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課題

白インクを塗布した上に白インクと異なる色のインク印字した際に、滲みがなく光沢の優れた画像を得ることが可能なインクジェット用インクセットの提供。

解決手段

白インクと該白インクと異なる少なくとも1色のインクからなり、次の[1]〜[3]の要件を満たすインクジェット用インクセット。 [1]全てのインクが、少なくとも水、顔料樹脂微粒子水溶性有機溶剤及びインク全体の1〜3質量%のシリコーン系界面活性剤を含有する。 [2]白インクと異なる全ての色のインクに含まれる顔料が、ジェミナルビスホスホン酸基及び/又はジェミナルビスホスホン酸塩基で改質された改質顔料である。 [3]白インクが、前記水溶性有機溶剤として、沸点200〜250℃のグリコールエーテルを含有する。

概要

背景

インクジェットプリンターは低騒音低ランニングコストカラー印刷が容易であるなどの利点を有することからデジタル信号出力機器として一般家庭に広く普及している。
近年では、家庭用のみならず、例えばディスプレイポスター掲示板など産業用途インクジェット技術が利用されてきている。
産業用途におけるインクジェット記録用インクとしては、これまで、有機溶剤ビヒクルとし有機溶剤に溶解させた樹脂を含有する溶剤系インクジェットインクや、重合性モノマーを主成分とする紫外線硬化型インクジェットインクが広く用いられてきた。
しかし、溶剤系インクジェットインクは、溶剤を大量に大気中に蒸発させるため、環境負荷の観点から好ましくなく、紫外線硬化型インクジェットインクは、使用するモノマーによっては皮膚感さ性を有することがあり、また、高価な紫外線照射装置プリンタ本体に組み込む必要があるため適用分野が限られてしまう。

こうした背景もあり、最近では、環境負荷が少なく、これまで家庭用インクジェットインクとして広く用いられてきた水性インクを産業用途に用いるインクジェット技術開発が行われてきている。(例えば、特許文献1〜2参照)
しかしながら、上記水性インクは溶剤系インクジェットインクと比べて画像品質の面で劣る点が幾つか指摘されている。
その一つは、水の表面張力が高いため、産業用途に用いられる塩化ビニルアクリルポリエチレンテレフタレートなどの非多孔質素材からなる非浸透メディア上でインクの液滴が広がりにくく、画像に隙間が発生したり、表面平滑性が下がるなど、均一な膜の形成が難しいことである。そのため、界面活性剤を用いて表面張力を下げ、非浸透メディア上でインク液滴を広がり易くする方法が提案されている。(例えば、特許文献3〜6参照)

また水性インクは、インク中の水分を乾燥させる必要があるため、溶剤系インクに比べて速乾性が劣り画像が滲みやすかった。特に高速印字を行う場合、多くのインクを一度に吐出する必要があるため、一層滲みやすい傾向があり、印字の際に加熱する方法が提案されている。(例えば、特許文献7参照)
しかしながら、上記方法により、基材上での均一な画像形成が可能で滲みを防止できるインクであっても、透明基材上に白インクを付与した後、該白インク上に他の色のインクを印字する多層印字の場合には、非多孔質基材直接印字する場合に比べて、前記他の色のインク液滴が極端に広がりやすく、画像が滲みやすくなり、また、白インクの乾燥性が不十分の場合にも滲みが発生しやすいという問題があった。

概要

白インクを塗布した上に白インクと異なる色のインクを印字した際に、滲みがなく光沢の優れた画像を得ることが可能なインクジェット用インクセットの提供。白インクと該白インクと異なる少なくとも1色のインクからなり、次の[1]〜[3]の要件を満たすインクジェット用インクセット。 [1]全てのインクが、少なくとも水、顔料樹脂微粒子水溶性有機溶剤及びインク全体の1〜3質量%のシリコーン系界面活性剤を含有する。 [2]白インクと異なる全ての色のインクに含まれる顔料が、ジェミナルビスホスホン酸基及び/又はジェミナルビスホスホン酸塩基で改質された改質顔料である。 [3]白インクが、前記水溶性有機溶剤として、沸点200〜250℃のグリコールエーテルを含有する。なし

目的

本発明は、上記従来技術の問題点の解決を目指すものであり、白インクを付与した上に白インクと異なる色のインクを印字した際に、滲みがなく光沢の優れた画像を得ることが可能なインクジェット用インクセットの提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

白インクと該白インクと異なる少なくとも1色のインクからなり、次の[1]〜[3]の要件を満たすことを特徴とするインクジェット用インクセット。[1]全てのインクが、少なくとも水、顔料樹脂微粒子水溶性有機溶剤及びインク全体の1〜3質量%のシリコーン系界面活性剤を含有する。[2]白インクと異なる全ての色のインクに含まれる顔料が、ジェミナルビスホスホン酸基及び/又はジェミナルビスホスホン酸塩基で改質された改質顔料である。[3]白インクが、前記水溶性有機溶剤として、沸点200〜250℃のグリコールエーテルを含有する。

請求項2

前記改質顔料が、下記式(1)〜(4)から選ばれた少なくとも1つの基を有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インクセット。 <式(1)><式(2)><式(3)>上記式中、XはLi、K、Na、NH4、N(CH3)4、N(C2H5)4、N(C3H7)4、又はN(C4H9)4を表す。 <式(4)>上記式中、XはLi、K、Na、NH4、N(CH3)4、N(C2H5)4、N(C3H7)4、又はN(C4H9)4を表す。

請求項3

前記グリコールエーテルの分子量が170以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット用インクセット。

請求項4

前記水溶性有機溶剤の50質量%以上が、2,3−ブタンジオール及び/又はプロピレングリコールからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット用インクセット。

請求項5

前記水溶性有機溶剤が、沸点が250℃を超える水溶性有機溶剤を含まないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット用インクセット。

請求項6

請求項1〜5のいずれかに記載のインクセットを使用し、基材上に白インクを吐出した後、該白インク上に、該白インクと異なる少なくとも1色のインクを吐出することを特徴とするインクジェット記録方法

技術分野

0001

本発明は、インクジェット用インクセット及びそれを用いたインクジェット記録方法に関する。

背景技術

0002

インクジェットプリンターは低騒音低ランニングコストカラー印刷が容易であるなどの利点を有することからデジタル信号出力機器として一般家庭に広く普及している。
近年では、家庭用のみならず、例えばディスプレイポスター掲示板など産業用途インクジェット技術が利用されてきている。
産業用途におけるインクジェット記録用インクとしては、これまで、有機溶剤ビヒクルとし有機溶剤に溶解させた樹脂を含有する溶剤系インクジェットインクや、重合性モノマーを主成分とする紫外線硬化型インクジェットインクが広く用いられてきた。
しかし、溶剤系インクジェットインクは、溶剤を大量に大気中に蒸発させるため、環境負荷の観点から好ましくなく、紫外線硬化型インクジェットインクは、使用するモノマーによっては皮膚感さ性を有することがあり、また、高価な紫外線照射装置プリンタ本体に組み込む必要があるため適用分野が限られてしまう。

0003

こうした背景もあり、最近では、環境負荷が少なく、これまで家庭用インクジェットインクとして広く用いられてきた水性インクを産業用途に用いるインクジェット技術開発が行われてきている。(例えば、特許文献1〜2参照)
しかしながら、上記水性インクは溶剤系インクジェットインクと比べて画像品質の面で劣る点が幾つか指摘されている。
その一つは、水の表面張力が高いため、産業用途に用いられる塩化ビニルアクリルポリエチレンテレフタレートなどの非多孔質素材からなる非浸透メディア上でインクの液滴が広がりにくく、画像に隙間が発生したり、表面平滑性が下がるなど、均一な膜の形成が難しいことである。そのため、界面活性剤を用いて表面張力を下げ、非浸透メディア上でインク液滴を広がり易くする方法が提案されている。(例えば、特許文献3〜6参照)

0004

また水性インクは、インク中の水分を乾燥させる必要があるため、溶剤系インクに比べて速乾性が劣り画像が滲みやすかった。特に高速印字を行う場合、多くのインクを一度に吐出する必要があるため、一層滲みやすい傾向があり、印字の際に加熱する方法が提案されている。(例えば、特許文献7参照)
しかしながら、上記方法により、基材上での均一な画像形成が可能で滲みを防止できるインクであっても、透明基材上に白インクを付与した後、該白インク上に他の色のインクを印字する多層印字の場合には、非多孔質基材直接印字する場合に比べて、前記他の色のインク液滴が極端に広がりやすく、画像が滲みやすくなり、また、白インクの乾燥性が不十分の場合にも滲みが発生しやすいという問題があった。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、上記従来技術の問題点の解決を目指すものであり、白インクを付与した上に白インクと異なる色のインクを印字した際に、滲みがなく光沢の優れた画像を得ることが可能なインクジェット用インクセットの提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、水性インク中の配合とインクセットの構成について鋭意検討した結果、上記課題は、次の1)の発明によって解決できることを見出した。
1)白インクと該白インクと異なる少なくとも1色のインクからなり、次の[1]〜[3]の要件を満たすことを特徴とするインクジェット用インクセット。
[1]全てのインクが、少なくとも水、顔料樹脂微粒子水溶性有機溶剤及びインク全体の1〜3質量%のシリコーン系界面活性剤を含有する。
[2]白インクと異なる全ての色のインクに含まれる顔料が、ジェミナルビスホスホン酸基及び/又はジェミナルビスホスホン酸塩基で改質された改質顔料である。
[3]白インクが、前記水溶性有機溶剤として、沸点200〜250℃のグリコールエーテルを含有する。

発明の効果

0007

本発明によれば、白インクを塗布した上に白インクと異なる色のインクを印字した際に、滲みがなく光沢の優れた画像を得ることが可能なインクジェット用インクセットを提供できる。
上記本発明の効果が得られる詳細な理由は不明である。しかし、ジェミナルビスホスホン酸基及び/又はジェミナルビスホスホン酸塩基を有する改質顔料は、水性インク中で高い分散安定性を示し、均一な塗膜形成に寄与するが、グリコールエーテル系溶剤を添加すると凝集しやすくなり分散安定性が低下する。したがって、グリコールエーテルを含有する白インクの上に、該白インクとは異なる色の前記改質顔料を含むインクを吐出すると、白インク上で前記異なる色のインクの凝集、増粘が進み、結果として、インクの流動性下がり、滲みが抑制されるものと推定される。

図面の簡単な説明

0008

本発明のインクジェット記録装置の一例を示す概略図。
図1の装置本体101の内部構造の説明図。

0009

以下、上記本発明1)について詳しく説明するが、本発明1)の実施の形態には、次の2)〜6)も含まれるので、これらについても併せて説明する。

2) 前記改質顔料が、下記式(1)〜(4)から選ばれた少なくとも1つの基を有することを特徴とする1)に記載のインクジェット用インクセット。

<式(1)>



<式(2)>



<式(3)>



上記式中、XはLi、K、Na、NH4、N(CH3)4、N(C2H5)4、N(C3H7)4、又はN(C4H9)4を表す。

<式(4)>



上記式中、XはLi、K、Na、NH4、N(CH3)4、N(C2H5)4、N(C3H7)4、又はN(C4H9)4を表す。

3) 前記グリコールエーテルの分子量が170以上であることを特徴とする1)又は2)に記載のインクジェット用インクセット。
4) 前記水溶性有機溶剤の50質量%以上が、2,3−ブタンジオール、及び/又はプロピレングリコールからなることを特徴とする1)〜3)のいずれかに記載のインクジェット用インクセット。
5) 前記水溶性有機溶剤が、沸点が250℃を超える水溶性有機溶剤を含まないことを特徴とする1)〜4)のいずれかに記載のインクジェット用インクセット。
6) 1)〜5)のいずれかに記載のインクセットを使用し、基材上に白インクを吐出した後、該白インク上に、該白インクと異なる少なくとも1色のインクを吐出することを特徴とするインクジェット記録方法。

0010

本発明のインクセットに係る全てのインクは、少なくとも水、顔料、樹脂微粒子、水溶性有機溶剤及びシリコーン系界面活性剤を含有するが、必要に応じてその他の添加剤を含有させてもよい。以下、これらのインク成分について順に説明する。

0011

<顔料>
顔料には有機顔料無機顔料があり、インクの色によって適宜選択して用いる。
好ましい白色顔料としては、酸化チタン酸化鉄炭酸カルシウム硫酸バリウム水酸化アルミニウムなどが挙げられる。
また、黒色顔料としては、カーボンブラック(Pigment Black 7)が特に好ましく、例えば市販品として、Cabot Corporation社製のRegal(登録商標)、Black Pearls(登録商標)、Elftex(登録商標)、Monarch(登録商標)、Regal(登録商標)、Mogul(登録商標)、Vulcan(登録商標)などが挙げられる。その具体例としては、Black Pearls 2000、同1400、同1300、同1100、同1000、同900、同880、同800、同700、同570、Black Pearls L、Elftex 8、Monarch 1400、同1300、同1100、同1000、同900、同880、同800、同700、Mogul L、Regal 330、同400、同660、Vulcan P)、SENSIJET BlackSDP100(SENSIENT)、SENSIJET BlackSDP1000(SENSIENT)、SENSIJET BlackSDP2000(SENSIENT)などが挙げられる。

0012

カラー顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、128、139、150、151、155、153、180、183、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2〔パーマネントレッド2B(Ca)〕、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63;C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、などが挙げられる。

0013

前述したように、本発明では、白インクと異なる色のインクの顔料として、ジェミナルビスホスホン酸基及び/又はジェミナルビスホスホン酸塩基で改質された改質顔料を用いる。
ここで、ジェミナルビスホスホン酸基の場合を例として、顔料表面の改質処理について説明する。改質方法としては、例えば次の方法A、方法Bが挙げられる。

0014

〔方法A〕
カーボンブラック20g、下記式(5)又は式(6)の化合物20mmol、及び水200mLを、室温環境下、Silversonミキサー(6000rpm)で混合する。得られるスラリーのpHが4より高い場合は硝酸20mmolを添加する。30分後に、少量の水に溶解させた亜硝酸ナトリウム(20mmol)を上記スラリーにゆっくり添加する。更に、撹拌しながら60℃に加温し1時間反応させると、カーボンブラックに下記式(5)又は式(6)の化合物が付加した改質顔料が生成する。次いで、NaOH水溶液によりpHを10に調整すると、30分後に改質顔料分散体が得られる。次いで、水を用いて透析膜による限外濾過を行い、更に超音波分散を行って固形分を濃縮した改質顔料分散体を得る。

0015

〔方法B〕
ProcessAll 4HVミキサー(4L)に、乾燥カーボンブラック500g、水1L及び下記式(5)又は式(6)の化合物1モル投入し、60℃に加温しながら、10分間、300rpmで強く混合する。次いで、これに20%亜硝酸ナトリウム水溶液[式(5)又は式(6)の化合物に基づき1モル当量]を15分間かけて添加し、60℃に加温しながら、3時間混合撹拌して反応させる。
次いで、反応物を水750mLで希釈しながら取り出し、水を用いて透析膜により限外濾過を行い、更に超音波分散を行って固形分を濃縮した改質顔料分散体を得る。更に粗大粒子が多い場合は、遠心分離機等を用いて除去することが望ましい。

0016

<式(5)>



<式(6)>

0017

上記のようにして得られた改質顔料分散体には、必要に応じてpH調整剤を添加してもよい。pH調整剤としては後述するインクのpH調整剤と同じものを用いることができるが、中でも、Na+、N(CH3)4+、N(C2H5)4+、N(C3H7)4+、N(C4H9)4+を有するものが好ましい。
そして、pH調整剤による処理を行うと、上記式(5)又は式(6)の化合物の少なくとも一部はそれらの塩〔前述した式(3)又は式(4)に相当する化合物〕に変わる。

0018

顔料は、約10〜約1500m2/gの表面積を有するものが好ましく、より好ましくは約20〜約600m2/g、更に好ましくは約50〜約300m2/gである。
所望の表面積と合わない場合は、顔料を比較的小さい粒径にするため、サイズ減少又は粉砕処理(例えば、ボールミル粉砕ジェットミル粉砕超音波処理)をすれば良い。
インクの顔料分散安定性、吐出安定性、画像濃度、インク生産性の点から、顔料のインク中での体積平均粒径(D50)は、10〜300nmが好ましく、より好ましくは20〜250nmである。

0019

インク中の顔料の含有量は、画像濃度、定着性、吐出安定性の点から0.1〜10質量%程度が好ましく、より好ましくは1〜10質量%程度である。
上記顔料をインク中に分散させる方法としては、界面活性剤を用いて分散させる方法、分散性樹脂を用いて分散させる方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、顔料表面に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法などが挙げられる。

0020

<樹脂微粒子>
本発明では、樹脂を水中に分散した樹脂微粒子を含有させる。
樹脂微粒子の種類には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂ポリエステル樹脂アクリル系樹脂酢酸ビニル系樹脂スチレン系樹脂ブタジエン系樹脂スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂アクリルスチレン系樹脂アクリルシリコーン系樹脂などの樹脂微粒子が挙げられる。これらの中でも、ウレタン樹脂やアクリル系樹脂のエマルジョンが、定着性やインク安定性に優れるので好ましい。また樹脂微粒子中には必要に応じて界面活性剤のような分散剤を含有させても構わないが、より塗膜の性能が優れたインクが得やすいことから、いわゆる自己乳化型の樹脂微粒子が好ましい。その場合、水分散性の観点から酸価が5〜100mgKOH/gとなる範囲でアニオン性基を含有することが好ましく、優れた耐擦過性耐薬品性を付与する上で、5〜50mgKOH/mgであることが特に好ましい。また、前記アニオン性基としてカルボキシル基スルホン酸基などを使用すると、良好な水分散安定性を得ることができる。これらのアニオン性基を樹脂中に導入するには、これらアニオン性基を持ったモノマーを使用すればよい。

0021

樹脂微粒子としては、適宜合成したものを使用しても市販品を使用してもよい。
市販品の例としては、スーパーフレックス130(ポリエーテル系ウレタン樹脂微粒子、第一工業製薬社製)、ジョンクリル537(アクリル樹脂微粒子、BASF社製)、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂微粒子日本ペイント社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂微粒子、大日本インキ化学工業社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂微粒子、大日本インキ化学工業社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂微粒子、日本ゼオン社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂微粒子、サイデン化学社製)、プライマルAC−22、AC−61(アクリル系樹脂微粒子、ロームアンドハース社製)、ナノクリルSBCX−2821、3689(アクリルシリコーン系樹脂微粒子、東洋インキ製造社製)、#3070(メタクリル酸メチル重合体樹脂微粒子、御国色素社製)などが挙げられる。

0022

樹脂微粒子の粒径は、特にインクジェット記録装置に使用することを考慮すると、体積平均粒径10〜1000nmが好ましく、20〜50nmがより好ましい。体積平均粒径が20〜50nmの樹脂微粒子を用いると、インク中で分散した樹脂表面とシリコーン系界面活性剤の接触が増加し、樹脂微粒子の分散性が高まり、また、成膜時にはインク層平滑性がより向上するため、一層高光沢度を得ることが可能となる。
前記体積平均粒径は、例えば粒度分析装置(マイクロトラックODEL UPA9340、日機装社製)を用いて測定することができる。
インク中の樹脂微粒子の含有量は、定着性やインク安定性の点から1〜10質量%が好ましく、インク層の平滑性が向上、高い光沢度及び基材への定着性の向上の点から、5〜10質量%がより好ましい。
また、インク中の樹脂の含有量を、顔料の含有量以上、好ましくは2倍以上にすると、一層高い光沢と高い耐擦過性を得ることが可能となる。

0023

<水溶性有機溶剤>
水溶性有機溶剤としては特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。
その例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオールジエチレングリコールトリエチレングリコールジプロピレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール等の多価アルコール類ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテルエチレングリコールフェニルエーテルなどの多価アルコールアルキルエーテル類乳酸エチルなどのエステル類N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタムなどの含窒素複素環化合物類;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類モノエタノルアミンジエタノールアミントリエタノールアミンモノエチルアミンジエチルアミントリエチルアミンなどのアミン類ジメチルスルホキシドスルホランチオジエタノールチオジグリコールなどの含硫黄化合物類などが挙げられる。
これらは1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。

0024

本発明では、上記水溶性有機溶剤のうち沸点が200〜250℃のグリコールエーテルを少なくとも1種、白インクに含有させる。これにより、白インク上に白インクと異なる色のインクを吐出した際に、該異なる色のインク中の改質顔料の凝集が促進されるので、重ね塗りを行う印字においても、高速での印字が可能となる。
沸点が200〜250℃のグリコールエーテルとしては、例えば、ジエチレングリコールエチルエーテル(bp202℃、分子量134.2)、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(bp207℃、分子量148.2)、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル(bp220℃、分子量162.2)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(bp216℃、分子量178.2)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(bp230℃、分子量162.2)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(bp242℃、分子量206.3)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(bp249℃、分子量164.2)などが挙げられる。
更に、上記グリコールエーテルのうち分子量が170以上のものは、特に前記改質顔料の凝集促進効果が高く、高品位な画像形成が可能となる。

0025

インク中の水溶性有機溶剤の総量は、20〜70質量%の範囲が好ましく、30〜60質量%の範囲がより好ましい。総量が20質量%以上であれば、インクが乾燥しにくくなり、十分な吐出安定性が得やすくなる。また、70質量%以下であれば、インクの粘度が高くなりすぎず、吐出に有利である。

0026

また、水溶性有機溶剤として、プロピレングリコール(bp188℃)、及び/又は、2,3−ブタンジオール(bp183℃)を混合すると、高い光沢を得られるので好ましい。これらの水溶性有機溶剤のインク中の含有量は3〜35質量%が好ましく、5〜25質量%がより好ましい。更に、水性インクに含まれる水溶性有機溶剤の50質量%以上がプロピレングリコール及び/又は2,3−ブタンジオールであると、高い光沢が得られ、一層乾燥性が向上するので好ましい。
更に、沸点が250℃を超える水溶性有機溶剤を含まないようにすると、乾燥性が一層向上する。

0027

<シリコーン系界面活性剤>
シリコーン系界面活性剤はインク中に1〜3質量%含有させる。これにより、非多孔質基材に白インクで直接印字し、該白インク上に異なる色のインクで印字した際に、基材や白インク膜への濡れ性に優れ、吐出したインクが平滑な塗膜を形成し、高い光沢を得ることができる。前記含有量が1質量%未満では、吐出が行えず、ジ上の異常画像や、光沢の低下等の異常画像が発生し、3質量%を超えると、樹脂微粒子の融着阻害を起こし、塗膜の堅牢性が低下する。

0028

シリコーン系界面活性剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、特に高pHでも分解しないものが好ましい。その例としては、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。変性基としては、ポリオキシエチレン基ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
また、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。

0029

なお、シリコーン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を併用してもよく、その例としては、両性界面活性剤ノニオン系界面活性剤アニオン系界面活性剤などが挙げられる。
中でもフッ素系界面活性剤が好ましく、特に起泡性が小さいことから、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が好ましい。
前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。
前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。
前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。
上記塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
インク中の界面活性剤の総量は、吐出安定性や画像品質、画像堅牢性の点から、1〜5質量%が好ましい。

0030

<その他の添加剤>
その他の添加剤としては、防腐防黴剤防錆剤、pH調整剤等が挙げられる。
防腐防黴剤としては、1、2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、安息香酸ナトリウムデヒドロ酢酸ナトリウムソルビン酸ナトリウム、ぺンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム等が挙げられる。
防錆剤としては、酸性亜硫酸塩チオ硫酸ナトリウムチオジグリコ−ル酸アンモン、ジイソプロピルアンモニイウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリト−ル、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等が挙げられる。
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずにpHを所望の値に調整できるものであれば特に限定されない。その例としては、水酸化リチウム水酸化ナトリウム水酸化カリウム等のアルカリ金属元素水酸化物炭酸リチウム炭酸ナトリウム炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;第4級アンモニウム水酸化物やジエタノールアミン、トリエタノ−ルアミン等のアミン水酸化アンモニウム、第4級ホスホニウム水酸化物等が挙げられる。

0031

本発明のインクは、前記各成分に水を加え、必要に応じて攪拌混合することにより作製できる。攪拌混合は通常の攪拌羽を用いた攪拌機マグネチックスターラー、高速の分散機等で行なうことができる。しかし、製造方法は特に限定されず、公知の方法を適宜採用すればよい。

0032

<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、少なくとも、基材上に白インクを吐出した後、該白インク上に、白インクと異なる色のインクを吐出する工程を有する。
インク吐出工程では、インクに刺激印加飛翔させて印字を行う。該インクを飛翔する手段としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各種の記録ヘッドインク吐出ヘッド)が挙げられる。特に複数のノズル列を有するヘッドと、インクカートリッジから供給されるインクを収容して前記ヘッドにインクを供給するサブタンクとを有するものが好ましい。前記サブタンクは、該サブタンク内に負圧を発生するための負圧発生手段と、該サブタンク内を大気開放するための大気開放手段と、電気抵抗の差によりインクの有無を検知する検知手段とを有するものが好ましい。

0033

前記刺激は例えば刺激発生手段により発生させることができる。該刺激としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、熱(温度)、圧力、振動、光などが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、熱、圧力が好適である。
なお、前記刺激発生手段としては、例えば加熱装置加圧装置圧電素子振動発生装置超音波発振器ライトなどが挙げられる。具体的には、圧電素子等の圧電アクチュエータ発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いて液体膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ静電力を用いる静電アクチュエータ、などが挙げられる。

0034

前記インクの飛翔の態様としては特に制限はなく、前記刺激の種類等に応じて異なる。例えば、前記刺激が「熱」の場合には、記録ヘッド内のインクに対し、記録信号に対応した熱エネルギーサーマルヘッド等を用いて付与し、該熱エネルギーによりインクに気泡を発生させ、該気泡の圧力により、記録ヘッドのノズル孔からインクを液滴として吐出噴射させる方法、などが挙げられる。また、前記刺激が「圧力」の場合には、記録ヘッド内のインク流路内にある圧力室と呼ばれる位置に接着された圧電素子に電圧を印加することにより、圧電素子を撓ませ、圧力室の容積縮小させて、前記記録ヘッドのノズル孔からインクを液滴として吐出噴射させる方法、などが挙げられる。

0035

中でも、ピエゾ素子に電圧を印加してインクを飛翔させる方法が好ましい。ピエゾ方式発熱しないため、樹脂を含有するインクを飛翔させるのに有利であり、特に湿潤剤の含有量が少ないインクを用いた場合にノズル詰まりが少ない有効な方法である。また、ノズル抜けを防止するため、ピエゾ素子にインクを吐き出さない強さの電圧を印加して空スキャンを行うことが好ましい。更に、1ページ印刷分の空スキャンに達する前に、インク溜め部にインクを吐き出す動作を行うことが好ましい。また、空吐出受けに固着したインクを掻き落とす掻き落とし手段を有することが好ましい。該掻き落とし手段としては、ワイパー又はカッターが好ましい。

0036

また、本発明では、基材上及び白インク塗膜上に吐出された白インクや白インクと異なる色のインクの塗れ広がりを増加させるため、基材を加熱する加熱装置を設けてもよい。
加熱手段としては、既知の加熱装置の中から1つ又は複数を適宜選択して使用することができる。加熱装置としては、強制空気加熱輻射加熱伝導加熱高周波乾燥マイクロ波乾燥用の装置などが挙げられる。このような加熱装置は、既存のインクジェットプリンターに組込んだものであっても、また、既存のインクジェットプリンターに外付けされたものであってもよい。

0037

図1は、本発明のインクジェット記録装置の一例を示す概略図である。なお、以下の説明は、キャリッジ走査するシリアル型シャトル型)インクジェット記録装置に対応するものであるが、本発明の装置は、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも適用できる。
図1の装置は、装置本体101と、装置本体101に装着した基材を装填するための給紙トレイ102と、装置本体101に装着され印字された基材をストックするための排紙トレイ103と、インクカートリッジ装填部104とを有する。インクカートリッジ装填部104の上面には、操作キー表示器などの操作部105が配置されている。インクカートリッジ装填部104は、インクカートリッジ200の脱着を行うための開閉可能な前カバー115を有している。111は上カバー、112は前カバーの前面である。

0038

装置本体101内には、図2に示すように、左右の側板(不図示)に横架したガイド部材であるガイドロッド131とステー132とがあり、キャリッジ133を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ(不図示)によって移動走査する。
キャリッジ133には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)、ホワイト(W)の各色のインク滴を吐出する5個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド134の複数のインク吐出口が、主走査方向と交叉する方向に配列した状態で、インク滴吐出方向が下方となるように装着されている。

0039

記録ヘッド134を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、インクを吐出するための刺激発生手段として、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを備えたものが使用できる。また記録用ヘッド内でインクを加熱するためのヒーター機構を有していてもよい。
また、キャリッジ133には、記録ヘッド134に各色のインクを供給するための各色のサブタンク135が搭載されている。サブタンク135には、インク供給チューブ(不図示)を介して、インクカートリッジ装填部104に装填されたインクカートリッジ200からインクが供給されて補充される。

0040

一方、給紙トレイ102の基材積載部圧板)141上に積載した基材142を給紙するための給紙部として、基材積載部141から基材142を1枚づつ分離給送する半月コロ給紙コロ143〕、及び給紙コロ143に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド144を備え、この分離パッド144は給紙コロ143側に付勢されている。
この給紙部から給紙された基材142を記録ヘッド134の下方側で搬送するための搬送部として、基材142を静電吸着して搬送するための搬送ベルト151と、給紙部からガイド145を介して送られる基材142を搬送ベルト151との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ152と、略鉛直上方に送られる基材142を略90°方向転換させて搬送ベルト151上に倣わせるための搬送ガイド153と、押さえ部材154で搬送ベルト151側に付勢された先端加圧コロ155とが備えられ、また、搬送ベルト151表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ156が備えられている。

0041

搬送ベルト151は無端状ベルトであり、搬送ローラ157とテンションローラ158との間に張架されて、ベルト搬送方向に周回可能である。この搬送ベルト151は、例えば、抵抗制御を行っていない厚さ40μm程度の樹脂材〔例えば、テトラフルオロエチレンエチレン共重合体(ETFE)〕で形成した基材吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層中抵抗層アース層)とを有している。搬送ベルト151の裏側には、記録ヘッド134による印写領域に対応してガイド部材161が配置されている。なお、記録ヘッド134で記録された基材142を排紙するための排紙部として、搬送ベルト151から基材142を分離するための分離爪171と、排紙ローラ172及び排紙コロ173とを備えており、基材142はファンヒータ174により熱風乾燥された後、排紙ローラ172の下方の排紙トレイ103に出力される。

0042

装置本体101の背面部には、両面給紙ユニット181が着脱自在に装着されている。両面給紙ユニット181は、搬送ベルト151の逆方向回転で戻される基材142を取り込んで反転させて再度、カウンタローラ152と搬送ベルト151との間に給紙する。なお、両面給紙ユニット181の上面には手差し給紙部182が設けられている。
このインクジェット記録装置においては、給紙部から基材142が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された基材142は、ガイド145で案内され、搬送ベルト151とカウンタローラ152との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド153で案内されて先端加圧コロ155で搬送ベルト151に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト151が帯電されており、基材142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している基材142にインク滴を吐出して1行分を記録し、基材142を所定量搬送後、次の行の記録を行う。また、白インク上に異なる色のインクを記録する際は、停止している基材142に白インク滴を吐出して1行分を記録した後、引き続き、白インク以外の異なるインクを白インク上に1行分を記録した後に、基材142を所定量搬送することも可能である。記録終了信号又は基材142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、基材142を排紙トレイ103に排紙する。

0043

本発明のインクジェット記録方法で印字する対象となる基材は非多孔質基材が好ましい。ここで、非多孔質基材とは、透明又は有色のポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムアクリルフィルムポリプロピレンフィルムポリイミドフィルムポリスチレンフィルム等の非多孔質素材からなる表面を有する樹脂フィルムラミネート紙、コート紙等であり、木材パルプ紙、和紙、合成パルプ紙、合成繊維紙などの紙成分を表面に含まないものからなる。
本発明のインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタファクシミリ装置複写装置、プリンタ/ファックスコピア複合機、などに特に好適に適用することができる。

0044

以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、例中の「%」は「質量%」である。

0045

表面改質ブラック顔料分散体(1)の調製>
Cabot Corporation社製のカーボンブラック:Black Pearls(登録商標)1000(BET比表面積343m2/g、DBPA105mL/100g)を100g、式(5)の化合物100mmol、及び水1Lを、室温環境下、Silversonミキサー(6000rpm)で混合した。30分後、得られた混合物に、少量の水に溶解させた亜硝酸ナトリウム(100mmol)をゆっくりと添加した。更に撹拌しながら60℃に加温し1時間反応させて、カーボンブラックに式(5)の化合物が付加した改質顔料を得た。次いで、NaOH水溶液でpH10に調整し、30分後に改質顔料分散体を得た。このpH調整により、式(5)の化合物の少なくとも一部は、X+がNa+の式(3)に対応する基を有する化合物となった。
次いで、該改質顔料分散体と水を用いて透析膜による限外濾過を行い、更に、超音波分散を行って、顔料固形分が20%の表面改質ブラック顔料分散体(1)を得た。
該改質顔料の表面処理ベルは0.75mmol/gであり、粒度分布測定装置(日機装社製、ナノトラックUPA−EX150)で測定した体積平均粒径(D50)は120nm、東亜ディケイケイ社製のイオンメータIM−32Pで測定したナトリウムイオン含有量は27868ppm、元素分析によるリン(P)の量は、2.31%であった。

0046

<表面改質マゼンタ顔料分散体(1)の調製>
<表面改質ブラック顔料分散体(1)の調製>におけるカーボンブラックを、Sun Chemical社製のPigment Red 122に変え、式(5)の化合物の量を50mmolに変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質マゼンタ顔料分散体(1)を得た。
該改質顔料の表面処理レベルは0.60mmol/gであり、表面改質ブラック顔料分散体(1)の場合と同様にして測定した体積平均粒径(D50)は111nm、ナトリウムイオン含有量は14553ppm、元素分析によるリン(P)の量は、1.43%であった。

0047

<表面改質シアン顔料分散体(1)の調製>
<表面改質ブラック顔料分散体(1)の調製>におけるカーボンブラック100gを、SENSIENT社製のSMARTCyan 3154BA(Pigment Blue 15:4表面処理分散体、顔料固形分14.5%)690gに変え、式(5)の化合物の量を50mmolに、水の量を500mLに変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質シアン顔料分散体(1)を得た。
該改質顔料の表面処理レベルは0.65mmol/gであり、表面改質ブラック顔料分散体(1)の場合と同様にして測定した体積平均粒径(D50)は104nm、ナトリウムイオン含有量は20334ppm、元素分析によるリン(P)の量は、1.81%であった。

0048

<表面改質イエロー顔料分散体(1)の調製>
<表面改質ブラック顔料分散体(1)の調製>におけるカーボンブラック100gを、SENSIENT社製のSMARTYellow 3074BA(Pigment Yellow 74表面処理分散体、顔料固形分14.5%)690gに変え、式(5)の化合物の量を50mmolに、水の量を500mLに変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質イエロー顔料分散体(1)を得た。
該改質顔料の表面処理レベルは0.4mmol/gであり、表面改質ブラック顔料分散体(1)の場合と同様にして測定した体積平均粒径(D50)は98nm、ナトリウムイオン含有量は10012ppm、元素分析によるリン(P)の量は1.05%であった。

0049

<表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(2)の調製>
前記表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(1)の調製で用いた式(5)の化合物を式(6)の化合物に変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(2)を得た。
表面改質ブラック顔料分散体(1)の場合と同様にして測定した体積平均粒径(D50)は、ブラック124nm、マゼンタ108nm、シアン108nm、イエロー100nm、ナトリウムイオン含有量は、ブラック28954ppm、マゼンタ15432ppm、シアン20225ppm、イエロー11058ppm、元素分析によるリン(P)の量は、ブラック2.23%、マゼンタ1.56%、シアン1.78%、イエロー1.21%であった。

0050

<表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(3)の調製>
前記表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(1)の調製で用いたNaOH水溶液を水酸化テトラメチルアンモニウムに変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(3)を得た。
上記pH調整により、式(5)の化合物の少なくとも一部は、X+がN(CH3)4+の式(3)に対応する基を有する化合物となった。
表面改質ブラック顔料分散体(1)の場合と同様にして測定した体積平均粒径(D50)は、ブラック127nm、マゼンタ104nm、シアン110nm、イエロー106nm、元素分析によるリン(P)の量は、ブラック0.57%、マゼンタ0.26%、シアン0.41%、イエロー0.22%であった。

0051

<表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(4)の調製>
前記表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(1)の調製で用いた式(5)の化合物を式(6)の化合物に変え、NaOH水溶液を水酸化テトラメチルアンモニウムに変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(4)を得た。
上記pH調整により、式(6)の化合物の少なくとも一部は、X+がN(CH3)4+の式(4)に対応する基を有する化合物となった。
表面改質ブラック顔料分散体(1)の場合と同様にして測定した体積平均粒径(D50)は、ブラック126nm、マゼンタ101nm、シアン114nm、イエロー102nmであり、元素分析によるリン(P)の量は、ブラック0.55%、マゼンタ0.27%、シアン0.45%、イエロー0.26%であった。

0052

<表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(5)の調製>
前記表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(1)の調製で用いた式(5)の化合物を式(6)の化合物に変え、NaOH水溶液を水酸化テトラブチルアンモニウムに変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(5)を得た。
上記pH調整により、式(6)の化合物の少なくとも一部は、X+がN(C4H9)4+の式(4)に対応する基を有する化合物となった。
表面改質ブラック顔料分散体(1)の場合と同様にして測定した体積平均粒径(D50)は、ブラック121nm、マゼンタ102nm、シアン113nm、イエロー105nmであり、元素分析によるリン(P)の量は、ブラック0.56%、マゼンタ0.23%、シアン0.46%、イエロー0.24%であった。

0053

<表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(6)の調製>
前記表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(1)の調製で用いたNaOH水溶液を水酸化テトラエチルアンモニウムに変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(6)を得た。
上記pH調整により、式(5)の化合物の少なくとも一部は、X+がN(C2H5)4+の式(3)に対応する基を有する化合物となった。
表面改質ブラック顔料分散体(1)の場合と同様にして測定した体積平均粒径(D50)は、ブラック124nm、マゼンタ101nm、シアン112nm、イエロー104nmであり、元素分析によるリン(P)の量は、ブラック0.59%、マゼンタ0.26%、シアン0.42%、イエロー0.25%であった。

0054

<表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(7)の調製>
前記表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(1)の調製で用いたNaOH水溶液を水酸化テトラプロピルアンモニウムに変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(7)を得た。
上記pH調整により、式(5)の化合物の少なくとも一部は、X+がN(C3H7)4+の式(3)に対応する基を有する化合物となった。
表面改質ブラック顔料分散体(1)の場合と同様にして測定した体積平均粒径(D50)は、ブラック122nm、マゼンタ100nm、シアン115nm、イエロー103nmであり、元素分析によるリン(P)の量は、ブラック0.55%、マゼンタ0.23%、シアン0.43%、イエロー0.22%であった。

0055

<表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(8)の調製>
前記表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(1)の調製で用いたNaOH水溶液を水酸化リチウム水溶液に変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(8)を得た。
上記pH調整により、式(5)の化合物の少なくとも一部は、X+がLi+の式(3)に対応する基を有する化合物となった。
表面改質ブラック顔料分散体(1)の場合と同様にして測定した体積平均粒径(D50)は、ブラック120nm、マゼンタ108nm、シアン113nm、イエロー101nmであり、元素分析によるリン(P)の量は、ブラック0.51%、マゼンタ0.20%、シアン0.47%、イエロー0.24%であった。

0056

<表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(9)の調製>
前記表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(1)の調製で用いたNaOH水溶液を水酸化カリウム水溶液に変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(9)を得た。
上記pH調整により、式(5)の化合物の少なくとも一部は、X+がK+の式(3)に対応する基を有する化合物となった。
表面改質ブラック顔料分散体(1)の場合と同様にして測定した体積平均粒径(D50)は、ブラック126nm、マゼンタ108nm、シアン111nm、イエロー100nmであり、元素分析によるリン(P)の量は、ブラック0.57%、マゼンタ0.29%、シアン0.42%、イエロー0.26%であった。

0057

<表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(10)の調製>
前記表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(1)の調製で用いたNaOH水溶液を水酸化アンモニウム水溶液に変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー各顔料分散体(10)を得た。
上記pH調整により、式(5)の化合物の少なくとも一部は、X+がNH4+の式(3)に対応する基を有する化合物となった。
表面改質ブラック顔料分散体(1)の場合と同様にして測定した体積平均粒径(D50)は、ブラック120nm、マゼンタ105nm、シアン117nm、イエロー103nmであり、元素分析によるリン(P)の量は、ブラック0.51%、マゼンタ0.23%、シアン0.47%、イエロー0.21%であった。

0058

<表面改質ブラック顔料分散体(11)の調製>
Cabot Corporation社製のカーボンブラック:Black Pearls(登録商標)1000(BET比表面積343m2/g、DBPA105mL/100g)100gを、2.5N(規定)の硫酸ナトリウム溶液3000mLに添加し、温度60℃、速度300rpmで攪拌し、10時間反応させて酸化処理を行い、カーボンブラックの表面にカルボン酸基が付与された改質顔料を得た。この反応液濾過し、濾別したカーボンブラックを水酸化ナトリウム溶液中和し限外濾過を行った。次いで、水を用いて透析膜による限外濾過を行い、更に超音波分散を行って、顔料固形分が20%の表面改質ブラック顔料分散体(11)を得た。

0059

<表面改質マゼンタ顔料分散体(11)の調製>
<表面改質ブラック顔料分散体(11)の調製>におけるカーボンブラックを、Sun Chemical社製のPigment Red 122に変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質マゼンタ顔料分散体(6)を得た。

0060

<表面改質シアン顔料分散体(11)の調製>
<表面改質ブラック顔料分散体(11)の調製>におけるカーボンブラックを、東洋インキ社製の銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:4、商品名:LX4033)に変えた点以外は同様にして、顔料固形分が20%の表面改質シアン顔料分散体(11)を得た。

0061

<表面改質イエロー顔料分散体(11)の調製>
<表面改質ブラック顔料分散体(11)の調製>におけるカーボンブラックを、大日精化工業社製のイエロー顔料(ピグメント・イエロー74、商品名:イエローNO.46)に変えた点以外は同様にして顔料固形分が20%の表面改質イエロー顔料分散体(11)を得た。

0062

<ブラック顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製>
ポリマー溶液Aの調製−
機械式攪拌機温度計窒素ガス導入管還流管、及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを混合し65℃に昇温した。次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシルエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を、2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。滴下後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内にメチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50%のポリマー溶液Aを800g得た。

0063

−ブラック顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
ポリマー溶液Aを28gと、カーボンブラック(デグサ社製、FW100)を42g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを純水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータでメチルエチルケトン及び水を留去し、更に粗大粒子を除くため、平均孔径5.0μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルター加圧濾過し、顔料固形分15%、固形分濃度20%のブラック顔料含有ポリマー微粒子分散体を得た。

0064

<マゼンタ、シアン、イエロー各顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製>
前記ブラック顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製におけるカーボンブラックを、下記の各顔料に変えた点以外は同様にして、顔料固形分15%、固形分濃度20%のマゼンタ、シアン、イエローの各顔料含有ポリマー微粒子分散体を得た。
マゼンタ顔料:Sun Chemical社製 Pigment Red 122
・シアン顔料:東洋インキ社製銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメント・ブルー
15:4、商品名:LX4033)
・イエロー顔料:大日精化工業社製イエロー顔料(C.I.ピグメント・イエロー74
商品名:イエローNO.46)

0065

<白色顔料分散体の調製>
酸化チタンSTR−100W(堺化学工業社製)25g、顔料分散剤TEGO Dispers651(エボニック社製)5g、水70gを混合し、ビーズミルリサーチラボシンマルエンタープライゼス社製)により、0.3mmΦのジルコニアビーズ充填率60%、8m/sで用いて5分間分散し、顔料固形分25%、固形分濃度30%の白色顔料分散体を得た。

0066

[実施例1]
下記処方の材料を混合攪拌した後、0.2μmポリプロピレンフィルターで濾過して、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの各インクを作製した。

ブラックインク
・表面改質ブラック顔料分散体(1)(固形分20%、溶媒:水) 20%
・ポリエーテル系ウレタン樹脂微粒子スーパーフレックス130
(第一工業製薬社製、固形分35%、溶媒:水) 20%
・ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤KF−351A
信越シリコーン社製) 2%
・2,3−ブタンジオール30%
・3−メトキシ−3−メチルブタンジオール10%
・水 17.9%
・防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製) 0.1%

0067

マゼンタインク
・表面改質マゼンタ顔料分散体(1)(固形分20%、溶媒:水) 20%
・ポリエーテル系ウレタン樹脂微粒子スーパーフレックス130
(第一工業製薬社製、固形分35%、溶媒:水) 20%
・ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤KF−351A
(信越シリコーン社製) 2%
・2,3−ブタンジオール30%
・3−メトキシ−3−メチルブタンジオール10%
・水 17.9%
・防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製) 0.1%

0068

シアンインク
・表面改質シアン顔料分散体(1)(固形分20%、溶媒:水) 20%
・ポリエーテル系ウレタン樹脂微粒子スーパーフレックス130
(第一工業製薬社製、固形分35%、溶媒:水) 20%
・ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤KF−351A
(信越シリコーン社製) 2%
・2,3−ブタンジオール30%
・3−メトキシ−3−メチルブタンジオール10%
・水 17.9%
・防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製) 0.1%

0069

イエローインク
・表面改質イエロー顔料分散体(1)(固形分20%、溶媒:水) 20%
・ポリエーテル系ウレタン樹脂微粒子スーパーフレックス130
(第一工業製薬社製、固形分35%、溶媒:水) 20%
・ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤KF−351A
(信越シリコーン社製) 2%
・2,3−ブタンジオール30%
・3−メトキシ−3−メチルブタンジオール10%
・水 17.9%
・防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製) 0.1%

0070

(白インク)
・白色顔料分散体(固形分25%、溶媒:水) 30%
・ポリエーテル系ウレタン樹脂微粒子スーパーフレックス130
(第一工業製薬社製、固形分35%、溶媒:水) 10%
・ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤KF−351A
(信越シリコーン社製) 2%
・2,3−ブタンジオール30%
・3−メトキシ−3−メチルブタンジオール5%
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル5%
(bp242℃、分子量206)
・水 17.9%
・防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製) 0.1%

0071

上記ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー、白の各インクからなるインクセットを搭載できるように改造したインクジェットプリンター(リコー社製IPSiO GXe5500改造機)にインクを充填し、非多孔質基材の透明PETシートLLPET1223(井社製)に対し、白インクのベタ画像の上に他の4色のベタ画像が隣接して印字されるテストパターン帯状パターン)を印字した。
得られた画像の滲みと光沢を、以下のようにして評価した。結果を表2に示す。

<滲み評価>
テストパターンを目視観察した際の滲みの程度により、次の基準で評価した。
評価基準
A:滲み未発生
B:黒と黄色の境界の一部に、非常に僅かに滲みが確認される。
C:黒と黄色の境界部全体に、滲みが確認される。
D:帯状パターン全体に、滲みの発生が見られる。

<光沢評価>
黒インクのベタ画像の60°光沢度を、光沢度計(BYK Gardener社製、4501)により測定した。光沢度の数値が大きいほど光沢が優れている。

0072

[実施例2〜22]
実施例1のインクセットを、表1−1〜表1−5の実施例2〜22の各欄に示すインクセットに変えた点以外は実施例1と同様にして印字し、得られた画像の滲みと光沢を評価した。結果を表2に示す。

0073

[実施例23]
下記処方の材料を混合攪拌した後、0.2μmポリプロピレンフィルターで濾過して、ライトマゼンタインク及びライトシアンインクを作製した。

(ライトマゼンタインク)
・表面改質マゼンタ顔料分散体(1)(固形分20%、溶媒:水) 8%
・ポリエーテル系ウレタン樹脂微粒子スーパーフレックス130
(第一工業製薬社製、固形分35%、溶媒:水) 20%
・ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤KF−351A
(信越シリコーン社製) 2%
・2,3−ブタンジオール30%
・3−メトキシ−3−メチルブタンジオール10%
・水 29.9%
・防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製) 0.1%

0074

(ライトシアンインク)
・表面改質シアン顔料分散体(1)(固形分20%、溶媒:水) 8%
・ポリエーテル系ウレタン樹脂微粒子スーパーフレックス130
(第一工業製薬社製、固形分35%、溶媒:水) 20%
・ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤KF−351A
(信越シリコーン社製) 2%
・2,3−ブタンジオール30%
・3−メトキシ−3−メチルブタンジオール10%
・水 29.9%
・防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製) 0.1%

0075

上記ライトマゼンタインク、ライトシアンインク、実施例1で作製したブラック、マゼンタ、シアン、イエロー、白の各インクからなるインクセットを搭載できるように改造したインクジェットプリンター(リコー社製IPSiO GXe5500改造機)にインクを充填し、非多孔質基材の透明PETシート:LLPET1223(桜井社製)に対し、白インクのベタ画像の上に他の6色のベタ画像が隣接して印字されるテストパターン(帯状パターン)を印字した。
得られた画像の滲みと光沢を、実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。

0076

[比較例1]
実施例1のインクセットにおいて、各インクのポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を、フッ素系界面活性剤FC−4430(住友3M社製)に変えた点以外は、実施例1と同様にしてインクセットを作製し、テストパターン(帯状パターン)を印字して評価した。結果を表2に示す。

0077

[比較例2]
実施例1のインクセットにおいて、各インクのポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤の含有量を0.5%に変え、水の量を18.4%に変えた点以外は、実施例1と同様にしてインクセットを作製し、テストパターン(帯状パターン)を印字して評価した。
結果を表2に示す。

0078

[比較例3]
実施例1のインクセットにおいて、各インクのポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤の含有量を5%に変え、水の量を14.9%に変えた点以外は、実施例1と同様にしてインクセットを作製し、テストパターン(帯状パターン)を印字して評価した。
結果を表2に示す。

0079

[比較例4]
実施例1のインクセットにおいて、ポリエーテル系ウレタン樹脂微粒子を加えず、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの各インクについては、各色の顔料分散体の含有量を30%に変えると共に水の含有量を27.9%に変え、白インクについては顔料分散体の含有量を40%に変えた点以外は、実施例1と同様にしてインクセットを作製し、テストパターン(帯状パターン)を印字して評価した。結果を表2に示す。

0080

[比較例5]
実施例1のインクセットにおいて、白インク以外の各色インクの顔料分散体(1)を、前記各色の顔料分散体(11)に変えた点以外は、実施例1と同様にしてインクセットを作製し、テストパターン(帯状パターン)を印字して評価した。結果を表2に示す。

0081

[比較例6]
実施例1のインクセットにおいて、白インク以外の各色インクの顔料分散体(1)を、前記各色の顔料含有ポリマー微粒子分散体に変えた点以外は、実施例1と同様にしてインクセットを作製し、テストパターン(帯状パターン)を印字して評価した。結果を表2に示す。

0082

[比較例7]
実施例1のインクセットにおいて、白インクのトリプロピレングリコールモノメチルエーテルを、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(bp194℃、分子量120)に変えた点以外は、実施例1と同様にしてインクセットを作製し、テストパターン(帯状パターン)を印字して評価した。結果を表2に示す。

0083

[比較例8]
実施例1のインクセットにおいて、白インクのトリプロピレングリコールモノメチルエーテルを、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(bp271℃、分子量206)に変えた点以外は、実施例1と同様にしてインクセットを作製し、テストパターン(帯状パターン)を印字して評価した。結果を表2に示す。

0084

[比較例9]
実施例1のインクセットにおいて、白インクのトリプロピレングリコールモノメチルエーテルを加えず、3−メトキシ−3−メチルブタンジオールの含有量を10%に変えた点以外は、実施例1と同様にしてインクセットを作製し、テストパターン(帯状パターン)を印字して評価した。結果を表2に示す。

0085

下記表1−1〜表1−5中の、符号(*1)〜(*4)で示す成分の詳細は下記のとおりである。また、各成分欄の数値は含有量(質量%)である。
*1:ポリエーテル系ウレタン樹脂微粒子スーパーフレックス130
*2:3−メトキシ−3−メチルブタンジオール
*3:ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤KF−351A
*4:プロキセルLV

0086

0087

0088

0089

0090

0091

実施例

0092

上記表2の結果から分かるように、本発明のインクセットは、白インクを塗布した上に異なる色のインクを印字した際に、滲みがなく優れた光沢の画像が得られた。
これに対し、本発明の要件を満たさない比較例のインクセットの場合は、滲みや光沢の点で不十分な画像しか得られなかった。

0093

101 装置本体
102給紙トレイ
103排紙トレイ
104インクカートリッジ装填部
105 操作部
111 上カバー
112 前面
115 前カバー
131ガイドロッド
132 ステー
133キャリッジ
134記録ヘッド
135サブタンク
141基材載置部
142 基材
143給紙コロ
144分離パッド
145ガイド
151搬送ベルト
152カウンタローラ
153搬送ガイド
154押さえ部材
155加圧コロ
156帯電ローラ
157搬送ローラ
158 デンションローラ
161ガイド部材
171分離爪
172排紙ローラ
173排紙コロ
181両面給紙ユニット
182手差し給紙部
200 インクカートリッジ

先行技術

0094

特開2005−220352号公報
特開2011−094082号公報
特開2011−202087号公報
特開2013−189597号公報
特開2013−189599号公報
特開2013−216864号公報
特開2011−201230号公報

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