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技術 発泡性飲料の製造方法、発泡性飲料、発泡性飲料用高濃度液の製造方法、発泡性飲料用高濃度液および起泡抑制方法

出願人 サッポロビール株式会社
発明者 佐多荘八
出願日 2014年7月25日 (6年5ヶ月経過) 出願番号 2014-152014
公開日 2016年3月7日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2016-029891
状態 特許登録済
技術分野 酒類
主要キーワード 不揮発性有機酸 樽容器 ペットボトル容器 シークヮーサー カーボネーション ミカン類 リンゴ類 ヒヨコ豆
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年3月7日)のものです。
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図面 (3)

課題

発泡性飲料の製造時の泡立ちを抑えることのできる発泡性飲料の製造方法を提供する。

解決手段

発泡性飲料の製造方法は、混合タンク内におけるアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加するとともに、起泡剤および/又は原料を添加して調合液を得る添加工程S1と、前記添加工程S1で得た調合液を混合して混合液を得る第1混合工程S2と、前記第1混合工程S2で得た混合液に水および/または炭酸ガス含有水を混合してアルコール濃度を調整した濃度調整済み液を得る第2混合工程S3と、を含むことを特徴とする。

概要

背景

泡立ち泡持ちの良い発泡性飲料消費者に好まれている。このような要望応えるため、例えば、特許文献1に記載されているように、発泡性飲料(ビール様清涼飲料)に起泡剤を添加することがある。なお、この特許文献1には、起泡剤として大豆サポニンキラヤサポニンアルギン酸プロピレングリコールエステル等を用いることができる旨が記載されている。

概要

発泡性飲料の製造時の泡立ちを抑えることのできる発泡性飲料の製造方法を提供する。発泡性飲料の製造方法は、混合タンク内におけるアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加するとともに、起泡剤および/又は原料を添加して調合液を得る添加工程S1と、前記添加工程S1で得た調合液を混合して混合液を得る第1混合工程S2と、前記第1混合工程S2で得た混合液に水および/または炭酸ガス含有水を混合してアルコール濃度を調整した濃度調整済み液を得る第2混合工程S3と、を含むことを特徴とする。

目的

本発明は前記した状況に鑑みてなされたものであり、発泡性飲料の製造時の泡立ちを抑えることのできる発泡性飲料の製造方法、発泡性飲料、発泡性飲料用高濃度液の製造方法、発泡性飲料用高濃度液および起泡抑制方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

混合タンク内におけるアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加するとともに、起泡剤および/または原料を添加して調合液を得る添加工程と、前記添加工程で得た調合液を混合して混合液を得る第1混合工程と、前記第1混合工程で得た混合液に水および/または炭酸ガス含有水を混合してアルコール濃度を調整した濃度調整済み液を得る第2混合工程と、を含むことを特徴とする発泡性飲料の製造方法。

請求項2

前記起泡剤が、アルギン酸類サポニン類フラボノイド類大豆タンパク質類のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の発泡性飲料の製造方法。

請求項3

前記第2混合工程において、前記濃度調整済み液のアルコール濃度を、0.00%を超え10%未満とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発泡性飲料の製造方法。

請求項4

請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の発泡性飲料の製造方法によって製造されたことを特徴とする発泡性飲料。

請求項5

混合タンク内におけるアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加するとともに、起泡剤および/または原料を添加して調合液を得る添加工程と、前記添加工程で得た調合液を混合して混合液を得る混合工程と、を含むことを特徴とする発泡性飲料用高濃度液の製造方法。

請求項6

請求項5に記載の発泡性飲料用高濃度液の製造方法によって製造されたことを特徴とする発泡性飲料用高濃度液。

請求項7

混合タンク内の調合液のアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加するとともに、起泡剤および/または原料を添加して混合することを特徴とする起泡抑制方法

技術分野

0001

本発明は、発泡性飲料の製造方法、発泡性飲料、発泡性飲料用高濃度液の製造方法、発泡性飲料用高濃度液および起泡抑制方法に関する。

背景技術

0002

泡立ち泡持ちの良い発泡性飲料が消費者に好まれている。このような要望応えるため、例えば、特許文献1に記載されているように、発泡性飲料(ビール様清涼飲料)に起泡剤を添加することがある。なお、この特許文献1には、起泡剤として大豆サポニンキラヤサポニンアルギン酸プロピレングリコールエステル等を用いることができる旨が記載されている。

先行技術

0003

特開2007−82538号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献1に記載されているように、起泡剤を添加して発泡性飲料を製造すると、製造時に(特に、調合液の混合時に)泡が立ち過ぎるという問題があった。なお、この調合液の混合時に泡が立ち過ぎるという問題は、起泡剤が添加されていない場合であっても生じ得る問題であるが、調合液に起泡剤が添加されている場合において特に生じ易い問題である。調合液に起泡剤が添加されているか否かに関わらず、混合時に泡が立ち過ぎると、泡が製造設備から吹きこぼれたり、必要な成分の一部が失われたりすることになり、製品品質を均一に保つことができないという問題が生じる。従って、起泡剤を添加した発泡性飲料を製造する際は特に、混合時の攪拌操作を弱くして長時間かけて均一化したり、起泡分の空寸確保のため混合タンクの容量を大きくしたり、発生する泡の量を考慮して原料等の添加量を調整したりする必要があった。

0005

本発明は前記した状況に鑑みてなされたものであり、発泡性飲料の製造時の泡立ちを抑えることのできる発泡性飲料の製造方法、発泡性飲料、発泡性飲料用高濃度液の製造方法、発泡性飲料用高濃度液および起泡抑制方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

前記した課題を解決した本発明に係る発泡性飲料の製造方法、発泡性飲料、発泡性飲料用高濃度液の製造方法、発泡性飲料用高濃度液および起泡抑制方法は以下の手段を有する。
(1)混合タンク内におけるアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加するとともに、起泡剤および/又は原料を添加して調合液を得る添加工程と、前記添加工程で得た調合液を混合して混合液を得る第1混合工程と、前記第1混合工程で得た混合液に水および/または炭酸ガス含有水を混合してアルコール濃度を調整した濃度調整済み液を得る第2混合工程と、を含むことを特徴とする発泡性飲料の製造方法。
(2) 前記起泡剤が、アルギン酸類サポニン類フラボノイド類大豆タンパク質類のうちの少なくとも1つであることを特徴とする前記(1)に記載の発泡性飲料の製造方法。
(3) 前記第2混合工程において、前記濃度調整済み液のアルコール濃度を、0.00%を超え10%未満とすることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の発泡性飲料の製造方法。
(4) 前記(1)から(3)のうちのいずれか1つに記載の発泡性飲料の製造方法によって製造されたことを特徴とする発泡性飲料。
(5) 混合タンク内におけるアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加するとともに、起泡剤および/または原料を添加して調合液を得る添加工程と、前記添加工程で得た調合液を混合して混合液を得る混合工程と、を含むことを特徴とする発泡性飲料用高濃度液の製造方法。
(6) 前記(5)に記載の発泡性飲料用高濃度液の製造方法によって製造されたことを特徴とする発泡性飲料用高濃度液。
(7) 混合タンク内の調合液のアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加するとともに、起泡剤および原料を添加して混合することを特徴とする起泡抑制方法。

発明の効果

0007

本発明によれば、発泡性飲料の製造時の泡立ちを抑えることのできる発泡性飲料の製造方法、発泡性飲料、発泡性飲料用高濃度液の製造方法、発泡性飲料用高濃度液および起泡抑制方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0008

本発明に係る発泡性飲料の製造方法の一実施形態を説明するフローチャートである。
本発明に係る発泡性飲料用高濃度液の製造方法の一実施形態を説明するフローチャートである。

0009

以下、適宜図面を参照して本発明に係る発泡性飲料の製造方法、発泡性飲料、発泡性飲料用高濃度液の製造方法、発泡性飲料用高濃度液および起泡抑制方法の一実施形態について詳細に説明する。

0010

〔発泡性飲料の製造方法〕
はじめに、図1を参照して本発明に係る発泡性飲料の製造方法の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る発泡性飲料の製造方法は、添加工程S1と、第1混合工程S2と、第2混合工程S3と、を含んでおり、これらの工程についてはこの順序で行う。

0011

本製造方法によって製造される「発泡性飲料」は、アルコールを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。つまり、本発明における発泡性飲料は、発泡性ノンアルコール飲料であってもよいし、発泡性アルコール飲料であってもよい。
本明細書における「発泡性ノンアルコール飲料」とは、アルコール濃度が0.00%(体積/体積%(v/v%)の意味。アルコールの濃度について以下同じ。)を超え1%未満であり、発泡性を有する飲料である。
また、本明細書における「発泡性アルコール飲料」とは、アルコール濃度が1%以上であり、発泡性を有する飲料である。発泡性アルコール飲料の場合、アルコール濃度の上限は、例えば、10%未満とするのが好ましいがこれに限定されるものではなく、10%以上であってもよい。本発明における発泡性アルコール飲料は、例えば、ビール発泡酒などのように炭酸ガスを含有し、グラスなどの容器に注いだ際に、液面上部に泡の層が形成される泡立ち特性と、その形成された泡が一定時間以上保たれる泡持ち特性と、を有することが好ましい。具体的には、本発明における発泡性アルコール飲料は、EBC(European Brewery Convention:欧州醸造協会)法によるNIBEM値(泡持ち特性を表す単位)が50以上であることが好ましい。
以下、添加工程S1、第1混合工程S2および第2混合工程S3について分説する。

0012

(添加工程)
添加工程S1は、混合タンク内におけるアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加するとともに、起泡剤および/または原料、すなわち、起泡剤および原料のうちの少なくとも1つを添加して調合液を得る工程である。なお、調合液のアルコール濃度および原料の濃度は、想定する飲用時の濃度を考慮して適宜設定することができる。

0013

添加工程S1において、混合タンク内におけるアルコール濃度が10%未満になると、後記する第1混合工程S2で調合液を混合する際に、泡立ちを抑えることができない。従って、混合タンク内におけるアルコール濃度は10%以上とする。なお、混合タンク内におけるアルコール濃度は、15%以上とするのが好ましく、20%以上とするのがより好ましい。このようにすると、第1混合工程S2で調合液を混合する際の泡立ちをより抑えることができる。混合タンク内におけるアルコール濃度の上限については特に限定はないが、例えば、調合液の液温が15℃であるときに上限67%とすることが、工場での実製造上好ましい。

0014

混合タンクは、発泡性飲料を製造するために用いられている一般的なものであればどのようなタンクでも用いることができる。なお、混合タンクは、ステンレス製等、耐アルコール性素材のものを用いると、調合液のアルコール濃度を高くすることができるので好ましい。

0015

混合タンクに添加するアルコールは、飲用アルコールであればよく、種類、製法、原料などに限定されない。例えば、焼酎ブランデーウォッカスピリッツ原料用アルコール果実酒などを1種又は複数組み合わせて含有させることができる。

0016

起泡剤は、例えば、アルギン酸類、サポニン類、フラボノイド類、大豆タンパク質類のうちの少なくとも1つであるのが好ましい。これらから選択される起泡剤を用いると、確実に製造時の泡立ちを抑えることができるようになる。
アルギン酸類としては、例えば、アルギン酸アルギン酸ナトリウムアルギン酸カリウムアルギン酸カルシウムアルギン酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどが挙げられるが、これらの中でもアルギン酸プロピレングリコールエステルが好ましい。
サポニン類としては、例えば、大豆サポニン、キラヤサポニン、白インゲンサポニンヒヨコ豆サポニン、アルファルファサポニン、ユッカサポニンなどが挙げられるが、これらの中でも大豆サポニン、キラヤサポニンが好ましい。
フラボノイド類としては、例えば、フラボンイソフラボンフラボノールフラバノンフラバノノール、カテキンオーロンアントシアニジンカルコンジヒドロカルコンなどが挙げられる。フラボノイド類は大豆由来のものであるのが好ましい。
大豆タンパク質類は、大豆から得られたタンパク質であればよく、例えば、酵素処理等によって分解された分解物であってもよい。
また、起泡剤としては、例えば、卵白タンパク質血清アルブミンカゼインタンパク質ホエータンパク質などの起泡性動物性タンパク質や、キサンタンガムプルラングアーガムローカストビーンガムカラギーナンペクチンアラビアガムタマリンド種子多糖類寒天タラガムジェランガムなどの増粘剤を用いることができる。
起泡剤は、以上に説明したものの中から1種または2種以上を任意に選択して用いることができる。

0017

添加工程S1における、調合液に対する起泡剤の添加量は、例えば、0.02〜2.5%(重量(質量)/容量%(w/v%))程度とすることが好ましいが、これに限定されるものではない。調合液に対する起泡剤の添加量がこの範囲にあれば、第1混合工程S2で混合した場合であっても泡立ちを抑えることができ、かつ、後記する第2混合工程S3や店舗などで混合液のアルコール濃度を下げ、アルコール濃度を0.00%を超え10%未満としたときに、泡立ち、泡持ちを良くすることができる。

0018

また、原料としては、例えば、穀類果汁苦味料着色料酸味料、糖類、高甘味度甘味料食物繊維酸化防止剤、水などを挙げることができる。

0019

穀類としては、例えば、麦、エンドウ豆、エンドウ豆からタンパク質画分を抽出して得られたエンドウタンパクトウモロコシ、コメ、ダイズなどを挙げることができる。
ここで、麦は、発させたもの(麦芽)、発芽させていないもの及びこれらのエキスなどを用いることができる。麦はこれらを単独で用いることもできるし、複数併用することもできる。用いることのできる麦の種類としては、例えば、大麦小麦ライ麦燕麦などが挙げられる。
麦芽を用いる場合は、これを適宜の大きさに粉砕等した状態で用いることができる。
発芽させていない麦を用いる場合、麦は、脱穀して用いてもよいし、穀粒をそのままの状態又は適宜の大きさに粉砕等した状態で用いることができる。
麦又は麦芽のエキスとは、麦又は麦芽を水及び/又は有機溶剤等を用いて所定の成分を抽出等し、これを濃縮させたものをいう。
前記したそれぞれの麦は、消費者のニーズに応じ、焙煎して使用することができる。麦の焙煎は麦の焙燥条件を適宜に調節することによって任意に行うことができる。

0020

なお、本実施形態に係る発泡性飲料が麦や麦芽を含む場合は、エキス分が0.4g/100cm3以下であるのが好ましく、0.2g/100cm3以下であるのがより好ましい。ここで、「エキス分」とは、糖分(炭水化物)、タンパク質、アミノ酸苦味質不揮発性有機酸ミネラルポリフェノール色素成分などからなる不揮発性固形分をいう。エキス分は、日本国の国所定分析法に準拠して比重及びアルコール度を測定し、算出した値、すなわち、温度15℃において原容量100立方センチメートル中に含有する不揮発性成分グラム数(g/100cm3)で定めるのが好ましい。発泡性飲料に含まれるエキス分を0.4g/100cm3以下とすれば、麦を原料に含む発泡性飲料中におけるプリン体含有量を低くすることができるため、プリン体の摂取に抵抗のある消費者も飲み易いものとすることができる。

0022

なお、リンゴ類としては、例えば、セイヨウリンゴ(いわゆるリンゴ)、エゾノコリンゴ、カイドウズミ、ハナカイドウ、イヌリンゴ(ヒメリンゴ)、マルバカイドウ、ノカイドウ、ズミ(コリンゴ、コナシ)、オオウラジロノキなどを挙げることができる。

0023

また、ミカン類としては、例えば、グレーフルーツ、オレンジレモンライム、イヨカンウンシュウミカンカボス、キシュウミカンキノット、コウジサンボウカン、シトロンジャバラスダチダイダイ、タチバナ、タンゴールナツミカンハッサク、ハナユズヒュガナツ、ヒラミレモンシークヮーサー)、ブンタン、ポンカン(マンリンオレンジ)、ユズなどを挙げることができる。

0025

着色料としては、例えば、カラメル色素クチナシ色素ベニバナ色素野菜色素合成色素などを用いることができる。
酸味料としては、例えば、クエン酸乳酸リン酸リンゴ酸などを用いることができる。
糖類としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖ショ糖オリゴ糖多糖類などを用いることができる。
高甘味度甘味料としては、例えば、アセスルファムK、スクラロースアスパルテームステビアなどを用いることができる。
食物繊維としては、例えば、難消化性デキストリンポリデキストロースグアーガム分解物、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸、ラミナリンフコイジン、カラギーナンなどを用いることができる。
酸化防止剤としては、例えば、ビタミンCビタミンEなどを用いることができる。
水は、メンブランフィルターなどを用いて製造した水や、炭酸ガスを含有させた炭酸ガス含有水などを用いることができる。
また、必要に応じて前記した以外の果物野菜の搾汁および/またはエキスなどを添加することもできる。以上に述べた全ての原料は一般に市販されているものを用いることができる。

0026

本発明においては、アルコール、起泡剤および原料の添加順序について特に決まりはなく、混合タンクに同時に添加することができるし、調合液のアグリゲーション凝集)などを考慮して適宜の順序に従って添加することができる。原料の添加にあたり、必要に応じて混合することができることは言うまでもない。

0027

(第1混合工程)
第1混合工程S2は、添加工程S1で得た調合液を混合して混合液を得る工程である。調合液の混合は、混合タンクに備えられた攪拌翼気体によるバブリングなどの混合手段によって調合液を混合することにより行うことができる。混合は、調合液が均一になるまで十分行うのが好ましい。ここで、本実施形態においては、添加工程S1において調合液のアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加しているので、起泡剤を添加していないときと同様に激しく混合した場合であっても調合液が泡立つのを抑えることができる。そのため、混合時間を短くすることができるだけでなく、用いる設備や混合タンクを小さくすることができる。また、製造コストの低減化を図ることもできる。

0028

(第2混合工程)
第2混合工程S3は、具体的には、第1混合工程S1で得た混合液に水および/または炭酸ガス含有水を混合してアルコール濃度を調整した濃度調整済み液、具体的には、アルコール濃度を下げた濃度調整済み液を得る工程である。つまり、第1混合工程S2を終えて製造された混合液は、前記したようにアルコール濃度および原料の濃度が飲用時よりも高い状態である。従って、RTD(Ready To Drink)の形態で消費者に提供する場合は、この第2混合工程S3でアルコール濃度および原料の濃度が所定の目標濃度となるように水および/または炭酸ガス含有水を添加し、第1混合工程S2と同様に混合する。なお、この水および/または炭酸ガス含有水には、必要に応じて前記した穀類、果汁、苦味料、着色料、酸味料、糖類、高甘味度甘味料、食物繊維、酸化防止剤などが添加されていてもよい。この第2混合工程S3により、アルコール濃度および原料の濃度を任意の値としたRTDを具現することができる。なお、水および/または炭酸ガス含有水の添加量の目安としては、濃度調整済み液のアルコール濃度が0.00%を超え10%未満となるようにするのが好ましく、例えば、2〜8%などとするのがより好ましい。なお、濃度調整済み液のアルコール濃度はこの範囲に限定されるものではなく、10%以上とすることも可能である。この工程で得られた濃度調整済み液は、アルコール濃度が下がっているので起泡剤の効果が優勢となり、グラスなどの容器に注いだ際に液面上部に泡の層が形成される泡立ち特性と、その形成された泡が一定時間以上保たれる泡持ち特性と、を発現することができる。

0029

この第2混合工程S3において水で濃度調整済み液を得ている場合や、炭酸ガス含有水で濃度調整済み液を得ているが発泡性が十分でない場合は、第2混合工程S3後にカーボネーションを行うとよい。発泡性を持たせた濃度調整済み液(すなわち、本実施形態に係る発泡性飲料)は、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)以上であるのが好ましい。なお、ガス圧の上限は0.5MPa(5.1kg/cm2)程度とするのが好ましい。これよりもガス圧が高くなると炭酸刺激が強くなり過ぎてしまうので好ましくない。

0030

第2混合工程S3を終えて製造された濃度調整済み液(発泡性飲料)は、RTDとして通常行われるように、プレート殺菌などにより殺菌処理を行い(殺菌工程)、さらにクリーンルームにて任意の容器に充填するのが好ましい(充填工程)。なお、殺菌工程は、第2混合工程S3の前、つまり、第1混合工程S1で得た混合液に対して行うこともできる。

0031

容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器ペットボトル容器紙容器パウチ容器等を適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。

0032

以上に説明した本発明に係る発泡性飲料の製造方法によれば、混合タンク内の調合液のアルコール濃度を10%以上としているので、起泡剤および/または原料を添加した発泡性飲料の製造時(混合時)の泡立ちを抑えることができる。そのため、泡が製造設備から吹きこぼれたり、必要な成分の一部が失われたりすることがなくなり、製品の品質を均一に保つことができる。また、混合時の攪拌操作を弱くして長時間かけて均一化したり、起泡分の空寸確保のため混合タンクの容量を大きくしたり、発生する泡の量を考慮して原料等の添加量を調整したりする必要がなくなり、発泡性飲料を容易かつ安価に製造することができる。

0033

次に、本発明に係る発泡性飲料、発泡性飲料用高濃度液の製造方法、発泡性飲料用高濃度液および起泡抑制方法の一実施形態について説明する。なお、これらの実施形態の説明にあたって、前記した発泡性飲料の製造方法と同じ構成要素についてはその説明を省略する。

0034

〔発泡性飲料〕
本実施形態に係る発泡性飲料は、前記した発泡性飲料の製造方法によって製造されたものである。つまり、本実施形態に係る発泡性飲料は、混合タンク内の調合液のアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加するとともに、起泡剤および/または原料を添加し、混合されているので、製造時の泡立ちが抑えられている。そして、第2混合工程3を終えて得られた本実施形態に係る発泡性飲料は、水および/または炭酸ガス含有水が混合されてアルコール濃度が下がっているので、起泡剤の効果が優勢となり、グラスなどの容器に注いだ際に液面上部に泡の層が形成される泡立ち特性と、その形成された泡が一定時間以上保たれる泡持ち特性と、を発現することができる。

0035

〔発泡性飲料用高濃度液の製造方法〕
図2に示すように、本発明に係る発泡性飲料用高濃度液の製造方法は、添加工程S11と、混合工程S12と、を含んでおり、これらの工程についてはこの順序で行う。
なお、本発明に係る発泡性飲料用高濃度液の製造方法の添加工程S11および混合工程S12は、前述した本発明に係る発泡性飲料の製造方法の添加工程S1および第1混合工程S2とそれぞれ同一である。
すなわち、本発明に係る発泡性飲料用高濃度液の製造方法は、混合工程S12(発泡性飲料の製造方法の第1混合工程S2)を終えて得られたアルコール濃度が10%以上であり、かつ原料の濃度の高い混合液を製品として製造するものである。
本製造方法で得られた発泡性飲料用高濃度液は、プレート殺菌などにより殺菌処理を行い(殺菌工程)、さらにクリーンルームにて任意の容器に充填するのが好ましい(充填工程)。

0036

〔発泡性飲料用高濃度液〕
本実施形態に係る発泡性飲料用高濃度液は、前記した発泡性飲料用高濃度液の製造方法によって製造されたものである。この発泡性飲料用高濃度液は、高濃度の状態で、例えば、居酒屋やレストランなどの飲食店、または小売店される。発泡性飲料用高濃度液の状態で飲食店や小売店に提供すると、予め希釈してある状態のものを運搬する場合と比較して容量を減らすことができるため運搬等が容易となり、また、店内での保管スペースを節約することができる。
本実施形態に係る発泡性飲料用高濃度液のアルコール濃度は10%以上であるため泡立ちが抑えられているが、飲食店でスタッフまたは消費者が炭酸ガス含有水を用いて希釈したり、小売店で購入した消費者が飲用時に炭酸ガス含有水を用いて希釈したりすることにより、アルコール濃度を10%未満とすると起泡剤の効果が優勢となり、泡が立つようになるという特徴的な効果を奏することができる。

0037

〔起泡抑制方法〕
本実施形態に係る起泡抑制方法は、混合タンク内の調合液のアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加するとともに、起泡剤および/または原料を添加して混合するというものである。
この起泡抑制方法によれば、混合タンク内の調合液のアルコール濃度が10%以上となるようにアルコールを添加しているので、起泡剤および/または原料による泡立ちを抑制することができる。従って、泡が製造設備から吹きこぼれたり、必要な成分の一部が失われたりするのを防止することができる。その結果、本実施形態に係る起泡抑制方法は、製品の品質を均一に保つことができる。また、本実施形態に係る起泡抑制方法は、起泡剤および/または原料を添加した発泡性飲料を製造する際に適用すると、当該発泡性飲料を製造するにあたって、従来行われていたように、混合時の攪拌操作を弱くして長時間かけて均一化したり、混合タンクの容量を大きくしたり、発生する泡の量を考慮して原料等の添加量を調整したりする必要がなくなる。よって、本実施形態に係る起泡抑制方法によれば、低コスト化を図ることが可能となる。

0038

次に、実施例により本発明に係る発泡性飲料の製造方法、発泡性飲料、発泡性飲料用高濃度液の製造方法、発泡性飲料用高濃度液および起泡抑制方法について具体的に説明する。

0039

〔実施例1〕
起泡剤としてアルギン酸類であるアルギン酸プロピレングリコールエステル(株式会社キミカ製キミロイド)を用意し、アルコールとして試薬用エタノール純度99.5%)を用意した。
はじめに、用意した起泡剤を50℃の湯に溶解して起泡剤液を調製した。
また、アルコールと蒸留水を用い、表1および表2のNo.1〜12に示すアルコール濃度となるアルコール溶液を100mL調製し、これにNo.1〜12に示す濃度となるように前記した起泡剤液を添加して、No.1〜12に係る調合液のサンプルを調製した。
調製した各調合液のサンプルをマグネチックスターラー(ADVANTEC製SRS266PA)にて、20℃、10分という条件で攪拌した。なお、攪拌子はすべて同じサイズのものを用いた。
攪拌終了後、10分経過したときの泡の高さ(mm)を測定した。その結果をNo.1〜12に係る調合液のサンプルの組成とともに表1および表2に示す。

0040

0041

0042

表1および表2に示すように、No.3〜6、8〜12に係る調合液のサンプルは、アルコール濃度が10%以上であったので、起泡剤が添加されていたにも関わらず、泡の高さを8mm以下に抑えることができた(実施例)。特に、No.4〜6、8〜12に係る調合液のサンプルは、アルコール濃度が15%以上であったので、起泡剤が添加されていたにも関わらず、泡の高さを1mm以下に抑えることができた。さらに特すべきは、No.5、6に係る調合液のサンプルは、アルコール濃度が20%以上であったので、泡の高さが0mmとなった。また、No.8〜12に係る調合液のサンプルから明らかなように、アルコール濃度が15%以上になると、起泡剤の添加量に関わりなく泡の高さを1mmに抑えることができた。また、No.3〜6、8〜12に係る調合液のサンプルに炭酸ガス含有水を混合し、アルコール濃度が10%未満となるように調整して濃度調整済み液(発泡性飲料)を製造したところ、炭酸ガスによって当該濃度調整済み液を泡立たせることができた。

0043

これに対し、No.1、2に係る調合液のサンプルは、アルコール濃度が10%未満であったので、泡の高さが高くなり、泡立ちを抑えることができなかった(比較例)。なお、No.7に係る調合液のサンプルは、起泡剤を含まない対照区である(比較例)。No.7に係る調合液のサンプルは、起泡剤を含んでいないので、泡の高さが低く、1mmであった。

0044

〔実施例2〕
次に、起泡の核となる物質を添加したときの挙動を確認した。起泡の核となる物質としては、原料として添加することのできるエンドウタンパク(オルガノフードテック株式会社製)を用いた。起泡剤(起泡剤液)およびアルコールは〔実施例1〕と同じものを用いた。
はじめに、アルコールと蒸留水を用い、表3に示すアルコール濃度のアルコール溶液を調製した。
当該アルコール溶液100mLに対し、起泡剤の濃度が2%となるように起泡剤液を添加し、エンドウタンパクを1000ppm添加したサンプル(No.13、14、15に係る調合液のサンプル)と、エンドウタンパクを添加しないサンプル(No.16に係る調合液のサンプル)と、を調製した。
調製した各調合液のサンプルを〔実施例1〕と同様の条件で攪拌し、攪拌終了後、10分経過したときの泡の高さ(mm)を測定した。その結果をNo.13〜16に係る調合液のサンプルの組成とともに表3に示す。なお、No.16に係る調合液のサンプルは、前記したNo.4に係る調合液のサンプルと同一の条件である。

0045

0046

表3に示すように、No.13に係る調合液のサンプルは、1000ppmという高濃度でエンドウタンパクを添加していたにも関わらず、エンドウタンパクを添加していないNo.16に係る調合液のサンプルと同様、泡の高さを1mmとすることができた。すなわち、起泡の核となる物質を添加した場合であっても、アルコール濃度を15%とすることで泡立ちを抑えることができた。
また、No.14に係る調合液のサンプルは、アルコール濃度を10%としていたので、アルコール濃度が0%であるNo.15に係る調合液のサンプルと比較すると、泡立ちを半分以下に抑えることができた。
No.13、14に係る調合液のサンプルに炭酸ガス含有水を混合し、アルコール濃度が10%未満となるように調整して濃度調整済み液(発泡性飲料)を製造したところ、炭酸ガスによって当該濃度調整済み液を泡立たせることができた。

0047

〔実施例3〕
次に、起泡剤の種類を変えた場合の挙動を確認した。起泡剤は、サポニン類であるソイヘルス2SA(不二製油株式会社)、大豆タンパク質類であるハイニュートDC6(不二製油株式会社)、サポニン類であるキラヤサポニン(丸善製薬株式会社)、フラボノイド類であるソヤフラボンRS(不二製油株式会社)を用いた。アルコールは〔実施例1〕と同様のものを用いた。
はじめに、アルコールと蒸留水を用い、アルコール濃度が0%である水溶液と、アルコール濃度が10%または15%であるアルコール溶液と、を調製した。
調製した水溶液またはアルコール溶液100mLに対し、それぞれ前記した起泡剤の濃度が1%となるように添加し、表4および表5のNo.17〜25に係る調合液のサンプルを調製した。
調製した各サンプルを〔実施例1〕と同様の条件で攪拌し、攪拌終了後、10分経過したときの泡の高さ(mm)を測定した。その結果をNo.17〜25に係る調合液のサンプルの組成とともに表4および表5に示す。

0048

0049

0050

表4および表5に示すように、アルコール濃度が10%以上であるNo.18、20、22、24、25に係る調合液のサンプルは、アルコール濃度が0%であるNo.17、19、21、23に係る調合液のサンプルに比して、泡の高さが低くなっており、泡立ちを抑えることができた。すなわち、No.18、20、22、24、25に係る調合液のサンプルは実施例であることが確認された。また、No.18、20、22、24、25に係る調合液のサンプルに炭酸ガス含有水を混合し、アルコール濃度が10%未満となるように調整して濃度調整済み液(発泡性飲料)を製造したところ、炭酸ガスによって当該濃度調整済み液を泡立たせることができた。
一方、No.17、19、21、23に係る調合液のサンプルはアルコール濃度が0%であったので、泡立ちを抑制することができなかった。

実施例

0051

以上に説明したように、本発明の要件を満たすことにより、起泡剤を含む場合であっても製造時に(特に、調合液の混合時に)泡立ちを抑えることのできる発泡性飲料の製造方法、発泡性飲料、発泡性飲料用高濃度液の製造方法、発泡性飲料用高濃度液および起泡抑制方法を提供できることが確認できた。

0052

S1 添加工程
S2 第1混合工程
S3 第2混合工程
S11 添加工程
S12 混合工程

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