベーカリー製品(3)を得た。
得られた層状ベーカリー製品(3)は、表面にやや波打ちが生じたが均質且つ平滑な優れた外観であり、上掛け生地部分の甘味がやや感じられるものの一体感のあるクロワッサンの良好な食感を呈するものであった。
また、ホイップクリームをフィリングするために上面にナイフで切れ目を入れた際、若干上掛け生地部分の剥離がみられたものの、層状構造の破壊による屑の発生はみられなかった。

0051

<スイートロール生地の配合・製法>
強力粉70質量部、薄力粉30質量部、上白糖(水分:99質量%、油分:0質量%、糖分:1質量%)20質量部、食塩1.3質量部、脱脂粉乳(水分:4質量%、油分:1質量%、糖分:53質量%)4質量部、全卵(正味)(水分:76質量%、油分:10質量%、糖分:1質量%)20質量部、イースト(水分:70質量%、油分:0質量%、糖分:14質量%)5質量部、イーストフード0.1質量部、水35質量部をミキサーボウルに入れ、たて型ミキサーを用い、低速3分、中速4分、高速1分ミキシングした後、練込用マーガリン(水分:17質量%、油分:80質量%、糖分:0質量%)10質量部を加えて更に低速2分、中速2分、高速4分ミキシングし、小麦粉100質量部に対する水分含量が55.8質量部、油分含量が純油分として10質量部、糖分含量が固形分として22.8質量部である、小麦粉主体のドウ(2)を得た。捏上げ温度は26℃であった。得られた小麦粉主体のドウ(2)はフロアタイムを30分とった後、5℃の冷蔵庫内でリタードした。

0052

〔実施例4〕
上掛け生地を下記の配合・製法で得られたフランスパン生地(小麦粉主体のドウ(3))に変更した以外は、実施例1と同様にして複合積層状生地(4)、及び、層状ベーカリー製品(4)を得た。
得られた層状ベーカリー製品(4)は、表面の焼色が若干薄いが均質且つ平滑な優れた外観であり、上掛け生地部分がやや硬く感じられるものの一体感のあるクロワッサンの良好な食感を呈するものであった。
また、ホイップクリームをフィリングするために上面にナイフで切れ目を入れた際、若干上掛け生地部分の剥離がみられたものの、層状構造の破壊による屑の発生はみられなかった。

0053

<フランスパン生地の配合・製法>
フランス粉100質量部、食塩2質量部、上白糖(水分:99質量%、油分:0質量%、糖分:1質量%)2質量部、脱脂粉乳(水分:4質量%、油分:1質量%、糖分:53質量%)4質量部、イースト(水分:70質量%、油分:0質量%、糖分:14質量%)1.5質量部、イーストフード0.1質量部、練込用マーガリン(水分:17質量%、油分:80質量%、糖分:0質量%)2質量部、水65質量部をミキサーボウルに入れ、たて型ミキサーを用い、低速3分、中速4分ミキシングし、小麦粉100質量部に対する水分含量が66.6質量部、油分含量が純油分として1.6質量部、糖分含量が固形分として4.3質量部である、小麦粉主体のドウ(3)を得た。捏上げ温度は18℃であった。得られた小麦粉主体のドウ(3)はフロアタイムを30分とった後、5℃の冷蔵庫内でリタードした。

実施例

0054

〔比較例1〕
上記積層状生地(1)を他の生地と複合化することなくそのまま使用して比較例の層状ベーカリー製品(クロワッサン)を製造した。すなわち、上記積層状生地(1)をリバースシーターを用いて厚さ3.5mmまで最終圧延を行ない、底辺130mm、高さ200mm(生地重量:60g)の2等辺三角形の生地を切り出し、クロワッサン成形を行った。これを展板上に並べ、温度34℃相対湿度85%のホイロで60分発酵させた後、200℃に設定した固定オーブンで20分焼成し、層状ベーカリー製品(5)を得た。
得られた層状ベーカリー製品(5)は、表面に気泡が見える、薄皮が部分的に浮いた形の通常のクロワッサンの外観であり、手で持った際に一部が剥がれた。
また、ホイップクリームをフィリングするために上面にナイフで切れ目を入れた際、層状構造の破壊による屑の発生が多く見られた。

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