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技術 冷却システムの冷媒漏洩検知方法

出願人 株式会社日立製作所
発明者 伊藤潤一田中真稲富泰彦頭島康博
出願日 2014年7月2日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2014-136570
公開日 2016年1月28日 (3年5ヶ月経過) 公開番号 2016-015010
状態 特許登録済
技術分野 計算機・ガイダンスオペレータ 気液分離装置、除霜装置、制御または安全装置 電気装置の冷却等
主要キーワード エクセルギー損失 潜熱輸送 データ処理センタ 気液状態 冷却熱量 各設定温度 冷却空気温度 サーバルーム内
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年1月28日)のものです。
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図面 (5)

課題

冷却能力下前冷媒漏洩が判定可能な冷媒の気液密度差により熱搬送を行う冷却システム冷媒漏洩検知方法を提供する。

解決手段

冷却システムS1は、蒸発器21a、bと、冷媒流量制御バルブ25a、bと、送風機24a、bとを有する冷却装置20a、bと、蒸発器21a、bより高所に設置される凝縮器10と、凝縮器ガス圧力センサ50と、蒸発器出口圧力センサ51と、冷却装置20a、bの冷却熱量を測定する冷却熱量測定手段27a、b、24a、bと、制御装置Cとを備える。制御装置Cは、冷媒流量制御バルブ25a、bを全開にして冷却運転を行い、蒸発器出口圧力センサ51と凝縮器ガス圧力センサ50で測定した圧力の差分をとった冷媒ガス管30の圧力損失が、冷媒漏洩がない際の冷媒ガス管30の圧力損失より低い場合には、冷媒が漏洩していると判定する。

概要

背景

近年、情報処理技術の向上やインターネット環境発達に伴って、情報処理量が増大している。そのため、各種の情報を大量に処理するためのデータ処理センタビジネスとして脚光を浴びている。このデータ処理センタの例えば、サーバルームには、コンピュータサーバ等の電子機器集約された状態で多数設置され、昼夜にわたって連続稼働されている。

一般的に、サーバルームにおける電子機器の設置は、ラックマウント方式が主流になっている。ラックマウント方式は、電子機器を機能単位別に分割して収納するラック(筺体)をキャビネット段積みする方式であり、かかるキャビネットがサーバルームの床上に多数整列配置されている。

これら情報を処理する電子機器は、処理速度や処理能力が急速に向上してきており、そのため、電子機器からの発熱量も上昇の一途をたどっている。これらの電子機器は、動作に一定の温度環境が必要とされ、正常に動作するための温度環境が比較的低く設定されているため、電子機器が高温状態に置かれるとシステム停止等のトラブルを引き起こす。

このため、サーバルーム内を冷却するための空調機運転する空調動力(空調機の負荷)が大幅に増加しているのが実情であり、企業経営におけるコスト削減の観点のみならず、地球環境保全の観点からも空調動力の削減が急務となっている。

一方、サーバルーム内で漏水が発生すると電子機器が破損する恐れがあるため、電子機器を冷却する際の熱搬送には水よりも熱輸送量が大きい冷媒潜熱輸送を利用するのが一般的である。さらに、冷媒の搬送を削減するため、圧縮機を用いずに気液密度差を利用して搬送するシステムや圧縮機よりも省電力で冷媒を搬送できる冷媒ポンプを用いた冷却システムを採用することができる。

しかし、熱搬送に冷媒を使用する場合、冷媒は大気圧下ではガス化するため、少量の漏洩が発生した場合には冷媒漏洩が発生していることに気づかず、系内の冷媒量が減少していき冷却能力の低下が発生してしまう恐れがある。
このような背景から、特許文献1や特許文献2にみられるように、熱搬送に冷媒を用いた冷却システムの冷媒漏洩検知技術が提案されている。

特許文献1には、冷凍サイクルを構成する機器におけるエクセルギー損失量を測定し、漏洩した冷媒量に応じて変化する漏洩指標値を算出して冷媒漏洩が発生しているか否かを判定する方法が提案されている。

特許文献2には、減圧装置出入口差圧冷媒循環量から冷媒密度を算出し、冷媒密度測定値と比較することで冷媒量減少を判断することが提案されている。

概要

冷却能力低下前に冷媒の漏洩が判定可能な冷媒の気液の密度差により熱搬送を行う冷却システムの冷媒漏洩検知方法を提供する。冷却システムS1は、蒸発器21a、bと、冷媒流量制御バルブ25a、bと、送風機24a、bとを有する冷却装置20a、bと、蒸発器21a、bより高所に設置される凝縮器10と、凝縮器ガス圧力センサ50と、蒸発器出口圧力センサ51と、冷却装置20a、bの冷却熱量を測定する冷却熱量測定手段27a、b、24a、bと、制御装置Cとを備える。制御装置Cは、冷媒流量制御バルブ25a、bを全開にして冷却運転を行い、蒸発器出口圧力センサ51と凝縮器ガス圧力センサ50で測定した圧力の差分をとった冷媒ガス管30の圧力損失が、冷媒漏洩がない際の冷媒ガス管30の圧力損失より低い場合には、冷媒が漏洩していると判定する。

目的

本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、冷媒の気液の密度差により熱搬送を行う冷却システムであっても冷却能力が低下する前に冷媒の漏洩が判定可能な冷却システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

電子機器から排出される高温排気を冷却する熱交換によって冷媒気化する蒸発器と、前記蒸発器に供給される冷媒液の流量を調整する冷媒流量制御バルブと、前記蒸発器に前記高温排気を供給する送風機とを有する1または複数台設置された冷却装置と、前記蒸発器より高所に設置され前記蒸発器で気化した冷媒ガス液化させる凝縮器と、前記蒸発器と前記凝縮器との間に設けられる冷媒ガス管と、前記凝縮器の入口の冷媒ガス圧力を測定する凝縮器ガス圧力センサと、前記蒸発器の出口冷媒圧力を測定する蒸発器出口圧力センサと、前記冷却装置の冷却熱量を測定する冷却熱量測定手段と、制御装置とを備える冷却システム冷媒漏洩検知方法において、前記制御装置は、前記冷媒流量制御バルブの開度全開にして冷却運転を行い、前記前記蒸発器出口圧力センサと凝縮器ガス圧力センサで測定した圧力の差分をとることで前記冷媒ガス管の圧力損失を算出し、該算出した圧力損失が、前記冷媒の漏洩がない場合の前記蒸発器出口圧力センサと前記凝縮器ガス圧力センサで測定した圧力の差分で求められる前記冷媒ガス管の圧力損失より低い場合には、前記冷媒が漏洩していると判定することを特徴とする冷却システムの冷媒漏洩検知方法。

請求項2

前記冷却システムは、前記冷却装置の冷却熱量を測定する冷却熱量測定手段を備え前記制御装置は、前記冷媒流量制御バルブの開度を全開にして冷却運転を行い、前記蒸発器出口圧力センサと前記凝縮器ガス圧力センサで測定した圧力の差分をとることで前記冷媒ガス管の圧力損失を算出するとともに前記冷却熱量測定手段で前記冷却システムの冷却熱量を測定し、該冷却熱量の測定値に対する該冷媒ガス圧力損失算出値が、同じ冷却熱量での冷媒が漏洩しているか否か判定する閾値未満である場合に前記冷媒が漏洩していると判定することを特徴とする請求項1に記載の冷却システムの冷媒漏洩検知方法。

請求項3

前記冷却システムは、前記冷却装置の冷却熱量を測定する冷却熱量測定手段を備え前記制御装置は、予め前記冷媒流量制御バルブの開度を全開にして前記冷却装置に様々な負荷条件で冷却運転を行い、前記蒸発器出口圧力センサと前記凝縮器ガス圧力センサで測定した圧力の差分をとることで前記冷媒ガス管の圧力損失を算出するとともに前記冷却熱量測定手段で前記冷却システムの冷却熱量を測定し、該算出した前記冷媒ガス管の圧力損失に基づき、前記冷却システムの冷却熱量に対する冷媒が漏洩しているか否か判定する冷媒ガス管圧力損失の閾値が設定され、実際に前記冷却システムを稼働させて前記冷媒流量制御バルブの制御による冷却運転を行い、前記冷媒の漏洩を検知する際に、前記冷媒流量制御バルブの開度を全開にして前記冷媒ガス管圧力損失と前記冷却熱量を測定し、該測定結果の前記冷媒ガス管圧力損失が、同じ冷却熱量での前記冷媒ガス管圧力損失の前記閾値未満である場合に前記冷媒が漏洩していると判定することを特徴とする請求項1に記載の冷却システムの冷媒漏洩検知方法。

請求項4

前記冷却熱量測定手段は、前記蒸発器を通過前の高温排気の温度を測る高温排気温度検出手段と前記蒸発器を通過して冷却された後の排気の温度を測る冷却空気温度検出手段とを有し、前記制御装置は、前記冷媒流量制御バルブの開度を全開にして冷却運転を行い、前記蒸発器出口圧力センサと前記凝縮器ガス圧力センサで測定した圧力との差分をとることで前記冷媒ガス管の圧力損失を算出するとともに前記冷却熱量測定手段で前記冷却システムの冷却熱量を測定し、該冷却熱量の測定値に対する該冷媒ガス圧力損失算出値が、同じ冷却熱量での冷媒が漏洩しているか否か判定する閾値未満である場合に前記冷媒が漏洩していると判定することを特徴とする請求項1に記載の冷却システムの冷媒漏洩検知方法。

請求項5

前記凝縮器は、一次側と二次側とで熱交換を行い、前記一次側は前記冷媒を冷却する熱媒体が流れ前記冷媒は前記二次側を流れ、前記冷却熱量測定手段は、前記凝縮器の一次側を流れる手前の前記熱媒体の温度を測る熱媒体往温度検出手段と前記凝縮器の一次側を流れた後の前記熱媒体の温度を測る熱媒体還温度検出手段とを有し、前記制御装置は、前記冷媒流量制御バルブの開度を全開にして冷却運転を行い、前記蒸発器出口圧力センサと前記凝縮器ガス圧力センサで測定した圧力との差分をとることで前記冷媒ガス管の圧力損失を算出するとともに前記冷却熱量測定手段で前記冷却システムの冷却熱量を測定し、該冷却熱量の測定値に対する該冷媒ガス圧力損失算出値が、同じ冷却熱量での冷媒が漏洩しているか否か判定する閾値未満である場合に前記冷媒が漏洩していると判定することを特徴とする請求項1に記載の冷却システムの冷媒漏洩検知方法。

技術分野

0001

本発明は、冷却システム冷媒漏洩検知方法に関する。

背景技術

0002

近年、情報処理技術の向上やインターネット環境発達に伴って、情報処理量が増大している。そのため、各種の情報を大量に処理するためのデータ処理センタビジネスとして脚光を浴びている。このデータ処理センタの例えば、サーバルームには、コンピュータサーバ等の電子機器集約された状態で多数設置され、昼夜にわたって連続稼働されている。

0003

一般的に、サーバルームにおける電子機器の設置は、ラックマウント方式が主流になっている。ラックマウント方式は、電子機器を機能単位別に分割して収納するラック(筺体)をキャビネット段積みする方式であり、かかるキャビネットがサーバルームの床上に多数整列配置されている。

0004

これら情報を処理する電子機器は、処理速度や処理能力が急速に向上してきており、そのため、電子機器からの発熱量も上昇の一途をたどっている。これらの電子機器は、動作に一定の温度環境が必要とされ、正常に動作するための温度環境が比較的低く設定されているため、電子機器が高温状態に置かれるとシステム停止等のトラブルを引き起こす。

0005

このため、サーバルーム内を冷却するための空調機運転する空調動力(空調機の負荷)が大幅に増加しているのが実情であり、企業経営におけるコスト削減の観点のみならず、地球環境保全の観点からも空調動力の削減が急務となっている。

0006

一方、サーバルーム内で漏水が発生すると電子機器が破損する恐れがあるため、電子機器を冷却する際の熱搬送には水よりも熱輸送量が大きい冷媒潜熱輸送を利用するのが一般的である。さらに、冷媒の搬送を削減するため、圧縮機を用いずに気液密度差を利用して搬送するシステムや圧縮機よりも省電力で冷媒を搬送できる冷媒ポンプを用いた冷却システムを採用することができる。

0007

しかし、熱搬送に冷媒を使用する場合、冷媒は大気圧下ではガス化するため、少量の漏洩が発生した場合には冷媒漏洩が発生していることに気づかず、系内の冷媒量が減少していき冷却能力の低下が発生してしまう恐れがある。
このような背景から、特許文献1や特許文献2にみられるように、熱搬送に冷媒を用いた冷却システムの冷媒漏洩検知技術が提案されている。

0008

特許文献1には、冷凍サイクルを構成する機器におけるエクセルギー損失量を測定し、漏洩した冷媒量に応じて変化する漏洩指標値を算出して冷媒漏洩が発生しているか否かを判定する方法が提案されている。

0009

特許文献2には、減圧装置出入口差圧冷媒循環量から冷媒密度を算出し、冷媒密度測定値と比較することで冷媒量減少を判断することが提案されている。

先行技術

0010

特開2012−47447号公報
特開2011−106714号公報

発明が解決しようとする課題

0011

しかし、上記に示すような冷媒漏洩検知方法は、圧縮機と減圧装置を備えた冷凍サイクルを対象としており、圧縮機の過熱度過冷却度で判断している。
圧縮機を用いない冷却システムでは、冷媒減少による変化量が小さく、冷媒漏洩を判定できない恐れがある。さらに、これらの測定値が冷媒漏洩を判定できるほど変化した場合、冷却能力の低下が発生し、電子機器の温度上昇を引き起こす恐れがある。

0012

本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、冷媒の気液の密度差により熱搬送を行う冷却システムであっても冷却能力が低下する前に冷媒の漏洩が判定可能な冷却システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

上記目的を達成すべく、本発明に関わる冷却システムの冷媒漏洩検知方法は、電子機器から排出される高温排気を冷却する熱交換によって冷媒を気化する蒸発器と、前記蒸発器に供給される冷媒液の流量を調整する冷媒流量制御バルブと、前記蒸発器に前記高温排気を供給する送風機とを有する1または複数台設置された冷却装置と、前記蒸発器より高所に設置され前記蒸発器で気化した冷媒ガス液化させる凝縮器と、前記蒸発器と前記凝縮器との間に設けられる冷媒ガス管と、前記凝縮器の入口の冷媒ガス圧力を測定する凝縮器ガス圧力センサと、前記蒸発器の出口冷媒圧力を測定する蒸発器出口圧力センサと、前記冷却装置の冷却熱量を測定する冷却熱量測定手段と、制御装置とを備える冷却システムの冷媒漏洩検知方法である。

0014

該冷媒漏洩検知方法で前記制御装置は、前記冷媒流量制御バルブの開度全開にして冷却運転を行い、前記蒸発器出口圧力センサと前記凝縮器ガス圧力センサで測定した圧力の差分をとることで前記冷媒ガス管の圧力損失を算出し、該算出した圧力損失が、前記冷媒の漏洩がない場合の前記蒸発器出口圧力センサと前記凝縮器ガス圧力センサで測定した圧力の差分で求められる前記冷媒ガス管の圧力損失より低い場合には、前記冷媒が漏洩していると判定している。

発明の効果

0015

本発明に関わる冷却システムの冷媒漏洩検知方法によれば、冷媒の気液の密度差により熱搬送を行う冷却システムであっても冷却能力が低下する前に冷媒の漏洩が判定可能な冷却システムを実現できる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の実施形態1に係る冷却システムを示す図。
負荷(%)と冷媒ガス管圧力損失との関係を示す図。
冷却システムでの冷却熱量を用いた冷媒漏洩の検知の制御フローを示す図。
本発明の実施形態2に係る冷却システムを示す図。

実施例

0017

以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
<<実施形態1>>
図1に本発明の実施形態1に係る冷却システムを示す。
本発明は、熱搬送に冷媒を用いた冷却システムの冷媒の漏洩検知方法係り、特に電子機器(図示せず)からの高温排熱を効率的に冷却するために圧縮機を用いることなく冷媒の気液の密度差により熱搬送を行う冷却システムS1の冷媒の漏洩検知方法である。

0018

実施形態1の冷却システムS1は、冷却対象室80内に載置される冷却対象のサーバなどの電子機器を所望の温度に冷却するシステムである。

0019

冷却システムS1は、冷却対象の電子機器を冷却するために用いられる冷媒の漏洩を検知することに特徴がある。
なお、冷却システムS1には、制御装置Cが設けられており、制御装置Cにより以下説明する冷却システムS1の機器の制御が遂行される。制御装置Cは、コンピュータと周辺回路とを有する、例えば、PLC(programmable logic controller)などである。

0020

<冷却装置20a、20b>
冷却対象室80内には冷却対象であるサーバなどの電子機器(図示せず)が載置されている。電子機器は連続稼働されるため、電子機器からは高温の排気(高温排気23a、23b)が、排出されている。
冷却システムS1には、冷却対象室80内の冷却対象の電子機器からの高温排気23a、23bをそれぞれ冷却する冷却装置20a、20bが設置されている。

0021

冷却装置20aには、冷媒と高温排気23aとの熱交換を行う蒸発器21aと、蒸発器21aに高温排気23aを供給する送風機22aと、蒸発器21a内部に供給される冷媒の流量を調整する冷媒流量制御バルブ25aとが組み込まれている。高温排気23aは、蒸発器21aで冷媒の蒸発に伴う蒸発潜熱により冷却される。

0022

同様に、冷却装置20bには、冷媒と高温排気23bとの熱交換を行う蒸発器21bと、蒸発器21bに高温排気23bを供給する送風機22bと、蒸発器21b内部に供給される冷媒の流量を調整する冷媒流量制御バルブ25bとが組み込まれている。高温排気23bは、蒸発器21bで冷媒の蒸発に伴う蒸発潜熱により冷却される。

0023

冷媒流量制御バルブ25a、25bは、それぞれ冷却の設定温度に対応して開度が自動的に制御される。つまり、冷却負荷が大きい場合には開度が大きく、冷却負荷が小さい場合には開度が小さく制御される。

0024

<冷却装置20a、20bの冷却熱量測定手段>
冷却装置20aには、高温排気23aの温度を測る冷却熱量測定手段の高温排気温度センサ27aと、蒸発器21aで高温排気23aを冷却した後の冷却空気24aの温度を測る冷却熱量測定手段の冷却空気温度センサ26aとが設けられている。

0025

同様に、冷却装置20bには、高温排気23bの温度を測る冷却熱量測定手段の高温排気温度センサ27bと、蒸発器21bで高温排気23bを冷却した後の冷却空気24bの温度を測る冷却熱量測定手段の冷却空気温度センサ26bとが設けられている。

0026

<凝縮器10>
冷却システムS1は、蒸発器21a、21bでガス化した冷媒を冷却して液化するため、冷水を作る冷熱源40と該冷水を送る冷水ポンプ41と凝縮器10とを有している。ガス化した冷媒を冷却する熱媒体の水は、冷水配管42を介して、冷熱源40、冷水ポンプ41、および凝縮器10間を循環されている。

0027

凝縮器10は、蒸発器21a、21bよりも高所に設置されている。
蒸発器21a、21bでガス化した冷媒は、密度の減少により重量が周囲よりも軽くなり冷媒ガス管30内を上昇して、冷媒ガス管30を通過して凝縮器10に供給される。凝縮器10では、ガス化した冷媒が冷水と熱交換して、液化温度以下に冷却され液化し、冷媒液管31に送られる。

0028

凝縮器10で液化した冷媒は密度が大きくなることにより、重量が周囲よりも重くなり冷媒液管31内を重力により落下して、冷媒ガス管30を通過して蒸発器21a、21bに向けて供給される。

0029

<蒸発器21a、21b>
凝縮器10で液化した冷媒は、冷媒流量制御バルブ25a、25bで、それぞれ高温排気23a、23bの温度に応じた冷却熱量に対応した流量に調整され蒸発器21a、21bに送られる。

0030

例えば、高温排気23a、23bの温度が40℃で冷却温度が25℃に設定されている場合には、冷媒流量制御バルブ25a、25bの開度は相対的に大きく制御され、比較的多く冷媒が蒸発器21a、21bに供給される。これに対して、例えば、高温排気23a、23bの温度が30℃で冷却温度が25℃に設定されている場合には、冷媒流量制御バルブ25a、25bの開度は相対的に小さく制御され、比較的少ない冷媒が蒸発器21a、21bに供給される。

0031

そして、蒸発器21a、21bに供給される液状の冷媒は、それぞれ高温排気23a、23bと熱交換してガス化され、冷媒ガス管30内に排出される。高温排気23a、23bはそれぞれ冷媒の蒸発潜熱により冷却され、冷却空気24a、24bとなり冷却装置20a、20bの外部に排出される。

0032

<冷媒ガス管30>
前記したように、蒸発器21a、21bでガス化された冷媒は冷媒ガス管30内に流入する。
ここで、冷媒ガス管30内では冷媒が気液二相流状態となっている。つまり、蒸発器21a、21bでの冷却負荷が大きい場合には、ガス状態の冷媒が多く、蒸発器21a、21bでの冷却負荷が小さい場合には、液状態の冷媒が増加する。

0033

このように、冷却システムS1では、ガス化された冷媒が冷媒ガス管30内の上昇し、液化した冷媒が冷媒液管31内を下降することにより冷媒が循環している。つまり、冷却システムS1では、冷媒の気液の密度差により熱搬送が遂行されている。

0034

<冷媒ガス管30での圧力損失>
ところで、冷媒ガス管30における冷媒の圧力損失は、冷却システムS1の系内の冷媒量が同じであれば冷却装置20a、20bの冷却熱量により一意的に決まる。何故なら、系内の冷媒量が同じ、かつ、冷却装置20a、20bの冷却熱量が同じならば、冷媒ガス管30における冷媒量と冷媒の気液状態とがそれぞれ同じになるからである。

0035

一方、系内の冷媒量が減少した場合には蒸発器21a、21bから、冷媒ガス管30へ流出する冷媒液量が減少するため、冷媒ガス管30内の冷媒の圧力は低下する。そのため、冷媒ガス管30の圧力損失は小さくなる。

0036

<冷媒ガス管30での圧力損失と冷媒ガス管30内の冷媒量との関係>
そこで、冷媒ガス管30での冷媒の圧力損失と冷媒ガス管30内の冷媒量との関係を求めるため、下記のようにする。
蒸発器21a、21bの少なくとも1つの蒸発器21a、21b近傍の冷媒ガス管30に蒸発器21a、21bの出口の冷媒圧力を測定する蒸発器出口圧力センサ51を設置する。そして、凝縮器10内へ流入する冷媒ガスの圧力を測定する凝縮器ガス圧力センサ50を設置する。

0037

これにより、蒸発器出口圧力センサ51の冷媒の圧力の測定値と、冷媒ガス管30を通過した後の冷媒の凝縮器ガス圧力センサ50の圧力の測定値の差分から冷媒ガス管の圧力損失が算出される。同時に、冷却装置20a、20bの冷却熱量を測定することで、冷却システムS1の冷却熱量に対する(冷却熱量毎の)冷媒ガス管の圧力損失を求める。そして、当該圧力損失を同じ冷却熱量での冷媒の漏洩が発生しているか否かを判定する閾値と比較することで冷媒の漏洩を判定することが可能となる。

0038

ここで、冷却装置20a、20b内では冷媒流量制御バルブ25a、25bにより蒸発器21a、21bに供給される冷媒量が調整されており、系内の冷媒充填量が減少しても冷媒ガス管へ流出する冷媒量の変化量が小さいことから冷媒ガス管の圧力損失の変化量が小さくなり、冷媒の漏洩の判定が難しい。

0039

そこで、本冷却システムS1は冷媒の漏洩検知を行う場合、冷媒流量制御バルブ25a、25bの開度をそれぞれ全開にする。そして冷却装置20a、20bの冷却熱量と冷媒ガス管30での圧力損失を測定する。これにより、系内の冷媒充填量が減少した場合、蒸発器出口圧力センサ51の圧力測定値と凝縮器ガス圧力センサ50の圧力測定値との差分で表わされる冷媒ガス管30の圧力損失の測定値の変化量が大きくなり冷媒の漏洩の判定が可能になる。
従って、冷媒流量制御バルブ25a、25bの開度を全開にして冷却運転を行い、前記蒸発器出口圧力センサ51と凝縮器ガス圧力センサ50で測定した圧力の差分をとることで冷媒ガス管50の圧力損失を算出し、該算出した圧力損失が、冷媒の漏洩がない場合の前記蒸発器出口圧力センサと凝縮器ガス圧力センサで測定した圧力の差分で求められる冷媒ガス管50の圧力損失より低い場合には、冷媒が漏洩していると判定できる。

0040

<冷却システムS1の冷却熱量毎の冷媒漏洩の検知の制御>
次に、冷却システムS1における冷却熱量毎の冷媒漏洩の検知の制御について説明する。
始めに、冷媒漏洩の検知の制御に用いる冷却熱量の求め方を説明する。

0041

<冷却熱量>
冷却装置20aでは、高温排気温度センサ27aにより高温排気23aの温度t11が検出される。そして、冷却空気温度センサ26aにより、高温排気23aの蒸発器21aでの冷却後の冷却空気24aの温度t12が検出される。高温排気23aを冷却した温度ΔT1は、次式で表わされる。

0042

ΔT1=t11−t12 (1)
また、冷却装置20bでは、高温排気温度センサ27bで高温排気23bの温度t21が検出される。そして、冷却空気温度センサ26bでは、高温排気23bの蒸発器21bでの冷却後の冷却空気24bの温度t22が検出される。高温排気23bを冷却した温度 ΔT2は、次式で表わされる。
ΔT2=t21−t22 (2)

0043

冷却熱量Q(J)は、空気の熱容量Cとすると、
Q = CΔT (3)
と表わされる。
熱容量Cは、空気の質量m(g)、比熱c(J/g・K)とすると、
C =mc (4)
と表わされる。

0044

式(3)、(4)から、
Q = mcΔT (5)
と表わされる。

0045

次に、冷却する空気の質量を求める。
冷却装置20aでは、送風機22aが設けられており、送風機22aが、高温排気23aを蒸発器21aに送り冷却して、冷却空気24aとしている。
そこで、送風機22aの風量(L3/T)から、体積=風量×時間 の関係から、時間Tの単位をなくす演算で空気の体積(L3)が求められる。なお、Lは長さの単位を表わす次元である。

0046

重さ=比重・体積の関係より、空気の比重を用いて冷却空気24aの質量m1が求められる。空気の比熱c1(J/g・K)とすると、式(5)から、式(1)の高温排気23aを冷却した温度ΔT1を用いて、蒸発器21aでの冷却熱量Q1が、
Q1 = m1・c1・ΔT1 (6)

と求められる。

0047

同様に、冷却装置20bには、送風機22bが設けられており、送風機22bが、高温排気23bを蒸発器21bに送り冷却して、冷却空気24bとしている。
上述と同様にして、冷却空気24bの質量をm2、空気の比熱c1(J/g・K)とすると、式(2)の高温排気23bを冷却した温度ΔT2を用いて、蒸発器21bでの冷却熱量Q2が、式(5)より
Q2 = m2・c1・ΔT2 (7)
と求められる。

0048

冷却システムS1全体の冷却熱量Qsは、式(6)、(7)より

Qs = Q1 + Q2 (8)
と求められる。
こうして、高温排気温度センサ27a、27b、冷却空気温度センサ26a、26bで各々測定される温度を用いて、冷却システムS1での冷却熱量Qsが求められる。

0049

負荷率(%)とガス管圧損
次に、冷却運転の負荷率(%)と冷媒ガス管30の圧力損失(以下、冷媒ガス管圧力損失と称す)との関係について説明する。
図2に、負荷(%)と冷媒ガス管圧力損失との関係を示す。図2横軸に冷却運転の負荷率(%)をとり、図2縦軸に冷媒ガス管圧力損失(kPa)をとっている。

0050

図2において、負荷率(%)が“0”とは、冷却システムS1で冷却運転が行われておらず冷却熱量が“0”である場合である。一方、負荷率(%)が“100”とは、冷却システムS1で最大(maximum)の冷却運転が行われている場合である。つまり、冷媒流量制御バルブ25a、25bが全開であり、冷却装置20a、20bでの各負荷(冷却熱量)が最大であることを意味する。

0051

図2に示すように、冷却システムS1において、冷却運転の負荷(冷却熱量)が“0”の場合には、冷却システムS1において冷却運転が行われていないので冷媒は流れない。そのため、冷媒ガス(30)管圧力損失は“0”となる。そして、冷却運転の負荷(冷却熱量)が上昇するに従って、冷媒ガス管圧力損失は次第に上昇して、負荷率100%で冷媒ガス管圧力損失は最大となる。つまり、冷媒の漏洩があるか否かを判定する閾値は、このような性質を有している。

0052

一方、冷媒の漏洩が発生している場合には、冷却システムS1を循環する冷媒の量が減少し、管路内での圧力が低下するために、冷媒ガス管(30)圧力損失は、冷却運転の各負荷率において閾値より低い。

0053

<冷媒漏洩の検知の制御>
次に、冷却システムS1での冷却熱量Qs(冷却運転の負荷)を用いた冷媒漏洩の検知の制御について説明する。
図3に冷却システムでの冷却熱量を用いた冷媒漏洩の検知の制御フローを示す。

0054

まず、冷却システムS1の系内に計画量の冷媒を充填する(図3のS101)。計画量の冷媒とは、冷却システムS1の蒸発器21a、21bに液状態の冷媒、冷媒液管31に液状態の冷媒、冷媒ガス管30にガス状態の冷媒がそれぞれ充填され安全率を見込んで、冷却システムS1が所定の冷却能力を発揮できるように冷媒が循環できる冷媒の量である。

0055

続いて、予め冷媒流量制御バルブ25a、25bを全開にする (S102)。そして、冷却装置20a、20bに負荷(冷却熱量)を与えて冷却運転を行い、冷媒ガス管圧力損失を負荷毎(冷却熱量毎)に測定しておく。
具体的には、冷却熱量(負荷)として、例えば、ヒータなどで冷却装置20a、20bに熱を与え、例えば、冷却空気24a、24bが25℃になるように冷却システムS1を運転する。

0056

冷却装置20aの高温排気温度センサ27aにより高温排気23aの温度t11を検出するとともに、冷却空気温度センサ26aにより冷却空気24aの温度t12を検出して、式(1)からΔT1を求める。

0057

同様に、冷却装置20bの高温排気温度センサ27bにより高温排気23bの温度t21を検出するとともに、冷却空気温度センサ26aにより冷却空気24aの温度t22を検出して、式(2)からΔT2を求める。そして、式 (5)〜式 (8)を用いて、冷却システムS1での冷却熱量Qsiが求められる。

0058

一方、冷媒ガス管圧力損失は、蒸発器出口圧力センサ51の冷媒の圧力の測定値と、凝縮器ガス圧力センサ50の圧力の測定値との差分で求められる。
この冷却熱量(負荷)の測定値を、または、測定値に幅をもたせて(マージンをとって)、冷媒が漏洩しているか否か判定する閾値として設定する(S103)。

0059

続いて、実際の冷媒流量制御バルブ25a、25bの開度がそれぞれ冷却装置20a、20bの各設定温度になるように制御する冷却運転を行う(S104)。
そして、冷媒の漏洩を検知する場合には、通常の運転中やメンテナンス時などに、冷媒流量制御バルブ25a、25bを全開にする (S105)。

0060

続いて、冷媒ガス管圧力損失を蒸発器出口圧力センサ51の冷媒の圧力の測定値と、凝縮器ガス圧力センサ50の圧力の測定値との差分で測定する。また、冷却熱量(負荷)を、高温排気温度センサ27a、冷却空気温度センサ26aと高温排気温度センサ27b、冷却空気温度センサ26bとの各測定値を用いて、式 (5)〜式 (8)を用いて、冷却システムS1での冷却熱量Qsjを測定する (S106)。

0061

続いて、実際の冷却熱量での冷媒ガス管圧力損失を、S103で求めた同じ冷却熱量(Qsi=Qsj)でのS103で設定した冷媒ガス管圧力損失の閾値と比較し(S107)、実際の冷媒ガス管圧力損失が、冷媒ガス管圧力損失の閾値未満か否か判定する(S108)。
実際の冷媒ガス管圧力損失が、閾値未満の場合には(S108でYes)、冷媒が漏洩していると判定する(S109)。

0062

一方、実際の冷媒ガス管圧力損失が、閾値以上の場合には(S108でNo)、冷媒が漏洩していないと判定し(S110)、S104に移行する。
以上が、負荷毎(冷却熱量毎)に冷媒の漏洩があるか否かを判定する制御の流れである。

0063

これにより、冷媒流量制御バルブ25a、25bの開度を全開にして冷却運転を行い、蒸発器出口圧力センサ51と凝縮器ガス圧力センサ50で測定した圧力の差分をとることで冷媒ガス管30の圧力損失を算出するとともに冷却熱量測定手段の高温排気温度センサ27a、27b、冷却空気温度センサ26a、26bで冷却システムS1の冷却熱量を、式(8)を用いて測定し、該冷却熱量の測定値に対する該冷媒ガス圧力損失算出値が、同じ冷却熱量での冷媒が漏洩しているか否か判定する閾値未満である場合に冷媒が漏洩していると判定することができる。
このように、電子機器の冷却運転中に冷媒漏洩を検知する場合に冷媒流量制御バルブ25a、25bをそれぞれ全開にして冷却装置20a、20bの冷却能力と冷媒ガス管圧力損失を測定し、測定結果が閾値以下であれば冷媒漏洩と判定することが本冷却システムS1の特徴である。

0064

上記構成によれば、図1に示すように、圧縮機を用いず冷媒の気液密度差により冷媒を搬送する冷却システムS1で冷媒漏洩が発生した場合に、冷媒ガス管圧力損失を算出することで、冷媒の漏洩が検出できる。そのため、冷媒の漏洩の検出が簡単な構成で容易に行える。しかも、冷媒流量制御バルブ25a、25bの開度をそれぞれ全開にすることで行えるので、冷却性能に殆ど影響することなく、つまり一時的に冷却能力が上がるだけで、冷却運転の継続中に冷媒の漏洩が発生しているか否かの判定(検出)が行える。
以上のことから、冷却装置20a、20bの冷却能力が低下する前に冷媒漏洩を検知することが可能となり、信頼性の高い空調設備が提供可能である。

0065

<<実施形態2>>
実施形態1の冷却システムS1では、冷却熱量を測定する冷却熱量測定手段として蒸発器21a、21bに供給される高温排気23a、23bの温度を測定する高温排気温度センサ27a、27bと、高温排気23a、23bの冷却後の冷却空気24a、24bの温度を測定する冷却空気温度センサ26a、26bを備える場合を説明した。

0066

ここで、冷却熱量測定手段は1または複数台設置された冷却装置20a、20bの冷却熱量が測定されればよい。
そこで、実施形態2の冷却システムS2では、熱源装置40の冷水往・還温度差冷水流量を測定して冷却熱量を算出している。ここで、冷却熱量測定手段は1または複数台設置された冷却装置20a、20bの冷却熱量が測定されていればよい。

0067

図4に本発明の実施形態2に係る冷却システムを示す。
実施形態2の冷却システムS2では、冷媒ガス管30を流れる冷媒を冷却する冷水が流れる凝縮器10の一次側の冷水配管42の上流側に冷水往温度センサ43を設け、下流側に冷水還温度センサ44を設けている。

0068

実施形態2の冷却システムS2の制御は、実施形態1同様、制御装置Cで遂行される。その他の構成は、実施形態1と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。

0069

<冷却熱量>
冷却システムS2では、凝縮器10の2次側を流れる冷媒の出口での状態は同じ温度の液状態の冷媒となるように、熱源装置40が制御されている。
冷却システムS2で冷却装置20a、20bの冷却熱量を測定するに際しては、まず、冷水往温度センサ43の測定温度t31と冷水還温度センサ44の測定温度t32との差から熱源装置40の冷水往・還温度差ΔT21を、
ΔT21=t32−t31 (9)
と求める。

0070

また、冷水配管42に設けた冷水流量計45で冷水流量を測定する。
ここで、体積を 体積=冷水流量×時間 の関係から求めて、重さ=比重×体積 の関係より、冷水の比重を用いて冷水の質量m3を求める。冷水の比熱c2(J/g・K)とすると、式(5)から、冷水往・還温度差ΔT21を用いて、冷却熱量Q3が
Q3 = m3・c2・ΔT21
と求められる。
従って、熱源装置40の冷水往・還温度差ΔT21を用いて冷却熱量Q3が求められる。

0071

<冷媒の漏洩の判定>
そして、冷媒が漏洩しているか否かの判定に際しては、まず、冷却システムS2において、予め、正常運転時(冷媒の漏洩がない場合)に、ある冷却熱量における(冷却熱量毎の)冷媒ガス管圧力損失を、蒸発器出口圧力センサ51の冷媒の圧力の測定値と、凝縮器ガス圧力センサ50の圧力の測定値との差分より測定する。

0072

そして、各冷却熱量における冷媒ガス管圧力損失の測定値を、冷媒の漏洩があるか否かの判定を行うための閾値に設定する、或いは、該測定値に幅をもたせて(マージンをとって)、閾値を設定する。

0073

そして、冷却システムS2の実際の運転において、ある冷却熱量における冷媒ガス管圧力損失を、蒸発器出口圧力センサ51の冷媒の圧力の測定値と凝縮器ガス圧力センサ50の圧力の測定値との差分より測定する。

0074

そして、実際の運転時の冷媒ガス管圧力損失が、同じ冷却熱量における閾値未満であるか否かを測定することにより、冷媒の漏洩を判定することができる。つまり、図3と同様、実際の運転時の冷媒ガス管圧力損失が、閾値未満である場合には冷媒が漏洩していると判定され、閾値以上である場合には冷媒が漏洩していないと判定される。

0075

実施形態2によれば、冷却装置20a、20bの冷却熱量を、水還温度センサ44の測定温度t32と冷水往温度センサ43の測定温度t31との差から求める。そして、実際の運転時の冷媒ガス管圧力損失を測ることで、圧縮機を用いずに冷媒の気液密度差により冷媒を搬送する冷却システムS2で、冷媒漏洩が発生したことを検知できる。

0076

従って、簡単な構成で容易に、冷却システムS2の冷媒の漏洩を検知することが可能である。
そのため、冷却装置20a、20bの冷却能力が低下する前に冷媒の漏洩を検知することが可能となり、信頼性が高い空調設備を提供できる。

0077

なお、上記構成に代えて、冷却装置20a、20bで冷却される電子機器の消費電力量を測定し、冷却熱量を推定しても構わない。
すなわち、冷却装置20a、20bで冷却される電子機器の消費電力量と発熱量を測定し、冷却運転中の温度から冷却熱量を推定して、冷却装置20a、20bの冷却負荷として求め、実際の運転時の冷媒ガス管圧力損失が、冷媒が漏洩しているか否か判定する閾値未満であるか否かを測定することにより、冷媒の漏洩を判定しても構わない。

0078

<<その他の実施例>>
1.前記実施形態1、2で説明した蒸発器21a、21bの出口の冷媒圧力を測定する蒸発器出口圧力センサ51は、蒸発器21a、21bの出口の冷媒圧力の少なくとも何れかの出口冷媒圧力を測ることができれば、その位置は他の位置に設けても構わない。

0079

2.前記実施形態1、2では、冷却装置20a、20bが2台の場合を例示して説明したが、冷却装置は1台、或いは、3以上の複数台でも構わない。

0080

なお、本発明は前記した実施形態に限定されるものでなく、様々な実施形態が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分り易く説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、説明した構成の一部を含むものであってもよい。

0081

10凝縮器
20a、20b冷却装置
21a、21b蒸発器
22a、22b送風機(冷却熱量測定手段)
23a、23b高温排気(高温の排気)
25a、25b冷媒流量制御バルブ
26a、26b冷却空気温度センサ(冷却熱量測定手段、冷却空気温度検出手段)
27a、27b 高温排気温度センサ(冷却熱量測定手段、高温排気温度検出手段)
30冷媒ガス管
43冷水往温度センサ(冷却熱量測定手段、熱媒体往温度検出手段)
44冷水還温度センサ (冷却熱量測定手段、熱媒体還温度検出手段)
50 凝縮器ガス圧力センサ
51蒸発器出口圧力センサ
C制御装置
S1、S2 冷却システム

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