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技術 洗濯機防水パンのトラップ配管構造

出願人 丸一株式会社
発明者 伊藤嘉浩木村裕史佐々木健太郎平井良典
出願日 2014年8月6日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2014-160900
公開日 2016年3月22日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2016-037743
状態 特許登録済
技術分野 洗濯一般 流し・廃水用設備
主要キーワード 管体部分 円盤部分 ホース管 流入元 外流路 補給箇所 止め筒 補給構造
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年3月22日)のものです。
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図面 (20)

課題

洗濯機、及び洗濯機パン上の排水を処理する洗濯機パンのトラップ配管において、洗濯機から泡混じりの排水を行った際に、排水に混入する泡が、防水パン水口に逆流することを防止する、洗濯機パンのトラップ配管を提供する

解決手段

洗濯機防水パンの、排水トラップを含む配管構造を、洗濯機防水パンと、該洗濯機防水パンの底面部上に設けられた防水パン排水口から流入する排水を処理する防水パントラップ部を含む防水パン流路と、洗濯機防水パンに載架された洗濯機から流入する排水を処理する、防水パン流路とは別途備えた、トラップ機能を有する洗濯機トラップ部を含む洗濯機流路と、から構成する。

概要

背景

従来より、洗濯機と、該洗濯機を載置する洗濯機防水パンの排水を行う為、洗濯機防水パンにトラップ機能を備えた排水配管施工される。以下に、従来よく知られた、洗濯機と洗濯機防水パンの排水を行う排水配管を説明する。
従来の洗濯機防水パンのトラップ配管は、以下に記載した洗濯機防水パン用排水トラップ等から構成され、洗濯機防水パンに施工される。
洗濯機防水パンは、略平板状の底面部と、該底面部の周囲に設けられた壁部と、から構成され、また底板部上に、略円形取付孔を設けてなる。
洗濯機防水パン用排水トラップは、以下に記載した、トラップ本体、フランジ部材防臭筒、泡止め管目皿部材、より構成されてなる。
トラップ本体は、上方に開口を備えた、有底筒状の部材であって、上方の開口内部に雌ねじを、側面に排出口を、内部にオワン部を、それぞれ備えてなる。
フランジ部材は、円筒形状にして、その内部に排水口を形成する部材であって、筒状部分上端部分に周縁に沿って突出した凸条からなるフランジ部を備え、該フランジ部の下方であって、円筒部分の側面に、トラップ本体の雌ねじと螺合する雄ネジ部を備えてなる。また、排水口部分に、上方から順に、目皿部材、防臭筒をそれぞれ係合させる係合部を備える。特に、防臭筒は施工完了時、排水口に水密的に係合される。
防臭筒は略円筒形状にして上端部分はすり鉢形状にして上方ほど拡径する拡径部分を備え、該拡径部分の端部にて排水口と水密的に係止される被係合部を備えてなる。施工完了時、防臭筒の上端部分である拡径部分の周縁は排水口に水密的に接続され、下端部分はオワン部内部に配置される。
泡止め管は側面視略T字形状に二股分岐した管体であって、T字の縦棒に当たる管体部分の端部には、洗濯機の排水が排出されるホース管である、洗濯機排水管が接続される。
目皿部材は、略円盤状にして、中央に泡止め管を挿通するための挿通口を備えると共に、円盤部分にも規則的に複数の小孔からなる捕集部を設けてなり、目皿部材上を排水が通過する際に、排水上の塵芥を排水から分離・捕集するように構成されてなる。また、側面部分には排水口に係合される被係合部を備えてなる。
上記のように構成された洗濯機防水パン用の排水トラップは、以下のようにして洗濯機防水パンに施工される。
まず、トラップ本体の排出口に、下水側に繋がる床下配管を接続する。
次に、フランジ部材の筒部分を、洗濯機防水パンの取付孔に挿通させて、フランジ部の下面が取付孔周縁上面に当接するように配置する。
次に、フランジ部材の雄ねじを、トラップ本体の雌ねじに螺合させ、取付孔の周縁を、トラップ本体の上縁とフランジ部材のフランジ部下面とで挟持させ、トラップ本体及びフランジ部材を、洗濯機防水パンの取付孔に固定させる。
次に、泡止め管をオワン部内に配置する。この時、泡止め管のT字の横棒に当たる管体が下方に配置され、オワン部の底面上に泡止め管の下端が当接するようにする。
次に、防臭筒を、筒部分の下端がオワン部内部に位置するように配置した上で、排水口の係合部と防臭筒の被係合部を係合させる。
次に、目皿部材の中央の挿通口に泡止め管の上端を挿通した上で、目皿部材の被係合部を排水口の係合部に係合させる。
更に洗濯機防水パン上に洗濯機を載置し、洗濯機の排水が排出される洗濯機排水管を、泡止め管の上端に接続して、従来例の洗濯機防水パンのトラップ配管が完了する。
上記のように構成した従来例の洗濯機防水パンと、そのトラップ配管は、以下のようにして使用される。
洗濯機防水パンに載架されている洗濯機を使用し、その排水が洗濯機排水管から排出されると、洗濯機からの泡混じりの排水は、洗濯機排水管から、泡止め管を通過し、T字形状を成す管体の、下端の両側から排水トラップ内に排出される。
排水は更に、防臭筒の外側面とオワン部の内側面の間を上昇し、オワン部の上端の開口からトラップ本体内溢れ、最終的にトラップ本体の排出口から下水側に排出される。
また、洗濯機排水管等が破損などして洗濯機パンの底面上に排水が生じると、排水は、洗濯機パンの底面上に設けた防水パン排水口から、防臭筒内部を通過し、その後、防臭筒の外側面とオワン部の内側面の間を上昇し、オワン部の上端の開口からトラップ本体内に溢れ、最終的にトラップ本体の排出口から下水側に排出される。
この時、オワン部内部に排水が溜まり、洗濯機排水管からの流路であれば、泡止め管からオワン部の上端までの流路が、防水パン排水口からの流路であれば、防臭筒内部からオワン部材の上端までの流路が、それぞれ満水状態となることで、下流側からの臭気害虫類の逆流(侵入)が防止される。このような、下水側から上流側への臭気や害虫類の逆流を防止する機能を、「トラップ機能」と呼ぶ。また、上記した、流路上に排水を満水状態とすることで、トラップ機能を生じる排水トラップの場合、流路上に溜まった排水を「封水」と呼び、封水によってトラップ機能を生じる排水トラップを「封水式排水トラップ」と呼ぶ(逆に、封水を用いることなくトラップ機能を備えた排水トラップは、「非封水式排水トラップ」と呼ぶ)。
尚、トラップ機能は、あくまで臭気や害虫類の逆流を防止する機能であって、排水や他の流体などの逆流を防止する機能は必ずしも必須ではない。

実開昭60−64785号

概要

洗濯機、及び洗濯機パン上の排水を処理する洗濯機パンのトラップ配管において、洗濯機から泡混じりの排水を行った際に、排水に混入する泡が、防水パン排水口に逆流することを防止する、洗濯機パンのトラップ配管を提供する 洗濯機防水パンの、排水トラップを含む配管構造を、洗濯機防水パンと、該洗濯機防水パンの底面部上に設けられた防水パン排水口から流入する排水を処理する防水パントラップ部を含む防水パン流路と、洗濯機防水パンに載架された洗濯機から流入する排水を処理する、防水パン流路とは別途備えた、トラップ機能を有する洗濯機トラップ部を含む洗濯機流路と、から構成する。

目的

上記のような特許文献1に記載の洗濯機防水パンとそのトラップ配管の場合、以下に記載するような問題点があった。
洗濯機防水パンとそのトラップ配管において、通常生じる排水は、洗濯機からの洗剤が混入した、泡混じりの排水である。排水中の泡は、水と比べ比重が小さいため、オワン部内に泡混じりの排水、つまり封水が溜まると、排水に混入している泡は、オワン部内部に溜まった封水を上昇し、オワン部から溢れだす。しかし、泡は排水と異なり軽量なため、容易に下流側に流れることは無く、長時間トラップ本体内に留まり続ける。泡止め管の下端部分の両端は、左右に枝別れした上で、防臭筒の側面と同じ位置で開口しているため、泡止め筒を通過した排水中の泡の大部分は、防臭筒の外側面とオワン部材の内側面内に流れ、そのまま封水内を上昇し、オワン部の側面の開口からトラップ本体内部に溢れ出すため、トラップ本体内に留まったとしても、時間経過と共に、泡が潰れて消泡するか、或いは下流側に流出するため、何ら問題は無い。
しかし、洗濯機からの排水は多く、排水の一部は泡止め筒の側面を回り込んで防臭筒の内部側に移動する。その際に、排水に混入している泡は、防臭筒の外側ではなく内側に入り込んで、防臭筒内部を上昇してゆく。排水は、洗濯機からよほど大量の排水が一気に流れない限り防水パン排水口から溢れることは無く、通常はオワン部の封水の水面程度の高さ位置でとどまるが、防臭筒の内側に混入し、上昇してゆく泡は、軽くまた体積があるため、最終的には防水パン排水口から逆流し、洗濯機パン上に溢れて洗濯機パン上を汚してしまう、という問題を有していた。
本発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、洗濯機、及び洗濯機パン上の排水を処理する洗濯機パンのトラップ配管において、洗濯機から泡混じりの排水を行った際に、排水に混入する泡が、防水パン排水口に逆流することを防止する、洗濯機パンのトラップ配管を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

上方に洗濯機を載架する洗濯機防水パンの、排水トラップを含む配管構造であって、略平板状の底面部を有する洗濯機防水パンと、該洗濯機防水パンの底面部上に設けられた防水パン排水口と、該防水パン排水口からの排水を下流側に排出する、トラップ機能を有する防水パントラップ部を含む防水パン流路と、洗濯機防水パンに載架された洗濯機からの配管に接続され、洗濯機からの排水を下流側に排出する、防水パン流路とは別途備えた、トラップ機能を有する洗濯機トラップ部を含む洗濯機流路と、からなる洗濯機防水パンのトラップ配管構造。

請求項2

上記洗濯機防水パンのトラップ配管構造において、少なくとも防水パントラップ部が、非封水式排水トラップによって構成されることを特徴とする、請求項1に記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造。

請求項3

上記洗濯機防水パンのトラップ配管構造において、少なくとも防水パントラップ部が、排水の流路の一部に封水を形成することでトラップ機能を備える封水式排水トラップであり、封水を形成するための排水を、洗濯機流路の排水によって補給する補給構造を備えて構成したことを特徴とする、請求項1に記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造。

請求項4

上記洗濯機防水パンのトラップ配管構造において、防水パン排水口から、補給構造による排水の補給箇所までの間の流路上に、通常時閉口して下流側からの逆流を防止し、上流側からの排水が生じた場合のみ開口して排水を通過させる逆流防止弁を備えたことを特徴とする、請求項3に記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造。

請求項5

上記洗濯機防水パンのトラップ配管構造において、補給構造に、排水中の泡の混入率を減少させる構造を備えたことを特徴とする、請求項3又は請求項4に記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造。

請求項6

上記洗濯機防水パンのトラップ配管構造において、洗濯機トラップ部と、防水パントラップ部とを、一つのケーシング体の内部に収納配置し、該ケーシング体に管体との接続を行う排出口を設けたことを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造。

請求項7

上記洗濯機防水パンのトラップ配管構造において、洗濯機流路と防水パン流路とは、異なるケーシング体に配置したことを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造。

技術分野

0001

本発明は、洗濯機防水パントラップ配管の構造に関するものであり、更に詳しくは、洗濯機と、該洗濯機を載架した洗濯機防水パンの排水を処理するためのトラップ配管構造であって、洗濯機からの排水に混入している泡が、洗濯機パンの排水口から逆流を生じないようにするため、洗濯機のトラップ配管と、洗濯機パンのトラップ配管を個別に設けた洗濯機防水パンのトラップ配管の構造に関するものである。

背景技術

0002

従来より、洗濯機と、該洗濯機を載置する洗濯機防水パンの排水を行う為、洗濯機防水パンにトラップ機能を備えた排水配管施工される。以下に、従来よく知られた、洗濯機と洗濯機防水パンの排水を行う排水配管を説明する。
従来の洗濯機防水パンのトラップ配管は、以下に記載した洗濯機防水パン用排水トラップ等から構成され、洗濯機防水パンに施工される。
洗濯機防水パンは、略平板状の底面部と、該底面部の周囲に設けられた壁部と、から構成され、また底板部上に、略円形取付孔を設けてなる。
洗濯機防水パン用排水トラップは、以下に記載した、トラップ本体、フランジ部材防臭筒、泡止め管目皿部材、より構成されてなる。
トラップ本体は、上方に開口を備えた、有底筒状の部材であって、上方の開口内部に雌ねじを、側面に排出口を、内部にオワン部を、それぞれ備えてなる。
フランジ部材は、円筒形状にして、その内部に排水口を形成する部材であって、筒状部分上端部分に周縁に沿って突出した凸条からなるフランジ部を備え、該フランジ部の下方であって、円筒部分の側面に、トラップ本体の雌ねじと螺合する雄ネジ部を備えてなる。また、排水口部分に、上方から順に、目皿部材、防臭筒をそれぞれ係合させる係合部を備える。特に、防臭筒は施工完了時、排水口に水密的に係合される。
防臭筒は略円筒形状にして上端部分はすり鉢形状にして上方ほど拡径する拡径部分を備え、該拡径部分の端部にて排水口と水密的に係止される被係合部を備えてなる。施工完了時、防臭筒の上端部分である拡径部分の周縁は排水口に水密的に接続され、下端部分はオワン部内部に配置される。
泡止め管は側面視略T字形状に二股分岐した管体であって、T字の縦棒に当たる管体部分の端部には、洗濯機の排水が排出されるホース管である、洗濯機排水管が接続される。
目皿部材は、略円盤状にして、中央に泡止め管を挿通するための挿通口を備えると共に、円盤部分にも規則的に複数の小孔からなる捕集部を設けてなり、目皿部材上を排水が通過する際に、排水上の塵芥を排水から分離・捕集するように構成されてなる。また、側面部分には排水口に係合される被係合部を備えてなる。
上記のように構成された洗濯機防水パン用の排水トラップは、以下のようにして洗濯機防水パンに施工される。
まず、トラップ本体の排出口に、下水側に繋がる床下配管を接続する。
次に、フランジ部材の筒部分を、洗濯機防水パンの取付孔に挿通させて、フランジ部の下面が取付孔周縁上面に当接するように配置する。
次に、フランジ部材の雄ねじを、トラップ本体の雌ねじに螺合させ、取付孔の周縁を、トラップ本体の上縁とフランジ部材のフランジ部下面とで挟持させ、トラップ本体及びフランジ部材を、洗濯機防水パンの取付孔に固定させる。
次に、泡止め管をオワン部内に配置する。この時、泡止め管のT字の横棒に当たる管体が下方に配置され、オワン部の底面上に泡止め管の下端が当接するようにする。
次に、防臭筒を、筒部分の下端がオワン部内部に位置するように配置した上で、排水口の係合部と防臭筒の被係合部を係合させる。
次に、目皿部材の中央の挿通口に泡止め管の上端を挿通した上で、目皿部材の被係合部を排水口の係合部に係合させる。
更に洗濯機防水パン上に洗濯機を載置し、洗濯機の排水が排出される洗濯機排水管を、泡止め管の上端に接続して、従来例の洗濯機防水パンのトラップ配管が完了する。
上記のように構成した従来例の洗濯機防水パンと、そのトラップ配管は、以下のようにして使用される。
洗濯機防水パンに載架されている洗濯機を使用し、その排水が洗濯機排水管から排出されると、洗濯機からの泡混じりの排水は、洗濯機排水管から、泡止め管を通過し、T字形状を成す管体の、下端の両側から排水トラップ内に排出される。
排水は更に、防臭筒の外側面とオワン部の内側面の間を上昇し、オワン部の上端の開口からトラップ本体内溢れ、最終的にトラップ本体の排出口から下水側に排出される。
また、洗濯機排水管等が破損などして洗濯機パンの底面上に排水が生じると、排水は、洗濯機パンの底面上に設けた防水パン排水口から、防臭筒内部を通過し、その後、防臭筒の外側面とオワン部の内側面の間を上昇し、オワン部の上端の開口からトラップ本体内に溢れ、最終的にトラップ本体の排出口から下水側に排出される。
この時、オワン部内部に排水が溜まり、洗濯機排水管からの流路であれば、泡止め管からオワン部の上端までの流路が、防水パン排水口からの流路であれば、防臭筒内部からオワン部材の上端までの流路が、それぞれ満水状態となることで、下流側からの臭気害虫類の逆流(侵入)が防止される。このような、下水側から上流側への臭気や害虫類の逆流を防止する機能を、「トラップ機能」と呼ぶ。また、上記した、流路上に排水を満水状態とすることで、トラップ機能を生じる排水トラップの場合、流路上に溜まった排水を「封水」と呼び、封水によってトラップ機能を生じる排水トラップを「封水式排水トラップ」と呼ぶ(逆に、封水を用いることなくトラップ機能を備えた排水トラップは、「非封水式排水トラップ」と呼ぶ)。
尚、トラップ機能は、あくまで臭気や害虫類の逆流を防止する機能であって、排水や他の流体などの逆流を防止する機能は必ずしも必須ではない。

0003

実開昭60−64785号

発明が解決しようとする課題

0004

上記のような特許文献1に記載の洗濯機防水パンとそのトラップ配管の場合、以下に記載するような問題点があった。
洗濯機防水パンとそのトラップ配管において、通常生じる排水は、洗濯機からの洗剤が混入した、泡混じりの排水である。排水中の泡は、水と比べ比重が小さいため、オワン部内に泡混じりの排水、つまり封水が溜まると、排水に混入している泡は、オワン部内部に溜まった封水を上昇し、オワン部から溢れだす。しかし、泡は排水と異なり軽量なため、容易に下流側に流れることは無く、長時間トラップ本体内に留まり続ける。泡止め管の下端部分の両端は、左右に枝別れした上で、防臭筒の側面と同じ位置で開口しているため、泡止め筒を通過した排水中の泡の大部分は、防臭筒の外側面とオワン部材の内側面内に流れ、そのまま封水内を上昇し、オワン部の側面の開口からトラップ本体内部に溢れ出すため、トラップ本体内に留まったとしても、時間経過と共に、泡が潰れて消泡するか、或いは下流側に流出するため、何ら問題は無い。
しかし、洗濯機からの排水は多く、排水の一部は泡止め筒の側面を回り込んで防臭筒の内部側に移動する。その際に、排水に混入している泡は、防臭筒の外側ではなく内側に入り込んで、防臭筒内部を上昇してゆく。排水は、洗濯機からよほど大量の排水が一気に流れない限り防水パン排水口から溢れることは無く、通常はオワン部の封水の水面程度の高さ位置でとどまるが、防臭筒の内側に混入し、上昇してゆく泡は、軽くまた体積があるため、最終的には防水パン排水口から逆流し、洗濯機パン上に溢れて洗濯機パン上を汚してしまう、という問題を有していた。
本発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、洗濯機、及び洗濯機パン上の排水を処理する洗濯機パンのトラップ配管において、洗濯機から泡混じりの排水を行った際に、排水に混入する泡が、防水パン排水口に逆流することを防止する、洗濯機パンのトラップ配管を提供するものである。

課題を解決するための手段

0005

請求項1に記載の本発明は、上方に洗濯機を載架する洗濯機防水パンの、排水トラップを含む配管構造であって、
略平板状の底面部を有する洗濯機防水パンと、
該洗濯機防水パンの底面部上に設けられた防水パン排水口と、該防水パン排水口からの排水を下流側に排出する、トラップ機能を有する防水パントラップ部を含む防水パン流路と、洗濯機防水パンに載架された洗濯機からの配管に接続され、洗濯機からの排水を下流側に排出する、防水パン流路とは別途備えた、トラップ機能を有する洗濯機トラップ部を含む洗濯機流路と、からなる洗濯機防水パンのトラップ配管構造である。

0006

請求項2に記載の本発明は、上記洗濯機防水パンのトラップ配管構造において、
少なくとも防水パントラップ部が、非封水式排水トラップによって構成されることを特徴とする、段落0005に記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造である。

0007

請求項3に記載の本発明は、上記洗濯機防水パンのトラップ配管構造において、
少なくとも防水パントラップ部が、排水の流路の一部に封水を形成することでトラップ機能を備える封水式排水トラップであり、封水を形成するための排水を、洗濯機流路の排水によって補給する補給構造を備えて構成したことを特徴とする、段落0005に記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造である。

0008

請求項4に記載の本発明は、上記洗濯機防水パンのトラップ配管構造において、
防水パン排水口から、補給構造による排水の補給箇所までの間の流路上に、通常時閉口して下流側からの逆流を防止し、上流側からの排水が生じた場合のみ開口して排水を通過させる逆流防止弁を備えたことを特徴とする、段落0007に記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造である。

0009

請求項5に記載の本発明は、上記洗濯機防水パンのトラップ配管構造において、
補給構造に、排水中の泡の混入率を減少させる構造を備えたことを特徴とする、段落0007又は段落0008に記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造である。

0010

請求項6に記載の本発明は、上記洗濯機防水パンのトラップ配管構造において、
洗濯機トラップ部と、防水パントラップ部とを、一つのケーシング体の内部に収納配置し、該ケーシング体に管体との接続を行う排出口を設けたことを特徴とする、段落0005乃至段落0009のいずれか一つに記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造である。

0011

請求項7に記載の本発明は、上記洗濯機防水パンのトラップ配管構造において、
洗濯機流路と防水パン流路とは、異なるケーシング体に配置したことを特徴とする、段落0005乃至段落0009のいずれか一つに記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造である。

発明の効果

0012

請求項1に記載の本発明では、洗濯機からの排水を処理するトラップを含む流路と、防水パン排水口からの排水を処理するトラップを含む流路とを、それぞれ別の流路として形成してなる。これにより、トラップ機能を生じる部分(以下「トラップ部」と記載)の下流側で両流路が合流していたとしても、泡がトラップ部を逆流することができないため、防水パン排水口から泡が逆流することが無い洗濯機防水パンのトラップ配管構造とすることができる。
請求項2に記載の本発明では、防水パン排水口からの流路のトラップ部である防水パントラップ部を、非封水式排水トラップとすることによって、防水パン排水口側の流路に長期間排水が無くても、トラップ機能が確実に機能するものとすることができる。
洗濯機防水パン上に排水が生じるのは、洗濯機や洗濯機排水管等に破損や故障が生じ、漏水が発生した時など配管や機器に問題が生じた、まれな場合のみであって、通常の使用においては排水が生じることは無い。このため、防水パン流路に封水式排水トラップを用いると、防水パン排水口から排水が流入しないため封水が溜まらず、または溜まっても追加の排水が流入するまでに長期間が過ぎ、溜まった封水が蒸発して、防水パントラップ部の封水を確保できず、下水側からの臭気や害虫類が屋内側に逆流することを防止できない、「破封」という状態を生じる。このため、通常の使用では排水が生じることのない、防水パン排水口からの流路へのトラップ部には、封水が必要無い非封水式排水トラップを用いると好適である。
請求項3に記載の本発明では、防水パントラップ部を、封水式排水トラップとすると共に、該防水パントラップ部への封水を、通常の使用において排水が発生する洗濯機流路からの排水によって補給・供給するものである。このように構成することで、通常の使用においては排水が生じない防水パン流路にある防水パントラップ部において、流路の満水状態、即ち封水が形成された後であれば、トラップ機能を維持させることができる。防水パントラップ部に事前に泡の無い排水からなる封水が形成されていれば、この封水に泡の混入した洗濯機流路からの排水が流入しても、比重の小さい泡は比重の大きい排水を押しのけることが困難な為、防水パントラップ部内から防水パン排水口への泡の逆流は生じにくくなる。一方で、防水パントラップ部の封水が蒸発等により若干量失われた場合に、洗濯機流路からの排水が流入することで、失われた防水パントラップ部の封水を補給し、防水パントラップ部の封水は破封することなく維持される。補給された洗濯機流路の排水は泡が混じっているが、時間の経過と共に消泡するため、再び洗濯機からの排水の補給が行われる際には防水パントラップ部には泡が無い状態となり、防水パン排水口への泡の逆流は生じない。
更に、請求項4に記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造のように、防水パン排水口から、補給構造による排水の補給箇所までの間の流路上に、通常時閉口して下流側からの逆流を防止し、上流側からの排水が生じた場合のみ開口して排水を通過させる逆流防止弁を配置すれば、防水パン排水口への泡の逆流はほぼ完全に食い止めることができ、好適である。
また、請求項5に記載の洗濯機防水パンのトラップ配管構造のように、防水パン封水部への補給構造に、排水中の泡の混入率を減少させる構造を採用しても、防水パン排水口への泡の逆流をほぼ食い止めることができ、好適である。
請求項6に記載の本発明によれは、洗濯機トラップ部と、防水パントラップ部とを、一つのケーシング体(例えばトラップ本体)内部に収納配置し、ケーシング体の排出口から一括して排水の排出を行う構造とすることで、施工が容易となり、また配管もコンパクトなものとすることができるようになった。
請求項7に記載の本発明によれば、洗濯機流路と防水パン流路とを異なるケーシング体に配置したことで、両者を離間した位置に配置することができ、配管レイアウトの自由さを増すことができる。例えば、洗濯機トラップ部を洗濯機防水パンの壁面上に着脱自在に配置し、防水パン排水口は洗濯機防水パンの底面上に配置することで、使用頻度が高く、その分汚れやすい洗濯機トラップ部の清掃を容易に行うことが可能となる。防水パン排水口は、洗濯機防水パンの底面部上の排水を流入させるため、平面視洗濯機防水パンの底面上に配置するしかなく、また洗濯機防水パンの底面上より高い位置に配置することはできない。防水パントラップ部は防水パン排水口よりも下に配置する必要があるため、洗濯機トラップ部と防水パントラップ部を同一のケーシング体内に配置する構成では、配管レイアウトの自由さに制限がある。
洗濯機トラップ部を、洗濯機防水パンの底面上に配置することは本発明にのみ可能な構成である。

図面の簡単な説明

0013

洗濯機、洗濯機防水パン、及び排水トラップの施工状態を示す参考図である。
第一実施例の洗濯機防水パン用排水トラップを示す断面図である。
図2洗濯機用排水トラップの部材構成を示す断面図である。
第二実施例の洗濯機防水パン用排水トラップを示す断面図である。
図4の洗濯機用排水トラップの部材構成を示す断面図である。
第三実施例の洗濯機防水パン用排水トラップを示す断面図である。
図6の洗濯機用排水トラップの部材構成を示す断面図である。
第四実施例の洗濯機防水パン用排水トラップを示す断面図である。
図8の洗濯機用排水トラップの部材構成を示す断面図である。
スイング弁式排水トラップを用いた洗濯機用排水トラップを示す断面図である。
スイング弁式排水トラップの、(a)閉口状態、(b)開口状態を示す断面図である。
リフト弁式排水トラップを用いた洗濯機用排水トラップを示す断面図である。
リフト弁式排水トラップの、(a)閉口状態、(b)開口状態を示す断面図である。
メンブレン弁式逆流防止弁を示す断面図である。
スイング弁式逆流防止弁を示す断面図である。
リフト弁式逆流防止弁を示す断面図である。
フロート弁式逆流防止弁を用いた洗濯機用排水トラップを示す断面図である。
フロート弁式逆流防止弁の、(a)閉口状態、(b)開口状態を示す断面図である。
洗濯機トラップ部と、防水パントラップ部を別ケーシングとした実施例の斜視図である。
図19の実施例の、洗濯機用防水パンから洗濯機トラップ部を脱着した状態を示す斜視図である。
図20の状態の洗濯機用防水パンの平面図である。
図21のA−Aにて切り欠いた状態の斜視図である。
図21のB−Bにて切り欠いた状態の斜視図である。

0014

以下に、本発明の第一実施例について、図面を参照しつつ説明する。
尚、以下に記載する第一実施例を含め、各実施例の封水式排水トラップにおいては、封水を溜める部分が「封水部」であり、この封水部に防臭筒等配管を組み合わせて流路に満水状態を生じさせ、トラップ機能を生じる箇所・流路部分が、封水式排水トラップの「トラップ部」である。
また、以下に記載する第一実施例を含め、図2乃至図18に示した洗濯機用排水トラップは、図1に示したようにして、洗濯機S、防水パンPに施工・配置される。
図2及び図3に示した、本発明の第一実施例の洗濯機防水パンのトラップ配管は、以下に記載した洗濯機防水パンP用排水トラップ等から構成され、洗濯機防水パンPに施工される。
洗濯機防水パンPは、略平板状の底面部P1と、該底面部P1の周囲に設けられた壁部P2と、から構成され、また底板部上に、略円形の取付孔P3を設けてなる。また、底板部上であって、壁部P2の四隅に、洗濯機Sの脚部を載架するための脚置き台P4を設けてなる。
洗濯機防水パンP用排水トラップは、以下に記載した、トラップ本体5、フランジ部材6、オワン部材8、洗濯機防臭筒12、蓋部材10、より構成されてなる。
トラップ本体5は、上方に開口を備えた、有底筒状の部材であって、上方の開口内部に雌ねじを、側面に排出口5aを、それぞれ備えてなる。
フランジ部材6は、円筒形状にして、その内部に接続口6bを形成する部材であって、円筒形状部分の上端部分に、周縁に沿って突出した凸条からなるフランジ部6aを備え、該フランジ部6aの下方であって、円筒部分の側面に、トラップ本体5の雌ねじと螺合する雄ねじを備えてなる。また、接続口6b部分に、蓋部材10と係合し、オワン部材8を係止させる係合部7を備える。特に蓋部材10は、施工完了時、接続口6bに水密的に係合される。
更に、該接続口6b部分にガイド構造(図示せず)を設け、後述するオワン部材8が平面視フランジ部材6に対して特定の方向を向いて施工されるように構成すると共に、同じく後述する蓋部材10についても、平面視フランジ部材6に対して特定の方向を向いて施工されるように構成してなる。オワン部材8、蓋部材10ともフランジ部材6に対して特定の方向を向くように構成されてなることで、オワン部材8に対して蓋部材10も施工完了時特定の任意の方向を向くように構成されてなる。
オワン部材8は、接続口6bに水密的に係止される環状の被係止部8aと、有底筒状であって、平面視半円形形状を成すオワン部8bと、該オワン部8bと環状部を繋ぐ柱部8cとからなる。また、上記被係止部分には、接続口6bのガイド部に対応して任意の方向を向くように構成されてなる。
洗濯機防臭筒12は、洗濯機Sからの排水管である洗濯機排水管S1(端部となる曲がり管のみ図示)のに接続される部材であって、後述する蓋部材10に設けた挿通口10bに水密的に接続され、施工完了時、オワン部材8の内部に配置されて、オワン部材8と共に、洗濯機トラップ部3を形成する。
蓋部材10は、フランジ部材6の接続口6bに水密的に接続される略円盤形状を成す部材であって、側面部分に、フランジ部材6の接続口6bに対し、水密的且つ任意の特定の方向を向いて係合する被係合部10aを備えてなる。
また、蓋部材10は、平面視円盤部分の二か所に開口を設けてなる。
開口の一方は洗濯機防臭筒12を水密的に挿通し接続する挿通口10bであり、他方は防水パン排水口1である。
フランジ部材6の説明に記載した通り、施工完了時、蓋部材10とオワン部材8は、フランジ部材6を介して常に特定の方向を向くように構成されてなる。これを利用し、蓋部材10の挿通口10bは、施工完了時、オワン部材8のオワン部分の直上位置に配置され、また防水パン排水口1は柱部8cに干渉しない位置の直上に配置されるように構成されてなる。
該防水パン排水口1の下方には、防水パン排水口1から連続して設けられた円筒形状部分があり、この円筒部分の下端に、以下に説明する非封水式トラップとしてのメンブレン弁式排水トラップを、防水パントラップ部2として、水密的に接続して備えてなる。
防水パントラップ部2であるメンブレン弁式排水トラップは、弾性素材からなる円筒形状を成す部材であって、上流側部分は円筒形状のまま開放され、下流側は、側面に傾斜面を形成して下方ほど側面が近接するように構成されてなり、下端部分では当接することで弁部4cを形成している。
このメンブレン弁式排水トラップは、弁部4cが当接することで通常時は閉口されてなるが、上流側から排水が流入し、弁部4cに内側から十分な水圧が作用すると、弾性変形によって弁部4cが開口し、上流側から下流側への排水が行われる。排水が完了すると弾性変形によってふたたび弁部4cが当接して閉口する。該閉口によって臭気や害虫類の、下水側からの逆流は防止される。
即ち、このメンブレン弁式排水トラップは、弾性変形によって排水時以外流路を閉口することで、封水を備えることなくトラップ機能を生じる非封水式排水トラップである。

0015

上記のように構成された洗濯機防水パン用の排水トラップは、以下のようにして洗濯機防水パンPに施工される。
まず、トラップ本体5の排出口5aに、下水側に繋がる床下配管を接続する。
次に、フランジ部材6の円筒部分を、洗濯機防水パンPの取付孔P3に挿通させて、フランジ部6aの下面が取付孔P3周縁上面に当接するように配置する。
次に、フランジ部材6の雄ねじを、トラップ本体5の雌ねじに螺合させ、取付孔P3の周縁を、トラップ本体5の上縁とフランジ部材6のフランジ部6a下面とで挟持させ、トラップ本体5及びフランジ部材6を、洗濯機防水パンPの取付孔P3に固定させる。
次に、接続口6bにオワン部材8の被係止部8aを係止させる。この時、オワン部材8は、接続口6bに設けられたガイド構造によって、フランジ部材6(または接続口6b)に対して平面視特定の方向にて配置される。
次に、接続口6bに蓋部材10を水密的に接続する。具体的には、フランジ部材6の下端内側に突出した鍔部分7aに、オワン部材8の被係止部8aを係止させた状態で、フランジ部材6内側面の突起7bに蓋部材10の被係合部10aを係合させる。つまり、フランジ部材6の「係合部7」とは、フランジ部材6の下端内側に突出した鍔部分7aとフランジ部材6内側面の突起7bとを組み合わせたものを指し示すものである。
この時、蓋部材10に設けられている挿通口10bは平面視オワン部材8のオワン部分側に配置され、防水パン排水口1はオワン部材8のオワン部分が無い側に配置される。また、防水パン排水口1に連通する円筒部分の下端には、前述の通り、メンブレン弁式排水トラップが接続されてなる。
次に、洗濯機防水パンP上に洗濯機Sを載置し、洗濯機Sの排水が排出される、可撓性を備えたホース管である洗濯機排水管S1の先端に接続された洗濯機防臭筒12を、蓋部材10の中央に設けた挿通口10bに挿通し、水密的に接続固定して、本実施例の洗濯機防水パンPのトラップ配管が完了する。尚、この施工完了時、洗濯機防臭筒12は、平面視オワン部材8のオワン部分内部に配置される。

0016

上記のように構成した本実施例の洗濯機防水パンと、そのトラップ配管は、以下のようにして使用される。
洗濯機防水パンPに載架されている洗濯機Sを使用し、その排水が洗濯機排水管S1から排出されると、洗濯機Sからの泡混じりの排水は、洗濯機排水管S1から、洗濯機防臭筒12を介し、オワン部材8のオワン部8b内部に排出される。
排水は更に、洗濯機防臭筒12の外側面とオワン部材8の内側面の間を上昇し、オワン部材8の側面の開口からトラップ本体5内に溢れ、最終的にトラップ本体5の排出口5aから下水側に排出される。
この際に、オワン部材8のオワン部8b内部には、洗濯機Sからの泡の混じった排水が大量に流入するが、排水の流入元である洗濯機排水管S1側からは排水が行われており、当然ながら洗濯機排水管S1の上流側に逆流することは無い。また、防水パン排水口1以外の部分、例えば排出口5aと床下配管との接続箇所等は、水密的に接続されており、開放されていない為、泡などの逆流・漏れなどは生じない。
また、洗濯機トラップ部3を形成するメンブレン弁式排水トラップは、防水パン排水口1から排水が流入しない限り開口しない為、トラップ本体5内部に排水や泡が充満してもそれらが逆流することは無い。尚、洗濯機防水パンP上の排水が流れ込んでメンブレン弁式排水トラップが開口する際は、当然防水パン排水口1からの流路に、上流から下流に向かって排水の流れがある為、メンブレン弁式排水トラップが開口したとしても、トラップ本体5内から防水パン排水口1に逆流は生じない。
また、洗濯機排水管S1等が破損などして洗濯機Sパンの底面上に排水が生じると、排水は、洗濯機Sパンの底面上に設けた防水パン排水口1から、防水パン排水口1に連通する円筒部分及びメンブレン弁式排水トラップの内部に溜まり、最終的にはメンブレン弁式排水トラップの弁部4cが水圧の作用により開口して、防水パン排水口1からトラップ本体5内へ排水が行われ、トラップ本体5の排出口5aから下水側に排出される。尚、防水パン排水口1からの排水が完了すると、メンブレン弁式排水トラップの弁部4cに作用する水圧が減じ、弁部4cが弾性変形により閉口して、下水側からの臭気や害虫類の逆流を防止する状態に戻る。

0017

次に、本発明の第二実施例について、図面を参照しつつ説明する。
図3及び図4に示した、本発明の第二実施例の洗濯機防水パンPのトラップ配管は、以下に記載した洗濯機防水パンP用排水トラップ等から構成され、洗濯機防水パンPに施工される。
洗濯機防水パンPは、略平板状の底面部P1と、該底面部P1の周囲に設けられた壁部P2と、から構成され、また底板部上に、略円形の取付孔P3を設けてなる。また、底板部上であって、壁部P2の四隅に、洗濯機Sの脚部を載架するための脚置き台P4を設けてなる。
洗濯機防水パンP用排水トラップは、以下に記載した、トラップ本体5、フランジ部材6、オワン部材8、洗濯機防臭筒12、蓋部材10、より構成されてなる。
トラップ本体5は、上方に開口を備えた、有底筒状の部材であって、上方の開口内部に雌ねじを、側面に排出口5aを、それぞれ備えてなる。
フランジ部材6は、円筒形状にして、その内部に接続口6bを形成する部材であって、円筒形状部分の上端部分に、周縁に沿って突出した凸条からなるフランジ部6aを備え、該フランジ部6aの下方であって、円筒部分の側面に、トラップ本体5の雌ねじと螺合する雄ねじを備えてなる。また、接続口6b部分に、上方から順に、蓋部材10と係合し、オワン部材8を係止させる係合部7を備える。特に蓋部材10は、施工完了時、接続口6bに水密的に係合される。
更に、該接続口6b部分にガイド構造(図示せず)を設け、後述するオワン部材8が平面視フランジ部材6に対して特定の方向を向いて施工されるように構成すると共に、同じく後述する蓋部材10についても、平面視フランジ部材6に対して特定の方向を向いて施工されるように構成してなる。オワン部材8、蓋部材10ともフランジ部材6に対して特定の方向を向くように構成されてなることで、オワン部材8に対して蓋部材10も施工完了時特定の任意の方向を向くように構成されてなる。
オワン部材8は、接続口6bに水密的に係止される環状の被係止部8aと、有底円筒状であって、平面視円形形状を成すオワン部8bと、該オワン部8bと環状部を繋ぐ柱部8cとからなる。また、上記被係止部分には、接続口6bのガイド部に対応して特定の方向を向くように構成されてなる。
オワン部材8の内部には、オワン部材8の底壁から、平面視内部をほぼ二等分するようにして垂立する分離壁8dが設けられてなる。この分離壁8dは、平面視ほぼ直線状の板が、円形を成すオワン部材8を二等分するようにして形成されてなる。また、その上端は、オワン部材8側面の開口部下端より、幾らか低い位置に形成されている。例えば、本実施例の場合、オワン部材8底面から側面の開口部までの高さ幅は75ミリメートルであるのに対し、オワン部材8底面から分離壁8dの上端までの高さ幅は60ミリメートル程度である。
洗濯機防臭筒12は、洗濯機Sからの排水管である洗濯機排水管S1(端部となる曲がり管のみ図示)に接続される部材であって、後述する蓋部材10の中央に設けた挿通口10bに水密的に接続され、施工完了時、オワン部材8の内部に配置されて、オワン部材8と共に、洗濯機トラップ部3を形成する。
蓋部材10は、フランジ部材6の接続口6bに水密的に接続される略円盤形状を成す部材であって、側面部分に、フランジ部材6の接続口6bに対し、水密的且つ任意の特定の方向を向いて係合する被係合部10aを備えてなる。
また、蓋部材10は、平面視円盤部分の二か所に開口を設けてなる。
開口の一方は洗濯機防臭筒12を水密的に挿通し接続する挿通口10bであり、他方は防水パン排水口1である。
該防水パン排水口1の下方には、防水パン排水口1から連続して設けられた、略円筒形状を成す防水パン防臭筒11が設けられてなる。フランジ部材6の説明に記載した通り、施工完了時、蓋部材10とオワン部材8は、フランジ部材6を介して常に特定の方向を向くように構成されてなる。これを利用し、防水パン防臭筒11の下端は、施工完了時、オワン部材8内部であって、分離壁8dによって区画されるオワン部分の二つの領域のうち、洗濯機防臭筒12が配置されるのとは異なる側の領域に配置される。

0018

上記のように構成された洗濯機防水パンP用の排水トラップは、以下のようにして洗濯機防水パンPに施工される。
まず、トラップ本体5の排出口5aに、下水側に繋がる床下配管を接続する。
次に、フランジ部材6の円筒部分を、洗濯機防水パンPの取付孔P3に挿通させて、フランジ部6aの下面が取付孔P3周縁上面に当接するように配置する。
次に、フランジ部材6の雄ねじを、トラップ本体5の雌ねじに螺合させ、取付孔P3の周縁を、トラップ本体5の上縁とフランジ部材6のフランジ部6a下面とで挟持させ、トラップ本体5及びフランジ部材6を、洗濯機防水パンPの取付孔P3に固定させる。
次に、接続口6bにオワン部材8の被係止部8aを係止させる。この時、オワン部材8は、接続口6bに設けられたガイド構造によって、フランジ部材6(または接続口6b)に対して平面視特定の方向にて配置される。
次に、接続口6bに蓋部材10を水密的に接続する。具体的には、フランジ部材6の下端内側に突出した鍔部分7aに、オワン部材8の係止部を係止させた状態で、フランジ部材6内側面の突起7bに蓋部材10の被係合部10aを係合させる。つまり、フランジ部材6の「係合部7」とは、フランジ部材6の下端内側に突出した鍔部分7aとフランジ部材6内側面の突起7bとを組み合わせたものを指し示すものである。
この時、蓋部材10に設けられている防水パン防臭筒11の下端は、オワン部材8のオワン部8b内部であって、分離壁8dによって区画される二つの領域の一方に配置される。
次に、洗濯機防水パンP上に洗濯機Sを載置し、洗濯機Sの排水が排出される、可撓性を備えたホース管である洗濯機排水管S1の先端に接続された洗濯機防臭筒12を、蓋部材10に設けた挿通口10bに挿通し、水密的に接続固定する。
尚、この施工完了時、洗濯機防臭筒12は、平面視オワン部材8のオワン部8b内部であって、分離壁8dによって区画される二つの領域の一方、洗濯機防臭筒12が配置されていない側に配置される。
以下、オワン部材8のオワン部8b内部であって、分離壁8dによって区画される二つの領域の内、洗濯機防臭筒12が配置される側を「洗濯機封水部9a」、防水パン防臭筒11が配置される側を「防水パン封水部9b」、と呼ぶ。また、洗濯機防臭筒12と洗濯機封水部9aによって形成されるトラップ部が「洗濯機トラップ部3」であり、防水パン防臭筒11と防水パン封水部9bによって形成されるトラップ部が「防水パントラップ部2」である。
更に、防水パン排水口1から、オワン部材8のオワン部8b内部を満たすのに十分な量の吐水流し込み、オワン部材8内部に洗濯機トラップ部3及び防水パントラップ部2の封水を満たして、本実施例の洗濯機防水パンPのトラップ配管の施工が完了する。

0019

上記のように構成した本実施例の洗濯機防水パンPと、そのトラップ配管は、以下のようにして使用される。
洗濯機防水パンPに載架されている洗濯機Sを使用し、その排水が洗濯機排水管S1から排出されると、洗濯機Sからの泡混じりの排水は、洗濯機排水管S1から、洗濯機防臭筒12を介し、オワン部材8の洗濯機封水部9a内部に排出される。
排水は更に、洗濯機防臭筒12の外側面と洗濯機封水部9aの内側面の間を上昇し、オワン部材8の側面の開口からトラップ本体5内に溢れ、最終的にトラップ本体5の排出口5aから下水側に排出される。
この際に、オワン部材8内部には、洗濯機Sからの泡の混じった排水が大量に流入するが、排水の流入元である洗濯機排水管S1側からは排水が行われており、当然ながら洗濯機排水管S1の上流側に逆流することは無い。また、防水パン排水口1以外の部分、例えば排出口5aと床下配管との接続箇所等は、水密的に接続されており、開放されていない為、泡などの逆流・漏れなどは生じない。
また、オワン部材8のオワン部8bは、側面の開口より、分離壁8dの方が低い位置関係に構成されているため、洗濯機Sからの排水が生じた場合、洗濯機Sからの排水の一部が、分離壁8dの上方を超えて、洗濯機封水部9aから防水パン封水部9bに流れ込む。
しかし、この時洗濯機Sからの排水は、泡が混じっているため比重1よりも小さい液体として流れる。このため、防水パン封水部9b内部に溜まっている、比重1であり、泡混じりの排水より比重の大きい、泡の混じらない排水(封水)を押しやって流れることは殆どなく、オワン部材8の側面の開口からトラップ本体5内部に溢れ、排出口5aから下水側に排出される。
このように、泡混じりの排水が、防水パン防臭筒11下端位置まで達しないため、防水パン防臭筒11を介して防止パン排水口に泡が逆流することも無くなる。
また、洗濯機Sからの排水が完了し、充分な時間が経過すると、排水中の泡は自然に消泡して通常の泡の無い排水に戻る。オワン部8b内部の、分離壁8dよりも上方にあった泡混じりの排水も、同様に消泡し、結果防水パントラップ部2の防水パン封水部9bへ、封水となる排水を供給する。即ち、本実施例においては、分離壁8dをオワン部材8の側面の開口よりも低い位置とすることで、洗濯機トラップ部3の封水が、トラップ本体5内に溢れるよりも先に、防水パントラップ部2へ供給されるようした、補給構造を形成してなる。
また、洗濯機排水管S1等が破損などして洗濯機Sパンの底面上に排水が生じると、排水は、洗濯機Sパンの底面上に設けた防水パン排水口1から、防水パン防臭筒11内部を通過し、その後、防水パン防臭筒11外側面と防水パン封水部9b内側面の間を上昇し、オワン部材8の側面の開口からトラップ本体5内に溢れ、最終的にトラップ本体5の排出口5aから下水側に排出される。

0020

次に、本発明の第三実施例について、図面を参照しつつ説明する。
図5及び図6に示した、本発明の第三実施例の洗濯機防水パンのトラップ配管は、以下に記載した洗濯機防水パンP用排水トラップ等から構成され、洗濯機防水パンPに施工される。
以下に記載する第三実施例において、オワン部材8以外の部材、具体的には、洗濯機防水パンP、トラップ本体5、フランジ部材6、洗濯機防臭筒12、蓋部材10は、いずれも段落0017に記載された第二実施例の各部材と同一の構成を備えてなる。
本第三実施例のオワン部材8は、接続口6bに水密的に係止される環状の被係止部8aと、有底円筒状であって、平面視円形形状を成すオワン部8bと、該オワン部8bと環状部を繋ぐ柱部8cとからなる。また、上記被係止部分には、接続口6bのガイド構造に対応して任意の方向を向くように構成されてなる。
オワン部材8の内部には、オワン部材8の底壁から、平面視内部をほぼ二等分するようにして垂立する分離壁8dが設けられてなる。この分離壁8dは、平面視ほぼ直線状の板が、円形を成すオワン部材8を二等分するようにして形成されてなる。また、その上端は、オワン部材8側面の開口部下端と同じ高さ位置まで形成されている。
更に、本第三実施例では、オワン部材8の分離壁8d上に、洗濯機封水部9aと防水パン封水部9bとを連通する連通孔13を備えてなる。該連通孔13の高さ位置は、施工完了時、封水面よりも充分に低い位置であり、且つ防水パン防臭筒11の下端及び洗濯機防臭筒12の下端よりも高い位置である。例えば、本実施例では、オワン部材8底面から側面の開口部(及び分離壁8dの上端)までの高さ幅が75ミリメートルであり、施工完了時のオワン部材8底面から防水パン防臭筒11及び洗濯機防臭筒12の下端までの高さ幅はいずれも15ミリメートルである。これに対し、連通孔13の直径は5ミリメートル程度で、その中心はオワン部材8底面から25ミリメートルの位置に形成されている。
更に本実施例では、この連通孔13に、洗濯機封水部9aから防水パン封水部9bへの封水の補給に際し、混入する泡の割合を減じる泡減少構造を備えてなる。具体的には、連通孔13から洗濯機封水部9a側に、上方に向かってオワン部材8の開口部下端に届かない高さ位置まで延出した泡除け筒14を備えてなる。
洗濯機Sからの排水時、泡混じりの排水は洗濯機S封水筒の下端から、オワン部材8の開口、即ち上方に向かって流れてゆく。特に排水中の泡は、排水よりも軽い為、上方に向かって浮かんでゆく。このため、洗濯機封水部9a側の開口が、上方を向かって設けられている泡除け筒14には、上方に向かう泡は流入しにくく、比較的泡の混入率の低い排水が流れ込むため、洗濯機封水部9aから防水パン封水部9bに流れ込む排水は、泡の量が少なく、防水パン排水口1への泡の逆流も生じにくい。また、連通孔13の開口径は直径5ミリメートルと、挿通口10bからの流路の脚断面積に比べると小さく(例えば、洗濯機防臭筒12の直径は約30ミリメートルであり、面積比では36:1である)、排水の流入が起こりにくい。このため、洗濯機Sからの排水がほぼ完了し、泡が消泡してほぼ排水のみになった状態でも、洗濯機封水部9aから防水パン封水部9bへの封水の流れは継続し、結果泡の少ない排水が洗濯機封水部9aから防水パン封水部9bへ流入することとなる。

0021

上記のように構成された洗濯機防水パンP用の排水トラップは、段落0018に記載された第二実施例と同様の手順にて洗濯機防水パンPに施工される。

0022

上記のように構成した本実施例の洗濯機防水パンPと、そのトラップ配管は、以下のようにして使用される。
洗濯機防水パンPに載架されている洗濯機Sを使用し、その排水が洗濯機排水管S1から排出されると、洗濯機Sからの泡混じりの排水は、洗濯機排水管S1から、洗濯機防臭筒12を介し、オワン部材8の洗濯機封水部9a内部に排出される。
排水は更に、洗濯機防臭筒12の外側面と洗濯機封水部9aの内側面の間を上昇し、オワン部材8の側面の開口からトラップ本体5内に溢れ、最終的にトラップ本体5の排出口5aから下水側に排出される。
この際に、オワン部材8内部には、洗濯機Sからの泡の混じった排水が大量に流入するが、排水の流入元である洗濯機排水管S1側からは排水が行われており、当然ながら洗濯機排水管S1の上流側に逆流することは無い。
また、防水パン排水口1以外の部分、例えば排出口5aと床下配管との接続箇所等は、水密的に接続されており、開放されていない為、泡などの逆流・漏れなどは生じない。
また、洗濯機トラップ部3を形成する、オワン部材8の洗濯機トラップ部3側からの排水は、オワン部材8の側面の開口の下端と分離壁8dの上端が同じ高さ位置に配置されているため、分離壁8dの上方を超えて、オワン部材8の洗濯機封水部9a側から防水パン封水部9b側に流れ込むことは殆どない(また、分離壁8dを開口部下端より更に高くし、分離壁8dの上方を超える流路では、洗濯機封水部9a側から防水パン封水部9b側に流れ込むことをほぼ完全に防ぐことも可能である)。このため、防水パン封水部9b内に、オワン部8bの上方から泡混じりの排水が流入することは無い。
洗濯機封水部9aから、防水パン封水部9bへの排水(封水)の供給は、前述の通り、分離壁8dに設けられた連通孔13を通じて行われるが、この連通孔13には 泡減少構造としての泡除け筒14が洗濯機封水部9a側に備えられており、これによって、洗濯機封水部9aから防水パン封水部9bへ流入する排水(封水)中の泡の混入率は減少する。また、連通孔13が流路の脚断面積に比べ極めて小径であることから、
・泡が連通孔13に詰まって消泡するまで封水の供給が止まり、結果消泡した泡の無い封水が供給される
・封水の供給に時間が掛かり、結果泡の消泡後まで継続するので泡の無い封水が供給される
等の理由により、防水パン封水部9bへ供給される排水中の泡の混入率は相当低くなる(この補給構造である連通孔13を小径とすることで、泡の流入を減じる機能は、泡除け筒14が無くとも生じるものである)。
このため、防水パン排水口1に逆流する泡は殆ど生じない。
また、洗濯機排水管S1等が破損などして洗濯機Sパンの底面上に排水が生じると、排水は、洗濯機Sパンの底面上に設けた防水パン排水口1から、防水パン防臭筒11内部を通過し、その後、防水パン防臭筒11外側面と防水パン封水部9b内側面の間を上昇し、オワン部材8の側面の開口からトラップ本体5内に溢れ、最終的にトラップ本体5の排出口5aから下水側に排出される。

0023

次に、本発明の第四実施例について、図面を参照しつつ説明する。
図8及び図9に示した、本発明の第四実施例の洗濯機防水パンのトラップ配管は、以下に記載した洗濯機防水パンP用排水トラップ等から構成され、洗濯機防水パンPに施工される。
以下に記載する第四実施例において、洗濯機防水パンP、トラップ本体5、フランジ部材6、オワン部材8、洗濯機防臭筒12、蓋部材10は、いずれも段落0017に記載された第二実施例の各部材と同一の構成を備えてなる。
更に、本実施例の第四実施例は、蓋部材10に設けられた防水パン防臭筒11に、防水パン排水口1から挿入するようにして、以下に記載する逆流防止弁4を備えてなる。
本実施例の逆流防止弁4は、以下に記載する円筒部4a、及び弁部4cから構成される。
円筒部4aは略円筒形状の部材であって、側面に周縁に沿ってパッキング(図示せず)を備え、防水パン排水口1から挿入されて防水パン防臭筒11の内部に配置される。また、挿入時下端となる側に、弁体4dが当接する弁座部4bを備えると共に、弁体4dの端部を回動自在に支持するヒンジ部4eを備えてなる。
弁体4dは上記円筒部4aのヒンジ部4eに回動自在に接続される部材であって、排水(洗濯機Sより排水される、比重1よりも軽い液体として機能する泡混じりの排水を含む)よりも比重の軽い素材から構成されてなる。施工完了時、該弁体4dは分離壁8dの上端よりも下方、即ち封水水面よりも下方に配置されるように構成されてなる。
このため、施工が完了し、防水パントラップ部2に給水又は洗濯機Sからの排水が流入すると、弁体4dは排水(封水)の浮力によって弁座部4b側に回動し、弁座部4bに当接するため、防水パン排水口1からの流路は閉口状態となる。以降、洗濯機Sの使用により、通常の状態として防水パン封水部9b内が排水(封水)に満たされた状態では、弁体4dは弁座部4bに当接して流路を閉口した状態を維持する。即ち、該逆流防止弁4は、通常時閉口し、排水時のみ開口する逆流防止弁4である。
また、上記逆流防止弁4は、流路として防水パン排水口1よりも下流で、補給構造であるオワン部材8の分離壁8d上端よりも上流に配置されている。即ち、防水パン排水口1から補給構造による排水の補給箇所までの間の流路上に、逆流防止弁4が配置されてなる構成である。

0024

上記のように構成された洗濯機防水パンP用の排水トラップは、まず、段落0018に記載された第二実施例と同様の手順にて洗濯機防水パンPに施工される。
更に、本第四実施例の洗濯機防水パンP用の排水トラップでは、第二実施例と同様の手順にて施工を行った後、防水パン排水口1の上方より逆流防止弁4を挿入する(または、防水パン排水口1の上方より逆流防止弁4を挿入した後、洗濯機Sを洗濯機防水パンPに載架する等、一部手順を変更しても良い)。施工完了時、逆流防止弁4の弁部4cと弁座部4bは、オワン部材8の、防水パン封水部9b内であって、オワン部材8側面の開口よりも下方、つまり封水内に配置される。

0025

上記のように構成した本実施例の洗濯機防水パンPと、そのトラップ配管は、以下のようにして使用される。
洗濯機防水パンPに載架されている洗濯機Sを使用し、その排水が洗濯機排水管S1から排出されると、洗濯機Sからの泡混じりの排水は、洗濯機排水管S1から、洗濯機防臭筒12を介し、オワン部材8の洗濯機封水部9a内部に排出される。
排水は更に、洗濯機防臭筒12の外側面と洗濯機封水部9aの内側面の間を上昇し、オワン部材8の側面の開口からトラップ本体5内に溢れ、最終的にトラップ本体5の排出口5aから下水側に排出される。
この際に、オワン部材8内部には、洗濯機Sからの泡の混じった排水が大量に流入するが、排水の流入元である洗濯機排水管S1側からは排水が行われており、当然ながら洗濯機排水管S1の上流側に逆流することは無い。また、防水パン排水口1以外の部分、例えば排出口5aと床下配管との接続箇所等は、水密的に接続されており、開放されていない為、泡などの逆流・漏れなどは生じない。
また、オワン部材8のオワン部8bは、側面の開口より、分離壁8dの方が低い位置関係に構成されているため、洗濯機Sからの排水が生じた場合、洗濯機Sからの排水の一部が、分離壁8dの上方を超えて、洗濯機封水部9aから防水パン封水部9bに流れ込む。
しかし、この時洗濯機Sからの排水は、泡が混じっているため比重1よりも小さい液体として流れる。このため、防水パン封水部9b内部に溜まっている、比重1であり、泡混じりの排水より比重の大きい、泡の混じらない排水(封水)を押しやって流れることは殆どなく、オワン部材8の側面の開口からトラップ本体5内部に溢れ、排出口5aから下水側に排出される。
このように、泡混じりの排水が、防水パン防臭筒11下端位置まで達しないため、防水パン防臭筒11を介して防止パン排水口に泡が逆流することも無くなる。
また、洗濯機Sからの排水が完了し、充分な時間が経過すると、排水中の泡は自然に消泡して通常の泡の無い排水に戻る。オワン部8b内部の、分離壁8dよりも上方にあった泡混じりの排水も、同様に消泡し、結果防水パントラップ部2の防水パン封水部9bへ、封水となる排水を供給する。即ち、本実施例においては、分離壁8dをオワン部材8の側面の開口よりも低い位置とすることで、洗濯機トラップ部3の封水が、トラップ本体5内に溢れるよりも先に、防止パントラップ部へ供給されるようした、補給構造を形成してなる。
更に本実施例では、防水パン防臭筒11にはヒンジ部4eによって回動自在に接続された弁体4dと円筒部4aよりなる逆流防止弁4が備えられてなる。
弁体4dは泡混じりの排水と比較しても比重の小さい素材から構成されてなり、この弁体4dが封水内に配置されてなるため、オワン部材8内部に排水(封水)が存在する状態では、弁体4dはヒンジ部4eを中心に回動して浮上し、弁座部4bに当接して排水口からオワン部8bに至る流路を閉口してなる。このため、仮に洗濯機Sから泡混じりの排水が大量に発生し、それが分離壁8dを超えて防水パントラップ部2側の封水に流入しても、該逆流防止弁4によって流路が閉口しているため、防水パン防臭筒11を介して、防水パン排水口1に泡(及び排水)が逆流することは無い。
また、洗濯機排水管S1等が破損などして洗濯機Sパンの底面上に排水が生じると、排水は、洗濯機Sパンの底面上に設けた防水パン排水口1を通過し、防水パン防臭筒11内部に溜まる。
この防水パン防臭筒11内部に溜まった排水が、防水パン封水部9b(及び洗濯機封水部9a)の封水水面を超え、弁体4dの浮力を超えて逆流防止弁4を開口させるのに充分な水位に達すると、弁体4dは水圧によってヒンジ部4eを中心に回転して弁座部4bから離間し、逆流防止弁4が開口する。これにより、防水パン排水口1から防水パン防臭筒11内に溜まった排水がオワン部材8内に排出される。
排水が完了し、防水パン防臭筒11内の水位が下がり、水圧が低くなると、再び弁体4dがヒンジ部4eを中心に回転し上昇して弁体4dと弁座部4bが当接し、逆流防止弁4が閉口して、防水パン排水口1からの排水が完了する。
また、清掃やメンテナンスの際には、防水パン排水口1から逆流防止弁4を引き抜くことで、容易に清掃やメンテナンスを行うことができる。

0026

本発明の実施例は以上のようであるが、本発明は上記実施例に限定される物ではなく、主旨を変更しない範囲において自由に変更が可能である。
例えば上記第一実施例においては、非封水式排水トラップとしてメンブレン弁式排水トラップを使用してなるが、本発明は上記実施例に限定されるものでは無く、図10及び図11に示したスイング弁式排水トラップ、図12及び図13に示したガイド弁式排水トラップ、等の様々な非封水式トラップを用いても構わない。
スイング弁式排水トラップは、流路を形成する筒部分と、該筒部分の端部に設けられた弁座部4b、及び該筒部分にヒンジ部4eによって回動自在に接続された弁体4dからなり、弁体4d自体の自重(弁体4dの自重を利用する場合は、配管とヒンジ部4eや弁座部4bの方向を調整する必要がある)、弁体4dに備えた重り4f、又は弁体4dを付勢するスプリング等の弾性体等によって、通常時弁体4dが弁座部4bに当接して流路を閉口する。図10及び図11の実施例では重り4fを利用して弁体4dを弁座部4bに当接させている。上流側(防水パン排水口1側)から排水が生じた場合のみ、水圧に応じてヒンジ部4eを中心として弁体4dが回転して弁座部4bと離間し、流路を開口する。
排水がほぼ終了して、排水の水圧が減じると、再び弁体4dがヒンジ部4eを中心に回転して弁体4dと弁座部4bが当接し、流路を閉口する。
このように構成されたスイング弁式排水トラップは、下水側から屋内側へ臭気や害虫類が逆流することを防止する、非封水式排水トラップである。
ガイド弁式排水トラップは、流路を形成する筒部分と、該筒部分に設けられた弁座部4b、弁座部4bに当接して流路を閉口する弁体4d、該筒部分に備えられ、弁体4dをガイドして任意の方向に自在に進退させるガイド体4h、及び弁体4dをガイド体4hに沿って弁座部4b側に付勢するスプリング4g等の弾性体、又は磁石等の付勢手段からなり、施工完了時付勢手段の作用により弁体4dが弁座部4bに当接して流路を閉口するように構成されてなる。図12及び図13の実施例ではスプリング4gを利用して弁体4dを弁座部4bに当接させている。上流側、即ち防水パン排水口1から排水が生じた場合のみ、水圧に応じて付勢手段の付勢に抗して弁体4dが弁座部4bから離間し、流路を開口する。排水がほぼ終了して、排水の水圧が減じると、再び付勢手段の付勢によって弁体4dが弁座部4bに当接し、流路を閉口する。
このように構成されたガイド式排水トラップは、下水側から屋内側へ臭気や害虫類が逆流することを防止する、非封水式排水トラップである。

0027

また、上記第四実施例においては、逆流防止弁4として、ヒンジ部4eを備えたヒンジ式逆流防止弁が採用されているが、本発明は上記実施例に限定されるものでは無く、図14に示したメンブレン弁式逆流防止弁、図15に示したスイング弁式逆流防止弁、図16に示したガイド弁式逆流防止弁、図17及び図18に示したフロート弁式逆流防止弁、等を採用しても構わない。
上記したメンブレン弁式逆流防止弁、スイング弁式逆流防止弁、ガイド弁式逆流防止弁、フロート弁式逆流防止弁の内、図14に示したメンブレン弁式逆流防止弁の要部の構造は第一実施例のメンブレン弁式排水トラップと、図15に示したスイング弁式逆流防止弁の要部の構造は段落0026に記載したスイング弁式排水トラップと、図16に示したガイド弁式逆流防止弁の要部の構造は段落0026に記載したガイド弁式排水トラップと、それぞれ同一の構成である。但し、スイング弁式排水トラップにおいては、弁体4dを弁座部4bに付勢する手段として、重り4fではなく、図示しないコイルばねを用いている。
防水パン排水口1からの流路において、該流路に採用する排水トラップが封水式排水トラップである場合に、上記逆流防止弁4の弁体4d及び弁座部4bが、防水パン排水口1から補給構造による排水の補給箇所までの間の流路上に配置される場合、これらは非封水式排水トラップではなく、常時は閉口し、排水時のみ開口する逆流防止弁4として機能する。
図17及び図18に示したフロート弁式逆流防止弁とそれを採用した排水トラップは、流路を形成する円筒部分と、該円筒部分に設けられた弁座部4b、及び該円筒部分に備えられたガイド体4h、及び該ガイド体4hによって上下動自在且つ上昇時には必ず弁座部4bに当接するように構成された、排水よりも比重の小さい素材からなる弁体4dからなり、施工完了時少なくとも逆流防止弁4の一部が封水内に配置されて弁体4dが上昇し、弁体4dが弁座部4bに当接して流路を閉口するように構成されてなる。上流側、即ち防水パン排水口1から排水が生じた場合のみ、水圧に応じて弁体4dが押し下げられ、弁体4dが降下して弁座部4bと離間し、流路を開口する。排水がほぼ終了して、排水の水圧が減じると、再び弁体4dの浮力によって弁体4dが上昇して弁体4dと弁座部4bが当接し、流路を閉口する。
フロート弁式逆流防止弁4も、逆流防止弁4の弁体4d及び弁座部4bが、防水パン排水口1から補給構造による排水の補給箇所までの間の流路上、特に封水内に配置されて、常時は閉口し、排水時のみ開口する逆流防止弁4として機能する。
これら逆流防止弁4は、第四実施例の逆流防止弁4と差し替えて使用することができる。

0028

また、上記実施例では、挿通口10bからの流路のトラップ部は、封水を利用した封水式排水トラップを採用してなるが、これに代えてメンブレン弁式排水トラップ、スイング弁式排水トラップ、ガイド弁式排水トラップ、等の非封水式排水トラップを採用しても構わない。

0029

また、上記実施例では、洗濯機トラップ部3と防水パントラップ部2を、一体のケーシングであるトラップ本体5の内部に収納配置し、ケーシング体であるトラップ本体5の排出口5aから一括して排水の排出を行う構造としたことで、施工が容易となり、また配管もコンパクトなものとすることができるようになった。しかし、その一方で、洗濯機トラップ部3、防水パントラップ部2いずれも洗濯機防水パンPの周壁の内側であって、且つ洗濯機Sの下方に配置されたため、汚れやすいトラップ部、特に洗濯機Sからの排水が流れる洗濯機トラップ部3の清掃が困難となっている。
これに対して、図19乃至図23に記載した実施例のように、洗濯機トラップ部3と防水パントラップ部2を異なるケーシン体内に設け、両者を離間した位置に配置したことによって配管レイアウトの自由さを増すことができる。図19乃至図23の実施例について詳述すると、封水式排水トラップを採用した洗濯機トラップ部3は、洗濯機防水パンPの壁面上に着脱自在に配置されてなり、上流側配管下流側配管とは着脱自在に接続され、必要に応じて壁面上から分離し、洗濯機トラップ部3の清掃を容易に行うことができる。尚、洗濯機トラップ部3自体は、詳述しないが、その内部に壁面を設けて封水式排水トラップを構成してなり、洗濯機防水パンPからの分離後、内部を開放して容易に清掃を行うことができる。
洗濯機トラップ部3の上流側の配管は、防水パンの中央部分まで延出されてなり、洗濯機排水管に接続される。
また、洗濯機トラップ部3の下流側に接続される配管は、洗濯機防水パンPの下方に配置され、下水側の配管に接続されると共に、その途中箇所分岐部分を備えてなり、この分岐部分が、洗濯機防水パンPの底面部P1に設けた防水パン排水口1に接続されてなる。該防水パン排水口1には、上記したメンブレン弁式排水トラップが備えられてなり、洗濯機Sからの排水中の泡が防水パン排水口1に逆流することを防止すると共に、洗濯機排水管S1等が破損などして洗濯機Sパンの底面上に排水が生じると、該防水パン排水口1から、メンブレン弁式排水トラップを介して床下配管の分岐箇所に達し、更に下水側に排出される。

0030

1防水パン排水口2 防水パントラップ部
3洗濯機トラップ部 4逆流防止弁
4a円筒部4b弁座部
4c 弁部 4d弁体
4eヒンジ部 4f重り
4gスプリング4hガイド構造
5 トラップ本体 5a 排出口
6フランジ部材6aフランジ部
6b 接続口 7係合部
7a鍔部分7b突起
8 オワン部材 8a 被係止部
8b オワン部 8c 柱部
8d分離壁9a 洗濯機封水部
9b 防水パン封水部 10蓋部材
10a 被係合部 10b挿通口
11 防水パン防臭筒12 洗濯機防臭筒
13連通孔14 泡除け筒
P 洗濯機防水パン P1 底面部
P2 壁部 P3取付孔
P4 脚置き台 S 洗濯機
S1洗濯機排水管(曲がり管)
洗濯機防水パンのトラップ配管構造

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