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課題

体温において実質的に不活性であるが、低温においては活性である条件的活性型生物学的タンパク質を調製する方法の提供。

解決手段

条件的活性型生物学的タンパク質を調製する方法であって、i.野生型哺乳類生物学的タンパク質を選択する工程と、ii.少なくとも1つの変異DNAをつくるために、1つまたはそれ以上の発達的技術を用いて前記野生型哺乳類生物学的タンパク質をコードするDNAを発達させる工程と、iii.少なくとも1つの変異タンパク質を得るために、少なくとも1つの前記変異DNAを発現する工程と、iv.前記少なくとも1つの変異タンパク質及び前記野生型哺乳類生物学的タンパク質を正常生理条件下及び異常条件下における分析の対象とする工程とを含む方法。

概要

背景

様々な特徴においてタンパク質発達させるための可能性、例えば、特に酵素を異なる条件下での操作のために安定させることについて記載している相当数の文献がある。例えば、酵素は、活性を変化させることで、より高い温度で安定するために発達した。高温での活性改良という状況において、当該改良の実質的な部分は、摂氏10度上昇するごとに代謝回転倍増する酵素の場合において推定されるQ10ルールにより共通して記載される高い動的活性に起因していることがある。加えて、当該分子野生型活性温度のような、通常操作条件においてタンパク質を不安定化する自然の変異株の例も存在する。温度変異型において、これらの変異は、低温において活性化されることもあるが、通常は、当該野生分子と比較して、低レベルでの活性となる(また、通常、Q10または同様のルールにより導かれる活性において減少によって記載される)。

条件的に活性化される有用な分子を生成することは望ましい。例えば、野生型条件において実質的に不活性であるが、野生型条件以外の、野生型条件と等しいまたはより良いレベルで活性化し、または、特定の微小環境において活性化または不活性化し、または、経時的に活性化または不活性化される。温度の他に、タンパク質を発達または最適化させうる他の条件は、pH、浸透圧オスモル濃度酸化及び電解質濃度を含む。発達の間、最適化されうる他の望ましい性質は、化学抵抗及びタンパク質分解抵抗を含む。

分子を発達または操作するための多くの戦略が既に刊行されている。しかしながら、その野生型操作条件において、不活性または実質的に不活性(10%活性以下、及び特に1%活性以下)となるようにタンパク質を操作または発達させることは、新しい条件において、野生型条件よりも等しいまたは良好な活性を維持する一方で、不安定化変異と当該不安定化効果に対抗しない変異を増加させる活性と共存する必要がある。不安定化が、Q10のような標準規則によって予測された当該効果よりもタンパク質の活性を大きく減らすことができると推測され、したがって、低温で効果的に作用するタンパク質を発達させる能力は、例えば、それらの通常操作条件下では不活性であるのに対し、我々がMiracタンパク質と称する予期せぬ新規のタンパク質を創造する。

この出願の全体において、様々な刊行物は、著者及び日付により参照されている。その全体におけるこれらの刊行物の当該開示は、ここに記載され請求された当該開示の日付以降、当該技術水準を当業者に知られているように、より完全に記載するために、本出願内に参照により組み込まれている。

概要

体温において実質的に不活性であるが、低温においては活性である条件的活性型生物学的タンパク質を調製する方法の提供。条件的活性型生物学的タンパク質を調製する方法であって、i.野生型哺乳類生物学的タンパク質を選択する工程と、ii.少なくとも1つの変異DNAをつくるために、1つまたはそれ以上の発達的技術を用いて前記野生型哺乳類生物学的タンパク質をコードするDNAを発達させる工程と、iii.少なくとも1つの変異タンパク質を得るために、少なくとも1つの前記変異DNAを発現する工程と、iv.前記少なくとも1つの変異タンパク質及び前記野生型哺乳類生物学的タンパク質を正常生理条件下及び異常条件下における分析の対象とする工程とを含む方法。なし

目的

本開示は、条件的活性型生物学的タンパク質を調製する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

条件的活性型生物学的タンパク質を調製する方法であって、i.野生型哺乳類生物学的タンパク質を選択する工程と、ii.少なくとも1つの変異DNAをつくるために、1つまたはそれ以上の発達的技術を用いて前記野生型哺乳類生物学的タンパク質をコードするDNAを発達させる工程と、iii.少なくとも1つの変異タンパク質を得るために、少なくとも1つの前記変異DNAを発現する工程と、iv.前記少なくとも1つの変異タンパク質及び前記野生型哺乳類生物学的タンパク質を正常生理条件下及び異常条件下における分析の対象とする工程と、v.(a)前記正常条件下での分析において、前記野生型哺乳類生物学的タンパク質と比較して活性が減少していること、及び(b)前記異常条件下での分析において、前記野生型哺乳類生物学的タンパク質と比較して活性が増加していること、の両方を示す前記変異タンパク質から前記条件的活性型生物学的タンパク質を選択する工程と、を有する、方法。

請求項2

請求項1記載の方法において、前記野生型哺乳類生物学的タンパク質は酵素である、方法。

請求項3

請求項2記載の方法において、前記野生型哺乳類生物学的タンパク質は、組織プラスミノーゲン活性化因子ストレプトキナーゼウロキナーゼレニン及びヒアルロニダーゼからなる群から選択されるものである、方法。

請求項4

請求項1記載の方法において、前記野生型哺乳類生物学的タンパク質は、カルシトニン遺伝子関連ペプチドサブスタンスPニューロペプチドY血管作用性小腸ペプチドバソプレッシン及びアンギオスタチンからなる群から選択されるものである、方法。

請求項5

請求項1記載の方法において、前記正常生理条件は、正常生理温度、pH、浸透圧オスモル濃度酸化及び電解質濃度の1つまたはそれ以上から選択されるものである、方法。

請求項6

請求項5記載の方法において、前記正常生理条件は温度であり、前記条件的活性型生物学的タンパク質は前記正常生理温度において実質的に不活性であり、且つ前記正常生理温度よりも低い異常温度において活性である、方法。

請求項7

請求項1記載の方法であって、さらに、修飾された条件的活性型生物学的タンパク質を得るために、化学的過程または天然の過程によって条件的活性型生物学的タンパク質を修飾する工程を有する、方法。

請求項8

請求項7記載の方法において、前記修飾する工程は、アセチル化アシル化、PEG化(PEGylation)、ADPリボシル化アミド化フラビン共有結合ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、架橋性環化ジスルフィド結合形成脱メチル化、共有結合架橋の形成、システインの形成、ピログルタミン酸の形成、ホルミル化、γ−カルボキシル化グリコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化ヨウ素化メチル化ミリストイル化(myristolyation)、酸化、タンパク質分解プロセシングリン酸化プレニル化ラセミ化セレノイル化(selenoylation)、硫酸化、およびタンパク質への運搬RNA媒介性のアミノ酸の追加からなる群から選択される技術を使用して実行される化学的な過程である、方法。

請求項9

請求項8記載の方法において、前記技術は、ジスルフィド結合形成を有するものである、方法。

請求項10

請求項8記載の方法において、前記技術は、共有結合を有するものである、方法。

請求項11

請求項7記載の方法において、前記天然の過程は翻訳後プロセシングによって行われるものである、方法。

請求項12

請求項11記載の方法において、前記翻訳後プロセシングはリン酸化およびアシル化からなる群から選択されるものである、方法。

請求項13

請求項1記載の方法によって調製された条件的活性型生物学的タンパク質であって、前記タンパク質は、前記正常生理条件において不可逆的に不活性である、条件的活性型生物学的タンパク質。

請求項14

請求項13記載の条件的活性型生物学的タンパク質において、前記タンパク質は、前記野生型正常生理条件において可逆的に不活性である、条件的活性型生物学的タンパク質。

請求項15

請求項13記載の条件的活性型生物学的タンパク質において、前記野生型哺乳類生物学的タンパク質は、組織プラスミノーゲン活性化因子、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、レニン及びヒアルロニダーゼからなる群から選択されるものである、条件的活性型生物学的タンパク質。

請求項16

請求項13記載の条件的活性型生物学的タンパク質において、前記野生型哺乳類生物学的タンパク質は、カルシトニン遺伝子関連ペプチド、サブスタンスP、ニューロペプチドY、血管作用性小腸ペプチド、バソプレッシン及びアンギオスタチンからなる群から選択されるものである、条件的活性型生物学的タンパク質。

請求項17

請求項13記載の条件的活性型生物学的タンパク質の有効量と薬学的に許容担体とを有する医薬組成物

請求項18

請求項17記載の医薬組成物において、前記条件的活性型生物学的タンパク質は、組織プラスミノーゲン活性化因子変異型、ストレプトキナーゼ変異型、ウロキナーゼ変異型、レニン変異型及びヒアルロニダーゼ変異型からなる群から選択されるものである、医薬組成物。

請求項19

請求項18記載の医薬組成物において、前記条件的活性型生物学的タンパク質は、組織プラスミノーゲン活性化因子変異型、ストレプトキナーゼ変異型及びウロキナーゼ変異型からなる群から選択されるものである、医薬組成物。

請求項20

請求項17記載の医薬組成物において、前記条件的活性型生物学的タンパク質は、カルシトニン遺伝子関連ペプチド変異型、サブスタンスP変異型、ニューロペプチドY変異型、血管作用性小腸ペプチド変異型、バソプレッシン変異型及びアンギオスタチン変異型からなる群から選択されるものである、医薬組成物。

請求項21

請求項20記載の医薬組成物において、前記条件的活性型生物学的タンパク質は、カルシトニン遺伝子関連ペプチド変異型、バソプレッシン変異型及びアンギオスタチン変異型からなる群から選択されるものである、医薬組成物。

技術分野

0001

本出願は、PCTとして2010年3月9日に出願されている。国際特許出願において、米国を除く全ての指定国での出願人は、米国の有限責任会社であるBioAtla,LLCの名でなされ、及び、指定国米国のみにおいて、出願人は、両者ともに米国国民であるJay M Short、Hwai Wen Chang、ドイツ国民であるGerhard Freyであり、及び2009年3月9日に出願された、米国仮特許出願番号61/209,489に対して優先権を主張し、その全体の内容は、本明細書に参照により組み込まれる。

0002

本開示は、タンパク質発達活性の分野に関するものである。具体的には、本開示は、特定の治療タンパク質において、野生型タンパク質から生理活性タンパク質条件的に生成する方法に関するものであり、当該タンパク質は、通常の生理的条件での野生型において、可逆的または不可逆的に不活性である。例えば、発達したタンパク質は、体温において実質的に不活性であるが、低温下では活性である。

背景技術

0003

様々な特徴においてタンパク質を発達させるための可能性、例えば、特に酵素を異なる条件下での操作のために安定させることについて記載している相当数の文献がある。例えば、酵素は、活性を変化させることで、より高い温度で安定するために発達した。高温での活性改良という状況において、当該改良の実質的な部分は、摂氏10度上昇するごとに代謝回転倍増する酵素の場合において推定されるQ10ルールにより共通して記載される高い動的活性に起因していることがある。加えて、当該分子の野生型活性温度のような、通常操作条件においてタンパク質を不安定化する自然の変異株の例も存在する。温度変異型において、これらの変異は、低温において活性化されることもあるが、通常は、当該野生分子と比較して、低レベルでの活性となる(また、通常、Q10または同様のルールにより導かれる活性において減少によって記載される)。

0004

条件的に活性化される有用な分子を生成することは望ましい。例えば、野生型条件において実質的に不活性であるが、野生型条件以外の、野生型条件と等しいまたはより良いレベルで活性化し、または、特定の微小環境において活性化または不活性化し、または、経時的に活性化または不活性化される。温度の他に、タンパク質を発達または最適化させうる他の条件は、pH、浸透圧オスモル濃度酸化及び電解質濃度を含む。発達の間、最適化されうる他の望ましい性質は、化学抵抗及びタンパク質分解抵抗を含む。

0005

分子を発達または操作するための多くの戦略が既に刊行されている。しかしながら、その野生型操作条件において、不活性または実質的に不活性(10%活性以下、及び特に1%活性以下)となるようにタンパク質を操作または発達させることは、新しい条件において、野生型条件よりも等しいまたは良好な活性を維持する一方で、不安定化変異と当該不安定化効果に対抗しない変異を増加させる活性と共存する必要がある。不安定化が、Q10のような標準規則によって予測された当該効果よりもタンパク質の活性を大きく減らすことができると推測され、したがって、低温で効果的に作用するタンパク質を発達させる能力は、例えば、それらの通常操作条件下では不活性であるのに対し、我々がMiracタンパク質と称する予期せぬ新規のタンパク質を創造する。

0006

この出願の全体において、様々な刊行物は、著者及び日付により参照されている。その全体におけるこれらの刊行物の当該開示は、ここに記載され請求された当該開示の日付以降、当該技術水準を当業者に知られているように、より完全に記載するために、本出願内に参照により組み込まれている。

課題を解決するための手段

0007

本開示は、条件的活性型生物学的タンパク質を調製する方法を提供するものであって、当該方法は、野生型生物学的タンパク質を選択すること、変異DNAをつくるための発達的技術の1またはそれ以上を用いる野生型生物学的タンパク質をエンコードするDNAを発達させること、変異タンパク質を得るために当該変異DNAを発現させること、当該変異タンパク質及び当該野生型タンパク質を正常生理条件下及び異常条件下で分析を行うこと、及び、(a)野生型タンパク質と比較して正常生理条件での分析において活性の減少、及び、(b)野生型タンパク質と比較して異常条件下の分析において活性の増加の両方を示すこれらの変異タンパク質当該条件的活性型生物学的タンパク質を選択すること、を有する。様々な態様において、当該正常生理条件は、温度、pH、浸透圧、オスモル濃度、酸化及び電解質濃度の1またはそれ以上から選択される。特定の態様において、当該正常生理条件は温度であり、そこにおいて、当該条件的活性型生物学的タンパク質は実質的に当該正常生理温度においては不活性であるが、当該正常生理温度よりも低い異常温度では活性である。他の態様において、当該条件的活性型生物学的タンパク質は、当該野生型正常生理条件において可逆的または不可逆的に不活性である。1つの特定の態様においては、当該タンパク質は、当該野生型正常生理条件で可逆的に不活性である。一方で、条件的活性型生物学的タンパク質は、活性における、可逆的または不可逆的な、2つまたはそれ以上の異なる生理条件における変化を示すこれらのタンパク質から選択される。

0008

1つの実施形態においては、当該野生型生物学的タンパク質は、酵素である。特定の態様において、当該野生型生物学的タンパク質は、組織プラスミノーゲン活性化因子ストレプトキナーゼウロキナーゼレニン及びヒアルロニダーゼからなる群から選択される。

0009

他の実施形態において、当該野生型タンパク質は、カルシトニン遺伝子関連ペプチドCGRP)、サブスタンスP(SP)、ニューロペプチドY(NPY)、血管作動性腸管ペプチド(VIP)、バソプレッシン、及びアンギオスタチンから選択される。

0010

他の実施形態において、当該生物学的タンパク質は抗体である。

0011

他の実施形態において、当該開示は条件的活性型生物学的反応修飾物質を調製する方法を提供するものであって、当該方法は、炎症反応メディエーターを選択すること、当該メディエーターへの野生型抗体を同定すること、当該野生型抗体を発達させること、第一の条件での当該野生型抗体と比較して当該メディエーターへの結合の減少を示し、及び、上昇変異体を同定するための第二条件でのメディエーターへの結合親和性の増大を示す変異体を特異的にスクリーニングすること、及び、組換えされた上昇変異体をつくるため上昇変異体の重鎖及び軽鎖を組換えすること、及び、第一の条件での当該野生型抗体と比較して当該メディエーターへの結合の減少を示し、及び当該条件的活性型生物学的反応修飾物質を同定するための第二条件でのメディエーターへの結合親和性の増大を示す変異体における当該組換えされた上昇変異体をスクリーニングすることを有する。一態様において、当該炎症反応メディエーターは、IL−6、IL−6受容体、TNF−alpha、IL−23及びIL−12から選択される。他の態様において、当該第一及び第二条件は、pH、浸透圧、オスモル濃度、酸化及び電解質濃度の条件から選択される。

0012

他の実施形態において、当該開示は条件的活性型生物学的タンパク質を有する薬学的組成物薬学許容担体を提供する。

実施例

0013

本明細書に提供される実施例の理解を容易にするために、特定のしばしば登場する方法及び/または用語は以下に記載される。

0014

測定量と関連して本明細書で使用される用語「約」は、測定を行い、測定の目的に相応注意レベルと使用される測定機器の精度を行使する当業者によって期待される測定量における通常の変動に関連するものである。特に明記しない限り、「約」は、与えられた値の+/−10%の変動に関連する。

0015

用語「薬剤」は、化学化合物、化学化合物の混合物、空間的に局所化された化合物の配列(例えば、VLSIPSペプチド配列ポリヌクレオチド配列、及び/またはコンビナトリアル分子配列)、生体高分子バクテリオファージペプチドディスプレイライブラリー、バクテリオファージ抗体(例えばscFV)ディスプレイライブラリー、ポリソームペプチドディスプレイライブラリー、または、バクテリア、植物、菌類または動物(特に哺乳類)の細胞または組織のような生体材料からつくられる抽出物を示すのに用いられる。薬剤は、本明細書の以下に記載されているスクリーニング分析に含まれることにより条件的活性型生物学的治療酵素として潜在的酵素活性のために評価される。薬剤は、以下の本明細書の以下に記載されているスクリーニング分析に含まれることにより条件的活性型生物学的治療酵素として潜在的活性のために評価される。

0016

制限部位における「曖昧な塩基要件」は、最大限には特定されないヌクレオチド塩基要件に関連するものである。例えば、特定の塩基(例えば、この例に限定はされないが、A、C、G、及びTから選択される特定の塩基)ではないが、少なくとも2つまたはそれ以上の塩基の任意の1つであっても良い。塩基の曖昧性を表すために本明細書と同様に従来技術において用いられる共通に認められた省略形には以下を含む:R=GまたはA;Y=CまたはT;M=AまたはC;K=GまたはT;S=GまたはC;W=AまたはT;H=AまたはCまたはT;B=GまたはTまたはC;V=GまたはCまたはA;D=GまたはAまたはT;N=AまたはCまたはGまたはT。

0017

本明細書で使用される用語「アミノ酸」は、アミノ基(−NH2)及びカルボキシル基(−COOH)を含む任意の有機化合物である、好適には、自由群またはペプチドの部分として縮合後のどちらでも結合する。「アルファ−アミノ酸を形成する20種の自然にエンコードされたポリペプチド」は従来技術において知られており、アラニン(alaまたはA)、アルギニン(argまたはR)、アスパラギン(asnまたはN)、アスパラギン酸(aspまたはD)、システイン(cysまたはC)、グルタミン酸(gluまたはG)、ヒスチジン(hisまたはH)、イソロイシン(ileまたはI)、ロイシン(leuまたはL)、リシン(lysまたはK)、メチオニン(metまたはM)、フェニルアラニン(pheまたはF)、プロリン(ProまたはP)、セリン(serまたはS)、スレオニン(thrまたはT)、トリプトファン(tipまたはW)、チロシン(tyrまたはY)及びバリン(valまたはV)に関連するものである。

0018

用語「増幅」は、ポリヌクレオチドコピー数が増大することを意味する。

0019

キメラ特性」を有する分子は1)第一参照分子と部分的に相同及び部分的に非相同であり、さらに、2)第二参照分子と部分的に相同であると同時に部分的に非相同であり、3)1つまたはそれ以上の付加的参照分子と部分的に相同であると同時に非相同となる可能性を排除することを含まない。非限定的な実施形態において、キメラ分子は、部分的な分子配列の再集合を組み立てることによって調製されることもある。非限定的な態様において、キメラポリヌクレオチド分子は、複数の分子テンプレートを使用する当該キメラポリヌクレオチドを合成することによって調製されることもある。それにより結果として、キメラポリヌクレオチドは複数のテンプレートの性質を有する。

0020

本明細書で使用される用語「相同」とは、種間に関して発達的及び機能的である遺伝子配列を意味する。例えば、限定はされないが、ヒトの遺伝子において、ヒトCD4遺伝子はマウス3d4遺伝子と相同遺伝子であり、これら2つの遺伝子の配列及び構造は、高い相同性を示し、及び、両遺伝子MHCクラスIIを制限された抗原認識によるT細胞活性化の信号を送る際に機能するタンパク質をエンコードする。

0021

本明細書で用いられる「比較ウィンドウ」は、少なくとも20の隣接するヌクレオチドの部位の部分概念を意味するものであり、そこにおいて、ポリヌクレオチド配列は、少なくとも20の隣接するヌクレオチドの参照配列と比較され、及び、比較ウィンドウにおけるポリヌクレオチド配列の部分は、当該2つの配列の最適な配置のための参照配列(付加または削除を有さない)と比較して20%パーセントまたはそれ以下の付加または削除(つまり、ギャップ)を有することもある。比較ウィンドウを配置するための配列の最適な配置は、スミスの局所的相同性アルゴリズム(Smith and Waterman,1981/"Comparison of biosequences",Adv Appl Math, 2:482−489; Smith and Waterman, 1981,"Overlappinggenes and information theory",J Theor Biol,91:379−380;Smith and Waterman, J MoI Biol, "Identification of common molecular subsequences",1981, 147:195−197; Smith et al., 1981,"Comparative biosequence metrics",J MoI Evol, 18:38−46)によって、ニードルマンの相同性アルゴリズム(Needleman and Wunsch, 1970,"A general method applicable to the search for similarities in the amino acid sequence of two proteins"J MoI Biol, 48(3):443−453)によって、ピアソン相似性検索(Pearson and Lipman,1988,"Improved tools for biological sequence comparison",Proc Nat Acad Sci USA, 85:2444−2448)によって、これらのアルゴリズムのコンピュータによる実施(GAP,BESTFIT,FASTA,and TFASTA in the Wisconsin Genetics Software Package Release 7.0,Genetics Computer Group,575 Science Dr., Madison,Wis.)によって、または調査によって導かれることがあり、及び選択された様々な方法によって生成される最高の配置(つまり、比較ウィンドウ上で相同性の高い割合において結果として生じる)であることもある。

0022

用語「条件的活性型生物学的タンパク質」は、1つまたはそれ以上の正常生理条件下の親野生型タンパク質よりも活性が多いまたは少ない野生型タンパク質の変異体または変異を意味する。この条件的活性型タンパク質は、体の選択された領域でも活性を示し、または、異常または感染に対して許容な生理条件下で活性の増加または減少を示す。正常生理条件は、投与の部位での、または対象への投与の部位または作用部位での組織または器官における通常範囲内で考慮される温度、pH、浸透圧、オスモル濃度、酸化及び電解質濃度である。異常条件は、通常受け入れられる範囲から逸脱する条件のことをさす。一態様において、条件的活性型生物学的タンパク質は、野生型条件において実質的に不活性であるが、野生型条件と等しいまたは野生型条件よりも良いレベルにおける他の野生型条件においては活性である。例えば、部位の多様において、発達した条件的活性型生物学的タンパク質は体温において実質的に不活性であるが、低温では活性である。他の態様において、当該条件的活性型生物学的タンパク質は、野生型条件において、可逆的または不可逆的に不活性である。さらなる態様において、当該野生型タンパク質は治療タンパク質である。他の態様において、当該条件的活性型生物学的タンパク質は、薬または治療薬剤として用いられる。さらにもう一つの態様において、当該タンパク質は、例えば、を通過した後のような高い酸素濃度の血液中において、または、腎臓においてみられる低いpHにおいて、多いまたは、少ない活性を示す。

0023

保存的アミノ酸置換」は、類似の側鎖を有する残基の互換性を意味する。例えば、脂肪族側鎖を有するアミノ酸の群は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、及びイソロイシン、カルボン酸側鎖を有するアミノ酸の群は、セリン及びトレオニンアミドを含む側鎖を有するアミノ酸の群は、アスパラギン及びグルタミン芳香族側鎖を有するアミノ酸の群は、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファン、塩基性側鎖を有するアミノ酸の群は、アルギニン、及びヒスチジン、及び、含硫側鎖を有するアミノ酸の群は、システイン及びメチオニンである。好適な保存的アミノ酸置換群は、バリン−ロイシン−イソロイシン、フェニルアラニン−チロシン、リシン−アルギニン、アラニン−バリン、及びアスパラギン−グルタミンである。

0024

用語「対応する」は、本明細書において、ポリヌクレオチド配列が参照ポリヌクレオチド配列の全てまたは一部に対して相同である(つまり、厳密に発達的に関連がなくても同一である)、または、ポリヌクレオチド配列が参照ポリヌクレオチド配列と同一であることを意味する。これと対比的に、用語「相補的」は、本明細書において、相補的配列が参照ポリヌクレオチド配列の全てまたは一部に対して相同であることを意味する。例えば、ヌクレオチド配列が「TATAC」は参照「TATAC」に対応し、参照配列「GTATA」に対して相補的である。

0025

用語「効果的分解」量は、酵素と接触していない基質と比較して、基質の少なくとも50%を処理するのに必要な酵素の量に関連する。

0026

本明細書で使用する「定義された配列枠組」は、ランダムではない塩基、一般的に実験データまたは構造データの塩基から選択された定義された配列のセットに関連する。例えば、定義された配列枠組は、ベータシート構造を形成するために予測されるアミノ酸配列のセットから構成されることがあり、また、他の変異において、ロイシンジッパー7つの繰り返しモチーフ亜鉛フィンガー領域からなることがある。「定義された配列カーネル」は、可変性の限られた範囲を包含する配列のセットである。(1)20の従来のアミノ酸の完全にランダムな10塩基長配列は、(20)10配列のいずれかであり得る、及び(2)20の従来のアミノ酸の擬似ランダムな10塩基長配列は、(20)10配列のいずれかであり得るが、特定の部位及び/または全体において、特定の残基にとってバイアスを示すが、これらに対し、(3)定義された配列カーネルは、各残基部位が許容可能な20の従来のアミノ酸のいずれかであるようにしている場合、配列のサブセットである。定義された配列カーネルは一般的に変異または不変異の残基部位を有する、及び/または、個々の選択されたライブラリメンバー配列の長さ全体あるいはセグメント的に、アミノ酸残基及びその類の定義されたサブセットから選択された残基を有することがある変異残基部位を有する。定義された配列カーネルは、アミノ酸配列またはポリヌクレオチド配列に関連することがある。限定はしないが、例として、配列(NNK)10及び(NNM)10を挙げる。ここにおいて、NはA、T、GまたはCを表し、KはGまたはTを表し、及び、Mは、AまたはCを表し、配列(NNK)10及び(NNM)10は、定義された配列カーネルである。

0027

DNAの「消化」は、DNA内の特定の配列のみに作用する制限酵素によるDNAの触媒開裂に関する。本明細書において使用される様々な制限酵素は市販されているものであり、及び、それらの反応条件補因子及び他の要件は当業者において既知のものが使用された。分析目的において、典型的には、1マイクログラムプラスミドまたはDNAフラグメントが、約20マイクロリットル緩衝液において約2ユニットの酵素と共に用いられる。プラスミド作成のためDNAフラグメントを分離させる目的において、典型的には5から50マイクログラムのDNAが、20から250ユニットのより大きい体積の酵素によって消化される。特定の制限酵素のための適当な緩衝溶液及び基質の量は、製造業者によって特定される。37℃で約1時間の培養が通常使用されるが、供給者の指示に従って、変化することもある。消化後、反応は所望のフラグメントを分離して取得するために直接電気泳動かけられる。

0028

指向性結紮」は、ポリヌクレオチドの5’末端及び3’末端における結紮が、好適な結紮方向を特定するのに十分異なることを意味する。例えば、本来、2つの平滑末端を有する未処理及び未消化のPCR生成物は、多重クローニング部位において平滑末端を生成するために消化されるクローニングベクター内において結紮される際に、典型的には好適な結紮方向を有さない。従って、指向性結紮は、これらの状況において典型的には示されない。対照的に、5’EcoRI処理末端及び3’BamHIを有する消化されたPCR生成物が、EcoRI及びBamHIにより消化された多重クローニング部位を有するクローニングベクター内で結紮される際に、指向性結紮は典型的に示される。

0029

用語「DNAシャフリング」は、実質的に相同ではあるが、同一ではない配列間での組換えを示すために本明細書において使用され、実施形態によっては、DNAシャフリングは、cer/lox及び/またはflp/frtシステムなどを介してのように、非相同組換えを介しての乗換えを含むことがある。

0030

用語「薬剤」または「薬剤分子」は、ヒトまたは動物の体に投与された際に、ヒトまたは動物の体に有益な効果を有する物質を含む治療剤を意味する。好適には、当該薬剤は、1つまたはそれ以上の症状、病気、または、ヒトまたは動物の体における異常条件を治療する、治すまたは緩和する、または、ヒトまたは動物の体の健康を増進させることができるものである。

0031

「有効量」は、若干の期間にわたって投与された者の生存生物における条件を治療するまたは防止する、例えば、所望の投薬期間の間に治療的な効果を提供するのに有効的である、条件的活性型生物学的タンパク質またはフラグメントの量のことである。

0032

本明細書で使用されているように、用語「電解質」は、血液または電荷運搬する他の体液内の鉱物を定義するために使用される。例えば、一態様において、正常生理条件及び異常条件は、「電解質濃度」の条件であることがある。一態様において、試験される電解質濃度は、イオン化されたカルシウムナトリウムカリウムマグネシウム塩化物重炭酸塩、及びリン酸塩濃度の1つまたはそれ以上から選択される。例えば、一態様において、血清カルシウムの通常範囲は、8.5〜10.2mg/dLである。この態様において、異常血清カルシウム濃度は、通常範囲の上または下から選択されることがある。他の実施例で、一態様において、血清塩化物は1リットルあたり96〜106ミリグラム当量(mEq/L)である。この態様において、異常血清塩化物濃度は、通常範囲の上または下から選択されることがある。他の実施例で、一態様において、血清マグネシウム濃度の通常範囲は1.7〜2.2mg/dLである。この態様において、異常血清マグネシウム濃度は、通常範囲の上または下から選択されることがある。他の実施例で、一態様において、血清リン酸塩の通常範囲は、2.4〜4.1mg/dLである。この態様において、異常血清リン酸塩濃度は、通常範囲の上または下から選択されることがある。他の実施例で、一態様において、血清または血液のナトリウムの通常範囲は135〜145mEq/Lである。この態様において、異常血清または血液ナトリウム濃度は、通常範囲の上または下から選択されることがある。他の実施例で、一態様において、血清または血液カリウムの通常範囲は、3.7〜5.2mEq/Lである。この態様において、異常血清または血液カリウム濃度は、通常範囲の上または下から選択されることがある。さらなる態様において、血清重炭酸塩の通常範囲は20〜29mEq/Lである。この態様において、異常血清または血液重炭酸塩濃度は、通常範囲の上または下から選択されることがある。異なる態様において、重炭酸塩レベルは、血液における酸性通常レベル(pH)を示すために使用されることがある。用語「電解質濃度」は、組織、または、血液または血漿以外の体液における特定の電解質濃度を定義するためにも使用されることがある。この場合において、正常生理条件は、その組織または体液において臨床的通常範囲であるように考慮される。この態様において、異常組織または体液電解質濃度は、通常範囲の上または下から選択されることがある。

0033

本開示において使用されるように、用語「抗原決定基」は、酵素ポリペプチドのような抗原上の抗原性決定要素に関連する。そして、酵素特異抗体のような抗体の抗原結合部位が結合する。抗原決定基は通常、アミノ酸または当側鎖のような分子の化学表面活性分属からなり、及び、特異3次元構造性質も特異的な電荷性を有することがある。本明細書で使用されているように、「抗原決定基」は、抗原のその部分または抗体の本体と結合する可変領域と相互に作用する結合相互佐用を形成することができる他の巨大分子を意味する。典型的には、このような結合相互作用は、1つまたはそれ以上のCDRのアミノ酸残基との分子間作用として明らかにされる。

0034

本明細書で使用されているように、「酵素」は特定の触媒作用の性質を有するタンパク質である。例えば、基質濃度、pH、温度及び阻害剤の有無などの要因は、触媒作用の割合に作用することがある。典型的には、野生型酵素において、Q10(温度係数)は温度が10℃上昇するごとに反応割合の増加を記載する。野生型酵素において、Q10=2〜3であり、換言すれば、反応割合は、温度が10℃増加するごとに2倍または3倍となる。高温にて、タンパク質は変性する。酵素最適値とわずかに異なるpH値で、酵素及びおそらく基質分子の電荷において小さな変化が生じる。イオン化における変化は、基質分子の結合に作用することがある。極端なpHレベルで、酵素は変性を生じ、そこにおいて、活性部位が歪められ、及び、基質部位はもはや適合しない。

0035

本明細書で使用されているように、用語「発達」または「発達する」は、1つまたはそれ以上の、新規なポリペプチドをエンコードする新規なポリヌクレオチドを生成する突然変異生成の方法を用いることを意味するものであり、新規なポリペプチドは改良された生体分子そのものであり、及び/または、他の改良された生体分子の生成に貢献する。特定の非限定的な態様において、本開示は親野生型タンパク質から条件的活性型生物学的タンパク質の発達に関するものである。一態様において、例えば、発達は、本明細書に参照により組み込まれた米国特許出願番号2009/0130718に開示される非確率的なポリヌクレオチドキメラ化及び非確率的に突然変異指令された部位の両方を実行する方法を意味するものである。より詳しくは、本開示は、正常生理条件においては野生型親酵素と比較して活性の減少を示すが、1つまたはそれ以上の異常条件下では野生型酵素と比較して活性を強化する条件的活性型生物学的酵素の発達のための方法を提供するものである。

0036

用語「フラグメント」、「誘導体」及び「相似器官」は、参照ポリペプチドを参照する際に、少なくとも1つの、少なくとも本質的に参照ポリペプチドと同じ生理機能または活性を保有するポリペプチドを有する。さらに、用語「フラグメント」、「誘導体」及び「相似器官」は、著しく高い活性を有する成熟した酵素を生成するために開裂により修飾されうる低活性前駆タンパク質のような「前形態」分子によって例示される。

0037

単一アミノ酸置換全範囲」が各アミノ酸部位に示されている、テンプレートポリペプチドから子孫ポリペプチドを生成するための方法が本明細書において提供されている。本明細書に使用されるように、「単一アミノ酸置換の全範囲」は、本明細書に記載されているようにアルファ−アミノ酸を形成する、20の自然にエンコードされたポリペプチドに関するものである。

0038

用語「遺伝子」はポリペプチド鎖の生成において含まれるDNAセグメントを意味し、個々のコーディングセグメントエキソン)間に介在配列ニトロン)と同様にコーディング領域(リーダー及びトレーダー)を先行する、及び、続く領域を含む。

0039

本明細書に使用されるように「遺伝的不安定性」は、反復配列損失による配列簡易化を通常含む減少事象の工程によって失われる、反復性の高い配列の自然な傾向を意味する。欠失は、反復の1つのコピー及び反復間の全ての損失を含むことがある。

0040

用語「非相同」は、一本鎖核酸配列が、他の一本鎖核酸配列またはその相補的配列にハイブリダイズできないことを意味する。したがって、非相同な部分は、ポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドが、他の核酸またはポリヌクレオチドにハイブリダイズできない配列における部分または領域を有することを意味する。このような領域または部分は例えば変異の部分である。

0041

用語「相同」または「相同」は、一本鎖核酸配列が相補的な一本鎖核酸配列にハイブリダイズできることを意味する。ハイブリダイゼーションの程度は、配列間の同一性の量、及び、後述するような温度及び塩濃度のようなハイブリダイゼーション条件を含む要因の数によることがある。好適には、同一の領域が約5bpより大きく、さらに好適には、同一の領域が10bpよりも大きい。

0042

本開示の利益は「産業的応用」(または産業的工程)にまで及び、用語は、非商業的な産業的応用(例えば、非営利機関での正医学的調査)と同様に、適切な商業的な産業的(または単に産業的な)応用を含むために用いられる。関連する応用には、診断、医学、農業、製造及び学究的世界の分野を含む。

0043

「同一な」または「同一」は、2つの核酸が同じ配列または相補的な配列を有することを意味する。したがって、「同一の部分」は、ポリヌクレオチドの領域または部分、またはポリヌクレオチド全体が、他のポリヌクレオチドの部分に対して同一または相補的であることを意味する。

0044

用語「分離された」は、その材料が元の環境(例えば、それが自然に発生するものであれば、自然環境)から除去されることを意味する。例えば、自然に発生するポリヌクレオチドまたは生きている動物内に存在する酵素は分離されていないが、同じポリヌクレオチドまたは酵素でも、自然系において共存する材料のいくつかまたは全てから離されたものは、分離されている。このようなポリヌクレオチドはベクターの一部であることがあり、及び/または、このようなポリヌクレオチドまたは酵素は、組成物の一部であることがあり、及び、このようなベクターまたは組成物はその自然環境の一部でないという点で、まだ分離される。

0045

用語「分離された核酸」は核酸、例えば、DNAまたはRNA分子を定義するのに用いられる。DNAまたはRNA分子のような核酸は、それが誘導される有機体自然発生遺伝子において存在するときに通常直接に隣接する5’及び3’隣接配列に、直接隣接しない。従って、用語は、例えば、プラスミドまたはウイルスベクター、異種細胞遺伝子内(または異種細胞の遺伝子ではあるが、自然は生のものとは異なる部位)に組み込まれた核酸、及び、例えばPCR増幅または制限酵素消化によってつくられたDNAフラグメント、または、生体外転写でつくられたRNA分子のような分離された分子として存在する核酸のように、ベクター内に組み込まれる核酸を言い表す。この用語はまた、例えば溶融タンパク質の製造において用いることができる付加的タンパク質をエンコードする交雑遺伝子の一部を形成する組換え核酸も意味する。

0046

本明細書で使用されるように、「リガンド」はランダムペプチドまたは可変セグメント配列のような特異的受容体によって認識される分子を意味する。当業者が認識しているように、分子(または高分子複合体)は、受容体でもリガンドでもありうる。一般的に、より小さい分子量を有する結合対はリガンドと呼ばれ、より大きい分子量を有する結合対は受容体と呼ばれる。

0047

「結紮」は2つの二本鎖核酸フラグメント間でリン酸ジエステル結合を形成する方法に関連する(Sambrook et al.,(1982).Molecular Cloning:A Laboratory Manual.Cold Spring Harbour Laboratory,Cold Spring Harbor,NY.,p.146; Sambrook et al.,Molecular Cloning:a laboratory manual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989)。提供された方法でなければ、結紮は、結紮されるDNAフラグメントのほぼ等モル量の0.5マイクログラムにつき10ユニットのT4DNAリガーゼ(「リガーゼ」)を有する既知のバッファー及び条件を使用して達成されることもある。

0048

本明細書で使用されるように、「リンカー」または「スペーサー」は、例えば、ランダムペプチドが、タンパク質を結合するDNAから最少の立体障害を有する受容体に結合することができるように、タンパク質及びランダムペプチドを結合するDNAのような2つの分子を結合し、及び、好適な立体配置に2つの分子を配置するのに役立つ。

0049

本明細書で使用されるように、「微小環境」は、組織の他の領域または体の領域とは、一定または時間的に、物理的または化学的差異を有する組織または体の任意の部分または領域を意味する。

0050

本明細書で使用されるように、「発達する分子性質」は、ポリヌクレオチド配列からなる分子、ポリペプチド配列からなる分子、及び、ポリヌクレオチド配列の一部及びポリペプチド配列の一部からなる分子を参照することを含む。特に関連して、これに限定することは意味しないが、発達する分子性質の実施例は、温度、塩分濃度、浸透圧、pH、酸化、及びグリセロールDMSO、洗浄剤及び/または反応環境において接触させる任意の他の分子の種類の濃度のような特異的条件でのタンパク質活性を含む。加えて特に関連して、これに限定することは意味しないが、発達する分子性質の実施例は、安定性、例えば、指定された環境に指定された露出時間の後にある残余分子性質の量を含む。

0051

用語「変異」は、野生型核酸配列の配列における変化、または、ペプチドにおける配列の変化を意味する。このような変異は、転移または塩基転換のような点変異であることもある。変異には、欠失、挿入、または複製であることがある。

0052

本明細書で使用されるように、縮退「N、N、G/T」ヌクレオチド配列は、32の可能な三重項を表し、ここにおいて、「N」は、A、C、GまたはTでありうる。

0053

用語「自然発生」は、本明細書で使用されているように、対象が自然においてみられるという事実に関連して適用されるものである。例えば、自然において原料から分離されうる有機体(ウイルスを含む)に存在するポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列で、実験室内で人によって意図的に修飾されたのではないものは自然発生である。一般的に、用語「自然発生」は、種において典型的であるように、非病理学的な(病気ではない)個体において存在するような対象に関連する。

0054

本明細書で使用されるように、「正常生理条件」または「野生型操作条件」は、対象への投与の部位または作用部位での通常範囲内で考慮される温度、pH、浸透圧、オスモル濃度、酸化及び電解質濃度の条件である。

0055

本明細書で使用されるように、「核酸分子」は、一本鎖または二本鎖であるかによって、それぞれ少なくとも一塩基または一塩基対からなる。さらに、核酸分子は、非限定ではあるが、RNA、DNA、遺伝子核酸、非遺伝子核酸、自然発生及び非自然発生核酸、及び合成核酸など核酸分子の群などのような分子を含むヌクレオチドの任意の群にのみ、またはキメラ的に属することができる。これは、非限定的な実施例として、ミトコンドリアリボソームRNA、及び、1つまたはそれ以上の自然発生の成分と自然発生ではない成分からキメラ的になる核酸分子のような任意の細胞小器官に関連した核酸を含む。

0056

加えて、「核酸分子」は、非限定ではあるが、部分的に1つまたはそれ以上のアミノ酸及び糖などのようなヌクレオチドに基づいていない成分を含むことがある。従って、実施例であり、限定するものではないが、部分的にヌクレオチドに基づき、部分的にタンパク質に基づくリボザイムは「核酸分子」とみなされる。

0057

加えて、これに限定されるわけではないが、実施例として、放射性または非放射性ラベルのような検出可能な部分によってラベル化される核酸分子は、同様に「核酸分子」とみなされる。

0058

用語「〜をコードする核酸配列」、または「〜の配列をコードするDNA」、または、「〜をエンコードするヌクレオチド配列」、特に酵素をエンコードするヌクレオチド配列−他の同義の用語と同様に−適当な調節配列の制御下におかれた際に、転写され、及び、酵素内に転換されたDNA配列に関するものである。「プロモーター配列」は、細胞内でRNAポリメラーゼを結合し、配列をコード化する下流方向(3’方向)の転写を開始させることができるDNA調節領域である。プロモーターは、DNA配列の一部である。この配列領域は、3’末端に開始コドンを有する。プロモーター配列は、バックグラウンドより高い検出可能なレベルで転写を開始するのに必要な成分である、最小限の塩基を含む。しかしながら、RNAポリメラーゼが配列を稀有合資、転写が開始コドン(プロモーターを有する3’末端)で開始された後、転写は3’方向において下流に進行する。プロモーターにおいて、配列は、RNAポリメラーゼの結合を負う領域(共通配列)を結合するタンパク質と同様に、転写開始部位(便宜上、ヌクレアーゼSIを有するマッピングによって定義される)で見つかる。

0059

用語「酵素(タンパク質)をエンコードする核酸」または「酵素(タンパク質)をエンコードするDNA」または「酵素(タンパク質)をエンコードするポリヌクレオチド」及び他の同義の用語は、酵素のためのコーディング配列のみを含むポリヌクレオチドも付加的コーディング配列及び/または非コーディング配列を含むポリヌクレオチドも包括するものである。

0060

一好適な実施形態において、「特異的核酸分子種」は、これに限定されるわけではないが、その一時配列によって例示されるように、その化学的構造により定義される。他の好適な実施形態において、「特異的核酸分子種」は、核酸種の機能によって、または、核酸種から誘導された生成物の機能によって定義される。したがって、非限定的な実施例として、「特異的核酸分子種」は、その発現した生成物に起因する活性または性質を含む、1つまたはそれ以上のそれに起因する活性または性質によって定義される。

0061

核酸ライブラリーの中に作用核酸試料構築すること」の即時定義は、ベクター内の結紮及び宿主の変換によるような、収集に基づいたベクター内へ核酸試料を組み込む工程を含む。関連するベクター、宿主及び他の試薬の記載は、それらの特異的非限定の実施例と同様に以下に提供される。「核酸ライブラリーの中に作用核酸試料を構築すること」の即時定義はまた、接着体への結紮によるような、収集に基づいた非ベクター内へ核酸試料を組み込む工程も含む。好適には接着体は、PCRによる増幅を容易にするためのPCRプライマーアニールすることができる。

0062

また、非限定的な実施形態において、「核酸ライブラリー」は、1つまたはそれ以上の核酸分子のコレクションに基づいたベクターからなる。他の好適な実施形態において、「核酸ライブラリー」は、核酸分子のコレクションに基づいた非ベクターからなる。さらに他の好適な実施形態において、「核酸ライブラリー」は、部分的にベクターに基づき、部分的に非ベクターに基づく核酸分子のコレクションの結合からなる。好適には、ライブラリーからなる分子のコレクションは、個々の核酸分子の種類に応じて検索可能及び分離可能である。

0063

本開示は「核酸構築物」または「ヌクレオチド構築物」、または「DNA構築物」を提供するものである。用語「構築物」は、ベクターまたはベクターの部分のような1つまたはそれ以上の付加的分子部分に任意に化学結合されることもあるポリヌクレオチド(例えば酵素ポリヌクレオチド)のような分子を記載するのに本明細書において用いられる。特定の態様において、態様の限定を意味するわけではないが、ヌクレオチド構築物は、宿主細胞形質転換に適したDNA発現構築物によって例証されている。

0064

オリゴヌクレオチド」(または「オリゴ」と同義語)は、一本鎖ポリデオキシヌクレオチドまたは化学合成された相補的ポリデオキシヌクレオチド鎖に関するものである。このような合成オリゴヌクレオチドは5’リン酸塩を有することも有さないこともある。これらは、キナーゼの存在下においてATPリン酸を加えることなく他のオリゴヌクレオチドに連結することはない。合成オリゴヌクレオチドは、脱リン酸化されないフラグメントに連結される。ポリメラーゼに基づいた増幅(例えばPCRによる)を得るため、「連続して少なくとも第一相同配列、変性N、N、G/T配列、及び第二相同配列からなる32倍変性オリゴヌクレオチド」は言及される。この文脈で用いられているように、「相同」は、オリゴ及びポリメラーゼに基づいた増幅に供される親ポリヌクレオチド間で相同性に参照されるものである。

0065

本明細書で使用されるように、用語「操作可能な状態で結合」は、機能的関係性におけるポリヌクレオチド要素の結合を意味する。核酸は、他の核酸配列と機能的関係性におかれた際に「操作可能な状態で結合」である。例えば、それがコーディング配列の転写に影響を及ぼす場合、プロモーターまたはエンハンサーはコーディング配列に操作可能な状態で結合される。操作可能な状態で結合は、結合されているDNA配列が、典型的には隣接しており、及び、2つのタンパク質コーディング領域を接合するのに必要な場合、隣接し、リーディングフレーム内にあることを意味する。

0066

RNAポリメラーゼが単一mRNAにおいて2つのコーディング配列を転写するときに、コーディング配列は、他のコーディング配列に「操作可能な状態で結合」し、両方のコーディング配列に由来したアミノ酸を有する単一ポリペプチド内に翻訳される。発現された配列が所望のタンパク質をつくるために最終的に処理される限り、コーディング配列は、互いに隣接する必要はない。

0067

本明細書で使用されるように、用語「親のポリヌクレオチドセット」は1つまたはそれ以上の異なるポリヌクレオチド種からなる。通常、この用語は、好適には親のセットの突然変異生成により得られる子孫ポリヌクレオチドセットを参照するのに用いられ、この場合において、用語「親の」、「起動」及び「テンプレート」は、互換性がある。

0068

用語「患者」または「対象」は、治療の目的となる、ヒトのような例えば哺乳類などの動物を意味する。対象または患者には男性でも女性でもありうる。

0069

本明細書で使用されるように、用語「生理条件」は、温度、pH、浸透圧、イオン化強度、粘度など、生菌に適合できる、及び/または、生存可能培養酵母または哺乳類細胞において通常細胞内に存在する生化学限定要素を意味するものである。例えば、典型的な実験培養条件下で成長した酵母細胞内において細胞内条件とは生理的条件である。生体外転写カクテルにおける適当な生体外反応条件は正常生理的条件である。一般的に、生体外生理的条件は、50〜200mMの塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、pH6.5〜8.5、20〜45℃及び0.001〜10mMの二価陽イオン(例えばMg++、Ca++)、好適には、約150mMの塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、pH7.2〜7.6、5mMの二価陽イオン及びしばしば、0.01〜1.0%非特異的タンパク質(例えばBSA)からなる。非イオン洗剤(Tween、NP−40、トリトンX−100)がしばしば存在することがあり、通常、約0.001〜2%であり、典型的には0.05〜0.2%である(v/v)。特定の水溶条件は、従来技術によると実行者によって選択される。一般的な手引きにおいて、以下の緩衝水溶液条件は適用可能である。10〜250mMの塩化ナトリウム、5〜50mMのトリス塩酸、pH5〜8、任意の二価陽イオンの添加及び/または金属キレート剤及び/または非イオン洗剤及び/または膜画分及び/または消泡剤及び/またはシンチラント(scintillants)。正常生理条件は、患者において通常範囲とみなされる、患者の生体内または投与の部位における対象、または作用部位における温度、pH、浸透圧、オスモル濃度、酸化及び電解質濃度を意味する。

0070

標準規定(5’〜3’)は二本鎖ポリヌクレオチドの配列を記載するために本明細書において用いられる。

0071

用語「個体群」は、ポリヌクレオチド、ポリヌクレオチドの部分またはタンパク質のような組成物の収集を意味する。「混合された個体群」は、核酸またはタンパク質の同じ属ではある(つまり関連している)が、その配列において異なり(つまり同一ではない)従ってその生理的知的活性において異なる組成物の収集である。

0072

代用形」を有する分子とは、参照代用形分子との比較において、異なる性質(例えば活性の増加)を有するより成熟した分子形態を得るために、1つまたはそれ以上の共有結合及び非共有結合化学的修飾(例えば、グリコシル化タンパク質分解開裂二量体化またはオリゴマー化、温度による誘発またはpHによって誘発された高次構造的変化、補助因子との会合など)の任意の組み合わせを途中で経た分子を意味する。2つまたはそれ以上の化学的修飾(例えば、2つのタンパク質分解開裂、またはタンパク質分解開裂及び非グリコシル化)が成熟した分子の製造への途中で区別されることができるときに、参照前駆体分子は、「前駆代用形」分子と称される。

0073

本明細書で使用されているように、用語「擬似ランダム」は、限られた可変性を有する一組の配列を意味する。例えば、他の位置の残基可変性の程度は、任意の擬似ランダム位置以外の残基変異のある程度を与えられるが、制限はされる。

0074

本明細書で使用されるように、「準繰り返しユニット」は、再集合された繰り返しに関連するものであり、定義上同一ではない。実際この方法は、同一開始配列突然変異誘発によって製造された実際に同一なエンコーディングユニットだけでなく、いくつかの領域において著しく分岐することのある類似または関連した配列の再集合も提唱される。それにもかかわらず、配列がこの方法によって再集合するのに十分な相同を含む場合、「準繰り返し」ユニットと呼ばれることができる。

0075

本明細書で使用されるように、「ランダムペプチドライブラリー」は、ランダムペプチドのセットをエンコードするポリヌクレオチド配列のセット、及び、これらのランダムペプチドを含む溶融タンパク質と同様に、これらのポリペプチド配列によってエンコードされるランダムペプチドのセットを意味する。

0076

本明細書で使用されるように、「ランダムペプチド配列」は2つまたはそれ以上のアミノ酸モノマーからなり、及び、確率的またはランダムな工程によって構成されるアミノ酸配列を意味する。ランダムペプチドは、枠組みまたは足場材料を含むことがあり、不変配列を有することがある。

0077

本明細書で使用されるように、「受容体」は与えられたリガンドに親和性を有する分子を意味するものである。受容体は自然発生または合成分子であることがある。受容体は、不変状態で使用される、または他の種との集合体として使用されることがある。受容体は、直接的にまたは特異的結合物質を介して結合メンバーに共有結合で、または非共有結合で結合されることがある。受容体の実施例は、これに限定されないが、単クローン抗体及び特異的抗原決定基(例えばウイルス、細胞、または他の材料)との抗血清試薬、細胞膜受容体、糖及び糖タンパク質複合体、酵素、及びホルモン受容体を含む。

0078

「組換え」酵素は、組換えDNA技術によって生成される酵素、つまり、所望の酵素をエンコードする外因性DNA構成によって形質転換された細胞から生成される。「合成」酵素は、化学合成によって調製される。

0079

用語「関連ポリヌクレオチド」は、ポリヌクレオチドの領域または部分が同一であること、及び、ポリヌクレオチドの領域または部分が非相同であることを意味する。

0080

本明細書で使用されるように、「減少的再集合」は繰り返し配列によって媒介される欠失(及び/または挿入)を介して生じる分子多様性における増加を意味するものである。

0081

以下の用語「参照配列」、「比較ウィンドゥ」、「配列同一性」、「配列同一性の割合」及び「実質的に同一」は、2つまたはそれ以上のポリヌクレオチド間の配列の関係性を記載するのに用いられる。

0082

「参照配列」は配列比較基礎として使用される定義された配列である。参照配列は、より大きい配列のサブセット、例えば、全長cDNAのセグメントまたは配列リストにおいて与えられる遺伝子配列のセグメント、または完全なcDNAまたは遺伝子配列からなることがある。一般的に、参照配列は長さにおいて少なくとも20ヌクレオチドであり、しばしば、長さにおいて少なくとも25ヌクレオチドであり、及び、しばしば、長さにおいて少なくとも50ヌクレオチドである。2つのポリヌクレオチドが、それぞれ(1)2つのポリヌクレオチド間で類似の配列(つまり、完全なポリヌクレオチド配列の部分)からなり、及び(2)さらに、2つのポリヌクレオチド間で分岐する配列からなることがあるため、2つ(またはそれ以上)のポリヌクレオチド間での配列比較は、配列類似性局所的領域を同定し、及び、比較するために、「比較ウィンドゥ」上で2つのポリヌクレオチドの配列を比較することによって典型的に実行される。

0083

反復インデックス(RI)」は、本明細書で使用されているように、クローニングベクター内に含まれる準繰り返しユニットのコピーの平均数である。

0084

用語「制限部位」は、制限酵素の作用の発現に必要な認識配列を意味し、接触開裂の部位を含む。開裂の部位は、低い曖昧性配列(つまり、制限部位の発生の頻度の主要な決定要素を含む配列)からなる制限部位の部分において含まれること、または含まれないことがあると認められる。従って、多くの場合、関連のある制限部位は、内部開裂部位(例えば、EcoRI部位においてG/AATTC)または直接隣接開裂位置(例えば、EcoRII部位において/CCWGG)を有する低い曖昧性配列のみを含む。他の場合において、関連のある制限酵素(例えばEco57I部位またはCTGAAG(16/14))は外部開裂部位(例えば、Eco57I部位のN.Sub.16部分において)を有する低両義性配列(例えば、Eco57I部位のCTGAAG配列)を含む。酵素(例えば制限酵素)がポリヌクレオチドを「開裂する」というのは、制限酵素がポリヌクレオチドの開裂を触媒するまたは容易にすることを意味すると理解されている。

0085

非限定的な態様において、「選択可能なポリヌクレオチド」は、5’末端領域(または終止領域)、中間領域(例えば、内部または中央領域)及び3’末端領域(または終止領域)からなる。本態様で使用されているように、5’末端領域は、5’ポリヌクレオチド末端(または5’ポリヌクレオチド終止)の方に位置する領域である。従って、ポリヌクレオチドの5’半分における部分または全体である。同様に、3’末端領域は、3’ポリヌクレオチド末端(または3’ポリヌクレオチド終止)の方に位置する領域である。従って、ポリヌクレオチドの3’半分における部分または全体である。この非限定的例証で使用されているように、任意の2つの領域間で、または3つの全ての領域間で配列が重複していることがある。

0086

用語「配列同一性」は、比較ウィンドゥ上で、2つのポリヌクレオチド配列が同一である(つまりヌクレオチド単位でヌクレオチドごとに)ことを意味する。用語「配列同一性の割合」は、比較ウィンドゥ上で最適に整列された2つの配列を比較する工程、適合位置数を得るために同一核酸塩基(例えば、A、T、C、G、UまたはI)が両配列において発生する位置の数を決定する工程、適合位置数を比較ウィンドゥにおける位置の全数(つまりウィンドゥサイズ)によって割る工程、配列同一性の割合を得るために結果に100を掛ける工程、によって計算される。本明細書で使用される、この「実質的に同一」は、ポリヌクレオチドの配列の特徴を示すものであり、ここにおいて、ポリヌクレオチドは、少なくとも25〜50ヌクレオチドの比較ウィンドゥの参照配列と比較して、少なくとも80%の配列同一性、好適には少なくとも85%の同一性、しばしば90〜95%の配列同一性、及び最も一般には少なくとも99%配列同一性からなり、ここにおいて、配列同一性の割合は、比較ウィンドゥ上で参照配列の全20%またはそれ以下の欠失または付加を含むことのあるポリヌクレオチド配列と参照配列を比較することによって計算される。

0087

当業者において知られているように、2つの酵素間の「類似性」は、第二酵素の配列にアミノ酸配列及びその酵素の保存されているアミノ酸サブユニットを比較することによって決定される。類似性は、当業者においてよく知られているように、BLASTプログラム(国立生物工学情報センターでのBasic Local Alignment Search Tool)の手順によって決定される。

0088

分子対(例えば、抗体−抗原対または核酸対)のメンバーは、他の非特異的分子に対してよりも強い親和性で互いに結合している際に、互いに「特異的に結合している」といわれる。例えば、抗体は、抗原に対して非特異的タンパク質よりも効率よく結合するため、抗原と特異的に結合すると記載されることができる。(同様に、塩基対相互作用によって標的と特異的に二本鎖を形成している場合、核酸プローブは、標的核酸と特異的に結合すると記載されることができる(上記を参照)。)
特異的ハイブリダイゼーション」は、本明細書において、第一ポリヌクレオチド及び第二ポリヌクレオチド(例えば、第一ポリヌクレオチドと違いを有するが、実質的には同一な配列を有するポリヌクレオチド)間での交雑の形態として定義したものであり、ここにおいて、実質的に無関係なポリヌクレオチド配列は混合物において交雑を形成しない。

0089

用語「特異的ポリヌクレオチド」は、特定の終末点、及び、特定の核酸配列を有するポリヌクレオチドを意味する。2つのポリヌクレオチドにおいて、1つのポリヌクレオチドが第二のポリヌクレオチドの一部として同一の配列を有するが、異なる末端が2つの異なる特異的ポリヌクレオチドからなる。

0090

「厳密なハイブリダイゼーション条件」は、配列間で少なくとも90%同一、好適には少なくとも95%同一、最も好適には少なくとも97%同一であるときのみハイブリダイゼーションが生じることを意味する。Sambrook et al., Molecular Cloning: a laboratory manual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989を参照すること、本明細書にその全体は参照によって組み込まれている。

0091

本開示においてはまた、酵素ポリペプチドの配列と「実質的に同一な」配列を有するポリペプチドも含まれる。「実質的に同一な」アミノ酸配列は、保存アミノ酸置換によってのみ参照配列と異なる配列であり、例えば、同じ種類の別の1つのアミノ酸の置換である(例えば、イソロイシン、バリン、ロイシンまたはメチオニンのような疎水性アミノ酸から他の疎水性アミノ酸への置換、または、アルギニンからリシンへの置換、グルタミン酸からアスパラギン酸への置換またはグルタミンからアスパラギンへの置換のように、ある極性アミノ酸から他の極性アミノ酸への置換)。

0092

加えて、「実質的に同一な」アミノ酸配列は、参照配列とは異なる配列、または、非保存的置換、欠失または挿入のような置換が分子の活性部位ではない部位で発生するとき、1つまたはそれ以上の非保存的置換、欠失または挿入によって異なる配列であり、ポリペプチドがその行動性質を基本的に保持すると定めた配列である。例えば、1つまたはそれ以上のアミノ酸は酵素ポリペプチドから除かれることがあり、結果として、著しくその生物学的活性を変えることなく、ポリペプチドの構造の修飾となる。例えば、酵素生理的活性において必要とされない、アミノ−またはカルボキシル末端アミノ酸は除かれることがある。このような修飾は、より小さな活性酵素ポリペプチドの開発につながることがある。

0093

本開示は「実質的に純粋な酵素」を提供するものである。用語「実質的に純粋な酵素」は、自然に関連付けられる他のタンパク質、脂質、糖、核酸及び他の生理的材料を実質的に含まないポリペプチド(例えば酵素ポリペプチド、またはそれらのフラグメント)のような分子を記載するのに本明細書において用いられる。例えば、ポリペプチドのように、実質的に純粋な分子は、対象の分子において乾燥重量で少なくとも60%であることがある。ポリペプチドの純度は、例えば、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(例えばSDS−PAGE)、カラムクロマトグラフィー(例えば高速液体クロマトグラフィーHPLC))、及びアミノ−末端アミノ酸配列分析を含む標準的な方法を使用して決定される。

0094

本明細書で使用されるように「実質的に純粋」は、対象となる種が、支配的な種であることを意味し(つまり、モルベースで、組成物において任意の他の個別の分子より豊富である)、及び好適には、実質的に精製された断片は、対象となる種が存在する全ての高分子種の少なくとも約50%(モルベースで)からなる組成物である。一般的に、実質的に純粋な組成物は、組成物において存在する高分子種の約80〜90パーセント以上からなる。最も好適には、対象となる種は、基本的に均質に精製され(汚染物質種は従来の検出方法によって組成物において検出されることができない)、ここにおいて、その構成は基本的に単一の高分子種からなる。溶解種、小さな分子(<500ドルトン)及び基本的なイオン種は高分子種とはみなされない。

0095

用語「治療する」は、(1)状態、疾患または条件の臨床的または潜在的症状に苦しむ、またはそれらに罹患しやすいが、状態の臨床的または潜在的症状、疾患または条件をまだ経験していないまたは示していない動物において進行する状態、疾患または条件の臨床的症状の出現を防止するまたは遅延させること、(2)状態、疾患または条件を阻害すること(つまり、疾患または維持療法の場合においてはそれらの逆戻りまたは、少なくとも1つの臨床的または潜在性症状の進行を抑制し、減少させ、または遅延させること)及び/または(3)状態を楽にすること(つまり、状態、疾患、または条件または臨床または潜在性症状の少なくとも1つの後退を引き起こすこと)治療される患者の利点は、統計学的にも有意であり、または、少なくとも患者または医師に少なくとも認知可能である。

0096

本明細書で使用されているように、用語「可変性セグメント」は、ランダム、擬似ランダム、または定義された配列からなる発生期のペプチドの部分を意味する。「可変性セグメント」は、ランダム、擬似ランダム、または定義された仁配列からなる発生期のペプチドの部分を意味する。可変性セグメントは変異体及び不変異体残基位置の両方からなることがあり、及び、変異体残基位置における変異体残基の度合いは、限定されることがあり、両方の選択肢は、実行者の裁量で選択される。典型的には可変性セグメントは、長さにおいて約5〜20アミノ酸残基(例えば8〜10)であり、しかし、可変性セグメントはそれより長いこともあり、及び、抗体フラグメントタンパク質結合核酸、受容体タンパク質などのような抗体タンパク質または受容体タンパク質からなることもある。

0097

用語「変異体」は、1つまたはそれ以上の野生型タンパク質親分子の塩基対、コドンイントロン、エキソンまたはアミノ酸残基(それぞれ)において修飾された開示のポリヌクレオチドまたはポリペプチドを意味する。変異体は、例えば、エラープローンPCR、シャフリング、オリゴヌクレオチド指定突然変異、アセンブリPCR、性的PCR突然変異、生体内での突然変異、カセット突然変異、再帰アンサンブル突然変異、指数的アンサンブル突然変異、位置特異的突然変異、遺伝子再構築飽和突然変異及びそれらの任意の組み合わせのような方法を含む手段の任意の数によって製造される。野生型タンパク質と比較して、正常生理的条件、例えば温度、pH、浸透圧、オスモル濃度、酸化及び電解質濃度の1つまたはそれ以上の条件において活性が減少し、及び、異常条件において活性が増強される変異体タンパク質を製造するための技術は、本明細書に開示される。変異体は、野生型タンパク質と比較して、化学的耐性及びタンパク質分解耐性を増強する性質において付加的に選択される。

0098

本明細書で使用されているように、用語「野生型」はいかなる変異も有さないポリヌクレオチドを意味する。「野生型タンパク質」、「野生型タンパク質」、「野生型生物学的タンパク質」、または「野生型生物学的タンパク質」は、自然においてみられる活性のレベルにおいて活性となり、及び、自然においてみられるアミノ酸配列からなる、自然から分離されうるタンパク質を意味する。用語「親分子」及び「標的タンパク質」は野生型タンパク質に関するものである。

0099

「作用試料」における用語「作用」は、例えば、そのうち1つが作用する試料のことである。同様に「作用分子」は、例えば、そのうち1つが作用する分子のことである。

0100

本開示はまた、野生型条件において可逆的にまたは不可逆的に不活性であるが、野生型条件と同じまたは等しいレベルの非正常条件においては活性である新規な分子を生成するためのタンパク質を操作または発達させる方法を指示する。これらの新規なタンパク質はまた、「Mirac」タンパク質として本明細書に参照される。Miracタンパク質は、宿主内において短いまたは限定的な期間において活性化する新規な治療薬の開発において特に価値がある。宿主に有害であるが、限定された活性が、所望の治療を実行するのに必要である、投与されるタンパク質の拡張された操作において、これは特に価値がある。有益な適用の実施例は、高濃度においての局所的治療と同様に、高投与量での局所的または全身的治療を含む。生理的条件下での不活性化は、投与の組み合わせ及びタンパク質の不活性化の割合によって決定されることがある。この条件に基づいた不活性化は、触媒活性が比較的短い期間において実質的に負の影響を引き起こすとき、酵素治療において特に重要である。

0101

本開示はまた、野生型分子とは異なる新規の分子、経時的に可逆的または不可逆的に、活性または不活性である、または、体内の特定の器官(例えば膀胱または腎臓)を含む体内の特定の微小環境においてのみ活性または不活性である新規の分子を生成するためのタンパク質を操作するまたは発達させる方法を指示する。

0102

標的野生型タンパク質
任意の治療的タンパク質は、条件的活性型生物学的タンパク質の製造において、標的タンパク質または野生型タンパク質としての機能を果たす。一態様において、標的タンパク質は野生型酵素である。現在使用されている治療的タンパク質酵素は、凝血塊の治療において使用されるウロキナーゼ及びストレプトキナーゼ、他の薬剤の吸収及び分散を増加させる補助剤として使用されるヒアルロニダーゼを含む。一態様において、条件的活性型生物学的タンパク質の生成のために選択される野生型タンパク質は、野生型タンパク質または酵素に関連した有害な副作用を回避するまたは最小限にするために、現在では治療的タンパク質が使用される。あるいは、治療としての使用が現在されていない酵素は、条件的活性型生物学的タンパク質の生成のために選択されることがある。特定の非限定的実施例は、以下に詳細に議論される。

0103

治療的タンパク質は、単独で、または、様々な疾患または医学的条件を治療するための他の療法と組み合わせて用いられることがある。本開示の条件的活性型生物学的タンパク質は、循環疾患、関節炎多発性硬化症自己免疫疾患、癌、皮膚科学的状態を含む1つまたはそれ以上の兆候において使用するための適用ができ、及び、様々な診断形式で使用できる。タンパク質及び兆候によっては、条件的活性型生物学的酵素タンパク質は、以下に議論されるように、非経口的、局所的または経口的な剤形で投与されることがある。

0104

循環障害血栓症及び血栓溶解療法
血栓(凝血塊)は、循環系において形成される血液構成要素に由来する固体の塊として定義される。血栓は、血液凝固因子血小板赤血球及び血管壁との相互作用を含む一連の事象により形成される。血小板は、血小板、フィブリン及び脈管障害の原因となることがある補足された血液細胞の血管内凝集である。血流を妨げる、または遮断することによって、血栓は、組織への酸素供給奪う。血栓の断片(塞栓)は、剥離することができ、より小さい血管を妨げることができる。動脈血栓形成は、潜在性の狭窄アテローム性動脈硬化症、低流量状態心機能、癌における凝固亢進または凝固因子欠乏、または、ステントまたはカテーテルなどの異物を含む任意の様々な要因のいずれかによって誘発される。動脈虚血につながる血栓は、肢または組織の損傷、急性心筋梗塞(AMI)、脳卒中、切断または腸梗塞に結果としてなることがある。疾病率及び死亡率の大きな原因は、動脈血栓(冠状動脈血栓及び脳動脈血栓)及び肺血栓の形成である。静脈血栓形成は、外傷、例えば静止による鬱血、または凝固亢進などの内皮損傷によって生じることがあるが、アテローム性動脈硬化は要因とはならない。治療法は、機械血栓摘出術薬力学的血栓摘出術及び血栓溶解を含む。血栓症の治療は、血栓の形成を最小化し、除去を助けるために用いられる。

0105

血栓症の治療は、血小板の活性化を阻害する抗血小板薬剤の使用、抗凝固性治療、及び/または、凝血を分解するための血栓溶解治療を含む。抗血小板物質の例としては、アスピリンジピリダモール及びチクロピジンが挙げられる。抗凝固剤の例は、ヘパリンワルファリンヒルジン、及び活性型ヒトタンパク質Cを含む。血栓溶解剤の例は、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)/tPA変異体、ウロキナーゼ及びストレプトキナーゼを含む。血栓溶解剤は、作用の触媒型を示す。

0106

急性心筋梗塞における血栓溶解治療は、確立されている。血栓溶解剤の使用は、標準的な救急治療となった。効果的であるにもかかわらず、これらの製品は、完全な再灌流を患者の約50%においてしか成し遂げず、副作用は、高血圧と同様に出血(特に頭蓋内出血)の危険を含む。傷害性または疾患性血管からの凝血塊の分解は、「線維素溶解」または「線維素溶解方法」と称される。タンパク質プラスミノーゲンを活性化するプラスミノーゲン活性剤によって、線維素溶解はタンパク質分解方法であり、それによって、プラスミンを形成する。タンパク質分解性プラスミンは、凝血塊を溶かすために、フィブリンストランドを分解する。フィブリン特異性プラスミノーゲン活性剤は、組織プラスミノーゲン活性化因子または変異体を含む。非特異的プラスミノーゲン活性剤は、ストレプトキナーゼ及びウロキナーゼを含むことがある。

0107

特定の一般的に用いられる血栓溶解治療は、いくつかの利用できる組織プラスミノーゲン活性剤(tPA)変異体の1つを利用する。例えば、以前使用のために承認された製品に基づくtPA変異体は、Alteplase(rt−PA)、Reteplase(r−PA)及びTenecteplase(TNK)である。tPA変異体の承認された用途は、例えば、AMIに続く心室機能改善における急性心筋梗塞、鬱血性心不全発病率の減少、及び、AMIと関連した死亡率の減少、神経病学的回復を改善するための成人における虚血性脳卒中の管理及び障害の発病率の減少、急性肺塞栓の溶解のため、及び、不安定な血行動態付随する肺塞栓の溶解のため、成人における急性大量肺塞栓の管理を含む。

0108

他の一般的に用いられる血栓溶解治療は、ウロキナーゼを利用する。ウロキナーゼは、抹消血管疾患の処置において使用する標準的溶解剤である。

0109

ストレプトキナーゼは、ヒトプラスミノーゲンを結合及び活性化することができる連鎖球菌のいくつかの種類から分泌されるタンパク質である。ヒトプラスミノーゲンとストレプトキナーゼの複合体は、プラスミンを生成するための結合開裂で活性化されることによって、他の非結合プラスミノーゲンを加水分解的に活性化することができる。プラスミノーゲンの通常の活性は、Arg561−Val562結合のタンパク質分解によって起こる。Val562のアミノ基は、Asp740と塩橋を形成し、活性プロテアーゼプラスミンをつくるため高次構造的な変化を生じさせる。プラスミンは、凝血の主要成分であるフィブリンを分解するために血中でつくられる。

0110

ストレプトキナーゼは、心筋梗塞心臓発作)、肺塞栓症(肺凝血)及び深部静脈血栓症(脚凝血)のいくつかの場合において、有効な凝血塊溶解薬剤として用いられる。ストレプトキナーゼは線維素溶解剤と呼ばれている一群の薬剤に帰属する。ストレプトキナーゼは、心臓壁の動脈における凝血塊を溶かし、心筋への損傷を減らすために、心臓発作の発症後、可能な限り早く与えられる。ストレプトキナーゼは、細菌製品であるため、本体はタンパク質に対して免疫を確立する能力を有する。従って、この製品は、最初の投与から4日後以降は、有効ではない可能性があり、及び、アレルギー反応を引き起こす可能性があるため、与えないことが推奨される。このため、通常、最初の心臓発作の後のみ与えられ、更なる血栓症は典型的には組織プラスミノーゲン活性剤(TPA)により治療される。ストレプトキナーゼは、術後癒着を防止するために用いられることもある。

0111

ストレプトキナーゼの副作用は、出血(多量及び少量)、低血圧、及び、呼吸抑制及びアレルギー反応を含む。加えて、抗凝血剤血小板機能を変える薬剤(例えば、アスピリン、他のNSAID、ジピリダモール)は、出血の危険性を高めることがある。

0112

血栓溶解剤の投与は、通常、注射によって、または急速静注投与によって、または機械的注入システムによって行われる。副作用は、重篤には頭蓋内、胃腸後腹膜、または心嚢の出血を含むことがある。出血が生じた場合には、直ちに投与を中断しなければならない。

0113

本開示の特定の実施形態において、tPA、ストレプトキナーゼまたはウロキナーゼは、標的または野生型タンパク質として選択される。

0114

一実施形態において、本開示の方法は、通常の生理的条件よりも低い異常温度条件で高い活性を有し、通常の生理的条件(例えば37℃)で実質的に非活性または不活性である、条件的活性型組換え、または合成ストレプトキナーゼ変異体を選択するのに用いられる。一態様において、異常温度条件は、室温、例えば20〜25℃である。他の態様において、本開示は、脳卒中または心臓発作を治療する方法を提供するものであり、この方法は、凝血塊を消去し、ストレプトキナーゼ変異体の急速な不活性化が過剰な出血を回避できるように、条件的活性型ストレプトキナーゼ変異体の高用量を脳卒中または心臓発作患者に投与することからなる。

0115

循環障害−レニン/アンギオテンシン
レニン−アンギオテンシン系は、血圧及び水(流体バランスを調節するホルモン系である。腎臓は、血液量が低い時にレニンを分泌する。レニンは、ペプチドアンギオテンシンIに肝臓から分泌されるアンギオテンシノーゲン加水分解する酵素である。アンギオテンシンIは、アンギオテンシンIIに内皮結合したアンギオテンシン変換酵素(ACE)によって、肺においてさらに切断される。アンギオテンシンIIは、血管を収縮させ、結果として血圧を増加させる。しかしながら、アンギオテンシンπも副腎皮質からホルモンアルドステロンの分泌を促進する。アルドステロンは、腎細管でのナトリウム及び水の再吸収を増加させる。この増加は、体の流体を増加させ、血圧を増加させる。過剰に活発なレニン−アンギオテンシン系は、血管収縮、及び、ナトリウム及び水の保持につながる。これらの効果は高血圧につながる。血圧を下げるために、このシステムにおいて異なる工程を中断する多くの薬がある。これらの薬は、高血圧(高血圧症)、心不全腎不全及び糖尿病有害な影響を制御するための主要な方法の1つである。

0116

血液量減少性ショック緊急状態であり、大量の血液及び/または流体を失うことにより、心臓体細胞酸素を含ませた血液を適切に灌流することができなくなる。失血は、外傷、損傷及び内出血によりおこりうる。循環血液の量は、火傷下痢、過剰なまたは嘔吐による過剰な流体損失のため減少することがある。血液量減少性ショックの兆候には、不安、冷たくじっとりした肌、混乱呼吸促迫または意識消失を含む。検査は低血圧、低体温及び弱いまたは弱々しいこともある速い脈拍を含むショック徴候を示す。治療は、輸液、血液または血液製剤、ショックの治療、及び、血圧及び心拍出量を増加させるためのドーパミンドブタミンエピネフリン及びノルエピネフリンのような薬剤を含む。

0117

一実施形態に置いて、本開示は、通常の生理的温度では可逆的に不活性化されるが、血液量減少性ショックにより患者が異常低温であるときには再び活性化される条件的組換えレニン変異体を選択するための方法を提供する。条件的活性型タンパク質は、体内の流体量の増加及び血圧の増加を促すために血液量減少性ショックを治療するのに用いられることがある。

0118

循環障害−レイノー現象
レイノー現象(RP)は、指、つま先及び時には他の末端の変色を引き起こす血管攣縮性疾患である。感情ストレス及び冷えがこの減少の典型的な引き金である。冷温にさらされると、末端は熱を失う。指及びつま先に供給される血液は、体の核心温度を保つために通常ゆっくりとなる。血流は、末端の皮下の小さな動脈の狭窄によって減少する。ストレスは、体が冷えるのと同じような反応を引き起こす。レイノー現象においては、通常の反応が肥大したものである。状態としては、痛み、変色、及び、冷え及び麻痺感覚を引き起こすことがある。この現象は結果としてそれぞれの領域への血液供給を減少させる血管攣縮である。レイノー疾患(初期レイノー現象)において、疾患は突発性である。レイノー症候群(第二レイノー現象)において、現象は、他の扇動因子によって引き起こされる。手の温度勾配の測定は、初期及び第二形態間の識別を行う一つの手段である。初期形態は、第二形態に進行することがあり、極端な場合においては、第二形態は指先壊死または壊疽に進行することがある。

0119

レイノー現象は、冷えまたは感情的ストレスへの反応の肥大したものである。初期のRPは、微小血管攣縮によって基本的にもたらされる。交感神経系の過剰活性化は、末梢血管過度の血管収縮を引き起こし、低酸素症につながる。慢性再発性の場合は、皮膚、皮下組織及び筋肉萎縮となることがある。稀に潰瘍形成及び虚血性壊疽となることもある。

0120

レイノー現象のための従来の治療選択肢は、血管を拡張し、循環を促進する処方薬物治療を含む。これらは、ニフェピジンまたはジルチアゼムのようなカルシウムチャンネル遮断薬ノルアドレナリン、血管を収縮させるホルモンの作用を相殺すプラゾシンまたはドキサゾシンのようなアルファ遮断薬、及び、ニトログリセリンクリームまたはアンギオテンシンII阻害剤ロサルタンシルデナフィルまたはプロスタグランジンのような血管を緩めるための血管拡張薬を含む。フルオキセチン、選択的セロトニン摂取阻害剤及び他の抗鬱剤は、生理的ストレッサーによる発症の頻度及び重症度を低減することができる。これらの薬剤は、頭痛潮紅及びくるぶし浮腫のような副作用を引き起こすことがある。薬剤は経時的に効果を失うこともある。

0121

皮膚血管収縮及び血管拡張の調節は、変更した交感神経活性及び多くの神経調節を含み、REDOシグナル伝達及びRhoA/ROCK経路のような他のシグナル伝達と同様に、アドレナリン性および非アドレナリン性を含む。皮膚の血管平滑筋細胞(vSMC)の血管収縮は、アルファ1及びアルファ2アドレナリン受容体によって伝達されるノルエピネフリンによって活性化されると考えられる。アルファ2C−ARsは、トランスゴルジから刺激応答するvSMCの細胞表面に転座させ、及びこれらの応答のシグナル伝達は、RhoA/Rhokinase(ROCK)シグナル伝達経路を含む。皮膚動脈の冷たい刺激は、vSMCのミトコンドリアの反応性酸素種(ROS)の即時の生成につながる。ROSは、RhoA/ROCK経路を介したREDOXシグナル伝達に含まれる。RhoAは、vSMCにおける遊走及び細胞収縮のようなアクチンミオシン依存工程の調節の役割をもつGTP結合タンパク質である。RPとの可能な包含を有する脈管構造の周知の機能を有する非アドレナリンニューロペプチドは、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、サブスタンスP(SP)、ニューロペプチドY(NPY)、血管作動性腸管ペプチド(VIP)を含む。Fonseca et al., 2009, "Neuronal regulators and vascular dysfunction in Raynaud’s phenomenon and systemic sclerosis", Curr. Vascul. Pharmacol. 7:34−39.
RPのための新しい治療は、アルファ−2Cアドレナリン受容体遮断薬タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤、Rho−キナーゼ阻害剤及びカルシトニン遺伝子関連ペプチドを含む。

0122

カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)はペプチドのカルシトニン族のメンバーであり、及び、アルファ−CGRP及びベータ−CGRPの2つの形態で存在する。アルファ−CGRPは、カルシトニン/CGRP遺伝子選択的スプライシングによって形成された37−アミノ酸ペプチドである。CGRPは、末梢神経及び中枢神経においてつくられる最もありふれたペプチドの一つである。それは、効能のあるペプチド血管拡張薬であり、痛みの伝導に作用することができる。片頭痛はCGRPの濃度上昇に関連する共通の神経疾患である。CGRPは、脳内血管を拡張し、及び、血管痛覚を伝導する。CGRP受容体拮抗薬は、片頭痛の治療として実験された。Arulmani et al., 2004, "Calcitonin gene−related peptide and it role in migraine pathophysiology", Eur. J. Pharmacol. 500(1−3): 315−330.少なくとも3つの受容体サブタイプが同定され、CGRPは、Gタンパク質共役型受容体を介して作用し、様々な組織におけるペプチドの作用を調節する機能において変化する。受容体を介したCGRPの情報伝達は、2つの補助的タンパク質、受容体活性修飾因子タンパク質1(RAMP1)及び受容体構成タンパク質(RCP)に依存している。Ghatta 2004、カルシトニン遺伝子関連ペプチドは、その役割が理解されている。Indian J. Pharmacol. 36(5): 277−283。3つの血管拡張薬、内皮依存性血管拡張薬アデノシン三リン酸(ATP)、内皮非依存性血管拡張薬プロスタサイクリンエポプロステロールPGI2)及びCGRPのレイノー現象の患者への静注の効果の一つ、及びCGRPの研究は、レイノー現象をもつ患者及びCGRP及びレーザードップラー血流測定法(LDF)を用いて制御に適合した年齢及び性別の同程度の数に対して、レイノー患者においては、皮膚血流増大によって顔及び手の赤がCGRPによって誘導されるが、制御群においては、CGRPは顔のみの潮赤を引き起こしたことを示した。PG12は、両群の手及び顔の血流に同様のことを引き起こした。ATPは、患者の手または顔の血流にいかなる重大な変化も引き起こさなったが、制御群の顔における血流は増加させた。Shawket et al., 1989, "Selective suprasensitivity to calcitonin−gene−related peptide in the handsin Reynaud’s phenomenon".The Lancet, 334(8676):1354−1357。一態様において、野生型タンパク質標的分子はCGRPである。

0123

一実施形態において、本開示は、通常の生理的温度において可逆的に不活性であるが、指が異常低温であるときには再活性される、レイノー症候群に関連するタンパク質の条件的活性型組換えタンパク質変異体を選択するための方法を提供する。条件的活性型タンパク質は、レイノー現象を治療するため、低循環による指機能の喪失を防止するまたは低減させるために用いられることがある。

0124

循環障害−バソプレッシン
アルギニンバソプレッシン(AVP、バソプレッシン、抗利尿性ホルモン(ADH))は、組織浸透性に関する腎細管での分子の再吸収を制御する多くの哺乳類でみられるペプチドホルモンである。バソプレッシンの最も重要な役割の一つは、体内における水分保持を調節することである。高濃度においては、適度な血管収縮が導かれることで血圧を上昇させる。バソプレッシンは、尿浸透圧(高濃度)の上昇及び水分排泄の減少を結果として引き起こす3つの効果を有する。第一に、バソプレッシンは、水分の再吸収及び濃縮尿抗利尿)のより少ない量の排出を可能とする腎臓において、集合管細胞の水の透過性の増大を引き起こす。これは、集合管細胞の頂端膜において、アクアポリン2水分チャンネルの挿入を介して起こる。第二に、バソプレッシンは、尿素に集合管の内側髄部分透過性の増大を引き起こし、髄質間質において尿の再吸収の増加を可能にする。第三に、バソプレッシンは、Na+、K+、2Cl−共輸送体の活性を増加することによって、ナトリウムの刺激及びヘンレ係蹄の厚みのある上肢における塩化物の再吸収が起こる。塩化ナトリウム再吸収は、逆流増加の過程によるものであり、集合管髄質での水分再吸収をもたらすアクアポリンにおいての浸透勾配を提供する。

0125

腎臓の集合管周辺高張性間質性流体は、水の除去において高い浸透圧を提供する。アクアポリンと呼ばれるタンパク質によってつくられる膜貫通チャンネルは、水への浸透性を非常に高める血漿膜に挿入される。開いているとき、アクアポリンチャンネルは、毎秒30億分子の水を透過させることができる。アクアポリン2チャンネルの挿入は、バソプレッシンによるシグナル伝達を必要とする。バソプレッシンは、集合管細胞の基底側表面で受容体(V2受容体と呼ばれる)と結合する。ホルモンの結合は、細胞内におけるcAMPのレベルを引き上げる引き金となる。この「第二メッセンジャー」は、集合管細胞の頂端膜でアクアポリン2チャンネルの挿入に結果としてなる連鎖を開始する。アクアポリンは、腎単位の外へ水を排出し、血流に尿を戻すことから水分の再吸収量を増加させる。

0126

脳下垂体からのバソプレッシンの放出においての主要な刺激は、血漿のオスモル濃度を増加させる。激しい発汗のような体の脱水はどんなものでも血中のオスモル濃度を増加させ、アクアポリン2経路にV2受容体へのバソプレッシンを作動させる。結果として、尿の0.5リットル/日と同じくらい少量が、もとのろ液180リットル/日が残存することがある。尿における塩濃度は血中の4倍であることがある。大量の水を飲むなどして、血液があまりにも希薄となると、バソプレッシン分泌が阻害され、アクアポリン2チャンネルは、エンドサイトーシスによって細胞内に戻される。その結果、血中の4分の1程度の少量の塩濃度で大量の薄い尿が生成される。

0127

減少させたバソプレッシン放出または減少させたAVPへの腎臓の感受性は、尿崩症高ナトリウム血症状態(血中のナトリウム濃度の増加)、多尿症(過剰な尿生成)及び多飲症口渇)。

0128

AVP分泌の高レベル不適当抗利尿ホルモン(SIADH)症候群)及び結果として生じる低ナトリウム血症(低い血液ナトリウム濃度)は、脳疾患及び肺(小さな細胞肺癌)の条件において生じる。周術期間において、外科的ストレス及びいくつかの一般的に用いられる薬物(例えば、阿片剤、シントシノン、制吐剤)の作用は、過剰なバソプレッシン分泌の同様の状態につながる。これは、数日間程度の低ナトリウム血症を引き起こすことがある。

0129

バソプレッシン作動薬は、様々な条件において治療的に使用され、及び、その長時間作用性の合成類似デスモプレッシンは、出血(フォンウィルブラント病のいろいろな形において)の制御及び、児童による寝小便の極端な場合の制御と同様に、低バソプレッシン分泌を特徴とする条件において使用される。テルリプレッシン及び関連する類似体は、特定の条件において血管収縮剤として用いられる。バソプレッシン注入は、イノトロープ(例えばドーパミンまたはノルエピネフリン)の高投与に応じない感染性ショック患者において、管理の第二ラインとして用いられる。バソプレッシン受容体アンタゴニストは、バソプレッシン受容体で作用を妨げる薬剤である。それらは低ナトリウム血症の治療においても使用されることがある。

0130

一実施形態において、本開示は、通常の生理的浸透圧においては可逆的に不活性であるが、血中における異常浸透圧下においては再活性される、バソプレッシン応答において含まれるタンパク質の条件的生物学的組換えまたは合成タンパク質のための選択の方法を提供する。他の実施形態において、バソプレッシン応答において含まれるタンパク質の変異体は、ナトリウム欠乏状態において活性化されるが、通常の血清ナトリウム濃度では不活性化される。一態様において、ナトリウム欠乏状態は、血清ナトリウム<135mEq/Lである。

0131

癌−アンギオスタチン
アンギオスタチンはいくつかの動物種において自然発生するタンパク質である。それは、内因性血管新生阻害剤(つまり、新しい血管の成長を阻害する)として作用する。アンギオスタチンは、内皮細胞の増殖及び転移を阻害することで腫瘍細胞の成長及び転移を抑制する。アンギオスタチンはプラスミン(それ自身、プラスミノーゲンのフラグメントである)の38kDフラグメントである。アンギオスタチンは、プラスミノーゲンの1〜3クリングルからなる。アンギオスタチンは、例えば、ホスホグリセリン酸キナーゼによる細胞外ジスルフィド結合還元を含むプラスミノーゲンの自己融解開裂によってつくられる。アンギオスタチンは、MMP2、MMP12及びMMP9を含む異なる基質メタロプロテイナーゼ、及び、セリンプロテアーゼ(好中級エラスターゼ前立腺特異抗原(PSA))によるプラスミノーゲンから開裂することができる。生体内において、アンギオスタチンは、腫瘍の成長を阻害し、及び、実験的転移を休眠状態に維持する。アンギオスタチンは、初期腫瘍、及び、他の炎症性及び変性疾患の動物内で上昇する。

0132

アンギオスタチンは、アンギオモチン及び内皮細胞表面ATOシンターゼインテグリンアネキシンπ、C−met受容体、NG2−プロテオグリカン、組織プラスミノーゲン活性体、コンドロイチン表面糖タンパク質、及びCD26を含む多くのタンパク質と結合することで知られている。ある研究は、強力な抗血管新生活性を有するIL−12、TH1サイトカインはアンギオスタチンの活性のメディエーターであることを示している。Albin"., J. Translational Medicine. Jan. 4, 2009, 7:5。アンギオスタチンは、内皮細胞表面で結合し、及びATP合成を阻害する。ATP合成はまた、様々な癌細胞表面で生じる。腫瘍細胞表面ATP合成は、低細胞外pH、腫瘍微小環境の特徴にてより活発にみられる。アンギオスタチンは、酸性細胞外pH(pHe)での腫瘍細胞表面ATP合成活性に作用するとみられる。低細胞外pHで、アンギオスタチンは、直接的に抗腫瘍化である。低pHで、アンギオスタチン及び抗ベータサブユニット抗体は、細胞外ATP合成の低レベルな腫瘍細胞において欠けている直接的毒性と同様に、A549癌細胞の細胞内酸性化を導く。腫瘍細胞毒性の機構は、細胞表面ATP合成の阻害に起因して細胞内pH調節解除によっていることが仮定されている。Chi and Pizzo, "Angiostatin is directly cytotoxic to tumor cells at low extracellular pH: a mechanism dependent on cell surface−associated ATP synthase", Cancer Res., 2006, 66(2): 875−82。

0133

一実施形態において、本開示は通常の生理的血液pHにおいては野生型アンギオスタチンよりも活性が低いが、低pHにおいては、活性の増強を示す条件的活性型アンギオスタチン変異体の同定のための方法を提供する。低pHは、通常の生理的pHよりも低いものとして定義される。一態様において、低pHはpH約7.2以下である。特定の態様において、低pHはpH約6.7である。

0134

一態様において、条件的活性型アンギオスタチン変異体は抗癌剤として処方され、利用されることがある。

0135

組織浸透性の増進−ヒアルロニダーゼ
ヒアルロニダーゼは、ヒアルロン酸を分解させる酵素の一系統である。ヒアルロン酸、格子間障壁主要構成要素の分解を引き起こすことによって、ヒアルロニダーゼはヒアルロン酸の粘性を低下させ、それによって、組織透過率を上昇させる。薬剤の分散及び運搬を速くするために、薬剤に関連して医学において用いられる。最も一般的な適用は、眼の手術において、局所麻酔約と組み合わせて使用される。動物由来のヒアルロニダーゼは、Hydase(商標)(PrimaPharm Inc.;Akorn me)、ビトラーゼ(ISTA Pharmaceuticals)、Amphadase (Amphastar Pharmaceuticals)を含む。ヒト組換えヒアルロニダーゼは、他の薬剤の吸収を増加させる補助剤として現在承認されている。Hypodermocyclis(流体の皮下注入)、放射線不透過性薬剤の吸収を改良する、皮下尿路造影における補助剤(Hylenex; Halozyme Therapeutics, Inc.; Baxter Healthcare Corp)。一実施形態において、条件的活性型生物学的タンパク質の調製のために、ヒアルロニダーゼは野生型タンパク質(親分子)として使われる。ヒアルロニダーゼは、癌転移及び血管新生において役割をはたすことができる。従って、これらの酵素に対する露出過度は優雅うであることがある。一態様において、条件的活性型生物学的ヒアルロニダーゼタンパク質は、正常生理的温度において不可逆的または可逆的に不活性であるが、正常生理的温度よりも低い特定の温度範囲においては、野生型ヒアルロニダーゼと等しいまたは上回るレベルで活性である。

0136

自己免疫疾患−条件的活性型生物学的応答修飾因子
リウマチ性関節炎は、関節炎及び関節の進行的破壊による腫れにつながる、異常免疫機構によって特徴づけられた自己免疫疾患である。RA(リウマチ性関節炎)は皮膚、結合組織及び体内の器官にも作用することがある。従来の治療は、非ステロイド抗炎症薬剤(NSAIDS)、COX−2阻害剤及びメトトレキサートのような疾患修飾性抗リウマチ薬DMARDS)を含む。従来の治療方式は、特に長期間の使用において、どれも理想的ではない。

0137

炎症メディエーターを標的とする生物学的応答修飾因子は、リウマチ性関節炎及び他の自己免疫疾患の治療に、相対的に新規な手法を提供する。このような生物学的応答修飾因子には、IL−6、IL−6受容体、TNF−アルファ、IL−23及びIL−12のような様々な炎症メディエーターに対する抗体またはそれらの活性部分を含む。

0138

第一生物学的応答修飾因子のいくつかは、腫瘍壊死因子アルファ(TNF−a)、RAの病因において含まれる炎症促進性サイトカインを標的とする薬物である。いくつかの抗TNFアルファ薬剤は、RAの治療のため現在市販されている。例えば、エンブレル登録商標)(エタネルセプト、アムゲン)はTNF−アルファ遮断薬である。エタネルセプトは、ヒトIgGIのFc部分に結合されるヒト75キロドルトン(p75)腫瘍壊死因子受容体(TNFR)の細胞外連結結合部分からなる二量体溶融タンパク質である。エタネルセプトのFc成分は、CH2ドメイン、CH3ドメイン及びヒンジ領域を含むが、IgGIのCh1ドメインは含まない。エタネルセプトはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)哺乳類細胞発現系でつくられる。それは、934アミノ酸からなり、見かけの分子量は約150キロドルトンである。エンブレル(登録商標)はリウマチ性関節炎、乾癬性関節炎強直性脊椎炎、及び性乾癬の治療に使用される。エンブレル(登録商標)の重大な副作用には、結核真菌感染日和見病原体によるウイルス感染を含む感染症を含む。敗血症が生じることもある。リンパ腫または他の悪性腫瘍報告されている。

0139

レミケード(登録商標)(インフリキシマブ)は、ヒト恒常的領域及びネズミ可変領域からなるキメラ抗−TNF−アルファIgGKI単一クローン抗体である。レミケードは静注で投与され、及び、リウマチ性関節炎、乾癬クローン病潰瘍性大腸炎及び強直性脊椎炎の治療に使用される。レミケードの副作用は、重篤な感染症または敗血症、及び、稀に特定のT細胞リンパ腫を含む。他の副作用は、肝毒性、特定の重篤な血液学的事象、過敏性反応及び特定の神経学的事象を含む。

0140

他の生物学的応答修飾因子は、ヒト化インターロイキン−6(IL−6)受容体抗体を含む。IL−6は、炎症、腫れ、及びRAにおける関節損傷に寄与するサイトカインである。1つのヒト化抗IL−6受容体抗体、アクムラトシリズマブ、Roche)は、FDA及び欧州委員会によって、リウマチ性関節炎の成人患者を治療するとして承認されている。アクテムラはまた、日本においてもRA及び若年性関節リウマチ(sJIA)の治療において承認されている。段階III研究は、他の治療薬と比較して、アクテムラによる治療は、単独治療としても、また、MTXまたは他のDMARDとの組み合わせでも、RAの兆候及び症状を減少させると示している。アクテムラは、その受容体にIL−6の結合を競合的に遮断するヒト化IL−6受容体単クローン抗体である。従って、それは、RAにおける滑膜肥厚及びパンヌス形成につながるIL−6の増殖作用を阻害する。アクテムラの重大な副作用は、重篤な感染症及びアナフィラキシーのいくつかの場合を含む過敏反応を含む。他の副作用は、上気道感染症、頭痛、鼻咽頭炎、高血圧及び増加ALTが含まれる。

0141

他の共通な自己免疫疾患は、乾癬である。免疫系の過剰活性は、IL−12及びIL−23、乾癬皮膚でみられる2つのサイトカインタンパク質の高濃度につながることがある。IL−12及びIL−23は、ナチュラルキラー細胞活性化及びCD4+T細胞分化及び活性化のような、炎症性及び免疫性応答において含まれる。

0142

中程度の、または重症な乾癬における一治療は、ステラーラ(商標)(ウステキマヌブ、Centocor Ortho Biotech,Inc.)IL−12及びIL−23サイトカインのp40サブユニットに対するヒト化IgGIk単クローン抗体の皮下注射を含む。ステラーラは、斑肥厚、皮膚のはがれ、赤みなどの乾癬斑に関する特定の症状からの軽減を提供することが示されている。ステラーラ用製剤は、L−ヒスチジン及びL−ヒスチジン塩酸塩水和物、ポリソルベート80、及び水溶液中のショ糖を含む。ステラーラ(商標)の使用は、免疫系に作用し、及び、特定の型の癌の危険性を増すのと同様に、結核及びバクテリア、真菌またはウイルスによって引き起こされる感染症を含む感染症の機会を増やす。

0143

生物学的応答修飾因子の副作用は、重篤であり、患者への高レベルの注入によって、患者を重篤な感染症または死に影響されやすくすることがある。これが薬剤のこの重要な種類に関連する大きな副作用である。1つの課題は、注入後に長い治療効果を提供するために必要な抗体の投与から活性の高い初期レベルを回避することである。

0144

一実施形態において、本開示は条件的活性型生物学的応答メディエーターまたはそれらのフラグメントを調製するための方法を提供し、注入後に長い治療効果を提供するために必要な抗体の投与から活性の高いレベルを回避するものである。本開示の方法は、室温のような投与条件では不活性であるが、体温ではゆっくりとリフォールド(可逆的または不可逆的に)する、IL−6、IL−6受容体、TNF−アルファ、IL−23及びIL−12のような炎症メディエーターに対する抗体を設計するために用いられることがある。これらの抗体またはそのフラグメントは、最初の注入に応じて不活性であるが、血液注入に露出されると、数時間から数日の機関にわたって、リフォールドまたは再活性される。これは、副作用の減少による、より高い投与量及びより長い半減期(または投与期間)を可能にするものである。

0145

一態様において、本開示は室温のような投与条件では不活性であるが、体温においてはゆっくりとタンパク質を(可逆的または不可逆的に)再び折り畳む、炎症メディエーターへの条件的活性型抗体またはそれらのフラグメントの調製のための方法を提供する。この方法は以下の工程からなる。炎症メディエーターを選択する工程。融合細胞を介して炎症メディエーターへの抗体を同定するためにスクリーニングする工程。抗炎症メディエーター抗体をヒト化する工程。抗炎症メディエーター抗体を発達する工程及び2つまたはそれ以上の条件、例えば、室温及び37℃またはそれ以上のような2つまたはそれ以上の温度条件で結合するための差次的スクリーニングをする工程。野生型と比較して、第一の条件において不活性であるが、第二条件においては野生型抗体活性(結合)と比較して活性(例えば結合)の増加を示す突然変異のための選択をする工程。重鎖及び軽鎖において同定された上昇変異体は重鎖及び軽鎖の組み合わせ結合を介してと同様に、重鎖及び軽鎖において組換えられる。これらの組換えられた重鎖及び軽鎖のスクリーニングは、2つの条件で、例えば、室温及び37℃またはそれ以上で、繰り返される。加えて、組換えられた抗体またはフラグメントは、貯蔵及び生理的条件下での活性及び安定性のためにスクリーニングされる。

0146

あるいは、炎症メディエーターへの野生型抗体は、抗体または変異体またはそれらの活性フラグメントが知られている。

0147

一態様において、第一及び第二条件は、pH、浸透圧、オスモル濃度、酸化及び電荷濃度から選択される。他の態様においては、炎症メディエーターは、IL−6、IL−6受容体、TNF−アルファ、IL−23及びIL−12から選択される。

0148

他の態様において、本開示は室温のような投与条件では不活性であるが、体温においてはゆっくりとタンパク質を(可逆的または不可逆的に)再び折り畳む、IL−6への条件的活性型抗体またはそれらのフラグメントの調製のための方法を提供する。この方法は、以下の工程を含む。IL−6への抗体のための完全なヒトライブラリーをスクリーニングする工程。IL−6抗体を発達する工程及び、分子を室温及び37℃またはそれ以上で差次的にスクリーニングする工程。野生型と比較して室温においては不活性であるが、野生型抗体活性(結合)と比較して、活性(例えば結合)の増加を示す変異を選択する工程。重鎖及び軽鎖において同定された上昇変異体は、重鎖及び軽鎖の組み合わせ結合を介してと同様に、重鎖及び軽鎖において組換えられる。これらの組換えられた重鎖及び軽鎖のスクリーニングは、室温及びそれよりも高い温度において繰り返される。加えて、組換えられた抗体またはフラグメントは、貯蔵及び生理的条件下で活性及び安定性においてテストされる。

0149

従って同定され、及び製造された条件的活性型抗IL−6抗体は、それを必要とする患者に有効な量を投与することによって、リウマチ性関節炎または乾癬のような自己免疫疾患を治療するための方法において使用され、従来の生物学的応答修飾因子抗IL−6抗体の投与と比較して副作用を低減している。この方法の利点の1つは、数週間または数カ月にわたって半減期のクリアランスが続く生物学的応答修飾剤の現在の高いレベルと比較して、治療期間にわたっての薬剤量の平滑化及び平準化ができることである。

0150

1つまたはそれ以上の突然変異誘発技術は、変異DNAのライブラリーをつくるための野生型タンパク質をエンコードするDNAを発達させるのに使用される。変異DNAは、変異タンパク質のライブラリーをつくるために発現され、及び、このライブラリーは、正常生理的条件下及び1つまたはそれ以上の異常条件下でスクリーニング分析するために対象とされる。条件的活性型生物学的タンパク質は、(a)野生型タンパク質と比較して正常生理的条件下での分析において活性が減少し、(b)野生型タンパク質と比較して異常条件下での分析において活性が増大する、両方を示すこれらのタンパク質から選択される。あるいは、条件的活性型生物学的タンパク質は、2つまたはそれ以上の異なる生理的条件において、可逆的にまたは不可逆的に活性の変化を示すこれらのタンパク質から選択される。

0151

親分子から発達した分子の生成
Miracタンパク質は、突然変異誘発の工程及び、野生型条件においての活性と同じまたはそれ以上を残存する非野生型条件での活性と、野生型条件での活性の減少のための個々の突然変異のためのスクリーニングをする工程を経て生成される。

0152

本開示は酵素活性を有するポリペプチドをエンコードする核酸変異体を生成するための方法を提供するものであって、ここにおいて、この変異体は、自然発生のものから異常生理的活性を有するものであり、この方法は、(a)(i)異なるヌクレオチドと1つまたはそれ以上のヌクレオチドを置換する工程。ここにおいてヌクレオチドは自然または非自然のヌクレオチドからなる。(ii)1つまたはそれ以上のヌクレオチドを欠失する工程。(iii)1つまたはそれ以上のヌクレオチドを付加する工程、または(iv)任意のこれらの組み合わせによって核酸を修飾する工程、からなる。一態様において、非自然のヌクレオチドは、イノシンからなる。他の態様において、この方法は、異常酵素活性のために修飾された核酸によってエンコードされたポリペプチドを分析する工程、それによって、異常酵素活性を有するポリペプチドをエンコードする修飾された核酸を同定する工程からなる。一態様において、工程(a)の修飾は、PCR、エラープローンPCR、シャフリング、オリゴヌクレオチド指定突然変異、アセンブリPCR、性的PCR突然変異、生体内突然変異、カセット突然変異、再帰的アンサンブル突然変異、指数的アンサンブル突然変異、位置特異的突然変異、遺伝子再構築、遺伝子位置飽和突然変異、リガーゼ鎖反応、生体外突然変異、リガーゼ鎖反応、オリゴヌクレオチド合成、任意の遺伝子生成技術、及びこれらの組み合わせによってなされる。他の態様において、この方法はさらに修飾工程(a)の少なくとも1回の繰り返しからなる。

0153

この方法はさらに、2つまたはそれ以上の核酸からポリヌクレオチドを製造するための方法を提供する。この方法は、次の(a)〜(c)からなる。(a)2つまたはそれ以上の核酸間で同一の領域及び多様な領域を同定する工程。そこにおいて、この核酸の少なくとも1つは、本開示の核酸からなる。(b)2つまたはそれ以上の核酸の少なくとも2つの配列に対応するオリゴヌクレオチドのセットを提供する工程。及び(c)ポリメラーゼでオリゴヌクレオチドを延長し、それにより、ポリヌクレオチドを製造する工程。

0154

任意の突然変異誘発の技術は、本開示の様々な実施形態において使用されることがある。確率的またはランダムな突然変異誘発は、予定されていない突然変異を有する一連の子孫分子を得るために、親分子が変異する(修飾されるまたは変えられる)状況によって例証される。従って、生体外確率的突然変異誘発反応は、例えば、その製造が意図されたものではない、特に予定されていない製造物である。むしろ、得られる変異の正確な性質に関して、従って、生成される製造物に関して、不確定、従ってランダムである。確率的突然変異誘発は、エラープローンPCR及び確率的シャフリングのような、変異がランダムまたは予定されていない方法において示される。変異体形成は、エラープローンPCRのようなエラープローン転写や、プルーフリーディング活性が欠けるポリメラーゼの使用(Liao (1990) Gene 88: 107−111参照)または、変異株(変異宿主細胞は以下にさらに詳細に議論されており、これは一般的によく知られている)において第一形態の複製によるものである。突然変異誘発因子株は、不整合修復の機能において欠損される任意の変異体を含むことができる。これらは、mutS、mutT、mutH、mutL、ovrD、dcm、vsr、umuC、umuD、sbcB、recJなどの変異遺伝子生成物を含む。欠損は、遺伝子突然変異対立遺伝子交換微小化合物または発現されたアンチセンスRNAまたは他の技術によって得られる。欠損は、記述された遺伝子または任意の有機体における相同遺伝子であることがある。

0155

開始分子から選択的タンパク質をつくるために、現在、広く使われている突然変異誘発の方法は、オリゴヌクレオチド指定突然変異技術、エラープローンポリメラーゼ鎖反応(エラープローンPCR)及びカセット突然変異誘発であり、そこにおいて、最適化される特定の領域は、合成的に突然変異を誘発されたオリゴヌクレオチドと置換される。これらの場合において、多くの突然変異部位はもとの配列における特定の部位の周辺で発生する。

0156

オリゴヌクレオチド指定突然変異において、短い配列は、合成的に突然変異を誘発されたオリゴヌクレオチドと置換される。オリゴヌクレオチド指定突然変異において、ポリヌクレオチドの短い配列は、制限酵素消化を使用する合成ポリヌクレオチドから除かれ、様々な塩基がもとの配列から変更された合成ポリヌクレオチドと置換される。ポリヌクレオチド配列は化学的突然変異誘発によって変更されることもある。化学的突然変異ゲ原は、例えば、重亜硫酸ナトリウム亜硝酸ヒドロキシルアミンヒドラジン、またはギ酸を含む。ヌクレオチド前駆体と類似の他の薬剤は、ニトロソグアニジン5−ブロモウラシル、2−アミノプリン、またはアクリジンを含む。一般的に、これらの薬剤は、それにより配列を変位させるヌクレオチド前駆体の代わりにPCR反応に加えられる。プロフラビンアクリフラビンキナクリンなどのような薬剤の挿入が使用されることもある。ポリヌクレオチド配列のランダムな突然変異誘発は、X線または紫外線照射によって得られることがある。一般的に、突然変異誘発されたプラスミドポリヌクレオチドは、E.coli内に導入され、交雑プラスミドのプールまたはライブラリーとして伝播される。

0157

エラープローンPCRは、長い配列にわたってランダムに点突然変異の低レベルを導入するための低忠実度重合条件を使用する。未知の配列のフラグメントの混合物において、エラープローンPCRは、混合物を突然変異誘発するのに用いられることがある。

0158

カセット突然変異誘発において、単一テンプレートの配列遮断は、典型的にはランダム配列によって(部分的に)置換される。Reidhaar−Olson J F and Sauer R T:タンパク質配列情報内容プローブとしての組み合わせカセット突然変異誘発。Science 241(4861):53−57,1988。

0159

あるいは、非確率的または非ランダムな遺伝子突然誘発の任意の技術も本開示の様々な実施形態において使用することができる。非確率的突然変異誘発は、1つまたはそれ以上の予め決定された変異を有する分子を得るために、親分子が変異される(修飾される、または、変化される)状況によって例証される。ある程度の量におけるバックグラウンド製造物の存在が、分子プロセシングの起こる多くの反応において実在し、及び、バックグラウンド製造物の存在が、予定されていない製造物を有する突然変異誘発工程の非確率的性質から減じないことはよく理解されている。部位−飽和突然変異誘発及び合成結紮リアセンブリは、遺伝子突然変異誘発技術の例であり、そこにおいて意図された製造物の正確な化学的構造は、予定されたものである。

0160

部位−飽和点突然変異誘発の1つの方法は、米国出願公報2009/0130718に記載されており、本明細書に参照により組み込まれている。この方法は、テンプレートポリヌクレオチドのコドンに対応する一連の変性プライマーを提供し、及び、変性プライマーに対応する配列を含む子孫ポリヌクレオチドを製造するためのポリメラーゼ伸長を実行する。子孫ポリヌクレオチドは、直接的発達において発現され、及び、スクリーニングされる。具体的には、これは、一連の子孫ポリペプチドを製造するための方法であって、工程(a)テンプレートポリペプチド配列をエンコードするコドンの複数からそれぞれなるテンプレートポリペプチドのコピーを提供する工程、及び(b)テンプレートポリヌクレオチドの各コドンにおいて、(1)一連の変性プライマーを提供する工程、そこにおいて、各プライマーはテンプレートポリヌクレオチドのコドンに対応する変性コドンからなり、少なくとも1つの隣接配列は、テンプレートポリヌクレオチドのコドンに隣接する配列に相同である、(2)プライマーがテンプレートポリヌクレオチドのコピーにアニール可能な条件を提供する工程、及び、(3)テンプレートに沿ったプライマーからのポリメラーゼ伸長反応を実行する工程、の(1)〜(3)の工程を実行し、それによって子孫ポリヌクレオチドを提供し、それぞれがアニールされたプライマーの変性コドンに対応する配列を含み、それによって一連の子孫ポリヌクレオチドを製造する。

0161

部位−飽和突然変異誘発は、核酸の誘導された発達及び、例えば核酸活性及び/または特異的タンパク質、特に酵素、対象の活性のような結果として生じる対象の活性において発達した核酸を含むクローンのスクリーニングに関するものである。この技術によって提供された突然変異誘発された分子は、糖、脂質、核酸及び/またはタンパク質組成物を含む生物学的分子を含む、キメラ分子及び点突然変異を有する分子を有することがあり、及び、特異的であるが非限定的なこれらの実施例は、抗生物質、抗体、酵素、及びステロイド及び非ステロイドホルモンを含む。

0162

部位飽和突然変異誘発は、1)分子の子孫世代を調製する工程(ポリヌクレオチド配列からなる分子、ポリペプチドからなる分子、及び、ポリヌクレオチド配列の部分及びポリペプチド配列の部分からなる分子を含む)、これは少なくとも1つの点突然変異、付加、欠失及び/またはキメラ化を1つまたはそれ以上の祖先または親世代テンプレートから得るための突然変異誘発である、2)子孫生成分子をスクリーニングする工程−好適には、対象の少なくとも1つの性質(例えば、酵素活性における改良、または安定性の増加、または新規の化学療法的効果)において、高スループット法を使用する工程、3)親及び/または子孫世代分子に関する構造及び/または機能的情報随意に得る及び/または一覧にする工程、及び、4)任意の工程1)〜3)を随意に繰り返す工程からなる方法を一般的に意味する。

0163

部位飽和突然変異誘発において、生成された(例えば、親ポリヌクレオチドテンプレートから)「コドン部位飽和突然変異誘発」と称されるポリヌクレオチドの子孫世代は、全てのコドン(または同じアミノ酸をエンコードする変性コドンの全系統)が各コドン位置で表れるように、それぞれが、3つ以上の隣接点突然変異(つまり、新しいコドンからなる異なる塩基)の少なくとも1組を有する。このポリヌクレオチドの子孫世代に対応する、及び、このポリヌクレオチドの子孫世代によってエンコードされるのは、それぞれ少なくとも1つの単一アミノ酸点突然変異を有する、生成された一連の子孫ポリペプチドである。好適な態様において、生成された「アミノ酸部位飽和突然変異誘発」と称される一例は、ポリペプチドに沿った各アミノ酸位置及び全アミノ酸位置でアルファアミノ酸置換を形成する、自然にエンコードされる19のポリペプチドのそれぞれにおける変異ポリペプチドである。この収量は−親ポリペプチドに沿った各アミノ酸位置及び全アミノ酸位置−もとのアミノ酸を含む20の異なる子孫ポリペプチドの全て、または、付加アミノ酸が、20の自然にエンコードされたアミノ酸の代わりに、または付加されてのどちらかで使用される場合、潜在的に21以上の異なる子孫ポリペプチドである。

0164

他の突然変異誘発技術は、組換えを含んで用いられることがあり、より具体的には、部分的相同の領域を含むポリヌクレオチド配列の生体内再集合の方法によって、ポリペプチドをエンコードするポリヌクレオチドを調製するための方法、少なくとも1つのポリヌクレオチドを形成するためのポリヌクレオチドをアセンブリする方法、有用な性質を有するポリペプチドの製造のためにポリヌクレオチドをスクリーニングする方法を含む。

0165

他の態様において、突然変異誘発技術は、分子を組換えるため、及び/または配列及び相同領域を有する反復または連続した配列の範囲の煩雑さを減らす縮小した方法を伝達するため、細胞の本来の性質を利用する。

0166

様々な突然変異誘発技術は、活性を強化された生物学的活性交雑ポリペプチドをエンコードする交雑ポリペプチドを生成するための方法を提供するため、単独で、または組み合わせて用いられることがある。これら及び他の目的を達成することにおいて、本開示の一態様に従って、適当な宿主細胞内にポリペプチドを導入し、交雑ポリヌクレオチドエオ製造するための条件下で宿主細胞を成長させる方法が設けられている。

0167

キメラ遺伝子は、制限酵素によって生成される互換性のある粘着末端を使用する2つのポリヌクレオチドフラグメントを接合することによってつくられる。ここにおいて、各フラグメントは、別々の祖先(親)分子に由来する。他の実施例は、単一部位突然変異誘発されたポリペプチドのためにエンコードする単一子孫ポリヌクレオチドを生成するための親ポリヌクレオチドにおいて、単一コドン位置の突然変異誘発(つまり、コドン置換、付加、欠失を得るため)である。

0168

さらに、生体内部位特異的組換え系は、生体内組換えのランダムな方法と同様に、遺伝子の交雑の生成、及び、相同であるが、プラスミド上で切断された遺伝子間の組換えの生成のために利用される。突然変異誘発はまた、重複拡張及びPCRによっても報告された。

0169

非ランダムな方法は、点突然変異及び/またはキメラ化のより大きい数を得るために使用し、例えば、総合的または包括的な方法は、テンプレート分子において特異的構造群(例えば、特異的単一アミノ酸位置または2つまたはそれ以上のアミノ酸位置からなる配列)に機能的に属するために、及び突然変異の特異的な群化分類し、比較するために、特定の突然変異の群化において全ての分子種を生成するために用いられる。

0170

これらの、または他の任意の発達させる方法は、本開示において、1つまたはそれ以上の親分子から新規な分子の個体群(ライブラリ)を生成する。

0171

一度形成されると、構造物は、発表されたプロトコルに従ってアガロースゲル分別され、クローニングベクターに挿入され、及び、適当な宿主細胞に形質移入されるサイズであることもそうでないこともある。

0172

発達分子の発現
一旦変異分子のライブラリが生成されると、DNAは通常の分子生物学的技術を使用して発現されることができる。したがって、タンパク質発現は、さまざまな周知の方法を使用して管理されることができる。

0173

例えば、野生型遺伝子は本願明細書において示されるような任意の種々のランダム法又は非ランダム法を使用して発達されることができる。変異DNA分子はその後消化され、標準の分子生物学的技術を用いてプラスミドDNA等のベクターDNAにライゲーションされる。個々の変異体を含むベクターDNAは、標準プロトコルを使用して細菌または他の細胞に形質転換される。これは、ハイスループットな発現およびスクリーニングのための96穴トレイ等のマルチウェルトレイの個々のウェルにおいて行われ得る。この方法は、変異分子ごとに繰り返される。

0174

このようにして選抜され単離されたポリヌクレオチドは、適切な宿主細胞に導入される。適切な宿主細胞は、遺伝子組換えおよび/または減少的再集合を促進することができる任意の細胞である。選抜されたポリヌクレオチドは、好ましくは、適切な制御配列を含むベクターに既にあるものである。前記宿主細胞は、哺乳細胞等の高等真核細胞であり、又は酵母細胞等の下等真核細胞であっても良く、又は好ましくは前記宿主細胞は、細菌細胞等の原核細胞であっても良い。前記宿主細胞へのコンストラクトの導入は、リン酸カルシウムトランスフェクションDEAEデキストラン媒介性トランスフェクション、またはエレクトロポレーションによって遂行されることができる(例えば、Ecker and Davis, 1986, Inhibition of gene expression in plant cells by expression of antisense RNA, Proc Natl Acad Sci USA, 83:5372−5376)。

0175

使用可能な発現ベクターの代表例として、ウイルス粒子バキュロウイルスファージ、プラスミド、ファージミドコスミドフォスミド、細菌人工染色体、ウイルスDNA(例えば、ワクシニアアデノウイルス、foul pox virus、仮性狂犬病、およびSV40派生物)plに基づく人工染色体酵母プラスミド、酵母人工染色体、及び特定の目的宿主に特異的な任意の他のベクター(例えば桿菌アスペルギルス、および酵母)が言及され得る。従って、例えば、DNAは、ポリペプチドを発現するための様々な発現ベクターのいずれか一つに含まれ得る。このようなベクターは、染色体性のDNA配列、非染色体性のDNA配列、および合成DNA配列を含む。多数の適切なベクターは当業者に周知であり、市販されている。例として以下のベクターを挙げる。細菌性:pQEベクター(Qiagen)、pBluescriptプラスミド、pNHベクター、ラムダZAPベクター(Stratagene);ptrc99a、ρKK223−3、pDR540、pRIT2T(Pharmacia);真核性:pXTl、ρSG5(Stratagene)pSVK3、pBPV、pMSG、pSVLSV40(Pharmacia)。しかしながら、それらが前記宿主において複製可能であり且つ生存可能である限り、他のいかなるプラスミドもまたは他のベクターも使用可能である。低コピー数ベクターまたは高コピー数ベクターが、本発明において使用されることができる。

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