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技術 X線CT装置及びその制御方法

出願人 ザ・ユニバーシティ・オブ・シカゴキヤノンメディカルシステムズ株式会社
発明者 デープ・レジーパトリック・ラ・リビエールアダム・ペチェック
出願日 2015年6月16日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2015-121570
公開日 2016年1月12日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2016-002467
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器
主要キーワード 共通エッジ エネルギー積分 方向法 識別検出器 円形路 組み合わせ式 正則性 アフィン空間
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

異なる種類のデータセットを用いて高精度な画像データを再構成すること。

解決手段

実施形態のX線CT装置は、取得部と、再構成部とを備える。取得部は、異なる種類の投影データセットを取得する。再構成部は、前記異なる種類の投影データセットそれぞれから得られる複数の画像データ間空間的相関関係に基づく収束条件を用いた逐次近似再構成処理を実行することで、画像データを再構成する。

概要

背景

過去数年間で新規正則化方法による新規の逐次近似画像再構成アルゴリズムをはじめとするX線コンピュータ断層撮影(computed tomography:CT)に対する改善を促進するような技術的な進歩が見られ、またスペクトラルCTは急速に発展した。具体的には、全変動(total-variation:TV)正則化を用いたCTのための逐次近似再構成アルゴリズムへの関心が高まり、これによって高度にアンダーサンプリングされた投影データからの高品質再構成がもたらされ得た。同時に、スペクトラルCTの発展により、従来のCTに勝る数多くの利点が示される。例えば、スペクトラルCTによりX線束のフルスペクトル固有のさらなる臨床的情報が提供される。さらに、組織識別する際、スペクトラルCTはカルシウム及びヨウ素を含んだ組織等の物質の区別及び小さな血管の検出を容易にする。他の利点の中でも、スペクトラルCTはまたビームハードニング線質硬化アーチファクトを低減させることが期待される。

公知の逐次近似法の1つが代数的再構成法(Algebraic Reconstruction Technique:ART)である。この技法は本質的に、行列方程式f=Auを反復して解く方法である。この行列方程式中、fは投影測定値ベクトルであり、uは画像値ベクトルであり、Aは撮像被検体を通過するX線束の離散化されたラドン変換に対応するシステム行列である。対応する投影値fiとともに行列Aの各列ベクトルであるベクトルAiがアフィン空間を定義することを認識することによって、撮像被検体の画像が、連続的なアフィン投影を通してAの列に対応する連続的なアフィン空間に見出される。この逐次近似プロセスは、画像ベクトルum−1iの前回の評価を用い、下記式(1)を用いて現在の画像ベクトル評価umiについて解くことによって収束する。画像ベクトル評価umiのことを画像評価値とも言う。

式(1)中、各反復は漸進的にm=2、・・・、NDataについてumiを算出し、u10は最初の推定値である。また上添字iはmのすべての値についてのアフィン投影のi番目の反復を示す。逐次近似プロセスは、画像評価値がある所定の基準に従って収束するまで続く。

典型的には、一連のアフィン投影に続いて、画像uが物理的に意味のある画像に収束したことを確実にするため、制約条件が課される。例えば、吸収イメージング法において、負の吸収値ゲインを意味するが、これは物理的に現実的ではない。このため、画像値は負であってはならない。したがって、各反復後の最終値uNDataiは、画像の先験的知識(例えば、ゲインなし)を基に定義済み制約条件に供し、それから制約条件付きの最終値は、アフィン投影の次の反復のための初期値u1i+1として用いる。画像評価値を周期的に定義済み制約条件に供することを正則化と呼ぶ。

正則化が追加された逐次近似再構成アルゴリズムにより、わずか数ビューのみを用い、また顕著なノイズが存在する場合でも高品質の再構成を行える。数ビューの、角度が限定された、ノイズのある投影シナリオに対して、再構成反復の間に正則化演算子を適用することで最終結果をある先験的なモデル同調させようと試みる。例えば、前述のように正値性を強制することは単純だが一般的な正則化のスキームである。凸射影法(projection on convex sets:POCS)に関連した「変動」(TV)の最小化もまた、非常に一般的な正則化スキームである。TV最小化アルゴリズムでは、均一な領域の境界シャープな遷移を有する広い領域において画像はほとんど均一であると仮定する。先験的モデルが画像の被検体によく一致する場合、再構成問題が顕著に劣決定で(例えば、数ビューのシナリオ)、投影角度欠けているか、またはノイズがあっても、これらの正則化逐次近似再構成アルゴリズムはすばらしい画像を生成することができる。

ART逐次近似画像再構成法に加えて、再構成問題は、Chambolle及びPockによって開発された主双対アルゴリズムを用いることによってTV半ノルム正則化を用いて解くことができる。TV半ノルムに適用されるChambolle−Pock(CP)アルゴリズムは下記式(2)の問題を解く。

式(2)中、勾配の大きさによる画像の最終項l1ノルムは等方性TV半ノルムである。この式は主最小化とよばれる。空間ベクトル画像▽uは画像勾配への離散近似を表す。式|▽u|は勾配の大きさによる画像、すなわち画素値画素位置の勾配の大きさである画像配列である。まず最小化関数内部の式の凸共役を見つけるプロセスを通して、双対最大化を得ることができる。再構成問題を解くために、主双対鞍点を解くいくつかの方法がある。CPアルゴリズムでは、前向き後ろ向き近接スプリッティング法を用いて、TV最小化問題を満たす画像に収束する反復アルゴリズムを得る。TV半ノルムの場合について、得られた反復アルゴリズムの擬似コードを表1に示す。

表1は、TV半ノルムを用いたNステップのCPアルゴリズムの疑似コードである。定数Lは行列(A、▽)のl2ノルムである。τ及びσは非負のCPアルゴリズムパラメータであり、これは1/Lに設定されることができる。θ∈[0、1]は他のCPアルゴリズムパラメータであり、これは1に設定することができる。nは反復指数である。u0は画像の初期推定値初期化されることができる。p0は投影データに初期化することができる。q0は画像勾配に初期化することができる。1lは対角線に沿って1が並ぶ対角行列である。Divは発散演算子である。

エネルギー識別検出器急速な進歩により、スペクトラルCTへの関心が高まり、広いX線管スペクトルはデータのスペクトルが独自のチャネルサンプリングされ、これはよくあるアーチファクトの除去、患者被曝低減及びCTの新たな応用につながり得る。

ここで、混乱を避けるために2つの異なる種類の行列ノルムの表記規則を採用する。最初の種類は「成分ごと」のpノルムであり、行列Xに関して式(3)で定義される。p=2の場合は一般的な「フロベニウスノルム」が得られる。

第2の種類は「シャテンpノルム」であり、lpノルムをXと関係した特異値のベクトルに適用したときに得られる。ここで、珍しい表記||・||spが用いられるが、特に行列Xについてシャッテンpノルムは式(4)によって求められる。式(4)中、σiはXのi番目の特異値を表す。いくつかの一般的な特殊なケースは「核型ノルム」(p=1)、フロベニウスノルム(p=2)及び「スペクトルノルム」(p=∞)である。

概要

異なる種類のデータセットを用いて高精度な画像データを再構成すること。実施形態のX線CT装置は、取得部と、再構成部とを備える。取得部は、異なる種類の投影データセットを取得する。再構成部は、前記異なる種類の投影データセットそれぞれから得られる複数の画像データ間空間的相関関係に基づく収束条件を用いた逐次近似再構成処理を実行することで、画像データを再構成する。

目的

本発明が解決しようとする課題は、異なる種類のデータセットを用いて高精度な画像を再構成することができるX線CT装置及びその制御方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

異なる種類の投影データセットを取得する取得部と、前記異なる種類の投影データセットそれぞれから得られる複数の画像データ間空間的相関関係に基づく収束条件を用いた逐次近似再構成処理を実行することで、画像データを再構成する再構成部とを備える、X線CT装置。

請求項2

前記再構成部は、前記収束条件として、前記複数の画像データのベクトル全変動ノルムに基づく収束条件を用いる、請求項1に記載のX線CT装置。

請求項3

前記再構成部は、前記複数の画像データの前記ベクトル全変動ノルムを最小化する主最適化問題解くことで前記逐次近似再構成処理を実行する、請求項2に記載のX線CT装置。

請求項4

前記再構成部は、前向き後ろ向き近接スプリッティング法、Douglas−Rachfordスプリッティング法、交互方向乗数法、Korpelevich超勾配法、Arrow−Hurwicz法、Nesterovの平滑化法及びChambolle−Pock主双対法の1つを用いて、主双対鞍点問題として表された前記主最適化問題を解く、請求項3に記載のX線CT装置。

請求項5

前記再構成部は、前記複数の画像データ間でのエッジ相関関係を前記空間的相関関係とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載のX線CT装置。

請求項6

前記再構成部は、更に、前記複数の画像データ間での勾配、画像内での勾配、及び投影データ再構成画像との差分の重要度を調整する係数を前記空間的相関関係に加味する、請求項5に記載のX線CT装置。

請求項7

前記取得部は、エネルギー積分検出器からの第1の投影データセット及び光子計数スペクトル識別検出器からの第2の投影データセットを含む、前記異なる種類の投影データセットを取得する、請求項1〜6のいずれか一つに記載のX線CT装置。

請求項8

前記取得部は、第3世代ジオメトリで配設されたエネルギー積分検出器から第1の投影データセット及び第4世代ジオメトリで配設された光子計数スペクトル識別検出器からの第2の投影データセットを含む、前記異なる種類の投影データセットを取得する、請求項7に記載のX線CT装置。

請求項9

前記取得部は、第1スペクトルを検出する検出器構成を用いて収集された第1投影データセット及び第2スペクトルを検出する検出器構成を用いて収集された第2投影データセットを含む、前記異なる種類の投影データセットを取得する、請求項1〜6のいずれか一つに記載のX線CT装置。

請求項10

前記取得部は、第1スペクトルに対応する検出事象を含むように後処理される光子計数検出器からの第1投影データセット及び第2スペクトルに対応する検出事象を含むように後処理される光子計数検出器からの第2投影データセットを含む、前記異なる種類の投影データセットを取得する、請求項1〜6のいずれか一つに記載のX線CT装置。

請求項11

前記取得部は、各投影データセットが対応するエネルギー範囲の投影データを示す異なる種類の投影データセットを取得し、前記再構成部は、前記異なる種類の投影データセットを、前記異なる種類の投影データセットの物質分離を表す複数の物質投影データセットへと分離し、前記複数の物質投影データセットそれぞれから得られる複数の画像データ間の空間的相関関係に基づく収束条件を用いた逐次近似再構成処理を実行することで、画像データを再構成する、請求項1〜6のいずれか一つに記載のX線CT装置。

請求項12

前記再構成部は、複数の画像データは、複数のデータセットを個別に再構成して前記複数の画像データを得る、請求項1〜11のいずれか一つに記載のX線CT装置。

請求項13

異なる種類の投影データセットを取得し、前記異なる種類の投影データセットそれぞれから得られる複数の画像データ間の空間的相関関係に基づく収束条件を用いた逐次近似再構成処理を実行することで、画像データを再構成することを含む、X線CT装置の制御方法

技術分野

0001

本発明の実施形態は、X線CT装置及びその制御方法に関する。

背景技術

0002

過去数年間で新規正則化方法による新規の逐次近似画像再構成アルゴリズムをはじめとするX線コンピュータ断層撮影(computed tomography:CT)に対する改善を促進するような技術的な進歩が見られ、またスペクトラルCTは急速に発展した。具体的には、全変動(total-variation:TV)正則化を用いたCTのための逐次近似再構成アルゴリズムへの関心が高まり、これによって高度にアンダーサンプリングされた投影データからの高品質再構成がもたらされ得た。同時に、スペクトラルCTの発展により、従来のCTに勝る数多くの利点が示される。例えば、スペクトラルCTによりX線束のフルスペクトル固有のさらなる臨床的情報が提供される。さらに、組織識別する際、スペクトラルCTはカルシウム及びヨウ素を含んだ組織等の物質の区別及び小さな血管の検出を容易にする。他の利点の中でも、スペクトラルCTはまたビームハードニング線質硬化アーチファクトを低減させることが期待される。

0003

公知の逐次近似法の1つが代数的再構成法(Algebraic Reconstruction Technique:ART)である。この技法は本質的に、行列方程式f=Auを反復して解く方法である。この行列方程式中、fは投影測定値ベクトルであり、uは画像値ベクトルであり、Aは撮像被検体を通過するX線束の離散化されたラドン変換に対応するシステム行列である。対応する投影値fiとともに行列Aの各列ベクトルであるベクトルAiがアフィン空間を定義することを認識することによって、撮像被検体の画像が、連続的なアフィン投影を通してAの列に対応する連続的なアフィン空間に見出される。この逐次近似プロセスは、画像ベクトルum−1iの前回の評価を用い、下記式(1)を用いて現在の画像ベクトル評価umiについて解くことによって収束する。画像ベクトル評価umiのことを画像評価値とも言う。

0004

0005

式(1)中、各反復は漸進的にm=2、・・・、NDataについてumiを算出し、u10は最初の推定値である。また上添字iはmのすべての値についてのアフィン投影のi番目の反復を示す。逐次近似プロセスは、画像評価値がある所定の基準に従って収束するまで続く。

0006

典型的には、一連のアフィン投影に続いて、画像uが物理的に意味のある画像に収束したことを確実にするため、制約条件が課される。例えば、吸収イメージング法において、負の吸収値ゲインを意味するが、これは物理的に現実的ではない。このため、画像値は負であってはならない。したがって、各反復後の最終値uNDataiは、画像の先験的知識(例えば、ゲインなし)を基に定義済み制約条件に供し、それから制約条件付きの最終値は、アフィン投影の次の反復のための初期値u1i+1として用いる。画像評価値を周期的に定義済み制約条件に供することを正則化と呼ぶ。

0007

正則化が追加された逐次近似再構成アルゴリズムにより、わずか数ビューのみを用い、また顕著なノイズが存在する場合でも高品質の再構成を行える。数ビューの、角度が限定された、ノイズのある投影シナリオに対して、再構成反復の間に正則化演算子を適用することで最終結果をある先験的なモデル同調させようと試みる。例えば、前述のように正値性を強制することは単純だが一般的な正則化のスキームである。凸射影法(projection on convex sets:POCS)に関連した「変動」(TV)の最小化もまた、非常に一般的な正則化スキームである。TV最小化アルゴリズムでは、均一な領域の境界シャープな遷移を有する広い領域において画像はほとんど均一であると仮定する。先験的モデルが画像の被検体によく一致する場合、再構成問題が顕著に劣決定で(例えば、数ビューのシナリオ)、投影角度欠けているか、またはノイズがあっても、これらの正則化逐次近似再構成アルゴリズムはすばらしい画像を生成することができる。

0008

ART逐次近似画像再構成法に加えて、再構成問題は、Chambolle及びPockによって開発された主双対アルゴリズムを用いることによってTV半ノルム正則化を用いて解くことができる。TV半ノルムに適用されるChambolle−Pock(CP)アルゴリズムは下記式(2)の問題を解く。

0009

0010

式(2)中、勾配の大きさによる画像の最終項l1ノルムは等方性TV半ノルムである。この式は主最小化とよばれる。空間ベクトル画像▽uは画像勾配への離散近似を表す。式|▽u|は勾配の大きさによる画像、すなわち画素値画素位置の勾配の大きさである画像配列である。まず最小化関数内部の式の凸共役を見つけるプロセスを通して、双対最大化を得ることができる。再構成問題を解くために、主双対鞍点を解くいくつかの方法がある。CPアルゴリズムでは、前向き後ろ向き近接スプリッティング法を用いて、TV最小化問題を満たす画像に収束する反復アルゴリズムを得る。TV半ノルムの場合について、得られた反復アルゴリズムの擬似コードを表1に示す。

0011

表1は、TV半ノルムを用いたNステップのCPアルゴリズムの疑似コードである。定数Lは行列(A、▽)のl2ノルムである。τ及びσは非負のCPアルゴリズムパラメータであり、これは1/Lに設定されることができる。θ∈[0、1]は他のCPアルゴリズムパラメータであり、これは1に設定することができる。nは反復指数である。u0は画像の初期推定値初期化されることができる。p0は投影データに初期化することができる。q0は画像勾配に初期化することができる。1lは対角線に沿って1が並ぶ対角行列である。Divは発散演算子である。

0012

0013

エネルギー識別検出器急速な進歩により、スペクトラルCTへの関心が高まり、広いX線管スペクトルはデータのスペクトルが独自のチャネルサンプリングされ、これはよくあるアーチファクトの除去、患者被曝低減及びCTの新たな応用につながり得る。

0014

ここで、混乱を避けるために2つの異なる種類の行列ノルムの表記規則を採用する。最初の種類は「成分ごと」のpノルムであり、行列Xに関して式(3)で定義される。p=2の場合は一般的な「フロベニウスノルム」が得られる。

0015

0016

第2の種類は「シャテンpノルム」であり、lpノルムをXと関係した特異値のベクトルに適用したときに得られる。ここで、珍しい表記||・||spが用いられるが、特に行列Xについてシャッテンpノルムは式(4)によって求められる。式(4)中、σiはXのi番目の特異値を表す。いくつかの一般的な特殊なケースは「核型ノルム」(p=1)、フロベニウスノルム(p=2)及び「スペクトルノルム」(p=∞)である。

0017

0018

米国特許出願公開第2014/0355853号明細書

先行技術

0019

P.L.Combettes、J.−C.Pesquet、「科学技術の逆問題に対する固定点アルゴリズムにおける『信号処理における近位分割法』("Proximal Splitting methodsin signal processing" in Fixed-Point Algorithms for Inverse Problems in Science and Engineering)」、Springer、2011年、p.185
D.P.Bertsekas、「非線形プログラミング(Nonlinear Programming)」、第2版、Athena Scientific、1999年
P.Lions、B.Mercier、「2つの非線形演算子の合計に用いる分割アルゴリズム(Splitting algorithms for the sum of two nonlinear operators)」、SIAM Journal of Numerical Analysis、1979年、16巻、p.964
E.Esser、「ラグランジュ交互方向法及び接続の分割ベルクマン法への応用(Applications of lagrangian-based alternating direction methods and connections to split bergman)」、CAMReports 09−31、UCLA、Center for Applied Math、2009年
G.M.Korpelevic、「鞍点決定等のための超勾配法(An extragradient method for finding saddle points and forotherproblems)」、Ekonom、I Mat. Metody、1976年、12巻、p.747
K.J.Arrow、L.Hurwicz、H.Uzawa、「線形及び非線形プログラミングに関する研究(Studies in linear and nonlinear programing)」、Stanford University Press、1958年
Yu.Nesterov、「非平滑関数の平滑最小化(Smooth minimization of non-smooth functions)」、Math.Program Ser.A.103、2005年、p.127—152
A.Chambolle、T.Pock、「イメージングへの応用についての凸問題に対する一次主双対アルゴリズム(A first-order primal-dual algorithm for convex problems with applications to imaging)」、Journal of Mathematical Imaging and Vision、2011年、40巻、p.120
E.Y.Sidky、J.H.Jorgensen、X.Pan、「Chambolle−Pockアルゴリズムを用いたコンピュータ断層撮影による画像再構成に対す凸最適化問題プロトタイピング(Convex optimization problem prototypingfor image reconstruction in computed tomography with the Chambolle-Pock algorithm)」、Physics in Medicine and Biology、2012年、57巻、p.3065
E.Sidkyら、「発散ビームCTにおける制限されたビュー数とデータ角に基づく正確な画像再構成(Accurate image reconstruction from few-views and limited-angle data in divergent beam CT)」、J Xray Sci Technol、2008年、14巻、p.119

発明が解決しようとする課題

0020

本発明が解決しようとする課題は、異なる種類のデータセットを用いて高精度な画像を再構成することができるX線CT装置及びその制御方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0021

実施形態のX線CT装置は、取得部と、再構成部とを備える。取得部は、異なる種類の投影データセットを取得する。再構成部は、前記異なる種類の投影データセットそれぞれから得られる複数の画像データ間空間的相関関係に基づく収束条件を用いた逐次近似再構成処理を実行することで、画像データを再構成する。

図面の簡単な説明

0022

図1は、実施形態に係る第3世代と第4世代を組み合わせたX線CT装置の一例を示す断面図である。
図2は、実施形態に係るX線CT装置のX線CTスキャナシステムの概略の一例を示す図である。
図3は、実施形態に係るX線CT装置の撮影架台外観の一例を示す図である。
図4は、実施形態に係る再構成処理の手順を示すフローチャートである。
図5は、実施形態に係る主双対最適化プロセス処理手順を示すフローチャートである。
図6は、実施形態に係る画像再構成プロセッサの構成例を示す図である。
図7は、擬人胸部ファントムの一例を示す断面図である。
図8は、TV逐次近似画像再構成法を用いた再構成画像の一例を示す図である。
図9は、VTV逐次近似画像再構成法を用いた再構成画像の一例を示す図である。

実施例

0023

以下、図面を参照して、実施形態に係るX線CT装置及びその制御方法を説明する。なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。

0024

一実施形態において、X線CT装置は、複数の種類及び構成の検出器(例えば、第3世代の形態で密に配設されたエネルギー積分検出器アレイ及び第4世代の形態でまばらに配設された光子計数検出器アレイの両方のデータの組み合わせ)からのデータセットを結合する。それぞれのデータセットの種類に対して個別の画像を独立して得る、独自の種類のデータセットをそれぞれ処理することが可能である一方(例えば、第3世代検出器の画像及び第4世代検出器の画像)、投影データセットを個別に処理することで、異なる種類のデータセット間で共有された情報が見落とされてしまう。この共有された情報は、画質を向上させるのに大切な情報源でありうる。例えば、体内軟部組織臓器間の境界にエッジを示し、また、臓器はそれぞれの種類のデータセットの各画像の同じ位置を占めるため、異なる種類の検出器を使用して取得された画像間には高い空間的相関関係がある。異なる種類の検出器からのデータセットを一括して処理することによって、それぞれの種類のデータセットにおける信号(例えば、エッジ)が強化され、この一方で異なる種類の検出器間相関のないノイズを平均化する。したがって、異なる検出方法を用いて取得された画像間の空間的相関関係を活用する画像再構成を使用することによって、異なる種類のデータセットを使用して取得された画像間の強い空間的相関関係を活用することができる。

0025

異なる種類のデータセットとは、例えば、異なる構成の検出器を用いて投影データの各種類が得られることを意味する。ここで、「異なる構成の検出器」とは、収集したデータを別々の種類のデータセット(例えば、エネルギービン)に編成することができるように、異なる種類の検出器(例えば、異なる空間配置のエネルギー積分検出器及び光子計数検出器)及び、検出事象を区別する(例えば、X線エネルギーを区別する)ように構成された同一の検出器(例えば、光子計数検出器)を含むと広く解釈される。すなわち、異なる種類の検出器を用いた場合、異なる種類のデータセットには、例えば、エネルギー積分検出器からの第1の投影データセット及び光子計数スペクトル識別検出器からの第2の投影データセットが含まれる。また、検出事象を区別するように構成された同一の検出器を用いた場合、異なる種類のデータセットには、例えば、第1スペクトルに対応する検出事象を含むように後処理される光子計数検出器からの第1投影データセット及び第2スペクトルに対応する検出事象を含むように後処理される光子計数検出器からの第2投影データセットが含まれる。

0026

一実施例において、異なる種類のデータセットは、スペクトラルCT測定値から得られる物質の分離である。スペクトルCTにおいて、投影画像はさまざまなX線エネルギースペクトルで取得される。X線に対する異なるスペクトラル応答での2つの物理的処理(すなわち、光電散乱及びコンプトン散乱)は減衰を抑制するため、エネルギー及び位置の関数としての減衰係数は、良好な近似のため、式(5)に示すように、以下の2つの成分に分離される。

0027

0028

式(5)中、μPE(E、x、y)は光電減衰であり、μC(E、x、y)はコンプトン減衰である。減衰係数のこの2成分分離はさらに、再配列して高Z物質(すなわち、物質1)及び低Z物質(すなわち、物質2)に分離され、下記式(6)のようになる。

0029

0030

したがって、その全体が本明細書に参照として組み込まれる特許文献1にて論じられているように、異なるX線スペクトルに対応した複数のデータセットが、物質の分離に対応した2つの投影データセットへと変換されることができる。言い換えると、スペクトルCTでは、各投影データセットが対応するエネルギー範囲の投影データを示す異なる種類の投影データセットを収集し、異なる種類の投影データセットを、異なる種類の投影データセットの物質分離を表す複数の物質投影データセットへと分離する。

0031

異なる物質の画像は、正の相関よりもむしろ負の相関があることを除いて、物質分離に起因するデータセットから再構成された画像は、異なる構成の検出器からのデータセットの画像に類似した空間的相関関係を示す。物質分離データセットに対しては、依然として強い空間的相関関係があるが、これは画像内に物質1が終わるエッジが、物質2が始まるエッジに相当するからである。次に論じられるベクトル全変動(VTV)正則化は、それぞれの再構成画像のエッジが空間的に相関関係を持つ画像分解能を活用する、一括画像再構成方法に用いられる。したがって、再構成画像のエッジが空間的に相関があるならば、VTV正則化及び再構成方法は、負または正の相関があるデータセットの画像再構成に適用できる。VTV法は、負の相関がある再構成画像及び正の相関がある再構成画像の両方に適用できるが、本明細書での考察は、一般性を失うことなく、正の相関がある再構成画像の場合に関するものである。

0032

画像間の空間的相関関係を活用する組み合わせ式データ画像再構成の方法の1つは、ベクトル全変動(VTV)正則化を用いた逐次近似画像再構成法である。空間的相関関係を活用する他、TV正則化と同様に、VTV正則化はエッジを強調し、数ビューのデータでさえも高品質の画像を提供する。加えて、VTV正則化は凸(コンベックス)であり、画像再構成法を数値的に安定したものにする。

0033

したがって、一実施形態において、(1)その各投影データセットが異なる種類の検出器または構成の検出器から得られる、複数の投影データセットを取得し、また(2)組み合わせ式画像再構成法を用いて、複数の投影データセットから対応する複数の画像を再構成するように構成された処理回路を含む装置であって、複数の投影データセットのそれぞれの投影データセットを用いて複数の画像をそれぞれ個別に再構成する、個別画像再構成法を用いて再構成された複数の画像間の空間的相関関係と比較して、組み合わせ式画像再構成法によって対応する複数の画像間の空間的相関関係を強くする、装置が提供される。

0034

ここで同様の参照番号が複数の図を通して同一または対応する部分を示す図面を参照すると、図1は、実施形態に係る第3世代と第4世代を組み合わせたX線CT装置の一例を示す断面図である。図1では、X線CT装置において、所定の第3世代ジオメトリでの検出器ユニットと組み合わせて、所定の第4世代ジオメトリに光子計数検出器(photon-counting detector:PCD)を配置した一実施例を示す。この図は、一例示的実施形態におけるスキャンされる被検体OBJ、X線源101、X線検出器103及び光子計数検出器PCD1〜PCDNの相対位置を示す。概略を示すために、この図では、データの取得及び処理、ならびに取得データをもとに画像を再構成するのに必要な他の構成要素及びユニットを省略している。一般に、光子計数検出器PCD1〜PCDNは、各々の所定のエネルギービンに光子計数値をそれぞれ出力する。第4世代ジオメトリにおける、まばらな光子計数検出器PCD1〜PCDNに加えて、図1に示す実施例は、X線CT装置における従来の第3世代ジオメトリの検出器103のような検出器ユニットを含む。検出器ユニット103の検出器素子は、検出器ユニット面に沿って、光子計数検出器よりも密に配置されることができる。

0035

一実施例において、光子計数検出器は、円のような所定のジオメトリにて被検体OBJを中心にまばらに配置される。例えば、光子計数検出器PCD1〜PCDNは、架台100の所定の円状構成要素110に固定して配置される。一実施例において、光子計数検出器PCD1〜PCDNは、所定の等距離位置で円状構成要素110に固定して配置される。別の実施例において、光子計数検出器PCD1〜PCDNは、所定の非等距離位置で円状構成要素110に固定して配置される。円状構成要素110は、被検体OBJに対して静止したままであり、データ取得中は回転しない。

0036

X線源101及び検出器ユニット103は被検体OBJの周りを回転する一方で、光子計数検出器PCD1〜PCDNは被検体OBJに対して静止している。一実施例において、X線源101が被検体OBJに向かって所定の線源ファンビーム角度θAでX線照射を投影すると同時に、X線源101がまばらに配置された光子計数検出器PCD1〜PCDNの内側で被検体OBJの周りを回転するように、X線源101は、架台100の環状フレームのような第1回転部分120に取り付けられる。また、さらなる検出器ユニット103が第3世代ジオメトリにおける第2回転部分130に取り付けられる。回転部分130は、被検体OBJを挟んでX線源101とは正反対の位置に検出器ユニット103を取り付け、光子計数検出器PCD1〜PCDNが所定のまばらな方法で固定して配置されている静止円状構成要素110の外側で回転する。

0037

一実施例において、X線源101と検出器ユニット103は異なる半径で被検体OBJの周りを回転するためX線源101と検出器ユニット103との間の角度180°を維持するために、回転部分120及び130は単一の構成要素、例えば環状フレーム102として一体的に構築される。任意の実施例において、回転部分120及び130は別個の構成要素だが、被検体OBJを挟んで180°の固定された対向位置でX線源101及び検出器ユニット103を維持するように同期して回転する。また、被検体が回転部分120の回転面に垂直な所定の方向に動くとき、X線源101は任意で螺旋を描いて移動する。

0038

X線源101及び検出器ユニット103が被検体OBJの周りを回転するとき、光子計数検出器PCD及び検出器ユニット103はそれぞれ、データ取得中に透過したX線照射を検出する。光子計数検出器PCD1〜PCDNは、所定の検出器ファンビーム角度θBで被検体OBJを透過したX線照射を断続的に検出し、所定のエネルギービンそれぞれに光子の数を表す計数値を個別に出力する。他方では、検出ユニット103が回転するにつれ、検出器ユニット103の検出器素子は被検体OBJを透過したX線照射を連続的に検出し、検出信号を出力する。一実施例において、検出器ユニット103は、検出器ユニット面の所定のチャネル及びセグメントの方向にエネルギー積分検出器を密に配置した。

0039

一実施例において、X線源101、光子計数検出器及び検出器ユニット103は、共に半径の異なる3つの所定の円形路を形成する。光子計数検出器は被検体OBJを中心とした第1の円形路に沿ってまばらに配置される一方で、少なくとも1つのX線源101が被検体OBJを中心とした第2の円形路に沿って回転する。また、検出器ユニット103は第3の円形路に沿って移動する。上記の例示的実施形態は、第3の円形路が一番大きく、被検体OBJを中心とした第1及び第2の円形路の外側にあることを示す。図示していないが、別の実施形態では、X線源101のための第2の円形路の方が大きく、まばらに配置された光子計数検出器PCD1〜PCDNの、被検体OBJを中心とした第1の円形路の外側にあるように、任意で第1及び第2の円形路の相対位置が変更される。さらに別の実施形態においては、X線源101はまた、任意で検出器ユニット103と同じ第3の円形路上を移動する。さらに、これら別の実施形態では、まばらに配置された光子計数検出器の第1の円形路の外側をX線源101が移動するため、短距離で背後から照射される光子計数検出器のそれぞれに保護リヤカバーを設けてもよい。

0040

X線CT装置において所定の第3世代ジオメトリの検出器ユニットと組み合わせて、所定の第4世代ジオメトリで光子計数検出器を配置する他の実施形態がある。実施形態によっては、X線源101は任意で単一のエネルギー供給源であってもよい。同様に、さらに別の実施形態では、所定の高レベルエネルギー及び所定の低レベルエネルギーでX線照射を放射するkV切り替え機能を実行するように構成されたX線源101を任意で含む。かかる場合、X線CT装置は、第1スペクトルを検出する検出器構成を用いて取得された第1投影データセット及び第2スペクトルを検出する検出器構成を用いて取得された第2投影データセットを含む、異なる種類の投影データセットを収集する。

0041

一般に、光子計数検出器PCD1〜PCDNは円状構成要素110に沿ってまばらに配置されている。光子計数検出器PCD1〜PCDNは疎ビュー投影データを取得するが、取得された投影データは、疎ビュー再構成技術を有する二重エネルギー再構成には少なくとも十分である。加えて、検出器ユニット103は他の投影データセットも取得するが、検出器ユニット103からの投影データは一般に画質を向上するために用いられる。検出器ユニット103が散乱線除去用グリッドを有するエネルギー積分検出器からなる場合、検出器ユニット103からの投影データは、光子計数検出器からの投影データの散乱線補正するのに使用される。一実施例において、積分検出器は任意で、所定の円状構成要素110及び光子計数検出器のいくつかを通過するX線の透過を考慮して校正される必要がある。投影データを取得する際に、空間分解能を向上させるために線源軌道上のサンプリングを任意で密にする。

0042

図2は、実施形態に係るX線CT装置のX線CTスキャナシステム200の概略の一例を示す図である。X線CTスキャナシステム200は、撮影架台100、撮影制御回路204、メモリ206、モニタ208、入力装置210、画像再構成ユニット212及び画像プロセッサ214を含む。

0043

図3は、実施形態に係るX線CT装置の撮影架台100の外観の一例を示す図である。図3に示すように、撮影架台2は、X線源101、第3世代エネルギー積分X線検出器103、静止円状構成要素110上に配設された複数個の第4世代光子計数検出器PCD1〜PCDN、C形アーム306、スタンド308、高電圧発電機310及び寝台312を含む。

0044

高電圧発電機310はX線源101の電極間印加される高電圧を生成する。高電圧及びフィラメント電流を受けると、X線源101はX線照射を発生させる。第3世代X線検出器103は、入射したX線照射を直接的にまたは間接的に電荷に変換する、2次元アレイのエネルギー積分検出素子(画素)である。第4世代ジオメトリの光子計数検出器は、静止円状構成要素110に沿ってまばらに配設される。図3において、静止円状構成要素110は半円形状として示される。別の実施例において、静止円状構成要素110の形状は完全な円であることもできる。X線源101は例えば、据置型C形アーム306の一端に取り付けられる。第3世代X線検出器103はC形アーム306の他端に取り付けられる。第3世代X線検出器103は、寝台312に横たわる検査される被検体OBJを介してX線源101と対向する。C形アーム306はスタンド308に回転可能に支持される。被検体OBJに対して撮影を繰り返す一方でC形アーム306を回転させることによって、CT画像再構成に必要とされる多くの方向でのX線画像(投影データ)を取得することができる。

0045

別の実施例において、C形アーム306に取り付けるよりも、X線源101、第3世代X線検出器103及び第4世代光子計数X線検出器は、被検体OBJを完全に取り囲む環状フレームに取り付けることができる。図1に示すように、第3世代エネルギー積分検出器は所定の第3世代ジオメトリで配設されることができ、光子計数検出器は所定の第4世代ジオメトリで配設されることができる。図1に示すように、環状フレームは空間に固定することができ、X線源101は環状フレームに対して動く。また、図1に示すように、所定の第3世代ジオメトリのエネルギー積分検出器もまた環状フレームに対して動くことができる。

0046

回転撮影を実行し、かつX線投影データを生成するために、撮影制御回路204は、C形アーム306の回転、高電圧発電機310からX線源101への高電圧の印加、及びX線検出器304からの信号の読み込みを制御する。

0047

メモリ206は、後述されるVTVノルムに基づいた逐次近似画像再構成法を実行するための専用プログラムを格納する。

0048

モニタ208は、画像再構成プロセッサ212及び画像プロセッサ214から受信した信号に従って所定の形態のX線診断画像を表示する、CRTプラズマディスプレイまたは液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置である。入力装置210は、キーボード、各種スイッチ、マウス等を含み、撮影指示画像選択指示等を入力するのに使用される。

0049

画像再構成プロセッサ212は、複数の投影方向における投影画像からボリュームデータを再構成する。画像再構成プロセッサ212は、VTVノルムに基づいた逐次近似画像再構成法を実行するための専用プログラムとして、取得機能(取得部とも言う)と、再構成機能(再構成部とも言う)とを実行する。ここで、画像再構成プロセッサ212の構成要素である取得機能と、再構成機能とが実行する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ206へ記録されている。画像再構成プロセッサ212は、VTVノルムに基づいた逐次近似画像再構成法を実行するための専用プログラムをメモリ206から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の画像再構成プロセッサ212は、取得機能に対応するプログラムをメモリ206から読み出し実行することで、例えば、異なる種類の投影データセットを取得する。また、画像再構成プロセッサ212は、再構成機能に対応するプログラムをメモリ206から読み出し実行することで、例えば、異なる種類の投影データセットそれぞれから得られる複数の画像データ間の空間的相関関係に基づく収束条件を用いた逐次近似再構成処理を実行することで、画像データを再構成する。

0050

画像プロセッサ214は、必要に応じてボリュームレンダリング処理及び画像差分処理のような所定の画像処理を実行する。

0051

VTVノルムに基づいた逐次近似画像再構成法は、全変動半ノルム逐次近似画像再構成法に類似しているが、スペクトラルCT多エネルギーデータセットのような多検出器構成データセットに適用される。従来のTVに基づいた再構成法をスペクトラルCTに適用するもっとも簡単な方法は、チャネル毎に各スペクトラルチャネルからの投影データを個別に再構成することであるが、優れた再構成は、さまざまなチャネル間の画像領域の強い空間的相関関係を利用する、正規化されたベクトルTV(VTV)ノルムを使用することによって得ることができる。

0052

開示されるVTVノルムに基づくアルゴリズムは、異なるチャネルから再構成された画像は共通のエッジ構造を有しているはずであるという概念動機付けられるものである。比較のために、従来のTVノルムに基づくアルゴリズムはスカラーイメージ関数(例えば、単一の種類の投影データセット)に関し、またそのCT再構成への適用は、勾配の大きさによる画像が近似的にスパースであるはずであるという考えによって動機付けられている。VTVノルムに基づくアルゴリズムは、ベクトルイメージ関数についてこのアプローチ一般化し、ヤコビアン微分係数の核型ノルムに基づくものである。

0053

スペクトラルチャネル間の望ましい結合の導入に加え、VTVノルムに基づくアルゴリズムは単純な双対定式化であり、実質上計算負荷が増加しない従来の主双対アルゴリズムの多くによって容易に取り扱うことができる。これら従来の主双対アルゴリズムには以下を含む。前向き−後ろ向き近接スプリッティング法(その全体が本明細書に参照として組み込まれる非特許文献1にて論じられ、またその全体が本明細書に参照として組み込まれる非特許文献2にて論じられる)、Douglas−Rachfordスプリッティング法(その全体が本明細書に参照として組み込まれる非特許文献3にて論じられる)、交互方向乗数法(その全体が本明細書に参照として組み込まれる非特許文献4にて論じられる)、Korpelevich超勾配法(その全体が本明細書に参照として組み込まれる非特許文献5にて論じられる)、Arrow−Hurwicz法(その全体が本明細書に参照として組み込まれる非特許文献6にて論じられる)、Nesterovの平滑化法 (その全体が本明細書に参照として組み込まれる非特許文献7にて論じられる)、及びChambolle−Pock主双対法(その全体が本明細書に参照として組み込まれる非特許文献8にて論じられ、またその全体が本明細書に参照として組み込まれる非特許文献9にて論じられる)。

0054

ここで、正規化VTVを用いる上での理論上の動機付けについて考察する。Chambolle−Pockの主双対法を用いたVTV制約条件付きスペクトラルCT再構成の更新式のみならずTVノルムに基づく再構成法にまさるVTVノルムに基づく再構成法の改善の実証もまた論じられている。

0055

従来の非スペクトラルCTについては、TVに基づく画像再構成の基本的なフレームワークは、式(7)に示す最適化問題によって要約される。式(7)中、Aは投影行列であり、uは所望の画像であり、∈はデータ忠実度正則性との間のトレードオフ均衡させるパラメータである。

0056

0057

次に、従来のTV半ノルム||・||TVを定義し、正則化VTVノルムを使用する動機を発展させる。

0058

CT再構成に使用される全変動半ノルム(TV半ノルム)は式(8)によって求められる。演算子▽jは画素jの勾配に対する離散近似である。従来のTV半ノルム||・||TVに関するさらなる詳細は、本明細書に参照として組み込まれている非特許文献10にて説明される。スパースなデータを取り扱う際のTV半ノルムの有用性に加え、TV半ノルムによって課せられたペナルティは、エッジ保存と凸(コンベックス)であることだが、これらはVTVノルムにおいてもまた存在する重要な性質である。

0059

0060

ここで、CTに対するTVノルム再構成法の概念は、複数の種類のデータセットを用いて広げられる。本考察はスペクトラルCTに焦点を当てているものの、本方法は一般的なものであり、異なる種類の投影データセットを有する他の形態の画像再構成にも適用することができる。スペクトラルCTに対して、画像ベクトル(ベクトルu)及びデータベクトル(ベクトルf)は、式(9)、式(10)によって求められるM個の異なるスペクトルチャネルからなる。

0061

0062

0063

画像再構成プロセッサ212は、異なる種類の投影データセットそれぞれから得られる複数の画像データ間の空間的相関関係に基づく収束条件を用いた逐次近似再構成処理を実行することで、画像データを再構成する。ここで、画像再構成プロセッサ212は、収束条件として、複数の画像データのベクトル全変動ノルムに基づく収束条件を用いる。一実施例において、VTVノルムは、式(11)によって求められる。

0064

0065

ここでベクトルuはベクトル関数(式(11)中、各画素は「色」値のベクトルに相当する)であるため、量Djベクトルuは画素jのM×Nのヤコビアン行列の離散近似であり、Mはスペクトルチャネルの数を意味し、Nは空間次元の数を意味する。勾配のl2ノルムをヤコビアンの核型ノルム(シャッテン1−ノルムとも呼ばれる)で置換した。画素jで、ヤコビアンは以下に示す式(12)の構造を有する。式(12)中、各列は対応するスペクトルチャネルの離散勾配によって求められる。式(12)に示すように、エネルギーのスペクトル一つの行列式として扱うことで、VTVノルムを収束する過程で結果的に複数の画像データ間の空間的相関関係が強くなる。

0066

0067

画像の勾配がスパースではない解を制約条件としてペナルティ化することによってエッジが保存されるTV半ノルムの方法論と一致して、スパースなスペクトラルCT再構成に対するペナルティはすべての画素に対してヤコビアンの階数を最小化すべきである。ヤコビアンの階数は、画像の定数領域において0となり、それぞれのスペクトルチャネルの勾配ベクトルが同じ方向を指すときには1となる。このような階数最小化ペナルティにより、従来のTVと同様に勾配がスパースな解を促し、またすべてのチャネルにおいて共通エッジ方向を有する解を活用する。すなわち、画像再構成プロセッサ212は、複数の画像データ間でのエッジの相関関係を空間的相関関係とする。

0068

真の階数最小ペナルティは||・||S0を最小化しようとするが、これは、凸でなく、またNP困難である最適化問題につながる。ノルム||・||S0を用いる代わりに、ノルム||・||S1が凸サロゲート(convex surrogate)として用いられる。

0069

このVTVノルムを用いて、主最適化問題が、式(13)によって求められる。すなわち、画像再構成プロセッサ212は、複数の画像のベクトル全変動ノルムを最小化する主最適化問題を解くことで逐次近似再構成処理を実行する。

0070

0071

式(13)中、演算子Aはベクトルuの各チャネルに適用されるCT投影行列である。一実施例において、画像再構成問題は、Chambolle及びPockによって提唱された主双対アルゴリズムを用いて解かれる。なお、画像再構成プロセッサ212は、以下の式(14)〜(16)の1つに従って主最適化問題を解くことによって複数の画像を再構成するようにしてもよい。式(14)〜(16)中、ベクトルuは画像値のベクトルである。ベクトルfは複数の投影データセットのベクトルである。Aは画像値を投影データセット値に関連づけるシステム行列である。i、j、k、m、n、p及びqは範囲[0、∞]内のパラメータである。∈はシステム行列方程式の解のエラーを限定するエラー閾値である。w1及びw2は各最小化式の項の相対的な重要度平衡させる所定の重み係数である。すなわち、画像再構成プロセッサ212は、複数の画像データ間での勾配、画像内での勾配、及び投影データと再構成画像との差分の重要度を調整する係数を空間的相関関係に加味する。

0072

0073

0074

0075

Div演算子は、ベクトルuの各スペクトルチャネルに適用される離散的発散演算子である。関連する最適化問題へのCPアルゴリズムの適用について詳述するE.Y.Sidky,J.H.Jorgensen及びX.Panによる非特許文献9にて論じられているように、この鞍点問題から更新式が直接導かれる。

0076

0077

0078

図4は、実施形態に係る再構成処理の手順を示すフローチャートである。図4では、主双対最適化を用いたCT画像を再構成する処理手順を示す。第1のステップS410は投影データを取得する。例えば、データは所定の角度での一連の投影測定値によって取得されるか、または、データは前もって取得され、ステップS410にてデータが取り出されるコンピュータ可読メモリに格納されることができる。

0079

例えば、異なる種類の検出器を用いた場合、画像再構成プロセッサ212は、ステップS410にて、エネルギー積分検出器からの第1の投影データセット及び光子計数スペクトル識別検出器からの第2の投影データセットを含む、異なる種類の投影データセットを取得する。また、例えば、検出事象を区別するように構成された同一の検出器を用いた場合、画像再構成プロセッサ212は、ステップS410にて、第1スペクトルに対応する検出事象を含むように後処理される光子計数検出器からの第1投影データセット及び第2スペクトルに対応する検出事象を含むように後処理される光子計数検出器からの第2投影データセットを含む、異なる種類の投影データセットを取得する。ここで、第1スペクトルのエネルギー期待値は、第2スペクトルのエネルギー期待値よりも大きい。また、例えば、X線源101が所定の高レベルエネルギー及び所定の低レベルエネルギーでX線照射を放射するkV切り替え機能を実行するように構成される場合、画像再構成プロセッサ212は、ステップS410にて、第1スペクトルを検出する検出器構成を用いて収集された第1投影データセット及び第2スペクトルを検出する検出器構成を用いて収集された第2投影データセットを含む、異なる種類の投影データセットを取得する。ここで、第1スペクトルのエネルギー期待値は第2スペクトルのエネルギー期待値よりも大きい。また、例えば、スペクトルCTである場合、画像再構成プロセッサ212は、ステップS410にて、各投影データセットが対応するエネルギー範囲の投影データを示す異なる種類の投影データセットを取得する。そして、画像再構成プロセッサ212は、ステップS410にて、異なる種類の投影データセットを、異なる種類の投影データセットの物質分離を表す複数の物質投影データセットへと分離する。

0080

第2のステップ420は、画像ベクトルu及び関連する値が更新されるプロセスである。双対主最適化に基づく逐次近似画像再構成の方法が多くあるが、そのうちの1つは、図5に示されるフローチャートに述べられるChambolle−Pockアルゴリズムである。Chambolle−Pock法は、この問題を解くのに特に効率的である一方、同じ主双対最適化を達成する更新画像を計算する他の方法には、前向き−後ろ向き近接スプリッティング法、Douglas−Rachfordスプリッティング法、交互方向乗数法、Korpelevich超勾配法、Arrow−Hurwicz法、及びNesterovの平滑化法が挙げられる。

0081

第3のステップS430で、所定の収束基準に従って再構成画像が十分に収束したかどうかを問う。例えば、収束基準は、前の画像と現在の画像の距離が所定の値よりも小さいかどうかであってもよく、ここで、距離は、前の画像と現在の画像の差分をとるl2ノルム等のいくつかの所定距離測定値によって定義される。画像が適切に収束しなかった場合、方法400はプロセス420に戻る。画像が適切に収束した場合、逐次近似ループは完結し、方法400は後処理ステップS440に進む。

0082

最終ステップS440では、データの後処理を行う。この後処理には、フィルタリングステップボリュームレンダリング及び画像差分処理等の画像処理、画像領域物質分離、ならびに減衰、密度または有効Zのマップ等のさまざまな基礎画像表示の決定を含むことができる。

0083

図5は、実施形態に係る主双対最適化プロセスの処理手順を示すフローチャートである。図5では、画像及び関連する値の更新を計算する主双対最適化プロセス420のスプリットステップ鞍点最適化更新ステップの実施例を示す。プロセス420の第1のステップ510は、双対上昇により画像及び関連する値を更新することである。プロセス420の第2のステップ520は、主降下に従い画像及び関連する値を更新することである。Chambolle−Pock法において、A.Chambolle及びT.Pockによる非特許文献8に論じられているように、ステップ510及び520の目的を達成するための更新式をレゾルベント演算子の近接マッピングによって実行する。

0084

主最適化問題は1つの自由パラメータ∈を有するが、これはデータ忠実度と正則性とのトレードオフを制御する。実際には、最良の∈は、データにどの程度ノイズがあるか、及び特定の臨床タスクに依存して選択される。

0085

図6は、実施形態に係る画像再構成プロセッサ212の構成例を示す図である。図6に示す画像再構成プロセッサ212は、図4及び図5に示す方法400を実行する。図6において、画像再構成プロセッサ212には本明細書で記載される処理を実行するCPU(Central Processing Unit)600を含む。処理データ及び命令はメモリ602に格納されてよい。処理及び命令はまた、ハードドライブ(Hard Disk Drive:HDD)または携帯型記憶媒体のような記憶媒体ディスク604に格納されてもよく、または遠隔で格納されてもよい。さらに、本開示は、命令が格納されるコンピュータ可読媒体の形態によって限定されるものではない。例えば、命令は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、PROM(Programmable Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ハードディスク、またはサーバもしくはコンピュータのような画像再構成プロセッサ212と通信する任意の他の情報プロセッサに格納されてよい。

0086

さらに、本開示の態様は、ユーティリティアプリケーションバックグラウンドデーモンもしくはオペレーティングシステムコンポーネント、またはこれらの組み合わせとして提供されてもよく、CPU600、ならびにMicrosoft Windows(登録商標) 7、UNIX(登録商標)、Solaris、LINUX(登録商標)、Apple MAC−OS及び当業者に公知の他のシステム等のオペレーティングシステムと連動して実行される。

0087

CPU600は米国Intel社製XenonもしくはCoreプロセッサ、または米国AMD社製Opteronプロセッサであってよく、またはARM系プロセッサのような一当業者に認識されるであろう他の種類のプロセッサであってもよい。あるいは、CPU600はFPGA、ASICPLDに、または一当業者が認識するような離散論理回路を用いて実装されてよい。さらに、CPU600は、上記本発明のプロセスの命令を並行して実行するように協働して動作する複数のプロセッサとして実装されてもよい。

0088

図6の画像再構成プロセッサ212はまた、ネットワーク630とインタフェースをとるための、米国Intel社製Intel Ethernet(登録商標) PROネットワークインタフェースカードのようなネットワークコントローラ606を含む。認識できるように、ネットワーク630は、インターネットのような公共ネットワーク、もしくはLANもしくはWANネットワークのようなプライベートネットワーク、またはこれらの組み合わせであってもよく、またPSTN(Public Switched Telephone Networks)またはISDN(Integrated Services Digital Network)サブネットワークを含んでもよい。ネットワーク630はまた、Ethernetネットワークのように有線であってもよく、またはEDGE(Enhanced Data GSM(登録商標) Environment)、3Gもしくは4G無線セルラシステムを含むセルラネットワークのように無線であってもよい。無線ネットワークはまた、WiFi(登録商標)(Wireless Fidelity)、Bluetooth(登録商標)または他の無線通信形態であってもよい。

0089

画像再構成プロセッサ212はさらに、ヒュレットパッカード HPL2445wLCDモニタのような対応するディスプレイ610とそれぞれインタフェースをとる、米国NVIDIAコーポレーション社製NVIDIA GeForceGTXまたはQuadroグラフィックアダプタのようなディスプレイコントローラ608を含む。

0090

画像再構成プロセッサ212はさらに、キーボードやマウス614ならびにセンサ616とインタフェースをとる汎用I/Oインタフェース612を含む。汎用I/Oインタフェース612はまた、種々のアクチュエータ618に接続することができる。汎用I/Oインタフェース612はまた、ヒューレット・パッカード社製OfficeJetまたはDeskJetのようなプリンタ及びスキャナを含む種々の周辺機器に接続することができる。

0091

Creative社製Sound Blaster X−Fi Titaniumのようなサウンドコントローラ620もまた、スピーカマイクロフォン622とインタフェースをとり、これにより音声音楽を提供するために、画像再構成処理ユニット212に提供される。

0092

汎用ストレージコントローラ624は、画像再構成処理ユニット212のすべてのコンポーネントを相互接続するために記憶媒体ディスク604を、ISA(Industry Standard Architecture)、EISA(Extended Industry Standard Architecture)、VESA(Video Electronics StandardsAssociation)、PCI(Peripheral Component Interconnect)等であってよい通信バス626と接続する。ディスプレイ610、キーボードやマウス614、ならびにディスプレイコントローラ608、ストレージコントローラ624、ネットワークコントローラ606、サウンドコントローラ620、及び汎用I/Oインタフェース612の一般的な特徴及び機能の説明は、これらの特徴が公知であるため、簡潔にするために本明細書では省略する。

0093

図7〜9は、各チャネルに個別に適用されるTV法と比較した、複数チャネルに一括して適用されるVTV法の利点を示す。図7は、擬人胸部ファントムの一例を示す断面図である。図7は骨及び軟部組織(水)から構成された擬人胸部ファントムを示す。模擬CTデータはこのファントムから作成され、896ビンの検出器サンプリングによる60、80及び100keVでのノイズのある投影データ100ビューを作成した。図8は、TV逐次近似画像再構成法を用いた再構成画像の一例を示す図である。図8では、チャネル毎の全変動最小化方法を用いた擬人胸部ファントムの一連の再構成画像を示す。図9は、VTV逐次近似画像再構成法を用いた再構成画像の一例を示す図である。図9では、ベクトル全変動最小化方法を用いた擬人胸部ファントムの一連の再構成画像を示す。すべての画像は1mm画素の512×512グリッドに再構成された。表2に、再構成画像それぞれに対する平均平方誤差(root-mean-square error:RMSE)を示す。同じ値の∈は、正当な比較のために2つの場合に用いられる。表2は、チャネル毎に適用した従来のTV法(TV)とすべてのチャネルに同時に適用したVTV法の画像平均平方誤差(RMSE)である。

0094

0095

この疑似研究においてはグラウンドトゥルース画像が利用できるため、グラウンドトゥルース画像を使用して妥当な∈の値の基線確立する。特に、基準値∈*は式(19)として計算され、式(19)中、ベクトルutrueはグラウンドトゥルース画像データであり、ベクトルfはノイズのある投影データである。次に、再構成は∈=γ∈*(式(19)中、0<γ<1)を選択して実行される。この研究に対して、異なるレベルでの正則化の本明細書で採用するVTVの影響を評価するため、γについて0.2、0.5及び1.0の値を用いる。

0096

0097

図8〜9において、60、80及び100keVのエネルギーチャネルの画像が再構成され、再構成後の画像領域物質分離が行われた。模擬では完全に単色のデータを用いたが、分離により自明な一次連立方程式を解くことができる(すなわち、ビームハードニングまたは実践上で直面する関連する複雑化に対する問題がない)。

0098

定性的に、VTV正則化には画像への一般的に良い影響を与え、アーチファクトを低減し、よりクリーンなエッジを生成することが観察できる。この傾向はあらゆるエネルギーチャネル及び∈の値に一貫する。また、全体の画像の正確度が改善されることが観察できるが、これは表2のRMSEの値から見ることができる。

0099

一般に、VTV法は従来のTVペナルティアプローチの多くの望ましい特性を有し、さらに均一なエッジ構造を促すスペクトルチャネル間の結合を導入する。VTVペナルティを用いることで、各チャネルを個別に再構成するのと比較して、よりクリーンなエッジ及び低減されたアーチファクトをもたらす。さらなる利益は、主双対CPアルゴリズムに基づいた単純な更新式を用いることで、得られた最適化問題が従来の制約条件付きTV最小化問題よりも決して難しいものではないことである。

0100

以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、異なる種類のデータセットを用いて高精度な画像を再構成することができる。

0101

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

0102

100撮影架台
204撮影制御回路
206メモリ
208モニタ
210入力装置
212画像再構成プロセッサ
214 画像プロセッサ

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