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技術 車両用電装機器接続システム

出願人 矢崎総業株式会社
発明者 牧陽一松永元辰
出願日 2014年7月18日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2014-148255
公開日 2016年2月8日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2016-022826
状態 特許登録済
技術分野 車両用電気・流体回路
主要キーワード 電子ヒューズ 各出力系統 各電装機器 オプション回路 車両電装品 標準構成 幹線ハーネス リアフォグランプ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

ワイヤハーネスの構成を簡素化してワイヤハーネスの種類数を削減すると共に、付捨てになるサブハーネスを増やすことなくオプション電装機器の後付けを容易にする。

解決手段

拡張系電装機器40Aは、電源ライン40Aaに有線接続されて電力が供給され、拡張系電装機器40A及び拡張系制御用ECU60は、無線通信によって信号の送受信が可能であって、拡張系制御用ECU60は、無線通信によって制御信号を送信することによって拡張系電装機器40Aを制御する。

概要

背景

車両には、種々のランプ及びモータや、これらを操作するためのスイッチ装置センサ類などの各種の電装機器が、様々な箇所に分散した状態で多数搭載されている。そして、これら各種の電装機器には、バッテリなどから供給される電力や、これら電装機器を制御するための制御信号などを供給するためにワイヤハーネスが接続される。このワイヤハーネスは、一般的には複数の電線コネクタなどからなる。電線は、導電性芯線と、芯線を被覆した絶縁性の被覆部とを備える。コネクタは、電線の端末などに取り付けられて芯線と接続される端子金具と、端子金具を収容する絶縁樹脂製コネクタハウジングとを備える。

また、近年では、車両に搭載される複数の車両電装品を制御する通信ステムとして、各車両電装品を制御する複数の電子制御ユニットがそれぞれ共通の多重通信線で接続され、その多重通信線を介して多重化された信号の授受を行い、これに基づいて各車両電装品の作動を制御するようにした車両ネットワークシステムが用いられている(例えば、特許文献1参照)。

ところで、車両に配索されるワイヤハーネスは、例えばシステム回路毎にサブ分けされた複数の回路サブハーネスが組み合されて全体のワイヤハーネスとされているものが一般的である。システム回路としては、例えば、ヘッドランプワイパ等のように自動車に必須の電装機器を構成するスタンダード回路と、セキュリティリアフォグランプ等のように車種グレード等に応じて選択される電装機器を構成するオプション回路とがある。そして、このような自動車用ワイヤハーネスを製造する場合には、コネクタの配置や端子、電線の種類等を考慮しながら、全体のワイヤハーネスが適切なものとなるように決定される。

概要

ワイヤハーネスの構成を簡素化してワイヤハーネスの種類数を削減すると共に、付捨てになるサブハーネスを増やすことなくオプション電装機器の後付けを容易にする。拡張系電装機器40Aは、電源ライン40Aaに有線接続されて電力が供給され、拡張系電装機器40A及び拡張系制御用ECU60は、無線通信によって信号の送受信が可能であって、拡張系制御用ECU60は、無線通信によって制御信号を送信することによって拡張系電装機器40Aを制御する。

目的

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワイヤハーネスの構成を簡素化してワイヤハーネスの種類数を削減すると共に、付捨てになるサブハーネスを増やすことなく、オプションの電装機器の後付けを容易にすることが可能な車両用電装機器接続システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

標準系電装機器と、拡張系電装機器と、電装機器に電力を供給可能な電源ラインと、前記標準系電装機器を制御するための標準系制御用ECUと、前記拡張系電装機器を制御するための拡張系制御用ECUと、を備え、前記拡張系電装機器は、前記電源ラインに有線接続されて電力が供給され、前記拡張系電装機器及び前記拡張系制御用ECUは、無線通信によって信号の送受信が可能であって、前記拡張系制御用ECUは、無線通信によって制御信号を送信することによって前記拡張系電装機器を制御する、ことを特徴とする車両用電装機器接続システム

請求項2

複数の電装機器に電力を供給可能な共通電力線を含む幹線ハーネスをさらに備え、前記拡張系電装機器は、該拡張系電装機器の電源ラインが、前記標準系電装機器、前記標準系制御用ECU及び前記幹線ハーネスを含んで構成される標準系システムにおける前記共通電力線に後付けされることによって、有線接続されることを特徴とする請求項1に記載の車両用電装機器接続システム。

技術分野

0001

本発明は、負荷、スイッチ、及びセンサの少なくとも1つを含む拡張電装機器を、車両の電気系統と接続するための車両用電装機器接続システムに関する。

背景技術

0002

車両には、種々のランプ及びモータや、これらを操作するためのスイッチ装置センサ類などの各種の電装機器が、様々な箇所に分散した状態で多数搭載されている。そして、これら各種の電装機器には、バッテリなどから供給される電力や、これら電装機器を制御するための制御信号などを供給するためにワイヤハーネスが接続される。このワイヤハーネスは、一般的には複数の電線コネクタなどからなる。電線は、導電性芯線と、芯線を被覆した絶縁性の被覆部とを備える。コネクタは、電線の端末などに取り付けられて芯線と接続される端子金具と、端子金具を収容する絶縁樹脂製コネクタハウジングとを備える。

0003

また、近年では、車両に搭載される複数の車両電装品を制御する通信システムとして、各車両電装品を制御する複数の電子制御ユニットがそれぞれ共通の多重通信線で接続され、その多重通信線を介して多重化された信号の授受を行い、これに基づいて各車両電装品の作動を制御するようにした車両ネットワークシステムが用いられている(例えば、特許文献1参照)。

0004

ところで、車両に配索されるワイヤハーネスは、例えばシステム回路毎にサブ分けされた複数の回路サブハーネスが組み合されて全体のワイヤハーネスとされているものが一般的である。システム回路としては、例えば、ヘッドランプワイパ等のように自動車に必須の電装機器を構成するスタンダード回路と、セキュリティリアフォグランプ等のように車種グレード等に応じて選択される電装機器を構成するオプション回路とがある。そして、このような自動車用ワイヤハーネスを製造する場合には、コネクタの配置や端子、電線の種類等を考慮しながら、全体のワイヤハーネスが適切なものとなるように決定される。

先行技術

0005

特開2004−268630号公報

発明が解決しようとする課題

0006

上述のように、車両に配索されるワイヤハーネスは、車両に搭載される様々な電装機器に応じて、様々なサブハーネスを組み合わせて構成される。したがって、ワイヤハーネス全体を構成する電線の本数が多くなり、構造も複雑になる。

0007

また、車両における車種、グレード、仕向地等が変わると、様々なオプション電装機器の搭載の有無、搭載する箇所の違い、搭載するオプション電装機器の種類の違いなどが生じるので、それに伴ってワイヤハーネスの構成を適切に変更しなければならない。つまり、各サブハーネスの有無、各サブハーネスを配置する位置、各サブハーネスを構成する電線の長さ、電線の太さ、電線の端部に接続するコネクタの種類などを、実際に搭載するオプション電装機器に合わせて変更する必要がある。

0008

したがって、車種、グレード、仕向地等が異なる様々な車両を製造する場合には、車種、グレード、仕向地等の違いに対応した様々な種類(構成)のワイヤハーネスを予め製造しておき、ワイヤハーネスの種類毎に適切な品番割り当てておく。そして、ワイヤハーネスを車両に搭載する際には、車種、グレード、仕向地等に合わせて対応する品番のワイヤハーネスを選択し、車体に組み付ける。

0009

しかしながら、車両の車種、グレード、仕向地等の違いに応じて車両に搭載するオプションの電装機器が変化すると、必要なワイヤハーネスの構成が変化するので、ワイヤハーネスの種類(品番)が増えてしまう。組み立てるワイヤハーネスの品番が多くなると、ワイヤハーネスの組立ラインにおける組立作業が繁雑となって、ワイヤハーネスの組立作業の効率が低下する。このため、ワイヤハーネスの量産性が低下して、各構成部品やワイヤハーネス自体のコストが上昇するという問題がある。

0010

一方、ワイヤハーネスの種類数を削減するために、標準的な構成の全てのワイヤハーネスに、オプションの電装機器に対応したサブハーネスを予め組み込んでおく場合も想定される。しかし、実際の車両にオプションの電装機器が搭載されない場合には、標準的なワイヤハーネスに付加されたオプション用のサブハーネスが未使用、つまり「付捨て」の状態になるため、無駄が多くなってしまう。これによってもワイヤハーネスのコストが上昇してしまう。

0011

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワイヤハーネスの構成を簡素化してワイヤハーネスの種類数を削減すると共に、付捨てになるサブハーネスを増やすことなく、オプションの電装機器の後付けを容易にすることが可能な車両用電装機器接続システムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

前述した目的を達成するために、本発明に係る車両用電装機器接続システムは、下記(1)、(2)を特徴としている。
(1)標準系電装機器と、
拡張系電装機器と、
電装機器に電力を供給可能な電源ラインと、
前記標準系電装機器を制御するための標準系制御用ECUと、
前記拡張系電装機器を制御するための拡張系制御用ECUと、
を備え、
前記拡張系電装機器は、前記電源ラインに有線接続されて電力が供給され、
前記拡張系電装機器及び前記拡張系制御用ECUは、無線通信によって信号の送受信が可能であって、前記拡張系制御用ECUは、無線通信によって制御信号を送信することによって前記拡張系電装機器を制御する、
ことを特徴とする車両用電装機器接続システム。
(2) 複数の電装機器に電力を供給可能な共通電力線を含む幹線ハーネスをさらに備え、
前記拡張系電装機器は、該拡張系電装機器の電源ラインが、前記標準系電装機器、前記標準系制御用ECU及び前記幹線ハーネスを含んで構成される標準系システムにおける前記共通電力線に後付けされることによって、有線接続される
ことを特徴とする上記(1)に記載の車両用電装機器接続システム。

0013

上記(1)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、拡張系(オプションの)電装機器を制御するための通信回線無線接続で構成できるので、拡張系(オプションの)電装機器のために通信線を追加する必要がない。したがって、幹線ハーネスの構成が簡素化され、様々なオプションの電装機器が用意されている場合であっても、用意すべき幹線ハーネスの種類数が大幅に削減される。
上記(2)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、前記幹線ハーネスの共通電力線に複数の電装機器を共通に接続するので、前記幹線ハーネスに新たな拡張系(オプションの)電装機器を接続する場合であっても、前記幹線ハーネスに電力供給用の電線を追加する必要がない。また、拡張系(オプションの)電装機器を制御するための通信回線を無線接続で構成できるので、前記幹線ハーネスに通信線を追加する必要がない。したがって、前記幹線ハーネスの構成が簡素化され、様々なオプションの電装機器が用意されている場合であっても、用意すべき前記幹線ハーネスの種類数が大幅に削減される。
また、上記(2)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、標準系システムを構成する幹線ハーネスに様々なオプションの電装機器を後付けすることが可能である。

発明の効果

0014

本発明の車両用電装機器接続システムによれば、ワイヤハーネスの構成を簡素化してワイヤハーネスの種類数を削減できる。また、付捨てになるサブハーネスを増やさなくても、オプションの電装機器の後付けが容易である。

0015

以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。

図面の簡単な説明

0016

図1は、実施形態の車両用電装機器接続システムの構成例を示すブロック図である。
図2は、電源分配ボックスの内部構成を示すブロック図である。
図3は、車両用電装機器接続システムの変形例(1)の構成を示すブロック図である。
図4は、車両用電装機器接続システムの変形例(2)の構成を示すブロック図である。
図5は、車両用電装機器接続システムの変形例(3)の構成を示すブロック図である。
図6は、車両用電装機器接続システムの変形例(4)の構成を示すブロック図である。

実施例

0017

本発明の車両用電装機器接続システムに関する具体的な実施の形態について、各図を参照しながら以下に説明する。

0018

<構成の説明>
<全体の構成>
本実施形態における車両用電装機器接続システムの構成例を図1に示す。なお、実際には1台の車両上に膨大な数の電装機器が搭載されるが、理解を容易にするために図1においては主要部分のみの構成を示してある。

0019

図1に示した構成においては、標準的な電装機器として標準系電装機器30A及び30Bが車両に搭載され、オプションとして搭載可能な電装機器として、拡張系電装機器40A及び40Bが存在する場合を想定している。

0020

標準系電装機器30A及び30Bの具体例としては、ヘッドランプやワイパ等のように自動車に必須の電装機器が想定される。また、拡張系電装機器40A及び40Bの具体例としては、セキュリティ装置やリアフォグランプ等が想定される。つまり、標準系電装機器30A及び30Bは全ての車両に搭載され、拡張系電装機器40A及び40Bは、車種、グレード、仕向地(国内/海外向け等)の違いに応じて搭載される場合と搭載されない場合とがある。

0021

図1に示した構成においては、標準系電装機器30A及び30B、並びに拡張系電装機器40A及び40Bが幹線ワイヤハーネス70と接続されている。幹線ワイヤハーネス70は、主として各電装機器への電源電力の供給と、標準系制御用の電気信号伝送のために使用される。

0022

図1に示した幹線ワイヤハーネス70は、基本的な構成として、2本の電源線70a及び70bと、2本の通信線70c及び70dとを含んでいる。なお、電源線70a及び70b、通信線70c及び70dの各々は互いに電気的に接触したり周囲と接触しないように、電気絶縁性の被覆により外側が覆われている。また、実際の幹線ワイヤハーネス70は、図示しないサブハーネスを更に含む場合もある。

0023

車両上主電源10は、車両に搭載されたバッテリー発電機(オルタネータ)等により構成される。車両上主電源10が供給する電源電力(例えば+12V)は、電源分配ボックス20の内部で複数系統分配され、電源分配ボックス20の配下に接続された幹線ワイヤハーネス70に供給される。つまり、電源線70a及び電源線70bのそれぞれに、電源電力が供給される。供給する電流については、電源線70a及び70bの系統毎に独立した状態で管理することができる。

0024

図1に示した構成においては、標準系電装機器30Aの電源ライン30Aaが電源線70aと接続され、標準系電装機器30Bの電源ライン30Baが電源線70bと接続されている。また、拡張系電装機器40Aの電源ライン40Aaはその近傍の接続部72aの箇所で電源線70aと接続され、拡張系電装機器40Bの電源ライン40Baはその近傍の接続部72bの箇所で電源線70bと接続されている。

0025

一方、標準系電装機器30Aの通信線30Abは幹線ワイヤハーネス70の通信線70dと接続され、標準系電装機器30Bの通信線30Bbは通信線70cと接続されている。つまり、標準系電装機器30A及び30Bを制御する標準系制御用ECU(電子制御ユニット:Electronic Control Unit)50は、幹線ワイヤハーネス70の通信線70c、70dを介して標準系電装機器30A及び30Bと接続されている。

0026

また、拡張系電装機器40A及び40Bのそれぞれは無線通信機能を搭載している。また、拡張系電装機器40A及び40Bを制御対象とする拡張系制御用ECU60は、無線通信インタフェース(I/F)80を備えている。つまり、拡張系制御用ECU60は、拡張系電装機器40A及び40Bのそれぞれとの間で無線通信回線を確保し、制御のための双方向データ通信を行うことができる。

0027

したがって、拡張系電装機器40A又は40Bを車両に搭載する場合には、これらの電源ライン(40Aa、40Ba)を幹線ワイヤハーネス70と接続するだけで、拡張系制御用ECU60は拡張系電装機器40A又は40Bを制御することができる。

0028

こうして、標準系電装機器30A、標準系制御用ECU50及び幹線ワイヤハーネス70を含んで構成される標準系システムと、拡張系電装機器40A、拡張系制御用ECU60及び幹線ワイヤハーネス70を含んで構成される拡張系システムと、が形成される。

0029

なお、接続部72aにおける電源ライン40Aaと電源線70aとの電気接続については、「圧接」、「接着」、「溶着」等のいずれの接続方法を用いても良い。接続部72bにおける電源ライン40Baと電源線70bとの電気接続についても同様である。

0030

また、幹線ワイヤハーネス70と拡張系電装機器40A、40Bとの接続形態については、電線同士を接続する形態(WtoW)、短い電線を経由して接続する形態(ピックテールW/H)、電装機器を幹線ワイヤハーネス70に直接取り付ける形態などが考えられる。このような接続方法により、オプションである拡張系電装機器40A、40Bを後付けすることができる。

0031

無線通信インタフェース80の無線通信規格については、様々な通信規格利用可能であるが、例えばIEEE 802.15.1として標準化されている規格、すなわちBluetooth(登録商標)を採用することが想定される。

0032

なお、標準系制御用ECU50、拡張系制御用ECU60、無線通信インタフェース80等が必要とする電源電力については、図示しないサブハーネスを経由して、電源分配ボックス20の出力から供給される。

0033

<標準系電装機器30A、30Bの構成>
図1に示す構成例においては、標準系電装機器30Aは、負荷31、スイッチ32、センサ33、電源部34、ドライバ35、有線通信インタフェース36、及び信号処理回路37を内蔵している。実際に標準系電装機器30Aが内蔵する負荷31、スイッチ32、センサ33の各々の有無及び数については、必要に応じて変更される。標準系電装機器30Bについても構成は同様である。

0034

負荷31の具体例としては、ランプ、電気モータリレー等が考えられる。負荷31に通電することにより、これを駆動することができる。負荷31の通電を制御するためにドライバ35が備わっている。ドライバ35は、例えばトランジスタのようなスイッチング素子を内蔵し、制御信号に従って負荷31の通電のオンオフや通電のデューティ制御を行うことができる。

0035

すなわち、ドライバ35のスイッチング素子がオンになった時に、電源線70aに供給される電源電力が、電源ライン30Aa、電源部34、ドライバ35を経由して負荷31に供給される。負荷31を制御するための制御信号は、標準系制御用ECU50から出力され、通信線70d、通信線30Ab、有線通信インタフェース36を経由してドライバ35に入力される。尚、図1点線で示すように、有線通信インタフェース36にて受信した制御信号が、信号処理回路37を経由してドライバ45に入力されるようにしてもよい。

0036

スイッチ32は、例えばユーザの操作に応じてオンオフする電気信号を出力する。センサ33は、様々な計測値や、状態などを表す電気信号を出力する。信号処理回路37は、スイッチ32及びセンサ33が出力する電気信号を例えば定期的に処理して、データ通信に適した情報を生成する。

0037

有線通信インタフェース36は、通信線70d及び30Abを経由して、標準系制御用ECU50との間のデータ通信経路確立する。また、有線通信インタフェース36は標準系制御用ECU50が出力する制御信号を受信してドライバ35に与え、信号処理回路37が出力する様々な情報をデータ通信により標準系制御用ECU50に送信する。

0038

図1の構成においては幹線ワイヤハーネス70にグランド(GND、すなわちアース)線が存在しないので、例えば金属製の車体をグランドとして使用する。つまり、標準系電装機器30Aの電源のグランド側は、グランド線71を経由して車体のグランドポイントと接続する。

0039

<拡張系電装機器40A、40Bの構成>
図1に示す構成例においては、拡張系電装機器40Aは、負荷41、スイッチ42、センサ43、電源部44、ドライバ45、無線通信インタフェース46、及び信号処理回路47を内蔵している。実際に拡張系電装機器40Aが内蔵する負荷41、スイッチ42、センサ43の各々の有無及び数については、必要に応じて変更される。拡張系電装機器40Bについても構成は同様である。

0040

負荷41の具体例としては、ランプ、電気モータ、リレー等が考えられる。負荷41に通電することにより、これを駆動することができる。負荷41の通電を制御するためにドライバ45が備わっている。ドライバ45は、例えばトランジスタのようなスイッチング素子を内蔵し、制御信号に従って負荷41の通電のオンオフや通電のデューティ制御を行うことができる。

0041

すなわち、ドライバ45のスイッチング素子がオンになった時に、電源線70aに供給される電源電力が、電源ライン40Aa、電源部44、ドライバ45を経由して負荷41に供給される。負荷41を制御するための制御信号は、拡張系制御用ECU60から出力され、無線通信インタフェース80、アンテナ80a、アンテナ46a、無線通信インタフェース46を経由してドライバ45に入力される。尚、図1に点線で示すように、アンテナ46aにて受信した制御信号が、無線通信インタフェース46、信号処理回路47を経由してドライバ45に入力されるようにしてもよい。

0042

無線通信インタフェース46と無線通信インタフェース80との間で無線通信回線を確保できるように、無線通信インタフェース46については、無線通信インタフェース80の通信規格と適合するように構成する。

0043

スイッチ42は、例えばユーザの操作に応じてオンオフする電気信号を出力する。センサ43は、様々な計測値や、状態などを表す電気信号を出力する。信号処理回路47は、スイッチ42及びセンサ43が出力する電気信号を例えば定期的に処理して、データ通信に適した情報を生成する。

0044

無線通信インタフェース46は、無線通信回線を経由して、拡張系制御用ECU60と拡張系電装機器40Aとの間のデータ通信経路を確保する。また、無線通信インタフェース46は拡張系制御用ECU60が出力する制御信号を受信してドライバ45に与え、信号処理回路47が出力する様々な情報をデータ通信により拡張系制御用ECU60に送信する。

0045

図1の構成においては幹線ワイヤハーネス70にグランド線が存在しないので、例えば金属製の車体をグランドとして使用する。つまり、拡張系電装機器40Aの電源のグランド側は、グランド線71を経由して車体のグランドポイントと接続する。

0046

<電源分配ボックス20の構成>
電子ヒューズの機能を内蔵した電源分配ボックス20の内部構成を図2に示す。図2に示した電源分配ボックス20は、IPD(Intelligent Power Device)21A、21B、マイクロコンピュータ(CPU)22、不揮発性メモリ23、電圧調整回路24、入力側電源ライン25、及びコネクタ26を内蔵している。

0047

車両上主電源10から供給される電源電力(例えば+12V)は、メインヒューズ27を経由して電源分配ボックス20内の入力側電源ライン25に供給される。入力側電源ライン25の出力は複数系統に分岐され、1つの系統はIPD21Aを経由して幹線ワイヤハーネス70の電源線70aに出力される。また、別の1系統は、IPD21Bを経由して幹線ワイヤハーネス70の電源線70bに出力される。つまり、入力側電源ライン25に供給された電源電力は複数の出力系統(70a、70b)に分配されてそれぞれ出力される。また、入力側電源ライン25の電力の一部分は電圧調整回路24の入力にも供給される。

0048

IPD21A及び21Bの各々は、負荷の通電をスイッチングする素子パワーMOSFET)の他に、出力電流検出機能ゲートドライバ、各種保護回路などの周辺回路を内蔵している。

0049

マイクロコンピュータ22は、電圧調整回路24から供給される電源電力に基づいて動作し、事前に組み込まれたプログラムを実行することにより、電源分配ボックス20に必要とされる制御機能を実現する。この制御機能に電子ヒューズの機能も含まれている。

0050

図2に示すように、マイクロコンピュータ22はIPD21A、21B、及び不揮発性メモリ23と接続されている。マイクロコンピュータ22は、各IPD21A、21Bに出力する制御信号のオンオフ、若しくはパルスのデューティ制御により、各IPD21A、21Bのスイッチング素子を制御し、負荷側に流れる電流を制御することができる。

0051

また、マイクロコンピュータ22は各出力系統について、負荷側に流れる電流の大きさを常時監視し、過電流を検知した場合に該当するスイッチング素子をオフにして電流を遮断する。つまり、電子的なヒューズとして機能する。監視している電流が過電流か否かを識別するための閾値については、不揮発性メモリ23に書き換え可能なデータとして書き込んである。したがって、各IPD21A、21Bが検知した電流の値と、不揮発性メモリ23に保持されている閾値とをマイクロコンピュータ22が比較することにより、過電流か否かを識別する。

0052

不揮発性メモリ23は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)により構成されており、書き込まれたデータを電源電力の供給がない時でも自己保持することができる。また、書き込まれたデータを電気的に消去して新たなデータに書き換えることもできる。本実施形態の不揮発性メモリ23は、電子ヒューズ機能の閾値を表すデータを保持している。

0053

すなわち、IPD21Aから電源線70aに流れる負荷電流の大きさが過電流か否かを識別するための閾値や、IPD21Bから電源線70bに流れる負荷電流の大きさが過電流か否かを識別するための閾値が、不揮発性メモリ23に書き込まれている。

0054

不揮発性メモリ23が保持する閾値のデータについては、実際の構成における消費電流の大きさに適合するように手動操作で、或いは自動的に更新される。例えば、IPD21Aを遮断する条件としての過電流の閾値については、実際に電源線70aに接続される標準系電装機器30Aや拡張系電装機器40Aが消費する電流の大きさに合わせて調整される。また、IPD21Bを遮断する条件としての過電流の閾値については、実際に電源線70bに接続される標準系電装機器30Bや拡張系電装機器40Bが消費する電流の大きさに合わせて調整される。

0055

電圧調整回路24は、入力側電源ライン25に供給される電源電圧から、マイクロコンピュータ22等の回路が必要とする安定した直流電圧(例えば+5V)の電源電力を生成する。

0056

<車両用電装機器接続システムの利点>
図1及び図2に示した車両用電装機器接続システムについては、従来と比べて次に列記するような利点がある。

0057

(1)標準系の電装機器(30A、30B)だけが搭載された車両に対して、オプションである拡張系電装機器40A、40Bを後付けする場合に、標準構成の幹線ワイヤハーネス70をそのまま使用して追加接続することができる。したがって、後付けの場合の接続作業が容易になる。また、様々な機能の後付けが容易であるため、車両の付加価値が向上する。

0058

(2)同じ電線(70a、70b)に複数の電装機器を共通に接続可能であるため、標準構成の幹線ワイヤハーネス70を構成する電線(70a〜70d)の本数が削減される。これにより、事前に用意すべき幹線ワイヤハーネス70の種類(品番)も大幅に削減できるため、コストダウンが可能になる。

0059

(3)オプションである拡張系電装機器40A、40Bを接続するための専用の電線は幹線ワイヤハーネス70に含まれていない。したがって、拡張系電装機器40A、40Bを接続しない仕様の車両において、幹線ワイヤハーネス70の中で付け捨てになる無駄な部品(電線やコネクタなど)が発生せず、コストダウンに繋がる。

0060

(4)電源分配ボックス20が搭載する電子ヒューズの機能は、各出力系統の過電流の閾値を、幹線ワイヤハーネス70に接続する標準系電装機器30A及び30Bや、拡張系電装機器40A及び40Bの数や仕様に合わせて変更することができる。したがって、拡張系電装機器40A、40Bの有無や、仕様の変更に伴って、電源分配ボックス20内部のハードウェアの構成を変更する必要がない。

0061

(5)拡張系制御用ECU60と、拡張系電装機器40A及び40Bとの間を無線通信回線により接続するので、拡張系電装機器40A、40Bと幹線ワイヤハーネス70との接続箇所が削減され、更に幹線ワイヤハーネス70を構成する電線の本数を削減することができる。したがって、事前に用意すべき幹線ワイヤハーネス70の種類(品番)も大幅に削減でき、コストダウンに繋がる。

0062

<変形例1>
前述の車両用電装機器接続システムの変形例(1)の構成を図3に示す。図3の車両用電装機器接続システムにおいては、電源分配ボックス20の配下に接続する幹線ワイヤハーネス70Bに、電源線70bの代わりにグランド線70gndを設けてある。

0063

したがって、図3の構成において、標準系電装機器30A、30B、及び拡張系電装機器40A、40Bの電源部(34、44)は、幹線ワイヤハーネス70の電源線70a及びグランド線70gndとそれぞれ接続してある。

0064

<変形例2>
前述の車両用電装機器接続システムの変形例(2)の構成を図4に示す。図4の車両用電装機器接続システムにおいては、拡張系電装機器40A、40Bが負荷41、スイッチ42、センサ43のような単純な電機部品だけで構成されている場合を想定している。

0065

したがって、図4の構成においては、拡張系電装機器40Aを幹線ワイヤハーネス70及び拡張系制御用ECU60と接続するために、専用の拡張系アダプタ90Aを用いている。また、拡張系電装機器40Bを幹線ワイヤハーネス70と接続するために、専用の拡張系アダプタ90Bを用いている。

0066

拡張系アダプタ90Aは、図1中の拡張系電装機器40Aと同様に、電源部44、ドライバ45、無線通信インタフェース46、及び信号処理回路47を内蔵している。拡張系アダプタ90Bの構成については、拡張系アダプタ90Aと同様である。

0067

図4のように、幹線ワイヤハーネス70と拡張系電装機器40Aとの間に拡張系アダプタ90A又は90Bを介在させることにより、様々な種類の電装機器を車両上のシステムに追加することが可能になる。

0068

<変形例3>
前述の車両用電装機器接続システムの変形例(3)の構成を図5に示す。図5の車両用電装機器接続システムにおいては、電源分配ボックスが複数個設けられており(電源分配ボックス20、電源分配ボックス20’)、電源分配ボックス20が電源線70a、70bを介して標準系電装機器30A、30Bに電力を供給し、電源分配ボックス20’が電源線70a’、70b’を介して拡張系電装機器40A、40Bに電力を供給する構成である。図5の車両用電装機器接続システムにおいて、電源線70a’、70b’は、電装機器として拡張系電装機器40A、40Bが拡張(追加)されたときに、電源分配ボックス20’に後付けされるものである。このため、拡張系電装機器40A、40Bが拡張されないシステムにおいては、電源線70a’、70b’は存在しない。したがって、拡張系電装機器40A、40Bを接続しない仕様の車両において、付け捨てになる無駄な部品(電線やコネクタなど)が発生せず、コストダウンに繋がる。

0069

また、図5の車両用電装機器接続システムは、拡張系電装機器40A、40Bの拡張の有無によらず、電源分配ボックス20’が標準搭載されてもよいし、拡張系電装機器40A、40Bが拡張(追加)されたときに電源分配ボックス20’が追加されるものであってもよい。後者の場合、拡張系電装機器40A、40Bを接続しない仕様の車両において、無駄な電源分配ボックスが発生せず、コストダウンに繋がる。

0070

<変形例4>
前述の車両用電装機器接続システムの変形例(4)の構成を図6に示す。図6の車両用電装機器接続システムにおいては、幹線ワイヤハーネス70は、2本の電源線70a及び70bと、2本の通信線70c及び70dと、2本の電源線70a’及び70b’と、を含んでいる。車両上主電源10が供給する電源電力(例えば+12V)は、電源線70a及び電源線70bと、電源線70a’及び70b’とのそれぞれに供給される。このシステムにおいては、標準系電装機器30Aの電源ライン30Aaが電源線70aと接続され、標準系電装機器30Bの電源ライン30Baが電源線70bと接続されている。また、拡張系電装機器40Aの電源ライン40Aaが電源線70a’と接続され、拡張系電装機器40Bの電源ライン40Baが電源線70b’と接続されている。

0071

図6の車両用電装機器接続システムにおいて、電源線70a’、70b’は、電装機器として拡張系電装機器40A、40Bが拡張(追加)されたときに、電源分配ボックス20に後付けされるものである。このため、拡張系電装機器40A、40Bが拡張されないシステムにおいては、電源線70a’、70b’は存在しない。したがって、拡張系電装機器40A、40Bを接続しない仕様の車両において、幹線ワイヤハーネス70の中で付け捨てになる無駄な部品(電線やコネクタなど)が発生せず、コストダウンに繋がる。また、拡張系電装機器40A、40Bを接続しない仕様の車両においては、幹線ワイヤハーネス70の中で拡張系電装機器用の電線が存在しないため、幹線ワイヤハーネス70の線径を小さくすることができる。

0072

ここで、上述した本発明に係る車両用電装機器接続システムの実施形態の特徴をそれぞれ以下(1)、(2)に簡潔に纏めて列記する。
(1)標準系電装機器(30A)と、
拡張系電装機器(40A)と、
電装機器に電力を供給可能な電源ライン(40Aa)と、
前記標準系電装機器を制御するための標準系制御用ECU(50)と、
前記拡張系電装機器を制御するための拡張系制御用ECU(60)と、
を備え、
前記拡張系電装機器は、前記電源ラインに有線接続されて電力が供給され、
前記拡張系電装機器及び前記拡張系制御用ECUは、無線通信によって信号の送受信が可能であって、前記拡張系制御用ECUは、無線通信によって制御信号を送信することによって前記拡張系電装機器を制御する、
ことを特徴とする車両用電装機器接続システム。
(2) 複数の電装機器に電力を供給可能な共通電力線を含む幹線ハーネスをさらに備え、
前記拡張系電装機器は、該拡張系電装機器の電源ライン(40Aa)が、前記標準系電装機器、前記標準系制御用ECU及び前記幹線ハーネスを含んで構成される標準系システムにおける前記共通電力線に後付けされることによって、有線接続される
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用電装機器接続システム。

0073

10 車両上主電源
20電源分配ボックス
21A、21B IPD
22マイクロコンピュータ
23不揮発性メモリ
24電圧調整回路
25入力側電源ライン
26コネクタ
27メインヒューズ
30A、30B標準系電装機器
30Aa、30Ba、40Aa、40Ba電源ライン
31、41負荷
32、42 スイッチ
33、43センサ
34、44電源部
35、45ドライバ
36有線通信インタフェース
37、47信号処理回路
40A、40B拡張系電装機器
46無線通信インタフェース
46a、46b、80aアンテナ
50 標準系制御用ECU
60 拡張系制御用ECU
70幹線ワイヤハーネス
70a、70b電源線
70c、70d通信線
71グランド線
72a、72b 接続部
80 無線通信インタフェース
90A、90B 拡張系アダプタ

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