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技術 リハビリテーションシステムおよびリハビリテーションシステムの制御方法

出願人 パナソニック株式会社学校法人慶應義塾
発明者 牛場潤一森川幸治岩川幹生平田昭夫
出願日 2014年6月30日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2014-135355
公開日 2016年1月28日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2016-013182
状態 特許登録済
技術分野 生体の電気現象及び電気的特性の測定・記録 リハビリ用具
主要キーワード スケジュール決定処理 総指伸筋 脱同期 脳波測定装置 事象関連 運動イメージ 周波数パワー 回復度合い
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特許:約8,000万件, クラウドファンディング:約100万年件, 科研費・グラントデータ:約500万件, 発明者・研究者情報:約600万人

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図面 (8)

課題

患者毎の脳の可塑性の程度に着目したリハビリテーションシステムを提供する。

解決手段

リハビリテーションシステムは、脳波測定装置10、提示装置20、電動装具30、および、制御装置50を備えている。脳波測定装置10は、患者脳波計測する。提示装置20は、患者に対して情報の提示およびフィードバックを行う。電動装具30は、患者の身体に装着して、電気的および力学的な刺激の少なくとも一方を患者に与える。制御装置50は、脳波測定装置10によって計測された脳波から運動意図に関連したERD信号を抽出し、運動意図が正しく表出されたと判定された場合に、提示装置20と電動装具30からフィードバックを与える。また、制御装置50は、訓練前の脳波の解析結果から訓練量を決定する。

概要

背景

従来、脳卒中等により体肢に麻痺を生じた患者回復させるために、脳波に基づいて体肢を動作させるリハビリテーションが知られている。このリハビリテーションにおいては、患者が体肢を動作させようとする運動意図の表出に基づいて出現する脳波の変化、例えば、事象関連脱同期(event-related desynchronization;ERD)に合わせて身体駆動装置を用いて体肢を動作させることにより、リハビリテーションの効果が高まることが知られている(例えば、非特許文献1)。

特許文献1のリハビリテーションシステムは、患者の脳波を測定する脳波測定装置、体肢を動作させる身体駆動装置、および、これら装置を制御する制御装置を備えている。制御装置は、運動意図の表出として脳波測定装置によりERDを検出し、検出されたERDに基づいて身体駆動装置を駆動させる。

概要

患者毎の脳の可塑性の程度に着目したリハビリテーションシステムを提供する。リハビリテーションシステムは、脳波測定装置10、提示装置20、電動装具30、および、制御装置50を備えている。脳波測定装置10は、患者の脳波を計測する。提示装置20は、患者に対して情報の提示およびフィードバックを行う。電動装具30は、患者の身体に装着して、電気的および力学的な刺激の少なくとも一方を患者に与える。制御装置50は、脳波測定装置10によって計測された脳波から運動意に関連したERD信号を抽出し、運動意が正しく表出されたと判定された場合に、提示装置20と電動装具30からフィードバックを与える。また、制御装置50は、訓練前の脳波の解析結果から訓練量を決定する。

目的

本発明の目的は、患者毎の脳の可塑性の程度に着目したリハビリテーションシステムおよびリハビリテーションシステムの制御方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

患者脳波計測する脳波測定装置と、患者に対して情報の提示およびフィードバックを行う提示装置と、患者の身体に装着して、電気的もしくは力学的に刺激を与える電動装具と、前記脳波測定装置によって計測された脳波から運動意図に関連した信号を抽出し、運動意図が正しく表出されたと判定された場合に、前記提示装置と前記電動装具からフィードバックを与える制御装置を備えるリハビリテーションシステムであって、前記制御装置は、訓練前の脳波の解析結果から訓練量を決定するリハビリテーションシステム。

請求項2

前記制御装置における脳波解析は、α帯の活動強度分析する請求項1に記載のリハビリテーションシステム。

請求項3

前記制御装置において、前記α帯の活動強度が低いとき、前記α帯の活動強度が高いときよりも訓練時間が長くなるようにスケジュールを作成する請求項2に記載のリハビリテーションシステム。

請求項4

前記制御装置は、1日あたりの訓練時間を増やす請求項1〜3のいずれか一項に記載のリハビリテーションシステム。

請求項5

前記制御装置は、毎日の訓練前に脳波計測を実施し、当日の訓練量を決定する請求項1〜4のいずれか一項に記載のリハビリテーションシステム。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載のリハビリテーションシステムの制御方法

技術分野

0001

本発明は、脳波に基づいて患者刺激を与えるリハビリテーションシステム、および、リハビリテーションシステムの制御方法に関する。

背景技術

0002

従来、脳卒中等により体肢に麻痺を生じた患者を回復させるために、脳波に基づいて体肢を動作させるリハビリテーションが知られている。このリハビリテーションにおいては、患者が体肢を動作させようとする運動意図の表出に基づいて出現する脳波の変化、例えば、事象関連脱同期(event-related desynchronization;ERD)に合わせて身体駆動装置を用いて体肢を動作させることにより、リハビリテーションの効果が高まることが知られている(例えば、非特許文献1)。

0003

特許文献1のリハビリテーションシステムは、患者の脳波を測定する脳波測定装置、体肢を動作させる身体駆動装置、および、これら装置を制御する制御装置を備えている。制御装置は、運動意図の表出として脳波測定装置によりERDを検出し、検出されたERDに基づいて身体駆動装置を駆動させる。

0004

特開2012−217721号公報

先行技術

0005

Shindo K, Kawashima K, Ushiba J, Ota N, Ito M, Ota T, Kimura A, Liu M,“Effects of Neurofeedback training with an electroencephalogram-based brain-computer interface for hand paralysis in patients with chronic stroke: a case series study”, Journal of Rehabilitation Medicine 2011, Vol.43, pp951-957

発明が解決しようとする課題

0006

上記リハビリテーションによる訓練の進み具合には患者間個人差が大きいという特徴がある。同一の手続きによって訓練を実施した場合でも、患者によっては早期に訓練が進む人もいれば、訓練に時間がかかる人もいる。これは、患者それぞれの脳内の可塑性障害の程度によって生じる差異である。本来ならば、患者の可塑性に応じて訓練の手続きを変更することが望ましいが、これまでは、一通りの訓練を実施した後に、回復の程度が思わしくない患者に対しては追加の訓練を行うなど、訓練の結果がある程度わかってから対策が取られていた。
しかしながら、リハビリテーションにおいて回復の速度は、障害が発生した直後が最も脳の可塑性が残っていて回復が速く、時間の経過とともに回復の速度も低減するという特性がある。このため、リハビリテーションの訓練を開始する前に脳の可塑性の程度を推定して、訓練の手続きを患者ごとに調整すればリハビリテーションの効果は向上することが期待される。

0007

本発明の目的は、患者毎の脳の可塑性の程度に着目したリハビリテーションシステムおよびリハビリテーションシステムの制御方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

〔1〕本発明の一形態に従うリハビリテーションシステムは、患者の脳波を計測する脳波測定装置と、患者に対して情報の提示およびフィードバックを行う提示装置と、患者の身体に装着して、電気的もしくは力学的に刺激を与える電動装具と、前記脳波測定装置によって計測された脳波から運動意図に関連した信号を抽出し、運動意図が正しく表出されたと判定された場合に、前記提示装置と前記電動装具からフィードバックを与える制御装置を備えるリハビリテーションシステムであって、前記制御装置は、訓練前の脳波の解析結果から訓練量を決定する。

0009

〔2〕本発明の一形態に従うリハビリテーションシステムの制御方法は、〔1〕のリハビリテーションシステムを制御する。

発明の効果

0010

本リハビリテーションシステムおよびリハビリテーションシステムの制御方法によれば、患者毎の脳の可塑性の程度に着目したリハビリテーションシステムが提供できる。

図面の簡単な説明

0011

実施形態のリハビリテーションシステムの正面図。
実施形態のリハビリテーションシステムのブロック図。
実施形態の画像表示部に安静期間に表示される内容を示す模式図。
実施形態の訓練シーケンスの繰り返しを説明する図。
実施形態の画像表示部にイメージ期間に表示される内容を示す模式図。
実施形態の制御装置により実行されるスケジュール決定処理処理手順を示すフローチャート
従来方式のリハビリテーションシステムのブロック図。

実施例

0012

図1に示されるように、リハビリテーションシステム1は、脳波測定装置10、提示装置20、電動装具30、操作部40、および、制御装置50を備えている。以下、図1および図2を用いてリハビリテーションシステム1の各構成の動作について説明する。

0013

図1に示されるように、脳波測定装置10は、患者の頭に装着するヘッドホン形状を有し、複数の電極11、脳波計測部12、および、脳波送信部13を備えている。
複数の電極11は、患者が脳波測定装置10を頭部に装着したときに、患者の運動意図に関連する脳波を測定しやすい位置に配置されている。具体的には、複数の電極11は、例えば、患者の右半身随意運動を支配する左運動野、および、患者の左半身の随意運動を右運動野のそれぞれと対応できる位置(脳波電極指定方法である、国際10−20法では、C4、C3の位置)に配置することが好ましい。電極11の配置を左運動野および右運動野のそれぞれと対応させることにより、同一のリハビリテーションシステム1を左半身の麻痺を有する患者および右半身の麻痺を有する患者の両方に用いることができる。なお、軽量化、簡易装着等の観点から、片側の運動野のみに電極11を装着したヘッドセットを用いてもよい。

0014

脳波計測部12は、電極11のうちの2つの電極間電位差を増幅して、脳波信号として計測する。計測した脳波は脳波送信部13に送られる。
脳波送信部13は、脳波計測部12にて計測された脳波信号を制御装置50の脳波受信部51に送信する。

0015

提示装置20は、スピーカー21および画像表示部22を備えている。スピーカー21は、制御装置50から入力される音響信号に基づいて、患者に音および音声を提示する。画像表示部22は、制御装置50から与えられる制御信号に基づいて、患者に視覚情報を提示する。患者に提示される情報は、患者がどのようなイメージをすれば良いかの指示に関する指示情報と、患者が指示通りにイメージできているかのフィードバック情報とを含む。

0016

電動装具30は、患者の指および腕に装着される装具31、モータ32、および、筋刺激電極33を備えている。モータ32は、装具31の付近に取り付けられている。モータ32の出力軸と装具31の指の背の部分とは、図示しないワイヤーにより接続されている。このため、モータ32が回転することにより、装具31を装着した患者の指がワイヤーにより引っ張られ、指に力学的な刺激を与える。これにより、患者の指が他動的に運動させられる。

0017

筋刺激電極33は、患者の前腕部に筋刺激を与えるための電極である。筋刺激電極33は、ERD検出のタイミングに基づいて制御される制御装置50の筋刺激制御部59(図2参照)による電極33間の電流制御によって患者の前腕部に電気的な刺激を与える。この電気的な刺激が患者の前腕部の筋刺激となる。筋刺激およびモータ32の制御にともなう他動的な運動は、患者の体性感覚へのフィードバックとなる。

0018

操作部40は、例えば、マウスタッチパネル等として構成される。リハビリテーションの補助者、例えば作業療法士は、操作部40を介して患者に関する各種情報を制御装置50に登録したり、制御装置50に対する訓練の開始や停止の指示を入力したりする。操作部40がタッチパネルとして構成される場合には、提示装置20に一体化することもできる。

0019

図2を参照して、制御装置50について説明する。
制御装置50は、脳波受信部51、ERD検出部52、訓練制御部53、スケジュール決定部54、周波数解析部55、フィードバック制御部56、提示制御部57、モータ制御部58、および、筋刺激制御部59を備えている。

0020

制御装置50は、操作部40からの操作と、提示装置20、電動装具30への制御とによって、安静状態と運動意図の表出とを交互に所定の時間間隔で行う訓練を患者に実行させる。

0021

リハビリテ訓練制御部53ーションの訓練は、操作部40からの開始指示によって開始される。作業療法士の操作により操作部40から開始指示が訓練制御部53に入力され、一連の訓練のプロセスが実行される。

0022

図3にリハビリテーションの訓練の工程図を示す。
1回の訓練(以下、「訓練シーケンス」)は安静期間と運動意図の表出を行うイメージ期間とを含んで構成される。安静期間では、患者はリラックスして特定の思考想起しないことが求められる。一方、イメージ期間では、患者は運動意図を表出することが求められる。安静期間およびイメージ期間の長さは、例えば、各5秒間に設定される。

0023

そして、安静期間と運動イメージ期間を交互に行うことで訓練が進行する。1日あたり、例えば40分程度の訓練時間が設定され、その中で制御装置50は、上記訓練シーケンスを複数回繰り返す。換言すれば、1日あたり所定の訓練時間が終了するまで訓練シーケンスが実行される。患者1名に対しては、この訓練を例えば10日間にわたって実行することでリハビリテーションの訓練とする。

0024

図2に示される訓練制御部53は、安静期間と運動イメージ期間との切り替えタイミングを提示制御部57に伝達する。提示制御部57は、患者に対して画像表示部22およびスピーカー21を介してそのタイミングを提示する。

0025

図4に、画像表示部22に表示される情報の例を示す。画像表示部22には、安静期間を示す安静期間枠23と、イメージ期間を示すイメージ期間枠24とが並べられて表示される。時間の経過は、時間とともに左から右に移動する縦線25によって表示される。また、患者に対する要請内容はメッセージボックス26にも表示される。メッセージボックス26は、安静期間には「リラックスしてください」等のメッセージを表示する。また、図5に示すように、メッセージボックス26は、イメージ期間には「イメージしてください」等のメッセージを表示する。

0026

また、図1に示す提示装置20内のスピーカー21は、安静期間の開始タイミングと、イメージ期間の開始タイミングとでは、異なる報知音を提示するようにしてもよい。このため、患者は、聴覚的にも安静期間とイメージ期間との切り替わりを認識できる。

0027

次に、図2を参照して、訓練中の運動意図の分析のための脳波解析と患者への解析結果のフィードバックについて説明する。
脳波受信部51は、脳波送信部13からの脳波を受信する。また、同時に訓練制御部53からの脳波訓練タイミングを受信する。脳波測定装置10は、訓練期間中には常に脳波を計測している。このため、脳波送信部13は、訓練タイミングを受信することにより、安静期間の脳波と、イメージ期間の脳波とを抽出し、脳波信号を脳波受信部51に送信ことができる。

0028

ERD検出部52は、運動意図に関連した信号であるERD信号を検出する。ERDは、運動意図の表出により変化する脳波であり、運動意図を表出しているときに特有に発生するとされる。患者がERDを正しく表出できている場合には、安静期間には、ERD信号は検出されず、イメージ期間にはERD信号が検出されることになる。

0029

ERD信号は、脳波の周波数パワー時間変化によって求められる。所定の時間範囲において、特定の周波数、例えば10Hz付近の周波数パワーの変化が、所定の時間継続して見られた場合には、ERD信号が検出されたと判定される。

0030

ERD信号が検出されたと判定された場合には、フィードバック制御部56によって患者に対してフィードバック情報が作成される。フィードバック情報は提示制御部57を経由して、画像表示部22の画面上に表示されたり、音情報としてスピーカー21に提示されたりする。

0031

次に、図1図4、および、図5を用いて訓練中の動作についてさらに説明する。
図1に示されるように、1訓練シーケンスは、患者が電動装具30の装着された指にペグPをつまんだ状態において開始される。このため、ERD信号が検出されたとき、電動装具30のモータ32の制御により、指が伸展し、ペグPが落ちる。このとき、指の伸展に関わる神経機能筋肉からフィードバックが付与され、神経機能の回復が促される。また、電動装具30の駆動とともに、筋刺激電極33により、指の伸展に関わる筋肉、例えば、総指伸筋電気刺激が付与される。このため、指の伸展に関わる神経機能に筋肉からのフィードバックが付与され、神経機能の回復が促される。

0032

制御装置50は、操作部40の操作により訓練制御を開始する。訓練制御部53は、安静期間とイメージ期間の訓練シーケンスを繰り返し提示できるように、提示制御部57に指示を送る。提示制御部57は、図4に示されるように訓練の実行中である旨をグラフ等により画像表示部22に表示させる。安静期間の開始時と、イメージ期間の開始時には提示制御部57に提示情報を作成させ、スピーカー21に報知音を提示させる。患者は、スピーカー21からの報知音、および、画像表示部22の表示内容の少なくとも一方からイメージ期間に移行した旨を認識し、運動意図の表出を行う。安静期間およびイメージ期間においては、図5に示されるように、ERDの減衰率計算結果28がグラフによって連続的に表示され、そのERDの減衰率が一定以上の場合に、ERDが検出されたと判定し、その時間区間は例えば帯27として画像表示部22に視覚フィードバック情報として追加的に表示される。また、聴覚フィードバック情報として、スピーカー21からERDが検出された旨が報知される。また、モータ制御部58および筋刺激制御部59によって電動装具30からもフィードバックが行われる。

0033

これらの処理によって、患者が運動意図を表出した場合に、制御装置50を介して擬似的に体性感覚のフィードバックを与えることができ、擬似的に思ったとおりに体が動いたという体験が可能になる。これを繰り返すことでリハビリテーションが進められる。

0034

以上のように、リハビリテーションシステムによって訓練が実施される。
次に、本願発明者が着眼した患者の特性について説明する。患者の障害の回復度合いに関して、以下の文献に着目した。

0035

「Westlake et.al, “Resting state alpha-band functional connectivity and recovery after stroke”, Experimental Neurology 237 (2012) p160-169」
記文献によれば、患者の脳磁図、特にα帯(8〜13ヘルツ)の活動強度虚血性発作の患者の回復具合が関連しているという知見が記載されている。このα帯の活動強度が強い場合には、脳の可塑性が高まっていると考えられること、また、α帯の活動強度は脳波でも推定可能なことから、発明者らはリハビリテーションシステムにもこの知見が導入可能であると考えた。

0036

具体的には発明者らはこの知見から、α帯の活動強度に応じてリハビリテーションのスケジュールを調整することで、リハビリテーションの効果の向上に貢献できることに着想した。

0037

スケジュール決定部54は、α帯の活動強度に基づいてリハビリテーションのスケジュールを作成し、訓練制御部53内のメモリ(図示略)に記憶させる。スケジュールは、複数日間にわたるものである。スケジュールは、各日において訓練シーケンスを繰り返す時間や回数を定めている。訓練制御部53は、スケジュール決定部54により作成されたスケジュールに基づいて訓練制御を実行する。

0038

訓練制御部53は、各日のリハビリテーションの開始前にメモリからスケジュールを読み込む。訓練制御部53は、スケジュールにより定められた時間が経過するまで訓練シーケンスを繰り返す。訓練制御部53は、スケジュールにより定められた時間が経過したとき、訓練制御を終了し、その日のリハビリテーションを終了させる。

0039

図6を参照して、訓練のスケジュール決定処理について説明する。
スケジュール決定処理は、各日のリハビリテーションの開始前に実施される。スケジュール決定処理は、患者に脳波測定装置10を装着させ、かつ、患者が椅子に座る等して安静した状態において行われる。

0040

制御装置50は、ステップS11において、操作部40からの信号により、患者のID登録があるか否かを判定する。例えば、作業療法士により患者IDの登録がない、すなわち、リハビリテーションの初日である旨の操作が行われたとき、患者のID登録がない旨を判定する。また、作業療法士により患者IDの登録がある、すなわち、リハビリテーションの2日目以降である旨の操作が行われたとき、患者のID登録がある旨を判定する。

0041

制御装置50は、ステップS11において、患者IDの登録がない旨判定したとき、ステップS12において訓練制御部53は患者IDを作成する。次に、周波数解析部55は、ステップS13において脳波測定装置10からの信号に基づいて脳波受信部51が受信した脳波から、α帯の活動強度を演算する。そして、スケジュール決定部54は、ステップS14において、α帯の活動強度に基づいてリハビリテーションのスケジュールを作成し、訓練制御部53がこのスケジュールをリハビリテーションのスケジュールとして決定する。

0042

具体的には、スケジュール決定部54は、予め記憶されている基準のスケジュールを読み込み、α帯の活動強度が閾値よりも低いとき、1日のリハビリテーションの時間、および、リハビリテーションを行う日数の少なくとも一方が基準のスケジュールよりも長くなるようにスケジュールを作成する。また、訓練制御部53、スケジュール決定部54が決定したスケジュールを患者IDと関連付けて内部のメモリに記憶する。なお、基準のスケジュールは、例えば、各日40分、全体で10日間を採用することができる。

0043

スケジュールを長くする調整方法としては、例えば、(1)各日の40分の訓練時間を例えば50分、60分等に長くして、1日あたりのシーケンス数を増やす、(2)1回の訓練時間40分は変更せず、1日あたりの訓練回数を午前と午後の2回にするなどして、1日当りの訓練回数を増やす、(3)訓練日数を長くする、などが考えられる。

0044

他方、制御装置50は、ステップS11において、患者IDの登録がある旨判定したとき、すなわち、リハビリテーションの2日目以降である旨判定したとき、ステップS15に進む。そして、訓練制御部53は、ステップS15において患者IDから患者IDと関連付けて記憶されているスケジュールをメモリから読み込み、訓練制御部53がこのスケジュールにしたがって訓練のための提示装置20に対する制御を行う。

0045

リハビリテーションシステム1は、以下の作用および効果を奏する。
(1)リハビリテーションシステム1と図7に示す従来のリハビリテーションシステムとの違いについて説明する。本リハビリテーションシステム1は、周波数解析部55およびスケジュール決定部54を備え、図7に示す従来のリハビリテーションシステムは、周波数解析部55およびスケジュール決定部54を備えていない点において相違している。

0046

図7に示す従来のリハビリテーションシステム1の訓練制御部53は、患者の障害の程度や可塑性の状態に関わらず、予め設定された訓練回数分の訓練を実施するのみである。このため、患者に適した訓練量の設定はされていなかった。

0047

制御装置50は、周波数解析部55およびスケジュール決定部54を備えている。制御装置50は、患者の脳波を測定し、測定した脳波に基づいてリハビリテーションのスケジュールを作成する。すなわち、リハビリテーションの開始前において患者の予後が良好になるスケジュールを作成することができる。このため、患者に応じたリハビリテーションを行うことができる。このため、患者の可塑性の程度に応じて訓練スケジュールを決定できるため、より効果的な訓練が可能なリハビリテーションシステム1が提供できる。

0048

(2)制御装置50は、脳波のうちのα帯の活動強度に応じてスケジュールを作成する。α帯の活動強度は、患者の予後とよく相関する。このため、患者の予後を良好なものにすることに貢献できる。

0049

(3)制御装置50は、α帯の活動強度が低いとき、α帯の活動強度が高いときよりもリハビリテーションの期間が長くなるようにスケジュールを作成する。すなわち、α帯の活動強度に基づいてリハビリテーションによる効果が低いと推定される患者に、特に可塑性が高いとされるリハビリテーション初期にリハビリテーションを長く行わせることができるため、患者の予後を良好なものにできる。

0050

(4)制御装置50は、初日のリハビリテーションの開始前に複数日間にわたるスケジュールを作成する。このため、リハビリテーションの初日を含む開始初期から患者に応じたスケジュールでリハビリテーションを行うことができる。このため、患者の予後をより良いものにすることに貢献できる。

0051

本リハビリテーションシステム1が取り得る具体的な形態は、上記実施形態に例示された形態に限定されない。本リハビリテーションシステム1は、上記実施形態とは異なる各種の形態を取り得る。以下に示される上記実施形態の変形例は、本リハビリテーションシステム1が取り得る各種の形態の一例である。

0052

・制御装置50は、2日目以降であっても訓練開始前の脳波のα波の活動強度によって、可塑性が低いと判断された場合には、その後のスケジュールを変更することもできる。例えば、2日目以降にα波の活動強度が低い場合には、1日の訓練時間を増やすようにスケジュール変更してもよい。この構成によれば、毎日の活動強度に応じて、訓練量を柔軟に設定できる。

0053

・α帯の活動強度が高いとき、基準のスケジュールよりも1日のリハビリテーションの時間、および、リハビリテーションを行う日数の少なくとも一方をα帯の活動強度が低いときよりも短くするようにスケジュールを作成することもできる。

0054

・α帯の活動強度が低いほど、1日のリハビリテーションの時間、および、リハビリテーションを行う日数の少なくとも一方が長くなるようにスケジュールを作成することもできる。この場合、基準のスケジュールに代えて、α帯の活動強度とリハビリテーションの時間および日数との関係マップを予めメモリに記憶しておくこともできる。

0055

・制御装置50は、単日のリハビリテーションのスケジュールを作成することもできる。この場合、作業療法士等により定められたリハビリテーションの期間において、各日のリハビリテーションの開始前に、脳波に基づいてその日のリハビリテーションのスケジュールを作成するようにできる。

0056

・分析の周波数帯はα波のみに限らず、全周波数帯の強度を用いてスケジュールを作成することもできる。
・簡易なシステムとするため筋刺激制御部59および筋刺激電極33、または、モータ制御部58およびモータ32を省略することもできる。

0057

・患者の下肢に装着する形状の電動装具30に変更することもできる。

0058

1…リハビリテーションシステム、10…脳波測定装置、20…提示装置、30…電動装具、40…操作部、50…制御装置。

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