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技術 ヘモグロビンの相対濃度変化と酸素飽和度測定装置

出願人 株式会社フジタ医科器械
発明者 山村晴雄塩崎忠彦
出願日 2015年8月20日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2015-163242
公開日 2016年1月7日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2016-000240
状態 特許登録済
技術分野 生体の呼吸・聴力・形態・血液特性等の測定
主要キーワード スポンジゴムシート 酸素残留 重ね合わせの理 ダブルタイプ ランバートベールの法則 相対変化量 ランバートの法則 シングルタイプ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年1月7日)のものです。
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図面 (5)

課題

ファントムによる測定値測定開始時の基準として、頭蓋における左右の血流の差を評価でき、しかもその後のヘモグロビン相対濃度変化と酸素飽和度相対変化を測定できる酸素飽和度測定装置を提供する。

解決手段

酸素飽和度測定装置は、センサー部2と装置本体部3とからなり、センサー部には近赤外線照射する光源11,12と、光源から一定の距離に配置されて光源からの透過光受光する受光素子11A,12Aと、予めファントムによる透過光を測定して基準値として記録したROM部とからなり、装置本体部は、センサー部の受光信号により実際の吸光度を算出し、基準値と比較してベアーランバートの法則適応して生体酸素状態演算する演算処理部34を備えている。

概要

背景

生体としての人体への酸素の供給は、循環する血液によって運搬交換が行われる。呼吸によって取り込まれた酸素は、肺胞におけるガス交換によって血液中ヘモグロビンHb)と結合する。血液に取り込まれた酸素は、動脈血によって全身に送られ、毛細血管によって細胞に取り込まれる。

血液中の酸素により各部の細胞が生存しているため、心臓等の手術の際には、頭蓋の特に大脳皮質酸素状態リアルタイム計測して、脳細胞の状態を常時チェックすることが必要である。この大脳皮質の酸素状態を計測する方法として、組織透過性に優れた近赤外線を用いて無侵襲で計測する方法が知られている。

例えば、生体の血液中の情報及び自律神経系生理指標を精度よく同時に測定する装置として、特開2010−125147号公報(特許文献1)記載の生体計測装置が知られている。この装置は、互いに異なる中心波長を有し、且つ互いに同時に入射しない検査光を、第2検査光の入射周期が第1検査光の入射周期より短くなるように生体に入射する光入射手段(LED)と、光入射手段による入射に伴い、それぞれに対応するデジタル信号を出力する光検出手段(フォトダイオード)と、前記デジタル信号(出力信号)に基づいてオキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン濃度変化を算出し、デジタル信号に基づいて測定データを算出する演算部を備える。

また、異常部位の酸素残留量の変化をモニターすることが可能な装置として、特開2001−212115号公報(特許文献2)記載の生体光計測装置がある。この装置は、光を生体に照射する光照射手段と、生体を透過した光を検出し、検出した光量に対応する電気信号を出力する光検出手段と、電気信号に基づき計測部位毎のヘモグロビン濃度を計算する信号処理手段と、前記信号処理手段の計算結果を表示する手段とを備えており、表示手段は、計測部位毎にヘモグロビン濃度の時間経過を表示する手段とを備えたことを特徴とする。

概要

ファントムによる測定値測定開始時の基準として、頭蓋における左右の血流の差を評価でき、しかもその後のヘモグロビンの相対濃度変化と酸素飽和度相対変化を測定できる酸素飽和度測定装置を提供する。酸素飽和度測定装置は、センサー部2と装置本体部3とからなり、センサー部には近赤外線を照射する光源11,12と、光源から一定の距離に配置されて光源からの透過光受光する受光素子11A,12Aと、予めファントムによる透過光を測定して基準値として記録したROM部とからなり、装置本体部は、センサー部の受光信号により実際の吸光度を算出し、基準値と比較してベアーランバートの法則適応して生体の酸素状態を演算する演算処理部34を備えている。

目的

この発明は、このような点に鑑み、計測開始時点からヘモグロビンの濃度と、その後の時間的な相対変化を計測することができると共に、脳の左右の血流の差を評価することができるヘモグロビンの相対濃度変化と酸素飽和度測定装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

センサー部と装置本体部とからなり、センサー部には近赤外線照射する光源と、前記光源から一定の距離に配置されて光源からの透過光受光する受光素子と、予めファントムによる透過光を測定して基準値として記録したROM部とからなり、装置本体部は、前記センサー部の受光信号により実際の吸光度を算出し、前記基準値と比較してベアーランバートの法則適応して生体酸素状態演算する演算処理部を備えていることを特徴とするヘモグロビン相対濃度変化と酸素飽和度測定装置

請求項2

ファントムとセンサー部及び装置本体部とを備えた測定装置とからなり、前記ファントムは、光を完全に遮断する材質で形成された箱型ケース内最下層にクッション材を敷き、その上に反射板散乱層吸収板、散乱層、吸収板を順次積層して形成されており、前記センサー部は、光源と、この光源から一定の距離に配置した受光素子と、前記ファントムの受光信号を基準値として記録するROMとからなり、前記装置本体部は、前記センサー部の受光信号により実際の吸光度を算出し、前記基準値と比較してベアーランバートの法則に適応して生体の酸素状態を演算する演算処理部を備えていることを特徴とするヘモグロビンの相対濃度変化と酸素飽和度測定装置。

技術分野

0001

この発明は、近赤外線を用いて、無侵襲で、生体内ヘモグロビンの、相対濃度変化と酸素飽和度測定装置に関する。

背景技術

0002

生体としての人体への酸素の供給は、循環する血液によって運搬交換が行われる。呼吸によって取り込まれた酸素は、肺胞におけるガス交換によって血液中のヘモグロビン(Hb)と結合する。血液に取り込まれた酸素は、動脈血によって全身に送られ、毛細血管によって細胞に取り込まれる。

0003

血液中の酸素により各部の細胞が生存しているため、心臓等の手術の際には、頭蓋の特に大脳皮質酸素状態リアルタイム計測して、脳細胞の状態を常時チェックすることが必要である。この大脳皮質の酸素状態を計測する方法として、組織透過性に優れた近赤外線を用いて無侵襲で計測する方法が知られている。

0004

例えば、生体の血液中の情報及び自律神経系生理指標を精度よく同時に測定する装置として、特開2010−125147号公報(特許文献1)記載の生体計測装置が知られている。この装置は、互いに異なる中心波長を有し、且つ互いに同時に入射しない検査光を、第2検査光の入射周期が第1検査光の入射周期より短くなるように生体に入射する光入射手段(LED)と、光入射手段による入射に伴い、それぞれに対応するデジタル信号を出力する光検出手段(フォトダイオード)と、前記デジタル信号(出力信号)に基づいてオキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン濃度変化を算出し、デジタル信号に基づいて測定データを算出する演算部を備える。

0005

また、異常部位の酸素残留量の変化をモニターすることが可能な装置として、特開2001−212115号公報(特許文献2)記載の生体光計測装置がある。この装置は、光を生体に照射する光照射手段と、生体を透過した光を検出し、検出した光量に対応する電気信号を出力する光検出手段と、電気信号に基づき計測部位毎のヘモグロビン濃度を計算する信号処理手段と、前記信号処理手段の計算結果を表示する手段とを備えており、表示手段は、計測部位毎にヘモグロビン濃度の時間経過を表示する手段とを備えたことを特徴とする。

先行技術

0006

特開2010−125147号公報
特開2001−212115号公報

発明が解決しようとする課題

0007

ところで、特許文献1記載の生体光計測装置では、入射する光として735nmの中心波長を有する光と、850nmの中心波長を有する光を用いているために主に酸素飽和度を測定することができるが、ヘモグロビンの量を比較することはできない。ヘモグロビンの量の変化を測定するには、中心波長が800〜810nmの光を使用しなければならないからである。

0008

また、特許文献2では、計測点毎の血中酸化ヘモグロビン脱酸化ヘモグロビン濃度の相対変化量を計算することは可能である。計測時点での相対変化量を時間軸に沿って算出することはできても、計測開始時を基準とするものであって計測時点での実際のヘモグロビン濃度は不明である。

0009

従来、生体内のヘモグロビンを光(オキシ、デオキシヘモグロビンの等吸収係数の光805nm)の吸収度合いを測定し、その測定値を無名数で数値表示していた。特許文献1,2とも、相対変化量は測定開始時点を基準とした相対値である。従来の測定方法では、計測開始時を基準としてその後の変化を計測するために、測定開始時点での濃度に対する変化量は計測できても、測定開始時点の濃度は不明である。

0010

また、脳血流は頭蓋の左右において必ずしも同一の値を示すものではないが、測定開始時点を基準とすると左右の値は同一となる。即ち、測定開始時点に脳の左右の血流に差があっても、その差についての評価はできなかった。

0011

さらに、従来の測定装置では、センサーの信号はフォトダイオードで検出される。フォトダイオードは波長に係わらずその感度領域の光であれば信号として出力される。ところで、実際の測定は真っ暗な環境で測定することはない。従って、所望の光による信号だけを得たいと思っても、外部の光が生体を経由してフォトダイオードで検出されることになる。

0012

この外部の光を取り除く方法は各種提案されている。例えば、信号を変調してその成分のみ取り出したり、フィルターを使用してカットする方法などが行われている。しかしながら必ずしも十分な精度で測定することはできなかった。

0013

この発明は、このような点に鑑み、計測開始時点からヘモグロビンの濃度と、その後の時間的な相対変化を計測することができると共に、脳の左右の血流の差を評価することができるヘモグロビンの相対濃度変化と酸素飽和度測定装置を提供することを目的とする。また、この発明は、測定環境に左右されず、所望の光だけの信号を検出するヘモグロビンの相対濃度変化と酸素飽和度測定装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

この目的を達成するため、この発明の請求項1に係る近赤外線無侵襲生体計測装置は、センサー部と装置本体部とからなり、センサー部には近赤外線を照射する光源と、前記光源から一定の距離に配置されて光源からの透過光受光する受光素子と、予めファントムによる透過光を測定して基準値として記録したROM部とからなり、装置本体部は、前記センサー部の受光信号により実際の吸光度を算出し、前記基準値と比較してベアーランバートの法則適応して生体の酸素状態を演算する演算処理部を備えていることを特徴とする。

0015

また、別途形成したファントムとセンサー部及び装置本体部とを備えた測定装置とからなり、前記ファントムは、光を完全に遮断する材質で形成された箱型ケース内最下層にクッション材を敷き、その上に反射板散乱層吸収板、散乱層、吸収板を順次積層して形成されており、前記センサー部は、光源と、この光源から一定の距離に配置した受光素子と、前記ファントムの受光信号を基準値として記録するROMとからなり、前記装置本体部は、前記センサー部の受光信号により実際の吸光度を算出し、前記基準値と比較してベアーランバートの法則に適応して生体の酸素状態を演算する演算処理部を備えている構成としてもよい。

発明の効果

0016

センサー部はファントムを基準とした校正値を内蔵したROMを備え、或いは測定開始前にファントムからの受光信号を基準値として内蔵したROMを備えることによって、測定開始時の血液中のヘモグロビンの相対濃度変化と酸素飽和度を、前記基準値と比較して相対値として提供することができる。即ち、ファントムを基準とすることによって、測定開始時点を基準とした相対値ではなく絶対値を基準とした比較が可能になる。

0017

また、ファントムによる絶対値を基準とすることにより、頭蓋における左右の血流の差が分かる。従来は、測定開始後の変化は評価することが可能であるものの、頭蓋における左右とも測定開始時点が基準となるので、左右の血流の差を評価することはできなかった。さらに、ファントムを基準とすることによりセンサーの誤差修正することができる。個々のセンサーは、同一基準の測定値を示すように製造されているが、実際には僅かな誤差が見られる。そこで、個々のセンサーに誤差があってもファントムを基準とすることにより、全てのセンサーは誤差が修正されて同一レベルの基準値を設けることができる。

図面の簡単な説明

0018

この発明に係る測定装置の構成を示すブロック図である。
センサーのタイプ別構成を示す概略説明図である。
ファントムの構成を示す縦断面図である。
装置本体部のアンプ部における回路図である。

実施例

0019

以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、図1本測定装置のブロック図を示し、測定装置1は、頭蓋の表面に装着されるセンサー部2と装置本体部3とからなる。センサー部2には、LEDによる光源11、12とフォトダイオードで形成された受光素子11A、12Aとによって構成されており、左側を測定する光源11、受光素子11Aと、右側を測定する光源12、受光素子12Aがそれぞれ対になって左右に配置されている。

0020

図示する実施形態では、左右が対になったダブルタイプを示しているが、中央部で分割して左側の光源11、受光素子11Aと、右側の光源12、受光素子12Aに分離したシングルタイプとすることもできる(図2参照)。シングルタイプの場合には、それぞれ個別に左右に装着すればよい。

0021

前記光源11、12はLEDで構成されており、近赤外線をモニター部位に1波長あたり毎秒10回、0.2mSecのパルス投射し、受光素子11A,12Aのフォトダイオードがオキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビン及びそれらのクロスポイントに対応した各波長の近赤外線を検知し、その信号を増幅して測定値が計算される。例えば、光源11、12の波長は、近赤外線の吸収スペクトルの特性において、酸素ヘモグロビン還元ヘモグロビンの吸光度が略一致する805nmと、それより小さい770nm及びそれより大きい870nmに設定されている。

0022

頭蓋の表面に近赤外線の光源11、12と受光素子11A、12Aとを装着すると、光源11から受光素子11A及び光源12から受光素子12Aまでの距離が遠くなるほど、その距離dの2乗に反比例して減少する。また、光の強度が弱いとその光は頭蓋の頭皮頭蓋骨付近の浅い所を通過し、強度が強いほどその光は深い所の大脳皮質にまで達する。そして、距離が同一であれば光源11、12の強さに比例した受光信号が得られる。

0023

そこで、センサー2の光源11と受光素子12の距離と、光が通過する深度(モニター深度)との関係を示すと、図2と表1のようになる。

0024

0025

図2(a)は、光源11、受光素子11Aとからなるシングルタイプを示し、図2(b)は、光源11、受光素子11A及び光源12、受光素子12Aとを対にして配置したダブルタイプを示している。光源と受光素子との距離は、成人用、中人(子供〜成人)用、小児用等頭蓋の大きさによって決定される。

0026

図1において、センサー部2におけるROM4は、図3に示すファントム5にセンサー2を接触させて反射光を測定してその信号を読み込み、校正データとして記録保存するものであり、装置本体部3の起動時に読み込まれて測定開始時点の基準値となる。センサー部2は、光の熱が血流でウォッシュアウトされるように出力と時間が制御されているので、測定前の校正は必要ない。

0027

次に、測定開始時点の基準値を示すと共に、校正データとなるファントム5の構成を図3に基づいて説明する。ファントム5は、光を完全に遮断する材質で形成された箱型のケース51内に散乱板等が積層されて形成されている。さらに、詳述すると、最下層にクッション材52としてスポンジゴムシートを敷き、その上に反射板53としてアルミ板を載せ、さらに散乱層54として厚さ2mmのアクリル板を5枚積層し、続いて、吸収板55として厚さ0.4mmのグレイの塩ビ板と、散乱層54として厚さ2mmのアクリル板を6枚とを積層し、最上面に吸収板55として厚さ0.4mmのグレイの塩ビ板を積層することによって形成されている。

0028

上記構成のファントム5は、中間に積層する吸収板55の位置を調整することによって生体と同一の吸収特性が得られる。センサーの受光特性と塩ビ板の吸収特性は波長によって異なるが、受光素子の距離40mmでは深さ20mmでほぼ平坦になることから、実施形態のファントム5の厚さは約23mmに形成されている。

0029

オキシ,デオキシヘモグロビンで吸光係数が等しい波長(805nm)で吸光度を求めれば、酸素飽和度の値の如何に関わらず、吸光量ヘモグロビン量の変化と相関しているので、これをヘモグロビンインデックス(HbI)として表示する。ヘモグロビンインデックスは無名数で、相対値である。従来の装置では測定開始または測定中のある時点が基準で変化を比較していたが、ファントム5が基準になるので測定開始時から相対変化の比較が可能になる。

0030

センサーの信号は受光素子11A,12A(フォトダイオード)で検出される。フォトダイオードは波長に関わらず、その感度領域の光であれば信号として出力する。
実際の測定では真っ暗な環境で測定することはないので、所望の光による信号だけを得たいと思っても、外部の光が生体を経由してフォトダイオードで検出されることになる。

0031

この外部の光を取り除く方法は各種提案されている。例えば、信号を変調してその成分のみを取り出したり、フィルターを使用してカットしたりしている。この発明では、所望の波長の光が点灯していない無光(ブランク)の期間を設けて、無光時(周りの光だけ)のフォトダイオードの出力を測定して(サンプルホールド)保持し、電子回路で所望の光が点灯した時に所望の光と周りの光の合計として検出される光の値から、周りの光だけの値を差し引くことによって、所望の光だけの信号をデータとして得ることとした。

0032

上記のような計算方法とすることによって、従来のような煩雑な信号処理が不要で、周りの環境が明るくても暗くても、所望の光が光った時の測定値がベースラインの増加分として測定ができるので、周りの環境に左右されない測定が可能となる。

0033

図1及び図2のセンサー部2は、前額部に装着されるので、センサーの周りの皮膚や頭蓋骨などを通過した周りの光が影響するが、周りの光による信号のレベルは受光素子が飽和するようなレベルにはならないので、回りの光の影響は無視することができる。

0034

さらに、ファントムを使用することにより、次のような効果が得られる。即ち、各センサーは同一の性能を保つように製造されているものの、実際の製品には僅かな誤差がある。従来のセンサーは全て測定開始時点を基準とするために誤差は修正されることはなかった。この発明では測定開始時点の基準をファントムから得ることとしたから、それぞれのセンサーが基準となることができる。

0035

ファントムを基準とした校正値を内蔵した測定センサーを使用すれば、ファントム上で測定値を、酸素飽和度が50%、ヘモグロビン量が1.0になる。このセンサーで、例えばAさんを測定した場合に、酸素飽和度は左が63%、右が62%、ヘモグロビン量は左が1.2、 右が0.8のようになる場合がある。従来の測定法ではヘモグロビンは測定開始が基準で1.0なので、左右とも1.0となって左右は差として認識することができなかった。

0036

次に、装置本体部3の構成について説明する。装置本体部3は、センサー部2に回路接続しており、電源ユニット31、前記電源ユニット31の電圧を制御する電源制御部31a、測定データを増幅するアンプ部32、データを計算できるようにデジタル信号に変換するA/Dコンバータ部33、データを計算する演算処理部34、データを表示する画面表示部35、データを記録するメモリー部36、センサー部の光源11,12のLEDを駆動制御するLED駆動部37、信号の同期を取るためのクロック部38、外部で操作するための入力部39、外部にデータを出力するUSB出力部34aによって構成されている。

0037

装置本体3は、電源ユニット31をスイッチ操作すると、演算処理部34によりLED駆動部38に発光と受光を指示する。そして、センサー部2の2個の光源11,12から所定の波長の光を、強度を強、弱に変化して出力し、この光の透過光を2個の受光素子11A,12Aでそれぞれ受光する。

0038

受光素子11A,12Aによる受光信号は、アンプ部32で増幅し、増幅した信号をA/Dコンバータ部33によりデジタル信号に変換して演算処理部34に入力する。演算処理部34は、これら発光信号、受光信号等によりベアーランバートの法則で酸素飽和度rSO2等をリアルタイムで演算し、それをメモリー部36に記憶し、且つ画面表示部35に表示する。

0039

上記構成の測定装置を使用する場合について説明する。まず、センサー部2の2個の光源11,12と受光素子11A,12Aを、頭蓋の表面に接して装着する。その後、光源11,12に光の信号を出力して頭蓋の内部に照射する。そして、頭蓋において透過した光を受光素子11A,12Aでそれぞれ受光信号を得る。その血液の主としてヘモグロビンにより散乱反射することによる受光信号が高い精度で求められる。その後、演算処理部で演算処理が行われる。

0040

測定装置1は、近赤外線の光を頭蓋に照射し、吸収される光の量は入射光溶質の濃度に比例するという、「ランバートベールの法則」によって脳内局所でのヘモグロビンの酸素飽和度と濃度の変化を測定する。オキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンとの光の吸収スペクトルの差を利用し、異なる波長(770nm、870nm)で頭蓋内を通過して受光素子で検出された光から吸光度を求め、局所の酸素飽和度(rSO2)を計算する。

0041

上記演算処理部34では、酸素飽和度は次のようにして計算される。オキシヘモグロビンの吸光度をKHbO2、デオキシヘモグロビンの吸光度をKHb、酸素飽和度をrSO2=HbO2/(HbO2+Hb)、光路長をd、溶質の濃度をC、とすれば、ある波長でのセンサー直下の吸光度Kは、重ね合わせの理が成り立つので、以下の数1のようになる。

0042

0043

2つの波長(仮にR770nm 及びIR870nm とする)での検出信号から吸光度を計算し、その比は数2で求められる。

0044

0045

このR/IRは酸素飽和度と相関しているので、試験管内の血液サンプルの酸素飽和度とヘモグロビン量を予め測定して既知のものとし、その血液サンプルのR/IRを測定する。この測定して得られたR/IRの値と、測定装置1で測定したその血液の酸素飽和度を基にR/IRと酸素飽和度の関係を示す校正曲線を作成しておき、未知の血液の測定された吸光比R/IRから酸素飽和度(rSO2)を計算し表示する。

0046

次に、図4に基づいて装置本体部3のアンプ部32の回路図について説明する。図4において、U5のピン番号2にフォトダイオード(PD)で検出されたアナログ信号が入力されている。
U9,U12,U13,U16,U17,U20,U21のピン番号8番に各々の信号をホールドするタイミングクロックが入力され、クロック部37のクロックに同期してフォトダイオード(PD)で検出された発光波長別の信号が保持されてピン番号5番にDC電圧で出力される。

0047

出力されたDC電圧はA/Dコンバータ部33でデジタル信号に変換され、演算処理部34で演算処理され、各々酸素飽和度、ヘモグロビン量の情報として提供される。上記の回路の特徴は、差動アンプU8の基準ピン2に光のない時の信号レベルがU20で保持され印加されているので、U8の出力は入力信号との差が出力される。

0048

以上詳述したように、外部の明るさを排除した測定値が得られるので、手術室等の屋内の使用に限らず、災害現場昼夜等測定環境に影響されずに使用することができる。

0049

1:測定装置
2:センサー部
3:装置本体部
5:ファントム
11,12:光源
11A,12A:受光素子
31:電源ユニット
32:アンプ部
33:A/Dコンバータ部
34:演算処理部
35:画面表示部
36:メモリー部
37:クロック部
38:LED駆動部
39:入力部

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