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技術 アブソリュートエンコーダ、測量装置

出願人 株式会社トプコン
発明者 弥延聡
出願日 2014年8月7日 (6年4ヶ月経過) 出願番号 2014-161744
公開日 2016年3月22日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2016-038291
状態 特許登録済
技術分野 光学的変換 測量一般
主要キーワード 受光機構 内端位置 反射検出光 照射軸線 目盛領域 傾斜角度γ 軸線方向距離 水平回転角
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (18)

課題

製造コストの増加を抑制しつつ、受光領域目盛盤との間での検出光反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することのできるアブソリュートエンコーダを提供する。

解決手段

出射面36から検出光Lを照射する発光機構32と、出射面36から出射されて目盛盤31の目盛領域35を通した検出光Lを受光領域33aで受光する受光機構33と、を備えるアブソリュートエンコーダ30である。発光機構32と受光機構33とは、出射面36から目盛領域35を経て受光領域33aへと向かう照射軸線Arを、目盛盤31の回転軸線方向Daに対して傾斜させる位置関係であることを特徴とする。

概要

背景

測量のための測量装置では、アブソリュートエンコーダを用いて水平角鉛直角を検出するものがある。このアブソリュートエンコーダでは、発光機構から出射した検出光目盛盤目盛領域照射し、その目盛領域を通した検出光を受光機構受光し、その受光による検出値に基づいて目盛盤の回転姿勢を取得することで水平角や鉛直角を検出する(例えば、特許文献1参照)。

ところで、そのアブソリュートエンコーダでは、受光機構における受光領域反射性を有するものとされている。このため、アブソリュートエンコーダでは、受光領域を照射する検出光の一部が目盛盤へ向けて反射され、その反射された検出光が目盛盤で再び反射されて受光領域に到達してしまうことがある。その反射された検出光は、目盛領域を通した検出光を受光領域(受光機構)で適切に受光することの妨げとなり、受光機構が適切な検出値を得ることができなくなってしまう。すると、アブソリュートエンコーダでは、目盛盤の回転姿勢を適切に取得することができなくなり、水平角や鉛直角の検出精度が低下してしまう。

このため、アブソリュートエンコーダでは、目盛盤の裏面(受光領域側の面)に反射防止膜を設けることが考えられる。このような構成とすると、受光領域を照射する検出光の一部が目盛盤へ向けて反射されてしまった場合であっても、その反射された検出光が目盛盤(その裏面)で再び反射されることを防止することができ、反射された検出光が受光領域に到達してしまうことを防止することができる。

概要

製造コストの増加を抑制しつつ、受光領域と目盛盤との間での検出光の反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することのできるアブソリュートエンコーダを提供する。出射面36から検出光Lを照射する発光機構32と、出射面36から出射されて目盛盤31の目盛領域35を通した検出光Lを受光領域33aで受光する受光機構33と、を備えるアブソリュートエンコーダ30である。発光機構32と受光機構33とは、出射面36から目盛領域35を経て受光領域33aへと向かう照射軸線Arを、目盛盤31の回転軸線方向Daに対して傾斜させる位置関係であることを特徴とする。

目的

本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、製造コストの増加を抑制しつつ、受光領域と目盛盤との間での検出光の反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することのできるアブソリュートエンコーダを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

出射面から検出光照射する発光機構と、前記出射面から出射されて目盛盤目盛領域を通した前記検出光を受光領域受光する受光機構と、を備え、前記発光機構と前記受光機構とは、前記出射面から前記目盛領域を経て前記受光領域へと向かう照射軸線を、前記目盛盤の回転軸線方向に対して傾斜させる位置関係であることを特徴とするアブソリュートエンコーダ

請求項2

前記発光機構は、前記出射面を形成すべく前記検出光を出射する発光部と、前記発光部から出射された前記検出光を前記目盛領域へ向けて反射する反射部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のアブソリュートエンコーダ。

請求項3

前記受光機構では、前記受光領域が受光軸線方向に直線状に伸びて形成され、前記発光機構と前記受光機構とは、前記受光軸線方向を含み前記回転軸線方向と平行な面に対して前記照射軸線を傾斜させる位置関係であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアブソリュートエンコーダ。

請求項4

前記目盛盤は、円盤形状を呈し、前記受光機構は、前記目盛盤に対して、前記受光軸線方向を前記目盛盤の円盤形状に対する弦と平行な方向とする位置関係であることを特徴とする請求項3に記載のアブソリュートエンコーダ。

請求項5

前記発光機構は、前記目盛盤の半径方向で見て、前記目盛領域よりも外側に位置され、前記受光機構は、前記半径方向で見て、前記目盛領域よりも内側に位置されていることを特徴とする請求項4に記載のアブソリュートエンコーダ。

請求項6

前記発光機構と前記受光機構とは、前記半径方向で見た前記出射面における内端位置から出射されて前記半径方向で見た前記受光領域における外端位置へと向かう前記検出光を内端検出光とし、かつ前記内端検出光が前記受光領域で前記目盛盤へ向けて反射された反射検出光外端反射検出光として、前記外端反射検出光が前記目盛盤で再び反射されて前記受光領域に到達することを防止すべく、前記受光軸線方向を含み前記回転軸線方向と平行な面に対する前記内端検出光の内端入射角度を設定することで、前記発光機構と前記受光機構との位置関係を設定することを特徴とする請求項5に記載のアブソリュートエンコーダ。

請求項7

前記発光機構は、前記出射面を形成すべく前記検出光を出射する発光部と、前記発光部から出射された前記検出光を前記目盛領域へ向けて反射する反射部と、を有し、前記内端入射角度は、前記目盛盤に対する前記反射部の傾斜角度を加えて設定することを特徴とする請求項6に記載のアブソリュートエンコーダ。

請求項8

前記内端入射角度は、前記目盛盤に対する前記受光領域の傾斜角度を加えて設定することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のアブソリュートエンコーダ。

請求項9

請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のアブソリュートエンコーダであって、さらに、前記出射面と前記目盛盤との間に設けられ、前記検出光を平行光とするコリメート光機構を備えることを特徴とするアブソリュートエンコーダ。

請求項10

前記発光機構は、前記出射面を形成すべく前記検出光を出射する発光部と、前記発光部から出射された前記検出光を前記目盛領域へ向けて反射する反射部と、を有し、前記反射部は、前記受光領域上に前記出射面の像を形成すべく湾曲していることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のアブソリュートエンコーダ。

請求項11

請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のアブソリュートエンコーダであって、さらに、前記目盛盤と前記受光機構との間に設けられ、前記受光領域上に前記目盛領域の像を形成する結像光学機構を備えることを特徴とするアブソリュートエンコーダ。

請求項12

請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のアブソリュートエンコーダを搭載し、対象物までの距離と方向とを測定可能測量ユニットと、前記測量ユニットを駆動制御する制御ユニットと、を備えることを特徴とする測量装置

技術分野

0001

本発明は、目盛盤目盛領域を通した検出光を用いるアブソリュートエンコーダ、およびそのアブソリュートエンコーダを搭載する測量装置に関する。

背景技術

0002

測量のための測量装置では、アブソリュートエンコーダを用いて水平角鉛直角を検出するものがある。このアブソリュートエンコーダでは、発光機構から出射した検出光で目盛盤の目盛領域を照射し、その目盛領域を通した検出光を受光機構受光し、その受光による検出値に基づいて目盛盤の回転姿勢を取得することで水平角や鉛直角を検出する(例えば、特許文献1参照)。

0003

ところで、そのアブソリュートエンコーダでは、受光機構における受光領域反射性を有するものとされている。このため、アブソリュートエンコーダでは、受光領域を照射する検出光の一部が目盛盤へ向けて反射され、その反射された検出光が目盛盤で再び反射されて受光領域に到達してしまうことがある。その反射された検出光は、目盛領域を通した検出光を受光領域(受光機構)で適切に受光することの妨げとなり、受光機構が適切な検出値を得ることができなくなってしまう。すると、アブソリュートエンコーダでは、目盛盤の回転姿勢を適切に取得することができなくなり、水平角や鉛直角の検出精度が低下してしまう。

0004

このため、アブソリュートエンコーダでは、目盛盤の裏面(受光領域側の面)に反射防止膜を設けることが考えられる。このような構成とすると、受光領域を照射する検出光の一部が目盛盤へ向けて反射されてしまった場合であっても、その反射された検出光が目盛盤(その裏面)で再び反射されることを防止することができ、反射された検出光が受光領域に到達してしまうことを防止することができる。

先行技術

0005

特開2002−13949号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、アブソリュートエンコーダでは、目盛盤の裏面に反射防止膜を設けることとすると、製造工程の増加を招くとともに必要な材料の増加を招いてしまい、製造コストの増加を招いてしまう。

0007

本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、製造コストの増加を抑制しつつ、受光領域と目盛盤との間での検出光の反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することのできるアブソリュートエンコーダを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記した課題を解決するために、本願発明のアブソリュートエンコーダは、出射面から検出光を照射する発光機構と、前記出射面から出射されて目盛盤の目盛領域を通した前記検出光を受光領域で受光する受光機構と、を備え、前記発光機構と前記受光機構とは、前記出射面から前記目盛領域を経て前記受光領域へと向かう照射軸線を、前記目盛盤の回転軸線方向に対して傾斜させる位置関係であることを特徴とする。

0009

前記発光機構は、前記出射面を形成すべく前記検出光を出射する発光部と、前記発光部から出射された前記検出光を前記目盛領域へ向けて反射する反射部と、を有する構成とすることができる。

0010

前記受光機構では、前記受光領域が受光軸線方向に直線状に伸びて形成され、前記発光機構と前記受光機構とは、前記受光軸線方向を含み前記回転軸線方向と平行な面に対して前記照射軸線を傾斜させる位置関係である構成としてもよい。

0011

前記目盛盤は、円盤形状を呈し、前記受光機構は、前記目盛盤に対して、前記受光軸線方向を前記目盛盤の円盤形状に対する弦と平行な方向とする位置関係である構成とすることができる。

0012

前記発光機構は、前記目盛盤の半径方向で見て、前記目盛領域よりも外側に位置され、前記受光機構は、前記半径方向で見て、前記目盛領域よりも内側に位置されている構成としてもよい。

0013

前記発光機構と前記受光機構とは、前記半径方向で見た前記出射面における内端位置から出射されて前記半径方向で見た前記受光領域における外端位置へと向かう前記検出光を内端検出光とし、かつ前記内端検出光が前記受光領域で前記目盛盤へ向けて反射された反射検出光外端反射検出光として、前記外端反射検出光が前記目盛盤で再び反射されて前記受光領域に到達することを防止すべく、前記受光軸線方向を含み前記回転軸線方向と平行な面に対する前記内端検出光の内端入射角度を設定することで、前記発光機構と前記受光機構との位置関係を設定する構成とすることができる。

0014

前記発光機構は、前記出射面を形成すべく前記検出光を出射する発光部と、前記発光部から出射された前記検出光を前記目盛領域へ向けて反射する反射部と、を有し、前記内端入射角度は、前記目盛盤に対する前記反射部の傾斜角度を加えて設定する構成としてもよい。

0015

前記内端入射角度は、前記目盛盤に対する前記受光領域の傾斜角度を加えて設定する構成とすることができる。

0016

さらに、前記出射面と前記目盛盤との間に設けられ、前記検出光を平行光とするコリメート光機構を備える構成としてもよい。

0017

前記発光機構は、前記出射面を形成すべく前記検出光を出射する発光部と、前記発光部から出射された前記検出光を前記目盛領域へ向けて反射する反射部と、を有し、前記反射部は、前記受光領域上に前記出射面の像を形成すべく湾曲している構成とすることができる。

0018

さらに、前記目盛盤と前記受光機構との間に設けられ、前記受光領域上に前記目盛領域の像を形成する結像光学機構を備える構成としてもよい。

0019

本願発明の測量装置は、本願発明のアブソリュートエンコーダを搭載し、対象物までの距離と方向とを測定可能測量ユニットと、前記測量ユニットを駆動制御する制御ユニットと、を備える。

発明の効果

0020

本発明のアブソリュートエンコーダによれば、製造コストの増加を抑制しつつ、受光領域と目盛盤との間での検出光の反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することができる。

0021

前記発光機構は、前記出射面を形成すべく前記検出光を出射する発光部と、前記発光部から出射された前記検出光を前記目盛領域へ向けて反射する反射部と、を有する構成とすると、部品点数を削減するとともに小型化を容易なものとしつつ、簡易な構成で反射された検出光が受光領域へと到達することを防止することができる。

0022

前記受光機構では、前記受光領域が受光軸線方向に直線状に伸びて形成され、前記発光機構と前記受光機構とは、前記受光軸線方向を含み前記回転軸線方向と平行な面に対して前記照射軸線を傾斜させる位置関係である構成があるときは、照射軸線の傾斜の度合を小さなものとしつつ反射された検出光が受光領域に到達することを確実に防止することができる。

0023

前記目盛盤は、円盤形状を呈し、前記受光機構は、前記目盛盤に対して、前記受光軸線方向を前記目盛盤の円盤形状に対する弦と平行な方向とする位置関係である構成とすると、目盛盤(その裏面)で反射された検出光を半径方向で受光領域以外の箇所に向かわせることができるので、回転軸線方向と受光軸線方向とを含む面に対する照射軸線の傾斜の度合を小さなものとしつつ反射された検出光が受光領域に到達することを防止することができる。

0024

前記発光機構は、前記目盛盤の半径方向で見て、前記目盛領域よりも外側に位置され、前記受光機構は、前記半径方向で見て、前記目盛領域よりも内側に位置されている構成があるときは、簡易な構成で反射された検出光が受光領域に到達することを確実に防止することができる。

0025

前記発光機構と前記受光機構とは、前記半径方向で見た前記出射面における内端位置から出射されて前記半径方向で見た前記受光領域における外端位置へと向かう前記検出光を内端検出光とし、かつ前記内端検出光が前記受光領域で前記目盛盤へ向けて反射された反射検出光を外端反射検出光として、前記外端反射検出光が前記目盛盤で再び反射されて前記受光領域に到達することを防止すべく、前記受光軸線方向を含み前記回転軸線方向と平行な面に対する前記内端検出光の内端入射角度を設定することで、前記発光機構と前記受光機構との位置関係を設定する構成とすると、受光機構の受光領域で検出光が反射され、それによる反射検出光が目盛盤の裏面で再び反射されても、その反射検出光が反射された位置や進行方向に拘わらず当該反射検出光が受光領域へと到達することを確実に防止することができる。

0026

前記発光機構は、前記出射面を形成すべく前記検出光を出射する発光部と、前記発光部から出射された前記検出光を前記目盛領域へ向けて反射する反射部と、を有し、前記内端入射角度は、前記目盛盤に対する前記反射部の傾斜角度を加えて設定する構成があるときは、製造コストの増加をより抑制しつつ、反射検出光が受光領域へと到達することを防止することができる。

0027

前記内端入射角度は、前記目盛盤に対する前記受光領域の傾斜角度を加えて設定する構成とすると、製造コストの増加をより抑制しつつ、反射検出光が受光領域へと到達することを防止することができる。

0028

さらに、前記出射面と前記目盛盤との間に設けられ、前記検出光を平行光とするコリメート光学機構を備える構成があるときは、より簡易に角度検出を行うことを可能としつつ、反射された検出光が受光領域へと到達することを防止することができる。

0029

前記発光機構は、前記出射面を形成すべく前記検出光を出射する発光部と、前記発光部から出射された前記検出光を前記目盛領域へ向けて反射する反射部と、を有し、前記反射部は、前記受光領域上に前記出射面の像を形成すべく湾曲している構成とすると、より適切に角度検出を行うことを可能としつつ、反射された検出光が受光領域へと到達することを防止することができる。

0030

さらに、前記目盛盤と前記受光機構との間に設けられ、前記受光領域上に前記目盛領域の像を形成する結像光学機構を備える構成があるときは、より適切に角度検出を行うことを可能としつつ、反射された検出光が受光領域へと到達することを防止することができる。

0031

本発明の測量装置によれば、本願発明のアブソリュートエンコーダを搭載しているので、本願発明のアブソリュートエンコーダと同様の効果を得ることができ、測量ユニットによる方向の測定をより適切なものとすることができる。

図面の簡単な説明

0032

本発明に係る測量装置の一例としての実施例の測量装置10の構成を模式的に示す説明図である。
測量装置10に搭載されたアブソリュートエンコーダ30の構成を模式的に示す説明図である。
各アブソリュートエンコーダ30において、目盛盤31を挟んで2組の発光機構32と受光機構33とが対を為す様子を模式的に示す説明図である。
発光機構32から出射された光を、目盛盤31(そのスリット34)を経て受光機構33で受光する様子を示す説明図である。
受光機構33での受光内容を示すデジタル画像データとしてのデジタル受光信号の一例を示すグラフであり、縦軸デジタルレベル値で示すとともに、横軸画素番号で示している。
図5における1つのスリット34に対応したデジタル受光信号の一例を示すグラフであり、縦軸をデジタルレベル値で示すとともに、横軸を画素番号で示している。
目盛盤31を挟んで対を為す発光機構32と受光機構33との位置関係を説明するための説明図である。
発光機構32(その出射面36)からの検出光Lが、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面上を通って、目盛盤31の目盛領域35(各スリット34)を経て受光機構33の受光領域33aで受光される様子と、反射検出光Lrが受光領域33aで受光される様子と、を部分的に拡大して示す説明図である。
受光機構33での受光内容を示すデジタル画像データとしてのデジタル受光信号の一例と、反射検出光Lrを受光した際のデジタル受光信号の一例と、を示すグラフであり、縦軸をデジタルレベル値で示すとともに、横軸を画素番号で示している。
発光機構32(その出射面36)からの検出光Lが、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面上を通って、目盛盤31の目盛領域35(各スリット34)を経て受光機構33の受光領域33aで受光される様子と、反射検出光Lrが受光領域33aに到達しない様子と、を部分的に拡大して示す図8と同様の説明図である。
回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合の設定方法を説明するための説明図である。
実施例2のアブソリュートエンコーダ30Aにおいて、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合の設定方法を説明するための図11と同様の説明図である。
実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bにおいて、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合の設定方法を説明するための図11と同様の説明図である。
実施例4のアブソリュートエンコーダ30Cにおいて、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合の設定方法を説明するための図11と同様の説明図である。
実施例5のアブソリュートエンコーダ30Dの構成を説明するための説明図である。
実施例6のアブソリュートエンコーダ30Eの構成を説明するための図15と同様の説明図である。
実施例7のアブソリュートエンコーダ30Fの構成を説明するための図15と同様の説明図である。

0033

以下に、本願発明に係るアブソリュートエンコーダおよびそれを搭載する測量装置の実施の形態の各実施例について図面を参照しつつ説明する。

0034

先ず、本願発明に係るアブソリュートエンコーダの一例としてのアブソリュートエンコーダ30を搭載する一例としての測量装置10の概略的な構成について説明する。この測量装置10は、図1に示すように、実施例1ではトータルステーションであり、測定点へ向けてパルスレーザ光線を照射し、その測定点からのパルス反射光を受光して、パルス毎に測距を行い、測距結果を平均化して高精度の距離測定を行うことができる。この測量装置10は、整準部11と、基盤部12と、托架部13と、望遠鏡部14と、を備える。

0035

整準部11は、三脚15に取付けられる箇所であり、測量装置10(望遠鏡部14)の傾きを検出することができる。基盤部12は、その整準部11に対する傾斜角を変更可能に整準部11に設けられている。托架部13は、基盤部12に対して鉛直軸線Avを回転中心として回転(鉛直軸線Av回りの回転)可能に、その基盤部12に設けられている。この托架部13には、表示部16と操作入力部17とが設けられている。この操作入力部17は、測量装置10における各種機能を利用するための操作部であり、入力操作された情報を後述する制御ユニット22(図2参照)へと出力する。表示部16は、制御ユニット22の制御下で、操作入力部17に為された操作に基づいて各種機能を利用するための操作画面や測定結果等を表示する。

0036

望遠鏡部14は、托架部13に対して水平軸線Ahを回転中心として回転(水平軸線Ah回りの回転)可能に、その托架部13に設けられている。その望遠鏡部14には、測量装置10の概略の視準方向を設定するための照星照門18が設けられている。望遠鏡部14は、測定対象物を視準する第2望遠鏡19と、その第2望遠鏡19よりも低倍率広範囲視野を有する第1望遠鏡21と、を有する。この望遠鏡部14では、第1望遠鏡21の光学系を介して視準方向あるいは略視準方向の画像(広角画像)を取得する第1撮像部と、第2望遠鏡19の光学系を介して視準方向の画像(望遠画像)を取得する第2撮像部と、が設けられている。そして、望遠鏡部14には、第2望遠鏡19の光学系を共有する測距部が内蔵され、測距光射出するとともに測定対象物からの反射光を受光して測定対象物までの光波距離測定を行う。

0037

この測量装置10では、上述したように、托架部13が水平軸線Ah回りに回転可能に望遠鏡部14を支持しているとともに、その托架部13が基盤部12に対して鉛直軸線Av回りに回転可能とされている。このため、望遠鏡部14は、鉛直軸線Av回りすなわち水平方向に回転可能とされているとともに、水平軸線Ah回りすなわち鉛直方向に回転可能とされている。そして、測量装置10では、後述する制御ユニット22(図2参照)の制御下で、望遠鏡部14が鉛直軸線Av回り(水平方向)に適宜回転されるとともに、望遠鏡部14が水平軸線Ah回り(鉛直方向)に適宜回転される。測量装置10では、望遠鏡部14の鉛直軸線Av回り(水平方向)の回転角度と、望遠鏡部14の水平軸線Ah回り(鉛直方向)の回転角度と、を検出するために、アブソリュートエンコーダ30(図2参照)が設けられている。このアブソリュートエンコーダ30に関しては、後に詳細に説明する。

0038

さらに、托架部13には、測量装置10の動作を統括的に制御する制御ユニット22(図2参照)が内蔵されている。その制御ユニット22は、水平駆動部および鉛直駆動部の駆動を制御して托架部13および望遠鏡部14を適宜回転させることにより、当該望遠鏡部14を所定の方向に向けることができるとともに所定の範囲を走査することができる。また、制御ユニット22は、第1望遠鏡21および第2望遠鏡19の切り替えを制御しつつ上述した第1撮像部および第2撮像部を適宜制御することにより、所要の倍率の画像を取得することができるとともに、上述した測距部を制御して所定の測定点の測距を行うことができる。そして、制御ユニット22は、アブソリュートエンコーダ30から角度検出信号を受けることにより、望遠鏡部14(その視準方向)における水平角と鉛直角とを取得することができる。このため、測量装置10では、整準部11、基盤部12、托架部13、望遠鏡部14、照星照門18、第2望遠鏡19、第1望遠鏡21、アブソリュートエンコーダ30(図2参照)が、制御ユニット22により駆動制御される測量ユニットとして機能する。

0039

そのアブソリュートエンコーダ30は、測量装置10では、図2に示すように、望遠鏡部14の鉛直軸線Av回り(水平方向)の回転角度を検出するもの(一方)と、望遠鏡部14の水平軸線Ah回り(鉛直方向)の回転角度を検出するもの(他方)と、の2つが設けられている。その一方のアブソリュートエンコーダ30は、托架部13の基盤部12に対する水平方向の回転角度すなわち水平回転角を検出することにより、望遠鏡部14の鉛直軸線Av回り(水平方向)の回転角度すなわち望遠鏡部14における視準方向の水平角を検出(測角)する。他方のアブソリュートエンコーダ30は、望遠鏡部14の托架部13に対する鉛直方向の回転角度すなわち鉛直回転角を検出することにより、望遠鏡部14の水平軸線Ah回り(鉛直方向)の回転角度すなわち望遠鏡部14における視準方向の鉛直角を検出(測角)する。この各アブソリュートエンコーダ30は、検出する角度(水平角または鉛直角)の差異に応じて配置関係が異なることを除くと、互いに等しい構成とされて等しい動作をするものであることから、等しい構成については同一の符号を付して説明する。

0040

各アブソリュートエンコーダ30では、目盛盤31を挟んで発光機構32と受光機構33とが対を為して設けられている。そして、各アブソリュートエンコーダ30では、その発光機構32と受光機構33との組み合わせ(検出機構)が、目盛盤31の回転中心の設定位置に関して回転対称となるように2組設けられる対向検出構成とされている。このため、測量装置10では、水平角を検出するために1つの目盛盤31と2つの発光機構32と2つの受光機構33とが設けられ、鉛直角を検出するために1つの目盛盤31と2つの発光機構32と2つの受光機構33とが設けられている。その各アブソリュートエンコーダ30では、目盛盤31と、対を為す発光機構32および受光機構33と、が相対的な回転が可能とされて設けられている。各アブソリュートエンコーダ30では、実施例1では、対を為す発光機構32および受光機構33に対して目盛盤31が回転するものとされている。すなわち、目盛盤31は、一方のアブソリュートエンコーダ30においては托架部13の基盤部12に対する水平方向の回転に伴って回転するように設けられ、他方のアブソリュートエンコーダ30においては望遠鏡部14の托架部13に対する鉛直方向の回転に伴って回転するように設けられている。以下では、両アブソリュートエンコーダ30における目盛盤31の回転軸線が伸びる方向(一方では鉛直軸線Avとなり、他方では水平軸線Ahとなる)と平行な方向を回転軸線方向Daとする。

0041

その目盛盤31は、図3に示すように、全体に円盤形状を呈し、外周縁部に円周方向(相対的な回転方向)に沿って一定の間隔(ピッチ)で複数の目盛としてのスリット34が設けられて構成される。その各スリット34は、後述するように発光機構32から出射される検出光L(図4等参照)の透過を許す箇所を構成するものであり、実施例1では、円周方向で見た幅寸法が大きいものと小さいものとが交互に並べられて形成される。そして、各スリット34は、後述するように、透過させた検出光L(図4等参照)を受光機構33で受光した際に、その後述する受光領域33a(図8等参照)の全域に渡る受光に基づく1ライン分のアナログ受光信号Ia(図2参照)(アナログ画像データ)が、円周方向で見た他のいずれの場所での1ライン分のアナログ受光信号Ia(アナログ画像データ)に対しても一致しないように形成される。このため、目盛盤31では、この各スリット34が円周方向に沿って設けられた帯状の領域が、目盛盤31における回転姿勢の検出のための目盛(各スリット34)が設けられた目盛領域35となる。この目盛盤31は、実施例1では、円盤形状のガラス板クロムメッキが施されて全体に光(検出光L(図4等参照))の透過を阻むものとされ、そのクロムメッキを部分的にエッチング等で除去することで各スリット34が設けられて形成される(図4等参照)。

0042

発光機構32と受光機構33とは、目盛盤31における目盛領域35(各スリット34が設けられた箇所)を挟むように対向して設けられている。その発光機構32は、図4に示すように、後述する制御機構37(図2参照)の制御下で、目盛盤31における目盛領域35に向けて検出光Lを出射する。発光機構32は、実施例1では発光ダイオードを用いて構成されている。このため、実施例1では、その発光ダイオード(発光機構32)の発光面(出射面)が、発光機構32において検出光Lを出射する出射面36として機能する。

0043

受光機構33は、後述する制御機構37の制御下で、発光機構32(その出射面36)から出射(照射)されて目盛盤31の目盛領域35(その各スリット34)を透過した検出光Lを受光領域33a(図8等参照)で受光して、その受光量に応じたアナログ受光信号Ia(図2参照)を制御機構37に出力する。受光機構33は、複数の受光素子が直線上に直列されることで直線状の受光領域33a(図8等参照)を有する構成とされた一次元固体撮像素子リニアイメージセンサ)である。以下では、この受光領域33a(受光機構33)が伸びる方向(受光素子が直列された方向)を受光軸線方向Dpとする。そして、受光機構33は、円盤形状とされた目盛盤31に対して、その円盤形状における弦と平行な方向に受光軸線方向Dpが位置するように設けられている。

0044

この受光機構33は、実施例1では、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを用いて構成されている。そして、受光機構33では、2000個の受光素子が直列されて構成されており、受光領域33a(図8等参照)が直列された2000画素で形成され、その2000画素分のアナログ受光信号Iaを出力するものとされている。この受光機構33は、実施例1では、2000画素分の受光領域33a(図8等参照)において、目盛領域35のうちの60個のスリット34を透過した検出光Lを受光することのできる位置関係とされている。

0045

各アブソリュートエンコーダ30では、発光機構32から検出光Lが出射(照射)されると、目盛盤31の目盛領域35の各スリット34を透過した検出光Lが受光機構33に到達し、各スリット34が設けられていない箇所では検出光Lが到達しない。このため、受光機構33では、直列された複数(実施例1では2000個)の受光素子(画素)から為る受光領域33aの全域でアナログ受光信号Ia(図2参照)を取得することで、目盛盤31の回転姿勢に応じた位置における目盛領域35(その各スリット34)のイメージをアナログ画像データとして取得することができる。すなわち、受光機構33では、各受光素子(画素)からの1ライン分のアナログ受光信号Iaを一括して取り扱うことで、読み取った目盛盤31の目盛となる各スリット34のイメージとしてのアナログ画像データを形成する。そのアナログ画像データは、実施例1では、目盛盤31の目盛領域35の各スリット34を透過した検出光Lを受光機構33が受光するものであることから、各スリット34に応じた波形を描くものとなる。この受光機構33は、検出値としての複数画素分のアナログ受光信号Iaを制御機構37に出力する(図2参照)。

0046

その制御機構37は、各アブソリュートエンコーダ30における動作を統括的に制御するものであり、各受光機構33からの検出値(アナログ受光信号Ia)に基づいて目盛盤31の回転姿勢を算出する機能を有する。制御機構37では、図2に示すように、各受光機構33から検出値(アナログ受光信号Ia)が入力され、そのアナログ受光信号Iaを増幅ノイズ除去等を行った後にAD変換してデジタル受光信号Id(図5参等照)を生成し、そのデジタル受光信号Idを用いて目盛盤31の回転姿勢を検出する。そのデジタル受光信号Idは、デジタルレベル値で0〜255までの諧調において画素毎の出力値が示すものとされる(図5参照)。そして、デジタル受光信号Idは、アナログ画像データを形成するアナログ受光信号IaがAD変換されたものであることから、各受光素子(画素)からの1ライン分(受光領域33aの全域)を一括して取り扱うことで、目盛領域35の各スリット34に応じた波形を描くデジタル画像データとなる。ここで、受光機構33では、上述したように2000画素で形成された受光領域33aにおいて60個のスリット34を透過した検出光L(図4等参照)を受光することが可能とされていることから、デジタル画像データ(アナログ画像データも同様である)では60個の山部分を有する波形が現れることとなる。

0047

制御機構37(図2参照)では、図6に示すように、デジタル画像データ(1ライン分のデジタル受光信号Id)における各山部分の中心位置Cと幅寸法Wとを算出する。その中心位置Cおよび幅寸法Wの算出は、一般に行われている各種の方法を用いて行うことができるので詳細な説明は省略する。制御機構37では、このように算出した各山部分の中心位置Cと幅寸法Wとに基づいて、受光機構33で取得した複数のスリット34の態様を求めることで、目盛盤31の回転姿勢を検出する。この複数のスリット34の態様を求めることおよび目盛盤31の回転姿勢を検出すること関しても、一般に行われている各種の方法を用いて行うことができるので詳細な説明は省略する。この各アブソリュートエンコーダ30では、2組の受光機構33が設けられていることから、2組の受光機構33からの出力に基づいて目盛盤31の回転姿勢を検出することで、その目盛盤31における軸ブレに起因する角度検出誤差打ち消して高い精度で目盛盤31の回転姿勢を検出することができる。

0048

これにより、一方のアブソリュートエンコーダ30では、2組の受光機構33からの出力に基づいて対応する目盛盤31の回転姿勢を検出することで、望遠鏡部14における視準方向の水平角を検出(測角)することができる。また、他方のアブソリュートエンコーダ30では、2組の受光機構33からの出力に基づいて対応する目盛盤31の回転姿勢を検出することで、望遠鏡部14における視準方向の鉛直角を検出(測角)することができる。

0049

次に、本発明に係る実施例のアブソリュートエンコーダ30における特徴的な構成について、主に図7から図11を用いて説明する。図7では、目盛盤31を挟んで対を為す発光機構32と受光機構33との位置関係を説明するための説明図であり、目盛盤31の半径方向Drで見た目盛領域35(各スリット34)の中心位置を原点位置として、互いに直交する回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを共に3次元直交座標で示している。そして、図7では、目盛盤31の外周側を半径方向Drの正側とし、目盛盤31に対して発光機構32が位置する側を回転軸線方向Daの正側としている。なお、図7は、発光機構32と受光機構33との位置関係の理解を容易なものとするために、受光機構33を回転軸線方向Daへの長さ寸法を縮めて示すとともに、目盛盤31を目盛領域35および各スリット34のみを模式的に示すものであり、必ずしも実際の態様と一致するものではない。また、図8および図10は、発光機構32(その出射面36)からの検出光Lが目盛盤31の目盛領域35(各スリット34)を経て受光機構33の受光領域33aで受光される様子と、反射検出光Lrが進行する様子と、の理解を容易なものとするために模式的に示しており、必ずしも実際の態様および他の図面と一致するものではない。

0050

アブソリュートエンコーダ30では、図7に示すように、目盛盤31を挟んで対を為す発光機構32と受光機構33との位置関係を、その照射軸線Arを回転軸線方向Daに対して傾斜させるように設定している。その照射軸線Arは、発光機構32の出射面36から目盛盤31の目盛領域35(各スリット34)を経て受光機構33の受光領域33aに照射される検出光L(図4等参照)における中心位置(光軸)を示すものとする。照射軸線Arは、実施例1では、発光機構32の出射面36における中心位置から、目盛盤31の目盛領域35(各スリット34)を経て受光機構33の受光領域33aの中心位置に至る直線としている。回転軸線方向Daは、上述したように、目盛盤31の回転中心(鉛直軸線Avまたは水平軸線Ah)と平行な方向としている。そして、実施例1では、発光機構32(その出射面36)を目盛盤31の目盛領域35(各スリット34(その半径方向Drで見た中心位置))よりも半径方向Dr正側(半径方向Drで見て外側)に位置させ、受光機構33(その受光領域33a)を目盛盤31の目盛領域35(各スリット34(その半径方向Drで見た中心位置))よりも半径方向Dr負側(半径方向Drで見て内側)に位置させている。加えて、実施例1では、照射軸線Arを、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面(回転軸線方向Daを含み受光軸線方向Dpと平行な面)に対して傾斜するものとして、回転軸線方向Daに対して傾斜させている。この傾斜の度合は、目盛盤31(その裏面31a(図11等参照))と受光機構33の受光領域33aとの位置関係を考慮して、後述するように受光領域33aで生じた反射検出光Lrが裏面31aで反射されても受光領域33aへと到達することを防止する観点で設定する。当該傾斜の度合は、実施例1では、発光機構32(その出射面36)を受光機構33(その受光領域33a)よりも半径方向Dr正側に位置させていることから、受光領域33aにおける半径方向Dr正側の端部で生じた反射検出光Lr(後述する外端反射検出光Lre(図11等参照))が裏面31aで反射された場合に受光領域33aへと到達することを防止するように設定する。

0051

このように、本発明に係る実施例のアブソリュートエンコーダ30では、照射軸線Arを回転軸線方向Daに対して傾斜させることにより、受光機構33の受光領域33aと目盛盤31との間での検出光Lの反射に起因する角度検出の精度の低下を防止している。以下では、先ず、受光機構33の受光領域33aと目盛盤31との間での検出光Lの反射に起因する角度検出の精度の低下について説明する。この角度検出の精度の低下は、照射軸線Arを回転軸線方向Daと平行なものとすると本願発明のアブソリュートエンコーダ30でも生じるものであることから、実施例1のアブソリュートエンコーダ30と同様の符号を用いつつ主に図7から図9を用いて説明する。

0052

アブソリュートエンコーダ30において、照射軸線Arを回転軸線方向Daと平行とすべく発光機構32と受光機構33との位置関係が設定されているものとする。この場合、図7二点鎖線で示すように、発光機構32と受光機構33とが回転軸線方向Da上に位置することとなる。ここで、発光機構32(その出射面36)からの検出光Lは、所定の広がりを有するものであることから(図4参照)、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面上を通って、目盛盤31の目盛領域35(各スリット34)を経て受光機構33の受光領域33aで受光される。この様子を部分的に拡大した様子を図8に示す。検出光Lは、図8に示すように、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面上を通るものが、目盛盤31の目盛領域35(各スリット34)を経て受光機構33の受光領域33aで受光される。

0053

ところで、受光機構33では、一般に受光領域33aが反射率を有するもの、すなわち光(検出光L)を反射する光学的性質を有するものとされている。このため、受光領域33aへと進行した検出光Lの一部は、受光領域33aで反射された反射検出光Lrとして、目盛盤31(その裏面31a)に向かう。その目盛盤31では、裏面31aにおける各スリット34が形成されていない箇所が反射率を有するものとされている。上記した例では、目盛盤31は、円盤形状のガラス板にクロムメッキが施されて全体に光の透過を阻むものとされ、そのクロムメッキを部分的に除去することで各スリット34が設けられて形成されている。そのクロムメッキは、検出光L(反射検出光Lrであっても同様である)を反射する光学的性質を有している。このため、目盛盤31では、裏面31aにおける各スリット34が設けられていないクロムメッキの箇所に反射検出光Lrが進行すると、裏面31a(クロムメッキ)で当該反射検出光Lrを反射してしまう。すると、その反射検出光Lrは、再び受光機構33の受光領域33aへ向けて進行することとなり、受光領域33aで受光される。

0054

ここで、受光機構33(その受光領域33a)では、各スリット34を透過して受光機構33に到達した検出光Lのみを受光することで、目盛盤31の目盛となる各スリット34のイメージを読み取るものである。このため、受光機構33(その受光領域33a)での検出値は、図9に示すように、各スリット34に応じた波形を描くアナログ画像データを形成する。このことから、受光機構33の受光領域33aでは、その受光領域33aと目盛盤31との間で生じた反射検出光Lr(図8参照)を受光してしまうと、各スリット34のイメージとは異なる光を検出することとなり、各スリット34に応じた波形を描くアナログ画像データを適切に取得することが困難となってしまう。換言すると、反射検出光Lrを受光領域33aで受光すると、受光領域33aで取得した目盛領域35の像における、検出光Lを透過させる各スリット34と、その周辺の検出光Lを透過させない箇所と、の間でのコントラストの低下を招いてしまう。このため、アブソリュートエンコーダ30では、目盛盤31の回転姿勢を適切に取得することができなくなり、角度(水平角や鉛直角)の検出精度が低下してしまう。

0055

特に、目盛盤31(その目盛領域35)では、各スリット34が一定の間隔(ピッチ)で設けられていることから、各スリット34が設けられていないクロムメッキの箇所も一定の間隔(ピッチ)で設けられていることとなる(図3等参照)。このため、受光領域33aと目盛盤31との間では、各スリット34が設けられた態様と似た態様で反射検出光Lrが生じることとなる。このため、受光機構33(その受光領域33a)では、図9に一点鎖線で示すように、各スリット34に応じた波形に近しい反射検出光Lrに起因する偽りの各スリット34のイメージ(所謂ゴースト)の画像データを取得してしまう。すると、受光機構33(その受光領域33a)では、実線で描いた画像データと、一点鎖線で描いた画像データと、を足し合わせたものを検出値(アナログ受光信号Ia)として出力することとなる。そして、このような一点鎖線で描いた画像データは、発光機構32(その出射面36)に対する目盛領域35(各スリット34)と受光機構33(その受光領域33a)との位置関係に応じて出現する位置や態様が変化することから、出力された検出値(アナログ受光信号Ia)から取り除くのは困難である。これにより、アブソリュートエンコーダ30では、目盛盤31の回転姿勢を適切に取得することができなくなり、角度(水平角や鉛直角)の検出精度が低下してしまう。

0056

このため、アブソリュートエンコーダ30では、目盛盤31の裏面31aにおける各スリット34が設けられていないクロムメッキの箇所に、反射防止膜を設けることが考えられる。すると、検出光Lの一部が受光領域33aで反射されて、反射検出光Lrとして目盛盤31(その裏面31a)へ向かったとしても、反射防止膜により目盛盤31(その裏面31a)で再び反射されることを防止することができるので、反射検出光Lrが再び受光機構33の受光領域33aに到達することを防止することができる。このような反射防止膜としては、酸化クロムメッキ(酸化クロムの蒸着膜)を用いることが考えられる。その酸化クロムメッキでは、自らの表面で反射した成分とクロムメッキで反射した成分とを干渉させることにより、反射検出光Lrが生じることを防止する。

0057

しかしながら、このような反射防止膜を設けることは、上述したように目盛盤31を形成した後に、反射防止膜を設ける工程を加える必要があることから、製造工程の増加を招くとともに必要な材料の増加を招いてしまい、アブソリュートエンコーダ30の製造コストの増加を招いてしまう。加えて、酸化クロムメッキ(酸化クロムの蒸着膜)は、高価であるとともに、歩留りが悪いことから、更なるアブソリュートエンコーダ30の製造コストの増加を招いてしまう。

0058

本願発明のアブソリュートエンコーダ30は、上記したことを鑑みて為されたものであり、反射防止膜を設けることなく、受光機構33の受光領域33aと目盛盤31との間での検出光Lの反射に起因する角度検出の精度の低下を防止する。そして、アブソリュートエンコーダ30では、照射軸線Arを回転軸線方向Daに対して傾斜させることにより、図10に示すように、反射検出光Lrが再び受光機構33の受光領域33aに到達してしまうことを防止することができる。詳細には、アブソリュートエンコーダ30では、照射軸線Arが、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面(回転軸線方向Daを含み受光軸線方向Dpと平行な面)に対して傾斜するものとし(図7参照)、目盛盤31に反射防止膜を設けていない。このため、アブソリュートエンコーダ30では、受光領域33aで反射された反射検出光Lrが目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)へ向かうと、その裏面31a(クロムメッキ)で再び反射されることとなる。しかしながら、アブソリュートエンコーダ30では、発光機構32(その出射面36)を受光機構33(その受光領域33a)よりも半径方向Dr正側に位置させることで、照射軸線Arを回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対して傾斜するものとしている。このため、アブソリュートエンコーダ30では、照射軸線Arの傾斜の度合を適切に設定することにより、目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で再び反射された反射検出光Lrを、受光領域33aよりも半径方向Dr負側であって当該受光領域33a以外の箇所へと進行させることができる。このことは、出射面36からの検出光Lの所定の広がりに起因する検出光Lの受光領域33aへの入射角度の変化に関わらず、受光領域33aの受光軸線方向Dpで見た全域に渡って、同様に生じさせることができる。これは、受光領域33aに対して、受光領域33aが位置する面(半径方向Drおよび受光軸線方向Dpを含む面)において当該受光軸線方向Dpに直交する半径方向Drへと出射面36を変位させることで、照射軸線Arを傾斜させていることによる。よって、アブソリュートエンコーダ30では、反射防止膜を設けることなく、受光機構33の受光領域33aと目盛盤31との間での検出光Lの反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することができる。

0059

次に、アブソリュートエンコーダ30における回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合の設定方法について、図11を用いて説明する。図11は、目盛盤31(その目盛領域35)に対する発光機構32と受光機構33との位置関係を設定する様子の理解を容易なものとするために模式的に示しており、必ずしも実際の態様および他の図面と一致するものではない。

0060

先ず、この傾斜の度合の設定のために、図11に示すように、内端検出光Leと外端反射検出光Lreとを定義する。その内端検出光Leは、発光機構32の出射面36における半径方向Dr負側の端部(半径方向Drで見た内端位置)から出射された検出光Lのうち、受光領域33aにおける半径方向Dr正側の端部(半径方向Drで見た外端位置)へと向かうものとする。また、外端反射検出光Lreは、内端検出光Leを受光領域33aにおける半径方向Dr正側の端部(半径方向Drで見た外端位置)で反射した反射検出光Lrとする。そして、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面(回転軸線方向Daを含み受光軸線方向Dpと平行な面)に対する内端検出光Leの傾斜角度を内端入射角度θとする。

0061

これに加えて、半径方向Drで見て、発光機構32の出射面36における半径方向Dr負側の端部(半径方向Drで見た内端位置)と、受光機構33の受光領域33aにおける半径方向Dr正側の端部(半径方向Drで見た外端位置)と、の間隔を発光機構32(出射面36)と受光機構33(受光領域33a)とにおける半径方向距離DLSとする。また、回転軸線方向Daで見て、発光機構32の出射面36における回転軸線方向Da負側の端部(回転軸線方向Daで見た下端位置)と、受光機構33の受光領域33aにおける回転軸線方向Da正側の端部(回転軸線方向Daで見た上端位置)と、の間隔を発光機構32(出射面36)と受光機構33(受光領域33a)とにおける軸線方向距離HLSとする。そして、回転軸線方向Daで見て、受光機構33の受光領域33aと、反射面となる目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)と、の間隔を受光機構33(受光領域33a)と目盛盤31(裏面31a)とにおける軸線方向距離HDSとする。受光領域33aの幅寸法すなわち受光領域33aにおける受光軸線方向Dpと直交する方向で見た大きさ寸法を、受光領域33aの幅寸法WSとする。半径方向Drで見て、受光領域33aにおける半径方向Dr正側の端部(半径方向Drで見た外端位置)と、外端反射検出光Lreが目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で反射されて受光領域33aと平行な面上へと到達した際の位置と、の間隔を、外端反射検出光Lreの入射位置kとする。

0062

そして、アブソリュートエンコーダ30では、目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で反射された外端反射検出光Lreが受光領域33aへと到達することを防止する観点から、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合を設定する。これは、外端反射検出光Lreを上記したように定義していることから、その外端反射検出光Lreが受光領域33aに到達しないものとすれば、反射された位置や進行方向に拘わらず目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で再び反射された全ての反射検出光Lrを受光領域33aへと到達することを防止することができることによる。

0063

上記した条件から(DLS/HLS)=(k/2×HDS)となり、外端反射検出光Lreが受光領域33aに到達しないためにはk>WSを満たす必要があるので、下記の条件を満たすものとすればよい。

0064

WS<k={(2×DLS×HDS)/HLS}
そして、内端入射角度θは、以下のように示すことができる。

0065

θ=tan−1(DLS/HLS)
このため、アブソリュートエンコーダ30では、上記した条件を満たすように内端入射角度θおよび目盛盤31(その目盛領域35)に対する発光機構32と受光機構33との位置関係を設定することにより、外端反射検出光Lreが受光領域33aに到達することを確実に防止することができる。よって、アブソリュートエンコーダ30では、受光機構33の受光領域33aで検出光Lが反射され(反射検出光Lr)、その反射検出光Lrが目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で再び反射されても、その反射検出光Lrが反射された位置や進行方向に拘わらず当該反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを確実に防止することができる。

0066

このように、本発明に係るアブソリュートエンコーダの一実施例としてのアブソリュートエンコーダ30では、照射軸線Arを回転軸線方向Daに対して傾斜させるように発光機構32と受光機構33との位置関係を設定している。このため、アブソリュートエンコーダ30では、受光領域33aで反射された反射検出光Lrが目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で再び反射されても、その反射検出光Lrが受光領域33aに到達することを防止することができる。

0067

また、アブソリュートエンコーダ30では、照射軸線Arを回転軸線方向Daに対して傾斜させるように発光機構32と受光機構33との位置関係が設定するのみであるので、製造工程の増加および必要な材料の増加を招くことはなく、目盛盤31に反射防止膜を設けることと比較すると、製造工程および必要な材料を低減することができる。このため、アブソリュートエンコーダ30では、製造コストの増加を招くことなく、反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを防止することができる。

0068

さらに、アブソリュートエンコーダ30では、受光機構33が受光軸線方向Dpに直線状に伸びる受光領域33aを有し、照射軸線Arを回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面(回転軸線方向Daを含み受光軸線方向Dpと平行な面)に対して傾斜させるように発光機構32と受光機構33との位置関係を設定している。このため、アブソリュートエンコーダ30では、目盛盤31(その裏面31a)で反射された反射検出光Lrを、受光軸線方向Dpと直交する方向に向かわせることで受光領域33a以外の箇所へと進行させることができるので、照射軸線Arの傾斜の度合を小さなものとしつつ反射検出光Lrが受光領域33aに到達することを確実に防止することができる。これは、受光領域33aが受光軸線方向Dpに直線状に伸びるものとされていることから、目盛盤31(その裏面31a)で反射された反射検出光Lrを受光軸線方向Dpに向かわせるものとすると、受光領域33aの受光軸線方向Dpでの長さ寸法に応じて大きく傾斜させる必要があることによる。

0069

アブソリュートエンコーダ30では、受光機構33を、円盤形状とされた目盛盤31に対して、その円盤形状における弦と平行な方向に受光軸線方向Dpを位置させるように設けている。このため、アブソリュートエンコーダ30では、目盛盤31(その裏面31a)で反射された反射検出光Lrを半径方向Drで受光領域33a以外の箇所に向かわせることができるので、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合を小さなものとしつつ反射検出光Lrが受光領域33aに到達することを確実に防止することができる。また、アブソリュートエンコーダ30では、円盤形状とされた目盛盤31の回転姿勢を検出すべく目盛領域35の各スリット34の態様を求めるものであることから、照射軸線Arを傾斜させても角度検出に影響が及ぶことを防止することができる。

0070

アブソリュートエンコーダ30では、発光機構32(その出射面36)を受光機構33(その受光領域33a)よりも半径方向Dr正側(半径方向Drで見て外側)に位置させることで、照射軸線Arを回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対して傾斜させている。このため、アブソリュートエンコーダ30では、簡易な構成で反射検出光Lrが受光領域33aに到達することを確実に防止することができる。

0071

アブソリュートエンコーダ30では、内端検出光Leが受光領域33aにおける半径方向Drで見た外端位置で反射された外端反射検出光Lreが、目盛盤31で再び反射されても受光領域33aに到達することを防止するように内端入射角度θを設定して、発光機構32と受光機構33との位置関係を設定している。このため、アブソリュートエンコーダ30では、受光機構33の受光領域33aで検出光Lが反射され(反射検出光Lr)、その反射検出光Lrが目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で再び反射されても、その反射検出光Lrが反射された位置や進行方向に拘わらず当該反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを確実に防止することができる。

0072

アブソリュートエンコーダ30では、発光機構32の出射面36の位置と、受光機構33の受光領域33aの幅寸法WSおよび位置と、に基づいて、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合を設定する。このため、アブソリュートエンコーダ30では、検出光Lが出射される箇所および反射検出光Lrを到達させたくない箇所に基づいて照射軸線Arの傾斜の度合を設定しているので、反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを確実に防止することができる。

0073

アブソリュートエンコーダ30では、照射軸線Arを回転軸線方向Daに対して傾斜させるように発光機構32と受光機構33との位置関係を設定するものであることから、その対を為す発光機構32および受光機構33(検出機構)が、目盛盤31の回転中心に関して回転対称となる位置で複数の組で設けることの妨げとなることを防止することができる。このため、アブソリュートエンコーダ30では、より適切に角度検出することができる。

0074

測量装置10では、アブソリュートエンコーダ30を搭載するものであることから、上記した各効果を得ることができるとともに、測量ユニットによる方向の測定をより適切なものとすることができる。

0075

したがって、本発明に係るアブソリュートエンコーダの一実施例としてのアブソリュートエンコーダ30では、製造コストの増加を抑制しつつ、受光領域33aと目盛盤31との間での検出光Lの反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することができる。

0076

次に、本発明の実施例2のアブソリュートエンコーダとしてのアブソリュートエンコーダ30A、およびそのアブソリュートエンコーダ30Aを搭載する測量装置10について、図12を用いて説明する。図12は、目盛盤31(その目盛領域35)に対する発光機構32と受光機構33との位置関係を設定する様子の理解を容易なものとするために模式的に示しており、必ずしも実際の態様および他の図面と一致するものではない。

0077

この実施例2のアブソリュートエンコーダ30Aは、受光機構33が傾いて設けられた場合を考慮して、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合を設定する例である。この実施例2のアブソリュートエンコーダ30Aは、基本的な構成は上記した実施例1のアブソリュートエンコーダ30と同様であることから、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、実施例2の測量装置10は、実施例2のアブソリュートエンコーダ30Aを搭載することを除くと実施例1と同様であることから、図1を用いるとともに詳細な説明は省略する。

0078

先ず、この傾斜の度合の設定のために、図12に示すように、目盛盤31に対する受光機構33(その受光領域33a)の傾斜角度、すなわち目盛盤31が伸びる方向となる半径方向Drに対する受光機構33(受光領域33a)の傾斜角度を受光傾斜角度φとする。また、受光機構33(その受光領域33a)が伸びる方向に対して、受光領域33aで反射された後に目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で反射された外端反射検出光Lreが為す角度を反射光傾斜角度αとする。そして、受光機構33(その受光領域33a)が伸びる方向で見て、受光領域33aにおける半径方向Dr正側の端部(半径方向Drで見た外端位置)と、外端反射検出光Lreが目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で反射されて受光領域33aの内端位置から半径方向Dr内側へと延長させた面上へと到達した際の位置と、の間隔を、外端反射検出光Lreの入射位置k´とする。加えて、この入射位置k´における半径方向Drで見た間隔を入射位置kとする。ここで、受光機構33(受光領域33a)が傾斜していることから、回転軸線方向Daで見て、受光領域33aの外端位置と、反射面となる目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)と、の間隔を軸線方向距離HDSとしている。

0079

内端入射角度θは、実施例1と同様に、以下のように示すことができる。

0080

θ=tan−1(DLS/HLS)
そして、下記のように入射位置k´および入射位置kが設定されて、下記の条件が設定される。

0081

{k´/sin(θ+2φ)}={(2×HDS)/sinα}
={(2×HDS)/sin(90°−θ−3φ)}
={(2×HDS)/cos(θ+3φ)}
k´=2×HDS×{sin(θ+2φ)/cos(θ+3φ)}
WS<k´=2×HDS×{sin(θ+2φ)/cos(θ+3φ)}
このため、アブソリュートエンコーダ30Aでは、上記した条件を満たすように内端入射角度θおよび目盛盤31(その目盛領域35)に対する発光機構32と受光機構33との位置関係を設定することにより、外端反射検出光Lreが受光領域33aに到達することを確実に防止することができる。よって、アブソリュートエンコーダ30Aでは、受光機構33の受光領域33aで検出光Lが反射され(反射検出光Lr)、その反射検出光Lrが目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で再び反射されても、その反射検出光Lrが反射された位置や進行方向に拘わらず当該反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを確実に防止することができる。

0082

実施例2のアブソリュートエンコーダ30Aでは、基本的に実施例1のアブソリュートエンコーダ30と同様の構成であることから、基本的に実施例1と同様の効果を得ることができる。

0083

それに加えて、実施例2のアブソリュートエンコーダ30Aでは、目盛盤31が伸びる方向(存在する方向)に対して受光機構33(その受光領域33a)が受光傾斜角度φだけ傾いて設けられた場合を想定して、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合を設定している。このため、アブソリュートエンコーダ30Aでは、例えば、受光機構33(その受光領域33a)における組み付け公差製造公差を考慮して受光傾斜角度φを設定することにより、製造工程における精度を厳しく管理することなく、反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを防止することができる。これにより、アブソリュートエンコーダ30Aでは、製造コストの増加をより抑制しつつ、反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを防止することができる。

0084

測量装置10(図1参照)では、アブソリュートエンコーダ30Aを搭載するものであることから、上記した各効果を得ることができるとともに、測量ユニットによる方向の測定をより適切なものとすることができる。

0085

したがって、本発明に係るアブソリュートエンコーダの実施例2のアブソリュートエンコーダ30Aでは、製造コストの増加を抑制しつつ、受光領域33aと目盛盤31との間での検出光Lの反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することができる。

0086

なお、実施例2では、実施例1のアブソリュートエンコーダ30において受光機構33(その受光領域33a)が傾いて設けられた場合を示している。しかしながら、後述する実施例3から実施例7のアブソリュートエンコーダ(30Bから30F)において受光機構33(その受光領域33a)が傾いて設けられたものとしてもよく、上記した実施例2の構成に限定されるものではない。

0087

次に、本発明の実施例3のアブソリュートエンコーダとしてのアブソリュートエンコーダ30B、およびそのアブソリュートエンコーダ30Bを搭載する測量装置10について、図13を用いて説明する。図13は、目盛盤31(その目盛領域35)に対する発光機構32Bと受光機構33との位置関係を設定する様子の理解を容易なものとするために模式的に示しており、必ずしも実際の態様および他の図面と一致するものではない。

0088

この実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bは、発光機構32Bの構成が実施例1のアブソリュートエンコーダ30とは異なる例である。この実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bは、基本的な構成は上記した実施例1のアブソリュートエンコーダ30と同様であることから、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、実施例3の測量装置10は、実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bを搭載することを除くと実施例1と同様であることから、図1を用いるとともに詳細な説明は省略する。

0089

先ず、アブソリュートエンコーダ30Bにおける発光機構32Bの構成について説明する。その発光機構32Bは、図13に示すように、発光部38と反射部39とを有する。その発光部38は、目盛盤31における目盛領域35へ向けて検出光Lを出射すべく、反射部39へ向けて検出光Lを出射するものであり、その発光面(出射面)が発光機構32Bにおいて検出光Lを出射する出射面36として機能する。発光部38は、実施例3では発光ダイオードを用いて構成されている。

0090

反射部39は、発光部38(その出射面36)から出射された検出光Lを、目盛盤31の目盛領域35へ向けて反射する。この反射部39は、実施例3では平板状のミラーを用いて構成されている。このため、発光機構32Bは、発光部38(その出射面36)から検出光Lを出射し、その検出光Lを反射部39(その反射面)で反射することにより、目盛盤31の目盛領域35を検出光Lで照射する。

0091

次に、アブソリュートエンコーダ30Bにおける回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合の設定について説明する。このアブソリュートエンコーダ30Bでは、発光機構32Bが発光部38と反射部39とで構成されていることから、軸線方向距離HLS(図11参照)に替えて、軸線方向距離HMSと軸線方向距離HLMとを用いる。その軸線方向距離HMSは、回転軸線方向Daで見て、反射部39における回転軸線方向Da負側の端部(回転軸線方向Daで見た下端位置)と、受光機構33の受光領域33aにおける回転軸線方向Da正側の端部(回転軸線方向Daで見た上端位置)と、の間隔を示す。また、軸線方向距離HLMは、回転軸線方向Daで見て、反射部39における回転軸線方向Da負側の端部(回転軸線方向Daで見た下端位置)と、発光部38の出射面36における回転軸線方向Da正側の端部(回転軸線方向Daで見た上端位置)と、の間隔を示す。

0092

内端入射角度θは、以下のように示すことができる。

0093

θ=tan−1{DLS/(HLM+HMS)}
そして、下記のように入射位置kが設定されて、下記の条件が設定される。

0094

DLS/(HLM+HMS)=k/(2×HDS)
WS<k=(2×DLS×HDS)/(HLM+HMS)
このため、アブソリュートエンコーダ30Bでは、上記した条件を満たすように内端入射角度θおよび目盛盤31(その目盛領域35)に対する発光機構32B(発光部38および反射部39)と受光機構33との位置関係を設定することにより、外端反射検出光Lreが受光領域33aに到達することを確実に防止することができる。よって、アブソリュートエンコーダ30Bでは、受光機構33の受光領域33aで検出光Lが反射され(反射検出光Lr)、その反射検出光Lrが目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で再び反射されても、その反射検出光Lrが反射された位置や進行方向に拘わらず当該反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを確実に防止することができる。

0095

実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bでは、基本的に実施例1のアブソリュートエンコーダ30と同様の構成であることから、基本的に実施例1と同様の効果を得ることができる。

0096

それに加えて、実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bでは、発光機構32Bを、発光部38(その出射面36)から検出光Lを出射して反射部39で反射することにより、目盛盤31の目盛領域35を検出光Lで照射するものとしている。このアブソリュートエンコーダ30Bでは、このように発光機構32Bを構成した場合であっても、簡易な構成で反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを確実に防止することができる。

0097

また、アブソリュートエンコーダ30Bでは、発光機構32Bを受光機構33よりも半径方向Dr正側(半径方向Drで見て外側)に位置させることで、照射軸線Arを回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対して傾斜させている。このため、アブソリュートエンコーダ30Bでは、発光機構32Bを、発光部38(その出射面36)から検出光Lを出射して反射部39で反射することで目盛盤31の目盛領域35を検出光Lで照射する構成とすることを容易なものとしつつ、反射検出光Lrが受光領域33aに到達することを確実に防止することができる。これは、発光機構32Bを受光機構33よりも半径方向Dr負側(半径方向Drで見て内側)に位置させると、発光部38(その出射面36)から出射した検出光Lを反射部39へと進行させるためには発光部38の設置位置や検出光Lの光路を確保するための構成が必要であることによる。

0098

さらに、アブソリュートエンコーダ30Bでは、発光機構32Bを、発光部38(その出射面36)から検出光Lを出射して反射部39で反射することで目盛盤31の目盛領域35を検出光Lで照射する構成している。このため、アブソリュートエンコーダ30Bでは、目盛盤31に対して回転軸線方向Daの負側に発光部38と受光機構33とを配置することができる。これにより、アブソリュートエンコーダ30Bでは、発光部38および受光機構33を駆動制御するための制御機構37(図2参照)も目盛盤31に対して回転軸線方向Daの負側に配置することで、発光部38や受光機構33と制御機構37とを接続する接続線を短いものとすることができるとともに、その取り回しのためのスペースを大幅に抑制することができる。加えて、アブソリュートエンコーダ30Bでは、発光機構32Bにおける回転軸線方向Daで見た大きさ寸法を小さくすることができる。よって、アブソリュートエンコーダ30Bでは、部品点数を削減するとともに小型化を容易なものとしつつ、簡易な構成で反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを確実に防止することができる。

0099

アブソリュートエンコーダ30Bでは、目盛盤31に対して回転軸線方向Daの負側に発光機構32Bの発光部38と受光機構33とを配置することが可能とされているので、発光部38と受光機構33とを同一の基板に設けることを容易なものとすることができる。このため、アブソリュートエンコーダ30Bでは、部品点数を削減しつつ、簡易な構成で反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを確実に防止することができる。

0100

測量装置10(図1参照)では、アブソリュートエンコーダ30Bを搭載するものであることから、上記した各効果を得ることができるとともに、測量ユニットによる方向の測定をより適切なものとすることができる。

0101

したがって、本発明に係るアブソリュートエンコーダの実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bでは、製造コストの増加を抑制しつつ、受光領域33aと目盛盤31との間での検出光Lの反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することができる。

0102

次に、本発明の実施例4のアブソリュートエンコーダとしてのアブソリュートエンコーダ30C、およびそのアブソリュートエンコーダ30Cを搭載する測量装置10について、図14を用いて説明する。図14は、目盛盤31(その目盛領域35)に対する発光機構32Bと受光機構33との位置関係を設定する様子の理解を容易なものとするために模式的に示しており、必ずしも実際の態様および他の図面と一致するものではない。

0103

この実施例4のアブソリュートエンコーダ30Cは、発光機構32Bの反射部39が傾いて設けられた場合を考慮して、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合を設定する例である。この実施例4のアブソリュートエンコーダ30Cは、基本的な構成は上記した実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bと同様であることから、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、実施例4の測量装置10は、実施例4のアブソリュートエンコーダ30Cを搭載することを除くと実施例1と同様であることから、図1を用いるとともに詳細な説明は省略する。

0104

先ず、この傾斜の度合の設定のために、図14に示すように、目盛盤31が伸びる方向(存在する方向)となる半径方向Drに対する発光機構32Bの反射部39の傾斜角度を反射傾斜角度γとする。

0105

下記のように内端入射角度θおよび入射位置kが設定されて、下記の条件が設定される。

0106

HLM×tanθ+HMS×tan(θ+2γ)=DLS
HLM×tanθ+HMS×
[(tanθ+tan2γ)/{1−(tanθ×tan2γ)}]=DLS
HLM×tan2θ−(DLS×tan2γ+HLM+HMS)×tanθ
+HMS×tan2γ−DLS=0
ここで、a=HLM、
b=DLS×tan2γ+HLM+HMS、
c=HMS×tan2γ−DLS
とする。すると、上記した式を下記のように示すことができる。

0107

tanθ={b+(b2−4×a×c)1/2}/(2×a)
但し、HMS×tan2γ<DLS
これにより、k=2×HDS×tan(θ+2γ)
WS<k=2×HDS×tan(θ+2γ)
このため、アブソリュートエンコーダ30Cでは、上記した条件を満たすように内端入射角度θおよび目盛盤31(その目盛領域35)に対する発光機構32B(発光部38および反射部39)と受光機構33との位置関係を設定することにより、外端反射検出光Lreが受光領域33aに到達することを確実に防止することができる。よって、アブソリュートエンコーダ30Cでは、受光機構33の受光領域33aで検出光Lが反射され(反射検出光Lr)、その反射検出光Lrが目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で再び反射されても、その反射検出光Lrが反射された位置や進行方向に拘わらず当該反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを確実に防止することができる。

0108

実施例4のアブソリュートエンコーダ30Cでは、基本的に実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bと同様の構成であることから、基本的に実施例3と同様の効果を得ることができる。

0109

それに加えて、実施例4のアブソリュートエンコーダ30Cでは、目盛盤31が伸びる方向(存在する方向)に対して発光機構32Bの反射部39が反射傾斜角度γだけ傾いて設けられた場合を想定して、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合を設定している。このため、アブソリュートエンコーダ30Cでは、例えば、反射部39における組み付け公差や製造公差を考慮して反射傾斜角度γを設定することにより、製造工程における精度を厳しく管理することなく、反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを防止することができる。これにより、アブソリュートエンコーダ30Cでは、製造コストの増加をより抑制しつつ、反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを防止することができる。

0110

測量装置10(図1参照)では、アブソリュートエンコーダ30Cを搭載するものであることから、上記した各効果を得ることができるとともに、測量ユニットによる方向の測定をより適切なものとすることができる。

0111

したがって、本発明に係るアブソリュートエンコーダの実施例4のアブソリュートエンコーダ30Cでは、製造コストの増加を抑制しつつ、受光領域33aと目盛盤31との間での検出光Lの反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することができる。

0112

次に、本発明の実施例5のアブソリュートエンコーダとしてのアブソリュートエンコーダ30D、およびそのアブソリュートエンコーダ30Dを搭載する測量装置10について、図15を用いて説明する。図15は、アブソリュートエンコーダ30Dの構成の理解を容易なものとするために模式的に示しており、必ずしも実際の態様および他の図面と一致するものではない。

0113

この実施例5のアブソリュートエンコーダ30Dは、発光機構32(その出射面36)と目盛盤31(その目盛領域35)との間に、コリメートレンズ41を設けた例である。実施例5のアブソリュートエンコーダ30Dは、基本的な構成は上記した実施例1のアブソリュートエンコーダ30と同様であることから、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、実施例5の測量装置10は、実施例5のアブソリュートエンコーダ30Dを搭載することを除くと実施例1と同様であることから、図1を用いるとともに詳細な説明は省略する。

0114

アブソリュートエンコーダ30Dでは、図15に示すように、発光機構32の出射面36と目盛盤31の目盛領域35と間に、コリメートレンズ41を設けている。そのコリメートレンズ41は、発光機構32(その出射面36)から出射された検出光Lを平行光として、その平行光とした検出光Lで目盛盤31の目盛領域35(各スリット34)を照射するものである。このため、コリメートレンズ41は、コリメート光学機構として機能する。

0115

そして、このアブソリュートエンコーダ30Dでは、実施例1と同様に、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合が設定されている。すなわち、このアブソリュートエンコーダ30Dでは、実施例1のアブソリュートエンコーダ30における発光機構32および受光機構33(検出機構)の間にコリメート光学機構としてのコリメートレンズ41を設けた構成とされている。

0116

このため、アブソリュートエンコーダ30Dでは、実施例1と同様に、内端入射角度θおよび目盛盤31(その目盛領域35)に対する発光機構32と受光機構33との位置関係を設定することにより、外端反射検出光Lreが受光領域33aに到達することを確実に防止することができる。よって、アブソリュートエンコーダ30Dでは、受光機構33の受光領域33aで検出光Lが反射され(反射検出光Lr)、その反射検出光Lrが目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で再び反射されても、その反射検出光Lrが反射された位置や進行方向に拘わらず当該反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを確実に防止することができる。

0117

実施例5のアブソリュートエンコーダ30Dでは、基本的に実施例1のアブソリュートエンコーダ30と同様の構成であることから、基本的に実施例1と同様の効果を得ることができる。

0118

それに加えて、実施例5のアブソリュートエンコーダ30Dでは、受光軸線方向Dpに伸びる受光機構33の受光領域33aの受光軸線方向Dpで見た位置に拘わらず、一様に検出光Lを受光領域33aへと到達させることができる。このため、アブソリュートエンコーダ30Dでは、より簡易に角度検出を行うことを可能としつつ、反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを防止することができる。

0119

測量装置10(図1参照)では、アブソリュートエンコーダ30Dを搭載するものであることから、上記した各効果を得ることができるとともに、測量ユニットによる方向の測定をより適切なものとすることができる。

0120

したがって、本発明に係るアブソリュートエンコーダの実施例5のアブソリュートエンコーダ30Dでは、製造コストの増加を抑制しつつ、受光領域33aと目盛盤31との間での検出光Lの反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することができる。

0121

なお、実施例5では、実施例1のアブソリュートエンコーダ30における発光機構32および受光機構33(検出機構)の間にコリメート光学機構としてのコリメートレンズ41を設けたアブソリュートエンコーダ30Dを示している。しかしながら、発光機構32(その出射面36)から出射された検出光Lを平行光として目盛盤31の目盛領域35(各スリット34)を照射させるべく、出射面36と目盛盤31との間にコリメート光学機構を設けるものであれば、実施例2から実施例4のアブソリュートエンコーダ(30A、30B、30C)にコリメート光学機構(コリメートレンズ41)を設けるものであってもよく、他の構成であってもよく、上記した実施例5の構成に限定されるものではない。

0122

次に、本発明の実施例6のアブソリュートエンコーダとしてのアブソリュートエンコーダ30E、およびそのアブソリュートエンコーダ30Eを搭載する測量装置10について、図16を用いて説明する。図16は、アブソリュートエンコーダ30Eの構成の理解を容易なものとするために模式的に示しており、必ずしも実際の態様および他の図面と一致するものではない。

0123

この実施例6のアブソリュートエンコーダ30Eは、基本的な構成は上記した実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bと同様であることから、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。そして、実施例6のアブソリュートエンコーダ30Eは、発光機構32Eにおける反射部39Eを、実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bの発光機構32B(図13参照)とは異なる構成とした例である。また、実施例6の測量装置10は、実施例6のアブソリュートエンコーダ30Eを搭載することを除くと実施例1と同様であることから、図1を用いるとともに詳細な説明は省略する。

0124

アブソリュートエンコーダ30Eでは、図16に示すように、発光機構32Eが、アブソリュートエンコーダ30Bの発光機構32B(図13参照)と同様に、発光部38と反射部39Eとを有する。そして、アブソリュートエンコーダ30Eでは、反射部39Eが、アブソリュートエンコーダ30Bの反射部39とは異なる構成とされている。その反射部39Eは、受光領域33a上に出射面36の像を形成すべく湾曲している。換言すると、反射部39Eは、受光領域33aを結像面として、出射面36と受光領域33aとを光学的に共役な位置関係とする。

0125

そして、このアブソリュートエンコーダ30Eでは、実施例3と同様に、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合が設定されている。すなわち、このアブソリュートエンコーダ30Eでは、実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bにおける発光機構32Bの反射部39を上述したように湾曲させた構成とされている。

0126

このため、アブソリュートエンコーダ30Eでは、実施例3と同様に、内端入射角度θおよび目盛盤31(その目盛領域35)に対する発光機構32E(発光部38および反射部39E)と受光機構33との位置関係を設定することにより、外端反射検出光Lreが受光領域33aに到達することを確実に防止することができる。よって、アブソリュートエンコーダ30Eでは、受光機構33の受光領域33aで検出光Lが反射され(反射検出光Lr)、その反射検出光Lrが目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で再び反射されても、その反射検出光Lrが反射された位置や進行方向に拘わらず当該反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを確実に防止することができる。

0127

実施例6のアブソリュートエンコーダ30Eでは、基本的に実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bと同様の構成であることから、基本的に実施例3と同様の効果を得ることができる。

0128

それに加えて、実施例6のアブソリュートエンコーダ30Eでは、発光部38が出射面36から一様な明るさで検出光Lを出射させるものとすることにより、受光領域33aで目盛盤31の回転姿勢に応じた位置における目盛領域35(その各スリット34)のイメージ(アナログ画像データ)をより適切に取得することができる。このため、アブソリュートエンコーダ30Eでは、より適切に角度検出を行うことを可能としつつ、反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを防止することができる。

0129

測量装置10(図1参照)では、アブソリュートエンコーダ30Eを搭載するものであることから、上記した各効果を得ることができるとともに、測量ユニットによる方向の測定をより適切なものとすることができる。

0130

したがって、本発明に係るアブソリュートエンコーダの実施例6のアブソリュートエンコーダ30Eでは、製造コストの増加を抑制しつつ、受光領域33aと目盛盤31との間での検出光Lの反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することができる。

0131

なお、実施例6では、実施例3のアブソリュートエンコーダ30Bにおける発光機構32Bの反射部39を上述したように湾曲させた構成としたアブソリュートエンコーダ30Eを示している。しかしながら、発光部38の出射面36の像を受光領域33a上に形成すべく反射部(39)を湾曲させるものであれば、実施例4のアブソリュートエンコーダ30Dに適用するものであってもよく、他の構成であってもよく、上記した実施例6の構成に限定されるものではない。

0132

次に、本発明の実施例7のアブソリュートエンコーダとしてのアブソリュートエンコーダ30F、およびそのアブソリュートエンコーダ30Fを搭載する測量装置10について、図17を用いて説明する。図17は、アブソリュートエンコーダ30Fの構成の理解を容易なものとするために模式的に示しており、必ずしも実際の態様および他の図面と一致するものではない。

0133

この実施例7のアブソリュートエンコーダ30Fは、目盛盤31と受光機構33(受光領域33a)との間に、結像レンズ42を設けた例である。実施例7のアブソリュートエンコーダ30Fは、基本的な構成は上記した実施例1のアブソリュートエンコーダ30と同様であることから、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、実施例7の測量装置10は、実施例7のアブソリュートエンコーダ30Fを搭載することを除くと実施例1と同様であることから、図1を用いるとともに詳細な説明は省略する。

0134

アブソリュートエンコーダ30Fでは、図17に示すように、目盛盤31(目盛領域35)と受光機構33(受光領域33a)との間に、結像レンズ42を設けている。その結像レンズ42は、目盛盤31における目盛領域35(その各スリット34)の像を、受光領域33a上に形成するものである。換言すると、結像レンズ42は、受光領域33aを結像面として、目盛領域35と受光領域33aとを光学的に共役な位置関係とする。このため、結像レンズ42は、結像光学機構として機能する。

0135

そして、このアブソリュートエンコーダ30Fでは、実施例1と同様に、回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対する照射軸線Arの傾斜の度合が設定されている。すなわち、このアブソリュートエンコーダ30Fでは、実施例1のアブソリュートエンコーダ30における目盛盤31と受光機構33(受光領域33a)との間に結像光学機構としての結像レンズ42を設けた構成とされている。

0136

このため、アブソリュートエンコーダ30Fでは、実施例1と同様に、内端入射角度θおよび目盛盤31(その目盛領域35)に対する発光機構32と受光機構33との位置関係を設定することにより、外端反射検出光Lreが受光領域33aに到達することを確実に防止することができる。よって、アブソリュートエンコーダ30Fでは、受光機構33の受光領域33aで検出光Lが反射され(反射検出光Lr)、その反射検出光Lrが目盛盤31の裏面31a(クロムメッキ)で再び反射されても、その反射検出光Lrが反射された位置や進行方向に拘わらず当該反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを確実に防止することができる。

0137

実施例7のアブソリュートエンコーダ30Fでは、基本的に実施例1のアブソリュートエンコーダ30と同様の構成であることから、基本的に実施例1と同様の効果を得ることができる。

0138

それに加えて、実施例7のアブソリュートエンコーダ30Fでは、目盛領域35において各スリット34のみが検出光Lを透過させた状態の像を受光領域33a上に形成することができる。このため、アブソリュートエンコーダ30Fでは、受光領域33aで目盛盤31の回転姿勢に応じた位置における目盛領域35(その各スリット34)のイメージ(アナログ画像データ)をより適切に取得することができる。これにより、アブソリュートエンコーダ30Fでは、より適切に角度検出を行うことを可能としつつ、反射検出光Lrが受光領域33aへと到達することを防止することができる。

0139

測量装置10(図1参照)では、アブソリュートエンコーダ30Fを搭載するものであることから、上記した各効果を得ることができるとともに、測量ユニットによる方向の測定をより適切なものとすることができる。

0140

したがって、本発明に係るアブソリュートエンコーダの実施例7のアブソリュートエンコーダ30Fでは、製造コストの増加を抑制しつつ、受光領域33aと目盛盤31との間での検出光Lの反射に起因する角度検出の精度の低下を防止することができる。

0141

なお、実施例7では、実施例1のアブソリュートエンコーダ30における目盛盤31と受光機構33(受光領域33a)との間に結像光学機構としての結像レンズ42を設けた構成としたアブソリュートエンコーダ30Fを示している。しかしながら、目盛領域35(その各スリット34)の像を受光領域33a上に形成すべく、目盛盤31と受光機構33(受光領域33a)との間に結像光学機構を設けるものであれば、実施例2から実施例5のアブソリュートエンコーダ(30A、30B、30C、30D)に結像光学機構(結像レンズ42)を設けるものであってもよく、他の構成であってもよく、上記した実施例7の構成に限定されるものではない。

0142

なお、上記した各実施例では、本発明に係るアブソリュートエンコーダの一例としてのアブソリュートエンコーダ(30、30A、30B、30C、30D、30E、30F)について説明したが、出射面から検出光を照射する発光機構と、前記出射面から出射されて目盛盤の目盛領域を通した前記検出光を受光領域で受光する受光機構と、を備え、前記発光機構と前記受光機構とは、前記出射面から前記目盛領域を経て前記受光領域へと向かう照射軸線を、前記目盛盤の回転軸線方向に対して傾斜させる位置関係であることを特徴とするアブソリュートエンコーダであればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。

0143

また、上記した各実施例では、照射軸線Arを回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対して傾斜させていたが、反射検出光Lrが受光領域33aに到達することを防止すべく照射軸線Arを回転軸線方向Daに対して傾斜させるものであれば、他の構成であってもよく、上記した各実施例の構成に限定されるものではない。

0144

さらに、上記した各実施例では、発光機構(32等)を受光機構33よりも半径方向Dr正側(半径方向Drで見て外側)に位置させていたが、照射軸線Arを回転軸線方向Daと受光軸線方向Dpとを含む面に対して傾斜させるものであれは、発光機構(32等)を受光機構33よりも半径方向Dr負側(半径方向Drで見て内側)に位置させるものであってもよく、他の構成であってもよく、上記した各実施例の構成に限定されるものではない。

0145

上記した各実施例では、2つのアブソリュートエンコーダ30に対して単一の制御機構37を設けるものとしていたが、各アブソリュートエンコーダ30に制御機構37を設けるものであってもよく、他の構成であってもよく、上記した各各実施例の構成に限定されるものではない。

0146

上記した各実施例では、アブソリュートエンコーダ30を測量装置10に設けていたが、複数の受光機構33を用いて同じ時点で角度検出を行うことが求められるものであれば、他の装置に用いるものであってもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。

実施例

0147

以上、本発明のアブソリュートエンコーダおよび測量装置を各実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については各実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。

0148

10測量装置
11 (測量ユニットの一例としての)整準部
12 (測量ユニットの一例としての)基盤部
13 (測量ユニットの一例としての)托架部
14 (測量ユニットの一例としての)望遠鏡部
18 (測量ユニットの一例としての)照星照門
19 (測量ユニットの一例としての)第2望遠鏡
21 (測量ユニットの一例としての)第1望遠鏡
22制御ユニット
30、30A、30B、30C、30D、30E、30Fアブソリュートエンコーダ
31目盛盤
32、32B、32E発光機構
33受光機構
33a受光領域
35目盛領域
36出射面
38発光部
39、39E反射部
41 (コリメート光学機構の一例としての)コリメートレンズ
42 (結像光学機構の一例としての)結像レンズ
Ar照射軸線
Da回転軸線方向
Dp受光軸線方向
Dr半径方向
L検出光
Le内端検出光
Lr反射検出光
Lre外端反射検出光
θ 内端入射角度

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