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技術 アルミニウムキレート系潜在性硬化剤及びその製造方法

出願人 デクセリアルズ株式会社
発明者 神谷和伸
出願日 2014年8月11日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2014-163689
公開日 2016年3月22日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2016-037590
状態 特許登録済
技術分野 ポリエーテル エポキシ樹脂 接着剤、接着方法
主要キーワード 高分子カプセル 油相滴 多官能ラジカル重合性化合物 粒度分布図 カチオン活性種 アルミニウムキレート剤 グリシジルエーテル系エポキシ化合物 ニューレックス
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重要な関連分野

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図面 (12)

課題

グリシジルエーテル型エポキシ樹脂熱硬化させる際の発熱ピーク温度を120℃台以下、好ましくは80℃台以下に下げることが可能なアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を提供する。

解決手段

アルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、アルミニウムキレート系硬化剤と、ジ又はトリアリールシラノール化合物とが、高分子カプセル材であるカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂に保持されている構造を有する。カチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂は、アルミニウムキレート系硬化剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とエポキシ化合物とを有機溶媒に溶解又は分散させた油相を、分散剤を含有する水相中でカチオン乳化重合させて得たものである。

概要

背景

従来、エポキシ樹脂に対する低温硬化活性を示す硬化剤として、多官能イソシアネート化合物界面重合させて得た多孔性樹脂アルミニウムキレート系硬化剤を保持させたマイクロカプセル化アルミニウムキレート系潜在性硬化剤(特許文献1)が提案されている。しかし、このアルミニウムキレート系潜在性硬化剤とシランカップリング剤とエポキシ樹脂とを配合した熱硬化型エポキシ樹脂組成物の場合、加熱により重合硬化)反応を開始させると、シランカップリング剤から生じたシラノレートアニオングリルシジルエーテルエポキシ化合物エポキシ基のβ位炭素に付加して重合停止反応が生じるという問題があったため、配合すべきエポキシ樹脂として、そのような問題が生じにくい高コスト脂環式エポキシ化合物を使用する必要があった。

このため、脂環式エポキシ化合物を使用せずに、グリシジルエーテル系エポキシ化合物を低温速硬化できるアルミニウムキレート系潜在性硬化剤として、多官能イソシアネート化合物を界面重合させると同時に、ラジカル重合開始剤の存在下で多官能ラジカル重合性化合物ラジカル重合させて得た高分子カプセル材としての多孔性樹脂に、アルミニウムキレート系硬化剤と高立体障害性化学構造を有する特定のシラノール化合物とを同時に保持させたアルミニウムキレート系潜在性硬化剤が提案されている(特許文献2)。このアルミニウムキレート系潜在性硬化剤によれば、重合停止反応を抑制できると共に、アルミニウムキレート系硬化剤とカチオン活性種を形成することができるので、グリシジルエーテル型エポキシ化合物をある程度のレベルで低温速硬化させることができる。

概要

グリシジルエーテル型エポキシ樹脂熱硬化させる際の発熱ピーク温度を120℃台以下、好ましくは80℃台以下に下げることが可能なアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を提供する。アルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、アルミニウムキレート系硬化剤と、ジ又はトリアリールシラノール化合物とが、高分子カプセル材であるカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂に保持されている構造を有する。カチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂は、アルミニウムキレート系硬化剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とエポキシ化合物とを有機溶媒に溶解又は分散させた油相を、分散剤を含有する水相中でカチオン乳化重合させて得たものである。

目的

本発明の目的は、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂を熱硬化させる際の発熱ピーク温度を120℃台以下、好ましくは80℃台以下に下げることが可能なアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

請求項2

カチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂100質量部に対し、アルミニウムキレート系硬化剤を50〜300質量部含有している請求項1記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。

請求項3

カチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂100質量部に対し、ジ又はトリアリールシラノール化合物を10〜200質量部含有している請求項1又は2記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。

請求項4

カチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂が、アルミニウムキレート系硬化剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とエポキシ化合物とを有機溶媒に溶解又は分散させた油相を、分散剤を含有する水相中でカチオン乳化重合させて得たものである請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。

請求項5

油相が、アルミニウムキレート系硬化剤100質量部に対し、エポキシ化合物5〜500質量部含有している請求項4記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。

請求項6

エポキシ化合物が、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂である請求項4又は5記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。

請求項7

グリシジルエーテル型エポキシ樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂クレゾールノボラック型エポキシ樹脂ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、及びエステル型エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも一種である請求項6記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。

請求項8

有機溶媒が、大気圧下、30〜100℃の沸点を有する請求項4〜7のいずれかに記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。

請求項9

油相が、アルミニウムキレート系硬化剤100質量部に対し、ジ又はトリアリールシラノール化合物を5〜500質量部含有している請求項4〜8のいずれかに記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。

請求項10

ジ又はトリシラノール化合物が、トリフェニルシラノール又はジフェニルシランジオールである請求項1〜9のいずれかに記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。

請求項11

請求項1記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の製造方法であって、アルミニウムキレート系硬化剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とエポキシ化合物とを有機溶媒に溶解又は分散させた油相を、分散剤を含有する水相中でカチオン乳化重合させ、それにより得られる高分子カプセル材であるカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂に、アルミニウムキレート剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とを保持させることを特徴とする製造方法。

請求項12

請求項1〜10のいずれかに記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤と、エポキシ樹脂と、ジ又はトリアリールシラノール化合物とを含有する熱硬化型エポキシ樹脂組成物

請求項13

エポキシ樹脂が、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂である請求項12記載の熱硬化型エポキシ樹脂組成物。

請求項14

更に、オキセタン化合物を含有する請求項12又は13記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物

技術分野

背景技術

0002

従来、エポキシ樹脂に対する低温硬化活性を示す硬化剤として、多官能イソシアネート化合物界面重合させて得た多孔性樹脂にアルミニウムキレート系硬化剤を保持させたマイクロカプセル化アルミニウムキレート系潜在性硬化剤(特許文献1)が提案されている。しかし、このアルミニウムキレート系潜在性硬化剤とシランカップリング剤とエポキシ樹脂とを配合した熱硬化型エポキシ樹脂組成物の場合、加熱により重合硬化)反応を開始させると、シランカップリング剤から生じたシラノレートアニオングリルシジルエーテルエポキシ化合物エポキシ基のβ位炭素に付加して重合停止反応が生じるという問題があったため、配合すべきエポキシ樹脂として、そのような問題が生じにくい高コスト脂環式エポキシ化合物を使用する必要があった。

0003

このため、脂環式エポキシ化合物を使用せずに、グリシジルエーテル系エポキシ化合物を低温速硬化できるアルミニウムキレート系潜在性硬化剤として、多官能イソシアネート化合物を界面重合させると同時に、ラジカル重合開始剤の存在下で多官能ラジカル重合性化合物ラジカル重合させて得た高分子カプセル材としての多孔性樹脂に、アルミニウムキレート系硬化剤と高立体障害性化学構造を有する特定のシラノール化合物とを同時に保持させたアルミニウムキレート系潜在性硬化剤が提案されている(特許文献2)。このアルミニウムキレート系潜在性硬化剤によれば、重合停止反応を抑制できると共に、アルミニウムキレート系硬化剤とカチオン活性種を形成することができるので、グリシジルエーテル型エポキシ化合物をある程度のレベルで低温速硬化させることができる。

先行技術

0004

特開2006−70051号公報
特開2010−168449号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献2に開示されたアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の低温速硬化能が、外側が最も硬化していると考えられるイソシアネート界面重合多孔性樹脂からなる高分子カプセル材のガラス転移点に依存しているため、グリシジルエーテル型エポキシ化合物を熱硬化させる際の発熱ピーク温度を120℃台以下、好ましくは80℃台以下にすることが困難であるという問題があった。

0006

本発明の目的は、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂を熱硬化させる際の発熱ピーク温度を120℃台以下、好ましくは80℃台以下に下げることが可能なアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を提供するである。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、重合系内の水分により重合阻害を受けながらカチオン乳化重合して得られるカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂の高分子カプセル材としての特性が、カチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂自体のガラス転移温度よりも、乳化重合系内の水分による重合阻害によりカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂の表面の機械的強度耐溶剤性等の低下の程度に大きく依存するとの仮定の下、そのようなカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂をアルミニウムキレート系潜在性硬化剤に潜在性発現させる高分子カプセル材として使用することにより本願発明の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させた。

0008

即ち、本発明は、アルミニウムキレート系硬化剤と、ジ又はトリアリールシラノール化合物とが、高分子カプセル材であるカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂に保持されていることを特徴とするアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を提供する。ここで、好ましいカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂は、アルミニウムキレート系硬化剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とエポキシ化合物とを有機溶媒に溶解又は分散させた油相を、分散剤を含有する水相中でカチオン乳化重合させて得たものである。

0009

また、本発明は、上述のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の製造方法であって、アルミニウムキレート系硬化剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とエポキシ化合物とを有機溶媒に溶解又は分散させた油相を、分散剤を含有する水相中でカチオン乳化重合させ、それにより得られる高分子カプセル材であるカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂に、アルミニウムキレート剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とを保持させることを特徴とする製造方法を提供する。

0010

更に、本発明は、上述のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤と、エポキシ樹脂と、ジ又はトリアリールシラノール化合物とを含有する熱硬化型エポキシ樹脂組成物を提供する。

発明の効果

0011

本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の高分子カプセル材であるカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂においては、水分による重合阻害に基づいて表面の機械的強度の低下や耐溶剤性の低下が生じている。このため、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤は潜在性を示す一方で、加熱によりカプセル壁の中にエポキシ化合物が浸透したり、カルセル壁からアルミニウムキレート系硬化剤が滲出したりすることで、熱活性低温速硬化性とを実現することができる。また、特定の高立体障害性化学構造を有するシラノール化合物が、カチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂に保持(換言すれば保護)されている。このため、重合停止反応を抑制できると共に、アルミニウムキレート系硬化剤とカチオン活性種を形成することができる。従って、本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を含有する熱硬化型エポキシ樹脂組成物においては、エポキシ樹脂としてグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を120℃台以下、好ましくは80℃台以下の発熱ピーク温度で低温速硬化させることが可能となる。

図面の簡単な説明

0012

実施例1のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の粒度分布図である。
実施例2のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の粒度分布図である。
実施例3のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の粒度分布図である。
実施例3のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の電子顕微鏡写真倍率:10000倍)である。
実施例3のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の電子顕微鏡写真(倍率:15000倍)である。
実施例1〜3のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を配合した熱硬化型エポキシ樹脂組成物のDSCチャートである。
実施例3〜5のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を配合した熱硬化型エポキシ樹脂組成物のDSCチャートである。
実施例6のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の粒度分布図である。
実施例7のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の粒度分布図である。
実施例8のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の粒度分布図である。
実施例3、6〜8のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を配合した熱硬化型エポキシ樹脂組成物のDSCチャートである。

0013

<<アルミニウムキレート系潜在性硬化剤>>
本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、アルミニウムキレート系硬化剤と、ジ又はトリアリールシラノール化合物とが、高分子カプセル材であるカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂に保持されているものである。より具体的には、アルミニウムキレート系硬化剤のコアの周囲をカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂のシェル被覆した単純な構造のマイクロカプセルではなく、カチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂マトリックス中に存在する微細な多数の孔にアルミニウムキレート系硬化剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とが保持された構造のものである。

0014

本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、カチオン乳化重合法を利用して製造されるため、その形状は球状であり、その粒子径硬化性及び分散性の点から、好ましくは0.1〜10μmであり、また、孔の大きさは硬化性及び潜在性の点から、好ましくは0.1〜50nmである。

0015

また、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、使用するカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂の架橋度が小さすぎるとその潜在性が低下し、大きすぎるとその熱応答性が低下する傾向があるので、使用目的に応じて、架橋度が調整されたカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂を使用することが好ましい。ここで、カチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂の架橋度は、微小圧縮試験により計測することができる。

0016

アルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、そのカチオン乳化重合時に使用する有機溶剤を実質的に含有していないこと、具体的には、1ppm以下であることが、硬化安定性の点で好ましい。

0017

本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤におけるカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂100質量部に対する、アルミニウムキレート系硬化剤の含有量は、良好な硬化能と良好な潜在性とを実現するために、好ましくは50〜300質量部、より好ましくは100〜200質量部である。また、ジ又はトリアリールシラノール化合物の含有量も、良好な硬化能と良好な潜在性とを実現するために、好ましくは10〜200質量部、より好ましくは50〜150質量部である。

0018

<カチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂>
本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を構成する高分子カプセル材であるカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂は、好ましくは、アルミニウムキレート系硬化剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とエポキシ化合物とを有機溶媒に溶解又は分散させた油相を、分散剤を含有する水相中でカチオン乳化重合させて得たものである。このカチオン乳化重合は、本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の製造方法という意義がある。即ち、本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、アルミニウムキレート系硬化剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とエポキシ化合物とを有機溶媒に溶解又は分散させた油相を、分散剤を含有する水相中で乳化重合させ、それにより得られる高分子カプセル材であるカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂に、アルミニウムキレート剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とを保持させることにより製造することができる。

0019

<アルミニウムキレート系硬化剤>
アルミニウムキレート系硬化剤は、シラノール化合物と協働してエポキシ化合物をカチオン重合させる硬化剤として機能するものであり、配合したエポキシ化合物をカチオン乳化重合させて高分子カプセル材を形成する。このようなアルミニウムキレート系硬化剤としては、式(1)に表される、3つのβ−ケトエノラート陰イオンアルミニウム配位した錯体化合物が挙げられる。

0020

0021

ここで、R1、R2及びR3は、それぞれ独立的にアルキル基又はアルコキシル基である。アルキル基としては、メチル基エチル基等が挙げられる。アルコキシル基としては、メトキシ基エトキシ基オレイルオキシ基等が挙げられる。

0022

式(1)で表されるアルミニウムキレート剤の具体例としては、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビスオレイルアセトアセテートエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレートアルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。

0023

<ジ又はトリアリールシラノール化合物>
ジ又はトリアリールシラノール化合物は、トリアルコキシ基を有している従来のシランカップリング剤とは異なり、以下の式(A)の化学構造を有する高立体障害性のシラノール化合物である。

0024

0025

式中、mは2又は3、好ましくは3であり、但しmとnとの和は4である。従って、式(A)のシラノール化合物は、モノまたはジオール体となる。“Ar”は、置換されてもよいアリール基であるが、アリール基としては、フェニル基ナフチル基(例えば、1または2−ナフチル基)、アントラセニル基(例えば、1、2または9−アントラセニル基、ベンズ[a]−9−アントラセニル基)、フェナリル基(例えば、3または9−フェナリル基)、ピレニル基(例えば、1−ピレニル基)、アズレニル基、フロオレニル基ビフェニル基(例えば、2,3または4−ビフェニル基)、チエニル基フリル基ピロリル基イミダゾリル基ピリジル基等を挙げることができる。中でも、入手容易性、入手コストの観点からフェニル基が好ましい。m個のArは、いずれも同一でもよく、異なっていてもよいが、入手容易性の点から同一であることが好ましい。

0026

これらのアリール基は、1〜3個の置換基を有することができ、例えば、クロロ、ブロモ等のハロゲントリフルオロメチルニトロ;スルホカルボキシルメトキシカルボニルエトキシカルボニル等のアルコキシカルボニルホルミル等の電子吸引基メチルエチルプロピルなどのアルキル;メトキシエトキシ等のアルコキシヒドロキシアミノモノメチルアミノ等のモノアルキルアミノジメチルアミノ等のジアルキルアミノ等の電子供与基などが挙げられる。なお、置換基として電子吸引基を使用することによりシラノール水酸基酸度を上げることができ、逆に、電子供与基を使用することにより酸度を下げることができるので、硬化活性のコントロールが可能となる。ここで、m個のAr毎に、置換基が異なっていてもよいが、m個のArについて入手容易性の点から置換基は同一であることが好ましい。また、一部のArだけに置換基があり、他のArに置換基が無くてもよい。置換基を有するフェニル基の具体例としては、2,3または4−メチルフェニル基;2,6−ジメチル、3,5−ジメチル、2,4−ジメチル、2,3−ジメチル、2,5−ジメチル又は3,4−ジメチルフェニル基;2,4,6−トリメチルフェニル基;2または4−エチルフェニル基等が挙げられる。

0027

式(A)のシラノール化合物の中でも、好ましいものとして、トリフェニルシラノール又はジフェニルシランジオールが挙げられる。特に好ましいものは、トリフェニルシラノールである。

0028

<エポキシ化合物>
アルミニウムキレート系潜在性硬化剤のカチオン乳化重合多孔性エポキシ系樹脂を構成するエポキシ化合物としては、従来、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤とシラノール化合物との混合系においては使用できなかったグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を好ましく使用することができる。このようなグリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、液状でも固体状でもよく、エポキシ当量が通常100〜4000程度であって、分子中に2以上のエポキシ基を有するものが好ましい。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂クレゾールノボラック型エポキシ樹脂ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂エステル型エポキシ樹脂等を挙げることができる。中でも、樹脂特性の点からビスフェノールA型エポキシ樹脂を好ましく使用できる。また、これらのエポキシ樹脂にはモノマーオリゴマーなどのプレポリマーも含まれる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、脂環式エポキシ樹脂も使用することができる。

0029

オキセタン化合物
本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤においては、上述のエポキシ化合物に加えて、発熱ピークシャープにするために、オキセタン化合物を併用することもできる。好ましいオキセタン化合物としては、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、4,4´−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチルビフェニル、1,4−ベンゼンジカルボン酸ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)]メチルエステル、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、3−エチル−3−{[3−(トリエトキシシリルプロポキシ]メチル}オキセタン、オキセタニルシルセスキオキサンフェノールノボラックオキセタン等を挙げることができる。オキセタン化合物を使用する場合、その使用量は、エポキシ化合物100質量部に対し、好ましくは10〜100質量部、より好ましくは20〜70質量部である。

0030

<有機溶媒>
油相を構成する有機溶媒としては、アルミニウムキレート系硬化剤、ジ又はトリアリールシラノール化合物、及びエポキシ化合物のそれぞれの良溶媒(それぞれの溶解度が好ましくは0.1g/ml(有機溶媒)以上)であって、水に対しては実質的に溶解せず(水の溶解度が0.5g/ml(有機溶媒)以下)、大気圧下での沸点が30〜100℃以下の揮発性有機溶媒が好ましい。このような揮発性有機溶媒の具体例としては、アルコール類酢酸エステル類ケトン類等が挙げられる。中でも、高極性、低沸点、貧水溶性の点で酢酸エステル類、特に酢酸エチルが好ましい。

0031

揮発性有機溶媒の使用量は、アルミニウムキレート系硬化剤、ジ又はトリアリールシラノール化合物、エポキシ化合物の合計量100質量部に対し、粒子サイズ及び硬化特性多分散化させないようにし、且つ硬化特性を低下させないようにするために、好ましくは10〜500質量部、より好ましくは20〜200質量部である。

0032

なお、揮発性有機溶剤使用量範囲内において、揮発性有機溶剤の使用量を比較的多く使用すること等により、油相となる溶液の粘度を下げることができるが、粘度を下げると撹拌効率が向上するため、反応系における油相滴をより微細化かつ均一化することが可能になり、結果的に得られる潜在性硬化剤粒子径をサブミクロン数ミクロン程度の大きさに制御しつつ、粒度分布単分散とすることが可能となる。油相となる溶液の粘度は1〜500mPa・sに設定することが好ましい。

0033

<油相における各成分の含有量>
アルミニウムキレート系硬化剤100質量部に対する、ジ又はトリアリールシラノール化合物の含有量は、カチオン乳化重合による潜在化と共に低温速硬化性とを実現するために、好ましくは5〜500質量部、より好ましくは20〜200質量部である。また、エポキシ化合物の配合量は、カチオン乳化重合による潜在化と共に硬化特性の低下抑制を実現するために、好ましくは5〜500質量部、より好ましくは20〜200質量部である。

0034

<水相>
アルミニウムキレート系硬化剤とジ又はトリアリールシラノール化合物とエポキシ化合物とを有機溶媒に溶解又は分散させた油相を乳化重合させるための水相は、公知の乳化剤を含有している。公知の乳化剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩グリセリン脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステルプロピレングリコール脂肪酸エステルショ糖脂肪酸エステル大豆卵黄レシチンキラヤサポニンカゼインナトリウム等が挙げられる。その他にポリビニルアルコールカルボキシメチルセルロースゼラチン等の分散剤も併用することができる。乳化剤の使用量は、通常、水相の0.001〜10.0質量%である。

0035

油相の水相に対する配合量は、油相液滴の多分散化を防止すると共に微細化による凝集を防止するために、水相100質量部に対し、好ましくは5〜90質量部、より好ましくは10〜70質量部である。

0036

カチオン乳化重合における乳化条件としては、油相の大きさが好ましくは0.5〜30μmとなるような撹拌条件撹拌装置ホモジナイザー撹拌速度6000rpm以上)で、通常、大気圧下、温度30〜80℃、撹拌時間2〜12時間、加熱撹拌する条件を挙げることができる。

0037

カチオン乳化重合終了後に、重合体微粒子濾別し、自然乾燥もしくは真空乾燥することにより本発明で使用できるアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を得ることができる。ここで、式(1)のアルミニウムキレート系硬化剤の種類や使用量、カチオン乳化重合条件、あるいは式(A)のシラノール化合物の種類や使用量を変化させることにより、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤の硬化能をコントロールすることができる。例えば、カチオン乳化重合温度を低くすると発熱ピーク温度を低下させることができ、反対に、カチオン乳化重合温度を高くすると発熱ピーク温度を上昇させることができる。

0038

なお、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤の構造上、その表面にもアルミニウムキレート剤が存在することになると思われるが、カチオン乳化重合の際に重合系内に存在する水により不活性化し、アルミニウムキレート剤は多孔性樹脂の内部で保持されたものだけが活性を保持していることになり、結果的に得られる硬化剤は潜在性を獲得できたものと考えられる。

0039

本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、エポキシ樹脂にジ又はトリアリールシラノール化合物を添加することにより、発熱ピーク温度が80℃台又はそれ以下の低温速硬化性の熱硬化型エポキシ樹脂組成物を提供することができる。このような熱硬化型エポキシ樹脂組成物も本発明の一部である。

0040

なお、本発明の熱硬化型エポキシ樹脂組成物におけるアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の含有量は、樹脂組成物を十分に硬化させると共に、硬化物に良好な機械的特性(例えば、可撓性)を付与するために、エポキシ樹脂100質量部に対し1〜70質量部、好ましくは1〜50質量部である。エポキシ樹脂としては、先に説明したエポキシ化合物、好ましくはグリシジルエーテル型エポキシ化合物を使用することができる。

0041

本発明の熱硬化型エポキシ樹脂組成物におけるジ又はトリアリールシラノール化合物の含有量は、エポキシ樹脂100質量部に対し、1〜50質量部、好ましくは1〜30質量部である。この範囲であれば硬化不足とならず、しかも硬化後の樹脂特性の低下を抑制することができる。ジ又はトリアリールシラノール化合物としては、先に説明したジ又はトリアリールシラノール化合物、好ましくはトリフェニルシラノール又はジフェニルシラノールを使用することができる。

0042

本発明の熱硬化型エポキシ樹脂組成物は、更に必要に応じて、シランカップリング剤、シリカマイカなどの充填剤顔料帯電防止剤などを含有させることができる。

0043

シランカップリング剤は、特開2002−212537号公報の段落0007〜0010に記載されているように、アルミニウムキレート剤と協働して熱硬化性樹脂(例えば、熱硬化性エポキシ樹脂)のカチオン重合を開始させる機能を有する。従って、このような、シランカップリング剤を少量併用することにより、エポキシ樹脂の硬化を促進するという効果が得られる。このようなシランカップリング剤としては、分子中に1〜3の低級アルコキシ基を有するものであり、分子中に熱硬化性樹脂の官能基に対して反応性を有する基、例えば、ビニル基スチリル基アクリロイルオキシ基メタクリロイルオキシ基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基等を有していてもよい。なお、アミノ基やメルカプト基を有するカップリング剤は、本発明の潜在性硬化剤カチオン型硬化剤であるため、アミノ基やメルカプト基が発生カチオン種を実質的に捕捉しない場合に使用することができる。

0045

シランカップリング剤を少量併用する場合、その含有量は、少なすぎると添加効果が望めず、多すぎるとシランカップリング剤から発生するシラノレートアニオンによる重合停止反応の影響が生じてくるので、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤100質量部に対し1〜300質量部、好ましくは1〜100質量部である。

0046

このようにして得られた本発明の熱硬化型エポキシ樹脂組成物は、硬化剤としてアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を使用しているので、一剤型であるにも関わらず、保存安定性に優れている。また、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤で十分に硬化させることができなかったグリシジルエーテル系エポキシ化合物を含有しているにも関わらず、高立体障害性のシラノール化合物が、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤中にカチオン重合触媒促進能を損なわずに含有されているので、熱硬化型エポキシ樹脂組成物を、80℃台以下の発熱ピークで低温速硬化カチオン重合させることができる。

0047

以下、本発明を具体的に説明する。

0048

実施例1(アルミニウムキレート系潜在性硬化剤の製造)
蒸留水800質量部と、界面活性剤ニューレックスR、日油(株))0.05質量部と、分散剤としてポリビニルアルコール(PVA−205、(株)クラレ)4質量部とを、温度計を備えた3リットルの界面重合容器に入れ、均一に混合し水相を調製した。

0049

この水相に、更に、アルミニウムキレート系硬化剤としてアルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)の24%イソプロパノール溶液(アルミキレートD、川研ファインケミカル(株))100質量部と、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(EP828、三菱化学(株))100質量部と、トリフェニルシラノール(東京化成工業(株))50質量部とを、酢酸エチル100質量部に溶解した油相を投入し、ホモジナイザー(10000rpm/5分)で乳化混合後、60℃で6時間、カチオン乳化重合を行った。

0050

反応終了後重合反応液を室温まで放冷し、重合粒子濾過により濾別し、自然乾燥することにより球状のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を90質量部得た。得られたアルミニウムキレート系潜在性硬化剤について、体積換算の粒度分布を、レーザー式粒度分布測定装置(MT3300EXII、日機装(株))を用いて測定した。得られた結果を図1に示す。この結果から、このアルミニウムキレート系潜在性硬化剤はシングルミクロンサイズに制御されていることがわかる。

0051

実施例2(アルミニウムキレート系潜在性硬化剤の製造)
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂(EP828、三菱化学(株))を100質量部から80質量部に減少させた以外は、実施例1と同様にして、球状のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を70質量部得た。得られたアルミニウムキレート系潜在性硬化剤について、体積換算の粒度分布を、レーザー式粒度分布測定装置(MT3300EXII、日機装(株))を用いて測定した。得られた結果を図2に示す。この結果から、このアルミニウムキレート系潜在性硬化剤はシングルミクロンサイズに制御されていることがわかる。

0052

実施例3(アルミニウムキレート系潜在性硬化剤の製造)
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂(EP828、三菱化学(株))を100質量部から60質量部に減少させた以外は、実施例1と同様にして、球状のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を50質量部得た。得られたアルミニウムキレート系潜在性硬化剤について、体積換算の粒度分布を、レーザー式粒度分布測定装置(MT3300EXII、日機装(株))を用いて測定した。得られた結果を図3に示す。また、電子顕微鏡写真を図4(×10000)と図5(×15000)とに示す。これらの結果から、このアルミニウムキレート系潜在性硬化剤はシングルミクロンサイズに制御されていることがわかる。また、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤の形状がほぼ球形であることがわかる。

0053

DSC評価)
実施例1、2又は3のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤4質量部と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EP828、三菱化学(株))80質量部と、トリフェニルシラノール8質量部とを均一に混合することにより熱硬化型エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた熱硬化型エポキシ樹脂組成物を、示差熱分析装置(DSC)(DSC6200、セイコーインツル(株))を用いて熱分析した。得られた結果を表1及び図6に示す。ここで、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤の硬化特性に関し、発熱開始温度硬化開始温度を意味しており、発熱ピーク温度は最も硬化が活性となる温度を意味しており、発熱終了温度は硬化終了温度を意味しており、総発熱量は、良好な低温速硬化性を実現するために、実用上250J/g以上であることが望まれる。

0054

なお、表1の「EP828配合量(質量部)」は、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤調製時のアルミニウムキレート系硬化剤100質量部に対するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(EP828、三菱化学(株))の配合量(質量部)を意味し、熱硬化型エポキシ樹脂組成物調製時に使用されるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の配合量ではない。

0055

0056

表1及び図6から、実施例1〜3のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、発熱開始温度が70℃以下であり、発熱ピーク温度が約120℃以下であることがわかる。特に、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤調製の際、アルミニウムキレート系硬化剤100質量部に対し、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂の配合量が80質量部以下であると、発熱開始温度が約50℃となり、発熱ピーク温度も80℃台となり、低温速硬化性が向上することがわかる。

0057

実施例4
カチオン乳化重合温度を60℃から70℃とする以外は、実施例3と同様にアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を調製し、更に熱硬化型エポキシ樹脂組成物を調製した。

0058

実施例5
カチオン乳化重合温度を60℃から80℃とする以外は、実施例3と同様にアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を調製し、更に熱硬化型エポキシ樹脂組成物を調製した。

0059

(DSC評価)
実施例4又は5のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤4質量部と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EP828、三菱化学(株))80質量部と、トリフェニルシラノール8質量部とを均一に混合することにより熱硬化型エポキシ樹脂組成物を調製し、実施例3と同様に示差熱分析装置(DSC)(DSC6200、セイコーインスツル(株))を用いて熱分析した。得られた結果を表2及び図7に示す。実施例3の結果も併記する。

0060

0061

表2及び図7から、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤調製時のカチオン乳化重合温度を高くすると、DSCチャートがブロードになる傾向があることがわかる。

0062

実施例6
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EP828、三菱化学(株))に代えて、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(EP807、三菱化学(株))を使用すること以外は、実施例3と同様にアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を調製した。

0063

実施例7
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EP828、三菱化学(株))に代えて、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(EP152、三菱化学(株))を使用すること以外は、実施例3と同様にアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を調製した。

0064

実施例8
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EP828、三菱化学(株))に代えて、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(EP4088S、(株)ADEKA)を使用すること以外は、実施例3と同様にアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を調製した。

0065

(粒度分布)
実施例6〜8で得られたアルミニウムキレート系潜在性硬化剤について、体積換算の粒度分布を、レーザー式粒度分布測定装置(MT3300EXII、日機装(株))を用いて測定した。得られた結果を表3と図8(実施例6)、図9(実施例7)、図10(実施例8)とに示す。これらの結果から、これらのアルミニウムキレート系潜在性硬化剤はシングルミクロンサイズに制御されていることがわかる。

0066

0067

(DSC評価)
実施例3,6〜8のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤4質量部と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EP828、三菱化学(株))80質量部と、トリフェニルシラノール8質量部とを均一に混合することにより熱硬化型エポキシ樹脂組成物を調製し、実施例3と同様に示差熱分析装置(DSC)(DSC6200、セイコーインスツル(株))を用いて熱分析した。得られた結果を表4及び図11に示す。実施例3の結果も参考のために併記する。

0068

実施例

0069

表4及び図11から、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤調製時に使用するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の種類によらず、発熱開始温度を50℃台以下とし、更に発熱ピーク温度を80℃台とできることがわかる。

0070

本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、低温短時間接続用のグリシジルエーテル型エポキシ系接着剤の潜在性硬化剤として有用である。

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