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技術 冷凍装置

出願人 ダイキン工業株式会社
発明者 佐藤喜一郎藤本祐介高田兼志伊賀紀夫
出願日 2014年6月17日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2014-124264
公開日 2016年1月12日 (4年11ヶ月経過) 公開番号 2016-003815
状態 特許登録済
技術分野 冷蔵庫の冷気循環及び細部構成 冷凍機械と関連した装置
主要キーワード 輸入国 切替基準 吐出圧力調整弁 設定切替 本体壁 液電磁弁 回転速度一定 外側空間
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年1月12日)のものです。
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図面 (7)

課題

果実などのカーゴ輸送においてカーゴを低温処理する際に、ユーザーの煩雑な作業を省く。

解決手段

冷凍装置(1)は、蒸発器(14)を含む冷媒回路(10)を備え、庫内においてカーゴを予め定められた低温条件で処理する低温処理運転を行う。冷凍装置(1)は、蒸発器(14)において冷却されて庫内に吹き出される空気の吹出温度を検知する吹出温度検知器SS)と、カーゴの温度を検知するカーゴ温度検知器(CS)と、低温処理運転においてカーゴの温度が低温条件を満たすように、吹出温度検知器(SS)の検知温度及びカーゴ温度検知器(CS)の検知温度に基づいて庫内を冷却する制御を行う運転制御部(51)と、を備える。

概要

背景

従来、コンテナに用いられる冷凍装置が知られている(例えば特許文献1)。このようなコンテナにおいて、果実などのカーゴ輸送する場合、例えば地中海ミバエのような害虫が輸送果実とともに輸入国侵入するのを防ぐために、果実の温度が予め決められた期間、予め決められた低温条件を満たす低温処理を行って害虫を駆除する検疫規制(例えばUSDA(米国農務省)、PPECB(フリカ農務省)など)が設けられている。

概要

果実などのカーゴの輸送においてカーゴを低温処理する際に、ユーザーの煩雑な作業を省く。冷凍装置(1)は、蒸発器(14)を含む冷媒回路(10)を備え、庫内においてカーゴを予め定められた低温条件で処理する低温処理運転を行う。冷凍装置(1)は、蒸発器(14)において冷却されて庫内に吹き出される空気の吹出温度を検知する吹出温度検知器SS)と、カーゴの温度を検知するカーゴ温度検知器(CS)と、低温処理運転においてカーゴの温度が低温条件を満たすように、吹出温度検知器(SS)の検知温度及びカーゴ温度検知器(CS)の検知温度に基づいて庫内を冷却する制御を行う運転制御部(51)と、を備える。

目的

本発明の目的は、果実などのカーゴの輸送においてカーゴを低温処理する際に、ユーザーの煩雑な作業を省くことができるコンテナ用の冷凍装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

蒸発器(14)を含む冷媒回路(10)を備え、庫内においてカーゴを予め定められた低温条件で処理する低温処理運転を行う冷凍装置であって、前記蒸発器(14)において冷却されて前記庫内に吹き出される空気の吹出温度を検知する吹出温度検知器SS)と、前記カーゴの温度を検知するカーゴ温度検知器(CS)と、前記低温処理運転において前記カーゴの温度が前記低温条件を満たすように、前記吹出温度検知器(SS)の検知温度及び前記カーゴ温度検知器(CS)の検知温度に基づいて前記庫内を冷却する制御を行う運転制御部(51)と、を備える冷凍装置。

請求項2

前記低温処理運転における前記吹出温度の制御目標値である第1設定温度(A)と、前記低温処理運転における前記カーゴの温度の目標値であるカーゴ目標温度とを記憶する記憶部(52)と、前記低温処理運転において前記カーゴを低温処理した処理時間を計測する時間計測部(53)と、を備え、前記低温処理運転が開始されると、前記運転制御部(51)は、前記吹出温度が前記第1設定温度(A)に近づくように前記冷媒回路(10)を制御し、前記時間計測部(53)は、前記カーゴの温度が前記カーゴ目標温度を下回ると前記処理時間の計測を開始する、請求項1に記載の冷凍装置。

請求項3

前記低温処理運転における前記吹出温度の制御目標値を切り替え設定切替部(54)を備え、前記記憶部(52)は、前記低温処理運転における前記吹出温度の制御目標値であって前記第1設定温度(A)よりも低い温度である第2設定温度(B)と、前記カーゴ目標温度よりも高い温度である切替基準温度と、を記憶しており、前記設定切替部(54)は、前記時間計測部(53)による前記処理時間の計測が開始された後に、前記カーゴの温度が前記切替基準温度に到達すると、前記吹出温度の制御目標値を前記第1設定温度(A)から前記第2設定温度(B)に切り替える、請求項2に記載の冷凍装置。

請求項4

前記設定切替部(54)は、前記吹出温度の制御目標値を前記第1設定温度(A)から前記第2設定温度(B)に切り替えるときに、前記第1設定温度(A)から前記第2設定温度(B)まで段階的に前記吹出温度の制御目標値を下げる、請求項3に記載の冷凍装置。

請求項5

前記設定切替部(54)は、前記吹出温度の制御目標値を前記第2設定温度(B)に切り替えた後に、前記カーゴの温度が前記カーゴ目標温度に到達すると、前記吹出温度の制御目標値を前記第2設定温度(B)から前記第1設定温度(A)に切り替える、請求項3又は4に記載の冷凍装置。

請求項6

前記設定切替部(54)は、前記吹出温度の制御目標値を前記第2設定温度(B)から前記第1設定温度(A)に切り替えるときに、前記第2設定温度(B)から前記第1設定温度(A)まで段階的に前記吹出温度の制御目標値を上げる、請求項5に記載の冷凍装置。

請求項7

ユーザーの入力による制御目標値の設定変更、及び通信手段を介した制御目標値の設定変更の少なくとも一方を受け付けて、受け付けた値に制御目標値を変更する設定変更部(55)を備える、請求項3〜6の何れか1項に記載の冷凍装置。

請求項8

前記記憶部(52)は、前記カーゴ目標温度よりも高い温度であるカーゴ上限温度を記憶しており、前記時間計測部(53)は、前記処理時間の計測が開始された後に、前記カーゴの温度が前記カーゴ上限温度を上回ると、それまでに計測された前記処理時間をリセットする、請求項2〜7の何れか1項に記載の冷凍装置。

請求項9

前記カーゴの温度が前記カーゴ上限温度を上回ることを条件として含む警報条件が満たされると、警報を発報する警報発報部(56)を備える、請求項8に記載の冷凍装置。

請求項10

前記記憶部(52)は、前記カーゴ目標温度よりも高い温度であるカーゴ基準温度を記憶しており、前記時間計測部(53)は、前記処理時間の計測が開始された後に、前記カーゴの温度が前記カーゴ基準温度を上回ると、前記カーゴを低温処理する時間を予め定められた時間だけ延長する、請求項2〜9の何れか1項に記載の冷凍装置。

請求項11

前記運転制御部(51)は、前記低温処理運転が開始されると、前記吹出温度が制御目標値に近づくように前記冷媒回路(10)を制御する第1制御を行い、予め定められた条件が満たされると、前記低温処理運転における前記カーゴの温度の目標値であるカーゴ目標温度が制御目標値とされて、前記カーゴの温度が前記カーゴ目標温度に近づくように前記冷媒回路(10)を制御する第2制御に切り換える、請求項1〜10の何れか1項に記載の冷凍装置。

請求項12

前記運転制御部(51)は、前記吹出温度が前記吹出温度の制御目標値よりも高いと、前記蒸発器(14)へ流れる冷媒流量を増加させて冷却能力を上げるように前記冷媒回路(10)を制御し、前記吹出温度が前記吹出温度の制御目標値よりも低いと、前記蒸発器(14)へ流れる冷媒流量を減少させて冷却能力を下げるように前記冷媒回路(10)を制御する、請求項1〜11の何れか1項に記載の冷凍装置。

請求項13

前記冷媒流量の調節は、前記冷媒回路(10)における圧縮機(11)の運転容量を調節して前記圧縮機(11)から吐出される冷媒流量を調節することによって行われる、請求項12に記載の冷凍装置。

請求項14

前記冷媒流量の調節は、前記冷媒回路(10)における圧縮機(11)の吸入側に設けられた吸入調整弁(35)の開度を調節して前記圧縮機(11)から吐出される冷媒流量を調節することによって行われる、請求項12又は13に記載の冷凍装置。

請求項15

前記低温処理運転に関する蓄積されたデータから抽出された一部のデータを表示する表示部(57)を備える、請求項1〜14の何れか1項に記載の冷凍装置。

技術分野

0001

本発明は、カーゴを入れて輸送するコンテナ用の冷凍装置に関する。

背景技術

0002

従来、コンテナに用いられる冷凍装置が知られている(例えば特許文献1)。このようなコンテナにおいて、果実などのカーゴを輸送する場合、例えば地中海ミバエのような害虫が輸送果実とともに輸入国侵入するのを防ぐために、果実の温度が予め決められた期間、予め決められた低温条件を満たす低温処理を行って害虫を駆除する検疫規制(例えばUSDA(米国農務省)、PPECB(フリカ農務省)など)が設けられている。

先行技術

0003

特開2009−085501号公報

発明が解決しようとする課題

0004

したがって、果実の輸送において、果実の温度が決められた期間、低温条件を満たしていないと、低温処理が無効とされて果実を輸入することができない。すなわち、果実の低温処理では、上記のような検疫規制において決められた期間、果実の温度が低温条件を確実に満たす必要がある。

0005

このため、コンテナのユーザーは、庫内の温度とカーゴの温度を定期的に監視し又は常時監視し、低温処理が正常に実行されるように冷凍装置の設定温度をその都度手作業で調節するという煩雑な作業を行う必要がある。

0006

例えば、ユーザーは、定期的な監視又は常時の監視において、カーゴの温度が低温条件の上限値又は下限値に近づく傾向にある場合には、冷凍装置の設定温度を下げ設定変更又は設定温度を上げる設定変更を手作業で行う必要がある。より具体的には、従来の冷凍装置では、吹出温度が設定温度に近づくように冷媒回路が自動で制御されて庫内が冷却される一方で、この自動制御においてはカーゴの温度変動は考慮されないので、ユーザーは、カーゴの温度を定期的に監視し又は常時監視して、低温処理が正常に実行されるように吹出温度の設定温度をその都度手作業で調節するという煩雑な作業を行う必要がある。

0007

本発明の目的は、果実などのカーゴの輸送においてカーゴを低温処理する際に、ユーザーの煩雑な作業を省くことができるコンテナ用の冷凍装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

本発明の冷凍装置は、蒸発器(14)を含む冷媒回路(10)を備え、庫内においてカーゴを予め定められた低温条件で処理する低温処理運転を行う。前記冷凍装置は、吹出温度検知器SS)と、カーゴ温度検知器(CS)と、運転制御部(51)とを備える。前記吹出温度検知器(SS)は、前記蒸発器(14)において冷却されて庫内に吹き出される空気の吹出温度を検知する。前記カーゴ温度検知器(CS)は、前記カーゴの温度を検知する。前記運転制御部(51)は、前記低温処理運転において前記カーゴの温度が前記低温条件を満たすように、前記吹出温度検知器(SS)の検知温度及び前記カーゴ温度検知器(CS)の検知温度に基づいて前記庫内を冷却する制御を行う。

0009

この構成では、低温処理運転においてカーゴの温度が低温条件を満たすように、吹出温度検知器(SS)の検知温度及びカーゴ温度検知器(CS)の検知温度に基づいて冷凍装置が運転制御部(51)によって制御されて庫内が冷却されるので、カーゴの温度が低温条件を満たすように自動的に調節される。すなわち、この構成では、低温処理運転において運転制御部(51)によって冷凍装置が自動で制御されるときには、吹出温度検知器(SS)の検知温度の変動が考慮されるだけでなく、カーゴ温度検知器(CS)の検知温度の変動も考慮される。したがって、この構成では、ユーザーは、従来のようにカーゴの温度の定期的な監視又は常時の監視において吹出温度の設定温度をその都度手作業で調節するという煩雑な作業を行う必要がない。これにより、果実などのカーゴの輸送時において低温処理を確実に実行することができるとともに、カーゴを低温処理する際のユーザーの煩雑な作業を省くことができる。

0010

前記冷凍装置は、前記低温処理運転における前記吹出温度の制御目標値である第1設定温度(A)と、前記低温処理運転における前記カーゴの温度の目標値であるカーゴ目標温度とを記憶する記憶部(52)と、前記低温処理運転において前記カーゴを低温処理した処理時間を計測する時間計測部(53)と、を備え、前記低温処理運転が開始されると、前記運転制御部(51)は、前記吹出温度が前記第1設定温度(A)に近づくように前記冷媒回路(10)を制御し、前記時間計測部(53)は、前記カーゴの温度が前記カーゴ目標温度を下回ると前記処理時間の計測を開始するのが好ましい。

0011

この構成では、低温処理運転が開始されると、運転制御部(51)は、吹出温度が第1設定温度(A)に近づくように冷媒回路(10)を制御する。そして、カーゴの温度がカーゴ目標温度を下回ると、時間計測部(53)は、処理時間の計測を開始する。すなわち、この構成では、上記の開始条件(カーゴの温度がカーゴ目標温度を下回るという条件)が満たされると、時間計測部(53)による処理時間の計測が自動的に開始される。したがって、この構成では、低温処理運転においてカーゴの温度がカーゴ目標温度を下回ったときにユーザーが手動で低温処理タイマカウントを開始するという煩雑な作業を省くことができる。

0012

前記冷凍装置は、前記低温処理運転における前記吹出温度の制御目標値を切り替え設定切替部(54)を備え、前記記憶部(52)は、前記低温処理運転における前記吹出温度の制御目標値であって前記第1設定温度(A)よりも低い温度である第2設定温度(B)と、前記カーゴ目標温度よりも高い温度である切替基準温度と、を記憶しており、前記設定切替部(54)は、前記時間計測部(53)による前記処理時間の計測が開始された後に、前記カーゴの温度が前記切替基準温度に到達すると、前記吹出温度の制御目標値を前記第1設定温度(A)から前記第2設定温度(B)に切り替えるのが好ましい。

0013

この構成では、処理時間の計測が開始された後にカーゴの温度が切替基準温度に到達すると、吹出温度の制御目標値が第1設定温度(A)から第2設定温度(B)に切り替えられるので、低温処理運転においてカーゴの温度が上昇する傾向にあるときに、庫内の冷却を強めることができる。これにより、低温処理運転において処理時間の計測が開始された後に、カーゴの温度上昇を抑制してカーゴの温度を適正な目標範囲に調節することができる。

0014

前記冷凍装置において、前記設定切替部(54)は、前記吹出温度の制御目標値を前記第1設定温度(A)から前記第2設定温度(B)に切り替えるときに、前記第1設定温度(A)から前記第2設定温度(B)まで段階的に前記吹出温度の制御目標値を下げるのが好ましい。

0015

この構成では、吹出温度の制御目標値が段階的に下げられるので、庫内における急な温度降下を抑制することができる。これにより、庫内の温度の乱れを抑制することができるので、カーゴの温度を適正な目標範囲に調節するという目的をより達成しやすくなる。

0016

前記冷凍装置において、前記設定切替部(54)は、前記吹出温度の制御目標値を前記第2設定温度(B)に切り替えた後に、前記カーゴの温度が前記カーゴ目標温度に到達すると、前記吹出温度の制御目標値を前記第2設定温度(B)から前記第1設定温度(A)に切り替えるのが好ましい。

0017

この構成では、吹出温度の制御目標値が第2設定温度(B)に切り替えられて庫内の冷却が強められた後、カーゴの温度がカーゴ目標温度に到達すると、吹出温度の制御目標値が第1設定温度(A)に戻されて庫内の冷却が弱められる。これにより、低温処理運転において、カーゴの温度の過度の降下を抑制してカーゴの温度を適正な目標範囲に調節するという目的をさらに達成しやすくなる。

0018

前記冷凍装置において、前記設定切替部(54)は、前記吹出温度の制御目標値を前記第2設定温度(B)から前記第1設定温度(A)に切り替えるときに、前記第2設定温度(B)から前記第1設定温度(A)まで段階的に前記吹出温度の制御目標値を上げるのが好ましい。

0019

この構成では、吹出温度の制御目標値が段階的に上げられるので、庫内における急な温度上昇を抑制することができる。これにより、庫内の温度の乱れを抑制することができるので、カーゴの温度を適正な目標範囲に調節するという目的をさらに達成しやすくなる。

0020

前記冷凍装置は、ユーザーの入力による制御目標値の設定変更、及び通信手段を介した制御目標値の設定変更の少なくとも一方を受け付けて、受け付けた値に制御目標値を変更する設定変更部(55)を備えているのが好ましい。

0021

この構成では、設定変更部(55)によって受け付けられた値に第2設定温度(B)が変更される。したがって、例えば吹出温度の制御目標値が第1設定温度(A)から第2設定温度(B)に切り替えられた後であっても、カーゴの温度上昇を抑制する効果が十分に得られない場合には、ユーザーの入力及び通信手段の少なくとも一方によって第2設定温度(B)の設定値をより小さな値に変更することができる。これにより、カーゴの温度上昇を抑制する効果を高めることができる。

0022

前記冷凍装置において、前記記憶部(52)は、前記カーゴ目標温度よりも高い温度であるカーゴ上限温度を記憶しており、前記時間計測部(53)は、前記処理時間の計測が開始された後に、前記カーゴの温度が前記カーゴ上限温度を上回ると、それまでに計測された前記処理時間をリセットするように構成されていてもよい。

0023

この構成では、カーゴの温度がカーゴ上限温度を上回ると、処理時間がリセットされる。すなわち、この構成では、低温処理運転において、カーゴの温度が適正な目標範囲内にある場合に処理時間が自動的に計測される一方で、カーゴの温度が目標範囲外となってカーゴ上限温度を上回った場合には、それまでに計測された処理時間がリセットされるので、低温処理として不適切な時間が処理時間に対して加えられるのを防ぐことができる。したがって、この構成では、処理時間の計測を適正に且つ自動的に行うことができる。また、処理時間がリセットされた後、カーゴの温度がカーゴ目標温度を再び下回ると、時間計測部(53)は処理時間の計測を最初から開始することができる。

0024

前記冷凍装置において、前記カーゴの温度が前記カーゴ上限温度を上回ることを条件として含む警報条件が満たされると、警報を発報する警報発報部(56)を備えているのが好ましい。

0025

この構成では、警報条件が満たされると、警報発報部(56)が発報するので、処理時間がリセットされたことをユーザーに迅速に知らせることができる。これにより、ユーザーは、カーゴの温度が適切な温度範囲内となるように冷凍装置に対して適切な処置を迅速に施すことができる。

0026

前記冷凍装置において、前記記憶部(52)は、前記カーゴ目標温度よりも高い温度であるカーゴ基準温度を記憶しており、前記時間計測部(53)は、前記処理時間の計測が開始された後に、前記カーゴの温度が前記カーゴ基準温度を上回ると、前記カーゴを低温処理する時間を予め定められた時間だけ延長するのが好ましい。

0027

この構成では、カーゴの温度がカーゴ基準温度を上回ると、カーゴを低温処理する時間が予め定められた時間だけ延長される。すなわち、この構成では、低温処理運転において、カーゴの温度が適正な目標範囲内にある場合に処理時間が自動的に計測される一方で、カーゴの温度が目標範囲外となってカーゴ基準温度を上回った場合には、カーゴに対して十分な低温処理を施すために、低温処理完了までの残り時間が自動的に延長される。

0028

前記冷凍装置において、前記運転制御部(51)は、前記低温処理運転が開始されると、前記吹出温度が制御目標値に近づくように前記冷媒回路(10)を制御する第1制御を行い、予め定められた条件が満たされると、前記低温処理運転における前記カーゴの温度の目標値であるカーゴ目標温度が制御目標値とされて、前記カーゴの温度が前記カーゴ目標温度に近づくように前記冷媒回路(10)を制御する第2制御に切り換えてもよい。

0029

冷媒回路(10)の制御に対するカーゴの温度低下の応答性(特に、果物などの固体の内部における温度低下の応答性)は、冷媒回路(10)の制御に対する吹出温度の温度低下の応答性に比べて劣る傾向にある。仮に、低温処理運転が開始された初期段階において、応答性の良くないカーゴの温度の目標値が制御目標値とされると、庫内が必要以上に冷却され、その結果、カーゴの温度が過度に低下する可能性がある。したがって、この構成では、低温処理運転が開始された初期段階においては、応答性の良い吹出温度の目標値が制御目標値とされ、吹出温度が制御目標値に近づくように冷媒回路(10)を制御する第1制御が行われる。

0030

その一方で、予め定められた条件(例えば、カーゴの温度がカーゴ目標温度に達して安定した状態になったことを示す条件)が満たされると、カーゴの温度の応答性の低さに起因する上記のような弊害が生じにくくなる。このような条件が満たされた安定段階においては、カーゴの温度の目標値が制御目標値とされ、カーゴの温度が制御目標値(カーゴ目標温度)に近づくように冷媒回路(10)を制御する第2制御に切り換えられる。この第2制御では、第1制御のようにカーゴの温度が吹出温度の調節を介して間接的に調節されるのではなく、カーゴの温度の検知結果に基づいてカーゴの温度がカーゴ目標温度に近づくように直接的に調節される。すなわち、第2制御では、吹出温度が考慮されず、カーゴの温度がカーゴ目標温度に近づくようにカーゴの温度の検知結果に基づいて冷媒回路(10)が制御される。このように安定段階に行われる第2制御では、低温処理の対象であるカーゴの実際の温度変化に基づいて冷媒回路(10)を制御できるので、カーゴの温度調節の精度を高めることができる。

0031

前記冷凍装置において、前記運転制御部(51)は、前記吹出温度が前記吹出温度の制御目標値よりも高いと、前記蒸発器(14)へ流れる冷媒流量を増加させて冷却能力を上げるように前記冷媒回路(10)を制御し、前記吹出温度が前記吹出温度の制御目標値よりも低いと、前記蒸発器(14)へ流れる冷媒流量を減少させて冷却能力を下げるように前記冷媒回路(10)を制御するのが好ましい。

0032

この構成では、蒸発器(14)へ流れる冷媒流量を調節することによって吹出温度を調節することができる。

0033

前記冷凍装置において、前記冷媒流量の調節は、前記冷媒回路(10)における圧縮機(11)の運転容量を調節して前記圧縮機(11)から吐出される冷媒流量を調節することによって行われてもよく、また、前記冷媒流量の調節は、前記冷媒回路(10)における圧縮機(11)の吸入側に設けられた吸入調整弁(35)の開度を調節して前記圧縮機(11)から吐出される冷媒流量を調節することによって行われてもよい。

0034

前記冷凍装置は、前記低温処理運転に関する蓄積されたデータから抽出された一部のデータを表示する表示部(57)を備えているのが好ましい。

0035

この構成では、低温処理運転に関する蓄積されたデータから抽出された一部のデータが表示部(57)によって表示されるので、ユーザーは、ユーザーが必要とするデータ、例えば、低温処理が正常に行われていること、低温処理において異常が発生していること、低温処理の処理時間、低温処理の残り時間などのデータを容易に把握することができる。なお、抽出されるデータの項目は、ユーザーが必要に応じて設定可能であってもよい。

発明の効果

0036

本発明によれば、果実などのカーゴの輸送においてカーゴを低温処理する際に、ユーザーの煩雑な作業を省くことができる。

図面の簡単な説明

0037

本発明の一実施形態に係る冷凍装置を示す断面図である。
前記実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。
前記実施形態に係る冷凍装置の制御系及び主要機構概略構成を示すブロック図である。
前記実施形態に係る冷凍装置における低温処理運転の制御例1を示すフローチャートである。
前記低温処理運転を行ったときのカーゴの温度及び吹出温度の経時変化の一例を示す説明図である。
前記実施形態に係る冷凍装置における低温処理運転の制御例2を示すフローチャートである。

実施例

0038

[冷凍装置の構成]
以下、本発明の一実施形態に係る冷凍装置1について図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態に係る冷凍装置1は、例えば海上輸送等に用いられるコンテナ6の庫内S4の空気を冷却するように構成されている。冷凍装置1は、箱体に形成されたコンテナ6の前面開口部を塞ぐように取り付けられている。コンテナ6の庫内S4には、冷却対象である果実などのカーゴが積まれる。カーゴの種類は、果実に限定されるものではない。

0039

本実施形態の冷凍装置1は、例えば地中海ミバエのような害虫が輸送果実とともに輸入国へ侵入するのを防ぐために、予め定められた低温処理条件を満たすように果実に対して低温処理を行って害虫を駆除する低温処理運転を自動で行うことができる。すなわち、冷凍装置1は、低温処理運転において、庫内S4の温度、カーゴの温度などを常時監視し、低温処理が正常に実行されるように庫内S4の温度、カーゴの温度を自動調節することができる。

0040

前記低温処理条件は、低温処理を行う期間と温度条件(低温条件)とが含まれている。低温処理を行う期間としては、例えばUSDA、PPECBなどの検疫規制に定められた低温処理輸送の認可時間などを挙げることができ、低温条件としては、例えばUSDA、PPECBなどの検疫規制に定められた温度条件を挙げることができるが、これらに限られるものではなく、他の低温処理条件を採用することもできる。低温処理運転の詳細については後述する。

0041

コンテナ6の前面開口部には、本体壁2と、隔壁5とが設けられている。本体壁2は、断熱材等で形成され、コンテナ6の前面開口部に固定されて開口部を塞いでいる。本体壁2は、上部3と下部4とを含み、下部4は、上部3よりも内側(庫内S4側)に凹んだ凹状部を構成している。隔壁5は、上下方向に延びる板状の部材であり、本体壁2より庫内S4側に設けられている。

0042

本体壁2の下部4(凹状部4)は、庫内S4よりも外側に外側空間S1を形成している。また、本体壁2の上部3と隔壁5との間には、内側上部空間S2が形成されている。本体壁2の下部4と隔壁5との間には、内側下部空間S3が形成されている。外側空間S1には、圧縮機11、凝縮器などの庫外熱交換器12、庫外ファン15などが配置されている。内側上部空間S2には、蒸発器14、庫内ファン16a,16b、吸込温度センサRS(吸込温度検知器)などが配置されている。内側下部空間S3には、吹出温度センサSS(吹出温度検知器)などが配置されている。庫内S4には、カーゴが収納される。庫内S4には、カーゴ温度センサCS(カーゴ温度検知器)などが配置されている。

0043

隔壁5の上部には、内側上部空間S2と庫内S4とを連通する吸込口5aが設けられており、隔壁5の下部には、内側下部空間S3と庫内S4とを連通する吹出口5bが設けられている。庫内ファン16a,16bが運転されると、庫内S4の空気は、吸込口5aを通って内側上部空間S2に流入し、蒸発器14に送られる。蒸発器14に送られた吸込空気は、蒸発器14において冷媒熱交換した後、内側下部空間S3を経由して吹出口5bを通って庫内S4に吹き出される。庫内S4に吹き出された吹出空気は、庫内S4を循環し、吸込口5aを通って内側上部空間S2に再び流入する。図1には、庫内S4を循環する空気のおおまかな流れを矢印で示しているが、空気の流れは、この矢印に示す経路に限られるものではない。

0044

吸込温度センサRSは、蒸発器14に送られる庫内S4の空気の温度(吸込空気の温度)を検出するためのものである。すなわち、吸込温度センサRSは、庫内温度を検出することができる。吸込温度センサRSは、内側上部空間S2において蒸発器14よりも空気の流れの上流側に設けられている。吸込温度センサRSは、内側上部空間S2において、例えば、吸込口5aから蒸発器14に至る空気の通路に設けられている。吸込温度センサRSは、1つ又は複数設けられている。

0045

吹出温度センサSSは、庫内S4に吹き出される空気の温度(吹出温度)を検出するためのものである。吹出温度センサSSは、蒸発器14よりも空気の流れの下流側に設けられている。吹出温度センサSSは、内側下部空間S3において、例えば、蒸発器14から吹出口5bに至る空気の通路に設けられている。吹出温度センサSSは、1つ又は複数設けられている。

0046

カーゴ温度センサCSは、カーゴの温度を検出するためのものである。カーゴ温度センサCSは、吸込温度センサRS及び吹出温度センサSSとは別に設けられた温度センサである。カーゴ温度センサCSとしては、接触式の温度センサ、非接触式の温度センサなどが例示できる。カーゴ温度センサCSは、庫内S4においてカーゴの内部(例えば果物の内部)の温度を正確に測定するという観点で、カーゴ温度センサCSの温度検知部分をカーゴの内部に差し込んだ状態で用いられるのが好ましい。カーゴ温度センサCSは、1つ又は複数設けられている。

0047

[冷媒回路の構成]
図2に示すように、冷凍装置1は冷媒回路10を備えている。冷媒回路10は、圧縮機11と、庫外熱交換器12と、膨張弁13と、蒸発器(庫内熱交換器)14と、これらを接続する配管とを備える。冷凍装置1では、冷媒回路10において冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。冷凍装置1は、冷媒回路10を制御する制御部50を備える。

0048

圧縮機11は、例えば、圧縮機モータの回転速度が一定となる固定容量型の圧縮機であってもよく、インバーターによって圧縮機モータの回転速度を変えることができる容量可変型の圧縮機であってもよい。冷凍装置1には、複数の圧縮機11が設けられていてもよい。

0049

庫外熱交換器12は、庫外熱交換器12に流入した冷媒の熱を庫外の空気に放熱するためのものである。庫外熱交換器12の近傍には、庫外熱交換器12に向かう庫外空気の流れを形成するための庫外ファン15が設けられている。庫外熱交換器12では、庫外ファン15によって庫外熱交換器12に送られた外気と冷媒との間で熱交換が行われる。庫外熱交換器12としては、例えば伝熱管と複数のフィンとを備えたクロスフィン式フィンアンドチューブ型熱交換器を用いることができるが、これに限られない。庫外熱交換器12は例えば凝縮器として機能する。

0050

膨張弁13は、庫外熱交換器12において放熱した高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧になるまで減圧するためのものである。膨張弁13は、例えば、開度が調節可能な電子膨張弁で構成されている。

0051

蒸発器14は、庫内S4から取り込んだ空気の熱を膨張弁13から流出した冷媒に放熱させてその冷媒を蒸発させるとともに、取り込んだ空気を冷却するためのものである。蒸発器14の近傍には、蒸発器14に向かう庫内空気の流れを形成するための庫内ファン16a,16bが設けられている。蒸発器14では、庫内ファン16a,16bによって蒸発器14に送られた庫内空気と冷媒との間で熱交換が行われる。蒸発器14としては、例えば伝熱管と複数のフィンとを備えたクロスフィン式のフィンアンドチューブ型熱交換器を用いることができるが、これに限られない。なお、本実施形態の冷凍装置1には、庫内ファン16a,16bが2つ設けられているが、庫内ファンの数をこれに限定する趣旨ではなく、1台のみ設けられていてもよい。

0052

圧縮機11の吐出管21は、逆止弁31及び吐出圧力調整弁32を介して庫外熱交換器12の流入端と接続されている。庫外熱交換器12の流出端は、レシーバ33、液電磁弁41、及びエコノマイザ熱交換器34の高圧側流路34aを介して膨張弁13と接続されている。圧縮機11の吸入管22は、吸入比例弁(吸入調整弁)35を介して蒸発器14の流出端と接続されている。蒸発器14の流入端は、膨張弁13と接続されている。

0053

エコノマイザ熱交換器34は、高圧側流路34aを流れる冷媒と低圧側流路34bを流れる冷媒とを熱交換させるものである。低圧側流路34bの流入端は、キャピラリーチューブ36及びエコノマイザ電磁弁42を介してレシーバ33と液電磁弁41との間の配管に接続されている。低圧側流路34bの流出端は、圧縮機11の中間吸入口11aと接続されている。中間吸入口11aは、圧縮機11の圧縮機構において冷媒の圧縮途中(低圧寄り)の位置に連通されている。

0054

吸入比例弁35は、圧縮機11に吸入する冷媒量を調節することにより冷媒回路10における冷媒循環量を調節する流量調整弁を構成している。吸入比例弁35は、後述のチルド運転、フローズン運転、低温処理運転などの冷却運転において、庫内S4に向けて吹出される吹出温度を制御目標値(設定温度)に対して、所定の範囲内(例えば±0.5℃の範囲内)に維持するように制御される。

0055

吸入比例弁35は、冷却運転時に、吹出温度が設定温度よりも低くなると、開度が小さくなるように調節され、圧縮機11に吸入される冷媒流量を少なくする。その結果、圧縮機11から吐出される冷媒流量が減少して蒸発器14へ流れる冷媒流量が減少するので、蒸発器14の冷却能力が低くなる。これにより、庫内S4が過度に冷却されることを回避することができる。一方、吸入比例弁35は、冷却運転時に、吹出温度が設定温度よりも高くなると、開度が大きくなるように調節され、圧縮機11に吸入される冷媒量を多くする。その結果、圧縮機11から吐出される冷媒流量が増加して蒸発器14へ流れる冷媒流量が増加するので、蒸発器14の冷却能力が高くなる。これにより、庫内S4の冷却を促進することができる。

0056

なお、冷媒流量の調節は、上述したような吸入比例弁35を用いずに、圧縮機11の運転容量を調節することによって行ってもよい。圧縮機11の運転容量を調節する場合には、冷媒回路10において吸入比例弁35を省略することができる。ただし、冷媒流量の調節は、圧縮機11の運転容量を調節することと、吸入比例弁35の開度調節することとを併用することによって行われてもよい。

0057

具体的には、圧縮機11は、冷却運転時に、吹出温度が設定温度よりも低くなると、運転容量が小さくなるように制御される。その結果、圧縮機11から吐出される冷媒流量が減少して蒸発器14へ流れる冷媒流量が減少するので、蒸発器14の冷却能力が低くなる。これにより、庫内S4が過度に冷却されることを回避することができる。一方、圧縮機11は、冷却運転時に、吹出温度が設定温度よりも高くなると、運転容量が大きくなるように制御される。その結果、圧縮機11から吐出される冷媒流量が増加して蒸発器14へ流れる冷媒流量が増加するので、蒸発器14の冷却能力が高くなる。これにより、庫内S4の冷却を促進することができる。

0058

圧縮機11の運転容量を調節する具体的手段、すなわち圧縮機11を用いて冷媒の容量制御を行う具体的手段は、例えば次の通りである。

0059

例えば圧縮機11がインバーターによる容量可変型の圧縮機である場合には、圧縮機11のモータ周波数回転数)を調整することによって、圧縮機11の運転容量を制御することができる。すなわち、圧縮機11のモータには、図略のインバーターを介して電力が供給される。インバーターからモータへ供給される交流の周波数(すなわち、圧縮機11の運転周波数)を変化させると、モータの回転速度が変化し、その結果、圧縮機11の運転容量が変化する。また、例えば圧縮機11がモータの回転速度一定の固定容量型の圧縮機である場合には、圧縮機11のモータを間欠的に動作させることによって、圧縮機11の運転容量を制御することができる。

0060

冷媒回路10には、第1デフロスト管23、第2デフロスト管24、吐出ガスバイパス管25、及び液インジェクション管26が接続されている。第1デフロスト管23及び第2デフロスト管24は、圧縮機11の吐出管21から分岐するように接続され、圧縮機11から吐出された冷媒を蒸発器14に導入し、蒸発器14に付着した融解させるデフロスト運転用の配管である。第1デフロスト管23及び第2デフロスト管24は、それぞれの一端が逆止弁31と吐出圧力調整弁32との間に接続され、それぞれの他端が膨張弁13と蒸発器14との間に接続されている。

0061

第1デフロスト管23には、デフロスト運転時に開放されるホットガス電磁弁43が設けられている。第2デフロスト管24には、デフロスト運転時に開放されるデフロスト電磁弁44及びドレンパンヒータ37が設けられている。ドレンパンヒータ37は、蒸発器14の表面から剥離した霜や結露水を受けるための図略のドレンパン内に設置されている。このため、デフロスト運転時に圧縮機11から吐出された冷媒がドレンパンヒータ37を流通すると、ドレンパン内に回収された霜や結露水の氷塊は、圧縮機11から吐出された冷媒から吸熱して融解する。

0062

吐出ガスバイパス管25は、蒸発器14の冷却能力が過剰となる場合等に、圧縮機11から吐出される冷媒の一部を圧縮機11の吸入側に戻すための配管である。また、吐出ガスバイパス管25は、圧縮機11から吐出された冷媒中冷凍機油を、圧縮機11の吸入側に戻すための油戻し配管として兼用されている。吐出ガスバイパス管25は、一端が逆止弁31とデフロスト電磁弁44との間に接続され、他端が蒸発器14と吸入比例弁35との間に接続されている。吐出ガスバイパス管25には、冷却運転時に、所定の運転条件に応じて適宜開放される吐出ガスバイパス電磁弁45が設けられている。

0063

液インジェクション管26は、庫外熱交換器12で凝縮した液冷媒を圧縮機11の吸入側に返送するいわゆる液インジェクション用の配管である。液インジェクション管26は、一端がレシーバ33と液電磁弁41との間に接続され、他端が吸入比例弁35と圧縮機11との間に接続されている。液インジェクション管26には、例えば、冷却運転時に、所定の運転条件に応じて適宜開放されるインジェクション電磁弁46が設けられている。

0064

また、冷凍装置1には、上述した吸込温度センサRS及び吹出温度センサSSの他にも、各種センサが設けられている。蒸発器14の入口側には、蒸発器入口の冷媒の温度を検出する蒸発器入口温度センサEISが設けられ、蒸発器14の出口側には、蒸発器出口の冷媒の温度を検出する蒸発器出口温度センサEOSが設けられている。また、庫外熱交換器12の近傍には、外気温を検出する外気温センサESが設けられている。

0065

圧縮機11の吐出管21には、圧縮機11から吐出された冷媒の温度を検出する吐出温度センサDCHSと、圧縮機11から吐出された冷媒の圧力を検出する高圧圧力センサHPTが設けられている。圧縮機11の吸入管22には、圧縮機11に吸入される冷媒の圧力を検出する低圧圧力センサLPTが設けられている。

0066

図3は、冷凍装置1の制御系及び主要機構の概略構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御部50は、各種センサにおいて検知された温度、圧力などに基づいて、圧縮機11、膨張弁13、庫外ファン15、庫内ファン16a,16b、吸入比例弁(吸入調整弁)35、電磁弁41〜46などの制御を行う。

0067

制御部50は、例えば、CPU(中央演算処理装置)と、ROMやRAM等のメモリ(記憶部52)とを備えたマイクロコンピュータなどによって構成されている。本実施形態では、制御部50は、例えば、運転制御部51、記憶部52、時間計測部53、設定切替部54、設定変更部55、警報発報部56及び表示部57を機能として備える。

0068

本実施形態では、例えば運転制御部51、時間計測部53、設定切替部54、設定変更部55、警報発報部56及び表示部57として機能する各種制御プログラムが記憶部52に記憶されており、各種制御プログラムをCPUによって実行することによって各機構の動作制御を行う。これにより、冷凍装置1において冷媒回路10が制御される。

0069

運転制御部51は、冷媒回路10において、フローズン運転、チルド運転、デフロスト運転、低温処理運転などの種々の運転を切り替えるとともに、各運転の制御を行う。運転制御部51は、例えば、制御目標値としての設定温度が所定の温度(例えば−10℃)よりも高い温度(例えば、10℃)の場合にチルド運転を行う。運転制御部51は、設定温度が所定の温度(例えば−10℃)よりも低い温度(例えば、−20℃)の場合は、フローズン運転を行う。また、運転制御部51は、予め定められた条件が満たされると、上述したようなデフロスト運転を行う。また、運転制御部51は、例えばユーザーの入力による指示、通信手段を介した指示などのユーザーによる指示に基づいて後述する低温処理運転を行う。

0070

記憶部52は、低温処理運転における吹出温度の制御目標値である複数の設定温度と、低温処理運転におけるカーゴの温度の目標値であるカーゴ目標温度とを記憶している。時間計測部53は、低温処理運転においてカーゴを低温処理した処理時間を計測する。設定切替部54は、低温処理運転における吹出温度の制御目標値を切り替える。

0071

設定変更部55は、ユーザーからの冷凍装置1の運転に係る各種指示入力を受け付ける。また、設定変更部55は、低温処理運転において、ユーザーの入力による制御目標値の設定変更、及び通信手段を介した制御目標値の設定変更の少なくとも一方を受け付けて、受け付けた値に制御目標値を変更することができる。

0072

警報発報部56は、カーゴの温度が予め定められた条件を満たした場合に、警報を発報する。具体的に、警報発報部56は、カーゴの温度がカーゴ基準温度を上回ると、警報を発報してもよい。警報発報部56は、カーゴの温度がカーゴ基準温度を上回った状態が所定時間続くと、警報を発報してもよい。警報発報部56は、カーゴの温度がカーゴ上限温度を上回ると、警報を発報してもよい。警報発報部56は、カーゴの温度がカーゴ上限温度を上回った状態が所定時間続くと、警報を発報してもよい。

0073

表示部57は、低温処理運転に関する蓄積されたデータから抽出された一部のデータを表示する。低温処理運転に関する蓄積されたデータから抽出された一部のデータが表示部57によって表示されることにより、ユーザーは、ユーザーが必要とするデータ、例えば、低温処理が正常に行われていること、低温処理において異常が発生していること、低温処理が正常に終了したこと、低温処理の処理時間(経過時間や残り時間など)、低温処理の残り時間などのデータを容易に把握することができる。抽出されるデータの項目は、ユーザーが必要に応じて設定可能であってもよい。

0074

具体例を挙げると、表示部57は、後述する低温処理運転において、低温処理タイマのカウント開始リンクして、ユーザーが特に必要とするデータを低温処理運転に関する蓄積されたデータから抽出して、画面に表示したり、画面において部分的に強調表示したり、プリントアウトしたりすることができる。例えば、表示部57は、低温処理運転におけるカーゴの温度の経時変化、吹出温度の経時変化、カーゴ目標温度、吹出温度の制御目標値(設定温度)、低温処理タイマのカウント開始のポイント、低温処理の完了ポイントなどを、低温処理運転に関する蓄積されたデータから抽出することができる。

0075

チルド運転、フローズン運転、低温処理運転などの冷却運転が行われる場合、圧縮機11で圧縮された冷媒は、吐出管21を経由して庫外熱交換器12へ流入する。庫外熱交換器12では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。その後、冷媒は、レシーバ33を経由してエコノマイザ熱交換器34の高圧側流路34aを通過する。液冷媒は、その後、膨張弁13を通過する際に減圧されてから蒸発器14へ流入する。蒸発器14では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。これによって、庫内S4が冷却される。蒸発器14で蒸発した冷媒は、吸入比例弁35を通過した後に圧縮機11に吸入される。

0076

[低温処理運転]
次に、低温処理運転の一例について具体的に説明する。低温処理運転は、例えば、ユーザーの入力による指示、通信手段を介した指示などのユーザーによる指示に基づいて開始される。冷凍装置1は、予め定められた低温処理条件を満たすように果実などのカーゴに対して低温処理を行って害虫を駆除する低温処理運転を自動で行う。

0077

上述したように、前記低温処理条件は、低温処理を行う期間と、温度条件(低温条件)とが含まれている。低温処理を行う期間は、例えば検疫規制に定められた低温処理輸送の認可時間であり、低温条件は、例えば検疫規制に定められたカーゴの温度条件である。低温処理運転では、運転制御部51は、カーゴの温度が低温条件を満たすように、吹出温度センサSSの検知温度及びカーゴ温度センサCSの検知温度に基づいて庫内S4を冷却する制御を行う。具体的には、運転制御部51は、吹出温度センサSSの検知温度に基づいて冷媒回路10を制御したり、カーゴ温度センサCSの検知温度に基づいて処理時間の計測を開始したり、カーゴ温度センサCSの検知温度に基づいて吹出温度の制御目標値を第1設定温度から第2設定温度に切り替えたりする制御を行う。これにより、カーゴの温度は低温条件を満たすように自動的に制御される。

0078

低温処理運転では、前記低温処理条件を満たすために、庫内S4のカーゴの温度が、例えばカーゴ基準温度以下に調節される。そして、カーゴの温度がカーゴ基準温度以下である状態が予め定められた期間維持される。カーゴの温度低下に起因してカーゴの品質に悪影響が及ぶのを抑制するために、カーゴの温度は、カーゴ目標温度よりも予め定められた温度だけ低いカーゴ下限温度以上であるのが好ましい。カーゴの温度は、カーゴ目標温度を基準とした目標範囲内に調節されるのが好ましい。

0079

本実施形態では、低温処理運転においては、カーゴの温度は、カーゴ基準温度よりも低い温度であるカーゴ目標温度に近づくように調節される。そして、カーゴの温度をカーゴ目標温度に調節するために、運転制御部51は、吹出温度が予め定められた制御目標値に調節されるように冷媒回路10を制御する。

0080

低温処理運転において、カーゴの温度がカーゴ基準温度を上回った場合には、カーゴを低温処理する時間を予め定められた時間だけ延長する(すなわち低温処理タイマを延長する)。また、低温処理運転において、カーゴの温度がカーゴ上限温度を上回った場合には、それまでに計測された処理時間をリセットする(それまでの低温処理を無効とし、低温タイマクリアする)。そして、低温処理運転において、カーゴの温度がカーゴ基準温度以下である状態に維持された時間が前記予め定められた期間経過すると、低温処理運転が終了する。

0081

以上が低温処理運転の概要であるが、以下では、低温処理運転の具体的な制御例について説明する。

0082

[制御例1]
図4は、本実施形態に係る冷凍装置1における低温処理運転の制御例1を示すフローチャートである。図5は、低温処理運転を行ったときのカーゴの温度及び吹出温度の経時変化の一例を示す説明図である。

0083

図4に示す制御例1では、吹出温度の制御目標値として、複数の設定温度が予め定められており、カーゴの温度を評価する基準として、カーゴ目標温度、カーゴ基準温度、カーゴ上限温度、切替基準温度などが予め定められている。これらの値は、記憶部52に記憶されている。

0084

カーゴ目標温度は、低温処理運転においてカーゴの温度として理想的な温度(例えば−1.0℃)である。

0085

切替基準温度は、吹出温度の制御目標値を切り替えるときの判断条件として用いられる。切替基準温度は、カーゴの温度が上昇傾向にあってカーゴ基準温度を上回る可能性があることを事前に判断するための条件に用いられる値である。したがって、切替基準温度は、カーゴ基準温度よりも予め定められた値だけ低い温度である。切替基準温度は、カーゴ目標温度より大きくカーゴ基準温度より小さい値である。

0086

制御例1では、複数の設定温度は、第1設定温度としての設定温度Aと、第2設定温度としての設定温度Bと、第3設定温度としての設定温度Cとを含む。複数の設定温度は、予め定められた値であってもよく、必要に応じてユーザーによって設定変更された値であってもよい。制御例1では、設定温度Aは、吹出温度の制御目標値の上限温度として設定された値(例えば−1.5℃)であり、設定温度Bは、吹出温度の制御目標値の下限温度として設定された値(例えば−2.0℃)である。なお、図5に示す設定温度B1は、後述するように、カーゴの温度がカーゴ上限温度を上回ることを防止するために、下限温度としての設定温度Bをさらに低い値に設定変更したものである。

0087

制御例1において、低温処理運転の開始時点では、吹出温度の制御目標値として設定温度Aが用いられる。すなわち、低温処理運転の開始時点では、運転制御部51は、吹出温度が設定温度Aに近づくように冷媒回路10を制御する。設定温度Aは、庫内S4のカーゴの温度がカーゴ目標温度に近くなるように、例えば過去の輸送実績実験などに基づいて決定された値である。

0088

制御例1では、カーゴの温度が満たすべき低温条件は、カーゴ基準温度(例えば−0.3℃)以下であることという条件に設定されているが、これに限られない。また、制御例1では、カーゴの低温処理を行う期間は、例えば24日に設定されているが、これに限られない。制御例1では、カーゴの温度がカーゴ基準温度を上回った場合には、カーゴを低温処理する時間を例えば8時間延長するように設定されているが、これに限られない。

0089

図4及び図5に示すように、低温処理運転が開始されると(図5における時間t0)、運転制御部51は、吹出温度が設定温度Aに近づくように冷媒回路10を制御する。そして、冷媒回路10が制御されることによって、吹出温度が低下して設定温度Aに近づく。これに伴って、カーゴの温度も低下してカーゴ目標温度に近づく。

0090

カーゴの温度がカーゴ目標温度以上である場合には(図4におけるステップS1;NO)、低温処理タイマのカウントは開始されず、カーゴの温度がカーゴ目標温度を下回ると(ステップS1;YES)、時間計測部53は、低温処理タイマのカウントを開始する(図4におけるステップS2,図5における時間t1)。

0091

吹出温度が制御目標値(例えば設定温度A)付近において安定し、カーゴの温度がカーゴ目標温度を下回った場合であっても、カーゴから放出されるガスの影響、外気温度の影響などによってカーゴの温度が再び上昇することもある(例えば図5における時間t1〜t2)。カーゴの温度がカーゴ基準温度を上回ること、及びカーゴの温度がカーゴ上限温度を上回ることを防ぐために、運転制御部51は、吹出温度及びカーゴの温度を継続して監視する。

0092

具体的に、運転制御部51は、吹出温度の制御目標値の切替条件を満たすか否かを判断する(ステップS3)。切替条件が満たされていない場合には(ステップS3;NO)、運転制御部51は、ステップS5の制御に移行する。切替条件が満たされている場合には(ステップS3;YES)、設定切替部54は、吹出温度の制御目標値を切り替える(ステップS4)。ステップS4において制御目標値を切り替えるいくつかの具体例を挙げると以下の通りである。

0093

切替例1)
制御目標値の切り替えは、例えば切替基準温度に基づいて行われる。設定切替部54は、切替基準温度に基づいて、吹出温度の制御目標値が小さくなるように制御目標値を切り替える。具体的には、例えば図5における時間t1から時間t2までの間の温度変化に示されているように、カーゴの温度が上昇傾向にあり、カーゴの温度が切替基準温度に到達すると、設定切替部54は、吹出温度の制御目標値を、例えば設定温度Aから設定温度Aよりも小さな設定温度(例えば設定温度B)に切り替える。その結果、図5における時間t2から時間t3までの間の温度変化に示されているように、カーゴの温度は、再び降下傾向になり、カーゴ基準温度を上回ることが抑制される。

0094

(切替例2)
制御目標値の切り替えは、例えばカーゴ目標温度に基づいて行われてもよい。設定切替部54は、カーゴ目標温度に基づいて、吹出温度の制御目標値が大きくなるように制御目標値を切り替える。具体的には、例えば図5における時間t2から時間t3までの間の温度変化に示されているように、制御目標値を設定温度Bに切り替えた後に、カーゴの温度が降下してカーゴ目標温度に到達すると、設定切替部54は、吹出温度の制御目標値を、例えば設定温度Bから設定温度Bよりも大きな設定温度に切り替える。

0095

この場合、設定切替部54は、吹出温度の制御目標値を設定温度Bから設定温度Aに直接切り替えてもよいが、制御例1では制御目標値を設定温度Bから設定温度Aまで段階的に切り替えている。例えば図5に示すように、吹出温度の制御目標値を設定温度Bから設定温度Cに切り替え(図5における時間t3)、その後、制御目標値を設定温度Cから設定温度Aに切り替えている(図5における時間t4)。

0096

制御目標値を設定温度Cから設定温度Aに切り替える条件としては、例えば、制御目標値が設定温度Bから設定温度Cに切り替えられたとき(図5における時間t3)からの経過時間に基づいた条件を挙げることができる。この場合、設定切替部54は、時間t3からの経過時間が予め定められた時間ta(図5に示す制御例の場合、時間t3から時間t4までの時間ta)だけ経過すると、吹出温度の制御目標値を設定温度Cから設定温度Aに切り替える。

0097

(切替例3)
上述したように低温処理タイマのカウントが開始された当初の時期(初期段階)には、カーゴの温度が切替基準温度に到達すると、設定切替部54は、吹出温度の制御目標値を、設定温度Aから設定温度Bに直接切り替える制御を行ったが(図5における時間t2)、切替基準温度に基づいて行われる制御目標値の切り替えは、このような制御に限られない。

0098

例えば、図5における時間t4から時間t6までの間の時期(初期段階を終えた時期;例えば安定段階)の温度変化に示されているように、設定切替部54は、吹出温度の制御目標値を設定温度Aから設定温度Bまで段階的に切り替えてもよい。具体的に、設定切替部54は、吹出温度の制御目標値を設定温度Aから設定温度Cに切り替え(図5における時間t5)、その後、制御目標値を設定温度Cから設定温度Bに切り替えている(図5における時間t6)。

0099

また、図5に示す制御例1では、設定切替部54は、カーゴの温度が切替基準温度に到達し、且つ、カーゴの温度が切替基準温度以上である時間が予め定められた時間tbだけ経過すると、吹出温度の制御目標値を設定温度Aから設定温度Bまで段階的に切り替えている(図5における時間t5)が、このような制御に限られない。

0100

例えば、設定切替部54は、カーゴの温度が切替基準温度に到達すると、吹出温度の制御目標値を設定温度Aから設定温度Bまで段階的に切り替えてもよい。

0101

また、制御目標値を設定温度Cから設定温度Bに切り替える条件としては、例えば、制御目標値が設定温度Aから設定温度Cに切り替えられたとき(図5における時間t5)からの経過時間に基づいた条件を挙げることができる。この場合、設定切替部54は、時間t5からの経過時間tbが予め定められた時間tc(図5に示す制御例の場合、時間t5から時間t6までの時間tc)だけ経過すると、吹出温度の制御目標値を設定温度Cから設定温度Bに切り替える。

0102

図4に示すステップS3及びステップS4において制御目標値を切り替える具体例は、以上の通りであるが、吹出温度の制御目標値を切り替える条件は、上記の具体例に限られない。

0103

次に、運転制御部51は、カーゴの温度がカーゴ基準温度を上回っているか否かを判断する(ステップS5)。カーゴの温度がカーゴ基準温度を上回った場合(ステップS5;YES)、運転制御部51は、カーゴの温度がカーゴ上限温度を上回っているか否かを判断する(ステップS6)。カーゴの温度がカーゴ上限温度を上回った場合には(ステップS6;YES)、時間計測部53は、低温処理タイマのカウントをリセットする(ステップS7)。カーゴの温度がカーゴ上限温度を上回っていない場合には(ステップS6;NO)、時間計測部53は、低温処理の残り時間を予め定められた時間(例えば8時間)延長する(ステップS8)。

0104

上述したように、ステップS4において、例えば吹出温度の制御目標値が下限温度としての設定温度Bに切り替えられると(図5における時間t6)、この切り替えに伴ってカーゴの温度が低下してカーゴ目標温度に近づく場合がある一方で、そのようにならない場合もある。例えば図5における時間t6から時間t7の間の温度変化に示されているように、吹出温度の制御目標値が設定温度Bに切り替えられたにもかかわらず、例えばカーゴから放出されるガスの影響、外気温度の影響などによってカーゴの温度が十分に低下しない場合がある。

0105

図5における時間t6から時間t7の間の温度変化の一例では、カーゴの温度は、次第に上昇し、時間tdにおいてカーゴ基準温度を上回っているので、時間計測部53は、低温処理の残り時間を例えば8時間延長する(ステップS8)。このような場合、制御例1では、カーゴの温度がさらに上昇してカーゴ上限温度を上回ることを防止するために、下限温度としての設定温度Bがより小さな値に設定変更されるのが好ましい。

0106

この設定変更は、カーゴの温度がカーゴ基準温度を上回ると、例えば設定変更部55が自動的に行うように構成されていてもよい。この場合、設定変更部55は、カーゴの温度がカーゴ基準温度を上回ると(ステップS9;YES)、設定温度Bをより小さな値(例えば設定温度B1)に変更する(ステップS10)。

0107

また、この設定変更は、ユーザーの指示に基づいて行うように構成されていてもよい。この場合、設定変更部55は、ユーザーの入力による設定温度Bの設定変更、通信手段を介した設定温度Bの設定変更などを受け付けて(ステップS9;YES)、設定温度Bを、受け付けた値に変更する(ステップS10)。図5に示す制御例1では、設定変更部55は、制御目標値の下限温度である設定温度Bを、ユーザーによって指示された設定温度B1に変更する(ステップS10)。設定温度B1は、設定温度Bよりも小さな値である。

0108

また、ユーザーは、カーゴの温度がカーゴ基準温度を上回っていることを次のようにして認識することができる。ユーザーは、例えば表示部57によって画面に表示されるカーゴの温度の推移目視することによってカーゴの温度がカーゴ基準温度を上回っていることを認識することができる。また、ユーザーは、例えばカーゴの温度がカーゴ基準温度を上回った場合に警報発報部56が警報を発することによってその状況を認識することができる。

0109

次に、運転制御部51は、低温処理運転の終了条件が満たされているか否かを判断する(ステップS11)。低温処理運転の終了条件が満たされている場合には(ステップS11;YES)、運転制御部51は、低温処理運転を終了し(図5における時間t8)、例えばチルド運転、フローズン運転などの通常運転に移行する制御を行う。低温処理運転の終了条件が満たされていない場合には(ステップS11;NO)、運転制御部51は、上述した一連の低温処理運転を継続するように冷媒回路10を制御する。

0110

低温処理運転の終了条件としては、カーゴが低温処理される期間、すなわち処理完了時間(例えば24日)に基づく条件を例示することができる。前記処理完了時間は、予め定められた値である。したがって、運転制御部51は、低温処理運転の処理時間が処理完了時間に達すると(ステップS11;YES)、低温処理運転を終了し、低温処理運転の処理時間が処理完了時間に達していない場合には(ステップS11;NO)、低温処理運転を継続する。

0111

[制御例2]
図6は、本実施形態に係る冷凍装置1における低温処理運転の制御例2を示すフローチャートである。制御例2は次の点で制御例1と異なっている。すなわち、制御例1では、吹出温度の目標値が制御目標値とされ、吹出温度が制御目標値に近づくように冷媒回路10を制御する。一方、以下に説明する制御例2では、低温処理運転が開始された初期段階においては制御例1と同様の制御を行うが、予め定められた条件が満たされると、カーゴの温度の目標値が制御目標値とされ、カーゴ目標温度が制御目標値とされて、カーゴの温度がカーゴ目標温度に近づくように冷媒回路10を制御する。

0112

図6に示すように、低温処理運転が開始されると、運転制御部51は、第1制御を行う(ステップS21)。第1制御は、吹出温度の目標値が制御目標値とされ、吹出温度が制御目標値に近づくように冷媒回路10を制御するものであり、図4及び図5に示した制御例1と同様の制御である。したがって、第1制御の詳細な説明は省略する。

0113

制御例2では、上述した第1制御を行いつつ、運転制御部51は、第1制御から第2制御に切り換える条件が満たされているか否かについて判断する(ステップS22)。具体的には、図6に示すステップS22の判断は、図4に示す第1制御における何れかのステップの後に行われる。すなわち、ステップS22の判断は、図4に示す第1制御におけるステップS1〜ステップS11のうちの何れかのステップの後に行われる。第1制御から第2制御に切り換える条件が満たされていない場合には(ステップS22;NO)、運転制御部51は、第1制御を継続する。第1制御から第2制御に切り換える条件が満たされている場合には(ステップS22;YES)、運転制御部51は、第1制御から第2制御に切り換える(ステップS23)。

0114

第1制御から第2制御に切り換える条件(予め定められた条件)は、特に限定されるものではないが、例えば次の具体例を挙げることができる。

0115

第1制御から第2制御に切り換える条件は、例えば、カーゴの温度がカーゴ目標温度に達して安定した状態になったことを示す条件であるのが好ましい。このような安定段階においては、カーゴの温度の応答性の低さに起因する上述のような弊害が生じにくくなる。低温処理運転において、安定段階に入ったことを判断する条件としては、例えば低温処理運転が開始された時点からの経過時間が予め定められた時間に達したという条件を例示できる。また、安定段階に入ったことを判断する条件としては、例えば低温処理タイマのカウントが開始された時点からの経過時間が予め定められた時間に達したという条件を例示することもできる。また、安定段階に入ったことを判断する条件としては、例えばカーゴの温度が予め定められた温度範囲内に入っている状態が、予め定められた時間だけ継続しているという条件を挙げることもできる。

0116

次に、運転制御部51は、低温処理運転の終了条件が満たされているか否かを判断する(ステップS24)。低温処理運転の終了条件が満たされている場合には(ステップS24;YES)、運転制御部51は、低温処理運転を終了し、例えばチルド運転、フローズン運転などの通常運転に移行する制御を行う。低温処理運転の終了条件が満たされていない場合には(ステップS24;NO)、運転制御部51は、第2制御を継続するように冷媒回路10を制御する。低温処理運転の終了条件は、制御例1と同様であるので、説明を省略する。

0117

[実施形態のまとめ]
本実施形態では、低温処理運転においてカーゴの温度が低温条件を満たすように、吹出温度検知器SSの検知温度及びカーゴ温度センサCSの検知温度に基づいて冷凍装置が運転制御部51によって制御されて庫内が冷却されるので、カーゴの温度が低温条件を満たすように自動的に調節される。これにより、カーゴを低温処理する際に、低温処理の失敗を防止して低温処理を確実に実行するとともに、ユーザーの煩雑な作業を省くことができる。

0118

本実施形態では、低温処理運転が開始されると、運転制御部51は、吹出温度が設定温度Aに近づくように冷媒回路10を制御する。そして、カーゴの温度がカーゴ目標温度を下回ると、時間計測部53は、処理時間の計測を開始する。すなわち、本実施形態では、上記の開始条件(カーゴの温度がカーゴ目標温度を下回るという条件)が満たされると、時間計測部53による処理時間の計測が自動的に開始される。したがって、本実施形態では、低温処理運転においてカーゴの温度がカーゴ目標温度を下回ったときにユーザーが手動で低温処理タイマのカウントを開始するという煩雑な作業を省くことができる。

0119

本実施形態では、処理時間の計測が開始された後にカーゴの温度が切替基準温度に到達すると、吹出温度の制御目標値が設定温度Aから設定温度Bに切り替えられるので、低温処理運転においてカーゴの温度が上昇する傾向にあるときに、庫内S4の冷却を強めることができる。これにより、低温処理運転において処理時間の計測が開始された後に、カーゴの温度上昇を抑制してカーゴの温度を適正な目標範囲に調節することができる。

0120

本実施形態では、吹出温度の制御目標値を設定温度Aから設定温度Bに切り替えるときに、吹出温度の制御目標値が段階的に下げられるので、庫内S4における急な温度降下を抑制することができる。これにより、庫内S4の温度の乱れを抑制することができるので、カーゴの温度を適正な目標範囲に調節するという目的をより達成しやすくなる。

0121

本実施形態では、吹出温度の制御目標値が設定温度Bに切り替えられて庫内S4の冷却が強められた後、カーゴの温度がカーゴ目標温度に到達すると、吹出温度の制御目標値が設定温度Aに戻されて庫内S4の冷却が弱められる。これにより、低温処理運転において、カーゴの温度の過度の降下を抑制してカーゴの温度を適正な目標範囲に調節するという目的をさらに達成しやすくなる。

0122

本実施形態では、吹出温度の制御目標値を設定温度Bから設定温度Aに切り替えるときに、吹出温度の制御目標値が段階的に上げられるので、庫内S4における急な温度上昇を抑制することができる。これにより、庫内S4の温度の乱れを抑制することができるので、カーゴの温度を適正な目標範囲に調節するという目的をさらに達成しやすくなる。

0123

本実施形態では、ユーザーの入力による制御目標値の設定変更、及び通信手段を介した制御目標値の設定変更の少なくとも一方を受け付けて、受け付けた値に制御目標値を変更する設定変更部55を備えている。そして、設定変更部55によって受け付けられた値に設定温度Bが変更される。したがって、例えば吹出温度の制御目標値が設定温度Aから設定温度Bに切り替えられた後であっても、カーゴの温度上昇を抑制する効果が十分に得られない場合には、ユーザーの入力及び通信手段の少なくとも一方によって設定温度Bの設定値をより小さな値に変更することができる。これにより、カーゴの温度上昇を抑制する効果を高めることができる。

0124

本実施形態では、カーゴの温度がカーゴ上限温度を上回ると、処理時間がリセットされる。すなわち、本実施形態では、低温処理運転において、カーゴの温度が適正な目標範囲内にある場合に処理時間が自動的に計測される一方で、カーゴの温度が目標範囲外となってカーゴ上限温度を上回った場合には、それまでに計測された処理時間がリセットされるので、低温処理として不適切な時間が処理時間に対して加えられるのを防ぐことができる。したがって、本実施形態では、処理時間の計測を適正に且つ自動的に行うことができる。また、処理時間がリセットされた後、カーゴの温度がカーゴ目標温度を再び下回ると、時間計測部53は処理時間の計測を最初から開始することができる。

0125

本実施形態では、カーゴの温度がカーゴ上限温度を上回ることを条件として含む警報条件が満たされると、警報発報部56が発報するので、処理時間がリセットされたことをユーザーに迅速に知らせることができる。これにより、ユーザーは、カーゴの温度が適切な温度範囲内となるように冷凍装置に対して適切な処置を迅速に施すことができる。

0126

本実施形態では、カーゴの温度がカーゴ基準温度を上回ると、カーゴを低温処理する時間が予め定められた時間だけ延長される。すなわち、本実施形態では、低温処理運転において、カーゴの温度が適正な目標範囲内にある場合に処理時間が自動的に計測される一方で、カーゴの温度が目標範囲外となってカーゴ基準温度を上回った場合には、カーゴに対して十分な低温処理を施すために、低温処理完了までの残り時間が自動的に延長される。

0127

本実施形態の制御例2では、運転制御部51は、低温処理運転が開始されると、吹出温度の目標値が制御目標値とされ、吹出温度が制御目標値に近づくように冷媒回路10を制御する第1制御を行い、予め定められた条件が満たされると、カーゴの温度の目標値が制御目標値とされ、カーゴ目標温度が制御目標値とされて、カーゴの温度がカーゴ目標温度に近づくように冷媒回路10を制御する第2制御に切り換えてもよい。

0128

冷媒回路10の制御に対するカーゴの温度低下の応答性(特に、果物などの固体の内部における温度低下の応答性)は、冷媒回路10の制御に対する吹出温度の温度低下の応答性に比べて劣る傾向にある。仮に、低温処理運転が開始された初期段階において、応答性の良くないカーゴの温度の目標値が制御目標値とされると、庫内S4が必要以上に冷却され、その結果、カーゴの温度が過度に低下する可能性がある。したがって、この構成では、低温処理運転が開始された初期段階においては、応答性の良い吹出温度の目標値が制御目標値とされ、吹出温度が制御目標値に近づくように冷媒回路10を制御する第1制御が行われる。

0129

その一方で、予め定められた条件(例えば、カーゴの温度がカーゴ目標温度に達して安定した状態になったことを示す条件)が満たされると、カーゴの温度の応答性の低さに起因する上記のような弊害が生じにくくなる。このような条件が満たされた安定段階においては、カーゴの温度の目標値が制御目標値とされ、カーゴ目標温度が制御目標値とされる第2制御に切り換えられる。この第2制御では、第1制御のようにカーゴの温度が吹出温度の調節を介して間接的に調節されるのではなく、カーゴの温度の検知結果に基づいてカーゴの温度がカーゴ目標温度に近づくように直接的に調節される。このように安定段階に行われる第2制御では、低温処理の対象であるカーゴの実際の温度変化に基づいて冷媒回路10を制御できるので、カーゴの温度調節の精度を高めることができる。

0130

本実施形態では、運転制御部51は、吹出温度が吹出温度の制御目標値よりも高いと、蒸発器14へ流れる冷媒流量を増加させて冷却能力を上げるように冷媒回路10を制御し、吹出温度が吹出温度の制御目標値よりも低いと、蒸発器14へ流れる冷媒流量を減少させて冷却能力を下げるように冷媒回路10を制御する。このように蒸発器14へ流れる冷媒流量を調節することによって吹出温度を調節することができる。

0131

本実施形態では、冷媒流量の調節は、冷媒回路10における圧縮機11の運転容量を調節して圧縮機11から吐出される冷媒流量を調節することによって行われてもよく、また、冷媒流量の調節は、冷媒回路10における圧縮機11の吸入側に設けられた調整弁35の開度を調節して圧縮機11から吐出される冷媒流量を調節することによって行われてもよい。

0132

本実施形態では、低温処理運転に関する蓄積されたデータから抽出された一部のデータが表示部57によって表示されるので、ユーザーは、ユーザーが必要とするデータ、例えば、低温処理が正常に行われていること、低温処理において異常が発生していること、低温処理の処理時間、低温処理の残り時間などのデータを容易に把握することができる。なお、抽出されるデータの項目は、ユーザーが必要に応じて設定可能であってもよい。

0133

[他の変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。

0134

例えば、前記実施形態では、制御部50が、運転制御部51、記憶部52、時間計測部53、設定切替部54、設定変更部55、警報発報部56及び表示部57を機能として備える場合を例示したが、これに限られない。制御部50では、例えば設定切替部54、設定変更部55、警報発報部56及び表示部57の一部又は全部を省略することもできる。

0135

前記実施形態では、冷凍装置1が海上輸送等に用いられるコンテナの庫内を冷却する場合を例に挙げて説明したが、冷凍装置1の用途は、海上輸送等に用いられるコンテナに限られない。冷凍装置1は、例えば倉庫などの庫内を冷却する場合にも用いることができる。

0136

1冷凍装置
6コンテナ
10冷媒回路
11圧縮機
12庫外熱交換器
13膨張弁
14蒸発器
15庫外ファン
16a庫内ファン
35吸入比例弁(吸入調整弁)
50 制御部
51運転制御部
52 記憶部
53時間計測部
54設定切替部
55設定変更部
56警報発報部
57 表示部
A,B,B1,C設定温度(制御目標値)
CSカーゴ温度センサ(カーゴ温度検知器)
RS吸込温度センサ(吸込温度検知器)
S4 庫内(荷室
SS吹出温度センサ(吹出温度検知器)

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