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技術 クリーニング用組成物

出願人 バーサムマテリアルズユーエス,リミティドライアビリティカンパニー
発明者 リイ-チアマドゥカーバスカララオガウタムバナジーリウウェンダーアイピンウ稲岡誠二
出願日 2015年12月4日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2015-237884
公開日 2016年3月24日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2016-040382
状態 特許登録済
技術分野 洗浄性組成物 半導体の洗浄、乾燥
主要キーワード 接触穴 光感受性材料 多孔質誘電材料 低誘電率フィルム 絶縁能力 全誤差 向心力 誘電フィルム
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

パターニングされたマイクロエレクトロニクスデバイスからエッチング後及び/又はアッシュ後の銅含有残留物を除去するための組成物及び方法を提供する。

解決手段

除去用組成物は、水と、水混和性有機溶媒と、アミン化合物と、有機酸と、フッ化物イオン供給源を含む。当該組成物は、露出した低k誘電材料金属相互接続材料にダメージを与えることなく、マイクロエレクトロニクス・デバイスからエッチング後銅含有残留物を有効に除去する。

概要

背景

本発明の背景を、集積回路の製造に関係するクリーニングの用途での使用との関連で記載する。しかしあとで説明するように、本発明にはより広い用途があることを理解すべきである。

集積回路の製造では、処理中の集積回路用ウエハの表面に位置するシリコンガリウムヒ素ガラスの表面や、他の基材の表面に堆積又は成長させた薄膜に開口部その他の形状をエッチングせねばならないことがある。そのようなフィルムをエッチングするための現在の方法では、フィルムを化学的エッチング剤に曝露してフィルムの一部を除去する必要がある。フィルムのその部分を除去するのに用いる具体的なエッチング剤を何にするかは、そのフィルムの性質に依存する。例えば酸化物フィルムの場合には、エッチング剤としてフッ化水素酸が可能である。ポリシリコン・フィルムの場合には、それは一般に、フッ化水素酸か、硝酸酢酸の混合物になる。

フィルムの望む部分だけを確実に除去するには、フォトリソグラフィ法を利用して、コンピュータで描いたフォトマスクパターンをフィルムの表面に移す。マスクは、フィルムのうちで選択的に除去すべき領域を特定するのに役立つ。このパターンは、フォトレジスト材料を用いて形成される。フォトレジスト材料は、処理中の集積回路用ウエハの表面で薄膜となって広がる光感受性材料であり、フォト・マスクを通じて照射される高強度の照射光に曝露される。組成に応じて露出されたフォトレジスト材料又は露出されなかったフォトレジスト材料は、一般に現像液を用いて溶かすことにより、あるパターンが残る。そのパターンにより、選択した領域をエッチングする一方で、他の領域でのエッチングを阻止することが可能になる。例えばポジ型レジストは、エッチングの際にビアトレンチ接触穴などになるパターンを基材上に区画するマスキング材料として広く用いられてきた。

乾式エッチング法(例えばプラズマ・エッチング、反応性イオン・エッチング、イオンミリング)を利用して基材のフォトレジストで保護されていない領域を攻撃し、ビア、トレンチ、接触穴などを形成することがますます増えている。プラズマ・エッチング法の結果として、フォトレジスト、エッチング・ガス、エッチングされた材料の副産物が、基材上のエッチングされた開口部の周囲又は側壁残留物として堆積する。

このような乾式エッチング法では、一般に、レジスト・マスクを除去することも極めて難しい。例えば複雑な半導体デバイス(例えば、相互接続配線を形成する多数の層を有する先端DRAM論理デバイス)では、反応性イオン・エッチング(RIE)を利用して層間誘電体にビアを設け、1つのレベルのシリコン又はケイ化物又は金属配線を次のレベルの配線と接触させている。これらのビアは、一般に、Al、AlCu、Cu、Ti、TiN、Ta、TaN、シリコン、ケイ化物(例えばケイ化タングステンケイチタンケイ化コバルト)を露出させる。例えばRIE法では、関係する基材の表面に複雑な混合物を含む残留物が残る。その混合物には、例えば、再スパッタされた酸化物材料、エッチング・ガスに由来するポリマー材料、ビアを区画するのに用いたレジストからの有機材料が含まれる可能性がある。

それに加え、エッチング工程の終了後、フォトレジストとエッチング残留物をウエハの保護された領域から除去し、最終仕上げ操作をできるようにせねばならない。それは、プラズマ“アッシング灰化)”工程において適切なプラズマ・アッシング・ガスを用いて実行できる。それは、一般に高温(例えば200℃超)で起こる。アッシングによって有機残留物の大半は揮発性物質に変換されるが、基材上には無機残留物優勢に残される。そのような残留物は、一般に、基材の表面だけでなく、存在している可能性のあるビアの内壁にも残る。その結果、灰処理された基材は、接着性の強い残留物を基材から除去するため、一般に“液体剥離用組成物”と呼ばれるクリーニング用組成物で処理されることがしばしばある。金属回路に悪影響(例えば腐食させること、溶解させること、鈍くすること)を及ぼすことなくこの残留物を除去するための適切なクリーニング用組成物を見いだすことが難しいこともわかっている。残留物の完全な除去又は残留物の中性化ができないと、回路配線断線や、電気的抵抗の望ましくない増大が起こる可能性がある。

エッチング後残留物のクリーニングは、現在でも、低k誘電材料成功するための極めて重要な処理工程である。低k材料の誘電率は2.4未満であるため、化学的及び物理的な感受性が増大する(例えば化学的強度が低下するなど)。そのためより短い処理時間及び/又はより攻撃性の少ない化学物質が必要とされる。残念なことに、処理時間がより短いというのは、一般に攻撃性がより強い化学物質を意味するため、低k誘電材料と他の積層材料(例えば銅、エッチング停止材料など)に対して有害な効果が及ぶ可能性がある。したがって、選択性が非常に高い改良されたクリーニング用化学物質が望まれている。

従来の剥離用組成物として、例えば、米国特許第7,399,356号(Aoyama)、米国特許第6,755,989号(Wojtczak)、米国特許第7,250,391号(Kanno)、米国特許第7,723,280号(Brainard)、米国特許出願公開第2006/0016785号(Egbe)、米国特許出願公開第2006/0178282号(Suyama)、米国特許出願公開第2006/0237392号(Auger)、米国特許出願公開第2006/0270573号(Ikemoto)、米国特許出願公開第2007/0078073号(Auger)、米国特許出願公開第2009/0301996号(Visintin)が挙げられる。しかしエッチング残留物を除去するためのこのような従来の剥離用組成物には大きな欠点がある。例えば、その使用により、ビア穴の底部に露出した銅ワイヤが腐食する傾向がある。さらに、多孔質層間低k誘電材料が関係する場所では、従来の剥離用組成物が多孔質層間誘電材料をエッチングする場合や、従来の剥離用組成物が、穴の中に吸着されて誘電材料の誘電率kを増大させる成分を含んでいる場合がある。すると最終的なデバイスの性能にとって潜在的にマイナスの効果がある可能性がある。

米国特許第7,723,280号では、溶媒混合物エーテルを含んでいる。しかしエーテル溶媒は、低k層ダメージを与える可能性がある。エーテル溶媒は、特に多孔質低k誘電層侵入してその層の誘電率を増大させる可能性がある。したがってエーテル溶媒は、多孔質低k層を汚染させ、その絶縁能力に悪影響を与える可能性がある。それに加え、エーテル溶媒は、銅のエッチング速度に悪影響を与えてその速度を増大させる可能性がある。

概要

パターニングされたマイクロエレクトロニクス・デバイスからエッチング後及び/又はアッシュ後の銅含有残留物を除去するための組成物及び方法を提供する。除去用組成物は、水と、水混和性有機溶媒と、アミン化合物と、有機酸と、フッ化物イオン供給源を含む。当該組成物は、露出した低k誘電材料と金属相互接続材料にダメージを与えることなく、マイクロエレクトロニクス・デバイスからエッチング後銅含有残留物を有効に除去する。

目的

したがって、選択性が非常に高い改良されたクリーニング用化学物質が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

a)約15重量%〜約50重量%の水と、b)約10重量%〜約65重量%の水混和性有機溶媒と、c)少なくとも1種類のアルカノールアミン及びアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約50重量%のアミン化合物と、d)約1重量%〜約25重量%の有機酸と、e)約0.01重量%〜約8重量%のフッ化物イオン供給源とを含み、前記水混和性有機溶媒がエーテルではない、半導体基材から残留物を除去するのに有用な組成物

請求項2

ベンゾトリアゾールアミノ−ベンゾトリアゾール、L−アスコルビン酸没食子酸バニリンジエチルヒドロキシルアミン、及びそれらの混合物からなる群より選択される約0.1重量%〜約15重量%の腐食防止剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。

請求項3

前記水混和性有機溶媒が、プロピレングリコールグリセロールジメチルアセトアミドテトラヒドロフルフリルアルコールエチレングリコールヘキシレングリコール、及びそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。

請求項4

前記水混和性有機溶媒がジメチルアセトアミドである、請求項3に記載の組成物。

請求項5

前記水混和性有機溶媒がプロピレングリコールである、請求項3に記載の組成物。

請求項6

前記水混和性有機溶媒がグリセロールである、請求項3に記載の組成物。

請求項7

前記フッ化物イオン供給源が、フッ化アンモニウム及び第四級アンモニウム化合物からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。

請求項8

前記フッ化物イオン供給源がフッ化アンモニウムである、請求項7に記載の組成物。

請求項9

前記フッ化物イオン供給源が、フッ化テトラメチルアンモニウム及びフッ化テトラブチルアンモニウムからなる群より選択される第四級アンモニウム化合物である、請求項7に記載の組成物。

請求項10

前記アミン化合物が、N−メチルエタノールアミン(NMEA)、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミンモノイソプロパノールアミンジイソプロパノールアミントリイソプロパノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノエタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、トリエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、シクロヘキシルアミンジエタノール、及びそれらの混合物からなる群より選択されるアルカノールアミンである、請求項1に記載の組成物。

請求項11

前記アルカノールアミンがモノエタノールアミンである、請求項10に記載の組成物。

請求項12

前記アミン化合物がアミノプロピルモルホリンである、請求項10に記載の組成物。

請求項13

前記アミン化合物がトリエタノールアミンである、請求項10に記載の組成物。

請求項14

前記アミン化合物がトリエタノールアミンと2−(2−アミノエトキシ)エタノールの混合物である、請求項10に記載の組成物。

請求項15

a)約35重量%〜約50重量%の水と、b)約10重量%〜約30重量%の水混和性有機溶媒と、c)少なくとも1種類のアルカノールアミン及びアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約8重量%〜約50重量%のアミン化合物と、d)約6重量%〜約10重量%の有機酸と、e)約1重量%〜約8重量%のフッ化物イオン供給源とを含む、請求項1に記載の組成物。

請求項16

ある誘電率を有する多孔質誘電材料を含む半導体基材を請求項1に記載のクリーニング用組成物と接触させるステップと、前記半導体基材から前記クリーニング用組成物を洗浄するステップと、前記半導体基材を乾燥させるステップとを含み、前記多孔質誘電材料の誘電率が0.50を超えて増加しない、半導体基材から残留物を除去する方法。

請求項17

前記多孔質誘電材料の誘電率が0.25を超えて増加しない、請求項16に記載の方法。

請求項18

前記クリーニング用組成物が、4Å/分以下の銅エッチング速度を提供する、請求項16に記載の方法。

請求項19

a)約20重量%〜約84重量%の水と、b)エーテルではない約15重量%〜約40重量%の水混和性有機溶媒と、c)少なくとも1種類のアルカノールアミン及び少なくとも1種類のアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約5重量%のアミン化合物とを含む、クリーニング用組成物に添加される補充用組成物。

請求項20

約4重量%〜約35重量%のジエチルヒドロキシルアミンをさらに含み、前記水が前記補充用組成物の約20重量%〜約80重量%である、請求項19に記載の補充用組成物。

請求項21

半導体基材を、a)約15重量%〜約50重量%の水と、b)エーテルではない約10重量%〜約65重量%の水混和性有機溶媒と、c)少なくとも1種類のアルカノールアミン及び少なくとも1種類のアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約20重量%のアミン化合物と、d)約1重量%〜約25重量%の少なくとも1種類の有機酸と、e)約0.01重量%〜約8重量%のフッ化物イオン供給源とを含むクリーニング用組成物と接触させ、その結果として前記クリーニング用組成物の一部が失われる接触ステップと、前記クリーニング用組成物にa)約20重量%〜約84重量%の水と、b)エーテルではない約15重量%〜約40重量%の水混和性有機溶媒と、c)少なくとも1種類のアルカノールアミン及び少なくとも1種類のアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約5重量%のアミン化合物とを含む補充用組成物を添加するステップとを含む、半導体基材から望まない残留物を除去する方法。

請求項22

前記半導体基材から前記クリーニング用組成物を洗浄する洗浄ステップと、前記半導体基材を乾燥させる乾燥ステップとをさらに含み、前記半導体基材がある誘電率を有する多孔質誘電材料を含み、前記接触ステップ、前記洗浄ステップ及び前記乾燥ステップの後に、前記多孔質誘電材料の誘電率が0.50を超えて増加しない、請求項21に記載の方法。

請求項23

前記多孔質誘電材料の誘電率が0.25を超えて増加しない、請求項22に記載の方法。

請求項24

前記クリーニング用組成物が約1重量%〜約15重量%のジエチルヒドロキシルアミンをさらに含むことができ、前記補充用組成物が約4重量%〜約35重量%のジエチルヒドロキシルアミンをさらに含むことができ、前記水が前記補充用組成物の約20重量%〜約80重量%である、請求項21の方法。

請求項25

a)約15重量%〜約50重量%の水と、b)エーテルではない約10重量%〜約65重量%の水混和性有機溶媒と、c)少なくとも1種類のアルカノールアミン及びアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約50重量%のアミン化合物と、d)約1重量%〜約25重量%の有機酸と、e)約0.01重量%〜約8重量%のフッ化物イオン供給源と、f)任意選択で、ベンゾトリアゾール、アミノ−ベンゾトリアゾール、L−アスコルビン酸、没食子酸、バニリン、ジエチルヒドロキシルアミン、及びそれらの混合物からなる群より選択される約0.1重量%〜約15重量%の腐食防止剤とから本質的になる、半導体基材から残留物を除去するのに有用な組成物。

請求項26

前記水混和性有機溶媒が、プロピレングリコール、グリセロール、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、及びそれらの混合物からなる群より選択される、請求項25に記載の組成物。

請求項27

前記水混和性有機溶媒がジメチルアセトアミドである、請求項26に記載の組成物。

請求項28

前記水混和性有機溶媒がプロピレングリコールである、請求項26に記載の組成物。

請求項29

前記水混和性有機溶媒がグリセロールである、請求項26に記載の組成物。

請求項30

前記フッ化物イオン供給源が、フッ化アンモニウム及び第四級アンモニウム化合物からなる群より選択される、請求項25に記載の組成物。

請求項31

前記フッ化物イオン供給源がフッ化アンモニウムである、請求項30に記載の組成物。

請求項32

前記フッ化物イオン供給源が、フッ化テトラメチルアンモニウム及びフッ化テトラブチルアンモニウムからなる群より選択される第四級アンモニウム化合物である、請求項30に記載の組成物。

請求項33

前記アミン化合物が、N−メチルエタノールアミン(NMEA)、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、トリエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、シクロヘキシルアミンジエタノール、及びそれらの混合物からなる群より選択されるアルカノールアミンである、請求項25に記載の組成物。

請求項34

前記アルカノールアミンがモノエタノールアミンである、請求項33に記載の組成物。

請求項35

前記アミン化合物がアミノプロピルモルホリンである、請求項33に記載の組成物。

請求項36

前記アミン化合物がトリエタノールアミンである、請求項33に記載の組成物。

請求項37

前記アミン化合物がトリエタノールアミンと2−(2−アミノエトキシ)エタノールの混合物である、請求項33に記載の組成物。

技術分野

0001

[関連する出願の相互参照
この非仮出願は、2012年10月23日に出願された米国出願第61/717152号と、2013年4月29日に出願された米国出願第61/817134号の恩恵を主張する。両方の仮出願は本出願と同じ名称である。米国出願第61/717152号と第61/817134号は、その全体が参考としてこの明細書に組み込まれている。

0002

本発明は、さまざまな用途(例えば半導体基材上の望ましくないレジストフィルムエッチング後残留物アッシング後残留物の除去)で使用できるクリーニング組成物に関する。本発明は、特に、基材マイクロエレクトロニクスデバイスが好ましい)の表面から残留物(銅を含有するエッチング後及び/又はアッシング後残留物が好ましい)を除去するのに役立つクリーニング用組成物と、その組成物を用いてそれら残留物を除去する方法に関する。

背景技術

0003

本発明の背景を、集積回路の製造に関係するクリーニングの用途での使用との関連で記載する。しかしあとで説明するように、本発明にはより広い用途があることを理解すべきである。

0004

集積回路の製造では、処理中の集積回路用ウエハの表面に位置するシリコンガリウムヒ素ガラスの表面や、他の基材の表面に堆積又は成長させた薄膜に開口部その他の形状をエッチングせねばならないことがある。そのようなフィルムをエッチングするための現在の方法では、フィルムを化学的エッチング剤に曝露してフィルムの一部を除去する必要がある。フィルムのその部分を除去するのに用いる具体的なエッチング剤を何にするかは、そのフィルムの性質に依存する。例えば酸化物フィルムの場合には、エッチング剤としてフッ化水素酸が可能である。ポリシリコン・フィルムの場合には、それは一般に、フッ化水素酸か、硝酸酢酸の混合物になる。

0005

フィルムの望む部分だけを確実に除去するには、フォトリソグラフィ法を利用して、コンピュータで描いたフォトマスクパターンをフィルムの表面に移す。マスクは、フィルムのうちで選択的に除去すべき領域を特定するのに役立つ。このパターンは、フォトレジスト材料を用いて形成される。フォトレジスト材料は、処理中の集積回路用ウエハの表面で薄膜となって広がる光感受性材料であり、フォト・マスクを通じて照射される高強度の照射光に曝露される。組成に応じて露出されたフォトレジスト材料又は露出されなかったフォトレジスト材料は、一般に現像液を用いて溶かすことにより、あるパターンが残る。そのパターンにより、選択した領域をエッチングする一方で、他の領域でのエッチングを阻止することが可能になる。例えばポジ型のレジストは、エッチングの際にビアトレンチ接触穴などになるパターンを基材上に区画するマスキング材料として広く用いられてきた。

0006

乾式エッチング法(例えばプラズマ・エッチング、反応性イオン・エッチング、イオンミリング)を利用して基材のフォトレジストで保護されていない領域を攻撃し、ビア、トレンチ、接触穴などを形成することがますます増えている。プラズマ・エッチング法の結果として、フォトレジスト、エッチング・ガス、エッチングされた材料の副産物が、基材上のエッチングされた開口部の周囲又は側壁に残留物として堆積する。

0007

このような乾式エッチング法では、一般に、レジスト・マスクを除去することも極めて難しい。例えば複雑な半導体デバイス(例えば、相互接続配線を形成する多数の層を有する先端DRAM論理デバイス)では、反応性イオン・エッチング(RIE)を利用して層間誘電体にビアを設け、1つのレベルのシリコン又はケイ化物又は金属配線を次のレベルの配線と接触させている。これらのビアは、一般に、Al、AlCu、Cu、Ti、TiN、Ta、TaN、シリコン、ケイ化物(例えばケイ化タングステンケイチタンケイ化コバルト)を露出させる。例えばRIE法では、関係する基材の表面に複雑な混合物を含む残留物が残る。その混合物には、例えば、再スパッタされた酸化物材料、エッチング・ガスに由来するポリマー材料、ビアを区画するのに用いたレジストからの有機材料が含まれる可能性がある。

0008

それに加え、エッチング工程の終了後、フォトレジストとエッチング残留物をウエハの保護された領域から除去し、最終仕上げ操作をできるようにせねばならない。それは、プラズマ“アッシング灰化)”工程において適切なプラズマ・アッシング・ガスを用いて実行できる。それは、一般に高温(例えば200℃超)で起こる。アッシングによって有機残留物の大半は揮発性物質に変換されるが、基材上には無機残留物優勢に残される。そのような残留物は、一般に、基材の表面だけでなく、存在している可能性のあるビアの内壁にも残る。その結果、灰処理された基材は、接着性の強い残留物を基材から除去するため、一般に“液体剥離用組成物”と呼ばれるクリーニング用組成物で処理されることがしばしばある。金属回路に悪影響(例えば腐食させること、溶解させること、鈍くすること)を及ぼすことなくこの残留物を除去するための適切なクリーニング用組成物を見いだすことが難しいこともわかっている。残留物の完全な除去又は残留物の中性化ができないと、回路配線断線や、電気的抵抗の望ましくない増大が起こる可能性がある。

0009

エッチング後残留物のクリーニングは、現在でも、低k誘電材料成功するための極めて重要な処理工程である。低k材料の誘電率は2.4未満であるため、化学的及び物理的な感受性が増大する(例えば化学的強度が低下するなど)。そのためより短い処理時間及び/又はより攻撃性の少ない化学物質が必要とされる。残念なことに、処理時間がより短いというのは、一般に攻撃性がより強い化学物質を意味するため、低k誘電材料と他の積層材料(例えば銅、エッチング停止材料など)に対して有害な効果が及ぶ可能性がある。したがって、選択性が非常に高い改良されたクリーニング用化学物質が望まれている。

0010

従来の剥離用組成物として、例えば、米国特許第7,399,356号(Aoyama)、米国特許第6,755,989号(Wojtczak)、米国特許第7,250,391号(Kanno)、米国特許第7,723,280号(Brainard)、米国特許出願公開第2006/0016785号(Egbe)、米国特許出願公開第2006/0178282号(Suyama)、米国特許出願公開第2006/0237392号(Auger)、米国特許出願公開第2006/0270573号(Ikemoto)、米国特許出願公開第2007/0078073号(Auger)、米国特許出願公開第2009/0301996号(Visintin)が挙げられる。しかしエッチング残留物を除去するためのこのような従来の剥離用組成物には大きな欠点がある。例えば、その使用により、ビア穴の底部に露出した銅ワイヤが腐食する傾向がある。さらに、多孔質層間低k誘電材料が関係する場所では、従来の剥離用組成物が多孔質層間誘電材料をエッチングする場合や、従来の剥離用組成物が、穴の中に吸着されて誘電材料の誘電率kを増大させる成分を含んでいる場合がある。すると最終的なデバイスの性能にとって潜在的にマイナスの効果がある可能性がある。

0011

米国特許第7,723,280号では、溶媒混合物エーテルを含んでいる。しかしエーテル溶媒は、低k層ダメージを与える可能性がある。エーテル溶媒は、特に多孔質低k誘電層侵入してその層の誘電率を増大させる可能性がある。したがってエーテル溶媒は、多孔質低k層を汚染させ、その絶縁能力に悪影響を与える可能性がある。それに加え、エーテル溶媒は、銅のエッチング速度に悪影響を与えてその速度を増大させる可能性がある。

発明が解決しようとする課題

0012

したがって、配線形成工程のクリーニング操作を目的として、多孔質層間誘電層を含む基材を効果的にクリーンにするだけでなく、金属(例えばCu、Al)又は多孔質低k誘電層を顕著にはエッチングせず、多孔質低k層の誘電率に大きなマイナスの影響も与えないクリーニング用組成物が従来から必要とされている。

課題を解決するための手段

0013

本発明は、半導体基材から残留物を除去するのに有用な組成物を提供することによってこの要求を満たす。この組成物は、a)約15重量%〜約50重量%の水と;b)約10重量%〜約65重量%の水混和性有機溶媒と;c)少なくとも1種類のアルカノールアミンアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約50重量%のアミン化合物と;d)約1重量%〜約25重量%の有機酸と;e)約0.01重量%〜約8重量%のフッ化物イオン供給源を含んでいて、水混和性有機溶媒はエーテルではない。

0014

別の特徴では、本発明により、半導体基材から残留物を除去する方法が提供される。この方法は、ある誘電率を持つ多孔質誘電材料を含む半導体基材を請求項1のクリーニング用組成物と接触させるステップと;半導体基材からクリーニング用組成物を洗浄するステップと;半導体基材を乾燥させるステップを含んでいて、多孔質誘電材料の誘電率は0.50を超えて上昇しない。

0015

さらに別の特徴では、本発明により、クリーニング用組成物に添加する補充用組成物が提供される。この補充用組成物は、a)約20重量%〜約84重量%の水と;b)エーテルではない約15重量%〜約40重量%の水混和性有機溶媒と;c)少なくとも1種類のアルカノールアミンと少なくとも1種類のアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約5重量%のアミン化合物を含んでいる。

0016

さらに別の特徴では、本発明により、半導体基材から望まない残留物を除去する方法が提供される。この方法は、半導体基材を、a)約15重量%〜約50重量%の水と;b)エーテルではない約10重量%〜約65重量%の水混和性有機溶媒と;c)少なくとも1種類のアルカノールアミンと少なくとも1種類のアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約20重量%のアミン化合物と;d)約1重量%〜約25重量%の少なくとも1種類の有機酸と;e)約0.01重量%〜約8重量%のフッ化物イオン供給源を含むクリーニング用組成物と接触させ、その結果としてこのクリーニング用組成物の一部が失われるステップと;このクリーニング用組成物に、a)約20重量%〜約84重量%の水と;b)エーテルではない約15重量%〜約40重量%の水混和性有機溶媒と;c)少なくとも1種類のアルカノールアミンと少なくとも1種類のアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約5重量%のアミン化合物を含む補充用組成物を添加するステップを含んでいる。

0017

さらに別の特徴では、本発明により、半導体基材から残留物を除去するのに有用な組成物が提供される。この組成物は、a)約15重量%〜約50重量%の水と;b)プロピレングリコールグリコールジメチルアセトアミドテトラヒドロフルフリルアルコールエチレングリコールヘキシレングリコール、及びそれらの混合物からなる群より選択される約10重量%〜約65重量%の水混和性有機溶媒と;c)少なくとも1種類のアルカノールアミンとアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約50重量%のアミン化合物と;d)約1重量%〜約25重量%の有機酸と;e)約0.01重量%〜約8重量%のフッ化物イオン供給源と;f)場合によっては、ベンゾトリアゾールアミノ−ベンゾトリアゾール、L−アスコルビン酸没食子酸バニリンジエチルヒドロキシルアミン、及びそれらの混合物からなる群より選択される約0.1重量%〜約15重量%のCu腐食防止剤から本質的になる。

0018

さらに別の特徴では、本発明により、半導体基材から残留物を除去するのに有用な組成物が提供される。この組成物は、a)約15重量%〜約50重量%の水と;b)エーテルではない約10重量%〜約65重量%の水混和性有機溶媒と;c)少なくとも1種類のアルカノールアミンとアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約50重量%のアミン化合物と;d)約1重量%〜約25重量%の有機酸と;e)約0.01重量%〜約8重量%のフッ化物イオン供給源と;f)場合によっては、ベンゾトリアゾール、アミノ−ベンゾトリアゾール、L−アスコルビン酸、没食子酸、バニリン、ジエチルヒドロキシルアミン、及びそれらの混合物からなる群より選択される約0.1重量%〜約15重量%のCu腐食防止剤から本質的になる。

図面の簡単な説明

0019

(a)側壁の図、(b)クリーニングする前の表面に存在する残留物を含む上面の図、(c)側壁の図、(d)実施例に記載したクリーニング用組成物95Oを用いてクリーニングした後の上面の図である。

0020

本発明により、基材(例えば半導体基材)から残留物を効果的に除去する量の諸成分が存在する組成物が提供される。半導体基材が関係する用途では、そのような残留物として、例えばフォトレジスト残留物アッシング残留物、エッチング残留物(例えば反応性イオン・エッチングによって生じる残留物)が挙げられる。さらに、半導体基材は、金属、及び/又はシリコン、及び/又はケイ化物、及び/又は層間誘電材料(例えば堆積されたシリコン酸化物)も含んでいて、それらもクリーニング用組成物と接触することになる。典型的な金属として、銅、銅合金、チタン、窒化チタンタンタル窒化タンタルアルミニウムアルミニウム合金が挙げられる。本発明のクリーニング用組成物は、金属及び/又は誘電材料のエッチング速度が小さいため、そのような材料との適合性がある。特に、銅のエッチング速度が4Å/分以下、又は3Å/分以下、又は2Å/分以下の組成物が好ましかろう。

0021

[水]
本発明のクリーニング用組成物は水を含んでいる。本発明では、水はさまざまなやり方で機能し、例えば、組成物の1種類以上の固体成分を溶かしたり、諸成分の担体として機能したり、残留物の除去の助剤として機能したり、この組成物の粘度調節剤として機能したり、希釈剤として機能したりする。クリーニング用組成物で使用する水は脱イオン(DI)水であることが好ましい。

0022

たいていの用途では、水は例えば約15〜約50重量%含まれると考えられる。本発明の別の実施態様では、水を約35〜約50重量%含むことができよう。本発明の別の好ましい実施態様では、水を約20〜約40重量%含むことができよう。本発明のさらに別の好ましい実施態様では、水を約30〜約35重量%含むことができよう。本発明のさらに別の好ましい実施態様では、水を約32〜約35重量%の量で含むこと、又は他の成分を望ましい重量%にするのに有効な量で含むことができよう。

0023

[水混和性有機溶媒]
本発明のクリーニング用組成物は、水混和性有機溶媒を1種類以上含んでいるが、その有機溶媒はエーテルではない。本発明のいくつかの実施態様では、一般に、基材上の金属線が、水混和性有機溶媒を使用するかどうかを決めている。例えば基材上にアルミニウム線が存在している場合、水とフッ化物イオンの組み合わせは、一般にアルミニウムをエッチングする傾向がある。そのような実施態様では、水混和性有機溶媒を使用すると、アルミニウムのエッチングをなくせないにしても顕著に減少させることができる。

0024

使用可能な水混和性有機溶媒の例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフルフリルアルコール、グリセロールアルコールスルホキシドのいずれか、又はこれらの混合物である。

0025

好ましい水混和性有機溶媒として、プロピレングリコール、グリセロール、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコールと、これらの混合物が挙げられる。ジメチルアセトアミド、プロピレングリコール、グリセロール、又はこれらの組み合わせが最も好ましい。

0026

たいていの用途では、水混和性有機溶媒の量は、組成物の約10〜65重量%、又は組成物の約20〜65重量%であると考えられる。いくつかの実施態様では、溶媒は、組成物の約35〜約55重量%含まれ、特に具体的には、水混和性有機溶媒は、組成物の約45〜約55重量%、又は約48〜約52重量%含まれる。別の好ましい実施態様では、溶媒は、組成物の約10〜約40重量%含まれ、好ましくは約10〜約35重量%、最も好ましくは約10〜約30重量%含まれる。

0027

本発明の組成物では、水混和性有機溶媒は、主に有機残留物を溶かす機能を有する。

0028

本発明の組成物の水混和性溶媒成分は、エーテル溶媒を含まない。言い換えるならば、エーテルは、本発明の組成物の水混和性溶媒成分として使用されない。理論に縛られることを望まないため、エーテル溶媒は、低k層にダメージを与える可能性があると考えられる。特に、エーテル溶媒は多孔質低k誘電層に侵入できて低k層からの除去は難しいため、誘電率を増大させると考えられる。したがってエーテル溶媒は多孔質低k層を汚染させ、その絶縁能力に悪影響を与える可能性がある。それに加え、エーテル溶媒は銅のエッチング速度に悪影響を与え、その速度を増大させる可能性がある。したがって本発明の組成物は、使用時に低k誘電層の誘電率を0.50を超えて増大させないことが好ましく、Cuのエッチング速度は4Å/分を超えないことが好ましい。

0029

[フッ化物イオン]
本発明のクリーニング用組成物は、1種類以上のフッ化物イオン供給源も含んでいる。フッ化物イオンは、主に、基材から無機残留物を除去しやすく機能を有する。本発明でフッ化物イオン供給源として好ましい化合物は、フッ化アンモニウムとフッ化第四級アンモニウム(例えばフッ化テトラメチルアンモニウムやフッ化テトラブチルアンモニウム)である。脂肪族第一級第二級第三級アミンフッ化物を使用できる。そのようなアミンの例は、化学式
R1NR2R3R4F
を持つものである。ただし、R1、R2、R3、R4は、個別に、H又は(C1〜C4)アルキル基を表わす。典型的には、R1、R2、R3、R4基に含まれる炭素原子の合計数は12個以下である。

0030

フッ化物イオン供給源を選択するにあたり、その供給源が、クリーンにする表面に悪影響を与える可能性のあるイオンを放出するかどうかを考慮する必要がある。例えば半導体素子のクリーニングでは、クリーニング用組成物の中にナトリウム・イオン又はカルシウム・イオンが存在していると、その素子の表面に悪影響がある可能性がある。好ましい一実施態様では、フッ化物イオン供給源は、フッ化アンモニウムである。

0031

クリーニング用組成物でフッ化物イオン供給源として使用される化合物の量は、たいていの用途では、約0.01〜約8重量%、又は約0.01〜約7重量%、又はそれと同等な化学量論的量の40%フッ化アンモニウム溶液であると考えられる。化合物は、約40%フッ化アンモニウム溶液を約0.02〜約8重量%含むことが好ましく、約0.02〜約6重量%含むことがより好ましく、約1〜約8重量%含むことがさらに好ましく、約0.025〜約5重量%含むことが最も好ましい。いくつかの実施態様では、組成物は、約0.01〜約8重量%、又は約0.01〜約7重量%のフッ化物イオン供給源を含むことになり、それを40%フッ化アンモニウム溶液で提供することができる。化合物は、フッ化物イオン供給源を約0.02〜約6重量%含むことが好ましく、約0.025〜約5重量%、又は約0.04〜約2.5重量%含むことが最も好ましい、すなわち40%フッ化アンモニウム溶液を約0.05〜約15重量%含むことが好ましく、約0.0625〜約12.5重量%、又は約0.1〜約6.25重量%含むことが最も好ましい。しかし使用するフッ化物イオンの量は、一般に、クリーンにする具体的な基材に依存することを理解すべきである。例えばいくつかのクリーニングの用途では、フッ化物イオンの量は、フッ化物エッチングに対する抵抗が大きい誘電材料を含む基材をクリーニングするときには比較的多くすることができる。逆に、別の用途において、フッ化物エッチングに対する抵抗が小さい誘電材料を含む基材をクリーニングするときには、フッ化物イオンの量は比較的少なくせねばならない。

0032

[pH/緩衝剤
本発明のクリーニング用組成物は、この組成物のpHを典型的には約7〜約10、又は約7〜約9の範囲内に制御するため、緩衝剤を含むことが好ましい。好ましいpHの範囲は、約8〜約9、又は約8.1〜約10の範囲である。緩衝剤の使用が有利である、それどころか極めて重要であるさまざまな用途が存在している。なぜなら用途によってはpHがドリフトを示すため、そのことによってクリーニングと基材のエッチングにおいて顕著で望ましくない変動が生じる可能性があるからである。

0033

本発明で使用する緩衝剤は、典型的には、弱酸を含むとともに、その弱酸の共役塩基を含有する可溶性の塩を含んでいる。例えば緩衝剤は、弱い有機の一酸とその共役塩基(例えば酢酸と酢酸アンモニウム)を含むことができる。別の実施態様では、緩衝剤は、有機又は無機塩基を有機の二酸と組み合わせて含むことができる。適切な塩基の例として、水酸化アンモニウム、アミン、水酸化第四級アンモニウムが挙げられる。半導体の用途では、塩基は金属イオン(例えばナトリウムやカリウム)を含まないことが好ましい。なぜなら金属イオンは、基材を汚染させる傾向があるからである。好ましい塩基は、この明細書に記載したアミン化合物であり、好ましい酸は、この明細書に記載した有機酸である。アミン化合物と有機酸化合物は、緩衝剤を形成するのに十分な量が存在しているとき(すなわち塩基に対する酸のモル比が1:1〜1:10であるとき)、合わさって緩衝剤として機能する。

0034

[アミン化合物]
本発明のクリーニング用組成物は、アミン化合物を含んでいる。アミン化合物として、(1)少なくとも1種類のアルカノールアミン;(2)少なくとも1種類のアミノプロピルモルホリン;(3)少なくとも1種類のアルカノールアミンと少なくとも1種類のアミノプロピルモルホリンの両方、が可能である。

0035

本発明の好ましいいくつかの実施態様では、アミン化合物は、少なくとも1種類のアルカノールアミンである。好ましいアルカノールアミンとして、炭素原子を1〜5個有する第一級、第二級、第三級の低級アルカノールアミンが挙げられる。そのようなアルカノールアミンの例として、N−メチルエタノールアミン(NMEA)、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミンモノイソプロパノールアミンジイソプロパノールアミントリイソプロパノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノエタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、トリエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、シクロヘキシルアミンジエタノールと、これらの混合物が挙げられる。

0036

好ましい実施態様では、アミン化合物は、トリエタノールアミン(TEA)、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、アミノ(エトキシ)エタノール(AEE)、N−メチルエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、シクロヘキシルアミンジエタノール、及びそれらの混合物からなる群より選択されるアルカノールアミンである。

0037

本発明の別の好ましい実施態様では、アミン化合物はアミノプロピルモルホリンである。そのような実施態様では、アルカノールアミンは一般に必要ではない。

0038

組成物中のアミン化合物の量は、たいていの用途では、組成物の約1〜約50重量%、特定するならば組成物の約8〜約50重量%、さらに特定するならば組成物の約20〜約50重量%であると考えられる。いくつかの実施態様では、アミン化合物は、組成物の約2〜約15重量%、さらに特定するならば約3〜約12重量%、又は約3〜約7重量%である。

0039

酸と反応しないどのアミン化合物も、クリーニング操作中、緩衝剤の塩基成分として機能することに加え、有機残留物及びキレート金属と反応する機能も持つことができる。

0040

[有機酸]
本発明のクリーニング用組成物は、1種類以上の有機酸も含んでいて、pH調節剤として機能するとともに、いくつかの実施態様では緩衝成分として機能する。

0041

有機酸の例として、脂肪族/芳香族カルボン酸アミノカルボン酸スルホン酸アミノスルホン酸が可能である。カルボン酸の例として、酢酸、プロピオン酸ブチル酸ペンタン酸、3−メチルブタン酸ヘキサン酸ヘプタン酸オクタン酸ノナン酸デカン酸ドデカン酸トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸ヘプタデカン酸オクタデカン酸ドデカン二酸、2−メチルヘプタン酸、2−ヘキシルデカン酸、シュウ酸マロン酸マレイン酸フマル酸コハク酸イタコン酸グルタル酸アジピン酸リンゴ酸酒石酸アクリル酸メタクリル酸クエン酸乳酸グリコール酸アスコルビン酸アントラニル酸、没食子酸、安息香酸イソフタル酸フタル酸トリメリト酸ピロメリト酸サリチル酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸などが挙げられるが、これらに限定されない。アミノカルボン酸の例として、グリシンジヒドロキシエチルグリシンアラニンバリンロイシンアスパラギングルタミンアスパラギン酸、グルタル酸、リシンアルギニンイミノ二酢酸ニトリロ三酢酸エチレンジアミン四酢酸、1,2−シクロヘキサジアミン四酢酸ジエチレントリアミン五酢酸などが挙げられるが、これらに限定されない。スルホン酸/アミノスルホン酸の例として、ベンジルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2−(N−モルホリノエタンスルホン酸、N−(2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−(エタンスルホン酸)、3−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、4−(N−モルホリノ)ブタンスルホン酸、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(2−ヒドロキシプロパンスルホン酸)、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(3−プロパンスルホン酸)、2−(N−シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸と、これらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。

0042

好ましい実施態様では、有機酸は、シュウ酸、マロン酸、クエン酸、酢酸、イミノ二酢酸、乳酸、パラ−トルエンスルホン酸、没食子酸、アスコルビン酸、及びそれらの混合物からなる群より選択される。

0043

組成物中の有機酸の量は、たいていの用途では、組成物の約1重量%〜約25重量%、又は約1重量%〜約15重量%であると考えられる。有機酸は、組成物の約2重量%〜約12重量%、好ましくは約6重量%〜約10重量%、より好ましくは約3重量%〜約10重量%、又は約2重量%〜約5重量%含まれることが好ましい。

0044

[腐食防止剤]
本発明の組成物は、場合によっては、少なくとも1種類の腐食防止剤を含んでいる。腐食防止剤は、クリーンにする基材の表面と反応して表面を保護し、クリーニング中の過剰なエッチングを阻止する。基材として、金属(特に銅)又は非金属が可能である。特に、特定のどの理論にも縛られないと、腐食防止剤は、銅の表面に不溶性キレート化合物被覆を形成して除去すべきフォトレジスト残留物成分と金属の間の接触を抑制することにより、腐食を阻止すると考えられる。

0045

同様の用途で公知のあらゆる腐食防止剤(例えば米国特許第5,417,877号(参考としてこの明細書に組み込まれている)に開示されているもの)を使用できる。組成物を用いて金属基材をクリーンにするときには腐食防止剤の使用が特に好ましい。腐食防止剤の例として、芳香族ヒドロキシル化合物アセチレンアルコールカルボキシル基含有有機化合物とその無水物、トリアゾール化合物が挙げられる。

0046

芳香族ヒドロキシル化合物の例として、フェノールクレゾールキシレノールピロカテコールレゾルシノールヒドロキノンピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオールサリチルアルコール、p−ヒドロキシベンジルアルコール、o−ヒドロキシベンジルアルコール、p−ヒドロキシベンジルアルコール、p−アミノフェノール、m−アミノフェノール、ジアミノフェノール、アミノレゾルシノール、p−ヒドロキシ安息香酸、o−ヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸が挙げられる。

0047

アセチレンアルコールの例として、2−ブチン−1,4−ジオール、3,5−ジメチル1−ヘキシン−3−オール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,4−7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオールが挙げられる。

0048

カルボキシル基含有有機化合物とその無水物の例として、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブチル酸、イソブチル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、フタル酸、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、無水酢酸、サリチル酸が挙げられる。

0049

トリアゾール化合物の例として、ベンゾトリアゾール、o−トリルトリアゾール、m−トリルトリアゾール、p−トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールニトロベンゾトリアゾール、ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾールが挙げられる。

0050

一実施態様では、腐食防止剤として、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、アミノ−ベンゾトリアゾール、D−フルクトースカテコール、t−ブチルカテコール、L−アスコルビン酸、没食子酸、バニリン、サリチル酸、ジエチルヒドロキシルアミン、ポリエチレンイミン)のうちの1種類以上が挙げられる。

0051

好ましい銅腐食防止剤は、ベンゾトリアゾール、アミノ−ベンゾトリアゾール、L−アスコルビン酸、没食子酸、バニリン、ジエチルヒドロキシルアミンと、これらの混合物からなる群より選択される。

0052

たいていの用途では、腐食防止剤は、組成物の約0.1重量%〜約15重量%含まれると考えられる。腐食防止剤は、組成物の約0.1重量%〜約10重量%含まれることが好ましく、約0.5重量%〜約5重量%含まれることがより好ましく、約0.1重量%〜約1重量%、又は約0.5重量%〜約5重量%含まれることが最も好ましい。

0053

[他の任意選択の成分]
本発明のクリーニング用組成物は、界面活性剤キレート剤化学的調節剤、染料殺生物剤、他の添加剤のうちの1種類以上も含んでいてよい。添加剤は、組成物のpHの範囲に悪影響を及ぼさない範囲で添加することができる。

0054

クリーニング用組成物で使用できる他の任意選択の成分は、金属キレート剤である。金属キレート剤は、組成物が溶液中で金属を保持する能力を増大させ、金属残留物の溶解を促進する機能を持つことができる。この目的で有用なキレート剤の典型的な例は、以下の有機酸とその異性体及び塩、すなわちエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ブチレンジアミン四酢酸、(1,2−シクロヘキシレンジアミン)四酢酸(CyDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DETPA)、エチレンジアミン四プロピオン酸、(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸HEDTA)、N,N,N’,N’−エチレンジアミン四(メチレンホスホン)酸(EDTMP)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸(DHPTA)、メチルイミノ二酢酸プロピレンジアミン四酢酸、ニトロ三酢酸(NTA)、クエン酸、酒石酸、グルコン酸サッカリン酸グリセリン酸、シュウ酸、フタル酸、マレイン酸、マンデル酸、マロン酸、乳酸、サリチル酸、カテコール、没食子酸、没食子酸プロピル、ピロガロール、8−ヒドロキシキノリンシステインである。好ましいキレート剤は、アミノカルボン酸(例えばEDTA、CyDTA)とアミノホスホン酸(例えばEDTMP)である。

0055

たいていの用途では、キレート剤は、組成物中に約0.1重量%〜約10重量%の量、好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の量で存在すると考えられる。

0056

一般に知られている他の成分(例えば染料、殺生物剤など)は、クリーニング用組成物の中に、一般的な量、例えば合計でその組成物の約5重量%まで含めることができる。

0057

本発明のクリーニング用組成物は、多孔質誘電材料を含む基材に曝露するとき、その多孔質誘電材料の誘電率を実質的に変化させない。この点に関し、本発明のクリーニング用組成物は、多孔質誘電材料を含む基材に曝露するとき、その材料の誘電率を0.35超は上昇させないことが好ましく、0.25超は上昇させないことがより好ましい。

0058

本発明のクリーニング用組成物は、一般に、容器の中で、室温にて、あらゆる固体が水性媒体の中に溶けるまで諸成分を混合することによって調製される。

0059

本発明のクリーニング用組成物を用いて基材から望ましくない残留物を除去することができる。この組成物は、半導体デバイスの製造プロセスで半導体基材の表面に堆積又は形成される残留物のクリーニングに用いるのが特に有利であると考えられる。そのような残留物の例として、フィルムの形態になったレジスト組成物ポジネガの両方)、乾式エッチング中に形成されるエッチング堆積物化学分解したレジスト・フィルムが挙げられる。組成物の使用は、除去する残留物が、金属フィルムが露出した表面を有する半導体基材上のレジスト・フィルム及び/又はエッチング堆積物であるときに特に有効である。本発明の組成物を用いて基材そのものを攻撃することなくクリーンにできる基材の例として、金属基材である例えばアルミニウムチタン/タングステン;アルミニウム/シリコン;アルミニウム/シリコン/銅;シリコン酸化物;シリコン窒化物ガリウムヒ素がある。このような基材は、一般に、フォトレジスト及び/又はエッチング後堆積物を含む残留物を含んでいる。

0060

クリーニング用組成物は、金属フィルムが露出した表面を有する半導体ウエハの表面のレジスト・フィルム及び/又はエッチング残留物の除去に用いるときに有効であるのに加え、金属フィルムの主成分が銅又は銅合金であるときと、低誘電率フィルム層間絶縁フィルムとして使用するときにも特に有効である。銅を主成分として含む銅合金の一例は、90重量%以上の銅と、他の元素(例えばSn、Ag、Mg、Ni、Co、Ti、Si、Al)を含む合金である。これらの金属は抵抗が小さくて元素の高速動作を向上させるが、化学物質によって容易に溶けたり腐食したりするため、本発明の組成物の“非腐食”特性が重要である。

0061

クリーニング用組成物を用いると、エッチング後とアッシング後の残留物や、他の有機及び無機の残留物や、ポリマー残留物を、比較的低温かつわずかな腐食効果で半導体基材から除去することができる。このクリーニング用組成物は、望むクリーニング効果を得るのに十分な期間にわたって表面に付着させねばならない。時間は多数の因子に依存して異なるであろう。因子として、例えば残留物の性質、クリーニング用組成物の温度、使用する具体的なクリーニング用組成物などが挙げられる。一般に、クリーニング用組成物を使用するとき、例えば約25℃〜約85℃の基材を約1分間〜約1時間の期間にわたって基材と接触させた後、そのクリーニング用組成物を基材から洗浄し、その基材を乾燥させることができる。

0062

接触ステップは、適切な任意の手段(例えば浸漬、スプレー、単一ウエハ・プロセス)で実行することができる。フォトレジスト、及び/又はアッシング堆積物又はエッチング堆積物、及び/又は汚染物質の除去に液体を用いる任意の方法を利用できる。

0063

洗浄ステップは、適切な任意の手段(例えば浸漬法又はスプレー法によって基材を脱イオン水で洗浄する)で実行することができる。いくつかの実施態様では、洗浄ステップは、脱イオン水と、水混和性有機溶媒(例えばイソプロピルアルコール)の混合物を用いて実施される。

0064

乾燥ステップは、適切な任意の手段(例えばイソプロピルアルコール(IPA)蒸気による乾燥、又は向心力)で実行することができる。

0065

業者であれば、製造プロセスにおいて基材にダメージを与えることなくレジスト・フィルムの最適な除去を実現して高スループットのクリーニングを維持できるようにするため、本発明のクリーニング用組成物を改変してもよいことがわかるであろう。例えば当業者であれば、クリーンにする基材の組成、除去するレジストの性質、使用する具体的なプロセス・パラメータに応じて諸成分の一部又は全部の量を変更できることがわかるであろう。

0066

本発明の別の一実施態様では、本発明のクリーニング用組成物のための補充用組成物が提供される。クリーニング用組成物を用いて半導体基材をクリーンにするにつれて、クリーニング用組成物は、一部が、クリーニング用組成物を収容している容器又は浴から、そのクリーニング用組成物と接触する各基材とともに取り出される。クリーニング用組成物は、一般に、複数の基材を順番にクリーンにする、及び/又は同時にクリーンにする、及び/又は順番かつ同時に(クリーニング用組成物と接触させる基材のバッチの場合に1つ又は複数のバッチが続く)クリーンにするのに用いられた後、所定量の新鮮なクリーニング用組成物で置換される。基材をクリーニング用組成物に接触させるには、例えば1枚以上の基材にクリーニング用組成物をスプレーする、及び/又はクリーニング用組成物を収容した浴に1枚以上の基材を浸す。基材をクリーンにするツールとして、例えば溶媒スプレー・ツール、湿式ベンチ・ツール、単一ウエハ・ツールが可能である。それに加え、この方法は、一般に、1枚以上の基材をクリーニング用組成物と接触させる前に、及び/又は接触させるときに、そのクリーニング用組成物を周囲温度から例えば約25℃〜85℃、又は約25℃〜45℃の温度へと加熱するステップをさらに含んでいる。クリーニング用組成物を加熱するとそのクリーニング用組成物の諸成分が蒸発する。各成分の蒸発速度は、一般に各成分の沸点関数であるため、クリーニング用組成物の中の諸成分の比が時間経過とともに変化する。本発明のクリーニング用組成物では、そのクリーニング用組成物が所定数の基材をクリーンにした後に、又は所定の期間が経過した後に、又はクリーニング用組成物の諸成分の比の変化と関係するクリーニング用組成物の変数を測定するときに、そのクリーニング用組成物に補充用組成物を添加するのが有利であることがわかった。測定してクリーニング用組成物に補充用組成物を添加する時期かどうかを判断するのに使用できる変数の例として、クリーニング用組成物のpH、クリーニング効率、基材のエッチング速度、浴の中でのクリーニング用組成物のレベルが挙げられる。

0067

本発明のクリーニング用組成物が、a)約15重量%〜約50重量%の水と;b)エーテルではない約10重量%〜約65重量%、又は約20重量%〜約65重量%の水混和性有機溶媒と;c)少なくとも1種類のアルカノールアミンとアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約50重量%、又は約1重量%〜約20重量%のアミン化合物と;d)約1重量%〜約25重量%、又は約1重量%〜約15重量%の少なくとも1種類の有機酸と;e)約0.01重量%〜約8重量%、又は約0.01重量%〜約7重量%のフッ化物イオン供給源を含む組成物だと、補充用組成物は、a)約20重量%〜約84重量%の水と;b)エーテルではない約15重量%〜約40重量%の水混和性有機溶媒と;c)少なくとも1種類のアルカノールアミンと少なくとも1種類のアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される約1重量%〜約5重量%のアミン化合物を含んでいる。いくつかの実施態様では、クリーニング用組成物が約1重量%〜約15重量%のジエチルヒドロキシルアミンをさらに含んでいる場合、補充用組成物は、d)約4重量%〜約35重量%のジエチルヒドロキシルアミンをさらに含んでいてもよく、水は、その補充用組成物の中に約20重量%〜約80重量%存在する。

0068

この方法はさらに、半導体基材からクリーニング用組成物を洗浄するステップと;その半導体基材を乾燥させるステップを含んでいてもよい。その半導体基材は、ある誘電率を持つ多孔質誘電材料を含んでおり;接触ステップ、洗浄ステップ、乾燥ステップの後、その多孔質誘電材料の誘電率は、0.50を超えて上昇しない、又は0.25を超えて上昇しない。

0069

クリーニング用組成物の形成に使用する好ましい成分は、クリーニング用組成物のための上に記載した補充用組成物で使用するのと同じ好ましい成分である。補充用組成物は同じ成分を含むことになるが、一般には補充用組成物を添加することになるクリーニング用組成物よりも少数の成分であり、クリーニング用組成物の中での諸成分の比は、一般に、補充用組成物の中での諸成分の比とは異なることになろう。正確な好ましい成分と、補充用組成物の中での諸成分の比は、接触ステップが完了したときに(例えば浴から)基材とともにその成分が取り出されること、又はある成分が組成物から他の成分の蒸発と比べて多く蒸発することが原因で個々の成分が失われる割合の関数になろう。

0070

一実施態様では、補充用組成物は、例えばノズルを通じて浴に定期的に添加することによってクリーニング用組成物に添加される。レベル・センサーを使用すると、浴に補充用組成物をどれだけ添加すべきかを決定できる。補充用組成物は、各基材を、又は複数の基材からなる各バッチをクリーニング用組成物と接触させることによってクリーンにした後に添加することができる。しかし所定数の基材をクリーニング用組成物によって処理した後、浴全体でクリーニング用組成物を廃棄して新鮮なクリーニング用組成物と置き換える必要が生じる可能性がある。その場合には、その後、接触と添加のプロセスを繰り返すことができる。補充用組成物をクリーニング用組成物に添加する間隔、クリーニング用組成物全体を置き換える間隔は、クリーニング用組成物の温度、クリーンにすべき基材、残留物によって異なるであろうゆえ、当業者が決定することができる。本発明を主に半導体基材のクリーニングに関して説明してきたが、本発明のクリーニング用組成物を用いて有機残留物と無機残留物を含む任意の基材をクリーンにすることができる。

0071

以下の実施例は、本発明をさらに説明する目的で提示するが、本発明を制限する意図はない。

0072

[クリーニング用組成物を調製するための一般的な手続き]
この実施例の対象であるどの組成物も、600mlのビーカーの中に入れた500gの材料をテフロンで被覆した1インチ撹拌棒で混合することによって調製した。

0073

[基材の組成]
この実施例で用いる各基材は、シリコン窒化物基材の表面に堆積させた窒化チタン・キャップ層を有する有機ケイ酸塩ガラス(OSG)誘電材料を含んでいた。OSGを反応性イオン・エッチング(RIE)によってエッチングし、窒化チタンが上に載ったOSG線を残した。RIEの後、基材をプラズマの中で処理してフォトレジストを灰にした。

0074

処理条件
600rpmに設定した1/2インチの丸いテフロン製撹拌棒を備える400mlのビーカーの中の305mlのクリーニング用組成物を用いてクリーニング試験を実施した。必要な場合には、クリーニング用組成物をホットプレート上で以下に示す望む温度まで加熱した。サイズが約1/2インチ×1/2インチのウエハ切片を以下に示す一連の条件下で組成物の中に浸した。
25℃で10分間
25℃で20分間
35℃で10分間
35℃で20分間

0075

次に、脱イオン水が溢れ出る浴の中で切片を3分間洗浄した後、フィルタを通した窒素を用いて乾燥させた。次にSEM顕微鏡を用いて切片のクリーンさの程度を分析した。

0076

[エッチング速度の測定手続き
ブランケットAlウエハ又はブランケットCuウエハのクーポンについてCreative Design Engineering社のResMap(登録商標モデル273抵抗率装置を用いて金属層の抵抗率を測定することにより、その層の厚さを求めた。次にクーポンを望む温度の組成物の中に1時間まで浸した。定期的にクーポンを組成物から取り出して脱イオン水で洗浄し、乾燥させ、金属層の厚さを再度測定した。浸漬時間の関数としての厚さの変化のグラフを作成し、曲線勾配からエッチング速度(単位はÅ/分)を求めた。

0077

以下の表に、試験した組成物の諸成分を示してあり、それを以下で参照する。

0078

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以下の表に、銅のエッチング速度(E/R)のデータをまとめてある。

0145

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0147

明らかなように、試験した多数の組成物が優れた銅のエッチング速度を示す。より小さな値のCu E/Rは、銅のエッチング速度がより優れていることの証拠である。特に、銅のエッチング速度が4Å/分以下、又は3Å/分以下、又は2Å/分以下となる組成物が好ましい。

0148

[比較例−Cuのエッチング速度が増大するエーテル溶媒の使用]
比較例として、上に示した実施例のうちの52Jと56Sの2つにおいてグリセロールの一部又は全部をエーテルの1つであるジプロピレングリコールモノメチルエーテルDPM)で置換したものを評価した。これらの組成物は、それ以外は同じままにした。

0149

0150

これらの結果は、グリセロールの一部又は全部をDPM(エーテル溶媒)で置換したとき、Cu E/Rが有意に増大したことを示している。したがってこれらの結果から、エーテル溶媒は、この明細書に開示した組成物の中で使用されるとき、銅のエッチング速度に対して悪影響を与えうることが示唆される。

0151

[手続き:フィルム損失の測定]
1.化学的浸漬の前に厚さを測定する。
2.ビーカーの中で磁気撹拌(500rpm)を利用して35℃にて15分間にわたって浸漬試験を実施した。
3.化学的浸漬の後、脱イオン水で3分間洗浄し、N2を吹き付けて乾燥させた。
4.化学的浸漬の後の厚さを測定する。
5.フィルムの損失=ステップ4−ステップ1

0152

SiNとTEOSの厚さ測定では偏光解析装置エリプソメータ)を使用し、Cuは4点プローブを使用して測定を行なった。その結果を以下の表にまとめてある。

0153

0154

[フィルム損失の結果]



注:1.フィルムの損失(単位はÅ)は、35℃にした各クリーニング用組成物の中で15分後に測定した。

0155

0156

[pHの安定性
組成物の5%水溶液でpHを測定した。

0157

実施例95Oは、従来の低pHフッ化物剥離剤の比較例Aと比較すると、誘電ブランケット上のフィルムの損失がはるかに少なかった。

0158

0159

ASTM規格D150−98に従って各フィルムのサンプルの誘電率を求めた。Solarton社のモデルSI 1260周波数分析器MSIElectronics社のモデルHg 401単一接触点水銀プローブを用いて各フィルムのキャパシタンス電圧を1MHzで取得した。キャパシタンスの測定値水銀電極面積(A)の誤差は1%未満であった。基材(ウエハ)のキャパシタンス(CSi)と、バックグラウンドのキャパシタンス(Cb)と、全キャパシタンス(CT)を+20〜−20ボルトで測定し、薄膜サンプルのキャパシタンス(CS)を式(1):
CS=CSi (CT−Cb)/[CSi−(CT−Cb)] 式(1)
によって計算した。各フィルムの誘電率は以下の式(2)によって計算した。ただし、dはフィルムの厚さであり、Aは水銀電極の面積であり、ε0は真空中の誘電率である:
ε=CS d/ε0A 式(2)
フィルムの誘電率の全誤差は6%未満であると見積もられた。

0160

40/45nmの誘電フィルムでは、95Oのkのシフトは比較例Bよりも小さかった。結果を以下の表に示す。

0161

0162

0163

図1に示した実施例95Oは、アルミニウム配線形成工程(Al BEOL)のクリーニングにも適用できる。図1は、Alパターンを有するウエハ上の残留物を25℃にて1分間で効果的に除去できることを証明している。

0164

補充用組成物の実施例には以下の組成物43Aと93Bが含まれる。

0165

0166

実施例

0167

上記の実施例と好ましい実施態様に関する説明は、請求項によって規定される本発明を制限するのではなく、例示と見なすべきである。容易にわかるように、本発明の精神と範囲を逸脱することなく、上に示した特徴の多数のバリエーションと組み合わせを利用することができ、そのようなバリエーションはすべて、以下の請求項の範囲に含まれるものとする。

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