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技術 マルチ荷電粒子ビーム描画方法及びマルチ荷電粒子ビーム描画装置

出願人 株式会社ニューフレアテクノロジー
発明者 松本裕史小笠原宗博吉川良一
出願日 2015年4月17日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2015-085085
公開日 2016年1月7日 (4年10ヶ月経過) 公開番号 2016-001725
状態 特許登録済
技術分野 電子ビーム露光 ホトレジスト感材への露光・位置合せ 荷電粒子線装置
主要キーワード 各通過孔 シフト距離 セトリングタイム 静定時間 グリッジ ショットサイクル アンプユニット ラスタースキャン方式
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図面 (14)

課題

描画時間を短縮可能なマルチ荷電粒子ビーム描画方法を提供する。

解決手段

ビーム偏向によるトラッキング制御を行いながら、各ビーム描画位置にマルチ荷電粒子ビームのうちONビームのそれぞれ対応するビームを照射する工程S104と、最大描画時間が経過後、トラッキング制御のためのビーム偏向を継続しながら、トラッキング制御のためのビーム偏向とは別に、各ビームの描画位置を次の各ビームの描画位置にシフトする工程S106と、トラッキング制御を継続しながら、シフトされた各ビームの描画位置に、最大描画時間内のそれぞれ対応する描画時間、マルチ荷電粒子ビームのうちONビームのそれぞれ対応するビームを照射する工程S108と、各ビームの描画位置を照射した後、トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、トラッキング位置をトラッキング制御が開始されたトラッキング開始位置に戻す工程S114を備える。

概要

背景

近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイス回路線幅はさらに微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ回路パターンを形成するための露光用マスクレチクルともいう。)を形成する方法として、優れた解像性を有する電子ビーム(EB:Electron beam)描画技術が用いられる。

例えば、マルチビームを使った描画装置がある。1本の電子ビームで描画する場合に比べて、マルチビームを用いることで一度(1回のショット)に多くのビーム照射できるのでスループットを大幅に向上させることができる。かかるマルチビーム方式の描画装置では、例えば、電子銃から放出された電子ビームを複数の穴を持ったマスクに通してマルチビームを形成し、各々、ブランキング制御され、遮蔽されなかった各ビームが光学系で縮小され、偏向器で偏向されて試料上の所望の位置へと照射される。

ここで、マルチビーム描画では、上述したように高速なスループットを実現し得る。そして、1回のマルチビームのショットサイクルが短い方がスループットは高くなる。従来、試料面上の描画領域をビームサイズで複数のメッシュ領域に区切ることで画素を定義する。そして、定速走行するステージ上に配置された試料に対して各ショットにおけるマルチビームの照射中、各ビームの照射対象画素がステージの移動によってずれないように各ビームがステージ移動追従するトラッキング動作を行いながら、各ビームの照射をおこなっていた。そして、1回のショットが終了すると、トラッキング動作をリセットして各ビームを振り戻し、次の照射対象画素へと偏向位置をずらした後、同様に、トラッキング動作を行いながら、各ビームの照射をおこなっていた。そして、すべての画素について必要なビームの照射を行うことでパターンを描画していた。

トラッキング動作を行うための偏向器用アンプで生じるグリッジを避けるため、各アンプにはローパスフィルタLPF)が内蔵される。高精度にトラッキング動作を行うには、かかるLPFを通過した出力信号をトラッキング動作に用いる必要がある。かかる場合、トラッキング動作をリセットし、次のトラッキング動作に移行するためにトラッキング用のアンプに大きな静定時間セトリング時間)が必要となる。セトリング時間として、各ビームの最大照射時間(最大露光時間)の、例えば10%以上が必要となる。そのため、トラッキング動作のリセットにかかるセトリング時間が描画速度、延いてはスループットを劣化させてしまうといった問題があった。

なお、マルチビーム技術に関連して、ラスタースキャン方式で一方向に連続走査して、マルチビームを走査し続けている間、ステージ移動に対応するトラッキング動作を行っている技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。

概要

描画時間を短縮可能なマルチ荷電粒子ビーム描画方法を提供する。ビーム偏向によるトラッキング制御を行いながら、各ビームの描画位置にマルチ荷電粒子ビームのうちONビームのそれぞれ対応するビームを照射する工程S104と、最大描画時間が経過後、トラッキング制御のためのビーム偏向を継続しながら、トラッキング制御のためのビーム偏向とは別に、各ビームの描画位置を次の各ビームの描画位置にシフトする工程S106と、トラッキング制御を継続しながら、シフトされた各ビームの描画位置に、最大描画時間内のそれぞれ対応する描画時間、マルチ荷電粒子ビームのうちONビームのそれぞれ対応するビームを照射する工程S108と、各ビームの描画位置を照射した後、トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、トラッキング位置をトラッキング制御が開始されたトラッキング開始位置に戻す工程S114を備える。

目的

本発明は、上述した問題点を克服し、描画時間を短縮可能なマルチ荷電粒子ビームの描画方法および装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

マルチ荷電粒子ビームの各ビーム描画位置をまとめて一緒ステージの移動に追従するようにビーム偏向によるトラッキング制御を行いながら、予め設定された最大描画時間内のそれぞれ対応する描画時間、前記各ビームの描画位置にマルチ荷電粒子ビームのうちONビームのそれぞれ対応するビームを照射し、前記最大描画時間が経過後、前記トラッキング制御のためのビーム偏向を継続しながら、前記トラッキング制御のためのビーム偏向とは別に、前記マルチ荷電粒子ビームを偏向することによって前記各ビームの描画位置を次の各ビームの描画位置にシフトし、前記トラッキング制御を継続しながら、前記最大描画時間内のそれぞれ対応する描画時間、シフトされた各ビームの描画位置にマルチ荷電粒子ビームのうちONビームのそれぞれ対応するビームを照射し、前記トラッキング制御を継続しながら少なくとも1回以上シフトされた後の各ビームの描画位置にそれぞれ対応するビームを照射した後、前記トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、次のトラッキング開始位置がトラッキング制御が開始された元のトラッキング開始位置になるようにトラッキング位置を戻すことを特徴とするマルチ荷電粒子ビーム描画方法

請求項2

セトリング時間が長い第1の偏向アンプを用いて、前記トラッキング制御のためのビーム偏向が行われ、セトリング時間が短い第2の偏向アンプを用いて、前記各ビームの描画位置をシフトするためのビーム偏向が行われることを特徴とする請求項1記載のマルチ荷電粒子ビーム描画方法。

請求項3

前記トラッキング制御用のビーム偏向をリセットする場合に、トラッキング制御が開始された元のトラッキング開始位置よりも所定の距離離れた位置に前記トラッキング位置を戻すことを特徴とする請求項1記載のマルチ荷電粒子ビーム描画方法。

請求項4

前記所定の距離は、ステージ速度と前記トラッキング制御用のアンプのセトリング時間で求まる距離よりも大きい距離であることを特徴とする請求項3記載のマルチ荷電粒子ビーム描画方法。

請求項5

前記トラッキング位置が戻される際に、同時に、各ビームの描画位置をシフトすることを特徴とする請求項1記載のマルチ荷電粒子ビーム描画方法。

請求項6

前記トラッキング位置が戻される際に各ビームの描画位置がシフトされる位置は、まだ描画されていない位置であることを特徴とする請求項5記載のマルチ荷電粒子ビーム描画方法。

請求項7

前記トラッキング制御のためにビーム偏向を行っている間、前記トラッキング制御に用いる偏向器偏向領域の中心がトラッキング開始位置とトラッキング終了位置との間に配置されることを特徴とする請求項1記載のマルチ荷電粒子ビーム描画方法。

請求項8

トラッキング開始位置とトラッキング終了位置との偏向量の絶対値は互いに同じ値になり、かつ前記トラッキング開始位置と前記トラッキング終了位置との前記偏向量は互いに符号が逆になるように、前記トラッキング制御が行われ、次のトラッキング開始位置におけるマルチビームのうちの新たなONビームになる新たな各対応ビームは、まだビームが照射されていない新たな描画位置に偏向されることを特徴とする請求項1記載のマルチ荷電粒子ビーム描画方法。

請求項9

試料を載置する、連続移動可能なステージと、荷電粒子ビームを放出する放出部と、複数の開口部が形成され、前記複数の開口部全体が含まれる領域に前記荷電粒子ビームの照射を受け、前記複数の開口部を前記荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することにより、マルチビームを形成するアパーチャ部材と、前記アパーチャ部材の複数の開口部を通過したマルチビームのうち、それぞれ対応するビームのブランキング偏向を行う複数のブランカーが配置されたブランキングプレートと、前記複数のブランカーによってビームOFFの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽するブランキングアパーチャ部材と、前記ブランキングアパーチャ部材を通過したビームONとなる各ビームをまとめて一緒に前記各ビームの描画位置に偏向する第1の偏向器と、前記ブランキングアパーチャ部材を通過したビームONとなる各ビームをまとめて一緒に前記ステージの移動に追従するように偏向する第2の偏向器と、前記各ビームをそれぞれ対応する描画位置に偏向し、描画時間が経過後、前記各ビームをそれぞれ対応する次の描画位置にシフトするように偏向するように前記第1の偏向器を制御すると共に、前記各ビームが描画位置を照射する間、及び少なくとも1回以上シフト後の描画位置を前記各ビームが照射する間、前記各ビームのトラッキングを継続し、前記少なくとも1回以上シフト後の描画位置を前記各ビームが照射した後、前記トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、次のトラッキング開始位置がトラッキング制御が開始された元のトラッキング開始位置になるようにトラッキング位置を戻すように前記第2の偏向器を制御する偏向制御部と、を備えたことを特徴とするマルチ荷電粒子ビーム描画装置

請求項10

試料を載置する、連続移動可能なステージと、荷電粒子ビームを放出する放出部と、複数の開口部が形成され、前記複数の開口部全体が含まれる領域に前記荷電粒子ビームの照射を受け、前記複数の開口部を前記荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することにより、マルチビームを形成するアパーチャ部材と、前記アパーチャ部材の複数の開口部を通過したマルチビームのうち、それぞれ対応するビームのブランキング偏向を行う複数のブランカーが配置されたブランキングプレートと、前記複数のブランカーによってビームOFFの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽するブランキングアパーチャ部材と、前記ブランキングアパーチャ部材を通過したビームONとなる各ビームをまとめて一緒に前記各ビームの描画位置に偏向すると共に、前記各ビームをまとめて一緒に前記ステージの移動に追従するように偏向する偏向器と、前記各ビームをそれぞれ対応する描画位置に偏向し、描画時間が経過後、前記各ビームをそれぞれ対応する次の描画位置にシフトするように偏向するように前記偏向器を制御すると共に、前記各ビームが描画位置を照射する間、及び少なくとも1回以上シフト後の描画位置を前記各ビームが照射する間、前記各ビームのトラッキングを継続し、前記少なくとも1回以上シフト後の描画位置を前記各ビームが照射した後、前記トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、次のトラッキング開始位置がトラッキング制御が開始された元のトラッキング開始位置になるようにトラッキング位置を戻すように前記偏向器を制御する偏向制御部と、を備えたことを特徴とするマルチ荷電粒子ビーム描画装置。

技術分野

0001

本発明は、マルチ荷電粒子ビーム描画方法及びマルチ荷電粒子ビーム描画装置係り、例えば、トラッキング偏向を用いたマルチビーム描画の描画時間を短縮する方法に関する。

背景技術

0002

近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイス回路線幅はさらに微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ回路パターンを形成するための露光用マスクレチクルともいう。)を形成する方法として、優れた解像性を有する電子ビーム(EB:Electron beam)描画技術が用いられる。

0003

例えば、マルチビームを使った描画装置がある。1本の電子ビームで描画する場合に比べて、マルチビームを用いることで一度(1回のショット)に多くのビーム照射できるのでスループットを大幅に向上させることができる。かかるマルチビーム方式の描画装置では、例えば、電子銃から放出された電子ビームを複数の穴を持ったマスクに通してマルチビームを形成し、各々、ブランキング制御され、遮蔽されなかった各ビームが光学系で縮小され、偏向器で偏向されて試料上の所望の位置へと照射される。

0004

ここで、マルチビーム描画では、上述したように高速なスループットを実現し得る。そして、1回のマルチビームのショットサイクルが短い方がスループットは高くなる。従来、試料面上の描画領域をビームサイズで複数のメッシュ領域に区切ることで画素を定義する。そして、定速走行するステージ上に配置された試料に対して各ショットにおけるマルチビームの照射中、各ビームの照射対象画素がステージの移動によってずれないように各ビームがステージ移動追従するトラッキング動作を行いながら、各ビームの照射をおこなっていた。そして、1回のショットが終了すると、トラッキング動作をリセットして各ビームを振り戻し、次の照射対象画素へと偏向位置をずらした後、同様に、トラッキング動作を行いながら、各ビームの照射をおこなっていた。そして、すべての画素について必要なビームの照射を行うことでパターンを描画していた。

0005

トラッキング動作を行うための偏向器用アンプで生じるグリッジを避けるため、各アンプにはローパスフィルタLPF)が内蔵される。高精度にトラッキング動作を行うには、かかるLPFを通過した出力信号をトラッキング動作に用いる必要がある。かかる場合、トラッキング動作をリセットし、次のトラッキング動作に移行するためにトラッキング用のアンプに大きな静定時間セトリング時間)が必要となる。セトリング時間として、各ビームの最大照射時間(最大露光時間)の、例えば10%以上が必要となる。そのため、トラッキング動作のリセットにかかるセトリング時間が描画速度、延いてはスループットを劣化させてしまうといった問題があった。

0006

なお、マルチビーム技術に関連して、ラスタースキャン方式で一方向に連続走査して、マルチビームを走査し続けている間、ステージ移動に対応するトラッキング動作を行っている技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0007

特開平05−166707号公報

発明が解決しようとする課題

0008

そこで、本発明は、上述した問題点を克服し、描画時間を短縮可能なマルチ荷電粒子ビームの描画方法および装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明の一態様のマルチ荷電粒子ビーム描画方法は、
マルチ荷電粒子ビームの各ビームの描画位置をまとめて一緒にステージの移動に追従するようにビーム偏向によるトラッキング制御を行いながら、予め設定された最大描画時間内のそれぞれ対応する描画時間、各ビームの描画位置にマルチ荷電粒子ビームのうちONビームのそれぞれ対応するビームを照射し、
最大描画時間が経過後、トラッキング制御のためのビーム偏向を継続しながら、トラッキング制御のためのビーム偏向とは別に、マルチ荷電粒子ビームを偏向することによって各ビームの描画位置を次の各ビームの描画位置にシフトし、
トラッキング制御を継続しながら、シフトされた各ビームの描画位置に、最大描画時間内のそれぞれ対応する描画時間、マルチ荷電粒子ビームのうちONビームのそれぞれ対応するビームを照射し、
トラッキング制御を継続しながら少なくとも1回以上シフトされた後の各ビームの描画位置にそれぞれ対応するビームを照射した後、トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、次のトラッキング開始位置がトラッキング制御が開始された元のトラッキング開始位置になるようにトラッキング位置を戻すことを特徴とする。

0010

本発明の一態様のマルチ荷電粒子ビーム描画装置は、
試料を載置する、連続移動可能なステージと、
荷電粒子ビームを放出する放出部と、
複数の開口部が形成され、複数の開口部全体が含まれる領域に荷電粒子ビームの照射を受け、複数の開口部を荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することにより、マルチビームを形成するアパーチャ部材と、
アパーチャ部材の複数の開口部を通過したマルチビームのうち、それぞれ対応するビームのブランキング偏向を行う複数のブランカーが配置されたブランキングプレートと、
複数のブランカーによってビームOFFの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽するブランキングアパーチャ部材と、
ブランキングアパーチャ部材を通過したビームONとなる各ビームをまとめて一緒に各ビームの描画位置に偏向する第1の偏向器と、
ブランキングアパーチャ部材を通過したビームONとなる各ビームをまとめて一緒にステージの移動に追従するように偏向する第2の偏向器と、
各ビームをそれぞれ対応する描画位置に偏向し、描画時間が経過後、各ビームをそれぞれ対応する次の描画位置にシフトするように偏向するように第1の偏向器を制御すると共に、各ビームが描画位置を照射する間、及び少なくとも1回以上シフト後の描画位置を各ビームが照射する間、各ビームのトラッキングを継続し、少なくとも1回以上シフト後の描画位置を各ビームが照射した後、トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、次のトラッキング開始位置がトラッキング制御が開始された元のトラッキング開始位置になるようにトラッキング位置を戻すように第2の偏向器を制御する偏向制御部と、
を備えたことを特徴とする。

0011

本発明の他の態様のマルチ荷電粒子ビーム描画装置は、
試料を載置する、連続移動可能なステージと、
荷電粒子ビームを放出する放出部と、
複数の開口部が形成され、複数の開口部全体が含まれる領域に荷電粒子ビームの照射を受け、複数の開口部を荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することにより、マルチビームを形成するアパーチャ部材と、
アパーチャ部材の複数の開口部を通過したマルチビームのうち、それぞれ対応するビームのブランキング偏向を行う複数のブランカーが配置されたブランキングプレートと、
複数のブランカーによってビームOFFの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽するブランキングアパーチャ部材と、
ブランキングアパーチャ部材を通過したビームONとなる各ビームをまとめて一緒に各ビームの描画位置に偏向すると共に、各ビームをまとめて一緒にステージの移動に追従するように偏向する偏向器と、
各ビームをそれぞれ対応する描画位置に偏向し、描画時間が経過後、各ビームをそれぞれ対応する次の描画位置にシフトするように偏向するように偏向器を制御すると共に、各ビームが描画位置を照射する間、及び少なくとも1回以上シフト後の描画位置を各ビームが照射する間、各ビームのトラッキングを継続し、少なくとも1回以上シフト後の描画位置を各ビームが照射した後、トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、次のトラッキング開始位置がトラッキング制御が開始された元のトラッキング開始位置になるようにトラッキング位置を戻すように偏向器を制御する偏向制御部と、
を備えたことを特徴とする。

発明の効果

0012

本発明の一態様によれば、トラッキング制御のリセット回数を低減できる。よって、トラッキング制御のためのアンプのセトリング時間の発生回数を低減できる。その結果、描画時間を短縮できる。

図面の簡単な説明

0013

実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。
実施の形態1におけるアパーチャ部材の構成を示す概念図である。
実施の形態1における描画動作の一例を説明するための概念図である。
実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。
実施の形態1におけるマルチビームの照射領域と描画対象画素との一例を示す図である。
実施の形態1におけるマルチビームの描画方法の一例を説明するための図である。
実施の形態1における注目グリッドの各画素に描画するビーム番号の一例を示す図である。
実施の形態1におけるトラッキング制御を説明するための図である。
実施の形態1における偏向電圧を時間との関係を示す図である。
実施の形態1における注目グリッドの各画素に描画するビーム番号の他の一例を示す図である。
実施の形態1における注目グリッドの各画素に描画するビーム番号の他の一例を示す図である。
実施の形態1の比較例における注目グリッドの各画素に描画するビーム番号の他の一例を示す図である。
実施の形態2における描画装置の構成を示す概念図である。

実施例

0014

以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。

0015

以下、実施の形態では、描画時間を短縮可能なマルチ荷電粒子ビームの描画方法および装置について説明する。

0016

実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、マルチ荷電粒子ビーム描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、アパーチャ部材203、ブランキングプレート204、縮小レンズ205、制限アパーチャ部材206、対物レンズ207、偏向器209、及び偏向器208が配置されている。描画室103内には、XYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画時には描画対象基板となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスク、或いは、半導体装置が製造される半導体基板シリコンウェハ)等が含まれる。また、試料101には、レジストが塗布された、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。XYステージ105上には、さらに、XYステージ105の位置測定用ミラー210が配置される。

0017

制御部160は、制御計算機110、メモリ112、偏向制御回路130、デジタルアナログ変換(DAC)アンプユニット132,134、ステージ位置検出器139及び磁気ディスク装置等の記憶装置140を有している。制御計算機110、メモリ112、偏向制御回路130、ステージ位置検出器139及び記憶装置140は、図示しないバスを介して互いに接続されている。記憶装置140(記憶部)には、描画データが外部から入力され、格納されている。偏向制御回路130には、DACアンプユニット132,134が接続される。DACアンプユニット132は偏向器209に接続され、DACアンプユニット134は偏向器208に接続される。

0018

制御計算機110内には、描画データ処理部50及び描画制御部52が配置されている。描画データ処理部50及び描画制御部52といった各機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。描画データ処理部50及び描画制御部52に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。

0019

ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。

0020

図2は、実施の形態1におけるアパーチャ部材の構成を示す概念図である。図2において、アパーチャ部材203には、縦(y方向)m列×横(x方向)n列(m,n≧2)の穴(開口部)22が所定の配列ピッチマトリクス状に形成されている。図2では、例えば、縦横(x,y方向)に512×512列の穴22が形成される。各穴22は、共に同じ寸法形状矩形で形成される。或いは、同じ外径円形であっても構わない。これらの複数の穴22を電子ビーム200の一部がそれぞれ通過することで、マルチビーム20が形成されることになる。ここでは、縦横(x,y方向)が共に2列以上の穴22が配置された例を示したが、これに限るものではない。例えば、縦横(x,y方向)どちらか一方が複数列で他方は1列だけであっても構わない。また、穴22の配列の仕方は、図2のように、縦横が格子状に配置される場合に限るものではない。例えば、縦方向(y方向)k段目の列と、k+1段目の列の穴同士が、横方向(x方向)に寸法aだけずれて配置されてもよい。同様に、縦方向(y方向)k+1段目の列と、k+2段目の列の穴同士が、横方向(x方向)に寸法bだけずれて配置されてもよい。

0021

ブランキングプレート204には、図2に示したアパーチャ部材203の各穴22に対応する位置にマルチビームのそれぞれビームの通過用の通過孔(開口部)が開口される。そして、各通過孔の近傍位置に該当する通過孔を挟んでブランキング偏向用の2つの電極の組(ブランカー:ブランキング偏向器)がそれぞれ配置される。また、各通過孔の近傍には、各通過孔用のブランカーの一方の電極に偏向電圧を印加する制御回路が配置される。各ビーム用の2つの電極の他方は、接地される。

0022

各通過孔を通過する電子ビーム20は、それぞれ独立にかかる対となる2つの電極に印加される電圧によって偏向される。かかる偏向によってブランキング制御される。マルチビームのうちの対応ビームをそれぞれブランキング偏向する。このように、複数のブランカーが、アパーチャ部材203の複数の穴22(開口部)を通過したマルチビームのうち、それぞれ対応するビームのブランキング偏向を行う。

0023

図3は、実施の形態1における描画動作の一例を説明するための概念図である。図3に示すように、試料101の描画領域30は、例えば、y方向に向かって所定の幅で短冊状の複数のストライプ領域32に仮想分割される。かかる各ストライプ領域32は、描画単位領域となる。まず、XYステージ105を移動させて、第1番目のストライプ領域32の左端、或いはさらに左側の位置に一回のマルチビーム20の照射で照射可能な照射領域34が位置するように調整し、描画が開始される。第1番目のストライプ領域32を描画する際には、XYステージ105を例えば−x方向に移動させることにより、相対的にx方向へと描画を進めていく。XYステージ105は所定の速度で例えば連続移動させる。第1番目のストライプ領域32の描画終了後、ステージ位置を−y方向に移動させて、第2番目のストライプ領域32の右端、或いはさらに右側の位置に照射領域34が相対的にy方向に位置するように調整し、今度は、XYステージ105を例えばx方向に移動させることにより、−x方向にむかって同様に描画を行う。第3番目のストライプ領域32では、x方向に向かって描画し、第4番目のストライプ領域32では、−x方向に向かって描画するといったように、交互に向きを変えながら描画することで描画時間を短縮できる。但し、かかる交互に向きを変えながら描画する場合に限らず、各ストライプ領域32を描画する際、同じ方向に向かって描画を進めるようにしても構わない。1回のショットでは、アパーチャ部材203の各穴22を通過することによって形成されたマルチビームによって、最大で各穴22と同数の複数のショットパターンが一度に形成される。

0024

図4は、実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図4において、実施の形態1における描画方法は、トラッキング開始工程(S102)と、描画工程(S104)と、シフト工程(S106)と、描画工程(S108)と、判定工程(S110)と、加算工程(S112)と、トラッキングリセット工程(S114)と、判定工程(S116)と、いう一連の工程を実施する。

0025

図5は、実施の形態1におけるマルチビームの照射領域と描画対象画素との一例を示す図である。図5において、ストライプ領域32は、例えば、マルチビームのビームサイズでメッシュ状の複数のメッシュ領域に分割される。かかる各メッシュ領域が描画対象画素36(描画位置)となる。描画対象画素36のサイズは、ビームサイズに限定されるものではない。例えば、ビームサイズの1/n(nは1以上の整数)のサイズで構成されても構わない。図5の例では、試料101の描画領域が、例えばy方向に、一回のマルチビーム20の照射で照射可能な照射領域34のサイズと実質同じ幅サイズで複数のストライプ領域32に分割された場合を示している。なお、ストライプ領域32の幅は、これに限るものではない。照射領域34のn倍(nは1以上の整数)のサイズであると好適である。図5の例では、512×512列のマルチビームの場合を示している。そして、照射領域34内に、一回のマルチビーム20の照射で照射可能な複数の画素24が示されている。言い換えれば、隣り合う画素24間のピッチがマルチビームの各ビーム間のピッチとなる。図5の例では、隣り合う4つの画素24で囲まれると共に、4つの画素24のうちの1つの画素24を含む正方形の領域で1つのグリッド26を構成する。図5の例では、各グリッド26は、4×4画素で構成される場合を示している。

0026

図6は、実施の形態1におけるマルチビームの描画方法の一例を説明するための図である。図6では、図5で示したストライプ領域32を描画するマルチビームのうち、y方向3段目の座標(1,3),(2,3),(3,3),・・・,(512,3)の各ビームで描画するグリッドの一部を示している。図6の例では、例えば、XYステージ105が8ビームピッチ分の距離を移動する間に4つの画素を描画(露光)する場合を示している。

0027

まず、描画データ処理部50は、記憶装置140から描画データを読み出し複数段データ変換処理を実施して、ショットデータを生成する。ショットデータは、画素36毎に生成され、描画時間(照射時間)が演算される。例えば対象画素36にパターンを形成しない場合、ビーム照射が無となるので、描画時間ゼロ或いはビーム照射無の識別コードが定義される。ここでは、1回のマルチビームのショットにおける最大描画時間T(最大露光時間)が予め設定される。実際に照射される各ビームの照射時間は、算出されたパターンの面積密度に比例して求めると好適である。また、最終的に算出される各ビームの照射時間は、図示しない近接効果かぶり効果、ローディング効果等の寸法変動を引き起こす現象に対する寸法変動分を照射量によって補正した補正後の照射量に相当する時間にすると好適である。よって、実際に照射される各ビームの照射時間は、ビーム毎に異なり得る。各ビームの描画時間(照射時間)は、最大描画時間T内の値で演算される。

0028

トラッキング開始工程(S102)として、マルチビーム20の各ビームの描画位置をまとめて一緒にXYステージ105の移動に追従するようにビーム偏向によるトラッキング制御を開始する。具体的には、ステージ位置検出器139が、ミラー210にレーザを照射して、ミラー210から反射光受光することでXYステージ105の位置を測長する。測長されたXYステージ105の位置は、制御計算機110に出力される。制御計算機110内では、描画制御部52がかかるXYステージ105の位置情報を偏向制御回路130に出力する。偏向制御回路130内では、XYステージ105の移動に合わせて、XYステージ105の移動に追従するようにビーム偏向するための偏向量データ(トラッキング偏向データ)を演算する。デジタル信号であるトラッキング偏向データは、DACアンプ134に出力され、DACアンプ134は、デジタル信号をアナログ信号に変換の上、増幅して、トラッキング偏向電圧として偏向器208に印加する。

0029

描画工程(S104)として、描画部150は、マルチビームの各ビームの描画位置をまとめて一緒にXYステージ105の移動に追従するようにビーム偏向によるトラッキング制御を行いながら、予め設定された最大描画時間内のそれぞれ対応する描画時間、各ビームの描画位置にマルチビーム20のうちONビームのそれぞれ対応するビームを照射する。具体的には以下のように動作する。

0030

電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202によりほぼ垂直にアパーチャ部材203全体を照明する。アパーチャ部材203には、矩形の複数の穴(開口部)が形成され、電子ビーム200は、すべての複数の穴22が含まれる領域を照明する。複数の穴22の位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかるアパーチャ部材203の複数の穴22をそれぞれ通過することによって、例えば矩形形状の複数の電子ビーム(マルチビーム)20a〜eが形成される。かかるマルチビーム20a〜eは、ブランキングプレート204のそれぞれ対応するブランカー(第1の偏向器:個別ブランキング機構)内を通過する。かかるブランカーは、それぞれ、個別に通過する電子ビーム20を演算された描画時間(照射時間)の間だけビームON、それ以外はビームOFFとなるように偏向する(ブランキング偏向を行う)。

0031

ブランキングプレート204を通過したマルチビーム20a〜eは、縮小レンズ205によって、縮小され、制限アパーチャ部材206に形成された中心の穴に向かって進む。ここで、ブランキングプレート204のブランカーによってビームOFFとなるように偏向された電子ビーム20は、制限アパーチャ部材206(ブランキングアパーチャ部材)の中心の穴から位置がはずれ、制限アパーチャ部材206によって遮蔽される。一方、ブランキングプレート204のブランカーによって偏向されなかった或いはビームONとなるように偏向された電子ビーム20は、図1に示すように制限アパーチャ部材206の中心の穴を通過する。かかる個別ブランキング機構のON/OFFによって、ブランキング制御が行われ、ビームのON/OFFが制御される。このように、制限アパーチャ部材206は、個別ブランキング機構によってビームOFFの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽する。そして、ビームONになってからビームOFFになるまでに形成された、制限アパーチャ部材206を通過したビームにより、1回分のショットのビームが形成される。制限アパーチャ部材206を通過したマルチビーム20は、対物レンズ207により焦点が合わされ、所望の縮小率パターン像となり、偏向器209によって、制限アパーチャ部材206を通過した各ビーム(マルチビーム20全体)が同方向にまとめて偏向され、各ビームの試料101上のそれぞれの描画位置(照射位置)に照射される。また、XYステージ105が例えば連続移動している時、ビームの描画位置(照射位置)がXYステージ105の移動に追従するように偏向器208によってトラッキング制御される。一度に照射されるマルチビーム20は、理想的にはアパーチャ部材203の複数の穴の配列ピッチに上述した所望の縮小率を乗じたピッチで並ぶことになる。描画装置100は、ショットビームを描画位置をシフトしながら順に照射していく方式で描画動作を行い、所望のパターンを描画する際、パターンに応じて必要なビームがブランキング制御によりビームONに制御される。

0032

図6の例では、座標(1,3)のビーム(1)によって、時刻t=0からt=最大描画時間Tまでの間に注目グリッド26の例えば最下段右から1番目の画素に1ショット目のビームの照射が行われる。時刻t=0からt=Tまでの間にXYステージ105は例えば2ビームピッチ分だけ−x方向に定速移動する。その間、トラッキング動作は継続している。

0033

シフト工程(S106)として、最大描画時間Tが経過後、偏向器208によってトラッキング制御のためのビーム偏向を継続しながら、トラッキング制御のためのビーム偏向に加えて、マルチビームの別の偏向を行うことによって各ビームの描画位置は次の各ビームの描画位置にシフトされる。例えば、トラッキング制御のためのビーム偏向とは別に、偏向器209によってマルチビーム20を一括して偏向することによって各ビームの描画位置が次の各ビームの描画位置にシフトされる。図6の例では、時刻t=Tになった時点で、注目グリッド26の最下段右から1番目の画素から下から2段目の右から1番目の画素へと描画対象画素がシフトされる。その間にもXYステージ105は定速移動しているのでトラッキング動作は継続している。

0034

描画工程(S108)として、トラッキング制御を継続しながら、最大描画時間T内のそれぞれ対応する描画時間、シフトされた各ビームの描画位置にマルチビーム20のうちONビームのそれぞれ対応するビームが照射される。図6の例では、座標(1,3)のビーム(1)によって、時刻t=Tからt=2Tまでの間に注目グリッド26の例えば下から2段目かつ右から1番目の画素に2ショット目のビームの照射が行われる。時刻t=Tからt=2Tまでの間にXYステージ105は例えば2ビームピッチ分だけ−x方向に定速移動する。その間、トラッキング動作は継続している。

0035

判定工程(S110)として、描画制御部52は、ビームショット回数nが予め設定された回数k’だけ行われたかどうかを判定する。回数k’だけビームショットが行われた場合にはトラッキングリセット工程(S114)に進む。回数k’だけビームショットが行われていない場合には加算工程(S112)に進む。なお、ビームショット回数nは、ブランキング制御によるビームOFFの場合もカウントする。図6の例では、k’=4となる。

0036

加算工程(S112)として、描画制御部52は、回数kに1を加算してシフト工程(S106)に戻り、回数k’だけビームショットが行われるまで、シフト工程(S106)から加算工程(S112)までの各工程を繰り返す。

0037

以上のようにして、ビームショット(描画)、シフト、ビームショット(描画)、シフト、ビームショット(描画)、・・・が繰り返される。なお、図6の例では、時刻t=2Tになった時点で、注目グリッド26の下から2段目かつ右から1番目の画素から下から3段目かつ右から1番目の画素へと描画対象画素はシフトされる。その間にもXYステージ105は定速移動しているのでトラッキング動作は継続している。そして、座標(1,3)のビーム(1)によって、時刻t=2Tからt=3Tまでの間に注目グリッド26の例えば下から3段目かつ右から1番目の画素に3ショット目のビームの照射が行われる。時刻t=2Tからt=3Tまでの間にXYステージ105は例えば2ビームピッチ分だけ−x方向に定速移動する。その間、トラッキング動作は継続している。時刻t=3Tになった時点で、注目グリッド26の下から3段目かつ右から1番目の画素から下から4段目かつ右から1番目の画素へと描画対象画素はシフトされる。その間にもXYステージ105は定速移動しているのでトラッキング動作は継続している。そして、座標(1,3)のビーム(1)によって、時刻t=3Tからt=4Tまでの間に注目グリッド26の例えば下から4段目かつ右から1番目の画素に4ショット目のビームの照射が行われる。時刻t=3Tからt=4Tまでの間にXYステージ105は例えば2ビームピッチ分だけ−x方向に定速移動する。その間、トラッキング動作は継続している。以上により、注目グリッド26の右から1番目の画素列の描画が終了する。

0038

トラッキングリセット工程(S114)として、トラッキング制御を継続しながら少なくとも1回以上、ここでは3回シフトされた後の各ビームの描画位置にそれぞれ対応するビームを照射した後、DACアンプ134は、トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、トラッキング位置をトラッキング制御が開始されたトラッキング開始位置に戻す。図6の例では、時刻t=4Tになった時点で、注目グリッド26のトランキング解除して、x方向に8ビームピッチ分ずれた注目グリッドにビームが振り戻される。なお、図6の例では、座標(1,3)のビーム(1)について説明したが、その他の座標のビームについてもそれぞれの対応するグリッドに対して同様に描画が行われる。すなわち、座標(n,m)のビームは、t=0の時点で対応するグリッドに対して右から1番目の画素列の描画が終了する。例えば、座標(2,3)のビーム(2)は、図6のビーム(1)用の注目グリッド26の−x方向に隣り合うグリッドに対して右から1番目の画素列の描画が終了する。なお、ビームを振り戻す際、セトリング時間Ts経過後に、次のトラッキングが開始される位置が上述したx方向に8ビームピッチ分ずれた注目グリッド26になるように、時刻t=4Tになった時点ではt=0におけるグリッド位置(8ビームピッチ分ずれた位置:元のトラッキング開始位置)より少し+x方向にずれた位置まで、つまりステージ速度VとTsの積で決まる距離よりも大きい距離(所定の距離)だけ余分にトラッキング位置が戻されると好適である。言い換えれば、トラッキング位置は、戻された後であってセトリング時間Ts経過後に、トラッキング制御が開始された元のトラッキング開始位置になる。

0039

なお、各グリッドの右から1番目の画素列の描画は終了しているので、トラッキングリセットした際に、偏向器209は、各グリッドの下から1段目かつ右から2番目の画素(まだ描画されていない位置)にそれぞれ対応するビームの描画位置を合わせる(シフトする)ように偏向する。言い換えれば、次のトラッキング開始位置におけるマルチビームのうちの新たなONビームになる新たな各対応ビームは、まだビームが照射されていない新たな描画位置に偏向される。

0040

判定工程(S116)として、描画制御部52は、対象ストライプ領域の描画が終了したかどうかを判定する。対象ストライプ領域の描画が終了した場合は、次のストライプ領域へ移動する。対象ストライプ領域の描画がまだ終了していない場合は、トラッキング開始工程(S102)に戻り、対象ストライプ領域の描画が終了するまで、トラッキング開始工程(S102)から判定工程(S116)までの各工程を繰り返す。

0041

このように、トラッキング制御の開始からビーム偏向をリセットするまでのトラッキング制御は繰り返し行われる。そして、トラッキング制御が開始され、トラッキング制御用のビーム偏向をリセットするまでのトラッキング方向(−x方向)におけるトラッキング距離Lは、各トラッキング制御において同一、或いは略同一になる。また、トラッキング制御が開始され、トラッキング制御用のビーム偏向をリセットするまでのトラッキング方向におけるトラッキング距離Lは、図6に示すように、マルチビームのビーム間ピッチよりも長くする。なお、実施の形態1では、マルチビームを構成するビームアレイが例えば512×512とサイズが大きい。そのため、トラッキング距離Lは、図6に示すように、マルチビームを構成するビームアレイのサイズ、言い換えれば1回のショットで照射可能な照射領域34のサイズよりも小さい距離に制御される。

0042

いま1画素露光する間のトラッキング距離(ステージが進行する距離)をlpとする。図5においてビームピッチp、ビームサイズa、X方向のビーム配列数nxとすると、アレイ領域34のx方向の長さはnx´p、各行のビームが露光する領域の幅はpであるから、ビームアレイ1行分の領域にある画素の数はnx´p2/a2である。一方ビームアレイが距離nx´p進行する間の露光回数はnx´p/lp、各行のnx個のビームが露光する画素の数はnx2´p/lpである。よって試料面上の各画素は、(nx2´p/lp)/(nx´p2/a2)=nx´a2/(p´lp)=nx/(p/a)/(lp/a)回だけ異なるビームで多重露光される。となる。nx=512の時、lp=p=160nm、a=10nmとすると露光の多重度は2である。またlp=320nmとすると露光の多重度は1である。露光の多重度が1より大きいと、ビーム毎の電流値のばらつきが平均化されるなど描画精度を向上させる効果もあるが、多重度の分ブランキングアパーチャアレイのブランキング回数とデータ転送量が増える。多重度をあまり大きくしないためには1画素露光する間のトラッキング距離は前記パラメーターの場合はビームピッチと同じかそれ以上にすると好適である。露光の多重度が1よりも大きい場合、シフト工程(S106)及びトラッキングリセット工程(S114)において、次のトラッキング開始位置におけるマルチビーム20のうちの新たなONビームになる新たな各対応ビームは、その前の描画工程(S104)で露光された画素の露光回数と同じか1つ少ない露光回数の画素に偏向される。

0043

以上のように、偏向器209(第1の偏向器)は、ブランキングアパーチャ部材206を通過したビームONとなる各ビームを一括して(まとめて一緒に)各ビームの描画位置に偏向する。偏向器208(第2の偏向器)は、ブランキングアパーチャ部材206を通過したビームONとなる各ビームを一括して(まとめて一緒に)XYステージ105の移動に追従するように偏向する。そして、偏向制御回路130は、各ビームをそれぞれ対応する描画位置に偏向し、描画時間が経過後、各ビームをそれぞれ対応する次の描画位置にシフトするように偏向するように偏向器208を制御すると共に、各ビームが描画位置を照射する間、及び少なくとも1回以上シフト後の描画位置を各ビームが照射する間、各ビームのトラッキングを継続し、少なくとも1回以上シフト後の描画位置を各ビームが照射した後、トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、トラッキング位置をトラッキング制御が開始されたトラッキング開始位置に戻すように偏向器208を制御する。

0044

図7は、実施の形態1における注目グリッドの各画素に描画するビーム番号の一例を示す図である。図7では、図6で説明したシフト方法で画素をシフトした場合を示している。図7において、図6で説明した注目グリッド26は、右から1番目の画素列がビーム(1)によって描画され、右から2番目の画素列がビーム(9)によって描画され、右から3番目の画素列がビーム(17)によって描画され、右から4番目の画素列がビーム(25)によって描画される。

0045

図8は、実施の形態1におけるトラッキング制御を説明するための図である。図8において、偏向器208は、トラッキングが開始される時点での一回のマルチビーム20の照射で照射可能な照射領域34に対応する描画対象ストライプ領域32内の領域21の基準位置A0について、XYステージ105の移動に追従するようにトラッキング偏向を行う。トラッキングが開始される時点(時刻t=0)の基準位置A0は、t=4Tの時点で−x方向に例えば8ビームピッチ移動する。その間、偏向器208は、トラッキングを継続する。そして、t=4Tの時点でトラッキングをリセットすることで、ビームが振り戻され、照射領域34に対応する描画対象ストライプ領域32内の領域21は、前回の領域からx方向に8ビームピッチ離れた領域に移行する。そして、DACアンプユニット134のセトリング時間Ts経過後に、次のトラッキングが開始される。かかる動作を繰り返すことでトラッキングサイクルが実施される。

0046

図9は、実施の形態1における偏向電圧を時間との関係を示す図である。図9(a)では、縦軸にトラッキング用のDACアンプユニット134から出力される偏向電圧Vtrを示し、横軸に時間tを示す。図9(b)では、縦軸にy方向の偏向器209用のDACアンプユニット132から出力される偏向電圧Vyを示し、横軸に時間tを示す。図9(c)では、縦軸にx方向の偏向器209用のDACアンプユニット132から出力される偏向電圧Vxを示し、横軸に時間tを示す。図1では、偏向器209用のDACアンプユニットとして、1つのDACアンプユニット132が示されているが、x,y方向に偏向可能な場合、偏向器209は例えば4極の電極から構成され、各電極にそれぞれDACアンプユニットが接続される。なお、図1では、偏向器208用のDACアンプユニットとして、1つのDACアンプユニット134が示されているが、x,y方向に偏向可能な場合、偏向器208は例えば4極の電極から構成され、各電極にそれぞれDACアンプユニットが接続される。x方向だけに偏向可能な場合、偏向器209は例えば2極の電極から構成され、各電極にそれぞれDACアンプユニットが接続される。

0047

図9では、図6に示した描画方法で描画した場合を示している。トラッキング制御のためのビーム偏向は、セトリング時間が長いDACアンプユニット134(第1の偏向アンプ)を用いて行われる。また、グリッド内の各ビームの描画位置をシフトするためのビーム偏向は、セトリング時間が短いDACアンプユニット132(第2の偏向アンプ)を用いて行われる。トラッキング距離に比べてグリッド内のシフト量(シフト距離)は大幅に小さいので、セトリング時間を大幅に短くできる。これにより高速偏向を可能にできる。DACアンプユニット132の短いセトリング時間は、DACアンプユニット134の長いセトリング時間に比べて、延いては1ショットあたりの最大描画時間Tに比べて無視できる値にできる。

0048

よって、まず、DACアンプユニット134のセトリング時間Tsが経過した時点(t=0)で注目グリッドの描画処理が開始される。図9(a)に示すように、t=4Tになるまでトラッキング動作は継続されるので、偏向電圧Vtrは1次比例で直線的に減少していく。一方、図9(b)に示すように、y方向への各シフトはt=T毎に行われるので、偏向電圧Vyはt=4Tになるまで1ショットあたりの最大描画時間T毎に段階的に増加する。また、図9(c)に示すように、x方向へのシフトはトラッキングサイクル毎(t=4T+Ts)毎に行われるので、偏向電圧Vxは4T+Ts毎に段階的に減少する。

0049

上述した例では、図6及び図7に示したように、トラッキングサイクル中に、同じビームでグリッド内のy方向1列を描画するように偏向器209でシフトした場合を示したがこれに限るものではない。

0050

図10は、実施の形態1における注目グリッドの各画素に描画するビーム番号の他の一例を示す図である。図10では、ビーム(1)で注目グリッドの下から1段目かつ右から1番目の画素をt=0からt=Tまでの間で1ショット目のビームで露光する。t=0からt=Tまでの間に、XYステージ105は例えば2ビームピッチ分だけ−x方向に定速移動する。その間、トラッキング動作は継続している。

0051

時刻t=Tになった時点で、注目グリッド26の下から1段目かつ右から1番目の画素から下から1段目かつ右から2番目の画素へと描画対象画素をシフトする。その間にもXYステージ105は定速移動しているのでトラッキング動作は継続している。

0052

そして、ビーム(1)によって、時刻t=Tからt=2Tまでの間に注目グリッド26の例えば下から1段目かつ右から2番目の画素に2ショット目のビームの照射が行われる。時刻t=Tからt=2Tまでの間にXYステージ105は例えば2ビームピッチ分だけ−x方向に定速移動する。その間、トラッキング動作は継続している。

0053

時刻t=2Tになった時点で、注目グリッド26の下から1段目かつ右から2番目の画素から下から1段目かつ右から3番目の画素へと描画対象画素をシフトする。その間にもXYステージ105は定速移動しているのでトラッキング動作は継続している。

0054

そして、ビーム(1)によって、時刻t=2Tからt=3Tまでの間に注目グリッド26の例えば下から1段目かつ右から3番目の画素に3ショット目のビームの照射が行われる。時刻t=2Tからt=3Tまでの間にXYステージ105は例えば2ビームピッチ分だけ−x方向に定速移動する。その間、トラッキング動作は継続している。

0055

時刻t=3Tになった時点で、注目グリッド26の下から1段目かつ右から3番目の画素から下から1段目かつ右から4番目の画素へと描画対象画素をシフトする。その間にもXYステージ105は定速移動しているのでトラッキング動作は継続している。

0056

そして、ビーム(1)によって、時刻t=3Tからt=4Tまでの間に注目グリッド26の例えば下から1段目かつ右から4番目の画素に4ショット目のビームの照射が行われる。時刻t=3Tからt=4Tまでの間にXYステージ105は例えば2ビームピッチ分だけ−x方向に定速移動する。その間、トラッキング動作は継続している。以上により、注目グリッド26の下から1段目の画素列の描画が終了する。

0057

そして、トラッキング制御を継続しながら少なくとも1回以上、ここでは3回シフトされた後の各ビームの描画位置にそれぞれ対応するビームを照射した後、DACアンプ134は、トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、トラッキング位置をトラッキング制御が開始されたトラッキング開始位置に戻す。

0058

なお、各グリッドの下から1段目の画素列の描画は終了しているので、トラッキングリセットした際に、偏向器209は、各グリッドの下から2段目かつ右から1番目の画素にそれぞれ対応するビームの描画位置を合わせる(シフトする)ように偏向する。

0059

以上の動作を繰り返すことで、図10に示すように、注目グリッド26は、下から1段目の画素列がビーム(1)によって描画され、下から2段目の画素列がビーム(9)によって描画され、下から3段目の画素列がビーム(17)によって描画され、下から4段目の画素列がビーム(25)によって描画される。

0060

上述した例では、8ビームピッチ分をトラッキングする場合を示したがこれに限るものではない。

0061

図11は、実施の形態1における注目グリッドの各画素に描画するビーム番号の他の一例を示す図である。図11では、4ビームピッチ分をトラッキングする間に2画素露光する場合の一例を示す。ビーム(1)で注目グリッドの下から1段目かつ右から1番目の画素をt=0からt=Tまでの間で1ショット目のビームで露光する。t=0からt=Tまでの間に、XYステージ105は例えば2ビームピッチ分だけ−x方向に定速移動する。その間、トラッキング動作は継続している。

0062

時刻t=Tになった時点で、注目グリッド26の下から1段目かつ右から1番目の画素から下から2段目かつ右から1番目の画素へと描画対象画素をシフトする。その間にもXYステージ105は定速移動しているのでトラッキング動作は継続している。

0063

そして、ビーム(1)によって、時刻t=Tからt=2Tまでの間に注目グリッド26の例えば下から2段目かつ右から1番目の画素に2ショット目のビームの照射が行われる。時刻t=Tからt=2Tまでの間にXYステージ105は例えば2ビームピッチ分だけ−x方向に定速移動する。その間、トラッキング動作は継続している。

0064

そして、トラッキング制御を継続しながら少なくとも1回以上、ここでは1回シフトされた後の各ビームの描画位置にそれぞれ対応するビームを照射した後、DACアンプ134は、トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、トラッキング位置をトラッキング制御が開始されたトラッキング開始位置に戻す。

0065

なお、各グリッドの下から1、2段目かつ右から1番目の2画素の描画は終了しているので、トラッキングリセットした際に、偏向器209は、各グリッドの下から1段目かつ右から2番目の画素にそれぞれ対応するビームの描画位置を合わせる(シフトする)ように偏向する。

0066

以上の動作を繰り返すことで、図11に示すように、注目グリッド26は、1、2段目かつ右から1番目の2画素がビーム(1)によって描画され、1、2段目かつ右から2番目の2画素がビーム(9)によって描画され、1、2段目かつ右から3番目の2画素がビーム(17)によって描画され、1、2段目かつ右から4番目の2画素がビーム(25)によって描画される。3,4段目かつ右から1番目の2画素がビーム(5)によって描画され、3,4段目かつ右から2番目の2画素がビーム(13)によって描画され、3,4段目かつ右から3番目の2画素がビーム(21)によって描画され、3,4段目かつ右から4番目の2画素がビーム(29)によって描画される。

0067

図12は、実施の形態1の比較例における注目グリッドの各画素に描画するビーム番号の他の一例を示す図である。図12では、2ビームピッチ分をトラッキングする間に1画素露光する場合の一例を示す。図12では、従来手法と同様、最大描画時間T毎にトラッキングリセットする場合を示している。かかる場合、例えば、図12に示すように、右から1番目の下側の画素からビーム(1)、(3)、(5)、(7)、・・・によって描画される。

0068

図6図7の例、および図10の例では、グリッド内を描画するためには4回のトラッキングサイクルが必要となるので、描画時間は、4×(4T+Ts)必要となる。これに対して、図12に示した比較例では、従来の手法のように1ショット毎にトラッキングリセットを行う場合、グリッド内を描画するためには4×4回のトラッキングサイクルが必要となるので、描画時間は、16×(T+Ts)必要となる。よって、実施の形態1では、大幅な描画時間の短縮ができる。また、図11の例では、グリッド内を描画するためには8回のトラッキングサイクルが必要となるので、描画時間は、8×(4T+Ts)必要となる。かかる場合でも図12に示した比較例よりも十分描画時間の短縮ができる。言い換えれば、1回のトラッキングサイクル内で少なくとも1回以上の描画対象画素のシフトを行えば、シフト回数に応じた効果は発揮できる。

0069

つまりトラッキング距離をなるべく大きくしてその間に含まれるトラッキングサイクルを大きくするほどTs影響を減らして描画時間を短くすることができる。一方トラッキング距離を大きくするとトラッキング偏向も大きくなり偏向による電子光学系の歪みが生じ、試料面上でのビームの位置ずれが起きて描画精度が劣化してしまう。よって偏向による電子光学系の歪みが許容できる範囲でトラッキング距離をなるべく大きくするのがよい。
偏向による歪みの影響を押さえつつトラッキング距離を大きくするには、トラッキング制御に用いる偏向器208の偏向領域の中心がトラッキング開始位置とトラッキング終了位置との間に配置されると好適である。さらに好適には、トラッキング開始位置とトラッキング終了位置の偏向量の絶対値が互いに同じ値になり、かつ、トラッキング開始位置とトラッキング終了位置の偏向量が互いに符号が逆になるようにトラッキング制御が行われると良い。具体的には、偏向による歪みの影響を押さえつつトラッキング距離を大きくするために、図9(a)に示すように、トラッキング開始点でDACアンプ134の出力が−V0、終了点で+V0になるように、トラッキング開始工程(S102)のタイミングと回数k’を定めればよい。

0070

なおこれまでの説明では簡単のため高速偏向DACアンプ132による画素シフト偏向のセトリングタイムTssは描画時間に影響を与えないほど小さいとして無視していた。一方で描画精度の面ではTssを考慮した制御を行うことが望ましい。つまり画素シフトのサイクルをT’=T+Tssとして、画素シフトの後のTssだけ露光開始を遅らせて画素シフト偏向のセトリングタイムによるビーム位置ずれの影響を除くことができる。

0071

以上のように実施の形態1によれば、トラッキング制御のリセット回数を低減できる。よって、トラッキング制御のためのDACアンプユニット134のセトリング時間の発生回数を低減できる。その結果、描画時間を短縮できる。

0072

実施の形態2.
実施の形態1では、トラッキング用の偏向器208およびDACアンプユニット134と、位置偏向(シフト)用の偏向器209およびDACアンプユニット132と、分けて構成する場合を示したが、これに限るものでない。

0073

図13は、実施の形態2における描画装置の構成を示す概念図である。図13において、偏向器209およびDACアンプユニット132が無くなった点以外は、図1と同様である。実施の形態2では、偏向器208およびDACアンプユニット134により、トラッキング用の偏向と位置偏向(シフト)用の偏向との両方を行う。また、実施の形態2における描画方法の要部工程は図3と同様である。また、以下、特に説明する点以外の内容は実施の形態1と同様である。

0074

実施の形態2では、偏向器208が、ブランキングアパーチャ部材206を通過したビームONとなる各ビームを一括して(まとめて一緒に)各ビームの描画位置に偏向すると共に、各ビームを一括して(まとめて一緒に)XYステージ105の移動に追従するように偏向する。偏向制御回路130は、各ビームをそれぞれ対応する描画位置に偏向し、最大描画時間Tが経過後、各ビームをそれぞれ対応する次の描画位置にシフトするように偏向するように偏向器208を制御する。これと共に、偏向制御回路130は、各ビームが描画位置を照射する間、及び少なくとも1回以上シフト後の描画位置を各ビームが照射する間、各ビームのトラッキングを継続し、少なくとも1回以上シフト後の描画位置を各ビームが照射した後、トラッキング制御用のビーム偏向をリセットすることによって、トラッキング位置をトラッキング制御が開始されたトラッキング開始位置に戻すように偏向器208を制御する。具体的には、位置偏向データにトラッキング偏向データを加算してDACアンプに出力すればよい。

0075

以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。

0076

また、装置構成制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。

0077

その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのマルチ荷電粒子ビーム描画方法及びマルチ荷電粒子ビーム描画装置は、本発明の範囲に包含される。

0078

20マルチビーム
21 領域
22 穴
26グリッド
30 描画領域
32ストライプ領域
34照射領域
36画素
50 描画データ処理部
52 描画制御部
100描画装置
101,340試料
102電子鏡筒
103描画室
105 XYステージ
110制御計算機
112メモリ
130偏向制御回路
132,134DACアンプユニット
139ステージ位置検出器
140記憶装置
150 描画部
160 制御部
200電子ビーム
201電子銃
202照明レンズ
203アパーチャ部材
204ブランキングプレート
205縮小レンズ
206制限アパーチャ部材
207対物レンズ
208,209偏向器
210 ミラー

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