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技術 耐滑性に優れた靴

出願人 株式会社シモン
発明者 佐藤裕和篠木祐太佐久間卓也
出願日 2015年10月28日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2015-212246
公開日 2016年1月28日 (5年9ヶ月経過) 公開番号 2016-013494
状態 特許登録済
技術分野 履物及びその付属品、製法、装置
主要キーワード 静電靴 静電性能 露出パターン 寸法構成 踏付け テーパ形 安全靴 衝撃エネルギー吸収性
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

「耐滑性」に優れたを提供することである。

解決手段

本発明は、中底の下面に配置されるミッドソールと、前記ミッドソールの下面に配置されると共に、平坦接地面を有する複数のクリートを有するクリートソールと、前記クリートソールの下面に配置されると共に、前記複数のクリートが貫通して靴底表側に突出するようにするための開口部を有するフレームソールと、を備え、前記クリートを介して接地するようにした安全靴若しくは静電靴用の複層靴底構造であって、前方部における前記複数のクリートの接地面積が、親指側領域において相対的に密であって小指側領域において相対的に粗となっており、踵部における前記複数のクリートの接地面積が、親指側領域において相対的に粗であって小指側領域において相対的に密となっている。

概要

背景

安全靴基本性能に関する規格は、日本工業規格(JIS)において詳細に規定されている(JIS T8101)。具体的には、日本安全靴工業会のウェブページ(http://www.anzengutsu.jp/about/performance.html)において詳しく説明されているように、「耐衝撃性能」「耐圧迫性能」「表底はく離性能」「漏れ防止性能(総ゴム製安全靴にのみ求められる)」「耐踏抜き性(付加的性能)」「かかと部の衝撃エネルギー吸収性(付加的性能)」「足甲プロテクタ耐衝撃性(付加的性能)」「耐滑性(付加的性能)」といった項目が規定されている。

また、静電靴の基本性能に関する規格も、日本工業規格(JIS)において詳細に規定されている(JIS T8103)。具体的には、日本安全靴工業会のウェブページ(http://www.anzengutsu.jp/about/performance.html)において詳しく説明されているように、「静電気帯電防止性能」が規定されている。静電靴の他の基本性能は、安全靴の基本性能と概ね同じである。

特許文献1は、静電靴に関する本件出願人による先願の公開公報であり、複層表底構造を備えた静電靴を提示している。具体的には、図9及び図10に示すように、クリートソール102とフレームソール101をそれぞれ一体成型し、それらを接合して一体化したソールアッパーの間にミッドソール103を埋設して構成した靴底、又は、クリートソール102とアッパーの間にミッドソール103を埋設しあるいは射出して構成した複層表底構造を開示している。

図9及び図10に示す靴底は、フレームソール101、クリートソール102およびミッドソール103を積層して構成されている。

フレームソール101は、後述するクリートソール102のクリート105に対応する部分に開口部104を有し、この開口部104からクリートソール102のクリート105を靴底表側に突出できるように構成されている。フレームソール101は、合成ゴム等を使用して構成されている。フレームソール101は、発泡率などの加減により、クリートソール102よりも減量可能である。

フレームソール101に積層されるクリートソール102は、導電性を有する材料を使用し、さらにクリートソール102全体に黄色に着色されて、靴底に向けて多数のクリート105が一体に形成されている。次いで、クリートソールがフレームソールに覆われ、靴底表面には静電性能に最重要な係わりを持つクリート105だけが黄色で露出される。
これらのクリート105は、図10に示すように、クリート105の根元にむけて広がるテーパ状105a(たとえばクリート頂部からクリート付け根部に向けて広がるようなテーパ形状)を有している。具体的には、クリート105の付け根は、クリート頂部より3〜30%広がるテーパ面、一例としてクリート頂部よりも付け根部が約2.0mm程度広がっている寸法構成、を有している。

クリートソール102に形成されている多数のクリート105の中から、特定のクリート(図9中、斜線を施してあるクリート)のみが、他のクリートよりも高く(高さh:クリートの高さの約3〜27%、一例として約0.5mm程度)構成されている。特定のクリートとは、前方部の左右クリート群及び踵部後方部)の周縁の左右及び後端部のクリート群の内、斜線を施してあるクリートである。

斜線を施してある前方部の左右クリートの合計接地面積Ssとしては、靴底の前方部全体の面積をSstとした場合、(2/5)×Sst>Ss>(1/20)×Sstの面積に対応する面積である。たとえば、サイズが26cmの場合、前方部の左右クリート群の合計接地面積が約1700mm2 に対応する面積である。また、踵部の周縁の左右及び後端部の斜線を施してあるクリートの接地面積Shは、踵部全体の面積をShtとした場合、(1/2)×Sht>Sh>(1/5)×Shtの面積に対応する面積、たとえば約1250mm2 の面積である。

前記したサイズの靴であれば、前方部の左右クリート群の内、接地面積の合計が略1700mm2 となるクリートが、他のクリートよりも若干高く(高さh:約0.5mm)形成されており、また、踵部の周縁の左右及び後端部のクリートのうち、接地面積の合計が略1250mm2 の面積を有しているクリートが、他のクリートよりも若干高く(高さh:約0.5mm)形成されている。

クリートソール102は、静電性能を有するゴムによって射出成型法で構成されている。具体的には、クリートソール102の材料は静電性能を有しており、その材料は黄色染料配色されている。クリートソール102の色彩は、クリート表面だけでなく、中実として構成されている。

概要

「耐滑性」に優れた靴を提供することである。本発明は、中底の下面に配置されるミッドソールと、前記ミッドソールの下面に配置されると共に、平坦接地面を有する複数のクリートを有するクリートソールと、前記クリートソールの下面に配置されると共に、前記複数のクリートが貫通して靴底表側に突出するようにするための開口部を有するフレームソールと、を備え、前記クリートを介して接地するようにした安全靴若しくは静電靴用の複層靴底構造であって、前方部における前記複数のクリートの接地面積が、親指側領域において相対的に密であって小指側領域において相対的に粗となっており、踵部における前記複数のクリートの接地面積が、親指側領域において相対的に粗であって小指側領域において相対的に密となっている。

目的

本発明の目的は、「耐滑性」に優れた靴、特には安全靴ないし静電靴、を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

中底の下面に配置されるミッドソールと、前記ミッドソールの下面に配置されると共に、平坦接地面を有する複数のクリートを有するクリートソールと、前記クリートソールの下面に配置されると共に、前記複数のクリートが貫通して靴底表側に突出するようにするための開口部を有するフレームソールと、を備え、前記クリートを介して接地するようにした安全靴若しくは静電靴用の複層靴底構造であって、前方部における前記複数のクリートの接地面積が、親指側領域において相対的に密であって小指側領域において相対的に粗となっており、踵部における前記複数のクリートの接地面積が、親指側領域において相対的に粗であって小指側領域において相対的に密となっていることを特徴とする複層靴底構造。

請求項2

前方部における前記複数のクリートの親指側領域の接地面積は、前方部における前記複数のクリートの小指側領域の接地面積に対して、1.2倍以上であり、踵部における前記複数のクリートの小指側領域の接地面積は、踵部における前記複数のクリートの親指側領域の接地面積に対して、1.2倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の複層靴底構造。

請求項3

中底の下面に配置されると共に、平坦な接地面を有する複数のクリートを有するクリートソールと、前記クリートソールの下面に配置されると共に、前記複数のクリートが貫通して靴底表側に突出するようにするための開口部を有するフレームソールと、を備え、前記クリートを介して接地するようにした安全靴若しくは静電靴用の複層靴底構造であって、前方部における前記複数のクリートの接地面積が、親指側領域において相対的に密であって小指側領域において相対的に粗となっており、踵部における前記複数のクリートの接地面積が、親指側領域において相対的に粗であって小指側領域において相対的に密となっていることを特徴とする複層靴底構造。

請求項4

中底の下面に配置されるミッドソールと、前記ミッドソールの下面に配置されると共に、平坦な接地面を有する複数のクリートを有するクリートソールと、前記クリートソールの下面に配置されると共に、前記複数のクリートが貫通して靴底表側に突出するようにするための開口部を有するフレームソールと、を備え、前記クリートを介して接地するようにした安全靴若しくは静電靴用の複層靴底構造であって、前方部における前記複数のクリートの接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計が、親指側領域において相対的に大であって小指側領域において相対的に小となっており、踵部における前記複数のクリートの接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計が、親指側領域において相対的に小であって小指側領域において相対的に大となっていることを特徴とする複層靴底構造。

請求項5

前方部における前記複数のクリートの親指側領域の接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計は、前方部における前記複数のクリートの小指側領域の接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計に対して、5倍以上であり、踵部における前記複数のクリートの小指側領域の接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計は、踵部における前記複数のクリートの親指側領域の接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計に対して、1.2倍以上であることを特徴とする請求項4に記載の複層靴底構造。

請求項6

中底の下面に配置されると共に、平坦な接地面を有する複数のクリートを有するクリートソールと、前記クリートソールの下面に配置されると共に、前記複数のクリートが貫通して靴底表側に突出するようにするための開口部を有するフレームソールと、を備え、前記クリートを介して接地するようにした安全靴若しくは静電靴用の複層靴底構造であって、前方部における前記複数のクリートの接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計が、親指側領域において相対的に大であって小指側領域において相対的に小となっており、踵部における前記複数のクリートの接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計が、親指側領域において相対的に小であって小指側領域において相対的に大となっていることを特徴とする複層靴底構造。

請求項7

前記フレームソールの硬度は、前記クリートの硬度よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至6のずれかに記載の複層靴底構造。

請求項8

中底と、請求項1乃至7のいずれかに記載の複層靴底構造と、を備えたことを特徴とする安全靴。

請求項9

中底と、請求項1乃至7のいずれかに記載の複層靴底構造と、を備えたことを特徴とする静電靴。

技術分野

0001

本発明は、に関する。特には、本発明は、安全靴または静電靴に関する。

背景技術

0002

安全靴の基本性能に関する規格は、日本工業規格(JIS)において詳細に規定されている(JIS T8101)。具体的には、日本安全靴工業会のウェブページ(http://www.anzengutsu.jp/about/performance.html)において詳しく説明されているように、「耐衝撃性能」「耐圧迫性能」「表底はく離性能」「漏れ防止性能(総ゴム製安全靴にのみ求められる)」「耐踏抜き性(付加的性能)」「かかと部の衝撃エネルギー吸収性(付加的性能)」「足甲プロテクタ耐衝撃性(付加的性能)」「耐滑性(付加的性能)」といった項目が規定されている。

0003

また、静電靴の基本性能に関する規格も、日本工業規格(JIS)において詳細に規定されている(JIS T8103)。具体的には、日本安全靴工業会のウェブページ(http://www.anzengutsu.jp/about/performance.html)において詳しく説明されているように、「静電気帯電防止性能」が規定されている。静電靴の他の基本性能は、安全靴の基本性能と概ね同じである。

0004

特許文献1は、静電靴に関する本件出願人による先願の公開公報であり、複層表底構造を備えた静電靴を提示している。具体的には、図9及び図10に示すように、クリートソール102とフレームソール101をそれぞれ一体成型し、それらを接合して一体化したソールアッパーの間にミッドソール103を埋設して構成した靴底、又は、クリートソール102とアッパーの間にミッドソール103を埋設しあるいは射出して構成した複層表底構造を開示している。

0005

図9及び図10に示す靴底は、フレームソール101、クリートソール102およびミッドソール103を積層して構成されている。

0006

フレームソール101は、後述するクリートソール102のクリート105に対応する部分に開口部104を有し、この開口部104からクリートソール102のクリート105を靴底表側に突出できるように構成されている。フレームソール101は、合成ゴム等を使用して構成されている。フレームソール101は、発泡率などの加減により、クリートソール102よりも減量可能である。

0007

フレームソール101に積層されるクリートソール102は、導電性を有する材料を使用し、さらにクリートソール102全体に黄色に着色されて、靴底に向けて多数のクリート105が一体に形成されている。次いで、クリートソールがフレームソールに覆われ、靴底表面には静電性能に最重要な係わりを持つクリート105だけが黄色で露出される。
これらのクリート105は、図10に示すように、クリート105の根元にむけて広がるテーパ状105a(たとえばクリート頂部からクリート付け根部に向けて広がるようなテーパ形状)を有している。具体的には、クリート105の付け根は、クリート頂部より3〜30%広がるテーパ面、一例としてクリート頂部よりも付け根部が約2.0mm程度広がっている寸法構成、を有している。

0008

クリートソール102に形成されている多数のクリート105の中から、特定のクリート(図9中、斜線を施してあるクリート)のみが、他のクリートよりも高く(高さh:クリートの高さの約3〜27%、一例として約0.5mm程度)構成されている。特定のクリートとは、前方部の左右クリート群及び踵部後方部)の周縁の左右及び後端部のクリート群の内、斜線を施してあるクリートである。

0009

斜線を施してある前方部の左右クリートの合計接地面積Ssとしては、靴底の前方部全体の面積をSstとした場合、(2/5)×Sst>Ss>(1/20)×Sstの面積に対応する面積である。たとえば、靴サイズが26cmの場合、前方部の左右クリート群の合計接地面積が約1700mm2 に対応する面積である。また、踵部の周縁の左右及び後端部の斜線を施してあるクリートの接地面積Shは、踵部全体の面積をShtとした場合、(1/2)×Sht>Sh>(1/5)×Shtの面積に対応する面積、たとえば約1250mm2 の面積である。

0010

前記したサイズの靴であれば、前方部の左右クリート群の内、接地面積の合計が略1700mm2 となるクリートが、他のクリートよりも若干高く(高さh:約0.5mm)形成されており、また、踵部の周縁の左右及び後端部のクリートのうち、接地面積の合計が略1250mm2 の面積を有しているクリートが、他のクリートよりも若干高く(高さh:約0.5mm)形成されている。

0011

クリートソール102は、静電性能を有するゴムによって射出成型法で構成されている。具体的には、クリートソール102の材料は静電性能を有しており、その材料は黄色染料配色されている。クリートソール102の色彩は、クリート表面だけでなく、中実として構成されている。

先行技術

0012

特開2011−244903号

発明が解決しようとする課題

0013

本件発明者による鋭意の実験ないし検討によって、合成ゴムやポリウレタンを使用して構成されるフレームソールの硬度と比較して、合成ゴムやポリウレタンによって構成されるクリートソール及びクリートの硬度を低くしておくことが、安全靴ないし静電靴としての「耐滑性」を顕著に向上させることが知見された。

0014

また、本件発明者による鋭意の実験ないし検討によって、クリートの露出パターンを工夫することによっても、安全靴ないし静電靴としての「耐滑性」を顕著に向上させることが知見された。

0015

本発明は、当該知見に基づいて創案されたものである。本発明の目的は、「耐滑性」に優れた靴、特には安全靴ないし静電靴、を提供することである。
0016〜0021削除

課題を解決するための手段

0016

本発明は、中底の下面に配置されるミッドソールと、前記ミッドソールの下面に配置されると共に、平坦接地面を有する複数のクリートを有するクリートソールと、前記クリートソールの下面に配置されると共に、前記複数のクリートが貫通して靴底表側に突出するようにするための開口部を有するフレームソールと、を備え、前記クリートを介して接地するようにした安全靴若しくは静電靴用の複層靴底構造であって、前方部における前記複数のクリートの接地面積が、親指側領域において相対的に密であって小指側領域において相対的に粗となっており、踵部における前記複数のクリートの接地面積が、親指側領域において相対的に粗であって小指側領域において相対的に密となっていることを特徴とする複層靴底構造である。

0017

本件発明者による鋭意の実験ないし検討によって、前記のようなクリートの露出パターン(接地パターン)を実現することで、靴としての「耐滑性」を顕著に向上させることが確認された。

0018

より具体的には、本件発明者による鋭意の実験ないし検討により、前方部における前記複数のクリートの親指側領域の接地面積が、前方部における前記複数のクリートの小指側領域の接地面積に対して、1.2倍以上であり、踵部における前記複数のクリートの小指側領域の接地面積が、踵部における前記複数のクリートの親指側領域の接地面積に対して、1.2倍以上であることが好ましいことが知見された。

0019

また、当該発明は、ミッドソールを採用しない構造においても有効である。すなわち、本発明は、中底の下面に配置されると共に、平坦な接地面を有する複数のクリートを有するクリートソールと、前記クリートソールの下面に配置されると共に、前記複数のクリートが貫通して靴底表側に突出するようにするための開口部を有するフレームソールと、を備え、前記クリートを介して接地するようにした安全靴若しくは静電靴用の複層靴底構造であって、前方部における前記複数のクリートの接地面積が、親指側領域において相対的に密であって小指側領域において相対的に粗となっており、踵部における前記複数のクリートの接地面積が、親指側領域において相対的に粗であって小指側領域において相対的に密となっていることを特徴とする複層靴底構造である。

0020

さらに、本発明は、中底の下面に配置されると共に、平坦な接地面を有する複数のクリートを有するクリートソールと、前記クリートソールの下面に配置されると共に、前記複数のクリートが貫通して靴底表側に突出するようにするための開口部を有するフレームソールと、を備え、前記クリートを介して接地するようにした安全靴若しくは静電靴用の複層靴底構造であって、前方部における前記複数のクリートの接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計が、親指側領域において相対的に大であって小指側領域において相対的に小となっており、踵部における前記複数のクリートの接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計が、親指側領域において相対的に小であって小指側領域において相対的に大となっていることを特徴とする複層靴底構造である。

0021

本件発明者による鋭意の実験ないし検討によって、前記のようなクリートの露出パターン(接地パターン)を実現することで、靴としての「耐滑性」を顕著に向上させることが確認された。

0022

より具体的には、本件発明者による鋭意の実験ないし検討により、前方部における前記複数のクリートの親指側領域の接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計が、前方部における前記複数のクリートの小指側領域の接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計に対して、5倍以上であり、踵部における前記複数のクリートの小指側領域の接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計が、踵部における前記複数のクリートの親指側領域の接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計に対して、1.2倍以上であることが好ましいことが知見された。

0023

また、当該発明は、ミッドソールを採用しない構造においても有効である。すなわち、本発明は、中底の下面に配置されるミッドソールと、前記ミッドソールの下面に配置されると共に、平坦な接地面を有する複数のクリートを有するクリートソールと、前記クリートソールの下面に配置されると共に、前記複数のクリートが貫通して靴底表側に突出するようにするための開口部を有するフレームソールと、を備え、前記クリートを介して接地するようにした安全靴若しくは静電靴用の複層靴底構造であって、前方部における前記複数のクリートの接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計が、親指側領域において相対的に大であって小指側領域において相対的に小となっており、踵部における前記複数のクリートの接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計が、親指側領域において相対的に小であって小指側領域において相対的に大となっていることを特徴とする複層靴底構造である。

0024

また、前記特徴のいずれかを有する複層靴底構造と、中底と、を備えた靴、特には安全靴ないし静電靴、についても本願の保護対象である。

発明の効果

0025

本発明によれば、靴としての「耐滑性」を顕著に向上させることが確認された。

図面の簡単な説明

0026

参考例による複層靴底構造の底面図である。
図1の複層靴底構造の断面図である。
図1の複層靴底構造において、フレームソールの硬度と、クリートの硬度と、耐滑性と、の相関関係を示すデータ表である。
本発明の実施形態の複層靴底構造の底面図である。
図4の底面図に歩行時の重心移動パターン追記した図である。
図4の底面図においてクリートの真横方向に延びる端縁を強調した図である。
図4乃至図6の複層靴底構造を採用した安全靴の分解図である。
図4乃至図6の複層靴底構造において、フレームソールの硬度と、クリートの硬度と、耐滑性と、の相関関係を示すデータ表である。
従来の複層靴底構造の底面図である(特許文献1の図1に相当)。
図9の複層靴底構造の断面図である(特許文献1の図3に相当)。

実施例

0027

以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。

0028

まず、本発明の実施形態を説明する前に、本発明の理解の便宜のために、安全靴(静電靴)用の複層靴底構造の一例を参考例として説明する。
図1は、本発明の参考実施形態の複層靴底構造の底面図であり、図2は、図1の複層靴底構造の断面図である。図1及び図2に示すように、参考例による複層靴底構造は、図9及び図10を用いて説明した従来の複層靴底構造と、同じ形状を有している。

0029

すなわち、フレームソール1は、クリートソール2のクリート5に対応する部分に開口部4を有し、当該開口部4からクリートソール2のクリート5を靴底表側に突出できるように構成されている。

0030

フレームソール1に積層されるクリートソール2は、導電性を有する材料を使用し、さらにクリートソール2全体に黄色に着色されて、靴底に向けて多数のクリート5が一体に形成されている。次いで、クリートソールがフレームソールに覆われ、靴底表面には静電性能に最重要な係わりを持つクリート5だけが黄色で露出される。これらのクリート5は、図2に示すように、クリート5の根元にむけて広がるテーパ状5a(たとえばクリート頂部からクリート付け根部に向けて広がるようなテーパ形状)を有している。具体的には、クリート5の付け根は、クリート頂部より3〜30%広がるテーパ面、一例としてクリート頂部よりも付け根部が約2.0mm程度広がっている寸法構成、を有している。

0031

クリートソール2に形成されている多数のクリート5の中から、特定のクリート(図1中、斜線を施してあるクリート)のみが、他のクリートよりも高く(高さh:クリートの高さの約3〜27%、一例として約0.5mm程度)構成されている。特定のクリートとは、前方部(踏付け部)の左右クリート群及び踵部(後方部)の周縁の左右及び後端部のクリート群の内、斜線を施してあるクリートである。(本実施の形態では、前方部と踵部(後方部)との間に、クリートが無い土踏まず部が介在している。)
斜線を施してある前方部の左右クリートの合計接地面積Ssとしては、靴底の前方部全体の面積をSstとした場合、(2/5)×Sst>Ss>(1/20)×Sstの面積に対応する面積である。たとえば、靴サイズが26cmの場合、前方部の左右クリート群の合計接地面積が約1700mm2 に対応する面積である。また、踵部の周縁の左右及び後端部の斜線を施してあるクリートの接地面積Shは、踵部全体の面積をShtとした場合、(1/2)×Sht>Sh>(1/5)×Shtの面積に対応する面積、たとえば約1250mm2 の面積である。

0032

一方、参考例による複層靴底構造では、フレームソール1とクリートソール2とが、合成ゴムであるNBRによって構成されており(参考例1)、図3に示すように、フレームソール1の硬度は、デュロメーターA、23℃で65〜75の範囲である70に調整されており、クリートソール2の硬度は、デュロメーターA、23℃で50〜64の範囲である55に調整されている。あるいは、フレームソール1とクリートソール2とが、発泡ポリウレタンによって構成されており(参考例2)、図3に示すように、フレームソール1の硬度は、アスカーC、23℃で76〜85の範囲である80に調整されており、クリートソール2の硬度は、アスカーC、23℃で65〜75の範囲である67に調整されている。

0033

本件発明者による鋭意の実験ないし検討によって、参考例1または参考例2の硬度を実現することで、クリート5の接地面の変形がより硬いフレームソール1によって抑制され、安全靴ないし静電靴としての「耐滑性」を顕著に向上させることが確認された。図3に、参考例の複層靴底構造において、フレームソールの硬度と、クリートの硬度と、耐滑性と、の相関関係を示すデータ表を示しておく。

0034

次に、本発明の実施形態による複層靴底構造について、図4乃至図6を参照して説明する。
図4は、本発明の実施の形態の複層靴底構造の底面図であり、図5は、図4の底面図に歩行時の重心移動パターンを追記した図であり、図6は、図4の底面図においてクリートの真横方向に延びる端縁を強調した図であり、図7は、図4乃至図6の複層靴底構造を採用した安全靴の分解図である。

0035

図4乃至図7に示すように、本実施の形態の複層靴底構造は、中底10の下面に配置されるミッドソール13と、ミッドソール13の下面に配置されると共に接地面に対して突出する複数のクリート15を有するクリートソール12と、クリートソール12の下面に配置されると共に複数のクリート15が貫通するための開口部14を有するフレームソール11と、を備えている。

0036

そして、本実施の形態の複層靴底構造でも、フレームソール1とクリートソール2とが、合成ゴムであるNBRによって構成されており(実施例1)、図8に示すように、フレームソール1の硬度は、デュロメーターA、23℃で65〜75の範囲である70に調整されており、クリートソール2の硬度は、デュロメーターA、23℃で50〜64の範囲である55に調整されている。あるいは、フレームソール1とクリートソール2とが、発泡ポリウレタンによって構成されており(実施例2)、図8に示すように、フレームソール1の硬度は、アスカーC、23℃で76〜85の範囲である80に調整されており、クリートソール2の硬度は、アスカーC、23℃で65〜75の範囲である67に調整されている。これによって、参考実施形態と同様に、フレームソール1の硬度はクリートソール2よりも高くなっている。

0037

本件発明者による鋭意の実験ないし検討によって、本実施の形態においても、実施例1または実施例2のような硬度を実現することで、安全靴ないし静電靴としての「耐滑性」を顕著に向上させることが確認された。図8に、本実施の形態の複層靴底構造において、フレームソールの硬度と、クリートの硬度と、耐滑性と、の相関関係を示すデータ表を示しておく。

0038

また、本実施の形態の複層靴底構造では、前方部Fにおける複数のクリート15の接地面積が、親指側領域T(ソールの下部から見て、踵部の後端部から、踵部の面積を2分する直線でソールを分割した親指側の領域)において相対的に密であって小指側領域L(ソールの下部から見て、踵部の後端部から、踵部の面積を2分する直線でソールを分割した小指側の領域)において相対的に粗となっており、踵部R(後方部)における複数のクリート15の接地面積が、親指側領域Tにおいて相対的に粗であって小指側領域Lにおいて相対的に密となっている。これは、複数のクリート15の露出パターン(接地パターン)を、本件発明者による鋭意の実験ないし検討により知見された図5に示す歩行時の重心移動パターンに対応させたものである。(本実施の形態でも、前方部Fと踵部R(後方部)との間に、クリート15が無い土踏まず部が介在している。)
具体的には、本実施の形態においては、前方部Fにおける複数のクリート15の親指側領域Tの接地面積が、前方部Fにおける複数のクリート15の小指側領域Lの接地面積に対して、1.5倍となっており、踵部Rにおける複数のクリート15の小指側領域Lの接地面積が、踵部Rにおける複数のクリート15の親指側領域Tの接地面積に対して、1.3倍となっている。

0039

このようなクリート15の露出パターン(接地パターン)は、人の正常な歩き方(あおり歩き)での重心移動に対応させて移動経路にあるクリート15の接地面積を変化させたものである。このクリート15の露出パターンの特徴を採用することによって、踵部Rの小指側領域Lから着地して、前方部Fの親指側領域Tに重心が移動していくあおり歩きの過程では、ちょうど重心が移動していくところにあるクリート15の接地面積が重心移動からはずれたクリート15よりもより大きく確保されるようになっている(図5参照)。これによって、安全靴ないし静電靴としての「耐滑性」を顕著に向上させることが確認された。

0040

さらに、本実施の形態の複層靴底構造では、前方部Fにおける複数のクリート15の接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計が、親指側領域Tにおいて相対的に大であって小指側領域Lにおいて相対的に小となっており、踵部Rにおける複数のクリート15の接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計が、親指側領域Tにおいて相対的に小であって小指側領域Lにおいて相対的に大となっている(図6参照)。この特徴も、本件発明者による鋭意の実験ないし検討により知見された図5に示す歩行時の重心移動パターンに基づくものである。

0041

具体的には、本実施の形態においては、前方部Fにおける複数のクリート15の親指側領域Tの接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計は、前方部Fにおける複数のクリート15の小指側領域Lの接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計に対して、8.0倍となっており、踵部Rにおける複数のクリート15の小指側領域Lの接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計は、踵部Rにおける複数のクリート15の親指側領域Tの接地面の真横方向に延びる端縁の長さの合計に対して、1.2倍となっている。

0042

このようなクリート15の露出パターン(接地パターン)は、人の正常な歩き方(あおり歩き)に対応したものである。このクリート15の露出パターンの特徴を採用することによって、踵部Rの小指側領域Lから着地して、前方部Fの親指側領域Tに重心が移動していくあおり歩きの過程では、接地時の進行方向に対して真横方法の端縁の長さが大きく確保されるようになっている(図6で黒く塗った部分参照)。これによって、安全靴ないし静電靴としての「耐滑性」を顕著に向上させることが確認された。

0043

1フレームソール
2クリートソール
3ミッドソール
4 開口部
5クリート
5aテーパ面
10中底
11 フレームソール
12 クリートソール
13 ミッドソール
14 開口部
15 クリート
101 フレームソール
102 クリートソール
103 ミッドソール
104 開口部
105 クリート
105a テーパ面

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