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図面 (6)

課題

癌治療における化学療法において、特定の細胞周期拘束による疾患または状態を治療する方法の提供。

解決手段

治療学的に有効な量のT型カルシウムチャネル阻害剤投与し、細胞周期のS期、G2期およびM期を経る真核細胞の進行を効果的に遅くするまたは停止して、G1期にある真核細胞の部分の割合を増大する工程と、ある期間に亘りT型カルシウムチャネル阻害剤の投与を停止する工程と、および少なくとも1つの化学療法剤の適用、放射線の適用およびその組み合わせから選択された適用を実施し、T型カルシウムチャネル阻害剤の投与を停止した後に細胞周期のG1期を過ぎて進行する真核細胞の部分を殺す工程とを含む癌性腫瘍又は前癌状態腫瘍治療方法

概要

背景

概要

癌治療における化学療法において、特定の細胞周期拘束による疾患または状態を治療する方法の提供。治療学的に有効な量のT型カルシウムチャネル阻害剤投与し、細胞周期のS期、G2期およびM期を経る真核細胞の進行を効果的に遅くするまたは停止して、G1期にある真核細胞の部分の割合を増大する工程と、ある期間に亘りT型カルシウムチャネル阻害剤の投与を停止する工程と、および少なくとも1つの化学療法剤の適用、放射線の適用およびその組み合わせから選択された適用を実施し、T型カルシウムチャネル阻害剤の投与を停止した後に細胞周期のG1期を過ぎて進行する真核細胞の部分を殺す工程とを含む癌性腫瘍又は前癌状態腫瘍治療方法

目的

化学療法薬の有効性を改善できるように、臨床的に関連する細胞の画分について、G1/S細胞周期チェックポイントで細胞周期を拘束するための治療法が望まれている

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請求項1

哺乳動物における疾患または状態を治療するための方法であって、(a)治療学的に有効な量のT型カルシウムチャネル阻害剤投与し、細胞周期のS期、G2期およびM期を経る真核細胞の進行を効果的に遅くまたは停止し、G1期にある真核細胞の部分を増大する工程と;(b)ある期間に亘り当該T型カルシウムチャネル阻害剤の投与を停止する工程と;および(c)少なくとも1つの化学療法剤の適用、放射線の適用およびその組み合わせからなる群より選択される適用を実施し、当該T型カルシウムチャネル阻害剤の投与を停止した後で細胞周期のG1期を通過して進行した真核細胞の部分を殺す工程とを含む方法。

請求項2

請求項1に記載の方法であって、更に(d)治療学的に有効な量のT型カルシウムチャネル阻害剤を投与し、少なくとも1つの化学療法剤の適用、放射線の適用およびその組み合わせからなる群より選択される適用を行った後に、G1期およびS期の間のチェックポイントを通過した真核細胞の進行を効果的に遅くまたは停止する工程を更に含む、方法。

請求項3

請求項1に記載の方法であって、当該疾患または状態が、癌および前癌状態からなる群より選択される方法。

請求項4

請求項3に記載の方法であって、当該疾患または状態が腫瘍である方法。

請求項5

請求項4に記載の方法であって、当該腫瘍が癌性腫瘍または前癌状態の腫瘍である方法。

請求項6

請求項1に記載の方法であって、当該哺乳動物がヒトである方法。

請求項7

請求項1に記載の方法であって、当該T型カルシウムチャネル阻害剤がミベフラジルエフォニジピンエトスクサミド、スチニブTTL−1177およびニッケルを含む方法。

請求項8

請求項1に記載の方法であって、当該真核細胞の約5%〜約25%が、G1期とS期の間の細胞周期チェックポイントで進行が停止している方法。

請求項9

請求項1に記載の方法であって、更に、工程(a)〜(c)を1または1以上の回数で繰り返すことにより長期処理のための方法を含む方法。

請求項10

請求項9に記載の方法であって、当該疾患または状態が腫瘍である方法。

請求項11

請求項10に記載の方法であって、当該腫瘍が癌性腫瘍または前癌状態の腫瘍である方法。

請求項12

請求項11に記載の方法であって、細胞毒素単独で処理された腫瘍と比較して、30日間を通して、当該癌性腫瘍のサイズが約55%分縮小される方法。

請求項13

請求項1に記載の方法であって、当該ある期間が約0時間〜約336時間である方法。

請求項14

請求項9に記載の方法であって、当該ある期間が約0時間〜約336時間である方法。

請求項15

請求項1に記載の方法であって、当該疾患または状態が、グリア芽細胞腫黒色腫膵臓癌乳癌および結腸癌からなる群より選択される方法。

請求項16

請求項15に記載の方法であって、当該疾患または状態が腫瘍である方法。

請求項17

請求項16に記載の方法であって、当該腫瘍が癌性腫瘍または前癌状態の腫瘍である方法。

請求項18

請求項1に記載の方法であって、当該治療学的な適用が癌化学療法剤である方法。

請求項19

請求項18に記載の方法であって、当該癌化学療法剤が細胞毒素である方法。

請求項20

請求項19に記載の方法であって、当該細胞毒素がアルキル化剤を含む方法。

請求項21

請求項19に記載の方法であって、当該癌化学療法剤が代謝拮抗物質および抗有糸分裂薬からなる群より選択される方法。

請求項22

発明の背景

0001

従来の癌治療は、およそ病気に効くものではなく、深刻な有害な副作用を有する可能性がある。一つには、これは、殆どの化学療法剤の作用の細胞周期に特異的な機序由来するものであり、それは細胞周期のあらゆる期を示す細胞の部分に対する効果を弱くする。

0002

細胞周期は、分裂および複製を引き起こす細胞において生じる一連事象である。真核細胞では、その周期は、2つの期、即ち、中間期有糸分裂とに分けられる。細胞周期のこれらの2つの期を経る移行は、進行または増殖として知られる。中間期の間に、細胞は成長し、有糸分裂のために必要な栄養物蓄積し、且つそのDNAを複製する。有糸分裂の間に、細胞は、それ自身を2つの異なる娘細胞に分裂する。中間期は、3つの異なる期、即ち、Gap1(G1)期、S期およびGap2(G2)期を含み、一方で有糸分裂は、2つの過程を含む。G1期は、細胞のサイズの増大、細胞の生合成活性の増大および後続工程におけるDNA複製のために必要な酵素の合成を含む。S期は、DNA合成の開始と全染色体の複製とを含む。G2期は、細胞が有糸分裂に入るまで続き、有糸分裂のための微小管の生成を含むタンパク質合成を含む。有糸分裂は、細胞の染色体が2つの娘細胞の間で分配される過程と、起源細胞の細胞質が分配されて2つの異なる娘細胞を形成する細胞質分裂の過程とを含む。細胞周期はまた、一般的にG0と称される休止期を含む。種々の期の間の境界、例えば、G1期とS期との間の境界は、細胞周期チェックポイントと称される。

0003

細胞周期の進行は、特定の細胞が、次の期に進行する前に、ある点、細胞チェックインドで停止できるように阻害され得る。細胞周期チェックポイントは、細胞周期の異なる期の間に位置し、2つのチェックポイントがG1期とS期の間の境界面(G1/S)とG2期およびM期の間の境界面にある。細胞周期阻害剤は、細胞の進行が次の期に通過するのを止めることができ、例えば、細胞がG1/S細胞周期チェックポイントで阻害されると、その阻害剤が排除されるまで、細胞はG1期に留まることを強いられる。

0004

個体における何れの特定の癌細胞個体群または腫瘍においても、細胞周期の長さは変化する。この可変性は、G0から起算したG1において費やす期間が異なるためであり、その一方で、S期の始まりから、M期の終わりまでの時間の長さは比較的に一定である。

0005

従来の化学療法は、細胞周期のS期またはM期における事象を中断するのみであり、細胞周期の他の期にある細胞は、比較的に無傷のままにされる。例えば、アルキル化剤は、S期において作用し、一方で、微小管を安定化するおよび崩壊する作用物はM期において作用する。残念なことに、特定の細胞が特定の時期に細胞周期のS期またはM期にあるものではない。これを補うために、化学療法剤は、細胞周期の特定の期にある細胞に到達する機会を増やすために、長い期間に亘って繰り返し投与される必要がある。この繰り返し投与は、有害な作用物のより多くの投与量と対象における毒性の増大に繋がる。

0006

化学療法薬の有効性を改善できるように、臨床的に関連する細胞の画分について、G1/S細胞周期チェックポイントで細胞周期を拘束するための治療法が望まれている。

0007

本発明は、哺乳動物の疾患または状態を治療するための方法であって、治療学的に有効な量のT型カルシウムチャネル阻害剤を投与し、細胞周期のS期、G2期およびM期を経る真核細胞の進行を効果的に遅くまたは停止し、G1期にある真核細胞の部分の割合を増大する工程と、ある期間に亘り当該T型カルシウムチャネル阻害剤の投与を停止する工程と、および少なくとも1つの化学療法剤の適用、放射線の適用およびその組み合わせからなる群より選択される適用を実施し、当該T型カルシウムチャネル阻害剤の投与の停止の後に、細胞周期のG期を過ぎて進行する真核細胞の部分を殺す工程と、を含む方法を提供する。

図面の簡単な説明

0008

図1は、細胞周期を示す略図である。外側の輪は、中間期(I)および有糸分裂期(M)を含み、他の期との関連で有糸分裂の期間が誇張されている。内側の輪は、Gap1期(G1)、Gap2期(G2)および合成期を含む。Gap0(G0)または休止期は示していない。
図2は、カルシウム流入を阻害する幾つかの化学物質能力を、同じ化学物質の細胞増殖を阻害する能力と比較して示すグラスである。
図3は、細胞周期と細胞周期の工程において幾つかのカルシウムチャネル遮断剤が有する影響を示す略図である。
図4は、組み合わせ療法の間に測定されたデータを示すグラフである。
図5は、組み合わせ療法の間に測定されたデータを示すグラフである。

定義

0009

本発明の説明および特許請求の範囲において、次の用語は以下に説明される定義に従って使用されるであろう。

0010

ここにおいて使用されるとき、用語「治療」は、特定の疾病、疾患、障害または状態に関連する症状を予防、治癒、改善、軽減、抑制または軽減緩和/軽減予防するために治療を施すこと、および/または症状を予防または排除することを含む。例えば、癌の治療は、腫瘍の抑制または完全な成長の排除、腫瘍細胞の数の減少、腫瘍サイズ縮小末梢器官組織への腫瘍細胞浸潤の抑制、転移の抑制、並びに疾病に関連する1または1以上の症状のある程度の緩和を含む。癌の治療はまた、腫瘍細胞の病変を直接に減少する治療作用物の投与、または他の治療作用物、例えば、放射線および/または化学療法による治療に対する腫瘍細胞の感受性を高める治療作用物の投与を含む。ここにおいて使用されるとき、用語「治療」は、特定の疾病若しくは状態の予防、または特定の疾病若しくは状態に関連する症状の緩和、および/または症状の抑制若しくは排除を含む。

0011

ここにおいて使用されるとき、用語「薬学的に許容さえる担体媒体または希釈剤」は、何れかの標準的な薬学的担体、例えば、リン酸緩衝生理食塩水、水、乳剤、例えば、水中油水乳剤若しくは油中水乳剤、および各種の湿潤剤を含む。当該用語はまた、米国連政府監督官庁により認可された何れかの医薬品またはヒトを含む動物において使用するための米国薬局方に記載された何れかの医薬品を含む。

0012

用語「治療学的に有効な量」は、本発明の化合物が特定の疾患または状態を改善、弱力化、軽減または排除する量、または特定の疾患または状態の発現を予防または遅延する量を意味する。

0013

「哺乳動物」により、全ての哺乳動物を指すことを意味し、例えば、ヒトおよびサルなどの霊長類などを含む。ここに含まれるその他の哺乳動物の例は、ウサギイヌネコウシヤギヒツジマウスラットおよびウマである。好ましくは、哺乳動物は、女性または男性のヒトである。

0014

語句前癌状態(pre-cancerous condition)」は、仮に治療されなければ、悪性になりそうであるが、悪性ではない成長をいう。「前癌状態」はまた、「前悪性状態」としても当業者に知られている。

0015

「T型カルシウムチャネル遮断薬」が「T型カルシウムチャネル阻害剤」としても知られることは当業者に理解されている。

0016

ここで使用されるとき、用語「細胞周期阻害剤」は、細胞周期の1つの段階にある単数の細胞または複数の細胞が、進行によって細胞周期の次の段階に進行することを遅くまたは停止する能力のある化合物をいう。

0017

ここにおいて使用されるとき、用語「細胞毒素」は、その化合物の影響を受ける細胞に対してネクローシスまたはアポトーシスを引き起こすことができる化合物をいう。

発明の詳細な説明

0018

細胞周期の長さの変動は、主にG1期に留まる時間により決定される。このため、個体群中の何れの特定の細胞も、細胞が細胞周期のS期に入る前には、ある期間に亘りG1に属するものである。細胞周期チェックポイントを越えて連続する細胞周期を停止するためには、T型カルシウムチャネル阻害を含む細胞周期阻害剤が投与されてもよい。

0019

先ず、細胞周期阻害剤が哺乳動物に対して細胞周期のS期、G2期およびM期を経る真核細胞の進行を効果的に遅くまたは停止するために治療学的に有効な量で投与されると、それにより、G1期とS期との間の細胞周期チェックポイント(G1/S)での真核細胞の部分の割合が増加する。哺乳動物はヒトであってもよい。この方法は、哺乳動物における癌および前癌状態、並びに癌性および前癌性の腫瘍を治療するために使用されてよい。

0020

細胞周期阻害剤によって、個体群における非同期的進行型または増殖型の癌細胞がS期に進行するための能力が停止されるために、細胞周期阻害の投与は、それらが細胞周期の中を進行したときに、それらをG1/Sに蓄積させる。細胞が細胞周期チェックポイントを通過してG期からS期に移行するためには、進行に必要な生化学的なカスケード誘引するために、細胞は細胞内カルシウムの流入を必要とする。細胞外培地からのカルシウムの除去は、各細胞の細胞周期移行を阻害する。この阻害は、T型カルシウムチャネル阻害剤の投与を介して達成できる。適切なT型カルシウムチャネル阻害剤は、とりわけ、ミベフラジル(mibefradil)、エフォニジピン(efonidipine)、エトスクサミド(ethosuxamide)、スチニブ(sutinib)、TTL-1177(商標化合物、以下の参考文献に記載される;Gray, L.S., Perez-Reyes, E., Gomora, J.C., Haverstick, D.M., Shattock, M., McLatchie, L., Harper, J., Brooks, G., Heady, T., and MacDonald, T.L. (2004) Cell Calcium 36, 489-497)およびニッケルを含む。従って、各細胞は、それが細胞外カルシウムの存在中にある限りG1期を持続するが、カルシウムなしでG1/Sが達成されるときに、特定の場所に固定されるようになり、それによりG1/Sで細胞は同期化される。細胞へのカルシウム流入は、細胞周期を経る進行および移行のためには必須である。このことは更に以下の例1において記載される。

0021

細胞周期阻害剤の投与は、G1/Sでの細胞の割合を増大する。この投与の後で、少なくとも1つの化学療法剤の適用、放射線の適用またはその両方の適用が実施され、これらの適用は、細胞周期のS期にある細胞を殺すことを目的としている。化学療法剤は、癌化学療法薬、細胞毒素またはその組み合わせであってよい。細胞毒素はアルキル化剤であってよい。癌化学療法薬は、代謝拮抗物質または抗有糸分裂薬であってよく、および以下の例から選択されてもよい;テモゾラミド(temozolamide)(Temo)、5−フルオロウラシル、6−メカプトプリン(6-mecaptopurine)、ブレオマイシンカルボプラチンシスプラチンダカルバジンドキソルビシンエピルビシンエトポシドヒドロキシウレアイホスファミドイリノテカントポテカンメトトレキサート(metotrexate)、ミトキサントロンオキサリプラチン(oxaliplatin)、パクリタキセル、ドオセタキソール(doocetaxol)、ビンブラスチンビンクリスチンビノレルビン(vinorelbine)、ビンデシンマイトマイシンCおよびその組み合わせ。少なくとも1つの化学療法剤の適用は、放射線の適用前、適用後または適用中に投与されてもよい。放射線の適用は、少なくとも1つの化学療法剤の適用前、適用後または適用中に実施されてもよい。細胞周期阻害剤の最初の投与と細胞毒素との間の期間が、細胞周期のG1/Sでの細胞の蓄積を可能にする。この方法は、S期またはM期にある細胞の割合を増大し、それにより少なくとも1の化学療法剤の適用、放射線の適用またはその両方の適用の有効性を増大し、続いて、所定量の真核細胞を殺すために必要とされる毒素負荷を低減する。

0022

細胞周期阻害剤は、標的細胞または腫瘍の再成長に対して、少なくとも1つの化学療法剤の適用、放射線の適用またはその両方の適用の後に、二度、投与されてもよく、それにより必要に応じた適用の更なる適用が提供される。この細胞周期阻害剤の第2の投与が、G1/Sでの細胞の個体群の部分を再同期化するであろう。

0023

細胞周期阻害剤は、非経口静脈内、筋肉内、腹腔内、髄腔内、坐薬経皮的、局所または経口を含む幾つかの経路を介して投与できる。細胞周期阻害剤の経口投与が最も好ましい。経口投与は、投与量単位、典型的には、薬学的に許容される担体と共に錠剤またはカプセルとして投与されてよい。

0024

T型カルシウムチャネル阻害剤は、多くの生命維持に必要な細胞のプロセスにとって重要な細胞への細胞外カルシウムの流入を制限する。これらのプロセスに必要なカルシウムは、カルシウムチャネルを経る流入を介して細胞外環境に由来する。カルシウムチャネルは、配列解析生物物理学的特徴および薬理学的感受性に基づいて幾つかのファミリーに分けられる。これらのカルシウムチャネルは、血圧心調律および細胞増殖の調節に関わっている。また、研究により、T型カルシウムチャネルが加齢性黄斑変性症において重要な役割を果たす可能性が示唆されている。少なくとも1つの薬理作用のある物質、ミベフラジルは、Tチャネル機能の阻害のために、臨床的に有効であることが証明されている。カルシウム流入の阻害は、高血圧心不整脈および臨床的に有害な細胞増殖の治療のために有用である。

0025

T型カルシウムチャネルは、細胞、細胞株および特に癌細胞株において存在する。特に、T型カルシウムチャネルのCav3.2アイソフォームは、以下の先行文献で論じられているように、日本人女性において、隣接する正常な乳房組織に比較し、乳癌組織において異常に発現されていることが示されている(Asaga, S., Ueda, M., Jinno, H., Kikuchi, K., Itano, O., Ikeda, T., and Kitajima, M. (2006) Anticancer Res 26, 35-42)。

0026

細胞周期阻害剤は、G1/Sを含む細胞周期チェックポイントで真核細胞の進行を効果的に遅くまたは停止するものであり、これは更に以下の例2において説明される通りである。更に、細胞周期阻害剤の投与は、以下の例3において説明される通り、疾患または状態の成長または増殖を効果的に遅くする。

0027

細胞周期阻害剤の投与の後に、細胞周期阻害剤を加えない期間がある。この期間は、約0時間から約336時間に及んでよい。この期間は、G1/Sに蓄積された細胞が細胞周期のS期に入ることを可能にする。細胞周期阻害剤の投与のために、細胞の約5%から約25%がG1/Sに蓄積されるであろう。多くの割合の細胞が各適用により影響を受けることから、S期における細胞の数の増加は、少なくとも1つの化学療法剤の適用、放射線の適用またはその両方の適用をより効果的にする。「影響を受ける」は、殺されることまたは取り除かれることを意味する。

0028

細胞周期阻害剤が添加されない期間の後に、少なくとも1つの化学療法剤の適用、放射線の適用またはその両方の適用が実施されて、Sにおける細胞の部分が殺される。「殺される」は、細胞がアポトーシスまたはネクローシスになることを意味する。特定の少なくとも1の化学療法剤、放射線の適用またはその両方の適用は、当業者の臨床経験により決定され、異なる疾患は異なる適用および異なる作用物により治療される。例えば典型的には、以下の疾患の治療のために以下の化学療法剤の適用が使用されてよい。グリア芽細胞種の治療において、細胞毒素テモゾラミドが使用されてよい。黒色腫の治療において、細胞簿毒素メルファランまたはテモゾラミドが使用されてよい。膵臓癌の治療において、細胞毒素ゲムシタビン(gemcitabine)が使用されてよい。乳癌の治療において、細胞毒素ゲムシタビンが使用されてよい。結腸癌の治療において、細胞毒素イリノテカンまたは5−フルオロウラシルが使用されてよい。

0029

この組み合わせ療法、即ち、細胞周期阻害剤の投与とそれに続く少なくとも1つの化学療法剤の適用、放射線の適用またはその両方の適用は、疾患または状態の進行、増殖または成長を緩和するために使用でき、これは以下の例4および5においてより十分に説明される通りである。この組み合わせ療法の使用において、単独で使用された場合の同じ化学療法剤または放射線適用と比較して、少なくとも1つの化学療法剤の適用、放射線の適用またはその両方の適用がより効果的である。

0030

例1
カルシウム流入阻害と進行または増殖との間の対応を測定するために、以下の図2に示されるように、カルシウム流入を阻害するための幾つかの化学物質の能力を、増殖を阻害する同じ物質の能力に対してプロットした。これらの作用物は、バージニア大学で合成された商標を有する化学物質であった。0.98の傾きで0.92のR2値を有する最小二乗相関線が得られた。慣習的に、相関は因果関係を推測するためには使用できないが、この場合においては、カルシウム流入の遮断が対応するように増殖を阻害するように、増殖に先駆けてカルシウム流入が必要であるために、ベイズアプローチ正当化される。極めて1に近い傾きを有する回帰線は、変数において基本的に全ての変動が、その他における変動により計算されることを意味し、これは、これらの作用物の増殖における作用は、カルシウム流入の阻害以外にはないことを意味する。

0031

例2
細胞周期の分析が、フローサイトメトリーおよびBUdR染色を使用して行われた。図3において、「Con」は未処理のコントロール細胞を示す。全ての他の細胞培養物を、微小管重合を阻害し、M期の間に細胞周期を阻害するノコダゾール(nocodazole)で処理した。フローサイトメトリーにより測定されたように、A10細胞のノコダゾール単独での処理は、M期を経る細胞周期の移行を阻害した。A10細胞が、主としてG0とG1との間の細胞周期チェックポイントに属することから(図3の「Con」を参照されたい)、薬理作用のある物質がその期から外への移行を阻害する可能性の評価は、他の細胞周期チェックポイントでの障害を測定すること程には直接的ではない。そのために、ニコダゾールを添加する前に、細胞培養物を24時間に亘り、T型カルシウムチャネル遮断薬ミベフラジル(mib)、ニッケル(Ni)またはTTL−1177(譲受人Tau Therapeuticsにより所有される商標化合物)で処理した。T型チャネル遮断剤による影響がないときには、細胞は、それ単独で処理された細胞で生じたように、ニコダゾールによって、細胞はG2とMの間の細胞周期チェックポイントで固定される。代わりにT型カルシウムチャネル遮断剤での処理は、G0とG1の間の細胞周期チェックポイントで細胞を停止し、G2とMとの間の細胞周期チェックポイントでの蓄積を妨げたが、それは別の方法ではニコダゾールに由来しているだろう。これは、T型カルシウムチャネル遮断薬がG1/Sで細胞の周期を拘束することを示す。

0032

例3
患者から切除された膵臓癌をヌードマウス脇腹に直ちに移植し、連続するインビボ継代により維持した。移植された腫瘍は、約100mm3の体積で移植し、処理の開始前に200から300mm3に成長させた。PANC219を有するマウスを未処理で維持するか、または65mg/kg、p.o.、b.i.d.(各n=10)のミベフラジルで処理した。腫瘍成長は、処理の開始時に測定されたサイズに対して正規化した。これらの結果を図4に示す。図4において矢印により表示した通り、処理群のマウス1例が9日目(D9)で死亡した。慣習的な化学療法剤とは異なり、T型カルシウムチャネル阻害剤での処理は腫瘍退行を引き起こさなかった。その代り、処理は、G1/Sで腫瘍細胞を拘束することにより腫瘍の成長を制御した。

0033

例4
D54細胞株を用いるマウス異種移植片モデルにおけるヒトグリア芽細胞種に対する組み合わせ療法の試験を行った。約100mm3の体積を定着されたD54腫瘍の皮下移植片を有するマウスが、7日間に亘る40mg/kg、p.o.、q.i.d.でのミベフラジルで処理されるか、または未処理のままで維持された。7日目において、全ての動物に対して、5日間を通してLD10の25%の用量でS期細胞毒素テモゾラミドを与えた。処理のない2日間に続き、本来ミベフラジルで処理されたマウス群において、35mg/kg、p.o.、q.i.d.の用量でのミベフラジル処理を再開始した。テモゾラミドとミベフラジル併用群のマウスでは、平均腫瘍体積は102mm3であったのに対して、20日目において、テモゾラミド単独群のマウスの平均腫瘍体積は173mm3であった(p=0.0485;n=10/群;スチューデントプール・両側t検定)。前7例の腫瘍体積計測結果間のプール・両側スチューデントt検定からp=0.0329が得られた。どちらの群においても腫瘍サイズにより安楽死させられた動物はなかった。未処理のコントロール群における平均体積は、1214mm3であり、3例の動物が腫瘍サイズのために安楽死させられた。

0034

例5
D54株を用いたマウス異種移植片モデルにおけるヒトグリア芽細胞種に対する組み合わせ療法の更なる試験を行った。定着されたD54腫瘍の皮下移植片を有するマウスが、7日間に亘る40mg/kg、p.o.、q.i.d.でのミベフラジルにより処理されるか、または未処理のまま維持された。7日目において、すべての動物が、5日間を通してLD10の25%の用量でS期細胞毒素テモゾラミドを投与された。処理のない2日間に続き、本来ミベフラジルで処理されたマウス群において、35mg/kg、p.o.、q.i.d.の用量でのミベフラジルの処理を再開始した。ミベフラジル処理の5日間に続いて、テモゾラミドをLD10の10%の用量で5日間に亘り再度投与したが、この用量は細胞毒素が、最初の期間の細胞毒素処理の後で20例のマウスのうちの6例において腫瘍サイズを測定するには小さ過ぎるものにしたためである。結果を以下の図5に示す。テモゾラミド単独で処理されたマウスは、平均体積が156±65mm3の腫瘍を有したが、それに対してミベフラジルとテモゾラミドの併用で処理された動物については体積が70±19mm3であった。体積の差は、組み合わせ療法で処理されたマウスが、30日間を超えて細胞毒素単独で処理されたマウスに比べて約55%小さい腫瘍を有することを示す。35日目に関して、組み合わせ療法群における全マウスが触診できない癌を有していた。30日目と35日目での両側t検定についてp<0.0001。ノンパラメトリックウィルコクソン符号付き順位検定は、35日目で0.00010の同じp値を与えた。一部においては、これは組み合わせ群における腫瘍の全ては、受け入れ難いサイズに退行する事実を反映する。

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