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技術 皮膚内部構造の推定方法

出願人 学校法人近畿大学株式会社ナリス化粧品
発明者 土田克彦森田美穂山田秀和
出願日 2014年7月11日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2014-142920
公開日 2016年2月1日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2016-016277
状態 特許登録済
技術分野 生体の呼吸・聴力・形態・血液特性等の測定 診断用測定記録装置
主要キーワード 突起上端 各対象部位 内部構造情報 単位平面 単回帰式 表面パラメータ 頭突起 社会情報
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年2月1日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

非侵襲的かつ簡便な装置によって得られる皮膚表面情報から、詳細な皮膚内部構造推定する方法を提供する。

解決手段

角層水分量経表皮水分蒸散量角層細胞面積皮膚色からなる群から選択される1又は2以上の情報から、多変量分析で得られた回帰式から真皮乳頭突起密度、真皮乳頭突起断面形状の変形率、真皮乳頭突起上端までの深さ、真皮乳頭突起断面積からなる群から選択される1つの皮膚内部構造を推定する。

概要

背景

皮膚は表皮真皮皮下組織の3層から構成されている。中でも表皮と真皮とは基底膜によって隔てられており、互いに凹凸構造を形成している。真皮は表皮側に食い込んだ構造(真皮乳頭突起)を有した乳頭層、その直下に存在する乳頭下層、さらにその直下に存在する網状層からなる。乳頭層では細胞成分に富んでおり、毛細血管ループ状入り組んでいる。また乳頭層にみられる真皮乳頭突起の凹凸構造は表皮と真皮間の物質輸送を担っており、加齢紫外線によりその突起形状が平坦化することが知られている。

このような皮膚の内部構造の情報を取得する方法として、共焦点レーザー顕微鏡を用いた方法がある。この方法では、非侵襲的に皮膚内部の水平方向の断面像リアルタイムで観察することができる。しかしながら、この方法に使用される装置は非常に高価である。このために、皮膚の内部構造情報を得るための汎用機器として用いることは現実的に不可能であり、店頭におけるカウンセリングには当該装置は不適切であった。

そこで共焦点レーザー顕微鏡を用いることなく、皮膚の表面情報から皮膚内部構造推定する試みがなされている。例えば、特許文献1には、シミ色素沈着)部位の画像情報から、皮膚の内部構造情報である角層厚さ、表皮厚さ、真皮乳頭層の高さ、真皮乳頭層の幅、真皮乳頭層の密度を推定する方法が提案されている。特許文献2には、キメや肌色から乳頭数やコラーゲン様構造順位を推定する方法が提案されている。ここでは、キメに関する情報として皮溝に関する情報や画像の細線化処理などで得られる情報が用いられ、肌色に関する情報としてRGBやマンセル、L*a*b*、XYZなどの肌色に関する情報が用いられている。非特許文献1にも、キメと表皮欠損回復過程を調べた結果、真皮乳頭構造とキメとに何らかの関係があることが示唆されている。

また、特許文献3には、敏感肌タイプ別分類し、皮膚内部構造である表皮厚さや真皮乳頭層密度との関係を調べたところ、敏感肌のうち炎症を起こしているグループでは、露光部の肌に特徴的である乳頭層の顕著な凹凸を示す真皮乳頭層の密度が高いが、このグループは角層水分量経皮水分蒸散量指標とするバリア機能崩壊したグループとは明確に区別できることが示されている。しかし、ここでは、皮膚表面情報である角層水分量や経皮水分蒸散量と、皮膚内部構造である真皮乳頭層の密度との関連が調べられているものではない。

概要

非侵襲的かつ簡便な装置によって得られる皮膚表面情報から、詳細な皮膚内部構造を推定する方法を提供する。角層水分量,経表皮水分蒸散量角層細胞面積皮膚色からなる群から選択される1又は2以上の情報から、多変量分析で得られた回帰式から真皮乳頭突起の密度、真皮乳頭突起断面形状の変形率、真皮乳頭突起上端までの深さ、真皮乳頭突起断面積からなる群から選択される1つの皮膚内部構造を推定する。

目的

本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであって、本発明の課題は非侵襲的かつ簡便な装置によって得られる皮膚表面情報から、詳細な皮膚内部構造を推定する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

皮膚表面の情報をもとに当該皮膚表面下の内部構造推定する方法であって、上記皮膚表面の情報が、角層水分量経表皮水分蒸散量角層細胞面積皮膚色からなる群から選択される1つ又は2つ以上の情報である方法。

請求項2

前記皮膚内部構造は、真皮乳頭突起密度、真皮乳頭突起断面形状の変形率、真皮乳頭突起上端までの深さ、真皮乳頭突起断面積なる群から選択される1つの構造である請求項1に記載の方法。

請求項3

前記皮膚表面は、露光部又は非露光部の何れかである請求項1又は2の何れか1項に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は皮膚内部構造推定方法に関する。

背景技術

0002

皮膚は表皮真皮皮下組織の3層から構成されている。中でも表皮と真皮とは基底膜によって隔てられており、互いに凹凸構造を形成している。真皮は表皮側に食い込んだ構造(真皮乳頭突起)を有した乳頭層、その直下に存在する乳頭下層、さらにその直下に存在する網状層からなる。乳頭層では細胞成分に富んでおり、毛細血管ループ状入り組んでいる。また乳頭層にみられる真皮乳頭突起の凹凸構造は表皮と真皮間の物質輸送を担っており、加齢紫外線によりその突起形状が平坦化することが知られている。

0003

このような皮膚の内部構造の情報を取得する方法として、共焦点レーザー顕微鏡を用いた方法がある。この方法では、非侵襲的に皮膚内部の水平方向の断面像リアルタイムで観察することができる。しかしながら、この方法に使用される装置は非常に高価である。このために、皮膚の内部構造情報を得るための汎用機器として用いることは現実的に不可能であり、店頭におけるカウンセリングには当該装置は不適切であった。

0004

そこで共焦点レーザー顕微鏡を用いることなく、皮膚の表面情報から皮膚内部構造を推定する試みがなされている。例えば、特許文献1には、シミ色素沈着)部位の画像情報から、皮膚の内部構造情報である角層厚さ、表皮厚さ、真皮乳頭層の高さ、真皮乳頭層の幅、真皮乳頭層の密度を推定する方法が提案されている。特許文献2には、キメや肌色から乳頭数やコラーゲン様構造順位を推定する方法が提案されている。ここでは、キメに関する情報として皮溝に関する情報や画像の細線化処理などで得られる情報が用いられ、肌色に関する情報としてRGBやマンセル、L*a*b*、XYZなどの肌色に関する情報が用いられている。非特許文献1にも、キメと表皮欠損回復過程を調べた結果、真皮乳頭構造とキメとに何らかの関係があることが示唆されている。

0005

また、特許文献3には、敏感肌タイプ別分類し、皮膚内部構造である表皮厚さや真皮乳頭層密度との関係を調べたところ、敏感肌のうち炎症を起こしているグループでは、露光部の肌に特徴的である乳頭層の顕著な凹凸を示す真皮乳頭層の密度が高いが、このグループは角層水分量経皮水分蒸散量指標とするバリア機能崩壊したグループとは明確に区別できることが示されている。しかし、ここでは、皮膚表面情報である角層水分量や経皮水分蒸散量と、皮膚内部構造である真皮乳頭層の密度との関連が調べられているものではない。

0006

特開2009−268611号公報
特開2011−101738号公報
特開2004−97436号公報

先行技術

0007

菅田慶一ら、Fragrance Journal、Vol. 31、No.、2003、p88

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、特許文献1の方法ではシミ部位における皮膚内部構造しか明らかにされておらず、その他の部位での推測が出来なかった。また、特許文献2の方法では乳頭数しか推定できず、真皮乳頭突起の断面形状の変化などさらに詳しい皮膚内部構造を推定できなかった。

0009

本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであって、本発明の課題は非侵襲的かつ簡便な装置によって得られる皮膚表面情報から、詳細な皮膚内部構造を推定する方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明に係る推定方法は、角層水分量,経表皮水分蒸散量角層細胞面積皮膚色など、比較的簡便な装置で得られる皮膚表面情報から皮膚内部情報を推定する方法である。

発明の効果

0011

本発明によれば、汎用機器として用いることが困難である共焦点レーザー顕微鏡を用いることなく、皮膚表面情報から皮膚内部構造を推測する方法が提供される。

図面の簡単な説明

0012

図1は皮膚内部構造パラメータである真皮乳頭突起数及び皮膚表面から真皮乳頭突起上端までの深さを示す概念図である。
図2は皮膚内部構造パラメータである真皮乳頭突起断面形状の変形率を示す概念図であって、(a)はほぼ正常の断面形状と評価しえる真皮乳頭突起断面を、(b)は異常であると評価し得る変形した真皮乳頭突起断面を示す図である。

発明を実施するための最良の形態

0013

本発明に係る推定方法は皮膚表面情報から皮膚内部情報を推定する方法であって、皮膚表面情報には、比較的簡単な装置で測定し得るパラメータが用いられる。本発明に係る方法に用いられる皮膚表面情報(「皮膚表面パラメータ」ともいう。)は、角層水分量,経表皮水分蒸散量,角層細胞面積,皮膚色からなる群から選ばれる1つ又は2つ以上の情報である。これらのパラメータは比較的簡単な装置を用いて測定できるパラメータであって、これらの測定方法が問われるものではない。

0014

皮膚表面パラメータの一つである角層水分量は、角層中の水分量を示すパラメータである。このパラメータは、例えば、電気伝導度又は電気伝導率静電容量,誘電率,絶対水分量などの各種指標で示される。本発明では何れの指標を用いてもよいが、水分測定プローブで測定できる電気伝導度(μS)又は電気伝導率(μS/m)が好ましく用いられる。

0015

経表皮水分蒸散量(TEWL)は、体内から無自覚のうちに角層を通じて揮散する水分量である。単位面積(m2)あたり、単位時間(h)あたりの水分の重量(g)、すなわち、g/(m2・h)で表される。経表皮水分蒸散量の測定方法も問われず、例えば水分蒸散量測定プローブで測定され得る。

0016

皮膚色は、皮膚の色特性を表す可視光波長ごとの反射率であり、分光測色計により求められる。皮膚色の表現方法は、光の三原色に対してX,Y,Zの三刺激値表現される標準表色系、X,Y,Zの三刺激値から変形されて求められるL*a*b*系、色の三属性色相明度彩度)を尺度化したマンセル表色系による方法などがある。本発明では何れの表現方法を用いることもできるが、真皮乳頭突起構造との相関からはL*a*b*系が好ましく、L*値,a*値,b*値の何れか1つ又は2つ以上が使用され得る。

0017

角層細胞面積は、角層を構成する1個の細胞の輪郭で囲まれた内部領域面積(μm2)である。細胞面積の測定方法も特に限定されず、例えば剥離した角層の画像から手計算又は計測機器を用いた方法により算出される。

0018

本発明では、これらの皮膚表面情報の1つ又は2つ以上の情報(パラメータ)を用いて皮膚内部構造が推定される。皮膚表面情報の組み合わせは任意であり、推定する皮膚内部構造に関する情報(「皮膚内部構造パラメータ」ともいう。)に応じて適宜選択される。

0019

推定される皮膚内部構造パラメータは、真皮乳頭突起に関する情報であり、例えば、真皮乳頭突起の密度であり、真皮乳頭突起断面形状の変形率であり、真皮乳頭突起上端までの深さであり、真皮乳頭突起断面積であり得る。

0020

真皮乳頭突起の密度は単位平面積あたりの乳頭突起の数(個数/mm2)である。また、真皮乳頭突起断面形状の変形率とは、乳頭突起断面形状がいびつな形状である乳頭突起(数)が全乳頭突起(数)に占める割合である。正常であると判断されうる乳頭突起の断面形状はほぼ真円又は楕円形であるのに対し(図2(a)参照)、断面形状がほぼ真円又は楕円形ではない非円形であるいびつな形状をした乳頭突起(図2(b)参照)は正常ではなく、老化など何らかの異常を有すると判断される。真皮乳頭突起上端までの深さとは、皮膚表面から皮膚表面にもっとも近い乳頭突起先端までの距離(μm)である。真皮乳頭突起断面積は、乳頭突起上端までの深さ(皮膚表面にもっとも近い乳頭突起先端)からおおよそ25μmの深さで観察される乳頭突起の平均断面積(μm2)である。真皮乳頭突起上端までの深さからこの範囲の深さは、乳頭突起の断面形状を認識しやすく、断面積を評価するのに適している。真皮乳頭突起構造のうち乳頭突起の数や断面積は加齢によって変化することが知られているが、乳頭突起断面形状の変化率や乳頭突起先端までの高さは加齢によってどのように変化するかまでは知られておらず、これらのパラメータを詳細に推定することでより適切なカウンセリングを行うことができる。つまり、ここで推定される値はカウンセリングを行うための指標(目安)として使用されるものであり、真皮乳頭突起の密度、真皮乳頭突起断面形状の変形率、真皮乳頭突起上端までの深さ、真皮乳頭突起断面積はおおよその値として把握されればよい。なお、言うまでもなく推定された真皮乳頭突起の密度、推定された真皮乳頭突起断面形状の変形率、推定された真皮乳頭突起上端までの深さ、推定された真皮乳頭突起断面積は実測値と一致するものではない。

0021

皮膚内部構造パラメータは、皮膚表面パラメータと関連付けられた関係式推定式)によって求められる。関係式は単回帰式重回帰式のいずれでもあり得る。皮膚内部構造は皮膚表面情報と複雑な関係があることから、重回帰式によって関係付けられることが多い。つまり、皮膚表面パラメータを説明変数、皮膚内部構造パラメータを従属変数目的変数)とする重回帰分析によって関係式が求められる。

0022

重回帰分析は公知の解析方法であり、母集団を構成する各対象者から実測により得られた皮膚表面パラメータと皮膚内部構造パラメータを元に行われる。母集団は、例えば、を問わず全年齢層から抽出される対象者集団であり、男女別の全年齢層から抽出される対象者集団であり、男女を問わずあるいは男女別の特定年齢層から抽出される対象者集団であり得る。また、母集団の設定にはそれらに加えて対象部位も考慮され得る。例えば、母集団は前記対象者集団の露光部であり、非露光部であり得る。露光部は素肌の状態で露光されることが多い部位、つまり被服により覆われない部位又は覆われることが少ない部位である。露光部は例えば、顔全体であり、顔の一部分であるであり、口唇であり、顔面法令線部であり、手のであり、前腕部であり得る。非露光部は素肌の状態で露光されることが少ない部位、つまり被服により常に覆われる又は覆われることが多い部位である。非露光部は例えば胸部であり、上腕(特に上腕内側)であり、大腿であり、下腿であり、臀部であり、背部であり、腹部であり得る。母集団は任意で設定し得るが、好ましくは本発明の推定方法が用いられる対象者に対応した集団が設定される。対象者にふさわしいカウンセリングを可能とするためである。つまり、露光部を推定する場合には、露光部における皮膚表面情報及び皮膚内部構造情報から得られた回帰式により推定し、非露光部を推定する場合には、非露光部における皮膚表面情報及び皮膚内部構造情報から得られた回帰式により推定することが好ましい。さらに例示すると、女性のための推定には女性を母集団として得られた回帰式、女性の露光部の推定には、女性の露光部を母集団として得られた回帰式が好ましく用いられる。具体的な関係式は多変量解析(重回帰分析)ソフトウェアにより算出される。

0023

重回帰分析に必要となる皮膚内部構造パラメータを得る方法は、非侵襲的方法侵襲的方法を問わず何れの方法でもよい。非侵襲的な方法は、例えば共焦点レーザー顕微鏡を用いた方法、二光子励起顕微鏡を用いた方法、OCT超音波装置を用いた方法であり得る。侵襲的な方法は例えば皮膚切片直接観察する方法であり、好ましくは、共焦点レーザー顕微鏡を用いた方法である。非侵襲的方法であり、真皮乳頭突起の水平断面の画像を鮮明に得ることができるからである。

0024

以上のように本発明の推定方法を用いることで、皮膚表面から比較的簡単な方法で得られる角層水分量、経表皮水分蒸散量、角層細胞面積、皮膚色といった情報を元に、皮膚内部構造である真皮乳頭突起構造を推定することができる。特に、このような皮膚表面パラメータを用いることで、露光部、非露光部を分けて皮膚内部構造を推定できることから、日焼け光老化との関係を考慮したカウンセリングに役立つものと期待される。

0025

20代〜60代の健常女性33名の露光部と非露光部を対象として皮膚内部構造に関するパラメータ及び皮膚表面情報に関するパラメータを測定した。露光部の対象部位は日常的に日光に当たる部位である顔面頬部・顔面法令線部とし、非露光部の対象部位は上腕内側部とした。室温25℃、湿度24%の環境下で対象部位を洗浄後20分おいてから以下に示す測定を行い、皮膚内部構造に関するパラメータ及び皮膚表面情報に関するパラメータを得た。

0026

<皮膚内部構造パラメータ>
皮膚内部構造に関するパラメータとして、[1]真皮乳頭突起の密度(個数/mm2)、[2]真皮乳頭突起断面形状の変形率、[3]真皮乳頭突起上端までの深さ(μm)、[4]真皮乳頭突起断面積(μm2)を求めた。測定にはIn vivo共焦点レーザー顕微鏡(Vivascope3000、Lucid社製)を用いて撮影した500μm×500μmサイズの水平方向断面画像から、下記方法により各パラメータを求めた。図1及び図2に各パラメータの概念図を示す。

0027

[1]真皮乳頭突起の密度(個数/mm2)
皮膚表面から1μmずつ深さ方向に撮影し、乳頭突起の個数を正確に把握するため、乳頭突起が観察され始めてからおおよそ25μmのところの画像から、乳頭突起の個数をカウントした。露光部では撮影箇所を変えた3箇所の頬部または法令線部画像の平均値をそれぞれ求め、また非露光部では撮影箇所を変えた3箇所の上腕内側部画像の平均値を求め、撮影面積で割って真皮乳頭突起の密度(個数/mm2)とした。

0028

[2]真皮乳頭突起断面形状の変形率
[1]で用いた画像から、ほぼ真円又は楕円と評価しえる断面形状を有する乳頭突起の個数(非変形の乳頭突起数)と、真円又は楕円でなく非円形と評価しえる断面形状を有する乳頭突起の個数(変形した乳頭突起数)をそれぞれカウントし、次の数式1から、乳頭突起断面形状の変形率(乳頭突起変形率)を求めた。露光部では撮影箇所を変えた3箇所の頬部または法令線部画像からそれぞれ乳頭突起変形率を求め、非露光部では撮影箇所を変えた3箇所の上腕内側部画像から乳頭突起変形率を求めた。

0029

0030

[3]真皮乳頭突起上端までの深さ(μm)
皮膚表面から1μmずつ深さ方向に撮影箇所を下げていき、乳頭突起が観察され始める深さを求め、真皮乳頭突起上端までの深さ(μm)とした。露光部では頬部または法令線部の撮影場所を変えた3箇所での深さの平均値をそれぞれ求め、また非露光部では上腕内側部の撮影場所を変えた3箇所での深さの平均値を求めた。

0031

[4]真皮乳頭突起断面積(μm2)
[1]で用いた画像から、画像処理ソフトウェア(ImageJ)を用いて撮影画像解析し、計測した全ての乳頭断面積(水平断面積)を観察された乳頭突起個数で割って、乳頭突起平均断面積(μm2)を算出し、真皮乳頭突起断面積(μm2)とした。露光部では撮影箇所を変えた3箇所の頬部または法令線部画像からそれぞれ乳頭突起平均断面積を求め、また非露光部では撮影箇所を変えた3箇所の上腕内側部画像から乳頭突起平均断面積を求めた。

0032

<皮膚表面パラメータ>
皮膚表面情報に関するパラメータとして、[1]角層水分量、[2]経表皮水分蒸散量、[3]角層細胞面積、[4]皮膚色を測定した。

0033

[1]角層水分量(μS)
SKICON 200-EX(YAYOI)を用いて各対象部位の角層水分量(μS)を5点ずつ測定し、平均値を各部位の角層水分量とした。

0034

[2]経表皮水分蒸散量(g/(m2・h))
VapoMeter(Delfin)を用いて各対象部位の経表皮水分蒸散量(g/(m2・h))を3点ずつ測定し、平均値を各部位の経表皮水分蒸散量とした。

0035

[3]角層細胞面積(μm2)
角層採取テープSkin Checker(プロモツール)を用いて各対象部位の角層を採取し、HE染色を行って角層細胞観察画像を得た。次に、画像処理ソフトウェア(ImageJ)を用いて観察画像を解析し、20個の角層細胞の面積を算出し、平均値を各部位の角層細胞面積(μm2)とした。

0036

[4]皮膚色の測定
分光測色計CM-700d/600d(コニカミノルタ)を用いて、各部位の皮膚色パラメータL*値、a*値、b*値を5点ずつ測定し、平均値を各部位の皮膚色パラメータL*値、a*値、b*値とした。

0037

<各パラメータ間の解析>
統計ソフト(エクセル統計2008、株式会社社会情報サービス)を用いて、露光部皮膚(顔面頬部・顔面法令線部)と非露光部皮膚(上腕内側部)でそれぞれ重回帰分析を行い、皮膚表面パラメータから皮膚内部構造(皮膚内部構造パラメータ)を推定する重回帰式を得た。目的変数には真皮乳頭突起の密度,真皮乳頭突起断面形状の変形率,真皮乳頭突起上端までの深さ、真皮乳頭突起断面積をそれぞれ設定し、説明変数には角層水分量,経表皮水分蒸散量,角層細胞面積,皮膚色を設定して、重回帰分析を行った。重回帰分析により得た重回帰式は次の通りであった。

0038

<重回帰式>
(1)露光部皮膚(顔面頬部・顔面法令線部)
[1]真皮乳頭突起の密度(個数/mm2)=0.0298×[角層水分量(μS)]+1.4662×[L*値]+2.9880×[a*値]−116.1・・・式1(r=0.4843、p<0.05)
[2]真皮乳頭突起断面形状の変形率=0.0468×[b*値]−0.3469・・・式2(r=0.2609、p<0.05)
[3]真皮乳頭突起上端までの深さ(μm)=−0.0338×[角層水分量(μS)]−1.8041×[a*値]−1.8269×[b*値]+73.56・・・式3(r=0.3938, P<0.05)
[4]真皮乳頭突起断面積(μm2)=−148.49×[L*値]+6.177×[角層細胞面積(μm2)]+7150・・・式4(r=0.2794、p<0.10)

0039

(2)非露光部皮膚(上腕内側部)
[1]真皮乳頭突起の密度(個数/mm2)=0.2952×[角層水分量(μS)]−1.643×[経表皮水分蒸散量(g/(m2・h))]+1.9965×[b*]−0.0198×[角層細胞面積(μm2)]+0.9072・・・式5(r=0.6123、p<0.05)
[2]真皮乳頭突起断面形状の変形率=0.0110×[角層水分量(μS)]−0.0947×[L*値]−0.1171×[a*値]−0.0018×[角層細胞面積(μm2)]+8.465・・・式6(r=0.6374、p<0.05)
[4]真皮乳頭突起断面積(μm2)=37.64×[角層水分量(μS)]+274.42×[b*]−2640・・・式7(r=0.3748、p<0.10)

0040

本発明に係る方法によって、簡便な汎用機器で得た皮膚表面情報から皮膚内部構造を推定できるので、店頭において、皮膚内部構造に基づいた適切なカウンセリングを顧客に行える。

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