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技術 鋼帯の製造方法及び鋼帯

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 飯田祐弘
出願日 2014年8月11日 (6年4ヶ月経過) 出願番号 2014-163562
公開日 2016年3月22日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2016-037659
状態 特許登録済
技術分野 熱処理 溶融金属による被覆 ストリップ・線材の熱処理
主要キーワード オンライン位置 方向転換点 オフライン位置 作業用空間 スクリュージャッキ 点検窓 付着量制御装置 溶融めっき槽
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

連続焼鈍炉内雰囲気ガス炉外への流出と炉内への大気侵入とを防止しつつ、溶融めっき鋼帯又は冷延鋼帯の製造を切り換え可能な鋼帯の製造方法の提供

解決手段

連続焼鈍炉2と、連続焼鈍炉2に接続されたスナウト6と、スナウト6の入り側に鋼帯Sの搬送方向に沿って順に設置された、接触方式シール板装置10及び非接触方式シールロール装置20と、移動可能な溶融めっき槽5と、スナウト6を通過した鋼帯Sの通板方向を変えるシンクロール31とを有し、連続焼鈍炉2において連続的に焼鈍された鋼帯Sを溶融めっき槽5に導入することによって溶融めっき鋼帯を製造する溶融めっき鋼帯製造手段と、連続的に焼鈍された鋼帯Sを、シンクロール31の位置にデフレクタロールを設置して、溶融めっき槽5を経由せずに搬送することによって冷延鋼帯を製造する冷延鋼帯製造手段とが切り換え可能に設置されている製造装置1を用いた製造方法。

概要

背景

近年、溶融めっき鋼帯冷延鋼帯とを同一の設備で製造する製造装置が提案されている。具体的には、特許文献1には、連続焼鈍炉と、溶融めっき設備と、連続焼鈍炉から溶融めっき設備を経ることなくウォータークエンチ鋼帯を搬送するバイパス炉と、を備える製造装置が記載されている。この製造装置では、溶融めっき鋼帯を製造する際は、鋼帯は連続焼鈍炉から溶融めっき設備へ搬送され、冷延鋼帯を製造する際には、鋼帯はバイパス炉を介して連続焼鈍炉からウォータークエンチへ搬送される。

概要

連続焼鈍炉内雰囲気ガス炉外への流出と炉内への大気侵入とを防止しつつ、溶融めっき鋼帯又は冷延鋼帯の製造を切り換え可能な鋼帯の製造方法の提供連続焼鈍炉2と、連続焼鈍炉2に接続されたスナウト6と、スナウト6の入り側に鋼帯Sの搬送方向に沿って順に設置された、接触方式シール板装置10及び非接触方式シールロール装置20と、移動可能な溶融めっき槽5と、スナウト6を通過した鋼帯Sの通板方向を変えるシンクロール31とを有し、連続焼鈍炉2において連続的に焼鈍された鋼帯Sを溶融めっき槽5に導入することによって溶融めっき鋼帯を製造する溶融めっき鋼帯製造手段と、連続的に焼鈍された鋼帯Sを、シンクロール31の位置にデフレクタロールを設置して、溶融めっき槽5を経由せずに搬送することによって冷延鋼帯を製造する冷延鋼帯製造手段とが切り換え可能に設置されている製造装置1を用いた製造方法。

目的

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、連続焼鈍炉内の雰囲気ガスの炉外への流出と炉内への大気の侵入とを防止しつつ、多くの労力及び時間を要することなく溶融めっき鋼帯又は冷延鋼帯の製造を切り換え、且つ、鋼帯の種類によらずに略同一の搬送経路及び搬送長で鋼帯を製造可能な鋼帯の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

連続焼鈍炉と、前記連続焼鈍炉に接続されたスナウトと、前記スナウトの入り側鋼帯の搬送方向に沿って順に設置された、接触方式シール板装置及び非接触方式シールロール装置と、移動可能な溶融めっき槽と、前記スナウトを通過した鋼帯の通板方向を変えるロールと、を有し、前記連続焼鈍炉において連続的に焼鈍された鋼帯を前記溶融めっき槽に導入することによって溶融めっき鋼帯を製造する溶融めっき鋼帯製造手段と、前記連続焼鈍炉において連続的に焼鈍された鋼帯を前記溶融めっき槽を経由せずに搬送することによって冷延鋼帯を製造する冷延鋼帯製造手段と、が切り換え可能に設置されている製造装置を用いて溶融めっき鋼帯及び冷延鋼帯を製造することを特徴とする鋼帯の製造方法。

請求項2

前記溶融めっき鋼帯を製造する場合、前記シール板装置及びシールロール装置を開放して鋼帯を搬送し、前記冷延鋼帯を製造する場合には、前記シール板装置を開放し、前記シールロール装置を閉じることを特徴とする請求項1に記載の鋼帯の製造方法。

請求項3

前記鋼帯の通板方向を変えるロールは、溶融めっき鋼帯を製造する場合はシンクロール、冷延鋼帯を製造する場合はデフレクタロールであって、製造する鋼帯の種類にあわせて前記シンクロールと前記デフレクタロールとを切り換えることを特徴とする請求項1に記載の鋼帯の製造方法。

請求項4

溶融めっき鋼帯の製造から冷延鋼帯の製造に切り換える場合は、鋼帯の搬送を停止した後、前記シール板装置を閉じて、槽内浸漬シンクロールと浴機器とを取り外し、前記溶融めっき槽をオンライン位置からオフライン位置に移動させ、前記槽内浸漬シンクロールの配置位置に前記デフレクタロールを設置して冷延鋼帯製造時の搬送経路とし、前記シールロール装置を閉じた後に前記シール板装置を開放し、冷延鋼帯の製造から溶融めっき鋼帯の製造に切り換える場合は、鋼帯の搬送を停止した後、前記シール板装置を閉じて、前記デフレクタロールを取り外し、前記溶融めっき槽をオフライン位置からオンライン位置に移動し、前記槽内浸漬シンクロールと前記浴機器とを設置し、前記シール板装置を開放することを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1項に記載の鋼帯の製造方法。

請求項5

請求項1〜4のうち、いずれか1項に記載の鋼帯の製造方法を用いて製造されることを特徴とする鋼帯。

技術分野

0001

本発明は、鋼帯の製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、溶融めっき鋼帯冷延鋼帯とを同一の設備で製造する製造装置が提案されている。具体的には、特許文献1には、連続焼鈍炉と、溶融めっき設備と、連続焼鈍炉から溶融めっき設備を経ることなくウォータークエンチへ鋼帯を搬送するバイパス炉と、を備える製造装置が記載されている。この製造装置では、溶融めっき鋼帯を製造する際は、鋼帯は連続焼鈍炉から溶融めっき設備へ搬送され、冷延鋼帯を製造する際には、鋼帯はバイパス炉を介して連続焼鈍炉からウォータークエンチへ搬送される。

先行技術

0003

特開2002−88414号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献1記載の製造装置では、溶融めっき鋼帯と冷延鋼帯との間で製造する鋼帯を切り換えるためにバイパス炉が設けていることから、製造装置が大規模になると共に、製造装置の設計が困難になる。また、製造する鋼帯を切り換える際に鋼帯の通板経路が変わるために、鋼帯の切断、溶接作業、及び連続焼鈍炉の開放閉鎖作業等のために大変な労力と時間とを要する。

0005

また、一般に、連続焼鈍炉内鋼板酸化を防ぐために、製造する鋼帯を切り換える際に連続焼鈍炉内の雰囲気ガス大気侵入しないようにする必要がある。また、連続焼鈍炉内に大気が侵入した場合、大気中に含まれる酸素等を除去しなければならないために、連続焼鈍炉内の雰囲気ガスを入れ替える必要がある。しかしながら、特許文献1には切り換える際に連続焼鈍炉内に大気が侵入しないようにする方策が開示、示唆されていない。さらに、特許文献1記載の製造装置では、溶融めっき鋼帯製造時の鋼帯の搬送経路と冷延鋼帯製造時の鋼帯の搬送経路とが異なるために、製造する鋼帯を切り換える度に鋼帯の搬送処理を制御するプログラムを変更する必要がある。

0006

以上のように、特許文献1記載の製造装置によれば、連続焼鈍炉内の雰囲気ガスの炉外への流出と炉内への大気の侵入とを防止しつつ、多くの労力及び時間を要することなく溶融めっき鋼帯及び冷延鋼帯を同一の設備で製造することは困難である。

0007

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、連続焼鈍炉内の雰囲気ガスの炉外への流出と炉内への大気の侵入とを防止しつつ、多くの労力及び時間を要することなく溶融めっき鋼帯又は冷延鋼帯の製造を切り換え、且つ、鋼帯の種類によらずに略同一の搬送経路及び搬送長で鋼帯を製造可能な鋼帯の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明に係る鋼帯の製造方法は、連続焼鈍炉と、前記連続焼鈍炉に接続されたスナウトと、前記スナウトの入り側に鋼帯の搬送方向に沿って順に設置された、接触方式シール板装置及び非接触方式シールロール装置と、移動可能な溶融めっき槽と、前記スナウトを通過した鋼帯の通板方向を変えるロールと、を有し、前記連続焼鈍炉において連続的に焼鈍された鋼帯を前記溶融めっき槽に導入することによって溶融めっき鋼帯を製造する溶融めっき鋼帯製造手段と、前記連続焼鈍炉において連続的に焼鈍された鋼帯を前記溶融めっき槽を経由せずに搬送することによって冷延鋼帯を製造する冷延鋼帯製造手段と、が切り換え可能に設置されている製造装置を用いて溶融めっき鋼帯及び冷延鋼帯を製造することを特徴とする。

0009

本発明に係る鋼帯の製造方法は、上記発明において、前記溶融めっき鋼帯を製造する場合、前記シール板装置及びシールロール装置を開放して鋼帯を搬送し、前記冷延鋼帯を製造する場合には、前記シール板装置を開放し、前記シールロール装置を閉じることを特徴とする。

0010

本発明に係る鋼帯の製造方法は、上記発明において、前記鋼帯の通板方向を変えるロールは、溶融めっき鋼帯を製造する場合はシンクロール、冷延鋼帯を製造する場合はデフレクタロールであって、製造する鋼帯の種類にあわせて前記シンクロールと前記デフレクタロールとを切り換えることを特徴とする。

0011

本発明に係る鋼帯の製造方法は、上記発明において、溶融めっき鋼帯の製造から冷延鋼帯の製造に切り換える場合は、鋼帯の搬送を停止した後、前記シール板装置を閉じて、槽内浸漬シンクロールと浴機器とを取り外し、前記溶融めっき槽をオンライン位置からオフライン位置に移動させ、前記槽内浸漬シンクロールの配置位置に前記デフレクタロールを設置して冷延鋼帯製造時の搬送経路とし、前記シールロール装置を閉じた後に前記シール板装置を開放し、冷延鋼帯の製造から溶融めっき鋼帯の製造に切り換える場合は、鋼帯の搬送を停止した後、前記シール板装置を閉じて、前記デフレクタロールを取り外し、前記溶融めっき槽をオフライン位置からオンライン位置に移動し、前記槽内浸漬シンクロールと前記浴機器とを設置し、前記シール板装置を開放することを特徴とする。

0012

本発明に係る鋼帯は、本発明に係る鋼帯の製造方法を用いて製造されることを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明に係る鋼帯の製造方法によれば、連続焼鈍炉内の雰囲気ガスの炉外への流出と炉内への大気の侵入とを防止しつつ、多くの労力及び時間を要することなく溶融めっき鋼帯又は冷延鋼帯の製造を切り換え、且つ、鋼帯の種類によらずに略同一の搬送経路及び搬送長で鋼帯を製造することができる。

図面の簡単な説明

0014

図1は、本発明の一実施形態である鋼帯の製造装置の構成を示す模式図である。
図2は、図1に示す連続焼鈍炉の出側における鋼帯の製造装置の構成を示す模式図である。
図3は、シールロール装置及びシール板装置を設置した場合の連続焼鈍炉内の還元性ガスシール部からの流出量の一例を示す図である。
図4Aは、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造から冷延鋼帯の製造に切り換える場合の製造装置の動作を示す模式図である。
図4Bは、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造から冷延鋼帯の製造に切り換える場合の製造装置の動作を示す模式図である。
図4Cは、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造から冷延鋼帯の製造に切り換える場合の製造装置の動作を示す模式図である。
図4Dは、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造から冷延鋼帯の製造に切り換える場合の製造装置の動作を示す模式図である。
図5Aは、冷延鋼帯の製造から溶融亜鉛めっき鋼帯の製造に切り換える場合の製造装置の動作を示す模式図である。
図5Bは、冷延鋼帯の製造から溶融亜鉛めっき鋼帯の製造に切り換える場合の製造装置の動作を示す模式図である。
図5Cは、冷延鋼帯の製造から溶融亜鉛めっき鋼帯の製造に切り換える場合の製造装置の動作を示す模式図である。
図5Dは、冷延鋼帯の製造から溶融亜鉛めっき鋼帯の製造に切り換える場合の製造装置の動作を示す模式図である。

実施例

0015

以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である鋼帯の製造方法について、溶融亜鉛めっき鋼帯及び冷延鋼帯を製造する場合を例として詳細に説明する。

0016

〔製造装置の構成〕
始めに、図1図3を参照して、本発明の一実施形態である鋼帯の製造に用いる製造装置の構成について説明する。

0017

図1は、本発明の一実施形態である鋼帯の製造に用いる製造装置の構成を示す模式図である。図2は、図1に示す連続焼鈍炉の出側における鋼帯の製造装置の構成を示す模式図である。図3は、シールロール装置及びシール板装置を設置した場合の連続焼鈍炉内の還元性ガスのシール部からの流出量の一例を示す図である。

0018

図1に示すように、本発明の一実施形態である鋼帯の製造装置1は、連続焼鈍炉2と、スナウト入り側に設置されたシール装置10,20と、スナウト6と、溶融亜鉛めっき槽5と、浴機器(槽内浸漬シンクロール31,槽内サポートロール32,めっき付着量制御装置33等)と、を主な構成要素として備えている。ここで、スナウト入り側とは、スナウト6と連続焼鈍炉2とを接続している部分を含むものである。

0019

連続焼鈍炉2内の還元性ガスとしては、焼鈍中の鋼帯表面の酸化を防ぐために、通常水素濃度が数〜数十vol%の水素窒素との混合ガスを例示することができる。還元性ガスの水素濃度供給量等の条件は適宜設定される。

0020

溶融亜鉛めっき浴を内部に有する溶融亜鉛めっき槽5は、鋼帯Sに溶融亜鉛めっきを施す時のオンライン位置と鋼帯Sに溶融亜鉛めっきを施さない時に退避するオフライン位置との間で移動可能に構成されている。溶融亜鉛めっき槽5の移動機構としては、スクリュージャッキ及び台車を利用した移動機構を例示することができる。溶融めっき鋼帯の製造では、スナウト6を通過して溶融亜鉛めっき槽5に導入された鋼帯Sは、溶融亜鉛めっき浴から引き上げられ、ガスワイピング装置等のめっき付着量制御装置によって亜鉛めっき付着量が調整される。

0021

亜鉛めっき皮膜が形成された後は、鋼帯Sを冷却する。又は、鋼帯Sに対して合金化処理を施してもよい。合金化処理は、図示しない誘導加熱炉等の合金化炉を用いて鋼帯Sを所定温度まで再加熱することによって鋼帯Sに付着した亜鉛めっき皮膜を合金化する処理である。

0022

図2に示すように、連続焼鈍炉2の出側とスナウト6との間には、鋼帯Sの搬送方向に沿って順にシール板装置10及び2段のシールロール装置20が設けられている。

0023

シール板装置10は、通常、短時間のライン停止時、又は操業時のトラブルラインを停止せざるを得なくなった時に、対向する一対のシール板11a,11bが鋼帯Sに接触する接触方式で、連続焼鈍炉2内の炉内雰囲気ガス(還元性ガス)の炉外への流出を防止し、また大気が炉内に侵入することを防止する装置である。シール板11aとシール板11bとの間の距離は、開閉装置12a,12bにより制御される。

0024

シールロール装置20は、一対のシールロール21a,21bが鋼帯Sに必要に応じて近接するが接触しない非接触方式で連続焼鈍炉内の還元性ガスの炉外への流出と、大気の炉内への侵入を防止する装置である。シールロール装置20は、1段ずつ独立して制御することができる。シールロール装置21aとシールロール装置21bとの間の距離は、開閉装置22a,22bにより制御される。

0025

連続焼鈍炉2の出側とスナウト6の入り側との間の位置にシール板装置10及びシールロール装置20を設けることにより、溶融めっき鋼帯製造ルート冷延鋼板製造ルートとの切り換え時及び冷延鋼板製造時における還元性ガスの炉外への流出と連続焼鈍炉2内への大気の侵入とをより効果的に防止できる。そして、これにより、複雑で大規模な設備を用いることなく、溶融めっき鋼帯又は冷延鋼帯の製造を実現することができる。

0026

シール板装置10は、ライン停止時に、接触方式で還元性ガスの炉外への流出を防止するため、シールロール装置20と比較して炉外への還元性ガスの流出量を低減することができる。なお、ライン停止時にシールロール装置20も閉じることによってさらに還元性ガスの炉外への流出を防止してもよい。

0027

シールロール装置20を2段に設置する理由は、図3に示すように、1段よりも2段の方が炉外への還元性ガスの流出量がより低減すること、またいずれかのシールロール装置20に異物付着等の問題が発生した場合であっても、問題が発生した1段のシールロール装置20を開放して、残った1段のシールロール装置20で操業を続けることができるためである。シールロール装置20を3段以上設置することは、製造装置のコストが増加し、且つ、設置に要するスペースが必要になる割には効果が少ないので望ましくない。

0028

鋼帯Sの搬送方向に沿って順にシール板装置10と2段のシールロール装置20とを設置する理由は、ライン停止時にシール板装置10を用いて還元性ガスの炉外への流出を防止した状態でシールロール装置20の点検清掃を容易に行うことができるためである。シールロール装置20の点検や清掃を行うことによって、シールロール装置20に起因する製品不良の発生を低減することができる。また、ライン停止時には、シール板装置10が還元性ガスの炉外への流出を防止しているので、シールロール装置20の点検時には、シールロール装置20を開放することができ、その結果、点検や清掃が非常に容易となる。

0029

シールロール装置20の設置位置近傍炉壁には、シールロール装置20を視認可能なように点検窓23が設けられている。これにより、点検窓23を介してシールロール装置20の点検を容易に行うことができる。また、シール板装置10と2段のシールロール装置20との間、又は、2段のシールロール装置20とスナウト6との間の少なくとも一方の空間には、炉内高さ1.5m以上の作業用空間が設けられていることが望ましい。このような作業用空間を設けることにより、ライン停止時にシール板装置10によって還元性ガスの流出がほとんどない安全な状態で、作業者が、炉壁を開けて作業用空間に入ることができ、作業用空間内でシールロール装置20の点検や清掃を容易に行うことができる。

0030

このような構成を有する鋼帯の製造装置を用いて、本発明では以下に示す方法で、溶融亜鉛めっき鋼帯又は冷延鋼帯を製造する。以下、図4A〜4D及び図5A〜5Dを参照して、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造から冷延鋼帯の製造に切り換える場合と、冷延鋼帯の製造から溶融亜鉛めっき鋼帯の製造に切り換える場合とに分けて鋼帯の製造方法について説明する。

0031

〔冷延鋼帯の製造方法〕
始めに、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造から冷延鋼帯の製造に切り換える場合の鋼帯の製造方法について説明する。

0032

図4A図4Dは、装置の動作を示す模式図である。図4Aは溶融亜鉛めっき鋼帯を製造している状態を示す図である。この状態から冷延鋼帯の製造に切り換える場合、始めに鋼帯Sの搬送を停止した後、図4Bに示すように、シール板装置10を閉じることによって連続焼鈍炉2内の還元性ガスの流出を止める。そして、図4Aに示す槽内浸漬シンクロール31及び槽内サポートロール32やめっき付着量制御装置33等を含む浴機器を取り外す。

0033

次に、図4Cに示すように、溶融亜鉛めっき槽5をオンライン位置からオフライン位置に移動させる。その後槽内浸漬シンクロール31の位置にデフレクタロール40を設置して、冷延鋼帯製造時の鋼帯Sの搬送経路を形成する。スナウト6を通過した鋼帯Sの搬送方向はデフレクタロール40で転換される。

0034

そして最後に、図4Dに示すように、シールロール装置20を閉じた後にシール板装置10を開放することによって、シールロール装置20を利用して還元性ガスの流出と、炉内への大気の侵入を防止する。その後、鋼帯Sの搬送を開始して冷延鋼帯を製造する。

0035

鋼帯Sの搬送方向が、槽内浸漬シンクロール31の位置に配置されたデフレクタロール40で転換されるので、溶融亜鉛めっき鋼帯と略同じ搬送経路及び搬送長で冷延鋼帯を製造することができる。また、鋼帯Sの位置追跡計算処理が製造する鋼帯Sに関係なくほぼ同じになるので、計算機内の位置追跡プログラムが1つでよいことになり、プログラムの切り換え処理も不要となり、システムが簡素化される。

0036

さらに、鋼帯Sの搬送経路が同じであることから、スナウト6を傾動させる機能及び操作も不要となり、設備費を削減できる。また、連続焼鈍炉2の開放及び閉鎖作業等が不要になるので、切り換えに伴う労力及び時間を削減でき、生産効率も向上する。

0037

〔溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法〕
次に、冷延鋼帯の製造から溶融亜鉛めっき鋼帯の製造に切り換える場合の鋼帯の製造方法について説明する。

0038

図5A図5Dは、冷延鋼帯の製造から溶融亜鉛めっき鋼帯の製造に切り換える場合の製造装置の動作を示す模式図である。図5Aは冷延鋼帯を製造している状態を示す図である。この状態から溶融亜鉛めっき鋼帯の製造に切り換える場合、始めに鋼帯Sの搬送を停止した後、図5Bに示すように、シール板装置10を閉じた後にシールロール装置20を開放することによって、シール板装置10を利用して還元性ガスの流出と大気の侵入とを防止する。そして、デフレクタロール40を取り外し、溶融亜鉛めっき槽5をオフライン位置からオンライン位置に移動させる。

0039

次に、図5Cに示すように、槽内浸漬シンクロール31及び槽内サポートロール32やめっき付着量制御装置33等を含む浴機器を設置する。そして最後に、図5Dに示すように、スナウト6の先端を溶融亜鉛めっき槽5の溶融亜鉛めっき浴に浸漬させた後、シール板装置10を開放する。この時、スナウト6内が完全に密閉されるため、連続焼鈍炉からの還元性ガスの流出防止と炉内への大気の侵入を防止できることになる。その後、鋼帯Sの搬送を開始して溶融亜鉛めっき鋼帯を製造する。

0040

スナウト6を通過した鋼帯Sの搬送方向はデフレクタロール40の位置に配置された槽内浸漬シンクロール31で転換される。その結果、冷延鋼帯と略同じ搬送経路及び搬送長で溶融亜鉛めっき鋼帯を製造することができる。システムが簡素化されること、設備費が削減されること、及び生産効率が向上することは、前述したとおりである。

0041

以上の説明から明らかなように、本発明の一実施形態である鋼帯の製造方法では、溶融めっき鋼帯を製造する場合、シール板装置10及びシールロール装置20を開放して鋼帯Sを搬送し、連続焼鈍後の鋼帯Sを溶融めっき槽5に導入する。

0042

溶融めっき鋼帯の製造から冷延鋼帯の製造に切り換える場合は、シール板装置10を閉じた後に、溶融亜鉛めっき槽5、槽内浸漬シンクロール31、槽内サポートロール32、及びめっき付着量制御装置33をオフライン位置に移動させ、槽内浸漬シンクロール31の位置にデフレクタロール40を設置し、その後、シールロール装置20を閉じ、シール板装置10を開放して、冷延鋼板の製造に移行する。

0043

一方、冷延鋼帯の製造から溶融めっき鋼帯を製造に切り換える場合は、シール板装置10を閉じた後にシールロール装置20を開放し、溶融亜鉛めっき槽5、槽内浸漬シンクロール31、槽内サポートロール32、及びめっき付着量制御装置33をオンライン位置に移動させ、スナウト6の先端を溶融亜鉛めっき槽5の溶融亜鉛めっき浴に浸漬させた後、シール板装置10を開放して、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造に移行する。

0044

これにより、シール板装置10及びシールロール装置20を用いて連続焼鈍炉2内の還元性ガスの炉外への流出と炉内への大気の侵入とを防止することができる。また、槽内浸漬シンクロール31とデフレクタロール40とを同じ位置に取り付けることにより、鋼帯Sの種類によらずに鋼帯Sの方向転換点が同じになり、溶融亜鉛めっき鋼帯又は冷延鋼帯を略同じ搬送経路及び搬送長で製造することができる。その結果、多くの労力及び時間を要することなく、溶融亜鉛めっき鋼帯又は冷延鋼帯の製造が可能となり、さらに製造装置の簡素化及び生産効率の向上を実現することができる。

0045

以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。例えば、めっきは溶融亜鉛めっきだけではなく、アルミニウムのめっき、亜鉛とアルミニウムとの複合めっき等であってもよい。また、冷延鋼帯の鋼種も特に限定されるものではない。このように、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。

0046

1鋼帯の製造装置
2連続焼鈍炉
5溶融亜鉛めっき槽
6スナウト
10シール板装置
20シールロール装置
31 槽内浸漬シンクロール
32 槽内サポートロール
33 めっき付着量制御装置
40デフレクタロール
S 鋼帯

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