図面 (/)

技術 球面継手および鉄道車両用空気ばね高さ調整装置

出願人 ミネベアミツミ株式会社
発明者 高西昇司
出願日 2014年7月3日 (6年4ヶ月経過) 出願番号 2014-137468
公開日 2016年1月28日 (4年10ヶ月経過) 公開番号 2016-014441
状態 拒絶査定
技術分野 鉄道車両懸架装置、車輪装置 ピボット及び枢着
主要キーワード 開口内径 変位側 球面滑り軸受 ボール保持孔 シャフト挿通孔 ロッドエンド 許容荷重 ボール保持
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年1月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

保持部材の保持部からシャフト部材ボールが抜けても保持部材からシャフト部材が完全に分離せず、高荷重下でも安全に使用可能な球面継手を提供する。

解決手段

互いに平行な一対の平坦な端面21a,21b間に球面21cが形成されるとともに、端面21a,21b間にシャフト挿通孔22が貫通形成されたボール21と、ボール21を回転自在に保持するボール保持孔26が形成されたレース25と、を有する球面滑り軸受20と、レース25が固定される貫通孔13を有するロッドエンドディハウジング)10と、一端側に頭部32を有し、他端側からボール21のシャフト挿通孔22に挿通されて貫通孔13を貫通するシャフト30とを備える球面継手1において、シャフト30の一端側に、レース25の端面におけるボール保持孔26の断面よりも大きい断面フランジ51を有する第1のカラー(シャフト抜け止め部)50を設けた。

概要

背景

空気ばねを有する鉄道車両には、走行中に車体の高さを一定範囲内に保つための空気ばね高さ調整装置が設けられている。空気ばね高さ調整装置は、左右上下方向の変位に追随可能な連結棒リンク機構具備し、リンク機構を構成する連結棒の端部には球面継手(ボールジョイント)が用いられるものが知られている(特許文献1)。この種の球面継手としては、一端にボールを有するシャフト部材と、シャフト部材のボールを回転自在に保持するボール保持部を一端に有する保持部材とを具備する構成が一般的である(特許文献2,3等)。

概要

保持部材の保持部からシャフト部材のボールが抜けても保持部材からシャフト部材が完全に分離せず、高荷重下でも安全に使用可能な球面継手を提供する。互いに平行な一対の平坦な端面21a,21b間に球面21cが形成されるとともに、端面21a,21b間にシャフト挿通孔22が貫通形成されたボール21と、ボール21を回転自在に保持するボール保持孔26が形成されたレース25と、を有する球面滑り軸受20と、レース25が固定される貫通孔13を有するロッドエンドディハウジング)10と、一端側に頭部32を有し、他端側からボール21のシャフト挿通孔22に挿通されて貫通孔13を貫通するシャフト30とを備える球面継手1において、シャフト30の一端側に、レース25の端面におけるボール保持孔26の断面よりも大きい断面フランジ51を有する第1のカラー(シャフト抜け止め部)50を設けた。

目的

本発明は上記に鑑みてなされたものであり、保持部材のボール保持部からシャフト部材のボールが抜けても保持部材からシャフト部材が完全に分離せず、高荷重下でも安全に使用することができる球面継手を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

一端側と他端側に位置する互いに平行な一対の平坦な端面間に球面が形成されるとともに、該一対の端面間にシャフト挿通孔貫通形成されたボールと、該ボールを回転自在に保持するボール保持孔が形成されたレースと、を有する球面滑り軸受と、前記レースが固定される貫通孔を有するハウジングと、前記一端側に頭部を有し、前記ボールの前記シャフト挿通孔に挿通されて前記貫通孔を貫通するシャフトと、を備えた球面継手であって、前記シャフトの一端側に、前記レースの端面における前記ボール保持孔の断面よりも大きい断面を有するシャフト抜け止め部を設けたことを特徴とする球面継手。

請求項2

前記シャフト抜け止め部は、前記シャフトと別体または一体であって、該シャフトの前記頭部と前記ボールとの間に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の球面継手。

請求項3

前記シャフト抜け止め部は、前記シャフトと一体に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の球面継手。

請求項4

前記ハウジングの前記貫通孔における前記他端側の内周部には、前記レースが当接する突き当て部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の球面継手。

請求項5

前記シャフト抜け止め部の前記断面が、前記ハウジングの前記貫通孔よりも大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の球面継手。

請求項6

前記シャフト抜け止め部の前記断面が円形状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の球面継手。

請求項7

前記シャフト抜け止め部の前記断面が非円形状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の球面継手。

請求項8

前記レースと前記ボールの前記球面との間に、自己潤滑性を有するライナー介装されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の球面継手。

請求項9

前記ボールにおける前記シャフト挿通孔の前記他端側に、前記シャフトの外周を囲繞する環状部材を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の球面継手。

請求項10

前記シャフト抜け止め部および前記環状部材の少なくとも一方の内周部に、前記シャフトの外周面密着するシール部材が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の球面継手。

請求項11

前記球面滑り軸受を覆うカバー部材を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の球面継手。

請求項12

請求項1〜11のいずれかに記載の球面継手を用いたリンク機構を備えることを特徴とする鉄道車両用空気ばね高さ調整装置

技術分野

0001

本発明は、球面継手および該球面継手を用いたリンク機構を備える鉄道車両用空気ばね高さ調整装置に関する。

背景技術

0002

空気ばねを有する鉄道車両には、走行中に車体の高さを一定範囲内に保つための空気ばね高さ調整装置が設けられている。空気ばね高さ調整装置は、左右上下方向の変位に追随可能な連結棒リンク機構を具備し、リンク機構を構成する連結棒の端部には球面継手(ボールジョイント)が用いられるものが知られている(特許文献1)。この種の球面継手としては、一端にボールを有するシャフト部材と、シャフト部材のボールを回転自在に保持するボール保持部を一端に有する保持部材とを具備する構成が一般的である(特許文献2,3等)。

先行技術

0003

特許第2743766号公報
実開昭52−114156号公報
実開昭54−152867号公報

発明が解決しようとする課題

0004

従来の球面継手は、保持部材のボール保持部内にシャフト部材のボールを回転自在に組み込んでシャフト部材が全方向へ揺動可能とする構造となっており、これによって上記鉄道車両の空気ばね高さ調整装置にあっては連結棒に自己調心機能を持たせることができるものとしている。しかし、従来の球面継手構造では、仮に過大な荷重が掛かってボール保持部からボールが抜けた場合には、保持部材からシャフト部材が完全に分離してしまう構造であるため、特に安全性が重視される鉄道車両においては、不都合であった。また、上記特許文献3に記載されるようなボール保持部が袋穴になっているものでは、保持部材がダイキャスト品になるので高強度材料が使えないため、高荷重下では保持部材が変形しやすく使用し難いという問題がある。

0005

本発明は上記に鑑みてなされたものであり、保持部材のボール保持部からシャフト部材のボールが抜けても保持部材からシャフト部材が完全に分離せず、高荷重下でも安全に使用することができる球面継手を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の球面継手は、一端側と他端側に位置する互いに平行な一対の平坦な端面間に球面が形成されるとともに、該一対の端面間にシャフト挿通孔貫通形成されたボールと、該ボールを回転自在に保持するボール保持孔が形成されたレースと、を有する球面滑り軸受と、前記レースが固定される貫通孔を有するハウジングと、前記一端側に頭部を有し、前記ボールの前記シャフト挿通孔に挿通されて前記貫通孔を貫通するシャフトと、を備えた球面継手であって、前記シャフトの一端側に、前記レースの端面における前記ボール保持孔の断面よりも大きい断面を有するシャフト抜け止め部を設けたことを特徴とする(請求項1)。

0007

本発明の球面継手によれば、シャフトに対し他端側に許容荷重以上の過大な荷重が掛かることによって仮にボールがレースから他端側に抜けたとしても、シャフト抜け止め部がレースの端面におけるボール保持孔の断面よりも大きい断面を有するためレースに当接し、それ以上の他端側への移動が規制される。ここで、シャフト抜け止め部の断面とは軸方向に直角な断面のことであって、それがレースの端面におけるボール保持孔の断面より大きいということは、ボール保持孔の断面の内側にシャフト抜け止め部の断面を完全に含めることができないということを意味する。このため、ハウジングからシャフトが完全に分離することが防止される。

0008

本発明では、前記シャフト抜け止め部は、前記シャフトと別体または一体であって、該シャフトの前記頭部と前記ボールとの間に配設されている形態を含む(請求項2)。

0009

また、本発明は、前記シャフト抜け止め部は、前記シャフトと一体に形成されている形態を含む(請求項3)。

0010

本発明は、前記ハウジングの前記貫通孔における前記他端側の内周部には、前記レースが当接する突き当て部が設けられていることを特徴とする(請求項4)。この形態では、レースが突き当て部に当接することにより、レースが他端側への荷重を受けてもハウジングの貫通孔から抜けることが防止される。

0011

本発明は、前記シャフト抜け止め部の前記断面が、前記ハウジングの前記貫通孔よりも大きいことを特徴とする(請求項5)。この形態では、例えレースが変形したり破壊したりしても、シャフト抜け止め部がハウジングの貫通孔に入らずハウジングに当接し、ハウジングからシャフトが完全に分離することが防止される。

0012

本発明では、前記シャフト抜け止め部の前記断面が円形状であること(請求項6)、または、非円形状であることのいずれかの形態を含む(請求項7)。

0013

本発明は、前記レースと前記ボールの前記球面との間に、自己潤滑性を有するライナー介装されていることを特徴とする(請求項8)。この形態を採用することにより、給油することなく円滑な動作が実現され、メンテナンスフリーが可能となる。

0014

本発明は、前記ボールにおける前記シャフト挿通孔の前記他端側に、前記シャフトの外周を囲繞する環状部材を設けたことを特徴とする(請求項9)。

0015

本発明は、前記シャフト抜け止め部および前記環状部材の少なくとも一方の内周部に、前記シャフトの外周面密着するシール部材が設けられていることを特徴とする(請求項10)。この形態では、シール部材によって球面滑り軸受に対する防水および防汚の効果を得ることができる。

0016

本発明は、前記球面滑り軸受を覆うカバー部材を有することを特徴とする(請求項11)。この形態では、カバー部材によって球面滑り軸受に対する防水および防汚の効果を得ることができる。

0017

次に、本発明の鉄道車両用空気ばね高さ調整装置は、請求項1〜11のいずれかに記載の球面継手を用いたリンク機構を備えることを特徴とする(請求項12)。

発明の効果

0018

本発明によれば、シャフトに設けたシャフト抜け止め部がレースの端面におけるボール保持孔の断面よりも大きいためレースに当接し、このためハウジングからシャフトが完全に分離することが防止され、高荷重下でも安全に使用することができるといった効果を奏する。

図面の簡単な説明

0019

本発明の一実施形態に係る球面継手の縦断面図である。
図1の一部(球面滑り軸受の部分)拡大図である。
一実施形態の作用を示す縦断面図である。
本発明の他の実施形態を示す縦断面図である。
本発明のさらに他の実施形態を示す縦断面図である。

実施例

0020

以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[1]一実施形態
[1−1]一実施形態の構造
図1は、一実施形態に係る球面継手1の縦断面を示している。この球面継手1は、図1において上下方向に延びるロッドエンドディ(ハウジング)10と、ロッドエンドボディ10の上側の先端に組み込まれたボール21を有する球面滑り軸受20と、図1においてボール21を左右方向に貫通して延びるシャフト30とを備えている。なお、以下では、左右、上下といった方向については、図1および図2におけるそれらの方向として説明を進める。

0021

ロッドエンドボディ10は、下方に開口するねじ穴11が形成された円筒部15を有し、この円筒部15の上方にはリング部12が形成され、リング部12の中央部には左右方向に開口する断面円形状の貫通孔13が形成されている。貫通孔13の内周部には円環状のレース25が嵌合されて固定されている。

0022

図2に示すように、リング部12の貫通孔13における右側の内周部の開口縁には、開口内径を小さくする円環状の突き当て部14が形成されている。レース25はこの突き当て部14に当接して係合し、これによりレース25は貫通孔13から右側への抜けが阻止されるようになっている。レース25は、左側から、右側の端面が突き当て部14に当接するまで貫通孔13に挿入されて固定される。レース25を貫通孔13の内周部に固定する方法は限定されず、例えば圧入接着カシメ等の手段で固定することができる。レース25内には、ボール21を保持するボール保持孔26が形成されている。ボール保持孔26の内周面はボール21の球面の直径よりもわずかに大きな直径を有する球面状に形成されており、レース25内に、ボール21が保持されている。

0023

ボール21は、図2に示すように、外形が、互いに平行な左右一対の平坦な端面21a,21bと、端面21a,21b間に形成された球面21cとで構成される。そしてボール21の端面21a,21b間には、軸心がボール21の中心を通って、端面21a,21bに対して直角に左右方向に延びる断面円形状のシャフト挿通孔22が貫通形成されている。以下、左側(本発明での一端側)の端面21aを第1の端面21a、右側(本発明での他端側)の端面21bを第2の端面21bと言う。

0024

ボール21の球面21cはレース25に形成されたボール保持孔26の球面状の内周面に嵌合し、レース25でボール21の球面21cが保持され、ボール21はレース25を介してリング部12に回転自在に保持されている。ボール21とレース25とにより、球面滑り軸受20が構成される。図2に示すように、ボール21とレース25の間には自己潤滑性を有するライナー40が介装されており、ボール21はライナー40を介してレース25に回転自在に支持されている。ライナー40は、例えば自己潤滑性を有する樹脂組成物を固めたもの、繊維状に編んだ樹脂ポリテトラフルオロエチレン含侵させたもの、MoS2などの固体潤滑剤による潤滑層を形成したもの等の、従来知られている材料からなるものを適宜に用いることができる。

0025

シャフト30は、円柱状の軸部31を主体とし、軸部31の左側の端部には頭部32が同軸状に形成され、右側にはねじ部33が形成されている。例えば頭部32の端面に六角穴を形成し、シャフト30にボルトの機能を持たせることができる。軸部31はボール21のシャフト挿通孔22に摺動して挿通される寸法(すきま嵌め寸法)を有する。シャフト30は、ねじ部33側がボール21のシャフト挿通孔22に第1の端面21a側から挿入され、軸部31がロッドエンドボディ10の貫通孔13を貫通している。

0026

ボール21の両側のシャフト30の軸部31には、軸部31の外周を囲繞する円環状の第1のカラー(シャフト抜け止め部)50および第2のカラー(環状部材)60がそれぞれ配設されている。左側の第1のカラー50はシャフト30がボール21のシャフト挿通孔22に挿通される前に予め軸部31に嵌められ、右側の第2のカラー60はシャフト30がボール21のシャフト挿通孔22に挿通された後に軸部31に嵌められる。第1のカラー50はシャフト30の頭部32とボール21の第1の端面21aに当接しており、頭部32と第1の端面21aの間に挟持された状態となっている。第2のカラー60はボール21の第2の端面21bに当接している。各カラー50,60には、シャフト30の軸部31が摺動して挿入される。

0027

第2のカラー60の内周部には周溝61が形成されており、この周溝61に合成ゴム等からなるOリング(シール部材)70が嵌合して装着されている。第2のカラー60が軸部31に嵌められた状態で、Oリング70は軸部31の外周面に弾性的に密着する。

0028

第1のカラー50の左側の端部には、断面が円形状のフランジ51が同心状に形成されている。フランジ51の外径は、レース25の左側の開口縁の内径よりも大きく、さらにリング部12の貫通孔13の内径よりも大きい。すなわち、フランジ51の軸方向(左右方向)に直角な断面の大きさは、レース25の左側の端面におけるボール保持孔26の断面よりも大きく、かつリング部12の左側の端面における貫通孔13の断面よりも大きい。

0029

上記球面滑り軸受20は、合成ゴム等からなるゴムブーツ(カバー部材)75でカバーされている。ゴムブーツ75は上方から球面滑り軸受20に被せられて装着される袋状のもので、ボール21の両側の各カラー50,60が挿通される孔75a,75bと、ロッドエンドボディ10が挿通される円筒状の孔75cを有している。ゴムブーツ75は弾性を利用して孔75a,75bにそれぞれ第1のカラー50および第2のカラー60を通し、孔75cにロッドエンドボディ10を通して装着される。

0030

孔75a,75bの内周面が各カラー50,60にそれぞれ密着し、孔75cの内周面がロッドエンドボディ10の外周面に密着することで、球面滑り軸受20はゴムブーツ75で覆われる。第1のカラー50側の孔75aの開口縁はフランジ51の内側に密着し、また、第2のカラー60側の孔75bの開口縁は、第2のカラー60の外側端部に形成された環状突起62の内側に密着し、これによりゴムブーツ75の抜け止めがなされている。

0031

なお、材料に関して述べると、上記ロッドエンドボディ10、ボール21、レース25、シャフト30、第1および第2のカラー50,60は金属からなり、例えばクロムモリブデン鋼ステンレス鋼等の高い強度を有する鋼で構成されるのが望ましい。また、自己潤滑性を有するライナー40は、量産性の面から前述の自己潤滑性を有する樹脂組成物を固めたものが望ましい。また、ゴムブーツ75は、上記の通り合成ゴム等から構成される。

0032

[1−2]一実施形態の作用
以上が一実施形態の球面継手1であり、この球面継手1は、例えばロッドエンドボディ10が固定側とされ、シャフト30のねじ部33に変位側の部材が固定されて用いられる。その場合には、変位側の部材が変位するとボール21を支点にシャフト30が揺動し、その変位を吸収する。ボール21はレース25内で回転し、シャフト30の全方向への揺動を可能とする。

0033

ところで、図3に示すように、ボール21を支点にシャフト30が揺動した際に、さらにシャフト30に対し変位に伴って矢印Gで示す右方向に設計された許容荷重以上の過大な荷重が掛かると、ボール21がレース25から右側に抜ける可能性がある。しかし、このようにボール21がレース25から抜けたとしても、第1のカラー50のフランジ51がレース25の左側の開口縁の内径よりも大きいため、このフランジ51がボール保持孔26に入らずレース25の少なくとも一部に当接する。したがってシャフト30のそれ以上の右側への移動が規制され、ロッドエンドボディ10からシャフト30が完全に分離することが防止される。よって高荷重下でも安全に使用することができる。

0034

また、ロッドエンドボディ10の貫通孔13における右側の内周部にレース25の抜けを阻止する突き当て部14が設けられているため、レース25が右側への荷重を受けてもレース25が貫通孔13から抜けることが防止される。

0035

さらに本実施形態では、第1のカラー50のフランジ51がリング部12の貫通孔13よりも大きいため、例え突き当て部14が変形したり破壊したりしてレース25がボール21と共に抜けてしまっても、フランジ51が貫通孔13に入らずリング部12の側面に当接する。このため、ロッドエンドボディ10からシャフト30が完全に分離することが防止され、二重の安全性が図られる。

0036

また、球面滑り軸受20においては、レース25とボール21の球面との間に自己潤滑性のライナー40が介装されているため、給油することなく円滑な動作が実現され、メンテナンスフリーが可能となる。

0037

また、第2のカラー60側に設けたOリング70によって球面滑り軸受20に対する防水および防汚の効果を得ることができる。さらに球面滑り軸受20を覆うゴムブーツ75によっても、球面滑り軸受20に対する防水および防汚の効果を得ることができる。したがって、例えば、車体の下部に配置されて泥水がかかるなどして汚染される環境下にある鉄道車両用空気ばね高さ調整装置のリンク機構に球面継手1を適用することは、汚染や錆が防がれ、汚染の影響によって動作不良を起こすといったことが回避されるので好適である。また、Oリング70をシャフト30と第2のカラー60の間に介在させることで、シャフト30が第2のカラー60から抜けにくくなり、シャフト30の頭部32を下側にした際にシャフト30が第2のカラー60から抜けて落下してしまうことが防止されるという利点を得ることができる。

0038

また、ロッドエンドボディ10、ボール21、レース25、シャフト30、第1および第2のカラー50,60を、上記のようにクロムモリブデン鋼、ステンレス鋼等の高強度な鋼を材料から構成すると、これらを切削加工で製造することができ、その場合には従来よりも高強度な球面継手を提供することが可能となる。

0039

[2]他の実施形態
上記一実施形態は本発明の一例であり、本発明内であれば他の実施形態を採用することができる。

0040

例えば、上記第1のカラー50のフランジ51を、断面が多角形等の非円形状のものとすることができる。また、図4に示すように、第1のカラー50全体を、外径がリング部の貫通孔13の内径よりも大きく、かつ一定径の円筒形状とすることができる。

0041

また、上記第1のカラー50はシャフト30と別体のものであるが、図5に示すように、第1のカラー50に替えて、シャフト30の頭部32に一体に形成した円形状もしくは多角形状等の非円形状のフランジ52を、本発明のシャフト抜け止め部とすることができる。フランジ52は、少なくともレース25のボール保持孔26よりも大きいものとし、図3に示したようにボール21がレース25から抜けた際にはフランジ52がレース25あるいはリング部12に当接することで、ロッドエンドボディ10からシャフト30が完全に分離することが防止される。なお、シャフト30と一体にフランジ52を形成する場合には、頭部32の他に、頭部32とボール21の間の軸部31に一体に形成してもよい。

0042

なお、本発明は上記球面継手1のような球面継手とともに、当該球面継手を用いたリンク機構を備える鉄道車両用空気ばね高さ調整装置を本発明とする。例えば、上記特許文献1に記載されるボールジョイントに本発明の球面継手を適用することで、本発明の鉄道車両用空気ばね高さ調整装置を構成することができる。

0043

1…球面継手
10…ロッドエンドボディ(ハウジング)
13…貫通孔
14…突き当て部
20…球面滑り軸受
21…ボール
21a…第1の端面
21b…第2の端面
21c…球面
22…シャフト挿通孔
25…レース
26…ボール保持孔
30…シャフト
32…頭部
40…ライナー
50…第1のカラー(シャフト抜け止め部)
52…フランジ(シャフト抜け止め部)
60…第2のカラー(環状部材)
70…Oリング(シール部材)
75…ゴムブーツ(カバー部材)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • NTN株式会社の「 異常検出装置」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】早期に異常を検出することが可能な異常検出装置を提供する。【解決手段】異常検出装置1は、剛体である測定対象物の異常変形を検出する。異常検出装置1は、測定対象物の第1部分に設置され、レーザ光L1を... 詳細

  • 株式会社ナチュラレーザ・ワンの「 支持機構並びにこの支持機構を備えた支持装置」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】スプリングワッシャーやフリクションワッシャーなどを用いたフリクショントルク発生機構を備えたスイベルトルクヒンジを用いても、使用開始後においてフリクショントルクが極力変動しないように成した支持機... 詳細

  • 富士ゼロックス株式会社の「 開閉機構及び画像形成装置」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】開閉扉を開閉操作する際の操作力の軽減を図るとともに、構成部品の破損の抑制を図る開閉機構及び画像形成装置を提供する。【解決手段】装置本体の開口を覆う閉位置と開口を開放する開位置の間で移動可能に回... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ